JP2003312893A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP2003312893A JP2002116338A JP2002116338A JP2003312893A JP 2003312893 A JP2003312893 A JP 2003312893A JP 2002116338 A JP2002116338 A JP 2002116338A JP 2002116338 A JP2002116338 A JP 2002116338A JP 2003312893 A JP2003312893 A JP 2003312893A
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雅俊 小久保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DCモータを駆動源とする給紙装置におい
て、新たなセンサを追加することなく、給紙時のエラー
を検出できるようにすることを目的とする。 【解決手段】 給紙ローラの回転量をエンコーダ12に
て検出し、演算処理部131にて、給紙モータ20を含
む給紙機構の動作状態を表す状態量を推定し、その推定
値とエンコーダ12にて検出された回転量とを用いて、
給紙機構による紙送り量が目標紙送り量となるように給
紙モータ20をフィードバック制御する給紙装置におい
て、紙送り動作中に、演算処理部131で推定された状
態量(例えばモータ電流)を用いて、給紙装置のエラー
状態を検出するエラー検出部160を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、ファク
シミリ装置等の画像形成装置において、画像の記録媒体
である用紙を搬送する搬送装置に用紙を供給するのに用
いられる給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プリンタやファクシミリ装置等の
画像形成装置において、画像形成部に用紙を供給するた
めに、トレイやカセット等に積載された用紙を、1枚ず
つ分離給送する給紙装置を備えたものが知られている。
【0003】この種の給送装置は、用紙に接し、摩擦力
により用紙を送るためのローラと、このローラを回転駆
動するためのモータ等の駆動源とを備え、外部からの作
動指令に従い所定の状態にローラの回転量を制御するこ
とにより、用紙の給紙動作を行うようにされている。
【0004】この給紙装置では、従来、ローラを回転駆
動するための駆動源として、ステップモータが用いられ
てきた。しかしステップモータは、パルス信号による駆
動であり、動作が階段的になるため、動作時の騒音発生
は避けられなかった。昨今、画像形成装置において静粛
性の要求が高まってきたことにより、駆動源として、リ
ニアな動作のため動作音が比較的静かなDCモータの採
用が検討されている。画像形成装置でのDCモータの採
用に際して、モータ駆動の制御精度を高くできる状態推
定器を用いたフィードバック制御が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】給紙装置において、用
紙がローラに詰まったジャム状態となってしまう等のエ
ラー状態となることがある。このとき、モータに対する
負荷が大きくなってしまうと、従来はステップモータが
脱調するだけで、機器を損傷するようなことは無かっ
た。
【0006】しかし、DCモータを採用した場合、DC
モータは、負荷が増加するとこれに比例して電流が増え
るため、DCモータ及び駆動回路での発熱が大きくな
り、この状態が続くと焼損という事態を招く可能性があ
る。特にDCモータが完全に止まってしまうストール状
態では、DCモータが流すことのできる最大電流が流れ
危険なため、この状態となることは避けなければならな
い。
【0007】これを防ぐために、用紙の給紙動作中にお
けるジャム、用紙無し、ピックミス等の各種エラー状態
を検知し、DCモータの動作状態を変えることができる
ようにする必要がある。これに対し、このエラー状態の
検出には、用紙の有無検出、用紙の位置検出、モータ電
流検出等各種センサによる監視をして判定する方法が考
えられるが、コストアップを避けなければならない昨今
の状況より、極力部品の追加を無くし、さらには信頼性
を向上することが望まれている。
【0008】本発明は、こうした問題点に対し鑑みなさ
れたものであり、DCモータを駆動源とする給紙装置に
おいて、新たなセンサを追加することなく、給紙時のエ
ラーを検出できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1記載の給紙装置においては、検出
手段が、DCモータもしくはローラの回転量を検出し、
推定手段が、検出手段により検出された回転量とDCモ
ータに入力される制御量とに基づいて、紙送り手段の動
作状態を表す状態量を推定し、制御手段が、所定の目標
紙送り量と、推定手段により推定された動作状態とに基
づき、紙送り量が目標紙送り量と一致するようDCモー
タの制御量を演算し、制御量に対応した制御信号をDC
モータに出力することにより、DCモータが、紙と接す
るローラを回転させて紙を送る。
【0010】また、エラー検出手段が、紙送り手段によ
る紙送り動作中に、推定手段で推定した状態量を監視
し、推定した状態量と、あらかじめ設定した判定条件と
の比較により、紙送り手段のエラー状態を検出する。即
ち、本発明における給紙装置は、給紙動作中に機能不良
となるエラー状態となると、給紙装置の動作に何らかの
異常動作が発生するので、この挙動を推定手段で推定し
た動作状態から、検出しようとするものである。
【0011】ここで、推定手段は、いわゆる現代制御理
論で状態推定器と呼ばれるものであり、制御対象である
紙送り手段への制御入力u(ここでは駆動源を制御する
制御量)と、制御出力y(ここでは検出手段による検出
結果)とに基づいて、制御対象(紙送り手段)の内部状
態を表す状態量xを推定するものである。
【0012】具体的には、紙送り手段の動作状態を下記
の状態方程式で表し、 d・x(t)/dt=A・x(t)+B・u(t) y(t)=C・x(t) 時間tにおける出力y(t)と入力u(t)から、推定
状態量xの推定変化量d・x(t)/dtを求め、積分
することにより、状態量x(t)を推定する。
【0013】従って、推定手段にて得られる状態量x
(t)は、制御対象である紙送り手段の実際の挙動を表
すものとなる。この結果、本発明の給紙装置によれば、
従来に対し新たな部品を追加することなく、推定手段に
よる推定結果を基に、エラー検出が可能となる。また、
部品の追加が無いため、コストアップの抑制、および製
品の信頼性向上につながっている。
【0014】ところで、給紙装置が機能不良となるエラ
ー状態では、DCモータへの負荷の状態が変わっている
ため、DCモータに流れる電流値が正常動作時の値と違
った状態となる。例えば、図11(a)は、給紙装置が
正常動作しているときのローラの回転量の変化を表し、
図11(b)は、同じく正常動作時のDCモータに流れ
る電流の変化を表し、図12(a)は、給紙動作中に紙
がローラに詰まってローラの回転が停止しているジャム
エラー状態のときのローラの回転量の変化を表し、図1
2(b)は、同じくジャムエラー状態のときにDCモー
タに流れる電流の変化を表している。
【0015】そして、これら各図から明らかなように、
給紙装置の正常動作時にDCモータに流れる電流は、給
紙開始直後には一旦正方向に増大してその後負側に変化
し、最終的には「0」付近の極めて小さい電流値に収束
するが、ジャムエラー状態では、ジャムエラーの発生に
伴いローラの回転が停止してしまうので、DCモータに
流れる電流は、正常時の電流値に対して極めて大きくな
ってしまう。
【0016】従って、こうした給紙装置の正常動作時と
エラー発生時とで異なる電流の関係を利用すれば、給紙
装置のエラー状態を正確に判定できる。よって、エラー
検出手段にて紙送り動作中に生じたエラーを検出するに
は、例えば、請求項2に記載のように、推定手段を、状
態量の一つとしてDCモータに流れる電流である推定電
流を推定するように構成し、エラー検出手段では、その
推定電流を用いて、エラー状態を検出するようにすれば
よい。
【0017】つまり、このようにすれば、給紙装置は、
推定手段で推定したDCモータに流れる電流(推定電
流)により、給紙装置のエラー状態を検出できるように
なる。ところで、給紙装置で発生すると考えられるエラ
ーとしては、紙送り元に紙が無いため、給紙を行うこと
ができない紙無しエラーや、給紙の初期に、紙のローラ
に対する接触面積が少ないため、十分な摩擦力を得られ
ず、ローラが用紙上を空転してしまう給紙ミスエラー、
或いは、給紙動作中に、ローラ等に紙が詰まるジャム状
態となってしまい、紙が正常に送られなくなるジャムエ
ラー等がある。
【0018】そして、紙無しエラー状態では、紙が無い
ためローラが、用紙トレイやカセット等の底面に押しつ
けられ、回転できないほどの状態になるため、DCモー
タに流れる電流が正常時よりも大きくなり、しかも、こ
の状態は、給紙装置による紙送り動作開始直後から発生
する。
【0019】また、ジャムエラー状態では、紙が詰まっ
てローラの回転が停止するので、DCモータに流れる電
流は、正常時や紙無しエラーの場合よりも大きくなり、
しかも、このジャムエラーは、給紙装置の紙送り動作開
始後、実際に紙が送り出されてから発生する。
【0020】これに対して、給紙ミスエラー状態では、
ローラが紙の上を滑りながら空転するため、DCモータ
に流れる電流値は、正常時よりも小さくなる。そして、
この給紙ミスエラーは、給紙装置による紙送り動作開始
後、ローラが紙の上を滑り始めることによって発生する
ため、その発生タイミングは、紙無しエラーよりは遅
く、ジャムエラーよりは早くなる。
【0021】従って、エラー検出手段の動作により単に
給紙装置のエラー状態を検出するのではなく、エラー発
生時のエラーの内容(換言すれば、エラー状態の種別)
をも特定できるようにするには、請求項3に記載のよう
に、エラー検出手段を、紙送り手段による紙送り動作開
始後の経過時間と推定電流とに基づき、エラー状態の種
別を特定するよう構成すればよい。
【0022】また、この場合、特に、上述した3種のエ
ラーを夫々識別できるようにするには、請求項4に記載
のように、エラー検出手段を、紙送り手段による紙送り
動作開始後の第1期間では、給紙すべき紙がない紙無し
エラーを判定し、第1期間経過後の第2期間では、ロー
ラの空転による給紙ミスエラーを判定し、第2期間経過
後、紙送り手段による紙送り動作が終了するまでの第3
期間では、紙詰まり状態となるジャムエラーを判定する
ように構成すればよい。
【0023】一方、上記のように推定手段にて得られた
推定電流を用いて給紙装置のエラー状態を検出する場
合、DCモータの駆動系にDCモータに流れる電流を検
出する電流検出手段が備えられている場合には、請求項
5に記載のように、エラー検出手段において、推定電流
の値と、電流検出手段による電流の値との差分を用い
て、エラー状態を検出するようにしてもよい。
【0024】また次に、請求項2〜請求項5に記載の給
紙装置では、推定手段による推定電流を用いてエラー検
出を行なうものとしたが、図11(a)、図12(b)
から明らかなように、給紙装置がエラー状態となると、
ローラの挙動が変わり、実際のローラの回転状態が変化
するため、ローラの回転状態を利用してもエラー状態を
検出できる。
【0025】即ち、例えば、請求項6記載の給紙装置に
記載のように、推定手段では、状態量の一つとしてロー
ラの回転角度である推定角度を推定し、エラー検出手段
では、推定角度の値と、検出手段が検出する回転量から
得られるローラ回転角度との差分を用いて、エラー状態
を検出するようにしても、給紙装置のエラー状態を検出
することができる。そして、この給紙装置では、推定角
度と、実際の回転角度との差分を用いてエラー状態を検
出するため、より信頼性の高いエラー検出を実現でき
る。
【0026】尚、上述のように推定角度とローラ回転角
度の差分を用いるようにしたのは、推定角度と判定条件
を直接比較しようとしても、ローラの回転角度は時間に
より変動するので判定条件がローラの動作状態毎に必要
となってしまうためである。また、例えば、請求項7記
載の給紙装置のように、推定手段では、状態量の一つと
してローラの角速度である推定角速度を推定し、エラー
検出手段では、推定角速度の値と、検出手段が検出する
回転量から得られるローラ角速度との差分を用いて、エ
ラー状態を検出するようにしても、請求項6に記載の給
紙装置と同様にエラー状態を検出できる。そして、この
給紙装置においても、実際の角速度を用いて検出するた
め、より信頼性の高いエラー検出を実現できる。
【0027】一方、請求項8記載の給紙装置において
は、エラー検出手段が、エラーを検出した際に、報知手
段により、検出の結果に対応した報知をする。この結
果、給紙装置においてエラーが検出された時の、エラー
に対する処置の一つとして、エラー状態であることを報
知することができる。これにより、給紙装置は、周囲の
人に給紙装置がエラー状態であることを認知させ、周囲
の人がエラー状態からの復帰処置をするよう促すことが
できる。
【0028】また、請求項9記載の給紙装置において
は、エラー検出手段が、エラーを検出した際に、制御手
段により、検出の結果に応じた駆動状態となるよう、紙
送り手段を制御する。この結果、給紙装置においてエラ
ーが検出された時の、エラーに対する処置の一つとし
て、給紙装置の駆動状態を、エラー状態に応じた駆動状
態に変更できる。例えば、DCモータに大電流が流れ続
けるようなエラーの場合は、電流が流れないように、ま
た、エラー状態から復帰可能な場合は、復帰のための動
作を実施する等の処置がある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態(実施
例)を図面と共に説明する。 [実施例]図1は本発明が適用された実施例の給紙装置
の構成を表す説明図である。
【0030】本実施例の給紙装置は、例えば、インクジ
ェットプリンタにおいて、用紙載置板2に載置された用
紙4を一枚ずつ取り出して、画像形成部へ用紙4を供給
する搬送ローラ6へ供給するためのものであり、給紙ロ
ーラ10と、これを回転駆動するDCモータ(以下、給
紙モータという)20とを備える。
【0031】給紙ローラ10は、支持部材8を介して、
プリンタ内に回転可能に位置決め固定されており、その
ローラ面には、用紙載置板2の用紙排出側先端部分が、
スプリング等からなる付勢部材2aにより押しつけられ
ている。また、この給紙ローラ10への用紙載置板2の
当接位置に対して、給紙ローラ10の回転方向下流側に
は、給紙ローラ10の回転によって用紙載置板2から送
り出された用紙4の内、給紙ローラ10のローラ面に接
する最上部の用紙1枚だけを分離して、搬送ローラ6側
へ供給するための分離部材9が設けられている。
【0032】従って、用紙載置板2に載置された用紙4
は、給紙ローラ10の回転によって、一枚ずつ、搬送ロ
ーラ6に供給され、搬送ローラ6からプリンタ内部の図
示しない画像形成部へと搬送されることになる。次に、
支持部材8には、給紙ローラ10と共に回転する回転ス
リット板12a及びプーリ14も支持されている。一
方、給紙モータ20の回転軸20aには、直接若しくは
ギヤを介して駆動プーリ16が組み付けられている。そ
して、この駆動プーリ16と、給紙ローラ10側のプー
リ14とは、動力伝達用のベルト17を介して連結され
ている。
【0033】また、回転スリット板12aは、円周に沿
って所定間隔毎にスリットを形成したものであり、その
周囲には、回転スリット板12aの回転に伴い移動する
スリットを検出して、パルス信号を発生するフォトイン
タラプタ12bが配置されている。つまり、本実施例の
給紙装置には、給紙ローラ10、延いては、給紙モータ
20の回転状態を検出するための回転センサとして、回
転スリット板12aとフォトインタラプタ12bとから
なるロータリエンコーダ(以下、単にエンコーダとい
う)12が設けられている。
【0034】また、給紙ローラ10から搬送ローラ6に
至る給紙経路において、搬送ローラ6の手前側には、用
紙4が搬送ローラ6まで搬送されたことを検出するため
のレジセンサ18が設けられている。このレジセンサ1
8は、自身の回転動作によりオン・オフ状態が切り替わ
るスイッチであり、搬送ローラ6の手前に用紙4がない
フリーの状態では、縦位置となって用紙4の給紙経路上
に突出して、オフ状態となり、その突出位置まで用紙4
が搬送されてくると、その用紙4の先端に当たって所定
角度回転し、オン状態となる。
【0035】次に、図2は、給紙モータ20を駆動する
モータ制御系の構成を表すブロック図である。図2に示
すように、給紙モータ20の制御系は、プリンタ全体の
動作を制御するCPU30、給紙モータ20を駆動する
モータ駆動回路40、モータ駆動回路40に入力する駆
動信号を生成する信号生成回路100、及び、プリンタ
の各種動作状態(給紙装置のエラー状態を含む)を表示
する表示装置50等から構成されている。
【0036】信号生成回路100は、いわゆるASIC
(Application Specific Integrated Circuit )であ
り、給紙モータ20の制御に用いる各種パラメータを格
納するレジスタ群110、エンコーダ12から入力され
るパルス信号(エンコーダ信号)に基づき用紙4の給紙
状態をチェックする給紙状態チェック部120、給紙モ
ータ20を制御するための制御信号を生成する制御信号
生成部130、制御信号生成部130により生成された
制御信号をモータ駆動回路40の駆動信号(例えばPW
M信号)に変換する駆動信号生成部140、信号生成回
路100の動作用のクロック信号を生成して信号生成回
路100全体に供給するクロック生成部150、及び、
本発明にかかわる主要部であるエラー検出部160等か
ら構成されている。尚、クロック生成部150は、少な
くともエンコーダ12から入力されるエンコーダ信号の
最短周期より短い周期のクロック信号を生成するもので
ある。
【0037】これらのうち、レジスタ群110は、信号
生成回路100を起動するための起動設定レジスタ11
1、給紙ローラ10の回転量(換言すれば給紙ローラ1
0による用紙4の送り量)に相当するエンコーダ信号の
数を示す目標量r(換言すれば目標紙送り量)を設定す
るための目標設定レジスタ113、制御信号生成部13
0が制御信号を生成する際に利用する後述の積分ゲイン
「−F1」を設定するための第1ゲイン設定レジスタ1
15、及び、同じく後述の状態フィードバックゲイン
「−F2」を設定するための第2ゲイン設定レジスタ1
16等からなる。
【0038】尚、各レジスタのうちの起動設定レジスタ
111は、信号生成回路100を起動するための指令が
書き込まれるレジスタであって、この起動設定レジスタ
111への書き込みが行われることによって、信号生成
回路100全体が起動する。また、給紙状態チェック部
120は、エンコーダ12からエンコーダ信号が入力さ
れたことを検出するエンコーダエッジ検出部121、エ
ンコーダエッジ検出部121により検出されたエンコー
ダ信号の数をカウントするカウンタ122、レジセンサ
18からの信号を検出するレジセンサ検出部124、及
び、CPU30に対して当該信号生成回路100による
給紙モータ20の駆動を停止させるための停止割込信号
をCPU30へ出力する割込処理部123等からなる。
【0039】尚、この割込処理部123は、レジセンサ
18の用紙検知出力がONとなったとき、もしくは、カ
ウンタ122によるカウント値(換言すれば給紙ローラ
10の回転量)が目標設定レジスタ113にセットされ
ている目標量以上となった際に、CPU30に対して停
止割込信号を出力する。また、割込処理部123は、エ
ラー検出部160にて当該給紙装置のエラー状態が検出
されて、エラー検出部160から作動停止指令が入力さ
れた際にも、CPU30に対して停止割込信号を出力す
る。
【0040】一方、制御信号生成部130は、給紙モー
タ20を制御するための制御量u(本実施例では、給紙
モータ20の駆動電圧Vo)を演算する演算処理部13
1、及び、クロック生成部150により生成されたクロ
ック信号に基づいて時間を計測する計時用のタイマ13
2等から構成されている。
【0041】ここで、演算処理部131は、図3に示す
ように、カウンタ122によるカウント値(給紙ローラ
10の回転量)yと目標設定レジスタ113に設定され
た目標量rとを比較し、これらの偏差を算出する第1加
算器ADD1と、第1加算器ADD1にて算出された偏
差を離散積分する積分器INTと、積分器INTの算出
値に第1ゲイン設定レジスタ115に設定された積分ゲ
イン「−F1」を乗じる第1ゲイン積算器MUL1とを
備え、上記偏差に応じて給紙モータ20を駆動制御する
ための第1制御信号を生成する。
【0042】また、演算処理部131は、制御信号生成
部130から駆動信号生成部140に出力されるモータ
制御のための制御信号(制御量u)とカウンタ122の
カウント値yとに基づいて、給紙モータ20,給紙ロー
ラ10等からなる図1に示した給紙機構の状態を示す状
態量xを推定する状態推定器(所謂オブザーバ)OBS
と、状態推定器OBSにて推定された状態量xに第2ゲ
イン設定レジスタ116に設定された状態フィードバッ
クゲイン「−F2」を乗じる第2ゲイン積算器MUL2
とを備え、給紙機構の内部状態に応じて給紙モータ20
を駆動制御するための第2制御信号を生成する。
【0043】そして、演算処理部131は、上記各ゲイ
ン積算器MUL1,MUL2にて算出された第1制御信
号と第2制御信号とを第2加算器ADD2で加算するこ
とにより、給紙モータ20の制御量uを求め、この制御
量uを駆動信号生成部140に出力することにより、駆
動信号生成部140からモータ駆動回路40へと、給紙
モータ20を制御量uで制御するための駆動信号を出力
させる。
【0044】ここで、状態推定器OBSは、給紙モータ
20によって用紙4を供給する給紙機構を動的線形シス
テムとしてモデル化し、給紙モータ20への入力電圧を
操作量として紙送り量を制御する位置サーボ系として考
えた場合に、その状態フィードバック制御を実現するた
めの計算を行うものである。そして、その際にどのよう
な状態変数を選択するのかは、状態フィードバック制御
の解説書等にもあるように、一意ではないので、制御系
に合わせて適宜選択する必要がある。
【0045】そこで、本実施例では、給紙モータ20に
より駆動される給紙ローラ10の回転軸の回転角度θを
制御出力yとして検出可能なエンコーダ56が存在する
ことから、制御対象である給紙機構の動的な挙動が特徴
づけられるパラメータである給紙モータ20の電流値
i、給紙ローラ10の回転角度θ、給紙ローラ10の回
転角速度ωを状態変数として選択し、制御入力として、
給紙モータ20の制御量uである駆動電圧Voを選択す
ることにより、エンコーダ56により検出された回転角
度θ(制御出力y)と、給紙モータ20の駆動電圧Vo
(制御入力u)とを用いて、状態量x(つまり、給紙モ
ータ20の電流値i、給紙ローラ10の回転角度θ、給
紙ローラ10の回転角速度ω)を算出するようにしてい
る。
【0046】つまり、本実施例では、給紙機構の挙動を
表す動的モデルとして、例えば、次式の如き状態方程式
と出力方程式とで記述される動的モデルを構築し、この
状態方程式及び出力方程式を基に、状態量xとして、給
紙モータ20の電流値i、給紙ローラ10の回転角度
θ、及び、給紙ローラ10の回転角速度ωを推定する状
態推定器OBSを実現している。
【0047】
【数1】
【0048】尚、上記状態方程式及び出力方程式におい
て、Ra,Laは、夫々、給紙モータ20の電機子回路
の抵抗,インダクタンスであり、Ji,Diは、夫々、
給紙モータ20の負荷となる給紙機構(詳しくはベルト
17や給紙ローラ10等)の慣性モーメント,粘性抵抗
であり、Ktはトルク定数であり、Keは起電力定数で
ある。
【0049】そして、上記のように記述される動的モデ
ル及びこの動的モデルを基に状態推定器OBSを構築す
る具体的手法については、従来より知られている(例え
ば、(株)コロナ社発行、古田勝久著、「基礎システム
理論」参照)ので、ここではこれ以上の説明は省略す
る。
【0050】次に、図4は、用紙4を給紙する際にCP
U30が行う給紙処理を表すフローチャートである。図
4に示すように、この給紙処理では、CPU30は、ま
ずレジスタ群110の各レジスタに上述した各種パラメ
ータをセットする(S110)。つまり、CPU30
は、タイミング設定レジスタ112に演算時間toをセ
ットし、目標設定レジスタ113に目標量rをセット
し、第1ゲイン設定レジスタ115に積分ゲインF1を
セットし、第2ゲイン設定レジスタ116に状態フィー
ドバックゲインF2をセットする。
【0051】尚、このとき、CPU30は、目標量r毎
にあらかじめ決められた値の積分ゲインF1および状態
フィードバックゲインF2を各レジスタ115、116
にセットする。ここでは、目標量rの値が大きいほど、
絶対値の大きな積分ゲインF1及び状態フィードバック
ゲインF2が各レジスタ115、116にセットされ
る。
【0052】次に、CPU30は、信号生成回路100
を起動させる(S120)。この処理においては、レジ
スタ群110を構成する起動設定レジスタ111への書
き込みが行われ、これによって、信号生成回路100全
体が起動する。このように信号生成回路100が起動さ
れると、制御信号生成部130が制御信号を生成し始
め、同時にエラー検出部160も処理を開始する。そし
て、制御信号生成部130にて生成された制御信号(制
御量u)は、駆動信号生成部140にて駆動信号に変換
されて、モータ駆動回路40に入力され、モータ駆動回
路40が、その駆動信号に従い給紙モータ20を駆動す
る。この結果、給紙ローラ10が回転して、用紙載置板
2に載置された用紙4が、搬送ローラ6へと搬送される
ことになる。
【0053】こうして信号生成回路100を起動する
と、CPU30は、給紙状態チェック部120の割込処
理部123から停止割込信号が入力されたか否かを判断
することにより停止割込信号が入力されるのを待ち(S
130)、停止割込信号が入力されると、信号生成回路
100の作動を停止させ(S140)、当該給紙処理を
終了する。
【0054】次に、図5は、信号生成回路100の作動
中(つまり用紙4の給紙時)にエラー検出部160が実
行するエラー検出処理を表すフローチャートである。
尚、エラー検出部160を含む信号生成回路100は、
いわゆるASICからなり、ハードウェアとして動作す
るものであるが、ここでは理解を容易にするため、ハー
ドウェアの動作をフローチャートに置き換えて説明す
る。
【0055】図5に示すように、エラー検出部160
は、起動直後には、紙無しエラー判定処理(S210〜
S230)を実行する。この紙無しエラー判定処理は、
演算処理部131の状態推定器OBSから、状態推定器
OBSにて推定された給紙モータ20の電流値(推定電
流)iを取得し(S210)、その取得した推定電流i
の値と紙無しエラー判定用の第1判定値iaとを比較し
(S220)、推定電流iが第1判定値ia以下であれ
ば(S220:NO)、当該紙無しエラー判定処理を開
始してから所定の判定時間t1が経過したか否かを判断
し(S230)、判定時間t1が経過していなければ
(S230:NO)、再度S210に移行する、といっ
た手順で実行される。
【0056】そして、この紙無しエラー判定処理にて、
推定電流iが第1判定値iaよりも大きくなったと判断
されると(S220:YES)、用紙載置板2に用紙4
がセットされておらず、給紙モータ20に通常時よりも
大きな負荷が加わっている状態(つまり紙無しエラー状
態)であるとして、給紙モータ20の動作を停止するた
めに、割込処理部123に対し作動停止指令を出力し
(S240)、表示装置50に、紙無しエラーに対する
エラーメッセージ、例えば、「用紙を補給してくださ
い。」、を表示させ(S250)、当該処理を終了す
る。
【0057】次に、上記紙無しエラー判定処理にて、判
定時間t1が経過したと判断されると(S230:YE
S)、今度は、給紙ミスエラー判定処理(S260〜S
280)を実行する。この給紙ミスエラー判定処理は、
演算処理部131の状態推定器OBSから推定電流iを
取得し(S260)、その取得した推定電流iの値と給
紙ミスエラー判定用の第2判定値ibとを比較し(S2
70)、推定電流iが第2判定値ib以上であれば(S
270:NO)、当該給紙ミスエラー判定処理を開始し
てから所定の判定時間t2が経過したか否かを判断し
(S280)、判定時間t2が経過していなければ(S
280:NO)、再度S260に移行する、といった手
順で実行される。
【0058】そして、この給紙ミスエラー判定処理に
て、推定電流iが第2判定値ibよりも小さくなったと
判断されると(S270:YES)、給紙ローラ10が
空転して給紙モータ20に加わる負荷が通常時よりも小
さくなっている状態(つまり給紙ミスエラー状態)であ
るとして、給紙モータ20の動作を停止するために、割
込処理部123に対し作動停止指令を出力し(S29
0)、表示装置50に、給紙ミスエラーに対するエラー
メッセージ、例えば、「用紙を再セットしてくださ
い。」、を表示させ(S250)、当該処理を終了す
る。
【0059】次に、上記給紙ミスエラー判定処理にて、
判定時間t2が経過したと判断されると(S280:Y
ES)、今度は、ジャムエラー判定処理(S310〜S
330)を実行する。このジャムエラー判定処理は、演
算処理部131の状態推定器OBSから推定電流iを取
得し(S310)、その取得した推定電流iの値とジャ
ムエラー判定用の第3判定値icとを比較し(S32
0)、推定電流iが第3判定値ic以下であれば(S3
20:NO)、レジセンサ18の用紙検知出力がONと
なるか、カウンタ122によるカウント値が目標設定レ
ジスタ113にセットされている目標量以上となって、
用紙送りが完了したか否かを判断し(S330)、用紙
送りが完了していなければ(S330:NO)、再度S
310に移行する、といった手順で実行される。
【0060】そして、このジャムエラー判定処理にて、
推定電流iが第3判定値icよりも大きくなったと判断
されると(S320:YES)、給紙ローラ10に用紙
4が詰まり、給紙モータ20に通常時よりも大きな負荷
が加わっている状態(つまりジャムミスエラー状態)で
あるとして、給紙モータ20の動作を停止するために、
割込処理部123に対し作動停止指令を出力し(S34
0)、表示装置50に、ジャムエラーに対するエラーメ
ッセージ、例えば、「紙詰まりを取り除いてくださ
い。」、を表示させ(S350)、当該処理を終了す
る。
【0061】以上説明したように、本実施例の給紙装置
においては、CPU30により信号生成回路100が起
動されて、紙送り動作を開始すると、エラー検出部16
0が、その紙送り動作の経過時間と状態推定器OBSに
より推定された給紙モータ20の電流値(推定電流)i
とに基づき、紙無しエラー、給紙ミスエラー、及び、ジ
ャムエラーを順に判定し、これら各エラーの何れかが発
生していることを検出すると、割込処理部123からC
PU30へ停止割込信号を出力させて、給紙モータ20
の駆動を停止させると共に、表示装置50に、エラー状
態であることを報知するためのエラーメッセージを表示
させる。
【0062】このため、本実施例の給紙装置によれば、
上記各エラーを検出するための専用のセンサを設けるこ
となく、上記各エラーを夫々高精度に検出することが可
能となり、給紙装置(延いてはプリンタ)のコストアッ
プを招くことなく、装置の信頼性を向上することができ
る。また、エラー検出時には、検出したエラーに対応す
るエラーメッセージを表示装置50に表示するので、使
用者は、給紙装置がエラー状態であることを認識して、
正常状態に速やかに復帰させることができる。
【0063】尚、本実施例においては、給紙モータ2
0,給紙ローラ10等からなる図1に示した給紙機構
が、本発明の紙送り手段に相当し、給紙ローラ10の回
転状態を検出するエンコーダ12が、本発明の検出手段
に相当する。また、制御量uを演算する演算処理部13
1は、本発明の制御手段に相当し、この演算処理部13
1に組み込まれた状態推定器OBSは、本発明の推定手
段に相当する。また、エラー検出部160は、本発明の
エラー検出手段に相当し、このエラー検出部160にて
実行されるS250、S300,S350の処理でエラ
ーメッセージを表示するのに使用される表示装置50
は、本発明のエラー報知手段に相当する。
【0064】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、例
えば、S250、S300、S350におけるエラーメ
ッセージの表示は、CPU30のソフトウェア処理によ
って実行するようにする等、種々の態様を採ることがで
きる。 [変形例1]また、上記実施例では、エラー検出部16
0にて実行される給紙ミスエラー判定処理において、推
定電流iが判定値ibよりも小さくなった場合に、その
まま給紙ミスエラーが発生したと判断して、作動停止指
令を出力するものとして説明したが、給紙ミスエラー
は、一時的に発生しても、給紙ローラ10の回転を継続
させることによって、正常状態に復旧できることがあ
る。
【0065】そこで、図5に示したS260〜S300
の手順で実現される給紙ミスエラー判定処理を、図6に
示す手順で実行するように変更することで、給紙ミスエ
ラー発生時に正常状態に自動復旧させることもできる。
即ち、図6に示す給紙ミスエラー判定処理では、S27
0にて、推定電流iが第2判定値ibよりも小さくなっ
たと判断されると、当該処理の開始時にリセット(値
「0」)される給紙ミスエラー判定フラグFがリセット
状態であるか否かを判断する(S282)。そして、こ
のフラグFがリセット状態であれば、給紙ミスエラー判
定処理の継続時間を計時する図示しないタイマT2の計
時動作を一時的に停止し(S284)、給紙ミスエラー
状態の経過時間を計時する図示しないタイマT3の計時
動作を開始若しくは再開させ(S286)、フラグFを
値「1」にセットした後(S288)、S289に移行
し、逆に、フラグFがリセット状態であれば、S289
にそのまま移行する。
【0066】そして、S289では、タイマT3による
計時時間(給紙ミスエラー状態の経過時間)が予め設定
された判定時間t3に達したか否かを判断し、判定時間
t3に達していなければ、S260に移行し、逆に、判
定時間t3に達していれば、S290、S300の処理
を実行して、当該処理を終了する。
【0067】また、S270にて、推定電流iが第2判
定値ib以上であると判断された場合には、給紙ミスエ
ラー判定フラグFがセットされているか否かを判断する
(S272)。そして、このフラグFがセットされてい
なければ、そのままS280に移行し、逆に、フラグF
がセットされていれば、タイマT3による給紙ミスエラ
ー状態の経過時間の計時動作を一時的に停止し(S27
4)、タイマT2による給紙ミスエラー判定処理の継続
時間の計時動作を開始若しくは再開させ(S276)、
フラグFをリセットした後(S278)、S280に移
行する。
【0068】このように、図6に示す給紙ミスエラー判
定処理では、推定電流iが第2判定値ibよりも小さく
なって、給紙ミスエラーを判定すると、タイマT3を用
いて、給紙ミスエラー状態の経過時間を計時し、その経
過時間が判定時間t3に達する迄は、給紙ミスエラー判
定処理を継続し、その経過時間が判定時間t3に達した
場合に、給紙ミスエラーからの自動復旧は困難であると
判断して、S290、S300の処理を実行する。
【0069】従って、この給紙ミスエラー判定処理によ
れば、推定電流iから給紙ミスエラーを判定しても、給
紙ローラ10を継続して駆動することにより、給紙ミス
エラーから正常状態へと自動復旧させることが可能とな
り、給紙装置の信頼性及び使い勝手を向上できる。 [変形例2]また次に、上記実施例では、上記各エラー
の判定を、状態推定器OBSにて推定された推定電流i
を用いて行うものとして説明したが、図7に示すよう
に、モータ駆動回路40内に電流検出手段としての電流
検出器41が組み込まれている場合には、エラー検出部
160において、図8に示すエラー検出処理を実行する
ようにしても、上記各エラーを検出することができる。
【0070】即ち、図8に示すエラー検出処理では、ま
ず、演算処理部131の状態推定器OBSから推定電流
iを取得すると共に、電流検出器41から給紙モータ2
0に実際に流れている電流(検出電流)isを取得する
(S410)。そして、その取得した検出電流isと推
定電流iとの偏差の絶対値を電流偏差△iとして算出し
(S420)、その算出した電流偏差△iと、予め設定
されたエラー判定用の判定基準値△ioとを比較する
(S430)。
【0071】そして、電流偏差△iが判定基準値△io
よりも大きい場合には(S430:YES)、上述した
紙無しエラー、給紙ミスエラー、ジャムエラー、といっ
た何らかのエラーが発生しているものと判断して、給紙
モータ20の動作を停止するために、割込処理部123
に対し作動停止指令を出力し(S450)、表示装置5
0にエラーメッセージを表示させ(S460)、当該処
理を終了する。
【0072】また、電流偏差△iが判定基準値△io以
下である場合には(S430:NO)、エラーは発生し
ていないものと判断して、S440に移行し、用紙送り
が完了したか否かを判断する。そして、用紙送りが完了
していなければ(S440:NO)、再度S410に移
行し、逆に、用紙送りが完了していれば(S440:Y
ES)、当該処理を終了する。
【0073】このように、給紙モータ20に流れる電流
を検出する電流検出器41が備えられている場合には、
その電流検出器41にて検出された電流値(検出電流)
isと状態推定器OBSにて推定された推定電流iとの
偏差△iを求め、その電流偏差△iと判定基準値△io
とを比較することによっても、エラー状態を検出でき
る。 [変形例3]一方、上記実施例及び変形例1,2では、状
態推定器OBSにて推定された推定電流iを用いてエラ
ー状態を検出するものとして説明したが、エラー状態の
検出には、必ずしも推定電流iを用いる必要はなく、状
態推定器OBSにて推定された給紙ローラ10の回転角
度(推定角度)θ若しくは角速度(推定角速度)ωを用
いるようにしてもよい。
【0074】そして、状態推定器OBSにて推定された
推定角度θを用いる場合には、エラー検出処理を図9に
示す手順で実行し、状態推定器OBSにて推定された推
定角速度ωを用いる場合には、エラー検出処理を図10
に示す手順で実行するようにすればよい。尚、図9、図
10に示すエラー検出処理は、基本的には、図8に示し
たエラー検出処理と同様であり、エラー判定に用いるパ
ラメータが異なるだけである。
【0075】即ち、図9に示すエラー検出処理では、演
算処理部131の状態推定器OBSから推定角度θを取
得すると共に、エンコーダ12からの検出信号に基づき
得られる給紙ローラ10の実際の回転角度(検出角度)
θsを取得する(S410′)。そして、その取得した
検出角度θsと推定角度θとの偏差の絶対値を角度偏差
△θとして算出し(S420′)、その算出した角度偏
差△θと、予め設定されたエラー判定用の判定基準値△
θoとを比較する(S430′)。
【0076】そして、角度偏差△θが判定基準値△θo
よりも大きい場合には(S430′:YES)、上述し
た紙無しエラー、給紙ミスエラー、ジャムエラー、とい
った何らかのエラーが発生しているものと判断して、S
450、S460の処理を実行した後、当該処理を終了
する。
【0077】また逆に、角度偏差△θが判定基準値△θ
o以下である場合には(S430′:NO)、エラーは
発生していないものと判断して、S440に移行し、用
紙送りが完了したか否かを判断する。そして、用紙送り
が完了していなければ(S440:NO)、再度S41
0に移行し、用紙送りが完了していれば(S440:Y
ES)、当該処理を終了する。
【0078】また次に、図10に示すエラー検出処理で
は、演算処理部131の状態推定器OBSから推定角速
度ωを取得すると共に、エンコーダ12からの検出信号
に基づき得られる給紙ローラ10の実際の回転角速度
(検出角速度)ωsを取得する(S410″)。そし
て、その取得した検出角速度ωsと推定角速度ωとの偏
差の絶対値を角速度偏差△ωとして算出し(S42
0″)、その算出した角速度偏差△ωと、予め設定され
たエラー判定用の判定基準値△ωoとを比較する(S4
30″)。
【0079】そして、角速度偏差△ωが判定基準値△ω
oよりも大きい場合には(S430″:YES)、上述
した紙無しエラー、給紙ミスエラー、ジャムエラー、と
いった何らかのエラーが発生しているものと判断して、
S450、S460の処理を実行した後、当該処理を終
了する。
【0080】また逆に、角速度偏差△ωが判定基準値△
ωo以下である場合には(S430″:NO)、エラー
は発生していないものと判断して、S440に移行し、
用紙送りが完了したか否かを判断する。そして、用紙送
りが完了していなければ(S440:NO)、再度S4
10に移行し、用紙送りが完了していれば(S440:
YES)、当該処理を終了する。
【0081】このように、給紙装置には、給紙ローラ1
0(延いては給紙モータ20)の回転状態を検出するエ
ンコーダ12が備えられ、そのエンコーダ12の出力か
ら給紙ローラ10の実際の回転角度θ及び回転角速度ω
を得ることができるので、その検出値(検出角度θs、
検出角速度ωs)と状態推定器OBSにて推定された推
定値(推定角度θ、推定角速度ω)との偏差を求め、そ
の偏差と判定基準値とを比較することによっても、エラ
ー状態を検出できる。
【0082】そして、このように、給紙ローラ10(若
しくは給紙モータ20)の回転角度θ若しくは回転角速
度ωの推定値と実測値との偏差からエラー状態を検出す
る際には、状態推定器OBSにて、給紙モータ20に流
れる電流を推定しないシステムにも適用できることか
ら、例えば、演算処理部131においてモータ電流を制
御量uとして演算する電流制御型の給紙装置にも適用で
きることになる。
【0083】つまり、演算処理部131においてモータ
電流を制御量uとして演算する電流制御型の給紙装置で
は、状態推定器OBSにてモータ電流が推定されないの
で、上記実施例或いは変形例1,2のように、状態推定
器OBSにより得られる推定電流を用いてエラー検出を
行うことはできないが、当該変形例3のように、エラー
検出に給紙ローラ10(若しくは給紙モータ20)の回
転角度θ若しくは回転角速度ωの推定値を用いる場合に
は、状態推定器OBSにてモータ電流を推定する必要が
ないので、電流制御型の給紙装置にもそのまま適用でき
るようになるのである。
【0084】尚、以上の説明では、検出手段として、給
紙ローラ10の回転量を検出するエンコーダ12を用い
るものとして説明したが、検出手段としては、給紙モー
タ20の回転量を検出するエンコーダを用いるようにし
てもよく、或いは、ポテンショメータ等の他のセンサを
用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の給紙装置の概略構成を表す説明図で
ある。
【図2】 実施例の給紙装置を駆動するモータ制御系の
構成を表すブロック図である。
【図3】 実施例の演算処理部の制御系統を表すブロッ
ク図である。
【図4】 実施例のCPUにて実行される給紙処理を表
すフローチャートである。
【図5】 実施例のエラー検出部で実行されるエラー検
出処理を表すフローチャートである。
【図6】 エラー検出部で実行される給紙ミスエラー判
定処理の変形例を表すフローチャートである。
【図7】 実施例の給紙装置を駆動するモータ制御系の
変形例を表すブロック図である。
【図8】 推定電流と検出電流とを用いてエラー検出を
行うエラー検出処理を表すフローチャートである。
【図9】 推定角度と検出角度とを用いてエラー検出を
行うエラー検出処理を表すフローチャートである。
【図10】 推定角速度と検出角速度とを用いてエラー
検出を行うエラー検出処理を表すフローチャートであ
る。
【図11】 正常状態での給紙装置の挙動を表す説明図
である。
【図12】 エラー状態での給紙装置の挙動を表す説明
図である。
【符号の説明】
2…用紙載置板、4…用紙、6…搬送ローラ、8…支持
部材、9…分離部材、10…給紙ローラ、12…エンコ
ーダ、18…レジセンサ、20…給紙モータ、20a…
回転軸、40…モータ駆動回路、41…電流検出器、5
0…表示装置、56…エンコーダ、100…信号生成回
路、110…レジスタ群、120…給紙状態チェック
部、130…制御信号生成部、131…演算処理部、A
DD1…第1加算器、ADD2…第2加算器、INT…
積分器、MUL1…第1ゲイン積算器、MUL2…第2
ゲイン積算器、OBS…状態推定器、140…駆動信号
生成部、150…クロック生成部、160…エラー検出
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋山 茂樹 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 2H072 AA07 AA12 CA01 JA02 3F048 AA05 AB01 BB02 DA04 DC06 DC17 EB12

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 DCモータを用いて、紙と接するローラ
    を回転させて紙を送る紙送り手段と、 前記DCモータもしくは前記ローラの回転量を検出する
    検出手段と、 該検出手段により検出された回転量と前記DCモータに
    入力される制御量とに基づいて、前記紙送り手段の動作
    状態を表す状態量を推定する推定手段と、 所定の目標紙送り量と、前記推定手段により推定された
    動作状態とに基づき、紙送り量が該目標紙送り量と一致
    するよう前記DCモータの制御量を演算し、該制御量に
    対応した制御信号を前記DCモータに出力することによ
    り、前記紙送り手段を制御する制御手段と、 を備える給紙装置であって、 前記紙送り手段による紙送り動作中に、前記推定手段で
    推定した状態量を監視し、前記推定した状態量と、あら
    かじめ設定した判定条件との比較により、前記紙送り手
    段のエラー状態を検出するエラー検出手段と、 を備えることを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記推定手段は、前記状態量の一つとし
    て前記DCモータに流れる電流である推定電流を推定
    し、 前記エラー検出手段は、前記推定電流を用いて前記エラ
    ー状態を検出することを特徴とする請求項1記載の給紙
    装置。
  3. 【請求項3】 前記エラー検出手段は、前記紙送り手段
    による紙送り動作開始後の経過時間と前記推定電流とに
    基づき、前記エラー状態の種別を特定することを特徴と
    する請求項2記載の給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記エラー検出手段は、前記紙送り手段
    による紙送り動作開始後の第1期間では、給紙すべき紙
    がない紙無しエラーを判定し、前記第1期間経過後の第
    2期間では、前記ローラの空転による給紙ミスエラーを
    判定し、前記第2期間経過後、前記紙送り手段による紙
    送り動作が終了するまでの第3期間では、紙詰まり状態
    となるジャムエラーを判定することを特徴とする請求項
    2又は請求項3記載の給紙装置。
  5. 【請求項5】 前記DCモータに流れる電流を検出する
    電流検出手段を備え、 前記エラー検出手段は、前記推定電流の値と、前記電流
    検出手段による電流の値との差分を用いて、前記エラー
    状態を検出することを特徴とする請求項2記載の給紙装
    置。
  6. 【請求項6】 前記推定手段は、前記状態量の一つとし
    て前記ローラの回転角度である推定角度を推定し、 前記エラー検出手段は、前記推定角度の値と、前記検出
    手段が検出する回転量から得られる前記ローラ回転角度
    との差分を用いて、前記エラー状態を検出することを特
    徴とする請求項1記載の給紙装置。
  7. 【請求項7】 前記推定手段は、前記状態量の一つとし
    て前記ローラの角速度である推定角速度を推定し、 前記エラー検出手段を、前記推定角速度の値と、前記検
    出手段が検出する回転量から得られるローラ角速度との
    差分を用いて、前記エラー状態を検出することを特徴と
    する請求項1記載の給紙装置。
  8. 【請求項8】 前記エラー状態であることを報知するエ
    ラー報知手段を備え、 前記エラー検出手段は、エラーを検出した際に、前記報
    知手段により、該検出の結果に対応した報知をすること
    を特徴とする請求項1から請求項7記載のいずれかの給
    紙装置。
  9. 【請求項9】 前記エラー検出手段は、エラーを検出し
    た際に、前記制御手段により、該検出の結果に応じた駆
    動状態となるよう、前記紙送り手段を制御することを特
    徴とする請求項1から請求項8記載のいずれかの給紙装
    置。
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