JP2003327811A - 樹脂組成物およびその成形品 - Google Patents

樹脂組成物およびその成形品

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JP2003327811A
JP2003327811A JP2002140562A JP2002140562A JP2003327811A JP 2003327811 A JP2003327811 A JP 2003327811A JP 2002140562 A JP2002140562 A JP 2002140562A JP 2002140562 A JP2002140562 A JP 2002140562A JP 2003327811 A JP2003327811 A JP 2003327811A
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Japan
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resin composition
polymerization
copolymer
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monomer unit
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JP2002140562A
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English (en)
Inventor
Tetsushi Oka
哲史 岡
Ryoji Takeda
良二 武田
Yasuo Ota
康雄 大田
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリマー同士の良好な分散性と優れた機械的特
性を示し、寸法安定性にも優れたフィルム、繊維、自動
車部品などの外装品、事務機器のハウジング等の射出成
形品、等に有用な耐衝撃性、耐熱性および成形品外観の
良好な成形品を提供すること。 【解決手段】モノマーユニットa,bからなる重合度5
0以上かつ共重合のモル%が、a(モル%)=0.01
〜3.0である共重合体(C)とCを構成するモノマー
ユニットaのみからなる重合度50以上のホモポリマー
とのブレンドにおいては相溶系であり、かつCを構成す
るモノマーユニットbのみからなる重合度50以上のホ
モポリマーとのブレンドにおいては非相溶系であるホモ
ポリマーもしくは共重合体(D)のポリマーブレンドか
らなる樹脂組成物及び当該樹脂組成物を用いてなる成形
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性、耐熱性
および成形品外観の良好な成形品を提供することのでき
る樹脂組成物に関するものであり、該組成物は、ポリマ
ー同士の良好な分散性と改良された機械的特性を示し、
寸法安定性が非常に優れているので、種々の成形品とし
て、例えば、フィルム、繊維、自動車部品などの外装
品、事務機器のハウジング等の射出成形品などに利用さ
れる。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリマーブレンドの研究が飛躍的
に進歩し高衝撃性や高耐熱性を有する多成分系樹脂組成
が開発されている。例えば、ポリエステル、とりわけポ
リエチレンテレフタレート(PET)に代表されるポリ
エステル及びその共重合体は成形材料として脆性破壊す
ることがよく知られており、大型部品等への用途展開が
極めて困難であった。そこでこれらの問題点を解決する
ために、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアリレート
系樹脂等とのブレンドが行われているが、これらは特に
耐熱性を改良することが目的であった。しかし、PET
とポリカーボネート及びポリアリレートとの組み合わせ
からなる組成物は、高温、特に成形加工温度において、
エステル交換反応の進行を防ぐことができず、その結果
機械的強度が低下するという欠点を有している。従来よ
り、PETの耐熱性の向上の目的から前述のような非晶
性、高ガラス転移温度(Tg)を有する樹脂との組み合
わせが検討されてきているが極めて非相溶な組み合わせ
が多く、さらなる問題として界面の安定化を図る必要が
あり、満足できる機械的強度が得られていないのが現状
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
における欠点に着目してなされたものであって、成形性
が良好で、且つ耐熱性、強伸度特性に優れた高弾性の成
形体を与える樹脂組成物およびその成形品を提供するこ
とを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討した結果、遂に本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、下記の構成からな
る。 1.下記条件を満足するC及びDのポリマーブレンドか
らなることを特徴とする樹脂組成物。 C:モノマーユニットa,bからなる重合度50以上か
つ共重合のモル%が、a(モル%)=0.01〜3.0
である共重合体。 D:Cを構成するモノマーユニットaのみからなる重合
度50以上のホモポリマーとのブレンドにおいては相溶
系であり、かつCを構成するモノマーユニットbのみか
らなる重合度50以上のホモポリマーとのブレンドにお
いては非相溶系であるホモポリマーもしくは共重合体。 2.DがCを構成するモノマーユニットaのみからなる
重合度50以上のホモポリマーとのブレンドにおいては
完全相溶系であることを特徴とする上記第1記載の樹脂
組成物。 3.Dの混率が0.01〜10重量%であることを特徴
とする上記第1記載の樹脂組成物。 4.共重合体Cを構成するモノマーユニットの一方の成
分がエチレンテレフタレートであることを特徴とする上
記第1記載の樹脂組成物。 5.Cがエチレンテレフタレートとエチレンナフタレー
トの共重合体であり、かつDがポリエーテルイミド樹脂
であることを特徴とする上記第1記載の樹脂組成物。 6.ポリエーテルイミド樹脂が下記一般式1で示される
ことを特徴とする上記第5記載の樹脂組成物。
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1は炭素原子数6〜30のニ価
の芳香族有機基、R2は炭素数6〜30のニ価の芳香族
有機基、炭素原子数2〜20のアルキレン基もしくはシ
クロアルキレン基または炭素原子数2〜8のアルキレン
基で連鎖停止されたポリオルガノシロキサン基を表す) 7.上記第1記載の樹脂組成物を用いてなることを特徴
とする成形品。
【0007】以下、本発明について詳述する。まず、本
発明のポリマーブレンドは、下記条件を満足するC及び
D二種のポリマーからなる樹脂組成物でなければならな
い。Cは、モノマーユニットa,bからなる重合度50
以上かつ共重合のモル%が、a(モル%)=0.01〜
3.0である共重合体、Dは、ホモポリマーであっても
共重合体であっても良いがCを構成するモノマーユニッ
トaのみからなる重合度50以上のホモポリマーとのブ
レンドにおいては完全相溶系であり、かつCを構成する
モノマーユニットbのみからなる重合度50以上のホモ
ポリマーとのブレンドにおいては非相溶系である。これ
ら組み合わせを選定することにより、CおよびDからな
るポリマーブレンドにおいてDおよびCが非常に親和し
易く、微細なサイズの分散相を形成することができるか
らである。
【0008】尚、本発明でいう相溶とは、分子レベルで
均一に混合している状態のことであり、具体的には0.
001ミクロン以上の相構造を形成していない状態のこ
とを言う。また、非相溶とは相溶状態ではない場合、す
なわち0.001ミクロン以上の相構造を形成している
状態のことを言う。相溶状態か否かを判断するには、例
えば、Polymer Alloys and Blends,Leszek A Utracki,
Hanser Publishers,Munich Vienna New York,P64.に述
べられている通り、電子顕微鏡、示差走査熱量計(DS
C)、その他種々の方法によることができる。また、本
発明でいう完全相溶系は、実用的に選択できる温度およ
び/またはポリマーブレンドを構成する2種類のポリマ
ーの混合比によらず相溶状態であるポリマーブレンドの
組み合わせのことを、非相溶系とは、実用的に選択でき
る温度および/またはポリマーブレンドを構成する2種
類のポリマーの混合比によらず非相溶であるポリマーブ
レンドの組み合わせのことを言う。ここで、実用的に選
択できる温度とはポリマーブレンドのガラス転移温度
(ガラス転移温度を複数有する場合は、その中で最も低
いガラス転移温度)以上、ポリマーブレンドの分解開始
温度以下を示す。
【0009】また、Cにおけるaおよびbの共重合比
は、a(モル%)=0.01〜3.0でなければならな
い。a(モル%)=0.01〜3.0であると、Cおよ
びDからなるポリマーアロイが部分的に相溶することが
認められ、高強度や高耐熱性さらには耐衝撃性を発現さ
せるからである。つまりa成分の共重合比がDとの相溶
性に大きく関与し、高強度や高耐熱性さらには耐衝撃性
を発現させているものと思われる。a(モル%)が0.
01より小さな領域では、CおよびDのポリマーアロイ
は極めて非相溶となり力学特性の低下を来たし、一方
3.0を超えるとC,D両成分が完全に相溶してしま
い、C成分が結晶化できなくなり、逆に耐熱性が低下し
てしまうので好ましくない。
【0010】また、本発明では、Dの混率が0.01〜
10重量%であることが望ましい。Dの混率が0.01
%に満たないと、Cの強度、耐熱性などを向上させる効
果が十分に発現しないからである。また、Dの混率が1
0重量%を超えるとCが本来備わる性能を損なったり、
成形性が低下するという問題が生じるからである。
【0011】また、本発明の共重合体Cを構成するモノ
マーユニットの一方の成分がエチレンテレフタレートで
あると強度、耐熱性、成形性などのバランスに優れる成
形材料が得られる上、様々な成分との共重合による材料
設計が可能となるため望ましい。例えば、ポリエチレン
テレフタレート−ポリエチレンアフタレート共重合体な
どが挙げられるが、本発明はこれに限定される訳ではな
い。
【0012】また、本発明におけるポリマアロイの具体
的な組み合わせとしては、ポリエチレンテレフタレート
−ポリエチレンアフタレート共重合体/ポリエーテルイ
ミド系やポリエチレンテレフタレート−ポリエチレンア
フタレート共重合体/ポリイミド系が好ましい。
【0013】ポリイミドとは、Cポリマーと良好な親和
性を有するものであれば、特に限定されないが、溶融成
形性や溶融状態時の安定性など取り扱い性の点から、例
えばポリイミド成分にエーテル結合を有するポリエーテ
ルイミドが特に好ましい。
【0014】また、本発明に用いるポリマー中には、必
要に応じて、カーボンブラック、酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化ケイ素、酸化カルシウム、マイカ、金属
微細粉、有機顔料、無機含量、抗酸化剤、蛍光増白剤、
難燃剤、帯電防止剤、撥水剤、吸湿剤、吸水剤、粘度調
整剤、紫外線吸収剤など、通常用いられる添加剤を配合
しても良い。
【0015】
【実施例】以下、具体的に実施例を説明するが、本発明
はこれらに制限されるものではない。なお実施例及び比
較例中の引張強度はASTM‐D638、曲げ強度、弾
性率はASTM‐D790、熱変形温度はASTM‐D
698(材料の厚みは1/8インチ、シリンダー先端径は
3.2mm、受台径は8mmである。)
【0016】(実施例1,2、比較例1〜4)C成分と
してエチレンテレフタレートとエチレンナフタレートと
の共重合体を常法により表1に示すモル比となるように
合成した共重合ポリエステルを用い、D成分としてポリ
エーテルイミド樹脂(ウルテム1000(ゼネラルエレ
クトリック社製)およびナイロン6を用いた。C成分と
D成分とをそれぞれ表2に示す配合比で30mφ押出し
機を使用してシリンダー温度300℃で、混練押出しペ
レットとし、このペレットを130℃で真空乾燥を12
時間行なった後、射出成形して成形品とした。金型温度
は80℃であった。
【0017】得られた成形品を160℃において4時間
熱処理をして各サンプルを充分結晶化させた後に各物性
を測定したその結果を表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明によると、強度、伸度及び弾性率
に優れた高耐熱性樹脂組成物を提供することを可能とし
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA45X AA46X AA81 AF14 AF20 AG34 AH12 BA01 BB05 BC01 4J002 CF061 CF081 CM042 GK01 GN00 GQ00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記条件を満足するC及びDのポリマーブ
    レンドからなることを特徴とする樹脂組成物。 C:モノマーユニットa,bからなる重合度50以上か
    つ共重合のモル%が、a(モル%)=0.01〜3.0
    である共重合体。 D:Cを構成するモノマーユニットaのみからなる重合
    度50以上のホモポリマーとのブレンドにおいては相溶
    系であり、かつCを構成するモノマーユニットbのみか
    らなる重合度50以上のホモポリマーとのブレンドにお
    いては非相溶系であるホモポリマーもしくは共重合体。
  2. 【請求項2】DがCを構成するモノマーユニットaのみ
    からなる重合度50以上のホモポリマーとのブレンドに
    おいては完全相溶系であることを特徴とする請求項1記
    載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】Dの混率が0.01〜10重量%であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】共重合体Cを構成するモノマーユニットの
    一方の成分がエチレンテレフタレートであることを特徴
    とする請求項1記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】Cがエチレンテレフタレートとエチレンナ
    フタレートの共重合体であり、かつDがポリエーテルイ
    ミド樹脂であることを特徴とする請求項1記載の樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】ポリエーテルイミド樹脂が下記一般式1で
    示されることを特徴とする請求項5記載の樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1は炭素原子数6〜30のニ価の芳香族有機
    基、R2は炭素数6〜30のニ価の芳香族有機基、炭素
    原子数2〜20のアルキレン基もしくはシクロアルキレ
    ン基または炭素原子数2〜8のアルキレン基で連鎖停止
    されたポリオルガノシロキサン基を表す)
  7. 【請求項7】請求項1記載の樹脂組成物を用いてなるこ
    とを特徴とする成形品。
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