JP2003311941A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

Info

Publication number
JP2003311941A
JP2003311941A JP2002116872A JP2002116872A JP2003311941A JP 2003311941 A JP2003311941 A JP 2003311941A JP 2002116872 A JP2002116872 A JP 2002116872A JP 2002116872 A JP2002116872 A JP 2002116872A JP 2003311941 A JP2003311941 A JP 2003311941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording medium
unit
post
water content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002116872A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003311941A5 (ja
Inventor
Takeshi Irisawa
剛 入澤
Nobuhiko Takekoshi
信彦 竹腰
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002116872A priority Critical patent/JP2003311941A/ja
Priority to US10/414,227 priority patent/US7004554B2/en
Publication of JP2003311941A publication Critical patent/JP2003311941A/ja
Publication of JP2003311941A5 publication Critical patent/JP2003311941A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/0015Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form for treating before, during or after printing or for uniform coating or laminating the copy material before or after printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/335Structure of thermal heads
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/30Embodiments of or processes related to thermal heads
    • B41J2202/33Thermal printer with pre-coating or post-coating ribbon system

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録媒体の水分量に応じて、熱転写ヘッドの
発生熱量を制御することにより、記録媒体に対して均一
なラミネート処理を施す。 【解決手段】 インク液滴を吐出するノズルを複数備え
たインクジェット記録ヘッド1を用い、入力された画像
信号に基づき記録媒体に対して画像形成を行う記録部2
0を備えると共に、記録ヘッド300から発した熱エネ
ルギーを付与することにより記録部20にて画像形成さ
れた記録媒体の画像形成面にシート状の保護材を貼着し
て保護層を形成する後処理部70とを有する。そして、
前記記録ヘッド300によって記録媒体に付与される熱
エネルギーは、記録媒体へのインクの打込み量などの記
録条件に基づき、制御手段によって制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドによっ
て記録媒体上にインクを吐出することにより、画像など
の記録を行うインクジェット記録装置、特に、記録後に
サーマルヘッドによって記録媒体の表面にラミネート処
理を施すことにより保護層を形成する後処理部を有する
インクジェット記録装置に関し、例えば、プリンター、
複写機、ファクシミリ等の機能を有するインクジェット
記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ
等を含む複合機やワークステーションの出力機器として
用いられるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録情報に基づいて用紙やプラスチック
薄板(OHPなど)等の種々の記録媒体(記録材)に対
して様々な画像(文字や記号なども含む)を出力するも
のとして、種々の記録装置が用いられている。この記録
装置としては、使用する記録手段の記録方式により、イ
ンクジェット方式、ワイヤドット方式、感熱方式、昇華
・熱転写方式、電子写真方式、銀塩写真方式等に分ける
ことができる。
【0003】このうち、インクジェット記録装置は、記
録ヘッドの吐出口からインク滴(記録性向上液の液滴も
含む)吐出飛翔させるものであり、記録媒体に対して記
録ヘッドを接触させることなく記録を行うことができる
ため、静粛性に優れると共に、記録ヘッドからインクを
吐出する普通紙から凹凸のある記録媒体まで、様々な記
録媒体に対して特別の処理を必要とせずに高精細な画像
を高速で記録することができる。また、多色のインクを
使用してカラー画像を記録するのが容易であり、安価に
構成し得ると共に、ランニングコストも安いという利点
も有している。
【0004】特に、電気熱変換体の発する熱エネルギー
によってインクに気泡を発生させ、その気泡の発生圧力
によってインク滴を吐出させるようにした所謂バブルジ
ェット(登録商標)方式の記録手段(記録ヘッド)にあ
っては、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体
製造プロセスを経て、基板上に電気熱変換体、電極、液
路壁、天板などを形成し、高密度の液路配置(吐出口配
置)を実現することが可能となっており、記録ヘッドを
特にコンパクトに構成することができる。
【0005】また、インクジェット式の記録装置は、シ
リアルタイプとフルラインタイプとに大別される。この
うち、シリアルタイプのインクジェット記録装置におい
ては、記録媒体を所定の記録位置にセットした後、記録
手段(記録ヘッド)をキャリッジと共に主操作方向へと
往復移動させて画像(文字や記号などを含む)の記録動
作を行うと共に、1行分の記録を終了した後に所定量の
紙送り(副走査)を行ない、この記録動作と記録媒体の
送り動作とを繰り返して行うことにより、記録媒体の所
望範囲に画像を記録するようになっている。一方、フル
ラインタイプのインクジェット記録装置にあっては、記
録手段を定位置に固定し、記録媒体のみを副走査方向へ
と移動させながら記録を行うことによって記録媒体の全
体に画像を記録するものとなっている。
【0006】本発明においては、いずれの方式であって
も適用可能であるが、以下、汎用のインクジェット記録
装置として最も一般的に使用されているシリアルタイプ
のインクジェット記録装置を例として説明する。
【0007】図24は、従来一般に用いられているシリ
アルタイプのインクジェット記録装置の記録部20の構
成を模式的に示す説明斜視図である。
【0008】図24において、1は記録媒体に対してイ
ンク液滴を吐出して記録を行う複数の記録ヘッドからな
る記録手段であり、ここではイエロー、シアン、マゼン
タ、ブラックの4色のインクをそれぞれ吐出する4種類
の記録ヘッド1Y,1C,1M,1Bkが設けられてい
る。また、19はこれら各記録ヘッドにインクを供給す
るインク供給部であり、ここでは、イエロー、シアン、
マゼンタ、ブラックの4色のインクをそれぞれ貯留する
4種類のインクタンクとなっている。
【0009】一方、23は搬送ローラ23であり、この
搬送ローラ23は、不図示の紙送りモータによって駆動
され、紙等の連続紙またはカットシート形態で代表され
る記録媒体23aを搬送する。この搬送ローラ23は高
精度で回転し、記録媒体23aの移動量を決定する。
【0010】ところで、前記インクジェット方式によっ
て形成された出力画像は、液体インクを十分に吸収する
ような材質で形成された記録媒体を用いるため、画像形
成後も、水などをはじめとして様々な物質を吸収し易い
という特性を有している。例えば、水分を吸収し得る記
録媒体に画像が形成されている場合、この記録媒体に対
して水溶性インクやアルコール溶剤などを含んだインク
を用いて何らかの記載を行うと、記録装置にて形成され
ている画像にも滲みが発生するという不都合が発生する
ことがある。また、クリアファイルなどで良く用いられ
る塩化ビニルやポリプロピレンなどの樹脂から生じる不
活性ガスや、タバコの煙などが周囲に存在した場合に
は、これらを吸収してしまい、記録画像に褪色が生じる
こともある。
【0011】このようにインクジェット方式によって画
像形成された記録媒体は、耐水性、耐候性に弱く、保存
性に欠けるという課題があり、さらに、インク吸収性の
良い材料によって形成された記録媒体を用いると、記録
後の記録媒体には光沢感がなくなって質感が低下すると
いう不都合もある。これに対し、光沢感のあるフィルム
などを基材とする記録媒体を使用すると、記録後も比較
的光沢感のある画像が得られる反面、表層の塗工層だけ
でインクを吸収しなければならないため、インク吸収性
が悪いという新たな問題が生じる。このため、画像を記
録した後に、記録媒体の表面を透明または半透明のフィ
ルムや板状部材でラミネートしたり、オイルやワックス
剤を塗工するといった後処理を施すことが従来から提案
されている。
【0012】しかしながら、オイルやワックス剤などの
後処理液を記録後に塗工するような後処理の場合には、
既にインクを吸収している個所と吸収していない個所と
で、後処理液の吸収容量が異なるという問題が生じる。
そこで、後処理前に嵌挿手段によって記録媒体を乾燥さ
せることにより、後処理液を均一に塗工でき、インクが
吸収されている箇所も十分にカバーできるようにするこ
とも提案されている。ところが、このような後処理液を
塗布するものにあっては、塗布した後処理液を記録媒体
に定着させるべく乾燥工程を設ける必要があり、装置が
大型化するという課題がある。
【0013】一方、出力された記録媒体の表面に熱転写
方式などによってラミネート加工を施すものにあって
は、装置を比較的小型に形成することができ、しかも記
録媒体の耐候性、耐水性を高めることができるものとし
て評価されている。この記録媒体の表面にラミネート加
工を施すものとして、例えば、特開昭62−16158
3号公報、特開2001−232782号公報などに示
すものが知られている。ここで、図25に基づきこのラ
ミネート加工を施す後処理部を有する記録装置を説明す
る。図25に示す記録装置は、図24で説明したものと
同様の構成を有するインクジェット記録部20を備えて
おり、記録媒体23aに対する記録動作は、図5に示し
たものと同様に、記録媒体23aを矢印Sy方向へと搬
送すると共に、記録ヘッド1を矢印Sa、Sb方向に走
査しながら記録動作を行う。
【0014】そして、この記録ヘッド1の走査に合わせ
るように記録媒体23aは、一対の搬送ローラ23によ
って所定量、精度良く搬送される。記録ヘッド1は、例
えば、熱エネルギーを利用してインク吐出口からインク
を吐出する構成となっている。なお、図25では、説明
の都合上、記録媒体23aが記録前給紙部から、後処理
部70まで繋がっているように模式的に記載されている
が、実際には、記録媒体の最大記録長は、記録が完了し
た時点で後処理部より搬送方向手前に位置するように設
定されている。
【0015】記録動作が完了するまでは、記録媒体は記
録ヘッドによる記録動作に伴なって所定量づつ搬送され
て行くが、後処理部70による後処理動作時には、任意
の一定速度で記録媒体が搬送されるようになっており、
この搬送動作の切換を行う上で、上記距離が緩衝用の距
離としての役割を果たすようになっている。画像形成後
の記録媒体23aは、図外のローラ対によって後処理部
70へと導かれる。
【0016】後処理部70には、周知の熱転写記録方式
を採るフルライン型のサーマルヘッドと200と、その
サーマルヘッドに対向したプラテンローラ210と、転
写フィルムFを捲装してなる巻き出しローラ81Aと、
この巻出しローラ81Aから繰り出された転写フィルム
Fを巻き取る巻取りローラ81Bとからなる。前記巻出
しローラ81Aから巻取りローラ81Bに至る転写フィ
ルムFは、前記記記録ヘッド300に架け渡され、均一
かつ一定の張力をもって搬送されるように構成されてい
る。
【0017】このように構成された後処理部70におい
て、記録媒体23aが後処理部に給送されると、略画像
形成幅もしくは記録媒体23aの幅に対し、サーマルヘ
ッド300によって熱が印加される。これにより、転写
フィルムFから、透明の樹脂、ワックス若しくは、それ
ら両方が記録媒体23aの記録面表層に転写され、透明
な保護層が形成される。このとき、保護層を担持してい
る転写フィルムの基材(ポリエチレンテレフタレート
(以下、PETと称す)等)は、ローラ81Bに巻き取
られ、使用後は、破棄し得るようになっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな記録装置では、後処理部において透明保護層を記録
媒体に加熱して転写させるようになっているため、転写
に最適な熱量が、記録媒体表面に吸収される水分量によ
って変動するという問題がある。すなわち、記録媒体の
表層に水分を多く吸収している箇所では、水の熱容量が
大きく、加熱した際に水分が蒸発して気化熱が奪われる
ことにより十分に温度が上がらないという現象が生じ
る。また、逆に水分量の少ない箇所では水の熱容量が小
さく、温度が上がり過ぎるという現象が発生し、これに
より、記録媒体の水分量によってフィルムの転写性が大
きく異なってしまい、均一かつ安定した転写性が得られ
ないとう問題が生じる。さらにこうした傾向は、濃淡イ
ンクなどを用いる場合のようにインクの平均打ち込み量
が多くなればなるほど、また記録速度が速くなるほど顕
著になる。
【0019】上記のような、記録媒体の水分量は、前記
インクジェット記録工程における記録媒体へのインク打
込み量、記録媒体周囲の環境(温度、湿度)、及び記録
によって記録媒体にインクが打込まれてからラミネート
処理を行うまでの経過時間(記録媒体中の水分の蒸発
量)等によって大きく左右される。このため、従来のラ
ミネート処理部を備えたインクジェット記録装置では、
記録媒体に対して均一な保護層を安定して形成すること
が極めて困難であった。
【0020】また、熱転写記録方式を採る記録ヘッドを
用いて画像データの記録を行う記録装置において、画像
データや、熱転写記録入力パルスの駆動履歴、あるいは
過去データによって実際に印加するパルス駆動等を制御
する構成は、特許第2570715、2879784、
3088520号等でも述べられている。しかしなが
ら、この従来の記録装置にあっては、熱転写方式を採る
記録ヘッドを画像データの記録に使用するものであっ
て、記録媒体にラミネート処理を施すものではなく、記
録媒体に対するラミネート処理の均一化を図るものとは
なっていなかった。
【0021】また、インクジェット記録方式による記録
画像の定着条件を記録データによって制御することが特
許第2761671号等によって提案されているが、こ
こに記載の構成は、インクジェット記録したインクを乾
燥処理後に均一に乾燥させることを目的としたものであ
り、ラミネート処理を施すためのものとはなっていな
い。
【0022】本発明は、上記従来技術の課題に着目して
なされたものであり、記録媒体の水分量に応じて、熱転
写ヘッドの発生熱量を制御することにより、記録媒体に
対して均一な後処理を施すことができるインクジェット
記録装置の提供を目的とする。より具体的には、本発明
は、インクジェット画像形成工程でのインク打込み量、
画像形成からラミネート処理を行なうまでの経過時間、
環境温度、湿度によって変化する記録媒体の水分量等を
考慮して熱転写ヘッドの発生熱量制御を行うようにした
インクジェット記録装置の提供を目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明は次のような構成を有するものとなっている。
【0024】すなわち、本発明は、インク液滴を吐出す
るノズルを複数備えたインクジェット記録ヘッドを用
い、入力された画像信号に基づき記録媒体に対して画像
形成を行う記録部と、サーマルヘッド等から発した熱エ
ネルギーを付与することにより、前記記録部にて画像形
成された記録媒体の画像形成面にシート状の保護材を貼
着して保護層を形成する後処理部と、を有するインクジ
ェット記録装置において、前記記録部の記録条件に基づ
き、前記保護材に付与する熱エネルギーを部分的に変化
させ得る制御手段を備えたことを特徴とするものであ
る。これによれば、画像信号に応じて変動する後処理部
での駆動を、各種の記録条件に応じて最適な状態で行う
ことができる。
【0025】また、前記サーマルヘッドとしては、前記
記録媒体に重合させた保護材に対し、熱の付与範囲を変
更し得るものとすることが望ましく、例えば、前記サー
マルヘッドは、前記記録ヘッドによって記録される画素
単位で独立に熱エネルギーを付与し得る複数の加熱体か
らなり、前記各加熱体は電気的駆動パルスを印加するこ
とによってその駆動パルスのパルス波形に応じた熱エネ
ルギーを発するものとすることが考えられる。
【0026】また、前記制御手段としては、前記記録部
の記録条件に応じて前記各加熱体に印加する駆動パルス
のパルス波形を制御するものとすることが考えられ、例
えば、前記制御手段を、前記記録部の記録条件に応じて
前記各加熱体に印加する駆動パルスのパルス幅を決定す
るパルス幅決定手段を有するものとしたり、前記記録部
の記録条件に応じて前記各加熱体に印加する駆動パルス
の電圧を決定するパルス電圧決定手段を有するものとす
ることが考えられる。
【0027】また、前記記録部の記録条件としては、記
録媒体に形成すべき形成画像を構成する各画素に対する
インク打込み量とすることが考えられ、これによれば、
高精細な後処理が可能となり、優れた後処理状態を得る
ことができる。また、前記記録部の記録条件としては、
前記記録ヘッドの各ノズルからのインク吐出量を推測で
きる代用パラメータとすることが考えられ、これによれ
ば、高速の記録動作時などのように、高速処理を要求さ
れる場合にも対応することができる。
【0028】また、前記記録ヘッドとしては、インク吐
出用のエネルギー発生手段として電気熱変換体を各ノズ
ル内に有するものとすることができ、その場合には、前
記記録条件として、前記記録ヘッドもしくはその近傍の
温度を含むものとすることが望ましい。すなわち、この
場合には、記録部におけるインク打込み量だけでなく、
環境温度なども反映させることができ、より適切な後処
理動作制御を行うことができる。
【0029】また、本発明は、前記記録部と前記後処理
部との間に前記インク及び記録媒体に含浸された水分を
乾燥させる乾燥部を備えることを特徴とするものであ
り、これによれば、記録時に吸収された過度の水分量を
乾燥・除去することができ、後処理時のラチチュードを
拡大することができる。
【0030】また、本発明は、前記記録部の記録条件
を、インクジェット記録ヘッドの記録駆動後に吐出量を
推測できる代用パラメータとしたものであり、これによ
れば、前記乾燥部の制御とサーマルヘッドによる熱転写
時の制御の双方を行うことが可能になる。
【0031】さらに、前記記録条件として乾燥部の駆動
状態、例えば乾燥部の消費エネルギーを含むものとすれ
ば、前記乾燥状態のばらつきなども考慮した制御が可能
となり、より後処理動作制御を高精度に行うことが可能
となり、記録媒体の乾燥不足などを補うことも可能とな
る。なお、記録条件は、乾燥部の温度とすることが考え
られる。
【0032】また、本発明は、記録媒体に画像データに
基づきインクジェット記録ヘッドによる画像形成を行う
記録部と、サーマルヘッドから発した熱エネルギーを付
与することにより、前記記録部にて画像形成された記録
媒体の画像形成面にシート状の保護材を貼着して保護層
を形成する後処理部と、を有するインクジェット記録装
置において、前記後処理部にて後処理を施す直前の記録
媒体の水分含有量を予測する水分量予測手段と、前記水
分量予測手段によって予測された水分含有量に応じて前
記保護材に付与する熱エネルギーを部分的に変化させる
制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0033】そして、前記水分量予測手段としては、前
記記録部における記録媒体へのインク打込み量と、前記
記録部を通過してから後処理部に達する直前までの水分
蒸発量とに基づき、後処理を施す直前の記録媒体の水分
含有量を予測するものとすることが考えられ、これによ
れば、記録媒体の搬送経路長や搬送速度などに拘わりな
く、後処理部に対する制御を適正に行うことができる。
【0034】また、前記水分量予測手段としては、前記
記録部によって記録を行われてから後処理部に達する直
前までの経過時間に基づき水分蒸発量を予測し、その予
測水分蒸発量とインク打込み量とに基づき、後処理を施
す直前の記録媒体の水分含有量を予測することが考えら
れる。
【0035】また、前記水分量予測手段は、記録媒体搬
送方向における画像長と、前記記録部にて記録を行われ
てから後処理部に達する直前までの経過時間とに基づき
水分蒸発量を予測し、その予測水分蒸発量とインク打込
み量とに基づき、後処理を施す直前の記録媒体の水分含
有量を予測するものとすることも可能である。
【0036】また、前記水分量予測手段としては、前記
サーマルヘッドを駆動する駆動パルス数と、前記記録部
にて記録を行われてから後処理部に達する直前までの経
過時間に基づき水分蒸発量を予測し、その予測水分蒸発
量とインク打込み量とに基づき、後処理を施す直前の記
録媒体の水分含有量を予測するように構成することも可
能である。
【0037】また、前記発明において、さらに、前記サ
ーマルヘッドの温度を検出するサーマルヘッド温検出手
段を設ける一方、前記制御手段を、前記水分量予測手段
によって予測した後処理部にて後処理を施す直前の記録
媒体の水分含有量と、前記サーマルヘッド温検出手段に
よって検出されたサーマルヘッドの温度とに基づき、前
記保護材に付与する熱エネルギーを部分的に変化させる
ものとすることも可能である。
【0038】また、前記制御手段としては、前記水分量
予測手段によって予測した後処理部にて後処理を施す直
前の記録媒体の水分含有量と、前記サーマルヘッド温検
出手段によって検出されたサーマルヘッドの温度に加
え、環境温度と環境湿度の少なくとも一方を考慮して前
記保護材に付与する熱エネルギーを部分的に変化させる
ものとすることも可能である。
【0039】また、前記水分量予測手段としては、一定
サイズの領域毎に記録媒体の水分含有量を予測するよう
にすることが考えられ、例えば、前記後処理部にて後処
理を施す直前の記録媒体の水分含有量を、記録媒体の搬
送方向とこれと交差する方向の2方向において複数に分
割された領域毎に判断するものとしたり、前記後処理部
にて後処理を施す直前の記録媒体の水分含有量を、記録
媒体の搬送方向において複数に分割された領域毎に判断
するものとしたりすることが可能である。
【0040】以上のように、本発明は、インクジェット
記録ヘッドにて記録媒体に画像を形成した後、画像形成
面に対して熱転写方式により保護層を形成するに際し、
記録媒体に含まれる水分量を予測し、その水分量に応じ
てサーマルヘッドの駆動を制御するため、保護層の適正
な形成が可能となる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。 (第1の基本構成)まず、本発明の実施形態に適用する
インクジェット記録装置の第1の基本構成を説明する。
【0042】図1は本実施形態に適用するインクジェッ
ト記録装置の概略構成を示す縦断側面図である。図1に
おいて、画像形成装置の記録部は、先に図24において
説明したものと略同様であり、記録媒体23aに対し、
インクジェット方式を採る記録ヘッド1が図中、ガイド
軸24aに沿って主走査方向に往復移動すると共に、記
録媒体23aを副走査方向へと簡潔的に送りながら画像
を記録して行く所謂シリアルプリンタ型の構成を採るも
のとなっている。なお、記録部構成自体は周知であるの
で、ここではこれ以上の説明は省略する。
【0043】前記記録部20によって記録される記録媒
体23aは、カセット11に積載・準備されている。そ
して、画像形成動作時には、搬送ローラ12によってカ
セット11から記録媒体23aが排出され、搬送ローラ
23によって前述したように記録ヘッド1の往復動作に
伴なって所定量ずつ搬送され、画像が形成される。記録
媒体の搬送方向において記録部20より下流側には、一
対の搬送ローラ22が設けられ、記録媒体はこの搬送ロ
ーラ22によって後処理部70へと給送される。後処理
部70の入口近傍には、一対の乾燥ローラ72A,72
Bが具備され、両ローラによる記録媒体の挟持部分(以
下、ニップとも言う)を通過した記録媒体23aはこの
ローラによって内方へと搬送されつつ乾燥される。な
お、ここで生じた水蒸気等は、排気ファン220にて機
外へと排出される。
【0044】そして、乾燥ローラ72A,72Bを通過
した記録媒体は、引き続き記録ヘッド300とプラテン
ローラ210のニップへと搬送され、ここで転写フィル
ムと圧接する。この熱転写用の転写フィルム205は、
繰出しローラ81Aに捲装されており、ここから繰出さ
れた転写フィルム205は、記録ヘッド300とこれに
対向するプラテンローラ210との間を経て巻取りロー
ラ81Bに巻き取られるようになっている。また、転写
フィルムには、アイドルローラなどの付勢力によって転
写フィルムにしわなどが発生しないように常に均一のテ
ンションがかけられている。なお、この転写フィルム
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)などからな
る耐熱性有する基材の一面に熱溶融性を有する透明樹脂
層などを形成したものとなっている。
【0045】サーマルヘッドとプラテンローラ210と
のニップに達した記録媒体は、その記録面表層が転写フ
ィルムの透明樹脂層に接し、この透明樹脂層がサーマル
ヘッドの発する熱によって記録媒体の表層に熱転写さ
れ、その後、後排紙ローラ80によって、排紙ガイド6
4上へと排出される。また、記録媒体に透明樹脂層を転
写させた後の転写フィルムの基材は、巻取りローラ72
Bに巻き取られて行く。
【0046】なお、前記インク乾燥用の乾燥ローラ72
Aの同軸円中心には、図示のように、その乾燥ローラの
周面を加熱するヒータが設けられている。本実施例で
は、そのヒータとして電子写真方式の加熱定着などで汎
用されるハロゲンヒータを用いたが、この形態は、乾燥
ローラの周面を略均一に加熱できれば良く、図示の構成
に限定されるものではない。例えば、他の例として、ロ
ーラの外方にヒータを設け、表層を加熱制御するように
構成しても良い。
【0047】また、ここで用いた記録ヘッド300、プ
ラテンローラ210、熱転写用の転写フィルムなどは、
従来から用いられているものを適用可能であり、特定の
構成に限定されるものではない。但し、転写フィルム
は、染色されていない(染色する物質などを含まない)
透明材質を用いることが望ましく、さらに紫外線(U
V)吸収剤などを混入したものなどを適用すれば、記録
媒体の耐候性をより一層高めることができる。
【0048】ところで、前記インクジェット方式によっ
て画像形成された出力画像は、出力直後に重ねたり、触
れたりすると、乾燥しきれていないインクが画像やその
他の不要な箇所に付着することがあった。また、高速記
録を行った場合には、多量の水分を含んだ液体(イン
ク)が表面に付着されるため、その部分が一時的に伸び
たり、その伸びた部分が急速に乾燥を始めることで縮ん
だりして、記録媒体にカール、波打ちなどが発生し、記
録物の質感が損なわれたり、画像形成装置の排紙部にお
ける積載性が低下したりするという問題があった。その
ため、インクジェット記録後、後処理前に乾燥手段を設
け、それらを緩和することが非常に有効うであることが
確認されている。
【0049】また、上記のようにフィルムで記録媒体を
覆うような後処理(以下、ラミネート処理とも言う)を
画像記録後自動的に行うことができる画像形成装置の場
合、インク等の液体を含んだ状態で、記録媒体の上から
転写フィルムをラミネートするために、ラミネート時に
インク溶剤の水等が蒸発して、内部に気泡が発生した
り、ラミネート後にインクが乾燥していないために転写
フィルムが動くという、所謂マイグレーション現象が発
生し、それによって色味が変化する等の種々の問題が発
生することがあった。このため、本実施形態のように乾
燥手段を設けた場合には、上記のような現象の発生を解
消または抑制することが可能となる。
【0050】特に記録媒体を構成する紙基材は、裏面に
バックコート材等が設けられており、表面からの水分の
浸透は可能とするが、裏面からの水分の蒸発を行い得な
い構成になっている場合もある。このような場合、紙基
材内に進入した水分が閉じ込められ、上記のマイグレー
ション現象の発生をより顕著にするとなった。こうした
バックコート材は、一般に、耐水性、耐ガス・オゾン性
の向上、並びに質感を銀塩写真方式の印画紙の風合いに
近づけることを目的とした高級紙に設けられていること
が多い。
【0051】なお、上記構成では、後処理部70に乾燥
部(乾燥ローラ72A,72B)が設けられている場合
を例に採り説明したが、後述する本発明の特徴的構成を
用いる上で、上記乾燥部は不可欠なものではなく、乾燥
部を備えない構成に対しても適用可能である。例えば、
従来例で述べたように乾燥部の無い(図25で説明した
ような)インクジェット記録装置においても本発明は適
用可能である。
【0052】(第1の実施形態)次に、本発明の特徴的
構成における第1の実施形態を図面と共に説明する。な
お、この第1の実施形態は、上記第1の基本構成を備え
るものとなっている。この第1の実施形態は、インクジ
ェットヘッド記録によって画素に対するインク打込み量
を算出もしくは想定し、インク打ち込み量が多い場合に
は、後処理部に用いる熱転写ヘッドの印加エネルギーを
大きくし、逆に少ない場合には印加エネルギーを小さく
するように熱転写ヘッドの駆動条件を決定することを特
徴とする。つまり、インク打込み量を各色画素毎に積算
し、熱転写ヘッドが、画素の記録パターンに応じたエネ
ルギー制御を行うことを特徴とする。
【0053】ここで、図2に基づき、本実施形態におけ
る特徴をより具体的に説明する。図2はインクジェット
記録装置において、記録ヘッドとによって記録される各
インクの記録パターン及び、各画素の合計濃度を示す説
明図である。図2には、6×6個の画素からなる領域に
日の丸の国旗が青空と芝生をバックにしたような画像パ
ターンを簡易的に示した例である。この画像をC(シア
ン),M(マゼンタ),Y(イエロー),Bk(ブラッ
ク)に色分解した一例が図に示されている。各々、黒く
塗り潰されている画素Pが、ドット形成する画素Pに対
応し、白がドットを形成しない画素P(ブランク)に対
応している。
【0054】図2では、総画素数が36個の領域に対
し、C,M,Y,Bkの各インクで形成するドット数を
22、1、7、4としている。つまり、全面に1ドット
づつ記録を行う状態を100%(ベタ記録状態)デュー
ティとすると、この画像の場合は、各色61、3、1
9、11%のデューティとなり、その総和は94%デュ
ーティとなる。これは、単色ベタ記録を行った場合の水
分量に満たない量の水分しか記録媒体に吸収されていな
い状態であると言える。
【0055】基本的にC,M,Y,Bkインクを使用し
た画像処理では、所謂2次色と言われるR,G,Bが再
現できるように、記録媒体に対する最大打込み可能量を
180〜250%程度に設定することが必要である。こ
の場合150〜200%程度の画像は比較的高デューテ
ィと言われる。
【0056】従って、図2(a)に示すような記録状態
の領域は、高デューティと言われる程インクドットが打
ち込まれていないことになる。記録媒体のインク吸収性
に対して、インク使用量が多いと鮮鋭性、粒状性などの
点において良好な出力結果が得られないという不都合が
発生することとなるが、前記のような94%デューティ
で平均的にドットが形成されている画像では、さほど不
都合は発生しない状態と言える。しかしながら、図2
(a)に示す各色のドットを実際に9×9個の画素から
なる1つの領域に打ち込んだ場合、各画素Pに対する打
込みドット数の合計は同図(b)に示すようになる。こ
こで、最下段の画素(画像の下部)は、殆どの画素Pが
200%デューティに偏っており、中央部は殆ど記録さ
れていない状態となっている。従って、この画素Pを乾
燥せずそのまま熱転写処理を行った場合、すなわち、低
水分量の画素Pに合わせてサーマルヘッドの駆動を制御
した場合(サーマルヘッドのヒータの駆動パルスを設定
した場合)、前記最下段の画素Pだけが正常に熱転写で
きず、ラミネート層(保護層)に孔が開いたりすること
がある。
【0057】そのため、この第1の実施形態では、高デ
ューティの画素に合わせてサーマルヘッドの駆動を制御
するようになっている。すなわち、図2の(a)に示す
ように、各画素Pの積算ドット数が0、1、2の場合、
ドットの駆動パルスの幅を、図2(c)に示すように、
エネルギー量を100、91、82%と各々ダウンさせ
るようにサーマルヘッドの駆動を制御した場合、全ての
画素に対して良好な熱転写状態を得ることができた。な
お、このときの駆動条件は、標準値が0.198mJ/
dotであり、これは、200%デューティに合わせた
値となっている。そして、この実施形態を適用しない場
合には、熱転写ラチチュード(熱転写を適正に行い得る
1ドット当たりのエネルギーの上限値から下限値の範
囲)が、0.04mJ/dotであったものが、この第
2の実施形態を適用することによって、熱転写ラチチュ
ードは、0.08mJ/dotにまで拡大した。このた
め、記録媒体や転写フィルムの種類、周囲の環境などの
変動にもより良好に対応することが可能となる。
【0058】このように、この第1の実施形態では、後
処理部70において加熱処理を行う手段としてサーマル
ヘッドを用いたために、上記のような画素単位の加熱処
理が可能となっており、この点がこの第1の実施形態に
おける重要な特徴となっている。但し、本発明は、必ず
しも個別の画素毎に制御することを必須な構成要件とし
ておらず、例えば、本実施形態の場合、全体平均として
制御すれば、全面200%に近いような特殊な場合にの
みサーマルヘッドの熱量を高めるように駆動制御すると
か、あるいは各画素の最大水分量をモニタしておくな
ど、制御方法としては様々な形態を採ることが可能であ
り、このような制御を行うことによって熱転写状態をよ
り適切な状態に保つことが可能となる。
【0059】ところで、本実施形態では、ラミネート処
理を施す際にラミネート層と記録媒体との間に水分が封
止されることによって画質が損なわれたり、記録媒体に
波打ちが生じたりしないように、前記記録部20から後
処理部70に至る間に一対の乾燥ローラ72A,72B
からなる乾燥部を設けている。しかしながら、乾燥部に
記録媒体を通過させた場合であっても、合計打込み量が
多い画素と少ない画素とでは、記録媒体に含まれる最終
的な水分量(残存水分率)やそのときの表面温度が異な
ることがあり、その結果、均一なラミネート状態が得ら
れないという問題が生じる。
【0060】このため、乾燥部における記録媒体の搬送
速度を遅くし、燃えない程度の温度で十分に熱を付与す
るような構成にすれば、乾燥後の水分は殆ど蒸発し、残
存水分率も安定化すると共にその後の表面温度も均一に
なる。しかしながら、インクジェット記録装置において
は、できる限り消費電力及び装置スペースを少なくし、
かつ記録動作を高速化するということが必要であり、こ
のような観点からすると、上記のように乾燥部における
記録媒体の搬送速度を低下させることは現実味に欠ける
こととなる。従って、この第1の実施形態のように、乾
燥部を設けている場合であっても、記録媒体に含まれて
いる水分量を画像データに基づいて算出した合計インク
量に基づいて予測し、その予測に従って熱転写ヘッドに
よる印加エネルギーを制御し、記録媒体の残存水分を均
一化することによって、消費電力の大幅な増大、及び搬
送速度の低下を抑えつつ、均一なラミネート状態を得る
ことが可能となる。
【0061】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を説明する。なお、この第2の実施形態は図1
に示す第1の基本構成を備えるものとなっている。この
第2の実施形態は、インクジェット記録ヘッド1のイン
ク液室、もしくは基板の温度を検知し、その値に応じ
て、サーマルヘッド300に印加する駆動エネルギー
(駆動パルス幅等)を制御することを特徴としている。
この制御としては、例えば、副走査毎に基板の温度パタ
ーンを記憶し、記録媒体が給送された際にサーマルヘッ
ド300の駆動補正を行う方法を採ることができる。本
実施形態では、図1に示すインクジェット記録装置のサ
ーマルヘッド300に対し、前記記録ヘッド1における
基板の温度に基づいて、制御を行う場合について説明す
る。図3は、本実施形態にて用いた記録ヘッド1の基板
上の温度が、連続記録動作に伴なってどのように昇温し
て行くかを記録画像デューティ別に示したグラフであ
る。記録動作前の記録ヘッド温度は、環境温度に大きく
依存するので、この実施形態では、記録動作前の基板の
温度を環境温度とみなしている。図示の例では、この記
録動作開始前の基板の温度を35℃とした場合を示して
いる。
【0062】なお、サーマルヘッド300の駆動開始時
に、環境温度に従ってサーマルヘッド300の駆動パル
スを制御することは、上記従来例で述べた公知例にて提
案されているので、詳細は省略するが、基本的には動作
環境が高い場合は印加エネルギーを少なく、逆に低い場
合は印加エネルギーを多く印加するよう駆動パルスを制
御することが一般的である。そして、本実施形態では、
そのように制御された駆動パルスを標準として、さらに
各画素に対するインクの打込み量情報に基づく補正を加
えるようになっている。すなわち、本実施形態において
は、1枚目記録後の温度を各色毎に合計し、さらに全て
の色(4色)の合計が165℃以下の場合は低濃度、1
65〜170℃の場合は中濃度、170℃以上は高濃度
と判別する。この判別結果を図2(c)に示す合計画素
カウント0、1、2に対応させ、前記各温度に対応して
サーマルヘッド300の駆動パルスのデューティを10
0%(高デューティ)、91%(中デューティ)、82
%(低デューティ)とし、上記第1の実施形態と同様に
制御する。
【0063】また、この制御において、連続記録により
記録ヘッド1の温度が上昇した場合には、それに伴なっ
て合計温度も増大する。しかも、この場合にはサーマル
ヘッド300も連続駆動されることとなるため、サーマ
ルヘッド300の温度も上昇し、1枚目よりも、2枚目
以降の記録における駆動パルスの印加エネルギーを低減
させる制御が必要になる。本実施形態では、記録ヘッド
1の基板温度を検出し、その検出値に基いて制御を行う
ものであるため、連続通紙に伴なうサーマルヘッド30
0の温度変化も勘案した駆動制御が行われる。
【0064】従って、従来から提案されているような記
録ヘッド1あるいはサーマルヘッド300の記録動作履
歴を求める特別なカウンターを設けて、画像印加データ
を積算する必要がなく、また、全色の記録状態を1つの
パラメータにまとめて制御することができるため、制御
動作を単純化することができるという効果がある。ま
た、この制御動作は、画像データに基づくパラメータだ
けでなく、機械的構造に関するパラメータ(機械的構造
部分の温度)なども加味した制御を行うことができるた
め、より有効な制御が可能となる。特に、基板温度の昇
温状態を細かに履歴制御するようにすれば、記録動作が
連続的に行われている状態であるか、単独に行われてい
る状態であるかという、駆動状態をも加味した制御が可
能となる。
【0065】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を説明する。なお、この第1の実施形態は、上
記第1の基本構成を備えるものとなっている。この第3
の実施形態は、記録部20から後処理部70に至る記録
媒体の移動経路間に乾燥部72(乾燥ローラ72A,7
2B)を設けたインクジェット記録装置において、イン
クジェット記録ヘッド1のインク打込み量または記録媒
体23aの水分含有量を、乾燥部72の温度変化または
消費電力の変化等を測定することによって検出し、その
検出結果に応じて最終的に印加するサーマルヘッド30
0の駆動条件(駆動パルス幅等)を決定することを特徴
としている。
【0066】すなわち、本実施形態は、サーマルヘッド
300とプラテンローラ210との間に挿入される直前
の記録媒体の状態を最も制御に反映させることができる
ので、時間的な変動要素が少ないだけでなく、乾燥温度
が下がり気味(乾燥蒸発量が少なめ)である時の状態な
ども加味することができ、しかも記録媒体23aに含有
している水分量までも予め制御に加味することができる
という利点を有している。
【0067】ここで、図1で用いた画像形成装置に対し
て、連続駆動を行った場合の、乾燥ローラ72Bの表面
温度と通紙枚数との関係を図4に示す。このとき、乾燥
ローラ72Aの温度制御は、140℃になるように制御
され、加熱ヒータは一方の乾燥ローラ72Aにのみに設
けられ、対向ローラには設けられていない。また、乾燥
ローラ72Aは、通紙前に温度が均一化するように温調
温度(ここでは140℃)に安定化させてから3回転以
上回転させ、対向ローラ72Bの温度も安定化させた
後、記録・通紙を開始するようにした。
【0068】このような準備動作を行うことによって、
通紙時の乾燥ローラ72Bの表面温度の低下をより確実
に測定することができた。但し、これらの準備動作に必
要な回転数などは、装置構成にもよるため、特に限定さ
れるものではない。また、この準備動作は、必ずしも本
発明の特徴的な制御動作に不可欠なものではない。ま
た、本実施形態では、温度制御していない乾燥ローラ7
2Bの表面温度について測定した場合を示したが、本発
明は、これに限定されるものではなく、例えば、乾燥ロ
ーラ72Aの記録媒体との非接触部分や中心に設けられ
ている芯金の端部等にサーミスタを設け、そのときの通
紙部の表面温度の低下量を検出しても良いし、乾燥ロー
ラ72Aにおけるヒータの駆動電力の増大によって、消
費エネルギーを測定しても良い。
【0069】同一の環境下で、記録濃度の異なる記録媒
体23aを乾燥部72に通紙した場合には、図4に示す
ように、記録濃度が高い(打込み量が多い)場合の方が
より温度の低下量が多くなることが分かる。但し、同じ
記録濃度(打込み量)の画像を通紙しても、環境湿度が
低いと、インク打ち込み量が多い場合の方が乾燥部72
の温度の低下量が増加する。しかしながら、この実施形
態では、乾燥部の環境温度の変化に応じてサーマルヘッ
ドの駆動を制御するようになっているため、上記のよう
に、打ち込み量による記録媒体の含水量の変化だけでな
く、環境湿度による記録媒体の含水量にも対応した制御
を行うことができる。
【0070】つまり、本実施形態では、後処理を実施す
るための必要エネルギーを(他の実施形態とは異なり、
環境・記録条件等から必要エネルギーを予測するのでは
なく、)消費されるエネルギーを測定することによって
後処理(熱転写処理)の直前において判断するものであ
る。ここでは、説明を簡易化するため、環境湿度の差に
起因する乾燥ローラの温度差は、測定誤差の範囲内と
し、特に細かい制御値としては表わしていない。
【0071】このように、低湿環境下で、1画素当り2
ドット記録することに相当する200%の高濃度画像を
形成した部分と、高湿環境下で殆ど記録が行われない余
白部分に相当する部分(白地)とで、熱転写ラチチュー
ドを比較した場合、双方のラチチュードは同程度であっ
た。
【0072】このような2つの状態において、記録媒体
に対してラミネート処理を施す場合、異なる複数のテー
ブルから読み出した値をそれぞれ用いてサーマルヘッド
300の駆動を制御することも考えられる。しかし、本
実施形態においては、乾燥部におけるパラメータ(例え
ば温度あるいは消費電力)によって、直接的にサーマル
ヘッド300の駆動を制御するための値(例えば、駆動
パルスの幅あるいは電圧値等)を求めるようにしている
ため、ことなる複数のテーブルを用いる場合に比べて、
使用するテーブル数を削減することが可能となり、制御
の簡略化を図ることが可能となる。また、記録部の連続
駆動の記録ヘッドの昇温などに伴う吐出量変動や、不吐
出、吐出不良などによる画像上の吐出量変動等に対して
も本実施形態の場合には、複雑なパラメータ変換を行う
ことなく、サーマルヘッドの駆動制御を行うことが可能
となり、制御システムのコスト低減を図ることができ
る。
【0073】(第2の基本構成)本発明のインクジェッ
ト記録装置の第2の基本構成を図5ないし図9に基づき
説明する。
【0074】図5において、101はインクジェット記
録装置であり、このインクジェット記録装置は、主とし
て、記録媒体の供給源であるロールRと、記録媒体10
2の対して記録動作を行う記録部105と、画像の記録
された記録媒体の表面にラミネート処理を施すことによ
り保護層を形成する後処理部110とにより構成されて
いる。
【0075】このうち前記ロールRは、円筒状の紙管1
03に、記録面を外側に向けて捲回してなり、紙管10
3に挿入された不図示の軸心によって回動自在に支持さ
れている。そして、このロールRに捲装された記録媒体
は、一対の繰り出しローラ104によって記録部105
へと繰り出される。
【0076】記録部105は、シリアルプリンタ型の記
録機構を有しており、前記繰り出しローラ104によっ
て繰り出されてきた記録媒体102を、一対の搬送ロー
ラ106、及び、搬送補助ローラ107によって挟持し
つつ搬送すると共に、記録ヘッドを往復動作させること
によって画像を形成するものとなっている。そして、こ
こで画像の記録された記録媒体102は、搬送経路へと
送り出されて行き、カッター部109によって所定の長
さに切断される。
【0077】カッター部109によって切断された記録
媒体102は、搬送経路を経て後処理部110へと搬送
される。この後処理部110は、記録部105で記録さ
れた記録媒体102に、後処理工程としてラミネート処
理を施すものとなっている。記録媒体102は前段の記
録部105では、記録ヘッド200がシリアルスキャン
する毎に任意の幅ピッチで搬送されるが、後処理部11
0におけるラミネート処理工程では一定の速度で連続的
に搬送される。このように記録工程と後処理工程とでは
記録媒体102の搬送動作が異なるため、1枚の記録媒
体を同時に両工程で搬送させることはできない。ところ
が、装置の小型化を図るために、通常は、記録部105
と後処理部110との距離間隔は短く設定してあり、そ
のため記録部から送り出された記録媒体102の長さ
が、前記距離間隔を上回る場合もある。従って、この実
施形態では、記録部から後処理部に至る搬送経路におい
て、図示のように下方に屈曲したバッファ部111を形
成し、記録部から送り出された記録媒体102を、一
旦、バッファ部111に搬送し、記録動作が終了した時
点で、前記カッター部109で記録媒体102をロール
紙から切り離し、後処理部110に一定速度で搬送する
ように構成されている。この記録媒体102の搬送方向
の切換えは、フラッパー112によって行われる。
【0078】すなわち、カッター部109でカットされ
た記録媒体102は、図中、実線にて示す位置にあるフ
ラッパー112により、バッファ部111に導かれ、そ
の後、フラッパー112が図中の一点鎖線にて示す位置
へと回転するため、このフラッパーによって搬送方向が
切換えられ、搬送ローラ対113を経て後処理部110
へと搬送される。そして、この後処理部110にてラミ
ネート処理を施された記録媒体102は、排紙ローラ対
114により排紙トレイ115の上に排紙され、順次積
載されて行く。
【0079】ここで、前記記録部105のより具体的な
構成を図8に一例として示す。この記録部105は、熱
エネルギーによってインクに気泡を発生させ、その気泡
の発生エネルギーによってインクを吐出させる所謂バブ
ルジェット(登録商標)記録方式を採る記録ヘッドを備
えたインクジェット記録装置であり、シリアルプリンタ
型のカラーインクジェット記録装置となっている。
【0080】図8において、3はキャリッジであり、こ
のキャリッジには、Bk(黒)、C(シアン)、M(マ
ゼンタ)、及びY(イエロー)の各々のインクが貯蔵さ
れたインクタンク2Bk、2C、2M、及び2Yと、各
インクタンクから供給されるインクを吐出させる記録ヘ
ッド200Bk、200C、200M、200Yとがい
ずれも着脱自在に搭載されている。なお、図8では記録
ヘッド200Bk以外の他の記録ヘッドがキャリッジ3
に隠れた位置にあるため図示されていない。
【0081】キャリッジ3は、不図示の位置検知手段に
より走査速度及び記録位置が検出され、その検出結果に
基づき主走査方向への移動が制御される。このキャリッ
ジ3の動力源はキャリッジ駆動モータであり、その動力
はタイミングベルト8によりキャリッジ3に伝達され、
キャリッジ3はガイド軸7上を矢印a、bの方向に移動
する。また、このキャリッジ3の主走査中に、記録装置
本体の電気回路からフレキシブルケーブル10を介して
伝達された記録データに伴い、各記録ヘッド200から
異なる色のインクが吐出され、これらのインク滴を合成
することにより記録媒体102上にカラー画像が形成さ
れる。
【0082】プラテンローラ11は、一対の搬送ローラ
106、及び搬送補助ローラ107の間で、記録媒体1
02の搬送を補助し、かつ記録ヘッド200に対向する
記録媒体の平面性を、キャリッジ3の主走査移動方向全
域に亘って確保する。次いで、図9に基づきこの実施形
態に適用する記録ヘッド200の構成を説明する。記録
ヘッド200には、インク滴を吐出させるノズルNが配
列されている。また、各ノズルNに対応して電気エネル
ギーを熱エネルギーに変換する電気熱変換体B(以下、
吐出ヒータとも言う)がヒータボード20G上に配設さ
れている。吐出ヒータBには画像データに基づいて電気
エネルギーとして駆動パルスが印加される。この駆動パ
ルスによって前記吐出ヒータBは発熱し、その熱によっ
て吐出ヒータBの上部のインクは液体から気体に変化
し、その際に生じる急激な体積膨張による衝撃波によっ
てインクは吐出口Aより飛翔する。また、20Cはダイ
オードセンサで、これによって記録ヘッド200の温度
を検出することができる。
【0083】また、記録ヘッド200には、様々な特性
情報を記憶可能な記憶手段(不図示)が設けられてい
る。記憶手段には、例えば、記録ヘッド毎のインク吐出
量の違いを区別するランク情報や、記録ヘッド毎の吐出
ヒータ形状のバラツキに対して最適な駆動パルス幅など
の情報を記憶させておき、記録装置本体がこれらの情報
を取得することで、画像記録時の出力ガンマを調整した
り、記録ヘッド200の駆動を最適化したりするのに利
用される。
【0084】なお、ここでは、記録部の一例として、熱
エネルギーを利用したインクジェット記録ヘッドを用い
た場合を例に採り説明したが、記録方式はこのような方
式に限らず、例えば、電気エネルギーの印加により機械
的変化が生じるピエゾ素子のような電気機械変換体を用
いてインク吐出口からインクを吐出させる場合にも本実
施形態は適用可能である。
【0085】次に、図5に示したインクジェット記録装
置における後処理部110の構成を図6及び図7を用い
て説明する。図6は図5に示した後処理部110の構成
をより詳細に示す拡大側面図、図7は、図5に示したも
ののうち一点鎖線にて記載された円により囲まれた部分
を概念的に示す斜視図である。
【0086】図6及び図7において、300はプラテン
ローラ301と対向した位置に設けられているサーマル
ヘッドであり、このサーマルヘッド300は、熱転写記
録方式を採るフルライン型の記録ヘッドとして一般に用
いられているものと同様に、画像の画素に対応した複数
の加熱体を配列した構成を有する。この実施形態では、
図7に示すように記録媒体102の最大幅を有してい
る。また、繰出しローラ302Aにロール状に蓄積され
た透明の転写フィルムは、前記サーマルヘッド300及
びプラテンローラ301との間を経て巻取りローラ30
2Bに巻き取られるようになっており、転写フィルムは
スラスト方向に所定の均一な張力をもたせた状態で搬送
されるように構成されている。
【0087】このように構成された後処理部110にお
いて、記録媒体102が給送されると、サーマルヘッド
300の中の記録媒体102の幅に対応する各熱転写ヒ
ータに所定の駆動信号が加えられて発熱する。この熱に
よって転写フィルム303の基材に形成された透明樹脂
層、ワックス層若しくはそれら両方が溶かされ、記録媒
体102の記録面の表層に転写され、透明保護層が形成
される。このとき、保護層を担持している転写フィルム
303の基材(ポリエチレンテレフタレート(PET)
等)は、図7に示すように、記録媒体とは異なる方向へ
と移動し、ローラ302Bに巻き取られて行く。このロ
ーラ302は、使用後は破棄されるように構成される。
【0088】ここで用いた熱転写用の転写フィルム30
3は、従来から用いられている汎用のもので良く、特に
限定されるものではない。但し、好ましくは、染色され
ていない(染色する物質などを含まない)透明材質を用
いた転写フィルムが良く、さらに紫外線(UV)吸収剤
などを混入したものであれば、より良好な耐候性を期待
できる。熱転写によって記録媒体102の表面層に保護
層が形成された後、記録媒体102は、排紙ローラ30
4によって排紙ガイド115(図5参照)上へと排出さ
れる。
【0089】(第4の実施形態)次に、本発明の特徴的
構成における第4の実施形態を説明する。なお、この第
4の実施形態は、上記第2の基本構成を備えるものとな
っている。そして、この第4の実施形態は、記録部10
5の記録ヘッド200による画像形成工程において、記
録媒体102へのインク打込み量と、インクを打込んで
から後処理(ラミネート処理)を施すまでの経過時間
と、後処理部110のサーマルヘッド温度と、を考慮し
て前記サーマルヘッド300の駆動を、所定の単位エリ
ア毎に最適化することを特徴とする。
【0090】本実施形態において、サーマルヘッド30
0に与えられる駆動信号は、一例として図16に示すよ
うに25msの周期にて印加されるシングルパルスとな
っている。しかし、この駆動パルスは必ずしもこの波形
に限定されるものではなく、例えばダブルパルスなども
好適なパルスとして適用することができる。また、この
駆動電圧の印加時間(パルス幅)は、図13に示すPo
pNo.印加時間テーブルによって後述のPopNo.
に対応した印加時間が選択される。本実施形態では一例
としてPopNo.1から8に対応した0.5msから
1.2msの印加時間が設定されている。従って、Po
pNo.が指定されることで駆動電圧の印加時間(パル
ス幅)が決定される。
【0091】以下、図10のフローチャートに従ってP
opNo.の決定手順を説明する。まず、不図示の算出
手段が、記録部105における記録媒体102へのイン
ク打込み量を計算し(ステップS1)、単位エリア毎に
打込み量の少ない方から順にA、B、Cの3ランクに打
込み量のランク分けを行う(ステップS2)。
【0092】ここで、単位エリアEはサーマルヘッド3
00によって制御できる最小画素の整数倍のエリアであ
り、この単位エリアE毎にサーマルヘッド300の駆動
条件の設定変更を行い、サーマルヘッド300を最適な
駆動を行う。この第4の実施形態では、一例として図1
4に示すような256×256個の画素からなるエリア
を単位エリアEとしている。
【0093】ここで、インク打込み量は、記録部105
の記録ヘッド200で記録される画像データに基づい
て、画像の形成工程である記録ヘッド200のBk
(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、及びY(イエ
ロー)の各インクに対応した記録ヘッド200から吐出
されたインク量、もしくは各インクに対応する記録ヘッ
ド200に設けられた各吐出ヒータBに印加される駆動
パルス数から算出される。
【0094】図15は、記録媒体102に記録された画
像に対して、上記256×256個の単位エリア毎にイ
ンク打込み量ランク分けを行った結果を示す模式図であ
り、図中の矢印は記録媒体102の搬送方向を表してい
る。本実施形態では、インク打込み量ランク分けは、
A,B,Cの3ランクとしている。但し、このランク数
は、こ必ずしも3ランクに限定されるものではなく、そ
の他の数にランク分けすることも可能である。
【0095】再び、図10のフローチャートに戻り、前
記のようにステップS1で単位エリアE毎のインク打込
み量のランク分けが行われると、次に不図示の時間計測
手段が、記録部105によって単位エリアEの記録が終
了してから後処理部110で後処理としてのラミネート
処理が施されるまでの経過時間を計測する(ステップS
2)。
【0096】次に、記録部105によって記録が行われ
てから、後処理部110によってラミネート処理が施さ
れる直前までの経過時間と、算出された単位エリアE毎
のインク打込み量ランクとに基づき、単位エリア毎の水
分量No.を水分量No.テーブル(図11参照)によ
って算出する(ステップS3)。この水分量No.テー
ブルは、記録媒体に打込まれたインク量が経過時間と共
に蒸発していくことを考慮し、最終的にラミネート処理
が施される直前の単位エリア毎のインク水分量をランク
分けするためのテーブルである。すなわち、水分量N
o.1から順に数字が大きくなるほど単位エリア毎に記
録媒体が保持しているインク水分量が多くなることを表
している。
【0097】このようにして単位エリアE毎の水分量N
o.が求められると、この水分量No.と、この単位エ
リアEをラミネートする直前の熱転写ヘッドの温度とに
よりPopNo.がPopNo.テーブル(図12参
照)によって決定される(ステップS4)。この後、図
13に示すPopNo.印加時間テーブルによってPo
pNo.荷対応した印加時間が読み出され、熱転写ヘッ
ド300にはその印加時間だけ駆動電圧が印加される。
【0098】以上のように、本実施形態における記録装
置は、インクジェット記録工程における記録媒体へのイ
ンク打込み量と、インクを打込んでからラミネート処理
を施すまでの経過時間とに基づき、後処理を行う直前ま
でに蒸発する水分量を勘案した記録媒体の水分量を算出
し、さらに算出した水分量と、熱転写ヘッドの温度とに
応じてサーマルヘッド300の駆動を最適化するように
なっており、これにより均一なラミネート処理を実現す
ることができる。
【0099】(第5の実施形態)次に、本発明の特徴的
構成における第5の実施形態を説明する。なお、この第
5の実施形態は、上記第2の基本構成を備えるものとな
っている。この第5の実施形態は、記録部105の記録
ヘッド200による記録媒体102へのインク打込み量
と、記録媒体搬送方向(副走査方向)における画像長
と、サーマルヘッド300の温度とに応じてサーマルヘ
ッド300の駆動を最適化することを特徴とする。本実
施形態において、サーマルヘッド300に印加される駆
動信号は、一例として図16に示すように25msの周
期にて印加されるシングルパルスとなっている。しか
し、この駆動パルスは必ずしもシングルパルスに限定さ
れるものではなく、例えばダブルパルスなども好適なパ
ルスとして適用することができる。また、この駆動電圧
の印加時間(パルス幅)は、図13に示すPopNo.
印加時間テーブルによって後述のPopNo.に対応し
た印加時間が選択される。本実施例では一例としてPo
pNo.1から8に対応した0.5msから1.2ms
の印加時間が設定されている。従って、PopNo.が
指定されることで印加時間(パルス幅)が決定される。
【0100】以下、図22のフローチャートに従ってP
opNo.の決定手順を説明する。まず、不図示の算出
手段が、記録部105における記録媒体へのインク打込
み量を計算し(ステップS11)、単位エリア毎に打込
み量の少ない方から順にA、B、Cの3ランクに打込み
量ランク分けを行う(ステップS12)。この打込み量
ランク分けの方法は前記第4の実施形態と同様である。
また、図15は、所定サイズ(例えばA4サイズ)の記
録媒体102に対して、上記256×256個の画素か
らなる単位エリア毎にインク打込み量ランク分けを行っ
た結果を示す説明図であり、図中の矢印は記録媒体10
2の搬送方向を表している。
【0101】また、図17は、A4サイズの画像領域
を、領域−1から領域−4に領域分けした状態を示す説
明図である。本実施形態では、記録媒体102へインク
を打込んでから後処理を施すまでの大よその経過時間を
画像の領域によって判別するようになっている(ステッ
プS12)。すなわち、ラミネート処理を施す単位エリ
アEが分割領域−1から分割領域−4のどの分割領域に
属しているかによって、その単位エリアEに対してイン
クを打込んでからの大よその経過時間を推測し、それに
伴う水分蒸発量を推測するようになっている。
【0102】インクジェット記録ヘッドによる画像形成
時間と、熱転写ヘッドによるラミネート処理時間とが全
く同一である場合には、インクを打込んでからラミネー
ト処理を施すまでの時間は全ての領域において同一とな
るため、このような領域判定は必要なく一定の蒸発量を
見込んだ駆動パルスを設定すれば良い。ところが、イン
クジェット記録ヘッドによる画像形成時間と、熱転写ヘ
ッドによるラミネート処理時間とが異なる場合には、領
域によってインクを打込んでからラミネート処理される
までの時間が変化してしまうため、水分蒸発量も変化
し、結果、分割領域にえ応じて最適な駆動パルス条件が
異なることとなる。しかも、図1に示す基本構成を適用
する本実施形態では、カッター部109によって切断さ
れた記録済みの記録媒体は、一旦バッファ部111に送
られた後、記録媒体の前後が入れ替わった状態で後処理
部に送給されるため、記録媒体内に設定した領域によっ
て、画像形成から後処理部に至る時間が異なることとな
る。このため、ラミネート処理を施そうとしている単位
エリアEの属する領域によって大よその時間経過を推測
するようになっている。
【0103】すなわち、本実施形態では、前記単位エリ
ア毎のインクの打込み量と、その単位エリアの属する分
割領域とに基づいてインク打ち込みからの経過時間を予
想し、その予想結果によって水分蒸発量を考慮した駆動
パルス設定を行う。図18は、図25に示すインク打込
み量ランク分けの結果と、図17に示す分割領域とを重
ね合わせた状態を示す説明図である。また、図19は、
矢印に示す記録媒体搬送方向に沿って記録媒体に記録さ
れた画像(A4サイズ)に対して、256×256個の
画素からなる単位エリアE毎にインク打込み量のランク
分けを行った結果を示す図であり、また、図20は、図
19に示すインク打込み量のランク分けを行った結果
と、図17に示す分割領域とを重ね合わせた状態を示す
図である。
【0104】上記のように、単位エリアE毎にインク打
込み量が算出されると共に、その単位エリアEがどの分
割領域に属すかが判別されると(ステップS12)、次
にステップS13では、単位エリア毎の水分量No.を
水分量No.テーブル(図21)によって決定する。こ
の水分量No.テーブルは、記録媒体に打込まれたイン
ク量が画像領域によって段階分けされた経過時間と共に
蒸発していくことを考慮し、最終的にラミネート処理が
施される直前の水分量を単位エリア毎にランク分けする
ためのテーブルである。このテーブルにおいて、水分量
No.が大きな値となるほど各分割領域に属する単位エ
リアのインク水分量が多くなることを表している。
【0105】このようにして単位エリア毎の水分量N
o.が求められると、ステップS14では、水分量N
o.と、単位エリアEをラミネートする直前の熱転写ヘ
ッド温度とに基づき、PopNo.がPopNo.テー
ブル(図12参照)によって決定され、前述した図13
に示すPopNo.印加時間テーブルによってPopN
o.に対応した印加時間が選択され、その選択された印
加時間に相当するパルス幅の駆動パルスが熱転写ヘッド
に印加される。
【0106】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態を説明する。この第6の実施形態は、前記第5
の実施形態の領域を熱転写ヘッドの駆動パルス数をカウ
ントすることによって区分けするものである。すなわ
ち、上記第5の実施形態では、記録媒体の搬送方向にお
いて単位エリアEの3個分の長さを一つの領域の長さと
して設定しているが、この第6の実施形態では、各画素
に対応するサーマルヘッド300への駆動パルス数をカ
ウントすることによって上記第5の実施形態と同様の領
域分けを行うものとなっている。すなわち、サーマルヘ
ッド300の制御できる最小画素数で考えると、256
画素×3(=768画素)に対応する駆動パルスのカウ
ント値が、図17に示す1つの領域に相当している。
【0107】従って、熱転写ヘッドに何パルスの駆動信
号を印加したかを計測することによって、その画素が前
記分割領域のいずれに属するかの判別、及び記録画像の
画像長を特定することができる。そして、領域が特定で
きれば、前記第5の実施形態と同様の理由で水分蒸発量
をランク分けすることができる。
【0108】図23は、本実施形態における水分量N
o.を算出する水分量No.テーブルを示している。こ
の水分量No.テーブルによれば、インク打込み量ラン
クと、熱転写駆動パルス数(画素数)とから水分量N
o.を算出することができる。そして、前記第4または
第5の実施形態と同様の手順によって、この水分量N
o.とサーマルヘッド300の温度とからPopNo.
を決定し、そのPopNo.に基づいて適切な印加時間
(駆動パルス幅)を求め、その印加時間に従ってサーマ
ルヘッドを駆動する。
【0109】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、記録部に
て画像形成された記録媒体の画像形成面にシート状の保
護材を貼着して保護層を形成する後処理部を有するイン
クジェット記録装置において、前記記録部の記録条件に
基づき、前記保護材に付与する熱エネルギーを部分的に
変化させ得るようにしたため、インクの打込み量に応じ
て熱転写のための最適条件が変化した場合にも、その熱
転写条件を正確に把握して、適正な熱量を加えて保護層
の形成を行うことができ、適正な後処理を実現すること
ができる。
【0110】また、本発明は、前記後処理部にて後処理
を施す直前の記録媒体の水分含有量を予測する水分量予
測手段を設け、この水分量予測手段によって予測された
水分含有量に応じて前記保護材に付与する熱エネルギー
を部分的に変化させるようにしたため、記録部から後処
理部へと記録媒体が移動する間に記録媒体の水分含有量
が変化した場合にも、その変化に対応してより確実に適
正な保護層の形成を行うことが可能となる。
【0111】従って、本発明によれば、出力画像の耐水
性、耐候性の向上と、装置の低コスト化、高速化とを両
立させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の実施形
態に適用する第1の基本構成を示す縦断側面図である。
【図2】本発明に係るインクジェット記録装置の特徴的
構成における第1の実施形態において記録ヘッドとによ
って記録される各インクの記録パターン及び、各画素の
合計濃度を示す説明図である。
【図3】本実施形態にて用いた記録ヘッド1の基板上の
温度が、連続記録動作に伴なってどのように昇温して行
くかを記録画像デューティ別に示したグラフである。
【図4】図1で用いたインクジェット記録装置に対して
連続駆動を行った場合の乾燥ローラの表面温度と通紙枚
数との関係を示すグラフである。
【図5】本発明のインクジェット記録装置の実施形態に
適用する第2の基本構成を示す縦断側面図である。
【図6】図5に示した後処理部の構成をより詳細に示す
拡大側面図である。
【図7】図5に示したもののうち一点鎖線にて記載され
た円により囲まれた部分を概念的に示す斜視図である。
【図8】図5に示した記録部のより具体的な構成の一例
を示す斜視図である。
【図9】本実施形態に適用する記録ヘッドの構成を示す
斜視図である。
【図10】本発明の第4の実施形態における動作を説明
するフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態に適用する水分量No.テ
ーブルを示す図である。
【図12】本発明の実施形態に適用するPopNo.テ
ーブルを示す図である。
【図13】本発明のPopNo.印加時間テーブルを示
す図である。
【図14】本発明の第4の実施形態における単位エリア
を示す図である。
【図15】記録媒体に記録された画像に対して、の単位
エリア毎にインク打込み量ランク分けを行った結果を示
す模式図である。
【図16】本発明の実施形態において、サーマルヘッド
に与えられる駆動信号の一例を示す図である。
【図17】A4サイズの画像領域を、領域−1から領域
−4に領域分けした状態を示す説明図である。
【図18】図15に示すインク打込み量ランク分けの結
果と、図17に示す分割領域とを重ね合わせた状態を示
す説明図である。
【図19】記録媒体に記録された画像に対して、256
×256個の画素からなる単位エリア毎にインク打込み
量ランク分けを行った結果を示す説明図である。
【図20】図19に示すインク打込み量のランク分けの
結果と、分割領域を示す図17に示す分割領域とを重ね
合わせた状態を示す図である。
【図21】本発明の第4の実施形態における単位エリア
毎の水分量No.を決定する水分量No.テーブルを示
す図である。
【図22】本発明の第5の実施形態における制御動作を
示すフローチャートである。
【図23】本発明の第5の実施形態における水分量N
o.を算出する水分量No.テーブルを示す図である。
【図24】従来一般に用いられているインクジェット記
録装置の記録部の構成を模式的に示す説明斜視図であ
る。
【図25】従来のラミネート加工を施す後処理部を備え
た記録装置を模式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 1Y,1C,1M,1Bk 記録ヘッド 3 キャリッジ 11 プラテンローラ 12 搬送ローラ 20 インクジェット記録部 20G ヒータボード 20 記録部 22 搬送ローラ 70 後処理部 72A,72B 乾燥ローラ 81A 繰出しローラ 81B 巻取りローラ 102 記録媒体 105 記録部 106 搬送ローラ 108 記録ヘッド 109カッター部 110 後処理部 111 バッファ部 112 フラッパー 113 搬送ローラ対 114 排紙ローラ対 200 記録ヘッド 300 記サーマルヘッド 301 プラテンローラ 302A 繰出しローラ 302B 巻取りローラ 303 転写フィルム A 吐出口 B 吐出ヒータ(電気熱変換体) E 単位エリア N ノズル P 画素 R ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA13 EB07 EB13 EB29 EB30 EB31 EC07 EC29 FA03 FA10 FA13 HA46 2C061 AQ05 AS02 CK02

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク液滴を吐出するノズルを複数備え
    たインクジェット記録ヘッドを用い、入力された画像信
    号に基づき記録媒体に対して画像形成を行う記録部と、 熱エネルギーを付与することにより、前記記録部にて画
    像形成された記録媒体の画像形成面にシート状の保護材
    を貼着して保護層を形成する後処理部と、を有するイン
    クジェット記録装置において、 前記記録部の記録条件に基づき、前記保護材に付与する
    熱エネルギーを部分的に変化させ得る制御手段を備えた
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 インク液滴を吐出するノズルを複数備え
    たインクジェット記録ヘッドを用い、入力された画像信
    号に基づき記録媒体に対して画像形成を行う記録部と、 サーマルヘッドから発した熱エネルギーを付与すること
    により、前記記録部にて画像形成された記録媒体の画像
    形成面にシート状の保護材を貼着して保護層を形成する
    後処理部と、を有するインクジェット記録装置におい
    て、 前記記録部の記録条件に基づき、前記保護材に付与する
    熱エネルギーを部分的に制御させ得る制御手段を備えた
    ことを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 前記サーマルヘッドは、前記記録媒体に
    重合させた保護材に対し、熱の付与範囲を変更し得るも
    のであることを特徴とする請求項2に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記サーマルヘッドは、前記記録ヘッド
    によって記録される画素単位で独立に熱エネルギーを付
    与し得る複数の加熱体からなり、前記各加熱体は電気的
    駆動パルスを印加することによってその駆動パルスのパ
    ルス波形に応じた熱エネルギーを発することを特徴とす
    る請求項2または3に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記記録部の記録条件
    に応じて前記各加熱体に印加する駆動パルスのパルス波
    形を制御することを特徴とする請求項1に記載のインク
    ジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記記録部の記録条件
    に応じて前記各加熱体に印加する駆動パルスのパルス幅
    を決定するパルス幅決定手段を有することを特徴とする
    請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記記録部の記録条件
    に応じて前記各加熱体に印加する駆動パルスの電圧を決
    定するパルス電圧決定手段を有することを特徴とする請
    求項5または6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録部の記録条件は、記録媒体に形
    成すべき形成画像を構成する各画素に対するインク打込
    み量であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれ
    かに記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録部の記録条件は、前記記録ヘッ
    ドの各ノズルからのインク吐出量を推測できる代用パラ
    メータであることを特徴とした請求項1ないし7に記載
    のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは、インク吐出用のエ
    ネルギー発生手段として電気熱変換体を各ノズル内に有
    するものであることを特徴とする請求項1ないし9のい
    ずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記記録部と前記後処理部との間に前
    記インク及び記録媒体に含浸された水分を乾燥させる乾
    燥部を備えることを特徴とする請求項1ないし10いず
    れかに記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録部の記録条件は、インクジェ
    ット記録ヘッドの記録駆動後に吐出量を推測できる代用
    パラメータであることを特徴とした請求項11に記載の
    インクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録条件は、前記記録ヘッドもし
    くはその近傍の温度を含むことを特徴とする請求項11
    に記載のインクジェット記録装置。
  14. 【請求項14】 前記記録条件は、前記記録条件として
    乾燥部の駆動状態を含むことを特徴とする請求項11ま
    たは13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 【請求項15】 前記記録部の記録条件は、乾燥部の消
    費エネルギーであることを特徴とする請求項14に記載
    のインクジェット記録装置。
  16. 【請求項16】 前記記録条件は、乾燥部の温度である
    ことを特徴とする請求項11に記載のインクジェット記
    録装置。
  17. 【請求項17】 記録媒体に画像データに基づきインク
    ジェット記録ヘッドによる画像形成を行う記録部と、サ
    ーマルヘッドから発した熱エネルギーを付与することに
    より、前記記録部にて画像形成された記録媒体の画像形
    成面にシート状の保護材を貼着して保護層を形成する後
    処理部と、を有するインクジェット記録装置において、 前記後処理部にて後処理を施す直前の記録媒体の水分含
    有量を予測する水分量予測手段と、 前記水分量予測手段によって予測された水分含有量に応
    じて前記保護材に付与する熱エネルギーを部分的に変化
    させる制御手段と、を備えたことを特徴とするインクジ
    ェット記録装置。
  18. 【請求項18】 前記水分量予測手段は、前記記録部に
    おける記録媒体へのインク打込み量と、前記記録部を通
    過してから後処理部に達する直前までの水分蒸発量とに
    基づき、後処理を施す直前の記録媒体の水分含有量を予
    測することを特徴とする請求項17に記載のインクジェ
    ット記録装置。
  19. 【請求項19】 前記水分量予測手段は、前記記録部に
    よって記録を行われてから後処理部に達する直前までの
    経過時間に基づき水分蒸発量を予測し、その予測水分蒸
    発量とインク打込み量とに基づき、後処理を施す直前の
    記録媒体の水分含有量を予測することを特徴とする請求
    項17または18に記載のインクジェット記録装置。
  20. 【請求項20】 前記水分量予測手段は、記録媒体搬送
    方向における画像長と、前記記録部にて記録を行われて
    から後処理部に達する直前までの経過時間とに基づき水
    分蒸発量を予測し、その予測水分蒸発量とインク打込み
    量とに基づき、後処理を施す直前の記録媒体の水分含有
    量を予測することを特徴とする請求項18または19に
    記載のインクジェット記録装置。
  21. 【請求項21】 前記水分量予測手段は、前記サーマル
    ヘッドを駆動する駆動パルス数と、前記記録部にて記録
    を行われてから後処理部に達する直前までの経過時間に
    基づき水分蒸発量を予測し、その予測水分蒸発量とイン
    ク打込み量とに基づき、後処理を施す直前の記録媒体の
    水分含有量を予測することを特徴とする請求項17ない
    し20のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  22. 【請求項22】 前記サーマルヘッドの温度を検出する
    サーマルヘッド温検出手段を備え、前記制御手段は、前
    記水分量予測手段によって予測した後処理部にて後処理
    を施す直前の記録媒体の水分含有量と、前記サーマルヘ
    ッド温検出手段によって検出されたサーマルヘッドの温
    度とに基づき、前記保護材に付与する熱エネルギーを部
    分的に変化させることを特徴とする請求項17ないし1
    9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  23. 【請求項23】 前記制御手段は、前記水分量予測手段
    によって予測した後処理部にて後処理を施す直前の記録
    媒体の水分含有量と、前記サーマルヘッド温検出手段に
    よって検出されたサーマルヘッドの温度に加え、環境温
    度と環境湿度の少なくとも一方を考慮して前記保護材に
    付与する熱エネルギーを部分的に変化させることを特徴
    とする請求項17ないし21のいずれかに記載のインク
    ジェット記録装置。
  24. 【請求項24】 前記水分量予測手段は、一定サイズの
    領域毎に記録媒体の水分含有量を予測することを特徴と
    する請求項17ないし22のいずれかに記載のインクジ
    ェット記録装置。
  25. 【請求項25】 前記水分量予測手段は、前記後処理部
    にて後処理を施す直前の記録媒体の水分含有量を、記録
    媒体の搬送方向とこれと交差する方向の2方向において
    複数に分割された領域毎に判断することを特徴とする請
    求項17ないし23のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  26. 【請求項26】 前記水分量予測手段は、前記後処理部
    にて後処理を施す直前の記録媒体の水分含有量を、記録
    媒体の搬送方向において複数に分割された領域毎に判断
    することを特徴とする請求項17ないし23のいずれか
    に記載のインクジェット記録装置。
JP2002116872A 2002-04-18 2002-04-18 インクジェット記録装置 Pending JP2003311941A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002116872A JP2003311941A (ja) 2002-04-18 2002-04-18 インクジェット記録装置
US10/414,227 US7004554B2 (en) 2002-04-18 2003-04-16 Ink jet printing apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002116872A JP2003311941A (ja) 2002-04-18 2002-04-18 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003311941A true JP2003311941A (ja) 2003-11-06
JP2003311941A5 JP2003311941A5 (ja) 2004-12-16

Family

ID=29534249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002116872A Pending JP2003311941A (ja) 2002-04-18 2002-04-18 インクジェット記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7004554B2 (ja)
JP (1) JP2003311941A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231806A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Sii Printek Inc インクジェット式記録装置
JP2010120287A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Mitsubishi Electric Corp 熱転写記録装置
JP2013028119A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Canon Inc プリント装置および方法

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4103668B2 (ja) * 2003-04-17 2008-06-18 セイコーエプソン株式会社 印刷装置、印刷方法、プログラム及び印刷システム
US7121203B2 (en) * 2003-12-09 2006-10-17 Eastman Kodak Company Apparatus and method of treating a recording element
NZ532931A (en) * 2004-05-14 2007-12-21 Allflex New Zealand Improvements in animal identification marking
US8459886B2 (en) * 2005-07-27 2013-06-11 Mitsubishi Electric Corporation Printing method and device having first and second printing units
FI20065394L (fi) * 2006-06-09 2007-12-10 M Real Oyj Menetelmät painolaadun hallintaan
US8374725B1 (en) * 2007-11-27 2013-02-12 Joseph David Ols Climate control
JP5737884B2 (ja) * 2010-08-24 2015-06-17 キヤノン株式会社 印刷装置およびその制御方法
JP5875276B2 (ja) * 2011-07-29 2016-03-02 キヤノン株式会社 プリント装置
US8823757B2 (en) * 2012-02-28 2014-09-02 Ncr Corporation Thermal transfer ribbon for finishing a printed label and method of manufacturing a thermal transfer ribbon therfor
JP5880216B2 (ja) * 2012-03-30 2016-03-08 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置及び該液体吐出装置を用いた記録媒体乾燥方法
JP6665537B2 (ja) * 2015-03-18 2020-03-13 株式会社リコー データ生成装置、データ生成方法及びプログラム
WO2018048452A1 (en) * 2016-09-12 2018-03-15 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Determination of printer dryer target temperatures
US11281129B2 (en) 2018-07-17 2022-03-22 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Nip adjustment

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62161583A (ja) 1986-01-13 1987-07-17 Ricoh Co Ltd 画像定着保護方法および装置
JP2570715B2 (ja) 1987-01-28 1997-01-16 セイコーエプソン株式会社 サ−マルプリンタの印字制御装置
KR910007684A (ko) * 1989-10-03 1991-05-30 야마무라 가쯔미 서멀프린터의 구동 제어 장치
JP2879784B2 (ja) 1990-05-10 1999-04-05 ローム 株式会社 サーマルヘッド
JP2761671B2 (ja) 1990-09-28 1998-06-04 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
EP0477969B1 (en) * 1990-09-27 1997-12-29 Canon Kabushiki Kaisha Fixater and recording apparatus using the same
JP3088520B2 (ja) 1991-10-03 2000-09-18 三菱電機株式会社 サーマルヘッド駆動回路
TW201835B (ja) * 1991-10-03 1993-03-11 Mitsubishi Electric Machine
JPH10291306A (ja) * 1997-02-19 1998-11-04 Canon Inc インクジェットプリント装置
JP2001232782A (ja) 2000-02-24 2001-08-28 Roland Dg Corp インクジェットプリンタおよび記録紙のコーティング処理方法
US6663238B2 (en) * 2000-08-25 2003-12-16 Canon Kabushiki Kaisha Lamination apparatus and recording apparatus
JP2003025559A (ja) * 2001-07-19 2003-01-29 Canon Inc 液体塗布装置及び画像記録装置
JP4144850B2 (ja) * 2001-07-19 2008-09-03 キヤノン株式会社 インク記録済媒体に適応可能な液体塗布装置及びそれを有する画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006231806A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Sii Printek Inc インクジェット式記録装置
JP4662544B2 (ja) * 2005-02-28 2011-03-30 エスアイアイ・プリンテック株式会社 インクジェット式記録装置
JP2010120287A (ja) * 2008-11-20 2010-06-03 Mitsubishi Electric Corp 熱転写記録装置
JP2013028119A (ja) * 2011-07-29 2013-02-07 Canon Inc プリント装置および方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20030234847A1 (en) 2003-12-25
US7004554B2 (en) 2006-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003311941A (ja) インクジェット記録装置
US7360857B2 (en) Ink jet printing apparatus and ink jet printing method
JP4120836B2 (ja) 液体供給装置及び方法並びにインクジェット記録装置
JP4172430B2 (ja) 画像形成装置
JP2007237607A (ja) 画像形成装置
JP5983052B2 (ja) 記録装置
US7364249B2 (en) Ink jet recording apparatus and ink jet recording method
JPH07314734A (ja) インクジェット記録装置
US7300127B2 (en) Inkjet recording apparatus and recording method
JP5760911B2 (ja) 液体吐出装置
JP2006264170A (ja) 液体搬送管および画像形成装置
JP5640866B2 (ja) 液体吐出装置、及びその制御プログラム
JP2005177989A (ja) インクジェット記録装置及びそのインクジェット記録方法
JP2700578B2 (ja) 記録装置
JP2004017457A (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法ならびに記録装置
JP2001219548A (ja) インクジェット記録装置
JP3507430B2 (ja) 記録装置および記録装置の電源負荷低減方法
JP4492159B2 (ja) 画像形成装置
JPH09314818A (ja) インクジェット印刷装置
JP2001071479A (ja) インクジェット記録装置及びプリンタドライバ
JPH0717097A (ja) 記録装置
JPH03297657A (ja) インクジェット記録装置
JPH08118612A (ja) インクジェット記録装置
JP2006167967A (ja) 印字装置
JP2002036528A (ja) インクジェット記録装置及びプリンタドライバ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051003

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080425