JP2003312512A - セルフアライニングトルク推定装置及び横グリップ度推定装置 - Google Patents
セルフアライニングトルク推定装置及び横グリップ度推定装置Info
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Abstract
よくSATを推定する。 【解決手段】 摩擦トルク推定部26は、ハンドル切り
増し中に絶対値が最大となったときの実反力トルクと、
ハンドル切り戻し時点の実反力トルクとの差である摩擦
トルクTfricを推定する。補正トルク推定部27は、バ
ンク走行時の操舵の中立点変化によって生じる実反力ト
ルクの変化を補正トルクとして推定する。SAT推定部
28は、車速感応フィルタ24でフィルタ処理された実
反力トルクと、摩擦トルク推定部26で推定された摩擦
トルクと、補正トルク推定部27で推定された補正トル
クとに基づいて、SAT推定値を演算する。
Description
グトルク推定装置及び横グリップ度推定装置に係り、特
に、パワーステアリング装置からの情報を用いてセルフ
アライニングトルクを推定するセルフアライニングトル
ク推定装置及びこのセルフアライニングトルクを用いて
グリップ度を推定する横グリップ度推定装置に関する。
11−287749号公報には、操舵角に対する操舵ト
ルクの特性を演算し、演算結果に基づいて路面摩擦係数
(路面μ)を推定する路面摩擦係数推定装置(以下「従
来技術1」という。)が開示されている。
舵トルクの変化量として、グリップ状態に相当する物理
量である路面μを求めている。従来技術1は、ノイズを
増幅させる微分を行うことによって変化量を求めている
ので、ノイズの影響を受けやすく、ノイズを多く含んた
路面μを推定する。したがって、従来技術1は、車両が
路面外乱の大きな悪路を走行する場合、精度よく路面μ
を推定することができない問題があった。
には、タイヤに与えられる負荷が最も大きい時、すなわ
ちタイヤの摩擦特性が限界に近い時に路面μを推定する
のが好ましい。一方、従来技術1は、ハンドルの切り増
し時にのみ路面μを推定するので、タイヤに与えられる
負荷が最も大きくなる最大舵角時においては、ハンドル
の切り増しができないので、路面μを推定することがで
きない。すなわち、従来技術1は、最大舵角時には路面
μを推定することできず、最大舵角時に至る手前の路面
μを推定することしかできない、という問題があった。
する操舵トルクの特性(スリップ角に対するセルフアラ
イニングトルクの特性とほぼ同様。)では、タイヤトレ
ッドのねじれやパワーステアリング装置のクーロン摩擦
等によってヒステリシス特性が生じる。このため、ハン
ドルの切り増し時と切り戻し時とでは、操舵角に対する
操舵トルクの特性が異なってしまう。したがって、上記
特性に着目して路面μを推定すると、推定値にばらつき
が生じる問題もあった。
ドライバが操舵力を減少させた場合、従来技術1では、
操舵角は変化していないにも拘わらず操舵トルクが減少
してしまい、路面μの推定値が誤って低下する可能性が
ある。そこで、従来技術1は、切り増し時のみ路面μを
推定することによってこのような誤った推定を回避する
共に推定値のばらつきを低減させていたが、この結果切
り戻しや保舵時にはグリップ状態等の路面摩擦状態を推
定できない、という問題がある。
定できないということは、例えば保舵状態で低μ路から
高μ路へ乗り移ったり、高μ路から低μ路に乗り移った
りしてグリップ状態が変化した場合には、変化した時点
では路面摩擦状態を推定できず、次に操舵角を切り増し
するまでグリップ状態の推定ができないことを意味して
いる。
は、車輪の復元モーメントとコーナリングフォースとの
関係に基づいて、ヒステリシスを抑制しながら、車輪が
グリップ限界に陥る手前から路面μを検出する路面摩擦
係数検出装置(以下「従来技術2」という。)が開示さ
れている。
制するヒステリシス抑制手段を備えているものの、切り
込み、切り戻し等の操作状況に限定して路面摩擦係数を
検出している。さらに、従来技術2は、ヒステリシス発
生の少ない状況、つまり定速かつ定常旋回状況に限って
路面摩擦係数を検出しているに過ぎないので、従来技術
1と同様に、路面摩擦係数を推定する運転状況を限定し
ているという問題があった。
ステアリング装置やABS制御装置においては、グリッ
プ状態に応じて切換動作を行うための制御パラメータと
して、従来技術1又は2で推定されたパラメータを利用
することができないという問題があった。
提案されたものであり、路面外乱の影響を受けることな
く、常に精度よくセルフアライニングトルクを推定する
セルフアライニングトルク推定装置、及びこのセルフア
ライニングトルクを用いてグリップ度を推定する横グリ
ップ度推定装置を提供することを目的とする。
操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、操舵のア
シストトルクを検出するアシストトルク検出手段と、前
記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルクと、
前記アシストトルク検出手段により検出されたアシスト
トルクとに基づいて、操舵軸に加えられる反力トルクを
推定する反力トルク推定手段と、操舵系の内部摩擦に応
じた摩擦トルクを推定する摩擦トルク推定手段と、前記
反力トルク推定手段により推定された反力トルクと、前
記摩擦トルク推定手段により推定された摩擦トルクとに
基づいて、セルフアライニングトルクを推定するセルフ
アライニングトルク推定手段と、を備えている。
ストトルクとに基づいて、操舵軸に加えられる反力トル
クを推定する。このとき、反力トルクの推定精度を上げ
るために、パワーステアリング装置の粘性摩擦を考慮し
てもよいし、外乱オブザーバを用いてパワーステアリン
グ装置の慣性を考慮してもよい。
に応じた摩擦トルクを推定する。操舵系内部摩擦は、反
力トルクのヒステリシス特性の原因となるものであり、
路面外乱に応じて大きく変化して常に一定ではない。そ
こで、摩擦トルク推定手段は、悪路走行時に路面外乱が
ある場合でも内部摩擦の変化に応じて摩擦トルクを推定
することで、逐次ヒステリシス特性の補償を行う。
力トルクと摩擦トルクとに基づいてセルフアライニング
トルクを推定する。つまり、反力トルクからヒステリシ
ス特性を除去することで、ヒステリシス特性のない正確
なセルフアライニングトルクを推定する。
面外乱の影響を受けることなく、ヒステリシス特性の除
去された高精度のセルフアライニングトルクを推定する
ことができる。
明において、前記摩擦トルク推定手段は、前記反力トル
ク推定手段により推定された絶対値が最大になるときの
反力トルクと、操舵系の切り戻し時の反力トルクとの差
に基づいて、前記摩擦トルクを推定することを特徴とす
る。
舵系の切り戻しのたびに最新の摩擦トルクを推定するの
で、路面の荒さによって操舵系の内部摩擦が変化する場
合でも、その変化に対応して逐次ヒステリシス特性の補
償を行うことができる。
記載の発明において、車速を検出する車速検出手段と、
前記車速検出手段により検出された車速に応じたカット
オフ周波数が設定され、前記反力トルク推定手段により
推定された反力トルクに対してローパスフィルタ処理を
施すローパスフィルタと、を更に備え、前記摩擦トルク
推定手段は、前記ローパスフィルタで処理された反力ト
ルクを用いて前記摩擦トルクを推定し、前記セルフアラ
イニングトルク推定は、前記ローパスフィルタで処理さ
れた反力トルクを用いて前記セルフアライニングトルク
を推定することを特徴とする。
に従って高くなる。一方、車速が高くなるに従って、安
定性確保のために高い応答性が求められる。
ーパスフィルタは、車速が低い場合にはカットオフ周波
数を低く設定することで路面からの低周波外乱に対応
し、車速が高い場合にはカットオフ周波数を高く設定す
ることで応答性を確保している。
いずれか1項記載の発明において、操舵系の中立点の変
化に応じた補正トルクを推定する補正トルク推定手段を
更に備え、前記セルフアライニングトルク推定手段は、
前記補正トルク推定手段により推定された補正トルクを
更に用いて、前記セルフアライニングトルクを推定する
ことを特徴とする。
動して、反力トルクはその影響を受けてしまう。そこ
で、補正トルク推定手段は、操舵系の中立点の変化に応
じた反力トルクの変化を補正トルクとして推定する。そ
して、セルフアライニングトルク推定手段は、補正トル
クを更に用いてセルフアライニングトルクを推定する。
正トルクを用いることでバンク路走行時の反力トルクの
変化を補正することができ、正確にセルフアライニング
トルクを推定することができる。
明において、前記セルフアライニングトルク推定手段
は、操舵系の切り戻し前後の摩擦トルクの変化に応じて
前記補正トルクを調整し、操舵系の切り戻し後の摩擦ト
ルクと前記調整後の補正トルクとを用いて前記セルフア
ライニングトルクを推定することを特徴とする。
化すると、セルフアライニングトルクは急激に変化して
不連続になってしまう。そこで、セルフアライニングト
ルク推定手段は、操舵系の切り戻し前後の摩擦トルクの
変化に応じて補正トルクを調整することで、摩擦トルク
の変化を調整トルクに吸収させる。
舵系の切り戻し前後でセルフアライニングトルクが不連
続になるのを防止することができる。
するスリップ角推定手段と、セルフアライニングトルク
を推定する請求項1から5のいずれか1項記載のセルフ
アライニングトルク推定装置と、前記スリップ角推定手
段により推定されたスリップ角に応じた基準モデルにお
けるセルフアライニングトルクと、前記セルフアライニ
ングトルク推定装置により推定されたセルフアライニン
グトルクとに基づいて、タイヤの横方向のグリップ度を
推定するグリップ度推定手段と、を備えている。
定手段により推定されたスリップ角に基づいて、基準モ
デルのセルフアライニングトルクを演算する。ここにい
う基準モデルとしては、例えば、タイヤ発生力特性を理
論解析によってモデル化したブラッシュモデルが好まし
い。そして、基準モデルのセルフアライニングトルク
と、セルフアライニングトルク推定装置により推定され
たセルフアライニングトルクとに基づいて、タイヤの横
方向のグリップ度を推定する。
準モデルのセルフアライニングトルクに対して、推定さ
れたセルフアライニングトルクがどの程度の値になって
いるかを判定することで、横方向の摩擦余裕を表すグリ
ップ度を推定することができる。
するスリップ角推定手段と、操舵トルクを検出する操舵
トルク検出手段と、操舵のアシストトルクを検出するア
シストトルク検出手段と、前記操舵トルク検出手段によ
り検出された操舵トルクと、前記アシストトルク検出手
段により検出されたアシストトルクと、に基づいて、操
舵軸に加えられる反力トルクを推定する反力トルク推定
手段と、操舵系の内部摩擦に応じた摩擦トルクを推定す
る摩擦トルク推定手段と、前記スリップ角推定手段によ
り推定されたスリップ角と、前記反力トルク推定手段に
より推定された反力トルクとを少なくとも用いて、操舵
系の中立点の変化に応じた補正量を推定する補正量推定
手段と、前記スリップ角推定手段により推定されたスリ
ップ角と、前記反力トルク推定手段により推定された反
力トルクと、前記摩擦トルク推定手段により推定された
摩擦トルクと、前記補正量推定手段により推定された補
正量とに基づいて、タイヤの横方向のグリップ度を推定
するグリップ度推定手段と、を備えている。
動するので、推定されたスリップ角や反力トルクはその
影響を受けてしまう。そこで、摩擦量推定手段は、スリ
ップ角と反力トルクとを少なくとも用いて、操舵系の中
立点の変化に応じた補正量を推定する。
正量を用いることでバンク路走行時のスリップ角や反力
トルクの変化を補正することができ、正確にセルフアラ
イニングトルクを推定することができる。ここで、補正
量としては、請求項8または9のようにするのが好まし
い。
明において、前記補正量推定手段は、前記補正量として
操舵系の中立点の変化に応じた補正スリップ角を推定す
ることを特徴とする。
明において、前記補正量推定手段は、前記摩擦トルク推
定手段により推定された摩擦トルクを更に用いて、前記
補正量として操舵系の中立点の変化に応じた補正トルク
を推定することを特徴とする。
態について図面を参照しながら詳細に説明する。
の形態に係るグリップ度推定装置の構成を示す図であ
る。上記グリップ度推定装置は、電動式パワーステアリ
ング装置が搭載された車両に用いて好適なものである。
操舵角センサ11と、車速を検出する車速センサ12
と、操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ13と、ア
シストトルクを検出するアシストトルクセンサ14と、
各センサから出力された情報を用いてセルフアライニン
グトルク(以下「SAT」という。)を推定し、さらに
横グリップ度を推定する電子制御ユニット(以下「EC
U」という。)20と、を備えている。
舵角θpを検出し、検出した操舵角θpをECU20に供
給する。車速センサ12は、車体速度を示す車速uを検
出し、検出した車速uをECU20に供給する。
ャフトと同軸上に取り付けられており、操舵軸に作用す
る操舵トルクTpを検出し、検出した操舵トルクTpをE
CU20に供給する。
ーステアリング装置で使用される電動モータのモータ電
流Imを検出し、(1)式に従ってアシストトルクTaを
演算する。
ルネジリード、km:アシストモータトルク係数であ
る。そして、アシストトルクセンサ14は、演算したア
シストトルクTaをECU20に供給する。なお、モー
タ電流Imは、電動式パワーステアリング装置のモータ
を流れる電流を実際に測定してもよいし、モータに出力
する電流指令値を使ってもよい。
プ角を推定するスリップ角推定部21と、実反力トルク
を推定する反力トルク推定部22と、車速感応フィルタ
23,24と、操舵角速度を検出する操舵角速度検出部
25と、操舵系の摩擦トルクを推定する摩擦トルク推定
部26と、補正トルクを推定する補正トルク推定部27
と、SATを推定するSAT推定部28と、スリップ角
とSATとに基づいてグリップ度を推定するグリップ度
推定部29と、を備えている。
部21は、操舵角センサ11で検出された操舵角θ
p[rad]と、車速センサ12で検出された車速u
[m/s]とに基づいて、前輪スリップ角αf[ra
d]を推定する。ここで、前輪スリップ角αfは、車両
運動の動特性を利用すると、(2)式及び(3)式の状
態方程式によって表される。
レート[rad/s]、u:車速[m/s]、cf:前
輪コーナリングパワー[N/rad]、cr:後輪コー
ナリングパワー[N/rad]、Lf:前軸重心間距離
[m]、Lr:後軸重心間距離[m]、M:車両質量
[kg]、Iz:ヨー慣性[kgm2]、gh:ハンドル
実舵間ギヤ比である。記号^は、推定値であることを示
している。
τで離散化し、車速uの関数として表現すると、次の
(4)式及び(5)式が得られる。
た、(4)式のAs及びBsは、次の(6)式で表され
る。
毎に、(5)式に従って演算することで前輪スリップ角
αfを検出し、前輪スリップ角αfを車速感応フィルタ2
3に供給する。
部22は、操舵トルクセンサ13で検出された操舵トル
クTpと、アシストトルクセンサ14で検出されたアシ
ストトルクTaとを加算して、操舵軸に加えられる実反
力トルクTrを推定する。したがって、次の(7)式を
演算する。
ワーステアリング装置の粘性摩擦を考慮した場合、操舵
角速度を用いることによって、より正確に実反力トルク
Trを推定することができる。具体的には、次の(8)
式を演算すればよい。
装置の電動モータ、ピニオン軸及びラック等各要素の粘
性を等価的にピニオン軸(ハンドル操舵軸)の粘性に換
算した値である。
ザーバを用いることによって電動式パワーステアリング
装置の慣性を考慮して、実反力トルクTrを推定するこ
とができる。ここで、電動式パワーステアリング装置の
動特性は、(9)式の微分方程式によって表される。
性である。ここで、(9)式の右辺を外乱オブザーバで
推定する外乱とみなした場合、(10)式のような外乱
オブザーバが構成できる。
式を満たしている。
の推定値を示している。(10)式は、操舵角速度(d
θp/dt)及び操舵角θpから外乱dを推定する式であ
る。(10)式を離散化すると、(13)式及び(1
4)式の漸化式となる。
離散化したシステム行列である。したがって、反力トル
ク推定部22は、下記の(15)式に従って実反力トル
クT rを推定することができる。
フィルタ23は、車速センサ12で検出された車速uが
高くなる従ってカットオフ周波数を高く設定するローパ
スフィルタである。本実施の形態では、車速感応フィル
タ23は、例えば、時定数が車速uに反比例するように
設定された1次ローパスフィルタで構成されている。な
お、車速感応フィルタ23は、1次ローパスフィルタに
限定されるものではなく、他の構成であってもよい。
ィルタは、(16)式の伝達関数によって表される。
をTustin変換などの手法を用いて変換すると、離
散時間のローパスフィルタを設計することができる。T
ustin変換において、時間進みオペレータをzとし
た場合、sは(17)式で表される。
散時間のローパスフィルタは、(18)式で表される。
カットオフ周波数を設定すると、スリップ角推定部21
で推定されたスリップ角に対してローパスフィルタ処理
を施し、処理されたスリップ角を補正トルク推定部27
及びグリップ度推定部29に供給する。
と共に高くなる。また、グリップ度を車両運動制御に用
いる場合、車速が高いほど安定性確保のために高い応答
性が要求される。
フィルタ23は、車速が低い場合には、カットオフ周波
数を低く設定することによって路面からの低周波外乱に
対応できる。また、車速感応フィルタ23は、車速が高
い場合には、カットオフ周波数を高く設定することによ
ってグリップ状態推定の応答性を確保することができ
る。
タ23と同様に構成されている。車速感応フィルタ24
は、車速センサ12で検出された車速uによってカット
オフ周波数を設定すると、反力トルク推定部22で推定
された実反力トルクに対してローパスフィルタ処理を施
し、処理された実反力トルクを摩擦トルク推定部26、
補正トルク推定部27及びSAT推定部28に供給す
る。
部25は、操舵角センサ11で検出された操舵角θpを
時間微分して操舵角速度を求めて、摩擦トルク推定部2
6に供給する。
部26は、実反力トルクに生じるヒステリシス特性の原
因となる摩擦トルクTfricを推定する。ここでは、摩擦
トルク推定部26は、ハンドル切り増し中に絶対値が最
大となったときの実反力トルクと、ハンドル切り戻し時
点の実反力トルクとの差を演算し、この差を操舵系の内
部クーロン摩擦によって生じる摩擦トルクTfricとして
推定する。
定された実反力トルクTrの経時変化を示す図である。
同図では、ハンドルを左方向に操舵した時に生じる実反
力トルクTrを正、ハンドルを右方向に操舵した時に生
じる実反力トルクTrを負とした。
部25から供給された操舵角速度の符号が反転したこと
を検出すると、このタイミング以降の実反力トルクTr
の最大値を次のように演算する。
ルが左方向(正方向)に操舵された場合、正の実反力ト
ルクTrが発生する。そして、摩擦トルク推定部26
は、(19)式に従って、実反力トルクTrの最大値T
maxを演算する。
り戻しによって操舵角速度が正から負に反転したことを
検出すると、この時点の実反力トルクTrと上記のよう
に求められた最大値Tmaxとを用いて、(20)式に従
って摩擦トルクTfricを演算する。
ハンドルが右方向に操舵された場合、負の実反力トルク
Trが発生する。そして、摩擦トルク推定部26は、
(21)式に従って、実反力トルクTrの最小値Tminを
演算する。
り戻しによって操舵角速度が負から正に反転したことを
検出すると、この時点の実反力トルクTrと上記のよう
に求められた最小値Tminとを用いて、(22)式に従
って摩擦トルクTfricを演算する。
うに求めた摩擦トルクTfricを補正トルク推定部27及
びSAT推定部28に供給する。なお、摩擦トルク推定
部26は、切り戻し時以外では、前回演算した摩擦トル
クTfricを保持して、保持している摩擦トルクTfricを
補正トルク推定部27及びSAT推定部28に供給す
る。
ドルの切り戻しのたびに生じるヒステリシス特性に対し
て、ハンドル切り戻しのたびに摩擦トルクTfricを推定
するので、常に正確なヒステリシス特性の大きさを推定
することができる。
部のクーロン摩擦に対してディザー効果として働き、ク
ーロン摩擦項が減少してクーロン摩擦が変化する。そこ
で、摩擦トルク推定部26は、上述のようにハンドル切
り戻しのたびに摩擦トルクT fricを推定するので、クー
ロン摩擦の大きさが変化する場合においても、逐次最新
のヒステリシス特性の補償を行うことができる。
部27は、バンク走行時の操舵の中立点変化によって生
じる実反力トルクの変化を補正トルクとして推定する。
バンク走行時には、操舵系の中立点が変化する。スリッ
プ角とSAT推定値との関係を用いてグリップ度を推定
する場合、実際にはグリップ度が高いにもかかわらず、
スリップ角がある程度の値であってもSAT推定値がゼ
ロ付近の値になってしまい、グリップ度が低くなるおそ
れがある。
トルクが摩擦トルクを超える操舵開始時のスリップ角か
らバンク走行時の中立点の変化を実反力トルクの変化と
して検出し、この実反力トルクの変化を補正トルクとし
て推定する。
う。)及びバンク路におけるスリップ角に対する実反力
トルクの関係を示す図である。同図では、ハンドルを左
方向に操舵する場合に生じる実反力トルク、スリップ角
を正の符号で表している。
に打ち勝つ時点の実反力トルクは、クーロン摩擦に埋も
れるような値ではなく、かつ路面μに応じたグリップ低
下の影響を受けるほどの大きな値ではない。実反力トル
クとスリップ角の関係は、操舵系の中立点の変化のみ反
映する。
ーロン摩擦に打ち勝つ時点のスリップ角から水直路を想
定した場合に予測される実反力トルクと、現時点の実反
力トルクと、の差をバンクによって生じたトルクと判定
し、この値を補正トルクとする。
ンドルが左方向に操舵された場合には、操舵開始条件で
ある次の(23)式を満たすかを判定する。
舵開始条件を満たしたとき、次の(24)式に従って、
補正トルクTcorrectを演算する。
角に対する原点勾配であり、後述する(34)式のK0
と同じ値である。
が右方向に操舵された場合には、操舵開始条件である次
の(25)式を満たすかを判定する。
舵開始条件を満たしたとき、次の(26)式に従って、
補正トルクTcorrectを演算する。
式又は(25)式の操舵開始条件を満たしていない場合
では、前回推定した補正トルクTcorrectを保持してい
る。そして、補正トルク推定部27は、このようにして
推定した補正トルクTcorrec tをSAT推定部28に供
給する。
は、実反力トルクから電動式パワーステアリング装置の
クーロン摩擦などによって生じるヒステリシス特性を除
去し、さらにバンク走行時の操舵系の中立点移動につい
て補正して、SAT推定値を演算する。つまり、SAT
推定部28は、車速感応フィルタ24でフィルタ処理さ
れた実反力トルクと、摩擦トルク推定部26で推定され
た摩擦トルクと、補正トルク推定部27で推定された補
正トルクとに基づいて、SAT推定値を演算する。
クによって行われる。
の半分の値を超え、かつ正方向(実反力トルクが正の
値)へのハンドル操舵開始が判定され、バンク走行によ
って生じた補正トルクが更新演算された時点で、SAT
推定部28は、次の(27)式に従ってSAT推定値T
SATを演算する。
T推定部28は、次の(28)式に従ってSAT推定値
TSATを演算する。
が更新されない状態)における任意のサンプリング時点
では、SAT推定部28は、次の手順に従って演算す
る。
SATを演算する。
設定された値であり、クーロン摩擦などによって実反力
トルクが変動しても、摩擦状態量摩擦状態量xSATの変
動は小さいことを表している。
が、実反力トルクから補正トルクを減じた補正後の実反
力トルクを中心に摩擦トルクの幅の領域から出た場合に
は、摩擦状態量をその境界の値に制限し、これをSAT
推定値とする。
0)式に従って演算する。
合、摩擦トルクの推定値が変化することがある。摩擦ト
ルクが変化する現象は、図3で想定した摩擦トルク(水
直路モデルのヒステリシスの幅)が間違っていたため
に、補正トルクの推定に誤差が含まれていた場合などに
生じる現象である。そこで、SAT推定部28は、切り
戻し時に摩擦トルクの推定値が変化した場合には、摩擦
トルクの変化分を吸収するように補正トルクを修正す
る。このとき、補正トルクと摩擦トルクの和は、ハンド
ルの切り戻しの時点で変化しないようにする。
から左方向へのハンドルの切り戻しの際には、(31)
式に従って補正トルクTcorrectを演算する。
方向へのハンドルの切り戻しの際には、(32)式に従
って補正トルクTcorrectを演算する。
の切り戻し時にSAT推定値が不連続になることを防止
すると共に、特に高グリップ状態では常にスリップ角に
比例するSAT推定値を演算することができる。
の関係を示す図であり、(A)はハンドル切り増し中の
図であり、(B)はハンドル切り戻し直後の図である。
ここでは、当初の摩擦トルクが、切り戻し時に推定した
実際の摩擦トルクよりも大きい状態を想定した。
は、実反力トルク、当初の摩擦トルク及び補正トルクに
基づいて、SAT推定値を演算する。同図(B)におい
て、SAT推定部28は、ハンドル切り戻し直後に摩擦
トルクが前回値に比べて小さくなった時点で補正トルク
を修正する。つまり、摩擦トルクが減少した分だけ補正
トルクが増加しているる。したがって、次の(33)式
が成立している。
切り戻し直後にSAT推定値が不連続になることを防止
することができ、また、特に高グリップ状態では常にス
リップ角に比例するSAT推定値を演算することができ
る。
correct)に対するSAT推定値TSA Tの関係を示す図で
あり、(A)は摩擦トルクの大きさを示す図、(B)は
ヒステリシス除去演算の概念を説明する図である。
(27)式を表す直線L1、(28)式を表す直線L2
のいずれかの上にある(A点)。つぎに、実反力トルク
が増加すると、SAT推定値は、いずれかの直線L(図
5では、直線L2)に沿って増加する(B点)。ここ
で、実反力トルクが減少すると、SAT推定値は、傾き
K1で減少する(C点)。
反力トルクの変動に対して、SAT推定値の変動が小さ
くなるように設定されている。これは、旋回時の保舵状
態においては、ドライバが操舵力を多少変化させても、
電動式パワーステアリング装置のクーロン摩擦などの影
響によって、SAT推定値には影響が現れないことを示
したものである。
る場合、SAT推定値は、傾きK1でB点に向かって増
加する。また、切り戻しによりC点から更に実反力トル
クが減少してSAT推定値が上限(直線L1)に達した
場合には、SAT推定値は直線L1に沿って減少する。
このような2種類の傾きの設定によってヒステリシス特
性が除去される。
部29は、SAT推定部28で演算されたSAT推定値
と、ブラッシュモデルのSATとに基づいて、横方向の
摩擦力余裕に相当するグリップ度を推定する。なお、ブ
ラッシュモデルのSATについては、車速感応フィルタ
23でフィルタ処理されたスリップ角を用いて演算す
る。
ってモデル化したブラッシュモデルを示す図であり、
(A)は横スリップに対する横力の関係を示す図、
(B)は横スリップに対するSATの関係を示す図であ
る。同図(B)において、線形モデルは、SATの原点
勾配を図示したものである。なお、横スリップλyとス
リップ角αについては、λy=tanαであるが、ここ
で議論するスリップ角αは十分小さいため、λy=αと
みなすことができる。
グリップ度の関係を示す図である。(SAT/線形モデ
ル)は、図6(B)に示す任意の横スリップにおいて、
SATを線形モデルの値で割ったである。図7による
と、(SAT/線形モデル)はグリップ度に一致する。
すなわち、SAT推定値からグリップ度を直接推定する
ことができる。
(=1−横加速度(対重力加速度)/μmax)であるこ
とから、ブラッシュモデルから路面μを推定することが
できる。
(34)式に従ってグリップ度g(k)を演算する。
で演算されたSAT推定値であり、αf(k)は車速感
応フィルタ23でフィルタ処理されたスリップ角であ
る。K0は、SATのスリップ角に対する原点勾配であ
り、図6(B)に示す線形モデルの傾きをスリップ角に
対応させたものである。したがって、K0・αf(k)
は、スリップ角αf(k)におけるブラッシュモデルの
SATを表している。
のスリップ角に対する実反力トルクの関係を示す図であ
り、(B)は水直高μ路及びバンク走行時のスリップ角
に対するSAT推定値の関係を示す図である。同図
(B)によると、バンク走行の補正が行われたSAT推
定値は、スリップ角に比例する直線、つまり原点を通る
直線となった。
ク、実反力トルク、補正トルク及び操舵角の経時変化を
示す図であり、(B)はバンク走行時の摩擦トルク、実
反力トルク、補正トルク及び操舵角の経時変化を示す図
である。
に発生するトルクを正の符号で表している。同図(B)
におけるバンクは、左方向のカーブである。バンク進入
時(5〜6[s]付近)に保舵した結果、カーブに沿っ
て左に転舵しようとする負方向の実反力トルクが発生し
た。このような保舵中の実反力トルクの変化は、スリッ
プ角0での実反力トルクの変化(縦方向の変化)として
現れている。
定されている。ここでは、車両はすべて平滑路面を走行
したため、摩擦トルクは4[Nm]付近の一定値になっ
た。補正トルクは、水直高μ路ではほぼ0の値になった
が、バンク路では操舵時に3[Nm]ほどの値になっ
た。
を示す図であり、(A)は水直高μ路走行時の図、
(B)はバンク路走行時の図である。グリップ度は、補
正後のSAT推定値を用いて演算されたものである。同
図によると、誤判定はなく、バンク路走行時であっても
常に高グリップ状態を推定することができた。
30[km/h]走行時のスリップ角に対する実反力ト
ルクの関係を示す図であり、(B)は高μ路及び低μ路
における30[km/h]走行時のスリップ角に対する
SAT推定値の関係を示す図である。なお、この実験
は、平滑水直路面で行われた。同図によると、悪路とバ
ンクに対応する補正(摩擦トルク、補正トルク)がグリ
ップ度推定の基本性能に悪影響を与えないことを確認す
ることができた。
力トルク、摩擦トルク、補正トルク及び操舵角の推定結
果を示す図であり、(A)は高μ路の場合、(B)は低
μ路の場合を示す図である。同図によると、摩擦トルク
は、ほぼ一定値(4[Nm])になった。補正トルク
は、水直路に対応する値(0[Nm])になった。この
結果、グリップ余裕のある高μ路のみならず、グリップ
の低下する低μ路においても、摩擦トルクや補正トルク
を正確に推定することができた。
化を示す図であり、(A)は高μ路の場合、(B)は低
μ路の場合を示す図である。特に低μ路走行時では、操
舵角が大きくなった時のグリップ度の低下を適切に推定
することができた。また、ハンドルの切り増し時に限ら
ず、切り戻し時や保舵状態であっても、精度よくグリッ
プ度を演算することができた。
リップ度推定装置は、操舵軸に作用する実反力トルク
と、操舵系内部のクーロン摩擦等によって生じる摩擦ト
ルクとに基づいて、SAT推定値を演算する。これによ
り、路面外乱によってクーロン摩擦の大きさが変化して
も、その変化に対応して摩擦トルクを推定するので、路
面外乱の影響を受けることなく精度よくSATを推定す
ることができる。そして、SAT推定値を用いてグリッ
プ度を演算するので、路面外乱の影響を受けずに高精度
のグリップ度を推定することができる。
なるに従ってカットオフ周波数が高く設定される車速感
応フィルタ23,24を備えているので、車速が低い場
合には路面からの低周波外乱に対応することができ、車
速が高い場合には推定演算の応答性を確保することがで
きる。
走行時では、操舵系の中立点の変化によって生じる実反
力トルクの変化量を補正トルクとして演算することによ
り、SAT推定値を精度よく演算することができる。
2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の
形態と同一の部位については同一の符号を付し、重複す
る説明は省略する。
プ度推定装置の構成を示すブロック図である。本実施の
形態では、ECU20は、図1に示した補正トルク推定
部27に代えて、バンク走行時の補正スリップ角を推定
する補正スリップ角推定部30を備えている。
プ角推定部30は、バンク走行時の操舵の中立点変化に
よって生じるスリップ角の変化を検出し、これをバンク
補正を行うための補正スリップ角として推定する。バン
ク走行時には、操舵系の中立点が変化する。スリップ角
とSAT推定値との関係を用いてグリップ度を推定する
場合、実際にはグリップ度が高いにもかかわらず、スリ
ップ角がある程度の値であってもSAT推定値がゼロ付
近の値になってグリップ度が低くなるおそれがある。
反力トルクが摩擦トルクを超える操舵開始時のスリップ
角からバンク走行時の中立点の変化をスリップ角の変化
として検出し、この変化を補正スリップ角として推定す
る。
リップ角に対する実反力トルクの関係を示す図である。
同図では、ハンドルを左方向に操舵する場合に生じる実
反力トルク、スリップ角を正の符号で表している。
に打ち勝つ時点の実反力トルクは、クーロン摩擦に埋も
れるような値ではなく、かつ路面μに応じたグリップ低
下の影響を受けるほどの大きな値ではない。実反力トル
クとスリップ角の関係は、操舵系の中立点の変化のみ反
映する。
ーロン摩擦に打ち勝つ時点のスリップ角から水直路を想
定した場合に予測されるスリップと、現時点のスリップ
角と、の差をバンクによって生じたスリップ角と判定
し、この値を補正スリップ角とする。
は、車速感応フィルタ23でフィルタ処理されたスリッ
プ角αfと、後述のSAT推定値TSATを用いて、次の
(35)式に従って補正スリップ角α1を演算する。
形態と同様にして、SAT推定値T SATを演算する。な
お、(27)式、(28)式及び(30)式において
は、補正トルクTcorrect=0を代入して、SAT推定
値TSATを演算する。
部29は、車速感応フィルタ23でフィルタ処理された
スリップ角と、SAT推定部28で演算されたSAT推
定値と、補正スリップ角推定部30で推定された補正ス
リップ角とに基づいて、横方向の摩擦力余裕に相当する
グリップ度を推定する。
(36)式に従って、グリップ度g(k)を演算する。
時のスリップ角に対する実反力トルクの関係を示す図で
あり、(B)は水直高μ路及びバンク走行時のスリップ
角に対するSAT推定値の関係を示す図である。同図
(B)によると、バンク補正(補正スリップ角)によっ
て、バンク路走行時のスリップ角は正方向に補正され
た。したがって、SAT推定値は、第1の実施の形態と
同様に、スリップ角に比例する直線、つまり原点を通る
直線となった。
プ度及び操舵角の経時変化を示す図である。同図による
と、第1の実施の形態と同様に、バンク路走行において
も適切に高グリップ判定を行うことができた。
リップ度推定装置は、バンク路走行時において、操舵系
の中立点の変化によって生じるスリップ角の変化量を補
正スリップ角として演算することにより、SAT推定値
を精度よく演算することができる。
態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載し
た範囲内で種々の設計上の変更を行うことができる。例
えば、第1及び第2の実施の形態では、電動式パワース
テアリング装置を用いてグリップ度を演算する場合を例
に挙げて説明したが、油圧式パワーステアリング装置を
用いることもできる。この場合、油圧式パワーステアリ
ング装置の油圧等を計測して操舵トルク及びアシストト
ルクに対応するトルクを検出することで、上述した実施
の形態と同様にしてグリップ度を推定することができ
る。
推定装置は、操舵軸に加えられる反力トルクと、操舵系
の内部摩擦に応じた摩擦トルクとに基づいて、セルフア
ライニングトルクを推定することにより、路面外乱の影
響を受けることなく、ヒステリシス特性が除去された、
高精度のセルフアライニングトルクを推定することがで
きる。
リップ角に応じた基準モデルにおけるセルフアライニン
グトルクと、セルフアライニングトルク推定装置により
推定されたセルフアライニングトルクとに基づいて、タ
イヤの横方向のグリップ度を推定することにより、路面
外乱の影響を受けることなく、高精度のグリップ度を推
定することができる。
定されたスリップ角と、操舵軸に加えられる反力トルク
と、操舵系の内部摩擦に応じた摩擦トルクと、操舵系の
中立点の変化に応じた補正量とに基づいて、タイヤの横
方向のグリップ度を推定することにより、どのような路
面を走行しても、路面外乱の影響を受けることなく、高
精度のグリップ度を推定することができる。
構成を示す図である。
ルクTrの経時変化を示す図である。
る実反力トルクの関係を示す図である。
図であり、(A)はハンドル切り増し中の図であり、
(B)はハンドル切り戻し直後の図である。
するSAT推定値TSATの関係を示す図であり、(A)
は摩擦トルクの大きさを示す図、(B)はヒステリシス
除去演算の概念を説明する図である。
したブラッシュモデルを示す図であり、(A)は横スリ
ップに対する横力の関係を示す図、(B)は横スリップ
に対するSATの関係を示す図である。
関係を示す図である。
プ角に対する実反力トルクの関係を示す図であり、
(B)は水直高μ路及びバンク走行時のスリップ角に対
するSAT推定値の関係を示す図である。
力トルク、補正トルク及び操舵角の経時変化を示す図で
あり、(B)はバンク走行時の摩擦トルク、実反力トル
ク、補正トルク及び操舵角の経時変化を示す図である。
あり、(A)は水直高μ路走行時の図、(B)はバンク
路走行時の図である。
m/h]走行時のスリップ角に対する実反力トルクの関
係を示す図であり、(B)は高μ路及び低μ路における
30[km/h]走行時のスリップ角に対するSAT推
定値の関係を示す図である。
擦トルク、補正トルク及び操舵角の推定結果を示す図で
あり、(A)は高μ路の場合、(B)は低μ路の場合を
示す図である。
あり、(A)は高μ路の場合、(B)は低μ路の場合を
示す図である。
のECUの機能的な構成を示すブロック図である。
する実反力トルクの関係を示す図である。
ップ角に対する実反力トルクの関係を示す図であり、
(B)は水直高μ路及びバンク走行時のスリップ角に対
するSAT推定値の関係を示す図である。
角の経時変化を示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手
段と、 操舵のアシストトルクを検出するアシストトルク検出手
段と、 前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルク
と、前記アシストトルク検出手段により検出されたアシ
ストトルクとに基づいて、操舵軸に加えられる反力トル
クを推定する反力トルク推定手段と、 操舵系の内部摩擦に応じた摩擦トルクを推定する摩擦ト
ルク推定手段と、 前記反力トルク推定手段により推定された反力トルク
と、前記摩擦トルク推定手段により推定された摩擦トル
クとに基づいて、セルフアライニングトルクを推定する
セルフアライニングトルク推定手段と、 を備えたセルフアライニングトルク推定装置。 - 【請求項2】 前記摩擦トルク推定手段は、前記反力ト
ルク推定手段により推定された絶対値が最大になるとき
の反力トルクと、操舵系の切り戻し時の反力トルクとの
差に基づいて、前記摩擦トルクを推定することを特徴と
する請求項1記載のセルフアライニングトルク推定装
置。 - 【請求項3】 車速を検出する車速検出手段と、 前記車速検出手段により検出された車速に応じたカット
オフ周波数が設定され、前記反力トルク推定手段により
推定された反力トルクに対してローパスフィルタ処理を
施すローパスフィルタと、を更に備え、 前記摩擦トルク推定手段は、前記ローパスフィルタで処
理された反力トルクを用いて前記摩擦トルクを推定し、 前記セルフアライニングトルク推定は、前記ローパスフ
ィルタで処理された反力トルクを用いて前記セルフアラ
イニングトルクを推定することを特徴とする請求項1ま
たは2記載のセルフアライニングトルク推定装置。 - 【請求項4】 操舵系の中立点の変化に応じた補正トル
クを推定する補正トルク推定手段を更に備え、 前記セルフアライニングトルク推定手段は、前記補正ト
ルク推定手段により推定された補正トルクを更に用い
て、前記セルフアライニングトルクを推定することを特
徴とする請求項1から3のいずれか1項記載のセルフア
ライニングトルク推定装置。 - 【請求項5】 前記セルフアライニングトルク推定手段
は、操舵系の切り戻し前後の摩擦トルクの変化に応じて
前記補正トルクを調整し、操舵系の切り戻し後の摩擦ト
ルクと前記調整後の補正トルクとを用いて前記セルフア
ライニングトルクを推定することを特徴とする請求項4
記載のセルフアライニングトルク推定装置。 - 【請求項6】 スリップ角を推定するスリップ角推定手
段と、 セルフアライニングトルクを推定する請求項1から5の
いずれか1項記載のセルフアライニングトルク推定装置
と、 前記スリップ角推定手段により推定されたスリップ角に
応じた基準モデルにおけるセルフアライニングトルク
と、前記セルフアライニングトルク推定装置により推定
されたセルフアライニングトルクとに基づいて、タイヤ
の横方向のグリップ度を推定するグリップ度推定手段
と、 を備えた横グリップ度推定装置。 - 【請求項7】 スリップ角を推定するスリップ角推定手
段と、 操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、 操舵のアシストトルクを検出するアシストトルク検出手
段と、 前記操舵トルク検出手段により検出された操舵トルク
と、前記アシストトルク検出手段により検出されたアシ
ストトルクと、に基づいて、操舵軸に加えられる反力ト
ルクを推定する反力トルク推定手段と、 操舵系の内部摩擦に応じた摩擦トルクを推定する摩擦ト
ルク推定手段と、 前記スリップ角推定手段により推定されたスリップ角
と、前記反力トルク推定手段により推定された反力トル
クとを少なくとも用いて、操舵系の中立点の変化に応じ
た補正量を推定する補正量推定手段と、 前記スリップ角推定手段により推定されたスリップ角
と、前記反力トルク推定手段により推定された反力トル
クと、前記摩擦トルク推定手段により推定された摩擦ト
ルクと、前記補正量推定手段により推定された補正量と
に基づいて、タイヤの横方向のグリップ度を推定するグ
リップ度推定手段と、 を備えた横グリップ度推定装置。 - 【請求項8】 前記補正量推定手段は、前記補正量とし
て操舵系の中立点の変化に応じた補正スリップ角を推定
することを特徴とする請求項7記載の横グリップ度推定
装置。 - 【請求項9】 前記補正量推定手段は、前記摩擦トルク
推定手段により推定された摩擦トルクを更に用いて、前
記補正量として操舵系の中立点の変化に応じた補正トル
クを推定することを特徴とする請求項7記載の横グリッ
プ度推定装置。
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