JP4310666B2 - 脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルム - Google Patents

脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂肪族ポリエステルを主たるポリマー成分とする二軸延伸フィルムに関し、さらに詳しくは、生鮮食品、加工食品、医薬品、医療機器、電子部品等の包装用フィルム、粘着テープ等において重要な特性である手切れ性、ひねり性および印刷性に優れた脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリ乳酸をはじめとする脂肪族ポリエステル系フィルムは、自然環境下に棄却された場合に分解すること、例えばポリ乳酸フィルムは土壌中において自然に加水分解したのち、微生物によって無害な分解物となることを特徴として開発されてきた。
【0003】
従って、このような脂肪族ポリエステル系フィルムは、自然界で分解させることを優先して開発が進められ、その結果、本来、脂肪族ポリエステルが持つ優れた特性を十分に引き出すことができていなかった。すなわち、フィルムの配向・結晶化が進むことにより、加水分解や微生物による分解が抑制されるために、フィルムの配向・結晶化を抑制する必要があったため、強度や熱寸法安定性が不十分なものとなっていた。
【0004】
これに対し、フィルムの配向性や結晶化度を向上させて、強度や熱寸法安定性を改善する試みがなされている。例えば、特開平7−207041号公報には、ポリ乳酸系重合体からなり、面配向度ΔPが3.0×10-3以上であり、かつフィルムを昇温したときの結晶融解熱量ΔHmと昇温中の結晶化により発生する結晶化熱量ΔHcとの差( ΔHm−ΔHc) が20J/g以上であるポリ乳酸系フィルムが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このポリ乳酸系フィルムは、包装用フィルム等としての手切れ性やひねり性、及び印刷性の改善を目的としておらず、具体的に示されたポリ乳酸系重合体の還元粘度や、得られたフィルムの物性では、印刷やラミネート工程で必要とされる寸法安定性が不十分であるため、上記の目的を同時に達成するのは困難である。そして、その他の脂肪族ポリエステル系フィルムに関する従来技術においても、包装用フィルムとしての手切れ性やひねり性、及び印刷性の改善を目的として、ポリ乳酸系重合体の還元粘度や物性に着目したものは、これまで存在しなかった。
【0006】
一方、芳香族ポリエステルであるポリエチレンテレフタレートをベースフィルムとした包装用袋や粘着テープなどが、延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムの強靭性、耐熱性、耐水性、透明性などの優れた特性を買われて用いられている。しかし、当該フィルムはこれらの優れた特性を有する反面、切断しにくく、包装用袋の口を引き裂き難い欠点や、粘着テープが切りにくい欠点、およびひねり時の固定性が劣るため、ひねり包装用に用いることが出来ない等の欠点があった。このような手切れ性、ひねり性を解決する方法として、一軸方向に配向させたポリエステルフィルム(特公昭55−8551号公報)やジエチレングリコール成分などを共重合したもの(特公昭56−50692号公報)等が用いる方法が知られている。
【0007】
しかし、上記のうち一軸配向させる方法では、配向方向へは直線的に容易に切れるが、配向方向以外には切れ難く、また、他成分を共重合させる方法では、ポリエチレンテレフタレートの本来の特性が損なわれるという欠点があった。
【0008】
他方、従来から手切れ性の優れたフィルムとして、セロハンが知られている。セロハンはその優れた透明性と易切断性、ひねりしわ固定性などの特性により、各種包装材料、粘着テープ用として重用されている。しかし、一方ではセロハンは吸湿性を有するために特性が季節により変動し、一定の品質のものを供給することが困難であった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上述の問題を解決すべく、包装用フィルムにおいて重要な特性である手切れ性、ひねり性および印刷性に優れた脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成すべく、鋭意研究したところ、特定の繰り返し単位を有する脂肪族ポリエステルのうち、還元粘度が特定範囲のものを用いることにより、手切れ性やひねり性が向上し、更にフィルムの厚み方向の屈折率( Nz) 、表面張力、及び熱収縮率を所定の範囲内にすることによって、印刷性や製膜性等に優れた包装用フィルムが得られることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
即ち、本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムは、主たる繰り返し単位が一般式−O−CHR−CO−(但し、Rはメチル基を示す)であり、還元粘度(ηsp/C)が0.50dl/g以上2.50dl/g以下である脂肪族ポリエステルを主たるポリマー成分とし、厚み方向の屈折率(Nz) が1.440以上1.455以下であり、表面張力が45dyne/cm 以上であり、更に120℃における熱収縮率が5%以下であり、インキを表面にグラビア法で印刷して形成された印刷層を有し、そのインキが、ニトロセルロース系インキ、ウレタン系インキ、及びアクリル系インキからなる群より選ばれる1種以上であることを特徴とする。ここで、還元粘度、屈折率(Nz) 、表面張力、及び熱収縮率は、実施例における評価方法で測定される値を指す。
【0014】
前記還元粘度は上記の数値範囲のうち、特に0.50dl/g以上1.80dl/g以下であることが好ましい。
【0016】
[作用効果]
本発明によると、実施例の結果が示すように、還元粘度、屈折率( Nz) 、表面張力、及び熱収縮率を上記の範囲内にすることによって、包装用フィルムにおいて重要な特性である手切れ性、ひねり性および印刷性に優れた脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムを提供することができる。なお、還元粘度は単に重合体の分子量のみと相関するのではなく、溶融物中での分子鎖の挙動やフィルム中での分子鎖のからみあい等とも関連するため、フィルムの手切れ性やひねり性との関係は予測し難いものであるが、本発明は、実験的に良好になる還元粘度を見出したものである。
【0017】
本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムは、インキを表面に印刷して形成された印刷層を更に有するため、基材となるフィルムの印刷時の色ずれが少なく、インキとの接着性が良好なため、他の上記の効果と相まって、更に本発明のフィルムが有用なものとなる。
【0018】
特に、前記インキが、ニトロセルロース系インキ、ウレタン系インキ、及びアクリル系インキからなる群より選ばれる1種以上である場合、特に、基材となるフィルムの印刷時の色ずれが少なく、インキとの接着性が良好なものとなる。
【0019】
前記還元粘度は上記の数値範囲のうち、特に0.50dl/g以上1.80dl/g以下である場合、上記の如き知見より、特にフィルムの手切れ性やひねり性が優れたものになる。
【0020】
また、ポリ乳酸は、成形性、還元粘度の制御、耐熱性、及び原料コストなどの総合的な面から、本発明において好適に使用される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、使用材料、製造方法、物性等の順で説明する。
【0022】
(使用材料)本発明において、主たるポリマー成分となる脂肪族ポリエステルは、主たる繰り返し単位が一般式−O−CHR−CO−である。ここで、Rはメチル基を示す。具体的にはポリ乳酸の残基を挙げることができる。また、場合によっては、これらの単独でも良く、或いは混合物、共重合体を使用してもかまわない。ポリマー中不斉炭素を有するものは、L−体、DL−体、D−体といった光学異性体が存在するが、それらのいずれでも良く、また、それら異性体の混合物でもよい。これらフィルムの素材となる上述したポリマーは、対応するα−オキシ酸の脱水環状エステル化合物を開環重合するなどの公知の方法で製造される。
【0023】
なお、上記において、「主たるポリマー成分」及び「主たる繰り返し単位」とは、他の混合樹脂成分や他の共重合体成分が、本発明の作用効果を損なわない範囲で含有してもよいことを指す。また、Rが炭素数4以上のアルキル基を除外したのは、溶融押出時の劣化やフィルム中での分子配向低下等のためである。
【0024】
本発明において、用いられる脂肪族ポリエステルは、還元粘度(ηsp/C)が0.50dl/g以上2.50dl/g以下である。還元粘度が0.50dl/g未満であると、製膜時の破断が多く、さらに得られたフィルムの物性が著しく劣り、且つ、製膜時の分解速度が速すぎ本発明の目的を達し得ない。一方、還元粘度が2.50dl/gより大きいと得られるフィルムの手切れ性、ひねり性が低下するのみならず、溶融粘度が高くなるため溶融押出しが困難になるという問題がある。かかる観点より、さらに好ましい還元粘度範囲は、0.50dl/g以上2.00dl/g以下、より好ましくは0.50dl/g以上1.80dl/g以下である。
【0025】
還元粘度を上記の範囲とするには、脂肪族ポリエステルの種類(分子構造)に応じて、平均分子量を制御したり、分子量分布を適正化することにより達成できる。
【0026】
本発明の脂肪族ポリエステルは、公知の添加剤を必要に応じて含有させることができる。例えば、滑剤、ブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、対光剤、耐衝撃性改良剤などを含有させてもよい。但し、本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムは、ヒートシール層を形成した後、透明で内容物が見えるのが好ましいため、ヒートシール層の形成前においても高い透明性を示すものが好ましい。
【0027】
滑剤としてはシリカ、二酸化チタン、タルク、カオリナイト等の金属酸化物、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム等の金属の塩または架橋ポリスチレン樹脂、架橋アクリル樹脂、シリコン樹脂、架橋ポリエステル樹脂等の有機ポリマーからなる粒子等、脂肪族ポリエステル系ポリマーに対し不活性な粒子が望ましい。
【0028】
これらの滑剤は、いずれか一種を単独で用いてもよく、また2種以上を併用してもよい。但し、使用する滑剤の平均粒子径は0.01μm以上3.0μm以下、特に0.05μm以上2.5μm以下が好ましく、添加量は0.005重量%以上2重量%以下含有していることが好ましく、特に0.01重量%以上1.0重量%以下がフィルムの透明性および滑り性を両立するために好ましい。
【0029】
特に透明性と滑り性を両立する為には2種以上の滑剤を併用することが好ましい。特に、フィルムの製膜中に変形する滑剤粒子(たとえば架橋ポリスチレン、架橋アクリル等の架橋度の低い有機滑剤、一次粒子の凝集体であるシリカ等の無機滑剤)とフィルム製膜中に変形しない通常の滑剤粒子を組み合わせることが好ましい。
【0030】
(製造方法)
本発明のフィルムは、二軸延伸後に熱固定されたフィルムであることが好ましく、公知の方法で製膜し、延伸することで製造することができる。
【0031】
本発明において、上記の使用材料を溶融フィルムとして押出成形する方法は、公知のT−ダイ法、インフレーション法等のいずれの方法も適用でき、これらの方法により未延伸フィルムを得ることができる。押出し温度は、用いるポリマーの融解温度(Tm)〜Tm+70℃の範囲、より好ましくは、Tm+20〜Tm+50℃の範囲である。押出し温度が低すぎると押出し安定性が得難く、また過負荷に陥りやすい。また逆に高すぎるとポリマーの分解が激しくなるので好ましくない。本発明で用いる押出機のダイは、環状または線状のスリットを有するものでよい。ダイの温度は押出温度範囲と同じ程度でよい。
【0032】
未延伸フィルムの二軸延伸は、一軸目の延伸と二軸目の延伸を逐次に行っても、同時に行ってもよい。延伸温度は、用いるポリマーのガラス転移温度(Tg)〜Tg+50℃の範囲が好ましい。さらに好ましくはTg+10〜Tg+40℃の範囲である。延伸温度がTg未満では延伸が困難であり、Tg+50℃を越えると厚み均一性や得られたフィルムの機械的強度が低下する傾向がある。
【0033】
縦、横の延伸は1段階でも多段階に分けて行っても良いが、それぞれの延伸方向に最終的には少なくとも3倍以上、更に好ましくは、3.5倍以上、また縦・横面積倍率で9倍以上、更に好ましくは12倍以上延伸することが、厚みの均一性や機械的性質の点から望ましい。縦、横延伸比がそれぞれ3倍未満、また面積倍率が9倍未満では、厚み均一性の良いフィルムは得られず、また機械的強度等の物性の向上も乏しくなる傾向がある。
【0034】
本発明において、屈折率(Nz)および熱収縮率を所定の範囲とするため重要なことは、縦延伸を二段以上で行い、少なくとも一回はTg+20℃〜Tg+40℃の範囲で延伸速度が10000%/分、好ましくは15000%/分、さらに好ましくは20000%/分以上で延伸する工程を含むことである。
【0035】
また、延伸後の熱固定は、熱収縮率を所定の範囲とするため重要であり、145℃〜融点で1秒〜3分間程度行うのが好ましい。また、同様の理由より、横弛緩処理を行うのが好ましく、0〜8%程度の横弛緩処理を施すのが好ましい。
【0036】
本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムは、インキを表面に印刷して形成された印刷層を更に有することが好ましい。この印刷層は、ニトロセルロース系インキ、ウレタン系インキ、及びアクリル系インキからなる群より選ばれる1種以上のインキを用いて、グラビア法やフレキソ法等によってフィルム表面に印刷することで形成できる。
【0037】
上記の如き製造工程において共押出し法やコーティング法によって複層化されてもよい。また、本発明のフィルムは、表面張力を向上すること等を目的として、コロナ処理、プラズマ処理や火炎処理等の表面処理を施してもよい。
【0038】
(物性等)
以上のようにして得られる本発明の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルムの物性等は次の通りである。
【0039】
厚み方向の屈折率(Nz)は、1.440以上1.455以下である必要があり、さらに好ましくは1.445以上1.455以下である。Nzが1.440未満ではフィルムを製膜する工程において破断が発生しやすくなり、更に幅方向に印刷ずれが発生しやすくなる。また1.455を越えると長手方向に印刷ずれが発生するため好ましくない。
【0040】
また、フィルムの表面張力は、45dyne/cm以上であり、さらに好ましくは47dyne/cm以上である。表面張力が45dyne/cm未満では印刷層との接着性が不十分となるため好ましくない。
【0041】
更に、120℃における熱収縮率は5%以下であり、更に好ましくは4%以下である。熱収縮率が5%より大きいと印刷ずれが発生するため好ましくない。
【0042】
なお、フィルムの厚さは、使用目的によって異なるが、5〜200μm程度である。
【0043】
【実施例】
以下、実施例、比較例を挙げて本発明の内容及び効果を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における物性の評価方法は次の通りである。
【0044】
(1)還元粘度(ηsp/C)
フィルム原料となるポリマー0.125gをクロロホルム25mlに溶解し、ウベローデ粘度管を用いて25℃で測定した(単位:dl/g)
(2)厚み方向の屈折率(Nz)
株式会社アタゴ製アッベ屈折計4Tを用いて、フィルムの厚み方向の屈折率を測定した。
【0045】
(3)表面張力
ぬれ指数標準液(ナカライテスク株式会社製) を幅1cm、長さ6cmに塗り、2秒間でちぢむ状態になる試薬を選び、表面張力(単位:dyne/cm)を測定した。
【0046】
(4)熱収縮率
フィルムを幅10mm、長さ250mm取り、200mm間隔で印をつけ5gの一定張力で間隔Aを測る。続いて、無荷重で30分間、120℃の雰囲気中のオーブンに入れた後の印の間隔Bを求め、以下の式により熱収縮率を求めた。
【0047】
熱収縮率=(A−B)/A×100(%)
(5)手切れ性
官能試験で行い、幅15mmのテープ状のサンプルを手で切断した際、容易に手で切断できるものを○、容易に手で切断できないものを×、○と×の中間を△とした。
【0048】
(6)ひねり性
官能試験で行い、幅30mmのテープ状サンプルをひねった時、ひねった状態がもとに戻らないものを○、ひねった状態を維持できないものを×とした。
【0049】
(7)印刷性
脂肪族ポリエステルフィルムの表面に、ニトロセルロースインキ(インキA)および一液型ウレタンインキ(インキB)をグラビア法で赤・白の二色印刷し、印刷層を形成した。その際の色ずれを目視評価し、○;色ずれ小、△;色ずれ中、×;色ずれ大の基準で判定した。
【0050】
(8) インキ接着性
(7)で形成された印刷層の表面にセロテープ(ニチバン タイプ)を張り付け、90度剥離を行った。その際、○;剥離ナシ、△;一部剥離アリ、×;全面剥離アリの基準で判定した。
【0051】
実施例1
還元粘度1.50のポリ−L−乳酸100 重量部に対し、表面突起を形成するための滑剤として平均粒子系1.8 μmの凝集体シリカ粒子を0.06重量部添加した。このポリマーを、Tダイ付き口径30mm押出機を使用して、樹脂温度210℃で押出した後、20℃のチルロールで冷却し、厚さ275μm の未延伸フィルムを得た。複数本のセラミックロールによりフィルム温度を95℃に予熱し、ロール間で30000%/分の延伸速度で縦方向に1.4倍延伸し、更に97℃で2.5倍縦方向に延伸した。次いでテンター式延伸機で横方向に100℃で4倍延伸した後、155℃で熱固定した後、135℃で3%横弛緩処理を行った。更に得られたフィルムを40℃に加熱しコロナ処理を行って、厚さ20μmの延伸フィルムを得た。表1にその物性を示す。
【0052】
比較例1および2
実施例1において、還元粘度1.50のポリ−L−乳酸を用いる代わりに、還元粘度2.82および0.43のポリ−L−乳酸を用いる以外は、実施例1と同様にして延伸フィルムを得た。表1にその物性を示す。
【0053】
比較例3
実施例1において縦延伸の延伸速度を5000%/分にした以外は、まったく同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。表1にその物性を示す。
【0054】
比較例4
実施例1において縦延伸を65℃で3.5倍に一段延伸で実施した以外は、まったく同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。表1にその物性を示す。
【0055】
比較例5
実施例1において潤滑剤としてN,N' −エチレンビス( ステアリルアミド) をポリ乳酸100 重量部に対して0.15重量部配合させた以外は、まったく同様の方法で二軸延伸フィルムを得た。表1にその物性を示す。
【0056】
比較例6
実施例1においてコロナ処理を実施しなかった以外は、まったく同様の方法で二軸延フィルムを得た。表1にその物性を示す。
【0057】
【表1】
Figure 0004310666

Claims (2)

  1. 主たる繰り返し単位が一般式−O−CHR−CO−(但し、Rはメチル基を示す)であり、還元粘度(ηsp/C)が0.50dl/g以上2.50dl/g以下である脂肪族ポリエステルを主たるポリマー成分とし、厚み方向の屈折率(Nz) が1.440以上1.455以下であり、表面張力が45dyne/cm 以上であり、更に120℃における熱収縮率が5%以下であり、インキを表面にグラビア法で印刷して形成された印刷層を有し、そのインキが、ニトロセルロース系インキ、ウレタン系インキ、及びアクリル系インキからなる群より選ばれる1種以上である脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルム。
  2. 前記還元粘度が0.50dl/g以上1.80dl/g以下である請求項1に記載の脂肪族ポリエステル系二軸延伸フィルム。
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