JP2005232668A - 溶融紡糸方法および繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂チップA、Bの粒重量・長径/短径比・安息角を規定することにより、一度均一ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離を防ぎ、繊維長方向において熱可塑性樹脂のブレンド比が一定である繊維の製造を課題とする。また、耐熱性・防透性・ドレープ性・接触冷感・ソフト感に優れた、布帛にした際に欠点の出にくい糸を生産性良く
製造することを課題とする。
【解決手段】(1)熱可塑性樹脂チップA、Bをブレンドして溶融紡糸する方法において、熱可塑性樹脂チップAとBそれぞれの粒重量をA、Bとし、長径/短径比をA、Bとし、安息角をA、Bとした時に下記の式を全て満たすような熱可塑性樹脂チップAとBを用いることを特徴とする製造方法。
0.4≦A/B≦2.5 [1]
0.5≦A/B≦2 [2]
−3≦A−B≦3 [3]
【選択図】なし

Description

本発明は、熱可塑性樹脂チップを溶融前にブレンドした後、溶融部にブレンドチップを導入、溶融紡糸する製造方法に関するものであり、熱可塑性樹脂チップの粒重量比、長径/短径比、安息角の差を適正な範囲にすることにより、ブレンド後、均一に分布した熱可塑性樹脂チップが分離することを防ぐ方法に関するものであり、その方法により製造することが出来る、布帛品位を良好にせしめる機能性繊維およびその繊維製品に関するものである。
熱可塑性樹脂チップを使用して溶融紡糸により高機能繊維を製造する方法としては、熱可塑性樹脂チップを別々に溶融・計量して溶融状態でブレンドし紡糸する方法、熱可塑性樹脂チップを均一ブレンドした後、ブレンドチップを溶融・計量して紡糸する方法が考えられるが、熱可塑性樹脂チップを別々に溶融・計量して溶融状態でブレンドし紡糸する方法では、チップを投入するホッパー及び計量ポンプがそれぞれ2つ以上必要であり、設備が大きくなること、設備費用がかさむことなどの問題がある。
また、重合時に機能性物質を添加する方法では、添加濃度が大きい場合には重合時の濾圧上昇が大きくなること、均一に分散させることが困難であるという欠点がある。
また、熱可塑性樹脂チップを均一ブレンドした後、ブレンドチップを溶融・計量して紡糸する方法では、熱可塑性樹脂チップを均一ブレンドした後、ホッパー内に投入するが、熱可塑性樹脂チップの比重・形状が異なる場合には、チャージホッパー内を熱可塑性樹脂チップが落下する間に、熱可塑性樹脂チップの分離を生じ、ひいては熱可塑性樹脂チップのブレンド比が経時で変化することとなる。このブレンド比の経時変化が、そのまま繊維の繊維長方向でのブレンド比の変化となるために、繊維を布帛化、染色した際に染め差として現れたり、繊維に付与される機能のバラツキとなって現れる。
特許文献1には機能性無機化合物を含有する樹脂と繊維形成性樹脂とをブレンドする方法が記載されている。
合成繊維の中でも、ポリアミド繊維は高強度・高耐摩耗性・ソフト感・発色性などの特長を活かして、パンティーストッキング・タイツなどのレッグ商品、ランジェリー・ファンデーション・ショーツなどのインナーウェア、スポーツウェアなどの衣料用途に用いられてきたが、その中でも、インナーウェアにおいては防透性が従来より求められており、特に近年好まれる薄地化を、防透性を落とさずに実現するには、使用する原糸の防透性を高める必要がある。この防透性を高めるには白色系の添加剤を用いることが一般的であるが、近年の流行であるナチュラル感、ドレープ性を実現するには酸化チタンが好適であり、同時に金属酸化物の特長である熱伝導率を活かした接触冷感性、酸化チタン粒子の平滑性を利用したさらっとしたタッチ、清涼感をも得ることが出来るため、酸化チタンの含有量の高い原糸の生産が望まれている。
ナイロン織物においてもナチュラル感やソフトなタッチが望まれることから、近年、酸化チタンの含有量の高い原糸の生産量が伸びているが、そのほとんどはポリカプロラクタミド(ナイロン6)である。ポリカプロラクタミドに比べ、ポリヘキサメチレンアジパミドはその化学的性質から、重合時の酸化チタンの凝集を起こしやすく、均一なポリマーを得にくいという欠点も理由の一つである。
しかし、ポリカプロラクタミドはポリヘキサメチレンアジパミドに比べ、耐熱性が低く、軟化温度も低い。そのため、ポリカプロラクタミドはブラジャーなどに代表されるモールド加工を行うインナーウェアで用いることができず、耐熱性の高い酸化チタンの含有量の高い原糸の生産が望まれている。
ポリヘキサメチレンアジパミドの重合中に酸化チタンを添加した場合、重合時での酸化チタンが凝集を起こしやすく、濾過フィルターの詰まりなど生産性の悪化を招いていた。また、酸化チタン凝集がひどくなると、原糸中の酸化チタン濃度のバラツキが大きくなり、タテスジの原因となるために、布帛にした際の品位が著しく低下するという問題もあった。この問題を避けるために、特許文献2には、ヘキサメチレンアジパミドの重合時に、酸化チタンを含有するポリカプロラクタミドを添加することで分散性を向上させる方法が記載されている。
特許文献3には、酸化チタンを0.8〜5重量%含有したポリヘキサメチレンアジパミドを主成分としたポリアミド繊維の製造方法が記載されている。
特開2002−266155号公報([5]〜[20]段落) 特開平10−53704号公報([14]〜[34]段落) 特開2003−342834号公報([8]〜[33]段落)
しかし、特許文献1記載の溶融紡糸方法は2種類の熱可塑性樹脂の形状・比重などの特性が大きく異なる場合には、糸長方向での染め差を生じ、布帛品位の悪化につながるという問題を有している。また、特許文献2記載の方法では最終的に重合されるポリアミドの酸化チタン含有量が少ないために防透性やドレープ感などの面から不十分であった。また、特許文献3記載のポリアミド繊維の製造方法は酸化チタンの含有率が高くなると糸と糸との摩擦抵抗が小さくなるために、高速で巻き取った際のドラムフォームが悪くなったり、糸がドラム端面に落ちる現象が発生しやすくなる等の問題を有し、ドラムフォームが悪くなったり、糸がドラム端面に落ちると、製織もしくは編成の際に、ドラムからの糸の解舒性が悪化し、非常に高次加工の生産性を悪化させるという観点で不十分であった。また、酸化チタンの凝集粒径が大きいために糸切れが多く、製糸性の面で不十分であった。
上記課題を解決するために、本発明の製造方法は、次の要件からなる。すなわち、
(1)比重の異なる熱可塑性樹脂チップAおよびBをブレンドして溶融紡糸する方法において、熱可塑性樹脂チップAとBのそれぞれの粒重量をA、Bとし、長径/短径比をA、Bとし、安息角をA、Bとしたときに下記の式を全て満たす熱可塑性樹脂チップAとBを用いることを特徴とする溶融紡糸方法。
0.4≦A/B≦2.5 [1]
0.5≦A/B≦2 [2]
−3≦A−B≦3 [3]
ただし、粒重量A、Bの単位は粒3000個あたりのグラム数、安息角A、Bの単位は°とする。長径/短径比A、Bは無次元数である。
(2)比重の異なる熱可塑性樹脂チップA、Bをブレンドして溶融紡糸する方法において、前記粒重量A、B、前記長径/短径比A、Bが下記[1]、[2]、[4]式を満たし、熱可塑性樹脂チップAとBに界面活性剤を10ppm以上添加することを特徴とする溶融紡糸方法。
0.4≦A/B≦2.5 [1]
0.5≦A/B≦2 [2]
−B<−3、3<A−B [4]
ただし、安息角A、Bの単位は°とする。
(3)前記熱可塑性樹脂チップA、Bそれぞれの圧縮率をA、Bとした時に下記の式を満たすことを特徴とする(1)または(2)に記載の溶融紡糸方法。
0.3≦A/B≦3 [5]
(4)前記熱可塑性チップAとBが、5〜50重量%の添加剤Cを添加された熱可塑性樹脂チップと添加剤Cを含有しない熱可塑性樹脂チップの組み合わせであり、ベースとなるポリマーが同一組成であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の溶融紡糸方法。
(5)酸化チタンを1〜5重量%含み、糸長方向の酸化チタン濃度のバラツキが0.1重量%以内であるポリアミド繊維であって、沸騰水収縮率3〜12%、糸−糸の動摩擦係数が0.2以上、酸化チタンの凝集粒径が1μm以下であることを特長とするポリヘキサメチレンアジパミド繊維。
(6)引取速度3000〜5000m/minで引き取り、固化点の下30〜300cmの間で含水性エマルジョン油剤を付与することを特長とする溶融紡糸方法で製造された(5)に記載のポリヘキサメチレンアジパミド繊維。
(7)(1)〜(4)のいずれかに記載された溶融紡糸方法を用いて製造された請求項5または6に記載のポリヘキサメチレンアジパミド繊維。
(8)(5)〜(7)のいずれかに記載されたポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用い、下記式で求められる光透過率が15%以下であることを特長とする編物。
(Lw−Lb)/(LW−LB)×100 (%) [6]
ここで、LWはカラースタンダード白板のL値、LBは黒板のL値、Lwはカラースタンダード白板上に静置したときの布帛のL値、Lbは黒板上に静置したときの布帛のL値を示す。
本発明では、熱可塑性樹脂チップの粒重量、長径/短径比それぞれの比および安息角の差を本発明の適正な範囲にすることにより、ブレンド後、均一に分布した熱可塑性樹脂チップが分離することを防ぐことができ、紡糸後の糸中の添加剤の糸長方向のバラツキを抑制し、タテスジなどの布帛欠点を防ぐことが出来る。また、この方法を用いることによって、タテスジなどの布帛欠点の少ない機能性繊維を製造することが出来る。
本発明の溶融紡糸方法に用いられる熱可塑性樹脂チップA、Bには、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン610などに代表されるポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸などに代表されるポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなど溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂チップが使用できる。また、これら熱可塑性樹脂チップとしてはホモポリマーだけでなく、コポリマーも使用できる。
本発明において比重が異なるとは、熱可塑性樹脂チップAと熱可塑性樹脂チップBの比重の比が0.95以下もしくは1.05以上の場合を指す。本発明は熱可塑性樹脂チップA、Bの粒重量A、B、長径/短径比A、B、安息角A、Bが、下記の[1]〜[3]式を全て満たす、もしくは[1]、[2]、[4]式を同時に満たすように作製した熱可塑性樹脂チップに界面活性剤を10ppm以上添加することを必要とする。
0.4≦A/B≦2.5 [1]
0.5≦A/B≦2 [2]
−3≦A−B≦3 [3]
−B<−3、3<A−B [4]
ただし、安息角A、Bの単位は°とする。
また、本発明において粒重量、長径/短径比、安息角は以下の方法で求めることとする。
(1)粒重量
ランダムにサンプリングして300粒を選び出し、その重量を測定し、その平均を粒重量とする。
(2)長径/短径比
図1(a)、(b)で示されるように、ストランド方向の長さを高さとし、ストランドの横断面の長さの内、最小の値を短径、最大の値を長径とする。30粒をランダムに選び出し、30粒の長径・短径の値をそれぞれノギスで測定し、平均値を求め、下記式で長径/短径比を求める。(長径/短径比)=(長径)/(短径) [5]
(3)安息角
図2で示すような容器の中に熱可塑性樹脂チップを平らになるように投入し、長さ1mの容器の1端を速度1mm/sで引っ張り上げる。チップが滑り始めた時の持ち上げられた方の1端の底面の高さgcmを測定し、下記式で安息角θ°を求めた。これを5回測定し、その平均値をとった。
θ=(180/π)×tan−1(g/100) [6]
(4)圧縮率
熱可塑性樹脂チップを融点より30℃高い温度で2分間溶融し、金属製の金型に流し込み冷却することで直径10mm、高さ30mmの円筒状の熱可塑性樹脂ペレットを作製する。熱可塑性樹脂ペレットの上・底面に2.94N/mmの圧力を加え、このときの熱可塑性樹脂ペレットの高さの変化量kを測定し、圧縮率を下記式で求めた。熱可塑性樹脂ペレットの高さの変化量kの単位はmmとする。
(圧縮率)=k/90 [7]
通常、溶融紡糸においては熱可塑性樹脂チップをホッパーに一定量仕込み、自重落下でスクリュー部まで熱可塑性樹脂チップを送り込み、スクリューでエクストルーダーやプレッシャーメルターなどの溶融部に供給される。熱可塑性樹脂チップはホッパー内および配管での移動があるため、この移動の最中での2種の熱可塑性樹脂チップの分離を抑えることが重要となる。
均一にブレンドした2種のチップが、ホッパーや配管内を流れる際に分離を抑えるためには、特に2種の熱可塑性樹脂チップの粒重量・長径/短径比、安息角を制御することが重要となる。 2種の熱可塑性樹脂チップの粒重量A、Bの比A/Bが0.4〜2.5であることを必要とし、好ましくは0.5〜2である。A/Bが0.4未満もしくは2.5を越える場合には、ブレンドした2種の熱可塑性樹脂チップの分離が起こり、糸長方向にブレンド比が変化するために、糸長方向に染め差を生じる。これは粒重量が大きいものほど落下しやすいため、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が生じるためである。
2種の熱可塑性樹脂チップの長径/短径比A、Bの比A/Bが0.5〜2であることを必要とし、好ましくは0.67〜1.5である。A/Bが0.5未満もしくは2を越える場合には、ブレンドした2種の熱可塑性樹脂チップの分離が起こり、糸長方向にブレンド比が変化するために、糸長方向に染め差を生じる。これは熱可塑性樹脂チップの長径/短径比、つまり熱可塑性樹脂チップの扁平の度合いが大きいものほど落下しにくいため、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が生じるためである。
2種の熱可塑性樹脂チップの安息角A、Bの差A−Bが−3°〜3°であることが好ましく、さらに好ましくは−2°〜2°である。A−Bが−3°未満もしくは3°を越える場合には、界面活性剤を10ppm以上添加する必要があり、界面活性剤を添加しない場合もしくは添加量が10ppm未満のときには、ブレンドした2種の熱可塑性樹脂チップの分離が起こり、糸長方向にブレンド比が変化するために、糸長方向に染め差を生じる。これは、熱可塑性樹脂チップの安息角の差、つまり熱可塑性樹脂チップ表面の平滑性の差が大きい場合、平滑性の高い熱可塑性樹脂チップ、つまり安息角の小さな熱可塑性樹脂チップほど落下しやすいため、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が生じるためである。
そのため、[1]〜[3]式を同時に満たすか、もしくは[1]、[2]、[4]式を同時に満たしかつ界面活性剤を添加する必要がある。[1]〜[3]式のいずれか1つ以上を満たさない場合、または、[1]、[2]、[4]式を同時に満たすが界面活性剤を添加しない場合、界面活性剤を添加した場合であっても[1]、[2]、[4]式のいずれか1つ以上を満たさない場合には、均一ブレンドした熱可塑性樹脂チップA、Bが分離をするため、糸の長手方向でのブレンド比バラツキが生じ、染色した際の染め差となるため、トリコットやラッセルなどのタテ編み用途ではタテスジを発生し、丸編や横編などのヨコ編み用途ではヨコ段の原因となる。
ここで用いられる界面活性剤は、紡糸温度下で熱変成を起こさず、熱的・化学的・光学的に安定な界面活性剤であれば良く、特に限定はされない。また、その添加量はチップ重量に対し10ppm以上であるが、好ましくは20〜100ppmである。これは20ppm未満であると、ブレンドしたチップの分離に対する効果が小さくなるためであり、100ppmを越える場合にはコストがかかる他、破断強度など糸の品質に影響を及ぼす可能性があるためである。
また、理由についてはよく分からないが、2種の熱可塑性樹脂チップの圧縮率A、Bの比A/Bが0.3〜3の範囲にあることが好ましく、0.5〜2の範囲にあることがさらに好ましい。発明者は2種の熱可塑性樹脂チップの圧縮率が大きいものほど、加重下において落下しにくくなることを鋭意研究の中、見出した。通常、熱可塑性樹脂チップをホッパーに仕込んだ場合、ホッパー下部にある熱可塑性樹脂チップにはその上部にある熱可塑性樹脂チップの重力を荷重として受ける。そのため、ホッパーへの熱可塑性樹脂チップの仕込量が多くなればなるほど圧縮率の影響を大きく受けることとなる。このため、2種の熱可塑性樹脂チップの圧縮率の比A/Bは、0.3〜3さらには0.5〜2の範囲とすることが好ましい。また、熱可塑性樹脂チップの圧縮率は、熱可塑性樹脂チップの組成、重合度、粘度によって決定されるため、適宜、熱可塑性樹脂チップと相溶性の良い可塑剤の添加などにより、調整することが可能である。
本発明でいうところの添加剤Cとは、艶消し・UVカット・制電・吸湿・吸水・熱放射など機能の上で効果を持つ物質であり、ブレンドして製造される繊維中に0.5重量%以上含まれるものをいう。この添加剤には、無機粒子だけでなく、有機物質も含まれるが、無機粒子の場合、製糸性の観点から1次粒子が0.1〜2μmであることが好ましい。ここで1次粒子とは粒子が凝集していない完全に単離された状態の粒子をいう。1次粒子が0.1μmよりも小さい場合には、表面の活性が高くなるために凝集しやすくなり、結果として2次粒子としての粒径が大きくなる。この場合には、溶融紡糸時の製糸性の悪化、口金濾圧の上昇による口金パックからのポリマー漏れの原因となる。ここで2次粒子とは1次粒子が凝集した集合体をいう。また、1次粒子が2μmよりも大きい場合には、溶融紡糸時の製糸性の悪化、口金濾圧の上昇による口金パックからのポリマー漏れを招く。有機物質の場合は、分解温度が300℃以上であることが製糸性の面から好ましい。
機能性粒子の例としては、以下のようなものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。艶消し剤としては、酸化チタン・酸化亜鉛・酸化アルミニウム・チタン酸カリウムなどが挙げられる。UVカット機能を有するものとしては、ベンゾトリアゾール系物質・ベンゾフェノン系物質が挙げられる。制電剤としてはポリエチレングリコールなどが挙げられる。吸湿剤としては ポリビニルピロリドンなどが挙げられ、吸水剤としては多孔質シリカなどが挙げられる。
熱放射機能を有するものとしては酸化ジルコニア、酸化アルミニウム・窒化ジルコニアなどが挙げられる。抗菌剤としてはヨウ化銀・銀担持ゼオライト・リン酸ジルコニウム・ケイ酸亜鉛などが挙げられる。
また、熱可塑性樹脂チップA、Bは同種のポリマーであっても、異なるポリマーであっても良い。同種のポリマーで有る場合には、添加剤を含む熱可塑性樹脂チップと添加剤を含まない熱可塑性樹脂チップの組み合わせ、もしくは、異なる添加剤を含む熱可塑性樹脂チップの組み合わせが一般的であるが、本発明で定義するところの添加剤が酸化チタンの場合には、5〜50重量%の酸化チタンが添加された熱可塑性樹脂チップと酸化チタンの添加率が0〜0.5重量%の熱可塑性樹脂チップの組み合わせであることが好ましい。酸化チタンは艶消し剤として広く一般的に使用されており、0〜0.5重量%の酸化チタンを含む熱可塑性樹脂チップは広く使用される。重合で作製する熱可塑性樹脂チップの種類を出来るだけ少なく、糸中の酸化チタン量の異なる糸を数品種製造するには、5〜50重量%の酸化チタンが添加された熱可塑性樹脂チップと酸化チタンの添加率が0〜0.5重量%の熱可塑性樹脂チップを組み合わせて、ブレンド比を変化させることで製造する方法が、コスト的にも安価に済む。すなわち、酸化チタン量が少ない方の熱可塑性樹脂チップの酸化チタン濃度が0.5重量%を越えると酸化チタン量を任意に設定できる範囲が小さくなるため、汎用性が薄くなる。
また、添加剤が酸化チタンで無い場合は、汎用性の観点から添加剤を含む熱可塑性樹脂チップと添加剤を含まない熱可塑性樹脂チップの組み合わせであることが好ましい。ここで添加剤を含まないとは、艶消し・UVカット・静電・吸湿・吸水・熱放射など機能の上で効果を持つブレンドして製造される繊維中に0.5重量%以上含まれる物質を含まないということであり、ポリマー重合時に微量添加される0.5重量%未満の耐熱剤・耐光剤・重合触媒などの物質は含まれていてもよい。
また、添加剤を含む熱可塑性樹脂チップの添加量は、5〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜20重量%である。添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップの添加剤添加率が5%未満の場合には、添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップの必要量が多くなり、練り込み加工費、熱可塑性樹脂チップの搬送費がかさむため、コストが高くなる。また、添加剤の添加率が小さいほど、練り込み加工費、熱可塑性樹脂チップの搬送費は大きくなるため、10重量%以上がさらに好ましい。
一般に添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップと、添加剤を含まないもしくは少量含む熱可塑性樹脂チップとを繊維中の添加剤の添加率に合うようなブレンド比でブレンドするため、添加剤の添加率が50重量%を越える場合には、添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップのブレンド比が極端に小さくなるため、添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップ内の添加剤比率バラツキの影響が大きくなる。一般的に添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップを作製する際には、粉末化した熱可塑性樹脂チップと粉末状の添加剤を混合し、混練機で混練するが、この際にも添加比率のバラツキを多少含むこととなる。従って、添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップの添加剤濃度が高く、多く含む側の熱可塑性樹脂チップのブレンド比が極端に小さい場合には、ブレンドする2つの熱可塑性樹脂チップのブレンド比を一定に制御し得たとしても、糸中の長手方向の添加剤比率のバラツキは大きくなる。従って、添加剤を多く含む側の熱可塑性樹脂チップの添加剤濃度は50重量%以下に抑えることが好ましく、さらには20重量%以下であることが好ましい。
熱可塑性樹脂チップA、Bが異なるポリマーである場合には、その双方もしくは一方に添加剤が含まれる場合、もしくはそのどちらにも添加剤が含まれない場合、いずれの場合でも良い。ここで異なるポリマーとは、熱可塑性樹脂チップのポリマーを構成する繰り返し単位が異なっていることを示し、ナイロン6とナイロン66、ポリエチレンテレフタレートとポリトリメチレンテレフタレートなどの相溶性のあるものだけでなく、ナイロン6とポリ乳酸など相溶性の乏しいものも含まれる。
熱可塑性樹脂チップA、Bを均一にブレンドする方法としては、図3で示されるような回転型の真空乾燥機内に2種の熱可塑性樹脂チップをブレンドし、乾燥と同時にブレンドする方法、図4(a)のような乾燥した熱可塑性樹脂チップを紡糸機上部に取り付けられたブレンダー内に導入する方法など、均一にブレンド可能な方法であれば、いずれの方法でも良いが、図4(a)のような乾燥した熱可塑性樹脂チップを紡糸機上部に取り付けられたブレンダー内に導入する方法は、ブレンド部から溶融部までに存在する熱可塑性樹脂チップ量を少なくすることができるため、好ましい方法である。均一ブレンド部から溶融部までの熱可塑性樹脂チップ量が少ないほど、均一ブレンドした熱可塑性樹脂が分離しにくいためである。ブレンド部から溶融部までに存在する熱可塑性樹脂チップ量は、分離を防ぐという観点から、5kg以下とするのが好ましい。
均一ブレンドした熱可塑性樹脂の分離を防ぐという観点から、ブレンド部から溶融部までは図5(a)のような幅広のタイプよりは、図5(b)のような直管のタイプのほうが好ましく、図5中のホッパー幅L、チップ流出口の幅m、コニカル部高さhが下記[8]式を満たすことが好ましい。
(L−m)/h<1.7 [8]
溶融部としては、エクストルーダー方式・プレッシャーメルター方式いずれでも良いが、溶融後の熱可塑性樹脂ポリマーの分散性の観点から、スタティックミキサーなどのポリマーのブレンドを促す装置が付加されているものが好ましい。また、溶融された熱可塑性樹脂ポリマーの計量には、一般に溶融紡糸法で使用されるギアポンプなどが使用でき、一般に溶融紡糸法で使用されるようなパック内に熱可塑性樹脂ポリマーを導入することで、パック内で濾過による異物の除去、口金によるポリマーの吐出・繊維化することができる。繊維化された熱可塑性樹脂ポリマーは、一般に溶融紡糸法で行われる方法により繊維を製造することができ、その方法は、未延伸糸を巻き取った後、延伸を後の工程で行うUY/DT法、半延伸糸・延伸糸を1工程で巻き取る一工程法のいずれでもよい。
次に本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維について、詳細に説明する。本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維とは、主としてヘキサメチレンアジパミドの繰り返し単位構造を持つポリマーから構成されている繊維を意味する。つまり、ホモポリマーに限らず、ヘキサメチレンアジパミドの繰り返し単位構造が95%以上であるコポリマーであっても良い。特に、ポリヘキサメチレンアジパミドに5%重量以下のポリカプロラクタミドを添加することは、酸化チタンを結晶核とするポリヘキサメチレンアジパミド球晶の発生を抑制できる利点があり、製糸安定性の面から好ましい。さらに好ましくは0.1〜2重量%である。これは0.1重量%未満となると球晶抑制の効果が小さくなり、2重量%を越え添加量が多くなるほど、生産したポリアミド繊維の構造がルーズとなるため、洗濯堅牢度が悪化する傾向にある。
本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、製糸安定性および発色性の観点から、98重量%硫酸相対粘度2.1〜3.3、アミノ末端基量2〜8×10−5eq/molであることが好ましい。
また、ポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、効果を阻害しない範囲で添加剤を添加することが出来る。例えばポリビニルピロリドン・ポリアクリルソーダ・ポリアクリル酸・ポリメタアクリル酸・ポリビニルアルコールやそれらの共重合体などの吸湿・吸水物質、ベンゾトリアゾール系化合物やトリアジン系化合物などに代表される紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系化合物・ヒンダードアミン系化合物に代表される酸化防止剤、その他抗菌剤、耐電防止剤、耐光剤などが挙げられる。
本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維繊維は、酸化チタンを1〜5重量%含むことを必要とする。含有する酸化チタンが1重量%未満の場合、防透性が不十分であり、薄地のインナーウェアに用いた場合に肌が透けてしまうという欠点が出る。また、布帛のソフト感・さらっとしたタッチが不十分となる。含有する酸化チタンが5重量%を越える場合には、製糸した際に糸切れが多くなり、製糸性が著しく悪化する。また、紡糸パック内の経時による圧力上昇が大きくなるために、生産性も悪化する。また、これら防透性・製糸性の観点から、含有する酸化チタン量は1.2〜2.5重量%が好ましい。用いる酸化チタンは特に限定されないが、ポリヘキサメチレンアジパミド繊維を劣化させないという観点から、光学的に不活性なものが好ましい。
また、製糸性・紡糸パックの濾圧上昇抑制の観点から、酸化チタンの凝集粒径は1μm以下であることを必要とし、好ましくは0.8μm以下、さらに好ましくは0.6μm以下である。これは、凝集粒径が大きいほど、糸切れが多発するため製糸性の悪化を招き、紡糸パック内に挿入されるフィルターに酸化チタンが捕捉されるため、紡糸パックの濾圧が上昇し、パックからのポリマー漏れなどを生じる。
また、糸長方向の酸化チタン濃度のバラツキは0.1重量%以内であることを要す。これは、糸長方向のバラツキが0.1重量%を越えると、糸の長手方向の染め差や光沢差を生じ、トリコットをはじめとする経編、タフタをはじめとする織物で経糸として使用した際にタテスジとなったり、緯編や経編・織物での横糸に使用した際にヨコ段、ヨコムラなど布帛欠点を生じる原因となる。
酸化チタンを含有させる方法としては、ポリヘキサメチレンアジパミド重合時に酸化チタンを含有させる方法、ポリヘキサメチレンアジパミドペレットもしくはポリヘキサメチレンアジパミド粉末に酸化チタンを含有させ溶融ブレンドし製糸する方法、溶融したポリヘキサメチレンアジパミドに酸化チタンを混練し製糸する方法、ポリヘキサメチレンアジパミドペレットと高濃度の酸化チタンを含有したポリヘキサメチレンアジパミドペレットをブレンドし製糸する方法などが考えられるが、ポリヘキサメチレンアジパミドペレットと高濃度の酸化チタンを含有したポリヘキサメチレンアジパミドペレットをブレンドし製糸する方法が、酸化チタン濃度のバラツキを低減化する観点から好ましい。特に本発明の溶融紡糸方法で製造することで、酸化チタン濃度のバラツキを低減化することが出来る。
これは、重合初期のヘキサメチレンアジパミドのイオン性が強いため、重合時に酸化チタンを添加すると、酸化チタンが凝集しやすく、ポリヘキサメチレンアジパミドペレットもしくはポリヘキサメチレンアジパミド粉末に酸化チタンを含有させ溶融ブレンドし製糸する方法および溶融したポリヘキサメチレンアジパミドに酸化チタンを混練し製糸する方法は、酸化チタンを均一に分散しにくくなるためである。それに対し、ポリヘキサメチレンアジパミドペレットと高濃度の酸化チタンを含有したポリヘキサメチレンアジパミドペレットとをブレンドし溶融紡糸する方法では、重合処理が終了したチップに酸化チタンを分散させるため、酸化チタンの凝集粒径を小さくすることが出来る。また、本発明の溶融紡糸方法で製造することで、さらに糸中の酸化チタン濃度のバラツキを抑制できるのは、上記した理由による。
また、本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、沸騰水収縮率3〜12%であることを必要とする。沸騰水収縮率を3%未満とすることは常法の製造方法では困難であり、12%を越える場合には染色加工時に布帛の収縮が大きくなるために風合いが粗硬となる。
さらに、本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、糸−糸の動摩擦係数が0.2以上であることを必要とし、好ましくは0.3以上である。糸−糸の動摩擦係数が0.2未満であると、製糸工程での巻き取りの際に糸のパッケージからの脱落が生じる。これは、既に巻き取られた糸の上に綾振りされた糸が巻き取られる時に糸と糸が滑りやすいために、糸のパッケージからの脱落が生じるためである。パッケージからの糸の脱落は、整経や編成の時に糸を解舒する際に糸切れなどを引き起こす原因となる。
このような糸の滑り易さは、糸の表面に露出した酸化チタンに起因するものであるが、糸の滑り易さは糸の断面形状、付与する油剤の種類を選択することで改善することが可能である。
本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、未延伸糸を巻き取った後、延伸を後の工程で行うUY/DT法、半延伸糸(POY糸)もしくは延伸糸(DSD糸)を1工程で巻き取る一工程法のいずれの方法でも製造できるが、生産性の観点から一工程法で製造することが好ましい。また、糸の滑り易さを改善する観点から、含水性エマルジョン油剤を付与することが好ましい。含水性エマルジョン油剤を付与する場合には、ポリアミド繊維の糸長方向の膨潤、糸長方向のスジムラを防止する観点から、引取速度3000m/min以上とすることが好ましく、引取までの糸が受ける空気抵抗を減少するという観点、ひいては製糸性の観点から、引取速度5000m/min以下とすることが好ましい。
また、本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維繊維は、固化点の下30〜300cmで含水性エマルジョン油剤を付与することが好ましく、より好ましくは、固化点の下50〜150cmである。固化点の下30cmより上の位置で給油すると、糸の冷却が十分でない状態で給油を付与することになり、糸強度が低下する。固化点の下300cmよりも下の位置で給油すると、油剤が付与されるまでは糸の収束性が乏しい状態となるため、糸と糸が干渉しやすくなるため、糸切れしやすくなる。ここで固化点とは、口金から吐出された糸の速度が引取速度に到達した地点を指す。
本発明の溶融紡糸方法により紡糸された糸は、布帛設計など自由に設定することができ、組織・密度は目的とする用途によって、任意に設定することができるが、本発明のポリヘキサメチレンアジパミド繊維においては、下記[5]式で求められる光透過率が15%以下とすることが好ましい。
(Lw−Lb)/(LW−LB)×100 (%) [5]
ここで、LWはカラースタンダード白板のL値、LBは黒板のL値、Lwはカラースタンダード白板上に静置したときの布帛のL値、Lbは黒板上に静置したときの布帛のL値を示す。
光透過率が15%を越える場合には、紫外線や可視光を布帛が透過するため、UVカット効果や防透性が低下する。
編地の製編としては、経編地であるトリコット地、ラッセル地、および丸編地であるシングル丸編地、ダブル丸編地、成形丸編地、あるいは、横編地の成形横編地のいずれであってもよい。また、編組織は、経編地のハーフ組織、バックハーフ組織、クインズコード組織、サテン組織、サテンネット組織、パワーネット組織、トリコネット組織、その他変化組織等、さらには丸編地の天竺組織、天竺リバーシブル組織、フライス組織、インターロック組織、リバーシブル組織、その他変化組織等、特に限定されることなく使用できる。
織物の製織としては、平織、綾織、朱子織や紗や絽といったからみ組織、ドビー組織、ジャガード組織など一般的な織物組織を適宜選択することができる。
本発明の溶融紡糸方法により紡糸された糸は、その機能にあわせて、布帛組織を適宜選択することにより、衣料用である婦人用肌着のスリップ、キャミソール、ペチコート、ショーツ、タイツ、アンダーパンツ、Tシャツ、U首シャツ、丸首シャツ、ボディスーツ、ガードル等。紳士用肌着のTシャツ、U首シャツ、丸首シャツ、ランニングシャツ、アンダーパンツ、タイツ、ブリーフ等。スポーツウエア用のランニングシャツ・パンツ、競技用シャツ・パンツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、サイクルシャツ・パンツ、Tシャツ、ポロシャツ、アウトドアシャツ、野球用アンダーシャツ、トレーニングウエア、レオタード、水着、アスレ用アンダーパンツ、スキー用インナー、スピードスケートウエア等。一般アウター用のセーター、ベスト等。また、資材用としては、手袋、サポーター、汗取りバンド、帽子、裏地、靴のインナー材、芯地等に使用できる。
また、本発明の方法によりブレンドされた熱可塑性樹脂を用いて紡糸された糸は、添加剤の種類に応じてではあるが、適宜、一般的に用いられる方法により、精練・リラックス処理・染色・機能加工をすることができ、精練剤・金属封鎖キレート剤・固着剤・均染剤など各種薬剤が使用できる。また、機能加工においても、防汚加工、抗菌加工、制菌加工、消臭加工、防臭加工、吸汗加工、吸湿加工、防透加工、摩擦難溶融加工、紫外線防止加工、さらに、後加工としてエンボス加工、起毛加工、オパール加工等最終狙い商品の要求特性に応じて適宜付与することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。評価方法は、以下の通りである。
(1)ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離度評価
均一にブレンドした2種の熱可塑性チップを図6で示されるようなホッパーの底の部分に蓋をした状態で6kg仕込んだ後、静かに蓋を除去して自然に底部から熱可塑性樹脂チップを落下させた。落下した熱可塑性樹脂チップを1kgごとに3000粒に相当する重量(2種類の熱可塑性樹脂チップの粒重量が異なる場合には、下記[9]式を用いて、3000粒に相当する重量を算出した。)分だけ採取した。これを5回繰り返し、35点分のサンプルを得、それぞれのサンプルに含まれる2種の熱可塑性樹脂チップを分離し、その重量からブレンド比率(少ない方の熱可塑性樹脂チップの比率)を求め、その標準偏差で評価した。
[3000粒に相当する重量]=10×{aA1+(1−a)B1}[9]
ここで、aは熱可塑性樹脂チップのブレンド比率を示す。A1、B1の単位は、粒3000個あたりのグラム数とする。
(2)染め差評価
以下の実施例で示した方法で紡糸を行い、紙管に6.0kgで巻き取った。このドラムを100gごとに糸を分巻きし、子糸を60本採取した。最外層の子糸をブランクとして、残りの59本の子糸との染め差の有無を評価した。評価は、ブランクとした子糸と残りの59本の各子糸が交互になるように筒編みを作成し、80℃、pH5.0に調整した水浴中で40分間染色し、5人の評価者が目視判定を行い、1つでも染め差が有った場合は×とした。
染料はNylosan Milling Blue N−GFL 167%(クラリアントジャパン株式会社製)を1%owf使用した。
(3)糸中の酸化チタン濃度のバラツキ
以下の実施例で示した方法で紡糸を行い、紙管に6.0kgで巻き取ったドラムの最表層、最表層から2kg分内層に入った地点、最表層から4kg分内層に入った地点、最内層のそれぞれの地点の糸5gを3回検尺機で測り取り、測り取った糸の灰分の平均値(重量%)をその地点の糸に含まれる酸化チタン量(重量%)とした。これらそれぞれの地点の糸中の酸化チタン量の(最大値)−(最小値)を、糸中の酸化チタンのバラツキと定義した。灰分の測定は、測り取った試料5gを磁性るつぼに入れ、800℃の電気炉内で3時間加熱焼成することで完全に灰化させた後、デシケータ内で1時間放冷し、その灰化物の重量を測定して行った。
(4)沸騰水収縮率
複合糸をかせ取りし、放縮後0.3cN/dTの荷重を掛け測長する。このとき糸長をk1とする。測長後、沸騰水に30min浸した後、風乾し再度測長する。このときの糸長をk2とすると、沸騰水収縮率は次の式で示される。
沸騰水収縮率={(k2−k1)/k2}×100(%) [11]
(5)酸化チタンの凝集粒径
糸を溶融し、フィルム状にした後、透過型顕微鏡(TEM)でポリマー中に分布する酸化チタンを画像(倍率1000倍)として取り込む。取り込んだ画像から、酸化チタン粒径と個数の分布を測定し、測定された酸化チタン粒径分布のピーク値を凝集粒径とした。
(6)アミノ末端基量
繊維試料1gを50mlのフェノールとエタノールが8:2で混合された溶液で溶解し、1/50N塩酸水溶液で中和滴定を行った。このとき、指示薬はチモールブルーを用いた。中和点までに消費した塩酸水溶液量から、アミノ末端基量を求めた。
(7)糸−糸の動摩擦係数
室温25℃、湿度40%の雰囲気下で図7のような装置を用いて糸速度100m/minで測定した。図7で示したように糸に1.5回撚りを掛け、撚り掛け前の張力を9.8cNに張力コントローラーでコントロールし、撚り掛け後の張力を測定することで糸−糸の動摩擦係数を測定した。
(8)製糸性
それぞれ1t紡糸した時の糸切れ回数を次の基準で評価した。
○:2回/t以下
△:2〜5回/t
×:5回/t超
(9)解舒性
6kgドラムに巻き取った糸を4個解舒する際の解舒糸切れを下記の基準で評価した。解舒速度600m/min、解舒距離300mm、紙管外径を132mmとした。
○:解舒糸切れ1回/ドラム未満
×:解舒糸切れ1回/ドラム以上
(10)ソフト感
28Gのシングル丸編機を用いて、目付200g/m2の平編地を作製し、80℃、pH5.0に調整した水浴中で40分間染色し、風乾したものを温度25℃、湿度50%に調整した部屋の中で2時間放置し、布帛のソフト感について、官能評価を10人に対して行った。評価は以下のようにした。
かなりソフトである:2点、ソフトである:1点、ソフトでない:0点
(11)粒重量
ランダムにサンプリングして300粒を選び出し、その重量を測定し、その平均を粒重量とする。
(12)長径/短径比
図1(a)、(b)で示されるように、ストランド方向の長さを高さとし、ストランドの横断面の長さの内、最小の値を短径、最大の値を長径とする。30粒をランダムに選び出し、30粒の長径・短径の値をそれぞれノギスで測定し、平均値を求め、下記式で長径/短径比を求める。(長径/短径比)=(長径)/(短径) [5]。
(13)安息角
図2で示すような容器の中に熱可塑性樹脂チップを平らになるように投入し、長さ1mの容器の1端を速度1mm/sで引っ張り上げる。チップが滑り始めた時の持ち上げられた方の1端の底面の高さgcmを測定し、下記式で安息角θ°を求めた。これを5回測定し、その平均値をとった。
θ=(180/π)×tan−1(g/100) [6]。
(14)圧縮率
熱可塑性樹脂チップを融点より30℃高い温度で2分間溶融し、金属製の金型に流し込み冷却することで直径10mm、高さ30mmの円筒状の熱可塑性樹脂ペレットを作製する。熱可塑性樹脂ペレットの上・底面に2.94N/mm2の圧力を加え、このときの熱可塑性樹脂ペレットの高さの変化量kを測定し、圧縮率を下記式で求めた。熱可塑性樹脂ペレットの高さの変化量kの単位はmmとする。
(圧縮率)=k/90 [7]。
(15)比重
熱可塑性樹脂チップを融点より30℃高い温度で2分間溶融し、金属製の金型に気泡が入らないように流し込み、冷却することで直径10mm、高さ30mmの円筒状の熱可塑性樹脂ペレットを作製する。作製した熱可塑性樹脂ペレットの重量Wを測定し、下記式にて、比重を求めた。
(比重)=4W/3π [12]。
実施例1
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.60mm、長径3.14mm、短径3.11mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gで酸化チタンを含まない、高さ3.92mm、長径3.13mm、短径3.05mmのナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、回転する羽根を中心部にもつ図4(b)に示すようなブレンダーでブレンドし、ブレンドした熱可塑性樹脂チップを図6で示されるようなホッパーに6kg仕込んで、分離度評価を実施した。
上記の酸化チタンを10重量%含むチップと酸化チタンを含まないチップを図4(a)のようなチップ投入部・溶融部を持つ紡糸機で、10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと酸化チタンを含まないチップが15:85になるようにブレンドし、紡糸温度293℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと160℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.5倍で延伸し、巻取速度4200m/minで33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も0回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例2
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で85:15になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.61mm、長径3.13mm、短径3.09mmのチップを得た。この15重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で10:90になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も0回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例3
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で80:20になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.62mm、長径3.16mm、短径3.12mmのチップを得た。この20重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で7:93になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例4
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ4.23mm、長径4.12mm、短径2.24mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例5
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ4.87mm、長径4.65mm、短径3.01mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例6
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.9×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.60mm、長径3.29mm、短径2.97mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gで酸化チタンを含まない、高さ4.26mm、長径4.02mm、短径2.28mmのナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例7
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.9×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ2.73mm、長径2.43mm、短径2.41mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例6で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好、巻き取り糸の解舒性も0回/ドラムと良好であり、染め差も見られず、十分なソフト感を有していた。
実施例8
硫酸相対粘度2.7、アミノ末端基量6.0×10−5mol/gになるように重合したナイロン6チップを氷結粉砕し粉末状にしたものとポリビニルピロリドン(BASF社製“ルビスコール”K30スペシャルグレード:以下PVPと略記する)とを2軸押出機で混練し、ガット状に押出し、冷却後にペレタイズすることで、PVP濃度25重量%のマスターチップとした。このマスターチップ形状は、高さ2.13mm、長径1.30mm、短径1.18mmであった。このマスターチップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量5.5×10−5mol/gで酸化チタンを2重量%含む、高さ2.10mm、長径1.30mm、短径1.26mmのナイロン6チップとを重量比で25:75になるように投入し、さらに界面活性剤として、2種の熱可塑性樹脂チップの総重量に対し、50ppmに相当する“エマルミン40”(三洋化成工業株式会社製)を添加しブレンドした。回転する羽根を中心部にもつ図4(b)に示すようなブレンダーでブレンドし、ブレンドした熱可塑性樹脂チップを図6で示されるようなホッパーに6kg仕込んで、分離度評価を実施した。
上記PVPを25重量%含有するマスターチップと酸化チタンを2重量%含むナイロン6チップを図4(a)のようなチップ投入部・溶融部を持つ紡糸機で、PVPを25重量%含有するマスターチップと酸化チタンを2重量%含むナイロン6チップが25:75になるようにブレンドし、紡糸温度260℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を34ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと150℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.4倍で延伸し、巻取速度4300m/minで44デシテックス34フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好であり、染め差も見られなかった。
実施例9
界面活性剤“エマルミン40”の添加量を2種の熱可塑性樹脂チップの総重量に対して、10ppmに変更した以外は実施例8と同様とした。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も1回/tと良好であり、染め差も見られなかった。
実施例10
硫酸相対粘度2.7、アミノ末端基量6.0×10−5mol/gになるように重合したナイロン6チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと銀イオンを2.1重量%担持した平均粒径0.7μmのリン酸カルシウム[Ca(PO]粒子とを重量比で97:3になるように、2軸押出機で混練し、ガット状に押出し、冷却後にペレタイズすることで、銀イオン担持したリン酸カルシウムを3重量%含有したマスターチップとした。このマスターチップ形状は、高さ2.20mm、長径1.52mm、短径1.09mmであった。このマスターチップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量5.5×10−5mol/gで、酸化チタンを2重量%含む、高さ2.10mm、長径1.30mm、短径1.26mmのナイロン6チップとを重量比で30:70になるようにブレンドし、回転する羽根を中心部にもつ図4(b)に示すようなブレンダーでブレンドし、ブレンドした熱可塑性樹脂チップを図6で示されるようなホッパーに6kg仕込んで、分離度評価を実施した。
上記リン酸カルシウムを3重量%含有したマスターチップと酸化チタンを2重量%含むチップを図4(a)のようなチップ投入部・溶融部を持つ紡糸機で、上記リン酸カルシウムを3重量%含有したマスターチップと酸化チタンを2重量%含むチップが30:70になるようにブレンドし、紡糸温度260℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を52ホール持つ口金から吐出し、35m/minの冷却風で冷却、給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと150℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.45倍で延伸し、巻取速度4200m/minで78デシテックス52フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も2回/tと良好であり、染め差も見られなかった。
実施例11
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.9×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.60mm、長径3.29mm、短径2.97mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gで酸化チタンを含まない、高さ4.26mm、長径4.02mm、短径2.28mmのナイロン66チップとを重量比で30:70になるようにブレンドし、紡糸温度293℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を固化点の下80cmの位置で給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと160℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.55で延伸し、巻取速度4200m/minで33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も製糸性も2回/tと良好であり、染め差も見られなかった。
実施例12
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したポリヘキサメチレンアジパミドチップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ポリヘキサメチレンアジパミド粉末:酸化チタン粉末が重量比で75:25になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.61mm、長径3.13mm、短径3.09mmのチップを得た。この25重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないポリヘキサメチレンアジパミドチップとを重量比で20:80になるようにブレンドし、回転する羽根を中心部にもつ図4(b)に示すようなブレンダーでブレンドし、ブレンドした熱可塑性樹脂チップを図6で示されるようなホッパーに6kg仕込んで、分離度評価を実施した。
上記の酸化チタンを25重量%含むチップと酸化チタンを含まないチップを図4(a)のようなチップ投入部・溶融部を持つ紡糸機で、10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと酸化チタンを含まないチップが20:80になるようにブレンドし、紡糸温度293℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を固化点の下50cmの位置で給油後、交絡をかけた後、冷ローラーで引き取り、延伸せずに、別の冷ローラーを介し、ワインダーで巻取速度4400m/minで44デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により分離度評価、製糸性評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が少なく、製糸性も製糸性も2回/tと良好であり、染め差も見られなかった。
比較例1
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ2.31mm、長径2.08mm、短径2.06mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、2種の熱可塑性樹脂チップの粒重量の比が適正範囲になく、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が大きく、染め差が見られた。
比較例2
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ4.89mm、長径4.54mm、短径4.45mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、2種の熱可塑性樹脂チップの粒重量の比が適正範囲になく、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が大きく、染め差が見られた。
比較例3
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したナイロン66チップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ナイロン66粉末:酸化チタン粉末が重量比で90:10になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて285℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.60mm、長径3.14mm、短径3.11mmのチップを得た。この10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gで酸化チタンを含まない、高さ4.42mm、長径4.35mm、短径1.93mmのナイロン66チップとを重量比で15:85になるようにブレンドし、実施例1と同様の方法により、33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、2種の熱可塑性樹脂チップの長径/短径比の比が適正範囲になく、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が大きく、染め差が見られた。
比較例4
界面活性剤“エマルミン40”の添加量を加えないこと以外は実施例8と同様とした。表1〜3に示したように、2種の熱可塑性樹脂チップの安息角の差が適正範囲になく、ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離が大きく、染め差が見られた。
比較例5
実施例1で用いた10重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないポリヘキサメチレンアジパミドチップとを重量比で5:95になるようにブレンドし、紡糸温度293℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと160℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.4で延伸し、巻取速度4200m/minで33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により、分離度評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、ソフト感が不十分となった。
比較例6
実施例12で用いた25重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないポリヘキサメチレンアジパミドチップとを重量比で30:70になるようにブレンドし、紡糸温度293℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと160℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.55で延伸し、巻取速度4200m/minで33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。表1〜3に示したように、糸切れが6回/tと多く、操業性が不十分であった。
比較例7
重合時に酸化チタンを添加する方法で3重量%酸化チタンを含有するポリヘキサメチレンアジパミドチップを製造したところ、高さ3.57mm、長径3.16mm、短径3.14mm、酸化チタンの凝集粒径1.24μmのチップを得た。これを用いて、紡糸温度290℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、エマルジョン系油剤を給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと160℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.5倍で延伸し、巻取速度4400m/minで33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。実施例1と同様の方法により分離度評価、製糸性評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、糸切れが8回/tと多く、操業性が不十分であり、また糸中の酸化チタン濃度のバラツキが0.24重量%と大きく、染め差が見られた。
比較例8
実施例12で用いた25重量%酸化チタンを含む樹脂チップと実施例1で用いた酸化チタンを含まないポリヘキサメチレンアジパミドチップとを重量比で20:80になるようにブレンドし、鉱物油と平滑剤、静電剤から成る油剤を給油する以外は実施例12と同様の方法により製糸し、巻き取った。実施例1と同様の方法により分離度評価、製糸性評価、巻き取り糸の解舒性評価、染め差評価、ソフト感の官能評価を実施した。表1〜3に示したように、糸切れが5回/tとやや多く、また巻き取ったドラムの解舒性が悪く、解舒時に糸切れが多発した。
比較例9
硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gになるように重合したポリカプロラクタミドチップを氷結粉砕し粉末状にしたものと酸化チタン粉末とを、ポリカプロラクタミド粉末:酸化チタン粉末が重量比で80:20になるようにブレンドし、底部にスクリューを持つホッパーに2軸の混練押し出し機にて255℃で溶融混練した後、カッティングし、高さ3.50mm、長径3.15mm、短径3.12mmのチップを得た。
この20重量%酸化チタンを含む樹脂チップと硫酸相対粘度2.6、アミノ末端基量4.7×10−5mol/gで酸化チタンを含まない、高さ3.92mm、長径3.13mm、短径3.05mmのポリヘキサメチレンアジパミドチップとを図5(a)のようなチップ投入部・溶融部を持つ紡糸機で、重量比で15:85になるようにブレンドし、紡糸温度260℃で孔径0.2mm、孔深度0.5mmの丸孔を26ホール持つ口金から吐出し、30m/minの冷却風で冷却、水に油剤成分が分散したエマルジョン系油剤を給油後、交絡をかけた後、冷ローラーと160℃の加熱ローラーとの間で延伸倍率1.7倍で延伸し、巻取速度4400m/minで33デシテックス26フィラメントの糸を6.0kg巻きで巻き取った。表1〜3に示したように、沸騰水収縮率が高く、風合いが粗硬となった。
Figure 2005232668
Figure 2005232668
Figure 2005232668
表1〜3の結果から分かるように、本発明の方法により、紡糸後の糸中の添加剤の糸長方向のバラツキを抑制することが出来る。特に重合において、凝集の起こりやすい、高濃度の酸化チタンを含んだポリヘキサメチレンアジパミド糸については、本発明により、製糸性・解舒性に問題なく、タテスジなどの欠点の無いソフトな風合いの布帛を製造することが出来る。
チップ形状を表す各数値の定義図である。図1(a)側面図図1(b)底面図 安息角を測定するのに用いた装置概略図図2(a)容器の1端をつり上げる前の状態図2(b)容器の1端をつり上げ、熱可塑性樹脂チップが滑り始めた状態 回転型の真空乾燥機内に2種の熱可塑性樹脂チップを投入し、乾燥と同時にブレンドする方法で用いられる乾燥機概略図の一例である。 乾燥した熱可塑性樹脂チップを紡糸機上部に取り付けられたブレンダー内に導入する方法で用いられるチップ供給部から溶融部までの概略図の1例である。図4(a)全体図図4(b)ブレンダー概略図 ブレンドチップの滞留ホッパー図の例である。 ブレンドした熱可塑性樹脂チップの分離度評価で用いたホッパーの図である。 糸−糸の動摩擦係数を測定するのに用いた装置概略図
符号の説明
1:熱可塑性樹脂チップ
2:容器
3:回転型真空乾燥機
4:熱可塑性樹脂チップAが供給される配管
5:熱可塑性樹脂チップBが供給される配管
6:計量器
7:ブレンダー
8:ブレンドチップの滞留ホッパー
9:エクストルーダー
10:回転羽根

Claims (8)

  1. 比重の異なる熱可塑性樹脂チップAおよびBをブレンドして溶融紡糸する方法において、熱可塑性樹脂チップAとBのそれぞれの粒重量をA、Bとし、長径/短径比をA、Bとし、安息角をA、Bとしたときに下記の式を全て満たす熱可塑性樹脂チップAとBを用いることを特徴とする溶融紡糸方法。
    0.4≦A/B≦2.5 [1]
    0.5≦A/B≦2 [2]
    −3≦A−B≦3 [3]
    ただし、粒重量A、Bの単位は粒3000個あたりのグラム数、安息角A、Bの単位は°とする。長径/短径比A、Bは無次元数である。
  2. 比重の異なる熱可塑性樹脂チップA、Bをブレンドして溶融紡糸する方法において、前記粒重量A、B、前記長径/短径比A、Bが下記[1]、[2]、[4]式を満たし、熱可塑性樹脂チップAとBに界面活性剤を10ppm以上添加することを特徴とする溶融紡糸方法。
    0.4≦A/B≦2.5 [1]
    0.5≦A/B≦2 [2]
    −B<−3、3<A−B [4]
    ただし、安息角A、Bの単位は°とする。
  3. 前記熱可塑性樹脂チップA、Bそれぞれの圧縮率をA、Bとした時に下記の式を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の溶融紡糸方法。
    0.3≦A/B≦3 [5]
  4. 前記熱可塑性チップAとBが、5〜50重量%の添加剤Cを添加された熱可塑性樹脂チップと添加剤Cを含有しない熱可塑性樹脂チップの組み合わせであり、ベースとなるポリマーが同一組成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の溶融紡糸方法。
  5. 酸化チタンを1〜5重量%含み、糸長方向の酸化チタン濃度のバラツキが0.1重量%以内であるポリアミド繊維であって、沸騰水収縮率3〜12%、糸−糸の動摩擦係数が0.2以上、酸化チタンの凝集粒径が1μm以下であることを特長とするポリヘキサメチレンアジパミド繊維。
  6. 引取速度3000〜5000m/minで引き取り、固化点の下30〜300cmの間で含水性エマルジョン油剤を付与することを特長とする溶融紡糸方法で製造された請求項5に記載のポリヘキサメチレンアジパミド繊維。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法を用いて製造された請求項5または6に記載のポリヘキサメチレンアジパミド繊維。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載されたポリヘキサメチレンアジパミド繊維を用い、下記式で求められる光透過率が15%以下であることを特長とする織編物。
    (Lw−Lb)/(LW−LB)×100 (%) [6]
    ここで、LWはカラースタンダード白板のL値、LBは黒板のL値、Lwはカラースタンダード白板上に静置したときの織編物のL値、Lbは黒板上に静置したときの織編物のL値を示す。
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