JP2003297358A - リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法 - Google Patents

リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法

Info

Publication number
JP2003297358A
JP2003297358A JP2002100545A JP2002100545A JP2003297358A JP 2003297358 A JP2003297358 A JP 2003297358A JP 2002100545 A JP2002100545 A JP 2002100545A JP 2002100545 A JP2002100545 A JP 2002100545A JP 2003297358 A JP2003297358 A JP 2003297358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
slurry
transition metal
composite oxide
viscosity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002100545A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Kikuchi
一寛 菊地
Akira Utsunomiya
明 宇都宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2002100545A priority Critical patent/JP2003297358A/ja
Publication of JP2003297358A publication Critical patent/JP2003297358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 保存安定性の高いスラリー及び、該スラリー
から充填密度の高いリチウムマンガン複合酸化物を安価
に量産する方法を提供する。 【構成】 遷移金属源、周期表2A族元素の水酸化物、
及び分散媒を含有するスラリーを噴霧乾燥し、次いで得
られた乾燥物にとリチウム化源とを焼成することを特徴
とするリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池の
正極等として好適なリチウム遷移金属複合酸化物の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実使用可能なリチウム二次電池を提供す
る正極活物質として、リチウム遷移金属複合酸化物が有
望視されている。これら化合物の中でも、遷移金属とし
てコバルト、ニッケル、マンガンを使用する、リチウム
コバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムマ
ンガン酸化物を正極活物質とすると、高性能な電池特性
を得られることが知られている。さらに、リチウム遷移
金属複合酸化物の安定化や高容量化、安全性向上、高温
での電池特性の改良のために、遷移金属サイトの一部を
他の金属元素で置換したリチウム遷移金属複合酸化物を
用いることも知られている。リチウム遷移金属複合酸化
物の例としてスピネル型リチウムマンガン酸化物LiM
24の場合、Mn価数は形式上3.5価であり、3価
と4価が半々ずつ混在している状態であるが、このMn
価数より小さい価数の他の遷移金属でMnサイトを置換
することにより、ヤーンテラー歪みのあるMn3価を減
少させて結晶構造を安定化させ、最終的に電池特性が向
上する。
【0003】これら遷移金属サイトの一部を他の金属元
素で置換したリチウム遷移金属複合酸化物を製造する方
法としては、原料となる固体状のリチウム源、遷移金属
源、遷移金属サイト置換のための金属元素(以下、本明
細書においては、「置換金属元素」という場合があ
る。)化合物等を混合・焼成処理する乾式法や、上記リ
チウム源、遷移金属源、置換金属元素化合物等を水等の
分散媒に分散させたスラリーを噴霧乾燥させた後に焼成
処理する方法等様々なものを挙げることができる。これ
ら製造法中、上記スラリーを噴霧乾燥させた後に焼成処
理する方法は、リチウム遷移金属複合酸化物を球状に造
粒でき、充填密度を高く(単位容積あたりのエネルギー
密度を高く)することができる利点を有する。換言すれ
ば、上記方法により製造したリチウム遷移金属複合酸化
物を用いれば、乾式法で製造したリチウム遷移金属複合
酸化物を用いる場合と比較して、同じ大きさの電池を製
造した場合は、高容量の電池が得られ、又同じエネルギ
ー容量の電池の場合は、小型化が可能となる等の利点が
ある。
【0004】上記スラリーを噴霧乾燥させた後に焼成処
理する方法を用いる場合、スラリーに含有される置換金
属元素化合物としては、例えば置換金属元素の酸化物や
水酸化物、オキシ水酸化物等を挙げることができる。こ
れらの中でも、置換金属元素の水酸化物やオキシ水酸化
物を用いると、噴霧乾燥後に形成される粒子表面の水酸
基によって、焼成時の反応性が高くなり、焼結が促進さ
れるのみならず、リチウム遷移金属複合酸化物の充填密
度をさらに高くすることができる。
【0005】しかしながら、置換金属元素の水酸化物や
オキシ水酸化物を用いる場合、用いる置換金属元素によ
っては、スラリーの保存安定性が悪化する問題があっ
た。即ち、スラリーを製造後放置しておくと、スラリー
内の粒子の凝集が起こり、スラリーの粘度が上昇するの
である。この粘度上昇は、噴霧乾燥後の粒子径を不安定
にするのみでなく、最終的には噴霧乾燥ができなくなる
という問題をも引き起す。即ち、置換金属元素の水酸化
物やオキシ水酸化物をスラリーに含有させることは、リ
チウム遷移金属複合酸化物の充填密度の観点からは好ま
しい一方で、工業生産の利便性の観点からは困難であっ
た。
【0006】尚、用いる置換金属元素を適宜選択すれ
ば、スラリーの保存安定性が改善されるかもしれない
が、遷移金属サイトを置換する金属元素の種類によって
リチウム遷移金属複合酸化物の電池性能も変化するた
め、置換金属元素を選択する場合は、電池特性も十分考
慮する必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明
は、保存安定性の高いスラリー、該スラリーを用いたリ
チウム遷移金属複合酸化物の製造方法、及び該リチウム
遷移金属複合酸化物を用いたリチウム二次電池を提供し
ようとするものである。
【0008】一方、本発明者らの検討によれば、リチウ
ム遷移金属複合酸化物の製造に当たり噴霧乾燥を行う場
合、以下のような問題もあることが判明した。 (1)噴霧乾燥時にスラリー中にリチウム源が存在する
と、リチウム源が大気中の炭酸を吸収し、その炭酸成分
を除去するために焼成工程における焼成時間を増大させ
る。 (2)噴霧乾燥時にスラリー中にリチウム源が存在する
と、水溶性リチウム化合物が選択的に表面に析出し、粒
子表面にリチウム化合物の殻を生成してしまうことで、
乾燥後の粒子が中空化し結果として十分な充填密度が得
られない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、電池特性
を損なうことなく、リチウム遷移金属複合酸化物製造時
の原料であるスラリーの保存安定性を向上させるべく鋭
意検討した結果、(1)スラリー中に周期表2A族元素
の水酸化物を含有させることによって、スラリーの粘度
上昇がほとんど起こらず、スラリーの保存安定性が格段
に向上すること、(2)該スラリーを噴霧乾燥後にリチ
ウム源と共に焼成処理に供すれば、生産性高く高い充填
密度を有するリチウム遷移金属複合酸化物得ることがで
きること、その結果(3)該リチウム遷移金属複合酸化
物を正極活物質として用いたリチウム二次電池が高性能
な電池特性を発揮することを見出し、本発明を完成し
た。
【0010】即ち、本発明の要旨は、遷移金属源、周期
表2A族元素の水酸化物、及び分散媒を含有するスラリ
ーを噴霧乾燥し、次いで得られた乾燥物とリチウム源と
を焼成することを特徴とするリチウム遷移金属複合酸化
物の製造方法に関するものである。
【0011】 [発明の詳細な説明]
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係るリチウム遷移金属複
合酸化物の製造は、スラリーを噴霧乾燥し、これを焼成
処理に供する方法によって行われるが、まず、噴霧乾燥
に供されるスラリーについて詳述する。上記スラリー
は、遷移金属源、周期表2A族元素の水酸化物、及び分
散媒を含有するが、無論、これら以外の構成成分を更に
含有していてもよい。
【0013】スラリーに含有される周期表2A族元素の
水酸化物としては、特に制限はなく、例えば、Mg、C
a、Sr、Ba等の水酸化物を用いることができるが、
水酸化マグネシウムを用いることが好ましい。水酸化マ
グネシウムを用いることによって、スラリーの安定性を
確保することができる。これら周期表2A族元素は価数
が2価であり、これまで多く用いられてきた3価の置換
金属元素に比べて、Mnサイトを置換した場合のMn3
価を4価にする能力が2倍である。即ち、理論的に3価
の置換金属元素を用いる場合の半分の量で同じ量のMn
3価を4価にすることができ、置換量としてはより少量
で目的を達成できる利点がある。
【0014】スラリーに含有される遷移金属源として
は、遷移金属を含有するものであれば特に制限されな
い。遷移金属源としては、例えば、マンガン、ニッケ
ル、コバルト、鉄、銅等の各種の遷移金属を含有するも
のを挙げることができる。また通常、遷移金属源として
は、遷移金属の酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸
等の有機酸塩、水酸化物、オキシ水酸化物、ハロゲン化
物等が挙げられる。無論、これらを複数種併用すること
もできる。また、これら遷移金属源は、スラリー中で遷
移金属カチオンとアニオンに解離していてもよい。
【0015】好ましい遷移金属源は、マンガン、ニッケ
ル、コバルト含有化合物であり、特に好ましい遷移金属
源は、マンガン含有化合物である。マンガン含有化合物
としては、例えば、Mn34、Mn23、MnO2、M
nOOH、MnCO3、Mn(NO32、MnSO4、有
機マンガン化合物、マンガン水酸化物、及びマンガンハ
ロゲン化物からなる群から選ばれた少なくとも一種を挙
げることができる。これらマンガン含有化合物の中で好
ましいのは、Mn23、MnO2、Mn34であり、特
に好ましいのはMn23である。最終目的複合酸化物の
マンガン酸化数に近い価数のマンガン原料が好ましく、
また工業原料として安価に入手できる方が好ましい。
【0016】スラリーに用いられる分散媒としては、各
種の有機溶媒、水性溶媒を使用することができるが、好
ましいのは水である。スラリーの仕込みの際の固形分濃
度は、スラリー全体の重量に対して該スラリー中に含ま
れる固形物重量の割合を示し、通常10重量%以上、好
ましくは12.5重量%以上、通常50重量%以下、好
ましくは35重量%以下である。固形分濃度が上記範囲
以下の場合は、スラリー濃度が極端に希薄なため噴霧乾
燥により生成した球状粒子が必要以上に小さくなったり
破損しやすくなったりする一方で、上記範囲以上となる
と、原料の飽和溶解度を超えることにより原料が溶解し
きれずスラリーの均一性が保てなくなる傾向にある。
【0017】スラリー中の固形物の平均粒子径は通常2
μm以下、好ましくは1μm以下、さらに好ましくは
0.5μm以下とする。スラリー中の固形物の平均粒子
径が大きすぎると、焼成工程における反応性が低下する
だけでなく、球状度が低下し、最終的な粉体充填密度が
低くなる傾向にある。この傾向は、特に平均粒子径で5
0μm以下の造粒粒子を製造しようとした場合に顕著で
ある。また、必要以上に小粒子化することは、粉砕のコ
ストアップに繋がり好ましくないので、固形物の平均粒
子径は通常0.01μm以上、好ましくは0.05μm
以上、さらに好ましくは0.1μm以上とする。尚、原
料仕込み時の固形分の一部が分散媒中に溶解してしまっ
ているような場合には、「スラリー中の固形分の平均粒
子径」とは、「スラリー中の未溶解固形分の平均粒子
径」をいう。
【0018】スラリー中の固形物の平均粒子径を制御す
る方法としては、原料粉末を予めボールミル、ジェット
ミル等により乾式粉砕し、これを分散媒に攪拌等によっ
て分散させる方法、原料粉末を分散媒に攪拌等によって
分散後、媒体攪拌型粉砕機等を使用して湿式粉砕する方
法等を挙げることができる。本発明においては、原料粉
末を分散媒に分散後、媒体攪拌型粉砕機等を使用して湿
式粉砕する方法を用いることが好ましい。湿式粉砕する
ことによって、本発明の効果が顕著に発揮される。
【0019】尚、本発明においては、スラリー中の未溶
解固形物の平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分
布測定装置によって測定される。スラリー又は粉体を分
散媒に分散させ、該試料溶液にレーザー光を照射し、粒
子に入射されて散乱(回折)した散乱光をディテクタで
検出する。検出された散乱光の散乱角θ(入射方向と散
乱方向の角度)は、大きい粒子の場合は前方散乱(0<
θ<90°)となり、小さい粒子の場合は側方散乱又は
後方散乱(90°<θ<180°)となる。測定された
角度分布値から、入射光波長及び粒子の屈折率等の情報
を用いて粒子径分布を算出する。更に得られた粒子径分
布から平均粒子径を算出する。用いる分散媒としては、
例えば0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液が用
いられるが、これに限定されるものではない。
【0020】また、噴霧乾燥に供される状態でのスラリ
ーの粘度は、通常50mPa・s以上、好ましくは10
0mPa・s以上、特に好ましくは200mPa・s以
上、通常3000mPa・s以下、好ましくは1000
mPa・s以下、特に好ましくは800mPa・s以下
である。粘度が上記範囲以下の場合は、噴霧乾燥により
生成した球状粒子が必要以上に小さくなったり破損しや
すくなったりする一方で、上記範囲以上となると、噴霧
乾燥時のスラリー輸送に用いるチューブポンプでの吸引
ができなくなる等の製造上の問題が生じることがある。
尚、本発明においては、粘度測定はBM型粘度計を用い
て測定される。室温大気中において、特定の金属製ロー
ターを回転させる方式で、ローターをスラリー中に浸し
た状態でローターを回転させ、その回転軸にかかる抵抗
力(捻れの力)から粘度を算出する。但し、室温大気中
とは気温10℃〜35℃、湿度20%〜80%の通常考
えられる実験室レベルの環境を示す。以下、本明細書で
はこの条件を室温大気中と呼ぶことがある。
【0021】さらに、本発明においては、スラリーを室
温大気中で30日保存した後に再度上記測定条件で粘度
測定を行った場合の粘度測定値と、前記製造直後の粘度
測定値との、下記式で表される粘度変化率が、通常80
%以上、より好ましくは90%以上、通常120%以
下、より好ましくは110%以下である。本発明におい
ては、上記範囲内に粘度変化率が抑えられるため、スラ
リーの安定性が高くなる。
【0022】
【数2】粘度変化率[%]={(室温大気中で30日保存
後のスラリー粘度)/(噴霧乾燥に供される状態でのス
ラリー粘度)}×100 得られたスラリーは、噴霧乾燥に供される。噴霧乾燥の
方法は特に制限されないが、例えば、ノズルの先端に気
体流とスラリーとを流入させることによってノズルから
スラリー成分の液滴(本明細書においては、これを単に
「液滴」という場合がある。)を吐出させ、適当な乾燥
ガス温度や送風量を用いて飛散した該液滴を迅速に乾燥
させる方法を用いることができる。気体流として供給す
る気体としては、空気、窒素等を用いることができる
が、通常は空気が用いられる。これらは加圧して使用す
ることが好ましい。気体流は、ガス線速として、通常1
00m/s以上、好ましくは200m/s以上、さらに
好ましくは300m/s以上で噴射される。あまり小さ
すぎると適切な液滴が形成しにくくなる。ただし、あま
りに大きな線速は得にくいので、通常噴射速度は100
0m/s以下である。使用されるノズルの形状は、微少
な液滴を吐出することができるものであればよく、従来
から公知のもの、例えば、特許第2797080号公報
に記載されているような液滴を微細化できるようなノズ
ルを使用することもできる。尚、液滴は環状に噴霧され
ることが好ましい。飛散した液滴は、これを乾燥する。
前述の通り、飛散した該液滴を迅速に乾燥させるよう
に、適当な温度や送風等の処理が施されるが、好ましく
は、乾燥塔上部から下部に向かいダウンフローで乾燥ガ
スを導入するのが好ましい。この様な構造とすることに
より、乾燥塔単位容積当たりの処理量を大幅に向上させ
ることができる。また、液滴を略水平方向に噴霧する場
合、水平方向に噴霧された液滴をダウンフローガスで抑
え込むことにより、乾燥塔の直径を大きく低減させるこ
とが可能となり、安価且つ大量に製造することが可能と
なる。乾燥ガス温度は、通常50℃以上、好ましくは7
0℃以上とし、一方通常120℃以下、好ましくは10
0℃以下とする。温度が高すぎると、得られた造粒粒子
が中空構造の多いものとなり、粉体の充填密度が低下す
る傾向にあり、一方、低すぎると粉体出口部分での水分
結露による粉体固着・閉塞等の問題が生じる可能性があ
る。
【0023】この様にして噴霧乾燥することによって乾
燥物(造粒粒子)が得られるが、造粒粒子径としては、
平均粒子径で好ましくは50μm以下、さらに好ましく
は30μm以下となるようにする。ただし、あまりに小
さな粒径は得にくい傾向にあるので、通常は4μm以
上、好ましくは5μm以上である。造粒粒子の粒子径
は、噴霧形式、加圧気体流供給速度、スラリー供給速
度、乾燥温度等を適宜選定することによって制御するこ
とができる。
【0024】かかる処理により得られた造粒粒子乾燥物
は、これを焼成処理に供する前にリチウム源と混合され
る。混合されるリチウム源としては、Liを含有するも
のであれば特に制限はない。このようなものとして、例
えば、Li2CO3、LiNO 3、LiOH、LiOH・
2O、Li2O、有機リチウム化合物、及びリチウムハ
ロゲン化物等を挙げることができる。無論これらリチウ
ム源を複数種用いてもよい。これらリチウム源の中で好
ましいのは、LiOH・H2O、Li2CO3、CH3CO
OLi、LiNO3であり、特に好ましいのはLiOH
・H2Oである。合成する際には最終的に焼成工程が入
るので、NOx及びSOx等の有害物質を発生させない
ためにN及びS等は含まれない方が好ましい。
【0025】上記リチウム源の粒径としては、乾燥粉と
の混合性を上げるため、且つ電池性能を向上させるため
に平均粒子径で、通常500μm以下、好ましくは10
0μm以下、さらに好ましくは50μm以下、最も好ま
しくは20μm以下である。一方あまりに小さな粒子径
のものは、大気中での安定性が低いために平均粒子径
で、通常0.01μm以上、好ましくは0.1μm以
上、さらに好ましくは0.2μm以上、最も好ましくは
0.5μm以上である。
【0026】上記乾燥物とリチウム源は、通常混合して
混合粉とする。混合手法に特に制限はないが、一般的に
工業用として使用されている粉体混合装置を使用するの
が好ましい。混合する場合の系内の雰囲気としては空気
でも問題ないが、大気中の炭酸吸収を防ぐために不活性
ガス中で混合するのがより好ましい。混合する粉体の混
合組成比は、目的とするリチウムニッケル複合酸化物の
組成等に応じて適宜選択される。
【0027】上記混合粉は必要に応じて、さらに他の化
合物と混合することができる。例えば、前記スラリー又
は溶液中に他元素化合物を含有させない場合、当該スラ
リー又は溶液を乾燥後にリチウム化合物と混合した後、
さらに他元素化合物と混合することができる。またスラ
リー又は溶液中に一部の他元素化合物を含有させた場
合、当該スラリー又は溶液の乾燥後にリチウム化合物と
混合した後、さらに残余の他元素化合物を混合すること
ができる。この場合も、混合手法に特に制限はないが、
工業的に使用させる粉体混合装置を使用して混合するの
が均一性の点から好ましい。
【0028】得られた上記混合粉は、次いで焼成処理に
供される。焼成温度としては、原料として使用される遷
移金属、置換元素の種類によって異なるものの、通常、
500℃以上であり、また1000℃以下とするのが通
常である。温度が低すぎると、結晶性の良いリチウム遷
移金属複合酸化物を得るために長時間の焼成時間を要す
る傾向にある。また、温度が高すぎると、目的とするリ
チウム遷移金属複合酸化物以外の結晶相が生成するか、
あるいは欠陥が多いリチウム遷移金属複合酸化物を生成
する結果となり、二次電池とした際に容量の低下あるい
は充放電による結晶構造の崩壊による劣化を招くことが
ある。
【0029】一方、焼成の時間は温度によっても異なる
が、通常前述の温度範囲であれば30分以上、50時間
以下である。焼成時間が短すぎると結晶性の良いリチウ
ム遷移金属複合酸化物が得られにくくなり、また長すぎ
るのは実用的ではない。結晶欠陥が少ないリチウム遷移
金属複合酸化物を得るためには、焼成反応後、ゆっくり
と冷却することが好ましく、例えば5℃/min.以下
の冷却速度で徐冷することが好ましい。
【0030】焼成時の雰囲気は、製造する化合物の組成
や構造に応じて、空気等の酸素含有ガス雰囲気や、窒素
やアルゴン等の不活性ガス雰囲気とすることができる。
例えば、層状構造のリチウムマンガン複合酸化物を製造
する場合には真空中あるいは窒素やアルゴン等の不活性
雰囲気中で行うことが好ましく、LiCoO2系、Li
NiO2系、或いはスピネル型リチウムマンガン複合酸
化物等を製造する際には、少なくとも徐冷過程において
は、大気中あるいは酸素中等の酸素含有雰囲気中で行う
ことが好ましい。
【0031】焼成に使用する加熱装置は、上記の温度、
雰囲気を達成できるものであれば特に制限はなく、例え
ば箱形炉、管状炉、トンネル炉、ロータリーキルン等を
使用することができる。かくして得られたリチウム遷移
金属酸化物は、平均1次粒径としては、通常0.01μ
m以上、好ましくは0.02μm以上、更に好ましくは
0.1μm以上、通常30μm以下、好ましくは3μm
以下、更に好ましくは0.5μm以下である。また、平
均2次粒径は通常1μm以上、好ましくは4μm以上、
通常60μm以下である。さらに、窒素吸着による比表
面積が0.1〜5m2/gであることが好ましい。1次
粒子の大きさは、焼成温度、焼成時間等により制御する
ことが可能であり、これらの1つ以上を増加させること
により、1次粒子の粒子径を大きくすることができる。
2次粒子の粒子径は、噴霧乾燥工程における気液比等の
噴霧条件により制御することが可能である。比表面積は
1次粒子の粒径および2次粒子の粒径により制御するこ
とが可能であり、1次粒子の粒径及び/又は2次粒子の
粒径を大きくすることにより減少する。又、粉体充填密
度は、タップ密度(200回タップ後)で、通常は0.
80g/cc以上、好ましくは1.50g/cc以上で
ある。粉体充填密度は高ければ高いほど単位容積あたり
のエネルギー密度を大きくすることができるが、現実的
には3.00g/cc以下となる。
【0032】製造されるリチウム遷移金属酸化物として
は、例えば、リチウムニッケル複合酸化物、リチウムコ
バルト複合酸化物、リチウムマンガン複合酸化物等各種
のものが挙げられる。本発明の製造方法は、中でも、ス
ピネル型の構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を
製造するのに好適である。上記スピネル型リチウムマン
ガン複合酸化物の具体的な基本組成は、LiMn24
表すことができるが、リチウムとマンガンと酸素との比
は必ずしも厳密である必要はない。また、本発明におい
ては、スラリーに、周期表2A族元素の水酸化物が含有
される関係上、マンガンサイトの一部が該元素で置換さ
れていてもよい。
【0033】得られたリチウム遷移金属複合酸化物を活
物質として、電極さらには電池を作製することができ
る。例えば、電池の一例としては、正極、負極、電解質
を有するリチウム二次電池が挙げられる。具体的には、
正極と負極との間には電解質が存在し、かつ必要に応じ
てセパレーターが正極と負極が接触しないようにそれら
の間に配置された二次電池を挙げることができる。
【0034】正極は、例えば、本発明で得られたリチウ
ム遷移金属複合酸化物(正極活物質)とバインダーと必
要に応じて導電剤を有する合剤に、これらを均一に分散
させる為の溶媒を一定量で混合して塗料とした後、集電
体上に塗布・乾燥することのよって得ることができる。
ここで用いられる導電材としては、天然黒鉛、人造黒
鉛、アセチレンブラック等を挙げることができ、またバ
インダーとしてはポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフ
ルオロエチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリ
レート、ポリエチレン、ニトロセルロース等が、分散用
の溶媒としてはN−メチルピロリドン、テトラヒドロフ
ラン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。集電体の
材質としてはアルミニウム、ステンレス等が挙げられ
る。正極は、通常、集電体上に正極合剤層を形成後、通
常、ローラープレス、その他の手法により圧密する。
【0035】一方、負極としては、カーボン系材料(天
然黒鉛、熱分解炭素等)をCu等の集電体上に塗布した
もの、或いはリチウム金属箔、リチウム−アルミニウム
合金等が使用できる。リチウム二次電池に使用する電解
質は非水電解液であり、通常電解塩を非水系溶媒に溶解
してなる。電解塩としてはLiClO4、LiAsF6
LiPF6、LiBF4、LiBr、LiCF3SO3等の
リチウム塩が挙げられる。また、非水系溶媒としては、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチル
カーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカー
ボネート、ブチレンカーボネート等が挙げられる。これ
ら電解塩や非水系溶媒は単独で用いても良いし、2種類
以上を混合して用いても良い。
【0036】電池に用いられるセパレーターとしては、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエステル等の高分子、又はガラス繊維等の
不織布フィルター、或いはガラス繊維と高分子繊維の複
合不織布フィルター等を挙げることができる。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に説明する
が、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例
に制約されるものではない <実施例>Mn23、Mg(OH)2をそれぞれ最終的
なスピネル型リチウムマンガン複合酸化物中の組成で、
Mn:Mg=1.94:0.06(モル比)となるよう
に秤量し、これに純水を加えて固形分濃度30重量%の
スラリーを調整した。このスラリーを攪拌しながら、循
環式媒体攪拌型湿式粉砕機(ダイノーミルKDL−A
型、シンマルエンタープライゼス社製)を用いて、スラ
リー中の固形分の平均粒子径が0.3μm程度になるま
で粉砕した。300mlポットを用い、粉砕時間は6時
間であった。このスラリーの粘度をBM型粘度計(トキ
メック社製)により測定した。測定は室温大気中で行
い、特定の金属製ローターを装置本体の回転軸に固定
し、該ローターをスラリー液面下に浸し、回転軸を回転
させてローターにかかる抵抗力(捻れの力)により粘度
を算出した。その結果、初期粘度は1900mPa・
s、30日後の粘度は1800mPa・sで、粘度変化
率は95%であった。これにより、粘度が非常に高い水
準でもスラリー粘度の経時変化が小さく安定して保存で
きることが確認できた。このスラリーを噴霧乾燥に適し
た粘度まで水で希釈した後、二流体ノズル型スプレード
ライヤー(L−8型スプレードライヤー、大川原化工機
社製)を用いて噴霧乾燥を行った。この時の乾燥ガス導
入量は45m3/min、乾燥ガス入り口温度は90℃
とした。
【0038】乾燥された造粒粒子はサイクロンで捕集し
た後、平均粒径20μm以下のLiOH・H2OをL
i:Mn=1.04:1.96(モル比)の組成となる
ような割合で均一に混合した。850℃で10時間焼成
した。その結果、平均粒子径9.8μm、最大粒径26
μmのほぼ球状の造粒粒子が得られた。平均粒子径は、
レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−920
型粒度分布測定装置、堀場製作所製)を用いて求めた。
測定は室温大気中で行い、焼成物粉末を0.2%ヘキサ
メタリン酸ナトリウム水溶液に超音波分散及び攪拌によ
り分散させ、透過率を70%〜95%の間に調節し、測
定を行った。粉末X線回折を測定したところ、立方晶の
スピネル型リチウムマンガン複合酸化物の構造を有して
いることが確認された。この粉末10gを25mlのガ
ラス製メスシリンダーに入れ、200回タップした後の
粉体充填密度(タップ密度)を測定した結果、1.8g
/ccであった。 <比較例>原料の水酸化マグネシウムMg(OH)2
酸化マグネシウムMgOに置き換えた以外は、実施例3
と同様にした。初期粘度は250mPa・s、30日後
の粘度は700mPa・sで、粘度変化率は280%で
あった。これにより増粘が激しいことが確認できた。焼
成品は、平均粒子径10.5μm、最大粒径30μmの
ほぼ球状の造粒粒子が得られた。粉末X線回折を測定し
たところ、立方晶のスピネル型リチウムマンガン複合酸
化物の構造を有していることが確認された。この粉末1
0gを25mlのガラス製メスシリンダーに入れ、20
0回タップした後の粉体充填密度(タップ密度)を測定
した結果、1.6g/ccであった。 <電池評価試験例>以下の方法で本発明の実施例及び比
較例の電池評価を行った。 正極の作製と容量確認及びレート試験 得られた正極活物質を75重量%、アセチレンブラック
20重量%、ポリテトラフルオロエチレンパウダー5重
量%の割合で秤量したものを乳鉢で十分混合し、薄くシ
ート状にしたものを9mmφ、12mmφのポンチを用
いて打ち抜いた。この際、全体重量は各々約8mg、約
18mgになるように調整した。これをAlのエキスパ
ンドメタルに圧着して正極とした。ここで、Li金属を
対極としてコインセルを組んだ場合には9mmφに打ち
抜いた正極を使用し、炭素材料を活物質とする負極を対
極としてコインセルを組んだ場合には12mmφに打ち
抜いた正極を使用した。
【0039】9mmφに打ち抜いた前記正極を試験極と
し、Li金属を対極としてコインセルを組んだ。これ
に、0.5mA/cm2の定電流充電、即ち正極からリ
チウムイオンを放出させる反応を上限4.35Vで行
い、ついで0.5mA/cm2の定電流放電、即ち正極
にリチウムイオンを吸蔵させる反応を下限3.2Vで行
った際の正極活物質単位重量当たりの初期充電容量、初
期放電容量を求めた。
【0040】さらに継続して、前記電圧範囲でレート評
価のための定電流充放電を行った。条件としては25℃
の下で定電流充電を0.5mA/cm2で一定とし、定
電流放電を0.5、1、3、5、7、9、11mA/c
2の順に行うという操作を行った。 負極の作製と容量確認 負極活物質としての平均粒径約8〜10μmの黒鉛粉末
(d002=3.35Å)と、バインダーとしてのポリ
フッ化ビニリデンとを重量比で92.5:7.5の割合
で秤量し、これをN−メチルピロリドン溶液中で混合
し、負極合剤スラリーとした。このスラリーを20μm
の厚さの銅箔の片面に塗布し、乾燥して溶媒を蒸発させ
た後、12mmφに打ち抜き、0.5ton/cm2
プレス処理をしたものを負極とした。 コインセルの組立 コイン型セルを使用して、電池性能を評価した。即ち、
正極缶の上に正極を置き、その上にセパレータとして厚
さ25μmの多孔性ポリエチレンフィルムを置き、ポリ
プロピレン製ガスケットで押さえた後、負極を置き、厚
み調整用のスペーサーを置いた後、非水電解液溶液とし
て、1mol/Lの六フッ化リン酸リチウム(LiPF
6)を溶解させたエチレンカーボネート(EC)とジエ
チルカーボネート(DEC)の体積分率3:7の混合溶
媒を電解液として用い、これを電池内に加えて十分しみ
込ませた後、負極缶をのせ電池を封口した。なおこの
時、正極活物質の重量は負極活物質重量に対して、容量
計算でほぼ1.2倍となるように設定した。 サイクル試験 このように得られた電池の高温特性を比較するため、電
池の1時間率電流値、即ち1Cを 1C[mA]=対極リチウム初回放電容量×正極活物質重
量[g] と設定し、以下の試験を行った。
【0041】まず室温で定電流0.2C充放電2サイク
ル及び定電流1C充放電1サイクルを行い、次に50℃
の高温で定電流0.2C充放電1サイクル、ついで定電
流1C充放電100サイクルの試験を行った。なお充電
上限は4.2V、下限電圧は3.0Vとした。この時5
0℃での1C充放電100サイクル試験部分の1サイク
ル目放電容量に対する、100サイクル目の放電容量の
割合を高温サイクル容量維持率とし、この値で電池の高
温特性を比較した。
【0042】上記電池評価試験の結果、実施例で得られ
た正極材料の電池性能は、比較例で得られた正極材料の
電池性能とほぼ同等の遜色ない性能であることが判っ
た。また、実施例及び比較例で用いたスラリー粘度変化
率のデータと得られたリチウム遷移金属複合酸化物のタ
ップ密度を表−1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、保存安定性が格段に改
善されたスラリーを得ることが可能である。またこのよ
うな保存安定性の高いスラリーから、充填密度が高く、
電池性能的にも遜色ないリチウム遷移金属複合酸化物を
安価に、大量に生産することが可能である。また、この
ように充填密度が高められたリチウム遷移金属複合酸化
物をリチウムイオン二次電池の正極活物質として使用す
ることにより、単位容積当たりのエネルギー密度が向上
し、同じ大きさの電池の場合には高容量の電池が得ら
れ、又同じエネルギー容量であれば、より小型化された
電池を得ることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G048 AA04 AA05 AB01 AB06 AC06 AD04 AE05 AE06 AE08 5H029 AJ03 AJ14 AK03 AL06 AL07 AL12 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ02 CJ08 EJ04 EJ12 HJ05 HJ08 HJ10 5H050 AA08 AA19 BA16 BA17 CA07 CA08 CA09 CB07 CB08 CB12 EA10 EA24 GA02 GA10 HA05 HA08 HA10 HA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遷移金属源、周期表2A族元素の水酸化
    物、及び分散媒を含有するスラリーを噴霧乾燥し、次い
    で得られた乾燥物とリチウム源とを焼成することを特徴
    とするリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 周期表2A族元素がマグネシウムである
    ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 スラリー中の固形分の平均粒子径が2μ
    m以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 下記条件で測定した、噴霧乾燥に供され
    る状態でのスラリーの粘度と、該スラリーを室温大気中
    で30日保存した後に再度下記条件で測定した該スラリ
    ーの粘度との、下記式で表される粘度変化率が80%〜
    120%の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれか1つに記載のスラリーを用いた、リチウム遷
    移金属複合酸化物の製造方法。但し、室温大気中とは気
    温10℃〜35℃、湿度20%〜80%の環境を示す。 【数1】粘度変化率[%]={(室温大気中で30日保存
    後のスラリー粘度)/(噴霧乾燥に供される状態でのス
    ラリー粘度)}×100
  5. 【請求項5】 リチウム化合物が、Li2CO3、LiN
    3、LiOH、LiOH・H2O、Li2O、有機リチ
    ウム化合物、及びリチウムハロゲン化物からなる群から
    選ばれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1
    つに記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 遷移金属化合物がマンガン含有化合物で
    あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 マンガン含有化合物が、Mn34、Mn
    23、MnO2、MnOOH、MnCO3、Mn(N
    32、MnSO4、有機マンガン化合物、マンガン水
    酸化物、及びマンガンハロゲン化物からなる群から選ば
    れることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 噴霧乾燥に当たり、液滴を環状に噴霧さ
    せることを特徴とする請求項8に記載のリチウム遷移金
    属複合酸化物の製造方法。
  9. 【請求項9】 得られるリチウム遷移金属酸化物の平均
    粒子径を1〜50μmとすることを特徴とする請求項1
    乃至8のいずれか1つに記載のリチウム遷移金属複合酸
    化物の製造方法。
  10. 【請求項10】 得られるリチウム遷移金属酸化物のタ
    ップ密度が1.0g/cc〜2.5g/ccの範囲にあ
    ることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記
    載のリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法。
JP2002100545A 2002-04-02 2002-04-02 リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法 Pending JP2003297358A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002100545A JP2003297358A (ja) 2002-04-02 2002-04-02 リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002100545A JP2003297358A (ja) 2002-04-02 2002-04-02 リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003297358A true JP2003297358A (ja) 2003-10-17

Family

ID=29388433

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002100545A Pending JP2003297358A (ja) 2002-04-02 2002-04-02 リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003297358A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012544A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 水系電解液リチウム二次電池
JP2007005238A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Mitsubishi Chemicals Corp 噴霧乾燥粉体の水分濃度制御方法及びそのリチウム二次電池への利用
JP2007095571A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Seimi Chem Co Ltd リチウム含有複合酸化物の製造方法
CN100339310C (zh) * 2006-02-27 2007-09-26 新乡市中科科技有限公司 尖晶石结构锂锰氧化物的制备方法
WO2008018634A1 (fr) * 2006-08-09 2008-02-14 Kanto Denka Kogyo Co., Ltd. Manganate de lithium spinelle, procédé servant à produire celui-ci, matière active d'électrode positive utilisant le manganate de lithium spinelle et batterie à électrolyte non aqueux
CN102945953A (zh) * 2012-08-29 2013-02-27 广州市香港科大霍英东研究院 高温型长寿命锂离子电池正极材料LiMn2-x-yMIxMIIyO4的制备方法
KR20190036976A (ko) * 2017-09-28 2019-04-05 주식회사 엘지화학 전극 슬러리의 공정성 예측 및 선정 방법

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006012544A (ja) * 2004-06-24 2006-01-12 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 水系電解液リチウム二次電池
JP2007005238A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Mitsubishi Chemicals Corp 噴霧乾燥粉体の水分濃度制御方法及びそのリチウム二次電池への利用
JP2007095571A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Seimi Chem Co Ltd リチウム含有複合酸化物の製造方法
CN100339310C (zh) * 2006-02-27 2007-09-26 新乡市中科科技有限公司 尖晶石结构锂锰氧化物的制备方法
WO2008018634A1 (fr) * 2006-08-09 2008-02-14 Kanto Denka Kogyo Co., Ltd. Manganate de lithium spinelle, procédé servant à produire celui-ci, matière active d'électrode positive utilisant le manganate de lithium spinelle et batterie à électrolyte non aqueux
JP2008041577A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Kanto Denka Kogyo Co Ltd スピネル型マンガン酸リチウム及びその製造方法、並びにスピネル型マンガン酸リチウムを使用する正極活物質及び非水電解質電池
CN102945953A (zh) * 2012-08-29 2013-02-27 广州市香港科大霍英东研究院 高温型长寿命锂离子电池正极材料LiMn2-x-yMIxMIIyO4的制备方法
KR20190036976A (ko) * 2017-09-28 2019-04-05 주식회사 엘지화학 전극 슬러리의 공정성 예측 및 선정 방법
KR102454481B1 (ko) * 2017-09-28 2022-10-12 주식회사 엘지에너지솔루션 전극 슬러리의 공정성 예측 및 선정 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4175026B2 (ja) リチウム遷移金属複合酸化物及びリチウム二次電池用正極材料の製造方法、リチウム二次電池用正極、並びにリチウム二次電池
JP4092950B2 (ja) リチウムニッケルマンガン複合酸化物の製造方法
JP2003092108A (ja) リチウム二次電池用正極材料、リチウム二次電池用正極及びリチウム二次電池
JP7203610B2 (ja) リチウムイオンバッテリーのカソード材料を作製する方法
JP5132307B2 (ja) リチウム二次電池正極用のリチウム含有複合酸化物の製造方法
JP2005347134A (ja) リチウムイオン二次電池用正極活物質の製造方法
JP4735617B2 (ja) リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法
KR20110044936A (ko) 리튬 이온 전지용 리튬 망간 복합 산화물의 제조 방법, 그 제조 방법에 의하여 제조된 리튬 이온 전지용 리튬 망간 복합 산화물, 및 이를 포함하는 리튬 이온 이차 전지
JP2002338250A (ja) 層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物の製造方法
JP2006151707A (ja) リチウム遷移金属複合酸化物製造用水酸化リチウム無水物、並びにその製造方法、およびそれを用いたリチウム遷移金属複合酸化物の製造方法
JP3870846B2 (ja) 層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物
JP4144317B2 (ja) リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法
JP4605175B2 (ja) リチウムニッケルマンガン複合酸化物の製造方法
JP4032624B2 (ja) リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法
JP2001015108A (ja) リチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法、並びにリチウム二次電池
JP2001146426A (ja) リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びこれを用いたリチウムイオン二次電池
JP2003297358A (ja) リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法
JP2001206722A (ja) リチウムマンガン複合酸化物、リチウム二次電池用正極材料、正極、及びリチウム二次電池、並びにリチウムマンガン複合酸化物の製造方法
JP2003183029A (ja) リチウム遷移金属複合酸化物の精製方法
JP2005038629A (ja) リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極及びそれを用いたリチウム二次電池
JP2004155631A (ja) 非水リチウム二次電池用のリチウムマンガン系複酸化物粒子、その製造方法及び非水リチウム二次電池
JP4654488B2 (ja) リチウムイオン二次電池用正極材料、これを用いた正極及び電池
JP5050302B2 (ja) 層状リチウムニッケルマンガン複合酸化物
JP4032784B2 (ja) リチウム遷移金属複合酸化物の製造方法
JP2003267732A (ja) リチウムニッケル複合酸化物の製造方法