JP2003342834A - ポリアミド繊維およびそれよりなる布帛 - Google Patents

ポリアミド繊維およびそれよりなる布帛

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JP2003342834A JP2002151809A JP2002151809A JP2003342834A JP 2003342834 A JP2003342834 A JP 2003342834A JP 2002151809 A JP2002151809 A JP 2002151809A JP 2002151809 A JP2002151809 A JP 2002151809A JP 2003342834 A JP2003342834 A JP 2003342834A
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titanium oxide
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polyamide fiber
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JP2002151809A
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Kensuke Watanabe
健介 渡邉
Yumiko Sawai
由美子 澤井
Kaname Morioka
要 森岡
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明によれば、ソフトでしなやかな風合い、
接触冷感、不透明感、ドレープ性に優れた素材としてイ
ンナーウェア等に最適なポリアミド繊維およびそれより
なる布帛を生産安定性よく提供することができる。 【解決手段】(A)ポリヘキサメチレンアジパミド92
〜97重量%、(B)ポリヘキサメチレンアジパミド以
外のポリアミド3〜8重量%により構成されるポリアミ
ド100重量部に対して、(C)酸化チタン0.8〜5
重量部を含有するポリアミド繊維であって、沸騰水収縮
率が3〜12%、単糸繊度が0.5〜3dtexである
ことを特徴とするポリアミド繊維、および前記繊維を少
なくとも一部に使用した布帛。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソフトでしなやか
な風合い、接触冷感、不透明感、ドレープ性に優れた素
材としてインナーウェア等に最適なポリアミド繊維およ
びそれよりなる布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成繊維の一つであるナイロン繊維は、
高強度、耐摩耗性、ソフト性、染色鮮明性などの優れた
特徴を持っている。そのため、パンティストッキング、
タイツ等のレッグウェア、ランジェリー、ファンデーシ
ョン等のインナーウェア、スポーツウェア等の衣料用途
に好まれて用いられてきている。特にインナーウェアに
ついては、ナイロン繊維の特徴である強さ、しなやか
さ、ドレープ性や表面のなめらかなタッチ、着用時のひ
んやり感等が好まれ、女性用のランジェリーやファンデ
ーションとして広く用いられてきた。
【0003】インナーウェアにおける要求特性は従来よ
り高強度、耐久性、ソフト性、ドレープ性などが挙げら
れる。しかしながら、近年はそういった基本性能のみに
とどらまらず、ファッショナブルな外観、見た目の美し
いデザインが求められたり、着用時に体によりフィット
するために立体的な形状を求められたりする。このため
従来の平面布帛を縫製加工することによる2次元的なデ
ザインのものから、熱セットを施し成形加工することに
よる3次元的なデザインのものが主流となってきた。こ
の場合、布帛を200℃前後の熱を加えて成型すること
から、新たに耐熱性、熱セット性といった特性が布帛に
求められてきている。
【0004】一方、ナイロン繊維にはさまざまな種類が
挙げられるが、物理特性、汎用性の面から、ナイロン6
およびナイロン66が衣料用途に広く用いられてきた。
ナイロン6は製造コスト、生産安定性の面でナイロン6
6対比優位であったが、耐熱性が低いために上記のよう
な成型加工を施す場合には適さないケースが多い。それ
に対し、ナイロン66は耐熱性、熱セット性に優れてい
るためインナーウェア用素材としてふたたび注目を集め
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】また、近年のインナー
ウェアに対する要求として着用時の快適性、清涼性とい
った観点から薄地化が望まれている。薄地化した場合に
は充分な耐久性とともに、着用時に肌が透けて見えない
ように充分な不透明性の確保が必要である。不透明性の
向上のためには酸化チタンを代表とする無機粒子の添加
が従来よりなされている。また、酸化チタンのような無
機粒子の添加はドレープ性の向上、ひんやりとした触感
を向上させるためにも効果的である。
【0006】しかしながら、ナイロン66においてはそ
のポリマー化学特性ゆえに添加した酸化チタンがポリマ
ー中で凝集を起こしやすく、高濃度に酸化チタンを添加
した際に紡糸時の糸切れや濾過フィルターの詰まりなど
が生じて生産安定性に欠けていた。また、凝集した酸化
チタンが結晶核となり球晶を発生し操業性、品質のトラ
ブルとなりやすかった。特開平10−53704号公報
に記載される方法ではこれらの問題を解決するためにナ
イロン66成形前に酸化チタン含有ポリアミドを添加す
る方法が提案されているが、含有する酸化チタン量が少
ないために充分な不透明性、ドレープ性を得るためには
不満足であった。また、特開平7−324226号公報
ではナイロン66とナイロン6ブレンドによる繊維の製
造方法が提案されているが、ナイロン6ブレンド比率大
きいために熱セット性、ソフト性が不充分であった。
【0007】そこで本発明ではソフトでしなやかな風合
い、接触冷感、不透明感、ドレープ性に優れた素材とし
てインナーウェア等に最適なポリアミド繊維およびそれ
よりなる布帛を生産安定性よく提供することを課題とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は (1)(A)ポリヘキサメチレンアジパミド92〜97
重量%、(B)ポリヘキサメチレンアジパミド以外のポ
リアミド3〜8重量%により構成されるポリアミド10
0重量部に対して、(C)酸化チタン0.8〜5重量部
を含有するポリアミド繊維であって、沸騰水収縮率が3
〜12%、単糸繊度が0.5〜3dtexであることを
特徴とするポリアミド繊維。
【0009】(2)ポリヘキサメチレンアジパミド以外
のポリアミドがポリカプロラクタムであることを特徴と
する前記ポリアミド繊維。
【0010】(3)(A)ポリヘキサメチレンアジパミ
ド92〜97重量%、(B)ポリヘキサメチレンアジパ
ミド以外のポリアミド3〜8重量%により構成されるポ
リアミド100重量部に対して、(C)酸化チタン0.
8〜5重量部を含有するポリアミド繊維であって、沸騰
水収縮率が3〜12%、単糸繊度が0.5〜3dtex
であるポリアミド繊維を少なくとも一部に使用して得ら
れるを特徴とする布帛。
【0011】(4)ドレープ性試験におけるひだの数が
10以上であることを特徴とする前記布帛、により構成
される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明のポリアミド繊維は、92〜97重
量%の(A)ポリヘキサメチレンアジパミドおよび3〜
8重量%の(B)ポリヘキサメチレンアジパミド以外の
ポリアミドより形成された繊維である。ポリヘキサメチ
レンアジパミド以外のポリアミドを少量混合することに
より、繊維構造内における結晶化が抑えられ、酸化チタ
ンを結晶核とした球晶の発生が抑制される。また、ポリ
マー特性が変化し酸化チタンの分散性が向上する。ポリ
ヘキサメチレンアジパミド以外のポリアミドが3%未満
である場合、球晶抑制効果が充分でなく、紡糸時の糸切
れ、品質のバラツキが生じる。さらには酸化チタンの凝
集が起こり、紡糸時の糸切れ、濾過フィルターの圧力上
昇が起こる。また、ポリヘキサメチレンアジパミド以外
のポリアミドが8%を超える場合、ポリヘキサメチレン
アジパミドが本来持つ耐熱性、熱セット性が損なわれる
とともに、繊維の収縮率が増加するために布帛にした際
の寸法安定性が悪くなる。また、溶融ポリマーの耐熱性
が低下するために糸切れが増加し操業上好ましくない。
ポリヘキサメチレンアジパミドの硫酸溶液相対粘度(η
r)、アミノ末端基量といったポリマー特性は特に限定
しないものの、製糸性、布帛を染色した際の発色性など
の観点からηr=2.5〜3.3、アミノ末端基量=3
×10-5〜8×10-5程度が好ましい。
【0014】ポリヘキサメチレンアジパミド以外のポリ
アミドを混合する方法としては、重合原料段階、重合の
途中段階、あるいはお互いのペレットを混合する方法な
どいかなる方法でも良い。ポリヘキサメチレンアジパミ
ド以外のポリアミドはいかなるものでも良いが、製造コ
スト、繊維の強度保持の面からポリカプロラクタムが好
ましい。
【0015】本発明のポリアミド繊維に含まれる酸化チ
タン量は、前記(A)および(B)の総量100重量部
に対して0.8〜5重量部である必要がある。酸化チタ
ンの含有量が0.8重量部未満である場合、不透明性が
不充分であり、薄地インナーウェアとした際に肌が透け
てしまうといった欠点が出る。また、ドレープ性、接触
冷感も満足できるものではなくなる。また、5重量部を
超える場合、紡糸時の糸切れが増加するとともに、繊維
の物理特性が低下するために充分な強度を保持できな
い。好ましくは酸化チタンの含有量は1.2〜2.5重
量部がよい。酸化チタンはいかなるものでも良いが、一
般的にツヤ消し剤として用いられている不活性のものが
好ましく、紡糸時のフィルター詰まりによる濾圧上昇を
防ぐために平均粒径1μm以下のものが良い。また、酸
化チタンを含有せしめる方法としては、ポリアミドペレ
ットへ酸化チタンをブレンドし溶融する方法、ポリアミ
ドペレットへ高濃度の酸化チタンを含有するマスタペレ
ットをブレンドし溶融する方法、溶融状態のポリアミド
へ酸化チタンを添加し混練する方法、ポリアミドの重合
前あるいは重合中の段階で原料あるいは反応系へ酸化チ
タンを添加する方法などが挙げられるが、両者が均一に
混ざればいかなる方法でも良い。しかしながら、ポリヘ
キサメチレンアジパミドポリマー中における酸化チタン
の凝集を少なくするためにポリヘキサメチレンアジパミ
ド以外のポリアミドに高濃度に含有させてマスタペレッ
トにし、ポリヘキサメチレンアジパミドと混合する方法
がより好ましい。
【0016】本発明のポリアミド繊維は沸騰水収縮率が
3〜12%であることが必要である。沸騰水収縮率を3
%未満にせしめることは常法のポリアミド繊維の製造方
法では困難である。また、12%を超える場合では加工
時に布帛の収縮が大きくなるために風合いが粗硬とな
り、ナイロン66繊維本来のソフト性、ドレープ性が発
現されない。沸騰水収縮率を12%以下にする方法とし
ては、紡糸後巻き取る前に熱処理をおこなって沸騰水収
縮率を12%以下にしても良いし、一旦巻き取った後、
繊維に弛緩熱処理等を施して12%以下にせしめること
も可能である。さらに好ましくは10%以下とする。例
えば、紡糸後巻き取る前に熱処理をおこなって沸騰水収
縮率を12%以下にする方法による場合、前記熱処理温
度は120〜190℃であり、好ましくは140〜17
0℃である。
【0017】本発明のポリアミド繊維は単糸繊度が0.
5〜3dtexであることが必要である。単糸繊度が
0.5dtex未満では紡糸時の糸切れが発生し生産安
定性に欠ける。また、単糸繊度が3dtexを超えると
繊維の曲げ剛性が大きくなりソフト性、ドレープ性が満
足しうるレベルでなくなる。
【0018】所定濃度のポリヘキサメチレンアジパミド
以外のポリアミドおよび酸化チタンをを含有するポリア
ミド繊維は通常の溶融紡糸方法で得られる。その製糸方
法は、ポリアミドペレットを溶融し、吐出孔から吐出
し、冷却、給油、交絡の後、1000m/分以上の速度
で紡糸引取りし、一旦巻き取ることなく引き続いて熱延
伸し、3000m/分以上の速度で紡糸引取る高速直接
熱延伸法による製糸方法や、ポリアミドペレットを溶融
し、吐出孔から吐出し、冷却、給油後、1000m/分
で一旦巻取り、その後延伸する2工程法による製糸方法
によってもよい。さらに、ポリアミドペレットを溶融
し、吐出孔から吐出し、冷却、給油、交絡後、1000
m/分以上の速度で紡糸引取りし、一旦巻き取ることな
く実質延伸しないで3000m/分以上の速度で紡糸引
取る高速法によって、POYを製糸し、その後、仮撚加
工など高次加工を施したポリアミド繊維でもよい。特
に、本発明のポリアミド繊維の糸条繊度は22〜55d
tex程度の細繊度が主流であるため、生産性の点か
ら、3000m/分以上の速度の高速直接熱延伸法で製
造することが好ましい。
【0019】また、本発明のポリアミド繊維には、ポリ
アクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ル酸およびその共重合体、ポリメタアクリル酸およびそ
の共重合体、ポリビニルアルコールおよびその共重合
体、架橋ポリエチレンオキサイド系ポリマなどの吸湿・
吸水物質が本発明の目的を阻害しない範囲で含有されて
いてもよい。また、従来公知の酸化防止剤、着色防止
剤、耐光剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等が本発明の目
的を阻害しない範囲で含有されていてもよい。
【0020】本発明のポリアミド繊維の断面形状は特に
限定されるものではないが、例えば、インナーウェア用
途の場合には、丸断面、偏平断面、レンズ型断面、三葉
断面、マルチローバル断面、中空断面その他公知の異形
断面でもよい。
【0021】本発明のポリアミド繊維よりなる布帛は
(A)ポリヘキサメチレンアジパミド92〜97重量
%、(B)ポリヘキサメチレンアジパミド以外のポリア
ミド3〜8重量%により構成されるポリアミド100重
量部に対して、(C)酸化チタン0.8〜5重量部を含
有するポリアミド繊維であって、沸騰水収縮率が3〜1
2%、単糸繊度が0.5〜3dtexであるポリアミド
繊維を用いることにより公知の製法で製造される。形態
は織物、あるいは丸編み、タテ編みなどのニット等いか
なるものでもよいがインナーウェアとして用いる場合に
はニットが好適である。また、布帛を形成する際には該
ポリアミド繊維のみを用いて布帛としてもよいし、該ポ
リアミド繊維を少なくとも一部に、つまり、布帛が複数
種の繊維よりなる場合、布帛を構成する複数の繊維の中
の1つとして用いても良い。すなわちストレッチ性を持
たせるためにポリウレタン等の弾性繊維と混合して形成
しても良いし、さらにはポリエステルなどの他の合成繊
維あるいは綿などの天然繊維と混合することも可能であ
る。形成された布帛はJIS L1096G法によるド
レープ性試験に従い布帛を試料台に静置した時、ひだの
数が10以上であることが充分なドレープ性を発現する
観点から好ましい。ひだの数とは図1に示すように、試
料台に静置した布帛1のサンプルを真上から見たとき
に、布帛の凸部2の数を数えたものである。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。物性の測定方法は次の通りである。
【0023】A.沸騰水収縮率 JIS L1013に準じ、1.125mの検尺器にて
巻き数20回のカセを作り、98℃熱水中に30分間浸
せきした後自然乾燥させ、所定荷重をかけてカセ長を測
定し収縮率を算出した。 沸騰水収縮率=(la−lb)/lb×100 la:処理前の長さ lb:処理後の長さ。
【0024】B.紡糸糸切れ 290℃で溶融し、1口金当たり2糸条の丸孔口金から
吐出させ、巻取速度4000m/分で高速直接延伸法に
より、33デシテックスのポリアミド繊維糸条を得ると
きの、1糸条1t当たりの製糸糸切れについて、次の基
準をもって製糸性を示した。 ○:糸切れ2回未満、△:糸切れ2以上4回未満、×:
糸切れ4回以上。
【0025】C.接触冷感 布帛を検査者(30人)の触感によって接触冷感を次の
基準で相対評価した。○:接触冷感がよい、△:接触冷
感があまりない、×:接触冷感がない。
【0026】D.不透明性 カラースタンダード白板上に静置した時の布帛のL値
(Lw)と黒板上に静置したときの布帛のL値(Lb
を、色差計Σ80(日本電色工業(株)製)により測定
する。そして、それらL値から、次の算式により、不透
明性を求める。数値が大きいほど、不透明性に優れてお
り、93以上で充分な不透明性を持つと判定した。 不透明性=100−(Lw−Lb)。
【0027】E.ソフト性 検査者(30人)の触感によって布帛のソフト性を次の
基準で相対評価した。 ◎:ソフト感が非常によい、○:ソフト感がややよい、
△:ソフト感があまりない。×:ソフト感がない。
【0028】F.ひだの数 JIS L1096G法のドレープ性試験に従い、直径
25.4cmの円形布帛を直径12.7cmの試験台の
上に置き、試料台を3回上下に振動させた後1分間放置
してひだの数を数える。ひだの数は試料台に静置した布
帛サンプルを真上から見たときに見える凸部の数を数え
たものである。ひだの数10ヶ以上でドレープ性に優れ
ていると判定する。
【0029】実施例1 ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との塩85%水溶
液に酸化チタンを所定量加え、5リットルの重合缶を用
いて重合をおこない、冷却後ペレタイズして酸化チタン
0.3%含有するペレットを得た。また、酸化チタンを
含まないナイロン6ペレットと酸化チタンを80:20
の割合で混練機により練り込み、酸化チタン20%含有
するナイロン6ペレットを得た。得られたナイロン66
ペレットとナイロン6ペレットを重量比94:6で混合
したものを290℃で溶融し、丸孔口金から吐出させ、
冷却、給油、交絡し、155℃で熱固定し、巻取速度4
000m/分で高速直接延伸法により、33デシテック
ス26フィラメントのポリアミド繊維を得た。得られた
繊維の酸化チタン含有量は1.5%、沸騰水収縮率は
8.8%であった。つづいて得られたナイロン66繊維
をフロントおよびバックに用いて30ゲージでダブルト
リコットを編成し、通常の方法にて精錬した後、0.3
%owfのブルー酸性染料(Xylene Fast Blue P)を用
いて90℃湯浴中で染色し、仕上げセットして布帛とし
た。
【0030】実施例2 ナイロン66ペレットとナイロン6ペレットの混合比を
96:4とする以外は実施例1と同様に紡糸し、33デ
シテックス26フィラメントのポリアミド繊維を得た。
得られた繊維の酸化チタン量は1.1%、沸騰水収縮率
は8.5%であった。つづいて得られたポリアミド繊維
を実施例1と同様に編成、加工してダブルトリコット布
帛を得た。
【0031】実施例3 ナイロン66ペレットとナイロン6ペレットの混合比を
92:8とする以外は実施例1と同様に紡糸し、33デ
シテックス26フィラメントのポリアミド繊維を得た。
得られた繊維の酸化チタン量は1.9%、沸騰水収縮率
は11.6%であった。つづいて得られたポリアミド繊
維を実施例1と同様に編成、加工してダブルトリコット
布帛を得た。
【0032】実施例4 酸化チタン2%含有するナイロン66ペレットと酸化チ
タン50%含有するナイロン6ペレットを重量比94:
6で混合したものを溶融する以外は実施例1と同様に紡
糸し、33デシテックス26フィラメントのポリアミド
繊維を得た。得られた繊維の酸化チタン量は4.9%、
沸騰水収縮率は8.6%であった。つづいて得られたポ
リアミド繊維を実施例1と同様に編成、加工してダブル
トリコット布帛を得た。
【0033】実施例5 実施例1と同様に紡糸し、33デシテックス12フィラ
メントのポリアミド繊維を得た。得られた繊維の酸化チ
タン量は1.5%、沸騰水収縮率は9.1%であった。
つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に編
成、加工してダブルトリコット布帛を得た。
【0034】比較例1 酸化チタン2%含有するナイロン66ペレットのみを溶
融する以外は実施例1と同様に紡糸し、33デシテック
ス26フィラメントのポリアミド繊維を得た。得られた
繊維の沸騰水収縮率は8.2%であった。つづいて得ら
れたポリアミド繊維を実施例1と同様に編成、加工して
ダブルトリコット布帛を得た。
【0035】比較例2 ナイロン66ペレットとナイロン6ペレットの混合比を
90:10とする以外は実施例1と同様に紡糸し、33
デシテックス26フィラメントのポリアミド繊維を得
た。得られた繊維の酸化チタン量は2.3%、沸騰水収
縮率は13.3%であった。つづいて得られたポリアミ
ド繊維を実施例1と同様に編成、加工してダブルトリコ
ット布帛を得た。
【0036】比較例3 酸化チタン0.3%含有するナイロン66ペレットと酸
化チタン5%含有するナイロン6ペレットの混合比を9
4:6とする以外は実施例1と同様に紡糸し、33デシ
テックス26フィラメントのポリアミド繊維を得た。得
られた繊維の酸化チタン量は0.6%、沸騰水収縮率は
8.7%であった。つづいて得られたポリアミド繊維を
実施例1と同様に編成、加工してダブルトリコット布帛
を得た。
【0037】比較例4 酸化チタン2%含有するナイロン66ペレットと酸化チ
タン50%含有するナイロン6ペレットを重量比93:
7で混合したものを溶融する以外は実施例1と同様に紡
糸し、33デシテックス26フィラメントのポリアミド
繊維を得た。得られた繊維の酸化チタン量は5.4%、
沸騰水収縮率は8.5%であった。つづいて得られたポ
リアミド繊維を実施例1と同様に編成、加工してダブル
トリコット布帛を得た。
【0038】比較例5 実施例1と同様に紡糸し、33デシテックス10フィラ
メントのポリアミド繊維を得た。得られた繊維の酸化チ
タン量は1.5%、沸騰水収縮率は9.5%であった。
つづいて得られたポリアミド繊維を実施例1と同様に編
成、加工してダブルトリコット布帛を得た。
【0039】比較例6 熱固定温度を110℃でおこなう以外は実施例1と同様
に紡糸し、33デシテックス26フィラメントのポリア
ミド繊維を得た。得られた繊維の酸化チタン量は1.5
%、沸騰水収縮率は12.5%であった。つづいて得ら
れたポリアミド繊維を実施例1と同様に編成、加工して
ダブルトリコット布帛を得た。
【0040】実施例1〜5および比較例1〜6でポリア
ミド繊維を得る際の紡糸糸切れ結果を表1に示した。ま
た、ダブルトリコット布帛の接触冷感、不透明性、ソフ
ト性、ひだの数を測定した結果を表1に示した。
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果から明らかなように、本発明の
ポリアミド繊維およびそれよりなる布帛は、不透明性、
ソフト性、ドレープ性に極めて顕著な効果を奏すること
が判る。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、ソフトでしなやかな風
合い、接触冷感、不透明感、ドレープ性に優れた素材と
してインナーウェア等に最適なポリアミド繊維およびそ
れよりなる布帛を生産安定性よく提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
ドレープ性試験において、試料台に静置した布帛サンプ
ルを上から見たときの概略図である。
【図1】 ドレープ性試験で用いた布帛サンプルの概略
図である。
【符号の説明】
1:試料台に静置した布帛 2:布帛の凸部 3:布帛の凹部
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D04B 1/16 D04B 1/16 Fターム(参考) 4J002 CL012 CL031 DE136 FD096 GK01 4L002 AA06 AC02 CA01 CB01 EA00 FA03 4L035 BB31 EE07 GG03 JJ05 LC01 LC05 4L048 AA24 AA34 AA50 AA56 AB07 AC01 DA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリヘキサメチレンアジパミド92
    〜97重量%、(B)ポリヘキサメチレンアジパミド以
    外のポリアミド3〜8重量%により構成されるポリアミ
    ド100重量部に対して、(C)酸化チタン0.8〜5
    重量部を含有するポリアミド繊維であって、沸騰水収縮
    率が3〜12%、単糸繊度が0.5〜3dtexである
    ことを特徴とするポリアミド繊維。
  2. 【請求項2】ポリヘキサメチレンアジパミド以外のポリ
    アミドがポリカプロラクタムであることを特徴とする請
    求項1記載のポリアミド繊維。
  3. 【請求項3】(A)ポリヘキサメチレンアジパミド92
    〜97重量%、(B)ポリヘキサメチレンアジパミド以
    外のポリアミド3〜8重量%により構成されるポリアミ
    ド100重量部に対して、(C)酸化チタン0.8〜5
    重量部を含有するポリアミド繊維であって、沸騰水収縮
    率が3〜12%、単糸繊度が0.5〜3dtexである
    ポリアミド繊維を少なくとも一部に使用して得られるこ
    とを特徴とする布帛。
  4. 【請求項4】ドレープ性試験におけるひだの数が10以
    上であることを特徴とする請求項3記載の布帛。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005232668A (ja) * 2004-01-23 2005-09-02 Toray Ind Inc 溶融紡糸方法および繊維
KR101877881B1 (ko) * 2012-02-13 2018-07-12 닐릿 리미티드 시원한 폴리아미드 얀

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