JP2003338273A - 蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池 - Google Patents

蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池

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JP2003338273A JP2002145826A JP2002145826A JP2003338273A JP 2003338273 A JP2003338273 A JP 2003338273A JP 2002145826 A JP2002145826 A JP 2002145826A JP 2002145826 A JP2002145826 A JP 2002145826A JP 2003338273 A JP2003338273 A JP 2003338273A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉛蓄電池を高振動下で使用したときの正極か
らの活物質の脱落とこれによる鉛蓄電池の短寿命を抑制
すること。 【解決手段】 合成樹脂シートからなる蓄電池用セパレ
ータ1において、前記セパレータ1の面にリブ3が形成
され、前記リブ3はリブ下位部4,7とリブ上位部5,
6を一体に形成したものであり、リブ下位部4の下位側
壁4bがセパレータ1の表面に対して為す角度をα、リ
ブ上位部5の上位側壁5bがセパレータ1の表面に対し
て為す角度をβとしたとき、α<βとし、またリブ下位
部7の上方段状続き部7aの幅寸法をa、リブ上位部6
の下方続き部6aの幅寸法をbとしたとき、a>bとし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉛蓄電池、特に自動
車用鉛蓄電池のセパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車用鉛蓄電池においては、
格子体に活物質ペーストを充填した正極板および負極板
の一方を、微孔性ポリエチレンシートで構成した袋状セ
パレータに収納した構造が広く採用されている。この袋
状セパレータの袋内側面もしくは袋外側面に袋底部から
袋開口部方向に沿って伸びたリブを複数本、それぞれ平
行に設けて、セパレータの面と正極板の表面とが直接接
触しないように構成するとともに、リブが適切な強度で
極板を加圧する構成としていた。
【0003】これらの構成により、袋状セパレータは、
正極板と負極板とを隔離するとともに、適切な強度で極
板を加圧することで電池が振動した場合や、格子の腐食
が進行した場合に発生する格子からの活物質の剥離脱落
や格子自体の断線を抑制している。
【0004】一方、近年の自動車のエンジンルーム内
は、高性能エンジンの搭載やボディのコンパクト化等に
より、エンジンの振動や熱にさらされた環境下にある。
そしてこのような振動および高温条件下で蓄電池が使用
されると、正極格子の腐食による活物質の脱落や格子の
断線が進行し、蓄電池の寿命が低下する。特に、高温下
での電解液の減少を抑制するため、正極および負極の格
子にアンチモンを含まない鉛−カルシウム−錫系合金を
用いると、高温での正極格子の腐食が顕著であり、蓄電
池の短寿命を引き起こす頻度が非常に高かった。
【0005】このような蓄電池の短寿命を抑制する手段
として、例えば格子体の強度をあげることが検討されて
きている。例えば特開平5−290857号公報には、
正極エキスパンド格子体を構成する鉛−カルシウム−錫
系合金中の錫濃度を0.6質量%以上に高めることによ
り、格子体の強度が確保されて蓄電池寿命が向上するこ
とが示されている。このような正極格子を用いた場合、
格子の腐食が抑制されることにより電池の短寿命を抑制
することができる。
【0006】しかしながらこのような合金組成のエキス
パンド格子体を用いた場合、格子の寿命は改善されるも
のの電池の使用期間中に、セパレータ表面に形成したリ
ブが酸化することにより、リブの高さが低くなる。この
ようなリブの高さの低下に伴い、セパレータの極板に対
する加圧量が低減することによって、格子から活物質が
剥離、脱落したり、あるいは格子自体が断線し、寿命低
下が急激に進行するという課題があった。
【0007】また、エキスパンド格子体の場合、極板の
すべての外周部に枠骨が存在しないので、枠骨がない外
周部の近傍の活物質が脱落しやすい傾向にある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記したよう
な鉛蓄電池を高振動下で使用したときの正極からの活物
質の脱落とこれによる鉛蓄電池の短寿命を抑制すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために本発明の請求項1記載に係る発明は、合成樹脂シ
ートからなる蓄電池用のセパレータであって、前記セパ
レータの面にリブを形成し、前記リブはリブ下位部とリ
ブ上位部とから構成されていてリブ下位部の上にリブ上
位部が一体に形成され、前記リブ下位部の下位側壁と前
記セパレータの面が為す角度をα(但し0°<α<90
°とする)、前記リブ上位部の上位側壁と前記セパレー
タの面が為す角度をβ(但し0°<β≦90°とする)
としたとき、α<βとしたことを特徴とする蓄電池用セ
パレータを示すものである。
【0010】また、本発明の請求項2記載に係る発明
は、合成樹脂シートからなる蓄電池用のセパレータであ
って、前記セパレータの面にリブを形成し、前記リブは
リブ下位部とリブ上位部とから構成されていてリブ下位
部の上にリブ上位部が一体に形成され、前記リブ下位部
の上方段状続き部の幅寸法をa、前記リブ上位部の下方
続き部の幅寸法をbとしたとき、a>bとしたことを特
徴とする蓄電池用セパレータを示すものである。
【0011】さらに本発明の請求項3記載に係る発明
は、請求項1もしくは2に記載の蓄電池用のセパレータ
を折り曲げて両側縁をシールして袋状セパレータとし、
前記袋状セパレータの外側面もしくは内側面のいずれか
に形成した前記リブ上位部を正極板に対向させて、前記
袋状セパレータに正極板あるいは負極板のいずれか一方
の極性の極板を収納して構成した鉛蓄電池を示すもので
ある。
【0012】また、本発明の請求項4記載に係る発明
は、請求項3に記載の鉛蓄電池において、前記正極板は
鉛−カルシウム−錫系合金のエキスパンド格子体を備え
ていることを特徴とする鉛蓄電池を示すものである。
【0013】さらに本発明の請求項5記載に係る発明
は、請求項4に記載の鉛蓄電池において、前記鉛−カル
シウム−錫系合金の錫含有量は0.7質量%〜2.2質
量%としたことを特徴とするものである。
【0014】そして本発明の請求項6記載に係る発明
は、請求項3ないし5のいずれかに記載の鉛蓄電池にお
いて、前記袋状セパレータの外側面に前記リブ下位部お
よびリブ上位部が形成されるとともに、前記袋状セパレ
ータに負極板が収納され、単位セルあたりの前記負極板
の枚数を前記正極板の枚数と同数か、もしくは正極板の
枚数よりも1枚少なくして構成したことを特徴とする鉛
蓄電池を示すものである。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の目
的は、各請求項に記載した構成を実施の形態とすること
によって達成できるのであるが、以下には、本発明の第
1の実施の形態について図面を参照して、その構成に作
用効果を併記して詳細に説明する。なお、セパレータ等
の構造を示す図面は概略を示すものであって、各要素の
サイズの相対的な比率等を示すものではない。
【0016】図1は本発明の蓄電池用のセパレータ1を
示す正面図である。高分子ポリエチレン等の樹脂シート
で構成されたセパレータ1の表面2にリブ3を形成す
る。リブの形成パターンとしては種々のものが適用でき
るが、本第1の実施の形態では直線状のリブの複数本を
互いに平行に配置した例で説明する。
【0017】本発明においてはリブ3の断面形状を図2
に示した形状とする。すなわち、図2(a)に示したよ
うに表面2に断面形状が台形のリブ下位部4を構成し、
その頂面に相応する上方続き部4aにリブ上位部5をリ
ブ下位部4と一体に構成する。
【0018】本発明においてリブ下位部4の下位側壁4
bとセパレータ1の表面2とが為す角度をα(但し0°
<α<90°とする)、リブ上位部5の上位側壁5bと
セパレータ1の表面2とが為す角度をβ(但し0°<β
≦90°とする)としたときにα<βに構成する。
【0019】もしくは本発明において図2(b)に示し
たようにリブ上位部6の下方続き部6aの幅寸法をbと
し、リブ下位部7の上方段状続き部7aの幅寸法をa未
満に設定する。すなわち、b<aと設定する。
【0020】これら本発明の構成により、セパレータ表
面に形成した図2(a),(b)のいずれかに示したリ
ブの高さ方向の途中に屈曲部Xを形成することにより、
リブが極板に圧接されたときのリブの変形がリブ上位部
5または6に集中して行われるのでリブ上位部5または
6の変形量は大きく、極板をより広い面積で加圧するこ
とができ、活物質の脱落抑制に効果的である。なお、変
形方向が左右どちらになってもよいように、屈曲部Xは
リブ上位部5または6の両側に位置させることが必要で
ある。
【0021】また、一方でリブ下位部4または7は殆ど
変形しないので、従来発生していたリブの基部とセパレ
ータ面との間の亀裂の発生と、これによる短絡を抑制す
ることができる。
【0022】(第2の実施の形態)前記した第1の実施
の形態によるセパレータ1を図3に示すようなリブ3を
形成した面を表面として2つ折りとし、重ね合わせた側
縁部8aおよび8bをメカニカルシールすることによっ
て袋状セパレータ9とした。
【0023】この袋状セパレータ9に負極板10を収納
し、袋状セパレータ9の外側の面、すなわちリブ3を形
成した面に対向するように正極板を配置して本発明の鉛
蓄電池の極板群を構成することができる。この極板群の
電槽(図示せず)に挿入し、以降、常法にしたがって鉛
蓄電池を構成することにより、本発明の鉛蓄電池を得る
ことができる。
【0024】図4は本発明における正極板11、袋状セ
パレータ9および負極板10の配置状態を示す要部拡大
断面図である。袋状セパレータ9上に構成した、例えば
図2(b)に示したリブ3においてリブ上位部6の下方
続き部6aの幅寸法bをリブ下位部7の上方段状続き部
7aの幅寸法a未満に設定する。すなわち、b<aと設
定することによってリブ下位部7とリブ上位部6の接続
部に屈曲部Xが形成される。
【0025】正極板11と負極板10および袋状セパレ
ータ9は互いに所定群圧で保持されている。本発明にお
いては前記したようにリブ上位部6がこの屈曲部Xを基
点として主に弾性変形することによって、広範囲に正極
活物質を保持することができ、格子体(図示せず)から
の活物質の脱落を抑制することができる。また、リブ上
位部6が弾性変形している間、屈曲部Xによって、リブ
上位部6からの変形応力がリブ下位部7に変形を発生さ
せず、図5に示すような従来のセパレータ21で発生し
ていたリブ22とセパレータ21の表面23との境界部
23aで発生する亀裂23bと、これによる正極−負極
間の短絡を抑制することができる。
【0026】本発明の鉛蓄電池に適用する正極板として
はエキスパンド格子体が好ましい。エキスパンド格子体
は枠骨の存在しない辺があるため、この辺に存在する格
子桝目で活物質が容易に脱落してしまう。本発明ではこ
のようなエキスパンド格子体に特有な桝目単位の活物質
の脱落をも効果的に抑制することができる。
【0027】また、このようなエキスパンド格子体の組
成としては錫含有量0.7質量%〜2.2質量%を含有
する鉛−カルシウム−錫系合金が好ましい。また、カル
シウム含有量としてはエキスパンド加工時の合金の伸び
の観点から0.05質量%〜0.09質量%のなかから
選択するとよい。
【0028】このような比較的高濃度の錫を含有する鉛
−カルシウム−錫系合金を正極格子体に用いた場合に、
正極格子体の耐食性が非常に高く、寿命がセパレータの
劣化や活物質の脱落によって決定されるため、活物質の
脱落やセパレータの劣化を抑制する本発明の構成を適用
するのがよい。
【0029】0.2質量%程度の比較的低濃度の錫を含
有する鉛−カルシウム−錫系合金を正極格子体に用いる
のは、寿命は正極格子体の腐食によってほぼ決定される
ため、前記した高濃度、すなわち0.7質量%〜2.2
質量%の錫を含有する鉛−カルシウム−錫系合金の格子
体を用いた場合に比較して効果の程度が低下するからで
ある。
【0030】また、本発明においては袋状セパレータに
収納する極板の極性は負極、正極どちらにも適用可能で
ある。従来、正極板から脱落する活物質による短絡を抑
制するために正極板を袋状セパレータに収納せざるを得
ないといった一方で正極を袋状セパレータに収納した場
合には充放電による正極の変形によってセパレータが破
損するという問題がある。
【0031】本発明では正極板を袋状セパレータに収納
しなくても活物質の脱落とこれによる短絡を抑制でき
る。したがって、負極板を袋状セパレータに収納した構
成とすれば前記したような正極の変形による袋状セパレ
ータの破損という問題を発生させることがないため非常
に有効である。
【0032】また、負極板を袋状セパレータに収納する
場合には、極板群を構成する負極板の枚数を正極板の枚
数と同一とするか、1枚少ない構成とすれば必要なセパ
レータ量を低減することができ、電池価格を低減する上
で有利である。
【0033】
【実施例】本発明の実施例を比較例との対比において以
下に説明する。
【0034】第2の実施の形態にしたがって、本発明に
よる鉛蓄電池(以下、電位Aという)を作製した。
【0035】本発明による電池Aの正極格子体として鉛
−0.08質量%カルシウム−1.25質量%錫合金か
らなるエキスパンド格子、負極格子体として鉛−0.0
8質量%カルシウム−0.25質量%錫合金からなるエ
キスパンド格子をそれぞれ用いた。
【0036】エキスパンド格子は前記した各合金の鋳造
スラブを多段階に冷間圧延したシートにその圧延方向に
沿って千鳥状にスリットを形成し、そのスリットを展開
することによって作製した。
【0037】金属鉛粉と酸化鉛粉の混合物に水と希硫酸
を加えて混練した活物質ペーストを前記のエキスパンド
格子に充填し、熟成、乾燥を行ってそれぞれ正極板およ
び負極板を作製した。なお、負極板の活物質ペーストに
はリグニンスルホン酸ナトリウム、硫酸バリウムおよび
カーボンを添加した。
【0038】セパレータとしては図3に示したような袋
状セパレータ9を用いた。すなわち、リブ3を縦方向に
平行配置した厚み0.2mmの微孔性ポリエチレンシー
トを2つ折りにし、左右の両方の側縁部8a,8bの
2.5mm幅の部分を一対の噛み合いギアの間を通過さ
せることによりメカニカルシールしたものである。
【0039】この袋状セパレータ9の寸法は高さ120
mm、幅150mmである。リブ3の形状としては第1
の実施の形態において図2(b)に示した形状とした。
各部の寸法としてはリブ下位部7の断面形状を上方段状
続き部7aの寸法である図中のa寸法を0.5mm、リ
ブ下位部7の下低寸法である図中のc寸法を0.8m
m、高さ寸法を0.6mmとし、上方段状続き部7a上
に断面が台形形状のリブ上位部6を設けた。リブ上位部
6の下方続き部6aの幅寸法である図中のb寸法を0.
3mm、リブ上位部6の頂面部の寸法を0.1mm、高
さ寸法を0.7mmとした。
【0040】この袋状セパレータ9に収納した負極板5
枚と、正極板5枚とを交互に積層して極板群を構成し
た。この極板群を6セルが直列接続されるモノブロック
電槽に収納し、常法にしたがって公称電圧12V、5時
間率定格容量48Ahの自動車用鉛蓄電池を作製した。
なお、極板寸法は正極板、負極板ともに高さ寸法を11
3mm、幅寸法を135mmとした。
【0041】他の本発明例による鉛蓄電池(以下、電池
Bという)は本発明例の電池Aの袋状セパレータのリブ
の断面形状を図2(a)に示した形状とし、リブ下位部
4の高さを0.6mm、下位側壁4bとセパレータ1の
表面2との角度αを65°とし、リブ上位部5の高さを
0.5mm、上位側壁5bとセパレータ1の表面2との
角度βを85°、すなわち、α<βとなるように構成さ
れるものを用いた。
【0042】比較例による鉛蓄電池(以下、電池Cとい
う)は本発明例の電池A,Bの袋状セパレータ9にかえ
て、リブ22の断面形状を図5に示すような単一の台形
で構成された従来のセパレータ21を用いた。リブ22
の断面の各部寸法はそれぞれ上面0.5mm(図5中の
d寸法)、リブ22の基部を0.8mm(図5中のe寸
法)、高さ0.6mm(図5中のf寸法)である。
【0043】これらの本発明例の電池A,Bおよび比較
例の電池Cについて75℃雰囲気下で加振しながらJI
S D5301に定める軽負荷寿命試験を行った。加振
条件は振幅を2.3mm〜2.5mmの複振幅、加速度
9.8m/s2とし、振動方向は上下、前後、左右の3
方向に各1時間ずつ繰返して行った。
【0044】JIS D5301に定める寿命試験条件
は以下の通りである。
【0045】試験電池を25Aで4分間放電し、引き続
き14.8V(最大電流25A)で10分間充電するサ
イクルを1サイクルとする。そして480サイクル毎に
電池を56時間放置し、その放置後に356Aで30秒
間連続放電を行い、放電30秒目の電圧を測定する。測
定後上記と同じ条件で充電する。これらの操作を繰返し
て行い、30秒目の放電電圧が7.2Vに低下するまで
のサイクル数を寿命サイクル数とした。なお、試験中に
は電解液中の水分が減少するので、適宜精製水を補給し
た。
【0046】これらの試験の結果、本発明の電池Aおよ
び電池Bの寿命サイクル数はそれぞれ5200サイクル
および4900サイクルであった。比較例の電池Cの寿
命サイクル数は3900サイクルであった。この結果か
ら本発明例による電池Aおよび電池Bが比較例による電
池Cに比較してより長寿命であることがわかる。試験電
池を寿命試験終了後に分解調査したところ、比較例の電
池Cでは正極板からの活物質の脱落とともに、リブの基
部でセパレータが破損し、微小な短絡が発生していた。
一方、本発明例の電池Aおよび電池Bではセパレータの
損傷、顕著な活物質の脱落は認められず、正極格子体の
腐食が主な寿命要因であった。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば微孔性ポリエチレン等の合成樹脂シートから構
成させるセパレータを用いた鉛蓄電池において、高温、
振動下で活物質の脱落とセパレータの損傷を抑制し、寿
命特性にすぐれた鉛蓄電池を得ることができることか
ら、工業上、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による蓄電池用のセパレータの正面図
【図2】本発明の第1の実施の形態のセパレータの要部
を示す拡大側面図
【図3】本発明の第2の実施の形態のセパレータの正面
【図4】本発明の第1の実施の形態を備えた第2の実施
の形態のセパレータと正極板および負極板との配置状態
を拡大して示した要部断面図
【図5】従来例のセパレータの要部を示す拡大側面図
【符号の説明】
1,21 セパレータ 2,23 表面 3,22 リブ 4,7 リブ下位部 4a 上方続き部 4b 下位側壁 5,6 リブ上位部 5b 上位側壁 6a 下方続き部 7a 上方段状続き部 8a,8b 側縁部 9 袋状セパレータ 10 負極板 11 正極板 23a 境界部 23b 亀裂 X 屈曲部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂シートからなる蓄電池用のセパ
    レータであって、前記セパレータの面にリブを形成し、
    前記リブはリブ下位部とリブ上位部とから構成されてい
    てリブ下位部の上にリブ上位部が一体に形成され、前記
    リブ下位部の下位側壁と前記セパレータの面が為す角度
    をα(但し0°<α<90°とする)、前記リブ上位部
    の上位側壁と前記セパレータの面が為す角度をβ(但し
    0°<β≦90°とする)としたとき、α<βとしたこ
    とを特徴とする蓄電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 合成樹脂シートからなる蓄電池用のセパ
    レータであって、前記セパレータの面にリブを形成し、
    前記リブはリブ下位部とリブ上位部とから構成されてい
    てリブ下位部の上にリブ上位部が一体に形成され、前記
    リブ下位部の上方段状続き部の幅寸法をa、前記リブ上
    位部の下方続き部の幅寸法をbとしたとき、a>bとし
    たことを特徴とする蓄電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 請求項1もしくは2に記載の蓄電池用の
    セパレータを折り曲げて両側縁をシールして袋状セパレ
    ータとし、前記袋状セパレータの外側面もしくは内側面
    のいずれかに形成した前記リブ上位部を正極板に対向さ
    せて、前記袋状セパレータに正極板あるいは負極板のい
    ずれか一方の極性の極板を収納して構成したことを特徴
    とする鉛蓄電池。
  4. 【請求項4】 前記正極板は鉛−カルシウム−錫系合金
    のエキスパンド格子体を備えていることを特徴とする請
    求項3に記載の鉛蓄電池。
  5. 【請求項5】 前記鉛−カルシウム−錫系合金の錫含有
    量は0.7質量%〜2.2質量%としたことを特徴とす
    る請求項4に記載の鉛蓄電池。
  6. 【請求項6】 前記袋状セパレータの外側面に前記リブ
    下位部およびリブ上位部が形成されるとともに、前記袋
    状セパレータに負極板が収納され、単位セルあたりの前
    記負極板の枚数を前記正極板の枚数と同数か、もしくは
    正極板の枚数よりも1枚少なくして構成したことを特徴
    とする請求項3ないし5のいずれかに記載の鉛蓄電池。
JP2002145826A 2002-05-21 2002-05-21 鉛蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池 Expired - Fee Related JP4590813B2 (ja)

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