JP2003318687A - ノイズフィルター - Google Patents
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Abstract
モードノイズを減衰する。 【解決手段】 グランド電極3の表面に磁性体層4を積
層し、磁性体層4の表面には対を成すフィルター内線路
5,6を間隔を介し並設する。フィルター内線路5,6
は、それぞれ、差動線路を構成する別々の線路に接続さ
れて差動線路に介設される構成と成す。コモンモードノ
イズは、フィルター内線路5とフィルター内線路6の電
流の通電方向が同じ向きであることから、コモンモード
ノイズに対して、フィルター内線路5,6は、磁性体層
4に基づいたインダクタンスを持ち、かつ、グランド電
極3との間に容量を有して分布定数回路と等価になる。
フィルター内線路5,6を流れるコモンモードノイズ
は、磁性体層4に基づいたインダクタンスによる磁性損
失により減衰する。
Description
てコモンモードノイズを減衰するノイズフィルターに関
するものである。
1から成る差動線路32には、様々な原因によって、電
磁雑音の放射の原因となるコモンモードノイズが流れて
しまう。このため、差動線路32にコモンモードチョー
クコイル33を介設してコモンモードノイズを除去する
ことが多い。
路32を流れているコモンモードノイズは差動線路32
とコモンモードチョークコイル33との接続部分で反射
することがある。また、コモンモードノイズの周波数に
よっては、例えば回路とコモンモードチョークコイル3
3との間でコモンモードノイズの共振が生じてしまうこ
とがある。このようなコモンモードノイズの反射や共振
によって、差動線路32を流れる信号の波形が乱れて、
情報を正確に伝送することができないという問題発生の
虞がある。
たものであり、その目的は、差動線路の正確な情報伝送
を妨げることなく差動線路のコモンモードノイズを減衰
することができるノイズフィルターを提供することにあ
る。
に、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決す
るための手段としている。すなわち、この発明は、差動
線路に組み込まれて差動線路を流れるコモンモードノイ
ズを減衰させるノイズフィルターであって、グランド部
と、グランド部の表面に積層される磁性体の層と、当該
磁性体層の表面に間隔を介し並設される一対のフィルタ
ー内線路とを有し、対を成すフィルター内線路は、それ
ぞれ、差動線路を構成する別々の線路に接続されて差動
線路に介設される構成と成しており、フィルター内線路
の対を流れるコモンモードノイズを磁性損失によって減
衰させることを特徴としている。
例を図面に基づいて説明する。
ィルターが模式的な斜視図により示され、図1(b)に
は図1(a)に示すノイズフィルターの分解図が模式的
に示されている。
いて、基体2の表面にはグランド部であるグランド電極
3が形成されており、このグランド電極3の表面側には
磁性体層4が積層形成されている。この第1実施形態例
では、グランド電極3が形成された基体2と、磁性体層
4とは、例えば焼成により一体化されている。
成一体化する場合には、焼成の際に基体2や磁性体層4
に亀裂などが発生することを防止するために、基体2を
構成する材料と、磁性体層4を構成する材料とは熱膨張
率がほぼ等しいことが好ましい。このことを考慮する
と、例えば、基体2と磁性体層4は、同じ磁性材料(例
えばフェライトなど)により構成する。もちろん、基体
2と磁性体層4を互いに異なる材料により構成してもよ
い。
ィルター内線路5,6が間隔を介し並設されている。こ
れらフィルター内線路5,6は、例えば磁性体層4の表
面に蒸着や印刷等の成膜技術を利用して形成された金属
膜により構成され、その形状はスパイラル形状となって
いる。また、フィルター内線路5とフィルター内線路6
との間は、フィルター内線路5,6のほぼ全長に渡っ
て、略等間隔となっており、その間隔は、フィルター内
線路5,6が差動線路として機能可能な間隔と成してい
る。
積層体7には線路接続用電極8a,8b,9a,9bと
グランド接続用電極10a,10bが、それぞれ、図1
の例では表面の端縁部から側面を介し底面の端縁部にか
けて形成されている。線路接続用電極8aにはフィルタ
ー内線路5の一端部が接続され、線路接続用電極8bに
はフィルター内線路5の他端部が接続されている。ま
た、線路接続用電極9aにはフィルター内線路6の一端
部が接続され、線路接続用電極9bにはフィルター内線
路6の他端部が接続されている。さらに、グランド接続
用電極10a,10bは、それぞれ、グランド電極3に
接続されている。
記のように構成されている。このノイズフィルター1
は、例えば、差動線路が形成されている回路基板に表面
実装されるが、このとき、例えば図2(a)に示される
ように、線路接続用電極8a,8b,9a,9bが、そ
れぞれ、回路基板等に形成された差動線路12の接続対
象の線路13,14に、また、グランド接続用電極10
a,10bが、それぞれ、例えば回路基板等に形成され
たグランド接続線路15に、半田を介して接続するよう
に、位置合わせが成される。
が、それぞれ、差動線路12の接続対象の線路13,1
4に半田を介して接続されることにより、図2(b)の
等価回路に示されるように、フィルター内線路5,6
は、それぞれ、差動線路12を構成する別々の線路1
3,14に接続されて差動線路12に介設される。
は、コモンモードノイズはフィルター内線路5,6に通
電している電流の向きが同方向であることから、コモン
モードノイズに対してフィルター内線路5,6は1本の
線路の如くふるまう。また、フィルター内線路5,6は
磁性体層4の表面に形成されている。このため、コモン
モードノイズに対して、フィルター内線路5,6は、図
3の等価回路に示されるように、インダクタンスLを持
ち、かつ、磁性体層4の誘電率によりグランド電極3と
の間に容量Cを持つ。
モンモードノイズに対しては分布定数回路と等価に機能
して、当該フィルター内線路5,6を流れるコモンモー
ドノイズは、インダクタンスL、容量Cが一定に保たれ
る周波数域においては、損失無しに伝送される。ところ
が、周波数が高くなるにつれ、磁性体層4の透磁率の変
化に伴い、インダクタンスLには、図4の等価回路の如
く、磁性損失分Rが生じ、これによりコモンモードノイ
ズは減衰するようになる。
(つまり、正規の電流成分)は、フィルター内線路5,
6を流れる電流の通電方向が互いに逆向きで、かつ、通
電量がほぼ等しいことから、そのフィルター内線路5,
6のノーマルモードの電流に基づいた磁束は打ち消し合
う。このため、ノーマルモードの電流に対しては、フィ
ルター内線路5,6はただの線路としてふるまい、磁性
損失は発生しない。
コモンモードチョークコイルと異なり、磁性損失を利用
してコモンモードノイズを減衰させて差動線路12から
コモンモードノイズをほぼ取り除くことができるもので
ある。このノイズフィルター1は、差動線路12に、チ
ョークコイルではなく、フィルター内線路5,6を介設
するだけなので、差動線路12とノイズフィルター1と
の接続部分でコモンモードノイズが反射されたり、ノイ
ズフィルター1と回路側との間でコモンモードノイズが
共振する等の問題を抑制することができる。
に起因した信号波形の乱れを防止することができる。こ
れにより、情報の伝達を妨げることなく、効果的にコモ
ンモードノイズを減衰することができる。
ター1は、コモンモードノイズの周波数が低い場合には
当該コモンモードノイズを透過させるという性質を有
し、ローパスフィルターの如く動作する。つまり、ノイ
ズフィルター1には、周波数によるコモンモードノイズ
の透過域と減衰域がある。この透過域と減衰域は、磁性
体層4の構成材料によって定まるものである。第1実施
形態例では、コモンモードノイズの周波数を考慮し、減
衰対象のコモンモードノイズを確実に減衰させることが
できるように磁性体層4の構成材料が選定されている。
電極3間に容量を持たせるために、フィルター内線路
5,6とグランド電極3との間の間隔は、ある程度狭い
間隔にする必要がある。このために、磁性体層4は例え
ば100μmというように非常に薄く形成される。ま
た、基体2を磁性体層4と同程度に薄く形成すると、ノ
イズフィルター1全体が非常に薄いものとなり、ノイズ
フィルター1の強度が弱くなってしまう。このことか
ら、ノイズフィルター1の強度を強化するために、第1
実施形態例では、基体2を磁性体層4よりも厚く形成す
る。
お、第2実施形態例の説明において、第1実施形態例と
同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複
説明は省略する。
ィルターが模式的な斜視図により示され、図5(b)に
は図5(a)のノイズフィルターの分解図が模式的に示
されている。
の構成に加えて、フィルター内線路5,6の表面側に絶
縁層17が積層され、この絶縁層17の表面にグランド
部であるグランド電極18が形成されている。さらに、
グランド電極18の表面側には絶縁層19が積層されて
いる。この絶縁層19によりグランド電極18を保護す
ることができる。
ィルター内線路5,6が形成された磁性体層4と、グラ
ンド電極18が形成された絶縁層17と、絶縁層19と
は、例えば焼成により一体化される。第1実施形態例で
も述べたように、その焼成の際に、基体2や磁性体層4
や絶縁層17,19に亀裂などが生じることを防止する
ために、それら基体2と磁性体層4と絶縁層17,19
との各構成材料は熱膨張率がほぼ等しいことが好まし
い。例えば、基体2と磁性体層4と絶縁層17,19
を、同じ磁性材料により構成する。
形態例と同様に、基体2とグランド電極3と磁性体層4
とフィルター内線路5,6と絶縁層17とグランド電極
18と絶縁層19から成る積層体20には、フィルター
内線路5,6の各端部にそれぞれ接続される線路接続用
電極8a,8b,9a,9bが形成され、また、グラン
ド電極3,18に共通に接続するグランド接続用電極1
0a,10bが形成されている。これら線路接続用電極
8a,8b,9a,9bを利用して、フィルター内線路
5,6は、それぞれ、差動線路12を構成する別々の線
路13,14に接続されて差動線路12に介設される。
また、グランド電極3,18は、グランド接続用電極1
0a,10bを介して、グランドに接地される。
は、第1実施形態例と同様に、差動線路12の正確な情
報伝送を妨げることなく、差動線路12を流れるコモン
モードノイズを減衰することができる。
線路5,6は、基体2の表面に形成されたグランド電極
3と、絶縁層17の表面に形成されたグランド電極18
とによって、挟み込まれている。このため、フィルター
内線路5,6のシールドが強化されて、フィルター内線
路5,6から外部への電磁雑音の放射を大幅に減少させ
ることができる。また、外部からの電磁界による誘導も
受け難くなる。
お、この第3実施形態例の説明では、第1実施形態例と
同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複
説明は省略する。
ィルターが模式的な斜視図により示され、図6(b)に
は図6(a)のノイズフィルターの分解図が模式的に示
され、図6(c)には図6(a)のA−A部分の模式的
な断面図が示されている。
グランド電極3が、また、基体2の裏面にグランド電極
22が、それぞれ、形成されている。さらに、グランド
電極3の表面には磁性体層4が積層され、また、グラン
ド電極22の表面には磁性体層23が積層されている。
この第3実施形態例では、グランド電極3とグランド電
極22が、基体2に対して表裏対称となるような構成材
料や形状でもって構成されている。また、磁性体層4と
磁性体層23に関しても同様に、基体2に対して、表裏
対称となるような構成材料や厚みでもって構成されてい
る。
ター内線路5,6が形成されている。
各実施形態例と同様に、表裏両面にグランド電極3,2
2が形成された基体2と、フィルター内線路5,6が形
成された磁性体層4と、磁性体層23とは、例えば焼成
などにより一体化される。基体2と磁性体層4,23を
焼成により一体化する場合には、焼成の際の亀裂発生を
防止する観点から、基体2と磁性体層4,23との各構
成材料は熱膨張率がほぼ等しいことが好ましく、例え
ば、同じ磁性材料により構成される。
性体層4,23との積層体24には、フィルター内線路
5,6の各端部に接続する線路接続用電極8a,8b,
9a,9bが、また、グランド電極3,22に共通に接
続するグランド接続用電極10a,10bが、それぞ
れ、形成されている。
に示すように製造することができる。例えば、まず、図
7(a)に示すように基体2の表面にグランド電極3
を、また、基体2の裏面にグランド電極22を、それぞ
れ、例えば蒸着や印刷などにより形成する。そして、図
7(b)に示すように、その基体2の表裏両面側にそれ
ぞれ磁性体層4,23を配置し、それら基体2と磁性体
層4,23を例えば焼成などにより一体化して、図7
(c)に示すような積層体24を形成する。
4の表面にフィルター内線路5,6を形成し、また、線
路接続用電極8a,8b,9a,9bとグランド接続用
電極10a,10bを形成する。
ィルター1を製造することができる。このような製造工
程において、積層体24にフィルター内線路5,6を形
成する際に、積層体24は基体2に対して表裏対称な形
態となっていることから、積層体24の表裏を気にする
ことなく、積層体24にフィルター内線路5,6を形成
することができる。積層体24は焼成一体化されている
し、微細であることが多いため、積層体24の表裏を区
別するのは非常に大変であるが、第3実施形態例の構成
を備えることにより、積層体24の表裏を判別する必要
がないので、ノイズフィルター1の製造工程の簡略化を
図ることができる。
お、第4実施形態例の説明において、第1〜第3の各実
施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通
部分の重複説明は省略する。
ーが模式的な分解図により示されている。
性体層4とフィルター内線路5,6を有するフィルター
部25が、複数積層されている。なお、図8の例では、
最上層に絶縁層26が形成されてフィルター内線路5,
6を保護できる構成としているが、絶縁層26は必要に
応じて設けられるものであり、必ずしも設けなければな
らないものではない。また、図8の例では、2個のフィ
ルター部25a,25bが積層されているが、フィルタ
ー部25の積層数は限定されるものではなく、例えば仕
様等を考慮して、適宜に設定してよいものである。
25が積層されているので、フィルター内線路5,6の
対が複数内蔵されることとなる。それらフィルター内線
路対は、それぞれ、別々の差動線路に介設される構成と
してもよいし、同じ差動線路に並列的又は直列的に介設
される構成としてもよい。このようなフィルター内線路
対と差動線路との接続関係は、例えば仕様などを考慮し
て予め定めておき、この定められた接続関係に基づい
て、フィルター内線路5,6を差動線路に接続させるた
めの線路接続用電極8,9が適宜に形成される。また、
第1〜第3の各実施形態例と同様に、グランド電極3を
グランドに接地させるためのグランド接続用電極10が
形成される。
お、第5実施形態例の説明において、第1〜第4の各実
施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通
部分の重複説明は省略する。
ィルターが模式的な斜視図により示され、図9(b)に
は図9(a)のノイズフィルターの模式的な分解図が示
されている。
実施形態例に示したようにフィルター内線路5,6を同
じ磁性体層4の表面に設けるのではなく、フィルター内
線路5,6のうちの一方側5は磁性体層4の表面に形成
されるが、他方側6は、フィルター内線路5の表面側に
積層された絶縁体層28の表面に形成されている。絶縁
体層28は、磁性体ではない絶縁体により構成されてお
り、磁性の性質を持たない層となっている。
と、絶縁体層28の表面のフィルター内線路6とは、そ
の間の間隔がほぼ全長に渡って等間隔となるように形成
されており、それらフィルター内線路5,6の配置関係
は、絶縁体層28の厚みや誘電率などを考慮してフィル
ター内線路5,6間に設定の容量Cを持たせることがで
きるような配置関係となっていればよく、図9(c)の
断面図の実線で示されるフィルター内線路5,6のよう
に位置が合って対向関係となってもよいし、実線のフィ
ルター内線路5と点線のフィルター内線路6との如く位
置がずれていてもよい。
ィルター内線路5,6を同じ磁性体層4の表面に並設す
ると、フィルター内線路5,6間に磁性体が配置される
ことになるので、フィルター内線路5,6をディファレ
ンシャルモード(ノーマルモード)の信号が通電してい
るときに、フィルター内線路5,6間の磁性体によって
非常に僅かではあるが、磁性損失が発生してしまう。こ
れに対して、この第5実施形態例では、フィルター内線
路5,6間は磁性の性質を持たない絶縁体層28であ
り、磁性損失は発生しないので、ディファレンシャルモ
ード信号の損失を抑制することができる。
施形態例のノイズフィルター1におけるフィルター内線
路5,6に関わる構成を、第5実施形態例において特有
な構成に代えた例である。この第5実施形態例において
特有な構成は、第1実施形態例のノイズフィルターに適
用されるだけでなく、例えば、図10に示されるよう
に、第2実施形態例のノイズフィルター1におけるフィ
ルター内線路5,6に関わる構成を、第5実施形態例に
おいて特有な構成に代えてもよいし、また、図11に示
されるように、第4実施形態例のノイズフィルター1に
おけるフィルター内線路5,6に関わる構成を、第5実
施形態例において特有な構成に代えてもよい。
例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り
得る。例えば、第1〜第5の各実施形態例では、基体2
は、磁性体層4と同じ磁性材料により構成される例を示
したが、例えば、磁性体層4の構成材料とは異なる磁性
材料により基体2を構成してもよいし、磁性体以外の誘
電体により基体2を構成してもよい。また同様に、第2
や第5実施形態例に示した絶縁層17,19も、その構
成材料は磁性体層4と同じ磁性材料に限定されず、他の
磁性材料であってもよいし、磁性体以外の誘電体により
構成してもよい。
ルター1や、第3実施形態例の図6のノイズフィルター
1や、第5実施形態例の図9のノイズフィルター1で
は、フィルター内線路5,6は露出形成されていたが、
例えば、フィルター内線路5,6の表面側に保護用の絶
縁層を積層形成してもよい。
ィルター1や、第5実施形態例の図10のノイズフィル
ター1では、グランド電極3の表面側には保護用の絶縁
層19が形成されている例を示したが、例えばグランド
電極3を保護しなくともよい場合や、他の手段によりグ
ランド電極3が保護される場合には絶縁層19を省略し
てもよい。
の表面と裏面の一方側にのみフィルター内線路5,6が
形成されていたが、例えば、積層体24の表裏両面にフ
ィルター内線路5,6を形成してもよい。
ノイズフィルター1は直方体状であったが、ノイズフィ
ルター1の形状は直方体状に限定されるものではなく、
例えば円柱状や多角柱状等の他の形状であってもよい。
フィルター内線路5,6はスパイラル形状に形成されて
いたが、例えば、フィルター内線路5,6を、図12に
示されるようにジグザグ形状に形成してもよいし、図1
3に示されるように蛇行形状に形成してもよく、フィル
ター内線路5,6の形状はスパイラル形状に限定されな
い。フィルター内線路5,6をスパイラル形状やジグザ
グ形状や蛇行形状に形成することにより、ノイズフィル
ター1を大型化することなく、フィルター内線路5,6
の線路長を長くすることができる。これにより、ノイズ
フィルター1の大型化を回避しつつ、磁性損失によるコ
モンモードノイズの減衰量を増加させることができる。
なお、ノイズフィルター1の大型化を気にしない場合に
は、フィルター内線路5,6を直線状に形成してもよ
い。
ター内線路の対を流れるコモンモードノイズを磁性損失
により減衰させる構成を備えるものであり、コモンモー
ドチョークコイルとは異なる原理によりコモンモードノ
イズを減少させる。この発明では、差動線路を構成する
線路に、チョークコイルではなく、フィルター内線路を
介設するだけなので、差動線路とノイズフィルター(フ
ィルター内線路)との接続部分でコモンモードノイズが
反射されたり、ノイズフィルターと回路側との間でコモ
ンモードノイズが共振するのを抑制することができる。
このため、コモンモードノイズの反射や共振に起因した
信号波形の乱れを防止することができる。よって、情報
伝達を妨げることなくコモンモードノイズを減衰させる
ことができるノイズフィルターを提供することができ
る。
ンド電極の表面に磁性体層が形成され、さらに、その磁
性体層の表面にフィルター内線路の対が形成されている
ノイズフィルターにあっては、ノイズフィルターを構成
している部品点数が少なく、かつ、簡単に製造でき、ま
た、回路基板などに表面実装が容易なノイズフィルター
を提供することができる。
されたグランド部と、磁性体層の裏面に形成されたグラ
ンド部とによって、挟み込まれているものにあっては、
フィルター内線路のシールドを強化することができる。
これにより、フィルター内線路から外部への電磁放射を
減少させることができるし、また、外部からの電磁界に
よる誘導を受け難くなる。
の対とを有するフィルター部が複数積層されているノイ
ズフィルターにあっては、このノイズフィルターを1個
回路に組み込むだけで、コモンモードノイズ用のフィル
ターを複数設けた場合と等価になることから、回路の部
品点数を削減することができる。
れ、これら表裏両面の各々のグランド電極の表面側に磁
性体層が形成されており、これら磁性体層のうちの少な
くとも一方側の表面にフィルター内線路の対が形成され
ているものにあっては、基体に対してグランド電極を表
裏対称に配置し、かつ、磁性体層を表裏対称に配置する
ことにより、製造工程において、表面側の磁性層と裏面
側の磁性層とのうちの一方側にフィルター内線路の対を
形成する場合に、表裏を気にすることなく、フィルター
内線路を形成することができる。これにより、製造工程
の簡略化を図ることができる。
とジグザグ形状と蛇行形状のうちの一つの形状に形成さ
れているものにあっては、ノイズフィルターを大型化す
ることなく、フィルター内線路の線路長を長くすること
ができる。これにより、ノイズフィルターの大型化を回
避しつつ、磁性損失によるコモンモードノイズの減衰量
を増加させることができる。
の表面に設けるのに代えて、対を成すフィルター内線路
の一方側は磁性体層の表面に形成され、他方側のフィル
ター内線路は、前記一方側のフィルター内線路の表面側
に積層された磁性の性質を持たない絶縁体層の表面に形
成されているものにあっては、対を成すフィルター内線
路の間は磁性の性質を持たない絶縁体層であることか
ら、フィルター内線路をディファレンシャルモードの信
号が通電する際に、その信号の磁性損失をほぼ無くすこ
とができて、ノイズフィルターにおけるディファレンシ
ャルモード信号の減衰を非常に小さく抑制することがで
きる。
設されているので、それらフィルター内線路間の絶縁性
が格段に高まって、ノイズフィルターの信頼性を向上さ
せることができる。
磁性体層の表面に形成されている場合には、それらフィ
ルター内線路間の容量は、主にフィルター内線路間の間
隔によって定まることになる。これに対して、対を成す
フィルター内線路間に絶縁体層が介設されている場合に
は、フィルター内線路間の容量は、フィルター内線路間
の間隔だけでなく、絶縁体層の厚みや誘電率をも関係し
てくる。このため、フィルター内線路間に設定の容量を
持たせるためのフィルター内線路間の間隔の規制が緩く
なり、フィルター内線路の設計の自由度を高めることが
できる。
に実装する形態例を説明するための図である。
の等価回路を示す回路図である。
ための等価回路図である。
の一例を説明するための図である。
イズフィルターの一例を説明するための図である。
ノイズフィルターの別の形態例を示す図である。
を備えたノイズフィルターの別の例を示す図である。
デル図である。
を説明するための図である。
するための図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 差動線路に組み込まれて差動線路を流れ
るコモンモードノイズを減衰させるノイズフィルターで
あって、グランド部と、グランド部の表面に積層される
磁性体の層と、当該磁性体層の表面に間隔を介し並設さ
れる一対のフィルター内線路とを有し、対を成すフィル
ター内線路は、それぞれ、差動線路を構成する別々の線
路に接続されて差動線路に介設される構成と成してお
り、フィルター内線路の対を流れるコモンモードノイズ
を磁性損失によって減衰させることを特徴とするノイズ
フィルター。 - 【請求項2】 基体の表面にグランド部であるグランド
電極が形成され、このグランド電極の表面に磁性体層が
積層されており、この磁性体層の表面にフィルター内線
路の対が形成されていることを特徴とする請求項1記載
のノイズフィルター。 - 【請求項3】 フィルター内線路の表面側には絶縁層を
介してグランド部が配置されており、フィルター内線路
は、その絶縁層の表面側のグランド部と、磁性体層の裏
面側のグランド部とによって挟み込まれていることを特
徴とする請求項1又は請求項2記載のノイズフィルタ
ー。 - 【請求項4】 磁性体の層と、この磁性体層の裏面側に
形成されるグランド部と、磁性体層の表面側に形成され
るフィルター内線路の対とを有するフィルター部が複数
積層されていることを特徴とする請求項1又は請求項2
又は請求項3記載のノイズフィルター。 - 【請求項5】 基体の表裏両面にグランド部であるグラ
ンド電極が形成され、これら表裏両面の各グランド電極
の表面側には、それぞれ、磁性体層が積層形成されてお
り、これら磁性体層のうちの少なくとも一方側の表面に
フィルター内線路の対が形成されていることを特徴とす
る請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載のノイズフ
ィルター。 - 【請求項6】 フィルター内線路の対は、スパイラル形
状とジグザグ形状と蛇行形状のうちの一つの形状に形成
されており、フィルター内線路の線路長を長くしたこと
を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載
のノイズフィルター。 - 【請求項7】 対を成すフィルター内線路を同じ磁性体
層の表面に設けるのに代えて、対を成すフィルター内線
路の一方側は磁性体層の表面に形成され、他方側のフィ
ルター内線路は、前記一方側のフィルター内線路の表面
側に積層された磁性の性質を持たない絶縁体層の表面に
形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6
の何れか1つに記載のノイズフィルター。
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