JP2003336044A - 金属酸化物系無機蛍光体の製造装置及び製造方法 - Google Patents

金属酸化物系無機蛍光体の製造装置及び製造方法

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JP2003336044A
JP2003336044A JP2002149094A JP2002149094A JP2003336044A JP 2003336044 A JP2003336044 A JP 2003336044A JP 2002149094 A JP2002149094 A JP 2002149094A JP 2002149094 A JP2002149094 A JP 2002149094A JP 2003336044 A JP2003336044 A JP 2003336044A
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phosphor
precursor
metal oxide
producing
based inorganic
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JP2002149094A
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Hideki Hoshino
秀樹 星野
Satoshi Ito
聡 伊藤
Naoko Furusawa
直子 古澤
Takayuki Suzuki
隆行 鈴木
Hisahiro Okada
尚大 岡田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液相法による、発光強度が良好な金属酸化物
系無機蛍光体の製造装置及び該装置によって製造する方
法を提供する。 【解決手段】 前駆体を液相法により作製する金属酸化
物系無機蛍光体の製造装置において、該前駆体または該
蛍光体を構成する少なくとも1種類の元素が接触する部
分の少なくとも一部がセラミックスであることを特徴と
する金属酸化物系無機蛍光体の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液相法を用いて作
製された前駆体及び該前駆体によって作製される金属酸
化物系無機蛍光体の製造装置及び該蛍光体を製造する方
法に関する。より詳しくは、本発明は、プラズマディス
プレイパネルなどの各種のフラットパネルディスプレ
イ、陰極線管、蛍光ランプ、放射線増感紙、インクジェ
ット用インク、電子写真トナー、ハロゲン化銀写真材料
に好適に用いることができる金属酸化物系無機蛍光体の
製造装置、及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な無機蛍光体の製造方法として、
蛍光体母体を構成する元素を含む化合物と賦活剤元素を
含む化合物とを、所定量混合した後に焼成して固体間反
応を行う固相法と、蛍光体母体を構成する元素を含む溶
液と賦活剤元素を含む溶液を混合して得られた蛍光体前
駆体沈殿を、固液分離してから焼成を行う液相法があ
る。
【0003】蛍光体の発光効率を高める為には、蛍光体
組成をできるだけ化学量論的な組成に近づける必要があ
るが、固相法では純粋に化学量論的な組成を有する蛍光
体を製造することは難しい。即ち、固相法は固体間反応
である為に、反応しない余剰の不純物や反応によって生
ずる副塩等の残留が往々にして起こり、化学量論的に高
純度な蛍光体を得にくい。
【0004】一方、液相法により蛍光体を製造する場合
は、蛍光体を構成する元素を含有する溶液(以下、原料
ともいう)を特定条件下で混合して蛍光体前駆体である
沈殿を生成させた後、この前駆体を焼成して蛍光体とす
る。この方法では、蛍光体を構成する元素イオンにより
反応が起こる為、化学量論的に高純度な蛍光体が得やす
く、高純度な蛍光体を得るには固相法よりも適している
といえる。
【0005】それ故、液相法により蛍光体を製造する技
術に関する改良法が数多く提案されている。例えば特開
2001−172627号には蛍光ランプ用の希土類燐
酸塩蛍光体の製造方法について、希土類元素のイオン及
び燐酸イオンが共存する溶液を水溶液中に添加して希土
類燐酸塩前駆体を形成する旨が開示されている。また、
特開平9−71415号には希土類酸化物の製造方法に
ついて、希土類イオンと蓚酸イオンを反応させて球状希
土類酸化物を形成する旨が開示されている。しかしなが
ら、これらの方法では、固相法で得られる蛍光体と比べ
ると高純度組成物が得られるものの、なお、高輝度な蛍
光体を製造することはできなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、液相法を用
いて製造される金属酸化物系無機蛍光体において、発光
強度が良好な金属酸化物系無機蛍光体の製造装置及び該
装置によって製造する方法を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、主として、
蛍光体前駆体の製造装置における原料を反応させる際に
接触する部分、例えば原料を予め収容しておく容器、該
原料を反応させて前駆体の沈殿を形成する処理槽、原料
及び/または前駆体を均一な状態にする為の撹拌部等、
の構造や材質などについて鋭意検討した結果、原料と接
触する部分を特定物質にすることによって、本発明の目
的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
【0008】即ち、本発明の目的は、下記構成のいずれ
かを採ることにより達成される。 〔1〕 前駆体を液相法により作製する金属酸化物系無
機蛍光体の製造装置において、該前駆体または該蛍光体
を構成する少なくとも1種類の元素が接触する部分の少
なくとも一部がセラミックスであることを特徴とする金
属酸化物系無機蛍光体の製造装置。
【0009】〔2〕 前記セラミックスがTiAlN、
TiC、TiCN、TiN、TiO 2、CrC、Cr
N、TaC、TaN、ZrC、ZrN、SiC、Si3
4及びAl23の中の少なくとも1種の化合物で形成
されていることを特徴とする〔1〕に記載の金属酸化物
系無機蛍光体の製造装置。
【0010】〔3〕 前駆体を液相法により作製する金
属酸化物系無機蛍光体の製造装置において、該前駆体ま
たは該蛍光体を構成する少なくとも1種類の元素が接触
する部分の少なくとも一部がフッ素樹脂であることを特
徴とする金属酸化物系無機蛍光体の製造装置。
【0011】〔4〕 前記フッ素樹脂がPTFE、PF
A、FEP、ETFE、PCTFE、ECTFE、PV
DF、PVFの中の少なくとも1種の化合物でなされて
いることを特徴とする〔3〕に記載の金属酸化物系無機
蛍光体の製造装置。
【0012】〔5〕 〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記
載の製造装置を用いて前駆体を製造することを特徴とす
る金属酸化物系無機蛍光体の製造方法。
【0013】本発明者らによる鋭意検討の結果、蛍光体
前駆体の製造装置において原料を反応させる際に接触す
る部分、例えば原料を予め収容しておく容器、該原料を
反応させて前駆体の沈殿を形成する処理槽、原料及び/
または前駆体を均一な状態にする為の撹拌部等を特定物
質にすることによって、高輝度な蛍光体が得られること
がわかった。
【0014】これらの理由については定かではないが、
通常、これらの装置の材質にはステンレスが用いられる
ことが一般的である。しかしながら、無機蛍光体前駆体
の硬度は一般的に高く、製造時に製造装置のステンレス
部分が磨耗し、得られる前駆体沈殿にステンレス紛が混
入することにより、蛍光体の発光輝度の低下をきたすこ
とが考えられる。また、反応中に生成する副塩等の影響
により、ステンレスの腐食などが起こって前駆体沈殿中
に不純物がコンタミネーションして蛍光体の発光輝度の
低下をきたすことも考えられる。
【0015】尚、特開2000−273449号には、
蛍光体ペースト組成物の製造装置において、該装置内の
撹拌部における蛍光体ペースト用原料と接触する部分を
0.5〜5μmのセラミック膜で被覆する旨が記載され
ているが、この方法は蛍光体を混練・分散する装置に関
するものであり、本発明で記載される前駆体製造装置と
は区別される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0017】(1)本発明は、液相法により金属酸化物
系無機蛍光体を造るとき、前駆体または蛍光体を構成す
る少なくとも1種類の元素が接触する部分の少なくとも
一部が、セラミックスである金属酸化物系無機蛍光体の
製造装置を用いる。より好ましくは30%以上がセラミ
ックであること、更に好ましくは50%以上がセラミッ
クであるのがよい。
【0018】本発明においては、蛍光体を構成する少な
くとも1種類の元素が接触する部分のセラミックスがT
iAlN、TiC、TiCN、TiN、TiO2、Cr
C、CrN、TaC、TaN、ZrC、ZrN、Si
C、Si34及びAl23の中の少なくとも1種の化合
物でなされていることが好ましい。
【0019】(2)同様に、本発明は、前駆体を液相法
により作製する金属酸化物系無機蛍光体の製造装置にお
いて、該前駆体または該蛍光体を構成する少なくとも1
種類の元素が接触する部分の少なくとも一部が、フッ素
樹脂である金属酸化物系無機蛍光体の製造装置である。
【0020】本発明においては、蛍光体を構成する少な
くとも1種類の元素が接触する部分のフッ素樹脂がPT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラ
フルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフ
ルオロエチレン・エチレン共重合体)、PCTFE(ポ
リクロロトリフルオロエチレン)、ECTFE(エチレ
ン・クロロトリフルオロエチレン共重合体)、PVDF
(ポリビニリデンフルオライド)、PVF(ポリビニル
フルオライド)の中の少なくとも1種の化合物でなされ
ていることが好ましい。より好ましくは30%以上がフ
ッ素樹脂であること、更に好ましくは50%以上がフッ
素樹脂であるのがよい。
【0021】(3)又、本発明は、上記の製造装置を用
いて前駆体を製造することを特徴とする金属酸化物系無
機蛍光体の製造方法である。
【0022】本発明において、蛍光体前駆体とは、蛍光
体の中間生成物であり、前記蛍光体前駆体を所定の温度
で焼成することにより、蛍光体が得られる。
【0023】本発明においては、前駆体の沈殿方法に特
に限定はなく、反応晶析法や共沈法、Sol−Gel法
等のいずれの方法によっても好ましく合成される。ま
た、蛍光体の種類により、添加速度や添加位置、撹拌条
件などの諸物性値を調整することがより好ましい。
【0024】本発明における前駆体の製造装置の一例を
示す概念図を図1に示す。図1において、処理槽1には
最初から原料溶液Aが添加されている。撹拌部2は、回
転可能な軸に翼が付設されたものとして図示されている
が、この撹拌部を任意の常用の形状とすることが可能で
ある。撹拌部2を運転しながら、容器7から添加ノズル
3を通して蛍光体原料溶液Bを処理槽1に、そしてこれ
と同時に容器8から添加ノズル4を通して蛍光体原料溶
液Cを処理槽1にそれぞれ添加する。この時、センサー
5により反応に伴って変化する処理槽1内の特性値を測
定する。所望の特性値になるように調整液添加装置等に
必要な情報をフィードバックして添加ノズル6から調整
液を処理槽1に添加することでリアルタイムに特性値を
制御する。
【0025】ここにおいて特性値とはpH、温度、イオ
ン濃度等の反応に寄与するものである。更に特性値の数
に応じてセンサー5が複数になることがある。また、予
め別の容器で生成した結晶核を処理槽1に注加しても良
く、更には別の混合機で連続的に反応を生じさせた結晶
核を連続的に処理槽1に供給する態様であっても良い。
【0026】本発明でいう原料溶液とは、蛍光体の製造
に必要なもの全てを指し、蛍光体の構成元素イオンまた
は溶媒またはバインダー等の少なくともいずれかが含有
されているものを指す。
【0027】本発明において、前駆体または蛍光体を構
成する少なくとも1種類の元素が接触する部分には、特
に限定はなく、必要に応じて、製造装置の処理槽、撹拌
部、各種添加ノズル、各種容器等の様々なものが含まれ
る。
【0028】本発明においては、前駆体または蛍光体を
構成する少なくとも1種類の元素が接触する部分にはセ
ラミックのみを用いてもよく、フッ素樹脂のみを用いて
もよく、必要に応じて、セラミックとフッ素樹脂の両方
(例えば、撹拌部をセラミックに、処理槽をフッ素樹脂
にする)を用いる態様でもよい。本発明においては、前
駆体の固液分離方法に特に限定はなく、遠心分離、吸引
濾過法等が好ましく用いられる。また、前駆体溶液を乾
燥機または噴霧熱分解炉のような焼成炉で直接処理して
も良い。
【0029】本発明においては、前駆体の乾燥方法に特
に限定はなく、真空乾燥、気流乾燥、流動層乾燥、噴霧
乾燥等あらゆる方法が用いられる。
【0030】本発明において、焼成時の温度、時間に特
に限定はなく、蛍光体の種類に応じて適宜選択できる。
更に、焼成時のガス雰囲気は酸化性雰囲気、還元性雰囲
気、または不活性雰囲気のいずれでもよく、目的に応じ
て適宜選択できる。
【0031】本発明における焼成装置としては、特に限
定はなく、あらゆる装置を使用することができる。例え
ば、箱型炉や坩堝炉、ロータリーキルン、噴霧熱分解炉
等が好ましく用いられる。
【0032】本発明においては、焼結防止剤を添加して
も添加しなくともよい。添加する場合は前駆体形成時に
スラリーとして添加しても良く、また、粉状のものを乾
燥済前駆体と共に混合して焼成する方法でも好ましく用
いられる。更に焼結防止剤に特に限定はなく、蛍光体の
種類、焼成条件によって適宜選択される。例えば、蛍光
体の焼成温度域によって800℃以下での焼成にはTi
2等の金属酸化物が、1000℃以下での焼成にはS
iO2が、1700℃以下での焼成にはAl2 3が各々
好ましく使用される。
【0033】本発明においては、焼成後の蛍光体を洗浄
することが望ましいが、必ずしも洗浄する必要はない。
【0034】本発明の蛍光体の平均粒径に特に限定はな
いが、1.0μm以下であることが好ましく、0.8μ
m以下であることがより好ましく、0.5μm以下であ
ることが更に好ましく、0.01μm以上0.3μm以
下であることが最も好ましい。ここで示す平均粒径と
は、粒子が立方体或いは八面体のいわゆる正常晶である
場合には、粒子の稜の長さをいう。また、正常晶でない
場合、例えば球状、棒状、或いは平板状の粒子の場合に
は、粒子の体積と同等な球を考えたときの直径にて示し
ている。
【0035】本発明において、蛍光体粒子の形状に特に
限定はないが、立方体形状が好ましく、更には八面体形
状が好ましく、球形状がより好ましい態様である。
【0036】本発明の蛍光体は、粒径分布の変動係数に
特に限定はないが、100%以下であることが好まし
く、50%以下であることが更に好ましく、30%以下
であることが最も好ましい。ここで粒子サイズの変動係
数とは、下式によって定義される値である。
【0037】粒子分布の広さ(変動係数)[%]=(粒
子サイズの標準偏差/粒子サイズの平均値)×100 本発明において、無機蛍光体は、必要に応じて表面改質
剤や界面活性剤、微粒子シリカゲル、エアロジル、アル
ミナ等のマット化剤等により表面改質や分散性の向上を
図っても良い。
【0038】本発明に用いられる金属酸化物系無機蛍光
体の組成は特に制限はない。以下に結晶母体の好ましい
例を列挙する。
【0039】Y22S、Y3Al512、Y2SiO3、Z
2SiO4、Y23、BaMgAl 1017、BaAl12
19、(Ba、Sr、Mg)O・aAl23、(Y、G
d)BO3、YO3、SnO2、Ca10(PO46(F,
Cl)2、(Ba、Sr)(Mg、Mn)Al1017
(Sr、Ca、Ba、Mg)10(PO46Cl2、(L
a、Ce)PO4、CeMgAl1119、GdMgB5
10、Sr227、Sr4Al1425 以上の結晶母体及び賦活剤または共賦活剤は、同族の元
素と一部置き換えたものでもよいし、とくに元素組成に
制限はなく、紫外線を吸収して可視光を発するものであ
ればよい。
【0040】以下で、本発明の無機蛍光体の用途を例示
するが、本発明の無機蛍光体の用途はこれに限定される
ものではない。
【0041】本発明の無機蛍光体は、プラズマディスプ
レイパネル、フィールドエミッションディスプレイ、紫
外発光有機エレクトロルミネッセンスディスプレイをは
じめとするフラットパネルディスプレイ用蛍光体、カラ
ー陰極線管用蛍光体、インクジェット用インク、電子写
真用トナー、ハロゲン化銀写真材料等の色材・メディア
用蛍光体、増感紙用蛍光体として用いられる。
【0042】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
【0043】〔実施例1〕 (蛍光体1)水1000mlをA液とした。
【0044】水500mlにイットリウムのイオン濃度
が0.4659mol/l、ガドリニウムのイオン濃度
が0.2716mol/l、ユウロピウムのイオン濃度
が0.0388mol/lとなるように硝酸イットリウ
ム六水和物、硝酸ガドリニウム、硝酸ユウロピウム六水
和物を溶解しB液とした。
【0045】水500mlにホウ素のイオン濃度が0.
7763mol/lとなるようにホウ酸を溶解しC液と
した。
【0046】図1に示される接液部が全てステンレス製
になっている処理槽にA液を入れ、接液部が全てステン
レス製になっている撹拌翼を用いて撹拌を行った。その
状態でB液、C液をA液の入った処理槽の下部添加ノズ
ルより100ml/minの速度で等速添加を行った。
添加後45分間熟成を行い、前駆体1を得た。その後前
駆体1を濾過乾燥し乾燥前駆体1を得た。
【0047】さらに乾燥前駆体1を1400℃酸化条件
下で2時間焼成し蛍光体1を得た。 (蛍光体2)撹拌部をZrNに変更したこと以外は、蛍
光体1と同様の方法で蛍光体2を得た。
【0048】(蛍光体3)処理槽内壁をZrNによりコ
ーティングしたこと以外は蛍光体1と同様の方法で蛍光
体3を得た。
【0049】(蛍光体4)原料接液部分を全てZrNに
よりコーティングしたこと以外は蛍光体1と同様の方法
で蛍光体4を得た。
【0050】(蛍光体5)水800mlに珪素のイオン
濃度が0.4655mol/lとなるようにメタ珪酸ナ
トリウムを溶解しA液とした。
【0051】水800mlに亜鉛のイオン濃度が0.8
845mol/lとなるように塩化亜鉛を溶解しB液と
した。
【0052】水200mlにマンガンのイオン濃度が
0.1862mol/lとなるように塩化マンガン四水
和物を溶解しC液とした。
【0053】図1に示される接液部が全てステンレス製
になっている処理槽にA液を入れ、55℃に保ちながら
接液部が全てステンレス製になっている撹拌翼を用いて
撹拌を行った。その状態で同じく55℃に保たれたB液
を、A液の入った処理槽下部添加ノズルより80ml/
minの速度で、同じく55℃に保たれたC液を20m
l/minの速度で定速添加を行った。添加終了後12
0分間熟成を行い、前駆体5を得た。その後前駆体5を
濾過乾燥し乾燥前駆体5を得た。
【0054】さらに乾燥前駆体5を1050℃窒素雰囲
気下で3時間焼成し蛍光体5を得た。
【0055】(蛍光体6)撹拌部をZrNに変更するこ
と以外は蛍光体5と同様の方法で蛍光体6を得た。
【0056】(蛍光体7)処理槽をZrNによりコーテ
ィングすること以外は蛍光体5と同様の方法で蛍光体7
を得た。
【0057】(蛍光体8)原料接液部分を全てZrNに
よりコーティングすること以外は蛍光体5と同様の方法
で蛍光体8を得た。
【0058】得られた蛍光体は真空紫外線(146n
m)を照射し、それぞれの発光強度を求めた。次いで蛍
光体1を100%とした相対発光強度を算出した。
【0059】
【表1】
【0060】上記の通り、本発明の技術を用いることに
より高発光強度を有する蛍光体の合成が可能となった。
【0061】〔実施例2〕 (蛍光体9)水1000mlをA液とした。
【0062】水500mlにイットリウムのイオン濃度
が0.4659mol/l、ガドリニウムのイオン濃度
が0.2716mol/l、ユウロピウムのイオン濃度
が0.0388mol/lとなるように硝酸イットリウ
ム六水和物、硝酸ガドリニウム、硝酸ユウロピウム六水
和物を溶解しB液とした。
【0063】水500mlにホウ素のイオン濃度が0.
7763mol/lとなるようにホウ酸を溶解しC液と
した。
【0064】図1に示される接液部が全てステンレス製
になっている処理槽にA液を入れ、接液部が全てステン
レス製になっている撹拌翼を用いて撹拌を行った。
【0065】その状態でB液、C液をA液の入った処理
槽の下部添加ノズルより100ml/minの速度で等
速添加を行った。添加後45分間熟成を行い、前駆体9
を得た。その後前駆体9を濾過乾燥し乾燥前駆体9を得
た。
【0066】さらに乾燥前駆体9を1400℃酸化条件
下で2時間焼成し蛍光体9を得た。 (蛍光体10)撹拌部をPTFEによりコーティングす
ること以外は蛍光体9と同様の方法で蛍光体10を得
た。
【0067】(蛍光体11)処理槽をPTFEによりコ
ーティングすること以外は(蛍光体9)と同様の方法で
蛍光体11を得た。
【0068】(蛍光体12)接液部分を全てPTFEに
よりコーティングすること以外は蛍光体9と同様の方法
で蛍光体12を得た。
【0069】(蛍光体13)水800mlに珪素のイオ
ン濃度が0.4655mol/lとなるようにメタ珪酸
ナトリウムを溶解しA液とした。
【0070】水800mlに亜鉛のイオン濃度が0.8
845mol/lとなるように塩化亜鉛を溶解しB液と
した。
【0071】水200mlにマンガンのイオン濃度が
0.1862mol/lとなるように塩化マンガン四水
和物を溶解しC液とした。
【0072】図1に示される接液部が全てステンレス製
になっている処理槽にA液を入れ、55℃に保ちながら
接液部が全てステンレス製になっている撹拌翼を用いて
撹拌を行った。その状態で同じく55℃に保たれたB液
を、A液の入った処理槽下部添加ノズルより80ml/
minの速度で、同じく55℃に保たれたC液を20m
l/minの速度で定速添加を行った。添加終了後12
0分間熟成を行い、前駆体13を得た。その後前駆体1
3を濾過乾燥し乾燥前駆体13を得た。
【0073】さらに乾燥前駆体13を1050℃窒素雰
囲気下で3時間焼成し蛍光体13を得た。
【0074】(蛍光体14)撹拌部をPTFEによりコ
ーティングすること以外は蛍光体13と同様の方法で蛍
光体14を得た。
【0075】(蛍光体15)処理槽をPTFEによりコ
ーティングすること以外は蛍光体13と同様の方法で蛍
光体15を得た。
【0076】(蛍光体16)原料接液部分を全てPTF
Eによりコーティングすること以外は蛍光体13と同様
の方法で蛍光体16を得た。
【0077】得られた蛍光体は真空紫外線(146n
m)を照射し、それぞれの発光強度を求めた。次いで蛍
光体9を100%とした相対発光強度を算出した。
【0078】
【表2】
【0079】上記の通り、本発明の技術を用いることに
より高発光強度を有する蛍光体の合成が可能となった。
【0080】
【発明の効果】本発明により、液相法を用いて製造され
る金属酸化物系無機蛍光体において、発光強度が良好な
金属酸化物系無機蛍光体の製造装置及び該装置によって
製造する方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】前駆体の製造装置の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 処理槽 2 撹拌部 3、4、6 添加ノズル 5、センサー 7、8、9 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 隆行 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 (72)発明者 岡田 尚大 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 4H001 CA01 CF01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前駆体を液相法により作製する金属酸化
    物系無機蛍光体の製造装置において、該前駆体または該
    蛍光体を構成する少なくとも1種類の元素が接触する部
    分の少なくとも一部がセラミックスであることを特徴と
    する金属酸化物系無機蛍光体の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記セラミックスがTiAlN、Ti
    C、TiCN、TiN、TiO2、CrC、CrN、T
    aC、TaN、ZrC、ZrN、SiC、Si34及び
    Al23の中の少なくとも1種の化合物で形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の金属酸化物系無機
    蛍光体の製造装置。
  3. 【請求項3】 前駆体を液相法により作製する金属酸化
    物系無機蛍光体の製造装置において、該前駆体または該
    蛍光体を構成する少なくとも1種類の元素が接触する部
    分の少なくとも一部がフッ素樹脂であることを特徴とす
    る金属酸化物系無機蛍光体の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記フッ素樹脂がPTFE、PFA、F
    EP、ETFE、PCTFE、ECTFE、PVDF、
    PVFの中の少なくとも1種の化合物でなされているこ
    とを特徴とする請求項3に記載の金属酸化物系無機蛍光
    体の製造装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の製造
    装置を用いて前駆体を製造することを特徴とする金属酸
    化物系無機蛍光体の製造方法。
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