JP2003345041A - 感光体の連続塗工装置 - Google Patents
感光体の連続塗工装置Info
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Abstract
ラム状感光体の製造に際し、感光性塗工液をドラムの外
周面に均一に品質よく塗工するための連続塗工装置を提
供する。 【解決手段】感光体支持体としてのドラムDを感光性塗
工液に浸漬し塗布するためのドラム浸漬槽1と、前記ド
ラムを浸漬したときにオーバーフローする塗工液を受給
・循環させると共に、攪拌機能、液面感知機能、温度調
整機能および粘度調整機能を有する、前記浸漬槽に塗工
液を供給するための塗工液循環槽2と、前記循環槽に粘
度調整用の溶媒を供給するための溶媒槽3と、前記循環
槽に塗工液を補給するための液継槽4と、塗工消費量に
相当する液量が前記液継槽から前記循環槽に連続補給す
るための制御装置と、を具備する感光体の連続塗工装
置。前記液継槽は、複数個を設けてもよい。
Description
等の電子写真デバイスに使用されるドラム状感光体の製
造において、感光性塗工液をドラムの外周面に塗工する
ための連続塗工装置に関する。
る感光体としては、ドラム状感光体がその形状が簡単で
あること、継ぎ目なしに感光体を形成できること、駆動
方法が容易なこと、などの理由により最も普及してい
る。ドラム状感光体は、感光体支持体としてアルミニウ
ム製ドラム等の導電性基体を使用し、感光性塗工液を塗
布して感光層を形成することによって得られる。
液に浸漬し、次いで軸心方向に沿って引き上げてその外
周面に塗工膜(感光体層)を形成する方法が一般的であ
る。従来の塗工装置を、図6に示す。チャック機構Cに
より捕捉したドラムDを、感光性塗工液を満杯またはそ
れに近い量を含む浸漬槽10に浸漬する。このとき、ほ
ぼドラム体積分に相当するオーバーフローした塗工液お
よび定常的にポンプP1により送液されている塗工液
は、受給槽で貯溜しつつ、ポンプP2により循環槽20
に送液し、ポンプP1により浸漬槽10に循環される。
H1、SqM1およびSqL1が高さ順に3本備えられ
ており、このうちSqM1は、ポンプP1およびP2と
連動するように設定されており、必要時にポンプを作動
または、ポンプ回転数を変化させて送液を制御する。液
面センサーSqH2は液量がオーバーフローすること
を、また液面センサーSqL2は液量が塗工に必要な最
少量よりも少なくなることをそれぞれ防止するための安
全装備用である。循環槽20における液面の高さは、塗
工時のオーバーフロー、攪拌による波動、溶媒の蒸発、
塗工液の消費などにより常に変動する。
が徐々に飛散し、次第に粘度が上昇し均一な塗工が困難
になってくる。そのために、循環槽20には粘度センサ
ーSvを配備し、粘度が適正範囲を外れて上昇したとき
には、攪拌下、電磁弁Vが開いて溶媒槽30から有機溶
媒を送り込み、粘度調整が行なわれる。
20中の仕込み液量に制限されるバッチ式であって、塗
工を長時間にわたって連続的に行うには適していない。
さらに、ドラムの浸漬と引き上げによって、循環槽20
における液面高さの変動幅が大きく影響され、このため
に循環ポンプP2は運転と制御を頻繁に繰り返しなが
ら、浸漬槽10から循環槽20への送液量を制御しなけ
ればならない。従って、ポンプP2の脈動により泡が発
生しやすなり、浸漬槽10の塗工液に伝播した泡はドラ
ムへの均一な塗工を妨げるという現象が起こりがちであ
る。また、循環槽20の塗工液は、ニュートン流体であ
るという特性上、攪拌によって液面に比較的に大きなう
ねりを生じ、液面高さの変動幅が大きくなりので、その
高さを精度よく感知するには困難を伴う。このことも、
循環ポンプの運転制御回数を多くし、泡を発生させる原
因になっている。
する液体を、中間タンクを介して該液溜タンクに循環さ
せる主循環ラインと、該主循環ラインとは別系統であっ
て、該中間タンク内から流出する液体を、所定の粘度に
調整して該中間タンクに循環させる循環ラインと、を具
備する液体の循環システムの発明について、特許番号第
2708893号として特許を得ている。この循環シス
テムは、液体の粘度制御の面で従来よりも改良されたも
のである。
感光性塗工液の塗工装置は、塗工液物性の許容範囲が狭
いため、塗工液を連続供給できないので連続塗工が困難
であり、また塗工品質にムラを生ずる確率をより少なく
するという改良の余地が残されている。この改良をする
ために、塗工液の送液を制御する方法としては、いくつ
か考えられる。
使用量を液継槽から循環槽に補給する方法が考えられ
る。この場合は、送液は塗工回数に連動して開始され、
送液停止はタイマーと液面センサーにより感知して行う
ことになる。この方法では、液面センサーが定常時の液
面変動に追従できないため、液温、粘度の制御が困難で
あり、またトラブル時の復旧や制御の一時記憶の取り扱
いが困難であることなど、問題が多い。
継槽から循環槽に補給する方法が考えられる。この場合
は、送液はタイマーによって定期的に行うことになり、
送液開始は塗工機連動起動タイムアップにより、また送
液停止はタイマーと液面センサーにより感知して行うこ
とになる。この方法では、塗工液の過供給の恐れがあ
り、また常時液面センサーまで送液される液継量がその
都度変化するという問題がある。
しながら、液面センサーで使用量を検出しその分を補給
する方法につき鋭意検討を行った。そして、まず連続送
液を可能にするために、図5に示すように、液継槽4を
設けてここで調製された塗工液を電磁弁V2の開閉によ
り、必要量を自重落下により循環槽2に供給することを
試みた。この液継槽4には、新たな塗工液を順次、供給
できることから、連続塗工が可能である。ところが、ラ
インが図示するようにAおよびBと増設するので、特許
番号第2708893号のシステムと同様に、装置が大
がかりで複雑になり、運転コストも高くなるという新た
な問題を生ずる。また、粘度、温度をより一層精度よく
制御することでもさらに改良が望まれる。
題を解決すべく、とりわけ図5の試作装置をもとに検討
を続けて、塗工品質に優れたドラム状感光体を工業的有
利に得る塗工装置を完成するに至ったものである。すな
わち、本発明は、次のドラム状感光体の連続塗工装置を
提供する。
塗工液に浸漬し塗布するためのドラム浸漬槽と、前記ド
ラムを浸漬したときにオーバーフローする塗工液を受給
・循環させると共に、攪拌機能、液面感知機能、温度調
整機能および粘度調整機能を有する、前記浸漬槽に塗工
液を供給するための塗工液循環槽と、前記循環槽に粘度
調整用の溶媒を供給するための溶媒槽と、前記循環槽に
塗工液を補給するための液継槽と、塗工消費に相当する
液量が前記液継槽から前記循環槽に連続補給するため制
御装置と、を具備する感光体の連続塗工装置 2)前記液継槽を複数個設けてなる上記1)項記載の感
光体の連続塗工装置。
光体の連続塗工装置の一例を示す模式図である。感光体
支持体となるドラム(通常、アルミニウム製の円筒状基
体)は、チャック機構Cにより捕捉され、ドラム軸心方
向に塗工液浸漬槽1に浸漬される。浸漬槽1には、循環
槽2からポンプP1を介してドラムに塗工するに足る塗
工液が供給されており、オーバーフローする塗工液は受
給槽に一時貯留されながら、ポンプP2によって送液さ
れ循環槽2に受給・循環される。
1ドラム当たり数グラムであり、液量としては1工程当
たり約50〜400mlを要するので、連続塗工のため
には消費量に見合う液量を連続送液(供給)しなければ
ならない。そこで、この装置では、連続塗工を維持する
ために、調合した塗工液を循環槽2に供給するための液
継槽4が設けられている。浸漬槽1で消費された液量
は、そこに配備された液面センサーSqM2により感知
し、液継槽4からポンプP3により供給される。
センサーSqM2が配備されており、浸漬槽1への送液
量と浸漬槽1から回収ポンプP2により循環されてくる
循環液量による液面高さの変動を感知し、塗工消費分が
液継槽4からポンプP3の開閉弁を制御しながら供給さ
れる。ここでいう定点位置は、図4において説明する
と、〔(循環槽2のHレベル)×(0.90〜0.9
5)〕−〔最大回収液量高〕−(5〜10mm)の範囲
にあって、しかも温度、粘度の緩衝能力を高くするため
に、可能な限り高い位置であることが好ましい。
液を常に供給することができるので、連続運転が可能と
なる。なお、浸漬槽1および循環槽2には、前記液面セ
ンサーSqM1、SqM2に加えて、通常は液量のオー
バーフローを防ぐための液面センサーSqH1、SqH
2と液量が最少量を下回ることを防ぐための液面センサ
ーSqL1、SqL2を安全設計上配備しておくことが
好ましい。
物性をできるだけ定常状態に保ち、塗工品質にバラツキ
が生じないようにする必要がある。物性値のなかでもと
りわけ、粘度は、感光層の塗布に際し品質上大きな影響
を及ぼすので、適正な範囲に維持することを要する。通
常、粘度100〜1000センチポイズの範囲から、そ
の塗工目的に合った粘度が選択され、塗工工程中はその
設定粘度を維持することになる。ところが、塗工装置は
全体を閉鎖系にすることは困難であり、とりわけ浸漬槽
1は少なくとも塗工時においては開放系でなければなら
ないため、塗工液から有機溶媒が飛散し、その結果粘度
上昇することになり、何らかの制御が必要になってく
る。殊に、高粘度感光性塗工液を用いるときには、粘度
制御がむつかしくなる。
備した粘度センサーSvによって粘度変化を感知し、溶
媒槽3から電磁弁Vの開閉により必要量の有機溶媒を送
り、攪拌下、粘度調整を行い許容範囲に維持管理できる
ように配備されている。また、粘度は温度による影響も
大きいことから循環槽2には、温度センサーStを配備
し、温度管理を行う。これらの管理によって、浸漬槽1
には循環槽2と同一粘度の塗工液が常に供給される。
装置に比較すると、液継槽4を独立槽とし、循環槽2へ
のパイプラインおよび溶媒槽3からのパイプラインから
独立させたことに特徴を有する。このために、ラインが
単純化され、さらに後述する送液制御方法を採用するこ
とにより、粘度、液量および温度を制御する精度が高く
なるので、均一物性の塗工液を定常的に浸漬槽に供給す
ることが可能になり、その結果として均一な感光層が形
成されたドラム状感光体が得られる。すなわち、図5の
装置に比較すると、ラインが単純であることから、送液
ポンプ、および開閉弁のオン−オフの繰り返し数を極め
て少なくすることができ、送液ラインにおける圧力変化
も極力抑えられるので、塗工液中の泡発生も殆どなくな
る。したがって、ドラムに泡が付着することによる製品
の歩留低下も抑えられる。さらに、複雑な制御を行わな
いため、不具合が発生し難く、復旧作業も簡素化され、
連続安定稼動につながる。
のような形態をとることにより、装置構成の自由度が増
し、また槽間に隔壁等を設置することが可能となり、安
全性を向上させるうえでも有利である。
(通常、2〜3個)を設けてもよく、1個の場合に比べ
て、連続生産時の泡の消去がより完全になり均一物性の
塗工液を循環させる効果がさらに向上する。図2は、液
継槽5をさらに付加した例を示す。また、この図の、F
1およびF2で示されるように、パイプラインにフィル
タを適宜設置し、泡取り機能をも持たせることにより、
ドラムへの泡付着をより確実に防止するようにしてもよ
い。
液が量的も物性的も定常状態で供給し、ドラムに均一な
塗工を連続して長時間にわたり可能にするものである。
その運転にあっては、前記ドラムを捕捉する工程、塗工
液に浸漬する工程、塗工液から引き上げる工程、内面処
理(内面洗浄)して仕上げる工程を1サイクルとして、
これを連続運転するにあたり、前記循環槽における塗工
液の液面が最も安定した一瞬に液面高さを感知して送液
命令を立ち上げる一方、送液開始は前記ドラムへの塗工
終了後に始動するようにした制御システムを有利に採用
できる。これにより、前記浸漬槽の塗工液の液量および
粘度を許容範囲に調整するものである。そして、前記循
環槽2の液面が最も安定する時期としては、次に塗布対
象となるドラムを捕捉する直前を選択し、この時期に液
面高さを感知して送液判断するように制御することが好
ましい。
ムにつき、その具体的な運転例を、図3および図4を参
照しつつ説明する。まず、図3は、図1の塗工装置を用
いて塗工するときの、ドラムの一連の動き(横行状態)
を図示したものである。ドラムチャック装置Cが塗工待
ちのドラムDを捕捉(GET)し(横行3)、浸漬槽1の
上に移動し(横行1)、そこからドラムの軸心方向に塗
工液の中に降ろして浸漬し、次いで同方向に沿って引き
上げることにより、ドラムの外周面に塗工膜が形成され
る。塗工が終了したドラムDは、浸漬槽1の上から移動
させ(横行2)、内面処理(内面洗浄)を行って目的と
するドラム状感光体の作製が終了する。すなわち、上記
のGETから内面処理までを1サイクル工程とし、これ
を繰り返すことにより連続塗工が行われる。
ルを通して、図4に示すように、浸漬槽1の液面セン
サーSqM1の感知、塗工液回収ポンプP2の運転、
循環槽2の液面センサーSqM2の感知、自動液継
パルスのオン−オフ、自動液継記憶のオン−オフ、
B1弁の開閉、B2弁の開閉、液継ポンプP3の運
転のオン−オフ、および自動液継記憶リセットのオン
−オフ、がそれぞれ行われるように設定制御される。
液の液面高さをモニターしながら液面が最も安定したと
きの液面高さ(図4における)を感知して浸漬槽への
送液命令(図4における)を送液時の塗工ムラを防ぐ
ため1サイクルに1回立ち上げる一方、送液開始(図4
における)は前記ドラムへの塗工終了後(ドラム下端
が塗工液から離液後)に始動するように設定し、かつ液
継槽から塗工液を循環槽に(断続的)に自動供給し、自
動供給は少なくとも塗工時には停止する。また前記循環
槽の塗工液面が最も安定する時期(図4のの塗りつぶ
し部分)が、次に塗布対象となるドラムをチャックする
直前であり、この時期に液面高さを感知して送液命令さ
れる。
ドラム状感光体の連続塗工システムに組み入れることに
より、塗工液を送液中にポンプや弁のオン−オフの繰り
返しが少なくて済み、系内循環泡が削減される。更に、
装置内面の液量変化が低減されるため、壁面付着量が削
減されることから、異物混入確率も極めて低減される。
これらのことにより、ドラムへの塗工が均一に行われ、
塗工ムラの発生が抑えられことから、品質管理上極めて
有利である。
の粘度を非常に容易にしかも精度よく管理できる。具体
的には、前記したような塗工装置の運転方法と、送液量
を厳密に管理することにより、液継槽の粘度幅を広くと
ることができる。例えば、設定粘度600センチポイズ
の場合、液継槽に貯留する塗工液は室温下で416〜9
20センチポイズもの粘度幅を許容でき、しかも塗工時
には設定粘度の±1センチポイズの粘度変化にまで精度
よく制御することができる。従って、幅広い粘度領域に
おいて送液量の定量制御が可能になる。
のような形態をとることにより、装置構成の自由度が増
し、また槽間に隔壁等を設置することが可能となり、安
全性を向上させるうえでも有利である。
に用いる塗工装置の一例を示す模式図である。
に用いる塗工装置の別の例を示す模式図である。
ムの横行状態を示す。
するときの、運転システム示す。
示す。
継槽、C:ドラムチャック装置、D:ドラム、Sq
H1,SqM1,SqL1,SqH2,SqM2、Sq
L2,SqH3,SqL3,SqH4,SqM4および
SqL4:液面センサー、Sv:粘度センサー、St:
温度センサー、P1:塗工液回収ポンプ、P 2:循環ポ
ンプ、P3:液継ポンプ、F1およびF2:フィルタ
Claims (2)
- 【請求項1】感光体支持体としてのドラムを感光性塗工
液に浸漬し塗布するためのドラム浸漬槽と、前記ドラム
を浸漬したときにオーバーフローする塗工液を受給・循
環させると共に、攪拌機能、液面感知機能、温度調整機
能および粘度調整機能を有する、前記浸漬槽に塗工液を
供給するための塗工液循環槽と、前記循環槽に粘度調整
用の溶媒を供給するための溶媒槽と、前記循環槽に塗工
液を補給するための液継槽と、塗工消費に相当する液量
が前記液継槽から前記循環槽に連続補給するため制御装
置と、を具備する感光体の連続塗工装置 - 【請求項2】前記液継槽を複数個設けてなる請求項1記
載の感光体の連続塗工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002147942A JP3809397B2 (ja) | 2002-05-22 | 2002-05-22 | 感光体の連続塗工方法 |
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