JP2003305957A - 複合粒子およびその製造方法、並びにその複合粒子を用いた感熱記録体 - Google Patents

複合粒子およびその製造方法、並びにその複合粒子を用いた感熱記録体

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JP2003305957A
JP2003305957A JP2002114745A JP2002114745A JP2003305957A JP 2003305957 A JP2003305957 A JP 2003305957A JP 2002114745 A JP2002114745 A JP 2002114745A JP 2002114745 A JP2002114745 A JP 2002114745A JP 2003305957 A JP2003305957 A JP 2003305957A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレア
樹脂粒子中に、記録性または反応性を有する他の有機化
合物が安定に含有された複合粒子およびその製造方法、
並びにその複合粒子を用いた感熱記録体を提供すること
にある。 【解決手段】 ポリウレアまたはポリウレタン−ポリウ
レア樹脂粒子と他の有機化合物との複合粒子において、
ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート
などの多価イソシアネート化合物を重合反応させること
により得られたポリウレアまたはポリウレタン−ポリウ
レア樹脂粒子粒子中に、3,3’−ジアリル−4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホンなどの他の有機化合
物を加熱処理して、含侵させるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂粒子中に着色
染料、ロイコ染料、呈色剤などの記録性を有する有機化
合物を含有する複合粒子およびその製造方法、並びにそ
の複合粒子を用いた感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】例えば記録画像の保存性を高めるために、
多価イソシアネート化合物を重合反応させることにより
得られたポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレア
と、ロイコ染料、紫外線吸収剤、油性オイルなどの他の
有機化合物との複合粒子は、特開昭60−244594
号公報、特開平5−155134号公報、特開平9−2
63057号公報などに記載されている。
【0004】しかし、かかる複合粒子は多価イソシアネ
ート化合物と、ロイコ染料、紫外線吸収剤、油性オイル
などの有機化合物との溶液を乳化分散し、多価イソシア
ネート化合物を重合反応させることにより製造されるた
めに、例えば多価イソシアネートと容易に反応するカル
ボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基などの活性水素
を有する有機化合物を未反応の状態で複合粒子中に含有
できない問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ポリ
ウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子中に、
記録性または反応性を有する他の有機化合物が安定に含
侵された複合粒子およびその製造方法、並びにその複合
粒子を用いた感熱記録体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】多価イソシアネート化合
物を重合反応させることにより得られたポリウレアまた
はポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子と他の有機化合物
との複合粒子において、ポリウレアまたはポリウレタン
−ポリウレア樹脂粒子中に加熱処理して他の有機化合物
を含侵させるものである。
【0007】さらに、上記の複合粒子は、少なくとも多
価イソシアネート化合物を含有する疎水性溶液を、乳化
分散し、多価イソシアネート化合物を重合反応させるこ
とにより得られたポリウレアまたはポリウレタン−ポリ
ウレア樹脂粒子分散液を作製した後、分散液中のポリウ
レアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子中に、分
散液を加熱して、他の有機化合物を含侵させることによ
り製造さられる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、多価イソシアネート化
合物を重合反応させることにより得られたポリウレアま
たはポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子中に、加熱によ
り、他の有機化合物が容易に、しかも多量、かつ安定に
含侵できる格別の効果を有することを見出し、完成され
たものである。
【0009】特に、ポリウレアまたはポリウレタン−ポ
リウレア樹脂粒子中に、多価イソシアネートと容易に反
応するカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基など
の活性水素を有する他の有機化合物をも未反応の状態で
複合粒子中に含侵させることができる。
【0010】さらに、他の有機化合物としては、香料、
殺虫剤、昇華性化合物、有色染料、ロイコ染料などが挙
げられるが、特に疎水性のものが好ましい。もちろん、
他の有機化合物の一部を多価イソシアネート化合物と共
に重合反応させてポリウレアまたはポリウレタン−ポリ
ウレア樹脂粒子を得てから、ポリウレアまたはポリウレ
タン−ポリウレア樹脂粒子中に、加熱により、さらに他
の有機化合物を含侵させた複合粒子を得ることもでき
る。
【0011】複合粒子の平均粒子径としては特に限定さ
れないが、複合粒子を記録材料として用いる場合は0.
1〜30μm程度、特に0.5〜25μm程度が好まし
くい。
【0012】複合粒子は、ポリウレアまたはポリウレタ
ン−ポリウレア樹脂粒子と他の有機化合物とを加熱処理
するたげで得られるが、加熱温度としてはポリウレアま
たはポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子または他の有機
化合物が分解されない温度であれば特に限定されない。
【0013】特に、少なくとも多価イソシアネート化合
物を含有する疎水性溶液を、乳化分散し、多価イソシア
ネート化合物を重合反応させることにより得られたポリ
ウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子分散液
を作製した後、分散液に、他の有機化合物を添加し、分
散液を加熱することにより、ポリウレアまたはポリウレ
タン−ポリウレア樹脂粒子中に他の有機化合物を容易
に、しかも多量に含侵させることができる。
【0014】例えば、平均粒径が0.5〜20μm程度
のポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子分散液中に、平均
粒径が0.1〜5μm程度の他の疎水性有機化合物粒子
を添加した後、分散液を50℃以上、好ましくは70〜
100℃に加熱することにより、ポリウレタン−ポリウ
レア樹脂粒子中に他の疎水性有機化合物を容易に、しか
も多量に含侵させることができる。
【0015】その際、ポリウレアまたはポリウレタン−
ポリウレア樹脂粒子の平均粒径Aに対して他の疎水性有
機化合物粒子の平均粒径としては2A以下が好ましい。
【0016】多価イソシアネート化合物を含有する疎水
性溶液中には、種々の化合物を含有させてもよい。
【0017】複合粒子中の他の有機化合物の含有比率と
しては特に限定されないが、複合粒子に対して5〜80
質量%程度が好ましい。特に、80質量%を越えると複
合粒子中の他の有機化合物が経時的に放出される恐れが
ある。
【0018】他の有機化合物としては、加熱により、そ
の分子量が100〜2000程度、特に150〜150
0程度のもが容易に、しかも安定にポリウレアまたはポ
リウレタン−ポリウレア樹脂粒子中に含侵できる。
【0019】かかる複合粒子は、支持体上に、電子供与
性化合物および電子受容性化合物を含有する感熱記録層
を有する感熱記録体に使用できる。その際、複合粒子中
の他の有機化合物としては、例えば電子供与性化合物、
電子受容性化合物、電子供与性化合物と電子受容性化合
物との発色反応を抑制する消色剤、記録部の保存性を高
めるための保存性改良剤などが挙げられる。
【0020】なかでも、他の有機化合物としては電子供
与性化合物または電子受容性化合物が好ましく、耐地肌
カブリ性と記録部の保存性に、より優れた効果が得られ
る。
【0021】電子供与性化合物と電子受容性化合物との
発色反応を利用した感熱記録体としては、例えばロイコ
染料と呈色剤との組合せ、ジアゾニウム塩とカプラーと
の組合せ、鉄、コバルト、銅など遷移元素とキレート化
合物との組合せ、芳香族イソシアネート化合物とイミノ
化合物との組合せなどが挙げられるが、ロイコ染料と呈
色剤との組合せが発色濃度に優れるため、好ましく用い
られる。以下、ロイコ染料と呈色剤との組合せからなる
感熱記録体について詳細に述べる。
【0022】ロイコ染料および呈色剤としては、各種公
知のものが使用でき、ロイコ染料の具体例としては、例
えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6
−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ
−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチル
アミノ−7−ジベンジルアミノ−ベンゾ〔a〕フルオラ
ン等の青発色性ロイコ染料、
【0023】3−(N−エチル−N−p−トリル)アミ
ノ−7−N−メチルアニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性ロイコ
染料、
【0024】3−(N−メチル−N−イソアミルアミ
ノ)−7−フェノキシフルオラン、3−シクロヘキシル
アミノ−6−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−7−クロロフルオラン、ローダミン(o−クロロア
ニリノ)ラクタム、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメ
チルフルオラン等の赤発色性ロイコ染料、
【0025】3−(N−エチル−N−イソアミル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−
メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチ
ル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
(n−ペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェ
ニルアミノ)フルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ
−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3
−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒ
ドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニ
リノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン等の黒発色性ロイコ染料、
【0026】3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−
2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−p−(p−ジメチルアミノアニリノ)アニリノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−p−(p−クロ
ロアニリノ)アニリノ−6−メチル−7−クロロフルオ
ラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9
−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド等
の近赤外領域に吸収波長を有するロイコ染料などが挙げ
られる。
【0027】呈色剤の具体例としては、例えば4−te
rt−ブチルフェノール、4−アセチルフェノール、4
−tert−オクチルフェノール、4,4’−sec−
ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェノール、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−
イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキ
シリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、4,4’−チオビス
(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−
4’−イソプロポキシジフェニルスルホンおよび3,
3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホンなどのフェノール性化合物、
【0028】安息香酸、p−tert−ブチル安息香
酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、
3−tert−ブチルサリチル酸、3−イソプロピルサ
リチル酸、3−ベンジルサリチル酸、3−(α−メチル
ベンジル)サリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチル
サリチル酸などの芳香族カルボン酸、およびこれら亜
鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウムなどの多
価金属との塩、
【0029】および4,4’−ビス〔(4−メチル−3
−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジ
フェニルスルホン、N−p−トリルスルホニル−N’−
3−(p−トリルスルホニルオキシ)フェニルウレア、
N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、N
−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシカルボニ
ルフェニルウレアなどの尿素系化合物などが挙げられ
る。
【0030】特に、多価イソシアネート化合物を重合反
応させることにより得られたポリウレアまたはポリウレ
タン−ポリウレア樹脂粒子中には、呈色剤が極めて容易
に、しかも多量の含侵され、より好ましい。
【0031】感熱記録層には、記録感度を高めるために
増感剤を含有させることもできる。増感剤の具体例とし
ては、例えばステアリン酸アミド、メチレンビスステア
リン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、p−ベンジル
オキシ安息香酸ベンジル、2−ナフチルベンジルエーテ
ル、m−ターフェニル、p−ベンジルビフェニル、p−
トリルビフェニルエーテル、ジ(p−メトキシフェノキ
シエチル)エーテル、1,2−ジ(3−メチルフェノキ
シ)エタン、1,2−ジ(4−メチルフェノキシ)エタ
ン、1,2−ジ(4−メトキシフェノキシ)エタン、
1,2−ジ(4−クロロフェノキシ)エタン、1,2−
ジフェノキシエタン、1−(4−メトキシフェノキシ)
−2−(3−メチルフェノキシ)エタン、p−メチルチ
オフェニルベンジルエーテル、1,4−ジ(フェニルチ
オ)ブタン、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネ
チジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、ジ(β
−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、シュウ酸ジ−p−ク
ロロベンジルエステル、シュウ酸ジ−p−メチルベンジ
ルエステル、シュウ酸ジベンジルエステルなどが挙げら
れる。増感剤の使用量としては、感熱記録層に対して1
0〜70質量%程度である。
【0032】また、記録部の保存安定性をより高めるた
めに保存性改良剤を含有することもできる。かかる保存
性改良剤の具体例としては、例えば2,2’−エチリデ
ンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,
4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘ
キシルフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)プロパンなどのヒンダ
ードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベ
ンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスル
ホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシ
ジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリ
シジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノ
ールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂などのエポキシ化合物、2,4−ジヒドロキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−3’−tert−ブチル−5’−メチル)ベンゾトリアゾ
ールなどの紫外線吸収剤が挙げられる。
【0033】感熱記録層は、一般に水を分散媒体とし、
例えば各々の体積平均粒子径が0.3〜3μmのロイコ
染料、呈色剤が含侵された複合粒子、必要により増感
剤、保存性改良剤など分散液中に、少なくとも接着剤を
添加して調製された感熱記録層用塗液を支持体の一方の
面に乾燥後の塗布量が2〜10g/m程度となるよう
に塗布乾燥して形成される。
【0034】感熱記録層に使用される接着剤の具体例と
しては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、ポリビニルアルコ
ール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリ
ビニルアルコール、ケイ素ポリビニルアルコール、ジイ
ソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無
水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合
体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、アミド樹脂、ウレタン樹脂系ラテックス、
アクリル樹脂系ラテックス、スチレン・ブタジエン樹脂
系ラテックスなどが挙げられる。接着剤の使用量として
は、感熱記録層の全固形分に対して5〜30質量%程度
である。
【0035】感熱記録層用塗液中には、必要に応じて、
例えばカオリン、軽質(重質)炭酸カルシウム、焼成カ
オリン、酸化チタン、炭酸マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、無定形シリカ、尿素・ホルマリン樹脂フィラー
などの顔料類、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアル
コール硫酸エステルナトリウム、脂肪酸金属塩などの界
面活性剤類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウ
ム、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィン
ワックス、エステルワックスなどのワックス類、アジピ
ン酸ジヒドラジド、グリオキザール、ホウ酸、ジアルデ
ヒドデンプン、メチロール尿素、ポトアミドアミン・エ
ピクロルヒドリン樹脂などの架橋剤類、消泡剤、着色染
料および蛍光染料などが含有される。
【0036】また、必要に応じて感熱記録層上に記録部
の耐薬品性と記録走行性を高めるために保護層を設ける
こともできる。保護層は、例えば感熱記録層に用いられ
ら接着剤、顔料類、ワックス類、架橋剤類を主成分とす
る保護層用水性塗液を感熱記録層上に乾燥後の塗布量が
0.5〜5g/m程度となるように塗布乾燥して形成
される。
【0037】本発明の感熱記録体に用いられる支持体
は、厚さ30〜250μm程度の紙(酸性紙や中性紙を
含む)、ラミネート紙、ポリオレフィン系樹脂から作ら
れた合成紙、プラスチックフィルムなどが挙げられる。
【0038】本発明においては、支持体と感熱記録層と
の間に有機中空粒子または吸油度が70ml/100g
以上の顔料を含有する中間層を設けたり、各層形成後に
スーパーキャンダー処理したり、支持体の他の面に粘着
層を設けたり、再湿接着剤層を設けたり、磁気記録層を
設けるなど各種公知の製造技術を付加させることもでき
る。
【0039】本発明で用いられる多価イソシアネート化
合物とは、アミン系有機化合物と反応することによりポ
リウレアまたは、ポリウレタン−ポリウレアを形成する
化合物であり、かかるアミン化合物は多価イソシアネー
ト化合物が水と反応して生成されるアミン化合物であっ
てもよい。
【0040】さらに、多価イソシアネート化合物と、こ
れと反応するポリオールとの混合物、或いは多価イソシ
アネート化合物とポリオールとの付加物、並びにそのビ
ウレット体、およびイソシアヌレート体等の多量体であ
ってもよい。
【0041】多価イソシアネート化合物の具体例として
は、例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フ
ェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシ
アネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタ
レン−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−
4,4’−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン
−4,4‘−ジイソシアネート、5−イソシアナト−1
−(イソシアナトメチル)−1,3,3−トリメチルシ
クロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサ
ン、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−
ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネー
ト、トリメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、プロピレン−1,2−ジイソシアネー
ト、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキ
シレン−1,2−ジイソシアネート、およびシクロヘキ
シレン−1,4−ジイソシアネート等のジイソシアネー
ト類、
【0042】4,4’,4″−トリフェニルメタントリ
イソシアネート、およびトルエン−2,4,6−トリイ
ソシアネート等のトリイソシアネート類、並びに4,
4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’
−テトライソシアネート等のテトライソシアネート類、
などがある。また本発明の多価イソシアネート化合物は
多価イソシアネート化合物とポリオールとの付加物を包
含し、このような付加物としては、例えばヘキサメチレ
ンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、
2,4−トリレンジイソシアネートのトリメチロールプ
ロパン付加物、キシリレンジイソシアネートのトリメチ
ロールプロパン付加物、トリレンジイソシアネートのヘ
キサントリオール付加物等のイソシアネートプレポリマ
ーを用いることができる。また多価イソシアネート化合
物、例えばヘキサメチレンジイソシアネートのビウレッ
ト体、およびイソシアヌレート体等の多量体も、本発明
の重合成分に用いられる多価イソシアネート化合物に包
含させる。
【0043】なかでも、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロール
プロパン付加物、ヘキサメチレンジイソシアネートのビ
ウレット体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシ
アヌレート体、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジ
イソシアネートおよびテトラメチルキシレンジイソシア
ネートから選ばれる少なくとも一種が好ましい。
【0044】もちろん、多価イソシアネート化合物、多
価イソシアネートとポリオールとの付加物、およびポリ
オール化合物などは、上記化合物に限定されるものでは
なく、また、必要に応じてこれらの二種以上を併用して
もよい。
【0045】また、本発明の樹脂粒子形成に必要により
用いられるポリアミン化合物としては、例えばエチレン
ジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジア
ミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、2,5−ジメ
チルピペラジン、2−ヒドロキシトリメチレンジアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、テトラエチレンペンタミン、エポキシ化合物のアミ
ン付加物等が挙げられる。また本発明の目的を損なわな
い範囲で、樹脂母材中に他の高分子物質を含有させるこ
ともできる。
【0046】多価イソシアネート化合物を含有する疎水
性溶液を乳化分散し、多価イソシアネート化合物を重合
反応させることにより得られたポリウレアまたはポリウ
レタン−ポリウレア樹脂粒子分散液の調製する際には、
乳化剤(保護コロイド剤または界面活性剤)として、例
えばポリビニルアルコール、スルホン基変性ポリビニル
アルコールなどの変性ポリビニルアルコール、メチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、スチレン−無
水マレイン酸共重合体塩およびそれらの誘導体などの水
溶性合成高分子化合物、またはアニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤を用いることができる。
【0047】
【実施例】本発明を下記実施例により更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
なお、特に断わらない限り、「部」および「%」はそれ
ぞれ「質量部」および「質量%」を示す。
【0048】複合粒子の製造例 (実施例1) (1) ポリウレア樹脂粒子分散液の調製 ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート
22部、テトラメチルキシレンジイソシアネート22部
の混合液をポリビニルアルコール(日本合成化学工業
製、商品名:ゴーセノールGM−14L)の8%水溶液
100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回
転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。こ
の乳化分散液を90℃に昇温し、この温度で5時間加熱
して、重合反応を行わせ、平均粒子径0.7μmの、ポ
リウレア樹脂粒子分散液を調製した。なお、分散液の濃
度が35%となるように水で調整した。
【0049】(2)他の有機化合物(フェノール性化合
物)分散液の作製 3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン(分子量:330)40部、ポリビニルアル
コール(ケン化度80モル%、重合度200)の10%
水溶液40部および水20とからなる組成物をサンドミ
ルにて平均粒径1.0μmとなるまで粉砕してフェノー
ル性化合物分散液を得た。
【0050】(3)複合粒子分散液の調製 ポリウレア樹脂粒子分散液20部、フェノール性化合物
分散液60部および水35部とからなる組成物を90℃
にて5時間、攪拌しながら加熱処理して、平均粒子径
1.6μmの複合粒子分散液(なお、複合粒子分散液の
固形分濃度が33%となるように水で調整した。)を得
た。なお、加熱処理前後の複合粒子分散液を顕微鏡にて
観察したところ、加熱処理後の複合粒子分散液中のフェ
ノール性化合物のみからなる分散体は、加熱処理前のそ
れに比べ、僅か観られる程度であった。
【0051】(実施例2)実施例1のポリウレア樹脂粒
子分散液の調製において、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネート22部およびテトラメチル
キシレンジイソシアネート22部の代わりに、ヘキサメ
チレンジイソシアネート22部およびヘキサメチレンジ
イソシアネートのトリメチロールプロパン付加物22部
を用いた以外は、実施例1と同様にして複合粒子分散液
を得た。
【0052】(実施例3)実施例1のポリウレア樹脂粒
子分散液の調製において、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネート22部およびテトラメチル
キシレンジイソシアネート22部の代わりに、ヘキサメ
チレンジイソシアネートのビウレット体22部および、
ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体
22部を用いた以外は、実施例1と同様にして複合粒子
分散液を得た。
【0053】(実施例4)実施例1のポリウレア樹脂粒
子分散液の調製において、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネート22部およびテトラメチル
キシレンジイソシアネート22部の代わりに、キシリレ
ンジイソシアネート(酢酸エチル25%含有)60部を
用いた以外は、実施例1と同様にして複合粒子分散液を
得た。
【0054】(実施例5)実施例1のポリウレア樹脂粒
子分散液の調製において、ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネート22部およびテトラメチル
キシレンジイソシアネート22部の代わりに2,6−ト
リレンジイソシアネートに対してエチレングリコールを
5%付加させた多価イソシアネート化合物44部を粒子
状のポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子分散液を得た以
外は、実施例1と同様にして複合粒子分散液を得た。
【0055】(実施例6)実施例1の他の有機化合物
(フェノール性化合物)分散液の調製において、3,
3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルス
ルホン40部の代わりに、(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジニル)−1,2,3,4−ブタ
ンテトラカルボキシレート(分子量:842)を用いて
他の有機化合物(ヒンダードアミン性化合物)分散液た
以外は、実施例1と同様にして複合粒子分散液を得た。
【0056】(比較例1)実施例1の複合粒子分散液の
調製において90℃にて5時間、攪拌しながら加熱処理
する代わりに、室温にて5時間、攪拌処理した以外は、
実施例1と同様にして分散液を得た。なお、攪拌処理前
後の体積平均粒子径(コールターカウンター方法による
測定)に差はなかった。しかも、攪拌処理前後の分散液
中のフェノール性化合物のみからなる分散体量に差は認
められなかった。
【0057】(本発明の複合粒子を用いた感熱記録体の
作製)
【0058】(実施例7) (1)ポリウレア樹脂粒子分散液の調製 ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート
15部、テトラメチルキシレンジイソシアネート29部
の混合液をポリビニルアルコール(日本合成化学工業
製、商品名:ゴーセノールGM−14L)の8%水溶液
100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回
転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。こ
の乳化分散液を90℃に昇温し、この温度で5時間加熱
して、重合反応を行わせ、平均粒子径0.9μmの、ポ
リウレア樹脂粒子分散液を調製した。なお、分散液の固
形分濃度が35%となるように水で調整した。
【0059】(2)呈色剤分散液の調製 4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスル
ホン(分子量:276)40部、ポリビニルアルコール
(ケン化度80モル%、重合度200)の10%水溶液
40部および水20とからなる組成物をサンドミルにて
平均粒径0.8μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を
得た。
【0060】(3)複合粒子分散液の調製 ポリウレア樹脂粒子分散液20部、呈色剤分散液60部
および水20部とからなる組成物を90℃にて5時間、
攪拌しながら加熱処理して、平均粒子径1.6μmの複
合粒子分散液(なお、複合粒子分散液の固形分濃度が3
3%となるように水で調整した。)を得た。なお、加熱
処理前後の複合粒子分散液を顕微鏡にて観察したとこ
ろ、加熱処理後の複合粒子分散液中のフェノール性化合
物のみからなる分散体は、加熱処理前のそれに比べ、僅
か観られる程度であった。
【0061】(4)ロイコ染料−増感剤分散液の調製 ロイコ染料として3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン10部と3−(N−エチ
ル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン5部、増感剤として1,2−ビス(3−メ
チルフェノキシ)エタン25部、メチルセルロースの5
%水溶液50部、および水10部からなる組成物をサン
ドミルで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕してロ
イコ染料−増感剤分散液を得た。
【0062】(5)感熱記録層用塗液の調製 ロイコ染料−増感剤分散液100部、実施例1の複合粒
子分散液100部、体積平均粒子径1μmの水酸化アル
ミニウム10部、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク
酸ナトリウムの5%水溶液3部、カルボキシ変性ポリビ
ニルアルコールの10%水溶液100部、ポリアミドア
ミン・エピクロルヒドリン樹脂(架橋剤)の20%水溶
液10部とからなる組成物を混合攪拌して感熱記録層用
塗液を得た。
【0063】(6)下塗り層用塗液の調製 焼成カオリン(吸油度110ml/100g)40部、
濃度35%のスチレン−アクリル樹脂系中空粒子分散液
(平均粒子径1.2μm、球状、内径/外径0.8
2、)120部、軽質炭酸カルシウム5部、ポリビニル
アルコールの10%水溶液80部、固形濃度45%のス
チレン−ブタジエン系ラテックス15部、ポリアクリル
酸ナトリウムの10%水溶液3部、ステアリン酸亜鉛の
30%分散液10部および水100部からなる組成物を
混合撹拌し、下塗り層用塗液を得た。
【0064】(7)保護層用塗液の調製 カルボキシ変性ポリビニルアルコールの10%水溶液1
00部、ポリアミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂
(架橋剤)の20%水溶液10部、体積平均粒子径1μ
mの水酸化アルミニウム10部、ステアリン酸亜鉛の3
0%分散液2部および水10部とを混合攪拌して保護層
用塗液を得た。
【0065】(8)感熱記録体の作製 坪量65g/mの中性抄紙された上質紙の片面に、下
塗り層用塗液、感熱記録層用塗液および保護層用塗液
を、乾燥後の塗布量が8g/m、5g/m、3g/
となるように順次塗布・乾燥して感熱記録体を得
た。なお各層形成後に、スーパーキャレンダー処理し
た。
【0066】(実施例8)実施例7の樹脂粒子分散液の
調製において、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート15部およびテトラメチルキシレンジイ
ソシアネート29部の代わりに、ヘキサメチレンジイソ
シアネート22部およびヘキサメチレンジイソシアネー
トのトリメチロールプロパン付加物22部を用いた以外
は、実施例7と同様にして感熱記録体を得た。
【0067】(実施例9)実施例7の樹脂粒子分散液の
調製において、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジ
イソシアネート22部およびテトラメチルキシレンジイ
ソシアネート22部の代わりに、ヘキサメチレンジイソ
シアネートのビウレット体22部および、ヘキサメチレ
ンジイソシアネートのイソシアヌレート体22部を用い
た以外は、実施例7と同様にして感熱記録体を得た。
【0068】(実施例10)実施例7の樹脂粒子分散液
の調製において、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−
ジイソシアネート15部およびテトラメチルキシレンジ
イソシアネート29部の代わりに、キシリレンジイソシ
アネート(酢酸エチル25%含有)60部を用いた以外
は、実施例7と同様にして感熱記録体を得た。
【0069】(実施例11)実施例7の樹脂粒子分散液
の調製において、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−
ジイソシアネート15部およびおよびテトラメチルキシ
レンジイソシアネート29部の代わりに2,6−トリレ
ンジイソシアネートに対してエチレングリコールを5%
付加させた多価イソシアネート化合物44部を粒子状の
ポリウレタン−ポリウレア有機化合物分散液を得た以外
は、実施例7と同様にして複合粒子分散液を得た。
【0070】(実施例12)実施例7の呈色剤分散液の
調製において、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシ
ジフェニルスルホン(分子量:276)40部の代わり
に4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカル
ボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン
(分子量:784)を用いた以外は、実施例7と同様に
して感熱記録体を得た。
【0071】(実施例13) (1)感熱記録体の作製 実施例7の感熱記録体の作製において用いた感熱記録層
用塗液の代わりに、下記の感熱記録層用塗液を用いた以
外は、実施例7と同様にして感熱記録体を得た。
【0072】(2)黒発色性ロイコ染料分散液の調製 3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン(分子量:278)40部、ポリビニルア
ルコール(ケン化度80モル%、重合度200)の10
%水溶液40部および水20とからなる組成物をサンド
ミルにて平均粒径0.5μmとなるまで粉砕して黒発色
性ロイコ染料分散液を得た。
【0073】(3)増感剤分散液の調製 1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン40部、
ポリビニルアルコール(ケン化度80モル%、重合度2
00)の10%水溶液40部および水20とからなる組
成物をサンドミルにて平均粒径0.5μmとなるまで粉
砕して増感剤分散液を得た。
【0074】(4)複合粒子分散液の調製 実施例7のポリウレア樹脂粒子分散液40部、黒発色性
ロイコ染料分散液40部および水20部とからなる組成
物を95℃にて5時間、攪拌しながら加熱処理して、平
均粒子径1.1μmの複合粒子分散液(なお、複合粒子
分散液の固形分濃度が33%となるように水で調整し
た。)を得た。なお、加熱処理前後の複合粒子分散液を
顕微鏡にて観察したところ、加熱処理後の複合粒子分散
液中の黒発色性ロイコ染料のみからなる分散体は、加熱
処理前のそれに比べ、僅か観られる程度であった。
【0075】(5)感熱記録層用塗液の調製 複合粒子分散液50部、増感剤分散液50部、実施例1
の呈色剤分散液100部、体積平均粒子径1μmの水酸
化アルミニウム10部、ジ−2−エチルヘキシルスルホ
コハク酸ナトリウムの5%水溶液3部、カルボキシ変性
ポリビニルアルコールの10%水溶液100部、ポリア
ミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂(架橋剤)の20
%水溶液10部とからなる組成物を混合攪拌して感熱記
録層用塗液を得た。
【0076】(実施例14) (1)二色感熱記録体の作製 実施例7の感熱記録体の作製において用いた感熱記録層
用塗液の代わりに、下記の二色感熱記録層用塗液を用い
た以外は、実施例7と同様にして感熱記録体を得た。
【0077】(2)消色剤分散液の調製 ((1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ニル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレー
ト(分子量:842)40部、ポリビニルアルコール
(ケン化度80モル%、重合度200)の10%水溶液
40部および水20とからなる組成物をサンドミルにて
平均粒径0.5μmとなるまで粉砕して黒発色性ロイコ
染料分散液を得た。
【0078】(3)複合粒子分散液の調製 ポリウレア樹脂粒子分散液50部、消色剤分散液50部
および水20部とからなる組成物を95℃にて5時間、
攪拌しながら加熱処理して、平均粒子径1.1μmの複
合粒子分散液(なお、複合粒子分散液の固形分濃度が3
3%となるように水で調整した。)を得た。なお、加熱
処理前後の複合粒子分散液を顕微鏡にて観察したとこ
ろ、加熱処理後の複合粒子分散液中の消色剤のみからな
る分散体は、加熱処理前のそれに比べ、僅か観られる程
度であった。
【0079】(4)赤発色性ロイコ染料分散液の調製 3−(N−メチル−N−イソアミルアミノ)−7−フェ
ノキシフルオラン部40部、ポリビニルアルコール(ケ
ン化度80モル%、重合度200)の10%水溶液40
部および水20とからなる組成物をサンドミルにて平均
粒径0.5μmとなるまで粉砕して赤発色性ロイコ染料
分散液を得た。
【0080】(5)二色感熱記録層用塗液の調製 複合粒子分散液100部、実施例13の複合粒子分散液
50部、実施例1の呈色剤分散液100部、実施例6の
増感剤分散液50部、赤発色性ロイコ染料分散液15
部、体積平均粒子径1μmの水酸化アルミニウム10
部、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム
の5%水溶液3部、カルボキシ変性ポリビニルアルコー
ルの10%水溶液100部、ポリアミドアミン・エピク
ロルヒドリン樹脂(架橋剤)の20%水溶液10部とか
らなる組成物を混合攪拌して二色感熱記録層用塗液を得
た。
【0081】(実施例15) (1)感熱記録体の作製 実施例7の感熱記録体の作製において用いた感熱記録層
用塗液の代わりに、下記の感熱記録層用塗液を用いた以
外は、実施例7と同様にして感熱記録体を得た。
【0082】(2)保存性改良剤分散液の調製 4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−グリシジルオキ
シ)ジフェニルスルホン40部、ポリビニルアルコール
(ケン化度80モル%、重合度200)の10%水溶液
40部および水20とからなる組成物をサンドミルにて
平均粒径0.5μmとなるまで粉砕して保存性改良剤分
散液を得た。
【0083】(3)複合粒子分散液の調製 実施例7のポリウレア樹脂粒子分散液40部、黒発色性
ロイコ染料分散液30部、保存性改良剤分散液10部お
よび水20部とからなる組成物を95℃にて5時間、攪
拌しながら加熱処理して、平均粒子径1.1μmの複合
粒子分散液(なお、複合粒子分散液の固形分濃度が33
%となるように水で調整した。)を得た。
【0084】(4)感熱記録層用塗液の調製 複合粒子分散液50部、増感剤分散液50部、実施例1
の呈色剤分散液100部、体積平均粒子径1μmの水酸
化アルミニウム10部、ジ−2−エチルヘキシルスルホ
コハク酸ナトリウムの5%水溶液3部、カルボキシ変性
ポリビニルアルコールの10%水溶液100部、ポリア
ミドアミン・エピクロルヒドリン樹脂(架橋剤)の20
%水溶液10部とからなる組成物を混合攪拌して感熱記
録層用塗液を得た。
【0085】(比較例2)実施例7の複合粒子分散液の
調製において90℃にて5時間、攪拌しながら加熱処理
する代わりに、室温にて5時間、攪拌処理した以外は、
実施例1と同様にして感熱記録体を得た。なお、攪拌処
理前後の粒子の体積平均粒子径(コールターカウンター
方法による測定)に差はなかった。しかも、攪拌処理前
後の分散液中のフェノール性化合物のみからなる分散体
量に差は認められなかった。
【0086】(比較例3)実施例13の複合粒子分散液
の調製において90℃にて5時間、攪拌しながら加熱処
理する代わりに、室温にて5時間、攪拌処理した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。なお、攪
拌処理前後の粒子の体積平均粒子径(コールターカウン
ター方法による測定)に差はなかった。しかも、攪拌処
理前後の分散液中の黒発色性ロイコ染料のみからなる分
散体量に差は認められなかった。
【0087】(比較例4)実施例14の複合粒子分散液
の調製において90℃にて5時間、攪拌しながら加熱処
理する代わりに、室温にて5時間、攪拌処理した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。なお、攪
拌処理前後の粒子の体積平均粒子径(コールターカウン
ター方法による測定)に差はなかった。しかも、攪拌処
理前後の分散液中の消色剤性化合物のみからなる分散体
量に差は認められなかった。
【0088】(比較例5)実施例15の複合粒子分散液
の調製において90℃にて5時間、攪拌しながら加熱処
理する代わりに、室温にて5時間、攪拌処理した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録体を得た。
【0089】かくして得られた感熱記録体について以下
の評価を行い、得られた結果を表1に示す。
【0090】(記録濃度)感熱記録体評価機(商品名:
THPMD、大倉電気社製、印加エネルギー0.2mJ
/dot、および0.4mJ/dot)を用いて記録
し、記録部および未記録部をマクベス濃度計(商品名:
RD−914型、マクベス社製)によるビジュアルモー
ドで測定した。
【0091】(耐地肌カブリ性)記録後の各感熱記録体
を、60℃で72時間処理した後、未記録部をマクベス
濃度計でビジュアルモードにて測定した。値が小さいほ
ど耐地肌カブリ性に優れている。
【0092】
【表1】
【0093】
【発明の効果】本発明の複合粒子は、ポリウレアまたは
ポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子中に、記録性または
反応性を有する他の有機化合物が安定に含有された効果
を有するものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価イソシアネート化合物を重合反応さ
    せることにより得られたポリウレアまたはポリウレタン
    −ポリウレア樹脂粒子と他の有機化合物との複合粒子に
    おいて、ポリウレアまたはポリウレタン−ポリウレア樹
    脂粒子中に、加熱により、他の有機化合物を含侵させて
    得られたことを特徴とする複合粒子。
  2. 【請求項2】 複合粒子中に含侵された他の有機化合物
    の分子量が100〜2000である請求項1記載の複合
    粒子。
  3. 【請求項3】 多価イソシアネート化合物が、ヘキサメ
    チレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
    ートのトリメチロールプロパン付加物、ヘキサメチレン
    ジイソシアネートのビウレット体、ヘキサメチレンジイ
    ソシアネートのイソシアヌレート体、ジシクロヘキシル
    メタン−4,4’−ジイソシアネートおよびテトラメチ
    ルキシレンジイソシアネートから選ばれる少なくとも一
    種である請求項1または2記載の複合粒子。
  4. 【請求項4】 少なくとも多価イソシアネート化合物を
    含有する疎水性溶液を、乳化分散し、多価イソシアネー
    ト化合物を重合反応させることにより得られたポリウレ
    アまたはポリウレタン−ポリウレア樹脂粒子分散液を作
    製した後、分散液中のポリウレアまたはポリウレタン−
    ポリウレア樹脂粒子中に、分散液を加熱して、他の有機
    化合物を含侵させることを特徴とする複合粒子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 支持体上に、電子供与性化合物および電
    子受容性化合物を含有する感熱記録層を有する感熱記録
    体において、感熱記録層中に、請求項1乃至3のいずれ
    か一項に記載の他の有機化合物が含侵された複合粒子を
    有することを特徴とする感熱記録体。
  6. 【請求項6】 他の有機化合物が、電子供与性化合物ま
    たは電子受容性化合物である請求項5記載の感熱記録
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006075604A1 (ja) * 2005-01-11 2006-07-20 Oji Paper Co., Ltd. 感熱記録体
WO2007037090A1 (ja) * 2005-09-29 2007-04-05 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 画像形成材料
JP2008037090A (ja) * 2006-07-11 2008-02-21 Oji Paper Co Ltd 感熱記録体

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