JP2019137974A - 制震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制震装置200の汎用性向上【解決手段】下側伝達部材203は、制震ユニット201の一対の変位部材のうち第2変位部材211に固定される第2ユニット側固定部203aにピン構造で取り付けられた2本のブレース203b,203cを備えている。第1ブレース203bの下端部に取り付けられた第1下梁側固定部203dと、第2ブレース203cの下端部に取り付けられた第2下梁側固定部203eと、第1下梁側固定部203dと、第2ブレースの前記中間部位とに架け渡された第1斜材203gと、第2下梁側固定部203eと、第1ブレースの中間部位とに架け渡された第2斜材203hとを備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、制震装置に関する。
制震装置が取り付けられた建物は、例えば、特開2014−20113号公報に開示されている。同公報では、下梁の上に配置された制震装置の下側伝達部材を、コンクリート基礎に設けられたアンカーボルトに固定した構造が提案されている。また、特開2014−109153には、アンカーボルトで固定せず、下梁および柱に取付けられる固定具によって、制震装置を固定することが提案されている。
特開2014−20113号 特開2014−109153号
アンカーボルトは、例えば、ホールダウン金物などによって、建物の柱が接続され、地震時に建物の柱が土台から浮き上がるのを防止している。建物をリフォームする際に、制震装置が取り付けられる場合、制御装置を取り付けたい部位にアンカーボルトは設置されていない。特許文献2では、制震装置を取付けるのにアンカーボルトが用いられない。建物をリフォームする際には、建物や取付位置によって柱の間隔が決まっていない。このため、本発明者は、柱の間隔が決まっていないような場合でも取り付けられる、汎用性の高い制震装置を提供したいと考えている。
ここで提案される制震装置は、建物の下梁と、下梁に立てられた一対の柱、一対の柱に架け渡された上梁とで囲まれた矩形の枠組み内に配置される。ここで、制震装置は、制震ユニットと、上側伝達部材と、下側伝達部材とを備えている。
制震ユニットは、制震部材と、制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材とを備えている。
上側伝達部材は、建物の上梁に固定される上梁側固定部と、制震ユニットの一対の変位部材のうち第1変位部材に固定される第1ユニット側固定部とを備えている。
下側伝達部材は、制震ユニットの一対の変位部材のうち第2変位部材に固定される第2ユニット側固定部と、第2ユニット側固定部にピン構造で取り付けられた2本のブレースと、2本のブレースのうち第1ブレースの下端部に取り付けられた第1下梁側固定部と、2本のブレースのうち第2ブレースの下端部に取り付けられた第2下梁側固定部と、第1下梁側固定部と、第2ブレースの中間部位とに架け渡された第1斜材と、第2下梁側固定部と、第1ブレースの中間部位とに架け渡された第2斜材とを備えている。
制震装置は、下側伝達部材の左右のブレースの間隔は調整できるので、取り付ける位置について自由度が高く、汎用性が高い。
図1は、建物100に取付けられた制震装置200の正面図である。 図2は、制震装置200の上部の右側面図である。 図3は、制震装置200の上部の縦断側面図である。 図4は、図1の左側の下梁側固定部203dを拡大した側面図である。 図5は、図1の右側の下梁側固定部203eを拡大した側面図である。 図6は、横架材203fが取り付けられた部位を示す側面図である。 図7は、他の実施形態に係る制震装置200の正面図である。
以下、ここで提案される制震装置を図面に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。また、各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。また、同一の作用を奏する部材・部位には、適宜に同一の符号を付し、重複する説明を省略する。ここで、図中、上、下、左、右、前、後の向きは、U、D、L、R、F、Rrの矢印でそれぞれ表されている。また、符号は、細部において適宜に省略されている。
《建物100》
図1は、建物100に取付けられた制震装置200の正面図である。建物100は、図1に示すように、基礎101と、下梁102と、複数の柱103,104と、上梁105とを備えている。
基礎101は、上方に突出したアンカーボルト111,112を備えている。アンカーボルト111,112は、所要の引き抜き強度を備えているとよい。なお、図示されていないが、基礎101には、下梁102を固定するために他にも複数のアンカーボルトが設けられているとよい。建物100の下梁102および複数の柱は、適当な位置で、基礎101に設けられた複数のアンカーボルトによって固定されている。
下梁102は、基礎101の上に配置されている。ここで、下梁102は、基礎101の上に配置される建物100の下部の構造材であり、土台とも称されうる。図1では、基礎101の上に、基礎パッキン101aが配置され、基礎パッキン101aの上に、下梁102が重ねられている。なお、下梁102を構成する部材は、建物100の工法や設計の差異などによって種々変更されうる。この実施形態では、下梁102には、ほぞ穴102aが形成されている。
複数の柱103,104は、下梁102から立ち上げられている。図1に示す形態では、柱103,104の下部には、ほぞ103a,104aが設けられている。ほぞ103a,104aは、下梁102に形成されたほぞ穴102aに挿し込まれている。これによって、柱103,104は、下梁102から立ち上げられている。図1に示された例では、柱103,104は、ホールダウン金物111a,112aを通じて土台としての下梁102または基礎101に取付けられている。また、柱103,104の上部には、上梁105を取付けるため、ほぞ103b,104bが設けられている。ここで、図1は、建物100の一部が描かれているに過ぎない。建物100には、柱103,104の他にも複数の柱が設けられている。ホールダウン金物111a,112aの強度が高すぎると、建物100が大きく傾いた際に、柱103,104が損傷するなど、修繕が困難になる場合がある。このため、ホールダウン金物111a,112aの強度は、柱103,104が大きく損傷する前に所要の変形が生じうるように、適当な強度に調整されているとよい。
図1では、柱103,104は、それぞれホールダウン金物111a,112aが取り付けられて下梁102に固定されている。住宅の設計においては、例えば、地震時などに柱と梁の接合部分に掛かる力が計算され、計算された力に対して耐えうる金物が採用される。かかる観点において、柱103,104を、下梁102に固定する金物は、ホールダウン金物に限定されない。柱103,104は、適当な構造で下梁102から引き抜かれないように固定されているとよい。例えば、柱103,104は、コーナー金物(L形金具とも称される)によって、下梁102に固定されていてもよい。
上梁105は、かかる柱103,104を含む建物100の複数の柱103,104によって支持されており、下梁102の上方に配置されている。この実施形態では、上梁105の下面には、ほぞ穴105aが形成されている。そして、柱103,104の上部のほぞ103b,104bに、上梁105のほぞ穴105aが挿し込まれている。これによって、上梁105が、柱103,104に設置されている。上梁105は、複数の柱103,104によって支持され、下梁102の上方に配置されている。例えば、2階建ての家屋であれば、2階の床梁などが、上梁105となる。この実施形態では、上梁105と柱103,104とは、金物115,116によって固定されている。
《制震装置200》
制震装置200は、建物100の下梁102と、下梁102に立てられた一対の柱103,104と、一対の柱103,104に架け渡された上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108内に配置されている。なお、この実施形態では、矩形の枠組み108では、下梁102の上に床合板109が取付けられている。また、上梁105の下面に調整板110が取り付けられている。ここで、制震装置200は、制震ユニット201と、上側伝達部材202と、下側伝達部材203とを備えている。
《制震ユニット201》
図2は、制震装置200の上部の右側面図である。図3は、制震装置200の上部の縦断側面図である。図2は、図1のII−II線矢視図である。図3は、図1のIII−III線矢視断面図である。図3では、特に制震ユニット201が粘弾性体212,213の中心線に沿って縦断された断面が図示されている。制震ユニット201は、制震部材としての粘弾性体212,213と、制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材としての中間プレート211および一対の外側プレート214,215を備えている。
この実施形態では、制震ユニット201は、図2および図3に示すように、中間プレート211と、一対の粘弾性体212,213と、一対の外側プレート214,215とを備えている。一対の粘弾性体212,213は、中間プレート211を挟むように配置され、中間プレート211に接着されている。一対の外側プレート214,215は、中間プレート211を挟むように配置された一対の粘弾性体212,213の外側面に重ねられ、かつ、接着されている。
《粘弾性体212,213》
粘弾性体212,213には、高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)が好適に採用されうる。高減衰性を有する粘弾性ゴム(制震ゴム)には、例えば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブタジエンゴム素材(BR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)、クロロプレンゴム(CR)、あるいは、これらのゴムのうち複数のゴム素材を混合したゴム素材に、高減衰性を発揮する添加剤を加えて生成された高減衰性ゴム組成物を用いることができる。高減衰性を発揮する添加剤としては、例えば、カーボンブラックなど、種々の添加剤が知られている。中間プレート211と粘弾性体212,213および外側プレート214,215と粘弾性体212,213とは、加硫接着によって接着されているとよい。
この制震ユニット201では、中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とに相対的な変位が生じると、一対の粘弾性体212,213にせん断変形が生じる。そして、中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とには、一対の粘弾性体212,213のせん断変形に応じた反力が作用する。
この制震ユニット201では、一対の粘弾性体212,213は、制震部材として機能する。中間プレート211と、一対の外側プレート214,215とは、粘弾性体212,213に相対的な変位を入力するための一対の変位部材として機能する。ここでは、外側プレート214,215は、第1変位部材として機能する。中間プレート211は、第2変位部材として機能する。制震ユニット201は、粘弾性体212,213を、中間プレート211と一対の外側プレート214,215とで挟んだ構造が開示されているが、制震ユニット201の構造は、かかる形態に限定されない。
この実施形態では、制震ユニット201は、図1に示されているように、下梁102と、柱103,104と、上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108内に配置されている。そして、上記下梁102と、柱103,104と、上梁105とで囲まれた矩形の枠組み108の法線方向に、中間プレート211と、一対の粘弾性体212,213と、一対の外側プレート214,215との法線方向が合わせられている。図2に示すように、中間プレート211は、一対の粘弾性体212,213が接着された部位から下方に延びている。中間プレート211の下端には、中間プレート211と直交するように取付プレート211aが溶接されている。取付プレート211aには、下側伝達部材203に取付けるための取付穴が形成されている。一対の外側プレート214,215は、一対の粘弾性体212,213が接着された部位から左方および右方に延びている(図1参照)。一対の外側プレート214,215には、上側伝達部材202に取付けるための取付穴が形成されている。
《上側伝達部材202》
上側伝達部材202は、図2および図3に示されているように、建物100の上梁105に固定される上梁側固定部202aと、制震ユニット201の一対の変位部材のうち第1変位部材(この実施形態では、一対の外側プレート214,215)に固定される第1ユニット側固定部202b,202cとを備えている。この実施形態では、上側伝達部材202は、上梁側固定部202aと、第1ユニット側固定部202b,202cとを備えている。上梁側固定部202aは、幅方向の両縁部が同じ向きに折り曲げられた長尺のプレート部材である。上梁側固定部202aには、長さ方向に所定の間隔をあけて、第1ユニット側固定部202b,202cとなる取付片が溶接されている。第1ユニット側固定部202b,202cとしての取付片には、制震ユニット201の一対の外側プレート214,215に取付けるための取付穴が形成されている。
上梁側固定部202aは、第1ユニット側固定部202b,202cとなる取付片を下方に向けて上梁105の下面に沿って取り付けられ、締結具(この実施形態では、ラグスクリューボルト321)によって上梁105に締結されている。第1ユニット側固定部202b,202cとしての取付片は、中間プレート211の左方と右方とにおいて、上梁側固定部202aから下方に延びている。取付片202b,202cは、一対の外側プレート214,215の、一対の粘弾性体212,213から左方および右方に延びた部位にそれぞれ取付けられている。取付片202b,202cと、一対の外側プレート214,215との間には、スペーサ(図示省略)が取り付けられている。このスペーサによって、一対の外側プレート214,215の間隔が維持されている。一対の外側プレート214,215と取付片202b,202cとは、スペーサ301aを介在させた状態で、ボルトナット301(図1参照)によって締結されている。
《下側伝達部材203》
下側伝達部材203は、図1に示されているように、第2ユニット側固定部203aと、2本のブレース203b,203cと、第1下梁側固定部203dと、第2下梁側固定部203eと、横架材203fと、第1斜材203gと、第2斜材203hとを備えている。
《第2ユニット側固定部203a》
第2ユニット側固定部203aは、この実施形態では、図1および図2に示すように、2本のブレース203b,203cの上端に設けられている。第2ユニット側固定部203aは、ブレース203b,203cの上端および前後に沿うように折り曲げられたプレート状の部材である。第2ユニット側固定部203aは、ブレース203b,203cの上端に対向する面203a1と、ブレース203b,203cの上端部の前後を挟むように折り曲げられた挟持片203a2,203a3とを備えている。
第2ユニット側固定部203aは、制震ユニット201の一対の変位部材のうち他方の変位部材(この実施形態では、中間プレート211)に固定される部位である。この実施形態では、ブレース203b,203cの上端に対向する面203a1は、左方及び右方に延びている。そして、当該面203a1は、中間プレート211に設けられた取付プレート211aに重ねられる。当該面203a1と取付プレート211aは、ボルトナット302によって締結されている。
《2本のブレース203b,203c》
2本のブレース203b,203cは、第2ユニット側固定部203aから下方に延びている。2本のブレース203b,203cは、第2ユニット側固定部203aにピン構造で取り付けられている。この実施形態では、2本のブレース203b,203cの上端部は、挟持片203a2,203a3の間に装着されている。そして、挟持片203a2,203a3および2本のブレース203b,203cの上端部に貫通するようにピン203b1,203c1が取り付けられている。ピン203b1,203c1によって、2本のブレース203b,203cの上端部は、挟持片203a2,203a3に対して左右に回動する。
建物100の下梁102と左側の柱103との角、および、建物100の下梁102と右側の柱104との角に合わせて、2本のブレース203b,203cを広げる。そして、2本のブレース203b,203cの下端に取り付けられた下梁側固定部203d,203eを、建物100の下梁102と左側の柱103との角、および、建物100の下梁102と右側の柱104との角に固定する。
《下梁側固定部203d,203e》
下梁側固定部203d,203eは、図1に示されているように、2本のブレース203b,203cの下端部に取り付けられており、建物100の下梁102に取り付けられる部位である。
図1に示されているように、下梁側固定部203d,203eは、それぞれ直角三角形のプレート状の金物部材である。図4は、図1の左側の下梁側固定部203dを拡大した側面図である。図5は、図1の右側の下梁側固定部203eを拡大した側面図である。換言すると、図4は、図1のIV−IV線矢視図である。図5は、図1のV−V線矢視図である。
図4および図5に示されているように、左右の下梁側固定部203d,203eは、それぞれ2本のブレース203b,203cの下端部の前後に配置された2枚の金物203d1,203d2,203e1,203e2で構成されている。
下端部の前後に配置された2枚の金物203d1,203d2,203e1,203e2は、建物100の下梁102に取り付けられる第1取付片203d3,203e3と、下梁102から立ち上がった柱103,104に取り付けられる第2取付片203d4,203e4とを備えている。第1取付片203d3,203e3と第2取付片203d4,203e4とは直交する向きに向けられている。第1取付片203d3,203e3と第2取付片203d4,203e4は、ブレース203b,203cに対して前側に配置される金物203d1,203e1では、それぞれ前側に設けられている。また、第1取付片203d3,203e3と第2取付片203d4,203e4は、ブレース203b,203cに対して後側に配置される金物203d1,203e1では、それぞれ後側に設けられている。
下梁側固定部203d,203eは、2本のブレース203b,203cの下端部に対して回動可能なピン構造で取り付けられている。この実施形態では、下梁側固定部203d,203eは、2本のブレース203b,203cの下端部に取り付けられたピン203b2,203c2に回動可能に取り付けられている。
《横架材203f》
図6は、横架材203fが取り付けられた部位を示す側面図である。換言すると、図6は、図1のVI−VI線矢視図である。
横架材203fは、図6に示されているように、2本のブレース203b,203cの中間部位に架け渡される部材である。横架材203fは、2本のブレース203b,203cの中間部位に対して、前側と後側にそれぞれ取り付けられている。横架材203fは、所要の長さを有するプレート材である。横架材203fの両端部には、長さ方向に延びた長孔203f1,203f2が形成されている。横架材203fは、2本のブレース203b,203cの中間部位にピン203b3,203c3で留められている。
この実施形態では、下梁側固定部203d,203eが、左右の柱103,104に取り付けられるように、2本のブレース203b,203cの間隔が調整される。ここで、柱103,104の間隔は、建物100によって、あるいは、建物100に制震装置200が取り付けられる位置によって異なる。このため、制震装置200が取り付けられる際の2本のブレース203b,203cの中間部位の距離が異なる。横架材203fの両端部に長孔203f1,203f2が形成されている。このため、間隔が調整された2本のブレース203b,203cの中間部位に横架材203fを取り付けることができる。また、2本のブレース203b,203cの中間部位に横架材203fが取り付けられた後でも、ブレース203b,203cの間隔を調整できる。
《第1斜材203g,第2斜材203h》
第1斜材203gは、左側の第1ブレース203bに取り付けられた下梁側固定部203dと、右側の第2ブレース203cの中間部位とに架け渡されている。
第2斜材203hは、右側の第2ブレース203cに取り付けられた下梁側固定部203eと、第1ブレース203bの中間部位とに架け渡されている。
この実施形態では、第1斜材203gは、下側伝達部材203の後側に取り付けられており、第2斜材203hは、下側伝達部材203の前側に取り付けられている。
《第1斜材203g》
ここで、第1斜材203gは、長さ調整可能な棒状の軸の両端に取付部203g2,203g3が設けられている。
第1斜材203gの軸は、下側の第1軸203g4と、上側の第2軸203g5と、第1軸203g4と第2軸203g5を繋ぐターンバックル203g6とを備えているとよい。ターンバックル203g6は、スリーブ状の部材であり、両端に逆方向にネジ溝が切られたねじ穴が形成されている。第1軸203g4と第2軸203g5には、それぞれターンバックル203g6のねじ穴に応じたネジが切られているとよい。ターンバックル203g6を回すことによって、第1斜材203gの長さが調整される。
ここで、取付部203g2,203g3は、それぞれ平板であり、第1斜材203gの両端に溶接されているとよい。第1斜材203gの下側に溶接された取付部203g2には、左側のブレース203bの下端部に取り付けられるピン203b2が装着されるための孔が形成されているとよい。第1斜材203gの上側の取付部203g3には、右側のブレース203cの中間部位に取り付けられるピン203c3が装着されるための孔が形成されている。
第1斜材203gの下側の取付部203g2は、左側のブレース203bの下端部の後側に取り付けられている。具体的には、取付部203g2は、左側のブレース203bの下端部の後側に重ねられる金物203d2の後側に重ねられている。第1斜材203gの上側の取付部203g3は、右側のブレース203cの中間部位に取り付けられている。具体的には、取付部203g3は、右側のブレース203cの中間部位の後側に重ねられた横架材203fの後側に重ねられている。この実施形態では、第1斜材203gは、ピン203b2とピン203c3とによって、左右のブレース203b,203cに取り付けられている。
《ピン203b2》
ピン203b2は、左側のブレース203bの下端部において、ブレース203bおよびブレース203bの前後に重ねられた2枚の金物203d1,203d2を貫通している。さらにピン203b2は、後側の金物203d2の後側にさらに重ねられた第1斜材203gの下端を貫通している。かかるピン203b2によって、左側のブレース203bの下端部に対する第1下梁側固定部203dが回動する。また、ピン203b2によって、左側のブレース203bの下端部に対する第1斜材203gの角度が調整される。
《ピン203c3》
ピン203c3は、右側のブレース203cの中間部位において、ブレース203cの前側と後側にそれぞれ重ねられた横架材203fの長孔を貫通している。ピン203c3は、後側の横架材203fの後側にさらに重ねられた第1斜材203gの上側の取付部203g3の孔をさらに貫通している。第1斜材203gは、左右のブレース203b,203cの角度が調整されるのに合わせて、第1斜材203gの長さが調整される。そして、ピン203b2とピン203c3とによって、左側のブレース203bの下端部と右側のブレース203cの中間部位とに取り付けられている。
《第2斜材203h》
第2斜材203hは、第1斜材203gと同様の構造を備えている。第2斜材203hは、長さ調整可能な棒状の軸の両端に取付部203h2,203h3が設けられている。下側の第1軸203h4と、上側の第2軸203h5とは、ターンバックル203h6で繋がれている。ターンバックル203h6を回すことによって、第2斜材203hの長さが調整される。第2斜材203hの下側の取付部203h2は、右側の下梁側固定部203eに取り付けられている。第2斜材203hの上側の取付部203h3は、左側のブレース203bの中間部位に取り付けられている。
《ピン203c2》
ピン203c2は、右側のブレース203cの下端部において、ブレース203cおよびブレース203cの前後に配置された2枚の金物203e1,203e2を貫通している。さらにピン203c2は、後側の金物203e2の後側にさらに重ねられた第2斜材203hの下端を貫通している。かかるピン203c2によって、左側のブレース203cの下端部に対する第1下梁側固定部203eが回動する。また、ピン203c2によって、左側のブレース203cの下端部に対する第2斜材203hの角度が調整される。
《ピン203b3》
ピン203b3は、左側のブレース203bの中間部位において、ブレース203bの前側と後側にそれぞれ重ねられた横架材203fの長孔を貫通している。ピン203b3は、後側の横架材203fの後側にさらに重ねられた第2斜材203hの上側の取付部203h3の孔をさらに貫通している。第2斜材203hは、左右のブレース203b,203cの角度が調整されるのに合わせて、第2斜材203hの長さが調整される。そして、ピン203c2とピン203b3とによって、右側のブレース203cの下端部と左側のブレース203bの中間部位とに取り付けられている。
《ピン》
ここで、下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cには、ピン203b1,203b2,203b3、ピン203c1,203c2,203c3がそれぞれ取り付けられている。
これらのピンは、それぞれ軸材として、先端にねじ溝が切られたボルト軸と、ボルト軸に止められるナットとで構成されているとよい。また、左右のブレース203b,203cの間隔が調整され、下梁側固定部203d,203eの向きや、横架材203fの取り付け位置が決まった後は、十分にナットを締めて、各部材が固定されるとよい。なお、ピンの構造は、これに限定されず、所要の剛性を備えた市販のヒンジピンが用いられてもよい。
なお、ブレース203b,203cの下端部に取り付けられたピン203b2,203c2は、ブレース203b,203cを貫通していなくてもよい。ピン203b2,203c2は、下梁側固定部203d,203eが回動可能に支持しうる軸であるとよい。例えば、ピン203b2,203c2は、ブレース203b,203cの外側面から突出するようにブレース203b,203cに溶接された軸でもよい。
また、ブレース203b,203cの中間部位に取り付けられるピン203b3,203c3は、横架材203f、第1斜材203gおよび第2斜材203hがそれぞれ取り付けられる構造であるとよい。このため、ピン203b3,203c3についても、ブレース203b,203cを貫通していなくてもよい。例えば、ピン203b3,203c3は、ブレース203b,203cの外側面から突出するようにブレース203b,203cに溶接された軸でもよい。
《制震装置200の取り付け例》
制震装置200は、制震ユニット201と、上側伝達部材202と、下側伝達部材203とが用意される。下側伝達部材203は、例えば、左右のブレース203b,203cから、横架材203fと、第1斜材203gと、第2斜材203hとが取り外された状態で用意されるとよい。これによって、左右のブレース203b,203cを閉じた状態で梱包でき、下側伝達部材203をコンパクトに梱包できる。この際、コンパクトに梱包するとの観点では、下側伝達部材203は、第2ユニット側固定部203aと下梁側固定部203d,203eとが、左右のブレース203b,203cから、さらに取り外されていてもよい。
ここでは、下側伝達部材203は、横架材203fと、第1斜材203gと、第2斜材203hとが取り外された状態で用意される。また、第2ユニット側固定部203aに、左右のブレース203b,203cの上端部がピン203b1,ピン203c1で仮止めされているとよい。さらに、左右のブレース203b,203cの下端部に、下梁側固定部203d,203eがピン203b2,ピン203c2で仮止めされているとよい。第1斜材203gが取り付けられることを考慮して、左側のブレース203bの下端部に装着されるピン203b2のボルトは、前側から装着されているとよい。また、第2斜材203hが取り付けられることを考慮して、右側のブレース203cの下端部に装着されるピン203c2のボルトは、後側から装着されているとよい。また、下梁102の上面には、予め床合板109が取り付けられているとよい。
この状態で、図1に示されているように、下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cが、柱103,104の間隔に合わせて広げられる。下梁側固定部203d,203eは、下梁102と柱103,104との角に合うように向きが調整される。ここで、下梁側固定部203d,203eの第1取付片203d3,203e3が下梁102の上面に合わせられる。下梁側固定部203d,203eの第2取付片203d4,203e4が柱103,104の側面に合わせられる。
下梁側固定部203d,203eの第1取付片203d3,203e3は、ビスやボルト102cによって下梁102に固定されるとよい。第2取付片203d4,203e4は、それぞれビスやボルト103c,104cによって柱103,104に固定されるとよい。
図1に示された形態では、下梁側固定部203d,203eが、下梁102だけでなく柱103,104に固定されている。この場合、左右のブレース203b,203cから下梁側固定部203d,203eを引き上げるような力が作用した場合でも、下梁102から外れにくい。
次に、下側伝達部材203に制震ユニット201と上側伝達部材202を取り付ける。図1に示されているように、下側伝達部材203の2本のブレース203b,203cが柱103,104の間隔に合わせて広げられると、下側伝達部材203が低くなる。上側伝達部材202と上梁105との間には、間隙を埋めるため、所定の厚さの調整板110が適宜に取り付けられる。具体的には、上梁105に調整板110を取り付けてから上側伝達部材202が上梁105に取り付けられるとよい。調整板110は、ラグスクリューボルト322によって上梁105に取り付けられている。
次に、下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cの中間部位に、横架材203fが取り付けられる。横架材203fは、左右のブレース203b,203cの中間部位の前後に配置される。左右のブレース203b,203cの中間部位の前後に重ねられた横架材203fは、ピン203b3,ピン203c3によって仮止めされる。この際、右側のブレース203bに装着されるピン203b3のボルトは後側から装着されるとよい。左側のブレース203cに装着されるピン203c3のボルトは前側から装着されるとよい。左側のブレース203cの中間部位に装着されたピン203c3のボルトには、第1斜材203gの上側の取付部203g3が取り付けられ、ナットが仮止めされる。右側のブレース203bの中間部位に装着されたピン203b3のボルトには、第2斜材203hの上側の取付部203h3が取り付けられ、ナットが仮止めされる。
次に、第1斜材203gと第2斜材203hは、それぞれ長さが調整される。そして、第1斜材203gの下側の取付部203g2が、左側のブレース203bの下端部のピンに取り付けられる。第2斜材203hの下側の取付部203h2が、右側のブレース203bの下端部のピンに取り付けられる。
このように横架材203fと第1斜材203gと第2斜材203hとが、左右のブレース203b,203cに取り付けられた後で、下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cには、ピン203b1,203b2,203b3、ピン203c1,203c2,203c3のナットをそれぞれ締め付けて下側伝達部材203の各部材を固定するとよい。
この制震装置200では、下側伝達部材203は、制震ユニット201の第2変位部材211に固定される第2ユニット側固定部203aに対して、2本のブレース203b,203cがピン構造で取り付けられている。下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cの間隔は、柱103,104の間隔に合わせて調整される。このため、制震装置200が取り付ける位置について自由度が高い。例えば、中古住宅のリフォームにも適用できるようになり、制震装置200の汎用性が高くなる。
また、第1斜材203gと、第2斜材203hとを備えている。第1斜材203gは、2本のブレースのうち第1ブレース203bの下端部に取り付けられた下梁側固定部203dと第2ブレース203cの中間部位との間に架け渡されている。第2斜材203hは、2本のブレースのうち第2ブレース203cの下端部に取り付けられた下梁側固定部203eと、第1ブレース203bの中間部位との間に架け渡されている。このように、第1斜材203gと第2斜材203hとが取り付けられているので、下側伝達部材203の下部の剛性が高められており、下側伝達部材203全体としても剛性が高められている。これによって、下梁102と上梁105との相対的な変位が適切に制震ユニット201に伝達される。
また、第1斜材203gと第2斜材203hは、それぞれ長さを調整できるように構成されている。このため、柱103,104の間隔に合わせて取り付けられる下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cに合わせて、第1斜材203gと第2斜材203hの長さが調整されるとよい。このように、第1斜材203gと第2斜材203hは、それぞれ長さを調整できるように構成されていることによって、制震装置200の汎用性が高くなる。なお、第1斜材203gと第2斜材203hは、柱103,104の間隔に合わせて取り付けられる下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cに固定できる。なお、第1斜材203gと第2斜材203hの長さ調整機構は、上述した形態に限定されず、種々の形態が採用されうる。
また、この実施形態では、横架材203fが、2本のブレース203b,203cの中間部位に架け渡されている。横架材203fは、2本のブレース203b,203cの中間部位に取り付けられる位置を調整できるように構成されている。つまり、柱103,104の間隔に合わせて取り付けられる下側伝達部材203の左右のブレース203b,203cの中間部位の間隔に合わせて、横架材203fが取り付けられる位置が調整される。例えば、図1に示されているように、横架材203fの両端に長さ方向に長い長孔が形成されているとよい。なお、横架材203fは、片側の端部のみが長孔が形成されていてもよい。
横架材203fと第1斜材203gと第2斜材203hは、それぞれ2本のブレース203b,203cの中間部位に対して取り外し可能に取り付けられているとよい。この場合、横架材203fと第1斜材203gと第2斜材203hとが、ブレース203b,203cから取り外した状態で、左右のブレース203b,203cの間隔が調整できる。このため、柱103,104の間隔に合わせて取り付けられる下側伝達部材203のブレース203b,203cの間隔を調整する作業が容易になる。また、横架材203fと第1斜材203gと第2斜材203hとが、ブレース203b,203cから取り外せるので、左右のブレース203b,203cをコンパクトに畳むことができる。これにより、制震装置200を現場に搬送する際に梱包がコンパクトになる。
下梁側固定部203d,203eは、建物100の下梁102と、下梁102から立ち上がった柱103,104とに取り付けられる直交する2つの取付片を有している。図1に示された形態では、下梁側固定部203d,203eは、建物100の下梁102に取り付けられる第1取付片203d3,203e3と、下梁102から立ち上がった柱103,104に取り付けられる第2取付片203d4,203e4とを備えている。この場合、下梁側固定部203d,203eは、2本のブレース203b,203cの下端部にピン構造で取り付けられているとよい。下梁側固定部203d,203eは、適当な向きに調整され、かつ、下梁102だけでなく柱103,104にも取り付けられる。制震ユニット201に下梁102の相対変位を伝達する際には、制震ユニット201からの反力によってブレース203b,203cから下梁側固定部203d,203eを上方に引き上げるように力が作用する。図1に示された形態では、下梁側固定部203d,203eは、下梁102から立ち上がった柱103,104にも取り付けられているので、下梁側固定部203d,203eは下梁102から外れにくい。
図7は、他の実施形態に係る制震装置200の正面図である。ここでは、主に図1に示されているように、制震装置200との相違点を説明する。
図7に示された実施形態では、左右のブレース203b,203cの中間部位に、横架材203vが取り付けられている。横架材203vは、第1部材203v1と、第2部材203v2と、長さ調整機構203v3とを備えている。第1部材203v1は、左側のブレース203bの中間部位に取り付けられている。第2部材203v2は、右側のブレース203cの中間部位に取り付けられている。長さ調整機構203v3は、第1部材203v1と第2部材203v2とを繋いでいる。図7に示された形態では、第1部材203v1と第2部材203v2とは、それぞれ平板にねじ軸が溶接されている。平板には、左右のブレース203b,203cの中間部位に設けられたピンに取り付けられるための取付孔が形成されている。第1部材203v1のねじ軸と、第2部材203v2のねじ軸とは、それぞれ逆向きのネジ溝が切られている。そして、スリーブの両端に逆向きにネジ溝が切られたスリーブ状のバックルで接続されている。この場合、横架材203vは、バックルを回すことによって第1部材203v1と第2部材203v2との距離が調整される。また、かかる横架材203vの各部位は、ブレース203b,203cから受ける圧縮荷重および引っ張り荷重に耐えうるように所要の機械強度を備えているとよい。
このように横架材は長さを調整できるように構成されていてもよい。この場合、横架材203vの両端には、図1に示された横架材203fのように長孔が形成されていなくてもよい。
また、図7に示されているように、制震装置200の下梁側固定部203d,203eは、アンカーボルト113,114に取り付けられるように構成されていてもよい。この制震装置200は、左右のブレース203b,203cの下端部の間隔が調整できる。このため、建物の既設のアンカーボルト113,114の間隔に合わせて、左右のブレース203b,203cの下端部の間隔を調整して建物100に取り付けることもできる。制震装置200の下梁側固定部203d,203eが、基礎のアンカーボルト113,114に取り付けられる場合には、ブレース203b,203cから上方に引き上げられる力に耐えうる。このような場合には、下梁側固定部203d,203eは、柱に取り付ける必要はない。また、この制震装置200では、ブレース203b,203cの下端部の間隔が調整できる。このため、例えば、新築の建物で基礎に設けられるアンカーボルト113,114の位置が設計された位置から多少ずれている場合でも、下梁側固定部203d,203eがアンカーボルト113,114に取り付けられる。
以上、ここで提案される制震装置および建物について、種々説明したが、ここで提案される制震装置は、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、ブレース203b,203cの下端部と、左右のブレース203b,203cの中間部位に取り付けられた斜材203g,203hの下端部は、重ねられて同じ部位に固定されている。かかる形態に限定されず、ブレース203b,203cの下端部と、斜材203g,203hの下端部は、重ねられていなくてもよい。
つまり、ブレース203b,203cの下端部とは重ならない位置で、斜材203g,203hの下端部が、下梁側固定部に固定されていてもよい。この場合でも、上述した実施形態と同様に、斜材203g,203hによって、下側伝達部材203の下部の剛性が高められる。
また、上述したように横架材203f,203vの両端部は、斜材203g,203hの上端部にそれぞれ重ねられて、ブレース203b,203cの中間部位に取り付けられている。かかる形態に限定されず、横架材203f,203vの両端部と、斜材203g,203hの上端部は、重ねられていなくてもよい。また、横架材203f,203vの両端部と、斜材203g,203hの上端部とは、ブレース203b,203cの中間部位に対して、異なる位置に取り付けられていてもよい。
また、上述した実施形態では、横架材203f,203vが取り付けられた構造が例示されている。斜材203g,203hによって、下側伝達部材203の下部の剛性が十分に高められる場合などには、横架材203f,203vは取り付けられなくてもよい。
かかる建物100に関する提案において、特に言及されない限りにおいて、上述した実施形態に限定されない。制震ユニット201、下側伝達部材203の下梁側固定部203d,203eの構造などは、同様の作用を奏する構造に置き換えてもよい。また、制震装置200の各部材、部位は、特段言及されていないが、所要の機能が奏されるように適切な機械強度を備えているとよい。
100 建物
101 基礎
101a 基礎パッキン
102 下梁
102a ほぞ穴
102c ボルト
103,104 柱
103a,104a ほぞ
103b,104b ほぞ
103c,104c ボルト
105 上梁
105a ほぞ穴
108 矩形の枠組み
109 床合板
110 調整板
111,112 アンカーボルト
111a,112a ホールダウン金物
113,114 アンカーボルト
200 制震装置
201 制震ユニット
202 上側伝達部材
202a 上梁側固定部
202b,202c 第1ユニット側固定部(取付片)
203 下側伝達部材
203a 第2ユニット側固定部
203a1 ブレース203b,203cの上端に対向する面
203a2,203a3 挟持片
203b,203c ブレース
203b1,203b2,203b3 ピン
203c1,203c2,203c3 ピン
203d,203e 下梁側固定部
203d1,203d2,203e1,203e2 金物
203d3,203e3 第1取付片
203d4,203e4 第2取付片
203f 横架材
203f1,203f2 長孔
203g 第1斜材
203g2,203g3 取付部
203g4 第1軸
203g5 第2軸
203g6 ターンバックル
203h 第2斜材
203h2,203h3 取付部
203h4 第1軸
203h5 第2軸
203h6 ターンバックル
203v 横架材
203v1 第1部材
203v2 第2部材
203v3 長さ調整機構
211 中間プレート(第2変位部材)
211a 取付プレート
212,213 粘弾性体
214,215 外側プレート(第1変位部材)
301 ボルトナット
301a スペーサ
302 ボルトナット
321,322 ラグスクリューボルト

Claims (6)

  1. 建物の下梁と、前記下梁に立てられた一対の柱、前記一対の柱に架け渡された上梁とで囲まれた矩形の枠組み内に配置される制震装置であって、
    制震ユニットと、
    上側伝達部材と、
    下側伝達部材と
    を備え、
    前記制震ユニットは、
    制震部材と、
    前記制震部材に相対的な変位を入力する一対の変位部材と
    を備え、
    前記上側伝達部材は、
    前記建物の前記上梁に固定される上梁側固定部と、
    前記制震ユニットの前記一対の変位部材のうち第1変位部材に固定される第1ユニット側固定部と
    を備え、
    前記下側伝達部材は、
    前記制震ユニットの一対の変位部材のうち第2変位部材に固定される第2ユニット側固定部と、
    前記第2ユニット側固定部にピン構造で取り付けられた2本のブレースと、
    前記2本のブレースのうち第1ブレースの下端部に取り付けられた第1下梁側固定部と、
    前記2本のブレースのうち第2ブレースの下端部に取り付けられた第2下梁側固定部と、
    前記第1下梁側固定部と、第2ブレースの中間部位とに架け渡された第1斜材と、
    前記第2下梁側固定部と、第1ブレースの中間部位とに架け渡された第2斜材と
    を備えた、
    制震装置。
  2. 前記第1斜材と前記第2斜材は、それぞれ長さを調整できるように構成されている、請求項1に記載された制震装置。
  3. 前記2本のブレーの中間部位に架け渡された横架材をさらに備え、
    前記横架材は、前記2本のブレースの中間部位に取り付けられた位置を調整できるように構成されている、請求項1または2に記載された制震装置。
  4. 前記2本のブレースの中間部位に架け渡された横架材をさらに備え、
    前記横架材は、長さを調整できるように構成されている、請求項1または2に記載された制震装置。
  5. 前記横架材と前記第1斜材と前記第2斜材は、それぞれ前記2本のブレースの中間部位に対して取り外し可能に取り付けられている、請求項3または4に記載された制震装置。
  6. 前記下梁側固定部は、建物の下梁と、前記下梁から立ち上がった柱とに取り付けられる直交する2つの取付片を有し、前記2本のブレースの下端部にピン構造で取り付けられている、請求項1から5までの何れか一項に記載された制震装置。
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