JP2003138253A - 蛍光体前駆体粒子及び蛍光体の製造方法 - Google Patents

蛍光体前駆体粒子及び蛍光体の製造方法

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JP2003138253A JP2002228494A JP2002228494A JP2003138253A JP 2003138253 A JP2003138253 A JP 2003138253A JP 2002228494 A JP2002228494 A JP 2002228494A JP 2002228494 A JP2002228494 A JP 2002228494A JP 2003138253 A JP2003138253 A JP 2003138253A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】粒度分布が狭く、球状であるために、陰極線
管、蛍光ランプ、プラズマディスプレーパネル及びフィ
ールドエミッションディスプレーなどに用いる際に均質
で緻密な高輝度蛍光膜を形成することが可能であり、し
かも、高純度で化学組成が均一であるために優れた発光
特性を示す蛍光体及びその前駆体粒子を安価に製造する
方法を提供する。 【解決手段】蛍光体前駆体の原料成分を反応させる蛍光
体前駆体粒子の製造方法において、前記原料成分を気相
又は液相を含む均一相中又は多相中で管型反応器内を流
通させながら臨界点未満の温度と圧力の条件下で反応さ
せると共に、固体状の蛍光体原料を析出させ、これを連
続的に取得する蛍光体前駆体粒子の製造方法、及び得ら
れた蛍光体前駆体粒子をさらに焼成する蛍光体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陰極線管、蛍光ラン
プ、プラズマディスプレーパネル(PDP)、及びフィ
ールドエミッションディスプレー(FED)などに用い
ることが可能な蛍光体及びその前駆体粒子の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管、蛍光ランプ、PDP及びFE
Dなどに用いられる複合酸化物蛍光体は、従来、原料粉
末を混合したものを坩堝などの焼成容器に入れた後、高
温で長時間加熱することにより固相反応を起こさせ、そ
れをボールミルなどで微粉砕することにより製造されて
きた。
【0003】しかし、この方法で製造された蛍光体は不
規則形状粒子が凝集した粉末からなっており、この蛍光
体を上記用途に使用した場合には、塗布して得られる蛍
光膜が不均質で充填密度の低いものとなるために発光特
性が低かった。また、固相反応後のボールミルなどによ
る微粉砕処理中に蛍光体に物理的及び化学的な衝撃が加
えられるために、粒子内や表面に欠陥が発生して発光強
度が低下するという不都合があった。さらには、坩堝な
どの焼成容器に入れて高温で長時間加熱するために、坩
堝からの不純物の混入による発光特性の低下が起こるこ
とや、原料粉末の粒度によっては固相反応が十分に進行
せずに不純物相が混在して発光特性の低下を招くことが
あった。また、高温で長時間加熱する際の消費エネルギ
ーが大きいために、蛍光体の製造コストを高くしてい
た。
【0004】また、蛍光体前駆体の原料成分を反応させ
る蛍光体前駆体粒子の製造方法において、反応器内で気
相又は液相を含む均一相中又は多相中で原料成分を臨界
点以下の温度と圧力の条件下で反応させ、固体状の蛍光
体原料を析出させ、これを回分的に取得する蛍光体前駆
体粒子の製造方法が従来から知られている。しかし、こ
の方法では蛍光体前駆体粒子を回分的に取得するため
に、反応初期と後期の液相中の原料成分濃度や固体状蛍
光体前駆体粒子の析出有無などの反応条件の相違によ
り、析出する蛍光体前駆体粒子の結晶性や化学組成や粒
子径などの特性が反応初期と後期で異なっていて、更に
は反応槽の攪拌強度・方法の適否によって反応槽中に局
所的な反応原料の濃度や温度の分布が生じ、結果として
均一な結晶性、化学組成、粒子径の固体状蛍光体前駆体
粒子を析出させることが困難だった。
【0005】一方、蛍光体の原料成分を反応させる蛍光
体の製造方法において、管型反応器内を流通させながら
原料成分を臨界点以上の温度と圧力の条件下で反応させ
ると共に、固体状の蛍光体を析出させる蛍光体の製造方
法が知られている。しかし、この方法は、臨界点以上の
温度と圧力を得るために、高温高圧用の特殊容器を必要
とし、多大なエネルギーを投入する必要がある等、蛍光
体を工業的に安価に製造する上では問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】粒度分布が狭く、球状
であるために、陰極線管、蛍光ランプ、プラズマディス
プレーパネル及びフィールドエミッションディスプレー
などに用いる際に均質で緻密な高輝度蛍光膜を形成する
ことが可能であり、しかも、高純度で化学組成が均一で
あるために優れた発光特性を示す蛍光体及びその前駆体
粒子を安価に製造する方法を提供することが必要とされ
ていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み鋭意検討した結果、蛍光体前駆体粒子を得るに当
たって、臨界点以下の条件下、管型反応器で反応原料を
均一とした状態で反応生成物を析出させることによって
上記目的が達成できることを見出して、本発明を完成し
た。
【0008】即ち、本発明は、以下の各手段から構成さ
れる。 (1) 蛍光体前駆体の原料成分の化学反応によって蛍
光体前駆体粒子を取得する蛍光体前駆体粒子の製造方法
において、前記原料成分を気相又は液相を含む均一相中
又は多相中で管型反応器内を流通させながら臨界点未満
の温度と圧力の条件下で反応させると共に、固体状の蛍
光体原料を析出させ、これを連続的に取得することを特
徴とする蛍光体前駆体粒子の製造方法。
【0009】(2) 反応を液相中で行う、上記(1)
に記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。 (3) 原料成分として少なくとも2種の原料成分を使
用する、上記(1)又は(2)に記載の蛍光体前駆体粒
子の製造方法。 (4) 原料成分(A)と原料成分(B)との少なくと
も2種の原料成分を使用し、前記原料成分(A)と前記
原料成分(B)とを別個に管型反応器に供給する、上記
(1)〜(3)のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒
子の製造方法。
【0010】(5) 原料成分の反応条件が−100〜
300℃の温度範囲で20MPa以下の圧力範囲であ
る、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の蛍光体
前駆体粒子の製造方法。 (6) 反応前の原料温度が、原料溶液の凝固点以上で
あってかつ反応温度よりも20℃以上低い温度である、
上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の蛍光体前駆
体粒子の製造方法。
【0011】(7) 原料成分が金属塩を含む、上記
(1)〜(6)のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒
子の製造方法。 (8) 原料溶液の濃度が100mol/m3以上、飽
和溶解度以下である、上記(1)〜(7)のいずれか1
つに記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。 (9) 原料溶液のpHが1.3〜2.5である、上記
(1)〜(8)のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒
子の製造方法。
【0012】(10) 原料成分がランタンとリンとを
含み、蛍光体前駆体粒子がリン酸ランタンを含む、上記
(1)〜(9)のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒
子の製造方法。 (11) 原料成分がランタン、ガドリニウム及びイッ
トリウムから選ばれる少なくとも1種類の稀土類元素と
セリウムとテルビウムとリンとを含有する、上記(1)
〜(10)のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の
製造方法。
【0013】(12) 原料成分が、ランタン、ガドリ
ニウム及びイットリウムから選ばれる少なくとも1種類
の稀土類元素の硝酸塩と、硝酸セリウムと、硝酸テルビ
ウムと、リン酸又はリン酸二水素アンモニウムを含む、
上記(11)に記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。 (13) 管型反応器の内壁表面が、蛍光体前駆体粒子
の付着しにくい材質である、上記(1)〜(12)のい
ずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。
【0014】(14) 上記(1)〜(13)のいずれ
か1つに記載の方法で得られた蛍光体前駆体粒子をさら
に焼成処理することを特徴とする蛍光体の製造方法。 (15) 蛍光体前駆体一次粒子が集合して二次粒子を
形成している蛍光体前駆体粒子組成物であって、該粒子
組成物の体積平均径の値から±30%の粒径の範囲に全
粒子の70%以上を含むことを特徴とする蛍光体前駆体
粒子組成物。
【0015】(16) 蛍光体前駆体二次粒子の最小粒
径からの累積体積分率が10%及び50%になる粒径を
それぞれD10及びD50とするとき、D10/D50
の値が0.65以上である、上記(15)に記載の蛍光
体前駆体粒子組成物。 (17) 全二次粒子の70%以上がアスペクト比0.
9以上の二次粒子である、上記(15)又は(16)に
記載の蛍光体前駆体粒子組成物。
【0016】(18) 蛍光体前駆体の柱状結晶が放射
線状に集合してなることを特徴とする蛍光体前駆体粒
子。 (19) アスペクト比が0.9以上である、上記(1
8)に記載の蛍光体前駆体粒子。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に詳細に説明す
る。蛍光体前駆体の原料成分を反応させる蛍光体前駆体
粒子の製造方法において、反応開始前の状態を、気相又
は液相を含む均一相か又はこれらが混在する多相の状態
とすることが反応系全体において反応を均一に進行させ
る上で重要である。また、反応を液相中で行うことは、
液相中で高濃度の原料成分を反応させることが可能とな
るために、特に好ましい。
【0018】管型反応器としては、一端から原料を導入
し他端から蛍光体前駆体粒子を取り出せる管状構造であ
るならば、どの様なものでも使用することができ、例え
ば、金属製の鋼管の他、多孔性の膜の厚さ方向に延びる
空隙を利用することも可能である。反応器の材料として
は、一般的には内部をフッ素樹脂などでコーティング又
はライニングを施した鋼管が使用されるが、ガラス、シ
リコーン、炭素材料、有機高分子等からなるチューブ等
を使用することもできる。いずれの場合も、原料成分と
の反応の少ない材質を選ぶことが好ましい。
【0019】反応管に粒子が付着すると、滞留時間にム
ラができるため粒径が不均一となり、付着する粒子が多
いと、収率が低下するばかりでなく反応管が閉塞し連続
運転が不可能となる。この点で、管壁への粒子の付着が
少ない、シリコーン製の反応管が好ましい。反応器の径
は、目的とする蛍光体前駆体粒子の粒径以上であれば、
特に制限はないが、通常10nm以上であり、好ましく
は1μm以上、さらに好ましくは100μm以上であ
る。ただしあまりに径が大きいと管型反応器としてのメ
リットが低下する傾向にあるので、通常は50mm以下
とする。最も好ましくは、原料を所定の温度と圧力に容
易に一定時間保持して、蛍光体前駆体粒子の化学組成や
結晶性や粒子径や形状を均一にするために、管型反応器
として、内径は0.1〜50mmを有する、反応温度以
上の耐熱性が有り、反応圧力以上の耐圧管を使用する。
管型反応器の長さは、反応の速度に合わせて必要な流通
反応時間が取れる長さとする。反応器の長さを長く取る
必要が有る場合には、螺旋状の管型反応器とすることが
装置全体を小型にできるために好ましい。
【0020】蛍光体前駆体粒子の析出反応を促進させる
ために、反応系に少量の蛍光体前駆体粒子を種結晶とし
て連続的もしくは間欠的に供給することが好ましい場合
がある。種結晶の存在下で蛍光体前駆体粒子の析出反応
を実施すると、種結晶を核として結晶成長が起きるため
に、粒度分布が極めて狭い蛍光体前駆体粒子を得ること
が可能となる。また、種結晶の存在下で蛍光体前駆体粒
子の析出反応の完了までの時間を短くできるために、管
型反応器の長さを短くできるなどの利点がある。
【0021】原料成分を管型反応器に供給して蛍光体前
駆体粒子の析出反応を行った際に、原料成分の一部が反
応せずに未反応のまま蛍光体前駆体粒子と混在した状態
で管型反応器を通過し、蛍光体前駆体粒子の収率が低下
することがある。この様な場合には、残存した原料を生
成した蛍光体前駆体粒子からフィルターなどを使用して
分別したのち、必要に応じ組成を再調整した後、反応器
入口へ再度供給することが収率を改善するために有効で
ある。
【0022】原料成分の反応は、管型反応器内を流通さ
せながら前記原料成分を臨界点未満の温度と圧力の条件
下で実施する。臨界点を超えるような高温・高圧条件を
得るためには、装置をこれに耐えるような構造とするた
めに高価な装置が必要となり、結果として、蛍光体前駆
体粒子や蛍光体の製造費用の上昇を招くため、好ましく
ない。さらに、反応温度が低すぎる場合には、粒子の成
長が遅く、得られる粒子径が小さくなるとともに、粒子
収率が低下し、反応温度が高すぎる場合には、粒子収率
は増大するが、得られる粒子の粒径が小さくなるととも
に、粒径が不均一、粒子の形状が不均一となる問題があ
る。したがって、反応温度は、通常−100〜300℃
であるが、好ましくは−20℃以上、さらに好ましくは
−10℃以上であり、また好ましくは100℃以下であ
る。
【0023】また、反応温度を低くすると緻密な粒子が
得られるため、上記温度範囲において、緻密な粒子を得
るためには40℃以下にすることが好ましく、疎な粒子
を得るためには40℃以上にすることが好ましい。ただ
し、反応温度が低くなると収率が低下するため、収率を
確保する上では、30℃以上にするとよい。また、反応
圧力は、絶対圧で0MPaよりも大きければよいが、通
常20MPa以下、好ましくは1MPa以下である。
【0024】原料成分の種類に特に制限はなく、1種又
は2種以上の原料成分を用いてこれを化学反応させるこ
とができるが、通常は少なくとも2種類の原料成分を使
用する。原料成分(A)と原料成分(B)の少なくとも
2種の原料成分を用いる場合、これら反応原料を管型反
応器に供給する前に予め混合して均一な状態にしてもよ
く、また、別個に管型反応器に供給してもよい。
【0025】原料成分(A)と原料成分(B)とを予め
混合する前者の方法の場合、反応後の組成の均一性をよ
り有効に確保することができる。この場合、通常、管型
反応器の温度や圧力の条件とは異なる条件で混合操作を
実施する。このようにして十分に混合された原料成分を
管型反応器に供給し、反応が起きる温度や圧力などの条
件にすることにより、蛍光体前駆体粒子が析出する。
【0026】一方、原料成分(A)と原料成分(B)と
を別個に管型反応器に供給する後者の方法の場合、2種
の原料成分が常温・常圧の条件で好ましくない組成や粒
子径を有する蛍光体前駆体粒子が析出してしまうのを有
効に防止することができる。このようにすることで、制
御された温度と圧力などの条件下で、所望の組成、粒子
径および粒子形態(形状)を有する蛍光体前駆体粒子を
析出することが可能となる。
【0027】前者の方法と後者の方法とを比較した場
合、生産プロセスの制御が容易である点や、析出する粒
子の粒度分布をよりシャープにすることができる点で、
好ましくは後者の方法を用いる。反応前の原料温度は、
通常−100〜300℃であり、好ましくは−20℃以
上、さらに好ましくは−10℃以上であり、また好まし
くは100℃以下であるが、前者及び後者のどちらの方
法でも、高い粒子収率と均一な粒径分布ならびに均一な
球形状を得るためには、管型反応器に供給する前の原料
の温度は、反応温度よりも低い方が好ましく、反応前の
原料温度が、原料溶液の凝固点以上であって、かつ反応
温度よりも20℃以上低い温度、好ましくは反応温度よ
りも40℃以上低い温度である。
【0028】特に、原料混合部の温度が高すぎる場合に
悪影響が顕著であり、原料温度が高すぎる場合には、原
料混合部の温度が高くなり、生成する粒子の粒径と形状
が不均一になる。このため、反応温度に比べて原料混合
部温度を低くすることが有効である。原料成分として、
少なくとも1種の金属塩を使用し、これを水等の液相中
にて反応に供するのが好ましい。この場合、複数の金属
塩同士を反応させることもでき、また、金属塩と他の反
応原料、例えば有機酸、無機酸、塩類とを反応させるこ
ともできる。原料成分に使用される、金属塩をはじめと
する塩類としては、各種の有機酸塩及び無機酸塩を使用
することができる。
【0029】原料成分であるランタノイド塩の濃度が1
00mol/m3以上、飽和溶解度以下、好ましくは2
00mol/m3以上とすることにより、粒子は緻密に
なる。蛍光体前駆体粒子が緻密な程、それから得られる
蛍光体の強度が高く、蛍光特性が高いため好ましい。ま
た、粒子径の大きな蛍光体前駆体を得るためには、原料
濃度は高い方が好ましく、100mol/m3以上にす
るとよい。
【0030】球状で、大きな粒子を得るためには、原料
溶液のpHは通常1.3以上、好ましくは1.5以上で
あり、2.5以下、好ましくは2.0以下である。pH
が低すぎると、球状の粒子は得られにくく、pHが高す
ぎると粒子が成長せず、粒子径が小さいものとなる。原
料成分として、各種のものを使用することによって、析
出させる粒子の組成を制御することができる。析出させ
る粒子は、蛍光体の前駆体として使用できるものであれ
ば、特に制限はないが、稀土類元素(イットリウムを含
む。以下同じ)の塩、例えばリン酸ランタノイドを挙げ
ることができる。
【0031】リン酸ランタン系蛍光体の前駆体粒子を製
造する場合には、原料成分として少なくともランタンと
リンとを含有させるのが好ましい。中でも、硝酸ランタ
ン等のランタンの塩とリン酸又はリン酸塩とを原料成分
として使用するのが好ましい。この場合、ランタンとリ
ンとの配合比は、ランタンとリンとの原子比として、通
常0.3:1〜2:1、好ましくは0.5:1〜2:
1、より好ましくは0.7:1〜1.5:1とする。
【0032】また、蛍光灯などに使用されている緑色蛍
光体の前駆体粒子を製造する場合には、原料成分として
ランタン、ガドリニウム及びイットリウムから選ばれる
少なくとも1種類の稀土類元素とセリウムとテルビウム
とリンとを含有させるのが好ましい。その結果、発光特
性の優れた緑色蛍光体を合成することが可能となる。中
でも、ランタン、ガドリニウム及びイットリウムから選
ばれる少なくとも1種類の稀土類元素の塩とセリウムの
塩とテルビウムの塩とリン酸又はリン酸塩とを原料とし
て使用するのが好ましい。この場合、上記稀土類元素、
セリウム及びテルビウムの塩としては、各種の無機酸塩
や有機酸塩を使用できる。最も好ましくは、ランタン、
ガドリニウム及びイットリウムから選ばれる少なくとも
1種類の稀土類元素の硝酸塩と硝酸セリウムと硝酸テル
ビウムとリン酸又はリン酸二水素アンモニウムを用い
る。その結果、低い温度と圧力の下で容易に蛍光体原料
から蛍光体前駆体粒子を製造することが可能となる。
【0033】この場合、ランタン、ガドリニウム及びイ
ットリウムから選ばれる少なくとも1種類の稀土類元素
とセリウムとテルビウムとリンとの原料成分比を、通
常、次の範囲とすることによって、輝度と色度の点で望
ましい発光特性を示す蛍光体を製造することができる。
【0034】
【表1】 0.25≦Ml/(Ml+Mc+Mt)≦0.80 0.15≦Mc/(Ml+Mc+Mt)≦0.40 0.05≦Mt/(Ml+Mc+Mt)≦0.35 0.90≦Mp/(Ml+Mc+Mt)≦1.10 (ここで、Ml、Mc、Mt及びMpは、それぞれ順に
ランタン、ガドリニウム及びイットリウムから選ばれる
少なくとも1種類の稀土類元素、セリウム、テルビウム
並びにリンのモル数を示す。) 上記原料成分比は、好ましくは次の範囲とする。
【0035】
【表2】 0.30≦Ml/(Ml+Mc+Mt)≦0.70 0.20≦Mc/(Ml+Mc+Mt)≦0.40 0.10≦Mt/(Ml+Mc+Mt)≦0.30 0.95≦Mp/(Ml+Mc+Mt)≦1.05 また、この場合、さらに原料成分にモル比でMpに対し
て1〜500ppmのアルミニウム(Al)を含有させ
て蛍光体前駆体粒子を製造すると、これを使用して得ら
れる蛍光体の温度消光が改善されるほか、その蛍光体を
用いて蛍光膜化した場合、塗布性が良好となる効果を奏
する。
【0036】得られた蛍光体前駆体粒子をさらに焼成処
理すると、発光特性の良好な蛍光体を製造できる。焼成
時の雰囲気と温度と時間を適宜調整することによってさ
らに良好な発光特性を示す蛍光体を製造することができ
る。雰囲気を形成するガスとしては、空気、酸素、二酸
化炭素、一酸化炭素、窒素、水素、少量の水素を含む窒
素やアルゴン、硫化水素や二硫化炭素を含有する窒素や
水素やアルゴンなどが使用できるが、良好な発光特性を
得るためには、蛍光体の化学組成と発光に関与する付活
剤イオンの種類により気体を選択することが重要であ
る。例えば、酸化物を主相とする蛍光体を合成する場合
には、空気、酸素、窒素、水素、少量の水素を含む窒素
やアルゴンからなる雰囲気が好ましい。一方、硫化物や
酸硫化物を主相とする蛍光体を合成する場合には、窒
素、水素、少量の水素を含む窒素やアルゴン、硫化水素
や二硫化炭素を含有する窒素や水素やアルゴンなどが好
ましい。また、酸化雰囲気で原子価を保ちやすいEu3+
等を付活イオンとする酸化物を主相とする蛍光体を合成
する場合には、空気や酸素などを用いた酸化性雰囲気が
好ましく、還元雰囲気で原子価を保ちやすいEu2+等を
付活イオンとする酸化物を主相とする蛍光体を合成する
場合には、水素、少量の水素を含む窒素やアルゴンなど
のガスからなる還元性雰囲気が好ましい。
【0037】焼成温度は、500〜1800℃の範囲内
の温度とするのが好ましい。焼成温度が低すぎると、結
晶性が低い上に付活剤イオンが結晶内に付活されないた
めに、発光特性が低くなる傾向にある。一方、焼成温度
が高すぎると、不要なエネルギーを消費する。結晶性が
高く発光特性の良好な酸化物を主相とする蛍光体を製造
するためには、焼成温度を900〜1800℃の範囲内
の温度とするのが好ましい。
【0038】また、結晶性が高く発光特性の良好な硫化
物を主相とする蛍光体を製造するためには、焼成温度を
500〜1100℃の範囲内の温度とするのが好まし
い。また、結晶性が高く発光特性の良好な酸硫化物を主
相とする蛍光体を製造するためには、焼成温度を500
〜1300℃の範囲内の温度とするのが好ましい。焼成
時間は、15分間以上、24時間以下の範囲内の時間で
行うのが好ましい。焼成時間が短すぎると、結晶性が低
い上に付活剤イオンが結晶内に付活されないために、発
光特性が低くなる傾向にある。一方、焼成時間が長すぎ
ると、不要なエネルギーを消費する。
【0039】本発明で得られる蛍光体前駆体粒子は、蛍
光体前駆体一次粒子が集合して二次粒子を形成している
蛍光体前駆体粒子組成物である。また、蛍光体前駆体粒
子は、蛍光体前駆体の柱状結晶が放射状に集合した構造
をしている。更に、本発明の製造方法によれば、適切な
反応場と適切な反応条件を選定することが可能となり、
粒子形状や粒子径を最適に制御して極めて球状に近い粒
子を得ることができる。その結果、極めて発光特性に優
れた蛍光体を得ることが可能となる。具体的には、本発
明の製造法によって、得られる球状粒子のアスペクト比
を0.9〜1.0、特に0.92〜1.0と、従来にな
い極めて球形に近い形状とすることができる。ここで、
アスペクト比は、球状粒子の最小直径をdminとし、
最大直径をdmaxとした場合にdmin/dmaxと
定義される。また、本発明の蛍光体前駆体粒子組成物に
おいて、全二次粒子の70%以上がアスペクト比0.9
以上の二次粒子であるのが好ましい。さらに具体的に
は、上記の製造方法によって、アスペクト比が0.9〜
1.0、特には0.92〜1.0のリン酸ランタン系等
の稀土類金属リン酸塩蛍光体を得ることができる。
【0040】また、本発明の製造方法によって、粒径分
布が極めてシャープな粒子を得ることができる。例え
ば、本発明の製造方法によって、D10/D50の値を
0.65以上、D90/D50の値を1.35以下、特
には1.3以下とすることができる。ここで、D10、
D50及びD90は、最小粒径からの累積体積分率が、
それぞれ10%、50%及び90%になる粒径と定義さ
れる。具体的には、上記の製造方法によって、D10/
D50の値が0.65以上、D90/D50の値が1.
35以下、特には1.3以下のリン酸ランタン系等の稀
土類金属リン酸塩蛍光体を得ることができる。また、本
発明の製造方法によって、体積平均径の値から±30%
の粒径の範囲に、全粒子の70%以上、特には75%以
上を包含させることができる。さらには、体積平均径の
値から±20%の粒径の範囲に、全粒子の70%以上、
特には75%以上を包含させることができる。ここで、
体積平均径とは、粒径のデータを粒子の体積を重み係数
にして平均して得られる平均粒径と定義される。具体的
には、上記の製造方法によって、体積平均径の値から±
30%の粒径の範囲に全粒子の70%以上、特には75
%以上を包含したリン酸ランタン系等の稀土類金属リン
酸塩蛍光体、さらには、体積平均径の値から±20%の
粒径の範囲に全粒子の70%以上を包含したリン酸ラン
タン系等の稀土類金属リン酸塩蛍光体を得ることができ
る。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。 (実施例1)硝酸ランタン濃度10mol/m3の水溶
液と、リン酸濃度20mol/m3の水溶液をそれぞ
れ、20℃で調製した。内径2mm、長さ4mのテフロ
ン(R)製流通式管型反応器を40℃温浴内に設置し、
2つの原料流体は温浴内の反応器入口部で合流させて、
反応器へと連続的に供給した。両原料溶液の流量は、硝
酸ランタン水溶液が8.2cm3/min、リン酸水溶
液が8.6cm3/minとした。反応液の反応器内滞
留時間は43秒である。反応器からの流出液に含まれる
粒子を、公称孔径1μmのメンブレンフィルターを用い
て濾別して、目的のリン酸ランタン粒子を得た。回収さ
れた粒子の原料ランタンに対する収率は47%で、空時
収率は0.72kg/(m3・min)であった。ま
た、粒子径と粒子形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察
した(図1)。得られた粒子のアスペクト比は0.95
で中央粒径(個数平均径に相当)が1.6μmの均一な
粒径の球状の粒子であった。また、図2に示す累積分布
曲線から求めたD10、D50及びD90は、それぞれ
順に1.5μm、1.7μm及び2.1μmであった
(D10/D50=0.88)。体積平均径1.75μ
mから±30%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割
合は92%であり、体積平均径1.75μmから±20
%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合は84%で
あった。一方、濾液を高周波誘導結合プラズマ発光分析
装置で分析して液中のランタン濃度から反応率を求めた
ところ、反応率は67%であった。
【0042】(実施例2)原料成分を混合した場合の金
属元素比がLa:Ce:Tb=50:30:20で、ラ
ンタン、セリウム、テルビウムの合計のイオン濃度が1
0mol/m3となるよう調製した硝酸ランタノイド水
溶液と濃度20mol/m3のリン酸水溶液を室温で調
製し、40℃に予熱した後、硝酸ランタノイド水溶液2
8cm3/min、リン酸水溶液30cm3/minの流
量で、40℃の温浴中に設置したシリコーン製管型反応
器の入口部分にそれぞれ連続的に供給した。反応器の内
径は5mm、長さは3m、反応液の滞留時間は61秒と
した。反応器からの流出液に含まれる粒子を、メンブレ
ンフィルターを用いて濾別して、目的の蛍光体前駆体粒
子を得た。回収された粒子の原料ランタノイドに対する
収率は75%で、空時収率は0.85kg/(m3・m
in)であった。この粒子の構成金属元素比をエネルギ
ー分散型X線分光器を用いて測定したところ、混合した
原料成分のそれとほぼ一致していた。
【0043】(実施例3)原料成分を混合した場合の金
属元素比がLa:Ce:Tb=55:30:15で、ラ
ンタン、セリウム、テルビウムの合計のイオン濃度が1
0mol/m3となるよう調製した硝酸ランタノイド水
溶液と濃度20mol/m3のリン酸水溶液を室温で調
製し、40℃に予熱した後、硝酸ランタノイド水溶液
6.8cm3/min、リン酸水溶液9.5cm3/mi
nの流量で、40℃の温浴中に設置したシリコーン製管
型反応器の入口部分にそれぞれ連続的に供給した。反応
器の内径は5mm、長さは3m、反応液の滞留時間は2
30秒とした。反応器からの流出液に含まれる粒子を、
メンブレンフィルターを用いて濾別して、目的の蛍光体
前駆体粒子を得た。回収された粒子の空時収率は0.2
2kg/(m3・min)であった。この粒子の構成金
属元素比をエネルギー分散型X線分光器を用いて測定し
たところ、混合した原料成分のそれとほぼ一致してい
た。また、粒子径と粒子形状を走査型電子顕微鏡を用い
て観察した。得られた粒子のアスペクト比は0.92で
中央粒径(個数平均径に相当)が1.0μmの均一な粒
径の球状の粒子であった。また、図3に示す累積分布曲
線から求めたD10、D50及びD90は、それぞれ順
に0.75μm、1.1μm及び1.4μmであった
(D10/D50=0.68)。体積平均径1.1μm
から±30%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合
は79%であり、体積平均径1.1μmから±20%の
粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合は56%であっ
た。一方、濾液を高周波誘導結合プラズマ発光分析装置
で分析して液中のランタンイオン濃度から反応率を求め
たところ、反応率は99%であった。得られた蛍光体前
駆体粒子を水素を含有する窒素雰囲気下にて1200℃
で1時間焼成して球状の蛍光体を合成した。得られた蛍
光体の粒子は、ほぼ球状をしており、そのアスペクト比
は0.92であった。また、この蛍光体は良好な緑色発
光を示した。
【0044】(実施例4)原料成分を混合した場合の金
属元素比がLa:Ce:Tb=60:20:20で、ラ
ンタン、セリウム、テルビウムの合計のイオン濃度が1
0mol/m3となるよう調製した硝酸ランタノイド水
溶液と濃度20mol/m3のリン酸水溶液とを室温で
調製し、40℃に予熱した後、硝酸ランタノイド水溶液
28cm3/min、リン酸水溶液30cm3/minの
流量で、40℃の温浴中に設置したシリコーン製管型反
応器の入口部分にそれぞれ連続的に供給した。反応器の
内径は5mm、長さは3m、反応液の滞留時間は62秒
とした。反応器からの流出液に含まれる粒子を、メンブ
レンフィルターを用いて濾別して、目的の蛍光体前駆体
粒子を得た。回収された粒子の原料ランタノイドに対す
る収率は63%で、空時収率は0.693kg/(m3
・min)であった。得られた粒子の走査型電子顕微鏡
写真を図4に示す。
【0045】(実施例5)原料成分を混合した場合の金
属元素比がLa:Ce:Tb=60:25:15で、ラ
ンタン、セリウム、テルビウムの合計のイオン濃度が1
0mol/m3となるよう調製した硝酸ランタノイド水
溶液と濃度20mol/m3のリン酸水溶液とを室温で
調製し、40℃に予熱した後、硝酸ランタノイド水溶液
28cm3/min、リン酸水溶液30cm3/minの
流量で、40℃の温浴中に設置したシリコーン製管型反
応器の入口部分にそれぞれ連続的に供給した。反応器の
内径は5mm、長さは3m、反応液の滞留時間は61秒
とした。反応器からの流出液に含まれる粒子を、メンブ
レンフィルターを用いて濾別して、目的の蛍光体前駆体
粒子を得た。回収された粒子の原料ランタノイドに対す
る収率は64%で、空時収率は0.713kg/(m3
・min)であった。また、粒子径と粒子形状を走査型
電子顕微鏡を用いて観察した(図5)。得られた粒子の
アスペクト比は0.94で中央粒径(個数平均径に相
当)が1.7μmの均一な粒径の球状の粒子であった。
また、図6に示す累積分布曲線から求めたD10、D5
0及びD90は、それぞれ順に1.4μm、1.7μm
及び2.1μmであった(D10/D50=0.8
2)。体積平均径1.7μmから±30%の粒径の範囲
の粒子の全粒子に対する割合は94%であり、体積平均
径1.7μmから±20%の粒径の範囲の粒子の全粒子
に対する割合は78%であった。
【0046】(実施例6)硝酸ランタン濃度10mol
/m3の水溶液と、リン酸濃度20mol/m3の水溶液
をそれぞれ、室温で調製した。内径3.5mm、長さ
5.3mのガラス製流通式管型反応器を40℃温浴内に
設置し、2つの原料流体は40℃に予熱した後、温浴内
の反応器入口部で合流させて、反応器へと連続的に供給
した。両原料溶液の流量は、硝酸ランタン水溶液が12
cm3/min、リン酸水溶液が13cm3/minとし
た。反応液の反応器内滞留時間は120秒である。反応
器からの流出液に含まれる粒子を、公称孔径1μmのメ
ンブレンフィルターを用いて濾別、乾燥後秤量した。回
収されたリン酸ランタン粒子の原料ランタンに対する収
率は、初期には100%であったが経時的に低下し、5
0min後には40%以下となった。また、粒子径と粒
子形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。得られた
粒子のアスペクト比は0.77で中央粒径(個数平均径
に相当)が0.49μmの均一な粒径の球状の粒子であ
った。図7に示す累積分布曲線から求めたD10、D5
0及びD90は、それぞれ順に0.42μm、0.55
μm及び0.68μmであった(D10/D50=0.
76)。体積平均径0.55μmから±30%の粒径の
範囲の粒子の全粒子に対する割合は94%であり、体積
平均径0.55μmから±20%の粒径の範囲の粒子の
全粒子に対する割合は67%であった。
【0047】(実施例7)反応器を内径3mm、長さ
5.3mのシリコーン製流通式管型反応器とし、2つの
原料溶液の流量を、硝酸ランタン水溶液が9.2cm3
/min、リン酸水溶液が8.6cm3/minとした
こと以外は実施例6と同じ条件と方法で、リン酸ランタ
ン粒子を合成した。回収されたリン酸ランタン粒子の原
料ランタンに対する収率は、100%であり、80mi
n以上にわたって定常的に粒子が得られた。また、得ら
れた粒子のアスペクト比は0.86で中央粒径(個数平
均径に相当)が0.86μmの均一な粒径の球状の粒子
であった。図8に示す累積分布曲線から求めたD10、
D50及びD90は、それぞれ順に0.70μm、0.
83μm及び0.96μmであった(D10/D50=
0.84)。体積平均径0.83μmから±30%の粒
径の範囲の粒子の全粒子に対する割合は100%であ
り、体積平均径0.83μmから±20%の粒径の範囲
の粒子の全粒子に対する割合は95%であった。実施例
6よりも粒径が均一な粒子が安定的に得られた。
【0048】(実施例8)反応器を内径3mm、長さ
5.3mのテフロン(R)製流通式管型反応器とし、2
つの原料溶液の流量を、硝酸ランタン水溶液が9.3c
3/min、リン酸水溶液が9.3cm3/minとし
たこと以外は実施例6と同じ条件と方法で、リン酸ラン
タン粒子を合成した。回収されたリン酸ランタン粒子の
原料ランタンに対する収率は、84%であった。また、
得られた粒子のアスペクト比は0.85で中央粒径(個
数平均径に相当)が1.10μmの均一な粒径の球状の
粒子であった。図9に示す累積分布曲線から求めたD1
0、D50及びD90は、それぞれ順に0.95μm、
1.30μm及び1.75μmであった(D10/D5
0=0.73)。体積平均径1.30μmから±30%
の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合は81%であ
り、体積平均径1.30μmから±20%の粒径の範囲
の粒子の全粒子に対する割合は56%であった。実施例
7に比べて、粒径が不均一であった。
【0049】(実施例9)硝酸を添加しpHを2.11
に調節した硝酸ランタン濃度100mol/m3の水溶
液と、硝酸を添加しpHを0.91に調節したリン酸濃
度200mol/m3の水溶液をそれぞれ室温で調製し
た。内径3mm、長さ5.3mのシリコーン製流通式管
型反応器を40℃温浴内に設置し、2つの原料流体は4
0℃に予熱した後、温浴内の反応器入口部で合流させ
て、反応器へと連続的に供給した。両原料溶液の流量
は、硝酸ランタン水溶液が9.8cm3/min、リン
酸水溶液が9.7cm3/minとした。両原料溶液の
混合後のpHの推算値は1.19、反応液の反応器内滞
留時間は120秒である。反応器からの流出液に含まれ
る粒子を、公称孔径1μmのメンブレンフィルターを用
いて濾別、回収した。回収されたリン酸ランタン粒子の
粒子径と粒子形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察し
た。得られた粒子は図14に示すように非球形で、アス
ペクト比は0.5で中央粒径(個数平均径に相当)が
0.78μmの均一な粒径の球状の粒子であった。累積
分布曲線から求めたD10、D50及びD90は、それ
ぞれ順に0.66μm、0.88μm及び1.11μm
であった(D10/D50=0.75)。体積平均径
0.88μmから±30%の粒径の範囲の粒子の全粒子
に対する割合は88%であり、体積平均径0.88μm
から±20%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合
は63%であった。
【0050】(実施例10)硝酸ランタン濃度100m
ol/m3の水溶液と、リン酸濃度200mol/m3
水溶液をそれぞれ室温で調製した。内径3mm、長さ
5.3mのシリコーン製流通式管型反応器を40℃温浴
内に設置し、2つの原料流体は40℃に予熱した後、温
浴内の反応器入口部で合流させて、反応器へと連続的に
供給した。両原料溶液の流量は、硝酸ランタン水溶液が
8.8cm3/min、リン酸水溶液が9.1cm3/m
inとした。反応液の反応器内滞留時間は130秒であ
る。硝酸ランタン水溶液のpHは2.61、リン酸水溶
液のpHは1.22で、両原料溶液の混合後のpHの推
算値は1.50である。反応器からの流出液に含まれる
粒子を、公称孔径1μmのメンブレンフィルターを用い
て濾別、乾燥後秤量した。回収されたリン酸ランタン粒
子の原料ランタンに対する収率は53%で、空時収率は
2.9kg/(m3・min)であった。また、粒子径
と粒子形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。得ら
れた粒子は図15に示すように球形で、アスペクト比は
0.9で中央粒径(個数平均径に相当)が0.84μm
の均一な粒径の球状の粒子であった。図10に示す累積
分布曲線から求めたD10、D50及びD90は、それ
ぞれ順に0.74μm、0.89μm及び1.11μm
であった(D10/D50=0.83)。体積平均径
0.89μmから±30%の粒径の範囲の粒子の全粒子
に対する割合は96%であり、体積平均径0.89μm
から±20%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合
は78%であった。
【0051】(実施例11)アンモニア水を添加しpH
を3.68に調節した硝酸ランタン濃度100mol/
3の水溶液と、アンモニア水を添加しpHを1.86
に調節したリン酸濃度200mol/m3の水溶液をそ
れぞれ室温で調製した。内径3mm、長さ5.3mのシ
リコーン製流通式管型反応器を40℃温浴内に設置し、
2つの原料流体は40℃に予熱した後、温浴内の反応器
入口部で合流させて、反応器へと連続的に供給した。両
原料溶液の流量は、硝酸ランタン水溶液が9.9cm3
/min、リン酸水溶液が9.2cm3/minとし
た。両原料溶液の混合後のpHの推算値は2.17、反
応液の反応器内滞留時間は120秒である。反応器から
の流出液に含まれる粒子を、公称孔径1μmのメンブレ
ンフィルターを用いて濾別、乾燥後秤量した。回収され
たリン酸ランタン粒子の原料ランタンに対する収率は9
6%で、空時収率は5.9kg/(m3・min)であ
った。また、粒子径と粒子形状を走査型電子顕微鏡を用
いて観察した。得られた粒子は図16に示すように球形
であったが、平均径は0.3μmであった。
【0052】(実施例12)硝酸ランタン濃度200m
ol/m3の水溶液と、リン酸濃度400mol/m3
水溶液をそれぞれ室温で調製した。両原料溶液の流量
を、硝酸ランタン水溶液が10cm3/min、リン酸
水溶液が11cm3/minとした。原料濃度と原料溶
液流量以外の条件と方法は実施例10と同じである。回
収されたリン酸ランタン粒子の原料ランタンに対する収
率は39%で、空時収率は4.9kg/(m3・mi
n)であった。また、粒子径と粒子形状を走査型電子顕
微鏡を用いて観察した。得られた粒子は、図17に示す
ように球形であり、アスペクト比は0.85で中央粒径
(個数平均径に相当)が1.08μmの均一な粒径の球
状の粒子であった。図10に示す累積分布曲線から求め
たD10、D50及びD90は、それぞれ順に0.96
μm、1.22μm及び1.55μmであった(D10
/D50=0.79)。体積平均径1.22μmから±
30%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合は93
%であり、体積平均径1.22μmから±20%の粒径
の範囲の粒子の全粒子に対する割合は70%であった。
【0053】(実施例13)硝酸ランタン濃度100m
ol/m3の水溶液と、リン酸濃度200mol/m3
水溶液をそれぞれ室温で調製した。内径3mm、長さ
5.3mのシリコーン製流通式管型反応器を40℃温浴
内に設置し、反応器の入り口、即ち、2つの原料水溶液
が合流し混合する部分を冷却し、反応器へと連続的に供
給した。両原料溶液の流量を、硝酸ランタン水溶液、リ
ン酸水溶液ともに9.7cm3/minとした。2つの
原料水溶液が合流し混合する部分の混合溶液の温度は1
5℃であった。反応液の反応器内滞留時間は120秒で
ある。反応器からの流出液に含まれる粒子を、実施例1
0と同様に回収した。回収されたリン酸ランタン粒子の
原料ランタンに対する収率は、24%で、空時収率は
1.5kg/(m3・min)であった。また、粒子径
と粒子形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。得ら
れた粒子は、図18に示すように球形であり、アスペク
ト比は0.92で中央粒径(個数平均径に相当)が0.
92μmの均一な粒径の球状の粒子であった。図11に
示す累積分布曲線から求めたD10、D50及びD90
は、それぞれ順に0.93μm、1.11μm及び1.
28μmであった(D10/D50=0.84)。体積
平均径1.11μmから±30%の粒径の範囲の粒子の
全粒子に対する割合は95%であり、体積平均径1.1
1μmから±20%の粒径の範囲の粒子の全粒子に対す
る割合は85%であった。
【0054】(実施例14)シリコーン製流通式管型反
応器を60℃温浴内に設置したこと以外は実施例13と
同様にして、リン酸ランタン粒子を回収した。回収され
たリン酸ランタン粒子の原料ランタンに対する収率は、
40%で、空時収率は2.3kg/(m3・min)で
あった。また、粒子径と粒子形状を走査型電子顕微鏡を
用いて観察した。得られた粒子は、図19に示すように
球形であり、アスペクト比は0.91で中央粒径(個数
平均径に相当)が1.15μmの均一な粒径の球状の粒
子であった。図12に示す累積分布曲線から求めたD1
0、D50及びD90は、それぞれ順に1.15μm、
1.27μm及び1.43μmであった(D10/D5
0=0.91)。体積平均径1.27μmから±30%
の粒径の範囲の粒子の全粒子に対する割合は99%であ
り、体積平均径1.27μmから±20%の粒径の範囲
の粒子の全粒子に対する割合は97%であった。上記実
施例において、実施例6,7及び8は、反応管内壁表面
の材質に関連する例であり、反応管をシリコーンにする
ことにより(実施例7)、均一な粒径の粒子(体積平均
径±30%、±20%の割合が高くなっている)が安定
的に得られており、ガラス(実施例6)では、反応管に
粒子が付着し、時間が経つにつれて収率が低下してお
り、テフロン(R)管(実施例8)では、収率は安定し
ているが、粒径が不均一になっている。不均一になる理
由は解明出来ていないが、管への付着と剥離が継続的に
起こり、粒子の滞留時間が不均一になっているものと推
定される。
【0055】実施例9、13及び14は、反応前の原料
温度の設定に関連する例であり、混合部温度を下げるこ
とにより(実施例13及び14)、球状粒子が得られ
(アスペクト比が1に近づき)、均一な粒径の粒子が得
られている。また、反応温度を上げることにより(実施
例14)、収率が高くなっている。実施例7、10及び
12は、原料溶液の濃度に関連する例であり、原料の濃
度を高くすることにより、粒径(体積平均径)の大きな
粒子が得られており、また、濃度が高くなることによっ
て緻密な粒子が得られていることが写真より判断され
る。
【0056】実施例9、10及び11は、原料溶液のp
Hに関連する例であり、適正な範囲である実施例10に
比べ、pHの低い実施例9はアスペクト比が小さく、ま
た、pHが高い実施例11は粒径が小さくなっているこ
とが写真より判断される。
【0057】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
粒度分布が狭く、球状であるために、陰極線管、蛍光ラ
ンプ、プラズマディスプレーパネル、及び、フィールド
エミッションディスプレーなどに用いる際に均質で緻密
な高輝度蛍光膜を形成することが可能であり、しかも、
高純度で化学組成が均一であるために優れた発光特性を
示す蛍光体及びその前駆体粒子を安価に製造する方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた粒子の走査型電子顕微鏡
写真
【図2】 実施例1で得られた粒子の累積分布曲線
【図3】 実施例3で得られた粒子の累積分布曲線
【図4】 実施例4で得られた粒子の走査型電子顕微鏡
写真
【図5】 実施例5で得られた粒子の走査型電子顕微鏡
写真
【図6】 実施例5で得られた粒子の累積分布曲線
【図7】 実施例6で得られた粒子の累積分布曲線
【図8】 実施例7で得られた粒子の累積分布曲線
【図9】 実施例8で得られた粒子の累積分布曲線
【図10】 実施例10及び実施例12で得られた粒子
の累積分布曲線
【図11】 実施例13で得られた粒子の累積分布曲線
【図12】 実施例14で得られた粒子の累積分布曲線
【図13】 実施例7で得られた粒子の走査型電子顕微
鏡写真
【図14】 実施例9で得られた粒子の走査型電子顕微
鏡写真
【図15】 実施例10で得られた粒子の走査型電子顕
微鏡写真
【図16】 実施例11で得られた粒子の走査型電子顕
微鏡写真
【図17】 実施例12で得られた粒子の走査型電子顕
微鏡写真
【図18】 実施例13で得られた粒子の走査型電子顕
微鏡写真
【図19】 実施例14で得られた粒子の走査型電子顕
微鏡写真
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦孝一 京都府相楽郡精華町桜ヶ丘3丁目34番地16 号 (72)発明者 中西章夫 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 (72)発明者 木島直人 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社内 Fターム(参考) 4H001 CA02 CF01 CF02 XA08 XA15 XA39 XA57 XA58 XA64 XA65

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光体前駆体の原料成分の化学反応によ
    って蛍光体前駆体粒子を取得する蛍光体前駆体粒子の製
    造方法において、前記原料成分を気相又は液相を含む均
    一相中又は多相中で管型反応器内を流通させながら臨界
    点未満の温度と圧力の条件下で反応させると共に、固体
    状の蛍光体原料を析出させ、これを連続的に取得するこ
    とを特徴とする蛍光体前駆体粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 反応を液相中で行う、請求項1に記載の
    蛍光体前駆体粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 原料成分として少なくとも2種の原料成
    分を使用する、請求項1又は2に記載の蛍光体前駆体粒
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】 原料成分(A)と原料成分(B)との少
    なくとも2種の原料成分を使用し、前記原料成分(A)
    と前記原料成分(B)とを別個に管型反応器に供給す
    る、請求項1〜3のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体
    粒子の製造方法。
  5. 【請求項5】 原料成分の反応条件が−100〜300
    ℃の温度範囲で20MPa以下の圧力範囲である、請求
    項1〜4のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の製
    造方法。
  6. 【請求項6】反応前の原料温度が、原料溶液の凝固点以
    上であってかつ反応温度よりも20℃以上低い温度であ
    る、請求項1〜5のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体
    粒子の製造方法。
  7. 【請求項7】 原料成分が金属塩を含む、請求項1〜6
    のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。
  8. 【請求項8】 原料溶液の濃度が100mol/m3
    上、飽和溶解度以下である、請求項1〜7のいずれか1
    つに記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。
  9. 【請求項9】 原料溶液のpHが1.3〜2.5であ
    る、請求項1〜8のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体
    粒子の製造方法。
  10. 【請求項10】 原料成分がランタンとリンとを含み、
    蛍光体前駆体粒子がリン酸ランタンを含む、請求項1〜
    9のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 原料成分がランタン、ガドリニウム及
    びイットリウムから選ばれる少なくとも1種類の稀土類
    元素とセリウムとテルビウムとリンとを含有する、請求
    項1〜10のいずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 原料成分が、ランタン、ガドリニウム
    及びイットリウムから選ばれる少なくとも1種類の稀土
    類元素の硝酸塩と、硝酸セリウムと、硝酸テルビウム
    と、リン酸又はリン酸二水素アンモニウムを含む、請求
    項11に記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。
  13. 【請求項13】 管型反応器の内壁表面が、蛍光体前駆
    体粒子の付着しにくい材質である、請求項1〜12のい
    ずれか1つに記載の蛍光体前駆体粒子の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1つに記載
    の方法で得られた蛍光体前駆体粒子をさらに焼成処理す
    ることを特徴とする蛍光体の製造方法。
  15. 【請求項15】 蛍光体前駆体一次粒子が集合して二次
    粒子を形成している蛍光体前駆体粒子組成物であって、
    該粒子組成物の体積平均径の値から±30%の粒径の範
    囲に全粒子の70%以上を含むことを特徴とする蛍光体
    前駆体粒子組成物。
  16. 【請求項16】 蛍光体前駆体二次粒子の最小粒径から
    の累積体積分率が10%及び50%になる粒径をそれぞ
    れD10及びD50とするとき、D10/D50の値が
    0.65以上である、請求項15に記載の蛍光体前駆体
    粒子組成物。
  17. 【請求項17】 全二次粒子の70%以上がアスペクト
    比0.9以上の二次粒子である、請求項15又は16に
    記載の蛍光体前駆体粒子組成物。
  18. 【請求項18】 蛍光体前駆体の柱状結晶が放射線状に
    集合してなることを特徴とする蛍光体前駆体粒子。
  19. 【請求項19】 アスペクト比が0.9以上である、請
    求項18に記載の蛍光体前駆体粒子。
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