JP2003311906A - 延伸ポリエステルフィルム - Google Patents
延伸ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
性を有し、保管時や加工時の高温下に曝された後に於い
てもフイルムの柔軟性を失わないポリエステルフィルム
を提供すること。 【解決手段】 ポリエステル樹脂層(A)の少なくと
も片面に、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも10
℃以上高い融点を有し、かつ延伸後の厚みの合計が1〜
10μmとなるポリエステル樹脂層(B)を積層した未
延伸積層フィルムを、少なくとも一軸延伸後にポリエス
テル樹脂層(A)を構成する、テレフタル酸を主成分と
する結晶性ポリエステル樹脂(C)の融点より5℃低い
温度以上、かつポリエステル樹脂層(B)の融点未満の
温度で熱処理することを特徴とした引き裂き性とひねり
性の良好で、且つ、高温に曝された後も柔軟性を有する
ポリエステルフィルム。
Description
ルムに関する。更に詳しくは、ポリエステル延伸フィル
ムの優れた特性である透明性、耐熱性、保香性、耐水性
等を失うことなく実用面の特性を維持し、且つ保管中、
或いは加工中に高温下に曝された場合に於いても柔軟性
を失うことなく、その伸度を維持し、良好な引き裂き性
とひねり性を具備した包装用フィルムやテープ用フィル
ムとして有用なポリエステル延伸フィルムに関する。
ては、セロハンが知られている。セロハンは、その優れ
た透明性と易切断性、ひねり・しわ固定性等の特性によ
り各種包装材料、粘着テープ用として重用されている。
しかし、一方ではセロハンは吸湿性を有するため特性が
季節により変動し一定の品質のものを常に供給すること
は困難であった。また、ポリエチレンテレフタレートを
ベースフィルムとした包装用袋や粘着テープなどは、延
伸されたポリエチレンテレフタレートフタレートフィル
ムの強靱性、耐熱性、耐水性、透明性などの優れた特性
の良さにより様々な用途に用いられているが、これらの
優れた特性を有する反面、切断し難く、包装用袋の口を
引き裂き難い欠点や、粘着テープが切りにくい欠点、及
びひねり固定性が劣る為にひねり包装用に用いることが
できない等の欠点があった。
に配向させたポリエステルフィルム(特公昭55−85
51)やジエチレングリコール成分などを共重合させた
もの(特公昭56−50692)や低分子量のポリエス
テル樹脂を用いるもの(特公昭55−20514)など
が提案されている。さらに、融点の異なるポリエステル
樹脂層を有し、それぞれの融点の間で熱処理を行い、少
なくとも一層の配向を崩壊させた積層ポリエステルフィ
ルム(特開平5−104618)が提案されている。
来技術において一軸方向に配向させる方法は、配向方向
へは直線的に容易に切れるが配向方向以外には切れ難
く、またジエチレングリコールル成分などを多量に共重
合させる方法は、共重合によりポリエチレンテレフタレ
ート本来の特性が失われるという欠点を有している。ま
た、低分子量のポリエステル樹脂を用いる方法は、延伸
工程での膜破れのトラブルが発生しやすくなり実用的で
なかった。さらに、融点の異なるポリエステル樹脂層を
有し、それぞれの融点の間で熱処理を行い、少なくとも
一層の配向を崩壊させた積層ポリエステルフィルム(特
開平5−104618)に於いては、印刷、或いはラミ
ネート等で加熱された際に、結晶化が激しく進行するこ
とにより、フィルムが脆くなったり、白化がおこった
り、その後の加工、或いは使用に耐えないという問題点
があった。
ハンの有する優れた特性のうち、特に任意の方向の易切
断性、ひねり固定性に注目し、これらの特性を有しさら
にポリエステルフィルムの優れた特性である透明性、耐
熱性、防湿性、保香性等を合わせて有し、且つ加工の際
に高温に曝された後にも柔軟性を有するフィルムを得る
ことを目的として研究し、これを達成したものである。
ルムは、ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも片面
に、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも10℃以上
高い融点を有するポリエステル樹脂からなるポリエステ
ル樹脂層(B)が積層され、かつ少なくとも一軸延伸さ
れた延伸ポリエステルフィルムであって、ポリエステル
樹脂層(B)の合計の厚みが1〜10μmであり、ポリ
エステル樹脂層(A)が酸成分としてテレフタル酸を主
成分とする結晶性ポリエステル樹脂(a−1)とガラス
転移温度が結晶性ポリエステル樹脂(a−1)より低い
熱可塑性樹脂(a−2)の混合物からなり、前記熱可塑
性樹脂(a−2)が結晶性ポリエステル樹脂(a−1)
に分散しており、下記式(1)から(4)を同時に満足
するような海島構造を有し、かつヘイズが8以下である
ことを特徴とするものである。 式(1):0.02≦X≦1.0 式(2):0.02≦Y≦1.0 式(3):0.1≦X/Y≦10 式(4):N≧20 (上記式中、Xは島部分のフイルム長手方向長さの平均
値(μm)、Yは島部分のフイルム幅方向長さの平均値
(μm)、Nはフイルム幅方向断面に存在する島部分の
個数(個/10μm2)を表す。) 本願発明の延伸ポリエステルフィルムの製造方法として
は、酸成分としてテレフタル酸を主成分とする結晶性ポ
リエステル樹脂(a−1)とガラス転移温度が結晶性ポ
リエステル樹脂(a−1)より低い熱可塑性樹脂(a−
2)の混合物からなるポリエステル樹脂層(A)の少な
くとも片面に、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも
10℃以上高い融点を有するポリエステル樹脂からなる
ポリエステル樹脂層(B)が積層された未延伸積層フィ
ルムを少なくとも一軸延伸後に、ポリエステル樹脂層
(A)を構成するテレフタル酸を主成分とする結晶性ポ
リエステル樹脂(a−1)の融点より5℃低い温度以
上、かつポリエステル樹脂層(B)の融点未満の温度で
熱処理する方法が好ましい。
ポリエステル積層フィルムを延伸後、ポリエステル樹脂
層(A)を構成する、低い融点を有する側のポリエステ
ル樹脂(a−1)の融点より5℃低い温度以上で、かつ
高い融点を有する側のポリエステル樹脂(B)の融点未
満の温度で熱処理を実施することにより、ポリエステル
樹脂層(A)は延伸工程での配向が崩れポリエステル樹
脂の耐熱性、耐水性、保香性といった特性は維持しつつ
引き裂き性とひねり固定性を有し、且つ、海島構造を有
して分散する熱可塑性樹脂(a−2)の効果により柔軟
性を具備する層を構成し、ポリエステル樹脂層(B)は
配向を維持したポリエステルフィルム本来の耐熱性等の
優れた特性を有する層を構成するという2種の異なる特
性を構成する積層フィルムとなり、ポリエステルフィル
ム本来の優れた特性を有しつつ優れた耐熱性と良好な引
き裂き性とひねり固定性を備えるという相反する特性を
持ち、更に、熱可塑性樹脂(a−2)の分散している大
きさを規定することにより透明性にも優れたポリエステ
ルフィルムが得られることを見出したことによるもので
ある。
(B)に用いられるポリエステル樹脂(B)は特に限定
されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレートおよびこれらの構成成分を主成分とする共重合
体等がある。
リエステル樹脂は、テレフタル酸を主成分とする結晶性
ポリエステル樹脂(a−1)と、ガラス転移温度が結晶
性ポリエステル樹脂(a−1)より低く、該結晶性ポリ
エステル樹脂(a−1)に対して海島構造を有して分散
する熱可塑性樹脂(a−2)の混合物から成り、該結晶
性ポリエステル樹脂(a−1)が、ポリエステル樹脂層
(B)に用いられるポリエステル樹脂(B)の融点より
も10℃以上、好ましくは20℃以上低い融点を有する
共重合体が好ましい。
は、ガラス転移温度が結晶性ポリエステル樹脂(a−
1)より低く、該結晶性ポリエステル樹脂(a−1)に
対して海島構造を有して分散する熱可塑性樹脂であれば
何でも良く、具体例としては、低密度ポリエチレン、直
鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共
重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メ
チルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、ポリアミド及びポリアミド−ポリエチレ
ンオキサイドブロック共重合体、ポリアミド−ポリテト
ラメチレンオキサイドブロック共重合体、ポリアミド−
ポリエチレンオキサイドブロック共重合体等のポリアミ
ド系エラストマー、ポリエステル−ポリエチレンオキサ
イドブロック共重合体、ポリエステル−ポリテトラメチ
レンオキサイドブロック共重合体等のポリエステル系エ
ラストマーなどを上げることができる。
(a−1)と熱可塑性樹脂(a−2)との配合比は任意
であるが、結晶性ポリエステル(a−1)に対して熱可
塑性樹脂(a−2)が下記式(1)〜(4)を同時に満
たすことが必要である。これは、本発明のフイルムに於
ける高温に曝された後の柔軟性の保持は、ポリエステル
樹脂層(A)の層中で、熱可塑性樹脂(a−2)が島状
に分散することが必要であり、島状分散を起こしている
熱可塑性樹脂(a−2)の形状が下記式(1)から
(4)を共に満足することで本発明の目的である透明性
と高温下に曝された後の柔軟性を達成することができ
る。 式(1) 0.02≦X≦1.0 式(2) 0.02≦Y≦1.0 式(3) 0.1≦X/Y≦10 式(4) N≧20 上記式中、Xは島部分のフイルム長手方向長さの平均値
(μm) Yは島部分のフイルム幅方向長さの平均値(μm) Nはフイルム幅方向断面に存在する島部分の個数(個/
10μm2)
面上に観察される島部分の長手方向、幅方向長さの平均
値をそれぞれX、Y(μm)とした場合、X又はYが
0.02μm未満の場合、高温に曝された後の柔軟性が
失われ、切断の原因となり使用上不都合となる。又、
1.0μmを超えると透明性が悪化し本発明の目的であ
る透明性に優れたフイルムである、ヘイズが8%以下で
あることを満たせなくなる。さらに、X/Yが0.1未
満、又は10を超えた場合、手切れの際に方向性が生
じ、任意方向の手切れが出来なくなる。また、Nが20
(個/10μm2)未満であると、高温に曝された後の柔
軟性が消失し、加工時の衝撃で切れるといったトラブル
が発生する。
の厚みは1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上
6μm以下の厚みが好ましい。ポリエステル樹脂層
(B)の厚みが1μm未満の場合は、得られるフィルム
の強度が低くなり、実用上支障がでるだけでなく、熱固
定時にフイルムが溶融し製膜が困難となる。またポリエ
ステル樹脂層(B)の厚みが10μmを越えると目的と
する引き裂き性とひねり性が低下する。またポリエステ
ル樹脂層(A)とポリエステル樹脂層(B)の積層は3
層(B/A/B)または2層(B/A)の構成のどちら
でもよいが、3層(B/A/B)に積層したものの方が
加工時のカールや、耐熱性に於いて好ましい。さらに、
延伸フィルムの厚みは本発明の目的とする用途である包
装用袋や粘着テープなどで使用されるフィルム厚みは1
2μから30μであるが、特に限定されるものではな
い。
の効果を阻害しない範囲で、公知の各種添加材、例えば
滑剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤等が添加されてい
てもよい。
の押出機等の中で、融点以上の温度で別々に溶融し、ダ
イス出口から押し出して成形した未延伸フィルム同士を
加温状態でラミネートする方法が挙げられる。別の方法
としては一方の未延伸フィルムの表面に、他方の溶融フ
ィルムを溶融ラミネートする方法がある。さらに別の方
法としては共押し出し法により積層した状態でダイス出
口より押し出して未延伸フィルムを成形する方法があ
る。
する。真空乾燥した結晶性ポリエステル樹脂(a−1)
及び熱可塑性樹脂(a−2)を所定の割合で押出し機に
供給し、別の押出し機にポリエステル樹脂(B)を供給
する。2台の押出し機から、それぞれの融点以上の温度
で溶融押し出しし、複合アダプターを通過させ、2種3
層(B/A/B)または2種2層(B/A)として口金
より押し出し冷却固化させて未延伸積層フィルムを成形
する。
ムをポリエステル樹脂層(A)に用いられる結晶性ポリ
エステル樹脂(a−1)及びポリエステル樹脂(B)の
二次転移点のうちの高い温度以上、結晶性ポリエステル
樹脂(a−1)の融点以下の温度で一軸延伸または二軸
延伸を行う。一軸延伸の場合は少なくとも1.5倍以上、
好ましくは3〜5倍であり、二軸延伸の場合は延伸面積
で2〜30倍、好ましくは9〜16倍である。また二軸
延伸の場合は逐次延伸でも同時延伸でもよい。
(A)に用いられる結晶性ポリエステル樹脂(a−1)
の融点よりも高く、かつポリエステル樹脂(B)の融点
よりも低い温度で熱処理を行う。この熱処理では、必要
に応じて弛緩処理を行ってもよいことは言うまでもな
い。
延伸による分子配向が殆ど崩壊し、本発明の目的とする
引き裂き性とひねり性が得られ、ポリエステル樹脂層
(B)は分子配向を維持している為に本発明の特性を有
するフィルムが得られると考えられる。更に、ポリエス
テル樹脂層(A)に含まれる熱可塑性樹脂(a−2)が
結晶性ポリエステル樹脂(a−1)中に海島構造に分散
することで加工中に高温下に曝された後にも柔軟性を失
うことなく、その伸度を維持すると考えられる。
処理により分子配向が殆ど崩壊した引き裂き性とひねり
性を付与する層と、分子配向を維持したポリエステル本
来の特性を有する層のバランスにより目的とするフィル
ム特性を自在に設定出来る利点を有するとともに、分子
配向を維持した層が存在し、且つ低ガラス転移温度の熱
可塑性樹脂(a−2)が、引き裂き性とひねり性を付与
する層に海島構造に分散していることによって、製膜で
の切断のトラブル等も防止できる利点を有する。
および比較例における評価の方法については(a)〜
(e)の方法で行った。
向或いは幅方向にミクロトームを用いて、トリミングと
面出しを行なった。面出ししたエポキシブロックをRu
O4蒸気中に置き、16時間染色を行なった。このブロ
ックから超薄切片を作成し、TEM観察用のメッシュ上
に乗せ、カーボン蒸着を施して観察用の試料とした。観
察は、日本電子製JEM2010透過型電子顕微鏡を用
い、フイルム中のポリエステル樹脂層(A)に島状に分
散している熱可塑性樹脂(a−2)の形状観察を行なっ
た。この観察により、熱可塑性樹脂(a−2)の長手方
向の平均長さX(μm)、及び幅方向の平均長さY(μ
m)を求め、X/Yを算出した。又、フイルム幅方向断
面中にある結晶性ポリエステル樹脂(a−1)と熱可塑
性樹脂(a−2)で構成された層中(50μm2)に観
察される、島状に分散している熱可塑性樹脂(a−2)
の個数を数え、10μm2あたりの個数を算出した。
S−K7127に従い、フイルム長手方向の引張破壊伸
びを測定し、エージング前と変化しないものを○、伸び
が5%未満となるものを×とした。
mAl箔/20μm押出しLDPE とした後、ヒートシ
ールにて製袋し、ヒートシール部分を手で切断した時、
任意の方向に容易に手で切断できるものものを○、容易
に手で切断できないもの、或いは、切れ方に方向性を有
するものを×とした。
でひねった時、ひねった状態でもとに戻らないものを
○、ひねった状態を維持できないものを×とした。
に、結晶性ポリエステル樹脂(a−1)として融点が2
00℃のポリエチレンイソフタレート、また、熱可塑性
樹脂(a−2)としてジカルボン酸成分としてテレフタ
ル酸100mol%、ジオール成分としてブタンジオール
85mol%、分子量1000のポリテトラメチレングリ
コール15mol%からなるポリエチレンテレフタレート
−ポリテトラメチレングリコール共重合体を用い、それ
ぞれを97/3wt%の割合で混合したものを用いた。
ポリエステル樹脂層(B)として、融点が260℃のポ
リエチレンテレフタレート(B)を用い、おのおの28
5℃の温度で別々の押出機により溶融し、この溶融体を
複合アダプターで合流させた後にTダイより押し出し、
冷却ドラムで急冷して(B/A/B)構成の3層の未延
伸積層フィルムを得た。
0℃で3.5倍、次いで横方向に110℃で3.8倍に
延伸した後、3%の弛緩を行いつつ230℃の温度で熱
処理を行い20μのフィルムを得た。このフィルムのB
/A/B各層の厚み比率はそれぞれ2μm/16μm/2
μmの比率であった。
2)の分散状態を観察したところ、長手方向長さX=
0.1μm、幅方向長さY=0.1μm、N=25個/1
0μm2であった。
り透明性に優れ、爪をあてがう程度でどの方向にも容易
に切断することができ、またフィルムをひねると、その
ままのひねった状態を維持できた。更に、40℃にて1
週間エージングした後にも柔軟性を有しており脆化する
ことはなかった。また、本フィルムは製膜及びスリット
時にも破断等のトラブルは無く生産性も良好であった。
B/A/B各層の厚みを4/12/4μmに変更した2
0μmのフィルムを得た。かくして得られたフィルムも
実施例1よりも少し抵抗のある手切れ性のあるフィルム
が得られた以外は透明性、ひねり固定性、柔軟性も良好
であった。
B/A/B各層の厚みを1/18/1μmに変更した2
0μmのフィルムを得た。かくして得られたフィルムは
透明性、手切れ性、ひねり固定性、柔軟性も良好であっ
た。
B/A/B各層の厚み比率のみ6/8/6μmに変更し
た20μのフィルムを得た。かくして得られたフィルム
は手切れ性はなく、またフィルムをひねっても元に戻
り、ひねり固定性は無かった。
B/A/B各層の厚み比率のみ0.25/19.5/
0.25μmに変更した20μのフィルムを得た。かく
して得られたフィルムは熱固定時に溶融し、製膜加工で
きなかった。
(A)の融点を245℃に変更した以外は全て実施例1
と同じ方法、条件、厚み比率で20μのフィルムを得
た。かくして得られたフィルムは手切れ性はなく、また
フィルムをひねっても元に戻り、ひねり固定性は無かっ
た。
更した以外は全て実施例1と同じ方法、条件、厚み比率
で20μのフィルムを得た。かくして得られたフィルム
は手切れ性はなく、またフィルムをひねっても元に戻
り、ひねり固定性は無かった。
加量を15wt%に変更した以外は全て実施例1と同じ
方法、条件、厚み比率で20μmのフイルムを得た。か
くして得られたフィルムは、透明性が若干劣っていた以
外は、手切れ性、ひねり固定性、柔軟性も良好であっ
た。
加量を減少以外は全て実施例1と同じ方法、条件、厚み
比率で20μのフィルムを得た。かくして得られたフィ
ルムは透明性、手切れ性、ひねり固定性に優れていた
が、高温に曝した後の柔軟性に劣っていた。
成する成分のうち、ブタンジオールを93.2mol%、
分子量1000のポリテトラメチレングリコールを6.
8mol%とし熱可塑性樹脂(a−2)を得た。該熱可塑
性樹脂(a−2)を10wt%添加した以外は全て実施
例1と同じ方法、条件、厚み比率で20μのフィルムを
得た。かくして得られたフィルムは透明性、手切れ性、
ひねり固定性に優れていたが、高温に曝した後の柔軟性
に劣っていた。
成する成分のうち、ブタンジオールを75mol%、分子
量1000のポリテトラメチレングリコールを25mol
%とし熱可塑性樹脂(a−2)を得た。該熱可塑性樹脂
(a−2)を3wt%添加した以外は全て実施例1と同
じ方法、条件、厚み比率で20μのフィルムを得た。か
くして得られたフィルムは、手切れ性、ひねり固定性、
柔軟性に優れていたが、透明性に劣っていた。
ラフト比を変更することで、熱可塑性樹脂(a−2)の
形状を変更した以外は全て実施例1と同じ方法、条件、
厚み比率で20μmのフイルムを得た。該フイルムに於
けるX/Yは6であった。かくして得られたフィルム
は、透明性、手切れ性、ひねり固定性、柔軟性に優れて
いた。
脂(a−2)の形状を変更した以外は全て実施例1と同
じ方法、条件、厚み比率で20μmのフイルムを得た。
該フイルムに於けるX/Yは20であった。かくして得
られたフィルムは、透明性、ひねり固定性、柔軟性に優
れていたが、幅方向の手切れ性に劣っており、任意方向
手切れ性が得られなかった。
評価結果を表1、表2に示す。
なポリエステルフィルムが得られ、包装用として有効な
ことがわかる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも
片面に、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも10℃
以上高い融点を有するポリエステル樹脂からなるポリエ
ステル樹脂層(B)が積層され、かつ少なくとも一軸延
伸された延伸ポリエステルフィルムであって、ポリエス
テル樹脂層(B)の合計の厚みが1〜10μmであり、
ポリエステル樹脂層(A)が酸成分としてテレフタル酸
を主成分とする結晶性ポリエステル樹脂(a−1)とガ
ラス転移温度が結晶性ポリエステル樹脂(a−1)より
低い熱可塑性樹脂(a−2)の混合物からなり、前記熱
可塑性樹脂(a−2)が結晶性ポリエステル樹脂(a−
1)に分散しており、下記式(1)から(4)を同時に
満足するような海島構造を有し、かつヘイズが8%以下
であることを特徴とする延伸ポリエステルフィルム。 式(1):0.02≦X≦1.0 式(2):0.02≦Y≦1.0 式(3):0.1≦X/Y≦10 式(4):N≧20 (上記式中、Xは島部分のフイルム長手方向長さの平均
値(μm)、Yは島部分のフイルム幅方向長さの平均値
(μm)、Nはフイルム幅方向断面に存在する島部分の
個数(個/10μm2)を表す。) - 【請求項2】 請求項1記載のポリエステル樹脂層
(A)を構成する結晶性ポリエステル樹脂(a−1)の
酸成分中におけるテレフタル酸の含有量が75mol%以
上であることを特徴とする延伸ポリエステルフィルム。 - 【請求項3】 請求項1あるいは2記載の熱可塑性樹脂
(a−2)が融点170℃以上の結晶セグメント及び融
点又は軟化点が100℃以下、分子量が400〜800
0の軟質重合体からなるブロック共重合ポリエステルで
あることを特徴とする延伸ポリエステルフィルム。 - 【請求項4】 請求項1、2あるいは3記載の延伸ポリ
ステルフィルムであって、ひねり包装用に用いられるこ
とを特徴とする延伸ポリエステルフィルム。 - 【請求項5】 請求項1、2、3あるいは4記載の延伸
ポリエステルフィルムの製造方法であって、未延伸積層
フィルムを少なくとも一軸延伸後に、ポリエステル樹脂
層(A)を構成するテレフタル酸を主成分とする結晶性
ポリエステル樹脂(a−1)の融点より5℃低い温度以
上、かつポリエステル樹脂層(B)の融点未満の温度で
熱処理することを特徴とする延伸ポリエステルフィルム
の製造方法。
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