JP2003343972A - 断熱箱体及びその製造方法 - Google Patents

断熱箱体及びその製造方法

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JP2003343972A JP2002153249A JP2002153249A JP2003343972A JP 2003343972 A JP2003343972 A JP 2003343972A JP 2002153249 A JP2002153249 A JP 2002153249A JP 2002153249 A JP2002153249 A JP 2002153249A JP 2003343972 A JP2003343972 A JP 2003343972A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】裏板に注入口を形成することなく、簡単な構造
で断熱材の洩れがなく、外観性に優れ、また、発泡断熱
材が均一に充填可能で断熱特性の優れた断熱箱体を製造
することを目的とする。 【解決手段】左右側板2、4、天板3、底板5、表板6
及び裏板7とで構成された外箱1と、内箱11との間の
空間に発泡断熱材原液を注入発泡させた断熱箱体の製造
方法であって、左右側板2、4及び天板3を一体的に形
成し、左右側板2、4間に補強部材10を設けて両側板
間の間隔を保持し、外箱1を組立てた後、裏板7を開け
た状態で、外箱1内に発泡断熱材18の原液を注入し、
その後、開閉板を閉じて発泡させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫等に使用す
る断熱箱体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の冷蔵庫の断熱箱体では、図11に
示すように、天板3と左右側板2、4とが一体に成形さ
れたユニット体、内箱11、表板6、底板5、裏板7及
び補強用アングル9を組み合わせ後、横に倒した状態で
発泡冶具13に収め、冶具上蓋13aを閉じた後、断熱
箱体の裏板7に開けられた注入口21より断熱材注入ヘ
ッド17を挿入し、箱体の空間内に発泡断熱材の原液を
注入し、発泡硬化させる。
【0003】そのとき、箱体は発泡するときの圧力に対
処するため、図12に示すように、圧力のかかる全ての
面は発泡冶具13で保持される。
【0004】発泡断熱材を使用して断熱箱体を製造する
場合、発泡時の内部圧力は非常に大きなものとなる。そ
のため、発泡冶具13の強度はもちろん、箱体を構成す
る各部品の接合部においても断熱材の漏出などが常に問
題となっている。このような状況の中で、発泡断熱材の
原液を注入する注入口21の処理が一つの課題となって
いる。
【0005】図13は、図11においてAの方向から見
た矢視図である。現状では、図のように、冷蔵庫の背面
となる裏板7に開けられた注入口21の内側に、スチー
ルペーパー等の弾性体からなる注入口カバー22をあら
かじめ粘着テープ26で貼着している。この状態で、図
14のように、断熱材注入ヘッド17を注入口21内に
挿入し、断熱材原液を注入後、注入ヘッド10を抜く
と、注入口カバー22が弾性力で元に戻ることにより注
入口21を封鎖し、内部からの断熱材の漏出を防止して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし注入口21の封
鎖を注入口カバー22の弾性力に頼るため、完全に注入
口を封鎖することが困難で、図14の矢印Bのように洩
れが発生することがある。このような時は断熱材の洩れ
が少量の場合でも周辺部の修正に時間がかかる。また、
良好な断熱特性を得るためには、発泡が完了するまで十
分な圧力を保持しておく必要があるが、大量に漏れた場
合は内部の圧力が十分上がらないため、断熱特性が低下
することになる。
【0007】この注入口21の位置の設定については、
設計の時点で決定されているが、発泡製造設備、発泡冶
具構造、断熱箱体構造等の制約により、安定した発泡充
填状態を得ることができる位置に形成する事は非常に難
しく、製造時において発泡断熱材の過充填や、裏板7、
底板5及び内箱11等に複数個のガス抜き穴(図示せ
ず)を追加形成したりして対応している。
【0008】また、注入口21を固定すると、図15に
示すように、外箱1に注入された発泡断熱材18の原液
は、落下位置Rに「山なり」にたまる傾向がある。注入さ
れた発泡断熱材18の原液は、発泡を開始して外箱内の
空間に広がっていくが、注入口21の設定位置によって
は、「山なり」に溜まっているために、均一な発泡が行
われず、発泡断熱材密度の不均一、気泡の乱れ、ガスボ
イド等が生じる。
【0009】また、注入口21の位置の変更が必要とさ
れる場合も発生する。その場合、金型や発泡冶具の変更
など多大の費用と労力がかかるという問題があった。ま
た、最近では冷蔵庫の大型化に伴い、断熱箱体への注入
口の形設を2箇所から4箇所に増やす傾向にあり、より
一層、大きな改善課題となっている。
【0010】また、図16のように、裏板7と底板5と
の接合部は、軟質ウレタンフォームなどのシール用クッ
ション材23を用いて断熱材の漏出を防止しているが、
裏板7と底板5とが適切に組み合わされてはじめて効果
が得られるという不安定な状態である。
【0011】さらに、底板5には図12に示すように、
内部からの配線材24や配管25を引き出すための切り
欠き16(図11)があるため、その部分でクッション材
23が折れ曲がったりするなど、必要とする組合せ形状
(断熱材シールライン)を保つことが難しく、断熱材の漏
出が発生する(図16の矢印G)。
【0012】本発明は、裏板に注入口を形成することな
く、簡単な構造で断熱材の洩れがなく、外観性に優れ、
また、発泡断熱材が均一に充填可能で断熱特性の優れた
断熱箱体を製造することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、左右側板、天板、底板、表板および裏板とで構成さ
れた外箱と、内箱との間の空間に発泡断熱材原液を注入
発泡させた断熱箱体を製造するときに、外箱を構成する
少なくとも一方の板を開閉可能な開閉板とし、開閉板を
開けた状態で外箱内に発泡断熱材原液を注入し、その
後、開閉板を閉じて発泡断熱材原液を発泡させるように
したことを特徴とするものである。
【0014】すなわち、本発明においては、外箱を完全
に組立てて、裏板に形成した注入口から断熱材原液を注
入するのではなく、開閉板を開けた状態の外箱内に発泡
断熱材原液を注入するようにした。したがって、構造が
簡単で、発泡断熱材原液を注入する注入ヘッドの可動範
囲が大きく、外箱と内箱との間の空間に注入される発泡
断熱材原液の分布を均一にすることができるため、ムラ
のない適正な発泡により断熱材の断熱性能の均一化が可
能となる。
【0015】また、上記断熱箱体は、注入口を廃止した
ため、従来のように注入口から発泡断熱材が漏出するお
それがなく、また、外箱のすべての面は発泡治具で密着
するように被われるため、開閉板の周囲から断熱材が漏
出するのを防止することができる。
【0016】発泡断熱材原液の注入は、外箱から開閉板
の一方を持ち上げた状態で行ってもよいし、外箱から開
閉板を取り外した状態で行ってもよい。開閉板として
は、左右側板、天板、底板、表板および裏板のうちの少
なくとも一の板とすればよいが、特に裏板を開閉板とす
ると、面積が広く、発泡断熱材原液を空間に均一に分布
させることが可能となる点で好ましい。
【0017】また、従来の断熱箱体においては、強度面
及び外観面等の観点から、外箱を構成する左右側板と天
板とが一体的に形成されたものが一般的に用いられてい
る。このような構成の断熱箱体においては、裏板を開閉
板とした場合に裏板を外した状態では、天板側は強度が
強いものの底板側は強度が低く、左右側板間の間隔が保
持できずに、発泡断熱材原液を注入後、裏板を閉じるの
が困難になるおそれが生じる。
【0018】そこで、本発明においては、外箱として左
右側板及び天板が一体的に形成されたものを使用する場
合、左右側板間に両側板間の間隔を保持するための補強
部材を設け、左右側板、天板、補強部材、底板、表板及
び内箱を組立てた後、裏板を開けた状態で、外箱内に発
泡断熱材原液を注入し、その後、裏板を閉じて発泡断熱
材原液を発泡させる方法を採用可能とした。このように
して得られた断熱箱体は、左右側板及び天板が一体的に
形成され、左右側板間に両側板間の間隔を保持するため
の補強部材が設けられたことを特徴とするものである。
【0019】上記構成によれば、裏板をスムーズかつ確
実に閉じることができ、断熱材原液の漏出を防止するこ
とが可能となる。
【0020】左右側板及び天板が一体的に形成されたも
のとは、1枚の板を折曲して左右側板及び天板を形成し
たものは勿論のこと、左右側板及び天板を別部材として
形成し、これらをボルト・ナット等の適当な固着手段を
用いて一体化したものをも含む意味である。
【0021】補強部材を設ける位置については、左右側
板間の間隔を保持可能な位置であれば特に制限はない
が、底板に当接するように左右側板間に架設すれば、側
板間の間隔を保持可能であるのみならず、底板を適正な
位置で固定可能となるため、裏板をより確実に閉じるこ
とが可能となる。
【0022】この場合、補強部材は、底板の端部に当接
させるようにするのが好ましい。すなわち、底板は、裏
板側の端部(以下、「底板端部」と略する)において、
その一部又は全部を折曲して先端側を裏板に対向するよ
うに形成され、底板端部の外側が裏板に当接して発泡断
熱材の漏出を防ぐ構造とされている。
【0023】したがって、補強部材を底板端部の内側に
当接するように配すれば、裏板が開いた状態にもかかわ
らず、シールラインとなる底板端部の強度を高めてシー
ル性を向上させることができ、発泡断熱材の漏出を防止
することが可能となる。
【0024】補強部材は、底板端部から裏板にかけて形
成し、かつ裏板に当接する形状とすれば、補強部材が裏
板と底板の隙間に対するシール材として機能するため、
発泡断熱材の漏出をより効果的に防止することが可能と
なる。
【0025】また、底板端部は、前述のように折曲され
て立体的に形成されているため、補強部材を底板端部に
沿うような立体的な形状とすれば、補強部材の強度をよ
り高めることができ、底板を確実に固定可能であるとと
もに、シール性をさらに向上させることが可能となる。
【0026】また、本発明においては、裏板の周縁を折
曲して折曲部が形成され、前記左右側板又は天板に折曲
部を嵌合可能とするフランジ部が形成されるとともに、
前記折曲部をフランジ部に案内するためのガイドが設け
られた構成を採用可能とし、これにより、折曲部をスム
ーズにフランジ部に嵌合することが可能となる。折曲部
は、裏板の周縁を折曲して形成するほかに、適当な幅の
板を裏板に接合して形成してもよい。
【0027】ガイドとしては、閉じた状態の裏板の底板
側を持ち上げて発泡断熱材原液を注入する場合には、左
右側板のフランジ部に嵌合する折曲部(左右側板側の折
曲部という)の高さを、底板側よりも天板側を高く形成
し、これをガイドとして使用することができる。
【0028】この場合には、天板側の折曲部が高く形成
されているため、裏板の底板側を持ち上げた状態におい
ても、左右側板側の折曲部は、広い範囲にわたってフラ
ンジ部に嵌合した状態となり、折曲部とフランジ部との
位置ずれが生じにくく、スムーズに裏板を閉じることが
可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面を基に本発明に係る断
熱箱体及びその製造方法について説明する。なお、図
中、従来技術と同一の部品については同一の符号を付し
ている。
【0030】[第1の実施形態]本発明の第1の実施形
態を図1〜7に示す。図1は裏板を外した状態の外箱の
斜視図を、図2は外箱を発泡治具に収容した状態を示す
斜視図を、図3は補強部材の断面図を夫々示す。
【0031】本発明における外箱1は、右側板2、天板
3、左側板4、底板5、表板6および裏板7とで構成さ
れており、右側板2、天板3、左側板4、底板5及び表
板6を組立てた状態で、裏板7が開閉自在な構造とされ
ている。
【0032】右側板2、天板3及び左側板4は、1枚の
板を折曲して一体的に形成されており、右側板2及び左
側板4の下部には、補強用アングル9が取付けられてい
る。補強用アングル9は、左右側板2、4の底板側端縁
から、裏板側端縁に沿うようなL字形とされている。
【0033】左右一対の補強用アングル9、9の間に
は、補強部材10がかけわたされて固定されており、こ
れにより、右側板2と左側板4の間の間隔が一定に保持
されている。
【0034】上記構成の外箱を組立てる場合、まず、従
来と同じように一体的に形成された右側板2、天板3及
び左側板4と、内箱11と、表板6とを組立てて、補強
用アングル9を右側板2及び左側板4に固定する。次
に、補強部材10の両端を、ビス12によって左右の補
強用アングル9、9に固定し、その後、底板5を取付け
る。
【0035】ここで、底板5について、図3を基にして
説明すると、底板5の裏板側の底板端部5aは折曲さ
れ、その先端側が裏板7に平行となるように形成されて
いる。また、補強部材10は、底板端部5aに沿うよう
に断面略L字型に形成されている。
【0036】補強用アングル9、9に固定された補強部
材10の外側に底板端部5aの内側が当接され、底板5
は補強部材10に支持される。このように補強部材10
と底板端部5aとが接する構造としたことで、底板端部
5aの強度が高められる。
【0037】裏板7を閉じると、裏板7は、底板端部5
aの外側に当接する。このとき、底板端部5aの強度が
高いことから、シールラインが良好に保たれ、裏板7と
底板端部5aとは密着状態を維持する。
【0038】また、裏板7の先端側は折曲されて、底板
端部5aの外面に沿う形状とされている。これにより、
裏板7と底板5との密着面積を大きくすることができ、
シール性を高めて断熱材の漏出を防止することが可能と
なる。
【0039】さらに、補強部材10の裏板側先端が底板
端部5aよりも延伸され、段差10aが形成されてい
る。段差10aは、裏板7に当接して底板端部5aの外
面と面一になる。このとき、段差10aは、底板端部5
aの外面よりも裏板側に突出するように形成しておけ
ば、裏板7を閉じた際に、裏板7に押圧されて段差10
aに弾性力がはたらき、より密着力を高めることが可能
となる。これにより、補強部材10は、裏板7と底板端
部5aの間から発泡断熱材が漏出するのを防止するシー
ル材としての機能をも備えている。
【0040】図2に示すように、外箱1は、裏板7以外
の部材を組立てた状態で裏板側を上に向けて発泡治具1
3内に収容される。この発泡治具13は、外箱を収容す
る発泡治具本体13bと、この発泡治具本体13bに開
閉自在に取付けられた上蓋13aとから構成されてい
る。
【0041】発泡治具本体13bは、展開・組立てが可
能な構造とされており、展開した状態で外箱1を所定位
置にセットした後、組立てて、外箱1を収容するように
なっている。このようにして組立てられた発泡治具本体
13bは、裏板を除く外箱1の各板に密着した状態で固
定される。
【0042】裏板7の周縁は折曲されて折曲部8が形成
されている。右側板2、天板3及び左側板4の裏板側の
端部は、先端側を折り曲げてフランジ部14が形成され
ている。フランジ部14は、折曲部8を嵌合する溝14
aを有している。
【0043】裏板7を閉じた状態では、右側板2に形成
されたフランジ部14rには折曲部が嵌合し、フランジ
部14lには折曲部8lが、フランジ部14tには折曲
部8tが、それぞれ嵌合する。底板5の端部には、配線
材や配管を引き出すための切欠き16が形成されている
ことから、フランジ部を形成せず、前述のごとく、折曲
部8bを裏板7端部の外面に密着させる構造となってい
る。
【0044】なお、折曲部8r、8t、8lは、裏板7
との間の角度が90度より大きくなるように形成され、
折曲部の先端が、フランジ部14の溝14aの位置を越
えるように設定されている。
【0045】折曲部8r、8t、8lと、フランジ部1
4、14t、14lとの位置関係を図4により説明する
と、図は折曲部8rとフランジ部14rとの位置関係を
示す断面図であり、折曲部8rの先端は、寸法Eだけ溝
14aを越えた地点に位置している。
【0046】従って、折曲部8rを、溝14aに嵌合し
たときには、折曲部8rは、寸法Eの分だけ内側に押圧
されるため、弾性力により溝14aの側壁に密着して断
熱材の漏出を防止する構造とされている。折曲部8t、
8lと、フランジ部14t、14lとの位置関係につい
ても同じとなっている。
【0047】図5〜7は、本実施形態において、外箱内
に発泡断熱材原液を注入する手順を示す図であり、図5
は、発泡断熱材原液を注入する状態を示す外箱の断面図
を、図6は図5における要部拡大図を、図7は発泡断熱
材原液を注入し終わった状態を示す外箱の断面図を、夫
々示す。
【0048】図5に示すように、外箱内に発泡断熱材原
液を注入する際には、裏板7の折曲部8tを天板3のフ
ランジ部14tに挿入し、底板側を予め設定された開放
角度Iで開口した状態に保ち、この状態で開口部より断
熱材注入ヘッド17を外箱1と内箱11の間の空間に挿
入し、規定量の発泡性断熱材18の原液を注入する。注
入された流体状の断熱材原液は、横置された外箱の下
部、すなわち、表板側の全域流れ込み、数十秒後に発泡
が始まる。
【0049】図5の円Nで囲まれた部分の拡大図を図6
に示す。図に示すように、折曲部8r及び8lでは、底
板側よりも天板側の方が高さFだけ高く形成され、この
部分がガイド15となる。
【0050】すなわち、折曲部8tをフランジ部14t
に挿入した状態で底板側を持ち上げると、ガイド15の
分だけより広範囲にわたって折曲部8r及び8lが、フ
ランジ部14r及び14lに挿入される。
【0051】したがって、裏板7を閉める際に、折曲部
とフランジ部との位置ずれが生じにくく、スムーズに裏
板7を閉めることが可能になる。なお、図では左側板4
のフランジ部14lと折曲部8lとの嵌合状態について
示しているが、右側板4のフランジ部14rと折曲部8
rとの嵌合状態も同じとされている。
【0052】その後、図7に示すように、断熱材18原
液を注入完了と同時に、断熱材注入ヘッド17を移動前
の位置に戻し、裏板7を折曲部8tを中心として回転さ
せる形で折曲部8r、8lをフランジ部14r、14l
にそれぞれ完全に嵌合させ、同時に、折曲部8bを底板
5に密着させる。このようにして、完全な外箱1とした
後、発泡治具の上蓋13aを閉めて固定する。
【0053】図7において、断熱材18の原液はすでに
発泡中であり、基本的な発泡充填は数分で終了するた
め、短時間のうちに裏板7を取り付け、箱体を構成する
ことが要点となる。このため、できるだけ折曲部8r、
8lの多くの部分がフランジ部14r、14lに挿入さ
れた状態になるように開放角度Iを設定しておく。さら
に、前述したように、裏板7の折曲部8r、8lの回転
中心に近い側の一部にガイド15を設けることで、より
短時間で裏板7の取り付けを可能としている。
【0054】このような部品構成であると、迅速に組立
を完了することが可能であるため、断熱材注入後、発泡
が完了する前に裏板7を閉め、箱体を形成しても何ら不
具合なく高圧の発泡に耐えることができ、断熱材の漏出
のない断熱箱体の製造が可能である。
【0055】[第2の実施形態]本発明の第2の実施形
態を図8〜10に示す。図8は発泡断熱材原液を注入す
る状態を示す外箱の斜視図を、図9は注入された発泡断
熱材の分布を示す外箱の断面図を、図10は発泡断熱材
原液を注入し終わった状態を示す外箱の断面図を、夫々
示す。
【0056】本実施形態においては、断熱箱体の構造
は、第1の実施形態と同じとされているが、発泡治具1
3の上蓋13aが発泡治具本体13bから分離可能とさ
れた点が特徴とされ、これにより注入ヘッドの可動範囲
を広くすることが可能となる。
【0057】すなわち、図8に示すように、外箱1は、
裏板7以外の部材を組立てた状態で裏板側を上に向けて
発泡治具13内に収容される。この発泡治具13は、上
蓋13aが発泡治具本体13bから脱着自在とされてい
る。発泡治具本体13bは、第1の実施形態と同じよう
に、展開・組立てが可能な構造とされており、展開した
状態で外箱1を所定位置にセットした後、組立てて、外
箱1を収容するようになっている。
【0058】裏板7は、磁性体19によって上蓋13a
に止められており、上蓋13aを発泡治具本体13bに
固定することによって、同時に裏板7が外箱1に装着さ
れるようになっている。
【0059】外箱内に発泡断熱材原液を注入する際に
は、図8に示すように、裏板7を止めた上蓋13aを外
箱1から離れた位置に置いておき、裏板7を外すことに
よって外箱1に生じる開口部から外箱1と内箱11の間
の空間に発泡断熱材18の原液を注入する。
【0060】このような製造方法にあっては、発泡断熱
材18を注入するための注入口21を必要とせず、ま
た、外箱1の裏面が完全な開口状態にあるために、発泡
断熱材18の原液の注入位置を自由に選択することがで
きる。したがって、発泡断熱材の適正な発泡充填状態を
得るべく、注入ヘッド17をトラバース(図8中、矢印
で示す)することで、充填される発泡断熱材18の密度
分布、ならびに断熱性能も均一に確保することができる
と共に、断熱材の漏出を防止し、断熱材原液の注入量の
削減が可能になるという、極めて顕著な効果を得ること
ができる。
【0061】さらに、注入ヘッド17をトラバースした
場合の効果について、図9を基に説明する。注入ヘッド
17を図中矢印に示すようにトラバースしながら発泡断
熱材18の原液を外箱内の空間に注入すると、発泡断熱
材18は外箱1の表面部に均一に溜まる。したがって、
流動距離が一定になって発泡成長が均一に行われ、発泡
断熱材密度の不均一、気泡の乱れ、ガスボイドの発生が
確実に解消される。また、空間の容積の変化に対応して
トラバースの速度を変化させることで、より密度の均一
化を図ることができる。
【0062】発泡断熱材18の注入を完了した後、図1
0の矢印の如く、発泡冶具上蓋13aを発泡治具本体1
3bに固定する。これにより、外箱1の開口部は、裏板
7で被われて閉じられる。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、開閉板を開けた状態の外箱内に発泡断熱材原
液を注入するようにしたため、構造が簡単で、発泡断熱
材原液を注入する注入ヘッドの可動範囲が大きく、外箱
と内箱との間の空間に注入される発泡断熱材原液の分布
を均一にすることができるため、ムラのない適正な発泡
により断熱材の断熱性能の均一化が可能となる。また、
注入口を廃止したため、従来のように注入口から発泡断
熱材が漏出するおそれがない。
【0064】外箱として左右側板及び天板が一体的に形
成されたものを使用する場合、左右側板間に両側板間の
間隔を保持するための補強部材を設け、左右側板、天
板、補強部材、底板、表板及び内箱を組立てた後、裏板
を開けた状態で、外箱内に発泡断熱材原液を注入するよ
うにしたため、裏板をスムーズかつ確実に閉じることが
でき、断熱材原液の漏出を防止することが可能となる。
【0065】補強部材を、底板の端部に当接させるよう
にすれば、裏板が開いた状態にもかかわらず、シールラ
インとなる底板端部の強度を高めてシール性を向上させ
ることができ、発泡断熱材の漏出を防止することが可能
となる。
【0066】補強部材は、底板端部から裏板にかけて形
成し、かつ裏板に当接する形状とすれば、補強部材が裏
板と底板の隙間に対するシール材として機能するため、
発泡断熱材の漏出をより効果的に防止することが可能と
なる。
【0067】また、裏板の周縁を折曲して折曲部が形成
され、前記左右側板又は天板に折曲部を嵌合可能とする
フランジ部が形成されるとともに、前記折曲部をフラン
ジ部に案内するためのガイドが設けられた構成を採用す
れば、折曲部をスムーズにフランジ部に嵌合することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態を示す裏板を外した状態の外箱
の斜視図
【図2】上記外箱を発泡治具に収容した状態を示す斜視
【図3】図2における補強部材の断面図
【図4】折曲部とフランジ部との位置関係を示す断面図
【図5】発泡断熱材原液を注入する状態を示す外箱の断
面図
【図6】図5における要部拡大図
【図7】発泡断熱材原液を注入し終わった状態を示す外
【図8】第2の実施形態を示す外箱の斜視図
【図9】図8における注入された発泡断熱材の分布を示
す外箱の断面図
【図10】発泡断熱材原液を注入し終わった状態を示す
外箱の断面図
【図11】従来の断熱箱体の分解斜視図
【図12】上記断熱箱体を発泡治具に収容する様子を示
す斜視図
【図13】従来の断熱箱体の注入口の構造を示す概略図
【図14】上記注入口に注入ヘッドを挿入した状態を示
す断面図
【図15】従来の断熱箱体に発泡断熱材原液を注入した
状態を示す断面図
【図16】従来の断熱箱体における裏板と底板との接合
部を示す断面図
【符号の説明】
1 外箱 2 右側板 3 天板 4 左側板 5 底板 5a 底板端部 6 表板 7 裏板 8 折曲部 10 補強部材 11 内箱 13 発泡治具 13a 上蓋 14 フランジ部 15 ガイド 17 注入ヘッド 18 発泡断熱材 19 磁性体

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右側板、天板、底板、表板及び裏板と
    で構成された外箱と、内箱との間の空間に発泡断熱材原
    液を注入発泡させた断熱箱体の製造方法であって、前記
    外箱を構成する少なくとも一の板が開閉可能な開閉板と
    され、該開閉板を開けた状態で、外箱内に発泡断熱材原
    液を注入し、その後、開閉板を閉じて発泡断熱材原液を
    発泡させるようにしたことを特徴とする断熱箱体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記発泡断熱材原液の注入は、外箱から
    開閉板の一方を持ち上げた状態で行うことを特徴とする
    請求項1記載の断熱箱体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記発泡断熱材原液の注入は、外箱から
    開閉板を取り外した状態で行うことを特徴とする請求項
    1記載の断熱箱体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記開閉板が、裏板である請求項1〜3
    のいずれかに記載の断熱箱体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記左右側板及び天板を一体的に形成
    し、左右側板間に補強部材を設けて両側板間の間隔を保
    持し、外箱を組立てた後、裏板を開けた状態で発泡を行
    うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の断
    熱箱体の製造方法。
  6. 【請求項6】 左右側板、天板、裏板、底板および表板
    とで構成された外箱と、外箱の内側に取付けられた内箱
    と、外箱と内箱とで形成される空間に充填された発泡断
    熱材とを備えた断熱箱体であって、前記左右側板及び天
    板が一体的に形成され、左右側板間に両側板間の間隔を
    保持するための補強部材が設けられたことを特徴とする
    断熱箱体。
  7. 【請求項7】 前記補強部材が、底板に当接するように
    配されたことを特徴とする請求項6記載の断熱箱体。
  8. 【請求項8】 前記底板の端部が裏板に対向するように
    形成され、底板端部の外側が裏板に当接され、前記補強
    部材が底板端部の内側に当接するように配されたことを
    特徴とする請求項7記載の断熱箱体。
  9. 【請求項9】 前記補強部材が、底板端部から裏板にか
    けて形成され、かつ裏板に当接する形状とされた請求項
    8記載の断熱箱体。
  10. 【請求項10】 前記補強部材が、底板端部に沿うよう
    な形状とされた請求項8又は9記載の断熱箱体。
  11. 【請求項11】 前記裏板の周縁を折曲して折曲部が形
    成され、前記左右側板又は天板に折曲部を嵌合可能とす
    るフランジ部が形成されるとともに、前記折曲部をフラ
    ンジ部に案内するためのガイドが設けられたことを特徴
    とする請求項6〜10のいずれかに記載の断熱箱体。
  12. 【請求項12】 前記ガイドが、左右側板のフランジ部
    に嵌合する折曲部の高さを、底板側よりも天板側を高く
    して形成されたものである請求項11記載の断熱箱体。
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