JP2003297798A - 処理装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

処理装置および半導体装置の製造方法

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JP2003297798A JP2002093484A JP2002093484A JP2003297798A JP 2003297798 A JP2003297798 A JP 2003297798A JP 2002093484 A JP2002093484 A JP 2002093484A JP 2002093484 A JP2002093484 A JP 2002093484A JP 2003297798 A JP2003297798 A JP 2003297798A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 槽内の使用中の燐酸を、循環濾過経路部とフ
ッ酸を用いる燐酸再生装置で再生する処理装置におい
て、燐酸再生装置側へ回収する回収時及び回収量を自動
化し易くかつ燐酸中の不純物を低減したり一定に維持可
能にする。 【解決手段】 ウエハ1を熱燐酸により処理する溢流部
3a付エッチング槽3と、溢流部3aに溢流した燐酸を
槽外に導いて濾過、加熱及び純水を添加して槽3内へ戻
す循環濾過経路部5と、循環濾過経路部5から分岐配管
60を介し取り出された燐酸にフッ酸を加え加熱処理す
る燐酸再生装置6と、燐酸再生装置6で再生された燐酸
を槽3に補給する補給配管67aとを備えた処理装置を
対象としている。改良点は、分岐配管60を循環濾過経
路部5の燐酸を濾過する濾過部52の手前に設け、燐酸
再生装置6側へ分岐する燐酸の量を濾過部52へ流れる
循環液圧に応じ制御可能な流量調節手段(圧力計とニー
ドル弁等)を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置である
半導体ウエハ(例えば、Siウエハで、以下、ウエハと
記す)等の窒化珪素膜(以下、窒化膜と略称する)を熱
燐酸(以下、燐酸と略称することもある)等によって薬
液処理するような場合に好適な処理装置に関し、特に薬
液処理に寄与した使用中の薬液を回収して再利用可能に
する再生部を有した処理装置および半導体装置の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体製造等におけるウエハ処理には、
ウエハに微細な窒化膜パターンをエッチングで形成する
ことがある。このエッチングではドライエッチングが主
流となっているが、形成された窒化膜を酸化マスクして
選択的に酸化膜を形成し、不要となった窒化膜マスクの
除去には窒化膜と酸化膜のエッチング選択比が大きい熱
燐酸を用いて処理する方法が今日でも広く採用されてい
る。このウエハ処理においては、窒化膜と酸化膜のエッ
チング選択比が大きい条件でエッチングを行えば、ウエ
ハの窒化膜が水と反応して酸化珪素とアンモニアに分解
するため、エッチングが適切に行われる。この反応で
は、燐酸が触媒として作用し、かつ消耗せずに水を補給
するだけで永久的に触媒として利用できることが知られ
ており、効率的なエッチングが可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際のウエ
ハ処理においては、エッチング選択比を大きくするた
め、どうしても分解された酸化珪素が熱燐酸に高濃度に
溶解した状態で使用せざるを得ないが、この条件で使用
すると、この溶解量が飽和溶解量に達しその酸化珪素が
微細な粒子となって析出することになり、これが微細な
パーティクルとなってウエハを汚染したり、エッチング
液を再利用するための循環濾過フィルタを詰まらせると
いった種々の障害の原因となる。そこで、酸化珪素の溶
解量が飽和溶解量に達する前に、例えばエッチング液を
新しい燐酸に交換したり、燐酸中の酸化珪素濃度を下げ
ればならない。酸化珪素を多く含む燐酸はエッチング液
として使用できず、廃液として廃棄処理しなければなら
ないだけなく、環境へ悪影響を与えかねない。
【0004】また、窒化膜マスクのエッチング速度は、
燐酸温度が一定であれば酸化珪素濃度と関係なく一定で
あるが、酸化膜のエッチング速度は燐酸中の酸化珪素濃
度に反比例し、酸化珪素濃度が高くなると減少する。こ
のように、窒化膜と酸化膜のエッチング選択比は、酸化
珪素膜濃度に応じて変化するため、処理ロット間で酸化
膜厚が変動する原因となり、品質低下を招くことにな
る。従って、その分だけ、使用ウエハ処理装置の設計や
加工処理マージンを大きくする必要性があるが、ICの
微細化、高集積化の進展に伴って、許容されるマージン
が小さくなってきている。このような背景から、選択比
が大きく、処理ロット間でバラツキが少なく、しかも燐
酸廃液が排出されないウエハ処理装置の実現が望まれて
いる。
【0005】本出願人らは、以上の状況から特開平11
−293479号や特開平9−45660号等のウエハ
処理装置構造や再生方法を開発してきた。本発明はそれ
らを更に改善したものであり、エッチング槽内の使用中
の燐酸を、循環濾過経路部による再生と、分岐配管を介
し回収してフッ酸を用いる燐酸再生装置による再生とを
行うウエハ処理装置において、燐酸再生装置側へ回収す
る回収時および回収量を自動化し易くし、かつ燐酸中の
不純物を低減したり一定に維持可能にすることを目的と
している。そして、窒化膜と酸化膜のエッチング選択比
を大きいままとし、かつ該選択比を一定とした燐酸によ
り窒化膜エッチングを行うことができるようにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の本発明は、図面に例示される如く半導体ウエ
ハ1を熱燐酸によってエッチング処理する溢流部3a付
のエッチング槽3と、前記溢流部3aに溢流した燐酸を
エッチング槽外に導いて濾過、加熱及び純水を添加して
エッチング槽3内へ戻す循環濾過経路部5と、前記循環
濾過経路部5から分岐配管60を介し取り出された燐酸
にフッ酸を加えて加熱処理する燐酸再生装置6と、前記
燐酸再生装置6で再生された燐酸を前記エッチング槽3
に補給する補給配管67aとを備えている処理装置にお
いて、前記分岐配管60を前記循環濾過経路部5の燐酸
を濾過する濾過部51の手前に設け、前記燐酸再生装置
6側へ分岐する燐酸の量を前記濾過部51へ流れる循環
液圧に応じて制御可能な流量調節手段(圧力計61とニ
ードル弁65又は流量計等)を有していることを特徴と
している。以上の構造では、まず、エッチング部におい
て、熱燐酸がエッチング槽3から循環濾過経路部5に導
かれ、濾過と加熱及び純水添加処理されつつ循環され
て、該循環濾過経路5中で不純物(酸化珪素等)除去と
燐酸濃度(水分蒸発に起因した濃度の変化)を一定に調
整処理される。これを前提とし、主要部は、濾過部51
の手前に設けられた分岐配管60で分岐する燐酸の量を
濾過部51へ流れる循環液圧に応じて制御可能にした点
にある。即ち、濾過部51のフィルターは、濾過作用に
より次第に目詰まりの度合が高くなる。循環液圧はその
目詰まりの度合に比例する。そこで、本発明は、分岐配
管60から分岐して再生部へ回収する燐酸の量をその循
環液圧に対応させ、使用燐酸中の不純物(酸化珪素等)
が多くなるのに比例して燐酸再生装置6側へ取り出す
(なお、この回収量に対応する量は補給配管67aから
補充される)。即ち、燐酸再生装置6側への取出量が流
量調節手段(例えば、圧力計61とニードル弁65又は
計量槽等)により自動的に行えるようしたものである。
これは、循環濾過経路5から燐酸再生装置6への燐酸の
回収時及び回収量の制御を自動化できるだけではなく、
使用燐酸中の不純物(酸化珪素等)を所定の値に保つこ
とを可能にする。この利点は、従来の如く使用燐酸の一
部又は全部を定期的に交換する方式で問題となる交換前
後でのエッチング特性の変動(窒化膜と酸化膜とのエッ
チング速度比つまり選択比のバラツキ)及び装置稼動率
悪化を生じない。また、濾過部51のフイルターの寿命
を長くでき、フイルター交換に伴う稼働率低下も回避で
きる。
【0007】以上の発明は、請求項2〜6の如く具体化
されることがより好ましい。即ち、 ・第1に、前記燐酸再生装置6は、前記分岐配管60に
よって分岐した燐酸を一旦入れる受け槽63と、前記受
け槽63から導入される燐酸にフッ酸を加えて加熱する
処理槽100と、前記処理槽100で再生処理された燐
酸を一時貯留する貯留槽113とからなり、前記処理槽
100は、処理槽内から蒸発する蒸気を冷却して液化す
る冷却器200及び該冷却器200で液化された液を一
定温度に調整する恒温槽201、並びに該恒温槽201
で調整された液中のフッ素濃度を計測するフッ素計測器
205等からなる測定部112を有している構成であ
る。この構造では、例えば、受け槽63の回収燐酸を処
理槽100にバッチ的に移し、該処理槽100で回収燐
酸を再生処理し、該再生の終点判断を測定部112を介
し行う。そして、回収された燐酸が所定の低酸化珪素濃
度になると、該燐酸を貯留槽113に貯留したり、貯留
槽113の燐酸をエッチング槽3側への補充用として使
用可能にする。フッ酸による再生原理は、特開平11−
293479号や特開平9−45660号と同じであ
る。装置的には、エッチング処理と再生処理とを簡明な
制御により連続的に行うことを可能にする。 ・第2に、前記フッ素計測器205が比抵抗計又は導電
率計からなる構成である。これは、特に再生燐酸中のフ
ッ素濃度を高精度で計測可能にし、その結果、当該燐酸
中の酸化珪素濃度を一定に制御できるようにして、本発
明装置の制御精度の向上を図るようにしたものである。
【0008】・第3に、前記貯留槽113は、前記処理
槽100から導入される再生された燐酸を所定温度に制
御する加熱手段116,120を有していると共に、前
記溢流部3aとの間が前記補給配管67aで接続されて
いる構成である。これは、特に、貯留槽113の再生さ
れかつ加温された燐酸が補給配管67aを介しエッチン
グ槽3の溢流部3aへ一旦送られ、該溢流部3aから循
環濾過経路部5を通ってエッチング槽3内に導入される
ようにし、使用中の燐酸に補充される再生燐酸の濃度及
び温度変動を極力小さく抑えるようにした点に意義があ
る。 ・第4に、前記貯留槽113から送る燐酸補給量が、前
記溢流部3aに設けた液面計36からの信号により制御
可能になっている構成である。これは、燐酸補給量を溢
流部3aの燐酸量に応じて自動制御されるようにし、エ
ッチング槽3に必要な量の燐酸を確保するようにした点
に意義がある。 ・第5に、前記補給配管は、前記貯留槽113から取り
出された再生燐酸を、前記エッチング槽3又は溢流部3
aへ送る経路67aと、再び貯留槽へ戻す循環経路67
bとを切換可能に構成していることである。これは、特
に、循環経路67bにより貯留槽113内の再生燐酸を
循環して温度等を均一にし、最適な状態で使用できるよ
うにする。
【0009】なお、以上のような本発明装置は、使用中
の燐酸及び再生燐酸を所望の酸化珪素濃度に維持できる
ことから、例えば、異なるウエハを製造する多品種少量
生産ラインにあって、エッチングで除去する窒化膜量に
差がある場合でも、容易に対処可能となり、近年必要性
が大きくなっているシステムLSI生産ラインに好適な
ものとなる。また、燐酸の酸化珪素濃度を所望に制御す
ることにより、窒化膜マスクを形成する上で燐酸中にお
けるウエハ1の酸化膜のエッチング量はできるだけ少な
い方が望ましく、用いられる熱燐酸中の酸化珪素濃度は
可能な限り高くすることが必要とされる場合にも適用で
き、特に微細なIC製造ではそのような高酸化珪素濃度
の熱燐酸によるエッチングが可能となる。これは、エッ
チング槽3の溢流部3aに溢流した燐酸が補給される再
生燐酸と共に循環濾過経路部5における濾過部51の沈
着酸化珪素を再溶解するため、微粒子汚染が急激に増え
ることもなく、濾過部51のフィルタの目詰まりが解消
され、プロセスが正常に維持されるからである。
【0010】以上の各発明は実施の形態に基づいて特定
したものである。技術思想としては、例えば、前記半導
体ウエハを被処理物とし、前記エッチング槽をエッチン
グ等の処理を施す処理槽とし、循環濾過経路部を循環し
濾過等を施す循環経路部とし、前記燐酸再生装置を燐酸
等の薬液を再生等の処理を施す薬液処理部とすることに
より請求項7〜9のように一般化できる。即ち、請求項
7の発明は、被処理物1を薬液によって処理する処理槽
3と、前記処理槽内の薬液を槽外に導いて再び処理槽内
へ戻す循環経路部5と、前記薬液に処理を加える薬液処
理部6とを備えている処理装置において、前記薬液処理
部6に送る前記薬液の流量を、前記循環経路部5に流れ
る前記薬液の液圧に応じて制御する流量調節手段(圧力
計61とニードル弁65又は流量計等)を有しているこ
とを特徴としている。この発明において、前記循環経路
部5は、前記薬液を濾過する濾過部51を備え、前記液
圧は、主として、前記薬液が前記濾過部51を通過する
ことにより生ずる液圧である。又、前記循環経路部5
は、前記薬液を前記処理槽3から前記濾過部51に送る
第1循環経路部(図2の排出口34と濾過部51との間
を接続している配管)と、前記濾過部を通過した前記薬
液を前記濾過部51から前記処理槽3に送る第2循環経
路部(図2の濾過部51と供給口35との間を接続して
いる配管)とを含むと共に、前記第1循環経路部と前記
薬液処理部6とを接続する分岐配管60を有し、前記分
岐配管を介して前記薬液が前記薬液処理部6に送られる
構成である。以上の構造では、例えば、上記ウエハ以外
の被処理物や薬液として燐酸以外のエッチング液でも、
上記した発明の利点を具備できる。また、請求項10の
製造方法は、以上の各発明が処理装置であるのに対し、
各種ウエハを半導体装置として捉えそれを作る点から特
定したことに意義がある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態として
示した図面を参照しつつ説明する。図1は本発明装置の
全体模式構成図、図2は同装置のうちエッチング槽及び
循環濾過経路部を主体とした構成図、図3は同装置のう
ち燐酸再生装置を主体とした構成図である。以下の説明
では、本発明装置の各部を説明した後、装置作動例を言
及し本発明の利点を明らかにする。
【0012】(装置構造)このウエハ処理装置は、複数
のウエハ1をウエハカセット2に収容した状態で熱燐酸
(エッチング液)に浸して同ウエハ1の窒化膜をエッチ
ングするエッチング槽3を主体としたエッチング部4
と、エッチング槽3から溢流した燐酸を濾過、加熱及び
純水添加工程を経て再びエッチング槽3へ戻す循環濾過
経路部5と、循環濾過経路部5から燐酸を分岐して同燐
酸中の酸化珪素濃度を下げ、当該エッチング液に使用可
能な一定の酸化珪素濃度の燐酸に再生してエッチング槽
3の溢流部3aへ戻す燐酸再生装置6とを備えている。
【0013】(エッチング部)このエッチング部4で
は、エッチング槽3と共に不図示の自動移送ロボットや
ベルトコンベヤ等が配置され、ウエハ1がエッチング槽
3の槽本体内に出し入れされてエッチング処理される。
エッチング槽3は、内周壁30及び底壁31で槽本体を
区画形成していると共に、内周壁30の上端から溢れる
燐酸を受け入れる溢流部3aを外周に形成している。内
周壁30及び底壁31には不図示の発熱体である面ヒー
タが内設されている。槽本体には、底内側に分散板であ
るメッシュ32が設けられ、該メッシュ32の上にウエ
ハカセット2が保持される。また、液の導入・排出構造
は、溢流部3aの上側に設けられて燐酸(主に再生燐
酸)を補給する補給口33と、溢流部3aの底壁に設け
られて溢流した燐酸を循環濾過経路部5へ排出する排出
口34と、底壁31に設けられて循環濾過経路部5で処
理された燐酸を槽本体内に導入する供給口35とからな
る。制御系としては、溢流部3aの燐酸液面を計測する
複数の液面センサ(S1〜S3)36と、槽本体内の燐
酸の液温度を検出する温度センサ37と、温度センサ3
7による検出温度を基にして前記した面ヒータを制御し
て燐酸を一定の所定温度に維持するヒータコントローラ
38とが設けられている。
【0014】(循環濾過経路部)この循環濾過経路部5
は、排出口34から排出される燐酸を供給口35からエ
ッチング槽3の槽本体に戻すためのポンプ50と、その
燐酸を濾過するフィルタ51と、この濾過した燐酸を一
定の所定温度にする加熱器であるラインヒータ52と、
このラインヒータ52を制御するための温度センサ53
及びヒータコントローラ54と、その一定温度に加温さ
れた燐酸に所定量の純水を添加するための計量ポンプ5
5とを備えている。即ち、ここでは、溢流部3aから排
出されたエッチング液つまり燐酸について、まず、フィ
ルタ51により燐酸を濾過する。次に、燐酸は、ライン
ヒータ52で一定の温度まで加温された後、計量ポンプ
55で純水を添加して燐酸濃度が一定に保たれるよう調
整されて槽本体内へ戻される。なお、ラインヒータ52
は溢流部3aから排出された燐酸の温度が少し下がるた
め加温し、計量ポンプ55は蒸発に起因した燐酸濃度の
変動を補正し、フィルタ51は燐酸中の不純物(析出さ
れた酸化珪素を含む)を除去する。従って、フィルタ5
1の濾過は、溢流部3aから排出された燐酸を加温する
前に行うことが重要となる。
【0015】(燐酸再生装置)この燐酸再生装置6は、
循環濾過経路部5において、ポンプ50とフィルタ51
の間の配管部に設けられた分岐配管60及び流量調節手
段(圧力計61とニードル弁65等)を介し循環濾過経
路部5を流れる燐酸の適量を受け槽63に回収し、図2
の再生部7にてその回収された燐酸を再利用可能に処理
する。即ち、分岐配管60には、圧力計61、流量計6
2、ニードル弁65及び自動弁66が設けられている。
ここで、圧力計61は、ポンプ50とフィルタ51の間
の配管部、つまりフィルタ51の手前の液圧力(循環液
圧又は濾過圧)を測定する。流量計62は積算型であ
り、分岐配管60を介して分岐された燐酸(再生処理の
対象となる燐酸)の流量を計測する。ニードル弁65は
流量調整弁であり、このニードル弁65の弁開度を適宜
に調整しておくことにより、分岐配管60から分岐され
る燐酸の流量は前記した循環液圧に対応して自動的に制
御される。自動弁66は開閉弁である。そして、自動弁
66の開状態のとき、分岐配管60から分岐された燐酸
が受け槽63に回収される。この受け槽63は、複数の
液面センサ(S4,S5)64を有し、前記回収量を常
に計測している。ここに回収された燐酸は、所定量以上
にある状態で、後述する制御回路300からの信号で自
動弁101を制御することにより底部の排水口72から
処理槽100へ導入される。
【0016】処理槽100は、濃度測定部112及び貯
留槽113と組に構成されている。処理槽100には、
液面センサ(S6,S7)102と、槽内の燐酸を加熱
する面ヒータ103及び面ヒータ104等と、槽内の燐
酸の温度を検出する温度センサ105と、温度センサ1
05の検出温度を基にして面ヒータ103,104等を
制御して槽内の燐酸を加温にするヒータコントローラ1
06と、槽内に純水を添加する純水供給手段である計量
ポンプ107及び槽内の補給配管108と、槽内にHF
(フッ酸、つまりフッ化水素)の必要量供給する薬液供
給手段であるHFタンク109及び計量ポンプ110
と、槽上部に設けられて蒸発する蒸気を取り出すための
蒸気取り出し口111等が設けられている。
【0017】測定部112は、再生用として処理槽10
0の燐酸に投入されたフッ酸の現在濃度を検出し、再生
の進行及び終点を判定する箇所である。この形態では、
処理槽100の蒸気を冷却する冷却器200と、ここで
冷却された液体を一定の温度に調整するスパイラル管を
含む恒温槽201及びその温度コントローラ202と、
恒温槽201からの液体を受ける保温容器203と、処
理槽100内の燐酸のフッ素濃度を算出するために、保
温容器203の液体の導電率を測定する導電率センサ2
04を有する導電率計205とを備えている。ここでの
保温容器203は、導電率センサ204を用いているこ
とから、ある程度の深さのものが用いられる。また、処
理槽100の燐酸中のフッ素濃度は、導電率計で測定さ
れた導電率のデータを基にして当該装置のメイン制御手
段である制御回路(マイクロコンピュータ等)300で
演算処理して算出される。なお、制御回路300は、処
理槽100内の燐酸量に応じたフッ酸及び純水の投入量
を算出し、各算出投入量を充足するよう計量ポンプ11
0,107を制御したり、前記フッ素濃度が所定値以下
となったときその再生終了を知らせたり、上述した各部
の自動弁、ニードル弁及び計量ポンプ等も必要に応じて
制御したり、各部のヒータコントローラ等との間で必要
な信号の授受を行ってウエハ処理装置全体を制御する。
【0018】これに対し、貯留槽113は、処理槽10
0内で再生処理された燐酸を自動弁115を介しバッチ
式に貯留し、その再生燐酸を補給配管67aを介し前記
溢流部3aへ補給する箇所である。貯留槽113には、
貯留された再生燐酸を所定温度に加熱する面ヒータ11
6及び面ヒータ117と、貯留槽113内の燐酸量を計
測する複数の液面センサ(S8〜S10)118と、貯
留槽113内の燐酸の温度を検出する温度センサ119
と、温度センサ119による検出温度を基にして貯留槽
113内の燐酸を所定温度に制御するヒータコントロー
ラ120とを備えている。また、貯留槽113と溢流部
3aとの間は、溢流部3a側に自動弁69とニードル弁
70を付設した補給配管67aで接続されている。そし
て、貯留槽113内の再生燐酸は、前記した液面センサ
(S1〜S3)36の信号を制御回路300で受け、制
御回路300からポンプ68、ニードル弁70へ送信さ
れる指令により溢流部3aへ補給される。また、この構
造では、貯留槽113から取り出された再生燐酸が溢流
部3aへ送る補給配管67aと共に、再び貯留槽へ戻す
循環配管67bとを有している。循環配管67bは、自
動弁69の閉状態において、貯留槽113内の再生燐酸
を補給配管67aから再び貯留槽113内へ循環する。
【0019】(装置稼動)次に、以上のウエハ処理装置
の稼動又は動作例について概説する。まず、窒化膜を施
したウエハ1は、ウエハカセット2に収納された状態
で、加熱された燐酸で満たされたエッチング槽3に入れ
られると、その熱燐酸によってウエハ1の窒化膜がエッ
チング処理される。この処理過程では、エッチング槽3
の本体から溢れ出る熱燐酸が溢流部3aに集められ排出
口34から循環濾過経路部5へ排出され、ポンプ50に
よってフィルタ51側へ送られる。このフィルタ51を
通過した燐酸は、ラインヒータ52で所望の温度(例え
ば燐酸の沸点直前の温度)に昇温されると共に、昇温さ
れた燐酸に計量ポンプ55を介し所定量の純水が添加さ
れて供給口35からエッチング槽3の本体内に送られて
循環される。このようにして、燐酸がエッチング槽3に
循環されるため、ウエハ1の窒化膜が適切にエッチング
処理される。この処理過程において、燐酸中の酸化珪素
濃度が高くなると、ウエハ1の窒化膜の選択的エッチン
グが適切に行われず、しかもフィルタ51の酸化珪素沈
着が多くなり、フィルタ51の濾過圧つまり循環濾過経
路部5におけるフィルタ51の手前の循環液圧が高くな
る。
【0020】このようなエッチングでは、燐酸がエッチ
ング槽3の本体構成素材である石英をも微量にエッチン
グする関係で、燐酸中の酸化珪素濃度は単純にウエハ1
の処理枚数だけでは正確に推定することができない。し
かし、フィルタ51の目詰まり具合いは、燐酸中の酸化
珪素濃度を推定する場合によい指針であることに変わら
ず、特に飽和溶解値に近い高酸化珪素濃度においてエッ
チングが行われている場合には極めて最適な目安とする
ことができる。これは、例えば、フィルタ51が新し
く、或いは燐酸が新しく、つまり燐酸が低酸化珪素濃度
であると、フィルタ51の酸化珪素沈着が少ない。この
場合、圧力計61で計測される圧力値(循環液圧)が第
1の所定値(X1)以下であれば、自動弁66を閉状態
とし、燐酸が受け槽63側へ流入しないようにする。こ
れは、循環濾過経路部5の濾過、加熱及び純水添加工程
を経た燐酸により、ウエハ1の窒化膜の選択的エッチン
グがまだ適切に行われるからである。ここで、ウエハ1
の処理稼動時間が長く、或いは処理したウエハ1の枚数
が多く、燐酸中の酸化珪素濃度が高くなると(飽和溶解
値に近くなると)、前記した循環液圧が上昇する。する
と、分岐配管60から分岐して再生部へ回収される燐酸
の量は、例えば、ニードル弁65の弁開度が一定であれ
ば、その循環液圧に比例して受け槽63へ自動的に取り
出されることになる。また、他の制御としては、圧力計
61で計測した圧力が第1の所定値(X1)より大きい
が、第2の所定値(X2)以下である場合、ニードル弁
65をその計測した圧力に応じて制御し、循環濾過経路
部5から分岐して受け槽63へ取り出す燐酸の回収量を
調節する。なお、前記各所定値(X1),(X2)は経験
的に求めた値であり、圧力計61で測定された圧力が大
きいほど、ニードル弁65の開度合を大きくして大量に
回収し、逆に圧力が小さいほど少ない回収量とする。所
定値(X2)以上のときはニードル弁65を全開とし、
短時間で大量に回収することになる。
【0021】上記循環濾過経路部5の燐酸は、以上のよ
うな制御により分岐配管60、流量計62、ニードル弁
65、自動弁65を介して受け槽63へ流入されると、
これに伴って、受け槽63の燐酸が増加し、又、エッチ
ング槽3の燐酸が減る。流量計62は受け槽63へ回収
される燐酸の総量をモニタし、制御回路300を介し以
後の処理に必要なデータを得る。例えば、制御回路30
0は、自動弁69を開状態とし、又、ニードル弁70を
介し貯留槽113の再生燐酸を補給口33から溢流部3
aへ適量だけ補給するよう制御する。なお、溢流部3a
の燐酸量は、液面センサ(S2)36で検出されてお
り、適量補給されると、制御回路300の信号により自
動弁69を閉状態とする。溢流部3aに補給された燐酸
は、排出口34を介して循環濾過経路部5へ流れ、これ
によってエッチング槽3の燐酸量が一定に維持される。
【0022】この場合、貯留槽113の再生燐酸は、処
理槽100で再生されて低酸化珪素濃度の燐酸であるこ
とから、エッチング槽3の燐酸中の酸化珪素濃度もそれ
に応じて低い値に維持可能にする。また、循環濾過経路
部5では、その低酸化珪素濃度の燐酸がポンプ50から
フィルタ51側へ送られるため、フィルタ51の沈着酸
化珪素を再溶解して除去する。この利点は、低酸化珪素
濃度の燐酸になると、フィルタ51の沈着酸化珪素が再
溶解してフィルタ51を長期に使用可能にする。
【0023】従って、この構造では、フィルタ51の目
詰まりによって循環液圧(濾過圧)の上昇が解消される
だけなく、エッチング槽3の燐酸中の酸化珪素濃度が下
がることにより、エッチング槽3の燐酸は望ましいエッ
チング速度比の酸化珪素濃度となり、つまり窒化膜と酸
化膜のエッチング選択比を大きく、かつその比を一定と
した燐酸が得られ、しかも酸化珪素が飽和溶解値に達す
ることもない。なお、前記循環液圧(濾過圧)が下がれ
ば、循環濾過経路部5の燐酸を分岐して燐酸再生装置6
へ流す量を減らしたり、その燐酸の分岐を停止する時間
も長くできる。また、窒化膜と酸化膜のエッチング選択
比を大きく、かつその比を一定とした燐酸により、ウエ
ハ1の窒化膜マスクを継続して最適な条件でエッチング
し、高効率のエッチングが保たれるだけでなく、ウエハ
1の処理ロット間に発生し易い精度バラツキも解消でき
る。
【0024】一方、受け槽63の燐酸は、自動弁101
を介し処理槽100へ入れられ、処理槽100で使用可
能な燐酸に再生処理される。この再生処理においては、
HFタンク109のフッ酸が計量ポンプ110によって
処理槽100内へ適量供給されると共に、純水が計量ポ
ンプ107によって純水供給管108を介し処理槽10
0内へ適量供給される。なお、前記フッ酸及び純水の供
給量は、例えば、特開平11ー293479号の関係箇
所を参照されたい。そして、この再生処理では、面ヒー
タ103,104を制御して処理槽100内の液温度を
上げるようにし、蒸発した蒸気を蒸気取り出し口111
から冷却器200に導いて冷却して液体に戻す。この液
体は、恒温槽201内のスパラル管を通って、定温度に
調整されつつ保温容器203へ流し込まれる。なお、保
温容器203には常に新たな液体が流入され、古い液体
が溜まらないようになっている。保温容器203から流
れ出した液体は必要な処理が施される。
【0025】続いて、保温容器203の液体の導電率を
導電率計205(導電率センサ204)で計測し、該計
測したデータが制御回路300の記憶部に記憶される。
制御回路300では、そのデータを演算処理してフッ素
濃度を算出し、該フッ素濃度が所望の値と対応する導電
率になる時点を判断し、処理槽100の燐酸中の酸化珪
素濃度が所定値より低くなった時点を確定する。なお、
処理槽100内の燐酸は、上記したフッ酸を加え、純水
を添加することにより、燐酸中の酸化珪素濃度が下が
り、この燐酸がウエハ1の窒化膜エッチングに使用可能
な低酸化珪素濃度になると、自動弁115が開状態とな
り、貯留槽113へ排出される。この貯留槽113内の
燐酸は、液面が液面センサ(S8,S9,S10)11
8の何れによって検出されているかにより、自動弁11
5の開時間が制御される。
【0026】また、貯留槽113内の燐酸は、面ヒータ
116,117によって所定温度(例えば沸点の一歩手
前の温度)に保たれ、溢流部3aに補給された際、循環
濾過経路部5及びエッチング槽3の本体にある燐酸の温
度低下を起こさないように処理される。そして、溢流部
3aへの補給では、自動弁69が開状態とされ、貯留槽
113内の燐酸がポンプ68、自動弁69及びニードル
弁70を介し供給される。なお、貯留槽113内の燐酸
は、通常、補給配管67aからニードル弁71及び循環
配管67bを介して循環されている。ニードル弁71
は、例えば、溢流部3aへの補給時のみ弁開度が最少と
なるよう制御される。これは、貯留槽113内の燐酸温
度を極力一定に維持するためである。また、以上の循環
濾過経路部5と処理槽100へ供給される純水は、実際
には同じ純水溜部から図示された配管を通じてそれぞれ
送られるようになっている。
【0027】以上のように、この構造では、処理槽10
0内の燐酸中のフッ素濃度が温度変化や空気中の二酸化
炭素の影響を受けない状態で測定されるため、処理槽1
00で再生処理される燐酸に残留するフッ素濃度を高精
度で計測可能となり、引いては燐酸中の酸化珪素濃度を
フッ素濃度の計測値から高精度に推定できる。また、燐
酸液再生装置6としては、廃液となる燐酸が極力抑えら
れるようになり、コスト低減だけでなく、環境への悪影
響も抑えることができる。
【0028】(変形例)本発明は以上の形態例に何ら制
約されるものではなく、請求項の技術要件を備えている
範囲内で種々変形したり、展開することも可能である。
その例としては、貯留槽113内の再生燐酸を溢流部3
aではなく、循環濾過経路部5へ供給したり、エッチン
グ槽3の本体内へ供給するようにしてもよい。循環濾過
経路部5へ供給させる場合は、フィルタ51の上流側に
再生燐酸が合流する形態が好ましい。再生燐酸がエッチ
ング槽3に供給される前にフィルタ51を通過すること
により、再生燐酸中に含まれるパーテイクルなどを自動
的に除去することができるからである。更に、ラインヒ
ータ52及び計量ポンプ55の上流側に再生燐酸が合流
する形態を採用すると、再生燐酸がエッチング槽3に供
給される前に、計量ポンプ55から純水を供給すること
で燐酸の濃度調整を効率的に行うことができ、ラインヒ
ータで温度調節を効率的に行うことができる。また、エ
ッチング槽3の容量が大きい場合等においては、処理槽
100を対に設けておき、受け槽63の回収燐酸を両処
理槽100へ切換方式で導入し再生処理するようにして
もよい。一方、再生燐酸を貯蔵する貯留槽113にも計
量ポンプを設けて、純水を供給できる構成であってもよ
い。この場合、再生燐酸が貯留槽113内に貯留されて
いる状態で、その濃度調節を行うことができる。つま
り、貯留槽113内にある再生燐酸を、常にエッチング
処理にそのまま使用できる状態に保つことができるの
で、貯留槽113内にある再生燐酸をそのままエッチン
グ処理に用いる場合は、エッチング槽3への燐酸の供給
時間を短縮することができる。
【0029】また、エッチング槽3から燐酸を連続的に
燐酸再生装置6へ送る場合、循環濾過経路部5に接続さ
れるフィルタ51のエアーベントラインを介して燐酸を
送ってもよい。この場合、燐酸再生装置6へ送られた量
と同量の再生燐酸がエッチング槽3に供給されるように
設定する。ここで、エアーベントラインとは、循環濾過
経路部5に混入したエアーを抜くためにフィルタ51に
設けられる配管である。エッチング槽3の燐酸を交換し
た際や、循環している燐酸の量が減少した際などに、排
出口34から循環濾過経路部5にエアーが混入してしま
う。そのまま循環を継続すると混入したエアーはフィル
タ51に滞留し、フィルタ51内部の濾過材が乾燥して
濾過能を低下するため、フィルタ51内のエアーを抜く
必要がある訳である。一般的には、このエアーベントラ
インの配管はエッチング槽3の溢流部3aに接続されて
おり、エアーが混入していないときでも常時少量の燐酸
が溢流部3aに供給されている。従って、このエアーベ
ントラインの配管を用いることによって、別途分岐配管
60とエアーベントラインとを兼用することが可能とな
り、装置の構成をより簡素化することができる。
【0030】更に、エッチング槽3から燐酸を燐酸再生
装置6へ送る他の方法として、断続的に燐酸を燐酸再生
装置6へ送る形態であってもよい。この形態において
は、ウエハ1を収納したウエハカセット2がエッチング
槽3内に搬入された際に、その体積と同量の燐酸が溢流
部3aにオーバーフローする。このオーバーフローした
燐酸は、溢流部3aの液面センサ(S1)36で検出さ
れ、制御回路300からの信号で自動弁66を開状態と
することにより燐酸再生装置6へ回収される。そして、
適量回収された後、溢流部3aの燐酸量の減少を液面セ
ンサ(S1〜S3)36が検出し、制御装置300からの
信号で自動弁66を閉状態とすることにより回収を停止
する。また、ウエハカセット2がエッチング槽3から搬
出された際には、溢流部3aの燐酸量はその体積と同量
だけ減少することになる。この減少した分の燐酸量は、
溢流部3aの液面センサ(S2〜S3)36で検出され、
制御装置300からの信号で自動弁69を開状態とする
ことにより、再生燐酸がエッチング槽3へ供給される。
なお、エッチング槽3内の燐酸の一部を断続的に再生燐
酸と入れ替える場合、エッチング槽3内の燐酸に含まれ
る酸化珪素濃度は、ウエハの処理数の増加に伴って高く
なる。従って、断続的にエッチング槽内の燐酸を再生燐
酸と入れ替えるタイミングは、ウエハを新たに処理する
タイミングと合わせることが好ましい。このことから、
ウエハカセット2がエッチング槽3内に搬入された際に
オーバーフローする燐酸を燐酸再生装置6に送られるよ
うにすることが好ましい。
【0031】更にまた、処理槽100で再生された再生
燐酸を、溢流部3aへ補給するまでの間で濾過するフィ
ルタを設けてもよい。この場合、濾過部は処理槽100
と貯蔵槽113との間の配管に設けてもよいし、補給配
管67a,67bに設けることもできる。また、貯蔵槽
113に接続される貯蔵内循環経路を新たに設け、該貯
蔵内循環経路に濾過部を設けることもできる。この場
合、貯蔵槽113内の再生燐酸は、貯蔵槽113から前
記貯蔵内循環経路に流れ、濾過部によって濾過された後
に再び貯蔵槽113に循環される。同様に、処理槽10
0に接続される処理槽内循環経路を新たに設け、該処理
槽内循環経路に濾過部を設けることもできる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る処理
装置および半導体装置の製造方法にあっては、例えば、
請求項1のように、エッチング槽の溢流部に溢流した燐
酸を濾過、加熱及び純水添加による循環濾過経路部を備
えた構造において、その循環濾過経路部の濾過の手前の
循環液圧を測定し、該循環液圧圧に応じて分岐配管へ分
岐する液量を制御することから、燐酸再生装置側への回
収時及び回収量の制御を自動化し易いこと、エッチング
精度を維持して回収量を抑えること、ロット間でのウエ
ハのエッチング精度バラッキを抑えること等が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウエハ処理装置を示す全体模式構成図
である。
【図2】図1のエッチング部及び循環濾過経路部を主体
とした構成図である。
【図3】図1の再生部を主体とした構成図である。
【符号の説明】
1…半導体ウエハ(被処理物) 3…エッチング槽(処理槽) 3a…溢流部 4…エッチング部 5…循環濾過経路部(循環経路部) 6…燐酸再生装置(薬液処理部) 7…再生部 51…フィルタ(濾過部) 60…分岐配管 61…圧力計(流量調節手段) 62…流量計(流量調節手段) 63…受け槽 65…ニードル弁(流量調節手段) 67a…補給配管 68a…循環配管 100…処理槽 109…フッ酸タンク(HFタンク) 112…測定部 113…貯留槽 200…冷却器 201…恒温槽(スパイラル管を含む) 202…温度コントローラ 203…保温容器 204…導電率センサ 205…導電率計(フッ素計測器) 300…制御回路(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 窪田 直人 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小林 安正 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 原田 宙幸 東京都練馬区西大泉2−25−43 (72)発明者 伊豆田 信彦 東京都千代田区神田神保町1丁目6番1号 日曹エンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 5F043 AA35 BB23 DD07 EE01 EE21 EE22 EE23 EE25 EE27 EE28 EE29 EE30 EE31

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハを熱燐酸によってエッチン
    グ処理する溢流部付のエッチング槽と、前記溢流部に溢
    流した燐酸をエッチング槽外に導いて濾過、加熱及び純
    水を添加してエッチング槽内へ戻す循環濾過経路部と、
    前記循環濾過経路部から分岐配管を介し取り出された燐
    酸にフッ酸を加えて加熱処理する燐酸再生装置と、前記
    燐酸再生装置で再生された燐酸を前記エッチング槽に補
    給する補給配管とを備えている処理装置において、 前記分岐配管を前記循環濾過経路部の燐酸を濾過する濾
    過部の手前に設け、前記燐酸再生装置側へ分岐する燐酸
    の量を前記濾過部へ流れる循環液圧に応じ制御可能な流
    量調節手段を有していることを特徴とする処理装置。
  2. 【請求項2】 前記燐酸再生装置は、前記分岐配管によ
    って分岐した燐酸を一旦入れる受け槽と、前記受け槽か
    ら導入される燐酸にフッ酸を加えて加熱する処理槽と、
    前記処理槽で再生処理された燐酸を一時貯留する貯留槽
    とからなり、 前記処理槽は、処理槽内から蒸発する蒸気を冷却して液
    化する冷却器及び該冷却器で液化された液を一定温度に
    調整する恒温槽、並びに該恒温槽で調整された液中のフ
    ッ素濃度を計測するフッ素計測器等からなる測定部を有
    している請求項1に記載の処理装置。
  3. 【請求項3】 前記フッ素計測器は比抵抗計又は導電率
    計である請求項2に記載の処理装置。
  4. 【請求項4】 前記貯留槽は、前記処理槽から導入され
    る再生された燐酸を所定温度に制御する加熱手段を有し
    ていると共に、前記溢流部との間が前記補給配管で接続
    されている請求項1及び2に記載の処理装置。
  5. 【請求項5】 前記貯留槽から送る燐酸補給量が、前記
    溢流部に設けた液面計からの信号により制御可能になっ
    ている請求項4に記載の処理装置。
  6. 【請求項6】 前記補給配管は、前記貯留槽から取り出
    された再生燐酸を、前記エッチング槽又は前記溢流部へ
    送る経路と、再び貯留槽へ戻す循環経路とを切換可能に
    構成している請求項2に記載の処理装置。
  7. 【請求項7】 被処理物を薬液によって処理する処理槽
    と、前記処理槽内の薬液を槽外に導いて再び処理槽内へ
    戻す循環経路部と、前記薬液に処理を加える薬液処理部
    とを備えている処理装置において、 前記薬液処理部に送る前記薬液の流量を、前記循環経路
    部に流れる前記薬液の液圧に応じて制御する流量調節手
    段を有していることを特徴とする処理装置。
  8. 【請求項8】 前記循環経路部は、前記薬液を濾過する
    濾過部を備え、前記液圧は、主として、前記薬液が前記
    濾過部を通過することにより生ずる液圧である請求項7
    に記載の処理装置。
  9. 【請求項9】 前記循環経路部は、前記薬液を前記処理
    槽から前記濾過部に送る第1循環経路部と、前記濾過部
    を通過した前記薬液を前記濾過部から前記処理槽に送る
    第2循環経路部とを含むと共に、 前記第1循環経路部と前記薬液処理部とを接続する分岐
    配管を有し、前記分岐配管を介して前記薬液が前記薬液
    処理部に送られる請求項8に記載の処理装置。
  10. 【請求項10】 上記請求項1から9の何れかに記載の
    処理装置を使用してウエハ等の半導体装置を製造する半
    導体装置の製造方法。
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