JP2003347567A - 半導体デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

半導体デバイスおよびその製造方法

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JP2003347567A JP2002148996A JP2002148996A JP2003347567A JP 2003347567 A JP2003347567 A JP 2003347567A JP 2002148996 A JP2002148996 A JP 2002148996A JP 2002148996 A JP2002148996 A JP 2002148996A JP 2003347567 A JP2003347567 A JP 2003347567A
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Hiroaki Takeuchi
博明 竹内
Tomohisa Komoda
智久 薦田
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱酸化法よりも簡便かつ低温で、熱酸化膜と
同等レベルの良好な絶縁膜/半導体界面特性が得られる
絶縁膜の形成方法と、この絶縁膜を用いた半導体デバイ
スを提供する。 【解決手段】 半導体内で生成または誘起されたキャリ
アに基づいて動作する半導体デバイスであって、前記半
導体デバイスは、外部からのエネルギーおよび/または
電界の印加によって、熱平衡状態よりも過剰のキャリア
が生成または誘起される過剰キャリア存在領域を有する
半導体(A)と、前記半導体の前記過剰キャリア存在領
域の表面と接する絶縁膜(B)とを有し、前記絶縁膜
(B)が、前記半導体(A)の前記過剰キャリア存在領
域の表面と接して形成された、OH基および/またはO
R基(Rは炭化水素基)を有する材料を、450℃よりも高
い温度で焼成することによって作製されている半導体デ
バイス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体と絶縁膜と
の界面における界面準位密度を低減させた半導体デバイ
スおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池、液晶表示素子やICなどの半
導体デバイスでは、外部からのエネルギーや電界の印加
によって、半導体内で熱平衡状態より過剰なキャリアが
生成または誘起され、この過剰キャリアが発電または導
電に寄与する。例えば太陽電池では、光照射によって半
導体内部に生成された電子-正孔対が発電に寄与し、液
晶表示素子やICなどのMIS(MOS)構造トランジ
スタでは、電界の印加によって半導体表面のチャネル領
域に誘起された電子(または正孔)が導電に寄与する。
【0003】ここで、半導体の表面には表面凖位が存在
し、この表面凖位が、太陽電池の変換効率の低下や、M
IS構造トランジスタのスイッチング特性の低下を招
く。例えば、太陽電池の場合には、この表面凖位が、光
照射によって半導体内部で生成された過剰少数キャリア
(p型半導体における電子、またはn型半導体における
正孔)をトラップし再結合のサイトとなるため、変換効
率が低下する。またMIS(MOS)構造トランジスタ
では、チャネル領域における半導体表面の表面凖位(ゲ
ート絶縁膜/チャネル領域の界面凖位)が、ゲート電極
への電圧印加によってチャネル領域に誘起される過剰キ
ャリア(電子または正孔)をトラップし、これによっ
て、モビリティーが低下するためスイッチング特性が低
下する。
【0004】したがって、所望の変換効率の太陽電池
や、所望のスイッチング特性のトランジスタを作製する
には、過剰キャリアが存在する領域の表面(太陽電池に
おける半導体表面や、MIS構造トランジスタにおける
チャネル領域表面)における半導体の表面凖位密度を低
減することが非常に重要である。半導体の表面凖位密度
を低減する手法としては、半導体表面に熱酸化法によっ
て絶縁膜を形成する(絶縁膜/半導体界面を形成する)
手法が最も好適であり、太陽電池やMIS(MOS)構
造ICなどの分野で広く用いられている。
【0005】例えば、特開平10−41531号公報では、太
陽電池のp型Si基板の表面(受光面と反対側の面)に熱
酸化法によってSiO膜を形成し、これによってp型
Si基板表面の表面準位密度を低減している(Si基板
表面をパッシベーションしている)。そして、太陽光照
射によりp型Si基板内で生成した過剰少数キャリア
(電子)が、p型Si基板の表面(Si/SiO界面)で
再結合することを効果的に防止し、太陽電池の高効率化
を図っている。またMIS(MOS)構造ICでは、半
導体基板のチャネル領域と接するゲート絶縁膜が熱酸化
法によって形成されており、これによってチャネル領域
の表面凖位密度(ゲート絶縁膜/チャネル領域の界面凖
位密度)が低減され、良好なスイッチング特性を得てい
る。ここでMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)構
造とは、半導体表面に絶縁膜を介して金属電極を付した
構造のことであり、MOS(Metal-Oxide-Semiconducto
r)構造とは、MISの一種で絶縁膜に酸化膜を用いたも
のである。
【0006】なお、上記熱酸化膜の形成には1000℃以上
程度の高温の熱処理が要求されるため、デバイスの耐熱
温度がこれに満たない場合には、熱酸化法を用いること
ができない。例えば、耐熱温度が600〜650℃程度のガラ
ス基板を用いるTFT液晶においては、MIS構造トラ
ンジスタのゲート絶縁膜として、プラズマCVD法によ
るSiO膜やSiN膜などが用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、半導
体の表面凖位密度を低減する方法としては、半導体表面
に熱酸化法によって絶縁膜を形成する方法が最も好適で
ある。しかし、絶縁膜(熱酸化膜)/半導体の界面凖位
密度(半導体の表面凖位密度)は酸化温度や不純物の影
響を強く受けるため、良好な絶縁膜/半導体界面特性を
得ようとすれば、1000℃以上程度の高温の熱処理と、汚
染のない非常に清浄な雰囲気とが要求される。例えば、
「半導体シリコン結晶工学」(丸善)P193には、p型(100)
Siウエハをドライ熱酸化する場合に、界面電荷密度D
itを1012(/cmeV)以下にしようとすると1000℃
以上の酸化温度が必要となることが記載されている。な
お、界面電荷密度とは、界面凖位(半導体の表面凖位)
に起因してチャージされた電荷密度のことを言う。ま
た、この文献には、酸化される半導体表面に汚染が多い
と、半導体表面(絶縁膜/半導体界面)の欠陥密度が大き
くなることも記載されている。したがって、熱酸化法で
は、良好な絶縁膜/半導体界面を形成するために、非常
に清浄な雰囲気と1000℃以上程度の高温の熱処理とが要
求され、デバイス製造プロセスが複雑なものとなってい
た。一方、プラズマCVD法による絶縁膜は、300〜500
℃程度の低温で形成可能であるが、この方法の場合に
は、プラズマ中の荷電粒子が半導体表面に物理的ダメー
ジやチャージアップなどの悪影響を与えるため、良好な
絶縁膜/半導体界面特性を得ることができない。
【0008】以上のことから、太陽電池の表面パッシベ
ーション絶縁膜や、MIS構造トランジスタのゲート絶
縁膜に用いられる熱酸化膜と同等レベルの、良好な絶縁
膜/半導体界面特性が得られる絶縁膜を、熱酸化法より
も簡便且つ低温で形成する方法が切望されている。ここ
で、簡便な方法で形成できる絶縁膜としてはSOG膜
(スピンオングラス膜)も知られており、特開2000-28625
4号公報にはSOG膜をICの層間絶縁膜に用いた例
(ポリシラザン系SOGを800℃以上で熱処理して形成
した、緻密な平坦化絶縁膜)が、また特開平4-154123号
公報には、SOG膜を半導体基板内の拡散領域のバリア
膜に用いた例が開示されている。また、特開平9-244249
号公報には、基板上に塗布したSOG材料を95〜105℃
の範囲でベークした後にその上にレジストパターンを形
成することにより、レジストの密着性を高められること
が示されている。
【0009】しかし、いずれの公報にも、太陽電池の表
面パッシベーション絶縁膜やMIS構造トランジスタの
ゲート絶縁膜のように、半導体内の過剰キャリアが存在
する領域と接してSOG膜を用いた例は示されていな
い。すなわち、SOG膜を、半導体の表面凖位密度(絶
縁膜/半導体界面の界面凖位密度)を低減させる用途と
して用いた例は示されておらず、SOG膜/半導体界面
が、太陽電池の発電や、トランジスタのスイッチング特
性に関わる部分に適用できようとは、従来考えられてい
なかった。ここでSOG膜とは、基板上にスピンコート
などによって塗布したSOG材料(Si-OHおよび/
またはSi-OR(Rは炭化水素基)を有するシリコン
化合物が有機溶媒によって溶解された薬液)を、乾燥お
よび焼成することによって得られるガラス状の膜をい
う。
【0010】本発明は、熱酸化法よりも簡便かつ低温
で、熱酸化膜と同等レベルの良好な絶縁膜/半導体界面
特性が得られる絶縁膜の半導体表面への形成方法と、こ
の絶縁膜を用いた半導体デバイスを提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体内で生
成または誘起されたキャリアに基づいて動作する半導体
デバイスであって、前記半導体デバイスは、外部からの
エネルギーおよび/または電界の印加によって、熱平衡
状態よりも過剰のキャリアが生成または誘起される過剰
キャリア存在領域を有する半導体(A)と、前記半導体
の前記過剰キャリア存在領域の表面と接する絶縁膜
(B)とを有し、前記絶縁膜(B)が、前記半導体
(A)の前記過剰キャリア存在領域の表面と接して形成
された、OH基および/またはOR基(Rは炭化水素基)
を有する材料を、450℃よりも高い温度で焼成すること
によって作製されている半導体デバイスに関する。
【0012】また、本発明は、光照射によって半導体内
部で生成されたキャリアに基づいて動作する半導体デバ
イスであって、前記半導体デバイスは、その厚さ方向に
順次配置された複数種類の導電型の半導体(A')と、
前記複数種類の導電型の半導体の最上面の半導体の表
面、およびその最下面の半導体の表面のうちの少なくと
も一方の表面に接する絶縁膜(B')を有し、前記絶縁
膜(B')が、前記最上面の半導体の表面、および、前
記最下面の半導体の表面のうちの少なくとも一方の表面
と接して形成された、OH基および/またはOR基(R
は炭化水素基)を有する材料を、450℃よりも高い温度で
焼成することによって作製されている半導体デバイスに
関する。
【0013】更に、また本発明は、電界の印加によっ
て、半導体の表面近傍に誘起されたキャリアに基づいて
動作する半導体デバイスであって、前記半導体デバイス
は、チャネル領域、ソース領域およびドレイン領域を有
する半導体(A'')と、前記半導体の前記チャネル領域
の表面と接する絶縁膜(B'')と、前記絶縁膜(B'')
を介して前記チャネル領域と対向する導電性膜(C)と
を有し、前記絶縁膜(B'')が、前記半導体のチャネル
領域の表面と接して形成された、OH基および/または
OR基(Rは炭化水素基)を有する材料を、450℃よりも
高い温度で焼成することによって作製されている半導体
デバイスに関する。
【0014】詳しくは、本発明は、前記絶縁膜が、前記
OH基および/またはOR基を有する材料を800℃以上
の温度で焼成することによって作製された上記のいずれ
かに記載の半導体デバイスに関する。また詳しくは、本
発明は、前記絶縁膜が、前記OH基および/またはOR
基を有する材料を1000℃未満の温度で焼成することによ
って作製された上記のいずれかに記載の半導体デバイス
に関する。
【0015】特に、本発明は、前記OH基および/また
はOR基を有する材料が、Si-OHおよび/またはS
i-ORを有するシリコン化合物を含むSOG(スピン
オングラス)材料である上記のいずれかに記載の半導体
デバイスに関する。特にまた、本発明は、前記シリコン
化合物が、更にR-Siを含む上記半導体デバイスに関
する。加えて、本発明は、前記シリコン化合物がR-S
iを含まない上記半導体デバイスに関する。加えてま
た、本発明は、前記半導体がSiを含むものである上記
のいずれかに記載の半導体デバイスに関する。
【0016】また本発明は、上記いずれかに記載の半導
体デバイスを製造する、半導体デバイスの製造方法であ
って、半導体の表面にOH基および/またはOR基(R
は炭化水素基)を有する材料を形成する工程と、前記O
H基および/またはOR基を有する材料を450℃よりも
高い温度で焼成する工程と、を含んでいる半導体デバイ
スの製造方法に関する。好ましくは本発明は、前記OH
基および/またはOR基を有する材料を焼成する温度
が、800℃以上且つ好ましくは1000℃未満の温度である
上記製造方法に関する。更にまた、本発明は半導体の表
面にOH基および/またはOR基を有する材料を形成す
る工程の前段階において前記半導体の表面に親水化処理
を施す工程を含んでいる上記製造方法に関する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、外部からのエネルギー
や電界の印加によって、熱平衡状態よりも過剰のキャリ
アが生成または誘起される過剰キャリア存在領域を有す
る半導体(A)と、過剰キャリア存在領域の表面(太陽
電池における半導体表面やMIS構造トランジスタにお
けるチャネル領域の表面)と接する絶縁膜(B)とを有
し、この絶縁膜が、半導体の過剰キャリア存在領域の表
面と接して形成された、OH基および/またはOR基
(Rは炭化水素基)を有する材料(例えばSOG材料で
あって、以下、塗布材料と呼ぶ)を、450℃よりも高い
温度で焼成することによって作製されている半導体デバ
イスを提供するものである。
【0018】ここで「OH基および/またはOR基を有
する材料」(塗布材料)とは、絶縁膜の前駆体となる材
料であり、例えばSi-OHおよび/またはSi-ORを
有するシリコン化合物が挙げられる。ここで、RはCH
、C、Cなど炭素原子数が1〜3程度の
炭化水素基を表す。これらの材料は通常有機溶媒に溶解
されたSOG材料として用いられる。上記シリコン化合
物は、より具体的にはR-Siを含まない、一般式:S
i(OR)(OH)4−m(mは3以下の整数)、または
これらが重合した形で表される無機系シラノール化合
物、R-Siを含む一般式:RSi(OR)(OH)
4−m−n(mおよびnはm+n<4なる関係にある整
数) 、またはこれらが重合した形で表される有機系シラ
ノール化合物が好ましいものとして例示できる。これら
のシラノール化合物が有機溶媒に溶解したSOG材料
は、塗布材料の状態では膜そのものではないが、塗布し
たのちの乾燥および焼成にともない分子間で結合が生じ
て不揮発性の皮膜を形成する。しかしこれらに限定され
るものではなく、OH基および/またはOR基を有する
塗布材料であればよく、SOG材料に限らず、例えばT
G材料などでもよい。
【0019】ここでSOG材料とは、Si-OHおよび
/またはSi-ORを有するシリコン化合物が有機溶媒
に溶解された薬液のことを言い、このSOG材料を基板
上にスピンコートなどによって塗布し、溶媒を気化させ
たのちに、約400〜450℃の熱処理を行うことによって薄
膜が得られる。またTG材料とは、Ti-OHおよび/
またはTi-ORを有するTi(OR')(R'は水素ま
たはCH、C、Cなど炭素原子数が1〜
3程度の炭化水素基)などのチタン化合物が有機溶媒に
溶解された薬液のことを言い、このTG材料を基板上に
スピンコートなどによって塗布し、溶媒を気化させたの
ちに、約400〜450℃の熱処理を行うことによって薄膜が
得られる。
【0020】半導体は、その表面が多数のOH基で覆わ
れていればどのような半導体にでも適用できる。その代
表的なものとしてはシリコン系半導体が挙げられるが、
その表面がOH基で覆われている状態であれば、Siに
限らず、化合物半導体など如何なる材料であっても良
い。また、これらの半導体材料はバルク基板に限らず、
CVDなどで形成される薄膜であってもよい。更に、半
導体の種類や結晶方位も如何なるものであってもよい。
【0021】また、本発明は、上記半導体デバイスを製
造する方法として、半導体の過剰キャリア存在領域の表
面にOH基および/またはOR基を有する材料(塗布材
料)を形成する工程と、この材料を450℃よりも高い温
度で焼成する工程とを含むことを特徴とする製造方法を
提供する。半導体の表面にOH基および/またはOR基
を有する材料(塗布材料)を形成するに先だって、半導
体は、その表面に上記材料と良好な結合を形成すること
のできるOH基をできるだけ多く露出しておくことが好
ましい。そのために、一般には、フッ酸等により自然酸
化膜を除去し、次いでRCA洗浄などによって洗浄し、
最終的に純水リンス、オゾン水処理、過酸化水素水処理
や有機溶媒処理などの親水化処理によって、OH基で覆
われた状態とする。半導体の表面を洗浄、親水化したの
ち、塗布材料をスピンコート法、スプレー法、インクジ
ェット法等を用いて塗布する。なお、塗布材料を、比較
的小型の基板上に一様に形成する場合にはスピンコート
法が簡便に利用できる。
【0022】SOG材料などの塗布材料を焼成する焼成
炉については、石英管製の熱酸化炉ほど清浄なものでは
なくてもよく、例えば、炉内壁面がセラミック製のバッ
チ処理炉や、枚様式のベルト炉などを用いてもよい。但
し、焼成炉は、なるべく、メタル系の汚染が少ない方が
よく、炉内壁面は金属製でない方が好ましい。また、焼
成雰囲気は、塗布材料のクロスリンク反応が阻害されな
いために、窒素雰囲気等の不活性な雰囲気が好ましい。
【0023】本発明は、「半導体表面に形成されたOH
基および/またはOR基を有する材料(塗布材料)を45
0℃よりも高い温度、好ましくは800℃以上の温度で焼成
することによって、良好な絶縁膜/半導体界面特性が得
られる」という新たな知見に基づいで完成され、この絶
縁膜/半導体界面を、太陽電池の表面パッシベーション
や、MIS構造トランジスタにおけるゲート絶縁膜/チ
ャネル領域界面など、半導体デバイスに適用したもので
ある。したがって、上記知見を得るに際して発明者等が
行った基礎実験は、本発明を理解する上で非常に重要で
あるため、まずその内容について説明する。
【0024】この基礎実験では、図1に示すような絶縁
膜2/半導体1/絶縁膜2なる構造の評価サンプル10を
準備し、反射マイクロ波光導電減衰法によって、半導体
1内の過剰少数キヤリアの実効ライフタイムτを測定し
た。ここで、実効ライフタイムτは、半導体1内部のバ
ルクライフタイムτと、半導体1表面(絶縁膜2/半導
体1界面)の表面ライフタイムτとによって下式
(1)1/τ= 1/τ+1/τ
(1)のように表され、半導体1表面の表面準位密度
(絶縁膜2/半導体1界面の界面準位密度)が小さい場合
にはτsが大きくなる結果、実効ライフタイムτが大き
くなる。すなわち、実効ライフタイムτの測定によっ
て、絶縁膜2/半導体1の界面特性(半導体1の表面特
性)を評価することができる。
【0025】次に、実験に用いた評価サンプル10につい
て説明する。半導体1には、CZ-p型(18Ω・cm)の単結
晶Siウエハを用いた。また、絶縁膜2には、「OH基
および/またはOR基を有する材料」(塗布材料)の一
例であるSOG材料(東京応化製無機系SOG: OCD-
Type2または、有機系SOG:OCD-Type7)の焼成に
よって得られるSiO膜を用いた。評価サンプル10の
作製手順は、以下の通りである。まず、フッ酸エッチン
グ(自然酸化膜除去)と純水リンスによってSiウエハ1
の表面を前洗浄した。次に、Siウエハ1の第一面上に
SOG材料をスピンコートによって塗布し、その後、S
OG材料をオーブン中で乾燥させた。尚、この乾燥によ
ってSOG材料内の有機溶媒が気化する。乾燥は、80℃
および200℃の2段階で行った。続いて、Siウエハの
第二面上においても上記と同様の処理を行い、Siウエ
ハ1の両面に、乾燥したSOG材料を形成した。そし
て、Siウエハ1両面の乾燥SOG材料を窒素雰囲気中
で焼成して絶縁膜(SiO膜)2を形成し、評価サンプ
ル10を得た。なお、SOG材料の焼成に用いた焼成炉
は、炉内壁面がセラミック製の簡易炉であり、通常の熱
酸化に用いる石英管に比べて汚染が多く、また大気の混
入も多いものである。
【0026】SOG材料として無機系SOG(東京応化
製OCD-Type2)を用い、その焼成温度をパラメータと
して、サンプル10(Siウエハ1)の実効ライフタイムτ
を測定した結果を図2に示す。なお、図2には、比較の
ために、絶縁膜2を形成していないベアSiウエハ1の
実効ライフタイムと、SOGの代わりにSiウエハ1の
両面に熱酸化膜を形成した場合の実効ライフタイムも併
せて示している。比較用の熱酸化膜は、良好な絶縁膜/
半導体界面特性(SiO/Si界面特性)が得られるよ
うに、熱酸化炉(石英管)中で、1050℃のドライ熱酸化に
よって形成した。
【0027】図2より、SOG材料の焼成温度が450℃
の場合には、その実効ライフタイムτがベアSiウエハ
と大差なく数μs程度である一方、焼成温度が450℃よ
りも高くなると焼成温度の増加に伴って、実効ライフタ
イムτが向上しているのが分かる。そして、焼成温度が
800℃になると、熱酸化膜と同等以上にまで(約300μ
s)、実効ライフタイムτが向上している。この結果か
ら、焼成温度450℃以下のSOG材料には、Siウエハ
1表面の表面準位密度を低減する働きがほとんどないの
に対し、焼成温度を450℃よりも高くすると、SOG/S
i界面での結合反応によってSi表面の表面準位密度が
低減され、更に、800℃以上の焼成になると熱酸化膜と
同等以上にまでSi表面準位密度が低減されて、良好な
絶縁膜/半導体界面特性が得られていることが読み取れ
る。
【0028】上記結果の解釈について、図3を参照して
説明する。まず、SOG材料を塗布する前のSiウエハ
1の表面には、フッ酸エッチング後の純水リンスによっ
てSi-OHが形成されている。また、上記の実験に用
いた無機系SOG材料は、一般式:Si(OR)(OH)
4−m(RはCH、C、Cなど炭素原子
数が1〜3程度の炭化水素基、mは3以下の整数)また
はこれらが重合した形のシラノール化合物を含んでい
る。したがって、このSOG材料をSiウエハ1の表面
に塗布し450℃よりも高い温度で焼成すると、SOG材
料内部のシラノール化合物同士のクロスリンク反応と同
時に、SOG/Si界面においても下式(2)および
(3) Si-OH(Siウエハ)+ HO-Si(SOG)→Si-O-Si+H0 ↑ (2) Si-OH(Siウエハ)+ RO-Si(SOG)→Si-O-Si+ROH ↑ (3) に示すような化学反応が起こり、Si-O-Si結合が形
成される。そして、このSi-O-Si結合によってSi
表面の表面準位密度(SOG/Si界面の界面準位密度)
が低減されて、良好な絶縁膜/半導体界面が得られる。
ここで、上記のSi-O-Si結合反応は、SOG焼成温
度の増加に伴って促進され、焼成温度が800℃以上にな
ると、熱酸化膜と同等以上の良好な絶縁膜/半導体界面
特性が得られる。
【0029】なお、上記と同様の解釈は、特開平9-2442
49号公報にも開示されており、該公報では、この解釈に
基づいてSOG材料とSi基板との密着性を高めてい
る。しかし、該公報におけるSOG材料の熱処理温度は
95〜105℃であって、このような低温の熱処理では、図
2に示したように、Si表面の表面準位密度はほとんど
低減されない。つまり、該公報では、SOG/Si界面
の密着性向上のための手法を教示しているものの、その
原子レベルでの界面特性、すなわちデバイス化した場合
の電気特性については触れていない。一方本願では、S
OG材料を450℃よりも高い温度で焼成することによっ
て、SOG/Si界面における上記(2)および(3)
式の化学反応を促進させ、Si表面の表面準位密度(S
OG/Si界面の界面準位密度)を低減させている。すな
わち、前記界面の半導体デバイスヘの適用を可能ならし
めている。
【0030】また、特開2000-286254号公報には、SO
G材料の800℃以上の焼成によって、SOG材料内のシ
ラノール化合物同士のクロスリンク反応が促進され、S
i-O-Si結合からなる緻密なSiO膜が形成できる
ことが記載されている。また、特開平4-154123号公報に
は、SOG膜を半導体基板内の拡散領域のバリア膜に用
いた例が開示されている。しかし、いずれの公報にも、
太陽電池の表面パッシベーション絶縁膜やMIS構造ト
ランジスタのゲート絶縁膜のように、半導体内の過剰キ
ャリアが存在する領域と接して、SOG膜を用いた例は
示されておらず、更に、SOG/Si界面の反応につい
ても一切教示されていない。すなわち、如何なる従来技
術にも、Si表面上のSOG材料の焼成によってSi表
面の表面凖位密度(SOG/Si界面の界面凖位密度)
が低減されることは示されておらず、SOG膜/半導体
界面が、半導体デバイスの、太陽電池における発電や、
トランジスタのスイッチング特性に関わる部分に適用で
きようとは、従来考えられていなかった。
【0031】次に、上記解釈(図3)の妥当性を調べる
ために、Siウエハ1表面に形成されるSi-OHの密
度を変えて、具体的には前洗浄における純水リンスの時
間を変えて、実効ライフタイムτの測定を行った。結果
は図4に示す如くで、純水リンスの時間を長くしてSi
ウエハ1表面のSi-OH密度を高めることにより実効
ライフタイムτが長くなっており、上記解釈の妥当性が
伺われる。また、この結果から、半導体の種類や結晶方
位が異なっても、その表面がOH基で覆われてさえいれ
ば、単結晶Siウエハの場合と同様に良好な絶縁膜/半
導体界面特性が得られるものと予測される。図5は、キ
ャスト法で作製した多結晶Siウエハ(p型,1Ω・cm)
を用いて、図2と同様の実効ライフタイムτの測定を行
った結果である。図5と図2とを比較して、さまざまな
面方位からなる多結晶Siウエハを用いた場合において
も、単結晶Siウエハの場合と同様、SOG材料を450
℃よりも高い温度で焼成することによって、実効ライフ
タイムτが向上しているのがわかる。なお、多結晶Si
ウエハの実効ライフタイムτの絶対値が単結晶Siウエ
ハより小さいのは、SOG/Si界面(表面ライフタイム
τs)の問題ではなく、多結晶Siウエハのバルクライフ
タイムτが結晶粒界のために数10μs程度しかないこ
とによる。尚、このように結晶粒界を有する半導体材料
を用いる場合には、前記構造に更にSi-Hが付加され
た構造のSOG材料を用いることにより、バルクライフ
タイムτを増加させることも可能である。この場合に
は、焼成に伴って、SOG材料内のH原子(またはラジ
カル)が離脱し、その後固相拡散して、半導体結晶粒界
のダングリングボンドをターミネートできる。
【0032】また、上記と同様に、塗布材料について
も、その材料がOH基あるいはOR基を有していれば、
その他の組成は絶縁膜/半導体界面の特性にあまり影響
を与えない事が予測される。そこで、塗布材料として、
一般式:RSi(OR)(OH)4−m−n(RはC
H、CH、CHなど炭素原子数が1〜3程度の炭
化水素基、mおよびnはm+n<4なる関係にある整
数)、または、これらが重合した形のシラノール化合物
を含む有機系SOG(東京応化製OCD-Type7)を用い
て、図2と同様の実効ライフタイムτ測定を行った。結
果は図6に示す如くで、有機系SOGを用いた場合の実
効ライフタイムτは、無機系SOGの場合と大差がなか
った。すなわち、有機系SOGでは、R-Si基の存在
のためにSi表面との間のSi-O-Si結合が部分的に
阻害されることが懸念されるのであるが、R-Si基は
界面特性にほとんど悪影響を及ぼしていなかった。この
点については、有機系SOGを450℃よりも高い温度で
焼成することによりR-Si基が分解し、このために、
無機系SOGと同様の界面特性が得られたものと考えて
いる。
【0033】上記した基礎実験より得られた知見を以下
にまとめる。 Si表面上に形成したSOG材料を、450℃よりも高
い温度、好ましくは800℃以上の温度で焼成することに
よって、熱酸化膜と同等以上の、良好な絶縁膜/半導体
界面特性が得られる。しかも、その焼成温度は熱酸化温
度よりも200℃以上低くでき、焼成炉の清浄度も熱酸化
膜ほどには要求されない。 上記の絶縁膜/半導体界面特性は、SOG材料内の
OH基またはOR基と、Si表面のOH基との結合反応
によるものであるから、塗布材料内のその他の組成や、
半導体の種類および面方位が異なっても、上記と同様の
良好な絶縁膜/半導体界面特性が得られる。なお、半導
体表面には、なるべく高密度のOH基を形成する方が好
ましい。
【0034】本発明は、上記基礎実験より得られた知見
に基づき、塗布材料(例えばSOG材料)の焼成によって
形成される、界面準位密度の低い良好な絶縁膜/半導体
界面を、太陽電池の表面パッシベーションや、MIS構
造トランジスタにおけるゲート絶縁膜/チャネル領域界
面など、半導体デバイスの過剰キャリア存在領域の界面
に適用したものである。以下、その具体的な実施形態に
ついて説明する。
【0035】〔第1の実施形態〕本実施形態は、上記の
塗布材料の焼成によって形成される絶縁膜/半導体界面
を、太陽電池の表面パッシベーションに適用したもので
あり、図7は、この太陽電池100の断面構造を示してい
る。図7において、101aは、単結晶または多結晶の半導
体基板であって、その上面には、半導体基板101aと逆の
導電型を有する半導体層101bが形成されている。103
は、半導体基板101aの下面側に部分的に形成された、高
濃度ドーパント領域である。例えば、半導体基板101aが
p型Siウエハであれば、101bはn+型のSi層で、10
3はp+型領域となる。102aおよび102bは、それぞれ、
半導体基板101aの下面および、半導体層101bの上面に形
成された絶縁膜であって、これらの絶縁膜102a,102b
は、SOG材料などの塗布材料を450℃よりも高い温
度、好ましくは800℃以上の温度で焼成して形成された
ものである。104及び105は、夫々、下面側電極及び上面
側電極を表す。
【0036】次に、太陽電池100の製造方法を、半導体基
板101aがp型Siウエハで、塗布材料がSOG材料であ
る場合を例にとって説明する。まず、POClを用いたリ
ン(P)の気相拡散によって、p型Siウエハ101aの上面
側にn+型のSi層101bを形成する。なお、n+型Si
層101bの形成方法は、気相拡散に限らずP型Siウエハ
101aの上面に塗布したPSGの焼成などによる固相拡散
であっても良い。次に、p型Siウエハ101aの下面を混
酸でエッチングし、n+型Si層101bの形成と同時に下
面側に形成されたn+型Si層を除去する。
【0037】エッチング後は、純水リンス、オゾン水処
理、過酸化水素水処理や有機溶媒処理などの親水化処理
によって、p型Siウエハ101aの下面がOH基で覆われ
た状態としておく。そして、このp型Siウエハ101aの
下面に、SOG材料をスピンコートによって塗布し、そ
の後SOG材料を乾燥させて、SOG材料内の有機溶媒
を気化させる。続いて、n+型Si層101bの上面を、フ
ッ酸エッチング、および、その後の純水リンス、オゾン
水処理、過酸化水素水処理や有機溶媒処理などの親水化
処理によってOH基で覆われた状態としておいて、この
面に、SOG材料をスピンコートによって塗布し乾燥さ
せる。なお、p型Siウエハ101aの下面、および、n+
型Si層101bの上面に塗布するSOG材料は、有機系S
OGでも無機系SOGでもよいが、その塗布厚さを厚く
したい場合には有機系SOGを、また薄くしたい場合に
は無機系SOGを選択する。これらのSOG材料の乾燥
温度は最高200℃程度であるが、その温度に至るまで適
宜段階的に昇温させてもよい。次に、これらのSOG材
料を、窒素雰囲気中で450℃よりも高い温度、好ましく
は800℃以上の温度で焼成し、絶縁膜(SiO膜)102a,
102bを形成する。なお、SOG材料の焼成温度は、プロ
セス簡略化やデバイス汚染の観点からは1000℃未満とす
ることが望ましく、800〜850℃程度が現実的である。S
OG材料を焼成する焼成炉については、熱酸化炉ほど清
浄なものではなくてもよく、例えば、炉内壁面がセラミ
ック製のバッチ処理炉や、枚様式のベルト炉などを用い
ればよい。
【0038】上記のSOG材料の焼成過程において、S
OG/Si界面で、図3に示したようなSi-O-Si結合
が形成される。そして、これによってp型Siウエハ10
1aの下面、および、n+型Si層101bの上面における各
々のSi表面の表面準位密度が低減され(Si表面がパ
ッシベーションされ)、良好な絶縁膜/半導体界面が形成
される。次に、フォトリソプロセスとエッチングにより
下面側の絶縁膜102aに開口部を形成する。そして、この
開口部を通して、p型Siウエハ101aの下部に熱拡散な
どによってボロン(B)をドープし、p+型領域103を形
成する。なお、p+型領域103は、下面側電極104とのオ
ーミックコンタクトを形成するために、または、キャリ
ア再結合防止用の内蔵電界を発生するために設けられる
ものであり、その形成方法は熱拡散法に限らず、イオン
ドーピング法や、特開平10-41531号公報に記載されてい
るような、p+型微結晶Si層を堆積する方法であって
もよい。次に、スパッタ法や蒸着法などによってアルミ
ニウムや銀などの下面側電極104を形成する。その後、
フォトリソプロセスとエッチングにより上面側の絶縁膜
102bに開口部を形成し、次にスパッタや蒸着などによっ
て、銀などのグリッド状の上面側電極105を形成する。
【0039】上記のようにして作製した太陽電池100の
上面から太陽光を照射すると、p型Siウエハ101aおよ
びn+型Si層101bの内部で、電子-正孔対が生成され
る。そして、p型Siウエハ101a中の過剰少数キャリア
(電子)はn+型Si層101b内に、また、n+型Si層10
1b中の過剰少数キャリア(正孔)はp型Siウエハ101a内
にそれぞれ移動し、これによって太陽電池100が発電す
る。ここで、もし、絶縁膜(SiO膜)102a,102bが形
成されていないものとすると、p型Siウエハ101aの下
面、および、n+型Si層101bの上面の各々のSi表面
において、それらの表面準位のために上記過剰少数キャ
リアが再結合によって消滅し、効率が低下してしまう。
【0040】しかし、本実施形態の太陽電池100では、
SOG材料の焼成による絶縁膜(SiO膜)102a,102b
の形成よってSi表面の表面準位密度が低減されている
ので(表面パッシベーションされているので)、上記のよ
うな再結合損失が防止され、その結果、太陽電池の高効
率化を図ることができる。しかも、絶縁膜(SiO膜)
102a,102bの形成には、熱酸化のような1000℃以上の高
温や大掛かりな酸化炉を必要としない。すなわち、本実
施形態によれば、製造プロセスを簡略としながら、表面
再結合損失の防止された高効率の太陽電池を作製する事
ができる。さらに、1000℃以上の高温を要しない事か
ら、太陽電池内のドーパントの再分布や外部からの汚
染、および、半導体基板にかかるサーマルショックなど
の心配も少なく、特に、多数の結晶粒界が存在し、また
機械的強度の低い多結晶基板を用いた場合に効果的であ
る。
【0041】なお、上記した太陽電池100の上側の絶縁
膜102bは、表面再結合防止用のパッシベーション絶縁膜
であると同時に、反射防止膜としても作用させることが
できるが、反射防止効果をさらに高めるために、この絶
縁膜102bの上に適宜の反射防止膜を配置してもよい。ま
た、上記では、SOG材料の焼成による絶縁膜を、太陽
電池100の上面側および下面側の両方に配置する例につ
いて説明したが、何れか一方に配置したものでもよい。
例えば、SOG材料の焼成による絶縁膜を上面側の102b
のみとし、下面側は、絶縁膜102aを配置する替りに公知
のBSF構造としてもよい。また、SOG材料の焼成に
よる絶縁膜を下面側の102aのみとし、上面側には、絶縁
膜102bを配置する替りに、プラズマCVD法などによっ
て形成されるSiN膜などを配置してもよい。
【0042】また、上記ではSOG材料をスピンコート
によって塗布する例について説明したが、スプレー法や
インクジェット法によって塗布してもよい。特にインク
ジェット法によって塗布する場合には、開口パターンを
有する絶縁膜102a、102bを、フォトリソプロセスを用い
ずに形成することができる。なお、この場合には、SO
G材料をインクヘッドから安定して噴出させるために、
有機系SOGのような、ある程度、高粘度の材料を用い
る方が好ましい。
【0043】また、上記では、SOG材料の焼成によっ
て絶縁膜102a,102bを形成する例について説明したが、
絶縁膜の前駆体となる材料は、OH基および/またはO
R基を有する塗布材料であればよく、SOGに限らず、
例えばTGなどでもよい。半導体基板についても、その
表面がOH基で覆われている状態であれば良く、Siに
限らず、化合物半導体など如何なる材料であっても良
い。また、これらの半導体材料はバルク基板に限らず、
CVDなどで形成される薄膜であってもよい。
【0044】〔第2の実施形態〕本実施形態は、上記の
塗布材料の焼成によって形成される絶縁膜/半導体界面
を、MIS(Metal-Insulator-Semiconductor)型トラン
ジスタのゲート絶縁膜/半導体界面に適用したものであ
り、図8は、このMIS型トランジスタ200の概略断面
構造を示している。図8において、201はp型(またはn
型)の、Siなどの単結晶半導体基板、202は塗布材料の
焼成によって形成されるゲート絶縁膜、204はゲート電
極、203a,203bは、半導体基板201に形成されたソース・
ドレイン領域、205はチャネル領域である。
【0045】次に、MIS型トランジスタ200の製造方
法を説明する。まず、半導体基板201の表面をRCA洗
浄などによって洗浄し、その最終の半導体表面を、純水
リンス、オゾン水処理、過酸化水素水処理や有機溶媒処
理などの親水化処理によって、OH基で覆われた状態と
しておく。続いて、この半導体基板201の表面に、SO
G材料などの塗布材料をスピンコートによって塗布し、
最高200℃程度で乾燥させる。次に、この塗布材料を、
窒素雰囲気中で450℃よりも高い温度、好ましくは800℃
以上の温度で焼成してゲート絶縁膜202を形成する。こ
の過程において、図3に示したような結合によって、半
導体基板201の表面準位密度が低減され、界面準位密度
の小さい良好な絶縁膜/半導体界面が形成される。な
お、塗布材料の焼成温度は、プロセス簡略化やデバイス
汚染の観点からは1000℃未満とすることが望ましく、80
0〜850℃程度が現実的である。次に、ゲート絶縁膜202
の上にアルミニウムや高導電性ポリシリコンなどのゲー
ト電極204が形成される。そして、ゲート絶縁膜202およ
びゲート電極204がフォトリソプロセスとエッチングに
よって図示のような形状となされ、これらをマスクとす
るイオン注入法によって、n型(またはp型)のソー
ス・ドレイン領域203a,203bが形成される。
【0046】上記のようにして作製されたMIS型トラ
ンジスタは、塗布材料の焼成による絶縁膜202の形成に
よって、ゲート絶縁膜202/チャネル領域205(半導体基
板201)界面の界面準位密度が低減されている。したが
って、ゲート電極204への電圧印加によりチャネル領域2
05に誘起されるキャリアは、ゲート絶縁膜202/チャネル
領域205(半導体基板201)界面にトラップされることな
くソース・ドレイン領域203a,203bの間を移動し、これ
によって良好なスイッチング特性が得られる。しかも、
絶縁膜202の形成には、熱酸化のような1000℃以上の高
温や大掛かりな酸化炉を必要としない。すなわち、本実
施形態によれば、製造プロセスを簡略としながら、スイ
ッチング特性に優れたMIS型トランジスタを作製する
ことができる。また、1000℃以上の高温を要しないこと
から、半導体基板201にかかるサーマルショックなどの
心配も少ない。なお、上記では塗布材料をスピンコート
によって塗布する例について説明したが、スプレー法や
インクジェット法によって塗布してもよく、特に、イン
クジェット法によって塗布する場合には、パターン形状
のゲート絶縁膜202を、フォトリソプロセスを用いずに
形成することができる。
【0047】〔第3の実施形態〕本実施形態は、上記の
塗布材料の焼成によって形成される絶縁膜/半導体界面
を、トップゲート型TFTのMIS構造におけるゲート
絶縁膜/半導体薄膜界面に適用したものであり、図9
は、このトップゲート型TFT300の概略断面構造を示
している。図9において、307はガラスや石英などの基
板、305はSiO膜で、プラズマCVD法や塗布材料
の焼成によって形成される。301はプラズマCVD法、
LP-CVD法やスパッタ法などによって形成されるア
モルファスや微結晶の、Siなどの半導体薄膜、また
は、この半導体薄膜に熱処理やレーザアニール処理を施
して形成される多結晶の半導体薄膜である。302はSO
G材料などの塗布材料の焼成によって形成されるゲート
絶縁膜である。304はゲート電極、308はプラズマCVD
法や塗布材料の焼成によって形成される層間絶縁膜であ
る。301aは真性半導体薄膜からなるチャネル領域、301
b,301cは半導体薄膜301にイオン注入することによって
形成されるn型(またはp型)のソース・ドレイン領
域である。306b,306cはソース・ドレイン電極である。
【0048】次に、トップゲート型TFT300の主要部
の作製方法を説明する。半導体薄膜301が形成された状
態において、まず、この半導体薄膜301の表面を、フッ
酸エッチング、および、その後の純水リンス、オゾン水
処理、過酸化水素水処理や有機溶媒処理などの親水化処
理によって、OH基で覆われた状態としておく。続い
て、この半導体薄膜301の表面に、SOG材料などの塗
布材料をスピンコートによって塗布し、最高200℃程度
で乾燥させる。次に、この塗布材料を、窒素雰囲気中で
450℃よりも高い温度、好ましくは800℃以上の温度で焼
成してゲート絶縁膜302を形成する。この過程におい
て、図3に示したような結合によって、半導体薄膜301
の表面準位密度が低減され、界面準位密度の小さい良好
なゲート絶縁膜302/半導体薄膜301界面が形成される。
なお、塗布材料の焼成温度は、基板307の材質に応じて
その耐熱温度以下とする。また、焼成に伴う半導体薄膜
301の構造変化を懸念する場合には、焼成温度を、この
構造変化の遷移温度以下にする。例えば基板307が無ア
ルカリ系ガラスで、半導体薄膜301がレーザアニールに
よって形成された多結晶Si薄膜の場合には、焼成温度
は600〜650℃程度が適切である。次に、ゲート絶縁膜30
2の上に、スパッタ法などによって、アルミニウムなど
のゲート電極304を形成し、これをマスクとするイオン
注入法によって、n型(またはp型)のソース・ドレ
イン領域301b,301cを形成する。
【0049】ここで、トップゲート型TFTのゲート絶
縁膜には、一般にプラズマCVD法によるSiO膜が
用いられることが多いが、この場合にはプラズマにより
半導体薄膜301がダメージを受けるので、良好なスイッ
チング特性を得るのが難しい。これに対し、本実施形態
のトップゲート型TFT300では、プラズマを用いるこ
となく、塗布材料の焼成によってゲート絶縁膜302を形
成しているので、半導体薄膜301にダメージを与えな
い。しかも、塗布材料は流動性に優れたものであるか
ら、プラズマCVD法よりもステップカバレッジのよい
ゲート絶縁膜302を形成できる。さらに、塗布材料の焼
成によるゲート絶縁膜302の形成によって、ゲート絶縁
膜302/チャネル領域301a(半導体薄膜301)界面の界面
準位密度が低減されている。したがって、ゲート電極30
4への電圧印加によりチャネル領域301a表面に誘起され
るキャリアは、ゲート絶縁膜302/チャネル領域301a(半
導体薄膜301)界面にトラップされることなくソース・
ドレイン領域301b,301cの間を移動し、これによって良
好なスイッチング特性が得られる。しかも、絶縁膜302
の形成には、プラズマCVDのような大掛かりな真空装
置を必要としない。すなわち、本実施形態によれば、製
造プロセスを簡略としながら、スイッチング特性に優れ
たトップゲート型TFTを作製することができる。な
お、上記では塗布材料をスピンコートによって塗布する
例について説明したが、スプレー法やインクジェット法
によって塗布してもよい。この場合には、基板を回転さ
せる必要がなくなり、大型の角型基板に対してもライン
方式にて均一にゲート絶縁膜302を形成することができ
る。
【0050】〔変形例1〕上記第1〜第3の実施形態で
は、半導体表面上の塗布材料の焼成によって、良好な絶
縁膜/半導体界面を形成していた。一方、これとは逆
に、塗布材料の上に半導体層を形成し、その後に塗布材
料を焼成しても、塗布材料内のOH基あるいはOR基が
何らかの形で半導体層との結合反応に寄与することが考
えられる。この例としては、図10に示すようなボトム
ゲート型TFT400 が挙げられる。
【0051】図10において、407はガラスなどの基
板、404はゲート電極、408は、ゲート電極404の陽極酸
化などによって得られる絶縁膜である。402は、SOG
材料などの塗布材料の焼成によって形成されるゲート絶
縁膜、401はアモルファスや微結晶の真性半導体薄膜で
ある。403a,403bは、アモルファスや微結晶のn型(また
はp型)の半導体薄膜で、ソース・ドレイン部となる。4
09はエッチングストッパである。このボトムゲート型T
FT400の主要部を作製するには、例えば以下のように
すればよい。ガラス基板407上にゲート電極404および絶
縁膜408が形成された状態において、まず、その表面
に、SOG材料などの塗布材料をスピンコートによって
塗布し、最高200℃程度で乾燥させる。続いて、この上
に、プラズマCVD法などによって真性半導体薄膜401
を形成し、その後に、上記乾燥させた塗布材料を、窒素
雰囲気中で450℃よりも高い温度、好ましくは800℃以上
の温度で焼成してゲート絶縁膜402を形成する。この焼
成過程において、絶縁膜402/半導体薄膜401の界面が形
成される。なお、本変形例の場合には、塗布材料の焼成
温度を、ガラス基板407およびゲート電極404の耐熱温度
以下とする必要があり、焼成温度の制限を少なくするに
は、ゲート電極404として、タングステンなどの高融点
金属を用いるのが好ましい。
【0052】
【発明の効果】本発明は、半導体の表面と接して形成さ
れた、OH基および/またはOR基を有する材料を、450℃
よりも高い温度、好ましくは800℃以上1000℃未満の温
度で焼成することによって絶縁膜を形成しているから、
絶縁膜/半導体界面における界面準位密度が低減され、
この界面を、太陽電池の表面パッシベーションや、MI
S構造トランジスタのゲート絶縁膜/チャネル領域界面
に適用することにより、高効率の太陽電池やスイツチン
グ特性に優れたトランジスタを作製することができる。
しかも、その絶縁膜の形成プロセスは、熱酸化法に比べ
て低温かつ簡便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を完成させるに際して行った基礎実験
に用いた、評価サンプル10の構造図である。
【図2】 本発明を完成させるに際して行った基礎実験
の結果で、半導体として単結晶Siウエハを、塗布材料
として無機系SOGを用いた場合の、SOG焼成温度と
実効ライフタイムの関係を示すグラフである。
【図3】 塗布材料の焼成過程における、塗布材料/半導
体界面の結合反応を示す模式図である。
【図4】 本発明を完成させるに際して行った基礎実験
の結果で、半導体として単結晶Siウエハを、塗布材料
として無機系SOGを用い、SOG焼成温度を800℃と
した場合の、純水リンス時間と実効ライフタイムの関係
を示すグラフである。
【図5】 本発明を完成させるに際して行った基礎実験
の結果で、半導体として多結晶Siウエハを、塗布材料
として無機系SOGを用いた場合の、SOG焼成温度と
実効ライフタイムの関係を示すグラフである。
【図6】 本発明を完成させるに際して行った基礎実験
の結果で、半導体として単結晶Siウエハを、塗布材料
として有機系SOGを用いた場合の、SOG焼成温度と
実効ライフタイムの関係を示すグラフである。
【図7】 本発明の第1の実施形態に係る太陽電池100
の断面構造図である。
【図8】 本発明の第2の実施形態に係るMIS構造ト
ランジスタ200の概略断面構造図である。
【図9】 本発明の第3の実施形態に係るトツプゲート
型TFT300の概略断面構造図である。
【図10】 本発明の変形例1に係るボトムゲート型T
FT400の概略断面構造図である。
【符号の説明】
1:半導体、 2:絶縁膜、 10:ライフタイム測定用評価サンプル、 100:太陽電池、 101a:半導体基板、 101b:半導体層、 102a,102b:絶縁膜、 103:高濃度ドーパント領域、 104:下面側電極、 105:上面側電極、 200:MIS型トランジスタ、 201:単結晶半導体基板、 202:ゲート絶縁膜、 203a,203b:ソース・ドレイン領域、 204:ゲート電極、 205:チャネル領域、 300:トップゲート型TFT、 301:半導体薄膜、 301a:チャネル領域、 301b,301c:ソース・ドレイン領域、 302:ゲート絶縁膜、 304:ゲート電極、 305:SiO膜、 306b,306c:ソース・ドレイン電極、 307:基板、 308:層間絶縁膜、 400:ボトムゲート型TFT、 401:半導体薄膜、 402:ゲート絶縁膜、 403a,403b:ソース・ドレイン部、 404:ゲート電極、 407:基板、 408:絶縁膜、 409:エッチングストッパ、 a:SOG、 b:無機SOG、 c:有機SOG、 d:ベアのSiウエハの水準、 e:絶縁膜2として熱酸化膜を用いた場合の水準。
フロントページの続き Fターム(参考) 5F051 AA02 AA03 CB13 DA03 EA18 FA14 FA15 GA04 5F058 AA10 AC03 AF04 AG01 AH01 5F110 AA17 AA30 BB01 CC02 CC07 DD02 DD03 DD13 EE03 EE04 EE44 FF01 FF09 FF21 FF24 FF27 FF35 GG02 GG13 GG14 GG15 GG35 GG43 GG45 GG47 HJ13 NN02 NN12 NN35 NN36 PP03 QQ11 5F140 AA00 BA01 BD04 BE02 BE05 BE09 BE17 BF01 BF04 BF05 BK13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体内で生成または誘起されたキャリ
    アに基づいて動作する半導体デバイスであって、前記半
    導体デバイスは、外部からのエネルギーおよび/または
    電界の印加によって、熱平衡状態よりも過剰のキャリア
    が生成または誘起される過剰キャリア存在領域を有する
    半導体(A)と、前記半導体の前記過剰キャリア存在領
    域の表面と接する絶縁膜(B)とを有し、前記絶縁膜
    (B)が、前記半導体(A)の前記過剰キャリア存在領
    域の表面と接して形成された、OH基および/またはO
    R基(Rは炭化水素基)を有する材料を、450℃よりも高
    い温度で焼成することによって作製されている半導体デ
    バイス。
  2. 【請求項2】 光照射によって半導体内部で生成された
    キャリアに基づいて動作する半導体デバイスであって、
    前記半導体デバイスは、その厚さ方向に順次配置された
    複数種類の導電型の半導体(A')と、前記複数種類の
    導電型の半導体の最上面の半導体の表面、およびその最
    下面の半導体の表面のうちの少なくとも一方の表面に接
    する絶縁膜(B')を有し、前記絶縁膜(B')が、前記
    最上面の半導体の表面、および、前記最下面の半導体の
    表面のうちの少なくとも一方の表面と接して形成され
    た、OH基および/またはOR基(Rは炭化水素基)を有
    する材料を、450℃よりも高い温度で焼成することによ
    って作製されている半導体デバイス。
  3. 【請求項3】 電界の印加によって、半導体の表面近傍
    に誘起されたキャリアに基づいて動作する半導体デバイ
    スであって、前記半導体デバイスは、チャネル領域、ソ
    ース領域およびドレイン領域を有する半導体(A'')
    と、前記半導体の前記チャネル領域の表面と接する絶縁
    膜(B'')と、前記絶縁膜(B'')を介して前記チャネ
    ル領域と対向する導電性膜(C)とを有し、前記絶縁膜
    (B'')が、前記半導体のチャネル領域の表面と接して
    形成された、OH基および/またはOR基(Rは炭化水
    素基)を有する材料を、450℃よりも高い温度で焼成する
    ことによって作製されている半導体デバイス。
  4. 【請求項4】 前記絶縁膜が、前記OH基および/また
    はOR基を有する材料を800℃以上の温度で焼成するこ
    とによって作製されたものである請求項1、2または3
    のいずれかに記載の半導体デバイス。
  5. 【請求項5】 前記絶縁膜が、前記OH基および/また
    はOR基を有する材料を1000℃未満の温度で焼成するこ
    とによって作製されたものである請求項1〜4のいずれ
    かに記載の半導体デバイス。
  6. 【請求項6】 前記OH基および/またはOR基を有す
    る材料が、Si-OHおよび/またはSi-ORを有する
    シリコン化合物を含むSOG(スピンオングラス)材料
    である請求項1〜5のいずれかに記載の半導体デバイ
    ス。
  7. 【請求項7】 前記シリコン化合物が、更にR-Siを
    含む請求項6に記載の半導体デバイス。
  8. 【請求項8】 前記シリコン化合物がR-Siを含まな
    い請求項6に記載の半導体デバイス。
  9. 【請求項9】 前記半導体がSiを含むものである請求
    項1〜8のいずれかに記載の半導体デバイス。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の半導
    体デバイスを製造する、半導体デバイスの製造方法であ
    って、 半導体の表面にOH基および/またはOR基(Rは炭化
    水素基)を有する材料を形成する工程と、 前記OH基および/またはOR基を有する材料を450℃
    よりも高い温度で焼成する工程と、を含んでなる半導体
    デバイスの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記OH基および/またはOR基を有
    する材料を焼成する温度が、800℃以上の温度である請
    求項10に記載の半導体デバイスの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記OH基および/またはOR基を有
    する材料を焼成する温度が、1000℃未満の温度である請
    求項10または11に記載の半導体デバイスの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 半導体の表面にOH基および/または
    OR基を有する材料を形成する工程の前段階において前
    記半導体の表面に親水化処理を施す工程を含んでいる請
    求項10〜12に記載の半導体デバイスの製造方法。
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