JP2000347569A - 表示用ラベルおよび搬送用容器 - Google Patents

表示用ラベルおよび搬送用容器

Info

Publication number
JP2000347569A
JP2000347569A JP15975199A JP15975199A JP2000347569A JP 2000347569 A JP2000347569 A JP 2000347569A JP 15975199 A JP15975199 A JP 15975199A JP 15975199 A JP15975199 A JP 15975199A JP 2000347569 A JP2000347569 A JP 2000347569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
label
display
resin
thermosensitive recording
adhesive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15975199A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomohiko Terai
智彦 寺井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP15975199A priority Critical patent/JP2000347569A/ja
Publication of JP2000347569A publication Critical patent/JP2000347569A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Making Paper Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可逆性感熱記録層を備えた表示用ラベルに、
表面に他の粘着ラベルや粘着テープ等を貼付し難いとい
う離型性を持せ、しかもラベルの表面に油性インク、塗
料、油、泥などが付着し難いという防汚性を兼ね備える
ことである。また、搬送用容器に正確に情報を表示でき
かつ正確に書き直して表示できる機能をもたせることで
ある。 【解決手段】 透光性樹脂母材に可逆性感熱記録材料を
分散させた感熱記録樹脂層1をポリエチレンテレフタレ
ートなどからなるラベル用の基材2の片面にコーティン
グによって10μm程度の厚さで設け、基材2の裏面に
は粘着剤からなる貼付用接着層3を設け、表面には所定
の防汚被膜5を設けた表示用ラベルとする。防汚被膜5
は、透光性および離型性を有する樹脂からなり、好まし
くは光透過性の合成樹脂に離型剤および平均粒径1〜5
0μmの微粒子を混合したものを塗布することにより、
表面を梨地状に粗化して設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可視画像を繰り
返し表示および消去可能な表示用ラベルおよびこれを貼
付した搬送用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、可視画像を表示または消去する
ために用いられる可逆性感熱記録材料としては、pHの
変化、有機低分子化合物からなる粒子の結晶化に関わる
粒子内外の空隙の有無、固相変化、または色素の電子供
与性および電子受容性などの変色原理を利用した発色性
の化合物が知られており、具体例としては、ロイコ染料
を用いた記録材料や樹脂母材に有機低分子化合物を分散
した記録材料が知られている。
【0003】ロイコ染料(ロイコ色素とも呼ばれる。)
は、無色または淡色の電子供与性染料前駆体からなる還
元型の色素であり、これを用いた可逆性感熱記録材料の
組成物には、ロイコ染料と、これを発色させる酸性基お
よび発色したロイコ染料を消色させる塩基性基とを有す
る両性化合物からなる顕減色剤が配合されている(特開
平2−188293号公報)。
【0004】また、樹脂母材に有機低分子を分散した可
逆性感熱記録材料(特開昭63−41186号公報)
は、透明度を可逆的に変化させ、透明/白濁のコントラ
ストによって画像を表示できるものである。
【0005】上記したような可逆性感熱記録材料を用い
た表示手段は、通常、記録層を構成する材料をテトラヒ
ドロフラン(THF)などの有機溶剤に溶かし、これを
基材に塗布乾燥して硬化させ、さらにその表面を物理化
学的損傷から保護するための保護層で被覆した積層体か
らなる。
【0006】このような積層体は、裏面に熱融着性のあ
る熱可塑性樹脂層を設けて物品に熱接着するか、または
裏面に粘着性の接着剤層を設けて加圧接着により物品に
貼付して用いることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の可逆性
感熱記録層を備えた積層体を搬送用容器等の表示ラベル
として用いることが検討されている。このような用途で
は、従来、搬送用容器の標示ラベルとして使用されてい
る粘着性ラベルや粘着テープ等が前記した表示ラベルに
重ねて貼付されることが予想される。
【0008】このように可逆性感熱記録層を備えた表示
用ラベルの表面に従来のラベルが重ねて貼付されると、
表示を読み取れなくなると共に表示ラベルの表面が粘着
剤で汚れたり、他のものが付着して汚れやすくなり、こ
れでは可逆性感熱記録層を備えた表示用ラベルをレーザ
ーやサーマルヘッドなどによって適宜に加熱して、可視
画像を明瞭に表示したり、完全に消去する機能(以下、
リライト性と称する。)が損なわれるという問題が起こ
る。
【0009】また、他のラベルばかりでなく、可逆性感
熱記録層を備えた表示用ラベルの表面に対して、油性イ
ンク、塗料、油、泥などが付着した場合でも同様にラベ
ルの視認性やリライト性が損なわれるという問題が起こ
る。
【0010】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決し、可逆性感熱記録層を備えた表示用ラベル
に、表面に他の粘着ラベルや粘着テープ等を貼付し難い
という離型性を発揮させ、さらにラベルの表面に油性イ
ンク、塗料、油、泥などが付着し難いという防汚性を兼
ね備えた表示ラベルとすることである。
【0011】また、この発明の他の課題は、搬送用容器
に対して、可逆性感熱記録層を備えた表示用ラベルを貼
付することによって正確に情報を表示でき、かつ正確に
書き直し表示できる機能をもたせることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、可逆性を有する感熱記録層と
貼付用接着層とを備えた表示用ラベルにおいて、この表
示用ラベルの表面に、光透過性の合成樹脂に離型剤を配
合した透光・離型性樹脂からなる防汚被膜を設けたこと
を特徴とする表示用ラベルとしたのである。
【0013】上記したように構成されるこの発明の可逆
性感熱記録層を備えた表示用ラベルは、離型剤を配合し
た透光・離型性樹脂からなる防汚被膜を設けたので、そ
の表面にシリコーン樹脂(シリコーンオイルも含まれ
る)やフッ素樹脂などの離型剤の作用が発揮され、はっ
水性、はつ油性、低摩擦係数、非粘着性などが備わる。
【0014】そのため、この発明の表示用ラベルは、表
面に他の粘着ラベルや粘着テープを貼付し難くなり、ま
たラベルの表面に油性インク、塗料、油、泥などが付着
し難いという防汚性を備えたものとなる。
【0015】また、梨地状に粗化された表面を有する防
汚被膜を設けた前述の可逆性感熱記録層を備えた表示用
ラベルは、梨地状に粗化された表面の凹凸が、粘着ラベ
ルや粘着テープの接着有効面積を減少させるので、他の
粘着ラベル等をいっそう貼付し難い離型性を有する表示
ラベルとなる。梨地状に粗化された表面を有する防汚被
膜を形成するためには、平均粒径1〜50μmの微粒子
を含有する透光・離型性樹脂からなる防汚被膜を設ける
ことが好ましい。
【0016】光透過性の合成樹脂に離型剤を配合した透
光・離型性樹脂からなる防汚被膜を設けた可逆性感熱記
録層を備えた表示用ラベルを貼付した容器からなる搬送
用容器は、表示用ラベルが、その表面に他の粘着ラベル
や粘着テープを貼付し難いという離型性を示し、ラベル
の表面には油性インク、塗料、油、泥などが付着し難い
という防汚性をも備えているので、搬送中に可逆性感熱
記録表示用ラベルに正確に情報を表示できる搬送用容器
になる。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明の可逆性感熱記録表示用
ラベルの感熱記録樹脂層に用いる透光性樹脂母材は、透
明性、高温領域での弾性その他の耐熱性、繰り返し加熱
される条件での耐久性等の良好なものが好ましい。好ま
しい母材樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−アル
コール共重合体、その他の酢酸ビニル化合物、塩化ビニ
ル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共
重合体、ポリエステル、ポリアミド、ポリスチレン、ポ
リメチル(メタ)クリレート、またはその共重合体など
が挙げられる。
【0018】特に塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ま
たは塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体と紫外線(UV)
硬化樹脂等の光硬化性樹脂もしくは電子線(EB)硬化
樹脂等の放射線硬化性樹脂との混合物は、高温領域での
弾性率が高く、繰り返しリライト(表示・消去)した際
の耐久性が良好である。
【0019】樹脂母材に配合される可逆性感熱発色材料
としては、樹脂母材に結晶性の有機低分子化合物を分散
状態に配合し、前記配合物の透明性を温度によって可逆
的に変化させる可逆性感熱材料が挙げられる。また、ロ
イコ染料および顕色剤を使用することもできる。
【0020】有機低分子化合物は、高級脂肪酸、高級ジ
カルボン酸(例えば、エイコサン2酸など)、高級脂肪
酸エステル、高級ケトン(例えば、12−トリコサノン
など)、高級エーテル、高級アルコールおよびその誘導
体などの可逆性感熱記録材料として周知のものの1種ま
たは2種以上を混合して用いることができる。また、有
機低分子化合物は、透明化温度域を広げるために、融点
の異なるものを併用した混合物であってもよい。
【0021】特に、有機低分子化合物として炭素数12
以上の脂肪酸のアルキルエステルを採用することは、こ
のものが低融点(mp)であることから比較的低温で熱
処理できることから好ましく、さらに炭素数10以上の
脂肪族二塩基酸の高融点(mp)のものを併用すること
も好ましいことである。
【0022】このような脂肪酸アルキルエステルと脂肪
族二塩基酸の配合割合を適当に調整することによって、
有機低分子化合物は、透明化する温度領域や透明性の度
合いおよび白濁状態の濁りの程度を任意に変化させるこ
とができる。
【0023】また、可逆性感熱記録材料を、印字および
消去時の加熱処理方法から分類すると、以下に例示する
1〜3の熱処理を適用できるものがある。
【0024】第1の可逆性感熱記録材料は、特定のある
温度領域T1から常温に冷却されると透明化し、T1よ
りも高い温度領域T2から常温に冷却されると不透明化
(白濁)する。第1の可逆性感熱記録材料は、透明地/
白濁印字のパターンと白濁地/透明印字の2種の可視画
像パターンを示すことができる。因みに、前者の可視画
像パターンをポジ型、後者をネガ型と呼ぶが、この発明
では何れのパターンであってもよい。
【0025】第2の可逆性感熱記録材料は、第1の可逆
性感熱記録材料とは逆の性質を有する記録材料であり、
温度領域T3から常温に冷却されると不透明化(白濁)
し、T3よりも高い温度領域T4から常温に冷却される
と透明化する。第2の可逆性感熱記録材料は、高温消去
/低温印字でポジ型、低温消去/高温印字でネガ型の可
視画像の記録が行なえる。このため、記録手段として非
接触のレーザー光線の熱変換を利用した場合、第1の可
逆性感熱記録材料とは逆にネガ型の画像形成での書き換
えが実用的である。
【0026】第3の可逆性感熱記録材料は、冷却速度の
違いによって透明状態と不透明状態との可逆変化を生じ
る。すなわち、温度領域T5に処理された後、急冷で透
明化し、徐冷で不透明化(白濁)する性質を有してい
る。第3の可逆性感熱記録材料では、急冷消去/徐冷印
字でポジ型、徐冷消去/急冷印字でネガ型の可視画像の
記録が行なえる。記録手段として非接触のレーザ光線の
熱交換を利用した場合、印字は通常急冷であり、部分的
に可視画像を徐冷制御することは困難であるため、徐冷
消去/急冷印字によるネガ型の可視画像の記録方式が実
用的である。
【0027】次に、可逆性感熱発色材料のうち、ロイコ
染料(電子供与性染料前駆体)の具体例としては、トリ
フェニルメタンフタリド系化合物、ジフェニルメタン系
化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合
物、ロイコオーラミン系化合物、インドリノフタリド系
化合物などがある。
【0028】また、ロイコ染料として用いられるトリア
リールメタン系化合物の具体例としては、3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−
3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリ
ドなどが挙げられ、ジフェニルメタン系化合物として、
4,4´−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒド
リルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオー
ラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオ
ーラミンなどが挙げられ、キサンテン系化合物として、
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−ク
ロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベ
ンジルアミノフルオランなどが挙げられ、チアジン系化
合物として、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニ
トロベンゾイルロイコメチレンブルーなどが挙げられ、
スピロ系化合物として、3−メチルスピロジナフトピラ
ン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3´−ジク
ロロスピロジナフトピランなどが挙げられる。
【0029】ロイコ染料を発色状態または消色状態にす
るための顕減色剤としては、分子内にロイコ染料を発色
させることができる構造と、分子間の凝集力を制御する
環状構造を併用する化合物であり、例えばヒドロキシフ
ェニル基をもつ安息香酸化合物があげられる。
【0030】具体的には4−(4−ヒドロキシフェニ
ル)安息香酸、4−(4−ヒドロキシフェノキシ)安息
香酸、2−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、2
−(4−ヒドロキシ−3−フェニルベンゾイル)安息香
酸、3−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸、2−
(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸、4−(3,4−
ジヒドロキシフェニル)安息香酸、4−(2,3−ジヒ
ドロキシフェニル)安息香酸、4−(2,4−ジヒドロ
キシフェニル)安息香酸、3−(3,4−ジヒドロキシ
フェニル)安息香酸、2−(3,4−ジヒドロキシフェ
ニル)安息香酸、4−(4−ヒドロキシベンジル)安息
香酸、4−(4−ヒドロキシビフェニル)安息香酸など
が挙げられる。
【0031】また、この発明で使用される記録層には、
12以上の長鎖アルキル基をもつ化合物を含有してもよ
く、具体的には脂肪族カルボン酸、脂肪族飽和ジカルボ
ン酸、脂肪族アミド、アルコール類、ケトン類およびこ
れらの誘導体などが挙げられる。これらは、官能基とし
て水酸基、ハロゲン基、フェノール基などを持っていて
もよい。例えば、ラウリル酸、ヒドロキシラウリル酸、
パルミチン酸、ヒドロキシパルミチン酸、ステアリン
酸、ヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシステアリン
酸、ベヘン酸、テトラデカン二酸、エイコサン二酸、ラ
ウリル酸アミド、ヘキサデカン酸アミド、ステアリン酸
アミド、ベヘン酸アミド、ラウリルアルコール、セチル
アルコール、ステアリルアルコール、ラウロン、ステア
ロンなどが好ましい。
【0032】以上述べたような可逆性感熱記録材料は、
透光性樹脂母材を予め溶解させた溶媒に溶解または分散
させて、これを基材にコーティングして層状に設けるこ
とができる。また、スクリーン印刷やグラビア印刷によ
る積層方法や、離型フィルムに予め積層した可逆性感熱
記録材料層を対象物に熱転写して積層する方法を採用す
ることもできる。
【0033】可逆性感熱記録材料を支持する基材は、積
層体からなる表示ラベルにおいて、通常、ラベルに所要
の強度をもたせるために用いられているものであり、透
明であっても不透明であってもよい。基材の具体例とし
ては、紙や合成樹脂からなるフィルムまたはシートであ
り、合成樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、
ポリサルフォン、ポリエーテルケトンなどが挙げられ
る。
【0034】この発明に用いる貼付用接着剤は、通常、
表示ラベルを貼付する際に用いるゴムまたは合成樹脂を
主剤とする粘着剤、その他の感圧接着剤や感熱接着剤を
用いることができる。
【0035】感熱接着剤は、加熱によって軟化して接着
効果を発揮する周知の熱可塑性樹脂からなり、そのよう
な樹脂(共重合体)の具体例としては、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、塩化ビニル−酢酸
ビニル−ビニルアルコール共重合体にアクリル酸または
メタクリル酸を重合させた樹脂、その他の熱可塑性樹脂
の分子内に二重結合を導入した樹脂などが挙げられる。
【0036】この発明における防汚被膜を構成する光透
過性の合成樹脂は、前述した透光性樹脂母材と同様に耐
熱性および透明性を有する樹脂(アクリル樹脂など)を
採用したものである。
【0037】このような光透過性の合成樹脂に配合され
る離型剤は、シリコーン(シリコーン油、シリコーン樹
脂等)、フッ素樹脂、パラフィン、ワックス類などであ
る。
【0038】そして、これらを前述の光透過性の合成樹
脂に混合するか、または可能ならば共重合させる。すな
わち、ここでいう共重合体は、離型性化合物と光透過性
の合成樹脂の共重合体であり、例えばシリコーン変性ア
クリル樹脂などの変性樹脂が好適なものである。
【0039】離型剤を配合した透光・離型性樹脂は、ラ
ベル用基材上の感熱記録樹脂層に対して塗布するか、ま
たはポリエチレンテレフタレート等からなる透明な保護
層を介して塗布し、これを乾燥硬化して層状の防汚被膜
を形成することができる。塗布に際しては、溶剤で希釈
して粘度調整した液状物をスプレー、バーコーター、ロ
ールコーターなどの周知の手段でコーティングを行なえ
ばよい。
【0040】また、防汚被膜の表面を梨地状に形成して
さらに非粘着性を改善するには、離型剤を配合した透光
・離型性樹脂に対して、炭酸カルシウム、シリカなどの
填料(充填剤)や、微細なガラスビーズ、セラミックス
ビーズのような微粒子を混合し、必要に応じて練りこん
でコーティングを行なうことにより、表面に凹凸を有す
る防汚被膜を形成することができる。
【0041】前記した微粒子の大きさは、平均粒径1〜
50μmが好ましい。非粘着性のよい凹凸形状を形成す
るためには1 μm以上のものが好ましく、また防汚被膜
の好ましい透明性は50μm 以下で得られるからであ
る。より好ましい微粒子の平均粒径は1〜10μmであ
る。
【0042】また、防汚被膜の前記微粒子の配合割合
は、50〜80重量%が好ましい。なぜなら、非粘着性
のよい凹凸形状を形成するためには50重量%以上であ
ることが好ましく、また防汚被膜の好ましい透明性は8
0重量%以下で得られるからである。微粒子のより好ま
しい配合量は50〜65重量%である。
【0043】可逆性感熱記録表示用ラベルに係る発明の
実施形態を添付図面に基づいて、以下に説明する。
【0044】図1に示すように、この発明の表示用ラベ
ルは、透光性樹脂母材に可逆性感熱記録材料を分散させ
た感熱記録樹脂層1を有する積層体であり、この感熱記
録樹脂層1は、ポリエチレンテレフタレートなどからな
るラベル用の基材2の片面にコーティングにより例えば
10μm程度の厚さで設け、基材2の裏面には粘着剤か
らなる貼付用接着層3を設けている。そして、表示用ラ
ベルの表面には、保護層4を介して防汚被膜5を設けて
いる。
【0045】図2に感熱記録樹脂層1および防汚被膜5
を拡大して示すように、防汚被膜5は、光透過性の合成
樹脂に離型剤および平均粒径1〜50μmの微粒子6の
混合物からなる透光・離型性樹脂を塗布したものであっ
て、表面が梨地状に粗化されている。
【0046】保護層4は、耐熱性に優れた透明樹脂のフ
ィルムまたは塗膜からなり、そのような樹脂材料として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リアクリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボ
ネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、アク
リル樹脂などの耐熱性樹脂を挙げることができる。
【0047】図示した積層体からなる可逆性感熱記録層
を備えた表示用ラベルは、印刷などにより着色した基材
2の表面色が透けて見えるようにしているが、他の積層
構造として基材2の表面に光学的反射層(図示せず。)
を重ねて設け、これを介して感熱記録樹脂層1を設けて
もよく、また基材2と感熱記録樹脂層1との間に空気層
(図示せず。)を設けてコントラストを向上させること
もできる。光学的反射層は、アルミニウムやスズなどの
光反射性のよい金属の蒸着層、箔または金属粉を混合し
た塗料などで形成することができる。
【0048】この発明の表示用ラベルを貼付した容器か
らなる搬送用容器(図示せず)は、いわゆるコンテナな
どの物品を搬送する容器全般をいい、容器の形状は特に
限定されないものである。そして、容器は、表面が平坦
でない複雑な形状、例えば表面に凹凸を有したり、円筒
状の容器であってもよい。なぜなら、表示用ラベルの印
字および消去に際して、印字または消去のための加熱装
置にラベル表面を接触させる必要がないからである。
【0049】この発明の表示用ラベルを貼付した搬送用
容器は、製造工程の管理や行き先管理において、適宜に
サーマルヘッドやレーザー光線により表示用ラベルに印
字(画像形成)し、または温風や赤外線ヒータなどによ
る加熱処理によって画像を消去することによって繰り返
し使用できる。そして、この可逆性感熱記録表示用ラベ
ルは、ラベル表面の防汚被膜によって、粘着テープ等に
対する離型性を有すると共に、油性インクなどが付着し
難いものである。
【0050】
【実施例】〔実施例1〕75μm厚のポリエチレンテレ
フタレート樹脂シートの表面にアルミ蒸着層を形成し、
その上に以下に示す樹脂組成物をテトラヒドロフラン
(THF)に溶解したものを塗布し、加熱乾燥して感熱
記録樹脂層を10μm厚に形成した。
【0051】 感熱記録樹脂層用の樹脂組成物: 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100重量部 12- トリコサノン[C1123COC1123,Tm68℃] 44重量部 エイコサン2酸 [HO2 CC1836CO2 H,Tm126℃] 4重量部 そして、形成された感熱記録樹脂層の上に保護層として
2μm厚のPETフィルムを貼り付けると共に、その上
にシリコーン変性アクリル樹脂塗料(ナトコ社製:パピ
レス)をスプレー塗布して10μm厚の防汚被膜を形成
し、裏面に粘着剤層を設けて外形を長方形状にカットし
たものを表示用ラベルとした。
【0052】〔実施例2〕以下に示すA液とB液をそれ
ぞれペイントシェーカーで2時間程度混合し、A液:B
液=1:3の分散混合液を調製し、これを75μm厚の
白色ポリエチレンテレフタレート樹脂シートの表面に塗
布し、加熱乾燥して感熱記録樹脂層を10μm厚に形成
した。
【0053】 A液: 3-エチルイソブチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン 30重量部 ポリメチルメタクリレート 10重量部 トルエン 150重量部 B液: 4-(4-ヒドロキシフェニル)安息香酸 30重量部 エイコサン2酸 24重量部 ポリメチルメタクリレート 25重量部 トルエン 200重量部 次に、感熱記録樹脂層の上に保護層として2μm厚のP
ETフィルムを貼り付けると共に、その上に防汚被膜と
してシリコーン変性アクリル樹脂塗料(ナトコ社製:パ
ピレス)に直径1〜10μmのガラスビーズを50重量
%配合したものをバーコーターにより10μm厚に塗布
乾燥して設け、裏面に粘着剤層を設けて外形を長方形状
にカットしたものを表示用ラベルとした。
【0054】[比較例1]実施例1において、防汚被膜
を設けなかったこと以外は、全く同様にして積層体を形
成し、これを表示用ラベルとした。
【0055】[比較例2]実施例2において、防汚被膜
を設けなかったこと以外は、全く同様にして積層体を形
成し、これを表示用ラベルとした。
【0056】実施例1、2および比較例1、2の表示用
ラベルをそれぞれ小型搬送容器の側面に粘着剤層を貼付
し、以下の粘着剤テストおよび塗料テストを行ない、こ
れらの結果を表1中に示した。
【0057】(a)粘着剤テスト 実施例 1、2および比較例1、2の表示用ラベルの上か
ら、市販の粘着紙ラベルを圧着して貼り付け、1日放置
した後、手ではがした際のはがれやすさを評価した。そ
の場合の評価は、簡単にはがれる場合を○印、わずかに
粘着剤が残るが実用上での問題が生じない場合を△印、
一部に粘着剤が残る場合を×印とする3段階評価とし、
表1に示した。
【0058】(b)塗料テスト 実施例 1、2および比較例1、2の表示用ラベルの表面
を、油性インクのフェルトペン(油性マジック)で塗り
つぶし、常温で1日放置した後にウエスで軽くこすって
汚れの落ち具合を評価した。その評価は、汚れが完全に
落ちる場合は○印、多少跡が残るが実用上での問題が生
じない場合を△印、ほとんど汚れが落ちないものを×印
とする3段階評価とし、これらの結果を表1中に併記し
た。
【0059】
【表1】
【0060】表1の結果からも明らかなように、比較例
1および2は、紙ラベルを完全にはがすことが困難であ
り、また油性インクを容易に除去できなかった。
【0061】これに対して実施例1は、記録表示ラベル
の表面に紙が多少残ったもののラベルも油性マジックイ
ンクも付着し難く、初期状態を保てるものであった。実
施例2は、紙ラベルが付着せず、油性マジックインクは
多少残ったものの、初期状態を保てるものであった。
【0062】また、 実施例1、2と比較例1、2の表示
用ラベルをキーエンス社製:レーザーマーカーML-900
0 を使用して約130mm離れた位置から非接触の状態
でレーザー光線を発射して可視画像を形成し、次いでド
ライヤーを用いて90〜130℃の温風を吹きかけて画
像を消去し、これらを50回繰り返した。
【0063】その結果、比較例 1、2は、汚れが残って
いるために完全な画像表示および画像消去ができなかっ
たが、実施例1および2は、目視に充分なコントラスト
で画像表示をでき、しかも消去により完全に画像表示前
の状態に戻ることができた。
【0064】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、可逆
性感熱記録層を備えた表示用ラベルの表面に、光透過性
の合成樹脂に離型剤を配合した透光・離型性樹脂からな
る防汚被膜を設けた。この発明の表示用ラベルは、その
表面に他の粘着ラベルや粘着テープを貼付し難い離型性
を有するものになり、ラベルの表面に油性インク、塗
料、油、泥などが付着し難いという防汚性を備えてい
る。
【0065】また、防汚被膜が、梨地状に粗化された表
面を有するこの発明の表示用ラベルでは、微細な凹凸面
によって接着に有効な面積が減少し、粘着テープなどが
一層粘着し難いものになるという利点がある。このよう
な利点は、防汚被膜が、平均粒径1〜10μmの微粒子
を含有する場合により確実に発揮される。
【0066】また、この発明の搬送用容器は、貼付され
た可逆性感熱記録層を備えた表示用ラベルが、その表面
に他の粘着ラベルや粘着テープを貼付し難い離型性を有
し、ラベルの表面には油性インク、塗料、油、泥などが
付着し難いという防汚性を備えているので、正確に情報
を書き直して表示できる搬送用容器になるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の可逆性感熱記録層を備えた表示用ラ
ベルの断面図
【図2】図1の要部を拡大して示す断面図
【符号の説明】
1 感熱記録樹脂層 2 基材 3 貼付用接着層 4 保護層 5 防汚被膜 6 微粒子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆性を有する感熱記録層と貼付用接着
    層とを備えた表示用ラベルにおいて、この表示用ラベル
    の表面に、光透過性の合成樹脂に離型剤を配合した透光
    ・離型性樹脂からなる防汚被膜を設けたことを特徴とす
    る表示用ラベル。
  2. 【請求項2】 防汚被膜が、梨地状に粗化された表面を
    有する防汚被膜である請求項1記載の表示用ラベル。
  3. 【請求項3】 防汚被膜が、平均粒径1〜50μmの微
    粒子を含有する透光・離型性樹脂からなる防汚被膜であ
    る請求項2に記載の表示用ラベル。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の表示用
    ラベルを貼付した容器からなる搬送用容器。
JP15975199A 1999-06-07 1999-06-07 表示用ラベルおよび搬送用容器 Pending JP2000347569A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15975199A JP2000347569A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 表示用ラベルおよび搬送用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15975199A JP2000347569A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 表示用ラベルおよび搬送用容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000347569A true JP2000347569A (ja) 2000-12-15

Family

ID=15700475

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15975199A Pending JP2000347569A (ja) 1999-06-07 1999-06-07 表示用ラベルおよび搬送用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000347569A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005025089A (ja) * 2003-07-01 2005-01-27 Teraoka Seiko Co Ltd 表示シート及びその表示シートを備えたラベルプリンタ及び計量ラベルプリンタ
JP2009075185A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Dainippon Printing Co Ltd 紙ラベル
JP2014198383A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 カシオ電子工業株式会社 ラベル形成装置及びラベル形成方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005025089A (ja) * 2003-07-01 2005-01-27 Teraoka Seiko Co Ltd 表示シート及びその表示シートを備えたラベルプリンタ及び計量ラベルプリンタ
JP2009075185A (ja) * 2007-09-19 2009-04-09 Dainippon Printing Co Ltd 紙ラベル
JP2014198383A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 カシオ電子工業株式会社 ラベル形成装置及びラベル形成方法
JP5637243B2 (ja) * 2013-03-29 2014-12-10 カシオ電子工業株式会社 ラベル形成装置及びラベル形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6828017B2 (en) Heat-sensitive adhesive material, method of preparing same and method of using same
JP3869243B2 (ja) 非接触型リライトサーマルラベル及びその使用方法
JP2004195751A (ja) 非接触型リライトサーマルラベルの記録及び消去方法
JP2008146030A (ja) 非接触型リライトサーマルラベル
JP2007182020A (ja) 感熱記録用ラベル
JP2000347569A (ja) 表示用ラベルおよび搬送用容器
JP2003118243A (ja) 情報記録媒体用記録基材及びこれを用いた情報記録媒体
JP4456452B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体およびその製造方法並びに製造用転写セット
JP2007017997A (ja) 非接触型リライトサーマルラベルの使用方法
JPH0380438B2 (ja)
JP2002219873A (ja) 光記録媒体
JPH01130972A (ja) 感熱記録ラベル
JP2000137782A (ja) 情報記録カード
JP2002234263A (ja) 可逆性記録媒体
JP4837768B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体およびその製造方法並びに製造用転写セット
JP2004237591A (ja) 情報記録シート
JP2007185834A (ja) 感熱記録材料
JP3559079B2 (ja) 可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録方法
JP2003316268A (ja) 感熱記録ラベル
JP2002245681A (ja) カード型光記録媒体
JP2001130148A (ja) 感熱記録材の転写シート
JP2001030633A (ja) 可逆性感熱記録媒体
JP2005343175A (ja) 可逆性感熱記録媒体および可逆性感熱記録装置
JP2003316267A (ja) 感熱記録ラベル
JP4223166B2 (ja) 顕減色剤、これを用いた可逆性感熱記録材料および可逆性感熱記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051115