JP2003129331A - ポリアミドフィラメント及びそれを用いた編物 - Google Patents

ポリアミドフィラメント及びそれを用いた編物

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JP2003129331A JP2001320737A JP2001320737A JP2003129331A JP 2003129331 A JP2003129331 A JP 2003129331A JP 2001320737 A JP2001320737 A JP 2001320737A JP 2001320737 A JP2001320737 A JP 2001320737A JP 2003129331 A JP2003129331 A JP 2003129331A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】毛羽や糸切れが発生しやすい条件下において
も、加工時の操業性を維持でき、さらには製品の引裂、
破裂強度を確保し、製品耐久性を確保できる編物用ポリ
アミドフィラメントとそれからなる編物を提供する 【解決手段】相対粘度3.0以上、破断強度4.2〜6.
0cN/dtex、破断伸度 51%以上64%以下であることを
特徴とする編物用ポリアミドフィラメントからなる編
地、ストッキングトを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は後加工操業性の向
上、製品引裂強度、製品破裂強度、製品耐久性に優れた
編物用ポリアミドフィラメントおよびそれらを用いた織
編物に関するものであり、さらに詳しくは糸条の強伸度
特性の改善された、特にレース地の地糸やカバリング糸
の鞘糸さらには薄地織物に好適なポリアミドフィラメン
トに関する。
【0002】
【従来の技術】強度を必要とする繊維製品を得るために
ポリアミドフィラメントの強度を上げる手段としては特
開平11−247022号報に記載があり、延伸倍率を
上げ高強度のポリアミドフィラメントを得る方法が開示
されている。しかし、破断伸度を低くして破断強度を向
上させる為、編物の準備工程や編工程以降で原糸に高張
力が掛ると工程通過性が著しく悪くなるという問題があ
る。特に、伸度が不足している原糸では編成工程での編
針の上下運動や製織工程での筬の開口運動で発生する張
力変化を緩和しきれず、断糸頻度が増加し工程通過性が
悪化する傾向が強い。
【0003】また、高速化に伴う工程糸切れを改善する
目的として、特開平3−104938号報には伸度が8
0%以下のポリアミドフィラメントを熱延伸してカバリ
ング糸の鞘糸を製造する方法が開示されている。伸度が
80%以下の延伸しないポリアミドフィラメントは強度
や弾性率が低く、そのまま製編織すると加工テンション
の変化に対して糸斑やひいては糸切れが発生しやすい為
取り扱いにくい。その対策として熱延伸されたポリアミ
ドフィラメントを所望の伸度に設定することは可能であ
るが、延伸倍率が低いものは強度が充分なものとならな
い。
【0004】さらに特開2000−34618号報には
強伸度バランスを適正化するための紡糸条件が開示され
ているが、編み工程でかかる張力が高いことや織工程で
の筬とのこすれによる摩擦にたいしては、相対粘度が
2.52〜2.58と低い為、強伸度バランスを調整し
ても、毛羽の発生を押さえることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題を解決し、ポリアミドフィラメントを製編する
に際し現状より更に負荷の掛る条件下において加工する
場合や、従来製品より低繊度化、多フィラメント化する
場合等の毛羽や糸切れが発生しやすい条件下において
も、加工時の操業性を維持でき、さらには製品の引裂、
破裂強度を確保し、製品耐久性を確保できる編物用ポリ
アミドフィラメントとそれからなる織編物を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる問題につ
いて鋭意検討した結果、上記課題を解決するためには次
の構成を有するポリアミドフィラメントが有効であるこ
とを見いだした。すなわち相対粘度3.0以上、破断強度
4.2〜6.0cN/dtex、破断伸度 51%以上64%以下
であることを特徴とする編物用ポリアミドフィラメント
である。
【0007】また本発明の編物は次の構成を有する。す
なわち糸条繊度が19〜44dtexであり、フィラメント
数が3〜44である相対粘度3.0以上、破断強度4.
2〜6.5cN/dtex、破断伸度 51%以上64%以下のポ
リアミドフィラメントをエンブロイダルレース、ラッセ
ルレース、リバースレース等のレース地の地糸に用いた
編物である。
【0008】また本発明のストッキングは次の構成を有
する。すなわち糸条繊度が8〜13dtexであり、フィラ
メント数が3〜10である相対粘度3.0以上、破断強
度4.2〜6.5cN/dtex、破断伸度 51%以上64%以
下のポリアミドフィラメントをカバーリング弾性糸の鞘
糸として少なくともレッグ部及び/又は爪先部に用いた
ストッキングである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明で用いるナイロンの相対粘度は3.
0以上が必要である。相対粘度が3.0未満であると破
断強度不足による製品引裂、破裂強度低下、破断伸度不
足による加工操業性の悪化、製品耐久性の悪化という問
題が生じる。この場合強伸度バランスを調整しても、相
対粘度の低い繊維はその分子量の低さが意味するように
分子鎖末端の数が多く、それゆえ分子鎖の乱れや繊維軸
方向の結合力が相対的に低いため、高張力下や高摩擦下
において毛羽や糸切れが発生しやすくなる。また相対粘
度が4.5を超えると高粘度対応の重合設備や紡糸設備
が必要となるだけでなく、高粘度化する事で生産性が著
しく低下し、原糸コストが上がり消費者への安価で高機
能な製品を供給出来なくなるという問題が生じる。相対
粘度は好ましくは3.3以上4.5以下であり、さらに
好ましくは3.5以上4.0以下である。
【0011】本発明のポリアミドフィラメントの破断強
度は、4.2cN/dtex以上が必要である。破断強度が
4.2cN/dtex未満であると破断強度不足による毛羽や
糸切れが発生し、操業性が著しく悪化するだけでなく、
製品引裂、破裂強度低下という品質低下の問題が生じ
る。特に強度の低下は初期弾性率が低くなることと相関
しており、それ故強度の低いつまり初期弾性率の低いポ
リアミドフィラメントは製編織時のテンション変動の影
響を受けやすく、品質安定の観点から好ましくない。さ
らに本発明のポリアミドフィラメントの破断強度が6.
5cN/dtex以下であることが必要である。破断強度が
6.5cN/dtexより大きくなると破断伸度が50%より
小さくなり、後述する問題が発生するため望ましくな
い。破断伸度は好ましくは4.5cN/dtex以上6.0cN/
dtex以下であり、さらに好ましくは5.0cN/dtex以上
5.5cN/dtex以下である。
【0012】本発明のポリアミドフィラメントの破断伸
度は、50%以上64%以下が望ましい。破断伸度が5
0%未満であると織物では高速化、高密度化、低繊度化
に伴う各種接糸部品との摩擦抵抗や張力変化に原糸が追
従出来ず、断糸の発生頻度が増加する問題が発生しやす
い。又編物でも、高速化、高密度化、低繊度化した場合
同様の問題が発生しやすいばかりでなく、編成時に発生
するロービングバック現象を有効に活用出来ず、編成張
力の増加をポリアミドフィラメントが緩和しきれないた
め断糸の発生頻度が顕著に増加するという問題が生じ
る。また、本発明のポリアミドフィラメントの破断伸度
は64%を超えると製品の寸法安定性が不安定となり製
品ロスが多くなるという問題が生じる為望ましくない。
好ましくは破断伸度54%以上58%以下である。
【0013】本発明のポリアミドフィラメントは編物、
例えばエンブロイダルレース、ラッセルレース、リバー
スレース等のレース地の地糸に好適に用いられる。ポリ
アミドフィラメントの糸条繊度が19〜44dtexで
フィラメント数が3〜44本のような細繊度のマルチフ
ィラメントの場合、製編織時の毛羽が発生しやすいが、
本発明のポリアミドフィラメントであればレース地の地
糸に使用してもその問題が発生せず、引き裂き強度に関
して難しいとされていたレース編地用地糸として非常に
好適なものである。
【0014】本発明のポリアミドフィラメントはストッ
キング、さらに具体的にはレッグ部及び/又は爪先部に
用いるカバーリング弾性糸の鞘糸として好適に用いられ
る。ポリアミドフィラメントの糸条繊度が8〜13dt
exでフィラメント数が3〜10本のような細繊度のマ
ルチフィラメントの場合、ストッキングの摩擦特性が要
求されるレッグ部や爪先部において望まれる耐久性が満
足できるものがなかったが、本発明のポリアミドフィラ
メントであれば充分耐久性に優れているため従来難しい
とされていた該部分に好適に使用することができる。
【0015】本発明のポリアミドフィラメントはナイロ
ン6、ナイロン46、ナイロン66で代表され、それら
を主体とする共重合体や混合物であってもよい。吸湿性
を改善するために吸湿性モノマーを共重合することや、
あるいは吸湿性樹脂を芯部に閉じこめた芯鞘型複合繊維
であっても差し支えない。柔らかさとコストの観点から
ナイロン6が好ましく採用される。
【0016】本発明のナイロン原糸の断面形状は特に限
定されず丸型、三角型、中空型、十字型で代表され、異
なる断面の集合体であってもよい。またその異形度や中
空率は特に限定されない。
【0017】本発明のナイロン原糸に添加される各種添
加剤も特に限定されず、吸湿性物質、酸化防止剤、つや
消し剤、紫外線吸収剤、抗菌剤等を単独又は、複合して
添加しても良い。
【0018】また本発明のポリアミドフィラメントは仮
撚等の捲縮加工が施されていても構わない。
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
【0019】(評価方法の説明)96.3±0.1重量
%試薬特級濃硫酸中に重合体濃度が10mg/mlにな
るように試料を溶解させてサンプル溶液を調整し、20
℃±0.05℃の温度で水落下秒数6〜7秒のオストワ
ルド粘度計を用い、溶液相対粘度を測定する。測定に際
し、同一の粘度計を用い、サンプル溶液を調整したとき
と同じ硫酸20mlの落下時間T0(秒)と、サンプル
溶液20mlの落下時間T1(秒)の比より、相対粘度
RVを下記の式を用いて算出する。 RV=T1/T0
【0020】ポリアミドフィラメント破断強度、伸度:
インストロンジャパン(株) 4310型を用いて測定す
る。初荷重として糸条繊度(dtex.)に対し1/33グラ
ムを加え、糸長20cm、引張速度20cm/ min
の条件で1試料に対しn=3で測定し、破断強度、破断
伸度のそれぞれの平均値を求める。
【0021】場内操業性:製糸途中での断糸回数を生産
機台1日当たりの断糸件数として、次の基準で表示し
た。 ○:0.0件/機台.日以上0.1件/機台.日未満 △:0.1件/機台.日以上0.3件/機台.日未満 ×:0.3件/機台.日以上
【0022】編成操業性:編成途中での断糸回数をレース
生地一反(80)当たりの断糸件数として、次の基準で表示
した。 ○:0件以上10件未満 △:10件以上20件未満 ×:20件以上30件未満
【0023】透明感:試料レース布帛における柄と地糸部
とのコントラストを肉眼にて相対評価して、次の基準で
表示した。 ○:地糸部と柄部が明確に区別でき、柄部が鮮明であ
る。地糸部のネットの大きさが均一である。 △:地糸部と柄部の区別はできるが、地糸部のネットの大
きさに乱れがある。 ×:地糸部と柄部の区別が難しい。柄糸がぼやけてい
る。
【0024】レック゛部耐久性:JIS-L-1018 A法 (ミューレン法)
による破裂強さ試験方法により破裂強度を測定し その
水準により、次の基準で表示した。 ◎:1.2kg/cm2以上、 ○:1.0kg/ cm2以上1.2kg/ cm2未満、 △:0.8kg/ cm2以上1.0kg/ cm2未満、 ×:0.8kg/ cm2未満
【0025】爪先部耐久性:JIS-L-1018 B法 (定速伸
長形法)による破裂強さ試験方法により破裂強度を測定
しその水準により、次の基準で表示した。 ◎:7.0kg以上、 ○:6.8kg以上7.0kg未満、 △:6.6kg以上6.8kg未満、 ×:6.4kg未満
【0026】透明性:試料ストッキンク゛の大腿部の片方に設
置した光源(Aルクス)からの試料スットキンク゛大腿部透過後の他
方の光度(Bルクス)を測定し Bルクス×100/Aルクスの値よ
り、次の基準で表示した。 ○:80以上、 △:70以上80未満、 ×:70未満
【0027】[実施例1]硫酸中の相対粘度ηr=3.51の
ナイロン6ポリマーを紡糸温度280℃で丸孔を6個有
する口金から溶融紡糸して紡糸速度2500m/min,延
伸速度3700m/min 延伸ローラ 温度160℃、巻取り速度
3600m/minで巻取り28dtex.6フィラメントのマルチフィラメントを得
た。得られた マルチフィラメントの破断強度は5.5cN/dtex. 破断
伸度は55%であった。又原糸生産時の操業性は糸切れも
なく良好であった。
【0028】次に該マルチフィラメントを整経し28Gラッセルレース地糸
のハ゛ック側の糸としてランナー長21.0cm、更に、地糸のフロント側
の糸としてもランナー長 100.0cm、柄糸235〜330dtex.とと
もに製編した。つぎに生機を精練、染色、仕上げセットす
ることでインナー レース用布帛を得た。
【0029】得られた布帛は地糸の低繊度化により透明
感があり柄糸の柄が従来品より鮮明に表現されたレース
布帛となった。布帛の破裂強度も製品スヘ゜ック内で合格。
編成時の断糸回数も少なく、編成操業性も良好であり、
布帛の破裂強度も実用に耐えうるものであった。評価結
果を表1に示す。
【0030】[実施例2]硫酸中の相対粘度ηr=3.51の
ナイロン6ポリマを紡糸温度280℃で丸孔を 5個有
する口金から溶融紡糸して紡糸速度3200m/min,延
伸速度4000m/min延伸ローラ 温度160℃、巻取り速度3
950m/minで巻取り11dtex.5フィラメントのマルチフィラメントを得
た。得られた マルチフィラメントの破断強度は5.2cN/dtex. 破断
伸度は57%であった。又、原糸生産時の操業性は糸切れ
もなく良好であった。
【0031】次に該マルチフィラメントをカハ゛ーリンク゛弾性糸の巻糸
に用い、22Tのホ゜リウレタン弾性糸を芯糸とし、ト゛ラフト3.2倍、
撚数1800t/mでシンク゛ルカハ゛リンク゛して、シンク゛ルカハ゛リンク゛糸(SCY)
を製造した。
【0032】得られたSCYを用い永田精機(株)製のスーハ゜ー
4編機(針本数360本)で、編機の給糸口に供給しレック゛部か
ら爪先部までが同一のSCYのみで編成されハ゜ンティーストキンク゛
とし、通常の方法にて染色、仕上げ、ファイナルセットしたハ゜ンテ
ィイストッキンク゛を製品化した。
【0033】得られた製品のレック゛部、爪先部の耐久性は
実用に耐え得るものである上に、透明性が格段に向上し
た結果となった。製品評価結果を表2に示す。
【0034】[比較例1]実施例1のポリマー、溶融条
件、口金を用い紡糸速度1800m/min,延伸速度37
00m/min 延伸ローラ温度160℃、巻取り速度3600m/mi
nで巻取り28dtex.6フィラメントのマルチフィラメントを得た。得られた
マルチフィラメントの破断強度は6.0cN/dtex. 破断伸度は48%で
あった。又、原糸生産時の操業性は実施例1に比べると
断糸回数が増加した。
【0035】実施例1の編成条件で製編を実施したが、
編成時の断糸回数が多発した為、製品化を断念した。評
価結果を合わせて表1に示す。
【0036】[比較例2]実施例1のポリマー、紡糸温
度、口金を用い紡糸速度2700m/min,延伸速度37
00m/min 延伸ローラ温度160℃、巻取り速度3600m/mi
nで巻取り28dtex.6フィラメントのマルチフィラメントを得た。得られた
マルチフィラメントの破断強度は5.0cN/dtex. 破断伸度は65%
であった。又、原糸生産時の操業性は特に問題なかっ
た。
【0037】実施例1の編成条件で製編を実施したが、
編成時の断糸回数は問題なかったが、製品の寸法にハ゛ラツ
キが発生し、地糸のネット部の大きさが乱れて透明感が不均
一で柄の大きさやホ゛リューム感にもハ゛ラツキが発生した。評価
結果を合わせて表1に示す。
【0038】[比較例3]硫酸中の相対粘度ηr=2.90の
ナイロン6ポリマを、実施例1の溶融条件、口金、製
糸条件を用い28dtex.6フィラメントのマルチフィラメントを得た。得ら
れたマルチフィラメントの破断強度は4.1cN/dtex. 破断伸度は
53%であった。又、原糸生産時の操業性は特に問題なか
った。
【0039】実施例1の編成条件で製編を実施したが、
編成時の断糸回数が若干増加し、製品破裂強度が実用に
耐えうるレベル以下であった。更にホ゜リマの相対粘度が低
下することでナイロン原糸の末端基数が増加し地糸を染色し
た製品で地糸側が濃染化してしまい柄糸の柄がぼやけて
しまう結果となった。評価結果を合わせて表1に示す。
【0040】[比較例4]硫酸中の相対粘度ηr=2.90の
ナイロン6ポリマーを、紡糸温度270℃、実施例1の
口金条件、製糸条件を用い28dtex.6フィラメントのマルチフィラメント
を得た。得られたマルチフィラメントの破断強度は5.0cN/dtex.
破断伸度は51%であった。又、原糸生産時の操業性は実
施例1に比べると断糸回数が若干増加した。
【0041】実施例1の編成条件で製編を実施したが、
編成時の断糸回数は問題ないが、製品破裂強度がスッヘ゜クア
ウトとなった。更に比較例4同様に製品で地糸側が濃染化
してしまい柄糸の柄がぼやけてしまう結果となった。評
価結果を合わせて表1に示す。
【0042】[比較例5]実施例2のポリマー、紡糸温
度、口金を用い紡糸速度2800m/min,延伸速度40
00m/min 延伸ローラ温度160℃、巻取り速度3950m/mi
nで巻取り11dtex.5フィラメントのマルチフィラメントを得た。得られた
マルチフィラメントの破断強度は5.5cN/dtex. 破断伸度は48%で
あった。又、原糸生産時の操業性は実施例2に比べると
断糸回数が増加した。
【0043】得たれたマルチフィラメントを実施例2と同様の加
工条件で製品化評価した。透明性は向上するが、爪先部
の耐久性が劣る結果となった。評価結果を合わせて表2
に示す。
【0044】[比較例6]実施例2のポリマー、溶融条
件、口金を用い紡糸速度3500m/min,延伸速度40
00m/min 延伸ローラ温度160℃、巻取り速度3950m/mi
nで巻取り11dtex.5フィラメントのマルチフィラメントを得た。得られた
マルチフィラメントの破断強度は5.2cN/dtex. 破断伸度は65%
であった。又、原糸生産時の操業性は特に問題なかっ
た。
【0045】得たれたマルチフィラメントを実施例2と同様の加
工条件で製品化評価した。透明性は向上するが、レック゛部
の耐久性が劣る結果となった。評価結果を合わせて表2
に示す。
【0046】[比較例7]硫酸中の相対粘度ηr=2.90の
ナイロン6ポリマーを、実施例2の紡糸温度、口金を用
い紡糸速度3200m/min,延伸速度4000m/min 延
伸ローラ温度160℃、巻取り速度3950m/minで巻取り11d
tex.5フィラメントのマルチフィラメントを得た。得られたマルチフィラメントの
破断強度は4.1cN/dtex. 破断伸度は52%であった。
又、原糸生産時の操業性は特に問題なかった。
【0047】得たれたマルチフィラメントを実施例2と同様の加
工条件で製品化評価した。透明性はホ゜リマの末端基数が、
増加した為濃染化し透明感が損なわれた結果となった。
又、レック゛部及び爪先部の耐久性が劣る結果となった。評
価結果を合わせて表2に示す。
【0048】[比較例8]硫酸中の相対粘度がηr=2.90
のナイロン6ポリマーを、紡糸温度270℃、実施例2
の口金を用い紡糸速度3200m/min,延伸速度400
0m/min 延伸ローラ温度160℃、巻取り速度3950m/min
で巻取り11dtex.5フィラメントのマルチフィラメントを得た。得られたマ
ルチフィラメントの破断強度は5.0cN/dtex. 破断伸度は50%であ
った。又、原糸生産時の操業性は実施例2に比べると断
糸回数が若干増加した。
【0049】得たれたマルチフィラメントを実施例2と同様の加
工条件で製品化評価した。透明性はホ゜リマ―の末端基数
が、増加した為濃染化し透明感が損なわれた結果となっ
た。又、レック゛部及び爪先部の耐久性が劣る結果となっ
た。評価結果を合わせて表2に示す。得たれたマルチフィラメン
トを実施例2と同様の加工条件で製品化評価した。透明
性は向上するが、レック゛部及び爪先部の耐久性が劣る結果
となった。評価結果を合わせて表2に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明により、ポリアミドフィラメント
延伸糸を製編する際に更に負荷の掛る条件下において加
工する場合や、従来製品より低繊度化、多フィラメント
化する場合等の毛羽や糸切れが発生しやすい条件下にお
いても、加工時の操業性を維持でき、さらには製品の引
裂、破裂強度を確保し、製品耐久性を確保できる編物用
ポリアミドフィラメントとそれからなる編物を提供でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D02G 3/32 D02G 3/32 Fターム(参考) 3B018 AA01 AB02 AB06 AB08 AC01 AC05 AD02 AD07 HA05 HB01 HB05 4L002 AA05 AA06 AB02 AB04 AC07 BA00 CB02 EA05 FA01 FA05 4L035 BB31 BB33 BB89 EE08 EE20 FF07 4L036 MA04 MA06 MA39 RA24 UA08 UA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対粘度3.0以上、破断強度4.2〜
    6.5cN/dtex、破断伸度 51%以上64%以下であるこ
    とを特徴とする編物用ポリアミドフィラメント。
  2. 【請求項2】糸条繊度が19〜44dtexであり、フィラ
    メント数が3〜44である請求項1に記載のポリアミド
    フィラメントをレース地の地糸に用いたことを特徴とす
    る編物。
  3. 【請求項3】糸条繊度が8〜13dtexであり、フィラメン
    ト数が3〜10である請求項1に記載のポリアミドフィラ
    メントをカバーリング弾性糸の鞘糸として少なくともレ
    ッグ部及び/又は爪先部に用いたことを特徴とするスト
    ッキング。
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