JP2002337290A - 積層ポリエステルフィルム - Google Patents

積層ポリエステルフィルム

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JP2002337290A JP2001146583A JP2001146583A JP2002337290A JP 2002337290 A JP2002337290 A JP 2002337290A JP 2001146583 A JP2001146583 A JP 2001146583A JP 2001146583 A JP2001146583 A JP 2001146583A JP 2002337290 A JP2002337290 A JP 2002337290A
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Kazumoto Imai
一元 今井
Keiji Mori
啓冶 森
Naonobu Oda
尚伸 小田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はセロハンの有する特性のうち、易切
断性、ひねり固定性、印刷性に注目し、これらの特性を
有しさらにポリエステルフィルムの優れた特性である耐
熱性、防湿性、透明性、保香性等を合わせて有するフィ
ルムを提供すること。 【解決手段】 ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも
片面に、全厚みに対し5%以上、60%以下の厚みの、
テレフタル酸を80mol%以上含有する結晶性ポリエス
テル樹脂(a)98〜70重量%。融点170℃以上の
結晶セグメント及び融点又は軟化点が100℃以下、分
子量が400〜8000の軟質重合体からなるブロック
共重合ポリエステル(b)2〜30重量%の混合物から
なり、ポリエステル樹脂層(A)の融点よりも10℃以
上高い融点を有するポリエステル樹脂混合物層(B)を
積層したことを特徴とする積層ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル延伸フ
ィルムに関する。更に詳しくは、ポリエステル延伸フィ
ルムの優れた特性である耐熱性、保香性、耐水性等を失
うことなく実用面の特性を維持し、接着性、印刷性に優
れ、更に良好な引き裂き性とひねり性を具備した包装用
フィルムやテープ用フィルムとして有用なポリエステル
延伸フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、切断性の優れたフィルムとし
ては、セロハンが知られている。セロハンは、その優れ
た透明性と易切断性、ひねりしわ固定性等の特性により
各種包装材料、粘着テープ用として重用されている。し
かし、一方ではセロハンは吸湿性を有するため特性が季
節により変動し一定の品質のものを常に供給することは
困難であった。また、ポリエチレンテレフタレートをベ
ースフィルムとした包装用袋や粘着テープなどは、延伸
されたポリエチレンテレフタレートフタレートフィルム
の強靱性、耐熱性、耐水性、透明性などの優れた特性の
良さを買われて用いられているが、これらの優れた特性
を有する反面、切断しにくく、包装用袋の口を引き裂き
難い欠点や、粘着テープが切りにくい欠点、及びひねり
固定性が劣るためにひねり包装用に用いることができな
い等の欠点があった。上記欠点を解決する方法として、
一軸方向に配向させたポリエステルフィルム(特公昭5
5−8551)やジエチレングリコール成分などを共重
合させたもの(特公昭56−50692)や低分子量の
ポリエステル樹脂を用いるもの(特公昭55−2051
4)などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術において一軸方向に配向させる方法は、配向方向
へは直線的に容易に切れるが配向方向以外には切れにく
く、またジエチレングリコールル成分などを多量に共重
合させる方法は、共重合によりポリエチレンテレフタレ
ート本来の特性が失われるという欠点を有している。さ
らに、低分子量のポリエステル樹脂を用いる方法は、延
伸工程での膜破れのトラブルが発生しやすくなり実用的
でなかった。すなわち、本発明はセロハンの有する特性
のうち、易切断性、ひねり固定性、印刷性に注目し、こ
れらの特性を有しさらにポリエステルフィルムの優れた
特性である耐熱性、防湿性、透明性、保香性等を合わせ
て有するフィルムを得ることを目的として研究し、これ
を達成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリエステル
樹脂層(A)の少なくとも片面に、全厚みに対し5%以
上、60%以下の厚みの、テレフタル酸を80mol%以
上含有する結晶性ポリエステル樹脂(a)98〜70重
量%。融点170℃以上の結晶セグメント及び融点又は
軟化点が100℃以下、分子量が400〜8000の軟
質重合体からなるブロック共重合ポリエステル(b)2
〜30重量%の混合物からなり、ポリエステル樹脂層
(A)の融点よりも10℃以上高い融点を有するポリエ
ステル樹脂混合物層(B)を積層した未延伸積層フィル
ムを、少なくとも一軸延伸後にポリエステル樹脂層
(A)の融点より10℃低い温度以上、かつポリエステ
ル樹脂混合物層(B)の融点未満の温度で熱処理するこ
とを特徴とする積層ポリエステルフィルムである。
【0005】すなわち、本発明は融点の異なるポリエス
テル積層フィルムを延伸後、低い融点を有する側のポリ
エステル樹脂(A)の融点より10℃低い温度以上で、
かつ高い融点を有する側のポリエステル樹脂混合物
(B)の融点未満の温度で熱処理を実施することによ
り、ポリエステル樹脂層(A)は延伸工程での配向が崩
れポリエステル樹脂の耐熱性、透明性、耐水性、保香性
といった特性は維持しつつ引き裂き性とひねり固定性を
有する層を構成し、ポリエステル樹脂混合物層(B)は
配向を維持したポリエステルフィルム本来の耐熱性等の
優れた特性を有する層を構成するという2種の異なる特
性を構成する積層フィルムにすることによりポリエステ
ルフィルム本来の優れた特性を有しつつ良好な引き裂き
性とひねり固定性を具備するという相反する特性を持っ
たポリエステルフィルムが得られることを見出し、更
に、ポリエステル樹脂混合物層(B)に、テレフタル酸
を80mol%以上含有する結晶性ポリエステル樹脂
(a)98〜70重量%。融点170℃以上の結晶セグ
メント及び融点或いは軟化点が100℃以下、分子量が
400〜8000の軟質重合体からなるブロック共重合
ポリエステル(b)2〜30重量%の混合物を用いるこ
とにより印刷性及び易引裂き性等の著しい改良が見ら
れ、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明におけるポリエステル樹脂混合物
(B)に於いて、結晶性ポリエステル(a)はエチレン
テレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステ
ルであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)が最
適であるが、PETとポリブチレンテレフタレート(P
BT)、PETとポリエチレンナフタレート(PEN)
などとの共重合体、或いはこれらの混合物を用いること
ができる。該ポリエステルとしては極限粘度0.50dl
/g以上0.90dl/g以下、更に好ましくは0.60dl/g
以上0.80dl/g以下である。極限粘度が0.50dl/g
未満の場合、フィルムが脆くなり製膜が困難となる。ま
た、0.90dl/gより大きなものを用いた場合、押出し
成形性に劣る。結晶性ポリエステル(a)の重合方法は
特に限定されないが、極限粘度を好適な範囲とするため
に固相重合法を用いることができる。
【0007】該ポリエステル樹脂混合物(B)を構成す
るブロック共重合ポリエステル(b)に於いて、融点1
70℃以上の結晶セグメントは、その成分だけで重合体
としたときに、融点が170℃以上のものであるが、例
えばテレフタル酸、イソフタル酸、2・6−ナフタレン
ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸の残基と、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタメチレングリコール、P−キシレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族、芳香族、
脂環族ジオールの残基とからなるポリエステル等を用い
ることができるが、特にテレフタル酸残基が80mol%
以上を占めることが望ましい。
【0008】また、分子量400〜8000の軟質ポリ
エステルは、該セグメント構成成分だけで測定した場合
の融点或いは軟化点が100℃以下のものをいう。分子
量が400以下のものを用いた場合は、得られるブロッ
ク共重合ポリエステルは融点が低く粘着性が大であり、
フィルムへの配合加工性に困難となる。また、分子量が
8000を越える場合は、軟質重合体が層分離し、極め
て高い溶融粘度を示し、硬く脆い性質となり、共重合反
応後重合釜からの取り出しが困難となったり、また、こ
のブロック共重合ポリエステルをフィルム成形に用いた
場合、透明性が不良であったりして好ましくない。特に
好ましくは800〜4000の分子量のものが良い。ま
た、ブロック共重合ポリエステル中での低融点軟質重合
体の割合は1〜12mol%の範囲である。1mol%未満の
場合軟質重合体としての特性が得られず、12mol%を
越えた場合、結晶性ポリエステル(a)との混合溶融時
にブロック共重合ポリエステル(b)の分散が大きくな
り透明性が悪化する。特に好ましくは3〜8mol%であ
る。
【0009】このような低融点軟質重合体としては、ポ
リエチレンオキサイドグリコール、ポリテトラメチレン
オキサイドグリコール、ポリプロピレンオキサイドグリ
コール、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドと
の共重合グリコール、エチレンオキサイドとテトラヒド
ロフランとの共重合グリコール等のポリエーテル、ポリ
ネオペンチルアゼレート、ポリネオペンチルアジペー
ト、ポリネオペンチルセパケート等の脂肪族ポリエステ
ル、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリピバロラクトン等
のポリラクトンを示すことができる。好ましくはポリエ
チレンオキサイドグリコール、ポリテトラメチレンオキ
サイドグリコール等が実用的である。これらのブロック
共重合ポリエステルは通常の縮合重合法によって製造す
ることができる。
【0010】本発明において用いるブロック共重合体ポ
リエステル(b)の具体例としては、ポリエチレンテレ
フタレート−ポリエチレンオキサイドブロック共重合
体、ポリエチレンテレフタレート−ポリテトラメチレン
オキサイドブロック共重合体、ポリブチレンテレフタレ
ート−ポリエチレンオキサイドブロック共重合体、ポリ
ブチレンテレフタレート−ポリテトラメチレンオキサイ
ドブロック共重合体、ポリエチレンテレフタレート−ポ
リエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドブロ
ック共重合体、ポリテトラメチレンテレフタレート・イ
ソフタレート−ポリテトラメチレンオキサイドブロック
共重合体、ポリエチレンテレフタレート−ポリ−ε−カ
プロラクトンブロック共重合体、ポリエチレンテレフタ
レート−ポリネオペンチルセパケートブロック共重合
体、ジ(4−カルボキシフェノキシ)エタンとエチレン
グリコールとからのポリエステルとポリエチレングリコ
ールとのブロック共重合体、ビス(N−パラカルボエト
キシフェニル)アジパミドとエチレングリコールとから
のポリエステルとポリエチレングリコールとのブロック
共重合体などを上げることができる。
【0011】本発明に於いてポリエステル系樹脂混合物
層(B)の結晶性ポリエステル(a)とブロック共重合
ポリエステル(b)との配合比は結晶性ポリエステル
(a)98〜70重量%に対してブロック共重合ポリエ
ステル(b)を2〜30重量%の割合で配合することが
必要であり、好ましくは結晶性ポリエステル(a)95
〜75重量%、ブロック共重合ポリエステル(b)5〜
25重量%である。ブロック共重合ポリエステル(b)
が2重量%未満の場合、目的とする印刷性が得られない
ばかりでなく、引裂き性も悪化する。また、ブロック共
重合ポリエステル(B)が30重量%を越えた場合、ニ
軸延伸ポリエステルフィルムの寸法安定性や剛性が低下
し、製膜性も悪化する。
【0012】また、該ポリエステル樹脂混合物層(B)
は、ポリエステル樹脂層(A)に用いられるポリエステ
ルの融点よりも10℃以上、好ましくは20℃以上高い
融点を有する共重合体が好ましい。
【0013】さらに、ポリエステル樹脂混合物層(B)
の厚みは全厚みの5%以上、60%以下、好ましくは5
%以上40%以下の厚みが好ましい。ポリエステル樹脂
混合物層(B)の厚みが全厚みの5%未満の場合は、得
られるフィルムの強度が低くなり、実用上支障がでる。
またポリエステル樹脂混合物層(B)の厚みが全厚みの
60%を越えると目的とする引き裂き性とひねり性が低
下する。またポリエステル樹脂層(A)とポリエステル
樹脂混合物層(B)の積層は3層(B/A/B)または
2層(B/A)の構成のどちらでもよい。さらに、延伸
フィルムの厚みは本発明の目的とする用途である包装用
袋や粘着テープなどで使用されるフィルム厚みは12μ
から30μであるが、特に限定されるものではない。
【0014】本発明のポリエステルフィルムは、本発明
の効果を阻害しない範囲で、公知の各種添加材、例えば
滑剤、顔料、酸化防止剤、帯電防止剤等が添加されてい
てもよい。
【0015】ここでいう未延伸積層フィルムとは、複数
の押出機等の中で、融点以上の温度で別々に溶融し、ダ
イス出口から押し出して成形した未延伸フィルム同士を
加温状態でラミネートする方法が挙げられる。別の方法
としては一方の未延伸フィルムの表面に、他方の溶融フ
ィルムを溶融ラミネートする方法がある。さらに別の方
法としては共押し出し法により積層した状態でダイス出
口より押し出して未延伸フィルムを成形する方法があ
る。
【0016】次に本発明フィルムの製造法の一例を説明
する。真空乾燥したポリエステル樹脂(A)及びポリエ
ステル樹脂混合物(B)をそれぞれ別の2台の押出機に
供給し、それぞれの融点以上の温度で溶融押し出しし、
複合アダプターを通過させ、2種3層(B/A/B)ま
たは2種2層(B/A)として口金より押し出し冷却固
化させて未延伸積層フィルムを成形する。
【0017】このようにして得られた未延伸積層フィル
ムをポリエステル樹脂(A)及びポリエステル樹脂混合
物(B)の二次転移点のうちの高い温度以上、ポリエス
テル樹脂(A)の融点以下の温度で一軸延伸または二軸
延伸を行う。一軸延伸の場合は少なくとも1.5倍以上、
好ましくは3〜5倍であり、二軸延伸の場合は延伸面積
で2〜30倍、好ましくは9〜16倍である。また二軸
延伸の場合は逐次延伸でも同時延伸でもよい。この延伸
フィルムをポリエステル樹脂層(A)の融点よりも高
く、かつポリエステル樹脂混合物層(B)の融点よりも
低い温度で熱処理を行う。この熱処理では、必要に応じ
て弛緩処理を行ってもよいことは言うまでもない。
【0018】前期熱処理によりポリエステル樹脂層
(A)は延伸による分子配向が殆ど崩壊し、本発明の目
的とする引き裂き性とひねり性が得られ、更に、ポリエ
ステル樹脂混合物層(B)は分子配向を維持していなが
ら、結晶性ポリエステル(a)中にブロック共重合ポリ
エステル(b)が分散するといった海島構造を持ってお
り、引裂く際に結晶性ポリエステル(a)とブロック共
重合ポリエステル(b)との界面から裂かれる為に、本
発明の優れた易引裂き性とヒネリ固定性、印刷性及び接
着性を有するフィルムが得られると考えられる。
【0019】本発明は前述した如く、製膜ラインでの熱
処理により分子配向が殆ど崩壊した引き裂き性とひねり
性を付与する層と、分子配向を維持したポリエステル本
来の特性を有しながら易引裂き性を有する層のバランス
により目的とするフィルム特性を自在に設定出来る利点
を有するとともに、分子配向を維持した層が存在するた
めに製膜での破断トラブル等も防止できる利点を有す
る。実施例以下実施例により本発明を説明する。実施例
および比較例における評価の方法については(1)〜
(3)の方法で行った。
【0020】(1)引裂き性;官能テストで行い、幅1
5mmのテープ状サンプルを手で切断した時、容易に手
で切断できるものものを○、容易に手で切断できないも
のを×とした。
【0021】(2)ひねり性;官能テストで行い、幅3
0mmのテープ状サンプルを手でひねった時、ひねった
状態でもとに戻らないものを○、ひねった状態を維持で
きないものを×とした。
【0022】(3)印刷性: i)テープ剥離:積水化学社製24mm巾セロハンテープ
を用い、印刷面にシワが入らない様に注意して貼り付
け、上から爪でこすりながら均一に加圧密着させる。次
いでテープの一端を持ち前方約45°(フィルム面との
角度)の方向へ勢いよく引き剥がした。残存インキ面積
の観察により次の5段階に区分した。 残存インキ面積(点数) 完全に剥げた :1 殆ど剥げた :2 半分程度剥げた:3 少し剥げた :4 全然剥げない :5 ii)もみテスト:印刷インキ面を外側にして2つ折り
にし、両手でつまみ(両手間隔約1cm)10回強く揉
んで、インキの剥がれ具合を見て優・良・可の3段階に
分類した。
【0023】(実施例1)融点が200℃のポリエチレ
ンイソフタレート(A)と、ポリエステル樹脂混合物
(B)として、結晶性ポリエステル(a)に極限粘度
0.62dl/gのポリエチレンテレフタレートを用い、ブ
ロック共重合ポリエステル(b)にジカルボン酸成分と
してテレフタル酸100mol%、ジオール成分としてブ
タンジオール96.7mol%、ポリテトラメチレングリ
コール3.3mol%からなる変性PBTを90重量%/
10重量%の割合で混合したものを用いた。該ポリエス
テル樹脂混合物(B)の融点は255℃であった。これ
らの樹脂を285℃の温度で別々の押出機により溶融し
この溶融体を複合アダプターで合流させた後にTダイよ
り押し出し、冷却ドラムで急冷して(B/A/B)構成
の3層の未延伸積層フィルムを得た。
【0024】該未延伸積層フィルムをまず縦方向に90
℃で3.5倍、次いで横方向に110℃で3.8倍に延伸し
た後、3%の弛緩を行いつつ230℃の温度で熱処理を
行い25μのフィルムを得た。このフィルムのB/A/
B各層の厚み比率はそれぞれ4/17/4の比率であっ
た。
【0025】該2軸延伸フィルムの片面コロナ放電処理
を行った後にセロハン用印刷インク(東洋インキ社製
セロカラーCCST)を150メッシュのグラビアロー
ルを用い、全面印刷した。
【0026】かくして得られた印刷フィルムは爪をあて
がう程度でどの方向にも容易に切断することができ、ま
たフィルムをひねると、そのままのひねった状態を維持
できた。更に、テープ剥離、もみテストも良好であっ
た。また、本フィルムは製膜、スリット及び印刷時にも
破断等のトラブルは無かった。
【0027】(実施例2)実施例1と同じ原料、方法で
B/A/B各層の厚み比率のみ2/21/2に変更した
25μのフィルムを得た。かくして得られたフィルムは
引裂き性、ひねり固定性、印刷性は良好であった。
【0028】(比較例1)実施例1と同じ原料、方法で
B/A/B各層の厚み比率のみ10/5/10に変更し
た25μのフィルムを得た。かくして得られたフィルム
は引裂き性はなく、またフィルムをひねっても元に戻
り、ひねり固定性は無かった。
【0029】(比較例2)ポリエステル樹脂混合物
(B)として極限粘度0.62dl/gのポリエチレンテレ
フタレートのみを用いた以外は実施例1と同じ方法、条
件、厚み比率で25μのフィルムを得た。かくして得ら
れたフィルムは引裂き性、印刷性が劣っていた。
【0030】(比較例3)ポリエチレンイソフタレート
(A)の融点を245℃に変更した以外は全て実施例1
と同じ方法、条件、厚み比率で25μのフィルムを得
た。かくして得られたフィルムは引裂き性はなく、また
フィルムをひねっても元に戻り、ひねり固定性は無かっ
た。
【0031】(比較例4)熱処理の温度を190℃に変
更した以外は全て実施例1と同じ方法、条件、厚み比率
で25μのフィルムを得た。かくして得られたフィルム
は引裂き性はなく、またフィルムをひねっても元に戻
り、ひねり固定性は無かった。
【0032】実施例比較例で得られたフィルムの評価結
果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】以上の如く、引裂き性、ひねり性、印刷
性の良好なポリエステルフィルムが得られ、包装用とし
て有効なことがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK41A AK41B AK41C AK41K AK42 AL02B AL02C AL05B AL05C AL06 BA02 BA03 BA06 BA07 BA10A BA10B BA10C BA16 BA26 EH20 EJ373 EJ38 EJ423 GB15 JA04B JA04C JA07B JA07C JA11B JA11C JK03 YY00B YY00C 4J002 CF00 CF061 CF102 CG00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル樹脂層(A)の少なくとも
    片面に、全厚みに対し5%以上、60%以下の厚みの下
    記ポリエステル樹脂層(B)を積層した未延伸積層フィ
    ルムを少なくとも一軸延伸後にポリエステル樹脂層
    (A)の融点より10℃低い温度以上、かつポリエステ
    ル樹脂層(B)の融点未満の温度で熱処理することを特
    徴とする積層ポリエステルフィルム。 ポリエステル樹脂層(B):テレフタル酸を80mol%
    以上含有する結晶性ポリエステル樹脂(a)98〜70
    重量%。融点170℃以上の結晶セグメント及び融点或
    いは軟化点が100℃以下、分子量が400〜8000
    の軟質重合体からなるブロック共重合ポリエステル
    (b)2〜30重量%の混合物からなり、ポリエステル
    樹脂層(A)の融点よりも10℃以上高い融点を有する
    ポリエステル樹脂層。
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