JP2003325648A - 新規な消臭材 - Google Patents
新規な消臭材Info
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- JP2003325648A JP2003325648A JP2002135627A JP2002135627A JP2003325648A JP 2003325648 A JP2003325648 A JP 2003325648A JP 2002135627 A JP2002135627 A JP 2002135627A JP 2002135627 A JP2002135627 A JP 2002135627A JP 2003325648 A JP2003325648 A JP 2003325648A
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Abstract
れた新規な消臭材を提供すること。 【解決手段】 テルペン骨格を持つ化合物と、分子中に
−N−結合もしくはN−N結合のうち少なくとも一つを
有する化合物、例えば、1級・2級アミン、尿素結合を
有する化合物、アミド結合を有する化合物、イミド結合
を有する化合物、アゾール化合物およびアジン化合物等
との反応物である新規な消臭材の提供。
Description
する。より詳しくは、長期間にわたって悪臭成分の除去
に優れた効果を発揮する新規な消臭材に関する。
ヒドなどのアルデヒド類などが人体に悪影響を与える点
が問題となっている。特に、ホルムアルデヒドは、シッ
クハウス・シンドロームやアレルギー症状を引き起こす
物質として大きな社会問題となっており、その放散量を
減らしたり素材中のホルムアルデヒド含有量の低減を図
ることが要求されている。
は、アルデヒド類と反応してこれを吸着除去する性質を
有する化合物、例えば尿素化合物、アミド化合物、ピラ
ゾール化合物、イミダゾール化合物、ヒドラジド化合物
などを用いる方法が知られている(特開平4−2934
74号公報、特開平9−322929号公報、特開平1
0−36681号公報、特開平10−204211号公
報など参照)。
耐熱性が低く熱分解を生じたり、加水分解を生じ易いな
どの問題があり、長期にわたってその効果を維持するこ
とはできない。
成分の除去効果を長期間持続する新規な消臭材を提供す
ることにある。
ペン骨格と−N−結合もしくはN−N結合のうち少なく
とも一つを有することを特徴とし、経時の安定性、効果
持続性を改良した新規な消臭材に係わる。
るテルペンは、一般に植物の葉、樹、根などから得られ
る植物精油に含まれる化合物である。ここで、テルペン
とは、一般的に、イソプレン(C5H8)の重合体で、モ
ノテルペン(C10H18)、セスキテルペン(C
15H24)、ジテルペン(C20H32)などに分類される。
本発明におけるテルペンとは、これらを基本骨格とする
化合物である。この中で、モノテルペンが、本発明では
好ましく用いられる。また、テルペンとしては、鎖状の
テルペン化合物でも良い。テルペンの具体的な例として
は、例えば次のようなものが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。
ンテン、d−リモネン、ミルセン、アロオシメン、オシ
メン、α−フェランドレン、α−テルピネン、γ−テル
ピネン、テルピノーレン、1,8−シネオール、1,4
−シネオール、α−テルピネオール、β−テルピネオー
ル、γ−テルピネオール、サビネン、パラメンタジエン
類、カレン類などが挙げられる。これらの化合物の中
で、α−ピネン、β−ピネン、α−テルピネン、ジペン
テン、d−リモネンが特に好ましく用いられる。
料としては、分子中に−N−結合として、アミノ結合、
尿素結合、アミド結合またはイミド結合を有する化合物
や、分子中にN−N結合を有するアゾール化合物、アジ
ン化合物、1−アミノピロリジン化合物またはヒドラジ
ド化合物などが挙げられる。
ち、アミノ結合を有する化合物としては、ヒドロキシル
アミン、クロルアミン、アンモニア、メタノールアミ
ン、エタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミ
ン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、プロリン、ヒ
ドロキシプロリン、ジシアノジアミド、エチレンイミ
ン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレ
ントリアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジ
メチルアミノエタノール、1,2−ジアミノプロパン、
1,3−ジアミノプロパン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミ
ン、テトラメチレンジアミン、炭酸グアニジン、グリシ
ン、アラニン、ザルコシン、グルタミン酸、ヘキサメチ
レンジアミン、メラミン、モルホリン、2−アミノ−
4,5−ジシアノイミダゾール、3−アザヘキサン−
1,6−ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、α−アミ
ノ−ε−カプロラクタム、アセトグアナミン、グアニ
ン、アセトアルデヒドアンモニア、4,7−ジアザデカ
ン- 1,10−ジアミン、ピロリジン、ピペリジン、ピ
ペラジン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポ
リビニルアミン、アミノ安息香酸塩などがある。
のうち、尿素結合を有する化合物としては、尿素、チオ
尿素、メチル尿素、エチル尿素、ジメチル尿素、ジエチ
ル尿素、エチレン尿素、アセチル尿素、グアニル尿素、
グアニルチオ尿素、アゾジカルボンアミド、グリコリル
ウレア、アセチルウレアなどがある。
物のうち、アミド結合を有する化合物としては、ホルム
アミド、アセトアミド、ベンズアミド、オキサミド、ピ
ロリドン、ピロリドンカルボン酸、オキサミン酸、コハ
ク酸アミド、ジシアンジアミド、オキサゾリドン、マロ
ンアミドなどがある。
物のうち、イミド結合を有する化合物としては、スクシ
ンイミド、フタルイミド、マレイミド、コハク酸イミ
ド、ヒダントイン、バルビツール酸、1−メチロール−
5,5−ジメチルヒダントイン、イソシアヌル酸などが
ある。これらの分子中に−N−結合を有する化合物は、
1種単独で使用することも、また2種以上を併用するこ
ともできる。
のうち、アゾール化合物およびアジン化合物としては、
異項原子として2個またはは3個の窒素原子を有する、
公知の5員ないし6員の複素環化合物を広く使用するこ
とができる。これらの複素環化合物には、炭素数1〜4
程度の直鎖または分岐鎖状のアルキル基、1または2個
以上の置換基を有してもよいアリール基、水酸基、アミ
ノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリー
ルアミノ基、ジアリールアミノ基、メルカプト基、エス
テル基、カルボキシル基、ベンゾトリアゾリル基、1−
ヒドロキシベンゾトリアゾリル基などの置換基が1個ま
たは2個以上置換していてもよい。ここで、炭素数1〜
4程度の直鎖または分岐鎖状のアルキル基としては、例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピ
ル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチルな
どが挙げられる。また、アリール基としては、例えば、
フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基が挙げられ、こ
れらの基には水酸基、ハロゲン原子、スルホン酸基、炭
素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアルキル基などの置
換基が1または2個以上置換していてもよい。なお、置
換基としてカルボキシル基を有する場合には、そのエス
テルも本発明に用いられる。
物としては、例えばジアゾール化合物、トリアゾール化
合物、チアジアゾール化合物などを挙げることができ、
ジアゾール化合物およびトリアゾール化合物を好ましく
使用できる。ジアゾール化合物の具体例としては、例え
ば3−メチル−5−ピラゾロン、1,3−ジメチル−5
−ピラゾロン、3−メチル−1−フェニル−5−ピラゾ
ロン、3−フェニル−6−ピラゾロン、3−メチル−1
−(3−スルホフェニル)−5−ピラゾロンなどのピラ
ゾロン化合物、ピラゾール、3−メチルピラゾール、
1,4−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾ
ール、3,5−ジメチル−1−フェニルピラゾール、3
−アミノピラゾール、5−アミノ−3−メチルピラゾー
ル、3−メチルピラゾール−5−カルボン酸、3−メチ
ルピラゾール−5−カルボン酸メチルエステル、3−メ
チルピラゾール−5−カルボン酸エチルエステル、3,
5−メチルピラゾールジカルボン酸などのピラゾール化
合物などが挙げられる。
えば1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾ
ール、3−n−ブチル−1,2,4−トリアゾール、
3,5−ジメチル−1,2,4−トリアゾール、3,5
−ジ−n−ブチル−1,2,4−トリアゾール、3−メ
ルカプト−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−
1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−1,2,4−
トリアゾール、3,5−ジアミノ−1,2,4−トリア
ゾール、5−アミノ−3−メルカプト−1,2,4−ト
リアゾール、3−アミノ−5−フェニル−1,2,4−
トリアゾール、3,5−ジフェニル−1,2,4−トリ
アゾール、1,2,4−トリアゾール−3−オン、ウラ
ゾール(3,5−ジオキシ−1,2,4−トリアゾー
ル)、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1
−ヒドロキシベンゾトリアゾール、5−ヒドロキシ−7
−メチル−1,3,8−トリアザインドリジン、1H−
ベンゾトリアゾール、4−メチル−1H−ベンゾトリア
ゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾールなどが
挙げられる。
としては、例えばジアジン化合物、トリアジン化合物、
ピリダジン化合物などを挙げることができ、これらの中
でもピリダジン化合物が好ましく使用できる。ピリダジ
ン化合物の具体例としては、例えば、6−メチル−8−
ヒドロキシトリアゾロピリダジン、4,5−ジクロロ−
3−ピリダジン、マレイン酸ヒドラジド、6−メチル−
3−ピリダゾンなどが挙げられる。
するアゾール化合物が好ましく、1,2,4−トリアゾ
ール、1,2,3−トリアゾールなどのトリアゾール化
合物、3,5−ジメチルピラゾールなどのピラゾール化
合物および3−メチル−5−ピラゾロンなどのピラゾロ
ン化合物が特に好ましい。
しては、1−アミノピロリジン、3,5−ジメチル−1
−アミノピロリジン、1−アミノピロールなどが挙げら
れる。
分子中に1個のヒドラジド基を有するモノヒドラジド化
合物、分子中に2個のヒドラジド基を有するジヒドラジ
ド化合物、分子中に3個以上のヒドラジド基を有するポ
リヒドラジド化合物などが挙げられる。モノヒドラジド
化合物の具体例としては、例えば、一般式 R−CO−NHNH2 …(1) 〔式中、Rは水素原子、アルキル基または置換基を有す
ることのあるアリール基を示す。〕で表されるモノヒド
ラジド化合物が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘ
キシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニ
ル基、n−デシル基、n−ウンデシル基などの炭素数1
〜12の直鎖状アルキル基が挙げられる。アリール基と
しては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル
基などを挙げることができ、これらの中でもフェニル基
が好ましい。また、アリール基の置換基としては、例え
ば、水酸基、フッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピ
ル基、n−ブチル基、tert−ブチル基、iso−ブ
チル基などの炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖状のアル
キル基などが挙げられる。上記一般式(1)のヒドラジ
ド化合物としては、より具体的には、ラウリル酸ヒドラ
ジド、サリチル酸ヒドラジド、ホルムヒドラジド、アセ
トヒドラジド、プロピオン酸ヒドラジド、p−ヒドロキ
シ安息香酸ヒドラジド、ナフトエ酸ヒドラジド、3−ヒ
ドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジドなどが例示でき
る。
えば、一般式 H2NHN−X−NHNH2 …(2) 〔式中、Xは−CO−基、−CO−A−CO基を示す。
ここで、Aはアルキレン基またはアリーレン基を示
す。〕で表されるジヒドラジド化合物が挙げられる。上
記一般式(2)において、Aで示されるアルキレン基と
しては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン
基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレ
ン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基などの炭素
数1〜12の直鎖状アルキレン基が挙げられる。アルキ
レン基の置換基としては、例えば水酸基などが挙げられ
る。
基、ビフェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、
フェナントリレン基などを挙げることができ、これらの
なかでも、フェニレン基、ナフチレン基が好ましい。ア
リーレン基の置換基としては、上記アリール基の置換基
と同様のものが挙げられる。上記一般式(2)のジヒド
ラジド化合物は、具体的には、シュウ酸ジヒドラジド、
マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、アジピ
ン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシ
ン酸ジヒドラジド、ドデカン−二酸ジヒドラジド、マレ
イン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、セバシン
酸ジヒドラジド、ドデカン−二酸ジヒドラジド、マレイ
ン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、ジグリ
コール酸ジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リンゴ酸
ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル
酸ジヒドラジド、ダイマー酸ジヒドラジド、2,6−ナ
フトエ酸ジヒドラジドなどの2塩基酸ジヒドラジドなど
が挙げられる。さらに、特公平2−4607号公報に記
載の各種2塩基酸ジヒドラジド化合物、2,4−ジヒド
ラジノ−6−メチルアミノ−sym−トリアジンなど
も、本発明のジヒドラジドとして用いることができる。
ポリヒドラジド化合物は、具体的には、ポリアクリル酸
ヒドラジドなどが挙げられる。
好ましく、二塩基酸ジヒドラジドがさらに好ましく、ア
ジピン酸ジヒドラジドが特に好ましい。以上のN−N結
合を有する化合物は、1種単独で使用することも、また
2種以上を併用することもできる。
ては、例えば、アルコールやアルデヒドを含むテルペン
にアミンを還元的縮合させ、イミンを得る方法や、オレ
フィン部位にシアン化物やヒドロキシルアミンを付加さ
せる方法などが挙げられる。この場合の反応条件として
は、0〜150℃で、水酸基を有するテルペン類に脱水
縮合用触媒の存在下、アミン類を縮合させる方法が用い
ることが可能で、触媒の種類や形状、アミンの種類は特
に限定されるものではない。0℃未満では反応の進行が
遅く、一方、150℃を超えると副反応が多くなり、目
的物の回収率が低下する。
法としては、例えば、テルペンと酸無水物の付加生成物
を水加ヒドラジンと反応させる方法などが挙げられる。
この場合の反応条件としては、通常、0〜150℃に加
熱したテルペンと酸無水物の付加生成物に水加ヒドラジ
ンを滴下撹拌することが望ましい。0℃未満では反応の
進行が遅く、一方、150℃を超えると副反応が多くな
り、目的物の回収率が低下する。
結合を導入し、テルペン誘導体を得る方法としては、例
えば、アミンとの縮合反応によるイミド化などが挙げら
れる。この場合の反応条件としては、0〜200℃に加
熱したテルペン誘導体にアミンを滴下することが好まし
い。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、200℃を
超えると目的物の熱分解などにより収率が低下する。ま
た、テルペンと酸無水物の反応生成物にN−N結合を導
入し、テルペン誘導体を得る方法としては、テルペンと
酸無水物の反応生成物に水加ヒドラジンを脱水縮合させ
る方法が挙げられる。この場合の反応条件としては、0
〜200℃で反応溶媒中に溶解もしくは分散させたテル
ペンと酸無水物の反応生成物に、水加ヒドラジンを滴下
し反応させる。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、
200℃を超えると目的物の熱分解などにより収率が低
下する。
無水物の反応生成物を得る方法としては、例えば、テル
ペン類と無水マレイン酸などとのディールス・アルダー
反応生成物などが挙げられる。なお、テルペン化合物と
無水マレイン酸との付加反応生成物は、通常、無触媒ま
たは触媒存在下で反応させることにより得られる。テル
ペン化合物が、共役二重結合を有する化合物の場合は、
ディールス・アルダー型の反応となるために、無触媒下
で加熱するだけで反応は進行し、付加物が得られる。し
かし、テルペン化合物が、非共役系の場合、通常、酸触
媒存在下で行う。その際、酸触媒としては、硫酸、塩
酸、リン酸、ポリリン酸、シュウ酸、酢酸、ヘテロポリ
酸、酸性白土、活性白土、酸性陽イオン交換樹脂などが
挙げられるが、これらに限定されるものではない。反応
温度は、通常0〜250℃、好ましくは50〜200℃
である。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、250
℃を超えると、重合などの副反応が顕著になるために好
ましくない。
結合を有する化合物を導入するには、例えば、アルコー
ルやアルデヒドを含むテルペンにアミンを還元的縮合さ
せ、イミンを得る方法や、オレフィン部位にシアン化物
やヒドロキシルアミンを付加させる方法などが挙げられ
る。この場合の反応条件としては、0〜200℃で、水
酸基を有するテルペン類に脱水縮合用触媒の存在下、ア
ミン類を縮合させる方法が用いることが可能で、触媒の
種類や形状、アミンの種類は特に限定されるものではな
い。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、200℃を
超えると副反応や分解反応が多くなり、目的物の回収率
が低下する。
ネンやピネンなどの反応性テルペンモノマーをルイス
酸、活性白土などの酸触媒存在下に加熱撹拌することに
より得ることができる。
N−N結合を有する化合物を導入するには、例えば、ア
ルコールやアルデヒドを含むテルペンにアミンを還元的
縮合させ、イミンを得る方法や、オレフィン部位にシア
ン化物やヒドロキシルアミンを付加させる方法などが挙
げられる。この場合の反応条件としては、0〜200℃
で、水酸基を有するテルペン類に脱水縮合用触媒の存在
下、アミン類を縮合させる方法が用いることが可能で、
触媒の種類や形状、アミンの種類は特に限定されるもの
ではない。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、20
0℃を超えると副反応や分解反応が多くなり、目的物の
回収率が低下する。
ン重合物の二重結合部分を酸化剤により酸化する方法
や、酸無水物をグラフト重合することにより得ることが
できる。
合またはN−N結合を有する化合物を導入するには例え
ば、アミンとの縮合反応によるイミド化などが挙げられ
る。この場合の反応条件としては、0〜200℃に加熱
したテルペン誘導体にアミンを滴下することが好まし
い。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、200℃を
超えると目的物の熱分解などにより収率が低下する。ま
た、テルペンと酸無水物の反応生成物にN−N結合を導
入し、テルペン誘導体を得る方法としては、テルペンと
酸無水物の反応生成物に水加ヒドラジンを脱水縮合させ
る方法が挙げられる。この場合の反応条件としては、0
〜200℃で反応溶媒中に溶解もしくは分散させたテル
ペンと酸無水物の反応生成物に、水加ヒドラジンを滴下
し反応させる。0℃未満では反応の進行が遅く、一方、
200℃を超えると目的物の熱分解などにより収率が低
下する。
無水物の共重合物としては、テルペン類と無水マレイン
酸の共重合物が挙げられる。
レイン酸とのラジカル重合により製造される。テルペン
と無水マレイン酸のラジカル重合については、Eur.
Polym.J.,17,961〜968,1981や
Eur.Polym.J.,24(5),453〜45
6,1988、Macromol.Chem.Phy
s.,195,1848〜1850,1994に製造方
法などが記載されている。また、特表平9−51101
2には無溶剤系での製造方法が開示されている。つま
り、以下のような方法で製造される。
水マレイン酸をフラスコに仕込み、ベンゾイルパーオキ
サイド(BPO)などの有機過酸化物を反応開始剤とし
て滴下し、数時間反応させて合成される。得られる共重
合体は収率95%以上、物性は反応条件により分子量
(Mw)=2,000〜50,000である。
ン酸共重合物のテルペン化合物と無水マレイン酸の共重
合割合は特に限定されるものではないが、新規な消臭性
物質の使用量の観点より、テルペン化合物/無水マレイ
ン酸=1/0.25〜1/2.5モルが好適に用いられ
る。
ン樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネートなどの樹脂に
配合しても、何ら効果が変わらず、また、ベースとなる
樹脂の熱的、機械的特性も低下させない。
脂100重量部に対して1〜40重量部であり、好まし
くは5〜20重量部である。1重量部未満では、消臭効
果に乏しく、一方、40重量部を超えると、熱的、機械
的特性の低下が著しい。
に説明する。
テルピネン136g(1.0mol)と無水マレイン酸
98g(1.0mol)を仕込み、窒素気流下で100
℃まで昇温させた。内部温度が安定した後、8時間の後
反応を行い反応を完結させた。反応液を真空蒸留し、未
反応物および重合物を除き、目的物を回収することによ
り、α−テルピネンと無水マレイン酸のディールスアル
ダー反応生成物(マレイン化テルピネン、MW=23
4)を200g(収率85%)得た。
(0.5mol)とオクチルアミン65g(0.5mo
l)を70℃で溶融撹拌することにより、マレイン化テ
ルピネンのオクチルイミドを180g(収率99%)得
た。
に、オクチルアミンの代わりにヒドラジン水和物を用
い、実施例1と同様にして反応させ、マレイン化テルピ
ネンのヒドラジド340g(収率95%)を得た。
2と同様に反応させ、リモネンヒドラジドを得た。
ピネン136g(1.0mol)と無水マレイン酸19
6g(2.0mol)を仕込み、窒素気流下で70℃ま
で昇温させた。内部温度が安定した後、ターシャリーブ
チルパーオキシ2−エチルヘキサノエート6.8g(対
テルペン 5重量%,日本油脂(株)製)を1時間かけ
て滴下した。滴下終了後、8時間の後反応を行い、ヘキ
サンを加えて重合物をろ過、洗浄し乾燥させて樹脂を得
た(MN=5,000)。得られた共重合樹脂に、オク
チルアミン258g(2.0mol)を脱水縮合させ、
α−ピネンと無水マレイン酸の共重合物のオクチルイミ
ドである、消臭材(MN=7,500)を526g(収
率95%)得た。
共重合物に、ヒドラジン水和物を脱水縮合させ、α−ピ
ネンと無水マレイン酸の共重合物のヒドラジド(MN=
6,000)である、消臭材を340g(収率95%)
を得た。
ミカル(株)製、MW=1,600)272gに、ヒド
ラジン水和物100gを80℃から100℃の条件で脱
水縮合させ、α−ピネンと無水マレイン酸の共重合物の
ヒドラジドである、消臭材(MN=2,000)を32
0g(収率95%)を得た。
ポリプロF122V”]95重量部、実施例5で得られ
たN−N結合含有樹脂 5重量部をドライブレンドし、
2軸押出機を用いて溶融混合してペレットとした。 溶融混合条件; 使用機器:ラボプラストミル((株)東洋精機製作所
製)2軸押出機、D=20mm、L/D=25 混合条件:180〜230℃×100rpm 配合条件:ドライブレンド
ペレットの成形) 実施例6で得られたN−N結合含有テルペン樹脂を、応
用例1と同様の方法でペレットとした。
挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。アルデヒドに対
する消臭性能の評価は、デシケーター法を改良した試験
方法により実施した。すなわち、内容積約30Lのデシ
ケータに、エアーポンプ、ホルムアルデヒド濃度測定器
(理研計器製:FP−250FLS)を接続し、消臭組
成物の添加ラインを接続した測定計を作成した。デシケ
ーター内に、試験開始時のホルムアルデヒド濃度が、所
定濃度となるようにホルマリン水溶液を添加し、2時間
ホルマリンを揮発させた後に、被検体を添加し、5時間
エアーポンプによる系内の空気循環を行い、ホルムアル
デヒド濃度の測定を行った。
するために、実施例1〜6の新規な消臭材および比較例
1〜3を所定量、オープン容器に入れ、室温で1週間放
置した後に、同様の試験を実施した。
製] 比較例3:実施例1で得られたマレイン化テルピネン
組成物(消臭材)は、何れも優れたアルデヒド消臭効果
を有する。また、長期の放置でも消臭性能が損なわれな
い。
材によれば、通常のアルデヒド消臭材に比較し、長期保
存や長期の環境暴露後でも、充分な消臭性を有する。
Claims (6)
- 【請求項1】 分子中にテルペン骨格と−N−結合もし
くはN−N結合のうち少なくとも一つを有する新規な消
臭材。 - 【請求項2】 テルペンと、分子中に−NH−結合もし
くはN−N結合のうち少なくとも一つを有する化合物が
結合した請求項1記載の新規な消臭材。 - 【請求項3】 テルペンと酸無水物の反応生成物に−N
−結合もしくはN−N結合のうち少なくとも一つを導入
したテルペン誘導体である請求項1記載の新規な消臭
材。 - 【請求項4】 テルペン重合物に−N−結合もしくはN
−N結合のうち少なくとも一つを有する化合物が結合し
た請求項1記載の新規な消臭材。 - 【請求項5】 テルペン重合物誘導体に−N−結合もし
くはN−N結合のうち少なくとも一つを有する化合物が
結合した請求項1記載の新規な消臭材。 - 【請求項6】 テルペンと酸無水物の共重合物に−N−
結合もしくはN−N結合のうち少なくとも一つを有する
化合物が結合した請求項1記載の新規な消臭材。
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