JP2003109571A - 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ - Google Patents

鉛蓄電池用リブ付きセパレータ

Info

Publication number
JP2003109571A
JP2003109571A JP2001302186A JP2001302186A JP2003109571A JP 2003109571 A JP2003109571 A JP 2003109571A JP 2001302186 A JP2001302186 A JP 2001302186A JP 2001302186 A JP2001302186 A JP 2001302186A JP 2003109571 A JP2003109571 A JP 2003109571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rib
separator
storage battery
lead storage
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001302186A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5025864B2 (ja
Inventor
Takashi Hirashima
敬 平島
Tadamasa Wada
忠正 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Muki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Muki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Muki Co Ltd filed Critical Nippon Muki Co Ltd
Priority to JP2001302186A priority Critical patent/JP5025864B2/ja
Publication of JP2003109571A publication Critical patent/JP2003109571A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5025864B2 publication Critical patent/JP5025864B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Cell Separators (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 片面または両面にリブを有するポリオレフィ
ン系樹脂を主体とする鉛蓄電池用リブ付きセパレータに
ついて、セパレータのベース部の耐酸化性低下抑制効果
の低下や、生産性の低下を招くことなく、リブの倒れや
変形の不具合を解消することができ、電池特性を十分に
満足する鉛蓄電池用リブ付きセパレータを提供する。 【解決手段】 鉛蓄電池用リブ付きセパレータのリブの
少なくとも立ち上がり部を下側に開拡する凹面に形成し
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】本発明は、その片面または両面にリブを有
するポリオレフィン系樹脂を主体とする鉛蓄電池用リブ
付きセパレータに関するものである。
【0003】
【従来の技術】鉛蓄電池の極板にエキスパンド方式の極
板が使用される割合が増加してきたのに伴い、ポリオレ
フィン系樹脂を主配合としたセパレータの使用量が増加
してきた。このセパレータは、袋状に加工し、陽極板ま
たは陰極板を収納して用いられる。このセパレータを使
用することの利点は、第一に、リーフ状セパレータを使
用した鉛蓄電池に見られるような、陰極板からのデンド
ライトの成長によるショートが起こらないことが挙げら
れる。第二に、電池性能で、電池内部抵抗が小さく、ガ
ラスマットを併用した電池と比較して高率放電時の電圧
降下が小さいことが挙げられる。第三に、このセパレー
タはロール状にして、電池組立ラインにおいて連続して
供給されることができるため、リーフ状セパレータと違
って、電池の組立が自動化でき、生産性の向上が図るこ
とができることが挙げられる。
【0004】一般に、このセパレータを使用する場合
は、ガラスマットと併用することは少なくなる。このた
め、このセパレータの最大の弱点である耐酸化性の低下
を防ぐために、陽極板側に接するセパレータの面には、
陽極板とセパレータの間に一定の間隔を確保するために
突起状のリブを設けて対処している。このリブは、極板
との接触を防ぎ、酸化による腐食をしにくくする役割を
担っている。また、このリブによってセパレータと極板
との間に空間を形成し、充電時に発生するガスを滞留さ
せることなく速やかに逃がすといった特徴を有する。
【0005】前記リブを設けたセパレータを鉛蓄電池に
使用した場合における酸化劣化現象は、陽極板とセパレ
ータのベース部が接触し、充電時に陽極板より発生する
活性酸素の攻撃を受け、ポリオレフィン系の樹脂が分解
され、次第に浸食されることによって生じる。実際、こ
の種のセパレータの場合、ベース部の厚さは0.25m
m程度の薄肉であるため、セパレータが原因で電池寿命
に至ったほとんどのケースでは、前記酸化劣化現象によ
ってセパレータのベース部に穴があいてしまいセパレー
タとして機能しなくなっている状況が見られる。一方、
ロール状に巻かれて出荷されることが多いこの種のセパ
レータでは、巻き圧力によってリブが倒れたり変形した
りすることがある。リブが倒れたりして、所定のリブ高
さを確保できていないセパレータを電池に組み込んで使
用すると、極板とリブを設けたセパレータのベース部が
直接接触しやすくなり、酸化の進行速度がより一層速く
なることから、セパレータの寿命低下を一層加速させて
しまう。よって、セパレータの寿命を安定的に長く維持
するためには、電池に組み込む際のセパレータはできる
だけリブが倒れたり変形したりしていないようにしてお
くことが重要となる。これを解決する方法として、本出
願人は、先に平成11年特許願第269720号におい
て、リブ高さに対してリブ底幅を大きくする(リブを太
くする)方法を提案している。
【0006】通常、耐酸化性の低下を防ぐための手段の
一つとして、セパレータには鉱物オイルを含有させてい
る。このオイルによって、多孔性セパレータの内外表面
を被覆することができ、酸化雰囲気に弱いポリオレフィ
ン系樹脂の表面を保護でき、酸化劣化の進行を遅らせる
ことができる。鉱物オイルの含有方法としては、押出成
形の原料混合物に配合する可塑剤として予め鉱物オイル
を配合しておき、有機溶剤による可塑剤(鉱物オイル)
の抽出除去工程において、可塑剤のすべてを除去せず、
一定量の5〜30質量%をシート中に残留させるといっ
た方法によるのが一般的である。 鉱物オイルを5〜3
0質量%含有するセパレータの一般的な製法としては、
主原料であるポリオレフィン系樹脂と無機粉体と鉱物オ
イルの三者を配合した原料混合物を押出成形機により押
出し、所定の厚さの薄肉シートを得、これを有機溶剤に
浸漬して、含有する鉱物オイルの一部を除去して引き上
げ、加熱乾燥して有機溶剤を除去するといったものであ
る。前記鉱物オイルを5〜30質量%含有するセパレー
タの製法において、ある濃度に設定された有機溶剤槽
(有機溶剤と鉱物オイルとの混合槽)にシートを浸漬す
る場合、通常は、生産効率を考慮して、目的のオイル含
有率(オイル抽出量)に達するまでの比較的最短時間を
シートの浸漬時間として設定しているのが一般的であ
る。また、このような有機溶剤の槽にシートを浸漬する
ことによりオイルを抽出除去する方法において、抽出反
応は、オイルがセパレータの持つ複雑に入り組んだ微細
な孔の中に染み込んできた有機溶剤と接触することによ
って起こるものである。しかしながら、リブ付きセパレ
ータでは、平板上に形成される突起状のリブによってセ
パレータ断面が凹凸形状となるため、セパレータの部位
によって抽出除去すべきオイルの位置に有機溶剤が到達
するまでの時間に差が生じ、オイルの抽出反応の進行速
度に変化が生じる。一般に、ベース部の厚さが0.25
mm程度の薄肉セパレータの場合、リブ部においてはリ
ブ底幅が太くなるほど、リブ部におけるオイル抽出反応
の進行速度が遅くなる。したがって、上記したように生
産効率を考慮して目的のオイル含有率(オイル抽出量)
に達するまでの比較的最短時間をシートの浸漬時間とし
て設定した場合には、リブ部とベース部のオイル抽出反
応の進行の速度の差が一層大きくなり、結果的にリブ部
とベース部のオイル含有率にも大きな差が生じることと
なる。通常はシート全体のオイル含有率は一定としてい
るので(ベース部のオイル含有率が相対的に著しく少な
くなったとしてもシート全体のオイル含有率を上げれば
ベース部のオイル含有率も目標値を確保することは可能
だが、シート全体のオイル含有率はセパレータの特性値
にも影響を及ぼす重要な数値であるため単純にこのよう
な措置を取ればいいということにはならないため)、た
だでさえ相対的にオイル含有率が少なくなるベース部で
は、リブ部のオイル含有率が高くなる分より一層オイル
含有率が低くなってしまう。上記したように、セパレー
タ中に含有されるオイルは、多孔性セパレータの内外表
面を被覆して、酸化雰囲気に弱いポリオレフィン系樹脂
の表面を保護し酸化劣化の進行を遅らせる作用を有し、
セパレータの耐酸化性低下を抑制するといった重要な役
割を持つことから、ベース部のオイル含有率が極端に少
なくなるということは、ベース部における耐酸化性低下
抑制効果が損なわれることにつながる。ただし、ここで
述べたような傾向は、あくまでも、生産効率を考慮して
目的のオイル含有率(オイル抽出量)に達するまでの比
較的最短時間をシートの浸漬時間として設定した場合が
前提となっている。つまり、生産効率をある程度考慮の
範囲外に置いてもいいとするならば、多少話は違ってく
る。つまり、シートを有機溶剤槽に浸漬する時間をより
長く確保できるならば、シート全体のオイル含有率を所
定値に確保したままで、ベース部のオイル含有率を目標
値に近づけることは可能である。本出願人が先に提案し
た特願2000−158292も、この考え方を応用し
たものである。しかしながら、この考え方は、生産効率
を犠牲にする考え方であり、シートを有機溶剤槽に長時
間浸漬する必要があることから、生産性はより悪くなる
方向へと進む。したがって、あくまでも生産性を優先す
る場合には、上記したような、ベース部のオイル含有率
が少なくなることによるベース部の耐酸化性低下抑制効
果の低下は避けられない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、セ
パレータの寿命を安定的に長く維持するためには、電池
に組み込む際のセパレータはできるだけリブが倒れたり
変形したりしていないようにして適正なリブ高さを確保
できるようにしておくことが重要となり、これを解決す
る方法として、リブ高さに対してリブ底幅を大きくする
(リブを太くする)方法が提案されているが、リブを太
くして堅固なものとすればリブ倒れの不具合は解消され
るが、その反面、リブ部とベース部のオイル含有率格差
を増幅させ、ベース部のオイル含有率が著しく少なくな
ることによるベース部の耐酸化性低下抑制効果の低下を
招いたり、あるいは、シートの有機溶剤槽への浸漬時間
を長時間化させることによる生産性の低下を招いたりす
ることになる。そこで、本発明は、ベース部の耐酸化性
低下抑制効果の低下や、生産性の低下を招くことなく、
リブの倒れや変形の不具合を解消することが出来る、電
池特性を十分に満足する鉛蓄電池用リブ付きセパレータ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記点に鑑
み、種々の検討を行った結果、鉛蓄電池用リブ付きセパ
レータのリブ形状を検討することで、ベース部の耐酸化
性低下抑制効果の低下や、生産性の低下を招くことな
く、リブの倒れや変形の不具合を解消することが出来る
セパレータにすることができることを見出した。本発明
はかかる知見に基づくものであり、本発明の鉛蓄電池用
リブ付きセパレータは、請求項1記載の通り、リブの少
なくとも立ち上がり部を下側に開拡する凹面に形成した
ことを特徴とする。また、請求項2に記載の鉛蓄電池用
リブ付きセパレータは、請求項1に記載の鉛蓄電池用セ
パレータにおいて、前記凹面の始端を前記リブの側壁面
における前記リブの高さの10%以上の位置とすること
を特徴とする。また、請求項3に記載の鉛蓄電池用リブ
付きセパレータは、請求項1または2に記載の鉛蓄電池
用セパレータにおいて、リブの側壁面全体を凹面で形成
したことを特徴とする。また、請求項4に記載の鉛蓄電
池用リブ付きセパレータは、請求項3に記載の鉛蓄電池
用セパレータにおいて、前記凹面は下側に開拡する凹面
であることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の鉛蓄電池用リブ付きセパ
レータは、以下のようにして製造することができる。ま
ず、主原料であるポリオレフィン系樹脂と無機粉体と鉱
物オイルの三者を加えた混合物を押出成形機により押出
し、二本の成形ロールにより加圧して、所定の厚さの薄
肉シートを得る。この成形ロールの一方または双方に
は、リブを成形するための溝が彫刻してあり、その溝の
彫刻パターンで、連続した直線状リブ・S字状リブ、非
連続の破線状リブ・点状リブ・く字状リブ、またはこれ
らを組み合わせたものなど、様々な形状のリブを有する
シートを成形する。得られた成形シートを有機溶剤に浸
漬して、含有する鉱物オイルの一部を除去して引き上
げ、加熱乾燥して有機溶媒を除去し、鉛蓄電池用リブ付
きセパレータを得る。
【0010】鉛蓄電池用リブ付きセパレータに使用され
る前記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリブテン及びこれらの共重合物或い
はこれらの混合物等が使用され、その平均分子量は20
0万以上のものを用いることが望ましい。
【0011】また、前記無機粉体としては、珪酸、珪酸
カルシウム、アルミナ、炭酸カルシウム、カオリンクレ
ー、タルク、珪藻土、ガラス繊維粉等の一種又は二種以
上が使用される。
【0012】また、前記鉱物オイルとしては、主として
パラフィン系オイルが使用されるが、これに限定される
ものではない。鉱物オイルは、ポリオレフィン系樹脂、
無機粉体及び鉱物オイルの三者の混合物に対して、30
〜70質量%添加され、混合物のシート成形用の可塑剤
として、或いは、有機溶剤により溶出された後の微孔形
成剤として、更には、微多孔性シート中に5〜30質量
%残留せしめて耐酸化性付与剤として役立つ。
【0013】
【実施例】次に、本発明の鉛蓄電池用リブ付きセパレー
タの実施例について比較例とともに説明する。
【0014】(実施例1)本実施例の鉛蓄電池用リブ付
きセパレータは、高密度ポリエチレン樹脂粉末20質量
部と、無機粉体として平均粒径5μmのシリカ粉末24
質量部と、鉱物オイルとしてパラフィン系オイル56質
量部とをヘンシェルミキサで混合し、得られた混合物を
2軸押出機で押出し、成形ロールで加圧成形した。前記
成形ロールの一方には、ロールの軸方向に10mm間隔
で彫刻を施してあり、これによって厚さ0.25mmの
セパレータの上面にリブを形成した。本実施例におい
て、形成したリブのリブ方向に垂直の断面形状は、図1
に示すように、上底(u=0.3mm)・下底(s=
0.9mm)・高さ(h=1.2mm)の台形の側面底
部に、前記側面底部を立ち上がり部2として曲率半径
0.3mmの下側に開拡する凹面を有する略台形とし
た。このようにして得られたセパレータを、トリクロロ
エチレン中に浸漬して鉱物オイルの含有量が13質量%
になるまでオイルを抽出した。
【0015】(実施例2)本実施例の鉛蓄電池用リブ付
きセパレータは、実施例1の成形ロールとは異なるもの
を使用し、リブの断面形状を、図2に示すように上底
(u=0.3mm)・下底(s=0.9mm)・高さ
(h=1.2mm)の台形の側辺(g)全体を、曲率半
径2.7mmの下側に開拡する凹部状に形成して略台形
とした以外は、前記実施例と同様にして製造した。
【0016】次に、本実施例の鉛蓄電池用リブ付きセパ
レータと比較するために、以下の断面形状を有するリブ
付きセパレータを比較例1及び2として用意した。尚、
比較例1及び2のセパレータは、リブの断面形状以外
は、前記実施例のリブ付きセパレータと同様となるよう
に製造した。 (比較例1)比較例1の鉛蓄電池用リブ付きセパレータ
のリブの断面形状は、図3に示すようには、上底(u=
0.3mm)・下底(s=0.6mm)・高さ(h=
1.2mm)の台形とした。
【0017】(比較例2)比較例2の鉛蓄電池用リブ付
きセパレータのリブの断面形状は、図4に示すように、
上底(u=0.3mm)・下底(s=0.9mm)・高
さ(h=1.2mm)の台形とした。
【0018】各セパレータについて、リブ倒れの確認
と、オイル抽出時間、オイル含有率、耐酸化時間の測定
を行った結果を表1に示す。リブ倒れの確認は、各工程
において目視による結果であり、また、オイル抽出時間
は、セパレータの鉱物オイル含有量が13質量%になる
までに要する時間を、比較例1のリブ付きセパレータに
必要な時間を100として相対評価した。尚、オイル抽
出反応に影響する時間以外の条件(有機溶剤温度、有機
溶剤中のオイル濃度)は同条件で評価した。また、オイ
ル含有率及び耐酸化時間については、次のようにした。 [オイル含有率]リブ付きセパレータを、リブ突起の各
付け根に沿ってセパレータ面に垂直に切断した場合の、
リブを含む部分をリブ部、リブを含まない残りの部分を
ベース部とし、それぞれのオイル含有率を測定した。 [耐酸化時間]試験容器に試料(セパレータ70mm
角)を19.6kPaの荷重がかかるようにセットし、
比重1.300(20℃)の電解液を1000ml注入
し、電解液温度を50±2℃の状態で5.0Aの直流電
流を通電中は電流が一定となるように調整して流し、端
子電圧が2.6V以下または電圧差が0.2V以上とな
った時間を耐酸化時間とした。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、リブ倒れについ
ては、比較例1のリブでは、リブ下底(s)が0.6m
mと小さいためリブ倒れが確認されたのに対し、実施例
1及び2では、リブ下底(s)を比較例2(従来のリブ
倒れ対策品)と同じ0.9mmと大きくしたことによ
り、比較例2と同様にリブ倒れは確認されなかった。ま
た、オイル抽出時間については、リブ下底(s)が0.
6mmの断面台形状を有する比較例1が100であるの
に対して、従来のリブ倒れ対策品であり比較例1と同じ
く断面台形状のままリブ下底(s)を0.9mmと大き
くした比較例2では150と1.5倍の抽出時間を要し
たが、実施例1及び2では、この比較例2と同じくリブ
下底(s)を0.9mmと大きくしたにも拘わらず、断
面形状に凹形状を採用することで比較例1に近い断面積
に留めることができたことにより105と、比較例1と
ほぼ同等のオイル抽出時間に留めることが出来た。ま
た、オイル含有率についても、リブ下底(s)が0.6
mmの断面台形状を有する比較例1では、リブ部とベー
ス部のオイル含有率の差が11.4質量%であるのに対
して、従来のリブ倒れ対策品であり比較例1と同じく断
面台形状のままリブ下底(s)を0.9mmと大きくし
た比較例2では差が24.0質量%と2倍以上に拡大
し、ベース部のオイル含有率も比較例1の8.6質量%
から6.0質量%へと約30%も低下したが、実施例1
及び2では、この比較例2と同じくリブ下底(s)を
0.9mmと大きくしたにも拘わらず、断面形状に凹形
状を採用することで比較例1に近い断面積に留めること
ができたことにより差は14.0質量%と、比較例1と
ほぼ同等に留めることが出来、ベース部のオイル含有率
も比較例1の8.6質量%に対し8.0質量%とほぼ同
等に留めることが出来た。このオイル含有率の結果を反
映し、耐酸化時間においても、比較例1の250hに対
して、比較例2では210hと16%の低下が見られた
が、実施例1及び2では比較例1とほぼ同等に留めるこ
とが出来た。この結果から、実施例1のリブは、比較例
1と比べて、ベース部からの立ち上がり部分への応力が
分散することができるためリブ倒れを防止することがで
き、また、リブの裾部での表面積を広くして、有機溶剤
がリブの内部へ浸透するのに必要な時間を短くできるこ
とが分かった。また、実施例2のリブは、比較例2と比
べて、側壁部全面を凹面としたことで、有機溶剤がリブ
に接触する面積を広くすることができ、有機溶剤のリブ
内部へ浸透するのに必要な時間を短くでき、オイル抜け
性が良かった。しかも、側壁面全体を下側に開拡する凹
面としたことでリブを堅固なものとできリブ倒れを防止
することができた。以上から、実施例1及び2のセパレ
ータでは、従来のリブ倒れ対策品である比較例2とほぼ
同等のリブ倒れ抑制効果を有するとともに、リブ倒れ未
対策品である比較例1とほぼ同等のオイル抽出性能、即
ち生産性と、耐酸化性を有することが確認できた。つま
り、リブの断面形状を工夫することで、比較例1のリブ
形状の欠点であるリブ倒れと、比較例2のリブ形状の欠
点である(リブ部のオイル抽出速度低下に伴う)生産性
低下及び耐酸化性低下を、同時に解消することができ
た。
【0021】尚、本実施例1では、リブの立ち上がり部
の断面形状を曲率半径0.3mmの下側に開拡する凹面
として形成したが、リブの立ち上がり部における表面積
を広くしてオイル抜け性の向上を図るとともにリブ倒れ
を防止することができるような凹面の形状であれば特に
限定されるものではない。また、更なるオイル抜け性及
びリブ倒れ防止性の向上を図るには、前記リブの側壁面
における前記リブの高さの10%以上の位置を始端とす
ることが好ましい。例えば、本実施例1のリブ高さ(h
=1.2mm)であれば、リブの側壁面における前記リ
ブの高さの10%以上の位置(h2=0.12mm)を
始端とする凹面、例えば、曲率半径0.15mmの球面
であってもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の鉛蓄電池用リブ付きセパレータ
によれば、鉛蓄電池に組み込んだ場合、リブの少なくと
も立ち上がり部を下側に開拡する凹面を形成することに
より、リブが倒れたり変形したりすることを抑制するこ
とができ適正なリブ高さを確保することができる。従っ
て、極板とセパレータのベース部とが接触しにくくなり
セパレータの寿命を延ばすことができる。しかも、この
場合、リブ断面形状に凹形状を採用したことにより、従
来の単なる断面台形状のままリブを太くしたリブ倒れ対
策方法において問題とされた、リブ部のオイル抽出速度
低下に伴う生産性の低下や耐酸化性の低下といった問題
点の招来を極力抑えることができる。更に、本発明の鉛
蓄電池用リブ付きセパレータによれば、立ち上がり部に
おける表面積を広くとることができ、製造時のオイル抽
出に必要な時間を短くし、製造における生産性を低下す
ることがない。更に、リブの側壁面全体を凹面に形成す
ることにより、有機溶剤がリブに接触する面積を広くす
ることができ、オイル抜け性を向上させることができ
る。また、更に、リブの側壁面全体を下側に開拡する凹
面とすることで、リブをより堅固なものとすることがで
きリブ倒れの防止をより確実にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である鉛蓄電池用リブ付き
セパレータの断面を説明するための説明図。
【図2】 本発明の一実施例である鉛蓄電池用リブ付き
セパレータの断面を説明するための説明図。
【図3】 比較例1の鉛蓄電池用リブ付きセパレータの
断面を説明するための説明図。
【図4】 比較例2の鉛蓄電池用リブ付きセパレータの
断面を説明するための説明図。
【符号の説明】
1 リブ 2 リブの立ち上がり部 3 セパレータのベース部 u リブの断面形状の上底長さ s リブの断面形状の下底長さ h リブの断面形状の高さ h2 リブ立ち上がり部のリブ側壁面における始端の高
さ g リブの断面形状の側辺

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リブの少なくとも立ち上がり部を下側に
    開拡する凹面に形成したことを特徴とする鉛蓄電池用リ
    ブ付きセパレータ。
  2. 【請求項2】 前記凹面の始端を前記リブの側壁面にお
    ける前記リブの高さの10%以上の位置とすることを特
    徴とする請求項1に記載の鉛蓄電池用リブ付きセパレー
    タ。
  3. 【請求項3】 リブの側壁面全体を凹面で形成したこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の鉛蓄電池用リブ
    付きセパレータ。
  4. 【請求項4】 前記凹面は下側に開拡する凹面であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の鉛蓄電池用リブ付きセ
    パレータ。
JP2001302186A 2001-09-28 2001-09-28 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ Expired - Lifetime JP5025864B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001302186A JP5025864B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001302186A JP5025864B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003109571A true JP2003109571A (ja) 2003-04-11
JP5025864B2 JP5025864B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=19122477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001302186A Expired - Lifetime JP5025864B2 (ja) 2001-09-28 2001-09-28 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5025864B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003308821A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Nippon Muki Co Ltd 鉛蓄電池用リブ付きセパレータの製造方法
JP2003338273A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池
JP2003338274A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池
JP2006114313A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池
JP2007134109A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池
JP2016152130A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
JP2017174821A (ja) * 2017-04-24 2017-09-28 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
US10411239B2 (en) 2014-09-11 2019-09-10 H&V Advanced Materials (India) Private Limited Battery separator with ribs and a method of casting the ribs on the separator
WO2023068270A1 (ja) * 2021-10-19 2023-04-27 旭化成株式会社 鉛蓄電池用セパレータおよび鉛蓄電池

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003308821A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Nippon Muki Co Ltd 鉛蓄電池用リブ付きセパレータの製造方法
JP2003338273A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池
JP2003338274A (ja) * 2002-05-21 2003-11-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池
JP4590813B2 (ja) * 2002-05-21 2010-12-01 パナソニック株式会社 鉛蓄電池用セパレータおよびそれを用いた鉛蓄電池
JP4590814B2 (ja) * 2002-05-21 2010-12-01 パナソニック株式会社 鉛蓄電池
JP2006114313A (ja) * 2004-10-14 2006-04-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池
JP2007134109A (ja) * 2005-11-09 2007-05-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd 鉛蓄電池
US10411239B2 (en) 2014-09-11 2019-09-10 H&V Advanced Materials (India) Private Limited Battery separator with ribs and a method of casting the ribs on the separator
CN113708004A (zh) * 2014-09-11 2021-11-26 H 和 V 先进材料 (印度) 私人有限公司 具有肋的电池隔离件及在隔离件上铸造肋的方法
JP2016152130A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
JP2017174821A (ja) * 2017-04-24 2017-09-28 株式会社Gsユアサ 鉛蓄電池
WO2023068270A1 (ja) * 2021-10-19 2023-04-27 旭化成株式会社 鉛蓄電池用セパレータおよび鉛蓄電池

Also Published As

Publication number Publication date
JP5025864B2 (ja) 2012-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3389117B1 (en) Battery separators with cross ribs
KR101135077B1 (ko) 미세다공성 막, 그것의 제조방법 및 그것의 사용방법
JP5504261B2 (ja) 強化型電池セパレータ
KR101907555B1 (ko) 낮은 저항 및 지속된 습식 능력의 배터리 세퍼레이터
JP5841478B2 (ja) 液式鉛蓄電池用セパレータ及び液式鉛蓄電池
JP2003109571A (ja) 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ
KR101780759B1 (ko) 배터리 그리드 및 배터리 그리드 제조 방법
JP2006228637A (ja) 鉛蓄電池用セパレータ及び鉛蓄電池
EP1228543B1 (en) Battery separator provided with a plurality of studs and vertical ribs
WO2020067032A1 (ja) 鉛蓄電池
JP2001338631A (ja) 鉛蓄電池用リブ付きセパレータおよびその製造方法
JP2015216125A (ja) 液式鉛蓄電池用セパレータおよび液式鉛蓄電池
JP4961067B2 (ja) 鉛蓄電池用セパレータ
JP2007095419A (ja) 液式鉛蓄電池用セパレータ及び液式鉛蓄電池
US4340653A (en) Galvanic dry cell employing a tapered cathode bobbin
JP4812209B2 (ja) 鉛蓄電池用リブ付きセパレータ
JPH1031992A (ja) 鉛蓄電池用セパレータおよびその製造法
JP4910277B2 (ja) 鉛蓄電池
JP7314949B2 (ja) 鉛蓄電池
JP4371670B2 (ja) 蓄電池
JPH08506211A (ja) 電気化学的セル、殊に鉛−硫酸蓄電池のための微孔質セパレータ材料ならびに該材料を用いて製造されたセルおよび蓄電池
WO2024071058A1 (ja) 鉛蓄電池
WO2022149543A1 (ja) 鉛蓄電池用セパレータ
KR100577731B1 (ko) 2차 전지용 미다공 격리막 및 그 제조 방법
US20240021957A1 (en) Battery separators comprising ribs

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20041227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5025864

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250