JP2003306346A - ガラス又は鏡の耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散防止方法 - Google Patents

ガラス又は鏡の耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散防止方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス類を割れにくくする強度補強方法、及
び割れた時でも破片になって飛び散るのを防止する方法
を提供する。 【解決手段】 ガラス、または鏡の片面、または両面に
熱可塑性樹脂を塗布する工程、前記熱可塑性樹脂が塗布
された面にウレタンアクリレート樹脂を含むラジカル重
合反応性組成物を塗布する工程、その後、活性エネルギ
ー線照射をする工程を有することを特徴とするガラスま
たは鏡の耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散防止方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラスまたは鏡の
耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散防止方法に関し、更
に詳しくはガラスまたは鏡の耐衝撃性を改善して割れに
くくする方法、及び割れた時でも破片になって飛び散る
のを防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にガラスは、容器としてその優れた
透明性、耐薬品性、保存性から食品、薬品等の充填に使
用されたり、窓ガラス、仕切り、鏡などに用いられてい
るが、重い、割れやすい等の欠点がある。これらの対策
として、特開昭49−102711号公報、特開昭59
−140267号公報には破損時の破片飛散防止のため
に光硬化性樹脂を塗布するガラスの補強方法が開示され
ている。また、特開2000−104007号公報、特
開2000−169792号公報には同じ目的のために
水性アクリル樹脂、水性ウレタン樹脂等の合成樹脂を塗
布する方法が開示されている。特開平1−201047
号公報には耐圧強度、衝撃強度を向上させるために、シ
ランカップリング剤で処理した後、重合性不飽和結合を
有する反応性組成物を塗布する方法が開示されている。
特開昭64−36443号公報にはガラスの一面にプラ
スチックフィルムを光硬化組成物で貼着する方法が開示
されている。また、特開9−157581号公報には特
定の分子量のウレタンアクリレート樹脂を含む紫外線ま
たは電子線硬化組成物を塗装する飛散防止方法が開示さ
れている。しかしながら、これらの方法ではガラス、鏡
の強度補強効果、破損時の飛散防止効果は十分でなく、
特に鏡の銀メッキ腐食防止のために塗装される防食塗料
に対する密着性が十分でないために経時の強度補強効
果、破損時の飛散防止効果の低下が大きいという問題が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、ガラス、鏡の片面、または両面に塗装して耐衝撃
性を改善して、上記ガラス類を割れにくくする強度補強
方法、及び割れた時でも破片になって飛び散るのを防止
する方法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラスまたは
鏡の片面、あるいは両面に熱可塑性樹脂を塗布する工
程、上記熱可塑性樹脂を塗布された面にウレタンアクリ
レート樹脂を含むラジカル重合反応性組成物を塗布する
工程、その後、活性エネルギー線照射をする工程を有す
ることを特徴とするガラスまたは鏡の耐衝撃性改善方法
及び破損時の飛散防止方法である。本発明はまた、ガラ
スまたは鏡の片面、または両面に熱可塑性樹脂とウレタ
ンアクリレート樹脂を含むラジカル重合反応性組成物の
混合物を塗布する工程、その後、活性エネルギー線照射
をする工程を有することを特徴とするガラスまたは鏡の
耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散防止方法である。さ
らに、これら方法で用いられる熱可塑性高分子樹脂が高
分子オレフィン系樹脂、高分子ジエン系樹脂、高分子ポ
リエステル系樹脂の群から選ばれた1種または2種以上
であることを特徴とするガラスまたは鏡の耐衝撃性改善
方法及び破損時の飛散防止方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0006】本発明のガラス、鏡の耐衝撃性改善及び破
損時の飛散防止方法における第1の工程は、熱可塑性樹
脂を塗布する工程である。本発明で使用できる熱可塑性
樹脂としては、数平均分子量が5000以上、ガラス転
移温度が−40℃〜60℃の有機溶剤型または水性の熱
可塑性樹脂であればよく、例えば、高分子オレフィン系
樹脂、高分子ジエン系樹脂、高分子ポリエステル系樹
脂、高分子エポキシ系樹脂、高分子ウレタン系樹脂、高
分子アクリル系樹脂等が挙げられる。好ましくは高分子
オレフィン系樹脂、高分子ジエン系樹脂、高分子ポリエ
ステル系樹脂の単独又は2種以上の混合物が使用でき
る。高分子オレフィン樹脂として好適なものはエチレ
ン、プロピレン、ブチレン等のオレフィンモノマーの単
独又は2種以上とスチレン、(メタ)アクリロニトリ
ル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸等のビニルモノ
マーの単独または2種以上を共重合させた数平均分子量
5000以上の変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピ
レン樹脂、変性ブチレン樹脂等である。高分子ジエン系
樹脂として好適なものは、ブタジエン、イソプレン等の
ジエンモノマーの単独または2種以上とスチレン、(メ
タ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸等のビニルモノマーの単独または2種以上を共重合
させたもの、及びこれを過酢酸等でエポキシ化した数平
均分子量5000以上のものが使用できる。高分子ポリ
エステル系樹脂として好適なものは、エチレングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパ
ン等の多価アルコールと(無水)フタル酸、アジピン
酸、セバチン酸、(無水)ヘキサヒドロフタル酸、(無
水)マレイン酸、イタコン酸等の多塩基酸との反応によ
って得られる末端が水酸基またはカルボキシル基の不飽
和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂のいずれも
使用できる。上記ポリエステル樹脂の数平均分子量は5
000以上、水酸基価は0.01〜50、酸価は0.0
1〜30、ガラス転移温度は−40〜60℃のものが使
用できる。
【0007】高分子オレフィン系樹脂、高分子ジエン系
樹脂、高分子ポリエステル系樹脂の数平均分子量は50
00以上あれば良く、好ましくは10000以上であ
る。5000未満であると密着性、耐衝撃性、破損時の
飛散防止効果が不十分となり好ましくない。分子量を特
定できない、部分的に架橋構造を有する樹脂を分散した
ものも使用できる。ガラス転移温度は−40〜60℃で
あればよく、好ましくは−30〜30℃である。−40
℃未満であると密着性が低下して好ましくない。一方6
0℃を超えると耐衝撃性及び飛散防止効果が十分でなく
好ましくない。本発明で使用する熱可塑性樹脂は、上記
熱可塑性樹脂の1種以上を、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、メチルエチルケトン等の有機溶
剤に溶解又は水に分散し、要すれば消泡剤や塗装作業性
を改善するための種々の添加剤を加えたものを使用する
ことができる。
【0008】本発明で使用する上記熱可塑性樹脂には、
必要に応じて更に他の熱可塑性樹脂、酸化チタン、酸化
鉄、カーボンブラック等の着色剤、タルク、硫酸バリュ
ウム、クレー等の体質顔料、上記組成物の消泡性、塗装
性、を改善する目的でアクリル樹脂系の添加剤を配合す
ることができる。
【0009】上記熱可塑性樹脂溶液の塗布方法として
は、スプレー塗布、ロールコーター塗布、浸漬塗布、カ
ーテンフローコーター塗布等公知の方法が用いられる。
塗布量は乾燥膜厚で0.5〜100μm、好ましくは1
〜50μmである。膜厚が0.5μm未満では塗膜の密
着性、耐衝撃性、飛散防止効果が低下して好ましくな
い。一方100μmを越えると耐衝撃性、飛散防止効果
のそれ以上の向上はなく、経済性から好ましくない。塗
布後の乾燥は、50〜200℃の温風で1秒〜10分間
乾燥する。
【0010】本発明のガラス、鏡の耐衝撃性改善方法及
び破損時の飛散防止方法における第2の工程は、上記熱
可塑性樹脂を塗布した面に、ウレタンアクリレート樹脂
を含むラジカル重合反応性組成物を塗布する工程であ
る。この工程で使用されるウレタンアクリレート樹脂と
しては、ポリエステルポリオール、アクリルポリオー
ル、エポキシポリオール、ポリブタジエンポリオール、
ポリカプロラクトンポリオール、ウレタンポリオール等
のポリオール樹脂とヘキサメチレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネー
ト等のイソシアネートモノマー、および2−ヒドロキシ
(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート等の水酸基含有アクリ
ルモノマーを反応させて得られる数平均分子量500以
上、望ましくは800以上のものを1種以上使用でき
る。
【0011】上記ラジカル重合反応性組成物を紫外線照
射により硬化させるにはベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインプロピルエーテル、ベンジル、ベンジルジメチ
ルケタール、ベンゾイルシクロヘキサノール等の光重合
開始剤、要すればエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の(メ
タ)アクリレートのモノマー等の1種以上を1〜20質
量%配合する。電子線で硬化させる場合には上記の光重
合開始剤は配合しなくてよい。
【0012】本発明で使用する上記ラジカル重合反応性
組成物には、更に他の熱可塑性樹脂、有機溶剤、意匠性
を向上させる目的で、先に挙げた着色剤、体質顔料、艶
消剤、上記組成物の消泡性、塗装性、塗膜の柔軟性、滑
性、傷つき性を改善する目的でシリコン系、フッ素系、
アクリル樹脂系、ワックス系の添加剤を配合することが
できる。上記ラジカル重合性反応組成物の塗布方法とし
ては、スプレー塗布、ロールコーター塗布、浸漬塗布、
カーテンフローコーター塗布等公知の方法が用いられ
る。塗布量は乾燥膜厚で30〜3000μm、好ましく
は50〜1000μmである。膜厚が30μm未満では
耐衝撃性改善効果及び飛散防止効果が不十分となり好ま
しくない。一方3000μmを越えてもそれ以上の耐衝
撃性改善効果及び破損時の飛散防止効果の向上は認めら
れず、経済性から好ましくない。
【0013】活性エネルギー線照射をする第3工程に用
いる活性エネルギー線としては、低圧水銀灯、高圧水銀
灯、メタルハライドランプ、無電極放電ランプ、キセノ
ンランプ、エキシマランプ等の紫外線ランプ類、走査
型、非走査型の電子線照射装置等を用いることができ
る。活性エネルギー線の照射量としては、紫外線の場合
は100〜10000mJ/cm2、電子線の場合は1
〜50Mradが好ましい。上記反応性組成物に有機溶
剤を配合した場合には、上記反応性組成物の塗布後に5
0〜200℃の温風で1秒〜10分間乾燥させて、有機
溶剤を蒸発させた後に活性エネルギー線を照射すること
が好ましい。
【0014】本発明方法においては、先の第1の工程と
第2の工程を、先の熱可塑性樹脂とウレタンアクリレー
ト樹脂を含むラジカル重合反応性組成物の混合物として
ガラス、鏡に塗布してもよい。上記混合物は、樹脂固形
分比で、ウレタンアクリレート樹脂を含むラジカル重合
反応性組成物100に対し熱可塑性樹脂を10〜100
%含んだものであればよい。熱可塑性樹脂のウレタンア
クリレート樹脂を含むラジカル重合反応性組成物固形分
に対する量が10%未満では、密着性が十分でなく、1
00%を超えると塗膜が軟質過ぎて傷つきやすくなる。
【0015】上記熱可塑性樹脂とウレタンアクリレート
を含むラジカル重合反応性組成物の混合物を紫外線照射
により硬化させるには、先に挙げたと同様に、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベン
ジル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルシクロヘ
キサノール等の光重合開始剤、要すればエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート等の(メタ)アクリレートのモノマー等の1
種以上を1〜20質量%配合する。電子線で硬化させる
場合には上記の光重合開始剤は配合しなくてよい。その
塗布量は乾燥膜厚で30〜3000μm、好ましくは5
0〜1000μmである。膜厚が30μm未満では耐衝
撃性改善効果及び破損時の飛散防止効果が不十分となり
好ましくない。一方1000μmを越えてもそれ以上の
耐衝撃性改善効果及び破損時の飛散防止効果の向上は認
められず、経済性から好ましくない。
【0016】本発明方法を用いるためのガラス、鏡等
は、本発明方法で得られる塗布膜との密着性を改善する
ために、必要に応じて、これ等の片面または両面を水
洗、溶剤脱脂、火炎処理、プラズマ処理等の前処理を行
った後に、更に要すればシランカップリング剤で処理す
ることが好ましい。
【0017】本発明方法で得られた塗布膜は、熱可塑性
樹脂塗膜、ウレタンアクリレートを含む活性エネルギー
線硬化樹脂塗膜の2層、または熱可塑性樹脂とウレタン
アクリレートを含む活性エネルギー線硬化樹脂の混合物
の1層から構成されているので、ガラス、鏡の耐衝撃性
が改善されて割れにくくなるので、ガラス、鏡の肉厚を
薄くでき経済性が有利になるだけでなく、重いというガ
ラス、鏡の欠点を改善でき、割れた時でも飛散を防止し
て破片による怪我を防ぐことができる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のでない。尚、以下の実施例において、部、又は%はそ
れぞれ質量部、質量%を意味する。
【0019】製造例1 攪拌機つき4口フラスコにエポフレンドA1010(ダ
イセル化学工業社製、エポキシ化スチレンブタジエンブ
ロック共重合体、エポキシ当量990)50部、エポフ
レンドA1020(ダイセル化学工業社製、エポキシ化
スチレンブタジエンブロック共重合体、エポキシ当量5
00)100部、トルエン1350部を仕込み、80℃
で均一になるまで攪拌溶解して固形分10%の熱可塑性
樹脂溶液1を得た。
【0020】製造例2 ステンレス容器に水10部、酢酸0.01部、メタノー
ル10部を仕込み、ディスパーで撹拌し、25℃に保ち
ながらγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
10部を滴下した。滴下終了後、同温度で1時間撹拌を
継続した。これを酢酸エチル970部に溶解してシラン
カップリング剤溶液1を得た。
【0021】実施例1 トルエンで洗浄したソーダガラス板(0.5×200×
300mm)にシランカップリング剤溶液1を乾燥塗布
量がシランカップリング剤として10mg/m2になる
ようにスプレーで塗装した。ついでこれを50℃の温風
で1分間乾燥させた後に、製造例1の熱可塑性樹脂溶液
1を乾燥膜厚が3μmになるようにスプレーで塗布し
た。これを80℃の温風で3分間乾燥させた後に、表1
記載のNo.1のラジカル重合反応性組成物を乾燥膜厚
が250μmになるようにスプレー塗装した後、これに
80℃の温風を10分間送風した。次いで集光型高圧水
銀灯HL−60NL(日本電池社製、120W/cm)
の下を1m/分の速度で通過させて塗膜を硬化させて試
験用板を作成した。この時の活性エネルギー線照射量は
1600mJ/cm2であった。得られた試験板を用い
て、下記方法で、密着性、耐衝撃性、飛散防止性を評価
した結果を表2に記載した。
【0022】評価方法 <密着性> 塗膜に鋭利なカッターで5mm間隔の碁盤目を25個作
り、粘着テープを貼りつけて剥離した。塗膜の残存面積
を測定し密着性とした。 ×:残存面積が20%未満 △:残存面積が20%〜80%未満 ○:残存面積が80%以上
【0023】<耐衝撃性>試験用板をコンクリート面に
置き、その上に重さ3kgの鋼球を自然落下させた。試
験用板が破壊する高さをもって耐衝撃性とした。 ×:20cm未満 △:20cmから50cm未満 ○:50cm以上
【0024】<飛散防止性>試験用板をコンクリート面
に置き、その上に1mの高さから重さ3kgの鋼球を自
然落下させて試験用板を破壊させた時の破片の状況を目
視観察した。 ○:破片はばらばらにならず連続している △:破片の一部はばらばらになり一部は連続している ×:全ての破片がばらばらになる
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】実施例2 銀メッキ、銅メッキをした上にエポキシ樹脂系の防食塗
料を塗装した鏡(0.5×200×300mm)の防食
塗膜面に製造例1の熱可塑性樹脂溶液1を乾燥膜厚が2
0μmになるようにスプレーで塗布した。これを80℃
の温風で3分間乾燥させた後に、表1記載のNo.2の
ラジカル重合反応性組成物を乾燥膜厚が180μmにな
るようにロールコーターで塗装した後、これに80℃の
温風を10分間送風した。次いで集光型高圧水銀灯HL
−60NL(日本電池社製、120W/cm)の下を
0.5m/分の速度で通過させて塗膜を硬化させて試験
用板を作成した。この時の活性エネルギー線照射量は3
400mJ/cm2であった。実施例1と同様にて評価
し、得られた結果を表2に記載した。
【0028】実施例3 銀メッキ、銅メッキをした上にエポキシ樹脂系の防食塗
料を塗装した鏡(0.5×200×300mm)の防食
塗膜面にユニストールP―902(三井化学製、変性ポ
リオレフィン樹脂、酸価55)を乾燥膜厚が25μmに
なるようにバーコーターで塗布した。これを80℃の温
風で3分間乾燥させた後に、表1記載のNo.3のラジ
カル重合反応性組成物を乾燥膜厚が530μmになるよ
うにロールコーターで塗装した後、これに80℃の温風
を10分間送風した。次いで集光型高圧水銀灯HL−6
0NL(日本電池社製、120W/cm)の下を0.5
m/分の速度で通過させて塗膜を硬化させて試験用板を
作成した。この時の活性エネルギー線照射量は3400
mJ/cm2であった。実施例1と同様にて評価し、得
られた結果を表2に記載した。
【0029】実施例4 銀メッキ、銅メッキをした上にエポキシ樹脂系の防食塗
料を塗装した鏡(0.5×200×300mm)の防食
塗膜面に、表1記載のNo.4のラジカル重合反応性組
成物を乾燥膜厚が350μmになるようにロールコータ
ーで塗装した後、これに80℃の温風を10分間送風し
た。次いで集光型高圧水銀灯HL−60NL(日本電池
社製、120W/cm)の下を0.5m/分の速度で通
過させて塗膜を硬化させて試験用板を作成した。この時
の活性エネルギー線照射量は3400mJ/cm2であ
った。実施例1と同様にて評価し、得られた結果を表2
に記載した。
【0030】比較例1 ユニストールP―902を塗装しない以外は実施例3と
同様にして試験用板を作成した。実施例1と同様にて評
価し、得られた結果を表2に記載した。
【0031】
【発明の効果】本発明方法で得られた塗布膜はガラス、
鏡に高い密着性、耐衝撃性、飛散防止性を付与すること
ができた。このことによりガラス、鏡の肉厚を薄くで
き、軽量化ならびに経済性を改善するだけでなく、割れ
た時のガラス片の飛散を防止でき、怪我を防ぐことがで
きる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス、または鏡の片面、または両面に熱
    可塑性樹脂を塗布する工程、前記熱可塑性樹脂が塗布さ
    れた面にウレタンアクリレート樹脂を含むラジカル重合
    反応性組成物を塗布する工程、その後、活性エネルギー
    線照射をする工程を有することを特徴とするガラスまた
    は鏡の耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散防止方法。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が高分子オレフィン系樹脂、
    高分子ジエン系樹脂、高分子ポリエステル系樹脂の群か
    ら選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする
    請求項1に記載のガラスまたは鏡の耐衝撃性改善方法及
    び破損時の飛散防止方法。
  3. 【請求項3】ガラス、または鏡の片面、または両面に熱
    可塑性樹脂とウレタンアクリレート樹脂を含むラジカル
    重合反応性組成物の混合物を塗布する工程、その後、活
    性エネルギー線照射をする工程を有することを特徴とす
    るガラスまたは鏡の耐衝撃性改善方法及び破損時の飛散
    防止方法。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂が高分子オレフィン系樹脂、
    高分子ジエン系樹脂、高分子ポリエステル系樹脂の群か
    ら選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする
    請求項3に記載のガラスまたは鏡の耐衝撃性改善方法及
    び破損時の飛散防止方法。
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