JP2003301624A - 住宅用制震構造 - Google Patents

住宅用制震構造

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JP2003301624A JP2002103884A JP2002103884A JP2003301624A JP 2003301624 A JP2003301624 A JP 2003301624A JP 2002103884 A JP2002103884 A JP 2002103884A JP 2002103884 A JP2002103884 A JP 2002103884A JP 2003301624 A JP2003301624 A JP 2003301624A
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亨 紀本
Junji Okabe
潤二 岡部
Muneo Kotani
宗男 小谷
Masanori Ogura
雅則 小倉
Takashi Kaai
崇 河相
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来からビルや住宅などの構造物の耐震性を
向上させる手段の一つとして、矩形の壁面構造物内にお
いて上下の梁から突設された部材間に油圧ダンパーを取
り付ける方法が知られているが、油圧ダンパーが収縮す
る方向に矩形の壁面構造物が変形する力が加わった場
合、変形量およびその速度が大きいと、ダンパー取付部
材がねじれたりして壁面材を内側から破損したり突き破
る可能性がある。 【解決手段】 前記矩形構造物で囲まれる空間内に、上
下の梁3・4に対して略平行にガイドレール17を横架
し、該ガイドレールの両端を左右の柱1・2に固設する
とともに、該ガイドレールに摺動可能に嵌合するガイド
15をダンパー取付部材12に固設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の壁面構造物
に配設される制震構造の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ビルや住宅などの構造物にお
いて、耐震性を向上させる手段の一つとして、矩形の壁
面構造物の対角位置に装架されるブレースの代わりに油
圧ダンパーを取り付けたり、あるいは上下の梁から突設
された部材間に油圧ダンパーを取り付ける方法が知られ
ている。このような方法は、いずれも矩形の壁面構造物
がその接合部において変形し、マクロ的には、例えば矩
形の構造物が平行四辺形に変形するときには対角線の長
さや上下の梁の位相が平面視で変化することを利用して
いる。すなわち、対角線の長さや梁の位相の変化に応じ
て、油圧ダンパーの伸縮量も変化するように構成するこ
とにより、地震などで構造物に加わるエネルギーを吸収
してビルや住宅などの構造物のダメージを軽減し、破損
・倒壊を免れようというものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のような制震構造
は美観と居住空間確保の観点から、矩形の壁面構造物で
囲まれる空間内(すなわち壁の内部)に収まることが望
ましく、実際に知られている方法の多くは壁の内部に油
圧ダンパーやダンパー取り付け用部材が収納されてい
る。しかし、特に油圧ダンパーが収縮する方向に矩形の
壁面構造物が変形する力が加わった場合、変形量および
その速度が大きいと、油圧ダンパーが収縮する前にダン
パー取り付け用部材がねじれたりして壁面材を内側から
破損したり突き破る可能性がある。これは美観上問題で
あるとともに、油圧ダンパー内に封入されているオイル
の流体抵抗により構造物に加わるエネルギーを吸収し、
構造物の被害を最小限にするという本来の目的が十分果
たされない可能性がある。すなわち、油圧ダンパーによ
る制震効果を最大にするには壁面に平行な面上で油圧ダ
ンパーが伸縮するように、油圧ダンパーまたはダンパー
取り付け部材の動作方向を規制する必要があるのであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するた
めの手段を説明する。
【0005】即ち、請求項1においては、左右一対の
柱、および上下一対の梁からなる矩形構造物で囲まれる
空間内に、一方の梁から突設されたダンパー取付部材
と、他方の梁または柱と前記ダンパー取付部材との間に
介装され、梁の長手方向の揺れを減衰するダンパー、と
を備える住宅用制震構造において、前記矩形構造物で囲
まれる空間内に、上下の梁に対して略平行にガイドレー
ルを横架し、該ガイドレールの両端を左右の柱に固設す
るとともに、ガイドレールに摺動可能に嵌合するガイド
をダンパー取付部材に固設したものである。
【0006】請求項2においては、前記ガイドレールが
間隔を空けて水平に配置される二本の棒状部材からな
り、該棒状部材間で当接して、棒状部材の変形を規制す
る当接部材を設けるものである。
【0007】請求項3においては、左右一対の柱、およ
び上下一対の梁からなる矩形構造物で囲まれる空間内
に、一方の梁から突設されたダンパー取付部材と、他方
の梁または柱と前記ダンパー取付部材との間に介装さ
れ、梁の長手方向の揺れを減衰するダンパー、とを備え
る住宅用制震構造において、上下の梁に対して略平行に
横架したガイドレールを、一方の梁から突設されたダン
パー取付部材に固設したガイド内に挿嵌したものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明す
る。図1は住宅用制震構造の第一実施例を示す側面図、
図2は住宅用制震構造の第一実施例の図1におけるA−
A断面図、図3はロッド固定部材の斜視図、図4は住宅
用制震構造の第二実施例を示す側面図、図5は住宅用制
震構造の第三実施例を示す側面図である。
【0009】まず、図1を用いて住宅用制震構造の第一
実施例における全体構成を説明する。なお、以後の記述
では便宜上図1の紙面に垂直な方向を「奥行き方向」と
呼ぶことにする。図1に示すように、一対の柱1・2間
に上梁3および下梁4を横架・接合して矩形の構造物を
形成し、柱1・2と上梁3との接合部に上部ブラケット
5・6がそれぞれ固設され、柱1・2と下梁4との接合
部に下部ブラケット7・8がそれぞれ固設される。対角
に位置する上部ブラケット5と下部ブラケット8との間
にはブレース9が介装され、上部ブラケット6と下部ブ
ラケット7との間にはブレース10が介装される。そし
てブレース9・10の中途部にはターンバックル11・
11が螺設され、該ターンバックル11を回転させるこ
とによりブレース9およびブレース10の張力が各々調
整可能に構成される。なお、強度等を考慮してブレース
9・10をどちらか一方または両方とも省略する場合が
ある。
【0010】ダンパー取り付け部材12は伝達部材13
および伝達部材14からなり、伝達部材13は上部ブラ
ケット5から斜め下方に突設され、伝達部材14は上部
ブラケット6から斜め下方に突設され、伝達部材13・
14の下端部が溶接等の方法で互いに接合されて、側面
視V字形に形成される。なお、ダンパー取り付け部材の
形状は本実施例に限定されず、要は上梁3の長手方向に
おける位相の変化(矩形構造物の歪み量)が後述する油
圧ダンパーの伸縮量に反映されるように構成すればよ
い。
【0011】ガイド15は図2に示すように断面視コの
字形の部材であり、水平部15aおよび側壁部15b・
15bからなる。そしてガイド15は水平部15aから
側壁部15b・15bが下向きに突出し、かつガイド1
5の長手方向が上梁3および下梁4の長手方向と略一致
するように前記ダンパー取り付け部材12の下端部に固
設される。また、補強部材16・16がガイド15とダ
ンパー取り付け部材12の両方に溶接等の方法で接合さ
れ、ガイド15とダンパー取り付け部材12との接合部
を補強している。
【0012】ガイドレール17・17は奥行き方向に間
隔を空けて、上梁3および下梁4に対して略平行に配置
された二本の丸棒状部材であり、その両端は斜め下方に
屈曲して下部ブラケット7・8間に横架・固設される。
そしてガイドレール17・17の側面にはガイド15の
側壁部15b・15bの内壁面が摺動可能に当接してい
る。このように、ガイドレール17・17はガイド15
の内側に配設されるものである。このため、ガイド15
の径を大きくとることができ、伝達部材13および伝達
部材14の径も柱1・2の幅内において大きくとること
ができる。これにより、油圧ダンパー摺動方向における
伝達部材13・14およびガイド15の剛性を向上でき
る。そして、油圧ダンパー21への震動の伝達効率を向
上し、制震効率の高い制震構造を構成できるものであ
る。側壁部15b・15bの下縁部には底板18が溶接
またはネジ止め等の方法で固定されるとともに、二本の
ガイドレール17・17間には、両方のガイドレール1
7・17に対して摺動可能に当接するスペーサー19が
配置される。二本のガイドレール17・17間にスペー
サー19を配置するので、ガイドレール17とスペーサ
ー19間のクリアランスの調節が容易であり、組み立て
精度を向上できるものである。底板18の下面にはダン
パーステー20・20が設けられる。なお、図2ではス
ペーサー19は底板18上に載置されているが、底板1
8に固設しても、あるいはガイド15の水平部15aに
固設しても構わない。すなわち、ガイドレール17・1
7に対してガイド15が梁の長手方向に摺動したとき
に、仮にガイド15を水平面上で回転させる方向にねじ
る力が同時に加わっても、ガイドレール17・17が内
側へ(スペーサー19を圧縮する方向へ)湾曲すること
が無いように構成されていればよい。
【0013】油圧ダンパー21はピストンロッド22、
シリンダー23、ダンパー固定部材24などで構成され
る。ダンパー固定部材24・24はシリンダー23の外
周部に巻回・固定され、ボルト25、ナット26および
座金27によりダンパーステー20に締結される。この
とき、油圧ダンパー21の伸縮方向(すなわち、ピスト
ンロッド22の摺動方向)がガイドレール17・17の
長手方向と略一致するように、油圧ダンパー21をダン
パー取り付け部材12に固設するのである。ピストンロ
ッド22の一端にはピストン(図示せず)が設けられ、
シリンダー23に挿入されるとともに、シリンダー23
内にはダンパーオイルが封入される。
【0014】図3に示すように、前記ピストンロッド2
2の他端側(ピストンが設けられていない側)には連結
部31が固設される。連結部31は連結基部31aおよ
び側部31b・31bからなり、連結基部31aの左右
両端から側部31b・31bが突出した平面視コの字形
の部材である。該側部31b・31bには孔が穿設さ
れ、該孔にロッド支持バー28の水平バー28bが回転
可能に貫装される。ロッド支持バー28は二本の丸棒で
ある鉛直バー28aと水平バー28bとが互いに略中央
部にて垂直に交差した十字形状であり、鉛直バー28a
の両端は、後述するロッド支持部材29の基部29aお
よび水平部29cの間に介装され、鉛直バー28aの長
手方向が上下方向となるように固設される。ロッド固定
部材29は側面視略「ユ」字形であり、基部29a、立
設部29b、水平部29c、および補強リブ29dから
なる。補強リブ29dは基部29aおよび立設部29b
の両方に接合しており、油圧ダンパー21が伸縮する際
にロッド固定部材29が変形するのを防止する。基部2
9aは下部ブラケット7より突設された支持部材30の
上面に溶接やボルト締結などの方法で固定される。な
お、ブレース9・10とダンパー取り付け部材12とは
干渉しないように、奥行き方向でずらして配設される
か、あるいはダンパー取り付け部材12を構成する伝達
部材13・14の中途部に長孔を穿設し、該長孔にブレ
ース9・10が干渉しないように貫通させる。なお、ピ
ストンロッド22と支持部材30とを連結する手段につ
いては本実施例では連結部31、ロッド支持バー28お
よびロッド固定部材29を用いたが、これに限定され
ず、市販のユニバーサルジョイントやピロボール等を用
いてロッド固定部材29とピストンロッド22を接続し
てもよい。ピロボールは小形でありながら大きなラジア
ル荷重と両方向のアキシアル荷重を同時に負荷できる自
動調芯形の球面滑り軸受であり、ロッド固定部材29と
ピストンロッド22との接続部をコンパクトに構成する
ことも可能である。
【0015】また、図2に示すように柱1・2、上梁3
および下梁4からなる矩形の構造物で囲まれる空間に配
設される部材はすべて前記矩形構造物の奥行き方向に垂
直な面から突出しないように構成される。
【0016】以上の如く構成することにより、柱1・
2、上梁3および下梁4からなる矩形の構造物が梁の長
手方向に変形する(歪んで平行四辺形状になる)とき
に、ダンパー取り付け部材12は上梁3の移動に伴って
略平行に移動して油圧ダンパー21が伸縮する。そして
油圧ダンパー21内に封入されたダンパーオイルの流体
抵抗により前記矩形構造物に加わるエネルギーが吸収さ
れる。このとき、ダンパー取り付け部材12に固設され
たガイド15は、柱1・2間に横架・固定されたガイド
レール17に対して摺動可能に嵌合(本実施例において
は外嵌)されているため、上梁3の位相の変化量と油圧
ダンパー21の伸縮量は略同じである。すなわち、ダン
パー取り付け部材12等がねじれるなどして矩形構造物
から奥行き方向に突出することがなく、前記矩形構造物
に加わるエネルギーは効率よく油圧ダンパー21で吸収
されるとともに、壁材を破損させることがない。また、
これらの制震構造(矩形構造物で囲まれた空間内に納め
られた部材)は矩形構造物から突出していないので、美
観を損ねたり、居住空間をロスすることなく設置可能で
ある。また、ガイドレール17は柱1・2間に横架・固
定されており、それ自身が矩形構造物の補強材としても
働くとともに、ガイドレール17・17を固定する際に
は柱1・2に新たに孔を穿設したりせず、下部ブラケッ
ト7・8に固設することにより柱1・2の強度が保持さ
れる。また、二本の棒状部材であるガイドレール17・
17間に当接部材であるスペーサー19を挟むことによ
り、ガイドレール17を壁面に突出する方向に屈曲させ
る力が働いてもガイドレール17・17は曲がることな
く、矩形構造物にかかるエネルギーが油圧ダンパー21
にて効率よく吸収される。なお、本実施例ではガイドレ
ール17・17を二本の棒状部材で構成したが、これに
限定されず、たとえば断面視長方形状のガイドレールと
してこれにガイドを外嵌させてもよい。また、柱間に固
定するガイドレール側に溝を形成し、該溝に嵌合しつつ
摺動可能な部材をダンパー取り付け部材に固設する構成
としても同様の効果を奏する。さらに、油圧ダンパーの
取り付け方法についても、シリンダーを柱側に固定し、
ピスロンロッド先端をダンパー取り付け部材側に枢着し
てもよい。また、本実施例では上梁3側にダンパー取り
付け部材が固設される構成としたが、逆に下梁4側にダ
ンパー取り付け部材が固設される構成とし、上部ブラケ
ット5・6にガイドレールを横架・固定する構成として
も同様の効果を奏する。
【0017】さらに、図4の第二実施例あるいは図5の
第三実施例の如く構成しても、第一実施例と同様の効果
を奏する。なお、第二実施例および第三実施例について
は、第一実施例と同じ部材で構成可能なものは第一実施
例で用いたのと同じ番号を付している。
【0018】図4に示す第二実施例においては、ダンパ
ー取り付け部材12の下端にダンパー固設部32を設
け、ダンパー固設部32下面には油圧ダンパー33が設
けられる。あるいはダンパー固設部32を省略して、ダ
ンパー取り付け部材12に油圧ダンパー33を固設して
もよい。油圧ダンパー33はピストンロッド34、ピス
トン35、シリンダ36からなり、ピストンロッド34
の両端はシリンダ36の軸方向に関して両端が貫通した
状態で貫装されており、シリンダ36の両端は第一実施
例と同様の方法で下部ブラケット7・8に連結される。
ピストンロッド34の略中央にはピストン35が貫設さ
れ、上梁3が図4中で左右どちらに移動しても制震可能
である。図4に示す第二実施例の場合、ピストンロッド
34が第一実施例におけるガイドレール17の機能を兼
ね、ピストンロッド34とシリンダ36の摺動部、およ
びピストン35の外周面とシリンダ36の内周面の当接
部位が第一実施例におけるガイド15の機能を兼ねる。
ピストンロッド34により油圧ダンパー33を左右方向
に規制し、該油圧ダンパー33に固設したダンパー取り
付け部材12を規制するものである。油圧ダンパー33
によりガイドを構成するので、制震機構をコンパクトに
構成できる。なお、ピストンロッド34の両端は一定範
囲において上下に摺動可能に構成されているものであ
る。
【0019】図5に示す第三実施例においては、ダンパ
ー取り付け部材12の下部に油圧ダンパー21を貫通さ
せるための貫通孔12aを穿設し、貫通孔12aに油圧
ダンパー21を貫装し、ガイド15の上面にダンパース
テー20を設けて油圧ダンパー21を固定し、下部ブラ
ケット7a・8aに第一実施例と同様にロッド支持バー
28、ロッド固定部材29、支持部材30を用いてピス
トンロッド22の先端を矩形構造物側に固定する。以上
の如く、ガイド15の上方に油圧ダンパー21を配置す
る構成としても第一実施例と同様の効果を奏する。そし
て、ガイド15の下方の空間を利用して、ダンパー取り
付け部材12の長さを大きくとることができ、震動時に
おける上梁3と下梁4との間の変位を効率的に油圧ダン
パー21に伝達することができる。ただし、ダンパー取
り付け部材12に貫通孔12aを穿設することはダンパ
ー取り付け部材12の強度低下を招くおそれがあるた
め、必要な場合は補強部材を用いてダンパー取り付け部
材12を補強することが望ましい。
【0020】また、本発明の住宅用制震構造において、
制震機構とともにブレース9・10を配設するものであ
り、耐力壁としても作用するものである。本発明の住宅
用制震構造は既存の矩形フレーム内に制震機構を配設す
るものであり、既存の住宅に配設されている耐力壁など
と容易に交換可能となっている。これにより、すでに建
築された住宅の耐力壁配置部において、耐力壁と本発明
の住宅用制震構造とを交換することにより、既存の住宅
を容易に制震住宅とすることが可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、
以下に示すような効果を奏する。
【0022】即ち、請求項1に示す如く、左右一対の
柱、および上下一対の梁からなる矩形構造物で囲まれる
空間内に、一方の梁から突設されたダンパー取付部材
と、他方の梁または柱と前記ダンパー取付部材との間に
介装され、梁の長手方向の揺れを減衰するダンパー、と
を備える住宅用制震構造において、前記矩形構造物で囲
まれる空間内に、上下の梁に対して略平行にガイドレー
ルを横架し、該ガイドレールの両端を左右の柱に固設す
るとともに、ガイドレールに摺動可能に嵌合するガイド
をダンパー取付部材に固設したので、二本の柱および上
下の梁からなる矩形の構造物が梁の長手方向に変形する
(歪んで平行四辺形状になる)ときに、ダンパー取り付
け部材固設されたガイドは、柱間に横架・固定されたガ
イドレールに対して摺動可能に嵌合されているため、上
梁の移動に応じて油圧ダンパーが伸縮するが、ダンパー
取り付け部材等がねじれるなどして矩形構造物から奥行
き方向に突出することがなく、前記矩形構造物に加わる
エネルギーは効率よく油圧ダンパーで吸収されるととも
に、壁材を破損させることがない。またこれらの制震構
造(矩形構造物で囲まれた空間内に納められた部材)は
矩形構造物から突出していないので、美観を損ねたり、
居住空間をロスすることなく設置可能である。
【0023】請求項2に示す如く、前記ガイドレールが
間隔を空けて水平に配置される二本の棒状部材からな
り、該棒状部材間で当接して、棒状部材の変形を規制す
る当接部材を設けたので、ガイドレールを固定する際に
柱に新たに孔を穿設する必要がなく、柱の強度が保持さ
れる。またガイドレールは柱間に横架・固定されてお
り、それ自身が矩形構造物の補強材としても働く。
【0024】請求項3に示す如く、左右一対の柱、およ
び上下一対の梁からなる矩形構造物で囲まれる空間内
に、一方の梁から突設されたダンパー取付部材と、他方
の梁または柱と前記ダンパー取付部材との間に介装さ
れ、梁の長手方向の揺れを減衰するダンパー、とを備え
る住宅用制震構造において、上下の梁に対して略平行に
横架したガイドレールを、一方の梁から突設されたダン
パー取付部材に固設したガイド内に挿嵌したので、左右
一対の柱、および上下一対の梁からなる矩形構造物で囲
まれる空間内において、ダンパー取付部の剛性を高くで
き、ダンパーへの震動伝達効率を向上させ、制震効果を
向上できる。また、既存の耐力壁などと取り替え容易な
制震構造を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の住宅用制震構造の側面図。
【図2】本発明の住宅用制震構造の図1におけるA−A
断面図。
【図3】ロッド固定部材の斜視図。
【図4】住宅用制震構造の第二実施例を示す側面図。
【図5】住宅用制震構造の第三実施例を示す側面図。
【符号の説明】
1・2 柱 3 上梁 4 下梁 5・6 上部ブラケット 7・8 下部ブラケット 9・10 ブレース 12 ダンパー取り付け部材 13・14 伝達部材 15 ガイド 17 ガイドレール 19 スペーサー 21 油圧ダンパー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 潤二 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 小谷 宗男 大阪府大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハウス株式会社内 (72)発明者 小倉 雅則 東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 (72)発明者 河相 崇 東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿 易センタービル カヤバ工業株式会社内 Fターム(参考) 2E002 EB12 FA02 FB08 FB15 HA02 HA04 HB05 HB14 LA03 LC05 LC11 MA12 3J048 AA06 BE03 DA04 EA38

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右一対の柱、および上下一対の梁から
    なる矩形構造物で囲まれる空間内に、一方の梁から突設
    されたダンパー取付部材と、 他方の梁または柱と前記ダンパー取付部材との間に介装
    され、梁の長手方向の揺れを減衰するダンパー、とを備
    える住宅用制震構造において、 前記矩形構造物で囲まれる空間内に、上下の梁に対して
    略平行にガイドレールを横架し、該ガイドレールの両端
    を左右の柱に固設するとともに、ガイドレールに摺動可
    能に嵌合するガイドをダンパー取付部材に固設したこと
    を特徴とする住宅用制震構造。
  2. 【請求項2】 前記ガイドレールが間隔を空けて水平に
    配置される二本の棒状部材からなり、該棒状部材間で当
    接して、棒状部材の変形を規制する当接部材を設けたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の住宅用制震構造。
  3. 【請求項3】 左右一対の柱、および上下一対の梁から
    なる矩形構造物で囲まれる空間内に、一方の梁から突設
    されたダンパー取付部材と、 他方の梁または柱と前記ダンパー取付部材との間に介装
    され、梁の長手方向の揺れを減衰するダンパー、とを備
    える住宅用制震構造において、 上下の梁に対して略平行に横架したガイドレールを、一
    方の梁から突設されたダンパー取付部材に固設したガイ
    ド内に挿嵌したことを特徴とする請求項1に記載の住宅
    用制震構造。
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