JP2003328912A - スタータ - Google Patents

スタータ

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JP2003328912A
JP2003328912A JP2002135451A JP2002135451A JP2003328912A JP 2003328912 A JP2003328912 A JP 2003328912A JP 2002135451 A JP2002135451 A JP 2002135451A JP 2002135451 A JP2002135451 A JP 2002135451A JP 2003328912 A JP2003328912 A JP 2003328912A
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pinion
starter
ring gear
plunger
starter motor
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Application number
JP2002135451A
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English (en)
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Shuichi Takahama
修一 高浜
Itsuhito Yamauchi
逸人 山内
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
    • F02N15/022Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch
    • F02N15/023Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch of the overrunning type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N11/00Starting of engines by means of electric motors
    • F02N11/08Circuits or control means specially adapted for starting of engines
    • F02N11/0851Circuits or control means specially adapted for starting of engines characterised by means for controlling the engagement or disengagement between engine and starter, e.g. meshing of pinion and engine gear
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/10Structural association with clutches, brakes, gears, pulleys or mechanical starters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リングギヤの端面に傷等が存在しても、リン
グギヤとの噛合不良を防止し、エンジンの始動不良を低
減できるスタータを提供する。 【解決手段】 スタータリレー3及びスタータスイッチ
6の吸引コイル7を介して流れる補助回転電流によりス
タータモータ11を駆動し、この補助回転電流により発
生した吸引コイル7の磁界でプランジャ12を吸引し、
ピニオン14を押し出してリングギヤ15に噛合わせ、
ピニオン14及びリングギヤ15がほぼ噛み合った時点
で、プランジャ12の可動接点9が固定接点10に接続
し、スタータモータ11に通電してエンジンを始動する
スタータにおいて、ピニオン14のリングギヤ15側端
面の回転方向側の歯面に、面取り部14bが形成されて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンを始動
するスタータの構造に関し、特にピニオンとリングギヤ
の噛み合わせの向上に係るものである。
【0002】
【従来の技術】図7(a)は従来のスタータの構造を示
す部分断面図である。図において、スタータは、回転力
を発生するスタータモータ11と、このスタータモータ
11に連結される遊星減速装置20と、遊星減速装置2
0の出力軸22に配設されるオーバーランニングクラッ
チ25と、このオーバーランニングクラッチ25と一体
的に出力軸22上を摺動するピニオン14が設けられて
いる。また、スタータは、スタータモータ11への通電
を行い、シフトレバー13を介してオーバーランニング
クラッチ25と一体的にピニオン14をエンジンのリン
グギヤ15側へ付勢するスタータスイッチ6が設置され
ている。
【0003】シフトレバー13は、支点部13aを中心
として回動可能に取り付けられ、その一端13bがオー
バーランニングクラッチ25に係合され、他端13cが
スタータモータ11上方に取り付けられたスタータスイ
ッチ6のプランジャ12に連結されている。
【0004】スタータスイッチ6は、吸引コイル7及び
保持コイル8と、吸引コイル7及び保持コイル8の外周
を覆って磁気回路の一部を構成するフレーム32と、吸
引コイル7及び保持コイル8の後端側に配設されて磁気
回路の一部を構成するコア33と、吸引コイル7及び保
持コイル8の内周に軸方向に摺動自在に配されたプラン
ジャ12と、プランジャ12を常時前方へ付勢するリタ
ーンスプリング34と、プランジャ12の後端に取り付
けられている可動接点9と、可動接点9に相対して配さ
れて外部配線との接続を行う一対の固定接点10により
構成されている。
【0005】図7(b)は図7(a)のピニオン14を
A方向から視た平面図、図7(c)は同じく図7(a)
のピニオン14をB方向から視た正面図である。図7
(b)及び(c)において、140はピニオンの歯面、
141はピニオンの外径部、142はピニオンの歯底部
を示しており、ピニオン14の前端部(リングギヤ側端
面)の反回転方向の歯面には、面取り部14aが設けら
れている。この面取り部14aの存在によりピニオン1
4がリングギヤ15にスムーズに噛み合うことができ
る。
【0006】次に、従来のスタータの動作を図7に基づ
いて説明する。キースイッチ(図示せず)がONされる
とスタータリレー(図示せず)内のリレーコイル(図示
せず)が励磁され、リレー接点(図示せず)が閉じる。
リレー接点(図示せず)が閉じると、スタータスイッチ
6内の吸引コイル7及び保持コイル8に電流が流れ、吸
引コイル7及び保持コイル8,フレーム32,コア3
3,プランジャ12に磁気回路が形成されて、プランジ
ャ12がコア33側に吸引される。これにより、プラン
ジャ12は、リターンスプリング34の付勢力に抗して
後方(図示左方向)に移動する。このプランジャ12の
移動に伴って、シフトレバー13が支点部13aを回動
中心として図示反時計回りに回動する。このシフトレバ
ー13の回動によりその一端13bがオーバーランニン
グクラッチ25のリヤ側端面に当接し、オーバーランニ
ングクラッチ25が図示右方向に押圧されて、オーバー
ランニングクラッチ25とピニオン14とが一体となっ
て出力軸22上を図示右方向に移動する。
【0007】一方、リレー接点(図示せず)及び吸引コ
イル7を介して補助回転電流がスタータモータ11に流
れることにより、スタータモータ11が比較的低速度で
回転し、このスタータモータ11の回転が遊星歯車減速
装置20、オーバーランニングクラッチ25を介してピ
ニオン14に伝わって、ピニオン14が回転する。そし
て、ピニオン14の前端部の反回転方向に設けた面取り
部14aにより、ピニオン14とリングギヤ15がスム
ーズに噛合う。ピニオン14とリングギヤ15がほぼ噛
合った時点で、スタータスイッチ6の可動接点9と固定
接点10が閉じて、バッテリからの電流がスタータモー
タ11に流れ、スタータモータ11の高回転が遊星歯車
減速装置20、オーバーランニングクラッチ25を介し
てピニオン14に伝わる。そして、ピニオン14が高回
転することにより、リングギヤ15を介してエンジンを
クランキングする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のスタータにおい
ては、下記の問題点を有していた。
【0009】(1)従来のスタータは、補助回転電流で
発生するスタータモータ11の補助回転トルクにより、
ピニオン14がリングギヤ15の端面上を摺動した後、
ピニオン14の面取り部14aがリングギヤ15の歯と
接触しつつ、ピニオン14が軸方向へ移動してリングギ
ヤ15と噛み合っていた。そのため、リングギヤ15の
端面(ピニオン14と接触する側の端面)に傷が存在す
る場合、ピニオン14が当該傷に引っ掛かり摺動でき
ず、リングギヤ15との噛合不良となることがあった。
【0010】(2)また、従来、ピニオン14の歯面の
回転方向側はピニオン14の前端面と直角のエッジを形
成しているか、場合によっては前記エッジに加え、切削
加工のカエリが残っていることがある。そのため、ピニ
オン14がリングギヤ15に押し付けられた状態で、補
助回転トルクによりピニオン14が回転した場合、前記
のエッジ又はカエリによりリングギヤ15が傷つきやす
くなっていた。
【0011】(3)前記(1)の対策として、補助回転
電流を大きくし補助回転トルクを大きくすることがある
が、この場合、リレー接点にも大きい電流が流れるた
め、リレー接点として容量が大きく溶着しにくい高価な
材料を、また、吸引コイル7として線径が太いものを使
用する必要があり、それぞれコストアップの要因となっ
ていた。
【0012】(4)更に、エンジンの始動不良となった
場合、ドライバーがキースイッチをONし続ける場合が
あり、特に補助回転電流を大きくしている場合には、吸
引コイル7に流れる電流によりスタータスイッチ6が熱
ダメージを受けやすくなる問題があった。
【0013】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたものであり、リングギヤの端面に傷等
が存在しても、リングギヤとの噛合不良を防止し、エン
ジンの始動不良を低減できるスタータを提供する。
【0014】また、リングギヤの端面の傷の発生を低減
するスタータを提供する。
【0015】更に、補助回転トルク及び補助回転電流を
低く設定して、スタータスイッチ及びリレー接点のコス
トを低減するスタータを提供する。
【0016】また、エンジンの始動不良時に見られる、
ドライバーのキースイッチ連続通電を防止しスタータス
イッチの熱ダメージを低減するスタータを提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明のスタータは、
スタータモータと、上記スタータモータの出力軸側にス
プライン結合されたオーバーランニングクラッチと、上
記オーバーランニングクラッチと一体的に上記出力軸上
を軸方向に摺動するピニオンと、キースイッチがONさ
れるとリレー接点が閉じるスタータリレーと、上記リレ
ー接点が閉じると吸引コイルに電流が流れてプランジャ
が吸引され、このプランジャの可動接点が固定接点側に
移動するスタータスイッチと、上記プランジャの移動に
伴って上記オーバーランニングクラッチ及び上記ピニオ
ンをエンジンのリングギヤ方向に押し出すシフトレバー
を備え、上記スタータリレー及び上記吸引コイルを介し
て流れる補助回転電流により、上記スタータモータを駆
動し、上記補助回転電流により発生した上記吸引コイル
の磁界で上記プランジャを吸引し、上記ピニオンを押し
出して上記リングギヤに噛合わせ、上記ピニオン及び上
記リングギヤがほぼ噛み合った時点で、上記プランジャ
の上記可動接点が上記固定接点に接続し、上記スタータ
モータに通電してエンジンを始動するスタータにおい
て、上記ピニオンの上記リングギヤ側端面の回転方向側
の歯面に、面取り部が形成されていることを特徴とす
る。
【0018】また、この発明のスタータは、スタータモ
ータと、上記スタータモータの出力軸側にスプライン結
合されたオーバーランニングクラッチと、上記オーバー
ランニングクラッチと一体的に上記出力軸上を軸方向に
摺動するピニオンと、キースイッチがONされるとリレ
ー接点が閉じるスタータリレーと、上記リレー接点が閉
じると吸引コイルに電流が流れてプランジャが吸引さ
れ、このプランジャの可動接点が固定接点側に移動する
スタータスイッチと、上記プランジャの移動に伴って上
記オーバーランニングクラッチ及び上記ピニオンをエン
ジンのリングギヤ方向に押し出すシフトレバーを備え、
上記スタータリレー及び上記吸引コイルを介して流れる
補助回転電流により、上記スタータモータを駆動し、上
記補助回転電流により発生した上記吸引コイルの磁界で
上記プランジャを吸引し、上記ピニオンを押し出して上
記リングギヤに噛合わせ、上記ピニオン及び上記リング
ギヤがほぼ噛み合った時点で、上記プランジャの上記可
動接点が上記固定接点に接続し、上記スタータモータに
通電してエンジンを始動するスタータにおいて、上記ピ
ニオンの上記リングギヤ側端面の回転方向側の歯面に、
ダレ形状部が形成されていることを特徴とする。
【0019】更に、この発明のスタータは、上記面取り
部又は上記ダレ形状部を、切削加工により作成したこと
を特徴とする。
【0020】また、この発明のスタータは、上記面取り
部又は上記ダレ形状部を、冷間鍛造加工により作成した
ことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態に係るスタータの全体構造を示す一部断面図
である。
【0022】図1において、スタータは、回転力を発生
するスタータモータ11と、このスタータモータ11の
回転を減速して出力する遊星減速装置20と、遊星減速
装置20の出力軸22にスプライン結合されているオー
バーランニングクラッチ25と、このオーバーランニン
グクラッチ25と一体的に出力軸22上を軸方向に摺動
するピニオン14が設置されている。また、スタータに
は、上記スタータモータ11への通電を行い、樹脂製の
シフトレバー13を介してオーバーランニングクラッチ
25と一体的にピニオン14をエンジンのリングギヤ1
5側へ付勢するスタータスイッチ6が設けられている。
【0023】シフトレバー13は、その中間の支点部1
3aを中心として回動可能に取り付けられ、その一端1
3bがオーバーランニングクラッチ25の後端部に係合
され、他端13cがスタータスイッチ6のプランジャ1
2の前端部に係合されている。これらシフトレバー1
3、オーバーランニングクラッチ25等の構成部品は、
フロントブラケット30により覆われている。
【0024】スタータスイッチ6は、スタータモータ1
1および遊星減速装置20の外周に位置し、その中心軸
が出力軸22と略平行に配置されている。このスタータ
スイッチ6は、通電を受けて磁力を発生する吸引コイル
7及び保持コイル8と、吸引コイル7及び保持コイル8
の外周を覆って磁気回路の一部を構成するフレーム32
と、吸引コイル7及び保持コイル8の後端側に設置され
て磁気回路の一部を構成するコア33と、吸引コイル7
及び保持コイル8の内周に軸方向に摺動自在に配された
プランジャ12と、プランジャ12を常時図示右方向へ
付勢するリターンスプリング34と、プランジャ12の
後端に取り付けられスタータモータ11への通電回路を
開閉する可動接点9と、可動接点9に相対して配置され
て外部配線との接続を行う一対の固定接点10により構
成されている。
【0025】図2はスタータの概略回路図を示す。図2
において、バッテリ1にはキースイッチ2が接続され、
このキースイッチ2のON/OFFによりスタータリレ
ー3のリレー接点5がON/OFFする。スタータリレ
ー3は、キースイッチ2のONにより励磁するリレーコ
イル4と、リレーコイル4の励磁により可動接点5aが
移動して一対の固定接点5bに接続するリレー接点5を
備えている。リレー固定接点5bの一方側はバッテリ1
に接続され、リレー固定接点5bの他方側はスタータス
イッチ6の吸引コイル7及び保持コイル8に接続されて
いる。
【0026】スタータスイッチ6は、吸引コイル7及び
保持コイル8と、吸引コイル7及び保持コイル8に電流
が流れると吸引されるプランジャ12と、このプランジ
ャ12の後端に設けられた可動接点9と、この可動接点
9が接離する一対の固定接点10が設けられている。固
定接点10の一方側はバッテリ1に接続され、他方側は
スタータモータ11に接続されている。また、吸引コイ
ル7の一方側がスタータモータ11に接続されている。
【0027】図3(a)は図1のピニオン14の平面
図、図3(b)は同じく図1のピニオン14の正面図で
ある。図3において、140はピニオンの歯面、141
はピニオンの外径部、142はピニオンの歯底部を示し
ており、ピニオン14の前端部(リングギヤ側端面)の
反回転方向の歯面には、面取り部14aが設けられてい
る。更に、ピニオン14の前端部(リングギヤ側端面)
の回転方向の歯面には、リングギヤ15の端面に存在す
る傷等を回避するための面取り部14bが設けられてい
る。
【0028】次に、この発明の実施の形態1のスタータ
の動作を図に基づいて説明する。
【0029】キースイッチ2がONされるとスタータリ
レー3内のリレーコイル4が励磁され、リレー可動接点
5aがリレー固定接点5bに吸引されることによりリレ
ー接点5が閉じる。リレー接点5が閉じると、スタータ
スイッチ6内の吸引コイル7及び保持コイル8に電流が
流れる。この吸引コイル7及び保持コイル8に電流が流
れると、吸引コイル7及び保持コイル8,フレーム3
2,コア33,プランジャ12に磁気回路が形成され、
プランジャ12がコア33側に吸引される。これによ
り、プランジャ12は、リターンスプリング34の付勢
力に抗して後方(図示左方向)に移動する。このプラン
ジャ12の移動に伴って、シフトレバー13が支点部1
3aを回動中心として図示反時計回りに回動する。この
シフトレバー13の回動によりその一端13bがオーバ
ーランニングクラッチ25のリヤ側端面に当接し、オー
バーランニングクラッチ25が図示右方向に押圧され
て、オーバーランニングクラッチ25とピニオン14と
が一体となって出力軸22上を図示右方向に移動する。
【0030】ピニオン14の端面がリングギヤ15の端
面に当接した時点で、ピニオン14の軸方向の移動は一
旦止まる。一方、リレー接点5及び吸引コイル7を介し
て補助回転電流がスタータモータ11に流れることによ
り、スタータモータ11が比較的低速度で回転し、この
スタータモータ11の回転が遊星歯車減速装置20、オ
ーバーランニングクラッチ25を介してピニオン14に
伝わって、ピニオン14が回転する。そして、ピニオン
14が回転することにより、ピニオン14の前端面がリ
ングギヤ15の端面上を摺動するが、このとき、ピニオ
ン14の前端面の回転方向側に面取り部14bを設けて
いるので、リングギヤ15の端面に傷が存在する場合で
も、容易に当該傷を乗越えて、リングギヤ端面上を摺動
することができる。
【0031】図4は、この時のピニオン14とリングギ
ヤ15の端面の摺動状態を示す図である。図において、
ピニオン14に設けた面取り部14bが、リングギヤ1
5の端面に存在する傷200を乗越えている状態を示
す。なお、図において、ピニオン14は図1のC方向か
ら視ており、リングギヤ15は図1のD方向から視てい
る。また、150はリングギヤ15の歯面、151はリ
ングギヤ15の外径部、152はリングギヤ15の歯底
部である。
【0032】そして、ピニオン14とリングギヤ15が
ほぼ噛合った時点で、スタータスイッチ6の可動接点9
と固定接点10が閉じて、バッテリ1から大電流がスタ
ータモータ11に流れ、スタータモータ11の高回転が
遊星歯車減速装置20、オーバーランニングクラッチ2
5を介してピニオン14に伝わる。そして、ピニオン1
4が高回転することにより、リングギヤ15を介してエ
ンジンをクランキングする。
【0033】以上のように、実施の形態1によれば、下
記の効果を奏する。
【0034】(1)リングギヤ15の端面(ピニオン1
4と接触する側の端面)に傷等が存在しても、ピニオン
14の回転方向側の端面に面取り部14bを設けている
ので、当該面取り部14bにより当該傷を容易に乗越え
ることができ、リングギヤ15との噛合不良を防止し、
エンジンの始動不良を低減できる。
【0035】(2)また、ピニオン14の歯面の回転方
向側には、従来のようなエッジ又は切削加工のカエリが
残っていることがないので、リングギヤ15の端面の傷
の発生を抑制することができる。その結果、従来のよう
な使用回数に比例して増加傾向にあったエンジンの始動
不良を低減することができる。
【0036】(3)補助回転トルクを低く設定できるた
め、吸引コイル7の抵抗を低く抑える必要がなくなり、
吸引コイル7の線径またはコイルの巻数を下げることが
できる。また、補助回転電流も低く抑えることができる
ため、リレー接点の容量も下げることができ、コストを
低減することができる。
【0037】(4)エンジンの始動不良時に見られる、
ドライバーのキースイッチ連続通電によるスタータスイ
ッチ6の熱ダメージを低減することができる。
【0038】実施の形態2.次に、この発明の実施の形
態2によるスタータについて図により説明する。
【0039】図5(a)はこの発明の実施の形態2によ
るスタータのピニオンを示す平面図、図5(b)は同じ
くこの発明の実施の形態2によるスタータのピニオンを
示す正面図である。
【0040】図5において、ピニオン14の前端部(リ
ングギヤ側端面)の回転方向の歯面には、リングギヤ1
5の端面に存在する傷等を回避するためのダレ形状部1
4cが設けられている。このダレ形状部14cは、円弧
形状であっても良く、切削加工または冷間鍛造加工、あ
るいはそれらの組み合わせによる加工で形成する。な
お、図5において、140はピニオンの歯面、141は
ピニオンの外径部、142はピニオンの歯底部、14a
はピニオン14の前端部(リングギヤ側端面)の反回転
方向の歯面に形成された面取り部である。また、その他
の構成は実施の形態1(図1及び図2)と同様である。
【0041】図6は、実施の形態2のピニオン14とリ
ングギヤ15の端面の摺動状態を示す図である。図にお
いて、ピニオン14に設けたダレ形状部14cが、リン
グギヤ15の端面に存在する傷200を乗越えている状
態を示す。なお、図において、ピニオン14は図1のC
方向から視ており、リングギヤ15は図1のD方向から
視ている。また、150はリングギヤ15の歯面、15
1はリングギヤ15の外径部、152はリングギヤ15
の歯底部である。
【0042】以上のように、実施の形態2によれば、リ
ングギヤ15の端面(ピニオン14と接触する側の端
面)に傷等が存在しても、ピニオン14の回転方向側の
端面にダレ形状部14cを設けているので、当該ダレ形
状部14cにより当該傷を容易に乗越えることができ、
リングギヤ15との噛合不良を防止し、エンジンの始動
不良を低減することができる。その他、実施の形態1で
述べた(2)〜(4)の効果を奏する。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明のスタータによ
れば、ピニオンの回転方向側の端面に面取り部又はダレ
形状部を設けているので、リングギヤの端面(ピニオン
と接触する側の端面)に傷等が存在しても、当該面取り
部又はダレ形状部により当該傷を容易に乗越えることが
でき、リングギヤとの噛合不良を防止し、エンジンの始
動不良を低減できる。
【0044】また、ピニオンの歯面の回転方向側には、
従来のようなエッジ又は切削加工のカエリが残っている
ことがないので、リングギヤの端面の傷の発生を抑制す
ることができる。その結果、従来のような使用回数に比
例して増加傾向にあったエンジンの始動不良を低減する
ことができる。
【0045】更に、補助回転トルクを低く設定できるた
め、スタータスイッチの吸引コイルの抵抗を低く抑える
必要がなくなり、吸引コイルの線径またはコイルの巻数
を下げることができる。また、補助回転電流も低く抑え
ることができるため、リレー接点の容量も下げることが
でき、コストを低減することができる。
【0046】また、エンジンの始動不良時に見られる、
ドライバーのキースイッチ連続通電によるスタータスイ
ッチの熱ダメージを低減することができる。
【0047】更に、ピニオンの面取り部又はダレ形状部
を切削加工により作成することにより、確実にリングギ
ヤの傷等を乗越える等上記効果を奏する形状に仕上げる
ことができる。
【0048】また、ピニオンの面取り部又はダレ形状部
を冷間鍛造加工により作成することにより、安価に上記
効果を奏する形状に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態に係るスタータの全体
構造を示す一部断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態に係るスタータの概略
回路図である。
【図3】 この発明の実施の形態1によるスタータのピ
ニオンを示す平面図及び正面図である。
【図4】 この発明の実施の形態1によるスタータのピ
ニオンとリングギヤの摺動状態を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2によるスタータのピ
ニオンを示す平面図及び正面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2によるスタータのピ
ニオンとリングギヤの摺動状態を示す図である。
【図7】 従来のスタータの全体構造を示す一部断面図
である。
【符号の説明】
1 バッテリ、2 キースイッチ、3 スタータリレ
ー、4 リレーコイル、5 リレー接点、6 スタータ
スイッチ、7 吸引コイル、8 保持コイル、9可動接
点、10 固定接点、11 スタータモータ、12 プ
ランジャ、13シフトレバー、14 ピニオン、14b
面取り部、14c ダレ形状部、15 リングギヤ、
25 オーバーランニングクラッチ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スタータモータと、上記スタータモータ
    の出力軸側にスプライン結合されたオーバーランニング
    クラッチと、上記オーバーランニングクラッチと一体的
    に上記出力軸上を軸方向に摺動するピニオンと、キース
    イッチがONされるとリレー接点が閉じるスタータリレ
    ーと、上記リレー接点が閉じると吸引コイルに電流が流
    れてプランジャが吸引され、このプランジャの可動接点
    が固定接点側に移動するスタータスイッチと、上記プラ
    ンジャの移動に伴って上記オーバーランニングクラッチ
    及び上記ピニオンをエンジンのリングギヤ方向に押し出
    すシフトレバーを備え、 上記スタータリレー及び上記吸引コイルを介して流れる
    補助回転電流により、上記スタータモータを駆動し、上
    記補助回転電流により発生した上記吸引コイルの磁界で
    上記プランジャを吸引し、上記ピニオンを押し出して上
    記リングギヤに噛合わせ、上記ピニオン及び上記リング
    ギヤがほぼ噛み合った時点で、上記プランジャの上記可
    動接点が上記固定接点に接続し、上記スタータモータに
    通電してエンジンを始動するスタータにおいて、 上記ピニオンの上記リングギヤ側端面の回転方向側の歯
    面に、面取り部が形成されていることを特徴とするスタ
    ータ。
  2. 【請求項2】 スタータモータと、上記スタータモータ
    の出力軸側にスプライン結合されたオーバーランニング
    クラッチと、上記オーバーランニングクラッチと一体的
    に上記出力軸上を軸方向に摺動するピニオンと、キース
    イッチがONされるとリレー接点が閉じるスタータリレ
    ーと、上記リレー接点が閉じると吸引コイルに電流が流
    れてプランジャが吸引され、このプランジャの可動接点
    が固定接点側に移動するスタータスイッチと、上記プラ
    ンジャの移動に伴って上記オーバーランニングクラッチ
    及び上記ピニオンをエンジンのリングギヤ方向に押し出
    すシフトレバーを備え、 上記スタータリレー及び上記吸引コイルを介して流れる
    補助回転電流により、上記スタータモータを駆動し、上
    記補助回転電流により発生した上記吸引コイルの磁界で
    上記プランジャを吸引し、上記ピニオンを押し出して上
    記リングギヤに噛合わせ、上記ピニオン及び上記リング
    ギヤがほぼ噛み合った時点で、上記プランジャの上記可
    動接点が上記固定接点に接続し、上記スタータモータに
    通電してエンジンを始動するスタータにおいて、 上記ピニオンの上記リングギヤ側端面の回転方向側の歯
    面に、ダレ形状部が形成されていることを特徴とするス
    タータ。
  3. 【請求項3】 上記面取り部又は上記ダレ形状部は、切
    削加工により作成されたことを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載のスタータ。
  4. 【請求項4】 上記面取り部又は上記ダレ形状部は、冷
    間鍛造加工により作成されたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載のスタータ。
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