JP2003320555A - 射出成形金型およびそれを用いた成形方法 - Google Patents
射出成形金型およびそれを用いた成形方法Info
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/261—Moulds having tubular mould cavities
Abstract
外周面に、キャビティブロックの成形面に施した凹凸模
様等を正確に転写させる。 【解決手段】 コア6および、コア6を囲繞するキャビ
ティブロック部分11を具え、それらの両部分間に区画
される成形キャビティ内で筒形状の樹脂成形品を成形す
るものであって、コア6およびキャビティブロック部分
11の少なくとも一方を、マルテンサイト変態を生じる
金属もしくは合金により構成してなる。
Description
可塑性樹脂成形品を射出成形するに当って、成形キャビ
ティ内への溶融樹脂材料の射出から、樹脂成形品の完成
に至るまで、それの内外の両周面を十分に規制して高い
成形精度をもたらすことができる射出成形金型およびそ
れを用いた成形方法に関するものである。
等を樹脂成形品の成形表面に転写等させるに当り、その
成形品が平板状のものであるときは、射出圧縮法を用い
ることですぐれた転写性を実現することができる。
が円筒、角筒等の筒状体である場合には、成形キャビテ
ィ内での樹脂材料の冷却固化に伴うそれの熱収縮によっ
て、その樹脂材料は、内型としてのコアを締め付ける向
きに変形することになり、成形キャビティ内の樹脂材料
の外周面は、外型としてのキャビティブロックの成形面
から次第に離隔することになるので、その樹脂材料の外
周面を、キャビティブロックの成形面に圧着させること
が困難であり、それ故に、その成形面に設けた凹凸模様
等を、成形面の外周面に十分に転写させることができな
かった。
問題点を解決することを課題とするものであり、それの
目的とするところは、円筒状その他の筒形状の樹脂成形
品を成形するに際し、その外周面に、キャビティブロッ
クの成形面に施した凹凸模様等を正確に転写させること
ができる射出成形金型およびそれを用いた成形方法を提
供するにある。
金型は、コア部分および、コア部分を囲繞するキャビテ
ティブロック部分を具え、それらの両部分間に区画され
る成形キャビティ内で、筒形状、たとえば、円筒状の樹
脂成形品を成形するものであり、コア部分およびキャビ
ティブロック部分の少なくとも一方を、マルテンサイト
変態を生じる金属もしくは合金により構成したものであ
る。なおここで、マルテンサイト変態というときは、と
くには、形状記憶合金におけるマルテンサイト型変態を
も含むものとする。またここにおけるキャビティブロッ
ク部分は、一体構造とする他、分割構造とすることもで
きる。
属もしくは合金としては、一般炭素鋼および形状記憶合
金が一般に知られており、この発明ではこれらのいずれ
もをも用いることができる。また、形状記憶合金では、
鉄系および非鉄系のいずれをも用いることができる。こ
こで、鉄系の形状記憶合金としては、Fe−Pt,Fe
−Ni−Co−Ti,Fe−Ni−C,Fe−Mn−S
i,Fe−Cr−Ni−Mn−Si,Fe−Pd等があ
り、これらの合金は、非鉄系の形状記憶合金に比べて、
安価であるとともに加工性にすぐれ、しかも、合金それ
自体の製造が容易である利点がある。
i−Ni,Ni−Al,Ag−Cd,Cu−Al−N
i,Cu−Al−Zn,Cu−Sn,Cu−Zn,In
−Tl,In−Cd,Ti−Ni−Cu,Ti−Ni−
Fe,Cu−Zn−X(X=Si,Sn,Al,G
a),Mn−Cuがあり、これらのうち、性能や製造上
の観点からはTi−Ni系およびCu−Al−Zn系の
合金が有利である。
ャビティブロック部分との間の成形キャビティ内へ溶融
樹脂材料を射出した後の、その樹脂材料の熱収縮に対
し、コア部分を、それのマルテンサイト変態に基いて膨
張させることおよび、キャビティブロック部分を、これ
もマルテンサイト変態に基いて収縮させることの少なく
とも一方を行わせて、その熱収縮を、成形金型をもって
実質的に吸収することにより、成形キャビティ内の樹脂
材料を、それの完全固化に至るまで、コア部分およびキ
ャビティブロック部分の成形面のそれぞれに十分に圧接
させることができる。従って、樹脂成形品の成形精度を
高め、それの外周面に、キャビティブロック部分の成形
面に設けた凹凸模様等を正確に転写させることができ
る。
ィブロック部分をこのように機能させるに当っては、そ
のコア部分を、マルテンサイト変態を生じる炭素鋼また
は形状記憶合金により構成することが好ましく、また、
キャビティブロック部分を、マルテンサイト変態を生じ
る形状記憶合金により構成することが好ましい。ここで
たとえば、炭素鋼は、温度の低下に基づく変態によって
膨張変形させることができ、形状記憶合金は温度の上昇
に基づく変態によって膨張変形させることができる。
述したいずれかの射出成形金型を用いて射出成形を行う
に当り、形成キャビティ内へ射出した溶融樹脂材料の冷
却固化に伴う熱収縮に対し、コア部分を、その熱収縮を
相殺できる量もしくはそれ以上膨張変形させること、キ
ャビティブロック部分をその熱収縮を相殺できる量もし
くはそれ以上収縮変形させることまたは、コア部分およ
びキャビティブロック部分の両者を合わせて、前記熱収
縮を相殺できる量もしくはそれ以上膨縮変形させること
のいずれかを行うにある。
な膨縮変形量を、溶融樹脂材料が完全に冷却固化される
までの熱収縮を相殺できる量とすることで、樹脂成形品
の完成時においてなお、それを内外両周面側から十分に
規制することができ、これにより、キャビティブロック
部分の成形面の凹凸模様等を、成形品の外周面に所期し
た通りに転写することができる。
を樹脂材料の熱収縮の進行にタイミングを合わせて行わ
せること、および/または、キャビティブロック部分の
収縮変形を、樹脂材料の熱収縮の進行にタイミングを合
わせて行わせることもできる。
面に示すところに基いて説明する。図1は、この発明に
係る射出成形金型の実施形態を示す、中心軸線に沿う分
解断面図であり、図中1は固定型を、2は第1の可動型
をそして、3は第2の可動型をぞれぞれ示す。
間4を区画するキャビティブロックとし、この第1の可
動型2にシリンダその他の往復駆動手段5によって連結
した第2の可動型3に、第1の可動型2の空間4に対
し、そこへ進入し、またそこから後退変位する、これも
円柱状のコア6を設ける。このような成形金型は、それ
ぞれの型1、2、3の、図2に示すような型閉め姿勢で
は、第1の可動型2の空間内で、それと第2の可動型3
のコア6との間に成形キャビティ7を区画し、また、固
定型1と第1の可動型2との間に、固定型1に設けたス
プルー8に連通するランナ9および、このランナ9に連
通するゲート10を区画する。
の可動型2との間および、第2の可動型3と第1の可動
型2との間のそれぞれに位置ずれ防止のためのインロウ
を設けるとともに、各インロウの凹凸に、相互の芯だし
のためテーパ面を設ける。そしてまた、コア6の先端部
と固定型1とは、テーパ面付きのインロウによって嵌合
させる。
型3の、少なくともコア6の部分または、第1の可動型
2の、少なくとも、コア6を囲繞するキャビティブロッ
ク部分11のいずれか一方もしくは双方の構成材料を、
従来から一般に使用されていたNAK55等の汎用の鋼
材に代えて、マルテンサイト変態を生じる金属もしくは
合金とする。従って、第1および第2の可動型1、2の
一方または双方の全体を、マルテンサイト変態を生じる
金属もしくは合金により構成することもできるが、材料
コスト等を考慮したときは、たとえば、成形品の外径が
30mm程度であるときは、その金属もしくは合金の厚
みを1〜20mm程度とすることが好ましく、また、こ
の厚みは、成形品の外径の増加につれて厚くすることが
できる。
コア6の部分は、マルテンサイト変態を生じる炭素鋼ま
たは形状記憶合金によりまた、少なくともキャビティブ
ロック部分11は、マルテンサイト変態を生じる形状記
憶合金によりそれぞれ構成する。
脂材料を成形する場合には、成形金型の、図2に示すよ
うな型閉め状態の下で、溶融樹脂材料を、所定の射出圧
力でスプルー8へ供給し、そこから、ランナ9およびゲ
ート10を経て成形キャビティ7内へ十分均等に流入さ
せるとともに、その樹脂材料を、図3に部分拡大図で示
すように、成形キャビティ7に充満させて、それを保圧
力の作用下で冷却固化させる。
成部分に比してはるかに大きく熱収縮する傾向を示すこ
とになるも、ここではたとえば、コア6を、それの温度
低下または温度上昇に基くマルテンサイト変態によっ
て、好ましくは、その熱収縮の進行とタイミングを合わ
せて膨張させて、樹脂材料12の外径の縮小を実質的に
阻止し、これにより、樹脂材料12が完全に冷却固化し
て成形品となるまでの間の熱収縮を、コア6の膨張をも
って十分に相殺する。
周面はそれぞれ、コア6および、キャビティブロック部
分11の成形面のそれぞれに常時圧接されることになる
ので、たとえば、キャビティブロック部分11の成形面
に設けた凹凸模様等は、樹脂成形品の外周面に高い精度
で転写されることになる。
とに代えて、キャビティブロック部分11を、樹脂材料
12の熱収縮に追従するように収縮変形させて、樹脂材
料12の外周面を、そのブロック部分11の成形面に、
一定以上の力で、常時接触させた場合にもまた、上述し
たと同様に、樹脂成形品の外周面に、凹凸模様等を十分
正確に転写することができる。
内の樹脂材料12の熱収縮に伴って、コア6の膨張と、
キャビティブロック部分11の収縮とのそれぞれをとも
に行わせて、それらの両者をもって樹脂材料12の熱収
縮量の全てを十分に相殺する場合にもまた同様である。
内で、高い精度で成形された樹脂成形品の取り出しは、
はじめに、往復駆動手段5によって、図4(a)に示す
ように、第2の可動型3を後退変位させて、成形品はそ
のままに、コア6を第1の可動型2から完全に抜き出
し、次いで、これもまた往復駆動手段5の作用下で、図
4(b)に示すように、第1の可動型2を固定型1から
離隔させ、その後、固定型1に付着残留するその成形品
を、図示しないエジェクトピン等をもって、スプルー部
分、ランナ部分およびゲート部分とともにその固定型1
から抜き出すことにより行うことができ、この場合、成
形品の外周面には、所期した通りの転写模様等が存在す
ることになる。
転写性の良否を見極めることを目的に、転写用スタンパ
として、Ti−Ni系の形状記憶合金を用い、その表面
に、図5に示すような溝状の凹凸模様を設けた。なお、
マルテンサイト変態合金としての上記形状記憶合金のA
f点(オーステナイト完了点)は70℃に調整した。
&Mスチレン製スタイロン666)を用い、樹脂温度2
40℃で成形する一方、成形キャビティの一側面を区画
するスタンパ部分を、二台の温調機を用いて冷却用の室
温水と、加熱用の100℃の熱水とによって温度制御し
て、樹脂の射出直前に、室温で維持したスタンパ部分に
100℃の熱水を流して加熱し、以後このスタンパ部分
に、樹脂材料の収縮にほぼ追従した膨張を行わせ、その
樹脂材料の固化完了後に、温調機を室温水に切り替えて
温度を下げて、成形品を金型から取り出した。
写度(成形品の溝深さ(μm)/100(μm))を評
価したところ、0.8〜0.9の高い転写度が得られ
た。これに対し、スタンパ部分に、汎用鋼材であるNA
K55を用いた場合の転写度は0.5であった。
ビティを区画するコア部分およびキャビティブロック部
分の少なくとも一方を、マルテンサイト変態を生じる金
属もしくは合金により構成し、それを、所要に応じて相
変態させて膨張もしくは収縮変形させて、樹脂材料の熱
収縮を相殺することで、それを内外両面から十分に規制
して高い成形精度をもたらし、キャビティブロック部分
の成形面の、凹凸模様等を、成形品の外周面に正確に転
写することができる。
分解断面図である。
す断面図である。
示す断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 コア部分および、コア部分を囲繞するキ
ャビティブロック部分を具え、それらの両部分間に区画
される成形キャビティ内で筒形状の樹脂成形品を成形す
る射出成形金型であって、 コア部分およびキャビティブロック部分の少なくとも一
方を、マルテンサイト変態を生じる金属もしくは合金に
より構成してなる射出成形金型。 - 【請求項2】 コア部分を、マルテンサイト変態を生じ
る炭素鋼または形状記憶合金により構成してなる請求項
1に記載の射出成形金型。 - 【請求項3】 キャビティブロック部分を、マルテンサ
イト変態を生じる形状記憶合金により構成してなる請求
項1もしくは2に記載の射出成形金型。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の射出成
形金型を用いて射出成形を行うに当り、 形成キャビティ内へ射出した溶融樹脂材料の冷却固化に
伴う樹脂材料の熱収縮に対し、コア部分を、その熱収縮
を相殺できる量もしくはそれ以上膨張変形させること、
キャビティブロック部分を、前記熱収縮を相殺できる量
もしくはそれ以上収縮変形させること、または、コア部
材およびキャビティブロック部分の両者を合わせて、前
記熱収縮を相殺できる量もしくはそれ以上膨縮変形させ
ることのいずれかを行う射出成形方法。 - 【請求項5】 コア部分の膨張変形を、樹脂材料の熱収
縮の進行にタイミングを合わせて行わせる請求項4に記
載の射出成形方法。 - 【請求項6】 キャビティブロック部分の収縮変形を、
樹脂材料の熱収縮の進行にタイミングを合わせて行わせ
る請求項4もしくは5に記載の射出成形金型成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002130859A JP2003320555A (ja) | 2002-05-02 | 2002-05-02 | 射出成形金型およびそれを用いた成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002130859A JP2003320555A (ja) | 2002-05-02 | 2002-05-02 | 射出成形金型およびそれを用いた成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003320555A true JP2003320555A (ja) | 2003-11-11 |
Family
ID=29543754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002130859A Pending JP2003320555A (ja) | 2002-05-02 | 2002-05-02 | 射出成形金型およびそれを用いた成形方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003320555A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013163352A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Nec Infrontia Corp | 樹脂成形用金型、樹脂成形方法および樹脂成形品 |
JP2013252718A (ja) * | 2013-09-20 | 2013-12-19 | Nec Infrontia Corp | 樹脂成形用金型、樹脂成形方法および樹脂成形品 |
-
2002
- 2002-05-02 JP JP2002130859A patent/JP2003320555A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013163352A (ja) * | 2012-02-13 | 2013-08-22 | Nec Infrontia Corp | 樹脂成形用金型、樹脂成形方法および樹脂成形品 |
US9393726B2 (en) | 2012-02-13 | 2016-07-19 | Nec Platforms, Ltd. | Resin molding die, resin molding method and resin molded product |
JP2013252718A (ja) * | 2013-09-20 | 2013-12-19 | Nec Infrontia Corp | 樹脂成形用金型、樹脂成形方法および樹脂成形品 |
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