JP2003316038A - 電子写真感光体、それを使用した装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、それを使用した装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003316038A JP2002121818A JP2002121818A JP2003316038A JP 2003316038 A JP2003316038 A JP 2003316038A JP 2002121818 A JP2002121818 A JP 2002121818A JP 2002121818 A JP2002121818 A JP 2002121818A JP 2003316038 A JP2003316038 A JP 2003316038A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で、残留電位が低減され、画像品質が
良好で、繰り返し使用しても帯電性の低下がなく、しか
も機械強度においても優れた、高感度、高画像品質、お
よび高耐久性の感光体を提供すること。 【解決手段】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
用し、最表層にフィラーを含有させたことを特徴とする
電子写真感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高感度、高耐久性
の感光体であって、これを用いたプリンター、複写機、
及びプロセスカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電話回線を利用したファクシミリ
での情報通信に加え、コンピューターの発展から情報の
出力で文字、画像情報が多くなってきている。特に、こ
れら情報の出力機器として情報端末であるプリンターの
出荷台数は年を追って多くなってきている。これら情報
を可視化する方式のうち電子写真方式が広く利用されて
いるが、この理由は、高速で、鮮明な文字、画像情報が
得られることである。本発明は上記した情報端末で使用
される複写機、プリンター、ファクシミリなどに使用さ
れる高感度、高耐久の感光体に関するものである。前記
したようにプリンター用感光体は半導体レーザー780
nm、及び660nm等の単色高を光源にしており、そ
の領域に感度のある有機感光体が多く用いられている。
また、感光層は電荷発生層、電荷輸送層からなる機能分
離型が多く使用され、表層の電荷輸送層バインダー樹脂
は機械的強度の強いポリカーボネート、ポリエステルが
使用されている。
【0003】一方、最近カラー画像の出力が多くなり、
プリンターなどは黒色、青色、赤色、黄色の4色の現像
器を搭載するようになり、そのためにプリンターが大き
くなってしまい、各ユニットの小型化が要求されるよう
になっている。また、カラー画像の高速出力に対しては
タンデム方式が主流となってきており、さらに小型化
が、要求されるようになっている。このため感光体ドラ
ムの径も小さくなり、1枚当たりのプリントに対して回
転数が多くなる。さらに高画質、高解像度の出力のため
トナー粒子が細かくなり、未転写トナーのクリーニング
は困難になってきており、クリーニングにはブラシ、ゴ
ムブレードを使用しているが、クリーニング性能が良好
なものはゴムブレードであり、更なるクリーニング性向
上のためにゴム硬度の上昇、当接圧力上昇させるのが現
状である。このような状況下では、感光体が摩耗し、帯
電性低下、感度劣化が発生してカラー画像の色バランス
がくずれ、色再現性が悪化する傾向にある。
【0004】このために、感光体にフィラーを添加する
技術が特開平1−205171号公報、特開平7−33
3881号公報、特開平8−15887号公報、特開平
8−123053号公報、特開平8−146641号公
報等に記載されている。しかし、これらは耐摩耗性の向
上にはなるものの、長期連続繰り返しで明部電位上昇と
なり、画像濃度低下などの画像劣化が発生した。特開平
8−179542号公報に提案されている保護層は、機
械的強度が高く、耐摩耗性は向上するものの、画像解像
力が低下し、文字の太りが観察され、充分でない。
【0005】一方、ポリスチレンを電荷輸送層のバイン
ダー樹脂として使用するものとして、特開平5−727
51号公報には電荷輸送層の二層で、表層にポリエステ
ル樹脂、あるいはポリカーボネート電荷輸送層を設けて
いる。特開平11−288108号公報にも同様なもの
が提案されている。
【0006】また、電荷輸送物質をポリスチレンに分子
分散した電荷輸送層の電荷移動度はポリカーボネート樹
脂と比較して二桁速いことがボーゼンバーガー、他から
報告されている(J.Chem.Phys.95.53
27.(1991))。また、高移動度を示した水素化
スチレン−ブタジェン共重合体バインダーについてボー
ゼンバーガーから報告されている(J.Appl.Ph
ys.Vol.34.(1995)L1597)。
【0007】このように、ポリスチレンバインダーは感
光体の電気特性で高感度、低残留電位を示すことが知ら
れているが、他方、機械的強度が低く、耐摩耗性が非常
に劣り、耐久性がないことが欠点である。また、水素化
スチレン−ブタジエン共重合体バインダーはエラストマ
ーであり、電荷輸送層に用いると柔らかく、トナーが付
着し、クリーニングできない不具合が生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、高感
度で、残留電位が低減され、画像品質が良好で、繰り返
し使用しても帯電性の低下がなく、しかも機械強度にお
いても優れた、高感度、高画像品質、および高耐久性の
感光体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「導電性支持体上に感光層を設けた感光体におい
て、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使用し、
最表層にフィラーを含有させたことを特徴とする電子写
真感光体」、(2)「導電性支持体上に感光層を設けた
感光体において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダ
ーを使用し、最表層にポリカーボネート樹脂バインダー
とフィラーを含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴
とする電子写真感光体」、(3)「導電性支持体上に感
光層を設けた感光体において、該感光層にポリスチレン
樹脂バインダーを使用し、最表層にポリエステル樹脂バ
インダーとフィラーを含有させた電荷輸送層を設けたこ
とを特徴とする電子写真感光体」、(4)「導電性支持
体上に感光層を設けた感光体において、該感光層にポリ
スチレン樹脂バインダーを使用し、最表層にアルコール
可溶性樹脂バインダーとフィラーを含有させた電荷輸送
層を設けたことを特徴とする電子写真感光体」、(5)
「導電性支持体上に感光層を設けた感光体において、該
感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使用し、最表層
に高分子電荷輸送化合物とフィラーを含有させた電荷輸
送層を設けたことを特徴とする電子写真感光体」、
(6)「導電性支持体上に感光層を設けた感光体におい
て、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使用し、
最表層に熱硬化させた樹脂バインダーとフィラーを含有
させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする電子写真感
光体」、(7)「導電性支持体上に感光層を設けた感光
体において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを
使用し、最表層に光硬化させた樹脂バインダーとフィラ
ーを含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする電
子写真感光体」、(8)「導電性支持体上に感光層を設
けた感光体において、該感光層にスチレン共重合体樹脂
バインダーを使用し、最表層にフィラーを含有させたこ
とを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光
体」、(9)「導電性支持体上に少なくとも電荷輸送物
質及びポリスチレン樹脂(共重合体を含む)を含有する
感光層及び表面層を設けた感光体において、該電荷輸送
物質がトリアリールアミン構造を有する化合物であるこ
とを特徴とする前記第(1)項乃至第(8)項のいずれ
かに記載の電子写真感光体」、(10)「前記最上層に
含有されるフィラーがシリカであることを特徴とする前
記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに記載の電子写
真感光体」、(11)「前記最上層に含有されるフィラ
ーが酸化チタンであることを特徴とする前記第(1)項
乃至第(9)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、
(12)「前記最上層に含有されるフィラーがアルミナ
であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項
のいずれかに記載の電子写真感光体」、(13)「前記
最上層に含有されるフィラーが有機微粒子であることを
特徴とする前記第(1)項乃至第(9)項のいずれかに
記載の電子写真感光体」、(14)「感光体の形状がベ
ルト状であることを特徴とする前記第(1)項乃至第
(13)項のいずれかに記載の電子写真感光体」によっ
て解決される。
【0010】また、上記課題は、本発明の(15)「少
なくとも、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手
段および電子写真感光体を具備してなる画像形成装置に
おいて、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(1
3)項のいずれかに記載の電子写真感光体であることを
特徴とする画像形成装置」によって解決される。
【0011】また、上記課題は、本発明の(16)「前
記第(1)項乃至第(13)項のいずれかに記載の電子
写真感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段
より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画
像形成装置本体に着脱自在であること特徴とする電子写
真装置用プロセスカートリッジ」によって解決される。
【0012】本発明の感光体においては、感光層の電荷
輸送層におけるバインダーとしてポリスチレン樹脂を使
用し、また、感光層の最表層には少なくともフィラーを
含有させる。これにより、高感度化、残留電位の低減
化、機械強度の向上が図れるが、単にこれのみでなく、
上記したようなフィラー使用による問題点である、上記
長期間連続使用における明部電位上昇に基づく画像濃度
低下等の画像劣化、あるいは画像解像力の低下をも解消
できる。更に、感光層にポリスチレン樹脂バインダーを
使用する場合においては、帯電劣化が大きくなるが、フ
ィラーの使用によりこの帯電劣化も防止できる。したが
って、本発明によれば、フィラーの使用による問題点及
びポリスチレン樹脂バインダー使用による問題点を共に
解消でき、高感度、高耐久性および帯電安定性に優れた
高寿命の感光体を提供することが可能となる。本発明の
感光層とは、電荷発生層と電荷輸送層とが順次積層され
た構造のもののほか、電荷発生物質と電荷輸送物質とを
共に含有せしめた層構造のものも含み、ポリスチレン樹
脂は、前者の電荷輸送層のバインダーとしてあるいは後
者の電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有せしめた層
(これらを以下、ポリスチレン樹脂バインダー電荷輸送
層という。)のバインダーとして使用する。またフィラ
ーは、これら前者あるいは後者の層中に含有させるか、
あるいはポリスチレン樹脂バインダー電荷輸送層の上側
に、フィラー及び電荷輸送物質を含有させたフィラー含
有電荷輸送層として形成される最表面層を設けてもよ
い。本発明において使用するポリスチレン樹脂として
は、例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレンメチルメタクリレート、スチレン−アク
リルニトリル共重合体等が挙げられるが、これらについ
ては、例えば、ポリスチレンについては、東洋スチレン
株式会社から、スチレン−ブタジエン共重合体は、電気
化学工業からクリアレンの商品名で、水素化スチレン−
ブタジェン共重合体は旭化成からタフテックの商品名
で、スチレン−メチルメタクリレート共重合体は三菱レ
ーヨンからダイヤナールBRの商品名で、スチレン−ア
クリルニトリル共重合体は三菱モンサントからサンレッ
クスの商品名でそれぞれ市販されている。これらポリス
チレン樹脂は電荷輸送物質と相溶性がよく、透明なフィ
ルムが得られる。
【0013】本発明においてポリスチレン樹脂が好まし
い理由としては、上記記載のように電荷移動速度が速い
こと、電荷輸送物質との相溶性が優れること、樹脂自体
の環境依存性が少ないためか不明であるが、電子写真感
光体中で使用した場合、静電特性上の環境依存性を著し
く低減できる。本発明に使用されるポリスチレン樹脂と
しては、共重合体も含め全て使用できるが、好ましくは
共重合体ではなくポリスチレンのホモポリマーであるも
のが好ましく、ポリスチレンの分子量としては、GPC
で重量平均分子量で10万以上で100万以下で、好ま
しくは15万以上80万以下であるものが好ましい。
【0014】電荷輸送物質としては特開昭58−198
425号公報に記載のα−フェニルスチルベン誘導体
(表1−1に記載)、スチルベン化合物(表1−2に記
載)、ビフェニル化合物(表1−3に記載)、トリアリ
ールアミン(表1−4に記載)等が用いられる。
【0015】
【表1−1】
【0016】
【表1−2】
【0017】
【表1−3】
【0018】
【表1−4】
【0019】これら電荷輸送物質(D)とポリスチレン
樹脂バインダー(R)の比率D/Rは3/10〜15/
10の重量比であり、好ましくは5/10〜12/10
の比率が好ましい。電荷輸送層の膜厚は5〜50μm
で、好ましくは10〜30μmが好ましい。
【0020】本発明においてフィラーは、前記したよう
に、ポリスチレン樹脂バインダー電荷輸送層中に含有さ
せるか、あるいは該層上に、表面層としてさらに積層さ
せた電荷輸送層に含有させる。有機性フィラー材料とし
ては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂
粉末、シリコーン樹脂粉末、グアナミン樹脂粉末、フェ
ノール樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機
性フィラー材料としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、
酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジ
ウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウ
ム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸
化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシ
ウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸
カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。これ
らのフィラーの中で、フィラーの硬度の点から無機フィ
ラーを用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。
【0021】更に、高画質化に有効なフィラーとして
は、電気絶縁性が高いフィラーが好ましく、シリカ、酸
化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム等が
特に有効に使用できる。これらフィラー同士あるいは他
のフィラーとを2種類以上を混合することも可能であ
る。また、誘電率が5以下のフィラーと誘電率が5以上
のフィラーとを2種類以上混合したりして用いることも
可能である。
【0022】更に、これらのフィラーは少なくとも一種
の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そう
することがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラ
ーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の
透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低
下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨
げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤と
しては、従来用いられている表面処理剤を使用すること
ができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤
が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、ア
ルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カ
ップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシラン
カップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO
2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム
等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性で好
ましい。シランカップリング剤による処理は、やや抵抗
が下がるものの、上記の表面処理剤とシランカップリン
グ剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制でき
る場合がある。表面処理量については、用いるフィラー
の平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適
しており、5〜20wt%がより好ましい。
【0023】本発明において、ポリスチレン樹脂バイン
ダー電荷輸送層上にさらにフィラー含有する電荷輸送層
を積層する場合、該層には前記した電荷輸送物質を共存
させるが、使用するバインダー樹脂としては電荷輸送物
質と相溶性の良いポリカーボネート樹脂を使用するのが
好ましい。ポリカーボネート樹脂としては以下のものが
挙げられる
【0024】
【表2−1】
【0025】
【表2−2】 これらのバインダーは、単独または2種以上の混合物と
して用いることができる。
【0026】また、これらポリカーボネート樹脂とフィ
ラー、及び低分子電荷輸送物質として、オキサゾール誘
導体、オキサジアゾール誘導体(特開昭52−1390
65号公報、52−139066号公報等に記載)イミ
ダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体(特願平1
−77839号明細書に記載)、ベンジジン誘導体(特
公昭58−32372号公報に記載)、α−フェニルス
チルベン誘導体(特開昭58−198425号公報に記
載)、ヒドラゾン誘導体(特開昭55−154955号
公報、特開昭55−156954号公報、特開昭55−
52063号公報、特開昭56−81850号公報等に
記載)、トリフェニルメタン誘導体(特公昭51−10
983号公報に記載)、アントラセン誘導体(特開昭5
1−94829号公報に記載)、スチリル誘導体(特開
昭56−29245号公報、特開昭58−198043
号公報に記載)、カルバゾール誘導体(特開昭58−5
8552号公報に記載)、ピレン誘導体(特願平2−9
4812号明細書に記載)等を使用することができる。
中でも、前記した低分子輸送物質が良好に用いられる。
これら低分子輸送物質は移動度が高く、感光特性に優れ
る。また、上記バインダー樹脂との相溶性が良く好まし
い。フィラー含有電荷輸送層中のフィラー量は5〜30
%重量、ポリカボネートバインダーは30〜60%重
量、電荷輸送物質は30〜45%重量でこの電荷輸送層
は構成される。
【0027】フィラーを含有する電荷輸送層にはポリエ
ステル樹脂バインダーも有効であり、フィラーの保持能
力、樹脂単体の強靱性、電荷輸送物質との相溶性が良い
ために良好である。一般的なポリエステル樹脂として
は、テレフタル酸−イソフタル酸−ビスフェノールAか
ら重合されたポリエステル樹脂でユニチカから市販され
ているUポリマー、東洋紡績のバイロンなどの商標で市
販されている。また、テレフタル酸クロライド、イソフ
タル酸クロライドとビスフェノールからジクロルメタ
ン、アルカリ水溶液中界面重合法で共重合体が得られ
る。これらポリエステル樹脂は溶媒可溶性で前記電荷輸
送物質との相溶性が良好で、電気特性が良好である。フ
ィラー層のフィラー量、電荷輸送物質、バインダー樹脂
の比率はポリカーボネート樹脂と同様である。ポリエス
テル樹脂としては以下のものが挙げられる。
【0028】
【表3】
【0029】また、このフィラー含有電荷輸送層はアル
コール可溶性樹脂バインダーで構成してもよい。アルコ
ール可溶性バインダー樹脂としてはポリ酢酸ビニル、ポ
リビニルブチラール、ポリアミド、アクリル樹脂を使用
するが、この場合前記した電荷輸送物質は相溶しないた
めに下記のフェノール性OH基、アルコール性OH基を
有する電荷輸送物質と共にフィラー含有表面層を形成さ
せる。アルコール溶媒塗工ではポリスチレン樹脂バイン
ダー層を侵食しないため、従来の浸漬法塗工が可能で、
連続的に製造ができ、コストメリットが大きい。この場
合ポリスチレン樹脂バインダー層とフィラー層との界面
がハッキリするが、電荷輸物質が同種構造を用いること
でポリスチレン樹脂バインダー層間の電気的障壁がなく
なり、フィラー層間との電荷輸送機能には支障はない。
【0030】塗工溶媒としてはメチルアルコール、エチ
ルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−プロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、iso−ブチ
ルアルコール、sec−ブチルアルコール、3−ペンチ
ルアルコール、2−ペンチルアルコール、n−ヘキシル
アルコール、フルフリルアルコール、シクロヘキシルア
ルコール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2−
メチル−2,4−ペンタンジオール、メトキシエタノー
ル、1−メトキシ−2−プロパノール、エトキシエタノ
ール、エトキシプロパノール、ブトキシエタノール等の
アルコールが用いられる。電荷輸送物質の溶解性が低い
場合はテトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エー
テル溶媒、酢酸エチルなどのエステル溶媒、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、トルエンなど
の芳香族溶媒など適宜混合して塗工液とする。
【0031】フィラー、及びアルコール可溶樹脂バイン
ダーとともに電荷輸送層を形成する電荷輸送物質として
は以下に挙げられるものがある。しかしこれら化合物に
限定されるものでない。
【0032】
【表4−1】
【0033】
【表4−2】
【0034】
【表4−3】
【0035】また、本発明においては、ポリスチレン樹
脂バインダー電荷輸送層上に積層されるフィラー含有電
荷輸送層は高分子電荷輸送物質により構成してもよい。
これら高分子電荷輸送物質は単重合体、ランダム共重合
体、交互共重合体、ブロック共重合体の形態で重合され
る。分子量は、ガスクロマトグラフィによる測定におい
て、ポリスチレン換算分子量(Mw)として1万〜50
万が好ましい。これら高分子電荷輸送物質は、特開平8
−269183号公報、特開平9−71642号公報、
特開平9−104746号公報、特開平9−27273
5号公報、特開平11−29634号公報、特開平9−
235367号公報、特開平9−87376号公報、特
開平9−110976号公報、特開平9−268226
号公報、特開平9−221544号公報、特開平9−2
27669号公報、特開平9−157378号公報、特
開平9−302084号公報、特開平9−302085
号公報、特開2000−26590号公報に開示されて
いる。以下、高分子電荷輸送物質の代表的なものを挙げ
るが、これらに限定されるものでない。
【0036】
【表5−1】
【0037】
【表5−2】
【0038】
【表5−3】
【0039】
【表5−4】
【0040】さらに、本発明においては、ポリスチレン
樹脂電荷輸送層の上に、熱硬化性樹脂を用いて熱硬化さ
せたフィラー含有電荷輸送層を設けてもよい。熱硬化さ
せるには前記したOH基をもつ電荷輸送物質と伴にアル
コール性OH基をもつバインダー樹脂を使用する。アル
コール性OH基を持つバインダー樹脂としては、例え
ば、藤倉化成から入手できるアクリルポリオール樹脂、
大日本インキからベッコゾールの商標で入手できるアル
キッド樹脂、積水化学のポリブチルブチラール樹脂、ユ
ニンカーバイトのフェノキシ樹脂が主なもので、硬化剤
としてはイソシアネート基をもつウレタン樹脂で住友バ
イエルからスミジュールの商標で、武田薬品からタケネ
ートの商標で市販され、メチロール基をもつメラミン樹
脂は大日本インキからベッカミンの商標で、日立化成か
らメランの商標でそれぞれ市販されている。シラノール
基をもつシリコーン樹脂などは信越化学、日本触媒から
市販されている塗料用樹脂が使用される。これら樹脂に
フィラーを分散させて、前記したアルコール可溶樹脂バ
インダーに使用される電荷輸送物質を溶解して塗工液を
作り、塗工し、熱硬化させる。この場合OH基をもつ電
荷輸送物質は硬化反応に組み込まれる特徴をもちフィラ
ー含有電荷輸送層の硬度を向上させ、耐摩耗性の更なる
向上が測られる。また、このフィラー含有電荷輸送層の
形成においては、上記熱硬化の代わりに光硬化性樹脂を
用いて光硬化を行ってもよい。光硬化については特開平
5−216249号公報、特開平5−323630号公
報、特開平7−72640号公報等に記載されており、
また反応性硬化電荷輸送材については特開平5−202
135号公報に記載されている。
【0041】本発明はフィラーを混入させることで更な
る耐摩耗性を向上させるもので、下記電荷輸送性アクリ
ルモノマーと二官能、あるいは三官能アクリル化合物と
フィラー含有電荷輸送層を最上層に形成させる。多官能
アクリレートとしては次のような化合物が挙げられる。
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポ
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジメタクリレート、ブチレングリコールジ
アクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチル
グリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオール
ジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレート、トリメチロールプロパントリメタアクリレ
ート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、
2,2,5,5−テトラヒドロキシメチルシクロペンタ
ノンテトラアクリレートなどのアクリルエステル、ある
いは多価カルボン酸のアリルエステルとしてジアリルフ
タレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルマレー
ト、ジアリルアジペート、ジアリルジグリコラート、ジ
エチレングリコールビスアリルカルボネート、トリメリ
ット酸トリアリルエステルなどのビニル基を持つ多官能
モノマー、又はビスフェノールAなどの多価フェノール
化合物とグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリ
レートから得られるビスフェノールジグリシジルエーテ
ルジアクリレート(DA1)、あるいはビスフェノール
とアクリル酸、メタクリル酸、アクリルクロライド、メ
タクリルクロライドなどと反応し得られるビスフェノー
ルジアクリレート(DA2)、ポリエチレングリコール
から誘導されるポリエチレングリコールジメタクリレー
ト(DA3)。これらモノマーは新中村化学工業ほかか
ら市販されている。
【0042】
【表6】
【0043】上記したアクリル電荷輸送性モノマーとし
ては、例えばアリールアミンが置換されたアクリルモノ
マーが挙げられる。以下にその化学構造を示すが、本発
明において使用するアクリル電荷輸送物質は、特に下記
化学構造を有するものに限定されるものではない。
【0044】
【表7−1】
【0045】
【表7−2】
【0046】
【表7−3】
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電子写真感光体を
図面に沿って説明する。図1は、本発明の電子写真感光
体を表わす断面図であり、導電性支持体(31)上に、
少なくとも電荷発生物質とポリスチレン樹脂バインダー
と電荷輸送材とフィラーを含有する感光層(33)が設
けられている。フィラーは感光層全体に均一に含有して
も良いが、本発明で使用するフィラーは電気抵抗の高
い、電荷輸送機能を有しないものであり、電荷トラップ
による感度低下を考慮すると感光層表面近傍に多く含有
させるのがより好ましい。
【0048】図2は、本発明の電子写真感光体の異なる
実施形態を示している。即ち、導電性支持体(31)上
に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)
と、少なくとも電荷輸送物質とポリスチレンバインダー
とフィラーを含有した電荷輸送層(37)とが積層され
た構成をとっている。電荷輸送層中のフィラーは図1の
場合と同じく、電荷輸送層表面近傍に多く含有させるの
がより好ましい。
【0049】図3及び図4は電荷輸送層が積層構造を有
した場合である。図3は、導電性支持体(31)上に、
電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と、電
荷輸送物質とポリスチレンバインダー樹脂を主成分とす
る電荷輸送層(37−1)と電荷輸送物質とフィラーを
含有する電荷輸送層(37−2)から構成されている場
合である。
【0050】図4は、導電性支持体(31)上に、電荷
注入防止、モワレ防止、塗工欠陥防止のために下引き層
(32)と、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層
(35)と、電荷輸送物質とポリスチレン樹脂を主成分
とする電荷輸送層(37−3)と、電荷輸送物質と樹脂
バインダーとフィラーを含有する電荷輸送層(37−
4)から構成されている場合である。
【0051】導電性支持体(31)としては、体積抵抗
1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、ア
ルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、
銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの
金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングによりフィル
ム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したも
の、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッ
ケル、ステンレスなどの板、およびそれらを押し出し、
引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩
などの表面処理した管などを使用することができる。ま
た、特開昭52−36016号公報に開示されているエ
ンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルト
も導電性支持体(31)として用いることができる。
【0052】この他、上記支持体上に導電性粉体を適当
な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明
の導電性支持体(31)として用いることができる。こ
の導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレン
ブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロ
ム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化ス
ズ、ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。ま
た、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジ
エン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
アリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、
酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトル
エン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、
シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタ
ン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑
性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。こ
のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を
適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメ
タン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗
布することにより設けることができる。
【0053】更に、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、ポリテト
ラフロロエチレン系フッ素樹脂などの素材に前記導電性
粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設
けてなるものも、本発明の導電性支持体(31)として
良好に用いることができる。
【0054】次に、感光層について説明する。感光層は
単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生
層(35)と電荷輸送層(37)で構成される場合から
述べる。始めに電荷発生層(35)について説明する。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を主成分とする層
で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。
電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用い
ることができる。無機系材料には、結晶セレン、アモル
ファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハ
ロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコ
ン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいて
は、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でタ
ーミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドー
プしたものが良好に用いられる。
【0055】一方、有機系材料としては、公知の材料を
用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無
金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズ
レニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバ
ゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格
を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ
顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フル
オレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格
を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペ
リレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔
料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフ
ェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系
顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系
顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられ
る。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混
合物として用いることができる。
【0056】電荷発生層(35)に必要に応じて用いら
れるバインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、
ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミ
ドなどが用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独
または2種以上の混合物として用いることができる。更
に、必要に応じて電荷輸送物質を添加してもよい。
【0057】電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸
送物質とがある。電子輸送物質としては、たとえばクロ
ルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テト
ラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサント
ン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,
8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフ
ェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフ
ェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙
げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以
上の混合物として用いることができる。
【0058】正孔輸送物質としては、以下に表わされる
電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。例え
ば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イ
ミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−
(p−ジエチルアミノスチリルアントラセン)、1,1
−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、
スチリルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニル
ヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾ
ール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、
アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導体、ベンズイミダ
ゾール誘導体、チオフェン誘導体などが挙げられる。こ
れらの正孔輸送物質は、単独または2種以上の混合物と
して用いることができる。
【0059】電荷発生層(35)を形成する方法には、
真空薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法と
が大きく挙げられる。前者の方法には、真空蒸着法、グ
ロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパッタリ
ング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が用いら
れ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形成でき
る。また、後述のキャスティング法によって電荷発生層
を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電荷発生
物質を、必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒドロ
フラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロエタ
ン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、アトライタ
ー、サンドミル等により分散し、分散液を適度に希釈し
て塗布することにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法
やスプレーコート、ビードコート法、リングコート法な
どを用いて行なうことができる。以上のようにして設け
られる電荷発生層(35)の膜厚は、0.01〜5μm
程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmであ
る。
【0060】次に、電荷輸送層(37)について説明す
る。電荷輸送層(37)は、前述の図2のように単層か
ら構成される場合もあるが、図3及び図4のように積層
構成の場合もある。本発明においては、少なくとも感光
体表面近傍にフィラー、バインダー樹脂、電荷輸送物質
とを含有させる。図2のように単層構成の電荷輸送層と
して構成される場合には、電荷輸送層全体にポリスチレ
ンと電荷輸送物質とフィラーを含有しても構わないが、
本発明に有効に用いられるフィラーは、後述のように電
気絶縁性の高いものである。したがって、電荷輸送層全
域にフィラーが存在するよりは、むしろフィラー濃度傾
斜を有するような構成で、感光体表面近傍においてフィ
ラー濃度が高いような構成が良好に使用される。このよ
うな構成は、例えば、湿式法で電荷輸送層を形成する場
合においては、電荷輸送層の電荷発生層に近い部分をフ
ィラー濃度の低い電荷輸送層用塗工液を用いて形成し、
引き続きフィラー濃度の高い電荷輸送層用塗工液を連続
的(少なくとも先に形成した部分が指触乾燥する前)に
塗工することにより、形成されるものである。このよう
に、単層構成の電荷輸送層の場合には、電荷発生層側の
構成材料と表面側の構成材料が同一であることが好まし
く、本発明においては必然的にポリスチレン及びスチレ
ン共重合体をバインダー樹脂とした相溶性の良い材料選
択で界面のない連続層が得られる。
【0061】一方、図3及び図4のように電荷輸送層が
積層構成からなる場合には、以下のような構成で電荷輸
送層が構成される。この構成においては上述の図2の場
合と異なり、電荷発生層側に形成される電荷輸送層(図
3においては(37−1)、図4においては(37−
3)として例示されている)と感光体表面側に形成され
る電荷輸送層(図3においては(37−2)、図4にお
いて(37−4)として例示されている。)の材料構成
を異なるものにして構わなく、むしろ電荷輸送層の機能
分離の考え方からして、積極的に取り入れるべきであ
り、有効な手段である。
【0062】本発明においては、電荷輸送層を積層構造
とする場合、電荷発生層側の電荷輸送層にポリスチレン
樹脂バインダーを使用すること”を満足する構成であれ
ば、電荷輸送層をいかなる構成にしても構わない。すな
わち1つの方法として、図3に示すように、電荷発生層
側の電荷輸送層(37−1)は、低分子電荷輸送物質と
ポリスチレン樹脂バインダーを主成分として構成され
る。これは、既存の材料を水平展開できると共に、コス
トメリットも大きく、また電荷輸送層設計の自由度の大
きさの点でアドバンテージが大きい。更に、既存の構成
では耐摩耗性の点でできなかった電荷輸送層中の低分子
電荷輸送物質の高濃度化が展開できる。これを行なうこ
とにより、今までの感光体では達成し得なかった高移動
度に基づく高速応答性が実現できる。
【0063】以下、電荷輸送層(37)について更に詳
細に述べるが、前述のように電荷輸送層は積層構成と単
層構成の場合があるので、各々の場合について述べる。
先に積層構成の場合について述べる。図3に示される電
荷輸送層(37−1)は、電荷輸送物質とポリスチレン
樹脂バインダーと共に溶解、塗工、乾燥して形成され
る。ポリスチレン樹脂は前述したポリスチレンのホモポ
リマー、スチレン−ブタジエン、水素化スチレン−ブタ
ジエン、スチレン−メチルメタクリレート共重合体で高
分子量なものが良く、電荷輸送層(37−1)に使用さ
れる低分子電荷輸送物質は、オキサゾール誘導体、オキ
サジアゾール誘導体(特開昭52−139065号公
報、52−139066号公報に記載)イミダゾール誘
導体、トリフェニルアミン誘導体(特願平1−7783
9号明細書に記載)、ベンジジン誘導体(特公昭58−
32372号公報に記載)、α−フェニルスチルベン誘
導体(特開昭58−198425号公報に記載)、ヒド
ラゾン誘導体(特開昭55−154955号公報、特開
昭55−156954号公報、特開昭55−52063
号公報、特開昭56−81850号公報等に記載)、ト
リフェニルメタン誘導体(特公昭51−10983号公
報に記載)、アントラセン誘導体(特開昭51−948
29号公報に記載)、スチリル誘導体(特開昭56−2
9245号公報、特開昭58−198043号公報に記
載)、カルバゾール誘導体(特開昭58−58552号
公報に記載)、ピレン誘導体(特願平2−94812号
明細書に記載)などを使用することができる。中でも、
前記した低分子輸送物質が良好に用いられる。これら低
分子輸送物質は移動度が高く、感光特性に優れる。
【0064】これら低分子電荷輸送物質の量はバインダ
ー樹脂10重量部に対し、4〜30重量部、好ましくは
5〜15重量部が適当である。また、電荷輸送層(37
−1)の膜厚は解像度・応答性の点から、30μm以下
とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシ
ステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好
ましい。
【0065】ここで用いられる溶剤としては、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、
モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。
これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても
良い。
【0066】次いで図3の(37−2)及び図4の(3
7−4)について述べる電荷輸送層を積層構造とする場
合、感光層表面にはフィラー、電荷輸送物質、樹脂バイ
ンダーからなるフィラー含有電荷輸送層を設ける。フィ
ラーは酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化
ジルコニウムなどが適しているが、特に酸化チタン、シ
リカ、アルミナなどの無機材料が好適であり、有機フィ
ラーとしてはシリコーン微粒子、グアナミン微粒子、フ
ェノール微粒子が好適である。これらフィラーは樹脂バ
インダーと分散溶媒でアトライター、ボールミル、振動
ミルなどで分散する。粒径が1μm以下、望ましくは
0.3μm以下にする。このとき分散助剤を添加しても
よく、アニオン系、ノニオン系の分散助剤が良好であ
る。
【0067】分散溶媒はポリカーボネート、ポリエステ
ル、高分子輸送材などの樹脂バインダーを使用するとき
は、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテ
ル溶媒、ジクロルメタンなどの塩素系溶媒、トルエンな
どの芳香族溶媒、シクロヘキサノンなどの環状ケトン、
及びこれら溶媒の混合系に溶解しフィラーと伴に分散す
る。アルコール可溶樹脂バインダーの場合はメタノー
ル、エタノール、ブタノール、メトキシエタノールなど
の単一か混合系に溶解する。この場合OH基をもつ電荷
輸送材が溶けにくい場合は、適宜テトラヒドロフラン、
アセトン、酢酸エチルなどの溶媒と混合しても良い。熱
硬化性樹脂バインダーの場合は、アクリルポリオール、
アルキッド樹脂などはトルエン、メチルエチルケトン、
セロソルブ系などが好適であり、メラミン硬化する場合
はフィラーと伴に分散するが、ウレタン硬化の場合は塗
工時にウレタンを添加する。シリコーン樹脂バインダー
は側鎖にアルコキシシランを持ち、分子鎖間を加水分解
シラノールの添加、あるいは直接ジブチル錫アセテート
などの金属触媒を添加し加水分解後、加熱硬化させる。
溶媒としてはアルコール系、芳香族系、またはこれらの
混合溶媒で分散する。加水分解シラノール、金属触媒の
添加は塗工時に添加する。
【0068】光硬化樹脂バインダーの場合は多官能アク
リレートの溶媒選択性はないが、アクリル電荷輸送材モ
ノマーを溶解するするもので選択され、環状エーテル
系、芳香族系、エステル系、環状ケトン系が良好であ
る。この場合フィラー分散は環状ケトンなどの溶媒と分
散助剤で微細化し、その中に多官能アクリレート、アク
リル電荷輸送材を溶解して塗料化する。このときにミヒ
ラーケトン、ケトン系光重合開始剤を添加する。塗工後
は低温で乾燥し、溶媒を除去後、高圧水銀灯に照射し硬
化させる。
【0069】塗工はスプレー塗工、リング塗工、浸漬塗
工などの塗工法が用いられる。ポリカーボネート樹脂、
ポリエステル樹脂、高分子電荷輸送材、光硬化樹脂など
のバインダー樹脂を使用した場合は、溶剤がポリスチレ
ン樹脂バインダー、電荷輸送材を溶解するために浸漬法
はできないために、スプレー、リング工法で塗工する。
また、アルコール可溶バインダー樹脂の場合はアルコー
ルがポリスチレン樹脂バインダー電荷輸送層を侵食しな
いので浸漬法が採用される。
【0070】フィラー含有電荷輸送層(37−2)及び
(37−4)中のフィラーの含有量は全固形分に対して
5〜40重量%が好ましい。フィラー量が5重量%未満
であると、耐摩耗性の点で好ましくない。また、40重
量%を超えると膜の不透明化による地汚れ、感度低下に
よる画像濃度低下など画像劣化が発生する。また、フィ
ラーの平均粒径は0.05〜1.0μm、好ましくは
0.05〜0.8μmに粉砕、分散するのが好ましい。
粒径が大きいとフィラーが感光体表面に頭出し、クリー
ニングブレードを傷つけクリーニング不良が発生する場
合がある。乾燥温度は110℃以上が好ましく、熱硬化
の場合は130〜150℃が好ましい、これはポリマー
反応であるため分子鎖が移動し反応サイト同士が接触
し、より硬化密度を上げるためで、密な硬化膜が得られ
る。150℃以上であると場合によっては感光体の電気
特性を悪化させる。
【0071】以上のように、電荷輸送層を積層構成で構
成する場合の説明を述べてきたが、この構成は必ずしも
2層構成である必要はなく、必要に応じて3層以上の構
成としても良い。その場合には、上述と同様に、最も表
面側に位置する電荷輸送層に、フィラーが含有されるこ
とが必要である。なお、電荷輸送層が複数層で形成され
る場合には、それら複数層の電荷輸送層の膜厚の合計が
30μm以下であることが好ましい。これは先述のよう
に、解像度あるいは応答性などの点で有利であるからで
ある。
【0072】次に、電荷輸送層(37)が単層で構成さ
れる場合について述べる。この場合には、前述のように
少なくともポリスチレン樹脂バインダー、電荷輸送材と
電荷輸送層表面近傍においては、フィラーを含有するこ
とが必須である。したがって、電荷輸送層全域に、少な
くともポリスチレン樹脂バインダー、電荷輸送物質とフ
ィラーとを含有させた単一構成の電荷輸送層の構成もあ
れば、先述のように表面近傍のみにフィラー、あるいは
フィラー及び電荷輸送物質を高濃度に存在させる構成
(例えば、濃度傾斜を有するような構成)も本発明の範
疇である。前者の場合においては、先述の樹脂バインダ
ーに少なくとも先述の電荷輸送物質と先述のフィラーを
分散させた塗工液を電荷発生層上に積層することにより
形成できる。後者においては、少なくとも2種類の組成
比を変えた塗工液から形成され、例えば、スプレー塗工
法などにより2種類の液を連続的に塗布し、表面近傍に
高分子電荷輸送物質およびフィラーを存在させる様な方
法により形成される。この場合にも先述の電荷輸送層
(37−1)、(37−2)に記載された材料が使用さ
れる。
【0073】次に、感光層が単層構成(33)の場合に
ついて述べる。この場合には、電荷発生物質をポリスチ
レン樹脂バインダー中に分散した感光層が使用され、該
感光層表面近傍には、電荷輸送物質とフィラーを含有さ
せる。したがって、電荷発生物質および電荷輸送物質お
よびフィラーを適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを
塗布、乾燥することによって形成できる。この場合に
も、感光層全域に、少なくとも前記高分子電荷輸送物質
とフィラーを含有させた単一構成の感光層の構成もあれ
ば、先述のように表面近傍のみにフィラー、あるいはフ
ィラー及び電荷輸送物質を高濃度に存在させる構成(例
えば、濃度傾斜を有するような構成)も本発明の範疇で
ある。また、電荷輸送物質およびフィラー濃度を変えた
2種以上の感光層用塗工液(何れの場合にも電荷発生物
質が含有されていることが必須である)を積層した構成
の感光層も本発明の感光層の範疇である。
【0074】単層感光層(33)には、電荷発生物質、
ポリスチレン樹脂バインダー、電荷輸送物質、フィラー
の他に帯電劣化防止剤として環状エーテル化合物、ポリ
エーテル化合物、ジフェノキノン誘導体などを添加して
もよく、添加量としては結着樹脂100重量部に対して
0.5〜10重量部が好ましい。単層感光層(33)
は、上記の材料をテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジ
クロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機
等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、
ビードコート、リングコートなどで塗工して形成でき
る。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
【0075】本発明に用いられる電子写真感光体には、
導電性支持体と感光層との間に(積層タイプの場合は、
導電性支持体と電荷発生層との間に)下引き層(32)
を設けることができる。下引き層は、接着性を向上す
る、モワレ防止、電荷ブロッキング、上層の塗工性を改
良する、残留電位を低減するなどの目的で設けられる。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂
はその上に感光層を溶剤でもって塗布することを考える
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。
【0076】このような樹脂としては、ポリビニルアル
コール、カゼイン、ポリアクリル酸等の水溶性樹脂、共
重合性ナイロン、メトキシメチル化ナイロン、等のアル
コール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、アル
キッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構
造を形成する硬化型樹脂など挙げられる。また、酸化チ
タン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化ス
ズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物、あるい
は金属硫化物、金属窒化物などの微粉末を加えてもよ
い。
【0077】更に本発明の下引き層として、シランカッ
プリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリン
グ剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成し
た金属酸化物層も有用である。この他に、本発明の下引
き層には酸化アルミを陽極酸化にて設けたものや、ポリ
パラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SiO、S
nO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空
薄膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。
【0078】また、本発明においては感光層、電荷輸送
層中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤
としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート
等の一般樹脂に可塑剤として使用されているものがその
まま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂100重
量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
【0079】また、本発明においては、耐環境性の改善
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、酸化防止剤を添加することができる。酸化防
止剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよい
が、電荷輸送物質を含む層に添加すると良好な結果が得
られる。本発明に用いることができる酸化防止剤とし
て、下記のものが挙げられる。
【0080】モノフェノール系化合物 モノフェノール系化合物としては、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、
ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオネートなどが挙げられる。
【0081】ビスフェノール系化合物 ビスフェノール系化合物としては、2,2’−メチレン
−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブ
チルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン
ビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)など
が挙げられる。
【0082】高分子フェノール系化合物 高分子フェノール系化合物としては、1,1,3−トリ
ス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
ェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス
(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチ
リックアッシド]クリコールエステル、トコフェロール
類などが挙げられる。
【0083】パラフェニレンジアミン類 パラフェニレンジアミン類としては、N−フェニル−
N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,
N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、
N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレン
ジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブ
チル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
【0084】ハイドロキノン類 ハイドロキノン類としては、2,5−ジ−t−オクチル
ハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、
2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロ
ロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイ
ドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチル
ハイドロキノンなどが挙げられる。
【0085】有機硫黄化合物類 有機硫黄化合物類としては、ジラウリル−3,3’−チ
オジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジ
プロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプ
ロピオネートなどが挙げられる。
【0086】有機燐化合物類 有機燐化合物類としては、トリフェニルホスフィン、ト
リ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェ
ニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ
(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げ
られる。これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類
などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に
入手できる。本発明における酸化防止剤の添加量は、電
荷輸送物質100重量部に対して0.1〜100重量
部、好ましくは2〜30重量部である。
【0087】図5は、本発明の電子写真プロセス及び電
子写真装置を説明するための概略図であり、下記のよう
な例も本発明の範疇に属するものである。図5におい
て、感光体(1)は導電性支持体上に少なくとも感光層
が設けられ、最表面層に少なくともトリアリールアミン
構造を有し、かつ主鎖にソフトセグメントを有する高分
子電荷輸送物質とフィラーを含有してなる。感光体
(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エ
ンドレスベルト状のものであっても良い。帯電チャージ
ャ(3)、転写前チャージャ(7)、転写チャージャ
(10)、分離チャージャ(11)、クリーニング前チ
ャージャ(13)には、コロトロン、スコロトロン、固
体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)、帯電ロ
ーラ等が用いられ、公知の手段が使用可能である。
【0088】転写手段には、一般に上記の帯電器が使用
できるが、図に示されるように転写チャージャと分離チ
ャージャを併用したものが効果的である。また、画像露
光部(5)、除電ランプ(2)等の光源には、蛍光灯、
タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリ
ウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー
(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発
光物全般を用いることができる。そして、所望の波長域
の光のみを照射するために、シャープカットフィルタ
ー、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、
ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変
換フィルターなどの各種フィルターを用いることもでき
る。光源等は、図5に示される工程の他に光照射を併用
した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは
前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照
射される。
【0089】さて、現像ユニット(6)により感光体
(1)上に現像されたトナーは、転写紙(9)に転写さ
れるが、全部が転写されるわけではなく、感光体(1)
上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、フ
ァーブラシ(14)およびクリーニングブラシ(15)
により、感光体より除去される。クリーニングは、クリ
ーニングブラシだけで行なわれることもあり、クリーニ
ングブラシにはファーブラシ、マグファーブラシを始め
とする公知のものが用いられる。
【0090】電子写真感光体に正(負)帯電を施し、画像
露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が
形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)
で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性
のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。かかる現
像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手
段にも公知の方法が用いられる。
【0091】トナーはカラー化が進み、シアン、マゼン
タ、イエローからなる、これらトナーは一般にトナー補
給時に流動性が要求されるため、シリカ、酸化チタンな
どの流動化剤が添加される。本発明の耐久試験に使用し
たトナーは、断らないかぎり以下のシアントナーを使用
した。 ポリエステル樹脂:93.45%、銅フタロシアニン:
5%、シリカ:0.7%、酸化チタン:0.85%で構
成された2成分の7μm径のトナー。
【0092】図6は、本発明による電子写真プロセス、
装置の別の例である。感光体(21)は導電性支持体上
に少なくとも最表面層に少なくともトリアリールアミン
構造を有し、かつ主鎖にソフトセグメントを有する高分
子電荷輸送物質とフィラーを含有してなる感光層が設け
られたベルト状のものである。このベルト状感光体は、
駆動ローラ(22a)、(22b)により駆動、支持さ
れ、帯電器による帯電(23)、光源による像露光(2
4)、現像(図示せず)、帯電器を用いる転写(2
5)、光源によるクリーニング前露光(26)、ブラシ
(27)によるクリーニング、光源による除電(28)
が繰り返し行なわれる。図5においては、感光体(2
1)(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体
側よりクリーニング前露光の光照射が行なわれる。な
お、ベルト感光体と駆動、支持ローラとが一体で、装置
への脱着が自在にできるようにユニット化することも可
能である。
【0093】図7には本発明で用いられるプロセスカー
トリッジの一例を示す。感光体(41)の周辺には帯電
手段として帯電ローラ(43)、感光体表面に現像材を
適量供給する現像ユニット(46)、画像転写後に感光
体表面をクリーニングする手段として、ブレードを備え
たクリーニングユニット(56)が一体に組み込まれて
いる。このカートリッジは、光書き込み手段、転写手
段、、除電手段、定着手段、記録紙の搬送手段などの画
像形成に必要な手段を具備した画像形成装置に着脱自在
に取り扱い可能なように形成されている。なお、該カー
トリッジに搭載される感光体(41)は、導電性支持体
上に少なくとも感光層が設けられ、最表面層に少なくと
もトリアリールアミン構造を有し、かつ主鎖にソフトセ
グメントを有する高分子電荷輸送物質とフィラーを含有
してなる。
【0094】
【実施例】以下、実施例で本発明を説明するが、本発明
は実施例により制限されるものではない。 実施例1 (感光層1用塗工液の調整)15cmボールミルポット
に下記に示す電荷発生物質、溶剤を仕込み、φ10mm
のジルコニアメディアを用いて48時間ボールミルし、
その後シクロヘキサノン500部を加えミルベースを調
整した(分散液1)。 下記構造の電荷発生物質 22部
【0095】
【化1】 シクロヘキサノン 400部 次いで、下記溶液を調整し、下記溶液200部と80部
の上記分散液1を混合攪拌して感光層1用塗工液を調整
した。 テトラヒドロフラン(以下、THF) 400部 ポリスチレン(MW1C、東洋スチレン社製) 100部 表1に記載の電荷輸送材D2 70部 ポリエチレングリコール(イオネットMC1400、三洋化成社) 3部 シリコーンオイル(KF50、信越化学社製) 0.01部
【0096】(感光層2用塗工液の調整)下記調合液を
ジルコニアメディアを用いて振動ミル2時間行ない、分
散液2を作製した。更に、この分散液をテトラヒドロフ
ラン100部で希釈して感光層2用塗工液を得た。 酸化チタン(CR97、石原産業社製) 1.5部 前記分散液1 20部 ポリカーボネートZ樹脂のシクロヘキサノン(以下アノン):THF (1:1部)5%溶液混合溶媒溶液 60部 表1に記載の電荷輸送材D2 2.1部
【0097】(感光体の作製)φ30mmアルミニウム
シリンダー上に、ポリアミド樹脂(CM8000、東レ
社製)10部、メタノール220部、n−ブタノール1
00部からなる溶液を5mm/secで浸漬塗工し、1
00℃で10分間乾燥して0.3μmの下引き層を設け
た。次いで上記感光層1用塗工液を浸漬塗工し、130
℃で30分間乾燥し、膜厚20μmの感光層を得た。更
に、感光層1上に、前記感光層2用塗工液をスプレー法
で塗工し、130℃30分間乾燥して5μmの感光層2
を設け、本発明の電子写真感光体を形成した。
【0098】比較例1 前記感光層2を設けない以外は実施例1と同様に感光体
を作製した。
【0099】実施例2 (感光層2用塗工液の調整)振動ミルで2時間の分散を
行ない、下記組成の感光層2用塗工液を調整した。 ポリエステル樹脂(U100、ユニチカ社製) 3部 分散液1 12.5部 シリカ(KMPX100、信越化学社製) 1.5部 表1に記載の電荷輸送材D5 2.1部 ジクロルメタン 120部
【0100】(感光体の作製)実施例1と同様に感光層
1を設けた上に、前記感光層2用塗工液をリングコート
法で塗工し、5μmの感光層2を設けた以外は実施例1
と同様に感光体を作製した。
【0101】比較例2 (感光層2用塗工液の調整)振動ミルで2時間の分散を
行ない、下記組成の感光層2用塗工液(フィラー未含
有)を調整した。 ポリエステル樹脂(U100、ユニチカ社製) 3部 分散液1 12.5部 表1に記載の電荷輸送材D5 2.1部 ジクロルメタン 120部
【0102】(感光体の作製)実施例1と同様に感光層
1を設けた上に、前記感光層2用塗工液をリングコート
法で塗工し、5μmの感光層2を設けた以外は実施例1
と同様に感光体を作製した。
【0103】比較例3 下記溶液を調整した。下記溶液200部と実施例1の分
散液180部を混合攪拌して感光層1用の塗工液を調整
した。 THF 400部 ポリカーボネート樹脂 (表2に記載のPC2、粘度平均分子量4万) 100部 表1に記載の電荷輸送材D2 70部 ポリエチレングリコール(イオネットMC1400、三洋化成社) 3部 シリコーンオイル(KF50、信越化学社製) 0.01部
【0104】実施例1同様のポリアミド下引き層上に浸
漬塗工し、130℃、30分乾燥し、膜厚20μm感光
体を作製し、更にこの上に実施例1と同様の感光層2用
塗工液でスプレー塗工して130℃、30分間乾燥して
5μmの感光層を設けた。
【0105】上記実施例1、2、及び比較例1〜3で作
製した感光体を図7に示したプロセスカートリッジに装
着し、リコー製イマジオMF200複写機で1万枚の耐
久試験を行なった。このとき、図7のローラーチャージ
ャーの帯電極性を正帯電に変更し、現像剤を正極性に帯
電したトナーとキャリアーからなる2成分現像剤に変更
した。露光光源は655nmのレーザー光を用いた。帯
電電位(暗部電位、VD)は800V、明部電位(V
L)は100Vになるように初期設定した。表8中のΔ
VD、ΔVLは初期と1万枚後の電位の変化量である。
膜厚は渦電流式膜厚計フィシャー社製フィシャーコープ
MMSで測定した。
【0106】
【表8】
【0107】ここで、初期感度は特開昭60−1001
67号公報に開示されている計測器の光源655nm
(実施例3以降は780nmで測定した。)の単色光を
照射したときの800Vから100Vへの光減衰感度
(必要露光量)である。表8から分かるように、本発明
の実施例1、2はVD、VLの変動が少なく、摩耗量が
小さい。また、1万枚後の画像は、白スジ、黒スジのな
い鮮明な画像であった。しかし最表面にフィラーを含有
しない感光体である比較例1、2はVD、VLの変動が
実施例1、2と較べると大きく、摩耗量が大きい。また
1万枚後の画像は白スジ、黒スジが発生した。更に、比
較例3で分かるように、電荷輸送層にポリカーボネート
樹脂バインダーを使用したものはVLの上昇が目立ち画
像濃度低下が観察された 。
【0108】実施例3 φ30mmアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下
引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層1用
塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの
下引き層、0.2μmの電荷発生層、22μmの電荷輸
送層1を形成した。更に、その上に下記電荷輸送層2用
塗工液をスプレー法で塗工して、3μmの電荷輸送層2
を設け本発明の電子写真感光体を得た。
【0109】〔下引き層用塗工液〕下記組成をボールミ
ルで24時間分散して調整した。 アルキッド樹脂 6部 (ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製) メラミン樹脂 (スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製)4部 酸化チタン(CREL、石原産業社製) 40部 メチルエチルケトン 200部
【0110】〔電荷発生層用塗工液〕下記組成をボール
ミルで24時間分散して調整した。 オキソチタニウムフタロシアニン顔料 2部 ポリビニルブチラール(UCC:XYHL) 0.2部 テトラヒドロフラン 50部
【0111】〔電荷輸送層1用塗工液〕下記組成を溶解
し調整した。 ポリスチレン(HRM40N、東洋スチレン社製) 12部 表1に記載の電荷輸送材D2 12部 ジクロルメタン 70部 1%シリコーンオイル(KF50信越シリコーン社製) ジクロルメタン溶液 1部
【0112】〔電荷輸送層2用塗工液〕下記組成をジル
コニアビーズを用い、振動ミルを2時間行ない調整し
た。 表2に記載のポリカーボネートPC18 3部 表1に記載の電荷輸送材D6 2.1部 アルミナ(スミコランダムAA03、住友化学社製) 1.5部 アノン 100部 THF 100部
【0113】実施例4〜16 実施例3と同様にして下引き層、電荷発生層、電荷輸送
層1を設けた上に、表9に示した樹脂バインダと電荷輸
送物質とフィラーを、実施例3と同様な方法で電荷輸送
層2塗工液を作り、実施例3と同様の方法で塗工、乾燥
して感光体を得た。
【0114】
【表9】 アルミナ:スミコランダムAA03、住友化学社製 シリカ:KMPX100、信越化学社製 酸化チタン:CR97、石原産業社製
【0115】実施例13〜16は高分子電荷輸送材であ
るために、低分子電荷輸送材は未添加であった。樹脂バ
インダー量は5部として、その他の処方量は実施例3と
同様にした。
【0116】比較例4 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に、
下記電荷輸送層1用塗工液を浸漬法で塗工し、22μm
の電荷輸送層1を設けた。更に実施例3の電荷輸送層2
塗工液をスプレー法により塗工して、3μmの電荷輸送
層2を設けた。 〔電荷輸送層1用塗工液〕 メタクリル樹脂(和光純薬製) 15部 表1に記載の電荷輸送物質D2 15部 ジクロルメタン 80部 1%シリコーンオイル(KF50信越シリコーン社製) ジクロルメタン溶液 1部
【0117】比較例5 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に、
下記電荷輸送層1用塗工液を浸漬法で塗工し、22μm
の電荷輸送層1を設けた。更に実施例3の電荷輸送層2
塗工液をスプレー法により塗工して、3μmの電荷輸送
層2を設けた。 〔電荷輸送層1用塗工液〕 表2に記載のバインダーPC6(粘度平均分子量2.5万) 15部 表1に記載の電荷輸送物質D2 15部 ジクロルメタン 80部 1%シリコーンオイル(KF50、信越シリコーン社製) ジクロルメタン溶液 1部
【0118】比較例6 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に、
下記電荷輸送層を25μmで設けた。 [電荷輸送層1用塗工液] 表2に記載の樹脂バインダーPC3(TS2050、帝人化成社製)15部 表1に記載の電荷輸送材D2 15部 ジクロルメタン 120部 1%シリコーンオイル(KF50、信越シリコーン社製) ジクロルメタン溶液 5部
【0119】上記実施例4〜16、及び比較例4〜6の
感光体を、図7に示したプロセスカートリッジに装填
し、リコー製イマジオMF200複写機で5万枚の耐久
試験を行なった。帯電極性は負帯電で行なった。露光光
源は780nmのレーザー光を用いた。初期暗部電位
(VD)を−800V、初期明部電位(VL)を−10
0Vにした。表中のΔVD、ΔVLは初期電位からの変
化量であり、それぞれ以下のように求めた。 ΔVD=|VD(5万枚時)|−|VD(初期)|、 ΔVL=|VL(5万枚時)|−|VL(初期)|
【0120】
【表10】
【0121】実施例の感光体は電位変動の少ない、摩耗
量の少なく、鮮明な画像が得られた。比較例4は初期感
度が悪く、静電コントラストがとれず、VLが高く初期
で中止した。比較例5ではVL上昇が大きく画像濃度低
下が発生した。比較例6では表面にフィラー層を設けな
いもので、摩耗量が大きく、黒ポチが発生した。表10
の結果から、最上層にフィラーを含有する電荷輸送層を
設けた感光体は、繰り返し使用においても摩耗量が少な
く、暗部電位、明部電位の変化も少なく、また5万枚後
画像の画質も良好であった。
【0122】実施例17 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記の電荷輸送層2を浸漬塗工で塗工、乾燥
して4μm設けた。 [電荷輸送層2用塗工液] ポリ酢酸ビニル(50%酢酸エチル溶液、関東化学) 10部 表4に記載の電荷輸送材H3 3部 アルミナ(スミコランダムAA03、住友化学社製) 2.6部 メタノール 20部 上記混合液をアルミナメディアでボールミル24時間行
ない、分散液を得た。
【0123】実施例18 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記の電荷輸送層2を浸漬塗工で4μm設け
た。 9%ポビニルブチラール(エスレックBM2、積水化学社製) メタノール溶液 11.5部 アルミナ(スミコランダムAA03、住友化学社製) 0.5部 表4に記載の電荷輸送材H3 0.8部 上記混合液をアルミナメディアでボールミル24時間行
ない、分散液を得た。
【0124】上記実施例17、18の感光体を、実施例
4〜16の感光体と同様に図7に示したプロセスカート
リッジに装填し、リコー製イマジオMF200複写機で
2万枚の耐久試験を行なった。帯電極性は負帯電で行な
った。露光光源は780nmのレーザー光を用いた。結
果を表11に示した。
【0125】
【表11】
【0126】メタノール溶媒で浸漬塗工して表面フィラ
ー層を設けたが、感光体には何ら損傷はなくクリアであ
った。初期感度が実施例4〜16の感光体より劣るもの
の、2万枚の耐久試験では変化はなく、初期、耐久試験
後も鮮明な画像が得られた。2万枚の試験ではあった
が、摩耗量はプリント枚数に比例することから、比較例
6と比較すると約2倍の耐摩耗性を示したことになる。
【0127】実施例19 硬化樹脂バインダーとして以下のアクリル共重合体を重
合した。 <重合例1>100mlの三径フラスコにメチルメタク
リレート7.5g、ブチルメタクリレート5g、ヒドロ
キシエチルメタクリレート10g、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2g、エタノ
ール22.5gを取り攪拌しながら、室温で窒素気流下
10分放置した後に60℃に昇温させ、60℃で5時間
重合する。反応溶液はかなりの粘性上昇する。モノマー
濃度は50%で行ない、5時間後エタノール30g添加
して、固形分濃度を30%にして粘性を下げ重合を終了
させた。粘度350cpであった。重合例1と同様にし
て表12の処方で重合した。重合例2及び3も固形分濃
度は30%で終了させた。
【0128】
【表12】 実施例3と同様に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層
を設けた上に下記のフィラー層を浸漬塗工し、150
℃、30分間乾燥、硬化して4μm設けた。
【0129】 [フィラー層塗工液] 重合例1の樹脂バインダー 50部 メラミン樹脂 8部 (スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学社製) アルミナ(AA03、住友化学社製) 10.6部 表4に記載の電荷輸送材H3 14部 メタノール 63.3部 上記を振動ミルで5時間分散した。
【0130】実施例20 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記のフィラー層を浸漬塗工し、150℃、
30分間乾燥、硬化して4μm設けた。 [フィラー層塗工液] 重合例2の樹脂バインダー 50部 メラミン樹脂 8部 (スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学社製) アルミナ(AA03、住友化学社製) 10.6部 表4に記載の電荷輸送材H3 14部 メタノール 63.3部 上記を振動ミルで5時間分散した。
【0131】実施例21 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記のフィラー層を浸漬塗工し、150℃、
30分間乾燥、硬化して4μm設けた。 [フィラー層塗工液] 重合例3の樹脂バインダー 50部 メラミン樹脂 8部 (スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学社製) アルミナ(AA03、住友化学社製) 10.6部 表4に記載の電荷輸送材H3 14部 メタノール 63.3部 上記を振動ミルで5時間分散した。
【0132】実施例22 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記のフィラー層をスプレー塗工し、150
℃、30分間乾燥、硬化して4μm設けた。 [フィラー層塗工液] 15%ポリビニルブチラール(BL−1、積水化学社製) メチルエチルケトン溶液 10部 シリコーン微粒子(トスパール105、東芝シリコーン社製) 1部 表4に記載の電荷輸送材H3 1.4部 メチルエチルケトン 3部 酢酸セロソルブ 3部 上記を振動ミルで2時間分散した。この中にウレタン樹
脂、スミジュールHT(住友バイエル社製)1部を添加
して攪拌、塗工液とした。
【0133】比較例7 実施例19での感光体でメラミン樹脂を除いたフィラー
層を設けた。
【0134】上記実施例19〜22、比較例7の感光体
を、図7に示したプロセスカートリッジに装填し、リコ
ー製イマジオMF200複写機で1万枚の耐久試験を行
なった。帯電極性は負帯電で行なった。露光光源は78
0nmのレーザー光を用いた。結果を表13に示した。
【0135】
【表13】 実施例から明らかなように、硬化膜にすることで強度が
向上し、摩耗がおさえられ、高耐久化がなされた。
【0136】実施例23 硬化樹脂として次のアクリル樹脂を重合した。 <重合例4>100mlの三径フラスコにスチレン15
g、3−メタクロイルプロピルトリメトキシシラン15
g、アゾビスイソブチロニトリル0.2g、トルエン2
0gを取り、攪拌しながら室温で窒素気流下10分放置
した後に70℃に昇温させ、70℃で5時間重合し、8
0℃で2時間反応して終了する。反応溶液は粘性上昇す
る。粘度は280cpであった。重合例4と同様にして
表14の共重合体を重合した。
【0137】
【表14】 表中、LS3380:3−メタクロイルプロピルトリメ
トキシシラン、AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
である。
【0138】実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、
電荷輸送層を設けた上に下記のフィラー層をリング塗工
し、150℃、60分間乾燥、硬化して4μm設けた。 [フィラー層塗工液] 重合例4 2.5部 シリカ(シーホスターKE−P10、日本触媒社製) 1部 表4に記載の電荷輸送材H1 1.4部 THF 8部 上記を振動ミルで2時間分散した。あらかじめメチルト
リメトキシシラン50部にジブチル錫酢酸0.5部を添
加した加水分解溶液を調整しておく。分散液にこの加水
分解液1部を添加し攪拌後、1晩放置して塗工液とし
た。
【0139】実施例24 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記のフィラー層をリング塗工し、150
℃、60分間乾燥、硬化して4μm設けた。 フィラー層塗工液 重合例5 2.5部 グアナミン微粒子(エポスターS6、日本触媒社製) 1部 表4に記載の電荷輸送材H1 1.4部 THF 8部 上記を振動ミルで2時間分散した。この分散液に実施例
23で使用したメトキシシラン加水分解液1部を添加、
攪拌して1晩放置して塗工液とした。
【0140】実施例25〜28は実施例3と同様に下引
き層、電荷発生層、電荷輸送層を設けた上に実施例23
と同様にして下記表15の処方のフィラー層塗工液を調
整しフィラー層をリング塗工し、150℃、60分間乾
燥、硬化して4μm設けた。
【0141】
【表15】 表中、CR97:酸化チタン(石原産業社製)、KMP
X100:シリカ(信越化学社製)、アルミナC:アル
ミナ(日本アエロジル社製)、AA03:アルミナ(住
友化学社製)である。
【0142】比較例8 実施例23のトリメトキシシランの加水分解物を添加し
ないでフィラー層4μm設けた。
【0143】上記実施例23〜28、比較例8の感光体
を図7に示したプロセスカートリッジに装填し、リコー
製イマジオMF200複写機で1万枚の耐久試験を行な
った結果を表16に示す。
【0144】
【表16】
【0145】実施例29 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層、電荷輸送層を
設けた上に下記の電荷輸送層2をリング塗工し、風乾
後、高圧水銀灯120W/cm、距離8cm、速度1m
/minの光硬化して4μm設けた。
【0146】[電荷輸送層2塗工液]THF10部、シ
リカ(KMPX100)1部を振動ミル1時間行ない分
散した。この液10部に表6に記載の化合物DA4(ビ
スコート#3700、大阪有機工業社製)を1.5部、
表7に記載の電荷輸送材AD14を1.4部、ミヒラー
ケトン0.1部を混合攪拌して塗工液を得た。
【0147】実施例30 下記電荷輸送層2の液調整して実施例29と同様にして
感光体を得た。THF10部、アルミナ(AA03)1
部を振動ミル1時間行ない分散した、この液10部に表
6に記載の化合物DA1(ビスコート#540、大阪有
機工業社製)を1.5部、表7に記載の電荷輸送材AD
3を1.4部、ミヒラーケトン0.1部、THF5部を
混合攪拌して塗工液を得た。
【0148】上記実施例29、30の感光体を図7に示
したプロセスカートリッジに装填し、リコー製イマジオ
MF200複写機で1万枚の耐久試験を行なった結果を
表17に示す。
【0149】
【表17】 表より、摩耗量の少ない、電位変動の小さく、鮮明な画
像が得られた。
【0150】実施例31 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に下
記電荷輸送層液を調合して、浸漬塗工、130℃、20
分間乾燥して22μmの電荷輸送層を設けた。 スチレン−メチルメタクリレート共重合体 10部 (ダイヤナールBR50、三菱レーヨン社製) 表1に記載の電荷輸送材D2 10部 THF 26.5部 1%シリコーンオイル(KF50、信越シリコーン社製) テトラヒドロフラン溶液 1部 この上に実施例3の電荷輸送層2塗工液でスプレー塗工
して、3μmの電荷輸送層2を設けた。
【0151】実施例32 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に下
記電荷輸送層液を調合して、浸漬塗工、130℃、20
分間乾燥して22μmの電荷輸送層を設けた。 スチレン−ブタジエン共重合体(クリアレン730L、デンカ社製)10部 表1記載の電荷輸送材D2 10部 THF 40部 1%シリコーンオイル(KF50、信越シリコーン社製) テトラヒドロフラン溶液 1部 この上に実施例3の電荷輸送層2塗工液でスプレー塗工
して3μmの電荷輸送層2を設けた。
【0152】実施例33 実施例3と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に下
記電荷輸送層液を調合して、浸漬塗工、130℃、20
分間乾燥して22μmの電荷輸送層を設けた。 水素化スチレン−ブタジエン共重合体 10部 (タフテックH1051、旭化成社製) 表1に記載の電荷輸送材D2 10部 THF 40部 1%シリコーンオイル(KF50、信越シリコーン社製) テトラヒドロフラン溶液 1部 この上に実施例3の電荷輸送層2塗工液でスプレー塗工
して3μmの電荷輸送層2を設けた。
【0153】上記実施例31〜33の感光体を、図7に
示したプロセスカートリッジに装填し、リコー製イマジ
オMF200複写機で2万枚の耐久試験を行なった結果
を表18に示す。
【0154】
【表18】 表18に初期感度を示した。電荷輸送層1がスチレン構
造を有する樹脂バインダーを使用することで感度が速く
なる、これは比較例4、5と比較することで明瞭であ
る。画像はVL上昇が確認されるものの鮮明な画像であ
った。電荷輸送層1にスチレン樹脂バインダーを使用す
ることで高感度になり、また電荷輸送層2にフィラーを
含有させることで高耐久、高寿命な感光体ができた。
【0155】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明より明らか
なように、本発明により高感度で、残留電位が低減さ
れ、画像品質が良好で、繰り返し使用しても帯電性の低
下がなく、しかも機械強度においても優れた、高感度、
高画像品質、および高耐久性の感光体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の一例を表わす断面図
である。
【図2】本発明の電子写真感光体の他の例を表わす断面
図である。
【図3】本発明の電子写真感光体の他の例を表わす断面
図である。
【図4】本発明の電子写真感光体の他の例を表わす断面
図である。
【図5】本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置の
一例を説明するための概略図である。
【図6】本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置の
他の例を説明するための概略図である。
【図7】本発明で用いられるプロセスカートリッジの一
例である。
【符号の説明】
1 感光体 2 除電ランプ 3 帯電チャージャ 4 イレーサ 5 画像露光部 6 現像ユニット 7 転写前チャージャ 8 レジストローラ 9 転写紙 10 転写チャージャ 11 分離チャージャ 12 分離爪 13 クリーニング前チャージャ 14 ファーブラシ 15 クリーニングブラシ 21 感光体 22a 駆動ローラ 22b 駆動ローラ 23 帯電ローラ 24 像露光源 25 転写チャージャ 26 クリーニング前露光 27 クリーニングブラシ 28 除電光源 31 導電性支持体 33 感光層 35 電荷発生層 37 電荷輸送層 37−1 電荷輸送層 37−2 電荷輸送層 37−3 電荷輸送層 37−4 電荷輸送層 41 感光体 43 帯電ローラ 46 現像ユニット 56 クリーニングユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/10 G03G 5/10 B 5/147 503 5/147 503 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA14 AA55 BA12 BB06 BB10 BB11 BB16 BB23 BB25 BB33 BB35 BB49 CA06 CA29 CA33 FA01 FA13 FA27

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
    用し、最表層にフィラーを含有させたことを特徴とする
    電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
    用し、最表層にポリカーボネート樹脂バインダーとフィ
    ラーを含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする
    電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
    用し、最表層にポリエステル樹脂バインダーとフィラー
    を含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする電子
    写真感光体。
  4. 【請求項4】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
    用し、最表層にアルコール可溶性樹脂バインダーとフィ
    ラーを含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする
    電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
    用し、最表層に高分子電荷輸送化合物とフィラーを含有
    させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする電子写真感
    光体。
  6. 【請求項6】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを使
    用し、最表層に熱硬化させた樹脂バインダーとフィラー
    を含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする電子
    写真感光体。
  7. 【請求項7】 導電性支持体上に感光層を設けた感光
    体において、該感光層にポリスチレン樹脂バインダーを
    使用し、最表層に光硬化させた樹脂バインダーとフィラ
    ーを含有させた電荷輸送層を設けたことを特徴とする電
    子写真感光体。
  8. 【請求項8】 導電性支持体上に感光層を設けた感光体
    において、該感光層にスチレン共重合体樹脂バインダー
    を使用し、最表層にフィラーを含有させたことを特徴と
    する請求項1に記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 導電性支持体上に少なくとも電荷輸送物
    質及びポリスチレン樹脂(共重合体を含む)を含有する
    感光層及び表面層を設けた感光体において、該電荷輸送
    物質がトリアリールアミン構造を有する化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電子
    写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記最上層に含有されるフィラーがシ
    リカであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
    に記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 前記最上層に含有されるフィラーが酸
    化チタンであることを特徴とする請求項1乃至9のいず
    れかに記載の電子写真感光体。
  12. 【請求項12】 前記最上層に含有されるフィラーがア
    ルミナであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  13. 【請求項13】 前記最上層に含有されるフィラーが有
    機微粒子であることを特徴とする請求項1乃至9のいず
    れかに記載の電子写真感光体。
  14. 【請求項14】 感光体の形状がベルト状であることを
    特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の電子写
    真感光体。
  15. 【請求項15】 少なくとも、帯電手段、画像露光手
    段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備し
    てなる画像形成装置において、該電子写真感光体が請求
    項1乃至13のいずれかに記載の電子写真感光体である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】 請求項1乃至13のいずれかに記載の
    電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング
    手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持
    し、画像形成装置本体に着脱自在であること特徴とする
    電子写真装置用プロセスカートリッジ。
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