JP4246964B2 - 固体撮像装置及び固体撮像装置アレイ - Google Patents

固体撮像装置及び固体撮像装置アレイ Download PDF

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  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像装置及び固体撮像装置アレイに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のフル・フレーム転送型固体撮像装置(FFT型CCD)またはフレーム転送型(FT型)CCDの、2相駆動の場合の上面図を図7(a)に、IV−IV矢印断面図を図7(b)に示す。
【0003】
CCD100は、半導体基板101と、半導体基板101の表面側に設置された転送電極102と、転送電極102に電気的に接続された供給配線103とを備えている。そして、CCD100には入射する光の像を撮像する光検出部が構成されている。光検出部には画素Eが水平方向及び垂直方向に複数個配列されている。そして、画素Eに対して光が入射することによって画素Eの内部に電荷が発生し、光の像を撮像する。
【0004】
転送電極102は、光検出部の水平方向を長手方向として1つの画素Eにつき所定本数並んで画素E上に設置されており、垂直転送電圧が供給されることによって電荷を垂直方向に転送する。また、供給配線103は転送電極102へ転送電圧を供給するための配線であり、垂直方向を長手方向として、光の像を撮像しない不感領域FであるCCD100の両端部に設置されている。
【0005】
光の像がCCD100の表面側より入射すると、画素Eの内部に電荷が発生する。そして、供給配線103を通じて転送電極102へ供給される垂直転送電圧によって、電荷が画素E内を矢印cの方向に転送される。
【0006】
FFT型CCD及びFT型CCDにおいては、転送電極102の材料として多結晶シリコン(ポリシリコン)などの光を透過する材料が用いられる。そして、転送電極102の両端に設置されるアルミなどの金属からなる供給配線103が転送電極102への電圧供給に用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
アルミなどからなる供給配線103は光を遮ることから、従来のCCDでは、上記したようにCCD100の両端部の不感領域Fに供給配線103を設置している。しかしながら、不感領域Fの存在はCCD100の表面を有効に利用するという点において問題であり、不感領域Fは極力小さいことが好ましい。また、このような不感領域Fは、固体撮像装置を複数、水平方向に隣接するように並べる場合にも問題となる。すなわち、複数並べられた固体撮像装置同士の間に不感領域Fが存在することにより、光の像の一部が撮像されない。
【0008】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、不感領域を小さくし、光検出部を広くできる固体撮像装置、及びそれを用いた固体撮像装置アレイを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による固体撮像装置は、フレーム転送型またはフル・フレーム転送型の固体撮像装置であって、水平方向を分割するm列(mは2以上の整数)及び垂直方向を分割するn行(nは2以上の整数)からなる2次元状に配列されているm×n個の画素を有し、m×n個の画素が、垂直方向を長手方向とし水平方向に並んで設けられた一導電型の半導体層と、水平方向を長手方向として当該画素上に設置された転送電極とによって構成されており、入射される光に応じた電荷を各画素内部において発生及び蓄積するとともに、その電荷を画素内で垂直方向に転送するための垂直転送電圧が転送電極に印加されることにより、入射される光の像を撮像する光検出部と、金属または金属シリサイドからなり、光検出部の垂直方向を長手方向として所定の画素である被遮光画素上にその一部を覆うように設置され、転送電極に電気的に接続されて垂直転送電圧を転送電極に印加する供給配線とを備え、供給配線による被遮光画素の出力信号の低下分を補正可能に構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明による固体撮像装置は、光を遮る金属または金属シリサイドからなる供給配線を画素上に設置することによって、光検出部の水平方向の両端部での供給配線を設置するための不感領域をなくすことができるので、光検出部を広くすることができる。また、不感領域をなくすことにより、固体撮像装置を複数、水平方向に隣接させて用いるような場合に撮像されない部分を少なくすることができる。また、供給配線は、被遮光画素の一部のみを覆う構成となっている。このとき、被遮光画素の他の部分には光が入射され、ある程度出力量が低下した出力信号が被遮光画素から出力される。したがって、上記構成の固体撮像装置によれば、出力信号に基づいて、被遮光画素への入射光量の低下分を補正することができる。
【0011】
また、固体撮像装置は、供給配線がm列のうち光検出部の両端の列の被遮光画素上に設置されることを特徴としてもよい。または、固体撮像装置は、供給配線がm列のうち光検出部の略中央の列の被遮光画素上に設置されることを特徴としてもよい。供給配線をこれらのいずれかにより配置することによって、供給配線から転送電極へ転送電圧を効率よく印加できる。また、供給配線を光検出部の略中央の列の被遮光画素上に設置する構成では、供給配線の本数が必要最小限になるので、被遮光画素の個数を少なくすることができる。
【0012】
また、上記した構成を併用して、供給配線をm列のうち光検出部の両端の列及び略中央の列の被遮光画素上に設置すれば、転送電極の、供給配線から最も離れている部分と供給配線との距離がさらに短くなり、電荷転送速度をより高めることができる。
【0013】
また、固体撮像装置は、供給配線がk相の垂直転送電圧を印加するk本を組として設置されるとともに、組を構成するk本の供給配線が1つの列の被遮光画素上に設置されることを特徴としてもよい。このように供給配線が設置されることによって、供給配線の一組につき要する被遮光画素の個数を少なくすることができる。
【0014】
また、固体撮像装置は、供給配線がk相の垂直転送電圧を印加するk本を組として設置されるとともに、組を構成するk本の供給配線が複数の列に分散して設置されることを特徴としてもよい。このように供給配線が設置されることによって、被遮光画素の、供給配線に覆われる面積が少なくなり、被遮光画素への入射光量の低下分は小さくなる。これにより、被遮光画素の出力信号の補正を容易にすることができる。
【0015】
また、固体撮像装置は、予め光検出部に強度が略均一な光を入射させて基準出力信号を求め、被遮光画素の出力信号を基準出力信号に基づいて補正することを特徴としてもよい。または、固体撮像装置は、被遮光画素に隣接する被遮光画素ではない画素の出力信号に基づいて被遮光画素の出力信号を補正することを特徴としてもよい。これらのように被遮光画素、またはそれ以外の画素の出力信号を補正に用いることによって、被遮光画素の出力信号の補正を容易にすることができる。
【0016】
また、固体撮像装置は、所定個数の被遮光画素および被遮光画素ではない画素において発生した電荷を加算して出力信号とするビニングを行うことを特徴としてもよい。これにより隣接する複数の画素を単位画素として扱えるため、単位画素の出力信号に対する供給配線による影響は、被遮光画素に対するそれよりも小さくなり、被遮光画素の出力信号を好適に補正することができる。
【0017】
また、固体撮像装置は、撮像対象の移動速度に対応した速度で電荷を垂直方向に転送しつつ撮像対象の光の像に対してぶれのない撮像を行うTDI駆動法によって垂直転送電圧を制御することを特徴とする。例えばベルトコンベア上にある物体など、一定速度で移動している物体を撮像するときには、撮像対象の移動速度に対応した速度で電荷転送を行いつつ、さらに電荷の蓄積を行い、移動する光の像に対してぶれのない撮像を行うTDI(Time Delay Integration)駆動法が有効である。固体撮像装置が上記のように垂直転送電圧を制御することにより、一定速度で移動する撮像対象を、明瞭に撮像することができる。
【0018】
また、本発明による固体撮像装置アレイは、上記した固体撮像装置が複数、光検出部が水平方向に並んだ状態で、互いに隣接されていることを特徴とする。上記した固体撮像装置は供給配線設置のための不感領域が不要なので、複数の固体撮像装置をこのように配列する場合には、各光検出部間の間隔を狭くすることができる。これにより、固体撮像装置アレイによって撮像された画像において存在する不撮像部分を小さくすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による固体撮像装置及び固体撮像装置アレイの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0020】
図1は本発明による固体撮像装置の第1実施形態を表面側から見た概略構成図である。本実施形態においては、固体撮像装置は2相駆動のFFT型CCDを備えている。このFFT型CCDは、光検出部の表面側から光の像が入射することにより生成される電荷を光検出部において転送する構成を有している。
【0021】
本固体撮像装置は、FFT型CCDであるCCD1、及び電荷転送制御部20によって構成されている。このうち、CCD1は、光検出部10、水平シフトレジスタ15、及びアンプ部16を備えている。
【0022】
光検出部10は、その水平方向が、垂直方向を長手方向とするm個の列H1〜Hm(mは2以上の整数)に、また垂直方向が、水平方向を長手方向とするn個の行V1〜Vn(nは2以上の整数)に分割されて、m×n個の画素Aから構成されている。そして、光検出部10の表面側より光の像が入射すると、画素Aの内部に電荷が発生する。
【0023】
光透過性を有する、多結晶シリコン等からなる転送電極(図示しない)は、光検出部10の表面側に光検出部10の全体を覆って、各行Vj(j=1〜n)の長手方向と平行な方向(水平方向)に設置される。また、この転送電極は、2相駆動に対応して、各行に対して2本または4本ずつ設置される。そして、2相駆動に対応する垂直転送電圧P1、P2を転送電極へ供給するための供給配線13a及び13bが、光検出部10の各列Hi(i=1〜m)の長手方向と平行な方向(垂直方向)を長手方向として設置される。
【0024】
また、この供給配線13a及び13bは、電気抵抗の低いアルミなどの金属または金属シリサイドからなり、m個の列のうち光検出部10の両端の列H1及びHmの画素上に、各画素の一部を覆うように設置される。このとき、供給配線13a及び13bに覆われる被遮光画素Dの一部は覆われずに光が入射するため、この部分による電荷が被遮光画素Dに発生する。また、供給配線13a及び13bは、供給配線13a、13bそれぞれ1本ずつの2本を組として一列につき一組ずつ設置されている。供給配線13aは、各行Vjに対して2本または4本ずつ設置されている転送電極のうち対応する転送電極に電気的に接続されており、転送電圧P1をこれらの転送電極へ供給する。同様に、供給配線13bは対応する転送電極に電気的に接続されており、転送電圧P2をこれらの転送電極へ供給する。転送電極にこれらの垂直転送電圧P1、P2が供給されることによって、画素A内部において発生した電荷を蓄積するとともに、垂直方向(図中の矢印a)に転送する垂直シフトレジスタが構成される。そして、垂直転送電圧P1、P2が電荷転送制御部20により制御されることによって、画素A内で電荷が転送される。
【0025】
水平シフトレジスタ15は、各画素Aにおいて発生し、光検出部10の垂直方向に転送されてきた電荷を光検出部10から受け取り、水平方向(矢印b)に転送してこれをアンプ部16へ出力する。水平シフトレジスタ15から出力された電荷はアンプ部16によって増幅され、各画素ごとの出力信号として固体撮像装置の外部へ出力される。
【0026】
図2は、図1に示した固体撮像装置のCCD1の構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)I−I矢印断面図である。図2に示すCCD1は、半導体基板11、転送電極12a〜12d、供給配線13a及び13b、絶縁層14によって構成されている。
【0027】
半導体基板11は、導電型がp+型であって半導体基板11の基体となるp+型半導体基板111と、その表面側に形成されたエピタキシャル層であるp型半導体層112と、さらにその表面側に形成された、n型半導体層113及びp+型半導体層114とを備える。n型半導体層113及びp+型半導体層114は、光検出部10の垂直方向を長手方向として水平方向に交互に設けられている。n型半導体層113とp型半導体層112はpn接合を構成しており、n型半導体層113は光の像を入射して電荷を生成する光検出領域となっている。そして、n型半導体層113は光検出部10の各列Hi(i=1〜m)を構成している。また、p+型半導体層114は、各列Hiを分離するアイソレーション領域Cを形成している。
【0028】
また、転送電極12a〜12dは、半導体基板11の表面上に絶縁層14を介して設置される。転送電極12a〜12dは、光検出部10の水平方向と平行な方向を長手方向として、垂直方向に交互に設置されており、各行Vj(j=1〜n)を構成している。そして、これらn型半導体層113及び転送電極12a〜12dによって、n行m列に配列される画素Aが構成される。
【0029】
転送電極12a及び12bには供給配線13aが電気的に接続されており、転送電極12aと12bとに垂直転送電圧P1が供給される。同様に、転送電極12c及び12dには供給配線13bが電気的に接続されており、転送電極12cと12dとに垂直転送電圧P2が供給される。すなわち、半導体基板11に対して、転送電極12a及び12bの組が1相の垂直転送電圧を印加しており、転送電極12c及び12dの組がさらに1相の転送電極を印加している。
【0030】
また、半導体基板11、転送電極12a〜12d、及び供給配線13a、13bを互いに絶縁する絶縁層14の材料としては、光を透過する酸化膜等が用いられる。
【0031】
供給配線13a及び13bは、光検出部10の各列Hiに平行な方向をその長手方向として、光検出部10の列H1及びHmの表面上に設置される。また、供給配線13aの半導体基板11側には凸状部131aが設けられており、凸状部131aは転送電極12a及び12bと電気的に接続している。同様に、供給配線13bの半導体基板11側には凸状部131b(図2(b)では図示せず)が設けられており、凸状部131bは転送電極12c及び12dと電気的に接続している。
【0032】
本実施形態による固体撮像装置において、光の像が光検出部10の表面側から入射すると、光の像は転送電極12a〜12d及び絶縁層14を透過して、光検出部10の各画素A内部へ到達する。そして、各画素A内部において電荷が発生する。この電荷は、垂直転送電圧P1、P2が対応する転送電極12a〜12dに印加されるとともに、これらの電圧が電荷転送制御部20によって制御されることによって画素A内部に一旦保持され、垂直方向に転送される。転送された電荷は水平シフトレジスタ15へ出力される。そして、電荷は水平シフトレジスタ15によって水平方向に転送され、アンプ部16へ入力されて増幅される。増幅された電荷は、各画素Aごとの出力信号として固体撮像装置の外部へ出力される。
【0033】
本実施形態による固体撮像装置は上記した構成及び動作によって、以下の効果を奏する。すなわち、従来はCCDの両端の不感領域に設置されていた、光を遮る金属または金属シリサイドからなる供給配線13a及び13bが、本実施形態による固体撮像装置においては画素上に設置されている。これによって、供給配線13a及び13bを設置するための不感領域をCCDの両端からなくすことができるので、CCD1において光検出部10を広くすることができる。
【0034】
また、供給配線13a及び13bは、被遮光画素Dの一部のみを覆う構成となっている。このとき、被遮光画素Dの他の部分には光が入射され、ある程度出力量が低下した出力信号が被遮光画素Dから出力される。したがって、上記構成の固体撮像装置によれば、出力量が低下した出力信号に基づいて、被遮光画素Dへの入射光量の低下分を補正することができる。
【0035】
図3は、1024列64行のFFT型CCDにおける(a)画素Aの出力信号データの一例、及び(b)被遮光画素D及び画素Aの出力信号データの一例を示す表である。なお、FFT型CCDを後述するTDI駆動した場合の出力信号の補正方法としては、垂直方向の64画素分の信号は加算されるのと同等である。したがって、各列に対応する、水平方向の1024チャネル分についての出力信号を補正すれば充分である。このため、図3(a)及び(b)の表においては、いずれも水平方向についての出力信号の変化を示している。
【0036】
図3(a)に示す画素番号は、水平方向のチャネル番号を示している。出力信号は、チャネル1〜4、及び1021〜1024の出力信号の一例を示している。また、チャネル5〜1020の出力信号に関しては、チャネル1〜4、及びチャネル1021〜1024と略同様であるため省略している。
【0037】
図3(b)に示す画素番号も図3(a)と同様に、水平方向のチャネル番号を示している。出力信号も同様に、チャネル1〜4、及びチャネル1021〜1024の出力信号の一例を示している。ただし、供給配線が列H2及び列H3、並びに列H1022及び列H1023の画素の表面上に設置されて、対応するチャネルのすべての画素が被遮光画素となっている。
【0038】
供給配線が設置されない画素では、図3(a)に示すように隣接する画素同士の互いの出力信号の差は微小である。しかし、被遮光画素の出力信号は、図3(b)に示すように、供給配線が設置されない画素の出力信号と較べ、供給配線によって覆われる面積等に応じて出力信号が低下する。この出力信号の低下分を補正すれば、供給配線の出力信号への影響を除くことができる。
【0039】
図3(b)に示したような、被遮光画素における出力信号に対する補正方法としては、以下に示す方法が有効である。
【0040】
まず、光検出部に予め強度が略均一な光を入射して得られる出力信号である基準出力信号を得る。そして、被遮光画素の基準出力信号に基づいて当該被遮光画素の出力信号を補正する。あるいは、被遮光画素に隣接する画素の基準出力信号に基づいて被遮光画素の出力信号を補正してもよい。
【0041】
また、基準出力信号を用いずに、被遮光画素に隣接する画素の出力信号に基づいて補正を行ってもよい。すなわち、被遮光画素の出力信号の値と、被遮光画素に隣接する、被遮光画素ではない画素の出力信号の値との相関を利用して、被遮光画素の出力信号を補正する。
【0042】
補正方法の一例としては、基準出力信号に基づいて、被遮光画素の基準出力信号に補正係数を乗じた値とそれ以外の画素の基準出力信号の値とが略等しくなるような補正係数を算出し、光の像を撮像する際に、撮像して得られた出力信号のうち被遮光画素の出力信号に補正係数を乗じてこれを補正するといった方法がある。
【0043】
以上の補正方法により、被遮光画素の出力信号を容易に補正することができる。
【0044】
例えば、画素の寸法が一辺48μm程度の大きなCCDでは、画素寸法よりも小さい20μm程度の供給配線を用いる。供給配線で隠れた面積だけ信号は低下するが、この程度の低下であれば再現性があるため、上記した補正方法で補正することができる。
【0045】
また、画素の寸法が一辺24μmのように小さいCCDでは、遮光部分の割合が大きく、補正時の誤差が大きくなる。このような場合には、所定個数(例えば、2×2の4個)の画素において発生した電荷を加算して出力信号とするビニングを行った後に、被遮光画素の出力信号に対する補正を行ってもよい。
【0046】
このようなビニングは、解像度を低くしても支障がないような装置に本固体撮像装置を適用する場合において、特に有効である。例えば、X線の撮像の場合は可視光の撮像に比べて解像度は低くてもよい場合が多く、歯科での治療に用いられるパノラマ、セファロX線撮像装置においては、解像度は5〜10Lp/mm程度でよい。あるいは、パノラマX線撮像装置においては、解像度は2〜5Lp/mm程度で充分である。ここで、2〜5Lp/mmとは幅1mmの中に描かれた2〜5の白黒線の組(ラインペア)までを解像できる解像度である。これは、約200〜500μmの画素寸法に相当する。パノラマ、セファロX線撮像装置として固体撮像装置を用いる場合、例えば2×2の4個の画素の出力信号を加算するようなビニングを行っても、これらのX線撮像装置はセンサとして有効に機能できる。
【0047】
上記したように、ビニングを行えば、隣接する複数の画素を単位画素として扱える。このため、単位画素の出力信号に対する供給配線による影響は、被遮光画素に対するそれよりも小さくなり、被遮光画素の出力信号を好適に補正することができる。なお、例えば上記したような2×2のビニングを行う場合であって、供給配線を2つ以上の列の表面上に設置するときには、供給配線が設置される列同士が隣接しないように供給配線を設置するとよい。
【0048】
また、図1及び図2に示した固体撮像装置において、供給配線13a及び13bは、光検出部10の両端の列の画素上に設置されている。このように設置すれば、供給配線13a及び13bから転送電極12a〜12dへ垂直転送電圧P1、P2を効率よく印加できる。また、本実施形態以外にも、供給配線13a及び13bを光検出部10の略中央の列に設置することによって、本実施形態と同様の効果が得られる。さらに、このように配置すれば、供給配線の本数が必要最小限になるので、被遮光画素の個数を少なくすることができる。
【0049】
また、供給配線13a及び13bは、2相の垂直転送電圧P1、P2を印加する2本を組として設置されるとともに、組を構成する2本の供給配線が1つの列の画素上に設置されている。このように供給配線を設置することによって、供給配線の一組につき要する、出力信号を補正する被遮光画素Dの個数を少なくすることができる。
【0050】
また、例えばベルトコンベア上にある物体など、一定速度で移動している撮像対象を撮像する方法として、TDI(Time Delay Integration)駆動法がある。TDI駆動法は、撮像対象の移動速度に対応した速度でポテンシャルウェル間の電荷転送を行いつつ、さらに電荷の蓄積を行い、移動する光の像に対してぶれのない撮像を行う方法である。このような駆動法は、上述した電荷転送制御部20による垂直転送電圧P1、P2の制御によって実現される。固体撮像装置の電荷転送制御部20がこのようなTDI駆動法による電荷転送を行うことによって、一定速度で移動する撮像対象を、明瞭に撮像することができる。なお、前述したパノラマ、セファロX線撮像装置においても、このTDI駆動法はよく用いられる。
【0051】
また、上記の構成によって不感領域をなくすことができるという効果は、複数の固体撮像装置を、光検出部10が水平方向に並んだ状態で互いに隣接するように配列される固体撮像装置アレイにおいて特に有効である。
【0052】
図4は、本発明による固体撮像装置を用いた固体撮像装置アレイを表面側から見た概略構成図である。図4に示す固体撮像装置アレイは、図1に示したCCD1が複数、水平方向に隣接するように配列されている。
【0053】
固体撮像装置アレイは、寸法が大きく、1個の固体撮像装置では撮像できないような撮像対象を複数の固体撮像装置において撮像する。従来の固体撮像装置アレイにおいては、供給配線が設置される光検出部の両端部は光検出部としては用いず、画素を設けない。このため、複数の光検出部にわたって撮像された画像には、各光検出部間に存在する供給配線設置による不感領域のため、画像の内部に一定の不撮像部分が生じる。
【0054】
図4に示す固体撮像装置アレイは、固体撮像装置が供給配線13a及び13bを画素上に設置することによって供給配線を設置することによる不感領域をなくしているため、固体撮像装置アレイによって撮像された画像において存在する不撮像部分を小さくすることができる。
【0055】
ここで、歯科での治療に用いられるX線撮像装置を例に挙げる。歯科での治療に用いられるセファロX線撮像装置では、固体撮像装置において撮像が可能な領域である有効光検出領域の長さとして220mm程度、パノラマX線撮像装置では同150mm程度が必要となる。しかし、1つの固体撮像装置でこれらの長さの有効光検出領域を実現するのは困難である。したがって、複数の固体撮像装置をセラミックまたはプリント基板などに並べて設置して、有効光検出領域として必要な長さを得る。
【0056】
このとき、従来の固体撮像装置では、各光検出部同士の繋ぎ目に、例えば光検出部の一方の端部の不感領域の幅が100μm、他方のそれが200μmとすると、合わせて300μmの幅の不感領域が生じる。そして、この不感領域によって撮像された画像に不撮像部分が存在し、歯科での診断に影響を与えることがある。 このように、従来の固体撮像装置アレイでは、撮像された画像に不撮像部分が存在することが問題となる。そこで、図4に示した固体撮像装置アレイを用いれば、供給配線設置による不感領域がなくなり、不撮像部分を小さくすることができる。
【0057】
図5は、第2実施形態による固体撮像装置のCCD2の構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)II−II矢印断面図である。図5に示すCCD2は、半導体基板11、転送電極12a〜12d、供給配線23a及び23b、絶縁層14によって構成されている。これらのうち、供給配線23a及び23bの構成以外は第1実施形態による固体撮像装置と同様であるため、説明を省略する。
【0058】
供給配線23a及び23bは、光検出部10の各列Hiに平行な方向をその長手方向として、列H1、Hm、及び略中央の列の表面上に設置される。また、供給配線23aには凸状部231aが、供給配線23bには凸状部231bがそれぞれ設けられており、これらの凸状部を介して、転送電極12a、12bへ垂直転送電圧P1が、転送電極12c、12dへ垂直転送電圧P2がそれぞれ印加される。
【0059】
本実施形態による固体撮像装置は、供給配線23a及び23bを設置するための不感領域をCCDの両端からなくすことができるので、CCD2において光検出部10を広くすることができる。また、供給配線23a及び23bは、被遮光画素Dの一部のみを覆う構成となっている。したがって、出力量が低下した出力信号に基づいて、被遮光画素Dへの入射光量の低下分を補正することができる。
【0060】
また、供給配線23a及び23bが、第1実施形態での位置に加えて光検出部10の略中央の列の表面上にも一組設置されている。このため、供給配線23a同士、及び23b同士のそれぞれの間の距離が短くなる。これにより、転送電極12a〜12dの電気抵抗による影響を低く抑えることができるので、CCD2の電荷転送速度を速くすることができ、CCD2を高速で駆動することが可能になる。
【0061】
なお、供給配線23a、23bは光検出部10の略中央の列の表面上にのみ設置してもよい。このように設置すれば、供給配線23a及び23bから転送電極12a〜12dへ垂直転送電圧P1、P2を効率よく印加できる。また、供給配線の本数が必要最小限になるので、被遮光画素の個数を少なくすることができる。
【0062】
図6は、第3実施形態による固体撮像装置のCCD3の構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)III−III矢印断面図である。図6に示すCCD3は、半導体基板11、転送電極12a〜12d、供給配線33a及び33b、絶縁層14によって構成されている。これらのうち、供給配線33a及び33bの構成以外は第1実施形態による固体撮像装置と同様であるため、説明を省略する。
【0063】
供給配線33a及び33bは、光検出部10の各列Hiに平行な方向をその長手方向として、絶縁層14の表面上の任意の列Hiの表面上に設置される。このとき、供給配線33aと33bとは互いに異なる列に設置される。また、供給配線33aには凸状部331aが、供給配線33bには凸状部331bがそれぞれ設けられており、これらの凸状部を介して、転送電極12a、12bへ垂直転送電圧P1が、転送電極12c、12dへ垂直転送電圧P2がそれぞれ印加される。
【0064】
本実施形態による固体撮像装置は、供給配線33a及び33bを設置するための不感領域をCCDの両端からなくすことができるので、CCD3において光検出部10を広くすることができる。また、供給配線33a及び33bは、被遮光画素Dの一部のみを覆う構成となっている。したがって、出力量が低下した出力信号に基づいて、被遮光画素Dへの入射光量の低下分を補正することができる。
【0065】
また、供給配線33a及び33bは、2相の垂直転送電圧P1、P2を印加する組を構成する2本の供給配線が互いに異なる列の画素上に設置されている。このように供給配線が設置されることによって、被遮光画素1個当たりの、供給配線に覆われる面積が少なくなり、被遮光画素への入射光量の低下分は小さくなる。これにより、被遮光画素の出力信号の補正を容易にすることができる。
【0066】
本発明による固体撮像装置は、上記した実施形態に限られるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、供給配線は、上記した実施形態以外にも任意の個数、任意の位置で画素の表面上に設置することができるので、必要な電荷転送速度、補正方法などに応じて適宜設計するとよい。
【0067】
また、上記した各実施形態では、2相駆動のCCDを用いている。これ以外に、3相駆動以上のCCDを用いても、必要本数の供給配線を画素上に設置することにより、本発明による固体撮像装置を好適に構成することができる。
【0068】
また、上記した各実施形態では、CCDとしてFFT型CCDが用いられているが、他のCCDでもよい。例えば、光検出部と水平シフトレジスタとの間に電荷蓄積部を有するフレーム転送型CCD(FT型CCD)が上記構成の供給配線を備えることにより、固体撮像装置の光検出部を広くすることができる。
【0069】
【発明の効果】
本発明による固体撮像装置及び固体撮像装置アレイは、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、固体撮像装置は、光を遮る材料からなる供給配線を画素上に設置することによって、従来は光検出部の水平方向の両端部に存在した、供給配線を設置するための不感領域をなくすことができるので、光検出部を広くすることができる。また、固体撮像装置は、不感領域をなくすことにより、固体撮像装置を複数、水平方向に隣接させて用いるような場合に撮像されない部分を少なくすることができる。
【0070】
また、供給配線は、被遮光画素の一部のみを覆う構成となっている。このとき、被遮光画素の他の部分には光が入射され、ある程度出力量が低下した出力信号が被遮光画素から出力される。したがって、上記構成の固体撮像装置によれば、出力信号に基づいて、被遮光画素への入射光量の低下分を補正することができる。
【0071】
また、固体撮像装置アレイは、上記した固体撮像装置を用いることによって各光検出部間の間隔を狭くすることができるので、固体撮像装置アレイによって撮像された画像において存在する不撮像部分を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体撮像装置の第1実施形態を表面側から見た概略構成図である。
【図2】図1に示した固体撮像装置のCCDの構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)I−I矢印断面図である。
【図3】1024列64行のFFT型CCDにおける(a)画素Aの出力信号データの一例、及び(b)被遮光画素D及び画素Aの出力信号データの一例を示す表である。
【図4】本発明による固体撮像装置を用いた固体撮像装置アレイを表面側から見た概略構成図である。
【図5】第2実施形態による固体撮像装置のCCDの構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)II−II矢印断面図である。
【図6】第3実施形態による固体撮像装置のCCDの構成の一部を示す(a)上面図、及び(b)III−III矢印断面図である。
【図7】従来のフル・フレーム転送型固体撮像装置(FFT型CCD)またはフレーム転送型(FT型)CCDの、(a)2相駆動の場合の上面図、及び(b)IV−IV矢印断面図である。
【符号の説明】
1…CCD、10…光検出部、11…半導体基板、111…n+型半導体基板、112…p型半導体層、113…n型半導体層、114…p+型半導体層、12a〜12d…転送電極、13a、13b…供給配線、131a、131b…凸状部、14…絶縁層、15…水平シフトレジスタ、16…アンプ部、20…電荷転送制御部、A…画素、C…アイソレーション領域、D…被遮光画素。

Claims (10)

  1. フレーム転送型またはフル・フレーム転送型の固体撮像装置であって、
    水平方向を分割するm列(mは2以上の整数)及び垂直方向を分割するn行(nは2以上の整数)からなる2次元状に配列されているm×n個の画素を有し、前記m×n個の画素が、垂直方向を長手方向とし水平方向に並んで設けられた一導電型の半導体層と、水平方向を長手方向として当該画素上に設置された転送電極とによって構成されており、入射される光に応じた電荷を各画素内部において発生及び蓄積するとともに、その電荷を前記画素内で垂直方向に転送するための垂直転送電圧が前記転送電極に印加されることにより、入射される光の像を撮像する光検出部と、
    金属または金属シリサイドからなり、前記光検出部の垂直方向を長手方向として所定の前記画素である被遮光画素上にその一部を覆うように設置され、前記転送電極に電気的に接続されて前記垂直転送電圧を前記転送電極に印加する供給配線と
    を備え、
    前記供給配線による前記被遮光画素の出力信号の低下分を補正可能に構成されていることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記供給配線は、前記m列のうち前記光検出部の両端の列の前記被遮光画素上に設置されることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記供給配線は、前記m列のうち前記光検出部の略中央の列の前記被遮光画素上に設置されることを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記供給配線は、k相の前記垂直転送電圧を印加するk本を組として設置されるとともに、組を構成するk本の前記供給配線が1つの列の前記被遮光画素上に設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記供給配線は、k相の前記垂直転送電圧を印加するk本を組として設置されるとともに、組を構成するk本の前記供給配線が複数の列に分散して設置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
  6. 予め前記光検出部に強度が略均一な光を入射させて基準出力信号を求め、前記被遮光画素の出力信号を前記基準出力信号に基づいて補正することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記被遮光画素に隣接する被遮光画素ではない前記画素の出力信号に基づいて前記被遮光画素の出力信号を補正することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
  8. 所定個数の前記被遮光画素および被遮光画素ではない前記画素において発生した電荷を加算して出力信号とするビニングを行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
  9. 撮像対象の移動速度に対応した速度で電荷を垂直方向に転送しつつ前記撮像対象の前記光の像に対してぶれのない撮像を行うTDI駆動法によって前記垂直転送電圧を制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の固体撮像装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の固体撮像装置が複数、前記光検出部が水平方向に並んだ状態で、互いに隣接するよう配列されていることを特徴とする固体撮像装置アレイ。
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