JP2003316267A - 感熱記録ラベル - Google Patents

感熱記録ラベル

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JP2003316267A
JP2003316267A JP2002117877A JP2002117877A JP2003316267A JP 2003316267 A JP2003316267 A JP 2003316267A JP 2002117877 A JP2002117877 A JP 2002117877A JP 2002117877 A JP2002117877 A JP 2002117877A JP 2003316267 A JP2003316267 A JP 2003316267A
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layer
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heat
reversible
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JP2002117877A
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English (en)
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Hiroshi Azuma
博史 東
Shinya Takemoto
晋也 竹本
Tomohiko Terai
智彦 寺井
Hisashi Yuzuhara
恒 柚原
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Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品の表面に一度貼り付けた後、必要に応じ
て剥しても物品の表面を汚損せず、同じ位置でも張替え
が確実にできる張替え性の良い感熱記録ラベルにするこ
とである。 【解決手段】 マグネットシート1の上に、接着剤層2
を介してプラスチックシートからなる基材層4を接着し
て一体に設けると共に、基材層4にICチップ3を予め
埋設しておき、基材層4上のICチップ3に重ならない
位置には、可逆性記録層5および保護層6を順に重ねて
一体化した感熱記録ラベルとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、書き換え可能な
情報表示用ラベルとして用いられる感熱記録ラベルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、書き換え可能な情報表示用ラベ
ル(以下、リライトラベルと称する。)として、可逆性
感熱記録層を有する積層体からなる可視情報記録媒体の
表示面の背面に接着剤や粘着剤を塗布し、例えば搬送用
のコンテナのような物品に貼り付けできるものが知られ
ている。
【0003】可視画像を表示または消去でき、画像の書
き換えが可能な可逆性感熱記録媒体としては、加熱温度
や加熱後の冷却速度の調節によって可逆的に透明性を変
化させる有機低分子化合物を樹脂母材中に分散させた可
逆性感熱記録材料を利用したものが知られている。
【0004】特開昭63−41186号公報に記載され
た可逆性感熱記録材料は、所定の有機低分子化合物を塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体などの適当な樹脂母材中
に分散状態に配合し、多数のドットまたは区分された領
域に処理温度による透明/白濁のコントラストを生じさ
せ、これをアルミニウム蒸着層などの光反射層に反射さ
せてコントラストよく見やすい画像を表示するものであ
る。
【0005】また、加熱温度や加熱後の冷却速度を調節
することによって可逆的に色調が変化するものとして、
分子構造内にラクトン環を持ち、電子放出によるラクト
ン環の開環という構造変化により、発色性を示す電子供
与性呈色性化合物(いわゆるロイコ染料)を用いた可逆
性感熱記録材料が知られている。
【0006】例えば、樹脂母材と、ロイコ染料と、顕減
色剤として酸・塩基化合物とを成分とする可逆性感熱記
録媒体が特開平2−188293号公報、特開平2−1
88294号公報に記載されているが、これらは酸と塩
基の反応速度の違いを利用して発色および消色を繰り返
すものである。
【0007】このような可逆性感熱記録材料を用いた感
熱記録ラベルは、表示を書き換えできる(リライタブ
ル)記録媒体であるため、物品に貼り付けた状態で繰り
返し書き換えるが、可逆性感熱記録層の機能が劣化して
印字または消去ができなくなった時点で寿命となり、物
品から剥がして新しいラベルと貼り替える必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、接着または粘
着固定した物品からラベルを剥がすとき、物品の表面に
は接着剤や粘着剤が多少残るので、物品の表面を汚損す
ることになり、その上に重ねて新しい感熱記録ラベルを
貼っても、接着面に劣化した接着剤が介在して所期した
接着性が得られないことがあった。
【0009】特に、商品(車種)名、年式、価格等の情
報を記録したラベルを自動車の車体や電気製品に貼り付
けた場合には、販売時や販売後にラベルを剥して接着剤
や粘着剤の一部が製品表面に残っていると、外観の印象
が悪くなり、商品価値を減じさせる場合があった。
【0010】また、感熱記録ラベルだけでは記憶できる
情報量が少なく、そのため交通機関の自動改札機、高速
道路の料金徴収システム、搬送用のコンテナなどに貼り
付けて使用する際に充分な機能を持たせられなかった。
【0011】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決し、物品の表面に一度貼り付けた後、必要に応
じて剥しても物品の表面を汚損せず、接着力を損なわず
に同じ位置に貼り替えできる貼り替え性の良い感熱記録
ラベルとすることである。
【0012】また、感熱記録ラベルに記憶できる情報量
を増やして機能を高め、汎用性の高い感熱記録ラベルと
することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明の感熱記録ラベルは、熱または光で可視
画像を可逆的に表示または消去可能なシート状の可逆性
感熱記録媒体に、ICチップを保持した層を介し、シー
ト状磁石を重ねて一体化してなる感熱記録ラベルとした
のである。
【0014】上記したように構成されるこの発明の感熱
記録ラベルは、シート状磁石の磁力によって鉄などの磁
性体からなる物品に固定することができると共に、必要
に応じて前記磁力に抗して物品の表面から感熱記録ラベ
ルを簡単に引き剥がすことができる。
【0015】その際、感熱記録ラベルと物品は磁力で接
着し、接着剤を介在させていないので、物品の表面に接
着剤等の貼り跡は残らず、再び他の感熱記録ラベルを磁
力で固定すれば所期した通りの固定力が得られる。
【0016】また、ICチップを内蔵しているので、リ
ライタブルな可逆性感熱記録媒体に記録できないような
多量の電子化情報を記録することができ、ICチップに
記録された情報の題名や項目を可逆性感熱記録媒体に表
示させることもできる。
【0017】同様の課題を解決するため、前記構成の感
熱記録ラベルの構成をより具体的に特定し、可逆性感熱
記録媒体が、透明性または発色性を温度によって可逆的
に変化させることにより可視画像を表示および消去可能
な可逆性感熱記録媒体である構成を採用することができ
る。
【0018】また、前記同様の課題を解決すると共に、
感熱記録ラベルが、特定波長の光によっても感熱性を充
分に発揮するように、前記の感熱記録ラベルにおける可
視情報記録媒体が、光吸収剤を含有する可視情報記録媒
体である感熱記録ラベルとしたのである。または、同様
の課題を解決するために、可視情報記録媒体が、光熱変
換層を有する積層体からなる可視情報記録媒体である前
記の感熱記録ラベルとしたのである。
【0019】さらにまた、前記同様の課題を解決すると
共に、感熱記録ラベルの表示の視認性を高めるために、
可視情報記録媒体が、可逆性感熱記録層とその背面側に
光反射層または着色層を有する積層体からなる可視情報
記録媒体である前記構造の感熱記録ラベルという構成を
採用することもできる。
【0020】ところで、感熱記録ラベルに用いるICチ
ップは、接触型または非接触型のいずれであってもよ
く、熱または光で可視画像を可逆的に表示または消去可
能なシート状の可逆性感熱記録媒体に、ICチップおよ
びアンテナ回路部を保持した層を介し、シート状磁石を
重ねて一体化してなる感熱記録ラベルという構成を採用
することもできる。
【0021】「非接触式のICチップ」は、磁界中を通
過するときにループコイル形のアンテナ回路部に誘導電
流が発生し、この電流によってICチップの情報を読み
取ると共にその書き換えを行なえるものである。
【0022】このようにアンテナ回路部を有し非接触式
のICチップ付き感熱記録ラベルは、情報の入出力のた
めにリーダライタに挿入して接点を接続する必要がな
く、例えば装置内外の磁界中に感熱記録ラベル貼り付け
の物品を通過させるだけでよいので、ラベルの機能に故
障や汚損が起こり難くなり、感熱記録ラベルの使用可能
な期間(寿命)が長くなる。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明に用いるシート状磁石
は、すなわち紙状またはフィルム状のように薄肉に形成
されていて自在に撓むか、または折り曲げ可能な永久磁
石のことであり、市販品として三菱化学メディア社製の
マグネットフィルムまたはマグネットペーパーを使用し
て好ましい結果を得ている。
【0024】熱または光で可視画像を可逆的に表示また
は消去可能な可視情報記録媒体は、透明性または発色性
を温度によって可逆的に変化させることにより可視画像
を表示および消去可能な可逆性感熱記録材料からなる記
録層を有するものである。
【0025】記録層に用いる樹脂母材の種類としては、
透明で製膜性の良い合成樹脂が好ましく、例えばポリ塩
化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢
酸ビニル−アクリル酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル−アルコール共重合体、その他の酢酸ビニル化合物、
塩化ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
リデン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、アクリル樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹
脂などの透明なアモルファス樹脂などが挙げられ、これ
らは単独もしくは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0026】透明性が変化するタイプの記録材料として
は、有機低分子化合物を高分子の樹脂母材内に0.1〜
2.0μm程度の直径の集合体となって分散させたもの
があり、これは熱処理によって融解または結晶化させて
透明性を変化させることができる。
【0027】有機低分子化合物の例としては、炭素数1
2以上の高級脂肪酸などの周知の有機低分子化合物が挙
げられるが、カルボン酸、ジカルボン酸、ケトン、エー
テル、アルコール、脂肪酸エステル、スルフィド、脂肪
酸アミド、脂肪族二塩基酸、脂肪族二塩基酸エステルお
よびその誘導体などからなる結晶性低分子化合物でもよ
く、それらの1種または2種以上を混合して用いること
もできる。
【0028】このような樹脂母材に分散させる有機低分
子化合物のうち、主鎖が炭素数12以上の高級脂肪酸ア
ルキルエステルは、低融点(mp)であり、比較的低温
での熱処理によって融解、結晶化するという記録材料と
して好ましい物性を有する。さらにこの炭素数12以上
の高級脂肪酸アルキルエステルに加えて炭素数10以上
の脂肪族二塩基酸の高融点(mp)のものを併用し、脂
肪酸アルキルエステルと脂肪族二塩基酸の配合割合を調
製すれば、透明化する温度領域を調製でき、所定温度で
の透明性および白濁の程度を変化させ得る。
【0029】また、炭素数12以上の高級脂肪酸アルキ
ルエステルの例として、ステアリン酸メチル、ステアリ
ン酸エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチ
ル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸ベヘニル、
ベヘン酸メチル、ベヘン酸エチル、ベヘン酸ブチル、ベ
ヘン酸オクチル、ベヘン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニ
ル、リグノセリン酸メチル、リグノセリン酸エチルなど
が挙げられる。
【0030】また炭素数10以上の脂肪族二塩基酸の例
としては、セバシン酸、ドデカン2酸、テトラデカン2
酸、エイコサン2酸などが挙げられる。
【0031】発色性が変化するタイプの記録材料の代表
例としては、分子構造内にラクトン環を持ち、電子放出
によるラクトン環の開環という構造変化により発色性を
示す電子供与性呈色性化合物(いわゆるロイコ染料)お
よび電子受容性化合物を用いた可逆性感熱記録材料があ
り、これは加熱温度や加熱後の冷却速度を調節すること
によって可逆的に色調が変化する。
【0032】分子構造中にラクトン環部分を有するロイ
コ染料の具体例としては、例えばクリスタルバイオレッ
トラクトン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシ
フェニル)−3−(1−エチル2−メチルインドール−
3−イル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(1−エ
チル2−メチルインドール−3−イル)フタリド等のフ
タリド化合物、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリ
ノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6(N−エチルイソペンチルアミノ)フル
オラン、3−シクロヘキシルメチルアミノ−6−メチル
−7−アニリノフルオラン、3−ベンジルエチルアミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−メ
チルプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジ
ノフルオランなどのフルオラン化合物等が挙げられる。
【0033】また、ロイコ染料に必要な電子受容性化合
物としては、フェノール類、フェノール金属塩類、カル
ボン酸金属塩類、スルホン酸、スルホン酸塩などが挙げ
られる。特にフェノール類としてはフェノール基を1個
以上持つ安息香酸化合物が挙げられ、具体例として4−
(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸、4−(4−ヒド
ロキシフェノキシ)安息香酸、2−(4−ヒドロキシベ
ンゾイル)安息香酸などが挙げられる。
【0034】この発明における光熱変換層に用いる樹脂
母材は、可視光透過性で製膜性のよいものが好ましく、
また耐熱性に優れ、分解性や黄変性のないものが好まし
い。具体例としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリエステル−ウレ
タン共重合体その他に前記した記録層に用いる樹脂と同
じのものが挙げられる。
【0035】この発明に用いる光吸収剤は、記録層に添
加して用いられるものであり、アゾ系色素、シアニン系
色素、ナフトキノン系色素、アントラキノン系色素、ス
クアリリウム系色素,フタロシアニン系色素、ナフタロ
シアニン系色素、ナフトキノン系色素、ポリフィリン系
色素、インジゴ系色素、ジチオール錯体系色素、アズレ
ニウム系色素、キノンイミン系色素、キノンジミイン系
色素等が挙げられる。
【0036】光熱変換層には赤外吸収色素を添加するこ
とが好ましく、使用する半導体レーザ光の発振波長付近
に吸収ピークをもつものが選択される。一般には波長が
300〜1000nm、好ましくは700〜900nm
程度の半導体レーザが用いられ、赤外吸収色素として
は、当該波長域に吸収ピークを有するシアニン系色素、
フタロシアニン系色素、ポリメチン系色素、アントラキ
ノン系色素などが好ましい。
【0037】また、特に透明性の変化により画像を形成
するタイプの記録層である場合は、画像の視認性を向上
させるために記録層の背面側に光反射層を設けることが
好ましい。光反射層は、例えば、アルミニウムやスズな
どの蒸着箔の接着またはアルミ粉や白色系顔料などを混
ぜた光反射性着色塗料の塗布または金属蒸着によって形
成される光学的反射面となるものが好ましい。
【0038】金属蒸着層を形成する方法としては、真空
蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング、電子
ビーム蒸着法などの周知の方法を選択的に採用すること
ができる。
【0039】プラスチックフィルムに金属蒸着膜を形成
する場合には、フィルムに直接に金属を蒸着する方法ば
かりでなく、フィルムの表面に予め着色または未着色の
接着剤層を設けるか、またはアンカーコート層を介して
金属蒸着膜を形成することもできる。
【0040】光反射層の厚さは、金属蒸着膜では数百オ
ングストローム(Å)であるが、感熱記録媒体に形成す
る場合の画像の色、光沢、製造コスト、強度、平面性な
どを考慮して適宜に決定すればよく、また下地が透けて
見える厚さを採用することもできる。
【0041】また、発色性の変化により画像を形成する
タイプの記録層では、画像の視認性を向上させるため
に、記録層の背面側に着色層を設けることが好ましい。
この着色層は、顔料や染料などを混ぜた着色塗料の塗布
によって形成される。着色層の色調は、記録層の発色の
色調に応じて視認性を高めるように選択すればよい。
【0042】ICチップは周知のものであって良く、こ
れに併用するアンテナ回路部は、例えばPETやPET
−Gなどからなるプラスチックシートの片面に接着層を
介して銅箔やアルミニウム箔などからなる金属層を接着
一体化し、これにフォトリソ法でレジストパターンを形
成した後、エッチング(ネガまたはポジのいずれの方法
であってもよい。)して形成することができる。
【0043】
【実施例】[実施例1]図1および図2に示す感熱記録
ラベルは、シート状磁石である三菱化学メディア社製の
マグネットシート1の上に、接着剤層2を介してプラス
チックシートからなる基材層4を接着して一体に設ける
と共に、この基材層4にICチップ3を予め埋設してお
き、基材層4上のICチップ3に重ならない位置には可
逆性記録層5および保護層6を順に重ねて一体化した構
造である。
【0044】この構造は、マグネットシート1に対し、
記録媒体となる積層シートを貼り合わせる工程で容易に
製造できる。
【0045】すなわち、PETフィルムなどからなる基
材層4に厚さ5μmのポリエステル樹脂をコーティング
して接着剤層2とし、これに予め離型紙等のセパレータ
ー(図示せず。)を仮着しておいた。そして、基材層4
の上に下記に示す組成物Aをテトラヒドロフランに溶解
して基材層4にコーティングし、加熱乾燥して10μm
厚の可逆性記録層5を形成した。
【0046】 <組成物A> 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100重量部 (日信化学社製:ソルバインC) ベヘン酸ステアリル 20重量部 ドデカン2酸 10重量部。
【0047】次に、可逆性記録層5の上に紫外線硬化性
樹脂をコーティングし、紫外線を照射し硬化させて厚さ
2μmの保護層6を形成した。
【0048】次いでマグネットシート1に対してセパレ
ーターを剥した接着剤層2を貼り合わせ、一体化したも
のを所定の形に打ち抜き、感熱記録ラベルを作製した。
【0049】[実施例2]図3に示すように、実施例1
における可逆性記録層5と基材層4の間に、光反射層と
して0.1μm厚のアルミ蒸着層7を設けた積層構造と
したこと以外は、実施例1と全て同様にして感熱記録ラ
ベルを作製した。
【0050】[実施例3]図4に示すように、可逆性記
録層5と保護層6の間に、1μm厚の光熱変換層8を設
けたこと以外は、実施例2と全く同様にして感熱記録ラ
ベルを作製した。光熱変換層8は、下記の組成物Bをト
ルエンに溶解し、可逆性記録層5にコーティングして加
熱乾燥して1μm厚に形成した。
【0051】 <組成物B> ポリエステル樹脂(東洋紡績社製:バイロン200) 100重量部 フタロシアニン系色素(山本化成社製:D99−038) 5重量部
【0052】[実施例4]図5に示すように、可逆性記
録層5とアルミ蒸着層7の間に、1μm厚の光熱変換層
8を設けたこと以外は、実施例2と全く同様にして感熱
記録ラベルを作製した。光熱変換層8は、前記の組成物
Bをトルエンに溶解し、可逆性記録層5にコーティング
して加熱乾燥して1μm厚に形成した。
【0053】[実施例5]実施例1において、可逆性記
録層を形成する塗液を表1の組成の塗液に変更したこと
以外は、全て同様にして可逆性感熱ラベルを作製した。
表1に示す組成の塗液は、a液とb液をそれぞれペイン
トシェーカーで2時間程度攪拌し分散させた後、a液:
b液=1:3の割合でよく混合して調製した。
【0054】
【表1】
【0055】[実施例6]図3に示すように、実施例2
において可逆性記録層5を形成する塗液を前記した表1
の組成の塗液とし、かつアルミ蒸着層7に代えて2μm
厚の白色樹脂層11を設けたこと以外は、実施例2と全
て同様にして感熱記録ラベルを作製した。
【0056】[実施例7]図4に示すように、実施例3
において可逆性記録層5を形成する塗液を表1の組成の
塗液とし、かつアルミ蒸着層7に代えて2μm厚の白色
樹脂層11を設けたこと以外は、実施例3と全て同様に
して感熱記録ラベルを作製した。
【0057】[実施例8]図5に示すように、実施例4
において可逆性記録層5を形成する塗液を表1の組成の
塗液とし、かつアルミ蒸着層7に代えて2μm厚の白色
樹脂層11を設けたこと以外は、実施例4と全て同様に
して感熱記録ラベルを作製した。
【0058】[実施例9]図6および図7に示す感熱記
録ラベルは、実施例1において基材層4内にICチップ
9およびこれに接続したアンテナ回路10を予め埋設し
ておいたこと以外は、実施例1と全て同じように構成し
たものである。この構造のものは、実施例1と全く同様
の工程で各層を積層一体化して製造できる。
【0059】[実施例10]図8に示すように、可逆性
記録層5と基材層4の間に、光反射層として0.1μm
厚のアルミ蒸着層7を設けたこと以外は、実施例9と全
て同様にして感熱記録ラベルを作製した。
【0060】[実施例11]図9に示すように、保護層
6と可逆性記録層5の間に、1μm厚の光熱変換層8を
設けたこと以外は、実施例9と全く同様にして感熱記録
ラベルを作製した。光熱変換層8は、前記の組成物Bを
トルエンに溶解し、可逆性記録層5にコーティングして
加熱乾燥して1μm厚に形成した。
【0061】[実施例12]図10に示すように、可逆
性記録層5とアルミ蒸着層7の間に、1μm厚の光熱変
換層8を設けたこと以外は、実施例10と全く同様にし
て感熱記録ラベルを作製した。光熱変換層8は、前記の
組成物Bをトルエンに溶解し、可逆性記録層5にコーテ
ィングして加熱乾燥して1μm厚に形成した。
【0062】[実施例13]図7に示す実施例9におい
て、可逆性記録層5の形成用塗液を、前記の表1の組成
の塗液に変更したこと以外は、全て同様にして可逆性感
熱ラベルを作製した。表1に示す組成の塗液は、a液と
b液をそれぞれペイントシェーカーで2時間程度攪拌し
分散させた後、a液:b液=1:3の割合でよく混合し
て調製した。
【0063】[実施例14]図8に示すように、実施例
10において、可逆性記録層5を形成する塗液を前記し
た表1の組成の塗液とし、かつアルミ蒸着層7に代えて
2μm厚の白色樹脂層11を設けたこと以外は、実施例
10と全て同様にして感熱記録ラベルを作製した。
【0064】[実施例15]図9に示すように、実施例
11において、可逆性記録層5を形成する塗液を表1の
組成の塗液とし、かつアルミ蒸着層7に代えて2μm厚
の白色樹脂層11を設けたこと以外は、実施例11と全
て同様にして感熱記録ラベルを作製した。
【0065】[実施例16]図10に示すように、実施
例12において可逆性記録層5を形成する塗料を表1の
組成の塗料とし、かつアルミ蒸着層7に代えて2μm厚
の白色樹脂層11を設けたこと以外は、実施例12と全
て同様にして感熱記録ラベルを作製した。
【0066】以上のように実施例1〜16を製造し、得
られた感熱記録ラベルをサーマルヘッドプリンタまたは
半導体レーザプリンタで情報(例えば品名や価格)を印
字して商品(例えば自動車や電気製品)に貼り付けた。
因みに、実施例1、2、5、6、9、10、13、14
はサーマルヘッドプリンタを用い、実施例3、4、7、
8、11、12、15、16は半導体レーザプリンタを
用いた。
【0067】そして、情報内容が変わるたびにラベルを
剥し、専用のサーマルヘッドプリンタまたは半導体レー
ザプリンタで情報内容を書き換えて商品に貼り付けた。
この作業を繰り返して行なったところ、商品は汚れるこ
となく繰り返し使用に充分に耐えることを確認した。
【0068】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、シー
ト状磁石に、熱または光で可視画像を可逆的に表示また
は消去可能な可逆性記録層を有するシート状の可逆性感
熱記録媒体を重ねて一体化してなる感熱記録ラベルとし
たので、これを物品の表面に一度貼り付けた後、必要に
応じて剥しても物品の表面を汚損せず、同じ位置に貼り
替えが確実にできる貼り替え性の良い感熱記録ラベルに
なるという利点がある。
【0069】また、ICチップを内蔵している感熱記録
ラベルは、リライタブルな可逆性感熱記録媒体に記録で
きないような多量の電子化情報を記録することができ
る。アンテナ回路部を有するICチップ付き感熱記録ラ
ベルは、情報の入出力のためにリーダライタに挿入して
接点を接続する必要がなく、例えば装置内外の磁界中に
感熱記録ラベル貼り付けの物品を通過させるだけでよい
ので、ラベルの機能に故障や汚損が起こり難くなり、感
熱記録ラベルの使用可能な期間(寿命)が長くなる。
【0070】また、前記の感熱記録ラベルにおける可視
情報記録媒体が、光吸収剤を含有する可視情報記録媒体
であるか、または光熱変換層を有する積層体からなる可
視情報記録媒体である感熱記録ラベルとしたものでは、
上記の利点に加えて感熱記録ラベルが、特定波長の光に
よっても感熱性を充分に発揮するようになるという利点
もある。
【0071】さらにまた、可視情報記録媒体が、光反射
層を有する積層体からなる可視情報記録媒体であるもの
では、感熱記録ラベルの表示の視認性が高まるという利
点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、5の感熱記録ラベルを示す平面図
【図2】実施例1、5の感熱記録ラベルを示す拡大断面
【図3】実施例2、6の感熱記録ラベルを示す拡大断面
【図4】実施例3、7の感熱記録ラベルを示す拡大断面
【図5】実施例4、8の感熱記録ラベルを示す拡大断面
【図6】実施例9、13の感熱記録ラベルを示す平面図
【図7】実施例9、13の感熱記録ラベルを示す拡大断
面図
【図8】実施例10、14の感熱記録ラベルを示す拡大
断面図
【図9】実施例11、15の感熱記録ラベルを示す拡大
断面図
【図10】実施例12、16の感熱記録ラベルを示す拡
大断面図
【符号の説明】
1 マグネットシート 2 接着剤層 3、9 ICチップ 4 基材層 5 可逆性記録層 6 保護層 7 アルミ蒸着層 8 光熱変換層 10 アンテナ回路 11 白色樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺井 智彦 滋賀県長浜市三ッ矢町5番8号 三菱樹脂 株式会社長浜工場内 (72)発明者 柚原 恒 神奈川県平塚市真土2480番地 三菱樹脂株 式会社平塚工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱または光で可視画像を可逆的に表示ま
    たは消去可能なシート状の可逆性感熱記録媒体に、IC
    チップを保持した層を介し、シート状磁石を重ねて一体
    化してなる感熱記録ラベル。
  2. 【請求項2】 可逆性感熱記録媒体が、透明性または発
    色性を温度によって可逆的に変化させることにより可視
    画像を表示および消去可能な可逆性感熱記録媒体である
    請求項1に記載の感熱記録ラベル。
  3. 【請求項3】 熱または光で可視画像を可逆的に表示ま
    たは消去可能なシート状の可逆性感熱記録媒体に、IC
    チップおよびアンテナ回路部を保持した層を介し、シー
    ト状磁石を重ねて一体化してなる感熱記録ラベル。
JP2002117877A 2002-04-19 2002-04-19 感熱記録ラベル Pending JP2003316267A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006154957A (ja) * 2004-11-25 2006-06-15 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 情報検索方法および情報検索用複合記録媒体
JP2008068507A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Ricoh Co Ltd 可逆性感熱記録媒体および印字/消去装置

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