JP2003314795A - 中間媒体式気化器の非常時運転方法 - Google Patents

中間媒体式気化器の非常時運転方法

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JP2003314795A
JP2003314795A JP2002116752A JP2002116752A JP2003314795A JP 2003314795 A JP2003314795 A JP 2003314795A JP 2002116752 A JP2002116752 A JP 2002116752A JP 2002116752 A JP2002116752 A JP 2002116752A JP 2003314795 A JP2003314795 A JP 2003314795A
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medium liquid
evaporator
liquid
liquefied gas
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Tatsuo Yoshida
龍生 吉田
Shinji Egashira
慎二 江頭
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱源供給が停止してしまった非常時に熱源管
内の熱源流体が中間媒体液の温度低下によって凍結して
しまう不都合を有効に抑止する。 【解決手段】 中間媒体気化器は、中間媒体液17が収
容される中間媒体蒸発器E1内に、内部を流れる海水等
の熱源流体の熱によって中間媒体液17を蒸発させる熱
源管16と、液化ガスを中間媒体ガスと熱交換させて蒸
発させるための伝熱管23とを備える。この気化器にお
いて熱源流体の供給が停止してしまった非常時に、遮断
弁28を閉じて液化ガスの供給を停止させる操作に加
え、中間媒体液補給手段30によって中間媒体蒸発器E
1内に中間媒体液17を補給する操作を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガス(以
下、LNGと称する。)等の液化ガスをプロパン等の中
間媒体を用いて加温、気化する中間媒体式気化器の、非
常時における運転技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LNG等の液化ガスをコンパクト
な構造で連続気化する手段として、熱源流体に加えて中
間媒体を用いる中間媒体式気化器が知られている(特開
2000−227200号公報等参照)。
【0003】その一例を図2に示す。同図はLNG気化
器を示し、この気化器は、中間媒体蒸発器E1、LNG
蒸発器E2、及び天然ガス(以下、NGと称する。)加
温器E3を備えている。また、熱源流体(図例では海
水)が通る経路として、入口室10、多数本の熱源管1
2、中間室14、多数本の熱源管16、及び出口室18
を順に備え、熱源管12がNG加温器E3内に、熱源管
16が中間媒体蒸発器E1内に、それぞれ設けられてい
る。
【0004】中間媒体蒸発器E1の下半部には、熱源流
体である海水よりも沸点の低い中間媒体液(例えばプロ
パン等の炭化水素やフロン等)17が収容されている。
【0005】LNG蒸発器E2は、仕切り壁20で互い
に仕切られた入口室22及び出口室24と、両室22,
24を連通する多数本の伝熱管(液化ガス管)23とを
備えている。各伝熱管23は略U字状をなし、前記中間
媒体蒸発器E1の側壁から当該蒸発器E1の内部に向か
って側方に突出し、かつ、この中間媒体蒸発器E1内に
収容された中間媒体液17の液面よりも上方に位置して
いる。出口室24は、NG導管26を介して前記NG加
温器E3内に接続されている。
【0006】このような気化器において、熱源流体であ
る海水は、入口室10、熱源管12、中間室14、及び
熱源管16を通って出口室18に至るが、熱源管16を
通る海水は、中間媒体蒸発器E1内の中間媒体液17と
熱交換して当該中間媒体液17を加温し、蒸発させる。
【0007】一方、気化対象であるLNGは、入口室2
2から伝熱管23に導入される。この伝熱管23内のL
NGと当該伝熱管23を取り巻く中間媒体蒸発器E1内
の中間媒体ガス(中間媒体液17の蒸発ガス)とが熱交
換することにより、当該中間媒体ガスが凝縮して滴下す
るとともに、その凝縮熱で伝熱管23内のLNGが蒸発
し、NGとなる。このNGは、出口室24からNG導管
26を通じてNG加温室E3内に導入され、このNG加
温室E3内の熱源管12を流れる海水との熱交換によっ
てさらに加熱された後、需要先へ供給される。
【0008】従って、この中間媒体式気化器によれば、
中間媒体17の蒸発及び凝縮の繰り返しによって、LN
Gを連続的に気化させることができる。そして、このよ
うな気化運転を効率良く続けることができるように、L
NG蒸発器E1内での中間媒体液17の液面が適当な高
さに保持されている。具体的には、次の条件を満たす下
限高さと上限高さとの間に中間媒体液17の液面が位置
するようにその液面高さが設定されている。
【0009】下限高さ→中間媒体液17の液面下に確実
に熱源管16が浸される(すなわち熱源管16が液面か
ら上方に露出しない)液面高さ。
【0010】上限高さ→伝熱管23が中間媒体液17に
浸されることがなく、かつ、その伝熱管23の表面で凝
縮した中間媒体液17が下方の中間媒体液面に向かって
安定して滴下するための十分な滴下距離を確保できる液
面高さ。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記中間媒体式気化器
への海水すなわち熱源流体の供給は、専用のポンプ等を
用いて行われるが、当該ポンプが故障する等して熱源供
給が突然停止してしまった場合、気化器内の熱平衡が崩
れて下記のような不都合が発生するおそれがある。すな
わち、前記熱源の供給が急停止することにより、伝熱管
23を流れるLNGの冷熱でLNG蒸発器E1内の中間
媒体温度が過度に低下し、中間媒体液17に浸漬されて
いる熱源管16内で海水の凍結が促進され、最悪の場合
には熱源管内で局所的に閉塞が生じるおそれがある。
【0012】このような不都合を緩和する手段として、
前記熱源供給の停止に伴い前記伝熱管23内へのLNG
の供給を緊急停止させる方法が有効であるが、前記熱源
供給の停止を感知してから実際に弁を閉じてLNG供給
を完全停止させるまでの間にはかなりの応答遅れ(通常
は3秒程度)が予想される。従って、その応答遅れ期間
中に伝熱管23に供給されるLNGの冷熱により前記熱
源管16内の凍結や閉塞が生じる可能性は否定できな
い。そこで、このような凍結や閉塞をより確実に抑止す
ることが重要な課題となっている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段として、本発明は、中間媒体液が収容される中間
媒体蒸発器の下部に、内部を流れる熱源流体と前記中間
媒体液とを熱交換させることにより当該中間媒体液を蒸
発させる熱源管が設けられるとともに、前記中間媒体蒸
発器内で前記熱源管よりも上方の位置に、内部を流れる
液化ガスと前記中間媒体液の蒸発により生成された中間
媒体ガスとを熱交換させることにより当該中間媒体ガス
を凝縮させてその凝縮熱により前記液化ガスを蒸発させ
る液化ガス管が設けられた中間媒体式気化器において、
前記熱源管内への熱源流体の供給が停止した非常時に、
前記液化ガス管への液化ガスの供給を止める供給停止操
作と、前記中間媒体蒸発器内に中間媒体液を補給して当
該中間媒体蒸発器内の中間媒体液量を一時的に増加させ
る中間媒体液補給操作とを行うものである。
【0014】この方法によれば、前記熱源管内への熱源
流体の供給が停止してしまった非常時に、前記液化ガス
管への液化ガスの供給を止める供給停止操作に加え、前
記中間媒体蒸発器内に中間媒体液を補給して当該中間媒
体蒸発器内の中間媒体液量を一時的に増加させる中間媒
体液補給操作を行うため、熱源供給が停止してから液化
ガスの供給停止までに応答遅れがあっても、前記中間媒
体蒸発器内への中間媒体液の補給により、当該中間媒体
蒸発器内の中間媒体液の温度が著しく低下することが抑
制され、当該温度低下に起因する熱源管内での熱源流体
の凍結がより確実に抑止される。
【0015】なお、このような中間媒体液の補給により
中間媒体蒸発器内の中間媒体液面高さが一時的に上昇
し、場合によっては当該液面が液化ガス管に到達する高
さになることもあり得るが、このような非常時運転の後
は、気化システムを熱源供給可能な状態に復旧させると
ともに、前記液面高さを元の好ましい高さ(液化ガス管
と液面との間に十分な中間媒体滴下距離を確保できる高
さ)に戻すことによって通常運転を支障なく再開するこ
とができる。
【0016】本発明において、前記中間媒体蒸発器への
中間媒体液の具体的な補給形態は特に問わない。例え
ば、その補給操作として、前記中間媒体蒸発器内の液化
ガス管に対して前記中間媒体液を直接吹き付ける操作を
含むようにすれば、その中間媒体液の吹き付けによって
液化ガス管内の液化ガスの気化を前記非常時にも持続さ
せることができ、熱源流体の凍結抑止だけでなく、液化
ガスの気化効率の低下も抑止することが可能になる。
【0017】また本発明は、中間媒体液が収容される中
間媒体蒸発器の下部に、内部を流れる熱源流体と前記中
間媒体液とを熱交換させることにより当該中間媒体液を
蒸発させる熱源管が設けられるとともに、前記中間媒体
蒸発器内で前記熱源管よりも上方の位置に、内部を流れ
る液化ガスと前記中間媒体液の蒸発により生成された中
間媒体ガスとを熱交換させることにより当該中間媒体ガ
スを凝縮させてその凝縮熱により前記液化ガスを蒸発さ
せる液化ガス管が設けられた中間媒体式気化器におい
て、前記液化ガスの供給源から前記液化ガス管への液化
ガスの供給を停止させる供給停止手段と、前記中間媒体
蒸発器内に中間媒体液を補給して当該中間媒体蒸発器内
の中間媒体液量を一時的に増加させる中間媒体液補給手
段とを備えたものである。
【0018】この中間媒体式気化器において、前記中間
媒体液補給手段としては、前記中間媒体液を収容する中
間媒体液容器と、この中間媒体液容器と前記中間媒体蒸
発器内とをつなぐ中間媒体液供給路と、前記中間媒体液
容器と前記中間媒体蒸発器との間に設けられ、前記中間
媒体液容器の中間媒体液が前記中間媒体蒸発器内に供給
されるのを許容する開弁状態と当該供給を遮断する閉弁
状態とに切換えられる補給切換弁と、前記中間媒体液容
器内の中間媒体液に予め設定された補給用の背圧を加え
る加圧手段とを含むものが好適である。
【0019】この構成によれば、前記補給切換弁を閉弁
状態から開弁状態に切換えることにより、中間媒体液容
器内に形成された背圧を利用して同容器から中間媒体蒸
発器内へ迅速に中間媒体液を補給することができる。
【0020】前記加圧手段としては、例えば、前記中間
媒体液容器内に背圧用ガスを供給する背圧用ガス供給源
と、当該中間媒体液容器内の背圧用ガスの圧力を予め設
定された目標圧力に保持するように前記背圧用ガス供給
源から前記中間媒体液容器内への背圧用ガス供給流量を
調節する背圧制御手段とを含むものが好適である。
【0021】この構成によれば、中間媒体液容器内の背
圧用ガスの圧力を制御するだけの簡単な構成で、補給切
換弁が開かれたときの中間媒体液の補給圧力を好適な圧
力に調節することができる。
【0022】前記中間媒体液補給手段としては、前記中
間媒体蒸発器内の液化ガス管に対して前記中間媒体液を
直接吹き付ける吹き付け手段を含むものが好適である。
【0023】さらに、その具体的な態様として、前記吹
き付け手段は、前記中間媒体蒸発器内の液化ガス管に対
し、その管長方向に延びる領域にわたって前記中間媒体
液を吹き付けるように構成されているのが、より好まし
い。この構成によれば、液化ガス管内の液化ガスをより
均一に安定して気化させることが可能になる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図1に基づいて説明する。なお、気化器全体の基本
構成については、前記図2に示したものと同等であるの
で、その説明を省略し、ここでは気化器の非常時運転に
関連する部分に重点をおいて説明する。
【0025】まず、非常時にLNG供給源27からLN
G蒸発器E2の入口室22及び伝熱管23へのLNG供
給を緊急停止させる供給停止手段として、前記LNG供
給源27と入口室22との間にLNG遮断弁28が設け
られている。このLNG遮断弁28は、開弁状態で前記
LNG供給源27から前記入口室22及び前記伝熱管2
3へのLNG供給を許容し、閉弁状態で当該LNG供給
を遮断する。
【0026】次に、この気化器の特徴である中間媒体液
補給手段30について説明する。
【0027】この中間媒体液補給手段30は、中間媒体
液を収容する中間媒体液容器31と、前記中間媒体蒸発
器E1内で中間媒体液17を前記伝熱管23に直接吹き
付けるための吹き付け手段である中間媒体液ヘッダ33
と、この吹き付けヘッダ33と前記中間媒体液容器31
とをつなぐ中間媒体液供給路32と、この中間媒体液供
給路32の途中に設けられた補給切換弁34とを備えて
いる。
【0028】前記中間媒体液ヘッダ33は、図例では、
前記伝熱管23のすぐ上方の位置に設けられ、この伝熱
管23の管長方向に沿って当該伝熱管23と略平行に延
びている。そして、この中間媒体液ヘッダ33の下面に
前記管長方向に並ぶ多数のノズルが配設され、各ノズル
から前記伝熱管23に向かって中間媒体液17が噴射可
能(すなわち管長方向に延びる領域にわたって吹き付け
可能)となっている。
【0029】前記補給切換弁34は、開弁された状態
で、前記中間媒体液容器E1の中間媒体液17が前記中
間媒体液ヘッダ33に供給されるのを許容し、閉弁され
た状態で前記中間媒体液17の供給を遮断する。
【0030】一方、前記中間媒体液容器31には、適量
の中間媒体液17に加えて背圧用ガスが充填されるとと
もに、この背圧用ガスを用いて同容器31内の中間媒体
液17に予め設定された補給用背圧を加えるための加圧
手段が設けられている。
【0031】具体的に、この加圧手段は、前記中間媒体
液容器31内に背圧用ガスを供給する背圧用ガス供給源
37と、当該中間媒体液容器31内の背圧用ガスの圧力
を予め設定された目標圧力に保持するように前記背圧用
ガス供給源から前記中間媒体液容器内への背圧用ガス供
給流量を調節する背圧制御手段とを含んでいる。
【0032】この背圧制御手段は、図例では、前記背圧
用ガス供給源37と中間媒体液容器31との間に介在す
る流量調節弁35と、この流量調節弁35を操作する圧
力調節計36とを備えている。圧力調節計36は、中間
媒体液容器31内の背圧用ガスの圧力を検出し、その検
出圧力を予め設定された目標背圧(例えば0.7MPa程
度)に保つように前記流量調節弁35の開度を調整す
る。
【0033】なお、前記背圧用ガスとしては、例えば、
窒素ガスや不活性ガス等が好適であるが、中間媒体17
を特に変質させないものであればその種類を問わない。
【0034】次に、この気化器の作用を説明する。
【0035】まず、通常運転時においては、LNG遮断
弁28が開かれる一方で補給切換弁34が閉じられ、前
記図2に示した気化器と全く同様の気化運転が実行され
る。すなわち、熱源流体である海水が図略のポンプから
流量調節弁を通じて入口室10に供給され、熱源管1
2、中間室14、及び熱源管16を順次通って出口室1
8に至る。そして、熱源管16を通る海水と中間媒体蒸
発器E1内の中間媒体液17とが熱交換して当該中間媒
体液17が加温され、蒸発する。
【0036】一方、気化対象であるLNGは、LNG供
給源27からLNG遮断弁28を通じて入口室22さら
には伝熱管23に導入され、この伝熱管23で当該LN
Gと当該伝熱管23を取り巻く中間媒体蒸発器E1内の
中間媒体ガスとが熱交換する。この熱交換により、前記
中間媒体ガスが伝熱管23の外表面で凝縮し、下方の中
間媒体液17の液面へ滴下する一方、その凝縮熱で伝熱
管23内のLNGが蒸発し、NGとなる。このNGは、
出口室24からNG導管26を通じてNG加温室E3内
に導入され、このNG加温室E3内の熱源管12を流れ
る海水との熱交換によってさらに加熱された後、需要先
へ供給される。
【0037】なお、本発明において前記NG加温室E3
は適宜省略が可能である。
【0038】次に、この気化器での非常時運転方法を説
明する。同気化器において、例えば前記ポンプの故障に
より入口室10への海水の供給が停止してしまった場合
には、LNG遮断弁28を閉じて入口室22及び伝熱管
23へのLNG供給を緊急停止させるとともに、補給切
換弁34を開いて中間媒体蒸発器E1内に中間媒体液1
7を補給すればよい。これにより、前記図2に示した従
来の気化器と異なり、不意に熱源供給が停止してしまっ
た非常時において熱源管16内の海水が凍結してしまう
不都合を有効に抑止することができる。
【0039】すなわち、前記図2に示した従来の気化器
では、海水の供給停止を感知してから直ちにLNG遮断
弁の閉弁操作を始めても、その海水供給停止時から実際
にLNG遮断弁が全閉してLNG供給が完全停止するま
での間には応答遅れがあることから、その応答遅れ期間
中に伝熱管23内に供給されたLNGの冷熱によって中
間媒体蒸発器E1内が過度に冷却され、中間媒体液17
の温度低下に起因して熱源管16内の海水が凍結するお
それがあるのに対し、図1に示した気化器では、前記L
NGの供給停止に加えて補給切換弁34の開弁操作を行
うことにより、中間媒体蒸発器E1内での中間媒体液1
7の温度低下が有効に抑止されることになるのである。
【0040】詳しくは、前記補給切換弁34の開弁によ
り、中間媒体液容器31内の中間媒体液17が背圧用ガ
スの圧力で中間媒体液ヘッダ33内に圧送され、同ヘッ
ダ33の各ノズルから中間媒体蒸発器E1内へ補給され
る。この補給によって同蒸発器E1内の中間媒体液17
の液量が一時的に増加し、当該液量の増加によって、同
蒸発器E1内の中間媒体液17の温度低下が効果的に抑
制される。その結果、当該温度低下に起因する熱源管1
6内での海水の凍結がより確実に抑止されるのである。
【0041】しかも、図1に示す気化器では、補給切換
弁34の閉弁時に中間媒体液容器31内の背圧用ガスの
圧力が目標背圧に保持されているので、その背圧によ
り、前記補給切換弁34の開弁によって前記中間媒体液
容器31から中間媒体蒸発器E1内への中間媒体の補給
が迅速に開始され、例えばポンプを起動させて中間媒体
液の補給を開始する場合に比べて当該補給の立ち上がり
時間が大幅に短縮されることとなる。
【0042】さらに、この実施の形態では、中間媒体蒸
発器E1内へ中間媒体液17が補給される具体的態様と
して、中間媒体液ヘッダ33から伝熱管23へ直接中間
媒体液17が吹き付けられるようになっているため、海
水供給が停止された非常時において、前記熱源管16内
での海水の凍結の抑止のみならず、伝熱管23内でのL
NGの気化を持続させてその気化効率の低下を抑止する
効果も得ることが可能である。
【0043】特に、図示のように伝熱管23から排出さ
れたNGがさらにNG加温室E3内で熱源管12内の海
水と熱交換する気化器の場合には、前記非常時に前記中
間媒体液17の吹き付けによって伝熱管23内のLNG
の気化を促すことにより、前記NG加温室E3内の温度
低下及びこれに起因する熱源管12内での海水の凍結も
抑止できるという効果が得られることとなる。
【0044】また、図例のように伝熱管23に対してそ
の管長方向に延びる領域にわたって中間媒体液17が吹
き付けられる構成であれば、当該伝熱管23内でより安
定したLNGの気化を保つことが可能になる。
【0045】ただし、本発明において中間媒体液の具体
的な補給形態は限定されない。例えば中間媒体蒸発器E
1内の適所に設けられた補給口から同蒸発器E1内へ単
に中間媒体液17が吐出されるだけの構成であっても、
熱源管16内での海水等の凍結を有効に抑止することは
可能である。
【0046】なお、本発明において、前記中間媒体液1
7の補給による中間媒体蒸発室E1内の液量増加は一時
的なものであるため、その補給によって例えば伝熱管2
3が中間媒体液17中に浸る状態となったとしても、そ
の後の通常運転に特に支障は生じない。すなわち、前記
中間媒体液補給による非常運転後は、海水等の熱源の供
給システムの復旧とともに、中間媒体蒸発室E1内の中
間媒体液17の液面レベルを元に戻すことにより、前述
の通常運転を難なく再開させることが可能である。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明は、中間媒体気化器
において熱源供給が停止してしまった非常時に、液化ガ
ス管への液化ガスの供給を止める操作に加え、中間媒体
蒸発器内に中間媒体液を補給して当該中間媒体蒸発器内
の中間媒体液量を一時的に増加させる中間媒体液補給操
作を行うようにしたものであるので、前記熱源供給停止
による中間媒体蒸発器内での中間媒体液の温度降下を有
効に抑制して熱源管内での熱源流体の凍結や当該凍結に
よる熱源管の閉塞をより確実に抑止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる中間媒体式気化器
の全体構成図である。
【図2】従来の中間媒体式気化器の全体構成図である。
【符号の説明】
E1 中間媒体蒸発器 E2 LNG蒸発器(液化ガス蒸発部) 16 熱源管 17 中間媒体液 23 伝熱管(液化ガス管) 27 LNG供給源 28 LNG遮断弁(供給停止手段) 30 中間媒体液補給手段 31 中間媒体液容器 32 中間媒体液供給路 33 中間媒体液ヘッダ(吹き付け手段) 34 補給切換弁 35 流量調節弁(圧力制御手段) 36 圧力調節計(圧力制御手段) 37 背圧用ガス供給源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間媒体液が収容される中間媒体蒸発器
    の下部に、内部を流れる熱源流体と前記中間媒体液とを
    熱交換させることにより当該中間媒体液を蒸発させる熱
    源管が設けられるとともに、前記中間媒体蒸発器内で前
    記熱源管よりも上方の位置に、内部を流れる液化ガスと
    前記中間媒体液の蒸発により生成された中間媒体ガスと
    を熱交換させることにより当該中間媒体ガスを凝縮させ
    てその凝縮熱により前記液化ガスを蒸発させる液化ガス
    管が設けられた中間媒体式気化器において、前記熱源管
    内への熱源流体の供給が停止した非常時に、前記液化ガ
    ス管への液化ガスの供給を止める供給停止操作と、前記
    中間媒体蒸発器内に中間媒体液を補給して当該中間媒体
    蒸発器内の中間媒体液量を一時的に増加させる中間媒体
    液補給操作とを行うことを特徴とする中間媒体式気化器
    の非常時運転方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の中間媒体式気化器の非常
    時運転方法において、前記中間媒体液補給操作は、前記
    中間媒体蒸発器内の液化ガス管に対して前記中間媒体液
    を直接吹き付ける操作を含むことを特徴とする中間媒体
    式気化器の非常時運転方法。
  3. 【請求項3】 中間媒体液が収容される中間媒体蒸発器
    の下部に、内部を流れる熱源流体と前記中間媒体液とを
    熱交換させることにより当該中間媒体液を蒸発させる熱
    源管が設けられるとともに、前記中間媒体蒸発器内で前
    記熱源管よりも上方の位置に、内部を流れる液化ガスと
    前記中間媒体液の蒸発により生成された中間媒体ガスと
    を熱交換させることにより当該中間媒体ガスを凝縮させ
    てその凝縮熱により前記液化ガスを蒸発させる液化ガス
    管が設けられた中間媒体式気化器において、前記液化ガ
    スの供給源から前記液化ガス管への液化ガスの供給を停
    止させる供給停止手段と、前記中間媒体蒸発器内に中間
    媒体液を補給して当該中間媒体蒸発器内の中間媒体液量
    を一時的に増加させる中間媒体液補給手段とを備えたこ
    とを特徴とする中間媒体式気化器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の中間媒体式気化器におい
    て、前記中間媒体液補給手段は、前記中間媒体液を収容
    する中間媒体液容器と、この中間媒体液容器と前記中間
    媒体蒸発器内とをつなぐ中間媒体液供給路と、前記中間
    媒体液容器と前記中間媒体蒸発器との間に設けられ、前
    記中間媒体液容器の中間媒体液が前記中間媒体蒸発器内
    に供給されるのを許容する開弁状態と当該供給を遮断す
    る閉弁状態とに切換えられる補給切換弁と、前記中間媒
    体液容器内の中間媒体液に予め設定された補給用の背圧
    を加える加圧手段とを含むことを特徴とする中間媒体式
    気化器。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の中間媒体式気化器におい
    て、前記加圧手段は、前記中間媒体液容器内に背圧用ガ
    スを供給する背圧用ガス供給源と、当該中間媒体液容器
    内の背圧用ガスの圧力を予め設定された目標圧力に保持
    するように前記背圧用ガス供給源から前記中間媒体液容
    器内への背圧用ガス供給流量を調節する背圧制御手段と
    を含むことを特徴とする中間媒体式気化器。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の中間媒
    体式気化器において、前記中間媒体液補給手段は、前記
    中間媒体蒸発器内の液化ガス管に対して前記中間媒体液
    を直接吹き付ける吹き付け手段を含むことを特徴とする
    中間媒体式気化器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の中間媒体式気化器におい
    て、前記吹き付け手段は、前記中間媒体蒸発器内の液化
    ガス管に対し、その管長方向に延びる領域にわたって前
    記中間媒体液を吹き付けるように構成されていることを
    特徴とする中間媒体式気化器。
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