JP2003347539A - 固体撮像装置及び固体撮像装置アレイ - Google Patents
固体撮像装置及び固体撮像装置アレイInfo
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Abstract
固体撮像装置、及びそれを用いた固体撮像装置アレイを
提供する。 【解決手段】 n行m列に配列される画素Aによって構
成される光検出部10において、多結晶シリコンからな
る転送電極12a〜12dに電気的に接続されて転送電
圧を印加する供給配線13a、13bを、被遮光画素D
の表面上の一部を覆うように設置する。これにより、従
来は光検出部の水平方向の両端部に存在した、供給配線
を設置するための不感領域をなくすことができ、光検出
部を広くできる。また、固体撮像装置を複数、水平方向
に隣接させて用いるような場合に撮像されない部分を少
なくできる。また、被遮光画素Dまたは他の画素Aから
の出力信号に基づいて、被遮光画素Dへの入射光量の低
下分を補正できる。
Description
固体撮像装置アレイに関するものである。
置(FFT型CCD)またはフレーム転送型(FT型)
CCDの、2相駆動の場合の上面図を図7(a)に、IV
−IV矢印断面図を図7(b)に示す。
導体基板101の表面側に設置された転送電極102
と、転送電極102に電気的に接続された供給配線10
3とを備えている。そして、CCD100には入射する
光の像を撮像する光検出部が構成されている。光検出部
には画素Eが水平方向及び垂直方向に複数個配列されて
いる。そして、画素Eに対して光が入射することによっ
て画素Eの内部に電荷が発生し、光の像を撮像する。
長手方向として1つの画素Eにつき所定本数並んで画素
E上に設置されており、垂直転送電圧が供給されること
によって電荷を垂直方向に転送する。また、供給配線1
03は転送電極102へ転送電圧を供給するための配線
であり、垂直方向を長手方向として、光の像を撮像しな
い不感領域FであるCCD100の両端部に設置されて
いる。
ると、画素Eの内部に電荷が発生する。そして、供給配
線103を通じて転送電極102へ供給される垂直転送
電圧によって、電荷が画素E内を矢印cの方向に転送さ
れる。
は、転送電極102の材料として多結晶シリコン(ポリ
シリコン)などの光を透過する材料が用いられる。そし
て、転送電極102の両端に設置されるアルミなどの金
属からなる供給配線103が転送電極102への電圧供
給に用いられる。
給配線103は光を遮ることから、従来のCCDでは、
上記したようにCCD100の両端部の不感領域Fに供
給配線103を設置している。しかしながら、不感領域
Fの存在はCCD100の表面を有効に利用するという
点において問題であり、不感領域Fは極力小さいことが
好ましい。また、このような不感領域Fは、固体撮像装
置を複数、水平方向に隣接するように並べる場合にも問
題となる。すなわち、複数並べられた固体撮像装置同士
の間に不感領域Fが存在することにより、光の像の一部
が撮像されない。
なされたものであり、不感領域を小さくし、光検出部を
広くできる固体撮像装置、及びそれを用いた固体撮像装
置アレイを提供することを目的とする。
るために、本発明による固体撮像装置は、p型半導体層
及びn型半導体層を含む半導体基板上に形成され、水平
方向を分割するm列(mは2以上の整数)及び垂直方向
を分割するn行(nは2以上の整数)からなる2次元状
に配列されているm×n個の画素を有し、入射される光
の像を撮像する光検出部と、光検出部の水平方向を長手
方向として画素上に設置され、画素において発生した電
荷を垂直方向に転送する垂直転送電圧が印加される転送
電極と、金属または金属シリサイドからなり、光検出部
の垂直方向を長手方向として所定の画素である被遮光画
素上にその一部を覆うように設置され、転送電極に電気
的に接続されて垂直転送電圧を転送電極に印加する供給
配線とを備え、供給配線による被遮光画素の出力信号の
低下分を補正可能に構成されていることを特徴とする。
属または金属シリサイドからなる供給配線を画素上に設
置することによって、光検出部の水平方向の両端部での
供給配線を設置するための不感領域をなくすことができ
るので、光検出部を広くすることができる。また、不感
領域をなくすことにより、固体撮像装置を複数、水平方
向に隣接させて用いるような場合に撮像されない部分を
少なくすることができる。また、供給配線は、被遮光画
素の一部のみを覆う構成となっている。このとき、被遮
光画素の他の部分には光が入射され、ある程度出力量が
低下した出力信号が被遮光画素から出力される。したが
って、上記構成の固体撮像装置によれば、出力信号に基
づいて、被遮光画素への入射光量の低下分を補正するこ
とができる。
うち光検出部の両端の列の画素上に設置されることを特
徴としてもよい。または、固体撮像装置は、供給配線が
m列のうち光検出部の略中央の列の画素上に設置される
ことを特徴としてもよい。供給配線をこれらのいずれか
により配置することによって、供給配線から転送電極へ
転送電圧を効率よく印加できる。また、供給配線を光検
出部の略中央の列の画素上に設置する構成では、供給配
線の本数が必要最小限になるので、被遮光画素の個数を
少なくすることができる。
をm列のうち光検出部の両端の列及び略中央の列の画素
上に設置すれば、転送電極の、供給配線から最も離れて
いる部分と供給配線との距離がさらに短くなり、電荷転
送速度をより高めることができる。
垂直転送電圧を印加するk本を組として設置されるとと
もに、組を構成するk本の供給配線が1つの列の画素上
に設置されることを特徴としてもよい。このように供給
配線が設置されることによって、供給配線の一組につき
要する被遮光画素の個数を少なくすることができる。
垂直転送電圧を印加するk本を組として設置されるとと
もに、組を構成するk本の供給配線が複数の列に分散し
て設置されることを特徴としてもよい。このように供給
配線が設置されることによって、被遮光画素の、供給配
線に覆われる面積が少なくなり、被遮光画素への入射光
量の低下分は小さくなる。これにより、被遮光画素の出
力信号の補正を容易にすることができる。
度が略均一な光を入射させて基準出力信号を求め、被遮
光画素の出力信号を基準出力信号に基づいて補正するこ
とを特徴としてもよい。または、固体撮像装置は、被遮
光画素に隣接する画素の出力信号に基づいて被遮光画素
の出力信号を補正することを特徴としてもよい。これら
のように被遮光画素、またはそれ以外の画素の出力信号
を補正に用いることによって、被遮光画素の出力信号の
補正を容易にすることができる。
おいて発生した電荷を加算して出力信号とするビニング
を行うことを特徴としてもよい。これにより隣接する複
数の画素を単位画素として扱えるため、単位画素の出力
信号に対する供給配線による影響は、被遮光画素に対す
るそれよりも小さくなり、被遮光画素の出力信号を好適
に補正することができる。
度に対応した速度で電荷を垂直方向に転送しつつ撮像対
象の光の像に対してぶれのない撮像を行うTDI駆動法
によって垂直転送電圧を制御することを特徴とする。例
えばベルトコンベア上にある物体など、一定速度で移動
している物体を撮像するときには、撮像対象の移動速度
に対応した速度で電荷転送を行いつつ、さらに電荷の蓄
積を行い、移動する光の像に対してぶれのない撮像を行
うTDI(Time Delay Integration)駆動法が有効であ
る。固体撮像装置が上記のように垂直転送電圧を制御す
ることにより、一定速度で移動する撮像対象を、明瞭に
撮像することができる。
は、上記した固体撮像装置が複数、光検出部が水平方向
に並んだ状態で、互いに隣接されていることを特徴とす
る。上記した固体撮像装置は供給配線設置のための不感
領域が不要なので、複数の固体撮像装置をこのように配
列する場合には、各光検出部間の間隔を狭くすることが
できる。これにより、固体撮像装置アレイによって撮像
された画像において存在する不撮像部分を小さくするこ
とができる。
固体撮像装置及び固体撮像装置アレイの好適な実施形態
について詳細に説明する。なお、図面の説明においては
同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略す
る。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一
致していない。
施形態を表面側から見た概略構成図である。本実施形態
においては、固体撮像装置は2相駆動のFFT型CCD
を備えている。このFFT型CCDは、光検出部の表面
側から光の像が入射することにより生成される電荷を光
検出部において転送する構成を有している。
CCD1、及び電荷転送制御部20によって構成されて
いる。このうち、CCD1は、光検出部10、水平シフ
トレジスタ15、及びアンプ部16を備えている。
向を長手方向とするm個の列H1〜Hm(mは2以上の
整数)に、また垂直方向が、水平方向を長手方向とする
n個の行V1〜Vn(nは2以上の整数)に分割され
て、m×n個の画素Aから構成されている。そして、光
検出部10の表面側より光の像が入射すると、画素Aの
内部に電荷が発生する。
なる転送電極(図示しない)は、光検出部10の表面側
に光検出部10の全体を覆って、各行Vj(j=1〜
n)の長手方向と平行な方向(水平方向)に設置され
る。また、この転送電極は、2相駆動に対応して、各行
に対して2本または4本ずつ設置される。そして、2相
駆動に対応する垂直転送電圧P1、P2を転送電極へ供
給するための供給配線13a及び13bが、光検出部1
0の各列Hi(i=1〜m)の長手方向と平行な方向
(垂直方向)を長手方向として設置される。
電気抵抗の低いアルミなどの金属または金属シリサイド
からなり、m個の列のうち光検出部10の両端の列H1
及びHmの画素上に、各画素の一部を覆うように設置さ
れる。このとき、供給配線13a及び13bに覆われる
被遮光画素Dの一部は覆われずに光が入射するため、こ
の部分による電荷が被遮光画素Dに発生する。また、供
給配線13a及び13bは、供給配線13a、13bそ
れぞれ1本ずつの2本を組として一列につき一組ずつ設
置されている。供給配線13aは、各行Vjに対して2
本または4本ずつ設置されている転送電極のうち対応す
る転送電極に電気的に接続されており、転送電圧P1を
これらの転送電極へ供給する。同様に、供給配線13b
は対応する転送電極に電気的に接続されており、転送電
圧P2をこれらの転送電極へ供給する。転送電極にこれ
らの垂直転送電圧P1、P2が供給されることによっ
て、画素A内部において発生した電荷を蓄積するととも
に、垂直方向(図中の矢印a)に転送する垂直シフトレ
ジスタが構成される。そして、垂直転送電圧P1、P2
が電荷転送制御部20により制御されることによって、
画素A内で電荷が転送される。
いて発生し、光検出部10の垂直方向に転送されてきた
電荷を光検出部10から受け取り、水平方向(矢印b)
に転送してこれをアンプ部16へ出力する。水平シフト
レジスタ15から出力された電荷はアンプ部16によっ
て増幅され、各画素ごとの出力信号として固体撮像装置
の外部へ出力される。
D1の構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)I−
I矢印断面図である。図2に示すCCD1は、半導体基
板11、転送電極12a〜12d、供給配線13a及び
13b、絶縁層14によって構成されている。
て半導体基板11の基体となるp+型半導体基板111
と、その表面側に形成されたエピタキシャル層であるp
型半導体層112と、さらにその表面側に形成された、
n型半導体層113及びp+型半導体層114とを備え
る。n型半導体層113及びp+型半導体層114は、
光検出部10の垂直方向を長手方向として水平方向に交
互に設けられている。n型半導体層113とp型半導体
層112はpn接合を構成しており、n型半導体層11
3は光の像を入射して電荷を生成する光検出領域となっ
ている。そして、n型半導体層113は光検出部10の
各列Hi(i=1〜m)を構成している。また、p+型
半導体層114は、各列Hiを分離するアイソレーショ
ン領域Cを形成している。
基板11の表面上に絶縁層14を介して設置される。転
送電極12a〜12dは、光検出部10の水平方向と平
行な方向を長手方向として、垂直方向に交互に設置され
ており、各行Vj(j=1〜n)を構成している。そし
て、これらn型半導体層113及び転送電極12a〜1
2dによって、n行m列に配列される画素Aが構成され
る。
3aが電気的に接続されており、転送電極12aと12
bとに垂直転送電圧P1が供給される。同様に、転送電
極12c及び12dには供給配線13bが電気的に接続
されており、転送電極12cと12dとに垂直転送電圧
P2が供給される。すなわち、半導体基板11に対し
て、転送電極12a及び12bの組が1相の垂直転送電
圧を印加しており、転送電極12c及び12dの組がさ
らに1相の転送電極を印加している。
12d、及び供給配線13a、13bを互いに絶縁する
絶縁層14の材料としては、光を透過する酸化膜等が用
いられる。
0の各列Hiに平行な方向をその長手方向として、光検
出部10の列H1及びHmの表面上に設置される。ま
た、供給配線13aの半導体基板11側には凸状部13
1aが設けられており、凸状部131aは転送電極12
a及び12bと電気的に接続している。同様に、供給配
線13bの半導体基板11側には凸状部131b(図2
(b)では図示せず)が設けられており、凸状部131
bは転送電極12c及び12dと電気的に接続してい
る。
光の像が光検出部10の表面側から入射すると、光の像
は転送電極12a〜12d及び絶縁層14を透過して、
光検出部10の各画素A内部へ到達する。そして、各画
素A内部において電荷が発生する。この電荷は、垂直転
送電圧P1、P2が対応する転送電極12a〜12dに
印加されるとともに、これらの電圧が電荷転送制御部2
0によって制御されることによって画素A内部に一旦保
持され、垂直方向に転送される。転送された電荷は水平
シフトレジスタ15へ出力される。そして、電荷は水平
シフトレジスタ15によって水平方向に転送され、アン
プ部16へ入力されて増幅される。増幅された電荷は、
各画素Aごとの出力信号として固体撮像装置の外部へ出
力される。
構成及び動作によって、以下の効果を奏する。すなわ
ち、従来はCCDの両端の不感領域に設置されていた、
光を遮る金属または金属シリサイドからなる供給配線1
3a及び13bが、本実施形態による固体撮像装置にお
いては画素上に設置されている。これによって、供給配
線13a及び13bを設置するための不感領域をCCD
の両端からなくすことができるので、CCD1において
光検出部10を広くすることができる。
光画素Dの一部のみを覆う構成となっている。このと
き、被遮光画素Dの他の部分には光が入射され、ある程
度出力量が低下した出力信号が被遮光画素Dから出力さ
れる。したがって、上記構成の固体撮像装置によれば、
出力量が低下した出力信号に基づいて、被遮光画素Dへ
の入射光量の低下分を補正することができる。
Dにおける(a)画素Aの出力信号データの一例、及び
(b)被遮光画素D及び画素Aの出力信号データの一例
を示す表である。なお、FFT型CCDを後述するTD
I駆動した場合の出力信号の補正方法としては、垂直方
向の64画素分の信号は加算されるのと同等である。し
たがって、各列に対応する、水平方向の1024チャネ
ル分についての出力信号を補正すれば充分である。この
ため、図3(a)及び(b)の表においては、いずれも
水平方向についての出力信号の変化を示している。
チャネル番号を示している。出力信号は、チャネル1〜
4、及び1021〜1024の出力信号の一例を示して
いる。また、チャネル5〜1020の出力信号に関して
は、チャネル1〜4、及びチャネル1021〜1024
と略同様であるため省略している。
同様に、水平方向のチャネル番号を示している。出力信
号も同様に、チャネル1〜4、及びチャネル1021〜
1024の出力信号の一例を示している。ただし、供給
配線が列H2及び列H3、並びに列H1022及び列H
1023の画素の表面上に設置されて、対応するチャネ
ルのすべての画素が被遮光画素となっている。
(a)に示すように隣接する画素同士の互いの出力信号
の差は微小である。しかし、被遮光画素の出力信号は、
図3(b)に示すように、供給配線が設置されない画素
の出力信号と較べ、供給配線によって覆われる面積等に
応じて出力信号が低下する。この出力信号の低下分を補
正すれば、供給配線の出力信号への影響を除くことがで
きる。
おける出力信号に対する補正方法としては、以下に示す
方法が有効である。
入射して得られる出力信号である基準出力信号を得る。
そして、被遮光画素の基準出力信号に基づいて当該被遮
光画素の出力信号を補正する。あるいは、被遮光画素に
隣接する画素の基準出力信号に基づいて被遮光画素の出
力信号を補正してもよい。
素に隣接する画素の出力信号に基づいて補正を行っても
よい。すなわち、被遮光画素の出力信号の値と、被遮光
画素に隣接する、被遮光画素ではない画素の出力信号の
値との相関を利用して、被遮光画素の出力信号を補正す
る。
基づいて、被遮光画素の基準出力信号に補正係数を乗じ
た値とそれ以外の画素の基準出力信号の値とが略等しく
なるような補正係数を算出し、光の像を撮像する際に、
撮像して得られた出力信号のうち被遮光画素の出力信号
に補正係数を乗じてこれを補正するといった方法があ
る。
信号を容易に補正することができる。
大きなCCDでは、画素寸法よりも小さい20μm程度
の供給配線を用いる。供給配線で隠れた面積だけ信号は
低下するが、この程度の低下であれば再現性があるた
め、上記した補正方法で補正することができる。
小さいCCDでは、遮光部分の割合が大きく、補正時の
誤差が大きくなる。このような場合には、所定個数(例
えば、2×2の4個)の画素において発生した電荷を加
算して出力信号とするビニングを行った後に、被遮光画
素の出力信号に対する補正を行ってもよい。
も支障がないような装置に本固体撮像装置を適用する場
合において、特に有効である。例えば、X線の撮像の場
合は可視光の撮像に比べて解像度は低くてもよい場合が
多く、歯科での治療に用いられるパノラマ、セファロX
線撮像装置においては、解像度は5〜10Lp/mm程
度でよい。あるいは、パノラマX線撮像装置において
は、解像度は2〜5Lp/mm程度で充分である。ここ
で、2〜5Lp/mmとは幅1mmの中に描かれた2〜
5の白黒線の組(ラインペア)までを解像できる解像度
である。これは、約200〜500μmの画素寸法に相
当する。パノラマ、セファロX線撮像装置として固体撮
像装置を用いる場合、例えば2×2の4個の画素の出力
信号を加算するようなビニングを行っても、これらのX
線撮像装置はセンサとして有効に機能できる。
する複数の画素を単位画素として扱える。このため、単
位画素の出力信号に対する供給配線による影響は、被遮
光画素に対するそれよりも小さくなり、被遮光画素の出
力信号を好適に補正することができる。なお、例えば上
記したような2×2のビニングを行う場合であって、供
給配線を2つ以上の列の表面上に設置するときには、供
給配線が設置される列同士が隣接しないように供給配線
を設置するとよい。
において、供給配線13a及び13bは、光検出部10
の両端の列の画素上に設置されている。このように設置
すれば、供給配線13a及び13bから転送電極12a
〜12dへ垂直転送電圧P1、P2を効率よく印加でき
る。また、本実施形態以外にも、供給配線13a及び1
3bを光検出部10の略中央の列に設置することによっ
て、本実施形態と同様の効果が得られる。さらに、この
ように配置すれば、供給配線の本数が必要最小限になる
ので、被遮光画素の個数を少なくすることができる。
の垂直転送電圧P1、P2を印加する2本を組として設
置されるとともに、組を構成する2本の供給配線が1つ
の列の画素上に設置されている。このように供給配線を
設置することによって、供給配線の一組につき要する、
出力信号を補正する被遮光画素Dの個数を少なくするこ
とができる。
など、一定速度で移動している撮像対象を撮像する方法
として、TDI(Time Delay Integration)駆動法があ
る。TDI駆動法は、撮像対象の移動速度に対応した速
度でポテンシャルウェル間の電荷転送を行いつつ、さら
に電荷の蓄積を行い、移動する光の像に対してぶれのな
い撮像を行う方法である。このような駆動法は、上述し
た電荷転送制御部20による垂直転送電圧P1、P2の
制御によって実現される。固体撮像装置の電荷転送制御
部20がこのようなTDI駆動法による電荷転送を行う
ことによって、一定速度で移動する撮像対象を、明瞭に
撮像することができる。なお、前述したパノラマ、セフ
ァロX線撮像装置においても、このTDI駆動法はよく
用いられる。
すことができるという効果は、複数の固体撮像装置を、
光検出部10が水平方向に並んだ状態で互いに隣接する
ように配列される固体撮像装置アレイにおいて特に有効
である。
た固体撮像装置アレイを表面側から見た概略構成図であ
る。図4に示す固体撮像装置アレイは、図1に示したC
CD1が複数、水平方向に隣接するように配列されてい
る。
個の固体撮像装置では撮像できないような撮像対象を複
数の固体撮像装置において撮像する。従来の固体撮像装
置アレイにおいては、供給配線が設置される光検出部の
両端部は光検出部としては用いず、画素を設けない。こ
のため、複数の光検出部にわたって撮像された画像に
は、各光検出部間に存在する供給配線設置による不感領
域のため、画像の内部に一定の不撮像部分が生じる。
像装置が供給配線13a及び13bを画素上に設置する
ことによって供給配線を設置することによる不感領域を
なくしているため、固体撮像装置アレイによって撮像さ
れた画像において存在する不撮像部分を小さくすること
ができる。
像装置を例に挙げる。歯科での治療に用いられるセファ
ロX線撮像装置では、固体撮像装置において撮像が可能
な領域である有効光検出領域の長さとして220mm程
度、パノラマX線撮像装置では同150mm程度が必要
となる。しかし、1つの固体撮像装置でこれらの長さの
有効光検出領域を実現するのは困難である。したがっ
て、複数の固体撮像装置をセラミックまたはプリント基
板などに並べて設置して、有効光検出領域として必要な
長さを得る。
検出部同士の繋ぎ目に、例えば光検出部の一方の端部の
不感領域の幅が100μm、他方のそれが200μmと
すると、合わせて300μmの幅の不感領域が生じる。
そして、この不感領域によって撮像された画像に不撮像
部分が存在し、歯科での診断に影響を与えることがあ
る。 このように、従来の固体撮像装置アレイでは、撮
像された画像に不撮像部分が存在することが問題とな
る。そこで、図4に示した固体撮像装置アレイを用いれ
ば、供給配線設置による不感領域がなくなり、不撮像部
分を小さくすることができる。
のCCD2の構成の一部を示す(a)上面図、及び
(b)II−II矢印断面図である。図5に示すCCD2
は、半導体基板11、転送電極12a〜12d、供給配
線23a及び23b、絶縁層14によって構成されてい
る。これらのうち、供給配線23a及び23bの構成以
外は第1実施形態による固体撮像装置と同様であるた
め、説明を省略する。
0の各列Hiに平行な方向をその長手方向として、列H
1、Hm、及び略中央の列の表面上に設置される。ま
た、供給配線23aには凸状部231aが、供給配線2
3bには凸状部231bがそれぞれ設けられており、こ
れらの凸状部を介して、転送電極12a、12bへ垂直
転送電圧P1が、転送電極12c、12dへ垂直転送電
圧P2がそれぞれ印加される。
線23a及び23bを設置するための不感領域をCCD
の両端からなくすことができるので、CCD2において
光検出部10を広くすることができる。また、供給配線
23a及び23bは、被遮光画素Dの一部のみを覆う構
成となっている。したがって、出力量が低下した出力信
号に基づいて、被遮光画素Dへの入射光量の低下分を補
正することができる。
実施形態での位置に加えて光検出部10の略中央の列の
表面上にも一組設置されている。このため、供給配線2
3a同士、及び23b同士のそれぞれの間の距離が短く
なる。これにより、転送電極12a〜12dの電気抵抗
による影響を低く抑えることができるので、CCD2の
電荷転送速度を速くすることができ、CCD2を高速で
駆動することが可能になる。
10の略中央の列の表面上にのみ設置してもよい。この
ように設置すれば、供給配線23a及び23bから転送
電極12a〜12dへ垂直転送電圧P1、P2を効率よ
く印加できる。また、供給配線の本数が必要最小限にな
るので、被遮光画素の個数を少なくすることができる。
のCCD3の構成の一部を示す(a)上面図、及び
(b)III−III矢印断面図である。図6に示すCCD3
は、半導体基板11、転送電極12a〜12d、供給配
線33a及び33b、絶縁層14によって構成されてい
る。これらのうち、供給配線33a及び33bの構成以
外は第1実施形態による固体撮像装置と同様であるた
め、説明を省略する。
0の各列Hiに平行な方向をその長手方向として、絶縁
層14の表面上の任意の列Hiの表面上に設置される。
このとき、供給配線33aと33bとは互いに異なる列
に設置される。また、供給配線33aには凸状部331
aが、供給配線33bには凸状部331bがそれぞれ設
けられており、これらの凸状部を介して、転送電極12
a、12bへ垂直転送電圧P1が、転送電極12c、1
2dへ垂直転送電圧P2がそれぞれ印加される。
線33a及び33bを設置するための不感領域をCCD
の両端からなくすことができるので、CCD3において
光検出部10を広くすることができる。また、供給配線
33a及び33bは、被遮光画素Dの一部のみを覆う構
成となっている。したがって、出力量が低下した出力信
号に基づいて、被遮光画素Dへの入射光量の低下分を補
正することができる。
の垂直転送電圧P1、P2を印加する組を構成する2本
の供給配線が互いに異なる列の画素上に設置されてい
る。このように供給配線が設置されることによって、被
遮光画素1個当たりの、供給配線に覆われる面積が少な
くなり、被遮光画素への入射光量の低下分は小さくな
る。これにより、被遮光画素の出力信号の補正を容易に
することができる。
施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能であ
る。例えば、供給配線は、上記した実施形態以外にも任
意の個数、任意の位置で画素の表面上に設置することが
できるので、必要な電荷転送速度、補正方法などに応じ
て適宜設計するとよい。
のCCDを用いている。これ以外に、3相駆動以上のC
CDを用いても、必要本数の供給配線を画素上に設置す
ることにより、本発明による固体撮像装置を好適に構成
することができる。
してFFT型CCDが用いられているが、他のCCDで
もよい。例えば、光検出部と水平シフトレジスタとの間
に電荷蓄積部を有するフレーム転送型CCD(FT型C
CD)が上記構成の供給配線を備えることにより、固体
撮像装置の光検出部を広くすることができる。
装置アレイは、以上詳細に説明したように、次のような
効果を得る。すなわち、固体撮像装置は、光を遮る材料
からなる供給配線を画素上に設置することによって、従
来は光検出部の水平方向の両端部に存在した、供給配線
を設置するための不感領域をなくすことができるので、
光検出部を広くすることができる。また、固体撮像装置
は、不感領域をなくすことにより、固体撮像装置を複
数、水平方向に隣接させて用いるような場合に撮像され
ない部分を少なくすることができる。
を覆う構成となっている。このとき、被遮光画素の他の
部分には光が入射され、ある程度出力量が低下した出力
信号が被遮光画素から出力される。したがって、上記構
成の固体撮像装置によれば、出力信号に基づいて、被遮
光画素への入射光量の低下分を補正することができる。
体撮像装置を用いることによって各光検出部間の間隔を
狭くすることができるので、固体撮像装置アレイによっ
て撮像された画像において存在する不撮像部分を小さく
することができる。
面側から見た概略構成図である。
部を示す(a)上面図、及び(b)I−I矢印断面図で
ある。
(a)画素Aの出力信号データの一例、及び(b)被遮
光画素D及び画素Aの出力信号データの一例を示す表で
ある。
置アレイを表面側から見た概略構成図である。
成の一部を示す(a)上面図、及び(b)II−II矢印断
面図である。
成の一部を示す(a)上面図、及び(b)III−III矢印
断面図である。
FT型CCD)またはフレーム転送型(FT型)CCD
の、(a)2相駆動の場合の上面図、及び(b)IV−IV
矢印断面図である。
1…n+型半導体基板、112…p型半導体層、113
…n型半導体層、114…p+型半導体層、12a〜1
2d…転送電極、13a、13b…供給配線、131
a、131b…凸状部、14…絶縁層、15…水平シフ
トレジスタ、16…アンプ部、20…電荷転送制御部、
A…画素、C…アイソレーション領域、D…被遮光画
素。
Claims (10)
- 【請求項1】 p型半導体層及びn型半導体層を含む半
導体基板上に形成され、水平方向を分割するm列(mは
2以上の整数)及び垂直方向を分割するn行(nは2以
上の整数)からなる2次元状に配列されているm×n個
の画素を有し、入射される光の像を撮像する光検出部
と、 前記光検出部の水平方向を長手方向として前記画素上に
設置され、前記画素において発生した電荷を垂直方向に
転送する垂直転送電圧が印加される転送電極と、 金属または金属シリサイドからなり、前記光検出部の垂
直方向を長手方向として所定の前記画素である被遮光画
素上にその一部を覆うように設置され、前記転送電極に
電気的に接続されて前記垂直転送電圧を前記転送電極に
印加する供給配線とを備え、 前記供給配線による前記被遮光画素の出力信号の低下分
を補正可能に構成されていることを特徴とする固体撮像
装置。 - 【請求項2】 前記供給配線は、前記m列のうち前記光
検出部の両端の列の前記画素上に設置されることを特徴
とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 【請求項3】 前記供給配線は、前記m列のうち前記光
検出部の略中央の列の前記画素上に設置されることを特
徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。 - 【請求項4】 前記供給配線は、k相の前記垂直転送電
圧を印加するk本を組として設置されるとともに、組を
構成するk本の前記供給配線が1つの列の前記画素上に
設置されることを特徴とする請求項1〜3に記載の固体
撮像装置。 - 【請求項5】 前記供給配線は、k相の前記垂直転送電
圧を印加するk本を組として設置されるとともに、組を
構成するk本の前記供給配線が複数の列に分散して設置
されることを特徴とする請求項1〜3に記載の固体撮像
装置。 - 【請求項6】 予め前記光検出部に強度が略均一な光を
入射させて基準出力信号を求め、前記被遮光画素の出力
信号を前記基準出力信号に基づいて補正することを特徴
とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体撮像装
置。 - 【請求項7】 前記被遮光画素に隣接する前記画素の出
力信号に基づいて前記被遮光画素の出力信号を補正する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の
固体撮像装置。 - 【請求項8】 所定個数の前記画素において発生した電
荷を加算して出力信号とするビニングを行うことを特徴
とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の固体撮像装
置。 - 【請求項9】 撮像対象の移動速度に対応した速度で電
荷を垂直方向に転送しつつ前記撮像対象の前記光の像に
対してぶれのない撮像を行うTDI駆動法によって前記
垂直転送電圧を制御することを特徴とする請求項1〜8
のいずれか一項に記載の固体撮像装置。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか一項に記載の
固体撮像装置が複数、前記光検出部が水平方向に並んだ
状態で、互いに隣接するよう配列されていることを特徴
とする固体撮像装置アレイ。
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