JP2000017235A - 電子線硬化型接着剤組成物およびこれを用いた接着方法 - Google Patents

電子線硬化型接着剤組成物およびこれを用いた接着方法

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JP2000017235A
JP2000017235A JP18358798A JP18358798A JP2000017235A JP 2000017235 A JP2000017235 A JP 2000017235A JP 18358798 A JP18358798 A JP 18358798A JP 18358798 A JP18358798 A JP 18358798A JP 2000017235 A JP2000017235 A JP 2000017235A
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acrylate
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JP18358798A
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Yuuei Yamazaki
勇英 山▲崎▼
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Nippon Shokubai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 速硬化性であり、しかも被着体が化粧紙や天
然木化粧単板(ツキ板)等の紫外線非透過性の材質であ
る場合にも優れた接着性を示す接着剤組成物およびこれ
を用いた接着方法を提供する。 【解決手段】 (メタ)アクリロイル基を有する反応性
化合物を必須成分として含む電子線硬化型接着剤組成物
において、前記組成物が該(メタ)アクリロイル基を有
する反応性化合物を40〜99.5重量%含み、該(メ
タ)アクリロイル基を有する反応性化合物が、数平均分
子量が400〜10,000で分子内に2つ以上の(メ
タ)アクリロイル基を有する化合物(A)および、特定
の重合性不飽和単量体(B)を必須成分とするととも
に、前記組成物がさらにチクソ性付与剤を0.5〜10
重量%含み、前記組成物の揺変度が2.0以上である、
ことを特徴とする電子線硬化型接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線硬化型接着
剤組成物およびこれを用いた接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】化粧紙や天然木化粧単板(ツキ板)等の
繊維質材料の接着には、酢酸ビニル系接着剤(いわゆる
木工用ボンド)、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤
等が主に使用されている。これらの接着剤は安価でかつ
接着強度にも優れたものであるが、硬化時間が長いとい
う問題を有する。少量ずつバッチ式で接着する場合には
硬化時間が多少長くても大きな問題とはならないが、工
業的規模で連続的に接着するような場合には、硬化時間
が長い分だけ大がかりな装置が必要となる等、生産性に
大きな支障をきたす。
【0003】短時間で硬化可能な接着剤の代表例として
紫外線硬化型の接着剤が知られている。しかしながら、
被着体が化粧紙やツキ板等の紫外線透過性を有しない材
質の場合は、その材質側から紫外線を照射すると内側の
接着剤層にまで紫外線が到達できないという問題があ
る。そのため、被着体の両方が紫外線非透過性である場
合には接着剤を硬化することが不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、短時間で硬化可能であり、しかも被着体が化粧
紙やツキ板等の紫外線非透過性の材質である場合にも優
れた接着性を示す接着剤組成物およびこれを用いた接着
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の構成を提供する。(メタ)アクリ
ロイル基を有する反応性化合物を必須成分として含む電
子線硬化型接着剤組成物において、前記組成物が該(メ
タ)アクリロイル基を有する反応性化合物を40〜9
9.5重量%含み、該(メタ)アクリロイル基を有する
反応性化合物が、数平均分子量が400〜10,000
で分子内に2つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する
化合物(A)および、一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(ただし、R1およびR2はそれぞれ独立し
てHまたはCH3であり、R3は炭素数1〜16の脂肪族
炭化水素基、脂環族炭化水素基または芳香族炭化水素基
であり、nは1〜9の整数である。)で表わされる重合
性不飽和単量体(B)を必須成分とするとともに、前記
組成物がさらにチクソ性付与剤を0.5〜10重量%含
み、前記組成物の揺変度が2.0以上である、ことを特
徴とする電子線硬化型接着剤組成物。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明者らは、化粧紙やツキ板は
紫外線を透過することはできないが、電子線は透過でき
ることに着目し、電子線硬化型の接着剤によって本発明
の課題を解決できるのではないかと考え、詳細に検討を
行った。そして、これら繊維質材料は多孔質であること
も考え合わせ、特に繊維質材料の接着に適した構成の電
子線硬化型接着剤組成物について鋭意検討を重ね、本発
明を完成するに至った。
【0009】以下に本発明の詳細について説明するが、
本発明の特徴を要約すれば、次のとおりである。 (1) 繊維質材料は多孔質(繊維質)であるため、接着剤
組成物を吸収しやすく、そのために接着が不十分になり
やすいという特徴がある。本発明者らは、接着剤組成物
が繊維質材料に吸収されないようにするためには適度な
揺変性が必要であることを見出し、チクソ性付与剤を使
用することとし、その使用量と、組成物の揺変度を決定
した。 (2) 電子線硬化型接着剤組成物の必須成分である(メ
タ)アクリロイル基を有する反応性化合物について、繊
維質材料に対する接着性と電子線硬化性を考慮して、特
定の数平均分子量の多官能化合物(A)を用いることと
し、電子線硬化性を考慮して特定の重合性不飽和単量体
(B)を用いることとした。
【0010】以下に、本発明の電子線硬化型接着剤組成
物およびこれを用いた接着方法について詳細に説明す
る。本発明の接着剤組成物は(メタ)アクリロイル基を
有する反応性化合物を必須成分として含み、該(メタ)
アクリロイル基を有する反応性化合物は、数平均分子量
が400〜10,000で分子内に2つ以上の(メタ)
アクリロイル基を有する化合物(A)および、一般式
(I)で表わされる重合性不飽和単量体(B)を必須成
分とする。
【0011】上記化合物(A)は2つ以上の(メタ)ア
クリロイル基を有する多官能化合物であり、硬化により
マトリックスを構成する成分である。化合物(A)の数
平均分子量が400より小さい場合には接着剤組成物の
接着性が低下する。一方、数平均分子量が10,000
より大きい場合には組成物の硬化性が低下する。また、
上記化合物(A)は(メタ)アクリロイル基1つ当たり
の分子量が、200〜3000の範囲内であることが好
ましく、250〜1500の範囲内であることがさらに
好ましい。
【0012】本発明では、化合物(A)として、エポキ
シ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、ポリエステル(メタ)アクリレートからなる群より
選ばれる少なくとも一種の化合物を含むことが好まし
い。上記エポキシ(メタ)アクリレートは、特に限定さ
れるものではなく、例えば分子内にエポキシ基を2つ以
上有する多官能エポキシ化合物と、不飽和一塩基酸と、
必要に応じて多塩基酸とをエステル化触媒の存在下でエ
ステル化反応させることによって容易に得ることができ
る。
【0013】上記の多官能エポキシ化合物としては、例
えば、ビスフェノール型エポキシ化合物、ノボラック型
エポキシ化合物、水素化ビスフェノール型エポキシ化合
物、水素化ノボラック型エポキシ化合物、および上記ビ
スフェノール型エポキシ化合物やノボラック型エポキシ
化合物が有する水素原子の一部を、ハロゲン原子(例え
ば、臭素原子、塩素原子等)で置換してなるハロゲン化
エポキシ化合物等が挙げられる。これらの多官能エポキ
シ化合物は、一種類のみを用いてもよく、また、二種以
上併用してもよい。
【0014】ビスフェノール型エポキシ化合物として
は、具体的には、例えば、エピクロルヒドリンまたはメ
チルエピクロルヒドリンと、ビスフェノールAまたはビ
スフェノールFとの反応によって得られるグリシジルエ
ーテル型のエポキシ化合物、あるいは、ビスフェノール
Aのアルキレンオキサイド付加物とエピクロルヒドリン
またはメチルエピクロルヒドリンとの反応によって得ら
れるエポキシ化合物等が挙げられる。
【0015】水素化ビスフェノール型エポキシ化合物と
しては、具体的には、例えば、エピクロルヒドリンまた
はメチルエピクロルヒドリンと、水素化ビスフェノール
Aまたは水素化ビスフェノールFとの反応によって得ら
れるグリシジルエーテル型のエポキシ化合物、あるい
は、水素化ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付
加物とエピクロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒド
リンとの反応によって得られるエポキシ化合物等が挙げ
られる。
【0016】ノボラック型エポキシ化合物としては、具
体的には、例えば、フェノールノボラックまたはクレゾ
ールノボラックと、エピクロルヒドリンまたはメチルエ
ピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ化
合物等が挙げられる。水素化ノボラック型エポキシ化合
物としては、具体的には、例えば、水素化フェノールノ
ボラックまたは水素化クレゾールノボラックと、エピク
ロルヒドリンまたはメチルエピクロルヒドリンとの反応
によって得られるエポキシ化合物等が挙げられる。
【0017】多官能エポキシ化合物の平均エポキシ当量
は、好ましくは150〜900の範囲、特に好ましくは
150〜400の範囲である。平均エポキシ当量が90
0を越える多官能エポキシ化合物を用いたエポキシ(メ
タ)アクリレートでは反応性が低下しやすく、したがっ
て、該エポキシ(メタ)アクリレートを含む接着剤組成
物の硬化性が低下しやすい。平均エポキシ当量が150
未満の多官能エポキシ化合物を用いた場合は、接着剤組
成物の接着性が低下しやすい。
【0018】上記の不飽和一塩基酸とは、分子内に少な
くとも1つの(メタ)アクリロイル基を有する一塩基酸
である。不飽和一塩基酸としては、具体的には、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。また、
これらの不飽和一塩基酸の一部を桂皮酸、クロトン酸、
ソルビン酸、および不飽和二塩基酸のハーフエステルと
置き換えて使用することもできる。
【0019】上記の必要に応じて用いられる多塩基酸と
しては、具体的には、例えば、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラ
コン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸、無水フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水トリメリッ
ト酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,6−シクロヘキ
サンジカルボン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸等が挙げ
られる。
【0020】不飽和一塩基酸および必要に応じて用いら
れる多塩基酸と、多官能エポキシ化合物との割合は、不
飽和一塩基酸および多塩基酸が有する合計のカルボキシ
ル基と、多官能エポキシ化合物のエポキシ基との比率が
1:1.2〜1.2〜1の範囲とすることが好ましい。
上記エステル化触媒としては、従来公知の化合物を使用
することができるが、具体的には、例えば、トリエチル
アミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジ
メチルアニリン等の3級アミン類;トリメチルベンジル
アンモニウムクロライド、ピリジニウムクロライド等の
4級アンモニウム塩;トリフェニルホスフィン、テトラ
フェニルホスフォニウムクロライド、テトラフェニルホ
スフォニウムブロマイド、テトラフェニルホスフォニウ
ムアイドダイド等のホスフォニウム化合物;p−トルエ
ンスルホン酸等のスルホン酸類;オクテン酸亜鉛等の有
機金属塩等が挙げられる。
【0021】上記の反応を行う際の反応方法及び反応条
件等は特に限定されるものではない。また、エステル化
反応においては、重合によるゲル化を防止するために、
重合禁止剤や分子状酸素を反応系に添加することがより
好ましい。上記重合禁止剤としては、特に限定されるも
のではなく、従来公知の化合物を用いることができる。
具体的には、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、p−t−ブチルカテコール、2−t−ブチルハ
イドロキノン、トルハイドロキノン、p−ベンゾキノ
ン、ナフトキノン、メトキシハイドロキノン、フェノチ
アジン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、トリメチ
ルハイドロキノン、メチルベンゾキノン、2,5−ジ−
t−ブチルハイドロキノン、4−ヒドロキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、ナフ
テン酸銅等が挙げられる。
【0022】上記分子状酸素としては、例えば、空気や
空気と窒素等の不活性ガスの混合ガスを用いることがで
きる。この場合、反応系に吹き込む(いわゆる、バブリ
ング)ようにすればよい。なお、重合によるゲル化を十
分に防止するために、重合禁止剤と分子状酸素とを併用
することが好ましい。上記エポキシ(メタ)アクリレー
トの数平均分子量は、前記したように400〜10,0
00の範囲にある必要があるが、好ましくは400〜
5,000、特に好ましくは500〜2,500の範囲
内が適切である。
【0023】上記ウレタン(メタ)アクリレートは、特
に限定されるものではなく、例えばポリイソシアネート
化合物と、ポリオール化合物と、水酸基含有(メタ)ア
クリレート化合物とをウレタン化反応させることによっ
て、;または、ポリオール化合物と、不飽和基含有イソ
シアネート化合物とをウレタン化反応させることによっ
て、;さらには、水酸基含有(メタ)アクリレート化合
物と、ポリイソシアネート化合物とをウレタン化反応さ
せることによって、容易に得ることができる。
【0024】上記のポリイソシアネート化合物として
は、具体的には、例えば、2,4−トリレンジイソシア
ネートおよびその水素化物、2,4−トリレンジイソシ
アネートの異性体およびその水素化物、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサメ
チレンジイソシアネートの3量体、イソホロンジイソシ
アネート、キシレンジイソシアネート、水素化キシレン
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、トリジンジイソシアネート、ナフタリンジイソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート;
あるいは、ミリオネートMR、コロネートL(日本ポリ
ウレタン工業(株)製)、バーノックD−750、クリ
スボンNX(大日本インキ化学工業(株)製)、デスモ
ジュールL(住友バイエル(株)製)、タケネートD1
02(武田薬品工業(株)製)等が挙げられる。
【0025】上記ポリオール化合物としては、例えば、
ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポ
リブタジエンポリオール、ビスフェノールAとプロピレ
ンオキサイドやエチレンオキサイド等のアルキレンオキ
サイドとの付加物等が挙げられる。上記ポリエーテルポ
リオールの数平均分子量は、好ましくは300〜5,0
00の範囲内、特に好ましくは500〜3,000の範
囲内のものである。具体的にはポリオキシエチレングリ
コール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリオキシメチレングリコール等
が挙げられる。
【0026】上記ポリエステルポリオールの数平均分子
量は、1,000〜3,000の範囲が好ましい。上記
水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、分子内に少
なくとも1つの水酸基を有する(メタ)アクリレート化
合物である。該水酸基含有(メタ)アクリレート化合物
としては、具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート等が挙げられる。
【0027】上記不飽和基含有イソシアネート化合物
は、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロイル基
とイソシアネート基とを共有するタイプの化合物であ
る。該不飽和基含有イソシアネート化合物としては、具
体的には、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシメ
チルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシ
エチルイソシアネート;あるいは、水酸基含有(メタ)
アクリレート化合物とポリイソシアネートとをモル比で
1:1でウレタン化反応させてなる化合物等が挙げられ
る。
【0028】上記ウレタン化反応における反応方法は特
に限定されるものではなく、また、反応温度や反応時間
等の反応条件は反応が完結するように適宜設定すればよ
く、特に限定されるものではない。例えば、ポリイソシ
アネート化合物と、ポリオール化合物と、水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物とをウレタン化反応させる
場合には、まず、ポリイソシアネート化合物が有するイ
ソシアネート基と、ポリオール化合物が有する水酸基と
の比(イソシアネート基/水酸基)が3.0〜2.0の
範囲内となるようにして両者をウレタン化反応させて、
イソシアネート基を末端に有するプレポリマーを生成
し、次いで、水酸基含有(メタ)アクリレートの有する
水酸基と該プレポリマーの有するイソシアネート基とが
ほぼ当量となるようにしてウレタン化反応させればよ
い。
【0029】上記反応に際しては、ウレタン化反応を促
進させるために、ウレタン化触媒を用いることが好まし
い。上記ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチル
アミン等の3級アミン類やジ−n−ブチルスズジラウレ
ート等の金属塩が挙げられるが、一般的なウレタン化触
媒はいずれも用いることができる。また、上記反応に際
しては、重合によるゲル化を防止するために重合禁止剤
や分子状酸素を添加することが好ましい。上記重合禁止
剤および分子状酸素としては、上記エポキシ(メタ)ア
クリレートにおいて挙げたものを同様に用いることがで
きる。
【0030】ウレタン(メタ)アクリレートの数平均分
子量は、前記したように400〜10,000の範囲に
ある必要があるが、好ましくは800〜8,000の範
囲内であり、特に好ましくは1,000〜5,000の
範囲内である。上記ポリエステル(メタ)アクリレート
は、特に限定されるものではなく、例えば、飽和ポリエ
ステルまたは不飽和ポリエステルと(メタ)アクリロイ
ル基含有化合物とをエステル化反応させることにより、
容易に得ることができる。
【0031】すなわち、飽和二塩基酸類および/または
それらの酸無水物と、多価アルコール類との縮合反応に
よって得られる飽和ポリエステルあるいは、α,β−不
飽和二塩基酸と必要に応じて飽和二塩基酸を含む二塩基
酸類および/またはそれらの酸無水物と、多価アルコー
ル類との縮合反応によって得られる不飽和ポリエステル
の有する水酸基と不飽和一塩基酸をエステル化反応する
ことにより得られるものであり、また、上記飽和ポリエ
ステルあるいは不飽和ポリエステルの有するカルボキシ
ル基と不飽和グリシジルエステル化合物をエステル化反
応することにより得られるものである。
【0032】上記α,β−不飽和二塩基酸および/また
はその酸無水物としては、具体的には、例えば、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イ
タコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。上記飽和二塩
基酸および/またはその酸無水物としては、具体的に
は、例えば、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水
フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、マ
ロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、1,12−ドカン2酸、ダイマー酸、2,6−
ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボ
ン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフ
タレンジカルボン酸無水物、4,4′−ビフェニルジカ
ルボン酸等が挙げられる。
【0033】上記多価アルコール類としては、具体的に
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサン
ジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,2−
シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメ
タノール、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、水
素化ビスフェノールA、ビスフェノールAとプロピレン
オキサイドやエチレンオキサイド等のアルキレンオキサ
イドとの付加物、トリメチロールプロパン等が挙げられ
る。
【0034】上記の縮合反応を行う際の反応方法等は、
公知の方法で行うことができ、特に限定されるものでは
ない。また、二塩基酸類と多価アルコール類との配合割
合は、特に限定されるものではなく、その他の触媒や消
泡剤等の添加剤の有無およびその使用量も特に限定され
るものではない。さらに、上記反応における反応温度お
よび反応時間は、上記反応が完結するように適宜設定す
ればよく、特に限定されるものではない。
【0035】上記飽和ポリエステルあるいは不飽和ポリ
エステルの数平均分子量としては、好ましくは400〜
3,000の範囲内である。数平均分子量が3,000
より大きい飽和ポリエステルや不飽和ポリエステルを用
いたポリエステル(メタ)アクリレートは反応性が低下
しやすく、これを含む接着剤組成物の硬化性が低下しや
すい。
【0036】上記の不飽和一塩基酸は、分子内に少なく
とも1つの(メタ)アクリロイル基を有する一塩基酸で
ある。不飽和一塩基酸としては、具体的には、例えば、
アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。上記不飽和
グリシジルエステル化合物は、分子内に少なくとも1つ
の(メタ)アクリロイル基を有するグリシジルエステル
化合物である。該不飽和グリシジルエステル化合物とし
ては、具体的には、例えば、グリシジルアクリレート、
グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
【0037】また、上記飽和ポリエステルや不飽和ポリ
エステルの有する水酸基と不飽和一塩基酸とのエステル
化反応あるいは、飽和ポリエステルや不飽和ポリエステ
ルの有するカルボキシル基と不飽和グリシジルエステル
化合物とのエステル化反応に際しては、重合によるゲル
化を防止するために重合禁止剤や分子状酸素を添加する
ことが好ましい。上記重合禁止剤および分子状酸素とし
ては、上記エポキシ(メタ)アクリレートにおいて挙げ
たものを同様に用いることができる。
【0038】上記エステル化反応における反応温度や反
応時間等の反応条件は、反応が完結するように適宜設定
すればよく、特に限定されるものではない。また、反応
を促進するために上記のエステル化触媒を用いることが
好ましい。上記飽和ポリエステルや不飽和ポリエステル
の有する水酸基と不飽和一塩基酸とのエステル化反応に
は、必要に応じて溶媒を用いてもよい。該溶媒として
は、具体的には、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げ
られるが、特に限定されない。溶媒の使用量や、反応後
の溶媒の除去方法は、特に限定されるものではない。な
お、上記エステル化反応においては水が副生するため、
反応を促進させるためには、副生物である水を反応系か
ら除去することが好ましい。除去方法は、特に限定され
るものではない。
【0039】上記ポリエステル(メタ)アクリレートの
数平均分子量は、前記したように400〜10,000
の範囲内にある必要があるが、好ましくは500〜5,
000の範囲内であり、特に好ましくは800〜3,0
00の範囲内である。本発明では、ゴム変性された化合
物をさらに配合することで、接着剤組成物の硬化物に靭
性を付与し、層間剥離強度を向上させることができる。
【0040】上記ゴム変性された化合物としては、ゴム
変性エポキシ(メタ)アクリレート、ゴム変性ウレタン
(メタ)アクリレート、およびゴム変性ポリエステル
(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる少なくと
も一種を用いることが好ましい。ゴム変性された化合物
としては、分子鎖末端にゴム成分が導入された化合物が
好ましく、分子鎖末端にゴム成分を導入する方法として
は、ゴム分子鎖の末端にカルボン酸、水酸基、イソシア
ネート基等の官能基を有するゴムを上記エポキシ(メ
タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、お
よびポリエステル(メタ)アクリレート等の合成中に原
料の一部に置き換えて反応させることが挙げられる。
【0041】上記ゴムとしては、具体的には、例えば、
アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
エンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、イソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム等
が挙げられる。上記ゴムの数平均分子量は、1,000
〜6,000の範囲内であることが好ましく、3,00
0〜5,000の範囲内であることがより好ましい。数
平均分子量が6,000を越えるとゴム変性化合物を含
む接着剤組成物の硬化性が低下しやすい。数平均分子量
が1,000未満の場合は、ゴム変性された化合物を配
合することによる接着剤組成物の硬化物の靭性向上の効
果が低くなる。
【0042】上記ゴムの官能基数は0.5〜3.0個/
molの範囲内であることが好ましく、1.0〜2.0
個/molの範囲内であることがさらに好ましい。例え
ば、ゴム変性化合物含有エポキシ(メタ)アクリレート
を得る場合には、上記エポキシ(メタ)アクリレートの
原料中の(メタ)アクリル酸の一部をカルボン酸を有す
るゴムに置き換えて反応する。この場合のカルボン酸を
有するゴムのカルボン酸の割合は、(メタ)アクリル酸
のカルボン酸に対して、10/100以下が好ましく、
5/100以下がさらに好ましい。10/100を越え
るとゴム変性化合物含有エポキシ(メタ)アクリレート
を含む接着剤組成物の硬化性が低下しやすい。
【0043】本発明の接着剤組成物に含まれる、一般式
(I)で表わされる重合性不飽和単量体(B)は、他の
重合性不飽和単量体(例えば、n−ブチル(メタ)アク
リレート等)と比べて電子線硬化性が極めて優れるた
め、接着剤組成物がこれを含むことで電子線照射により
短時間で硬化することができる。重合性不飽和単量体
(B)としては、具体的には、例えば、メトキシエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピ
レングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキ
シエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシ
ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−プロ
ポキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−
ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ
エチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシ
エチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0044】本発明の接着剤組成物は、(メタ)アクリ
ロイル基を有する化合物として、上記化合物(A)、重
合性不飽和単量体(B)以外の、(メタ)アクリロイル
基を有する化合物を含んでもよい。化合物(A)、重合
性不飽和単量体(B)以外の(メタ)アクリロイル基を
有する化合物としては、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレー
ト、n−ラウリル(メタ)アクリレート、イソオクチル
(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレー
ト、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステア
リル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレ
ート、イソアミル(メタ)アクリレート、シアミル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イ
ソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリフルオ
ロエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−アセトアセチル
エチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,
5−ペンタジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−
ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノ
ナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、ジブロモネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ
(メタ)アクリレート、ジメチロールトリシクロデカン
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリロイル基を有する重合性不飽和
単量体を挙げることができる。
【0045】本発明の接着剤組成物における、(メタ)
アクリロイル基を有する化合物の配合量は40〜99.
5重量%の範囲内であり、45〜95重量%の範囲内が
さらに好ましい。(メタ)アクリロイル基を有する化合
物の配合量が40重量%未満では、接着剤組成物の電子
線硬化性が低下する。また、(メタ)アクリロイル基を
有する化合物における、化合物(A)と重合性不飽和単
量体(B)の配合割合は、重量比で2/8〜9/1の範
囲内が好ましく、より好ましくは5/5〜8/2であ
る。9/1を越える割合では、接着剤組成物の粘度が高
くなり取扱性が低下する。また、2/8未満の割合で
は、接着剤組成物の接着性が低下する。
【0046】また、本発明の接着剤組成物は、(メタ)
アクリロイル基を有する化合物以外の重合性不飽和単量
体を含んでいてもよい。(メタ)アクリロイル基を有す
る化合物以外の重合性不飽和単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルト
ルエン、パラメチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジ
アリルフタレート、N−ビニルピロリドン、ビニルエー
テル等が挙げられる。
【0047】本発明の接着剤組成物は揺変度が2.0以
上であることが必要であり、3.0以上であることが好
ましく、4.0以上であることがより好ましい。特に被
着体が繊維質材料のような多孔質(繊維質)である場合
に揺変度が2.0未満の接着剤組成物を用いると、被着
体に接着剤組成物が吸収されてしまい接着が不十分にな
るためである。また、接着剤組成物の揺変度の上限とし
ては10.0以下であることが好ましい。揺変度が1
0.0より大きい接着剤組成物では作業性が低下するの
で好ましくない。
【0048】揺変度の測定は、BROOKFIELD
(HELIPATH SPINDLE型)粘度計を使用
し、25℃の調温下で10rpmの粘度と1rpmの粘
度を測定して以下の計算式に基づいて算出する。 揺変度=(1rpmでの粘度)/(10rpmでの粘
度) 上記の揺変度を得るために本発明の接着剤組成物はチク
ソ性付与剤を0.5〜10重量%の範囲内で含む。好ま
しくは1.0〜5.0重量%の範囲内である。チクソ性
付与剤の配合量が0.5重量%未満では揺変性が十分で
なく被着体に接着剤組成物が吸収されてしまい、接着が
不十分になる。一方、チクソ性付与剤の配合量が10重
量%を越えると、接着剤組成物の粘度が著しく高くな
り、取扱性が低下する。
【0049】本発明で用いられるチクソ性付与剤として
は、公知のものが使用でき、例えば、フュームドシリ
カ、有機改質粘土等が挙げられる。上記フュームドシリ
カとしては、具体的には、アエロジル(商品名、日本ア
エロジル(株)製)、レオロシール(商品名、徳山ソー
ダ(株)製)、キャボシル(商品名、CABOT社
製)、WACKER HDK(商品名、WACKER社
製)等が挙げられる。また、有機改質粘土としては、具
体的には、有機ベントナイト系のチクソゲル(商品名、
横浜化成(株)製)等が挙げられる。さらに、有機系チ
クソ性付与剤であるディスパロン(商品名、楠本化成
(株)製)や酢酸セルロース等も挙げられる。
【0050】また、本発明の接着剤組成物は粘度が7,
000〜40,000mPa・sであることが好まし
く、10,000〜35,000mPa・sであること
がより好ましい。粘度が40,000mPa・sより大
きい接着剤組成物では作業性が低下する。粘度の測定
は、上記BROOKFIELD粘度計を使用し、25℃
の調温下で10rpmの粘度を測定する。
【0051】本発明の接着剤組成物には、より高い接着
性を得る目的で、ガラス転移点が20℃以下のポリマー
微粒子を配合することができる。ポリマー微粒子のガラ
ス転移点が20℃以下であるということは、比較的柔ら
かいということであり、接着剤組成物が3次元硬化した
後の靭性を改善することができるので、層間剥離強度が
向上する。ポリマー微粒子のガラス転移点は20℃以下
であることが好ましく、より好ましくは0℃以下であ
る。ガラス転移点が20℃を越えると、ポリマー微粒子
自体が硬くなるので靭性改良効果が小さくなる。
【0052】該ポリマー微粒子の形状が微粒子であるこ
とで、比較的少量で接着剤組成物全体に均一にポリマー
微粒子が分散し、靭性改良効果を発揮することができ
る。ポリマー微粒子の平均粒径は100μm以下である
ことが好ましく、より好ましくは0.1〜50μm、さ
らに好ましくは0.2〜20μmである。平均粒径が大
きくなるにつれ接着剤組成物中でガラス転移点の低いポ
リマー相が偏在することになるため、接着剤組成物全体
としてのガラス転移点が低下し機械的強度が失われた
り、靭性改良のための添加量が増加するため好ましくな
い。一方、平均粒径が0.1μmよりも小さいと、接着
剤組成物の粘度を過度に上昇させ、作業性を低下させる
恐れがある。また、ポリマー微粒子の最大粒径は1mm
以下であることが好ましく、500μm以下であること
がより好ましい。ポリマー微粒子の最大粒径が前記範囲
を越える場合は、硬化後に樹脂の全くない不連続相が形
成され、硬化物の一部が低強度となるため好ましくな
い。
【0053】ポリマー微粒子には架橋構造が導入されて
いることが好ましい。接着剤組成物中に重合性のモノマ
ーが含まれているため、ポリマー微粒子に架橋構造が導
入されていないと、該微粒子がモノマーに溶解し、ガラ
ス転移点の低いドメインが存在しないまま接着剤組成物
が硬化するので、ポリマー微粒子の添加効果がなくなっ
てしまうおそれがある。ポリマー微粒子に架橋構造が導
入されていれば、ポリマー微粒子の樹脂への溶解は防止
でき、上記したような問題はない。
【0054】ポリマー微粒子を構成するポリマーの種類
としては特に限定されない。上記した条件を満足するこ
とが可能な具体例(モノマーの選択によって満足するも
のも含む)としては、天然ゴム;ブタジエン系ゴム(ポ
リブタジエン、NBR、SBR等)、イソプレン系ゴム
(IR、ブチルゴム等)、クロロプレン系ゴム等の合成
ゴム、カルボキシル基などの酸基で変性したゴム、ある
いはこれらの加硫物;ポリオルガノシロキサン;炭素数
1〜18の直鎖状・分岐状脂肪族または脂環式アルコー
ルと(メタ)アクリル酸のエステル化物等の(メタ)ア
クリル酸エステルを主体とする(メタ)アクリル酸エス
テル系ポリマー[(メタ)アクリル酸エステルと「他の
モノマー」との共重合体も含む]等が挙げられる。これ
らの中で(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーが好ま
しい。
【0055】(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを
構成する(メタ)アクリル酸エステルしては、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、オクチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、ステア
リルあるいはシクロヘキシル等の炭素数1から18個の
直鎖状もしくは分岐状脂肪族アルキルアルコールまたは
脂環式アルキルアルコールと(メタ)アクリル酸とのエ
ステル化合物である(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸とポリプ
ロピレングリコールもしくはポリエチレングリコールと
のモノエステル等のヒドロキシル基含有不飽和単量体
類、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有
モノマー、(メタ)アクリロイルアジリジン、(メタ)
アクリロイルオキシエチルアジリジン等のアジリジニル
基含有モノマー、多官能(メタ)アクリル酸エステル等
が挙げられ、これらは単独で使用し得るほか、2種以上
を併用して共重合させることもできる。
【0056】(メタ)アクリル酸エステル系ポリマーを
構成するための「他のモノマー」としては、例えば、ス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のスチ
レン系モノマー、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマル酸等の公知の不飽和カルボン酸や、
(メタ)アクリル酸2−スルホン酸エチル、スチレンス
ルホン酸、ビニルスルホン酸等の酸基含有モノマー、酢
酸ビニル、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等の
オキサゾリニル基含有モノマー等を利用することができ
る。これらのモノマーは、いずれも微粒子を構成するポ
リマーのガラス転移点が20℃以下になるように調整し
て利用することが好ましい。
【0057】ポリマー微粒子中へ架橋構造を導入するに
は、グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等のポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリ
ル酸とのエステルである多官能(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸アリル、ジビニルベンゼン、
ジアリルフタレート等の多官能モノマーを前記した(メ
タ)アクリル酸エステル系ポリマーを構成するためのモ
ノマーと共重合させる方法や、(メタ)アクリル酸グリ
シジル等のエポキシ基含有モノマー、(メタ)アクリロ
イルアジリジン、(メタ)アクリロイルオキシエチルア
ジリジン等のアジリジニル基含有モノマー、2−イソプ
ロペニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリニル基含有
モノマー等の酸基との反応性を有するモノマーを、不飽
和カルボン酸、不飽和スルホン酸等と共重合させて、ポ
リマー微粒子中の酸基と架橋反応を起こさせる方法等が
採用できる。なお、酸基との反応性を有するモノマーを
共重合させることは靭性改良効果をアップさせる上で好
ましい。酸基との反応性を有するモノマーは、後述する
高分子乳化剤との反応性をポリマー微粒子に与える作用
を有するので、(メタ)アクリロイル基を有する反応性
化合物とポリマー微粒子の界面結合力が増す。高分子乳
化剤とポリマー微粒子の反応性を確保するため、ポリマ
ー微粒子中の酸基を架橋反応させる場合は、酸基との反
応性を有するモノマーの官能基が酸基含有モノマー中の
酸基の当量以上になるように使用量を適宜調整すること
が好ましい。
【0058】ガラス転移点の少なくとも一つが20℃以
下のポリマー微粒子を得るためには、これらの架橋構造
導入用モノマーを全モノマー成分中0.5〜10重量%
の割合で共重合させることが好ましい。あまり密な架橋
構造のポリマー微粒子では、ガラス転移点が20℃を越
えるか、または実質的にガラス転移点を示さなくなっ
て、硬化物における靭性改良効果が発現しなくなること
がある。
【0059】ポリマー微粒子を得る方法としては、エマ
ルション重合、懸濁重合、逆相懸濁重合、沈澱重合など
の方法があるが、該ポリマー微粒子をエマルションとし
て接着剤組成物に添加することが本発明の接着剤組成物
を製造する上で好ましいので、ポリマー微粒子をエマル
ションで得ることのできる乳化重合を採用することが最
も好ましい。ポリマーのみを別の重合方法で製造し、そ
の後に水媒体中に攪拌分散させてエマルション化するこ
とも可能であるが、工程が煩雑になる。また、乳化重合
によると平均粒径100μm以下のポリマー微粒子を容
易に得ることができるという利点もある。乳化重合方法
としては特に限定されず、一括混合重合法、モノマー滴
下法、プレエマルション法、シード重合法、多段階重合
法(コアシェル)等いずれも採用可能である。
【0060】さらに、乳化剤として、不飽和カルボン酸
を必須成分として含む重合性単量体成分をアルキルメル
カプタンの存在下で重合させて得られる酸価が200以
上の末端アルキル基重合体および/またはその塩からな
る高分子乳化剤を用い、ポリマー微粒子の乳化重合を行
うことが好ましい。この高分子乳化剤は、特開平5−2
5366号公報に開示されており、詳細には、(メタ)
アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等の不
飽和カルボン酸と炭素数が6〜18のアルキルメルカプ
タンを主成分とする酸価が200以上の水溶性もしくは
水分散性の末端アルキル基含有重合体および/またはそ
の塩である。不飽和カルボン酸とアルキルメルカプタン
以外には、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー、ス
チレン系モノマー、(メタ)アクリルアミド系モノマー
等が利用でき、アルキルメルカプタン量を適宜選択して
分子量300〜7000とすることが乳化能の点から好
ましい。この高分子乳化剤を用いることで、(メタ)ア
クリロイル基を有する反応性化合物中へのポリマー微粒
子のエマルションの分散性が良好になり、また後述の脱
水工程を行う場合にはその際に泡立ちが少なくなる。さ
らに、ポリマー微粒子の構成モノマーとして、上記高分
子乳化剤中のカルボキシル基と反応しうる、(メタ)ア
クリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノマー、(メ
タ)アクリロイルアジリジン、(メタ)アクリロイルオ
キシエチルアジリジン等のアジリジニル基含有モノマ
ー、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等のオキサ
ゾリニル基含有モノマー等を一部使用すると、ポリマー
微粒子と乳化剤を化学的に結合することができるので、
本発明の接着剤組成物が硬化した後に、低分子乳化剤が
原因となって起こる耐湿性不良や耐薬品性不良といった
悪影響を可及的に防止することができる。
【0061】ガラス転移点が20℃以下のポリマー微粒
子は、単独の形で接着剤組成物中に含まれていてもよい
し、ガラス転移点が20℃を越えるポリマー相との一体
化物の形で含まれていてもよい。該一体化物において、
ガラス転移点が20℃以下の部分は50重量%以上であ
ることが好ましく、より好ましくは80重量%以上であ
る。50重量%未満になるとポリマー微粒子配合による
靭性改良効果が小さくなるので好ましくない。
【0062】該ポリマー微粒子とガラス転移点が20℃
を越えるポリマー相との一体化物としては、例えば、該
ガラス転移点が20℃以下のポリマー微粒子をコア相と
して、ガラス転移点が20℃を越えるポリマーをシェル
相として有するコア/シェル型微粒子を挙げることがで
きる。該ポリマー微粒子はガラス転移点が低いため互い
に凝集しやすいが、このようにガラス転移点の高いポリ
マーによって表面を被覆することで凝集を防止し分散性
を高めることができる。
【0063】ポリマー微粒子を本発明の接着剤組成物に
添加する方法としては、特に限定されないが、ポリマー
微粒子のエマルションを接着剤組成物の製造工程の任意
の段階で、接着剤組成物に添加する方法が好ましい。ポ
リマー微粒子の粉体を得て、それを接着剤組成物に混合
する方法も可能であるが、凝集を防止するための手段が
必要となる等、工程が煩雑となる。つまり、ポリマー微
粒子のエマルションを接着剤組成物に添加するという方
法によれば、水を飛散させると常温では粒子がくっつき
あってしまうという欠点を有するガラス転移点の低いポ
リマー微粒子であっても接着剤組成物中に均一に分散さ
せることができる。さらに分散工程中は、接着剤組成物
へポリマー微粒子のエマルションを加えて攪拌すること
により、いわばO/W/O(oil in water in oil)状
態、すなわち接着剤組成物の連続相中にエマルションの
液滴が均一に分散し、このエマルションの液滴中にポリ
マー微粒子が均一に分散しているものとなる。
【0064】ポリマー微粒子のエマルションを接着剤組
成物および/またはその原料に添加した後、必要に応じ
て脱水を行う。特に組成物の系内で水が分離するおそれ
のある場合には、脱水工程が必須であるが、本発明の接
着剤組成物は揺変度が2.0以上と高いため水が分離し
にくく、脱水工程は必須ではない場合が多い。本発明の
接着剤組成物におけるポリマー微粒子の好ましい配合割
合としては、(メタ)アクリロイル基を有する反応性化
合物100重量部に対しポリマー微粒子1〜100重量
部の範囲であり、より好ましくは1〜50重量部、さら
に好ましくは2〜20重量部である。ポリマー微粒子の
量が少なすぎる場合には本発明の効果が得られにくく、
多すぎる場合には経済的でないばかりか、(メタ)アク
リロイル基を有する反応性化合物の量が相対的に減少
し、接着剤組成物全体としての硬化性が低下する。
【0065】本発明の接着剤組成物には、保存安定性の
目的で重合禁止剤を用いることが好ましい。重合禁止剤
としては、上記で記載したものを同様に使用することが
できる。本発明の接着剤組成物には、必要に応じて、副
資材(添加剤)等をさらに含んでもよい。上記副資材
(添加剤)としては、顔料や染料等の着色剤、体質顔
料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定化剤(ゲル化防止
剤)、可塑剤、レベリング剤、消泡剤、シランカップリ
ング剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤、減粘剤、低収縮
剤、無機質充填剤、有機質充填剤、熱可塑性樹脂、乾燥
剤、分散剤等が挙げられる。
【0066】本発明の接着剤組成物を用いて接着するに
は、少なくとも一方の被着体上に該接着剤組成物を塗布
した後、その上に他方の被着体を重ね合わせ、電子線を
照射して接着剤組成物を硬化させる方法が好ましく採用
される。接着剤組成物の塗布方法については、従来一般
的に行われている方法でよく、例えば、ロールコーター
法、リバースコート法、ダイコーター法、バーコーター
法、アプリケーター法、スプレーコート法、スピンコー
ト法、刷毛塗り法等が挙げられる。塗布量としては特に
限定されないが、1.0〜10.0g/尺2の範囲が好
ましい。
【0067】電子線の照射に用いられる電子線照射装置
としては、例えば、走査型エレクトロカーテン型、カー
テン型、ラミナー型、エリアビーム型、ブロードビーム
型、パルスビーム型等が挙げられる。電子線の照射条件
としては特に限定されないが、例えば、電流1〜100
mA、加速電圧50〜1000kV、照射線量3〜40
Mradの範囲を挙げることができる。
【0068】本発明の接着剤組成物の硬化に際しては、
酸素濃度を減らした、もしくはゼロとした、窒素、アル
ゴン、ヘリウム等の不活性ガス雰囲気下で硬化させるこ
とが好ましい。本発明の接着剤組成物によって接着する
被着体としては、特に限定されるものではなく、紙、木
材、化粧板、ガラス、プラスチック成型品、金属板に至
るまで幅広く使用することができる。特に、本発明の接
着剤組成物は高い揺変度を有し、電子線硬化性に優れる
ことから、被着体の少なくとも一方が不透明な繊維質材
料である場合の接着に有効である。不透明な繊維質材料
とは、不透明で多孔質な材料であり、上記した中では
紙、木材、化粧板である。特に基材となる被着体の上
に、印刷された化粧紙等の紙、突き板等の天然木材単板
等のシート材を接着するのに本発明の接着剤組成物が有
効である。
【0069】ただし、上記の不透明な材料とは、可視光
線が透過しにくいものであり、したがって可視光線より
波長の短い紫外線はほとんど透過することができないも
のである。
【0070】
【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実
施例中で「部」、「%」とは特にことわりがない限り、
それぞれ「重量部」、「重量%」を表すものとする。 (合成例1)「エポキシアクリレート」 温度計、攪拌機、空気吹込管および還流冷却管を備えた
四ツ口フラスコに、平均エポキシ当量185のエポキシ
化合物アラルダイドGY−250(商品名、チバ・ガイ
ギー(株)製)2860部、アクリル酸1140部、ハ
イドロキノン0.4部およびエステル化触媒として、ト
リエチルアミン12.0部を仕込んで、115℃にて空
気気流中8.0時間反応し、酸価7.6、数平均分子量
514のエポキシアクリレート1を得た。 (合成例2)「ゴム変性化合物含有エポキシアクリレー
ト」 温度計、攪拌機、空気吹込管および還流冷却管を備えた
四ツ口フラスコに、平均エポキシ当量185のエポキシ
化合物アラルダイドGY−250(商品名、チバ・ガイ
ギー(株)製)2860部、末端カルボキシル基含有ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム状ポリマーHYCAR
CTBN1300×8(商品名、宇部興産(株)製)
846部、アクリル酸1078部、ハイドロキノン0.
48部およびエステル化触媒として、トリエチルアミン
14.3部を仕込んで、115℃にて空気気流中8.5
時間攪拌して反応し、酸価7.2、数平均分子量790
のゴム変性化合物含有エポキシアクリレート2を得た。 (合成例3)「ウレタンメタクリレート」 温度計、攪拌機、滴下ロート、空気吹込管および還流冷
却管を備えた四ツ口フラスコに、BPX−11(ビスフ
ェノールAのエチレンオキサイド付加物)(商品名、旭
電化工業(株)製)412部、ウレタン化触媒として、
ジブチルチンジラウレート0.09部を仕込み、空気気
流中55℃まで昇温し、2,4−トリレンジイソシアネ
ート398部を滴下ロートより滴下した。滴下終了後、
1時間攪拌してウレタン化反応した後、2−ヒドロキシ
プロピルメタクリレート338部を仕込み、95℃まで
昇温し、2時間攪拌してウレタン化反応した後、IRに
よりイソシアネート基の特性吸収の消失を確認して、数
平均分子量990のウレタンメタクリレート3を得た。 (合成例4)「ポリエステルアクリレート」 温度計、攪拌機、ガス導入口および還流冷却管を備えた
四ツ口フラスコに、ネオペンチルグリコール374部、
ヘキサヒドロ無水フタル酸1109部を仕込み、窒素雰
囲気中200℃まで昇温し、1時間反応後、酸価260
になったところで、115℃まで冷却した。これに、グ
リシジルアクリレート1048部、エステル化触媒とし
て、オクテン酸亜鉛3.6部、ハイドロキノン0.24
部を加え、空気気流中115℃で4時間攪拌して反応
後、酸価1以下、数平均分子量680のポリエステルア
クリレート4を得た。 (合成例5)「ポリエステルアクリレート」 温度計、攪拌機、ガス導入口および還流冷却管を備えた
四ツ口フラスコに、ネオペンチルグリコール766部、
テトラヒドロ無水フタル酸940部を仕込み、窒素雰囲
気中215℃まで昇温し、5時間反応し、ソリッド酸価
10になったところで、100℃まで冷却した。これ
に、アクリル酸109部、トルエン555部、パラトル
エンスルホン酸24.0部を仕込み、125℃で共沸脱
水反応を行った。12時間反応後、ソリッド酸価12.
0になった。さらに、減圧により反応系よりトルエンを
除去し、数平均分子量1160のポリエステルアクリレ
ート5を得た。 (参考例)「乳化剤の製造」 攪拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えたフラスコにイソプロピルアルコール180部を
仕込み、窒素を吹き込みながら81℃まで昇温してイソ
プロピルアルコールを10分間還流させた。
【0071】次に予め用意しておいたメタクリル酸70
部、ブレンマーPE−200(ポリエチレングリコール
モノメタクリル酸エステル、日本油脂社製)91部、n
−ドデシルメルカプタン17部、およびAIBN0.4
部からなる重合性単量体混合物を上記フラスコ中に2時
間かけて滴下した。滴下終了後、還流状態で1時間熟成
を行い、固形分49.1%の末端アルキル基含有重合体
の溶液を得た。この重合体の酸価は256mgKOH/
g、数平均分子量は2100であった。 (合成例6)「ポリマー微粒子C−1」 攪拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えたフラスコに脱イオン水63部を仕込み、緩やか
に窒素ガスを吹き込みながら内温を70℃に昇温した。
【0072】一方、参考例で得られた末端アルキル基含
有重合体の溶液4.1部、28%アンモニア水0.5
部、脱イオン水63部の乳化剤溶液にアクリル酸エチル
28部、アクリル酸ブチル58部、メタクリル酸メチル
10部、メタクリル酸アリル2部、メタクリル酸グリシ
ジル2部を混合・攪拌し、完全に乳化したプレエマルシ
ョンを上記滴下ロートに仕込んだ。
【0073】次に上記フラスコに、4,4’−アゾビス
(4−シアノペンタン酸)のアンモニア中和5%水溶液
8部を注入した後、滴下ロートから上記のプレエマルシ
ョンを3時間30分かけて滴下した。滴下終了後、脱イ
オン水10部で滴下ロートを洗浄し、その洗浄液をフラ
スコに添加した。プレエマルションの滴下中、温度は7
0〜75℃に保持し、滴下終了後さらに同温度で2時間
攪拌して重合を終了させ、架橋型ポリマー微粒子C−1
のエマルションを得た。
【0074】このものの不揮発分は46.0%、ポリマ
ーのガラス転移点は−20℃、平均粒径は0.33μm
であった。 (合成例7)「ポリマー微粒子C−2」 攪拌機、還流冷却器、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えたフラスコに脱イオン水219.6部を仕込み、
緩やかに窒素ガスを吹き込みながら内温を60℃に昇温
した。
【0075】一方、あらかじめ用意しておいた20%ア
クアロンRN−20(第一工業製薬社製)を50部、同
HS−10を10部、脱イオン水73部にアクリル酸エ
チル24部、アクリル酸ブチル188部、スチレン17
2部、トリメチロールプロパントリメタクリレート2
部、メタクリル酸グリシジル2部を混合・攪拌し、完全
に乳化したプレエマルションを上記滴下ロートに仕込ん
だ。
【0076】次に上記フラスコに、5%過硫酸カリウム
水溶液40部を注入した後、内温を10分間で70℃ま
で昇温し、その後70〜75℃で30分間熟成した。熟
成後、プレエマルションを3時間かけて滴下し、滴下終
了後さらに同温度で2時間攪拌して重合を終了させ、架
橋型ポリマー微粒子C−2のエマルションを得た。この
ものの不揮発分は44.0%、ポリマーのガラス転移点
は0℃、平均粒径は0.30μmであった。 (合成例8)「ポリマー微粒子含有エポキシアクリレー
ト」 温度計、攪拌機、空気吹込管および還流冷却管を備えた
四ツ口フラスコに、平均エポキシ当量185のエポキシ
化合物アラルダイドGY−250(商品名、チバ・ガイ
ギー(株)製)2860部と架橋型ポリマー微粒子C−
1のエマルション1852部を加えた。ついで攪拌しな
がら120℃に昇温し、真空減圧下で水を完全に除去し
た。さらに、アクリル酸1140部、ハイドロキノン
0.49部およびエステル化触媒として、トリエチルア
ミン16.7部を仕込んで、115℃にて空気気流中
8.5時間反応し、酸価6.4のポリマー微粒子含有エ
ポキシアクリレート8を得た。 (実施例1) エポキシアクリレート1 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度12500mP
a・s、揺変度5.3の電子線硬化型接着剤組成物1を
得た。 (実施例2) エポキシアクリレート1 70部 フェノキシエチルアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度24800mP
a・s、揺変度4.5の電子線硬化型接着剤組成物2を
得た。 (実施例3) ゴム変性化合物含有エポキシアクリレート2 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度16900mP
a・s、揺変度5.4の電子線硬化型接着剤組成物3を
得た。 (実施例4) ウレタンメタクリレート3 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度18300mP
a・s、揺変度5.8の電子線硬化型接着剤組成物4を
得た。 (実施例5) ポリエステルアクリレート4 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度14800mP
a・s、揺変度5.6の電子線硬化型接着剤組成物5を
得た。 (実施例6) ポリエステルアクリレート5 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度15700mP
a・s、揺変度4.8の電子線硬化型接着剤組成物6を
得た。 (実施例7) エポキシアクリレート1 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 1.5部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度8200mPa
・s、揺変度2.3の電子線硬化型接着剤組成物7を得
た。 (実施例8) エポキシアクリレート1 60部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 40部 ポリマー微粒子C−1のエマルション 28部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度11800mP
a・s、揺変度7.1、ポリマー微粒子含有率10重量
%の電子線硬化型接着剤組成物8を得た。 (実施例9) エポキシアクリレート1 60部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 40部 ポリマー微粒子C−2のエマルション 29部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度11900mP
a・s、揺変度6.9、ポリマー微粒子含有率10重量
%の電子線硬化型接着剤組成物9を得た。 (実施例10) ポリマー微粒子含有エポキシアクリレート8 88部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 40部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度10800mP
a・s、揺変度6.5、ポリマー微粒子含有率10重量
%の電子線硬化型接着剤組成物10を得た。 (比較例1) エポキシアクリレート1 70部 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度13600mP
a・s、揺変度5.0の比較接着剤組成物1を得た。 (比較例2) エポキシアクリレート1 70部 n−ブチルアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 3.0部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度10400mP
a・s、揺変度4.9の比較接着剤組成物2を得た。 (比較例3) エポキシアクリレート1 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度1100mPa
・s、揺変度1.0の比較接着剤組成物3を得た。 (比較例4) エポキシアクリレート1 70部 メトキシジエチレングリコールアクリレート 30部 アエロジル#200(商品名、日本アエロジル(株)製) 0.3部 上記をケミスターラー(回転数1500rpm)で15
分間かけて均一に混合し、本発明の粘度2600mPa
・s、揺変度1.2の比較接着剤組成物4を得た。
【0077】上記実施例、比較例で得られた各接着剤組
成物を合板(JAS規格1類特殊合板)上に6g/尺2
となるようにアプリケータを用いて塗布した。続いて、
その上に木目柄印刷を施した秤量30g/m2の化粧原
紙または厚さ0.2mmの檜天然木単板をのせてハンド
ローラーで均した。さらに、窒素雰囲気下で、エリアビ
ーム型電子線照射装置により加速電圧300kV、照射
線量10Mradの条件で電子線を照射することによ
り、合板上に化粧紙または化粧単板を接着した化粧板を
得た。
【0078】得られた化粧板について、JIS K−5
400に準じた碁盤目テープ試験とJASに準じた特殊
合板1類浸せきはく離試験を行い、接着性を評価した結
果を表1に示す。 ・碁盤目テープ試験:化粧紙面に2mm間隔のクロスカ
ットを100マス施し、セロ粘着テープを貼り、瞬間的
に引きはがし後、はく離せず残ったマス目の数で評価し
た。
【0079】・1類浸せきはく離試験:75×75mm
の試験片を沸騰水中に4時間浸せきした後、60℃で2
0時間乾燥し、さらに沸騰水中に4時間浸せきした後、
60℃で3時間乾燥した。その後、同一接着面層におけ
るそれぞれの側面のはく離した部分の長さを測定して評
価した。
【0080】
【表1】
【0081】表1に示されるように、実施例の接着剤組
成物は電子線硬化により優れた接着力を示している。特
に実施例3のゴム変性化合物含有エポキシアクリレート
を用いた接着剤組成物、実施例8〜10のポリマー微粒
子を含有する接着剤組成物では硬化物に靭性が付与され
るため極めて優れた接着性を示している。一方、比較例
1、2の接着剤組成物では重合性不飽和単量体(B)を
用いていないため、電子線硬化性の不足に起因して接着
力が劣ったものとなっている。また比較例3の接着剤組
成物ではチクソ性付与剤を用いず、比較例4の接着剤組
成物ではチクソ性付与剤の使用量が不足しており、揺変
度が低いため、接着剤組成物が被着体に吸収されたこと
に起因して接着力が劣ったものとなっている。
【0082】
【発明の効果】本発明によると、速硬化性であり、しか
も被着体が化粧紙や天然木化粧単板(ツキ板)等の紫外
線非透過性の材質である場合にも優れた接着性を示す電
子線硬化型接着剤組成物およびこれを用いた接着方法を
提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/16 C09J 175/16 // C08F 290/06 C08F 290/06 Fターム(参考) 4J027 AB02 AB03 AB06 AB07 AB08 AB10 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 AB29 AB33 AC03 AC04 AC06 AE02 AE03 AE04 AE06 AE07 AG03 AG04 AG05 AG12 AG23 AG24 AG27 AG32 AJ01 AJ08 BA02 BA04 BA05 BA07 BA08 BA10 BA11 BA12 BA15 BA18 BA19 BA20 BA22 BA24 BA26 BA27 BA28 CA02 CA03 CA05 CA08 CC06 CD09 4J040 CA012 CA042 CA072 CA082 CA092 CA142 DA142 DF042 DF052 EF102 EK032 FA061 FA131 FA151 FA161 FA221 FA261 FA271 FA291 GA07 GA08 GA11 GA20 HA306 HA356 JB07 KA03 KA25 KA26 LA01 LA08 MA02 MA05 MA08 MA09 MA10 MB02 MB03 NA12 PA32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリロイル基を有する反応性
    化合物を必須成分として含む電子線硬化型接着剤組成物
    において、 前記組成物が該(メタ)アクリロイル基を有する反応性
    化合物を40〜99.5重量%含み、 該(メタ)アクリロイル基を有する反応性化合物が、数
    平均分子量が400〜10,000で分子内に2つ以上
    の(メタ)アクリロイル基を有する化合物(A)およ
    び、一般式(I) 【化1】 (ただし、R1およびR2はそれぞれ独立してHまたはC
    3であり、R3は炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、
    脂環族炭化水素基または芳香族炭化水素基であり、nは
    1〜9の整数である。)で表わされる重合性不飽和単量
    体(B)を必須成分とするとともに、 前記組成物がさらにチクソ性付与剤を0.5〜10重量
    %含み、 前記組成物の揺変度が2.0以上である、ことを特徴と
    する電子線硬化型接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記化合物(A)として、エポキシ(メ
    タ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートおよ
    びポリエステル(メタ)アクリレートからなる群から選
    ばれる少なくとも一種の化合物を含む、請求項1記載の
    電子線硬化型接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、ゴム変性された化合物を含む、
    請求項1または2記載の電子線硬化型接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 さらに、ガラス転移点が20℃以下であ
    るポリマー微粒子を含む、請求項1から3のいずれかに
    記載の電子線硬化型接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 少なくとも一方の被着体上に請求項1か
    ら4のいずれかに記載の電子線硬化型接着剤組成物を塗
    布した後、その上に他方の被着体を重ね合わせ、電子線
    を照射して該接着剤組成物を硬化させることを特徴とす
    る接着方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の被着体がシート状繊維
    質材料である、請求項5記載の接着方法。
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