JP4046336B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
本発明の電子写真感光体、及びそれを用いる画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジは、複写機、ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル製版機等に応用される。
また、前記したように高速化、小型化に伴い感光体が小径化され、加えて、ローラー帯電方式の採用による高エネルギーのアーク放電による感光体表面の損傷がひどく、機械的劣化を増長させる。特に高画質化の要求からトナー粒子の微細化に伴いクリーニング部では充分にクリーニングするためにゴムブレードが使用され、ゴム硬度の上昇と当接圧力の上昇が余儀なくされ、そのために感光体の摩耗が促進され、電荷輸送剤の脱落、電位変動、感度変動が生じ、それによる異常画像、カラー画像の色バランスがくずれ、色再現性に問題が発生するなどの不具合が生じる。
しかし、このような従来技術によれば、硬度の上昇はあるものの、クラックの発生、あるいは体積収縮が大きく、膜中に応力をため込み衝撃に対して脆く、支持体から剥離する現象がみられる。
一方、感光体の摩耗現象は主にバインダー樹脂の分子鎖切断であり、特に絡み合い点分子量以下になると低分子量化したバインダー樹脂が感光層バルクから抜けて、摩耗速度が速くなる。バインダー樹脂の分子量依存性はそのためと考えられる。
前記した従来技術の重合性トリアリールアミン骨格を有する重合性電荷移動モノマーを用いて感光層中で硬化させるものは、強靱な膜を形成するが、反応溶媒を使用しないバルク重合反応のために、反応開始後モノマーの移動が拘束され、三次元構造をとるものの長距離な連鎖反応は望めない。したがって、分子量の巨大化までは至っておらず、脆い膜、クラック発生、接着性不備などの現象が発生する。
(但し、式中、R1、R2、R3は、同一でも異なっていてもよく、水素またはメチル基を表わし、Ar1は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Xは−COO−であり、nは0または1、a,bは共重合比を表わし、全重量比で0.05≦a≦0.9、0.1≦b≦0.95、dは繰り返し単位を表わし5〜1000の整数である。)、
(2)「上記一般式(1)で表わされるバインダー樹脂と、炭素−炭素二重結合を有するトリアリールアミン化合物を感光層に含有させ硬化させたことを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真感光体」、(3)「上記一般式(1)で表わされるバインダー樹脂と、炭素−炭素二重結合を有するトリアリールアミン化合物を感光層の最表層に含有させたことを特徴とする前記第(2)項に記載の電子写真感光体」、(4)「炭素−炭素二重結合を有するトリアリールアミン化合物が、下記一般式(2)、(3)又は(4)で表わされる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする前記第(2)項又は第(3)項に記載の電子写真感光体;
(但し、式中、R6は水素またはメチル基を表わし、Ar8、Ar9は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Ar10、Ar11は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。)」、
(5)「フィラーを感光層の最表層に含有させることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(6)「硬化手段が紫外線又は電子線の照射もしくは加熱であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(5)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(7)「導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けたことを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の電子写真感光体」、(8)「感光体の形状がベルト状、シート状またはドラム状であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項のいずれかに記載の電子写真感光体」によって解決される。
また、上記課題は、本発明の(9)「少なくとも、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備した画像形成装置であって、該電子写真感光体が前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載のものであることを特徴とする画像形成装置」、(10)「前記第(1)項乃至第(8)項のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段とを一体的に具備し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ」によって解決される。
(但し、式中、R1、R2、R3は、同一でも異なっていてもよく、水素またはメチル基を表わし、Ar1は置換もしくは無置換のアリール基を表わし、Xは−COO−であり、nは0または1、a,bは共重合比を表わし、全重量比で0.05≦a≦0.9、0.1≦b≦0.95、dは繰り返し単位を表わし5〜1000の整数である。)
また、一般式(1)の高分子化合物は、共重合体成分としてアリール基を含有する成分を有するので、前記一般式(2)〜(4)で表わされるような炭素−炭素二重結合をもったアリールアミン化合物との相溶性が良い。一方、非相溶な膜は光学的に不透明となり、感光体において感度劣化の発生原因となり、また、膜中でのバインダー樹脂と電荷輸送物質の濃度ムラが発生し、硬化硬度の均一化が図れない。さらに、電荷輸送機能の低下して残留電位上昇を引き起こし、感光体を機械に装填し複写を行なうと、白部電位が上昇する。
また、一般式(1)の高分子化合物は、反応性が高く、例えば炭素−炭素二重結合を有するアリールアミン化合物等と反応し、高分子量化する。
したがって、一般式(1)の高分子化合物と、炭素−炭素二重結合を有する硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを反応硬化せしめた硬化層は、優れた相溶性のためクリア性が高く、且つ硬度が均一なものとなるとともに、高分子量化しており、これにより、上記高い摩耗性、耐久性がさらに向上するとともに、高品質の画像が得られる。
該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチレニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアントリレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等。
(2)トリフルオロメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基、4−フェニルベンジル基等。
(3)アルコキシ基(−OR20)。
但し、式中、R20は、炭素数1〜4の直鎖又は分岐状アルキル基を表わし、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等であり、アルコキシ基の具体例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられる。
(4)アリールオキシ基(−OR21基)。
但し、式中、R21は、フェニル基、ナフチル基等のアリール基であり、これらは、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基として含有してもよい。アリールオキシ基の具体例としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基等が挙げられる。
(5)下記式で表わされる基。
(6)置換又は無置換のスチリル基、置換又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミノフェニル基、又はジトリルアミノフェニル基等。
(7)下記式で表わされる基。
共重合比は前記一般式(5)で表わされるモノマーが全重量比で0.05〜0.9であり、一般式(6)で表わされるグリシジルモノマーが0.1〜0.95になるように共重合させる。分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)でポリスチレン換算分子量が重量平均分子量で3000以上、好ましくは5000以上である。3000未満であると塗膜の硬度あるいは耐摩耗性低下傾向が認められる。一方、50万を超えると作業性、塗料作成時、粘度が高くそのため希釈する塗料として固形分が低下し所望の膜厚が得られない不具合が生じ、40万以下が望ましい。
(但し、式中、R6は水素またはメチル基を表わし、Ar8、Ar9は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Ar10、Ar11は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。)
光硬化触媒としては、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、p−p’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、メチルベンゾイルホルメート、4−N−N’−ジメチルアセトフェノン類、2−メチル−{4−(メチルチオ)フェニル}−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−4−ジメチルチオキサントン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−{4−(1−メチルビニル)フェニル}プロパノンなどが挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で又は2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これら触媒は、一般式(1)の高分子化合物及び炭素−炭素二重結合を有するトリアリーレン化合物を含有する塗工液を作成する際、固形分全量に対して1〜10%で添加される。
また、塗工液は、無溶媒、またはトルエン、キシレンなどの芳香族、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのセロソルブ系、イソプロピルアルコール、ブタノールなどのアルコール系等の溶媒などの単独、または混合溶媒を用いて調製される。
2官能のモノマー、オリゴマー及びポリマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。3官能モノマー、オリゴマー及びポリマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、脂肪族トリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、4官能のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしてはペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、脂肪族テトラ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、5官能以上のモノマー、オリゴマー、ポリマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の他、ポリエステル骨格、ウレタン骨格、フォスファゼン骨格を有する(メタ)アクリレート等が使用することができ、これらの2官能以上の、モノマー、オリゴマー及びポリマーは、単独又は2種以上の混合物として使用することができる。
図1は、本発明の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支持体(101)上に、少なくとも電荷発生物質を含有し、前記一般式(1)の高分子化合物と一般式(2)〜(4)で示されるような硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを硬化せしめた感光層(102)が設けられている。
この硬化層を形成するための硬化性トリアリールアミン硬化性電荷輸送物質は、単独あるいは2種以上の混合物であってもよく、これは、以下の感光体においても同様である。
図2は、本発明の電子写真感光体の異なる実施形態を示している。即ち、導電性支持体(101)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(201)と、一般式(1)の高分子化合物と一般式(2)〜(4)で示されるような硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを反応硬化せしめた硬化電荷輸送層(202)とが、積層された構成をとっている。
更に図3、4は電荷輸送層が積層構造を有した場合である。
図3は導電性支持体(101)上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(201)と、低分子電荷輸物質とバインダー樹脂を主成分とする電荷輸送層(203)と、一般式(1)の高分子化合物と一般式(2)〜(4)で示されるような硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを反応硬化せしめた硬化電荷輸送層(301)とから構成されるものである。この硬化層には有機、あるいは無機フィラーを含有してもよい。
図4は、感光層が、導電性支持体(101)上に中間層(302)を設け、その上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(201)と、低分子電荷輸物質とバインダー樹脂を主成分とする電荷輸送層(203)と、一般式(1)の高分子化合物と一般式(2)〜(4)で示されような硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを反応硬化せしめた硬化電荷輸送層(301)から構成される場合を示し、硬化電荷輸送層(301)には有機、あるいは無機フィラーを含有してもよい。
始めに電荷発生層(201)について説明する。
電荷発生層(201)は、電荷発生物質を主成分として含有する層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることができる。無機系材料には、結晶セレン、アモルファス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープしたものが良好に用いられる。
一方、有機系材料としては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられる。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
以上のようにして設けられる電荷発生層(201)の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
図2で示される層構成では電荷輸送層(202)が一般式(1)の高分子化合物と一般式(2)〜(4)で示されるような硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを反応硬化せしめた硬化層であり、前述した塗工液を塗工し、光、あるいは熱エネルギーで硬化させる。この場合、一般式(1)で示される高分子化合物、固形分として10部に対して一般式(2)〜(4)で示されるようなトリアリールアミン化合物の単独、あるいは二種以上を6部〜15部、好ましくは7部〜12部で構成される、6部未満であると電気特性の劣化が発生し、15部を超えると機械的強度が低下する。
触媒として前記したものを0.5部〜5部で好ましくは1部〜3部添加される、0.5部未満では硬化不足となり、5部を超えると過酸化物の分解物が電気特性で帯電劣化、感度劣化の発生原因となる。硬化膜の硬度、クラック、しわ、接着性などの膜質向上のために前記した多官能モノマー添加でき、添加量は1部〜10部であり、目的とする膜質に応じて多官能モノマーは適宜選択される。
電荷輸送物質を含有させるが、電荷輸送物質には正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
低分子電子輸送物質としては、たとえばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどの電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質は、単独または2種以上の混合物として用いることができる。
オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体(特開昭52−139065号公報、特開昭52−139066号公報に記載)、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、ベンジジン誘導体(特公昭58−32372号公報に記載)、α−フェニルスチルベン誘導体(特開昭58−190953号公報に記載)、ヒドラゾン誘導体(特開昭55−154955号公報、特開昭55−156954号公報、特開昭55−52063号公報、特開昭56−81850号公報などに記載)、トリフェニルメタン誘導体(特公昭51−10983号公報に記載)、アントラセン誘導体(特開昭51−94829号公報に記載)、スチリル誘導体(特開昭56−29245号公報、特開昭58−198043号公報に記載)、カルバゾール誘導体(特開昭58−58552号公報に記載)、ピレン誘導体。
これら低分子電荷輸送物質の量はバインダー樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層(203)の膜厚は解像度・応答性の点から、30μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
フィラーは、有機性フィラー及び無機性フィラーの両者が使用でき、有機フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機性フィラー材料としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素などの無機材料が挙げられる。これらのフィラーの中で、フィラーの硬度の点から無機フィラーを用いることが耐摩耗性の向上に対し有利である。
更に、これらのフィラーは少なくとも一種の表面処理剤で表面処理させることが可能であり、そうすることがフィラーの分散性の面から好ましい。フィラーの分散性の低下は残留電位の上昇だけでなく、塗膜の透明性の低下や塗膜欠陥の発生、さらには耐摩耗性の低下をも引き起こすため、高耐久化あるいは高画質化を妨げる大きな問題に発展する可能性がある。表面処理剤としては、従来用いられている表面処理剤を使用することができるが、フィラーの絶縁性を維持できる表面処理剤が好ましい。例えば、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジルコアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸等、あるいはこれらとシランカップリング剤との混合処理や、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコーン、ステアリン酸アルミニウム等、あるいはそれらの混合処理がフィラーの分散性で好ましい。シランカップリング剤による処理は、やや抵抗が下がるものの、上記の表面処理剤とシランカップリング剤との混合処理を施すことによりその影響を抑制できる場合がある。表面処理量については、用いるフィラーの平均一次粒径によって異なるが、3〜30wt%が適しており、5〜20wt%がより好ましい。この塗料を浸漬法、スプレー法、リング法で塗工し、その後光、あるいは熱エネルギーで硬化させ1〜10μmの膜厚で硬化層(301)が作製される。
この中間層(302)上には、電荷発生層(201)、電荷輸送層(203)、及び一般式(1)の高分子化合物と一般式(2)〜(4)で示されるような硬化性トリアリールアミン電荷輸送物質とを反応硬化せしめた硬化電荷輸送層(301)が積層される。
モノフェノール系化合物;
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートなど。
2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)など。
高分子フェノール系化合物
1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェロール類など。
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
本発明における酸化防止剤の添加量は、電荷輸送物質100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは2〜30重量部である。
図5において、感光体(1)は導電性支持体上に少なくとも感光層が設けられ、最表面層に少なくとも、本発明の一般式(1)で表わされるバインダー樹脂と硬化性トリアリールアミン化合物とから形成された硬化層を有している。
感光体(1)はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであっても良い。また、この図5の電子写真装置においては、感光体周囲に、帯電チャージャー(3)、転写前チャージャー(7)、転写チャージャー(10)、分離チャージャー(11)、クリーニング前チャージャー(13)には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャー)、帯電ローラ等の手段が設けられているが、これら手段はそれ自体公知の手段が使用可能である。
転写手段には、一般に用いられている帯電器が使用できるが、図に示されるように転写チャージャー(10)と分離チャージャー(11)を併用したものが効果的である。
光源等は、図5に示される工程の他に光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体に光が照射される。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
このベルト状感光体は駆動ローラ(22a),(22b)により駆動、支持され、帯電器(23)による帯電、光源(24)による像露光、現像(図示せず)、帯電器(25)を用いる転写、光源(26)によるクリーニング前露光、ブラシ(27)によるクリーニング、光源(28)による除電が繰返し行なわれる。図6においては、感光体(21)(勿論この場合は支持体が透光性である)に支持体側から光源(26)によるクリーニング前露光の光照射が行なわれる。
なお、ベルト感光体と駆動、支持ローラとが一体で、装置への脱着が自在にできるようにユニット化することも可能である。
本発明のプロセスカートリッジは、上記した電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段とを一体的に具備し、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるものであるが、この図7のプロセスカートリッジにおいては、感光体(1)の周辺には帯電手段として帯電ローラー(3)、感光体表面に現像材を適量供給する現像ユニット(6)、画像転写後に感光体表面をクリーニングする手段として、ブレードを備えたクリーニングユニット(16)が一体に組み込まれている。
このカートリッジは光書きこみ手段、転写手段、除電手段、定着手段、記録紙の搬送手段などの画像形成に必要な手段を具備した画像形成装置に着脱自在に取り扱い可能なように形成されている。
このカートリッジに搭載される感光体(1)としては、上記図1〜4を参照して示される感光体が使用でき、導電性支持体上に少なくとも感光層が設けられ、最表面層に少なくともトリアリールアミン硬化層を有している。
(重合例1)
スチレン50g、グリシジルメタクリレート(以後GMA)50g、トルエン200g、アゾビスイソブチロニトリル(以後AIBN)1gを4径フラスコに取り、窒素気流20分間撹拌し、75℃に加熱し5時間、その後80℃で3時間反応させ重合させた、GPC重量平均分子量18000の重合体を得た。冷却後アクリル酸25g、トリフェニルホスフィン1g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを加え、90℃に加熱下10時間反応した。
4−ビフェニルメタクリレート50g、GMA50g、トルエン200g、AIBN1gを4径フラスコに取り、窒素気流20分間撹拌し、75℃に加熱し5時間、その後80℃で3時間反応させ重合させた、GPC重量平均分子量27000の重合体を得た。冷却後アクリル酸25g、トリフェニルホスフィン1g、ハイドロキノンモノメチルエーテル0.5gを加え、90℃に加熱下10時間反応した。
同様にして表2に示したモノマー、および仕込量で重合、および付加反応をして一般式(1)の高分子化合物を作製した。
φ30mmアルミニウムシリンダー上にポリアミド樹脂(CM8000、東レ社製)10部、メタノール220部、n−ブタノール100部からなる溶液を5mm/secで浸漬塗工し、100℃で10分間乾燥して0.3μmの中間層を設けた。
次いで下記分散液を浸漬塗工し、120℃、10分間乾燥して0.2μmの電荷発生層を設けた。
15cmボールミルポットに下記電荷発生物質、溶剤を仕込み、φ10mmのジルコニアメディアを用いて48時間ボールミルし、その後シクロヘキサノン500部を加えミルベースを調整した。
下記構造の組成物 22部
次いで、上記ミルベースをメチルエチルケトン900部で希釈して電荷発生層塗工液とした。
次いで電荷発生層上に以下の塗料を調整し、リング塗工して、150℃、30分間乾燥、硬化して25μmの硬化電荷輸送層を設けた感光体1を得た。
重合例1共重合体 10部
No.25電荷輸送性モノマー 3部
パーカードックス12−EB(化薬アクゾ社) 0.7部
テトラヒドロフラン 5部
実施例1と同様に中間層、電荷発生層を設けた上に下記処方の電荷輸送層を設け、高圧水銀灯下硬化させた感光体2を得た。
重合例2の共重合体 10部
No.27の電荷輸送性モノマー 3部
イルガキュア907
(チバスペシャリティーケミカルズ社) 0.4部
テトラヒドロフラン 5部
実施例1と同様に中間層、電荷発生層を設けた上に下記処方の電荷輸送層を設け、150℃、30分間乾燥、硬化して25μmの硬化電荷輸送層を設けて感光体3を得た。
重合例3の共重合体 10部
No.19の電荷輸送性モノマー 3部
パーカードックス12−EB(化薬アクゾ社) 0.7部
テトラヒドロフラン 5部
実施例1と同様に中間層、電荷発生層を設けた上に下記処方の電荷輸送層を設け、高圧水銀灯下硬化させた感光体4を得た。
重合例4の共重合体 10部
No.15の電荷輸送性モノマー 3部
イルガキュア907
(チバスペシャリティーケミカルズ社) 0.6部
テトラヒドロフラン 5部
実施例1と同様にして中間層、電荷発生層を設けた上に下記電荷輸送層液をリング塗工して25μmの電荷輸送層を設けた。
下記構造の組成物 8部
φ30mmアルミニウムシリンダー上に、下記組成の中間層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層1用塗工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの中間層、0.2μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送層を形成した。更に、その上に下記硬化電荷輸送層用塗工液をスプレー法で塗工して、3μmの熱硬化電荷輸送層を設けた。これを感光体5とした。
下記組成をボールミルで24時間分散して調整した。
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール1307−60−EL、大日本インキ化学工業製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミンG−821−60、大日本インキ化学工業製)
酸化チタン(CREL、石原産業社製) 40部
メチルエチルケトン 200部
下記組成をボールミルで24時間分散して調整した。
オキソチニウムフタロシアニン顔料 2部
ポリビニルブチラール(UCC、XYHL) 0.2部
テトラヒドロフラン 50部
下記組成を溶解し調整した。
ポリスチレン(MW1C、東洋スチレン社製) 12部
下記構造の組成物 12部
重合例5の共重合体 5部
No.5の電荷輸送性モノマー 2部
パーカードックス12−EB 0.5部
THF 3部
実施例5と同様に中間層、電荷発生層、電荷輸送層を設けた上に下記の硬化電荷輸送層用塗工液をスプレー法で塗工して、高圧水銀灯を照射して3μmの硬化電荷輸送層を設けた。
重合例6の共重合体 4部
No.8の電荷輸送性モノマー 3部
トリメチロープロパントリアクリレート 2部
イルガキュア907(チバスペシャリティーケミカルズ社) 0.5部
THF 3部
実施例5と同様に中間層、電荷発生層、電荷輸送層を設けた上に下記の硬化電荷輸送層用塗工液をスプレー法で塗工して、高圧水銀灯を照射して3μmの硬化電荷輸送層を設けた。
〔硬化電荷輸送層塗工液〕
重合例7の共重合体 4部
No.1の電荷輸送性モノマー 4部
テトラメチロールメタンテトラアクリレート 2部
イルガキュア907 0.5部
(チバスペシャリティーケミカルズ社)
THF 3部
実施例5と同様に中間層、電荷発生層、電荷輸送層を設けた上に下記の硬化電荷輸送層用塗工液をスプレー法で塗工して、高圧水銀灯を照射して3μmの硬化電荷輸送層を設けた。
〔硬化電荷輸送層塗工液〕
重合例8の共重合体 4部
No.26の電荷輸送性モノマー 4部
テトラメチロールメタンテトラアクリレート 2部
イルガキュア907 0.5部
(チバスペシャリティーケミカルズ社)
THF 3部
実施例5と同様に中間層、電荷発生層、電荷輸送層を設けた上に下記処方の塗料をリング法で塗工し、光硬化させて光硬化電荷輸送層3μmを設けた。
重合例1の重合体 10部
アルミナ(スミコランダムAA03、住友化学社) 1.4部
No.1 2部
アセトン 5部
処方液はジルコニアメディアを用いて3時間振動ミルを行ない分散した。この液16部にジペンタエリスリトールポリアクリレート(NKエステルA−9530、新中村化学社)2部、イルガキュア184(チバスペシャリティーケミカルズ社)0.4部を添加、混合して塗料とした。
初期暗部電位(Vd)を−800V、初期明部電位(Vl)を−100Vにした。表中のΔVd、ΔVlは初期電位からの変化量であり、それぞれ以下のように求めた。
ΔVd=|Vd(5万枚時)|−|Vd(初期)|、
ΔVl=|Vl(5万枚時)|−|Vl(初期)|
摩耗量はラン前後の差をフィッシャー製渦電流膜厚計で計測した。
一方、従来の硬化しない電荷輸送層は摩耗量が大きく、それによる高画質の維持ができないことがわかる。
支持体をアルミニウムシリンダーから電鋳法で作製した厚さ30μm、周長180mm、ベルト幅340mmの円筒状ニッケル製ベルトに代え、実施例7と同様の中間層、電荷発生層、電荷輸送層、熱硬化電荷輸送層を設けて、エンドレスベルト状感光体を作製した。
支持体をアルミニウムシリンダーから電鋳法で作成した厚さ30μm、周長180mm、ベルト幅340mmの円筒状ニッケルベルトに代えた以外は実施例8と同様の中間層、電荷発生層、電荷輸送層、硬化電荷輸送層を塗布、光硬化してエンドレスベルト状感光体を作製した。
実施例5と同様に下引き層、電荷発生層を設けた上に下記電荷輸送層塗工液を浸漬法で塗工し、130℃、30分間乾燥して25μmの電荷輸送層を設けた。
下記構造の組成物 8部
支持体をアルミニウムシリンダーから電鋳法で作成した厚さ30μm、周長180mm、ベルト幅340mmの円筒状ニッケルベルトに代えた以外は実施例10と同様の下引き層、電荷発生層、電荷輸送層、下記硬化電荷輸送層液を塗布、乾燥して、エンドレスベルト状感光体を作製した。
No.8の化合物 5部
テトラメチロールプロパンテトラアクリレート 5部
パーカードクス12−EB(化薬アクゾ社) 0.5部
テトラヒドロフラン 5部
現像は、負帯電トナーとキャリアーからなる2成分現像剤を用いて反転現像を行なった。
(1)常温常湿(22−25℃、40−60%RH)環境下で50000枚の画像評価、
(2)感光体マガジンを常温常湿環境下に1ヶ月放置後、感光体の耐クラック性評価、及び画像評価、
(3)感光体マガジンを30℃、85%環境下に2週間放置後、感光体の耐クラック性評価、及び画像評価、
結果を表4に示した。
2 除電ランプ
3 帯電チャージャ
4 イレーサ
5 画像露光部
6 現像ユニット
7 転写前チャージャー
8 レジストローラ
9 転写紙
10 転写チャージャー
11 分離チャージャー
12 分離爪
13 クリーニング前チャージャー
14 ファーブラシ
15 ブレード
21 感光体
22a 駆動ローラ
22b 駆動ローラ
23 帯電チャージャ
24 像露光源
25 転写チャージャ
26 クリーニング前露光
27 クリーニングブラシ
28 除電光源
101 導電性支持体
102 感光層
201 電荷発生層
202 硬化電荷輸送層
203 電荷輸送層
301 硬化電荷輸送層
302 中間層
Claims (10)
- 上記一般式(1)で表わされるバインダー樹脂と、炭素−炭素二重結合を有するトリアリールアミン化合物を感光層に含有させ硬化させたことを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
- 上記一般式(1)で表わされるバインダー樹脂と、炭素−炭素二重結合を有するトリアリールアミン化合物を感光層の最表層に含有させたことを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
- 炭素−炭素二重結合を有するトリアリールアミン化合物が、下記一般式(2)、(3)又は(4)で表わされる群から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子写真感光体。
(但し、式中、R4は水素またはメチル基を表わし、Ar2は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Ar3、Ar4は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
(但し、式中、R5は水素またはメチル基を表わし、Ar5は置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Ar6、Ar7は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。)
(但し、式中、R6は水素またはメチル基を表わし、Ar8、Ar9は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリーレン基を表わし、Ar10、Ar11は同一又は異なっていてもよく、置換もしくは無置換のアリール基を表わす。Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表わす。) - フィラーを感光層の最表層に含有させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 硬化手段が紫外線又は電子線の照射もしくは加熱であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 導電性支持体と感光層との間に下引き層を設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 感光体の形状がベルト状、シート状またはドラム状であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 少なくとも、帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および電子写真感光体を具備した画像形成装置であって、該電子写真感光体が請求項1乃至8のいずれかに記載のものであることを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、クリーニング手段より選ばれる少なくとも1つの手段とを一体的に具備し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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