JP2003294756A - 生化学解析システム - Google Patents

生化学解析システム

Info

Publication number
JP2003294756A
JP2003294756A JP2002096114A JP2002096114A JP2003294756A JP 2003294756 A JP2003294756 A JP 2003294756A JP 2002096114 A JP2002096114 A JP 2002096114A JP 2002096114 A JP2002096114 A JP 2002096114A JP 2003294756 A JP2003294756 A JP 2003294756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biochemical analysis
analysis unit
carrier
solution
stimulable phosphor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002096114A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4038066B2 (ja
Inventor
Katsuaki Muraishi
勝明 村石
Hitoshi Shimizu
清水  仁
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2002096114A priority Critical patent/JP4038066B2/ja
Publication of JP2003294756A publication Critical patent/JP2003294756A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4038066B2 publication Critical patent/JP4038066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 きわめて効率的に、かつ、再現性よく、生化学
解析用ユニットに、放射線データや、蛍光テ゛ータあるいは化
学発光テ゛ータを記録し、生化学解析用ユニットに記録された
放射線テ゛ータを、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に転
写し、生化学解析用ユニットに記録された蛍光テ゛ータあるい
は化学発光データを読み取って、生化学解析用テ゛ータを生成
し、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に記録された
放射線テ゛ータを読み取って、生化学解析用テ゛ータを生成するこ
とができる生化学解析システムを提供する。 【解決手段】 特異的結合物質を含む複数の吸着性領域
4が、互いに離間して、形成された複数の生化学解析用
ユニット1がセットされた生化学解析用ユニットキャリ
ア6を受け入れ、生化学解析用ユニットキャリアにセッ
トされた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領
域に、標識物質を含む溶液を供給し、生化学解析用ユニ
ットキャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニッ
トの複数の吸着性領域を、標識物質によって、選択的に
標識する反応装置35を備えたことを特徴とする生化学
解析システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学解析システ
ムに関するものであり、さらに詳細には、きわめて効率
的に、かつ、再現性よく、生化学解析用ユニットに、放
射線データや、蛍光データあるいは化学発光データを記
録し、生化学解析用ユニットに記録された放射線データ
を、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に転写し、生
化学解析用ユニットに記録された蛍光データあるいは化
学発光データを読み取って、生化学解析用データを生成
し、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に記録された
放射線データを読み取って、生化学解析用データを生成
することができる生化学解析システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】また、光が照射されると、光のエネルギー
を吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長域の
電磁波を用いて励起すると、照射された光のエネルギー
の量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽性
蛍光体を、光の検出材料として用い、蛋白質、遺伝子配
列などの固定された高分子を、化学発光物質と接触し
て、化学発光を生じさせる標識物質により、選択的に標
識し、標識物質によって選択的に標識された高分子と、
化学発光物質とを接触させて、化学発光物質と標識物質
との接触によって生ずる可視光波長域の化学発光を、蓄
積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれ
ている輝尽性蛍光体に蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル信号を生成し、データ処理を施
して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルムな
どの記録材料上に、データを再生するように構成された
化学発光解析システムが知られている(たとえば、米国
特許第5,028,793号、英国特許出願公開GB第
2,246,197Aなど。)。
【0004】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するこれらのシステムは、写真フイルムを用い
る場合とは異なり、現像処理という化学的処理が不必要
であるだけでなく、得られたディジタルデータにデータ
処理を施すことにより、所望のように、解析用データを
再生し、あるいは、コンピュータによる定量解析が可能
になるという利点を有している。
【0005】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0006】また、同様に、蛋白質や核酸などの特異的
結合物質をメンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニ
ットに固定し、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質を、特異的結合物質に特異的に結合させて、
選択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された
特異的結合物質と生体由来の物質の結合体と化学発光基
質とを接触させて、化学発光基質と標識物質との接触に
よって生ずる可視光波長域の化学発光を、光電的に検出
して、ディジタル信号を生成し、画像処理を施して、C
RTなどの表示手段あるいは写真フィルムなどの記録材
料上に、化学発光画像を表示して、遺伝子情報などの生
体由来の物質に関する情報を得るようにした化学発光解
析システムも知られている。
【0007】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッター装置を用いて、滴下
して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0008】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ター装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポット
を形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽
出、単離などによって、生体から採取され、あるいは、
さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生
体由来の物質であって、放射性標識物質によって標識さ
れた物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特
異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレイを、
輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、
しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性
蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出して、生
化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解析する
放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システムも開
発されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】マイクロアレイ解析シ
ステムやマクロアレイ解析システムにおいては、メンブ
レンフィルタなどの生化学解析用ユニットの表面の異な
る位置に、特異的結合物質を含む溶液を滴下して、多数
のスポット状領域を形成し、放射性標識物質、蛍光物
質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質などによって標識された生体由来の
物質を、スポット状領域に含まれている特異的結合物質
にハイブリダイズさせて、特異的結合物質を選択的に標
識し、多数のスポット状領域に選択的に含まれている放
射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層を露光し、露光された輝尽性蛍光体層を、励起光
によって走査して、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽
性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
を光電的に検出して、生化学解析用データを生成し、あ
るいは、多数のスポット状領域を、励起光によって走査
して、多数のスポット状領域に選択的に含まれている蛍
光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的
に検出して、生化学解析用データを生成し、あるいは、
多数のスポット状領域に選択的に含まれている標識物質
を化学発光基質と接触させ、標識物質から放出される化
学発光を光電的に検出して、生化学解析用データを生成
することが要求されている。
【0010】特異的結合物質と生体由来の物質をハイブ
リダイズさせる場合、従来は、ユーザーが、手作業で、
特異的結合物質を含む多数のスポット状領域が形成され
たメンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニットを、
ハイブリダイゼーションバッグ内に入れ、ハイブリダイ
ゼーションバッグ内に、放射性標識物質、蛍光物質、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質などによって標識された生体由来の物質を
含むハイブリダイゼーション反応溶液を加え、ハイブリ
ダイゼーションバッグに振動を加えて、生体由来の物質
を、対流あるいは拡散によって移動させて、特異的結合
物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせ、生化学解
析用ユニットをハイブリダイゼーションバッグから取り
出して、洗浄溶液が満たされた容器内に入れ、洗浄する
のが一般であった。
【0011】しかしながら、ユーザーが、手作業で、生
化学解析用ユニットを、ハイブリダイゼーションバッグ
内に入れて、ハイブリダイゼーション反応溶液を加え、
ハイブリダイゼーションバッグに振動を加えて、特異的
結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせる場合
には、ハイブリダイゼーション反応溶液を、特異的結合
物質を含む多数のスポット状領域に、均一に接触させる
ことは困難であり、したがって、効率的に、特異的結合
物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせることがで
きないという問題があった。
【0012】さらに、ユーザーが、手作業で、生化学解
析用ユニットを、ハイブリダイゼーションバッグ内に入
れて、ハイブリダイゼーション反応溶液を加え、ハイブ
リダイゼーションバッグに振動を加えて、特異的結合物
質と生体由来の物質をハイブリダイズさせ、生化学解析
用ユニットをハイブリダイゼーションバッグから取り出
して、洗浄溶液が満たされた容器内に入れ、洗浄する場
合には、ユーザーによって、ハイブリダイゼーションの
結果がばらつき、再現性が低下することは避けられず、
また、同じユーザーであっても、再現性が低下するおそ
れがあるという問題があった。
【0013】メンブレンフィルタなどの生化学解析用ユ
ニットに、抗原あるいは抗体を固定し、抗原抗体反応に
よって、固定された抗原あるいは抗体に、抗体あるいは
抗原を結合させる場合のように、リガンドとリセプター
を会合反応させる場合には、同様の問題があり、さら
に、メンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニットに
固定されたターゲットDNAに、ジゴキシゲニンなどの
ハプテンによって標識されたプローブDNAをハイブリ
ダイズさせ、さらに、化学発光基質と接触させることに
よって化学発光を生じさせる酵素によって標識されたジ
ゴキシゲニンなどのハプテンに対する抗体や、蛍光基質
と接触することによって、蛍光物質を生じさせる性質を
有する酵素によって標識されたジゴキシゲニンなどのハ
プテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、プロー
ブDNAを標識しているハプテンに結合させて、ターゲ
ットDNAを標識する場合にも、同様の問題があった。
【0014】また、ハイブリダイゼーション反応には、
数時間ないし十数時間を要し、メンブレンフィルタなど
の生化学解析用ユニットの多数のスポット状領域に含ま
れている特異的結合物質に、放射性標識物質によって標
識された生体由来の物質をハイブリダイズさせて、特異
的結合物質を選択的に標識して得た生化学解析用ユニッ
トを、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に密着させ
て、生化学解析用ユニットの多数のスポット状領域に選
択的に含まれている放射性標識物質によって、蓄積性蛍
光体シートの輝尽性蛍光体層を露光する場合にも、露光
操作に、数時間ないし十数時間を要するため、生化学解
析用ユニットに、放射線データや、蛍光データあるいは
化学発光データを記録し、生化学解析用ユニットに記録
された放射線データを、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層に転写し、生化学解析用ユニットに記録された蛍
光データあるいは化学発光データを読み取って、生化学
解析用データを生成し、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層に記録された放射線データを読み取って、生化学
解析用データを生成するまでに、膨大な時間を要し、し
たがって、ユーザーが、ハイブリダイゼーション反応
や、露光操作、放射線データや、蛍光データあるいは化
学発光データの読み取り操作を管理することはきわめて
煩雑であり、非効率であった。
【0015】したがって、本発明は、きわめて効率的
に、かつ、再現性よく、生化学解析用ユニットに、放射
線データや、蛍光データあるいは化学発光データを記録
し、生化学解析用ユニットに記録された放射線データ
を、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に転写し、生
化学解析用ユニットに記録された蛍光データあるいは化
学発光データを読み取って、生化学解析用データを生成
し、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に記録された
放射線データを読み取って、生化学解析用データを生成
することができる生化学解析システムを提供することを
目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
それぞれが、特異的結合物質を含む複数の吸着性領域
が、互いに離間して、形成された複数の生化学解析用ユ
ニットがセットされた生化学解析用ユニットキャリアを
受け入れ、前記生化学解析用ユニットキャリアにセット
された前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数の吸
着性領域に、標識物質を含む溶液を供給し、前記生化学
解析用ユニットキャリアにセットされた前記複数の生化
学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域を、前記標識
物質によって、選択的に標識する反応装置を備えたこと
を特徴とする生化学解析システムによって達成される。
【0017】本発明によれば、生化学解析システムは、
それぞれが、特異的結合物質を含む複数の吸着性領域
が、互いに離間して、形成された複数の生化学解析用ユ
ニットがセットされた生化学解析用ユニットキャリアを
受け入れ、生化学解析用ユニットキャリアにセットされ
た複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、
標識物質を含む溶液を供給し、生化学解析用ユニットキ
ャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複
数の吸着性領域を、標識物質によって、選択的に標識す
る反応装置を備えているから、きわめて効率的に、か
つ、再現性よく、生化学解析用ユニットに、放射線デー
タや、蛍光データあるいは化学発光データを記録するこ
とが可能になる。
【0018】また、本発明によれば、生化学解析用ユニ
ットキャリアに、複数の生化学解析用ユニットがセット
され、反応装置によって、生化学解析用ユニットキャリ
アにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域に、同時に、標識物質を含む溶液が供給さ
れ、生化学解析用ユニットキャリアにセットされた複数
の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域が、標識物
質によって、選択的に標識されるから、きわめて効率的
に、生化学解析用ユニットに、放射線データや、蛍光デ
ータあるいは化学発光データを記録することが可能にな
る。
【0019】本発明において、標識物質を含む溶液と
は、放射性標識物質によって標識された生体由来の物質
を含む溶液、蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質を含む溶液、化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質によって
標識された生体由来の物質を含む溶液、放射性標識物質
によって標識された生体由来の物質、蛍光色素などの蛍
光物質によって標識された生体由来の物質、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質によって標識された生体由来の物質およびハプテン
によって標識された生体由来の物質のうち、2以上の生
体由来の物質を含む溶液、ハプテンによって標識された
生体由来の物質を含む溶液、酵素によって標識されたハ
プテンに対する抗体を含む溶液ならびに化学発光基質を
含む溶液を包含するものである。
【0020】本発明において、ハプテン/抗体の組合わ
せの例としては ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン抗
体、テオフィリン/抗テオフィリン抗体、フルオロセイ
ン/抗フルオロセイン抗体などをあげることができる。
また、ハプテン/抗体ではなく、ビオチン/アヴィジン
や抗原/抗体などの組合わせを利用することも可能であ
る。
【0021】本発明の好ましい実施態様においては、前
記反応装置が、前記生化学解析用ユニットキャリアにセ
ットされた前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数
の吸着性領域に、放射性標識物質によって標識された溶
液を供給し、前記生化学解析用ユニットキャリアにセッ
トされた前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数の
吸着性領域を、前記放射性標識物質によって、選択的に
標識して、前記生化学解析用ユニットキャリアにセット
された前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数の吸
着性領域に、放射線データを記録可能に構成され、生化
学解析システムが、さらに、前記生化学解析用ユニット
キャリアにセットされた前記複数の生化学解析用ユニッ
トに対応する位置に、輝尽性蛍光体層が形成された複数
の蓄積性蛍光体シートが固定された蓄積性蛍光体シート
キャリアを、前記生化学解析用ユニットキャリアに重ね
合わせて、前記生化学解析用ユニットキャリアと前記蓄
積性蛍光体シートキャリアのキャリア集積体を形成する
キャリア集積部と、前記キャリア集積部によって形成さ
れた前記生化学解析用ユニットキャリアと前記蓄積性蛍
光体シートキャリアの前記キャリア集積体を保持するス
タッカを有する露光装置と、前記生化学解析用ユニット
キャリアを、前記反応装置から、前記露光装置に搬送す
る生化学解析用ユニット搬送手段を備え、前記スタッカ
が、複数の前記積層体を、重畳状態で、保持可能に構成
されている。
【0022】本発明の好ましい実施態様によれば、反応
装置が、生化学解析用ユニットキャリアにセットされた
複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、放
射性標識物質によって標識された溶液を供給し、生化学
解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生化学解
析用ユニットの複数の吸着性領域を、放射性標識物質に
よって、選択的に標識して、生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域に、放射線データを記録可能に構成され、
生化学解析システムが、さらに、生化学解析用ユニット
キャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニットに
対応する位置に、輝尽性蛍光体層が形成された複数の蓄
積性蛍光体シートが固定された蓄積性蛍光体シートキャ
リアを、生化学解析用ユニットキャリアに重ね合わせ
て、生化学解析用ユニットキャリアと蓄積性蛍光体シー
トキャリアのキャリア集積体を形成するキャリア集積部
と、キャリア集積部によって形成された生化学解析用ユ
ニットキャリアと蓄積性蛍光体シートキャリアのキャリ
ア集積体を保持するスタッカを有する露光装置と、生化
学解析用ユニットキャリアを、反応装置から、露光装置
に搬送する生化学解析用ユニット搬送手段を備えている
から、生化学解析用ユニットキャリアにセットされた複
数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域を、放射
性標識物質によって、選択的に標識して、生化学解析用
ユニットキャリアにセットされた複数の生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域に、放射線データを記録し、
生化学解析用ユニット搬送手段によって、生化学解析用
ユニットキャリアを、反応装置から、露光装置のキャリ
ア集積部に搬送して、生化学解析用ユニットキャリアに
セットされた複数の生化学解析用ユニットに対応する位
置に、輝尽性蛍光体層が形成された複数の蓄積性蛍光体
シートが固定された蓄積性蛍光体シートキャリアを、生
化学解析用ユニットキャリアに重ね合わせて、生化学解
析用ユニットキャリアと蓄積性蛍光体シートキャリアの
キャリア集積体を形成し、生化学解析用ユニットキャリ
アにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域と、蓄積性蛍光体シートキャリアに固定され
た対応する蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層とが密
着された状態で、スタッカ内で、保持することにより、
生化学解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生
化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、選択的に含
まれている放射性標識物質によって、自動的に、蓄積性
蛍光体シートキャリアに固定された対応する蓄積性蛍光
体シートの輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽性蛍光体
を露光して、生化学解析用ユニットキャリアにセットさ
れた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に
記録されている放射線データを、蓄積性蛍光体シートキ
ャリアに固定された対応する蓄積性蛍光体シートの輝尽
性蛍光体層に転写することができ、ハイブリダイゼーシ
ョン反応や、露光操作を、ユーザーが管理することが必
要なくなり、生化学解析を大幅に効率化することが可能
になる。
【0023】さらに、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、露光装置のスタッカが、複数の積層体を、重畳状態
で、保持可能に構成されているから、複数の蓄積性蛍光
体シートキャリアに固定されている複数の蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層を、平行して、複数の生化学解
析用ユニットキャリアにセットされている対応する生化
学解析用ユニットの複数の吸着性領域に選択的に含まれ
ている放射性標識物質によって、露光して、複数の蓄積
性蛍光体シートキャリアに固定されている複数の蓄積性
蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に、放射線データを記録
することが可能になり、したがって、ハイブリダイゼー
ション反応などの反応効率を向上させることによって、
生化学解析に要する時間を、全体として、短縮化するこ
とができるから、生化学解析の効率を向上させることが
可能になる。
【0024】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記反応装置が、前記生化学解析用ユニットキャリ
アにセットされた前記複数の生化学解析用ユニットの前
記複数の吸着性領域に、化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質によって標識さ
れた溶液を供給し、前記生化学解析用ユニットキャリア
にセットされた前記複数の生化学解析用ユニットの前記
複数の吸着性領域を、前記化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質によって、選
択的に標識して、前記生化学解析用ユニットキャリアに
セットされた前記複数の生化学解析用ユニットの前記複
数の吸着性領域に、化学発光データを記録し、前記生化
学解析用ユニットキャリアにセットされた前記複数の生
化学解析用ユニットの化学発光データが記録された前記
複数の吸着性領域に、化学発光基質を含む溶液を供給可
能に構成され、生化学解析システムが、さらに、前記生
化学解析用ユニットキャリアにセットされた前記複数の
生化学解析用ユニットに対応する位置に、輝尽性蛍光体
層が形成された複数の蓄積性蛍光体シートが固定された
蓄積性蛍光体シートキャリアを、前記生化学解析用ユニ
ットキャリアに重ね合わせて、前記生化学解析用ユニッ
トキャリアと前記蓄積性蛍光体シートキャリアのキャリ
ア集積体を形成するキャリア集積部と、前記キャリア集
積部によって形成された前記生化学解析用ユニットキャ
リアと前記蓄積性蛍光体シートキャリアの前記キャリア
集積体を保持するスタッカを有する露光装置と、前記生
化学解析用ユニットキャリアを、前記反応装置から、前
記露光装置に搬送する生化学解析用ユニット搬送手段を
備え、前記スタッカが、複数の前記積層体を、重畳状態
で、保持可能に構成されている。
【0025】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
反応装置が、生化学解析用ユニットキャリアにセットさ
れた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域
に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された溶液を供給し、
生化学解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生
化学解析用ユニットの複数の吸着性領域を、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質によって、選択的に標識して、生化学解析用ユニッ
トキャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニット
の複数の吸着性領域に、化学発光データを記録し、生化
学解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生化学
解析用ユニットの化学発光データが記録された複数の吸
着性領域に、化学発光基質を含む溶液を供給可能に構成
され、生化学解析システムが、さらに、生化学解析用ユ
ニットキャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニ
ットに対応する位置に、輝尽性蛍光体層が形成された複
数の蓄積性蛍光体シートが固定された蓄積性蛍光体シー
トキャリアを、生化学解析用ユニットキャリアに重ね合
わせて、生化学解析用ユニットキャリアと蓄積性蛍光体
シートキャリアのキャリア集積体を形成するキャリア集
積部と、キャリア集積部によって形成された生化学解析
用ユニットキャリアと蓄積性蛍光体シートキャリアのキ
ャリア集積体を保持するスタッカを有する露光装置と、
生化学解析用ユニットキャリアを、反応装置から、露光
装置に搬送する生化学解析用ユニット搬送手段を備え、
スタッカが、複数の積層体を、重畳状態で、保持可能に
構成されているから、生化学解析用ユニットキャリアに
セットされた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着
性領域を、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって、選択的に標識し
て、生化学解析用ユニットキャリアにセットされた複数
の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、化学発
光データを記録し、さらに、生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの化学
発光データが記録された複数の吸着性領域に、化学発光
基質を含む溶液を供給して、生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域から、選択的に、化学発光を放出させ、生
化学解析用ユニット搬送手段によって、生化学解析用ユ
ニットキャリアを、反応装置から、露光装置のキャリア
集積部に搬送して、生化学解析用ユニットキャリアにセ
ットされた複数の生化学解析用ユニットに対応する位置
に、輝尽性蛍光体層が形成された複数の蓄積性蛍光体シ
ートが固定された蓄積性蛍光体シートキャリアを、生化
学解析用ユニットキャリアに重ね合わせて、生化学解析
用ユニットキャリアと蓄積性蛍光体シートキャリアのキ
ャリア集積体を形成し、生化学解析用ユニットキャリア
にセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域と、蓄積性蛍光体シートキャリアに固定された
対応する蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層とが密着
された状態で、スタッカ内で、保持することにより、生
化学解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生化
学解析用ユニットの複数の吸着性領域から、選択的に、
放出されている化学発光によって、自動的に、蓄積性蛍
光体シートキャリアに固定された対応する蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽性蛍光体を
露光して、生化学解析用ユニットキャリアにセットされ
た複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に記
録されている化学発光データを、蓄積性蛍光体シートキ
ャリアに固定された対応する蓄積性蛍光体シートの輝尽
性蛍光体層に転写することができ、ハイブリダイゼーシ
ョン反応や、露光操作を、ユーザーが管理することが必
要がなくなり、生化学解析を大幅に効率化することが可
能になる。
【0026】さらに、本発明の別の好ましい実施態様に
よれば、露光装置のスタッカが、複数の積層体を、重畳
状態で、保持可能に構成されているから、複数の蓄積性
蛍光体シートキャリアに固定されている複数の蓄積性蛍
光体シートの輝尽性蛍光体層を、平行して、複数の生化
学解析用ユニットキャリアにセットされている対応する
生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から、選択的
に、放出されている化学発光によって、露光して、複数
の蓄積性蛍光体シートキャリアに固定されている複数の
蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に、化学発光デー
タを記録し、あるいは、複数の蓄積性蛍光体シートキャ
リアに固定されている複数の蓄積性蛍光体シートの輝尽
性蛍光体層を、平行して、複数の生化学解析用ユニット
キャリアにセットされている対応する生化学解析用ユニ
ットの複数の吸着性領域に選択的に含まれている放射性
標識物質によって、露光して、複数の蓄積性蛍光体シー
トキャリアに固定されている複数の蓄積性蛍光体シート
の輝尽性蛍光体層に、放射線データを記録することが可
能になり、したがって、ハイブリダイゼーション反応な
どの反応効率を向上させることによって、生化学解析に
要する時間を、全体として、短縮化することができるか
ら、生化学解析の効率を向上させることが可能になる。
【0027】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、生化学解析システムが、さらに、前記スタッカに保
持された前記生化学解析用ユニットキャリアと前記蓄積
性蛍光体シートキャリアの前記キャリア集積体を受け、
前記蓄積性蛍光体シートキャリアを、前記生化学解析用
ユニットキャリアから剥離するキャリア剥離部と、複数
のスキャナを備えたスキャナ装置と、前記キャリア剥離
部において、前記生化学解析用ユニットキャリアから剥
離された前記蓄積性蛍光体シートキャリアを、前記スキ
ャナ装置に搬送するキャリア搬送手段を備え、前記複数
のスキャナがそれぞれ、励起光を発する少なくとも1つ
の励起光源と、光検出器とを備え、前記スキャナ装置
が、前記蓄積性蛍光体シートキャリアを載置する単一の
サンプルステージと、前記サンプルステージと前記複数
のスキャナとを、主走査方向および前記主走査方向に直
交する副走査方向に、相対的に移動させる単一の走査機
構を備えている。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析システムが、さらに、スタッカに保持さ
れた生化学解析用ユニットキャリアと蓄積性蛍光体シー
トキャリアのキャリア集積体を受け、蓄積性蛍光体シー
トキャリアを、生化学解析用ユニットキャリアから剥離
するキャリア剥離部と、複数のスキャナを備えたスキャ
ナ装置と、キャリア剥離部において、生化学解析用ユニ
ットキャリアから剥離された蓄積性蛍光体シートキャリ
アを、スキャナ装置に搬送するキャリア搬送手段を備え
ているから、露光装置によって、生化学解析用ユニット
キャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域に記録された放射線データあるいは化
学発光データが、蓄積性蛍光体シートキャリアに固定さ
れている複数の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に
転写されて、記録された放射線データあるいは化学発光
データを、スキャナ装置によって、自動的に読み取っ
て、生化学解析用データを生成することができ、生化学
解析を大幅に効率化することが可能になる。
【0029】さらに、本発明のさらに好ましい実施態様
によれば、スキャナ装置の複数のスキャナがそれぞれ、
励起光を発する少なくとも1つの励起光源と、光検出器
とを備え、スキャナ装置が、蓄積性蛍光体シートキャリ
アを載置する単一のサンプルステージと、サンプルステ
ージと複数のスキャナとを、主走査方向および主走査方
向に直交する副走査方向に、相対的に移動させる単一の
走査機構を備えているから、吸着性領域が高密度に形成
された複数の生化学解析用ユニットを、生化学解析用ユ
ニットキャリアにセットして、反応装置によって、生化
学解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生化学
解析用ユニットの複数の吸着性領域に放射線データある
いは化学発光データを記録し、生化学解析用ユニットキ
ャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複
数の吸着性領域に記録された放射線データあるいは化学
発光データを、蓄積性蛍光体シートキャリアに固定され
ている複数の蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に転
写した場合にも、励起光によって、蓄積性蛍光体シート
キャリアに固定されている複数の蓄積性蛍光体シートの
輝尽性蛍光体層を走査する時間を大幅に短縮することが
でき、したがって、きわめて効率的に、放射線データあ
るいは化学発光データを読み取って、生化学解析用デー
タを生成することが可能になるから、生化学解析を大幅
に効率化することが可能になる。
【0030】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析システムは、さらに、複数のスキャナを備えた
第2のスキャナ装置を備えており、前記複数のスキャナ
が、それぞれ、励起光を発する少なくとも1つの励起光
源と、光検出器とを備え、前記第2のスキャナ装置が、
前記生化学解析用ユニットキャリアを載置する単一のサ
ンプルステージと、前記サンプルステージと前記複数の
スキャナとを、主走査方向および前記主走査方向に直交
する副走査方向に、相対的に移動させる単一の走査機構
を備え、さらに、生化学解析用ユニットキャリアを、前
記第2のスキャナの前記サンプルステージに載置するキ
ャリア搬送手段を備えている。
【0031】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析システムは、さらに、複数のスキャナを備えた第
2のスキャナ装置を備えているから、反応装置によっ
て、生化学解析用ユニットキャリアにセットされた複数
の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に記録され
た標識物質のデータを、自動的に読み取って、生化学解
析用データを生成することができ、したがって、生化学
解析を大幅に効率化することが可能になる。
【0032】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、第2のスキャナ装置の複数のスキャナが、それぞ
れ、励起光を発する少なくとも1つの励起光源と、光検
出器とを備え、第2のスキャナ装置が、生化学解析用ユ
ニットキャリアを載置する単一のサンプルステージと、
サンプルステージと複数のスキャナとを、主走査方向お
よび主走査方向に直交する副走査方向に、相対的に移動
させる単一の走査機構を備え、さらに、生化学解析用ユ
ニットキャリアを、第2のスキャナのサンプルステージ
に載置するキャリア搬送手段を備えているから、吸着性
領域が高密度に形成された複数の生化学解析用ユニット
を、生化学解析用ユニットキャリアにセットして、生化
学解析用ユニットキャリアにセットされた複数の生化学
解析用ユニットの複数の吸着性領域を、蛍光物質などの
標識物質によって、選択的に標識して、生化学解析用ユ
ニットキャリアにセットされた複数の生化学解析用ユニ
ットの複数の吸着性領域に、蛍光物質などの標識物質の
データを記録した場合にも、励起光によって、生化学解
析用ユニットキャリアにセットされている複数の生化学
解析用ユニットの吸着性領域を走査する時間を大幅に短
縮することができ、したがって、きわめて効率的に、蛍
光物質などの標識物質のデータを読み取って、生化学解
析用データを生成することが可能になるから、生化学解
析を大幅に効率化することが可能になる。
【0033】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析システムは、さらに、前記生化学解析用ユニッ
トキャリアが載置される単一のサンプルステージと、前
記サンプルステージに、前記生化学解析用ユニットキャ
リアがセットされたときに、前記生化学解析用ユニット
キャリアにセットされるべき複数の生化学解析用ユニッ
トに対向する位置に配置された複数のCCDカメラとを
備えたデータ読み取り装置と、前記生化学解析用ユニッ
トキャリアを、前記サンプルステージにセットするキャ
リア搬送手段を備えている。
【0034】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析システムは、さらに、生化学解析用ユニットキャ
リアが載置されるサンプルステージと、サンプルステー
ジに、生化学解析用ユニットキャリアがセットされたと
きに、生化学解析用ユニットキャリアにセットされるべ
き複数の生化学解析用ユニットに対向する位置に配置さ
れた複数のCCDカメラとを備えたデータ読み取り装置
と、生化学解析用ユニットキャリアを、サンプルステー
ジにセットするキャリア搬送手段を備えているから、反
応装置によって、生化学解析用ユニットキャリアにセッ
トされた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領
域を、標識物質によって、選択的に標識した後に、キャ
リア搬送手段によって、生化学解析用ユニットキャリア
を、データ読み取り装置のサンプルステージにセット
し、サンプルステージにセットされている生化学解析用
ユニットキャリアにセットされた複数の生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域に、励起光を照射して、蛍光
物質を励起し、各生化学解析用ユニットの複数の吸着性
領域から放出された蛍光を、対向するCCDカメラによ
って光電的に検出し、あるいは、サンプルステージにセ
ットされている生化学解析用ユニットキャリアにセット
された複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域
に、化学発光基質を接触させ、各生化学解析用ユニット
の複数の吸着性領域から放出された化学発光を、対向す
るCCDカメラによって光電的に検出して、生化学解析
用データを生成することができ、したがって、生化学解
析を大幅に効率化することが可能になる。
【0035】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットキャリアが、前記複数の生化学
解析用ユニットを、マトリックス状のパターンで、規則
的にセット可能に構成され、前記蓄積性蛍光体シートキ
ャリアに、前記生化学解析用ユニットキャリアにセット
されるべき前記複数の生化学解析用ユニットと同一のマ
トリックス状のパターンで、前記複数の蓄積性蛍光体シ
ートが、規則的に固定されている。
【0036】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、それぞれ、少なくとも2つ
の位置合わせ用貫通孔が形成され、前記生化学解析用ユ
ニットキャリアの前記複数の生化学解析用ユニットをセ
ットすべき部分に、それぞれ、前記生化学解析用ユニッ
トに形成された前記少なくとも2つの位置合わせ用貫通
孔に対応して、少なくとも2つの位置合わせ用ピンが形
成されている。
【0037】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニット前記複数の生化学解析用ユニッ
トをセットすべき部分に、それぞれ、前記生化学解析用
ユニットキャリアに、前記生化学解析用ユニットがセッ
トされたときに、前記生化学解析用ユニットによって覆
われる貫通孔が形成されている。
【0038】本発明の好ましい実施態様においては、前
記反応装置が、前記生化学解析用ユニットキャリアにセ
ットされた前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数
の吸着性領域を横切って、標識物質を含む溶液を、同時
に、供給するように構成されている。
【0039】本発明の好ましい実施態様によれば、前記
反応装置が、前記生化学解析用ユニットキャリアにセッ
トされた前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数の
吸着性領域を横切るように、標識物質を含む溶液を、同
時に、供給するように構成されているから、生化学解析
用ユニットの吸着性領域内における標識物質の移動速度
を大幅に増大させることができ、したがって、ハイブリ
ダイゼーション反応などのリガンド・リセプター反応の
反応速度を大幅に向上させることが可能になり、さらに
は、標識物質が、生化学解析用ユニットの吸着性領域の
深い部分に含まれている特異的結合物質と出会う確率を
大幅に増大させることができるから、所望のように、生
化学解析用ユニットの複数の吸着性領域を、標識物質に
よって、標識することが可能になる。
【0040】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反応装置が、前記生化学解析用ユニットキャリ
アにセットされた前記複数の生化学解析用ユニットの前
記複数の吸着性領域を横切って、標識物質を含む溶液を
循環させるように構成されている。
【0041】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、反応装置が、生化学解析用ユニットキャリアにセッ
トされた複数の生化学解析用ユニットの複数の吸着性領
域を横切って、標識物質を含む溶液を循環させるように
構成されているから、標識物質が、生化学解析用ユニッ
トの吸着性領域の深い部分に含まれている特異的結合物
質と出会う確率を大幅に増大させることができるから、
所望のように、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領
域を、標識物質によって、標識することが可能になる。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反応装置が、ハウジングと、前記ハウジングに
形成された一対の開口部内に設けられ、前記ハウジング
の上面から、距離を隔てて、配置され、前記生化学解析
用ユニットキャリアの両縁部を支持して、搬送可能な一
対の搬送ベルトとを備え、前記一対の搬送ベルトの間の
前記ハウジングに、それぞれ、前記生化学解析用ユニッ
トキャリアに形成された前記複数の貫通孔よりもサイズ
が小さい貫通孔が形成され、前記生化学解析用ユニット
キャリアに形成された前記貫通孔内に挿入可能な複数の
枠状部材が、前記生化学解析用ユニットキャリアに形成
された前記複数の貫通孔と同一のパターンで形成され、
さらに、前記生化学解析用ユニットキャリアに形成され
た前記複数の貫通孔と、前記ハウジングに形成された前
記複数の貫通孔とが対向する位置に、前記生化学解析用
ユニットキャリアが位置しているときに、前記生化学解
析用ユニットキャリアに当接可能で、前記生化学解析用
ユニットキャリアにセットされている前記複数の生化学
解析用ユニットを収容可能な複数の凹部を有し、前記複
数の凹部内に、前記生化学解析用ユニットキャリアにセ
ットされている前記複数の生化学解析用ユニットが収容
されたときに、前記生化学解析用ユニットキャリアに形
成された前記複数の貫通孔と連通する貫通孔が、それぞ
れ、前記複数の凹部内に形成された可動の生化学解析用
ユニット収容部材を備え、前記生化学解析用ユニット収
容部材に形成された前記複数の貫通孔に、それぞれ、溶
液供給管路が接続されるとともに、前記ハウジングに形
成された前記複数の貫通孔に、それぞれ、溶液排出管路
が接続され、前記溶液供給管路、前記生化学解析用ユニ
ット収容部材に形成された前記複数の貫通孔、前記生化
学解析用ユニットキャリアに形成された前記複数の貫通
孔、前記ハウジングに形成された前記複数の貫通孔およ
び前記溶液排出管路によって、それぞれ、溶液循環管路
を形成可能に構成されている。
【0043】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、反応装置が、溶液供給管路、生化学解析用ユニット
収容部材に形成された複数の貫通孔、生化学解析用ユニ
ットキャリアに形成された複数の貫通孔、ハウジングに
形成された複数の貫通孔および溶液排出管路によって、
それぞれ、溶液循環管路を形成可能に構成されているか
ら、標識物質を含む溶液を、生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域を横切って、溶液供給管路、生化学解析用
ユニット収容部材に形成された複数の貫通孔、生化学解
析用ユニットキャリアに形成された複数の貫通孔、ハウ
ジングに形成された複数の貫通孔および溶液排出管路に
よって形成された溶液循環管路内を、強制的に循環させ
ることができ、したがって、標識物質が、生化学解析用
ユニットの吸着性領域の深い部分に含まれている特異的
結合物質と出会う確率を大幅に増大させることができる
から、所望のように、生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域を、標識物質によって、標識することが可能に
なる。
【0044】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記一対の搬送ベルトが、前記ハウジングの上面か
ら、前記複数の枠状部材の高さよりも大きい距離を隔て
て、配置され、前記複数の枠状部材の頂部に、それぞ
れ、前記生化学解析用ユニット収容部材の前記複数の凹
部内に、前記生化学解析用ユニットキャリアにセットさ
れている前記複数の生化学解析用ユニットが収容された
ときに、前記生化学解析用ユニットキャリアにセットさ
れている前記生化学解析用ユニットに当接可能なシール
部材が形成されている。
【0045】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記反応装置が、ハウジングと、前記ハウジングに
形成された一対の開口部内に設けられ、前記ハウジング
の上面から、距離を隔てて、配置され、前記生化学解析
用ユニットキャリアの両縁部を支持して、搬送可能な一
対の搬送ベルトとを備え、前記一対の搬送ベルトの間の
前記ハウジングに、それぞれ、前記生化学解析用ユニッ
トキャリアに形成された前記複数の貫通孔よりもサイズ
が小さい貫通孔が形成され、前記生化学解析用ユニット
キャリアに形成された前記貫通孔内に挿入可能な複数の
枠状部材が、前記生化学解析用ユニットキャリアに形成
された前記複数の貫通孔と同一のパターンで形成され、
さらに、前記生化学解析用ユニットキャリアに形成され
た前記複数の貫通孔と、前記ハウジングに形成された前
記複数の貫通孔とが対向する位置に、前記生化学解析用
ユニットキャリアが位置しているときに、前記生化学解
析用ユニットキャリアに当接可能で、前記生化学解析用
ユニットキャリアにセットされている前記複数の生化学
解析用ユニットを収容可能な複数の凹部が形成された可
動の生化学解析用ユニット収容部材を備え、前記生化学
解析用ユニット収容部材の前記複数の凹部内に、それぞ
れ、前記凹部内に収容された前記生化学解析用ユニット
の複数の吸着性領域が形成された部分に対向する溶液循
環用凹部が形成されるとともに、前記複数の枠状部材
が、それぞれ、前記枠状部材に形成された対応する貫通
孔を、溶液供給用貫通孔部と、溶液排出用貫通孔部とに
分割し、前記ハウジングから、前記生化学解析用ユニッ
トキャリアに形成された前記複数の貫通孔の深さに等し
い距離だけ、上方に突出する仕切壁を備え、前記ハウジ
ングに設けられた前記複数の溶液供給用貫通孔部に、そ
れぞれ、溶液供給管路が接続されるとともに、前記ハウ
ジングに形成された前記複数の溶液排出用貫通孔部に、
それぞれ、溶液排出管路が接続され、前記溶液供給管
路、前記ハウジングに形成された前記複数の溶液供給用
貫通孔部、前記生化学解析用ユニット収容部材に形成さ
れた前記複数の溶液循環用凹部、前記ハウジングに形成
された前記複数の溶液排出用貫通孔部および前記溶液排
出管路によって、それぞれ、溶液循環管路を形成可能に
構成されている。
【0046】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
反応装置が、溶液供給管路、ハウジングに形成された複
数の溶液供給用貫通孔部、生化学解析用ユニット収容部
材に形成された複数の溶液循環用凹部、ハウジングに形
成された複数の溶液排出用貫通孔部および溶液排出管路
によって、溶液循環管路を形成可能に構成されているか
ら、標識物質を含む溶液を、生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされた複数の生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域を横切って、溶液供給管路、ハウジングに
形成された複数の溶液供給用貫通孔部、生化学解析用ユ
ニット収容部材に形成された複数の溶液循環用凹部、ハ
ウジングに形成された複数の溶液排出用貫通孔部および
溶液排出管路によって形成された溶液循環管路内を、強
制的に循環させることができ、したがって、標識物質
が、生化学解析用ユニットの吸着性領域の深い部分に含
まれている特異的結合物質と出会う確率を大幅に増大さ
せることができるから、所望のように、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域を、標識物質によって、標識
することが可能になる。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記一対の搬送ベルトが、前記ハウジングの上面か
ら、前記複数の枠状部材の高さよりも大きい距離を隔て
て、配置され、前記複数の枠状部材および前記仕切壁の
頂部に、それぞれ、前記生化学解析用ユニット収容部材
の前記複数の凹部内に、前記生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされている前記複数の生化学解析用ユニッ
トが収容されたときに、前記生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされている前記生化学解析用ユニットに当
接可能なシール部材が形成されている。
【0048】本発明の好ましい実施態様においては、前
記露光装置が、前記反応装置から、前記生化学解析用ユ
ニットキャリアを受け取り、搬送する搬送ベルトと、複
数の前記蓄積性蛍光体シートキャリアを保持可能な蓄積
性蛍光体シートキャリア保持部と、前記蓄積性蛍光体シ
ートキャリア保持部に保持された前記蓄積性蛍光体シー
トキャリアを把持して、前記キャリア集積部において、
前記搬送ベルトによって支持された前記生化学解析用ユ
ニットキャリア上に、重ね合わせて、前記生化学解析用
ユニットキャリアと前記蓄積性蛍光体シートキャリアの
キャリア集積体を形成する蓄積性蛍光体シートキャリア
把持部材を備え、前記搬送ベルトが、前記キャリア集積
体を、前記スタッカ内に送り込むように構成されてい
る。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットキャリアに、少なくとも
2つの位置合わせ用貫通孔が形成され、前記蓄積性蛍光
体シートキャリアに、前記生化学解析用ユニットに形成
された前記少なくとも2つの位置合わせ用貫通孔に対応
して、少なくとも2つの位置合わせ用ピンが形成されて
いる。
【0050】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記露光装置が、前記キャリア集積体を、その上面
で支持可能で、昇降可能な昇降板を備え、さらに、前記
スタッカに形成された対向する一対の開口部の一方を介
して、前記スタッカ内に進退し、前記スタッカ内に保持
された最下の前記キャリア集積体を、前記スタッカに形
成された前記一対の開口部の他方を介して、キャリア剥
離部に送り出すキャリア排出部材を備えている。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記露光装置の前記スタッカが、前記キャリア集積
体を、その上面で支持可能で、昇降可能な昇降板を備え
ている。
【0052】本発明の好ましい実施態様においては、前
記スキャナ装置が、前記蓄積性蛍光体シートキャリアに
固定されている前記複数の蓄積性蛍光体シートの枚数に
等しい数のスキャナを備え前記複数のスキャナが、前記
サンプルステージにセットされるべき前記蓄積性蛍光体
シートキャリアに固定されている前記複数の蓄積性蛍光
体シートに対向する位置に配置されている。
【0053】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記スキャナ装置が、前記蓄積性蛍光体シートキャ
リアに、マトリックス状に固定されている前記複数の蓄
積性蛍光体シートの行数に等しい数の複数のスキャナを
備え、前記複数のスキャナが、前記サンプルステージに
セットされるべき前記蓄積性蛍光体シートキャリアに、
マトリックス状に固定されている前記複数の蓄積性蛍光
体シートのうち、1行の前記蓄積性蛍光体シートに対向
する位置に配置され、前記走査機構によって、前記サン
プルステージと前記複数のスキャナとが、副走査方向に
移動されることによって、前記複数のスキャナが、前記
蓄積性蛍光体シートキャリアに、マトリックス状に固定
されている隣り合う行の前記蓄積性蛍光体シートに対向
可能に構成されている。
【0054】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記スキャナ装置が、前記蓄積性蛍光体シートキャ
リアに、マトリックス状に固定されている前記複数の蓄
積性蛍光体シートの列数に等しい数の複数のスキャナを
備え、前記複数のスキャナが、前記サンプルステージに
セットされるべき前記蓄積性蛍光体シートキャリアに、
マトリックス状に固定されている前記複数の蓄積性蛍光
体シートのうち、1列の前記蓄積性蛍光体シートに対向
する位置に配置され、前記走査機構によって、前記サン
プルステージと前記複数のスキャナとが、副走査方向に
移動されることによって、前記複数のスキャナが、前記
蓄積性蛍光体シートキャリアに、マトリックス状に固定
されている隣り合う列の前記蓄積性蛍光体シートに対向
可能に構成されている。
【0055】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記スキャナ装置の前記サンプルステージに、前記
蓄積性蛍光体シートキャリアに形成された前記少なくと
も2つの位置合わせ用ピンに対応して、少なくとも2つ
の位置合わせ用貫通孔が形成されている。
【0056】本発明の好ましい実施態様においては、前
記第2のスキャナ装置が、前記生化学解析用ユニットキ
ャリアにセットされている前記複数の生化学解析用ユニ
ットの枚数に等しい数のスキャナを備え前記複数のスキ
ャナが、前記サンプルステージにセットされるべき前記
生化学解析用ユニットキャリアにセットされている前記
複数の生化学解析用ユニットに対向する位置に配置され
ている。
【0057】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記第2のスキャナ装置が、前記生化学解析用ユニ
ットキャリアに、マトリックス状にセットされている前
記複数の生化学解析用ユニットの行数に等しい数の複数
のスキャナを備え、前記複数のスキャナが、前記サンプ
ルステージにセットされるべき前記生化学解析用ユニッ
トキャリアに、マトリックス状にセットされている前記
複数の生化学解析用ユニットのうち、1行の前記生化学
解析用ユニットに対向する位置に配置され、前記走査機
構によって、前記サンプルステージと前記複数のスキャ
ナとが、副走査方向に移動されることによって、前記複
数のスキャナが、前記生化学解析用ユニットキャリア
に、マトリックス状にセットされている隣り合う行の前
記生化学解析用ユニットに対向可能に構成されている。
【0058】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記第2のスキャナ装置が、前記生化学解析用ユニ
ットキャリアに、マトリックス状にセットされている前
記複数の生化学解析用ユニットの列数に等しい数の複数
のスキャナを備え、前記複数のスキャナが、前記サンプ
ルステージにセットされるべき前記生化学解析用ユニッ
トキャリアに、マトリックス状にセットされている前記
複数の生化学解析用ユニットのうち、1列の前記生化学
解析用ユニットに対向する位置に配置され、前記走査機
構によって、前記サンプルステージと前記複数のスキャ
ナとが、副走査方向に移動されることによって、前記複
数のスキャナが、前記生化学解析用ユニットキャリア
に、マトリックス状にセットされている隣り合う列の前
記生化学解析用ユニットに対向可能に構成されている。
【0059】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2のスキャナ装置の前記サンプルステージ
に、前記生化学解析用ユニットキャリアに形成された前
記少なくとも2つの位置合わせ用貫通孔に対応して、少
なくとも2つの位置合わせ用ピンが形成されている。
【0060】本発明の好ましい実施態様においては、前
記データ読み取り装置が、前記サンプルステージにセッ
トされた前記生化学解析用ユニットキャリアにセットさ
れている前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数の
吸着性領域に、化学発光基質を含む溶液を供給する化学
発光基質供給手段を備えている。
【0061】化学発光は、生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域に含まれている特異的結合物質に結合され
た生体由来の物質を標識している標識物質に、化学発光
基質が接触されて、生化学解析用ユニットの複数の吸着
性領域から放出されるものであるため、経時的に、化学
発光基質が消費され、特異的結合物質に、多量の生体由
来の物質が結合されている吸着性領域においては、化学
発光の放出にあたって、多量の化学発光基質が消費され
て、化学発光基質を補給しないときは、経時的に、化学
発光基質が枯渇し、放出される化学発光の強度が急激に
低下し、化学発光を光電的に検出して、生成された生化
学解析用データの定量性が著しく悪化するが、本発明の
好ましい実施態様によれば、データ読み取り装置のサン
プルステージにセットされた生化学解析用ユニットキャ
リアにセットされている前記複数の生化学解析用ユニッ
トの複数の吸着性領域に、化学発光基質を含む溶液を供
給する化学発光基質供給手段を備えているから、特異的
結合物質に、多量の生体由来の物質が結合されている吸
着性領域において、経時的に、化学発光基質が枯渇する
ことが確実に防止され、したがって、生化学解析用ユニ
ットの多数の吸着性領域から放出される化学発光を光電
的に検出することによって、定量性に優れた生化学解析
用データを生成することが可能になる。
【0062】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記データ読み取り装置の前記サンプルステージ
に、前記生化学解析用ユニットキャリアに形成された前
記少なくとも2つの位置合わせ用貫通孔に対応して、少
なくとも2つの位置合わせ用ピンが形成されている。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記第2のスキャナ装置の前記キャリア搬送手段
が、前記生化学解析用ユニットキャリアを、前記キャリ
ア剥離部から、前記第2のスキャナ装置の前記サンプル
ステージに搬送可能に構成されている。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記データ読み取り装置の前記キャリア搬送手段
が、前記生化学解析用ユニットキャリアを、前記キャリ
ア剥離部から、前記データ読み取り装置の前記サンプル
ステージに搬送可能に構成されている。
【0065】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、生化学解析システムは、さらに、生化学解析用ユニ
ットキャリアを回収する生化学解析用ユニットキャリア
回収ボックスを備え、前記第2のスキャナ装置の前記キ
ャリア搬送手段が、前記生化学解析用ユニットキャリア
を、前記第2のスキャナ装置の前記サンプルステージか
ら、前記生化学解析用ユニットキャリアに搬送可能に構
成されている。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、生化学解析システムは、さらに、生化学解析用ユニ
ットキャリアを回収する生化学解析用ユニットキャリア
回収ボックスを備え、前記データ読み取り装置の前記キ
ャリア搬送手段が、前記生化学解析用ユニットキャリア
を、前記データ読み取り装置の前記サンプルステージか
ら、前記生化学解析用ユニットキャリアに搬送可能に構
成されている。
【0067】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、生化学解析システムは、さらに、前記蓄積性蛍光体
シートキャリアを回収する蓄積性蛍光体シートキャリア
回収ボックスを備え、前記スキャナ装置の前記キャリア
搬送手段が、前記蓄積性蛍光体シートキャリアを、前記
スキャナ装置の前記サンプルステージから、前記前記蓄
積性蛍光体シートキャリアに搬送可能に構成されてい
る。
【0068】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットが、複数の孔が、互いに離間し
て形成された基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前
記基板に形成された前記複数の孔に、吸着性材料が充填
されて、形成されている。
【0069】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互
いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性
領域が、前記基板に形成された前記複数の貫通孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている。
【0070】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互いに
離間して形成された基板を備え、複数の吸着性領域が、
基板に形成された複数の貫通孔に、吸着性材料が充填さ
れて、形成されているから、反応溶液を、生化学解析用
ユニットの複数の吸着性領域のみを横切って、選択的に
供給することができ、したがって、生化学解析用ユニッ
トの吸着性領域内における標識物質の移動速度を大幅に
増大させることができるから、ハイブリダイゼーション
反応などのリガンド・リセプター反応の反応速度を大幅
に向上させることが可能になり、さらには、標識物質
が、生化学解析用ユニットの吸着性領域の深い部分に含
まれている特異的結合物質と出会う確率を大幅に増大さ
せることができるから、所望のように、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域を、標識物質によって、標識
することが可能になる。
【0071】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互
いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性
領域が、前記基板に形成された前記複数の貫通孔に、吸
着性材料が埋め込まれて、形成されている。
【0072】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互いに
離間して形成された基板を備え、複数の吸着性領域が、
基板に形成された複数の貫通孔に、吸着性材料が埋め込
まれて、形成されているから、反応溶液を、生化学解析
用ユニットの複数の吸着性領域のみを横切って、選択的
に供給することができ、したがって、生化学解析用ユニ
ットの吸着性領域内における標識物質の移動速度を大幅
に増大させることができるから、ハイブリダイゼーショ
ン反応などのリガンド・リセプター反応の反応速度を大
幅に向上させることが可能になり、さらには、標識物質
が、生化学解析用ユニットの吸着性領域の深い部分に含
まれている特異的結合物質と出会う確率を大幅に増大さ
せることができるから、所望のように、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域を、標識物質によって、標識
することが可能になる。
【0073】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互
いに離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性
領域が、前記基板に形成された前記複数の貫通孔に、吸
着性材料を含む吸着性膜が圧入まれて、形成されてい
る。
【0074】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が、互いに
離間して形成された基板を備え、複数の吸着性領域が、
基板に形成された複数の貫通孔に、吸着性材料を含む吸
着性膜が圧入まれて、形成されているから、反応溶液
を、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域のみを横
切って、選択的に供給することができ、したがって、生
化学解析用ユニットの吸着性領域内における標識物質の
移動速度を大幅に増大させることができるから、ハイブ
リダイゼーション反応などのリガンド・リセプター反応
の反応速度を大幅に向上させることが可能になり、さら
には、標識物質が、生化学解析用ユニットの吸着性領域
の深い部分に含まれている特異的結合物質と出会う確率
を大幅に増大させることができるから、所望のように、
生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域を、標識物質
によって、標識することが可能になる。
【0075】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、複数の凹部が、互い
に離間して形成された基板を備え、前記複数の吸着性領
域が、前記凹部に形成された前記複数の貫通孔に、吸着
性材料が埋め込まれて、形成されている。
【0076】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、10以上の吸着性領域が形
成されている。
【0077】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、50以上の吸着性領
域が形成されている。
【0078】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、100以上の吸着性
領域が形成されている。
【0079】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、500以上の吸着性
領域が形成されている。
【0080】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、1000以上の吸着
性領域が形成されている。
【0081】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、5000以上の吸着
性領域が形成されている。
【0082】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、10000以上の吸
着性領域が形成されている。
【0083】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、50000以上の吸
着性領域が形成されている。
【0084】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、100000以上の
吸着性領域が形成されている。
【0085】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、そ
れぞれ、5平方ミリメートル未満のサイズを有してい
る。
【0086】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、1平方ミリメートル未満のサイズを有し
ている。
【0087】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.5平方ミリメートル未満のサイズを
有している。
【0088】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.1平方ミリメートル未満のサイズを
有している。
【0089】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.05平方ミリメートル未満のサイズ
を有している。
【0090】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、それぞれ、0.01平方ミリメートル未満のサイズ
を有している。
【0091】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、
10個/平方センチメートル以上の密度で形成されてい
る。
【0092】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、50個/平方センチメートル以上の密度で形成さ
れている。
【0093】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、100個/平方センチメートル以上の密度で形成
されている。
【0094】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、500個/平方センチメートル以上の密度で形成
されている。
【0095】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、1000個/平方センチメートル以上の密度で形
成されている。
【0096】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、5000個/平方センチメートル以上の密度で形
成されている。
【0097】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、10000個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0098】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、50000個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0099】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領
域が、100000個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0100】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、
規則的なパターンで形成されている。
【0101】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通
孔が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0102】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合には、好ま
しくは、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、放射
線エネルギーを減衰させる性質を有している。
【0103】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板が、放射線を減衰させる性質を
有しているから、生化学解析用ユニットに、吸着性領域
を高密度に形成し、生化学解析用ユニットの複数の吸着
性領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質を、ハイブリダイズさ
せて、選択的に標識し、生化学解析用ユニットと輝尽性
蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートとを重ね合わ
せて、複数の吸着性領域に選択的に含まれた放射性標識
物質によって、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成され
た輝尽性蛍光体層を露光し、蓄積性蛍光体シートの輝尽
性蛍光体層に放射線データを記録する場合にも、各吸着
性領域に含まれている放射性標識物質から放出された電
子線(β線)が、生化学解析用ユニットの基板内で散乱
することを効果的に防止することができ、したがって、
各吸着性領域に含まれている放射性標識物質から放出さ
れた電子線(β線)を、対応する輝尽性蛍光体層の領域
に、選択的に入射させて、対応する輝尽性蛍光体層の領
域のみを露光することが可能になるから、放射性標識物
質によって露光された輝尽性蛍光体層を、励起光によっ
て走査し、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電
的に検出することによって、高い分解能で、定量性に優
れた生化学解析用のデータを生成することが可能にな
る。
【0104】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記基
板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/5
以下に減衰させる性質を有している。
【0105】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0106】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0107】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0108】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0109】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/1000以下に減衰させる性質を有している。
【0110】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合には、好ま
しくは、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、光エ
ネルギーを減衰させる性質を有している。
【0111】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板が、光エネルギーを減衰させる
性質を有しているから、生化学解析用ユニットの基板
に、吸着性領域を高密度に形成し、複数の吸着性領域に
含まれた特異的結合物質に、蛍光物質や化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
などによって標識された生体由来の物質を、選択的に、
結合させた場合にも、多数の吸着性領域から放出される
蛍光や化学発光が、基板内で散乱して、隣り合う吸着性
領域から放出された蛍光や化学発光と混ざり合うことを
効果的に防止することが可能になり、したがって、蛍光
や化学発光を光電的に検出して、定量性に優れた生化学
解析用データを生成することが可能になる。
【0112】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中
を透過したときに、光のエネルギーを、1/5以下に減
衰させる性質を有している。
【0113】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
以下に減衰させる性質を有している。
【0114】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
以下に減衰させる性質を有している。
【0115】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
0以下に減衰させる性質を有している。
【0116】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
0以下に減衰させる性質を有している。
【0117】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
00以下に減衰させる性質を有している。
【0118】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合には、生化
学解析用ユニットの基板を形成するための材料は、放射
線および/または光を減衰させる性質を有していること
が好ましいが、とくに限定されるものではなく、無機化
合物材料、有機化合物材料のいずれをも使用することが
でき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材
料が、好ましく使用される。
【0119】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合に、生化学
解析用ユニットの基板を形成するために好ましく使用す
ることのできる無機化合物材料としては、たとえば、
金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、
クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなど
の金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコ
ン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;
タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機
塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルフ
ァス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造
を有していてもよい。
【0120】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合に、生化学
解析用ユニットの基板を形成するために使用可能な有機
化合物材料としては、高分子化合物が好ましく用いら
れ、好ましく使用することのできる高分子化合物として
は、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポ
リオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアク
リレート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリ
ル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフ
ルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポ
リカーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポ
リイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイ
ド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボ
ラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレ
タン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん
粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;
ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよ
びこれら高分子化合物の共重合体などを挙げることがで
きる。これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金
属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、
また、有機化合物材料をブレンドして、使用することも
できる。
【0121】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、生化学解析用ユニットの複数の吸着
性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸着性材料が
充填されて、形成されている場合には、生化学解析用ユ
ニットの基板は、比重1.0g/cm以上の化合物材
料または複合材料によって形成されることが好ましく、
比重が1.5g/cm以上、23g/cm以下の化
合物材料または複合材料によって形成されることが、と
くに好ましい。
【0122】また、一般に、光の散乱および/または吸
収が大きいほど、光の減衰能が高くなるので、生化学解
析用ユニットの複数の吸着性領域が、基板に形成された
複数の孔に、吸着性材料が充填されて、形成されている
場合には、生化学解析用ユニットの基板は、厚さ1cm
あたりの吸光度が0.3以上であることが好ましく、厚
さ1cmあたりの吸光度が1以上であれば、さらに好ま
しい。ここに、吸光度は、厚さTcmの板状体の直後
に、積分球を置き、計測に利用するプローブ光またはエ
ミッション光の波長における透過光量Aを分光光度計に
よって測定し、A/Tを算出することによって、求めら
れる。光減衰能を向上させるために、光散乱体や光吸収
体を、生化学解析用ユニットの基板に含有させることも
できる。光散乱体としては、生化学解析用ユニットの基
板を形成している材料と異なる材料の微粒子が用いら
れ、光吸収体としては、顔料または染料が用いられる。
【0123】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板を備え、
前記複数の吸着性領域が、前記吸着性基板の互いに離間
した位置に、特異的結合物質を含有させて、形成されて
いる。
【0124】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するための吸着性
材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ましく
使用される。多孔質材料と繊維材料とを併用して、吸着
性領域あるいは吸着性基板を形成することもできる。
【0125】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる多孔質材料は、有機材料、無機材料のいずれでもよ
く、有機/無機複合体でもよい。
【0126】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる有機多孔質材料は、とくに限定されるものではない
が、活性炭などの炭素材料あるいはメンブレンフィルタ
を形成可能な材料が、好ましく用いられる。具体的に
は、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10な
どのナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、
酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体が挙げられ
る。
【0127】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる無機多孔質材料は、とくに限定されるものではない
が、好ましくは、たとえば、白金、金、鉄、銀、ニッケ
ル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シリカ、チタ
ニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロキシアパタ
イト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれらの複合体な
どが挙げられる。
【0128】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる繊維材料は、とくに限定されるものではないが、好
ましくは、たとえば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナ
イロン4,10などのナイロン類、ニトロセルロース、
酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース
誘導体などが挙げられる。
【0129】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域は、電解処理、プラズマ処理、アーク放電な
どの酸化処理;シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤などを用いたプライマー処理;界面活性剤処理な
どの表面処理によって形成することもできる。
【0130】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層が、互いに離間し
て、支持体に形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によ
って、構成され、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域と同一
のパターンによって、形成されている。
【0131】本発明の好ましい実施態様によれば、蓄積
性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層が、互いに離間して、
支持体に形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によっ
て、構成され、複数の輝尽性蛍光体層領域が、生化学解
析用ユニットの複数の吸着性領域と同一のパターンによ
って、形成されているから、生化学解析用ユニットの複
数の吸着性領域と、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性
蛍光体層領域とが対向するように、生化学解析用ユニッ
トと蓄積性蛍光体シートとを密着させて、生化学解析用
ユニットの複数の吸着性領域に選択的に含まれている放
射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シートの複数の輝
尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を、選択
的に露光することが可能になり、したがって、蓄積性蛍
光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域を、励起光によ
って、走査して、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍
光体層領域から放出された輝尽光を検出して得た生化学
解析用データ中に、ノイズが生成されることを効果的に
防止することができ、定量性に優れた生化学解析用デー
タを生成することが可能になる。
【0132】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域が、支持
体に形成された複数の孔内に、輝尽性蛍光体が充填され
て、形成されている。
【0133】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域
が、支持体に形成された複数の貫通孔内に、輝尽性蛍光
体が充填されて、形成されている。
【0134】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域
が、支持体に形成された複数の貫通孔内に、輝尽性蛍光
体が埋め込まれて、形成されている。
【0135】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域
が、支持体に形成された複数の貫通孔内に、輝尽性蛍光
体を含む輝尽性蛍光体膜が圧入されて、形成されてい
る。
【0136】本発明の別の好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域
が、支持体に形成された複数の凹部内に、輝尽性蛍光体
が充填されて、形成されている。
【0137】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域
が、支持体に形成された複数の凹部内に、輝尽性蛍光体
が埋め込まれて、形成されている。
【0138】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートに、10以上の輝尽性蛍光体層領
域が形成されている。
【0139】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、50以上の輝尽性蛍光
体層領域が形成されている。
【0140】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、100以上の輝尽性蛍
光体層領域が形成されている。
【0141】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、500以上の輝尽性蛍
光体層領域が形成されている。
【0142】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、1000以上の輝尽性
蛍光体層領域が形成されている。
【0143】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、5000以上の輝尽性
蛍光体層領域が形成されている。
【0144】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、10000以上の輝尽
性蛍光体層領域が形成されている。
【0145】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、50000以上の輝尽
性蛍光体層領域が形成されている。
【0146】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、100000以上の輝
尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0147】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領域
が、それぞれ、5平方ミリメートル未満のサイズを有し
ている。
【0148】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、それぞれ、1平方ミリメートル未満のサイズ
を有している。
【0149】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、それぞれ、0.5平方ミリメートル未満のサ
イズを有している。
【0150】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、それぞれ、0.1平方ミリメートル未満のサ
イズを有している。
【0151】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、それぞれ、0.05平方ミリメートル未満の
サイズを有している。
【0152】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、それぞれ、0.01平方ミリメートル未満の
サイズを有している。
【0153】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光体層領
域が、10個/平方センチメートル以上の密度で形成さ
れている。
【0154】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、50個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0155】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、100個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0156】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、500個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0157】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、1000個/平方センチメートル以上の密
度で形成されている。
【0158】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、5000個/平方センチメートル以上の密
度で形成されている。
【0159】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、10000個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0160】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、50000個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0161】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光
体層領域が、100000個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0162】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートに、前記複数の輝尽性蛍光体層領
域が、規則的なパターンで形成されている。
【0163】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記基板に、前記複数の貫通孔
が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0164】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域が形成
されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持体が、
放射線エネルギーを減衰させる性質を有している。
【0165】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットに、互いに離間して、形成された複数
の吸着性領域に、放射線データを記録し、生化学解析用
ユニットと、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体
層領域を密着させて、生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域に選択的に含まれている放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域に
含まれている輝尽性蛍光体を露光する場合、生化学解析
用ユニットの複数の吸着性領域と同じパターンで、蓄積
性蛍光体シートに複数の輝尽性蛍光体層領域を形成し、
生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域と、蓄積性蛍
光体シートの対応する輝尽性蛍光体層領域とが対向する
ように、生化学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートと
を密着させて、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領
域に選択的に含まれている放射性標識物質によって、蓄
積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域に含まれ
ている輝尽性蛍光体を露光することによって、生化学解
析用ユニットの吸着性領域に選択的に含まれている放射
性標識物質から放出された電子線(β線)が、その吸着
性領域に対向する輝尽性蛍光体層領域以外の輝尽性蛍光
体層領域に入射することを効果的に防止することがで
き、生化学解析用ユニットの吸着性領域に選択的に含ま
れている放射性標識物質から放出された電子線(β線)
によって、その吸着性領域に対向する輝尽性蛍光体層領
域に含まれている輝尽性蛍光体を選択的に露光すること
が可能になり、したがって、蓄積性蛍光体シートの露光
された複数の輝尽性蛍光体層領域を励起光によって走査
し、複数の輝尽性蛍光体層領域から放出された輝尽光を
光電的に検出することによって、高い分解能で、定量性
に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能に
なる。
【0166】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域が形成
されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持体が、
隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だ
け、放射線が前記支持体中を透過したときに、放射線の
エネルギーを、1/5以下に減衰させる性質を有する材
料によって形成されている。
【0167】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放
射線のエネルギーを、1/10以下に減衰させる性質を
有する材料によって形成されている。
【0168】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放
射線のエネルギーを、1/50以下に減衰させ性質を有
する材料によって形成されている。
【0169】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放
射線のエネルギーを、1/100以下に減衰させる性質
を有する材料によって形成されている。
【0170】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放
射線のエネルギーを、1/500以下に減衰させる性質
を有する材料によって形成されている。
【0171】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放
射線のエネルギーを、1/1000以下に減衰させる性
質を有する材料によって形成されている。
【0172】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域が形成
されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持体が、
光エネルギーを減衰させる性質を有している。
【0173】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットに、互いに離間して、形成された複数
の吸着性領域に、化学発光データを記録し、さらに、生
化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、化学発光基
質を含む溶液を供給して、選択的に、化学発光を放出さ
せ、複数の吸着性領域から化学発光が放出されている生
化学解析用ユニットと、蓄積性蛍光体シートの複数の輝
尽性蛍光体層領域を密着させて、生化学解析用ユニット
の複数の吸着性領域から、選択的に、放出された化学発
光によって、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体
層領域に含まれている輝尽性蛍光体を露光する場合、生
化学解析用ユニットの複数の吸着性領域と同じパターン
で、蓄積性蛍光体シートに複数の輝尽性蛍光体層領域を
形成し、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域と、
蓄積性蛍光体シートの対応する輝尽性蛍光体層領域とが
対向するように、生化学解析用ユニットと蓄積性蛍光体
シートとを密着させて、生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域から、選択的に、放出される化学発光によっ
て、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域に
含まれている輝尽性蛍光体を露光することによって、生
化学解析用ユニットの吸着性領域から、選択的に、放出
される化学発光が、その吸着性領域に対向する輝尽性蛍
光体層領域以外の輝尽性蛍光体層領域に入射することを
効果的に防止することができ、生化学解析用ユニットの
吸着性領域から、選択的に、放出される化学発光によっ
て、その吸着性領域に対向する輝尽性蛍光体層領域に含
まれている輝尽性蛍光体を選択的に露光することが可能
になり、したがって、蓄積性蛍光体シートの露光された
複数の輝尽性蛍光体層領域を励起光によって走査し、複
数の輝尽性蛍光体層領域から放出された輝尽光を光電的
に検出することによって、高い分解能で、定量性に優れ
た生化学解析用のデータを生成することが可能になる。
【0174】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域が形成
されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持体が、
隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だ
け、光が前記支持体中を透過したときに、光のエネルギ
ーを、1/5以下に減衰させる性質を有する材料によっ
て形成されている。
【0175】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、光が前記支持体中を透過したときに、光のエ
ネルギーを、1/10以下に減衰させる性質を有する材
料によって形成されている。
【0176】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、光が前記支持体中を透過したときに、光のエ
ネルギーを、1/50以下に減衰させ性質を有する材料
によって形成されている。
【0177】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、光が前記支持体中を透過したときに、光のエ
ネルギーを、1/100以下に減衰させる性質を有する
材料によって形成されている。
【0178】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、光が前記支持体中を透過したときに、光のエ
ネルギーを、1/500以下に減衰させる性質を有する
材料によって形成されている。
【0179】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域
が形成されている場合には、蓄積性蛍光体シートの支持
体が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい
距離だけ、光が前記支持体中を透過したときに、光のエ
ネルギーを、1/1000以下に減衰させる性質を有す
る材料によって形成されている。
【0180】本発明において、蓄積性蛍光体シートに、
複数の輝尽性蛍光体層領域を形成する場合には、蓄積性
蛍光体シートの支持体は、放射線および/または光を減
衰させる性質を有していることが好ましく、蓄積性蛍光
体シートの支持体を形成するための材料としては、放射
線および/または光を減衰させる性質を有するものであ
れば、とくに限定されるものではなく、無機化合物材
料、有機化合物材料のいずれをも使用することができる
が、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材料
が、とくに好ましい。
【0181】本発明において、蓄積性蛍光体シートに、
複数の輝尽性蛍光体層領域が形成されている場合に、蓄
積性蛍光体シートの支持体を形成するために好ましく使
用することのできる無機化合物材料としては、たとえ
ば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタ
ル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレン
などの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリ
コン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;
タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機
塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルフ
ァス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造
を有していてもよい。
【0182】本発明において、蓄積性蛍光体シートに、
複数の輝尽性蛍光体層領域が形成されている場合に、蓄
積性蛍光体シートの支持体を形成するために好ましく使
用することのできる有機化合物材料としては、高分子化
合物が好ましく用いられ、たとえば、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタク
リレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート
共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニ
リデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリ
フルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナ
フタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,1
0などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフ
ェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなど
のケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポ
キシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−
スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニト
ロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;
キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンな
どのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体な
どを挙げることができる。これらは、複合材料でもよ
く、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを
充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンド
して、使用することもできる。
【0183】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、蓄積性蛍光体シートに、複数の輝尽
性蛍光体層領域が形成されている場合には、蓄積性蛍光
体シートの支持体は、比重1.0g/cm以上の化合
物材料または複合材料によって形成されることが好まし
く、比重が1.5g/cm以上、23g/cm以下
の化合物材料または複合材料によって形成されること
が、とくに好ましい。
【0184】また、一般に、光の散乱および/または吸
収が大きいほど、光の減衰能が高くなるので、蓄積性蛍
光体シートに、複数の輝尽性蛍光体層領域が形成されて
いる場合には、蓄積性蛍光体シートの支持体は、厚さ1
cmあたりの吸光度が0.3以上であることが好まし
く、厚さ1cmあたりの吸光度が1以上であれば、さら
に好ましい。ここに、吸光度は、厚さTcmの板状体の
直後に、積分球を置き、計測に利用するプローブ光また
はエミッション光の波長における透過光量Aを分光光度
計によって測定し、A/Tを算出することによって、求
められる。光減衰能を向上させるために、光散乱体や光
吸収体を、蓄積性蛍光体シートの支持体に含有させるこ
ともできる。光散乱体としては、蓄積性蛍光体シートの
支持体を形成している材料と異なる材料の微粒子が用い
られ、光吸収体としては、顔料または染料が用いられ
る。
【0185】本発明において、放射線データを記録する
ために使用される輝尽性蛍光体としては、放射線のエネ
ルギーを蓄積可能で、電磁波によって励起され、蓄積し
ている放射線のエネルギーを光の形で放出可能なもので
あればよく、とくに限定されるものではないが、可視光
波長域の光により励起可能であるものが好ましい。具体
的には、たとえば、米国特許第4,239,968号に
開示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体
(Ba1−xM2+x)FX:yA(ここに、M2+
Mg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群より選ば
れる少なくとも一種のアルカリ土類金属元素、XはC
l、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一
種のハロゲン、AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、P
r、Ho、Nd、YbおよびErからなる群より選ばれ
る少なくとも一種の3価金属元素、xは0≦x≦0.
6、yは0≦y≦0.2である。)、特開平2−276
997号公報に開示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲ
ン化物系蛍光体SrFX:Z(ここに、XはCl、Br
およびIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロ
ゲン、ZはEuまたはCeである。)、特開昭59−5
6479号公報に開示されたユーロピウム付活複合ハロ
ゲン物系蛍光体BaFX・xNaX’:aEu (こ
こに、XおよびX’はいずれも、Cl、BrおよびIか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンであ
り、xは0<x≦2、aは0<a≦0.2である。)、
特開昭58−69281号公報に開示されたセリウム付
活三価金属オキシハロゲン物系蛍光体であるMOX:x
Ce(ここに、MはPr、Nd、Pm、Sm、Eu、T
b、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびBiからなる
群より選ばれる少なくとも一種の三価金属元素、XはB
rおよびIのうちの一方あるいは双方、xは、0<x<
0.1である。)、米国特許第4,539,137号に
開示されたセリウム付活希土類オキシハロゲン物系蛍光
体であるLnOX:xCe(ここに、LnはY、La、
GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種
の希土類元素、XはCl、BrおよびIからなる群より
選ばれる少なくとも一種のハロゲン、xは、0<x≦
0.1である。)および米国特許第4,962,047
号に開示されたユーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光
体MIIFX・aMX’・bM’II''2・cMIII
'''3 ・xA:yEu2+(ここに、MIIはBa、Sr
およびCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のア
ルカリ土類金属元素、M はLi、Na、K、Rbお
よびCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアル
カリ金属元素、M' IIはBeおよびMgからなる群より
選ばれる少なくとも一種の二価金属元素、MIIIはA
l、Ga、InおよびTlからなる群より選ばれる少な
くとも一種の三価金属元素、Aは少なくとも一種の金属
酸化物、XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のハロゲン、X’、X''およびX'''
はF、Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少な
くとも一種のハロゲンであり、aは、0≦a≦2、b
は、0≦b≦10−2、cは、0≦c≦10−2で、か
つ、a+b+c≧10−2であり、xは、0<x≦0.
5で、yは、0<y≦0.2である。)が、好ましく使
用し得る。
【0186】また、本発明において、化学発光データを
記録するために使用される輝尽性蛍光体は、可視光波長
域の光のエネルギーを蓄積可能で、電磁波によって励起
され、蓄積している光のエネルギーを、光の形で放出可
能なものであればよく、とくに限定されるものではない
が、可視光波長域の光により励起可能であるものが好ま
しい。具体的には、たとえば、金属ハロリン酸塩系蛍光
体、希土類元素付活硫化物系蛍光体、アルミン酸塩系蛍
光体、珪酸塩系蛍光体、フッ化物系蛍光体およびこれら
の二または三以上の混合物からなる群より選ばれたもの
が、好ましく使用される。これらの中では、希土類元素
付活硫化物系蛍光体が好ましく、とくに、米国特許第
5,029,253号明細書、同第4,983,834
号明細書に開示された希土類元素付活アルカリ土類金属
硫化物系蛍光体、また、その他にも、特開2001−1
31545号公報に開示されたZnGeO:Mn,
VおよびZnGeO:Mnなどのゲルマン酸亜鉛蛍
光体、特開2001−123162号公報に開示された
SrAl1425:Ln(Lnは希土類)などのア
ルミン酸アルカリ土類蛍光体、Y0.8Lu1.2Si
:Ce,Zr、特公平6−31904号公報に開示
されたGdOCl:Ceなどが好ましく使用される。
【0187】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0188】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムに用いられる生化学解析用ユニッ
トの略斜視図である。
【0189】図1に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用ユニット1は、ステンレス鋼によって形
成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成され
た基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナ
イロン6が充填されて、多数の吸着性領域4が、ドット
状に形成されている。
【0190】図1には正確に示されていないが、本実施
態様においては、約0.07平方ミリメートルのサイズ
を有する略円形の貫通孔3が、120列×160行のマ
トリックス状に、規則的に、基板2に形成されており、
したがって、合計19200の吸着性領域4が形成され
ている。吸着性領域4は、その表面が、基板2の表面と
同じ高さに位置するように、多数の貫通孔3内に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されている。
【0191】図1に示されるように、生化学解析用ユニ
ット1の基板2には、さらに、2つの略円形の位置合わ
せ用貫通孔5、5が形成され、その生化学解析用ユニッ
ト1に固有のバーコード5aが印刷されている。
【0192】図2は、生化学解析用ユニット1をセット
する生化学解析用ユニットキャリアの略斜視図である。
【0193】生化学解析用ユニットキャリア6は、ステ
ンレス鋼によって形成され、図2に示されるように、生
化学解析用ユニットキャリア6には、生化学解析用ユニ
ット1をセットすべき所定の位置に、合計10個の略矩
形状の貫通孔7が、2列×5行のマトリックス状に形成
されており、各貫通孔7は、生化学解析用ユニット1を
生化学解析用ユニットキャリア6にセットしたときに、
生化学解析用ユニット1によって、各貫通孔7が覆われ
るようなサイズおよび位置に形成されている。したがっ
て、生化学解析用ユニットキャリア6には、最大で、1
0枚の生化学解析用ユニット1を、2列×5行のマトリ
ックス状にセットすることができる。
【0194】図2に示されるように、生化学解析用ユニ
ットキャリア6には、2つの位置合わせ用貫通孔6a、
6aが形成されている。
【0195】各貫通孔7の一辺の近傍には、生化学解析
用ユニット1の2つの位置合わせ用貫通孔5、5に対応
する所定の位置に、2つの位置合わせ用ピン8、8が立
設されており、各貫通孔7は、各貫通孔7の一辺の近傍
に立設された2つの位置合わせ用ピン8、8が、生化学
解析用ユニット1の基板2の形成された2つの位置合わ
せ用貫通孔5、5内に挿通されるように、生化学解析用
ユニット1を、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トしたときに、生化学解析用ユニット1の基板2に形成
されたすべての吸着性領域4が、各貫通孔7に対向し、
かつ、生化学解析用ユニット1の基板2の四辺の周縁部
が、生化学解析用ユニットキャリア6によって支持され
るように、そのサイズおよび位置が選択されている。
【0196】図3は、10枚の生化学解析用ユニット1
がセットされた生化学解析用ユニットキャリア6の略斜
視図である。
【0197】生化学解析にあたっては、生化学解析用ユ
ニットキャリア6にセットされている生化学解析用ユニ
ット1のそれぞれに規則的に形成された多数の吸着性領
域4内に、たとえば、特異的結合物質として、塩基配列
が既知の互いに異なった複数のcDNAが、スポッティ
ング装置を使用して、滴下され、吸着性領域4内に固定
される。
【0198】図4は、スポッティング装置の略平面図で
ある。
【0199】図4に示されるように、スポッティング装
置は、特異的結合物質の溶液を、生化学解析用ユニット
1に向けて、噴射するインジェクタを備えたスポッティ
ングヘッド9を備え、スポッティングヘッド9は、駆動
機構により、図4において、矢印Xで示される主走査方
向および矢印Yで示される副走査方向に移動可能に構成
されている。
【0200】スポッティング装置の駆動機構は、特異的
結合物質の溶液を滴下すべき生化学解析用ユニット1が
セットされている生化学解析用ユニットキャリア6が載
置される基板10に固定されたフレーム11に取り付け
られている。
【0201】図4に示されるように、フレーム11上に
は、副走査パルスモータ12と一対のレール13、13
とが固定され、フレーム11上には、さらに、一対のレ
ール13、13に沿って、図2において、矢印Yで示さ
れた副走査方向に、移動可能な基板14が設けられてい
る。
【0202】移動可能な基板14には、ねじが切られた
穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副走
査パルスモータ12によって回転されるねじが切られた
ロッド15が係合している。
【0203】移動可能な基板14上には、主走査パルス
モータ16が設けられ、主走査パルスモータ16は、エ
ンドレスベルト17を、所定のピッチで、間欠的に駆動
可能に構成されている。
【0204】スポッティング装置のスポッティングヘッ
ド9は、エンドレスベルト17に固定されており、主走
査パルスモータ16により、エンドレスベルト17が駆
動されると、図4において、矢印Xで示された主走査方
向に移動されるように構成されている。
【0205】図4において、18は、スポッティングヘ
ッド9の主走査方向における位置を検出するリニアエン
コーダであり、19は、リニアエンコーダ18のスリッ
トである。
【0206】図4に示されるように、スポッティング装
置の基板10には、生化学解析用ユニットキャリア6に
形成された2つの位置決め用の貫通孔6a、6aに対応
する位置に、2つの位置決めピン20a、20bが立設
されており、スポッティング装置の基板10に形成され
た2つの位置決めピン20a、20bが、対応する位置
決め用貫通孔6a、6a内に挿通されるように、生化学
解析用ユニットキャリア6を、スポッティング装置の基
板10上に載置することによって、つねに、生化学解析
用ユニットキャリア6が、したがって、生化学解析用ユ
ニットキャリア6にセットされている10枚の生化学解
析用ユニット1が、スポッティング装置の基板10上の
ほぼ同じ位置に載置されるように保証されている。
【0207】図5は、スポッティング装置の制御系、入
力系、駆動系および検出系を示すブロックダイアグラム
である。
【0208】図5に示されるように、スポッティング装
置の制御系は、スポッティング装置全体の動作を制御す
るコントロールユニット30を備え、スポッティング装
置の入力系は、キーボード31を備えている。
【0209】また、スポッティング装置の駆動系は、主
走査パルスモータ16および副走査パルスモータ12を
備え、スポッティング装置の検出系は、スポッティング
ヘッド9の主走査方向における位置を検出するリニアエ
ンコーダ18と、ロッド15の回転量を検出するロータ
リーエンコーダ17を備えている。
【0210】以上のように構成されたスポッティング装
置によって、以下のようにして、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされている各生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に、cDN
Aなどの特異的結合物質の溶液が滴下される。
【0211】まず、10枚の生化学解析用ユニット1が
セットされている生化学解析用ユニットキャリア6が、
スポッティング装置の基板10に形成された2つの位置
決めピン20a、20bが、それぞれ、生化学解析用ユ
ニット1の対応する2つの位置決め用の貫通孔5、5内
に挿通されるように、スポッティング装置の基板10上
に載置される。
【0212】次いで、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された吸着性領域4の位置に関する位置デ
ータが、キーボード31に入力される。
【0213】本実施態様においては、合計10枚の生化
学解析用ユニット1が生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされ、各生化学解析用ユニット1の基板2に
は、19200の約0.07平方ミリメートルのサイズ
を有する吸着性領域が、約5000個/平方センチメー
トルの密度で、形成されており、特異的結合物質の溶液
は、各生化学解析用ユニット1の基板2に形成されたす
べての吸着性領域4に、滴下されるように構成されてい
るから、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
た10枚の生化学解析用ユニット1の基板2に形成され
たすべての吸着性領域4の位置データが、キーボード3
1に入力される。
【0214】ここに、各生化学解析用ユニット1は、生
化学解析用ユニットキャリア6に形成された対応する2
つの位置合わせ用ピン8が、基板2に形成された2つの
位置合わせ用貫通孔5、5内に挿通されるように、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされ、位置合わせ
用ピン8は、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア
6の所定の位置に立設されており、さらに、生化学解析
用ユニットキャリア6は、スポッティング装置の基板1
0に形成された2つの位置決めピン20a、20bが、
それぞれ、生化学解析用ユニット1の対応する2つの位
置決め用の貫通孔5、5内に挿通されるように、スポッ
ティング装置の基板10上に載置されるように構成され
ているから、各生化学解析用ユニット1の基板2に形成
された吸着性領域4の数、パターンが一定であれば、つ
ねに、同一の位置データを用いることができる。
【0215】キーボード31に入力された位置データ
は、コントロールユニット30に入力され、コントロー
ルユニット30は、位置データを受けると、各生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された吸着性領域4のそ
れぞれの位置に、スポッティングヘッド9を移動させる
ために、主走査パルスモータ16および副走査パルスモ
ータ12に与えるべき駆動パルスを算出し、駆動パルス
データを、メモリ(図示せず)に記憶する。
【0216】特異的結合物質の溶液を滴下すべき吸着性
領域4のそれぞれの位置に、スポッティングヘッド9を
移動させるために、主走査パルスモータ16および副走
査パルスモータ12に与えるべき駆動パルスが算出さ
れ、駆動パルスデータがメモリに記憶されると、コント
ロールユニット30は、メモリに記憶された駆動パルス
データに基づき、主走査パルスモータ16および副走査
パルスモータ12に所定の駆動パルスを与えて、スポッ
ティングヘッド9を間欠的に移動させ、スポッティング
ヘッド9が、特異的結合物質の溶液を滴下すべき吸着性
領域4の位置に達した時点で、主走査パルスモータ16
および副走査パルスモータ12に駆動停止信号を出力し
て、スポッティングヘッド9を停止させ、スポッティン
グヘッド9に滴下信号を出力して、スポッティングヘッ
ド9のインジェクタから、特異的結合物質の溶液を噴射
させる。
【0217】こうして、各生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4に、特異的結合物質の溶液が滴下され
ると、生化学解析用ユニットキャリア6は、ユーザーに
よって、スポッティング装置から取り出される。
【0218】次いで、こうして、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされている生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4に固定された
cDNAなどの特異的結合物質に、標識物質によって標
識された生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズ
される。
【0219】図6は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムの略平面図である。
【0220】図6に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析システムは、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット
1の多数の吸着性領域4に固定された特異的結合物質
に、標識物質によって標識された生体由来の物質を、選
択的に、ハイブリダイズさせるハイブリダイゼーション
反応装置35と、生化学解析用ユニットキャリア6にセ
ットされている10枚の生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に選択的に含まれている放射性標識物質
によって、後述する蓄積性蛍光体シートキャリアにセッ
トされた10枚の蓄積性蛍光体シートの多数の輝尽性蛍
光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を露光する露光
装置36と、蓄積性蛍光体シートキャリアにセットされ
た10枚の蓄積性蛍光体シートの多数の輝尽性蛍光体層
領域に記録された放射線データを読み取って、生化学解
析用データを生成する第1のスキャナ装置37と、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚
の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録
されている蛍光データを読み取って、生化学解析用デー
タを生成する第2のスキャナ装置38と、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている10枚の生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録されてい
る化学発光データを読み取って、生化学解析用データを
生成するデータ読み取り装置39と、10枚の蓄積性蛍
光体シートが固定された蓄積性蛍光体シートキャリアを
回収する蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス40
と、10枚の生化学解析用ユニット1がセットされた生
化学解析用ユニットキャリア6を回収する生化学解析用
ユニットキャリア回収ボックス41を備えている。
【0221】本実施態様においては、ハイブリダイゼー
ション反応装置35にセットされた10枚の生化学解析
用ユニット1を保持している生化学解析用ユニットキャ
リア6は、搬送手段(図示せず)によって、ハイブリダ
イゼーション反応装置35から、露光装置36に受け渡
され、露光装置36から、第1のスキャナ装置37、第
2のスキャナ装置38あるいはデータ読み取り装置39
に受け渡され、さらに、生化学解析用ユニットキャリア
回収ボックス41に送られるように構成され、一方、露
光装置36にセットされた10枚の蓄積性蛍光体シート
を保持している蓄積性蛍光体シートキャリアは、搬送手
段(図示せず)によって、露光装置36から、第1のス
キャナ装置37に受け渡され、さらに、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア回収ボックス40内に送られるように、構
成されている。
【0222】図7は、生化学解析システムの制御系およ
び表示系を示すブロックダイアグラムである。
【0223】図7に示されるように、生化学解析システ
ムの制御系は、生化学解析システム全体の動作を制御す
るコントロールユニット45と、メモリ46と、生化学
解析用データを記憶するデータ記憶手段47と、データ
記憶手段47に記憶された生化学解析用データに、デー
タ処理を施すデータ処理手段48と、データ記憶手段4
7に記憶された生化学解析用データに基づいて、可視デ
ータを生成するデータ表示手段49を備えている。
【0224】図7に示されるように、生化学解析システ
ムの入力系は、キーボード50を備え、生化学解析シス
テムの表示系は、液晶ディスプレイパネルや有機ELデ
ィスプレイパネルなどによって構成された表示パネル5
1と、可視データを表示するCRT52を備えている。
【0225】図8は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムを構成するハイブリダイゼーショ
ン反応装置35の略斜視図である。
【0226】図8に示されるように、ハイブリダイゼー
ション反応装置35は、断面L字状のハウジング55を
備え、鉛直方向に延びる上方ハウジング部56の上面に
は、第1の溶液ボトル57a、第2の溶液ボトル57
b、第3の溶液ボトル57cおよび第4の溶液ボトル5
7dが着脱可能に取り付けられている。
【0227】本実施態様においては、第1の溶液ボトル
57aは、前処理液を収容し、第2の溶液ボトル57b
および第3の溶液ボトル57cは、ハイブリダイゼーシ
ョンバッファを収容するように構成され、他方、第4の
溶液ボトル57dは、洗浄溶液を収容するように構成さ
れている。
【0228】図8において、前方に延びる下方ハウジン
グ部58には、一対のアーム59、59の一端部が、軸
まわりに揺動可能に取り付けられ、一対のアーム59、
59の他端部は、生化学解析用ユニット収容部材60の
両側面に固定されている。
【0229】一対のアーム59、59が取り付けられた
軸には、捩りスプリング(図示せず)が取り付けられて
おり、一対のアーム59、59は、上方ハウジング部5
6の前面に向けて、付勢されている。
【0230】図8に示されるように、第1の溶液ボトル
57a、第2の溶液ボトル57b、第3の溶液ボトル5
7cおよび第4の溶液ボトル57dには、それぞれ、第
1の溶液注入チューブ61a、第2の溶液注入チューブ
61b、第3の溶液注入チューブ61cおよび第4の溶
液注入チューブ61dが着脱可能に取り付けられてお
り、第1の溶液注入チューブ61a、第2の溶液注入チ
ューブ61b、第3の溶液注入チューブ61cおよび第
4の溶液注入チューブ61dは、上方ハウジング部56
内を通って、生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された第1の溶液注入部(図示せず)、第2の溶液注入
部(図示せず)、第3の溶液注入部(図示せず)および
第4の溶液注入部(図示せず)に接続されている。
【0231】第1の溶液ボトル57a、第2の溶液ボト
ル57b、第3の溶液ボトル57cおよび第4の溶液ボ
トル57d内に収容された溶液は、それぞれ、下方ハウ
ジング部58の内部に設けられたポンプ(図示せず)に
よって、第1の溶液注入チューブ61a、第2の溶液注
入チューブ61b、第3の溶液注入チューブ61cおよ
び第4の溶液注入チューブ61dを通って、生化学解析
用ユニット収容部材60に形成された第1の溶液注入部
(図示せず)、第2の溶液注入部(図示せず)、第3の
溶液注入部(図示せず)および第4の溶液注入部(図示
せず)に供給されるように構成されており、第1の溶液
注入チューブ61a、第2の溶液注入チューブ61b、
第3の溶液注入チューブ61cおよび第4の溶液注入チ
ューブ61dには、それぞれ、第1のバルブ(図示せ
ず)および第1の切り換えバルブ(図示せず)、第2の
バルブ(図示せず)および第2の切り換えバルブ(図示
せず)、第3のバルブ(図示せず)および第3の切り換
えバルブ(図示せず)ならびに第4バルブ(図示せず)
および第4の切り換えバルブ(図示せず)が設けられて
いる。
【0232】図8に示されるように、下方ハウジング部
58に形成された一対の開口部63a、63a内には、
それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア6を搬送する
搬送ベルト63、63が設けられている。
【0233】図8に示されるように、下方ハウジング部
58の頂板には、10個の貫通孔64a、64b、64
c、64d、64e、64f、64g、64h、64
i、64jが、生化学解析用ユニットキャリア6に形成
された貫通孔7と同一のパターンで、2列×5行のマト
リックス状に形成されており、各貫通孔64a、64
b、64c、64d、64e、64f、64g、64
h、64i、64jは、それぞれ、生化学解析用ユニッ
トキャリア6に形成された貫通孔7よりも小さいサイズ
を有している。
【0234】図9は、下方ハウジング部58の頂板に形
成された貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、64f、64g、64h、64i、64jの近傍の
詳細を示す略斜視図である。
【0235】図9に示されるように、各貫通孔64a、
64b、64c、64d、64e、64f、64g、6
4h、64i、64jは、下方ハウジング部58の頂板
に立設された横断面が略矩形状の枠部材65a、65
b、65c、65d、65e、65f、65g、65
h、65i、65j内に形成されており、枠部材65
a、65b、65c、65d、65e、65f、65
g、65h、65i、65jの側壁上端部には、Oリン
グなどよりなるシール部材66a、66b、66c、6
6d、66e、66f、66g、66h、66i、66
jが形成されている。
【0236】ここに、生化学解析用ユニット1がセット
された生化学解析用ユニットキャリア6が、ハイブリダ
イゼーション反応装置35にセットされ、生化学解析用
ユニット収容部材60が後述する反応位置に位置したと
きに、各枠部材65a、65b、65c、65d、65
e、65f、65g、65h、65i、65jが、生化
学解析用ユニットキャリア6に形成された対応する貫通
孔7内に位置して、枠部材65a、65b、65c、6
5d、65e、65f、65g、65h、65i、65
jの側壁上端部に形成されたシール部材66a、66
b、66c、66d、66e、66f、66g、66
h、66i、66jが、対応する生化学解析用ユニット
1の基板2に当接し、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされている各生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4が、対応する貫通孔64a、6
4b、64c、64d、64e、64f、64g、64
h、64i、64j内に位置するように、各枠部材65
a、65b、65c、65d、65e、65f、65
g、65h、65i、65j、各シール部材66a、6
6b、66c、66d、66e、66f、66g、66
h、66i、66jおよび各貫通孔64a、64b、6
4c、64d、64e、64f、64g、64h、64
i、64jが、下方ハウジング部58の頂板に形成され
ている。
【0237】一対の搬送ベルト63、63は、通常は、
下方ハウジング部58の頂板に立設された枠部材65
a、65b、65c、65d、65e、65f、65
g、65h、65i、65jの側壁上端部に形成されて
いるシール部材66a、66b、66c、66d、66
e、66f、66g、66h、66i、66jの頂部よ
りも、上方に位置するように、設けられている。
【0238】図10は、生化学解析用ユニット収容部材
60の略斜視図である。
【0239】図10に示されるように、生化学解析用ユ
ニット収容部材60は、略矩形状をなし、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化学解析
用ユニット1を収容可能な10個の凹部68が、2列×
5行のマトリックス状に形成されている。
【0240】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された凹部68内には、それぞれ、貫通孔69a、69
b、69c、69d、69e、69f、69g、69
h、69i、69jが形成されており、貫通孔69a、
69b、69c、69d、69e、69f、69g、6
9h、69i、69jは、それぞれ、生化学解析用ユニ
ットキャリア6に形成された貫通孔7と同じサイズを有
し、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7を同じパターンによって、生化学解析用ユニット収
容部材60に形成されている。
【0241】10個の貫通孔69a、69b、69c、
69d、69e、69f、69g、69h、69i、6
9jは、アーム59、59が揺動されて、生化学解析用
ユニット収容部材60が、ハイブリダイゼーション反応
装置35にセットされた生化学解析用ユニットキャリア
6に当接して、搬送ベルト63、63を、下方ハウジン
グ部58の開口部63a、63a内に位置するまで、押
し下げ、生化学解析用ユニットキャリア6を押圧する反
応位置に位置したときに、それぞれが、生化学解析用ユ
ニットキャリア6にセットされた生化学解析用ユニット
1を介して、下方ハウジング部58の頂板に形成された
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、64
f、64g、64h、64i、64jの1つに対向する
ように、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
ている。
【0242】したがって、生化学解析用ユニットキャリ
ア6を、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された
貫通孔7が、それぞれ、下方ハウジング部58の頂板に
形成された貫通孔64a、64b、64c、64d、6
4e、64f、64g、64h、64i、64jに対向
するように位置させた状態で、アーム59、59を、軸
まわりに揺動させて、生化学解析用ユニット収容部材6
0を反応位置に位置させることによって、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされた生化学解析用ユニッ
ト1を、それぞれ、生化学解析用ユニット収容部材60
に形成された対応する凹部68内に収容し、生化学解析
用ユニット収容部材60に形成された各貫通孔69a、
69b、69c、69d、69e、69f、69g、6
9h、69i、69jと、下方ハウジング部58の頂板
に形成された対応する貫通孔64a、64b、64c、
64d、64e、64f、64g、64h、64i、6
4jとを、対応する生化学解析用ユニット1を介して、
対向させるとともに、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされた各生化学解析用ユニット1に、枠部材6
5a、65b、65c、65d、65e、65f、65
g、65h、65i、65jの側壁上端部に形成されて
いる対応するシール部材66a、66b、66c、66
d、66e、66f、66g、66h、66i、66j
を当接させて、生化学解析用ユニットキャリア6に形成
された各貫通孔7と、下方ハウジング部58の頂板に形
成された対応する貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64j
との間をシールすることができる。
【0243】また、生化学解析用ユニット収容部材60
に形成された各凹部68内には、バーコードリーダー
(図示せず)が設けられている。
【0244】生化学解析用ユニット収容部材60には、
生化学解析用ユニット収容部材60によって、生化学解
析用ユニットキャリア6を押圧したときに、下方ハウジ
ング部58の頂板に形成された係止部(図示せず)に自
動的に係合して、生化学解析用ユニット収容部材60を
下方ハウジング部58の頂板に密着した状態に保持する
係止部材60aが形成されている。
【0245】下方ハウジング部58の頂板に形成された
10個の貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、64f、64g、64h、64i、64jは、溶液
排出チューブ(図示せず)に接続され、溶液排出チュー
ブは、4本の分岐チューブ(図示せず)に分岐し、各分
岐チューブは、それぞれ、上方ハウジング部56内に延
び、第1の溶液注入チューブ61aに設けられた第1の
切り換えバルブ(図示せず)、第2の溶液注入チューブ
61bに設けられた第2の切り換えバルブ(図示せ
ず)、第3の溶液注入チューブ61cに設けられた第3
の切り換えバルブ(図示せず)および第4の溶液注入チ
ューブ61dに設けられた第4の切り換えバルブ(図示
せず)に接続されている。
【0246】4本の分岐チューブは、さらに、1本の溶
液排出チューブ(図示せず)に合流され、溶液排出チュ
ーブ(図示せず)は、下方ハウジング部58の外部で、
第1の溶液排出チューブ70aと第2の溶液排出チュー
ブ70bに分岐している。
【0247】第1の溶液排出チューブ70aは、第1の
溶液排出バルブ71aを介して、第1の溶液回収タンク
72aに接続され、第2の溶液排出チューブ70bは、
第2の溶液排出バルブ71bを介して、第2の溶液回収
タンク72bに接続されている。
【0248】本実施態様において、第1の溶液回収タン
ク72aは、放射性標識物質の濃度が高い溶液を回収
し、第2の溶液回収タンク72bは、放射性標識物質の
濃度の低い溶液を回収するように構成されている。
【0249】図11は、生化学解析用ユニット収容部材
60が反応位置に移動されて、生化学解析用ユニット収
容部材60の係止部材60aが下方ハウジング部58の
頂板に形成された係止部に係合した状態における生化学
解析用ユニット収容部材60と、下方ハウジング部58
の頂板内に形成された溶液の流路を示す一部切り欠き略
断面図である。
【0250】図11に示されるように、第1の溶液注入
部62a、第2の溶液注入部62b、第3の溶液注入部
62cおよび第4の溶液注入部62dは、単一の溶液供
給流路73に連通しており、溶液供給流路73は、第1
の溶液供給流路73aと第2の溶液供給流路に分岐して
いる(図11においては、第1の溶液供給流路73aの
みが図示されている。)図11に示されるように、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚
の生化学解析用ユニット1に対応して、第1の溶液供給
流路73aは、5つに分岐され、第2の溶液供給流路
も、5つに分岐されて、それぞれ、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされた生化学解析用ユニット1に
対向する生化学解析用ユニット収容部材60の貫通孔6
9a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69jの1つに連通している(図
11においては、貫通孔69a、69b、69c、69
d、69eのみが図示されている。)。
【0251】図11に示されるように、生化学解析用ユ
ニット収容部材60に形成された貫通孔69a、69
b、69c、69d、69e、69f、69g、69
h、69i、69jは、それぞれ、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされている10枚の生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4が形成された部分を介して、
生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7
内に位置している下方ハウジング部58の枠部材65
a、65b、65c、65d、65e、65f、65
g、65h、65i、65jに形成された対応する貫通
孔64a、64b、64c、64d、64e、69f、
69g、69h、69i、69jに対向している。
【0252】一方、図11に示されるように、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされている10枚の生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4を介して、生化学
解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
a、69b、69c、69d、69eに対向する下方ハ
ウジング部58の貫通孔64a、64b、64c、64
d、64eは、それぞれ、第1の溶液排出流路74aに
連通し、他方、生化学解析用ユニット1を介して、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
f、69g、69h、69i、69jに対向する下方ハ
ウジング部58の貫通孔64f、64g、64h、64
i、64jは、それぞれ、第2の溶液排出流路に連通し
ている(図11においては、貫通孔69a、69b、6
9c、69d、69e、貫通孔64a、64b、64
c、64d、64eおよび第1の溶液排出流路74aの
みが図示されている。)。
【0253】第1の溶液排出流路74aおよび第2の溶
液排出流路は、溶液排出チューブ70に接続され、図8
に示されるように、溶液排出チューブ70は、下方ハウ
ジング部58の外部で、第1の溶液排出チューブ70a
と第2の溶液排出チューブ70bに分岐している。
【0254】図12は、第1の溶液注入チューブ61
a、第2の溶液注入チューブ61b、第3の溶液注入チ
ューブ61cおよび第4の溶液注入チューブ61d、溶
液排出チューブ70、分岐チューブ、第1の溶液排出チ
ューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70b、第
1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブおよび第4の
バルブならびに第1の切り換えバルブ、第2の切り換え
バルブ、第3の切り換えバルブおよび第4の切り換えバ
ルブの接続関係を示す配管図である。
【0255】図12に示されるように、第1の溶液注入
チューブ61aには、第1の溶液ボトル57aと、第1
の溶液注入部62aとを連通させる第一の位置と、第1
の溶液注入部62aと、大気とを連通させる第二の位置
と、第1の溶液ボトル57aおよび大気と、第1の溶液
注入部62aとの連通を遮断させる第三の位置を、選択
的に取ることができるように構成された第1のバルブ7
5aが設けられ、第1のバルブ75aと第1の溶液注入
部62aとの間の第1の溶液注入チューブ61aには、
四方切り換えバルブによって構成された第1の切り換え
バルブ76aが設けられている。
【0256】ここに、第1の切り換えバルブ76aは、
第1の切り換えバルブ76aの上流側の第1の溶液注入
チューブ61aと、第1の切り換えバルブ76aの下流
側の第1の溶液注入チューブ61aとを連通させるとと
もに、第1の切り換えバルブ76aの上流側の第1の分
岐チューブ77aと、第1の切り換えバルブ76aの下
流側の第1の分岐チューブ77aとを連通させる第一の
位置と、第1の切り換えバルブ76aの上流側の第1の
分岐チューブ77aと、第1の切り換えバルブ76aの
下流側の第1の溶液注入チューブ61aとを連通させる
とともに、第1の切り換えバルブ76aの上流側の第1
の溶液注入チューブ61aと、第1の切り換えバルブ7
6aの下流側の第1の分岐チューブ77aとを連通させ
る第二の位置を取ることができるように構成され、第1
の切り換えバルブ76aが、第二の位置に位置している
ときに、第1の切り換えバルブ76aの下流側の第1の
溶液注入チューブ61a、第1の溶液注入部62a、溶
液供給流路73、第1の溶液供給流路73a、生化学解
析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69a、
69b、69c、69d、69e、下方ハウジング部の
頂板に形成された貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、溶液排出チューブ70および第1の切り換
えバルブ76aの上流側の第1の分岐チューブ77aに
よって、溶液循環流路が形成されるとともに、第1の切
り換えバルブ76aの下流側の第1の溶液注入チューブ
61a、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路73、
第2の溶液供給流路、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された貫通孔69f、69g、69h、69
i、69j、下方ハウジング部の頂板に形成された貫通
孔64f、64g、64h、64i、64j、溶液排出
チューブ70ならびに第1の切り換えバルブ76aの上
流側の第1の分岐チューブ77aによって、溶液循環流
路が形成されるように構成されている。
【0257】図12に示されるように、第2の溶液注入
チューブ61bには、第2の溶液ボトル57bと、第2
の溶液注入部62bとを連通させる第一の位置と、第2
の溶液注入部62bと、大気とを連通させる第二の位置
と、第2の溶液ボトル57bおよび大気と、第2の溶液
注入部62bとの連通を遮断させる第三の位置を、選択
的に取ることができるように構成された第2のバルブ7
5bが設けられ、第2のバルブ75bと第2の溶液注入
部62bとの間の第2の溶液注入チューブ61bには、
四方切り換えバルブによって構成された第2の切り換え
バルブ76bが設けられている。
【0258】第2の切り換えバルブ76bも、第1の切
り換えバルブ76aと同様に、第2の切り換えバルブ7
6bの上流側の第2の溶液注入チューブ61bと、第2
の切り換えバルブ76bの下流側の第2の溶液注入チュ
ーブ61bとを連通させるとともに、第2の切り換えバ
ルブ76bの上流側の第2の分岐チューブ77bと、第
2の切り換えバルブ76bの下流側の第2の分岐チュー
ブ77bとを連通させる第一の位置と、第2の切り換え
バルブ76bの上流側の第2の分岐チューブ77bと、
第2の切り換えバルブ76bの下流側の第2の溶液注入
チューブ61bとを連通させるとともに、第2の切り換
えバルブ76bの上流側の第2の溶液注入チューブ61
bと、第2の切り換えバルブ76bの下流側の第2の分
岐チューブ77bとを連通させる第二の位置を取ること
ができるように構成され、第2の切り換えバルブ76b
が、第二の位置に位置しているときに、第2の切り換え
バルブ76bの下流側の第2の溶液注入チューブ61
b、第2の溶液注入部62b、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット収容部材
60に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、下方ハウジング部58の頂板に形成された
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、溶液
排出チューブ70および第2の切り換えバルブ76bの
上流側の第2の分岐チューブ77bによって、溶液循環
流路が形成されるとともに、第2の切り換えバルブ76
bの下流側の第2の溶液注入チューブ61b、第2の溶
液注入部62b、溶液供給流路73、第2の溶液供給流
路、生化学解析用ユニット収容部材60に形成された貫
通孔69f、69g、69h、69i、69j、下方ハ
ウジング部58の頂板に形成された貫通孔64f、64
g、64h、64i、64j、溶液排出チューブ70な
らびに第2の切り換えバルブ76bの上流側の第2の分
岐チューブ77bによって、溶液循環流路が形成される
ように構成されている。
【0259】図12に示されるように、第3の溶液注入
チューブ61cには、第3の溶液ボトル57cと、第3
の溶液注入部62cとを連通させる第一の位置と、第3
の溶液注入部62cと、大気とを連通させる第二の位置
と、第3の溶液ボトル57cおよび大気と、第3の溶液
注入部62cとの連通を遮断させる第三の位置を、選択
的に取ることができるように構成された第3のバルブ7
5cが設けられ、第3のバルブ75cと第3の溶液注入
部62cとの間の第3の溶液注入チューブ61cには、
四方切り換えバルブによって構成された第3の切り換え
バルブ76cが設けられている。
【0260】第3の切り換えバルブ76cも、第1の切
り換えバルブ76aと同様に、第3の切り換えバルブ7
6cの上流側の第3の溶液注入チューブ61cと、第3
の切り換えバルブ76cの下流側の第3の溶液注入チュ
ーブ61cとを連通させるとともに、第3の切り換えバ
ルブ76cの上流側の第3の分岐チューブ77cと、第
3の切り換えバルブ76cの下流側の第3の分岐チュー
ブ77cとを連通させる第一の位置と、第3の切り換え
バルブ76cの上流側の第3の分岐チューブ77cと、
第3の切り換えバルブ76cの下流側の第3の溶液注入
チューブ61cとを連通させるとともに、第3の切り換
えバルブ76cの上流側の第3の溶液注入チューブ61
cと、第3の切り換えバルブ76cの下流側の第3の分
岐チューブ77cとを連通させる第二の位置を取ること
ができるように構成され、第3の切り換えバルブ76c
が、第二の位置に位置しているときに、第3の切り換え
バルブ76cの下流側の第3の溶液注入チューブ61
c、第3の溶液注入部62c、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット収容部材
60に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、下方ハウジング部58の頂板に形成された
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、溶液
排出チューブ70および第3の切り換えバルブ76cの
上流側の第2の分岐チューブ77cによって、溶液循環
流路が形成されるとともに、第3の切り換えバルブ76
cの下流側の第3の溶液注入チューブ61c、第3の溶
液注入部62c、溶液供給流路73、第2の溶液供給流
路、生化学解析用ユニット収容部材60に形成された貫
通孔69f、69g、69h、69i、69j、下方ハ
ウジング部58の頂板に形成された貫通孔64f、64
g、64h、64i、64j、溶液排出チューブ70な
らびに第3の切り換えバルブ76cの上流側の第3の分
岐チューブ77cによって、溶液循環流路が形成される
ように構成されている。
【0261】図12に示されるように、第4の溶液注入
チューブ61dには、第4の溶液ボトル57dと、第4
の溶液注入部62dとを連通させる第一の位置と、第4
の溶液注入部62dと、大気とを連通させる第二の位置
と、第4の溶液ボトル57dおよび大気と、第4の溶液
注入部62dとの連通を遮断させる第三の位置を、選択
的に取ることができるように構成された第4のバルブ7
5dが設けられ、第4のバルブ75dと第4の溶液注入
部62dとの間の第4の溶液注入チューブ61dには、
四方切り換えバルブによって構成された第4の切り換え
バルブ76dが設けられている。
【0262】第4の切り換えバルブ76dも、第1の切
り換えバルブ76aと同様に、第4の切り換えバルブ7
6dの上流側の第4の溶液注入チューブ61dと、第4
の切り換えバルブ76dの下流側の第4の溶液注入チュ
ーブ61dとを連通させるとともに、第4の切り換えバ
ルブ76dの上流側の第4の分岐チューブ77dと、第
4の切り換えバルブ76dの下流側の第4の分岐チュー
ブ77dとを連通させる第一の位置と、第4の切り換え
バルブ76dの上流側の第4の分岐チューブ77dと、
第4の切り換えバルブ76dの下流側の第4の溶液注入
チューブ61dとを連通させるとともに、第4の切り換
えバルブ76dの上流側の第4の溶液注入チューブ61
dと、第4の切り換えバルブ76dの下流側の第4の分
岐チューブ77dとを連通させる第二の位置を取ること
ができるように構成され、第4の切り換えバルブ76d
が、第二の位置に位置しているときに、第4の切り換え
バルブ76dの下流側の第4の溶液注入チューブ61
d、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット収容部材
60に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、下方ハウジング部58の頂板に形成された
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、溶液
排出チューブ70および第4の切り換えバルブ76dの
上流側の第2の分岐チューブ77dによって、溶液循環
流路が形成されるとともに、第4の切り換えバルブ76
dの下流側の第4の溶液注入チューブ61d、第4の溶
液注入部62d、溶液供給流路73、第2の溶液供給流
路、生化学解析用ユニット収容部材60に形成された貫
通孔69f、69g、69h、69i、69j、下方ハ
ウジング部58に形成された貫通孔64f、64g、6
4h、64i、64j、溶液排出チューブ70ならびに
第4の切り換えバルブ76dの上流側の第4の分岐チュ
ーブ77dによって、溶液循環流路が形成されるように
構成されている。
【0263】図12に示されるように、第1の溶液排出
流路74aおよび第2の溶液排出流路74bの合流部
と、第1の分岐チューブ77a、第2の分岐チューブ7
7b、第3の分岐チューブ77cおよび第4の分岐チュ
ーブ77dの分岐部の間の溶液排出チューブ70には、
ポンプ78が設けられている。
【0264】図13は、図8ないし図12に示されたハ
イブリダイゼーション反応装置35の制御系、駆動系お
よび検出系のブロックダイアグラムである。
【0265】図13に示されるように、ハイブリダイゼ
ーション反応装置35の制御系は、ハイブリダイゼーシ
ョン反応装置35全体の動作を制御するコントロールユ
ニット80を備えている。
【0266】ここに、コントロールユニット80には、
生化学解析システムのコントロールユニット45から、
種々の指示信号が入力されるように構成されている。
【0267】図13に示されるように、ハイブリダイゼ
ーション反応装置35の駆動系は、溶液排出チューブ7
0に設けられたポンプ78と、搬送ベルト63、63を
駆動する搬送ベルトモータ82と、第1の溶液注入チュ
ーブ61aに設けられた第1のバルブ75aを駆動する
第1のバルブ駆動手段83aと、第2の溶液注入チュー
ブ61bに設けられた第2のバルブ75bを駆動する第
2のバルブ駆動手段83bと、第3の溶液注入チューブ
61cに設けられた第3のバルブ75cを駆動する第3
のバルブ駆動手段83cと、第4の溶液注入チューブ6
1dに設けられた第4のバルブ75dを駆動する第4の
バルブ駆動手段83dと、第1の溶液注入チューブ61
aに設けられた第1の切り換えバルブ76aを駆動する
第1の切り換えバルブ駆動手段84aと、第2の溶液注
入チューブ61bに設けられた第2の切り換えバルブ7
6bを駆動する第2の切り換えバルブ駆動手段84b
と、第3の溶液注入チューブ61cに設けられた第3の
切り換えバルブ76cを駆動する第3の切り換えバルブ
駆動手段84cと、第4の溶液注入チューブ61dに設
けられた第4の切り換えバルブ76dを駆動する第4の
切り換えバルブ駆動手段84dと、第1の溶液排出バル
ブ71aを開閉する第1の溶液排出バルブ駆動手段85
aと、第2の溶液排出バルブ71bを開閉する第2の溶
液排出バルブ駆動手段85bと、生化学解析用ユニット
収容部材60の係止部材60aと下方ハウジング部58
の頂板に形成された係止部(図示せず)との係合を解除
するソレノイド86と、捩りスプリング(図示せず)の
スプリング力に抗して、生化学解析用ユニット収容部材
60が、生化学解析用ユニットキャリア6に密着するよ
うに、一対のアーム59、59を揺動させるアームモー
タ87を備えている。
【0268】図13に示されるように、ハイブリダイゼ
ーション反応装置35の検出系は、10個のバーコード
リーダー89a、89b、89c、89d、89e、8
9f、89g、89h、89i、89jを備えている。
図13においては、簡易化のため、1つのバーコードリ
ーダー89aのみが描かれている。
【0269】以上のように構成されたハイブリダイゼー
ション反応装置35にあっては、以下のようにして、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされている10
枚の生化学解析用ユニット1の基板2に形成されている
吸着性領域4に含まれた特異的結合物質に、標識物質に
よって標識され、ハイブリダイゼーション溶液に含まれ
た生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされ
る。
【0270】まず、前処理液が調製されて、第1の溶液
ボトル57a内に収容され、ハイブリダイゼーションバ
ッファ調製されて、第2の溶液ボトル57bおよび第3
の溶液ボトル57cに収容されるとともに、洗浄溶液が
調製されて、第4の溶液ボトル57d内に収容される。
【0271】さらに、ユーザーによって、プローブ溶液
が調製されて、第3の溶液ボトル57cに収容されてい
るハイブリダイゼーションバッファに混合される。
【0272】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質を含むプロー
ブ溶液が調製されて、第3の溶液ボトル57cに収容さ
れているハイブリダイゼーションバッファに混合され
る。
【0273】一方、蛍光色素などの蛍光物質によって、
cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する場合
には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された生体
由来の物質を含むプローブ溶液が調製されされて、第3
の溶液ボトル57cに収容されているハイブリダイゼー
ションバッファに混合される。
【0274】また、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる酵素によって、cDNAなど
の特異的結合物質を選択的に標識する場合には、ジゴキ
シゲニンなどのハプテンによって標識された生体由来の
物質を含むプローブ溶液あるいは化学発光基質と接触さ
せることによって化学発光を生じさせる標識物質によっ
て標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液が調製
されて、第3の溶液ボトル57cに収容されているハイ
ブリダイゼーションバッファに混合される。
【0275】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
生体由来の物質およびジゴキシゲニンなどのハプテンに
よって標識された生体由来の物質のうち、2以上の生体
由来の物質およびを含むプローブ溶液を調製することも
でき、本実施態様においては、放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質、蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質およびジゴキシゲニンなどのハプテン
によって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液
が調製されて、第3の溶液ボトル57cに収容されてい
るハイブリダイゼーションバッファに混合される。
【0276】本実施態様においては、蛍光物質として、
532nmの波長の励起光により、最も効率的に励起が
可能なCy3が選択されている。
【0277】次いで、ユーザーによって、生化学解析シ
ステムのキーボード50に、生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4を、どのようにして、選択的に標識
するかについての標識データが入力される。
【0278】キーボード50に入力された標識データ
は、コントロールユニット45に出力され、コントロー
ルユニット45は、標識データを受けると、標識データ
を、メモリ46に保存する。
【0279】次いで、ユーザーにより、10枚の生化学
解析用ユニット1がセットされた生化学解析用ユニット
キャリア6が、生化学解析用ユニットキャリア6に形成
された各貫通孔7に、下方ハウジング部58の頂板に形
成された対応する貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64j
を画定している枠部材65a、65b、65c、65
d、65e、65f、65g、65h、65i、65j
が対向するように、ハイブリダイゼーション反応装置3
5の下方ハウジング部58に設けられた一対の搬送ベル
ト63、63上の所定の位置に、セットされる。
【0280】生化学解析用ユニットキャリア6が、搬送
ベルト63、63上の所定の位置に、セットされると、
ユーザーにより、生化学解析システムのキーボード50
に、生化学解析開始信号が入力される。
【0281】キーボード50に入力された生化学解析開
始信号は、生化学解析システムのコントロールユニット
45に出力され、コントロールユニット45から、ハイ
ブリダイゼーション反応装置35のコントロールユニッ
ト80に転送される。
【0282】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、生化学解析開始信号を受け
ると、アームモータ87に、駆動信号を出力して、捩り
スプリング(図示せず)のスプリング力に抗して、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された係止部材6
0aが、ハイブリダイゼーション反応装置35の下方ハ
ウジング部58の頂板に形成された係止部(図示せず)
に自動的に係合するまで、一対のアーム59、59を、
下方ハウジング部58に固定された軸まわりに揺動させ
る。
【0283】その結果、生化学解析用ユニット収容部材
60によって、生化学解析用ユニットキャリア6が押圧
され、下方ハウジング部58の頂板に立設された枠部材
65a、65b、65c、65d、65e、65f、6
5g、65h、65i、65jの側壁上端部に形成され
ているシール部材66a、66b、66c、66d、6
6e、66f、66g、66h、66i、66jの頂部
よりも、上方に位置している一対の搬送ベルト63、6
3が、下方ハウジング部58の頂板に形成された開口部
63a、63a内に、それぞれ、押し込まれて、生化学
解析用ユニット収容部材60が反応位置に達すると、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされている10
枚の生化学解析用ユニット1が、それぞれ、生化学解析
用ユニット収容部材60に形成された対応する凹部68
内に収容され、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トされた各生化学解析用ユニット1に、枠部材65a、
65b、65c、65d、65e、65f、65g、6
5h、65i、65jの側壁上端部に形成されている対
応するシール部材66a、66b、66c、66d、6
6e、66f、66g、66h、66i、66jが当接
して、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された各
貫通孔7と、下方ハウジング部58の頂板に形成された
対応する貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、64f、64g、64h、64i、64jとの間が
シールされ、係止部材60aが、下方ハウジング部58
の頂板に形成された係止部(図示せず)に自動的に係合
することによって、生化学解析用ユニット収容部材60
と、生化学解析用ユニットキャリア6とが、この状態に
保持される。
【0284】こうして、生化学解析用ユニット収容部材
60が反応位置に移動され、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニッ
ト1が、それぞれ、生化学解析用ユニット収容部材60
に形成された対応する凹部68内に収容されると、各凹
部68内に設けられたバーコードリーダー89a、89
b、89c、89d、89e、89f、89g、89
h、89i、89jによって、生化学解析用ユニット1
の基板2に印刷されたバーコード5aが読み取られ、バ
ーコードデータが生成されて、コントロールユニット8
0に入力される。
【0285】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、バーコードリーダー89
a、89b、89c、89d、89e、89f、89
g、89h、89i、89jから、バーコードデータを
受けると、生化学解析システムのコントロールユニット
45に出力する。
【0286】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、ハイブリダイゼーション反応装置35のコン
トロールユニット80から、バーコードデータを受ける
と、バーコードデータを、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされた生化学解析用ユニット1の位置と関
連付けて、メモリ46に保存する。
【0287】バーコードデータが、生化学解析システム
のメモリ46に保存されると、生化学解析システムのコ
ントロールユニット45は、前処理開始信号を、ハイブ
リダイゼーション反応装置35のコントロールユニット
80に出力する。
【0288】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、前処理開始信号を受ける
と、第1のバルブ駆動手段83aに第1の駆動信号を出
力して、第1の溶液注入チューブ61aに設けられた第
1のバルブ75aを、第1の溶液ボトル57aと第1の
溶液注入部62aとを連通させる第一の位置に位置させ
るとともに、第1の切り換えバルブ駆動手段84aに、
第1の駆動信号を出力して、第1の溶液注入チューブ6
1aに設けられた第1の切り換えバルブ76aを、第1
の溶液ボトル57aと、第1の溶液注入部62aとを連
通させるとともに、第1の分岐チューブ77aと、第1
の溶液排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チュー
ブ70bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0289】さらに、コントロールユニット80は、第
1の溶液排出バルブ駆動手段85aに閉鎖信号を出力し
て、第1の溶液排出バルブ71aを閉じさせるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに開放信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを開放させる。
これは、放射性標識物質が含まれていない前処理液を、
放射性標識物質濃度の高い溶液と分別して、放射性標識
物質濃度の低い溶液を回収する第2の溶液回収タンク7
2b内に回収させるためである。
【0290】次いで、コントロールユニット80は、ポ
ンプ78に駆動信号を出力して、第1の溶液ボトル57
a内に収容されている前処理液を、第1の溶液注入チュ
ーブ61aを介して、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された第1の溶液注入部62aに注入させる。
【0291】第1の溶液注入部62aに注入された前処
理液は、単一の溶液供給流路73に流入し、さらに、溶
液供給流路73から分岐した第1の溶液供給流路73a
と第2の溶液供給流路に流入する。
【0292】第1の溶液供給流路73aに流入した前処
理液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析用
ユニット収容部材60の貫通孔69a、69b、69
c、69d、69eに流入し、第2の溶液供給流路に流
入した前処理液は、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている生化学解析用ユニット1に対向する生
化学解析用ユニット収容部材60の貫通孔69f、69
g、69h、69i、69jに流入する。
【0293】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された各貫通孔69a、69b、69c、69d、69
e、69f、69g、69h、69i、69jに流入し
た前処理液は、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット
1に形成された多数の吸着性領域4を横切って、生化学
解析用ユニット収容部材60に形成された各貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69jに対向している下方ハウジ
ング部58の対応する貫通孔64a、64b、64c、
64d、64e、64f、64g、64h、64i、6
4j内に流入する。
【0294】ここに、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、69f、69g、69h、69i、69j
は、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7にも対向しているが、各生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4はすべて、下方ハウジング部58に
設けられた対応する貫通孔64a、64b、64c、6
4d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j内に位置し、下方ハウジング部58の頂板に立設され
た各枠部材65a、65b、65c、65d、65e、
65f、65g、65h、65i、65jの側壁上端部
に形成されているシール部材66a、66b、66c、
66d、66e、66f、66g、66h、66i、6
6jが、対応する生化学解析用ユニット1に当接して、
生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7
と、下方ハウジング部58に設けられた対応する貫通孔
64a、64b、64c、64d、64e、64f、6
4g、64h、64i、64jとの間がシールされてい
るので、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た各貫通孔69a、69b、69c、69d、69e、
69f、69g、69h、69i、69jに流入した前
処理液は、すべて、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている10枚の生化学解析用ユニット1に形
成された多数の吸着性領域4を横切って、下方ハウジン
グ部58に設けられた対応する貫通孔64a、64b、
64c、64d、64e、64f、64g、64h、6
4i、64j内に流入する。
【0295】下方ハウジング部58の頂板に形成された
各貫通孔64a、64b、64c、64d、64e内に
流入した前処理液は、第1の溶液排出流路73aに流入
し、一方、下方ハウジング部58の頂板に形成された各
貫通孔64f、64g、64h、64i、64j内に流
入した前処理液は、第2の溶液排出流路(図示せず)に
流入する。
【0296】第1の溶液排出流路73aに流入した前処
理液および第2の溶液排出流路(図示せず)に流入した
前処理液が、溶液排出チューブ70に流入すると、コン
トロールユニット80は、ポンプ78の駆動時間に基づ
いて、前処理液が、第1の切り換えバルブ76aに到達
するタイミングで、第1の切り換えバルブ駆動手段84
aに、第2の駆動信号を出力し、第1の切り換えバルブ
76aを、第1の溶液ボトル57aと、第1の溶液排出
チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70bと
を連通させるとともに、第1の分岐チューブ77aと、
第1の溶液注入部62aとを連通させる第二の位置に位
置させる。
【0297】その結果、第1の溶液注入チューブ61
a、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路(図示
せず)、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た貫通孔69a、69b、69c、69d、69e、6
9f、69g、69h、69i、69j、下方ハウジン
グ部58の頂板に形成された貫通孔64a、64b、6
4c、64d、64e、64f、64g、64h、64
i、64j、溶液排出チューブ70ならびに第1の分岐
チューブ77aによって、溶液循環流路が形成され、前
処理液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れた10枚の生化学解析用ユニット1に形成されている
多数の吸着性領域4を横切って、溶液循環流路内を循環
する。
【0298】このように、本実施態様によれば、前処理
液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされた
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切っ
て、循環されるから、前処理操作の効率を大幅に向上さ
せることが可能になる。
【0299】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット80は、第1のバルブ駆動手段83aに、第2の
駆動信号を出力して、第1の溶液注入チューブ61aに
設けられた第1のバルブ75aを、第1の溶液注入部6
2aと、大気とを連通させる第二の位置に位置させ、さ
らに、第1の切り換えバルブ駆動手段84aに、第1の
駆動信号を出力して、第1の溶液注入チューブ61aに
設けられた第1の切り換えバルブ76aを、第1の溶液
ボトル57aと、第1の溶液注入部62aとを連通させ
るとともに、第1の分岐チューブ77aと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0300】その結果、第1の分岐チューブ77aと、
第1の溶液注入部62aの連通が断たれ、その一方で、
第1の分岐チューブ77aと、第2の溶液排出チューブ
70bとが連通されて、第1の溶液ボトル57aから、
第1の溶液注入チューブ61a内に供給された前処理液
は、すべて、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路7
3、第1の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット
収容部材60に形成された各貫通孔69a、69b、6
9c、69d、69e、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4、下方ハウジング部58の対
応する貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、第1の溶液排出流路73a、溶液排出チューブ70
および第2の溶液排出チューブ70bを通って、あるい
は、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路73、第2
の溶液供給流路(図示せず)、生化学解析用ユニット収
容部材60に形成された各貫通孔69f、69g、69
h、69i、69j、生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4、下方ハウジング部58の対応
する貫通孔64f、64g、64h、64i、64j、
第2の溶液排出流路(図示せず)、溶液排出チューブ7
0および第2の溶液排出チューブ70bを通って、第2
の溶液回収タンク72b内に回収される。
【0301】こうして、第1の溶液ボトル57aから、
第1の溶液注入チューブ61a内に供給された前処理液
が、すべて、第2の溶液回収タンク72b内に回収され
ると、コントロールユニット80は、ポンプ78に駆動
停止信号を出力して、ポンプ78の駆動を停止させ、次
いで、第1のバルブ駆動手段83aに第3の駆動信号を
出力して、第1の溶液注入チューブ61aに設けられた
第1のバルブ75aを、第1の溶液ボトル57aおよび
大気と、第1の溶液注入部62aとの連通を遮断させる
第三の位置に位置させるとともに、第2の溶液排出バル
ブ駆動手段83bに閉鎖信号を出力して、第2の溶液排
出バルブ71bを閉鎖させて、前処理操作を完了させ
る。
【0302】前処理操作が完了すると、ハイブリダイゼ
ーション35のコントロールユニット80は、前処理完
了信号を、生化学解析システムのコントロールユニット
45に出力する。
【0303】前処理完了信号を受けると、生化学解析シ
ステムのコントロールユニット45は、表示パネル51
に、前処理操作が完了した旨のメッセージを表示すると
ともに、ハイブリダイゼーション反応装置35のコント
ロールユニット80に、プレハイブリダイゼーション開
始信号を出力する。
【0304】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、生化学解析システムのコン
トロールユニット45から、プレハイブリダイゼーショ
ン開始信号を受けると、第2のバルブ駆動手段83bに
第1の駆動信号を出力して、第2の溶液注入チューブ6
1bに設けられた第2のバルブ75bを、第2の溶液ボ
トル57bと第2の溶液注入部62bとを連通させる第
一の位置に位置させるとともに、第2の切り換えバルブ
駆動手段84bに、第2の駆動信号を出力して、第2の
溶液注入チューブ61bに設けられた第2の切り換えバ
ルブ76bを、第2の溶液ボトル57bと、第2の溶液
注入部62bとを連通させるとともに、第2の分岐チュ
ーブ77bと、第1の溶液排出チューブ70aおよび第
2の溶液排出チューブ70bとを連通させる第一の位置
に位置させる。
【0305】さらに、コントロールユニット80は、第
1の溶液排出バルブ駆動手段85aに閉鎖信号を出力し
て、第1の溶液排出バルブ71aを閉じさせるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに開放信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを開放させる。
これは、放射性標識物質が含まれていないハイブリダイ
ゼーションバッファを、放射性標識物質濃度の高い溶液
と分別して、放射性標識物質濃度の低い溶液を回収する
第2の溶液回収タンク72bに回収するためである。
【0306】次いで、コントロールユニット80は、ポ
ンプ78に駆動信号を出力して、第2の溶液ボトル57
b内に収容されているハイブリダイゼーションバッファ
を、第2の溶液注入チューブ61bを介して、生化学解
析用ユニット収容部材60に形成された第2の溶液注入
部62bに注入させる。
【0307】第2の溶液注入部62bに注入されたハイ
ブリダイゼーションバッファは、単一の溶液供給流路7
3に流入し、さらに、溶液供給流路73から分岐した第
1の溶液供給流路73aと第2の溶液供給流路に流入す
る。
【0308】第1の溶液供給流路73aに流入したハイ
ブリダイゼーションバッファは、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされている生化学解析用ユニット1
に対向する生化学解析用ユニット収容部材60の貫通孔
69a、69b、69c、69d、69eに流入し、第
2の溶液供給流路に流入したハイブリダイゼーションバ
ッファは、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析
用ユニット収容部材60の貫通孔69f、69g、69
h、69i、69jに流入する。
【0309】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された各貫通孔69a、69b、69c、69d、69
e、69f、69g、69h、69i、69jに流入し
たハイブリダイゼーションバッファは、それぞれ、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚
の生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領
域4を横切って、生化学解析用ユニット収容部材60に
形成された各貫通孔69a、69b、69c、69d、
69e、69f、69g、69h、69i、69jに対
向している下方ハウジング部58に形成された対応する
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、64
f、64g、64h、64i、64j内に流入する。
【0310】ここに、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、69f、69g、69h、69i、69j
は、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7にも対向しているが、各生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4はすべて、下方ハウジング部58に
設けられた対応する貫通孔64a、64b、64c、6
4d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j内に位置し、下方ハウジング部58の頂板に立設され
た各枠部材65a、65b、65c、65d、65e、
65f、65g、65h、65i、65jの側壁上端部
に形成されているシール部材66a、66b、66c、
66d、66e、66f、66g、66h、66i、6
6jが、対応する生化学解析用ユニット1に当接して、
生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7
と、下方ハウジング部58に設けられた対応する貫通孔
64a、64b、64c、64d、64e、64f、6
4g、64h、64i、64jとの間がシールされてい
るので、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た各貫通孔69a、69b、69c、69d、69e、
69f、69g、69h、69i、69jに流入したハ
イブリダイゼーションバッファは、すべて、生化学解析
用ユニットキャリア6にセットされている10枚の生化
学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域4を
横切って、下方ハウジング部58に設けられた対応する
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、64
f、64g、64h、64i、64j内に流入する。
【0311】下方ハウジング部58の頂板に形成された
各貫通孔64a、64b、64c、64d、64e内に
流入したハイブリダイゼーションバッファは、第1の溶
液排出流路73aに流入し、一方、下方ハウジング部5
8の頂板に形成された各貫通孔64f、64g、64
h、64i、64j内に流入したハイブリダイゼーショ
ンバッファは、第2の溶液排出流路に流入する。
【0312】第1の溶液排出流路73aに流入したハイ
ブリダイゼーションバッファおよび第2の溶液排出流路
に流入したハイブリダイゼーションバッファが、溶液排
出チューブ70に流入すると、コントロールユニット8
0は、ポンプ78の駆動時間に基づいて、ハイブリダイ
ゼーションバッファが、第2の切り換えバルブ76bに
到達するタイミングで、第2の切り換えバルブ駆動手段
84bに、第2の駆動信号を出力し、第2の切り換えバ
ルブ76bを、第2の溶液ボトル57bと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させるとともに、第2の分岐チューブ77b
と、第2の溶液注入部62bとを連通させる第二の位置
に位置させる。
【0313】その結果、第2の溶液注入チューブ61
b、第2の溶液注入部62b、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69j、下方ハウジング部58の
頂板に形成された貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j、溶液排出チューブ70ならびに第2の分岐チューブ
77bによって、溶液循環流路が形成され、ハイブリダ
イゼーションバッファは、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされた10枚の生化学解析用ユニット1に
形成されている多数の吸着性領域4を横切って、溶液循
環流路内を循環する。
【0314】このように、本実施態様によれば、ハイブ
リダイゼーションバッファは、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされた生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4を横切って、循環されるから、プレハイ
ブリダイゼーションの効率を大幅に向上させることが可
能になる。
【0315】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット80は、第2のバルブ駆動手段83bに、第2の
駆動信号を出力して、第2の溶液注入チューブ61bに
設けられた第2のバルブ75bを、第2の溶液注入部6
2bと、大気とを連通させる第二の位置に位置させ、さ
らに、第2の切り換えバルブ駆動手段84bに、第1の
駆動信号を出力して、第2の溶液注入チューブ61bに
設けられた第2の切り換えバルブ76bを、第2の溶液
ボトル57bと、第2の溶液注入部62bとを連通させ
るとともに、第2の分岐チューブ77bと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0316】その結果、第2の分岐チューブ77bと、
第2の溶液注入部62bの連通が断たれ、その一方で、
第2の分岐チューブ77bと、第2の溶液排出チューブ
70bとが連通されて、第2の溶液ボトル57bから、
第2の溶液注入チューブ61b内に供給されたハイブリ
ダイゼーションバッファはすべて、第2の溶液注入部6
2b、溶液供給流路73、第1の溶液供給流路73a、
生化学解析用ユニット収容部材60に形成された各貫通
孔69a、69b、69c、69d、69e、生化学解
析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域4、下方
ハウジング部58の対応する貫通孔64a、64b、6
4c、64d、64e、第1の溶液排出流路73a、溶
液排出チューブ70および第2の溶液排出チューブ70
bを通って、あるいは、第2の溶液注入部62b、溶液
供給流路73、第2の溶液供給流路、生化学解析用ユニ
ット収容部材60に形成された各貫通孔69f、69
g、69h、69i、69j、生化学解析用ユニット1
に形成された多数の吸着性領域4、下方ハウジング部5
8の対応する貫通孔64f、64g、64h、64i、
64j、第2の溶液排出流路、溶液排出チューブ70お
よび第2の溶液排出チューブ70bを通って、第2の溶
液回収タンク72b内に回収される。
【0317】こうして、第2の溶液ボトル57bから、
第2の溶液注入チューブ61b内に供給されたハイブリ
ダイゼーションバッファが、すべて、第2の溶液回収タ
ンク72b内に回収されると、コントロールユニット8
0は、ポンプ78に駆動停止信号を出力して、ポンプ7
8の駆動を停止させ、次いで、第2のバルブ駆動手段8
3bに第3の駆動信号を出力して、第2の溶液注入チュ
ーブ61bに設けられた第2のバルブ75bを、第2の
溶液ボトル57bおよび大気と、第2の溶液注入部62
bとの連通を遮断させる第三の位置に位置させるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに閉鎖信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを閉鎖させて、
プレハイブリダイゼーション操作を完了させる。
【0318】プレハイブリダイゼーション操作が完了す
ると、ハイブリダイゼーション反応装置35のコントロ
ールユニット80は、プレハイブリダイゼーション完了
信号を、生化学解析システムのコントロールユニット4
5に出力する。
【0319】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、ハイブリダイゼーション反応装置35のコン
トロールユニット80から、プレハイブリダイゼーショ
ン完了信号を受けると、表示パネル51に、プレハイブ
リダイゼーション操作が完了した旨のメッセージを表示
するとともに、ハイブリダイゼーション開始信号を、ハ
イブリダイゼーション反応装置35のコントロールユニ
ット80に出力する。
【0320】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、ハイブリダイゼーション開
始信号を受けると、第3のバルブ駆動手段83cに第1
の駆動信号を出力して、第3の溶液注入チューブ61c
に設けられた第3のバルブ75cを、第3の溶液ボトル
57cと第3の溶液注入部62cとを連通させる第一の
位置に位置させる。
【0321】さらに、コントロールユニット80は、第
1の溶液排出バルブ駆動手段85aに開放信号を出力し
て、第1の溶液排出バルブ71aを開放させるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに閉鎖信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを閉じさせる。
これは、放射性標識物質を含んでいるプローブ溶液とハ
イブリダイゼーションバッファとの混合溶液を、放射性
標識物質濃度の低い溶液と分別して、放射性標識物質の
高い溶液を回収する第1の溶液回収タンク72a内に回
収するためである。
【0322】次いで、コントロールユニット80は、ポ
ンプ78に駆動信号を出力して、第3の溶液ボトル57
c内に収容されているハイブリダイゼーションバッファ
とプローブ溶液の混合溶液を、第3の溶液注入チューブ
61cを介して、生化学解析用ユニット収容部材60に
形成された第3の溶液注入部62cに注入させる。
【0323】第3の溶液注入部62cに注入されたハイ
ブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液
は、単一の溶液供給流路73に流入し、さらに、溶液供
給流路73から分岐した第1の溶液供給流路73aおよ
び第2の溶液供給流路に流入する。
【0324】第1の溶液供給流路73aに流入したハイ
ブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析用ユニ
ット収容部材60の貫通孔69a、69b、69c、6
9d、69eに流入し、第2の溶液供給流路に流入した
ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合
溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析用
ユニット収容部材60の貫通孔69f、69g、69
h、69i、69jに流入する。
【0325】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された各貫通孔69a、69b、69c、69d、69
e、69f、69g、69h、69i、69jに流入し
たハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混
合溶液は、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1に
形成された多数の吸着性領域4を横切って、生化学解析
用ユニット収容部材60に形成された各貫通孔69a、
69b、69c、69d、69e、69f、69g、6
9h、69i、69jに対向している下方ハウジング部
58の対応する貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64j
内に流入する。
【0326】ここに、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、69f、69g、69h、69i、69j
は、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7にも対向しているが、各生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4はすべて、下方ハウジング部58に
設けられた対応する貫通孔64a、64b、64c、6
4d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j内に位置し、下方ハウジング部58の頂板に立設され
た各枠部材65a、65b、65c、65d、65e、
65f、65g、65h、65i、65jの側壁上端部
に形成されているシール部材66a、66b、66c、
66d、66e、66f、66g、66h、66i、6
6jが、対応する生化学解析用ユニット1に当接して、
生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7
と、下方ハウジング部58に設けられた対応する貫通孔
64a、64b、64c、64d、64e、64f、6
4g、64h、64i、64jとの間がシールされてい
るので、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た各貫通孔69a、69b、69c、69d、69e、
69f、69g、69h、69i、69jに流入したハ
イブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶
液は、すべて、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トされている10枚の生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4を横切って、下方ハウジング部
58に設けられた対応する貫通孔64a、64b、64
c、64d、64e、64f、64g、64h、64
i、64j内に流入する。
【0327】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に含まれたcDNAなどの特異的結合物質
に、放射性標識物質によって標識された生体由来の物
質、蛍光物質によって標識された生体由来の物質および
ジゴキシゲニンなどによって抗原標識された生体由来の
物質が、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0328】下方ハウジング部58の頂板に形成された
各貫通孔64a、64b、64c、64d、64e内に
流入したハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶
液の混合溶液は、第1の溶液排出流路73aに流入し、
一方、下方ハウジング部58の頂板に形成された各貫通
孔64f、64g、64h、64i、64j内に流入し
たハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混
合溶液は、第2の溶液排出流路に流入する。
【0329】第1の溶液排出流路73aに流入したハイ
ブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液
および第2の溶液排出流路に流入したハイブリダイゼー
ションバッファとプローブ溶液の混合溶液が、溶液排出
チューブ70に流入すると、コントロールユニット80
は、ポンプ78の駆動時間に基づいて、ハイブリダイゼ
ーションバッファとプローブ溶液の混合溶液が、第3の
切り換えバルブ76cに到達するタイミングで、第3の
切り換えバルブ駆動手段84cに、第2の駆動信号を出
力し、第3の切り換えバルブ76cを、第3の溶液ボト
ル57cと、第1の溶液排出チューブ70aおよび第2
の溶液排出チューブ70bとを連通させるとともに、第
3の分岐チューブ77cと、第3の溶液注入部62cと
を連通させる第二の位置に位置させる。
【0330】その結果、第3の溶液注入チューブ61
c、第3の溶液注入部62c、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69j、下方ハウジング部58の
頂板に形成された貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j、溶液排出チューブ70ならびに第3の分岐チューブ
77cによって、溶液循環流路が形成され、ハイブリダ
イゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液は、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされた10枚の
生化学解析用ユニット1に形成されている多数の吸着性
領域4を横切って、溶液循環流路内を循環する。
【0331】このように、本実施態様によれば、ハイブ
リダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液
が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切
って、強制的に循環されるから、ハイブリダイゼーショ
ンバッファとプローブ溶液の混合溶液に含まれている生
体由来の物質を、単に、対流あるいは拡散によって移動
させ、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれ
ている特異的結合物質とハイブリダイズさせる場合に比
して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4内におけ
る生体由来の物質の移動速度を大幅に増大させることが
でき、したがって、ハイブリダイゼーション反応の反応
速度を大幅に向上させることが可能になり、さらには、
生体由来の物質が、吸着性領域4の深い部分に含まれて
いる特異的結合物質と出会う確率を大幅に増大させるこ
とができ、したがって、所望のように、生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4に固定された特異的結合
物質に、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶
液の混合溶液に含まれている生体由来の物質をハイブリ
ダイズさせることが可能になる。
【0332】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット80は、第3のバルブ駆動手段83cに、第2の
駆動信号を出力して、第3の溶液注入チューブ61cに
設けられた第3のバルブ75cを、第3の溶液注入部6
2cと、大気とを連通させる第二の位置に位置させ、さ
らに、第3の切り換えバルブ駆動手段84cに、第1の
駆動信号を出力して、第3の溶液注入チューブ61cに
設けられた第3の切り換えバルブ76cを、第3の溶液
ボトル57cと、第3の溶液注入部62cとを連通させ
るとともに、第3の分岐チューブ77cと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0333】その結果、第3の分岐チューブ77cと、
第3の溶液注入部62cの連通が断たれ、その一方で、
第3の分岐チューブ77cと、第1の溶液排出チューブ
70aとが連通されて、第3の溶液ボトル57cから、
第3の溶液注入チューブ61c内に供給されたハイブリ
ダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液はす
べて、第3の溶液注入部62c、溶液供給流路73、第
1の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット収容部
材60に形成された各貫通孔69a、69b、69c、
69d、69e、生化学解析用ユニット1に形成された
多数の吸着性領域4、下方ハウジング部58の対応する
貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、第1
の溶液排出流路73a、溶液排出チューブ70および第
1の溶液排出チューブ70aを通って、あるいは、第3
の溶液注入部62c、溶液供給流路73、第2の溶液供
給流路、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た各貫通孔69f、69g、69h、69i、69j、
生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域
4、下方ハウジング部58の対応する貫通孔64f、6
4g、64h、64i、64j、第2の溶液排出流路、
溶液排出チューブ70および第1の溶液排出チューブ7
0aを通って、第1の溶液回収タンク72a内に回収さ
れる。
【0334】こうして、第3の溶液ボトル57cから、
第3の溶液注入チューブ61c内に供給されたハイブリ
ダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液が、
すべて、第1の溶液回収タンク72a内に回収される
と、コントロールユニット80は、ポンプ78に駆動停
止信号を出力して、ポンプ78の駆動を停止させ、次い
で、第3のバルブ駆動手段83cに第3の駆動信号を出
力して、第3の溶液注入チューブ61cに設けられた第
3のバルブ75cを、第3の溶液ボトル57cおよび大
気と、第3の溶液注入部62cとの連通を遮断させる第
三の位置に位置させるとともに、第1の溶液排出バルブ
駆動手段85aに閉鎖信号を出力して、第1の溶液排出
バルブ71aを閉鎖させ、ハイブリダイゼーション操作
を完了させる。
【0335】ハイブリダイゼーション操作が完了する
と、コントロールユニット80は、ハイブリダイゼーシ
ョン完了信号を、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45に出力する。
【0336】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、ハイブリダイゼーション完了信号を受ける
と、表示パネル51に、ハイブリダイゼーション操作が
完了した旨のメッセージを表示するとともに、洗浄操作
開始信号を、ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80に出力する。
【0337】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、洗浄操作開始信号を受ける
と、第4のバルブ駆動手段83dに第1の駆動信号を出
力して、第4の溶液注入チューブ61dに設けられた第
4のバルブ75dを、第4の溶液ボトル57dと第4の
溶液注入部62dとを連通させる第一の位置に位置させ
るとともに、第4の切り換えバルブ駆動手段84dに、
第2の駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ6
1dに設けられた第4の切り換えバルブ76dを、第4
の溶液ボトル57dと、第4の溶液注入部62dとを連
通させるとともに、第4の分岐チューブ77dと、第1
の溶液排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チュー
ブ70bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0338】さらに、コントロールユニット80は、第
1の溶液排出バルブ駆動手段85aに開放信号を出力し
て、第1の溶液排出バルブ71aを開放させるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに閉鎖信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを閉じさせる。
これは、放射性標識物質によって標識された生体由来の
物質を、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
に含まれた特異的結合物質に選択的にハイブリダイズさ
せた後に、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4を洗
浄するのに用いた洗浄溶液中の放射性標識物質濃度は高
く、したがって、放射性標識物質濃度が高い洗浄溶液
を、放射性標識物質濃度の低い溶液と分別して、放射性
標識物質の高い溶液を回収する第1の溶液回収タンク7
2a内に回収するためである。
【0339】次いで、コントロールユニット80は、ポ
ンプ78に駆動信号を出力して、第4の溶液ボトル57
d内に収容されている洗浄溶液を、第4の溶液注入チュ
ーブ61dを介して、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された第4の溶液注入部62dに注入させる。
【0340】第4の溶液注入部62dに注入された洗浄
溶液は、単一の溶液供給流路73に流入し、さらに、溶
液供給流路73から分岐した第1の溶液供給流路73a
および第2の溶液供給流路に流入する。
【0341】第1の溶液供給流路73aに流入した洗浄
溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析用
ユニット収容部材60の貫通孔69a、69b、69
c、69d、69eに流入し、第2の溶液供給流路に流
入した洗浄溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている生化学解析用ユニット1に対向する生
化学解析用ユニット収容部材60の貫通孔69f、69
g、69h、69i、69jに流入する。
【0342】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された各貫通孔69a、69b、69c、69d、69
e、69f、69g、69h、69i、69jに流入し
た洗浄溶液は、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット
1に形成された多数の吸着性領域4を横切って、生化学
解析用ユニット収容部材60に形成された各貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69jに対向している下方ハウジ
ング部58の対応する貫通孔64a、64b、64c、
64d、64e、64f、64g、64h、64i、6
4j内に流入する。
【0343】ここに、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、69f、69g、69h、69i、69j
は、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7にも対向しているが、各生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4はすべて、下方ハウジング部58に
設けられた対応する貫通孔64a、64b、64c、6
4d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j内に位置し、下方ハウジング部58の頂板に立設され
た各枠部材65a、65b、65c、65d、65e、
65f、65g、65h、65i、65jの側壁上端部
に形成されているシール部材66a、66b、66c、
66d、66e、66f、66g、66h、66i、6
6jが、対応する生化学解析用ユニット1に当接して、
生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7
と、下方ハウジング部58に設けられた対応する貫通孔
64a、64b、64c、64d、64e、64f、6
4g、64h、64i、64jとの間がシールされてい
るので、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た各貫通孔69a、69b、69c、69d、69e、
69f、69g、69h、69i、69jに流入した洗
浄溶液は、すべて、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている10枚の生化学解析用ユニット1に形
成された多数の吸着性領域4を横切って、下方ハウジン
グ部58に設けられた対応する貫通孔64a、64b、
64c、64d、64e、64f、64g、64h、6
4i、64j内に流入する。
【0344】下方ハウジング部58の頂板に形成された
各貫通孔64a、64b、64c、64d、64e内に
流入した洗浄溶液は、第1の溶液排出流路73aに流入
し、一方、下方ハウジング部58の頂板に形成された各
貫通孔64f、64g、64h、64i、64j内に流
入した洗浄溶液は、第2の溶液排出流路に流入する。
【0345】第1の溶液排出流路73aに流入した洗浄
溶液および第2の溶液排出流路に流入した洗浄溶液が、
溶液排出チューブ70に流入すると、コントロールユニ
ット80は、ポンプ78の駆動時間に基づいて、洗浄溶
液が、第4の切り換えバルブ76dに到達するタイミン
グで、第4の切り換えバルブ駆動手段84dに、第2の
駆動信号を出力し、第4の切り換えバルブ76dを、第
4の溶液ボトル57dと、第1の溶液排出チューブ70
aおよび第2の溶液排出チューブ70bとを連通させる
とともに、第4の分岐チューブ77dと、第4の溶液注
入部62dとを連通させる第二の位置に位置させる。
【0346】その結果、第4の溶液注入チューブ61
d、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69j、下方ハウジング部58の
頂板の頂板に形成された貫通孔64a、64b、64
c、64d、64e、64f、64g、64h、64
i、64j、溶液排出チューブ70ならびに第4の分岐
チューブ77dによって、溶液循環流路が形成され、洗
浄溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れた10枚の生化学解析用ユニット1に形成されている
多数の吸着性領域4を横切って、溶液循環流路内を循環
する。
【0347】このように、本実施態様によれば、洗浄溶
液が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされて
いる生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横
切って、強制的に循環されるから、ハイブリダイゼーシ
ョンの工程で、特異的結合物質にハイブリダイズされる
べきでない生体由来の物質が、生化学解析用ユニット1
の吸着性領域4に結合されていても、特異的結合物質に
ハイブリダイズされるべきではない生体由来の物質を、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から、効果的に
剥離させて、除去することができ、洗浄効率を大幅に向
上させることが可能になる。
【0348】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット80は、第4のバルブ駆動手段83dに、第2の
駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ61dに
設けられた第4のバルブ75dを、第4の溶液注入部6
2dと、大気とを連通させる第二の位置に位置させ、さ
らに、第4の切り換えバルブ駆動手段84dに、第1の
駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ61dに
設けられた第4の切り換えバルブ76dを、第4の溶液
ボトル57dと、第4の溶液注入部62dとを連通させ
るとともに、第4の分岐チューブ77dと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0349】その結果、第4の分岐チューブ77dと、
第4の溶液注入部62dの連通が断たれ、その一方で、
第4の分岐チューブ77dと、第1の溶液排出チューブ
70aとが連通されて、第4の溶液ボトル57dから、
第4の溶液注入チューブ61d内に供給された洗浄溶液
は、すべて、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路7
3、第1の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット
収容部材60に形成された各貫通孔69a、69b、6
9c、69d、69e、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4、下方ハウジング部58の対
応する貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、第1の溶液排出流路73a、溶液排出チューブ70
および第1の溶液排出チューブ70aを通って、あるい
は、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路73、第2
の溶液供給流路、生化学解析用ユニット収容部材60に
形成された各貫通孔69f、69g、69h、69i、
69j、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸
着性領域4、下方ハウジング部58の対応する貫通孔6
4f、64g、64h、64i、64j、第2の溶液排
出流路、溶液排出チューブ70および第1の溶液排出チ
ューブ70aを通って、第1の溶液回収タンク72a内
に回収される。
【0350】こうして、第4の溶液ボトル57dから、
第4の溶液注入チューブ61d内に供給された洗浄溶液
がすべて、第1の溶液回収タンク72a内に回収される
と、コントロールユニット80は、ポンプ78に駆動停
止信号を出力して、ポンプ78の駆動を停止させ、次い
で、第4のバルブ駆動手段83dに第3の駆動信号を出
力して、第4の溶液注入チューブ61dに設けられた第
4のバルブ75dを、第4の溶液ボトル57dおよび大
気と、第4の溶液注入部62dとの連通を遮断させる第
三の位置に位置させるとともに、第1の溶液排出バルブ
駆動手段85aに閉鎖信号を出力して、第1の溶液排出
バルブ71aを閉鎖させ、洗浄操作を完了させる。
【0351】洗浄操作が完了すると、コントロールユニ
ット80は、洗浄操作完了信号を、生化学解析システム
のコントロールユニット45に出力する。
【0352】生化学解析システムのコントロールユニッ
50は、洗浄操作完了信号を受けると、表示パネル51
に、洗浄操作が完了した旨のメッセージを表示する。
【0353】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に、標識物
質である放射性標識物質の放射線データおよび蛍光色素
などの蛍光物質の蛍光データが記録される。
【0354】生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に
記録された蛍光データは、後述する第2のスキャナ装置
38によって読み取られて、生化学解析用データが生成
される。
【0355】これに対して、放射性標識物質の放射線デ
ータは、蓄積性蛍光体シートに転写され、蓄積性蛍光体
シートに転写された放射線データは、後述する第1のス
キャナ装置37によって読み取られて、生化学解析用デ
ータが生成される。
【0356】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、メモリ46に保存されている標識デ
ータを読み出す。
【0357】その結果、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に含まれた特異的結合物質に、ジゴキシ
ゲニンなどのハプテンによって標識された生体由来の物
質を選択的にハイブリダイズさせ、多数の吸着性領域4
に含まれた特異的結合物質に選択的にハイブリダイズさ
れたハプテンに、化学発光基質と接触させることによっ
て化学発光を生じさせる酵素によって標識されたハプテ
ンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、結合させ
て、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、
化学発光データを記録する旨の標識データが、メモリ4
6に保存されていたときは、生化学解析システムのコン
トロールユニット45は、抗原抗体反応開始信号を、ハ
イブリダイゼーション反応装置35のコントロールユニ
ット80に出力する。
【0358】生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4に含まれた特異的結合物質に、ジゴキシゲニンなど
のハプテンによって標識された生体由来の物質が選択的
にハイブリダイズさせ、さらに、多数の吸着性領域4に
含まれた特異的結合物質に選択的にハイブリダイズされ
たハプテンに、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる酵素によって標識されたハプテン
に対する抗体を、抗原抗体反応によって、結合させて、
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学
発光データを記録する場合には、ユーザーによって、前
処理操作が完了し、第1の溶液ボトル57aから、前処
理液を排出した後に、化学発光基質と接触させることに
よって化学発光を生じさせる酵素によって標識されたジ
ゴキシゲニンなどのハプテンに対する抗体を含む抗体溶
液が調製されて、調製された抗体溶液が、第1の溶液ボ
トル57a内に収容される。
【0359】抗原抗体反応開始信号は、ハイブリダイゼ
ーション反応装置35のコントロールユニット80に出
力される。
【0360】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、抗原抗体反応開始信号を受
けると、第1のバルブ駆動手段83aに第1の駆動信号
を出力して、第1の溶液注入チューブ61aに設けられ
た第1のバルブ75aを、第1の溶液ボトル57aと第
1の溶液注入部62aとを連通させる第一の位置に位置
させるとともに、第1の切り換えバルブ駆動手段84a
に、第1の駆動信号を出力して、第1の溶液注入チュー
ブ61aに設けられた第1の切り換えバルブ76aを、
第1の溶液ボトル57aと、第1の溶液注入部62aと
を連通させるとともに、第1の分岐チューブ77aと、
第1の溶液排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チ
ューブ70bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0361】さらに、コントロールユニット80は、第
1の溶液排出バルブ駆動手段85aに閉鎖信号を出力し
て、第1の溶液排出バルブ71aを閉じさせるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに開放信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを開放させる。
これは、放射性標識物質が含まれていない抗体溶液を、
放射性標識物質濃度の高い溶液と分別して、放射性標識
物質濃度の低い溶液を回収する第2の溶液回収タンク7
2b内に回収させるためである。
【0362】次いで、コントロールユニット80は、ポ
ンプ78に駆動信号を出力して、第1の溶液ボトル57
a内に収容されている抗体溶液を、第1の溶液注入チュ
ーブ61aを介して、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された第1の溶液注入部62aに注入させる。
【0363】第1の溶液注入部62aに注入された抗体
溶液は、単一の溶液供給流路73に流入し、さらに、溶
液供給流路73から分岐した第1の溶液供給流路73a
と第2の溶液供給流路に流入する。
【0364】第1の溶液供給流路73aに流入した抗体
溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析用
ユニット収容部材60の貫通孔69a、69b、69
c、69d、69eに流入し、第2の溶液供給流路に流
入した抗体溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている生化学解析用ユニット1に対向する生
化学解析用ユニット収容部材60の貫通孔69f、69
g、69h、69i、69jに流入する。
【0365】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された各貫通孔69a、69b、69c、69d、69
e、69f、69g、69h、69i、69jに流入し
た抗体溶液は、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット
1に形成された多数の吸着性領域4を横切って、生化学
解析用ユニット収容部材60に形成された各貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69jに対向している下方ハウジ
ング部58の対応する貫通孔64a、64b、64c、
64d、64e、64f、64g、64h、64i、6
4j内に流入する。
【0366】ここに、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された貫通孔69a、69b、69c、69
d、69e、69f、69g、69h、69i、69j
は、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7にも対向しているが、各生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4はすべて、下方ハウジング部58に
設けられた対応する貫通孔64a、64b、64c、6
4d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j内に位置し、下方ハウジング部58の頂板に立設され
た各枠部材65a、65b、65c、65d、65e、
65f、65g、65h、65i、65jの側壁上端部
に形成されているシール部材66a、66b、66c、
66d、66e、66f、66g、66h、66i、6
6jが、対応する生化学解析用ユニット1に当接して、
生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7
と、下方ハウジング部58に設けられた対応する貫通孔
64a、64b、64c、64d、64e、64f、6
4g、64h、64i、64jとの間がシールされてい
るので、生化学解析用ユニット収容部材60に形成され
た各貫通孔69a、69b、69c、69d、69e、
69f、69g、69h、69i、69jに流入した抗
体溶液は、すべて、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている10枚の生化学解析用ユニット1に形
成された多数の吸着性領域4を横切って、下方ハウジン
グ部58に設けられた対応する貫通孔64a、64b、
64c、64d、64e、64f、64g、64h、6
4i、64j内に流入する。
【0367】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に含まれている特異的結合物質に、選択的
に、ハイブリダイズされた生体由来の物質を標識してい
るジゴキシゲニンなどのハプテンに、抗原抗体反応によ
って、化学発光基質と接触させることによって化学発光
を生じさせる酵素によって標識された抗体が結合され
る。
【0368】下方ハウジング部58の頂板に形成された
各貫通孔64a、64b、64c、64d、64e内に
流入した抗体溶液は、第1の溶液排出流路73aに流入
し、一方、下方ハウジング部58の頂板に形成された各
貫通孔64f、64g、64h、64i、64j内に流
入した抗体溶液は、第2の溶液排出流路に流入する。
【0369】第1の溶液排出流路73aに流入した抗体
溶液および第2の溶液排出流路に流入した抗体溶液が、
溶液排出チューブ70に流入すると、コントロールユニ
ット80は、ポンプ78の駆動時間に基づいて、抗体溶
液が、第1の切り換えバルブ76aに到達するタイミン
グで、第1の切り換えバルブ駆動手段84aに、第2の
駆動信号を出力し、第1の切り換えバルブ76aを、第
1の溶液ボトル57aと、第1の溶液排出チューブ70
aおよび第2の溶液排出チューブ70bとを連通させる
とともに、第1の分岐チューブ77aと、第1の溶液注
入部62aとを連通させる第二の位置に位置させる。
【0370】その結果、第1の溶液注入チューブ61
a、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69j、下方ハウジング部58の
頂板に形成された貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j、溶液排出チューブ70ならびに第1の分岐チューブ
77aによって、溶液循環流路が形成され、抗体溶液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされた1
0枚の生化学解析用ユニット1に形成されている多数の
吸着性領域4を横切って、溶液循環流路内を循環する。
【0371】このように、本実施態様によれば、抗体溶
液が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされて
いる生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横
切って、強制的に循環されるから、抗体溶液に含まれて
いる抗体を、単に、対流あるいは拡散によって移動さ
せ、吸着性領域4に含まれている抗原に結合させる場合
に比して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4内に
おける抗体の移動速度を大幅に増大させることができ、
したがって、抗原抗体反応の反応速度を大幅に向上させ
ることが可能になり、さらには、抗体溶液に含まれてい
る抗体が、吸着性領域4の深い部分に含まれている特異
的結合物質に、選択的に、ハイブリダイズされた生体由
来の物質を標識しているハプテンと出会う確率を大幅に
増大させることができ、したがって、所望のように、抗
体溶液に含まれた抗体と、生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4に含まれている特異的結合物質に、選択的
に、ハイブリダイズされた生体由来の物質を標識してい
るハプテンとを、抗原抗体反応によって、結合させるこ
とが可能になる。
【0372】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット80は、第1のバルブ駆動手段83aに、第2の
駆動信号を出力して、第1の溶液注入チューブ61aに
設けられた第1のバルブ75aを、第1の溶液注入部6
2aと、大気とを連通させる第二の位置に位置させ、さ
らに、第1の切り換えバルブ駆動手段84aに、第1の
駆動信号を出力して、第1の溶液注入チューブ61aに
設けられた第1の切り換えバルブ76aを、第1の溶液
ボトル57aと、第1の溶液注入部62aとを連通させ
るとともに、第1の分岐チューブ77aと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0373】その結果、第1の分岐チューブ77aと、
第1の溶液注入部62aの連通が断たれ、その一方で、
第1の分岐チューブ77aと、第2の溶液排出チューブ
70bとが連通されて、第1の溶液ボトル57aから、
第1の溶液注入チューブ61a内に供給された抗体溶液
は、すべて、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路7
3、第1の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット
収容部材60に形成された各貫通孔69a、69b、6
9c、69d、69e、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4、下方ハウジング部58の対
応する貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、第1の溶液排出流路73a、溶液排出チューブ70
および第2の溶液排出チューブ70bを通って、あるい
は、第1の溶液注入部62a、溶液供給流路73、第2
の溶液供給流路、生化学解析用ユニット収容部材60に
形成された各貫通孔69f、69g、69h、69i、
69j、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸
着性領域4、下方ハウジング部58の対応する貫通孔6
4f、64g、64h、64i、64j、第2の溶液排
出流路、溶液排出チューブ70および第2の溶液排出チ
ューブ70bを通って、第2の溶液回収タンク72b内
に回収される。
【0374】こうして、第1の溶液ボトル57aから、
第1の溶液注入チューブ61a内に供給された抗体溶液
が、すべて、第2の溶液回収タンク72b内に回収され
ると、コントロールユニット80は、ポンプ78に駆動
停止信号を出力して、ポンプ78の駆動を停止させ、次
いで、第1のバルブ駆動手段83aに第3の駆動信号を
出力して、第1の溶液注入チューブ61aに設けられた
第1のバルブ75aを、第1の溶液ボトル57aおよび
大気と、第1の溶液注入部62aとの連通を遮断させる
第三の位置に位置させるとともに、第2の溶液排出バル
ブ駆動手段83bに閉鎖信号を出力して、第2の溶液排
出バルブ71bを閉鎖させて、抗原抗体反応を完了させ
る。
【0375】抗原抗体反応が完了すると、コントロール
ユニット80は、抗原抗体反応完了信号を、生化学解析
システムのコントロールユニット45に出力する。
【0376】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、抗原抗体反応完了信号を受けると、表示パネ
ル51に、抗原抗体反応洗浄が完了した旨のメッセージ
を表示するとともに、洗浄操作開始信号を、ハイブリダ
イゼーション反応装置35のコントロールユニット80
に出力する。
【0377】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、洗浄操作開始信号を受ける
と、第4のバルブ駆動手段83dに第1の駆動信号を出
力して、第4の溶液注入チューブ61dに設けられた第
4のバルブ75dを、第4の溶液ボトル57dと第4の
溶液注入部62dとを連通させる第一の位置に位置させ
るとともに、第4の切り換えバルブ駆動手段84dに、
第2の駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ6
1dに設けられた第4の切り換えバルブ76dを、第4
の溶液ボトル57dと、第4の溶液注入部62dとを連
通させるとともに、第4の分岐チューブ77dと、第1
の溶液排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チュー
ブ70bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0378】さらに、コントロールユニット80は、第
1の溶液排出バルブ駆動手段85aに閉鎖信号を出力し
て、第1の溶液排出バルブ71aを閉じさせるととも
に、第2の溶液排出バルブ駆動手段85bに開放信号を
出力して、第2の溶液排出バルブ71bを開放させる。
これは、抗体溶液中には、放射性標識物質は含まれてい
ないため、この場合には、回収される洗浄溶液中の放射
性標識物質濃度は低く、したがって、洗浄溶液を、放射
性標識物質濃度の高い溶液と分別して、放射性標識物質
濃度の低い溶液を回収する第2の溶液回収タンク72b
内に回収させるためである。
【0379】次いで、コントロールユニット80は、ポ
ンプ78に駆動信号を出力して、第4の溶液ボトル57
d内に収容されている洗浄溶液を、第4の溶液注入チュ
ーブ61dを介して、生化学解析用ユニット収容部材6
0に形成された第4の溶液注入部62dに注入させる。
【0380】第4の溶液注入部62dに注入された洗浄
溶液は、単一の溶液供給流路73に流入し、さらに、溶
液供給流路73から分岐した第1の溶液供給流路73a
および第2の溶液供給流路に流入する。
【0381】第1の溶液供給流路73aに流入した洗浄
溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている生化学解析用ユニット1に対向する生化学解析用
ユニット収容部材60の貫通孔69a、69b、69
c、69d、69eに流入し、第2の溶液供給流路に流
入した洗浄溶液は、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている生化学解析用ユニット1に対向する生
化学解析用ユニット収容部材60の貫通孔69f、69
g、69h、69i、69jに流入する。
【0382】生化学解析用ユニット収容部材60に形成
された各貫通孔69a、69b、69c、69d、69
e、69f、69g、69h、69i、69jに流入し
た洗浄溶液は、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット
1に形成された多数の吸着性領域4を横切って、生化学
解析用ユニット収容部材60に形成された各貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69jに対向している下方ハウジ
ング部58の対応する貫通孔64a、64b、64c、
64d、64e、64f、64g、64h、64i、6
4j内に流入する。
【0383】下方ハウジング部58の頂板に形成された
各貫通孔64a、64b、64c、64d、64e内に
流入した洗浄溶液は、第1の溶液排出流路73aに流入
し、一方、下方ハウジング部58の頂板に形成された各
貫通孔64f、64g、64h、64i、64j内に流
入した洗浄溶液は、第2の溶液排出流路に流入する。
【0384】第1の溶液排出流路73aに流入した洗浄
溶液および第2の溶液排出流路に流入した洗浄溶液が、
溶液排出チューブ70に流入すると、コントロールユニ
ット80は、ポンプ78の駆動時間に基づいて、洗浄溶
液が、第4の切り換えバルブ76dに到達するタイミン
グで、第4の切り換えバルブ駆動手段84dに、第2の
駆動信号を出力し、第4の切り換えバルブ76dを、第
4の溶液ボトル57dと、第1の溶液排出チューブ70
aおよび第2の溶液排出チューブ70bとを連通させる
とともに、第4の分岐チューブ77dと、第4の溶液注
入部62dとを連通させる第二の位置に位置させる。
【0385】その結果、第4の溶液注入チューブ61
d、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路、生化
学解析用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69
a、69b、69c、69d、69e、69f、69
g、69h、69i、69j、下方ハウジング部58の
頂板に形成された貫通孔64a、64b、64c、64
d、64e、64f、64g、64h、64i、64
j、溶液排出チューブ70ならびに第4の分岐チューブ
77dによって、溶液循環流路が形成され、洗浄溶液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされた1
0枚の生化学解析用ユニット1に形成されている多数の
吸着性領域4を横切って、溶液循環流路内を循環する。
【0386】このように、本実施態様によれば、洗浄溶
液が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされて
いる生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横
切って、強制的に循環されるから、抗原抗体反応の過程
で、抗原に結合されるべきでない抗体が、生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された吸着性領域4に吸着し
ていても、抗原に結合されるべきでない抗体を、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4から、効果的に
剥離させ、除去することが可能になり、洗浄効率を大幅
に向上させることができる。
【0387】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット80は、第4のバルブ駆動手段83dに、第2の
駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ61dに
設けられた第4のバルブ75dを、第4の溶液注入部6
2dと、大気とを連通させる第二の位置に位置させ、さ
らに、第4の切り換えバルブ駆動手段84dに、第1の
駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ61dに
設けられた第4の切り換えバルブ76dを、第4の溶液
ボトル57dと、第4の溶液注入部62dとを連通させ
るとともに、第4の分岐チューブ77dと、第1の溶液
排出チューブ70aおよび第2の溶液排出チューブ70
bとを連通させる第一の位置に位置させる。
【0388】その結果、第4の分岐チューブ77dと、
第4の溶液注入部62dの連通が断たれ、その一方で、
第4の分岐チューブ77dと、第1の溶液排出チューブ
70aとが連通されて、第4の溶液ボトル57dから、
第4の溶液注入チューブ61d内に供給された洗浄溶液
は、すべて、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路7
3、第1の溶液供給流路73a、生化学解析用ユニット
収容部材60に形成された各貫通孔69a、69b、6
9c、69d、69e、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4、下方ハウジング部58の対
応する貫通孔64a、64b、64c、64d、64
e、第1の溶液排出流路73a、溶液排出チューブ70
および第1の溶液排出チューブ70aを通って、あるい
は、第4の溶液注入部62d、溶液供給流路73、第2
の溶液供給流路、生化学解析用ユニット収容部材60に
形成された各貫通孔69f、69g、69h、69i、
69j、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸
着性領域4、下方ハウジング部58の対応する貫通孔6
4f、64g、64h、64i、64j、第2の溶液排
出流路、溶液排出チューブ70および第2の溶液排出チ
ューブ70bを通って、第2の溶液回収タンク72b内
に回収される。
【0389】こうして、第4の溶液ボトル57dから、
第4の溶液注入チューブ61d内に供給された洗浄溶液
がすべて、第2の溶液回収タンク72b内に回収される
と、コントロールユニット80は、ポンプ78に駆動停
止信号を出力して、ポンプ78の駆動を停止させ、次い
で、第4のバルブ駆動手段83dに第3の駆動信号を出
力して、第4の溶液注入チューブ61dに設けられた第
4のバルブ75dを、第4の溶液ボトル57dおよび大
気と、第4の溶液注入部62dとの連通を遮断させる第
三の位置に位置させるとともに、第2の溶液排出バルブ
駆動手段85aに閉鎖信号を出力して、第2の溶液排出
バルブ71bを閉鎖させ、洗浄操作を完了させる。
【0390】洗浄操作が完了すると、コントロールユニ
ット80は、洗浄操作完了信号を、生化学解析システム
のコントロールユニット45に出力する。
【0391】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、洗浄操作完了信号を受けると、表示パネル5
1に、ハイブリダイゼーション反応が完了した旨のメッ
セージを表示する。
【0392】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に、化学発
光データが記録される。
【0393】生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に
記録された化学発光データは、後述する冷却CCDカメ
ラを含むデータ読み取り装置39によって読み取られ、
生化学解析用データが生成される。
【0394】こうして、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされた10枚の生化学解析用ユニット1のそ
れぞれに形成された多数の吸着性領域4に、放射線デー
タ、蛍光データおよび化学発光データが記録されて、表
示パネル51に、ハイブリダイゼーション反応が完了し
た旨のメッセージを表示した後、生化学解析システムの
コントロールユニット45は、反応完了信号を、ハイブ
リダイゼーション反応装置35のコントロールユニット
80および後に詳述する露光装置36のコントロールユ
ニット(図示せず)に出力する。
【0395】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、コントロールユニット45
から、反応完了信号を受けると、ソレノイド86に駆動
信号を出力して、生化学解析用ユニット収容部材60の
係止部材60aと、下方ハウジング部63の頂板に形成
された係止部(図示せず)との係合を解除させる。
【0396】その結果、捩りスプリング(図示せず)の
スプリング力によって、一対のアーム59、59が、軸
まわりに揺動されて、生化学解析用ユニット収容部材6
0が、生化学解析用ユニットキャリア6から離間され
る。
【0397】次いで、コントロールユニット80は、搬
送ベルト63、63を駆動する搬送ベルトモータ82に
駆動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6
を、後に詳述する露光装置36に搬送させる。
【0398】図14は、本発明の好ましい実施態様にか
かる生化学解析システムに用いられる蓄積性蛍光体シー
トの略斜視図である。
【0399】図14に示されるように、蓄積性蛍光体シ
ート90は、多数の略円形の貫通孔93が規則的に形成
されたニッケル製の支持体91を備え、支持体91に形
成された多数の貫通孔93内に、輝尽性蛍光体が埋め込
まれて、多数の輝尽性蛍光体層領域92が、ドット状に
形成されている。
【0400】多数の貫通孔93は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4と同一の
パターンで、支持体91に形成され、各輝尽性蛍光体層
領域92は、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた吸着性領域4と等しいサイズを有するように、形成
されている。
【0401】したがって、図14には正確に示されてい
ないが、19200の約0.07平方ミリメートルのサ
イズを有する略円形の輝尽性蛍光体層領域92が、12
0列×160行のマトリックス状に、規則的に、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4と同一の規則的なパターンにより、蓄積性蛍光体シ
ート90の支持体91に形成されている。
【0402】また、本実施態様においては、支持体91
の表面と、ドット状に形成された輝尽性蛍光体層領域9
2の表面とが同一の高さに位置するように、支持体91
に形成された貫通孔93に、輝尽性蛍光体が埋め込まれ
て、蓄積性蛍光体シート90が形成され、支持体91に
は、その蓄積性蛍光体シート90に固有のバーコード9
5が印刷されている。
【0403】ここに、蓄積性蛍光体シート90の支持体
91には、ともに使用されるべき生化学解析用ユニット
1の基板2に印刷されたバーコード5aと、共通のバー
コード95が印刷されている。これは、蓄積性蛍光体シ
ート90と生化学解析用ユニット1の組み合わせが変わ
ると、生化学解析の再現性が低下するので、つねに、特
定の生化学解析用ユニット1と、特定の蓄積性蛍光体シ
ート90とを、ともに使用することができるように保証
するためである。
【0404】図15は、10枚の蓄積性蛍光体シート9
0が固定された蓄積性蛍光体シートキャリアの略斜視図
である。
【0405】図15に示されるように、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96は、略矩形状の板状部材によって構成
されており、蓄積性蛍光体シートキャリア96の表面に
は、磁石(図示せず)が埋め込まれ、磁石により、10
枚の蓄積性蛍光体シート90が、それぞれ、生化学解析
用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化学解
析用ユニット1に対応する位置に、2列×5行のマトリ
ックス状に、固定されている。
【0406】蓄積性蛍光体シートキャリア96には、生
化学解析用ユニットキャリア6に形成された位置合わせ
用貫通孔6a、6aに対応する位置に、位置合わせ用ピ
ン96a、96aが形成されている。
【0407】図16は、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に選択的に含まれている放射性標識物質
によって、蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成
された多数の輝尽性蛍光体層領域92に含まれている輝
尽性蛍光体を露光する露光装置36の略斜視図である。
【0408】図16に示されるように、本発明の好まし
い実施態様にかかる生化学解析システムを構成する露光
装置36は、それぞれ、10枚の蓄積性蛍光体シート9
0が固定された複数の蓄積性蛍光体シートキャリア96
を立てた状態で保持するキャリア保持部100と、蓄積
性蛍光体シートキャリア96に固定された各蓄積性蛍光
体シート90の支持体91に印刷されたバーコード95
を読み取るバーコードリーダー(図示せず)と、白色光
を発する複数の白色光源101と、10枚の生化学解析
用ユニット1がセットされた生化学解析用ユニットキャ
リア6を、ハイブリダイゼーション反応装置35の搬送
ベルト63、63から受け取り、搬送する搬送ベルト1
02と、10枚の生化学解析用ユニット1がセットされ
た生化学解析用ユニットキャリア6と10枚の蓄積性蛍
光体シート90が固定された蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96のキャリア集積体を収容し、複数のキャリア集積
体を、積層状態で、保持するボックス状のスタッカ10
3と、10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定された蓄
積性蛍光体シートキャリア96を、10枚の生化学解析
用ユニット1がセットされた生化学解析用ユニットキャ
リア6から剥離するキャリア剥離部104を備えてい
る。
【0409】キャリア保持部100は、背板100aと
底板100bを備えた略L字状断面を有する板状部材に
よって構成され、複数の蓄積性蛍光体シートキャリア9
6が、底板100b上に、立てた状態で、保持されるよ
うに構成されている。
【0410】キャリア保持部100は、図16におい
て、最も右側に保持された蓄積性蛍光体シートキャリア
96を把持し、搬送ベルト102上に載置された生化学
解析用ユニットキャリア6上に、重ね合わせるキャリア
把持部材(図示せず)を備え、蓄積性蛍光体シートキャ
リア96は、キャリア把持部材によって把持されて、バ
ーコードリーダー(図示せず)と、蓄積性蛍光体シート
キャリア96に固定された10枚の蓄積性蛍光体シート
90の支持体91のそれぞれに印刷されたバーコードと
が対向するバーコード読み取り位置に移動され、バーコ
ードリーダー(図示せず)により、蓄積性蛍光体シート
キャリア96に固定された10枚の蓄積性蛍光体シート
90の支持体91のそれぞれに印刷されたバーコードが
読み取られると、複数の白色光源101に対向するエネ
ルギー消去位置に移動され、白色光源111が点灯さ
れ、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されている
10枚の蓄積性蛍光体シート90に、白色光が照射さ
れ、蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92
に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽性蛍光
体が蓄積している環境放射線などの放射線エネルギーが
放出され、蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領
域92に蓄積されていた放射線エネルギーが消去される
ように構成されている。
【0411】図16に示されるように、搬送ベルト10
2とスタッカ103の間には、シュート105が形成さ
れており、10枚の生化学解析用ユニット1がセットさ
れた生化学解析用ユニットキャリア6と10枚の蓄積性
蛍光体シート90が固定された蓄積性蛍光体シートキャ
リア96のキャリア集積体が、搬送ベルト102から、
スタッカ103内に、シュート105によって、案内さ
れるように構成されている。
【0412】スタッカ103は、鉛直方向に昇降可能な
昇降板106を備え、10枚の生化学解析用ユニット1
がセットされた生化学解析用ユニットキャリア6と10
枚の蓄積性蛍光体シート90が固定された蓄積性蛍光体
シートキャリア96のキャリア集積体は、昇降板106
の上面で、保持されるように構成されている。
【0413】ボックス状のスタッカ103には、一方の
壁面には、10枚の生化学解析用ユニット1がセットさ
れた生化学解析用ユニットキャリア6と10枚の蓄積性
蛍光体シート90が固定された蓄積性蛍光体シートキャ
リア96のキャリア集積体が通過可能なサイズを有する
キャリア取り出し用開口部107が形成され、キャリア
取り出し用開口部106に対向するスタッカ103の壁
面には、10枚の生化学解析用ユニット1がセットされ
た生化学解析用ユニットキャリア6と10枚の蓄積性蛍
光体シート90が固定された蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96のキャリア集積体を、キャリア取り出し用開口部
107を介して、キャリア剥離部104に押し出すキャ
リア排出部材108が進退する開口部109が形成され
ている。
【0414】キャリア排出部材108は、スタッカ10
3の内部から退避した待機位置と、スタッカ103の内
部に突出して、10枚の生化学解析用ユニット1がセッ
トされた生化学解析用ユニットキャリア6と10枚の蓄
積性蛍光体シート90が固定された蓄積性蛍光体シート
キャリア96のキャリア集積体を、キャリア取り出し用
開口部107を介して、キャリア剥離部104に押し出
すキャリア排出位置との間を、移動可能に構成されてい
る。
【0415】図16に示されるように、キャリア剥離部
104は、その上面で、10枚の生化学解析用ユニット
1がセットされた生化学解析用ユニットキャリア6と1
0枚の蓄積性蛍光体シート90が固定された蓄積性蛍光
体シートキャリア96のキャリア集積体を支持するキャ
リア支持部材110と、キャリア支持部材110上に載
置されたキャリア集積体の蓄積性蛍光体シートキャリア
96を把持して、生化学解析用ユニットキャリア6から
剥離させ、後に詳述する第1のスキャナ装置37に搬送
するとともに、キャリア支持部材110上に載置された
生化学解析用ユニットキャリア6を把持して、第2のス
キャナ装置38あるいはデータ読み取り装置39に搬送
するキャリア搬送部材111を備えている。
【0416】図17は、図16に示された露光装置36
の制御系、駆動系および検出系のブロックダイアグラム
である。
【0417】図17に示されるように、露光装置36の
制御系は、露光装置36全体の動作を制御するコントロ
ールユニット120と、白色光源101をオン・オフ制
御する光源制御手段121を備えている。
【0418】図17に示されるように、露光装置36の
駆動系は、キャリア把持部材によって、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96を把持させる第1のキャリア把持モー
タ122と、キャリア把持部材を移動させるキャリア把
持部材モータ123と、搬送ベルト102を駆動する搬
送ベルトモータ124と、スタッカ103の昇降板10
6を上下動させる昇降板モータ125と、キャリア排出
部材108を、待機位置とキャリア排出位置との間で、
移動させるソレノイド126と、キャリア搬送部材11
1を駆動して、蓄積性蛍光体シートキャリア96あるい
は生化学解析用ユニットキャリア6を把持させる第2の
キャリア把持モータ127と、キャリア搬送部材111
を移動させる搬送部材モータ128とを備えている。
【0419】図17に示されるように、第2のキャリア
把持モータ127および搬送部材モータ128は、生化
学解析システムのコントロールユニット45によって、
制御されるように構成されている。
【0420】図17に示されるように、露光装置36の
検出系は、蓄積性蛍光体シートキャリア96の固定され
た10枚の蓄積性蛍光体シート90の支持体91のそれ
ぞれに印刷されているバーコード95を読み取る10の
バーコードリーダー129a、129b、129c、1
29d、129e、129f、129g、129h、1
29i、129jを備えている。図17においては、簡
略化のため、バーコードリーダー129aのみが図示さ
れている。
【0421】以上のように構成された本実施態様にかか
る露光装置36は、生化学解析システムのメモリ46に
保存された生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4を選択的に標識する標識物質に、放射性標識物質が含
まれているときは、以下のようにして、生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4に選択的に含まれている
放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シート90の支
持体91に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域92に
含まれている輝尽性蛍光体を露光する。
【0422】ハイブリダイゼーション反応装置35によ
って、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされた
10枚の生化学解析用ユニット1のそれぞれに形成され
た多数の吸着性領域4に、放射線データ、蛍光データお
よび化学発光データが記録されると、生化学解析システ
ムのコントロールユニット45は、反応完了信号をハイ
ブリダイゼーション反応装置35のコントロールユニッ
ト80に出力するとともに、メモリ46に保存された標
識データを読み出して、反応完了信号および標識データ
を、露光装置36のコントロールユニット120に出力
する。
【0423】ハイブリダイゼーション反応装置35のコ
ントロールユニット80は、生化学解析システムのコン
トロールユニット45から、反応完了信号を受けると、
搬送ベルトモータ82に駆動信号を出力して、ハイブリ
ダイゼーション反応装置35の搬送ベルト63、63を
駆動する。
【0424】一方、露光装置のコントロールユニット1
20は、生化学解析システムのコントロールユニット4
5から、反応完了信号を受けると、搬送ベルトモータ1
24に駆動信号を出力して、搬送ベルト102を駆動さ
せる。
【0425】その結果、それぞれ、多数の吸着性領域4
に、放射線データ、蛍光データおよび化学発光データが
記録された10枚の生化学解析用ユニット1がセットさ
れている生化学解析用ユニットキャリア6が、ハイブリ
ダイゼーション反応装置35の搬送ベルト63、63か
ら、露光装置36の搬送ベルト102上に受け渡され
る。
【0426】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45から、入力された標識データに基づき、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4が、放射性標識物
質によって選択的に標識されていると判定したときは、
露光装置36のコントロールユニット120は、ハイブ
リダイゼーション反応装置35の搬送ベルト63、63
から受け渡された10枚の生化学解析用ユニット1がセ
ットされている生化学解析用ユニットキャリア6が、所
定の位置に達すると、搬送ベルトモータ124に駆動停
止信号を出力して、搬送ベルト102の駆動を停止させ
る。
【0427】同時に、露光装置36のコントロールユニ
ット120は、駆動停止信号を、生化学解析システムの
コントロールユニット45に出力する。
【0428】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、露光装置36のコントロールユニット120
から、駆動停止信号を受けると、駆動停止信号を、ハイ
ブリダイゼーション反応装置35のコントロールユニッ
ト80に転送し、ハイブリダイゼーション反応装置35
のコントロールユニット80は、生化学解析システムの
コントロールユニット45から、駆動停止信号を受ける
と、搬送ベルトモータ82に駆動停止信号を出力して、
搬送ベルト63、63の駆動を停止させる。
【0429】次いで、露光装置36のコントロールユニ
ット120は、キャリア把持モータ123に駆動信号を
出力して、キャリア把持部材によって、図16におい
て、最も右側に保持された蓄積性蛍光体シートキャリア
96を把持させる。
【0430】蓄積性蛍光体シートキャリア96が、キャ
リア把持部材によって、把持されると、コントロールユ
ニット120は、キャリア把持部材モータ122に駆動
信号を出力して、蓄積性蛍光体シートキャリア96を、
バーコード読み取り位置に移動させる。
【0431】蓄積性蛍光体シートキャリア96が、キャ
リア把持部材によって、バーコード読み取り位置に移動
されると、コントロールユニット120は、バーコード
リーダー129a、129b、129c、129d、1
29e、129f、129g、129h、129i、1
29jをオンさせて、蓄積性蛍光体シートキャリア96
の固定された10枚の蓄積性蛍光体シート90の支持体
91のそれぞれに印刷されているバーコード95を読み
取らせる。
【0432】バーコードリーダー129a、129b、
129c、129d、129e、129f、129g、
129h、129i、129jによって、蓄積性蛍光体
シートキャリア96の固定された10枚の蓄積性蛍光体
シート90の支持体91のそれぞれに印刷されているバ
ーコード95が読み取られて、生成されたバーコードデ
ータは、コントロールユニット120に入力される。
【0433】バーコードリーダー129a、129b、
129c、129d、129e、129f、129g、
129h、129i、129jから、バーコードデータ
が入力されると、コントロールユニット120は、バー
コードデータを、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45に出力する。
【0434】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、露光装置36のコントロールユニット120
から、バーコードデータを受けると、メモリ46に保存
されている生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れた10枚の生化学解析用ユニット1のバーコードデー
タを読み出し、入力された蓄積性蛍光体シートキャリア
96に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90
のバーコードデータと比較する。
【0435】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされた10枚の生化学解析用ユニット1のバ
ーコードデータと、蓄積性蛍光体シートキャリア96に
固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90のバー
コードデータとが合致していないときは、蓄積性蛍光体
シート90と生化学解析用ユニット1の組み合わせが変
わると、生化学解析の再現性が低下するので、生化学解
析システムのコントロールユニット45は、露光装置3
6のコントロールユニット120に、露光操作中断信号
を出力して、露光操作を中断させるとともに、10枚の
蓄積性蛍光体シート90が固定された蓄積性蛍光体シー
トキャリアを交換すべき旨のメッセージを、生化学解析
システムの表示パネル51に表示させる。
【0436】これに対して、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされた10枚の生化学解析用ユニット1
のバーコードデータと、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90の
バーコードデータとが合致しているときは、生化学解析
システムのコントロールユニット45は、何の信号も出
力しない。
【0437】したがって、露光装置36のコントロール
ユニット120は、さらに、キャリア把持部材モータ1
22に駆動信号を出力して、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96を、バーコード読み取り位置から、複数の白色光
源101と、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定さ
れた10枚の蓄積性蛍光体シート90が対向するエネル
ギー消去位置に移動させる。
【0438】蓄積性蛍光体シートキャリア96が、エネ
ルギー消去位置に移動されると、コントロールユニット
120は、光源制御手段121に光源制御信号を出力し
て、複数の白色光源101を点灯させる。
【0439】その結果、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90
に、白色光が照射され、蓄積性蛍光体シート90の輝尽
性蛍光体層領域92に含まれている輝尽性蛍光体が励起
されて、輝尽性蛍光体が蓄積している環境放射線などの
放射線エネルギーが放出され、蓄積性蛍光体シート90
の輝尽性蛍光体層領域92に蓄積されていた放射線エネ
ルギーが消去される。
【0440】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット120は、さらに、キャリア把持部材モータ12
2に駆動信号を出力して、蓄積性蛍光体シートキャリア
96に形成された2つの位置合わせ用ピン96a、96
aが、搬送ベルト102上に載置されている生化学解析
用ユニットキャリア6に形成された2つ位置合わせ用貫
通孔6a、6a内に挿通されるように、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96を、搬送ベルト102上に載置されて
いる生化学解析用ユニットキャリア6に重ね合わせる。
【0441】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1
のそれぞれと、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定
されている対応する蓄積性蛍光体シート90が密着され
る。
【0442】ここに、各生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4と、各蓄積性蛍光体シート90の多数の
輝尽性蛍光体層領域92は、同一のパターンによって、
形成されているから、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1の
それぞれと、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定さ
れている対応する蓄積性蛍光体シート90とは、それぞ
れ、生化学解析用ユニット1に形成された各吸着性領域
4が、蓄積性蛍光体シート90に形成された対応する輝
尽性蛍光体層領域92と対向するように、密着される。
【0443】こうして、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6と、生化学解析用ユニットキャリア6とが重ね合わさ
れ、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る10枚の生化学解析用ユニット1のそれぞれと、蓄積
性蛍光体シートキャリア96に固定されている対応する
蓄積性蛍光体シート90が密着されると、コントロール
ユニット120は、搬送ベルトモータ124に、駆動信
号を出力して、搬送ベルト102を駆動させる。
【0444】その結果、10枚の生化学解析用ユニット
1がセットされている生化学解析用ユニットキャリア6
と、10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定されている
蓄積性蛍光体シートキャリア96とのキャリア集積体
が、シュート105によって、スタッカ103内に案内
される。
【0445】10枚の生化学解析用ユニット1がセット
されている生化学解析用ユニットキャリア6と、10枚
の蓄積性蛍光体シート90が固定されている蓄積性蛍光
体シートキャリア96とのキャリア集積体は、あらかじ
め、所定の位置に保持されていた昇降板106の上面に
よって、受け取られる。
【0446】10枚の生化学解析用ユニット1がセット
されている生化学解析用ユニットキャリア6と、10枚
の蓄積性蛍光体シート90が固定されている蓄積性蛍光
体シートキャリア96とのキャリア集積体が、昇降板1
06の上面によって、受け取られると、コントロールユ
ニット120は、昇降板モータ125に駆動信号を出力
して、昇降板106を、10枚の生化学解析用ユニット
1がセットされている生化学解析用ユニットキャリア6
と、10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定されている
蓄積性蛍光体シートキャリア96とのキャリア集積体の
厚さに等しい距離だけ、下降させる。
【0447】スタッカ103は、生化学解析用ユニット
キャリア6と蓄積性蛍光体シートキャリア96の複数組
みのキャリア集積体を、収容可能に構成され、生化学解
析用ユニットキャリア6と蓄積性蛍光体シートキャリア
96のキャリア集積体が、収容されるたびに、コントロ
ールユニット120によって、昇降板モータ125に駆
動信号が出力されて、昇降いた106が、10枚の生化
学解析用ユニット1がセットされている生化学解析用ユ
ニットキャリア6と、10枚の蓄積性蛍光体シート90
が固定されている蓄積性蛍光体シートキャリア96との
キャリア集積体の厚さに等しい距離だけ、下降されるよ
うに構成されている。
【0448】以上のようにして、生化学解析用ユニット
キャリア6と、蓄積性蛍光体シートキャリア96のキャ
リア集積体は、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トされている10枚の生化学解析用ユニット1のそれぞ
れと、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されてい
る対応する蓄積性蛍光体シート90が密着された状態
で、スタッカ103内に保持され、各生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4に選択的に含まれている放
射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シート90の対応
する輝尽性蛍光体層領域92が露光される。
【0449】露光に際して、生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に選択的に含まれている放射性標識
物質から電子線(β線)が発せられるが、生化学解析用
ユニット1の多数の吸着性領域4は、放射線エネルギー
を減衰させる性質を有するステンレス鋼によって形成さ
れた基板2に、互いに離間して形成されているから、各
吸着性領域4から放出された電子線(β線)が、生化学
解析用ユニット1の基板2内で散乱して、その吸着性領
域4に対向する輝尽性蛍光体層領域92に隣り合う輝尽
性蛍光体層領域92に入射することを効果的に防止する
ことができ、さらに、蓄積性蛍光体シート90の多数の
輝尽性蛍光体層領域92が、放射線を減衰させる性質を
有するニッケル製の支持体91に形成された多数の貫通
孔93内に、輝尽性蛍光体を埋め込んで、形成されてい
るから、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)
が、蓄積性蛍光体シート90の支持体91内で散乱し
て、その吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層領域9
2に隣り合う輝尽性蛍光体層領域92に入射することを
効果的に防止することができ、したがって、各吸着性領
域4に含まれている放射性標識物質から発せられた電子
線(β線)を、その吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光
体層領域92に、選択的に入射させることが可能になる
から、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4に含ま
れている放射性標識物質から発せられた電子線(β線)
が、隣り合う吸着性領域4から放出される電子線によっ
て露光されるべき蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光
体層領域92に入射して、輝尽性蛍光体を露光すること
を確実に防止することができる。
【0450】こうして、所定の時間が経過すると、露光
操作が完了し、コントロールユニット120は、昇降板
モータ125に、露光完了信号を出力して、各蓄積性蛍
光体シート90の露光操作が完了した生化学解析用ユニ
ットキャリア6と、蓄積性蛍光体シートキャリア96の
キャリア集積体が、キャリア取り出し用開口部107に
対向する位置に位置するように、昇降板106を移動さ
せる。
【0451】次いで、コントロールユニット120は、
ソレノイド126に駆動信号を出力して、キャリア排出
部材108を、待機位置から、スタッカ103内のキャ
リア排出位置に移動させる。
【0452】その結果、各蓄積性蛍光体シート90の露
光操作が完了した生化学解析用ユニットキャリア6と、
蓄積性蛍光体シートキャリア96のキャリア集積体は、
キャリア排出部材108によって、キャリア取り出し用
開口部107を介して、キャリア剥離部104に押し出
され、キャリア剥離部104のキャリア支持部材110
の上面に受け渡される。
【0453】露光完了信号は、同時に、露光装置36の
コントロールユニット120から、生化学解析システム
のコントロールユニット45に出力される。
【0454】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、露光装置36のコントロールユニット120
から露光完了信号を受けると、表示パネル51に、露光
操作が完了した旨のメッセージを表示させるとともに、
搬送部材モータ128に、第1の駆動信号を出力して、
待機位置に保持されたキャリア搬送部材111を、蓄積
性蛍光体シートキャリア96を把持可能な位置に移動さ
せ、さらに、第2のキャリア把持モータ127に、キャ
リア把持信号を出力して、キャリア搬送部材111に、
キャリア剥離部104のキャリア支持部材110上に載
置された生化学解析用ユニットキャリア6と、蓄積性蛍
光体シートキャリア96のキャリア集積体のうち、蓄積
性蛍光体シートキャリア96を把持させる。
【0455】その結果、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6が積層されていた生化学解析用ユニットキャリア6
は、重力によって、キャリア支持部材110の上面に落
下し、蓄積性蛍光体シートキャリア96が、生化学解析
用ユニットキャリア6から剥離されて、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96のみが、キャリア搬送部材111によ
って保持される。
【0456】こうして、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6のみが、キャリア搬送部材111によって保持される
と、生化学解析システムのコントロールユニット45
は、搬送部材モータ128に、第2の駆動信号を出力し
て、蓄積性蛍光体シートキャリア96を保持しているキ
ャリア搬送部材111を、第1のスキャナ装置37に向
けて、移動させる。
【0457】10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定さ
れた蓄積性蛍光体シートキャリア96が、第1のスキャ
ナ装置37にセットされると、生化学解析システムのコ
ントロールユニット45は、搬送部材モータ128に、
第3の駆動信号を出力して、キャリア搬送部材111
を、キャリア剥離部104のキャリア支持部材110内
の待機位置に復帰させる。
【0458】メモリ46から読み出した標識データに基
づき、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされて
いる生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4が、
蛍光物質によって、選択的に標識されていると判定して
いるときは、生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、搬送部材モータ128に、第4の駆動信号を
出力して、キャリア搬送部材111を、キャリア剥離部
104のキャリア支持部材110上に載置された生化学
解析用ユニットキャリア6を把持可能な位置に移動さ
せ、第2のキャリア把持モータ127に、キャリア把持
信号を出力して、キャリア搬送部材111により、キャ
リア支持部材110上に載置された生化学解析用ユニッ
トキャリア6を把持させる。
【0459】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第5の駆
動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を
保持しているキャリア搬送部材111を、第2のスキャ
ナ装置38に向けて、移動させる。
【0460】一方、メモリ46から読み出した標識デー
タに基づき、生化学解析用ユニットキャリア6にセット
されている生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4が、化学発光基質と接触させることによって化学発光
を生じさせる標識物質によって、選択的に標識されてい
ると判定しているときは、生化学解析システムのコント
ロールユニット45は、さらに、搬送部材モータ128
に、第4の駆動信号を出力して、キャリア剥離部104
のキャリア支持部材110上に載置された生化学解析用
ユニットキャリア6を把持可能な位置に移動させ、第2
のキャリア把持モータ127に、キャリア把持信号を出
力して、キャリア搬送部材111に、キャリア支持部材
110上に載置された生化学解析用ユニットキャリア6
を把持させる。
【0461】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第6の駆
動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を
保持しているキャリア搬送部材111を、データ読み取
り装置39に向けて、移動させる。
【0462】これに対して、生化学解析システムのコン
トロールユニット45から入力された標識データに基づ
き、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4が、
放射性標識物質によって、選択的に標識されてはいない
と判定したときは、露光装置36のコントロールユニッ
ト120は、生化学解析用ユニットキャリア6が、搬送
ベルト102によって、シュート105に送られ、シュ
ート105を介して、スタッカ103内に収容されるま
で、搬送ベルトモータ124を駆動し続ける。
【0463】10枚の生化学解析用ユニット1がセット
されている生化学解析用ユニットキャリア6は、あらか
じめ、所定の位置に保持されていた昇降板106の上面
によって、受け取られる。
【0464】10枚の生化学解析用ユニット1がセット
されている生化学解析用ユニットキャリア6が、昇降板
106の上面によって、受け取られると、露光装置36
のコントロールユニット120は、昇降板モータ125
に駆動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア
6が、キャリア取り出し用開口部107に対向する位置
に位置するように、昇降板106を移動させる。
【0465】次いで、コントロールユニット120は、
ソレノイド126に駆動信号を出力して、キャリア排出
部材108を、待機位置から、スタッカ103内のキャ
リア排出位置に移動させる。
【0466】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6は、キャリア排出部材108によって、キャリア取り
出し用開口部107を介して、キャリア剥離部104に
押し出され、キャリア剥離部104のキャリア支持部材
110の上面に受け渡される。
【0467】キャリア排出部材108が操作されて、生
化学解析用ユニットキャリア6が、キャリア剥離部10
4のキャリア支持部材110の上面に受け渡されると、
露光装置36のコントロールユニット120は、生化学
解析用ユニットキャリア搬送完了信号を、生化学解析シ
ステムのコントロールユニット45に出力する。
【0468】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、露光装置36のコントロールユニット120
から、生化学解析用ユニットキャリア搬送完了信号を受
けると、メモリ46から読み出した標識データに基づ
き、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4が、蛍
光物質によって、選択的に標識されていると判定してい
るときは、生化学解析システムのコントロールユニット
45は、搬送部材モータ128に、第4の駆動信号を出
力して、キャリア剥離部104のキャリア支持部材11
0上に載置された生化学解析用ユニットキャリア6を把
持可能な位置に移動させ、第2のキャリア把持モータ1
27に、キャリア把持信号を出力して、キャリア搬送部
材111に、キャリア支持部材110上に載置された生
化学解析用ユニットキャリア6を把持させる。
【0469】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第5の駆
動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を
保持しているキャリア搬送部材111を、第2のスキャ
ナ装置38に向けて、移動させる。
【0470】一方、メモリ46から読み出した標識デー
タに基づき、生化学解析用ユニットキャリア6にセット
されている生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4が、化学発光基質と接触させることによって化学発光
を生じさせる標識物質によって、選択的に標識されてい
ると判定しているときは、生化学解析システムのコント
ロールユニット45は、さらに、搬送部材モータ128
に、第4の駆動信号を出力して、キャリア剥離部104
のキャリア支持部材110上に載置された生化学解析用
ユニットキャリア6を把持可能な位置に移動させ、第2
のキャリア把持モータ127に、キャリア把持信号を出
力して、キャリア搬送部材111に、キャリア支持部材
110上に載置された生化学解析用ユニットキャリア6
を把持させる。
【0471】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第6の駆
動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を
保持しているキャリア搬送部材111を、データ読み取
り装置39に向けて、移動させる。
【0472】図18は、本発明の好ましい実施態様にか
かる生化学解析システムを構成する第1のスキャナ装置
37の略斜視図である。
【0473】図18に示されるように、本実施態様かか
る第1のスキャナ装置37は、10台のスキャナ130
a、130b、130c、130d、130e、130
f、130g、130h、130i、130jを備え、
スキャナ130a、130b、130c、130d、1
30e、130f、130g、130h、130i、1
30jは、基板131の表面に固定されている。
【0474】図18に示されるように、本実施態様かか
る第1のスキャナ装置37は、基板131に固定された
スキャナ130a、130b、130c、130d、1
30e、130f、130g、130h、130i、1
30jの上方に、蓄積性蛍光体シートキャリア96が載
置されるサンプルステージ133を備え、サンプルステ
ージ133には、蓄積性蛍光体シートキャリア96に形
成された2つの位置合わせ用ピン96a、96aに対応
する位置に、2つの位置合わせ用貫通孔133a、13
3aが形成されている。
【0475】図18に示されるように、サンプルステー
ジ133には、スキャナ130a、130b、130
c、130d、130e、130f、130g、130
h、130i、130jに対応して、開口部132a、
132b、132c、132d、132e、132f、
132g、132h、132i、132jが形成され、
サンプルステージ133に形成された2つの位置合わせ
用貫通孔133a、133aが、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に形成された2つの位置合わせ用ピン96
a、96a内に挿通されるように、蓄積性蛍光体シート
キャリア96を、サンプルステージ133上に載置した
ときに、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されて
いる10枚の蓄積性蛍光体シート90が、開口部132
a、132b、132c、132d、132e、132
f、132g、132h、132i、132jを介し
て、スキャナ130a、130b、130c、130
d、130e、130f、130g、130h、130
i、130jに対向するように構成されており、また、
サンプルステージ133の上方には、サンプルステージ
133にセットされた蓄積性蛍光体シートキャリア96
を把持可能なキャリア把持部材140が設けられてい
る。
【0476】キャリア把持部材140は、通常は、サン
プルステージ133の上方の待機位置に保持され、蓄積
性蛍光体シートキャリア96に固定されている各蓄積性
蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に記
録された放射線データの読み取りが完了すると、サンプ
ルステージ133にセットされた蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96を把持可能なキャリア把持位置に移動され、
蓄積性蛍光体シートキャリア96を把持して、蓄積性蛍
光体シートキャリア96を、第1のスキャナ装置37か
ら、蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス40に移
動可能に構成されている。
【0477】第1のスキャナ装置37を構成するスキャ
ナ130a、130b、130c、130d、130
e、130f、130g、130h、130i、130
jはすべて、同一の構成を有している。
【0478】図19は、各スキャナ130a、130
b、130c、130d、130e、130f、130
g、130h、130i、130jの略側面図である。
【0479】図19に示されるように、各スキャナ13
0a、130b、130c、130d、130e、13
0f、130g、130h、130i、130jは、6
40nmの波長のレーザ光140を発するレーザ励起光
源141を備えている。
【0480】本実施態様においては、レーザ励起光源1
41は、レーザダイオードによって構成されている。
【0481】レーザ励起光源141から発せられたレー
ザ光140は、コリメータレンズ142によって、平行
な光とされた後、ダイクロイックミラー143に入射す
る。
【0482】ダイクロイックミラー143は、輝尽性蛍
光体から放出される輝尽光の波長の光のみを透過し、レ
ーザ光140の波長の光を反射する性質を有しており、
ダイクロイックミラー143に入射したレーザ光140
は、ダイクロイックミラー143によって反射されて、
凸レンズ144に入射する。
【0483】凸レンズ144に入射したレーザ光140
は、凸レンズ144によって、集光され、サンプルステ
ージ133に形成された対応する開口部132a、13
2b、132c、132d、132e、132f、13
2g、132h、132i、132jを介して、サンプ
ルステージ133に載置された蓄積性蛍光体シートキャ
リア96に固定されている蓄積性蛍光体シート90の1
つに入射する。
【0484】蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形
成された各輝尽性蛍光体層領域92に、レーザ光140
が入射すると、輝尽性蛍光体層領域92に含まれている
輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽光155が放出され
る。
【0485】蓄積性蛍光体シート90の各輝尽性蛍光体
層領域92から放出された輝尽光155は、凸レンズ1
44によって、ダイクロイックミラー143に集光され
る。
【0486】ダイクロイックミラー143は、輝尽性蛍
光体から放出される輝尽光の波長の光のみを透過する性
質を有しているから、蓄積性蛍光体シート90の各輝尽
性蛍光体層領域92から放出された輝尽光155は、ダ
イクロイックミラー143を透過して、凹面ミラー14
5に入射する。
【0487】凹面ミラー145に入射した輝尽光155
は、凹面ミラー145によって反射されて、フィルタ1
48に入射する。
【0488】フィルタ148は、輝尽性蛍光体層領域9
2から放出される輝尽光155の波長域の光のみを透過
し、640nmの波長の光をカットする性質を有してい
るため、蓄積性蛍光体シート90の各輝尽性蛍光体層領
域92から放出された輝尽光155のみが、フィルタ1
48を通過して、フォトマルチプライア150に入射
し、光電的に検出される。
【0489】フォトマルチプライア150によって、光
電的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/
D変換器151によって、ディジタルデータに変換され
て、生化学解析用データが生成され、データバッファ1
52に一時的に保存される。
【0490】データバッファ152に一時的に保存され
た生化学解析用データは、データ転送手段(図示せず)
によって、生化学解析システムのデータ記憶手段47に
出力され、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保
存されるように構成されている。
【0491】その表面に、スキャナ130a、130
b、130c、130d、130e、130f、130
g、130h、130i、130jが固定された基板1
31は、主走査ステッピングモータ(図示せず)によっ
て、図18において、矢印Xで示される主走査方向に、
蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成された隣り
合う輝尽性蛍光体層領域92の間の距離に等しいピッチ
で、間欠的に移動可能に構成されるとともに、副走査パ
ルスモータ(図示せず)によって、図18において、矢
印Yで示される副走査方向に、蓄積性蛍光体シート90
の支持体91に形成された輝尽性蛍光体層領域92の隣
り合うラインの間の距離に等しいピッチで、間欠的に移
動可能に構成されている。
【0492】図20は、本発明の好ましい実施態様にか
かる生化学解析システムを構成する第1のスキャナ装置
37の制御系、駆動系および検出系を示すブロックダイ
アグラムである。
【0493】図20に示されるように、本実施態様にか
かる第1のスキャナ装置の制御系は、第1のスキャナ装
置37全体の動作を制御するコントロールユニット17
0と、各スキャナ130a、130b、130c、13
0d、130e、130f、130g、130h、13
0i、130jのデータバッファ162に一時的に保存
された生化学解析用データを、生化学解析システムのデ
ータ記憶手段47に出力するデータ転送手段163を備
えている。
【0494】図20に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナ装置の駆動系は、基板131を、図18に
おいて、矢印Xで示される主走査方向に、蓄積性蛍光体
シート90の支持体91に形成された隣り合う輝尽性蛍
光体層領域92の間の距離に等しいピッチで、間欠的に
移動させる主走査ステッピングモータ171と、基板1
31を、図18において、矢印Yで示される副走査方向
に、蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成された
輝尽性蛍光体層領域92の隣り合うラインの間の距離に
等しいピッチで、間欠的に移動させる副走査パルスモー
タ172と、キャリア把持部材134を移動させるキャ
リア把持部材モータ173と、キャリア把持部材134
によって、サンプルステージ133にセットされた蓄積
性蛍光体シートキャリア96を把持させるキャリア把持
モータ174を備えている。
【0495】図20に示されるように、基板131の主
走査方向における位置を検出するリニアエンコーダ17
5を備えている。
【0496】露光装置36のキャリア剥離部104にお
いて、生化学解析用ユニットキャリア6から剥離され、
キャリア搬送部材111によって把持された蓄積性蛍光
体シートキャリア96が、第1のスキャナ装置37のサ
ンプルステージ133上に搬送され、蓄積性蛍光体シー
トキャリア96に形成された2つの位置合わせ用ピン9
6a、96aが、第1のスキャナ装置37のサンプルス
テージ133に形成された2つの位置合わせ用貫通孔1
33a、133a内に挿通されると、生化学解析システ
ムのコントロールユニット45は、搬送部材モータ12
8に駆動停止信号を出力して、蓄積性蛍光体シートキャ
リア96の搬送を停止させ、さらに、第2のキャリア把
持モータ127に、キャリア把持解除信号を出力して、
キャリア搬送部材111による蓄積性蛍光体シートキャ
リア96の把持を解除させる。
【0497】その結果、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6は、サンプルステージ133上の所定に位置にセット
される。
【0498】蓄積性蛍光体シートキャリア96が、サン
プルステージ133上の所定に位置にセットされると、
生化学解析システムのコントロールユニット45は、搬
送部材モータ128に、第3の駆動信号を出力して、キ
ャリア搬送部材111を、露光装置36のキャリア剥離
部104内の待機位置に復帰させる。
【0499】キャリア搬送部材111が、露光装置36
のキャリア剥離部104内の待機位置に復帰されると、
生化学解析システムのコントロールユニット45は、第
1のスキャナ装置37のコントロールユニット170に
データ読み取り開始信号を出力する。
【0500】第1のスキャナ装置37のコントロールユ
ニット170は、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45から、データ読み取り開始信号を受けると、
主走査ステッピングモータ171に駆動信号を出力し、
基板131を主走査方向に移動させる。
【0501】リニアエンコーダ175から入力される基
板131の位置検出信号に基づき、蓄積性蛍光体シート
キャリア96に固定されている各蓄積性蛍光体シート9
0の支持体91に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域
92のうち、最初に、レーザ光140を照射すべき第1
の輝尽性蛍光体層領域92に、各スキャナ130a、1
30b、130c、130d、130e、130f、1
30g、130h、130i、130jのレーザ励起光
源141から、レーザ光140を照射可能な位置に、基
板131が達したことが確認されると、第1のスキャナ
装置37のコントロールユニット170は、主走査ステ
ッピングモータ171に駆動停止信号を出力するととも
に、各スキャナ130a、130b、130c、130
d、130e、130f、130g、130h、130
i、130jのレーザ励起光源141に駆動信号を出力
して、レーザ励起光源141を起動させ、640nmの
波長のレーザ光140を発せさせる。
【0502】各スキャナ130a、130b、130
c、130d、130e、130f、130g、130
h、130i、130jのレーザ励起光源141から発
せられたレーザ光140は、コリメータレンズ142に
よって、平行な光とされた後、ダイクロイックミラー1
43に入射する。
【0503】ダイクロイックミラー143は、輝尽性蛍
光体から放出される輝尽光の波長の光のみを透過し、レ
ーザ光140の波長の光を反射する性質を有しており、
ダイクロイックミラー143に入射したレーザ光140
は、ダイクロイックミラー143によって反射されて、
凸レンズ144に入射する。
【0504】凸レンズ144に入射したレーザ光140
は、凸レンズ144によって、集光され、サンプルステ
ージ133に形成された対応する開口部132a、13
2b、132c、132d、132e、132f、13
2g、132h、132i、132jを介して、サンプ
ルステージ133に載置された蓄積性蛍光体シートキャ
リア96に固定されている対応する蓄積性蛍光体シート
90の第1の輝尽性蛍光体層領域92に入射する。
【0505】本実施態様においては、蓄積性蛍光体シー
ト90の多数の輝尽性蛍光体層領域92は、それぞれ、
ステンレス鋼製の支持体91に形成された貫通孔93内
に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて形成されているから、
各輝尽性蛍光体層領域92内で、レーザ光140が散乱
して、隣り合った輝尽性蛍光体層領域92内に入射し、
隣り合った輝尽性蛍光体層領域92内に含まれている輝
尽性蛍光体を励起することを効果的に防止することが可
能になる。
【0506】レーザ光140が、各蓄積性蛍光体シート
90の支持体91に形成された第1の輝尽性蛍光体層領
域92に入射すると、蓄積性蛍光体シート90の支持体
91に形成された第1の輝尽性蛍光体層領域92に含ま
れている輝尽性蛍光体が、レーザ光140によって励起
されて、第1の輝尽性蛍光体層領域92から輝尽光15
5が放出される。
【0507】各蓄積性蛍光体シート90の支持体91に
形成された第1の輝尽性蛍光体層領域92から放出され
た輝尽光155は、凸レンズ144によって、ダイクロ
イックミラー144に集光される。
【0508】ダイクロイックミラー143は、輝尽性蛍
光体から放出される輝尽光の波長の光のみを透過する性
質を有しているから、各蓄積性蛍光体シート90の第1
の輝尽性蛍光体層領域92から放出された輝尽光155
は、ダイクロイックミラー143を透過して、凹面ミラ
ー145に入射する。
【0509】凹面ミラー145に入射した輝尽光155
は、凹面ミラー145によって反射されて、フィルタ1
48に入射する。
【0510】フィルタ148は、輝尽性蛍光体から放出
される輝尽光155の波長域の光のみを透過し、640
nmの波長の光をカットする性質を有しているので、励
起光である640nmの波長の光がカットされ、各蓄積
性蛍光体シート90の支持体91に形成された第1の輝
尽性蛍光体層領域92から放出された輝尽光155の波
長域の光のみがフィルタ148を透過して、フォトマル
チプライア150によって、光電的に検出される。
【0511】フォトマルチプライア160によって光電
的に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変
換器151に出力されて、ディジタル信号に変換され
て、生化学解析用データが生成され、データバッファ1
52に一時的に保存される。
【0512】データバッファ152に一時的に保存され
た生化学解析用データは、データ転送手段163によっ
て、生化学解析システムのデータ記憶手段47に出力さ
れ、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存され
る。。
【0513】各スキャナ130a、130b、130
c、130d、130e、130f、130g、130
h、130i、130jのレーザ励起光源141がオン
された後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過する
と、第1のスキャナ装置37のコントロールユニット1
70は、各スキャナ130a、130b、130c、1
30d、130e、130f、130g、130h、1
30i、130jのレーザ励起光源141に駆動停止信
号を出力して、レーザ励起光源141の駆動を停止させ
るとともに、主走査ステッピングモータ171に駆動信
号を出力して、基板131を、各蓄積性蛍光体シート9
0の支持体91に形成された隣り合う輝尽性蛍光体層領
域92の間の距離に等しい1ピッチだけ、移動させる。
【0514】リニアエンコーダ175から入力された基
板131の位置検出信号に基づき、基板131が、蓄積
性蛍光体シート90の支持体91に形成された隣り合う
輝尽性蛍光体層領域92の間の距離に等しい1ピッチだ
け移動されて、各スキャナ130a、130b、130
c、130d、130e、130f、130g、130
h、130i、130jのレーザ励起光源141から発
せられるレーザ光140を、各蓄積性蛍光体シート90
の支持体91に形成された第1の輝尽性蛍光体層領域9
2に隣り合う第2の輝尽性蛍光体層領域92に照射可能
な位置に移動したことが確認されると、第1のスキャナ
装置37のコントロールユニット170は、各スキャナ
130a、130b、130c、130d、130e、
130f、130g、130h、130i、130jの
レーザ励起光源141に駆動信号を出力して、レーザ励
起光源141をオンさせて、レーザ光140によって、
各蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成された第
2の輝尽性蛍光体層領域92に含まれている輝尽性蛍光
体を励起する。
【0515】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光140が、各蓄積性蛍光体シート90の支持体91に
形成された第2の輝尽性蛍光体層領域92に照射され、
第2の輝尽性蛍光体層領域92に含まれている輝尽性蛍
光体が励起されて、第2の輝尽性蛍光体層領域92から
放出された輝尽光155が、フォトマルチプライア15
0によって、光電的に検出されて、アナログデータが生
成されると、第1のスキャナ装置37のコントロールユ
ニット170は、各スキャナ130a、130b、13
0c、130d、130e、130f、130g、13
0h、130i、130jのレーザ励起光源141に駆
動停止信号を出力して、レーザ励起光源141をオフさ
せるとともに、主走査ステッピングモータ171に駆動
信号を出力して、基板131を、各蓄積性蛍光体シート
90の隣り合う輝尽性蛍光体層領域92の間の距離に等
しい1ピッチだけ、移動させる。
【0516】こうして、基板131の間欠的な移動に同
期して、各スキャナ130a、130b、130c、1
30d、130e、130f、130g、130h、1
30i、130jのレーザ励起光源141のオン・オフ
が繰り返され、リニアエンコーダ175から入力された
基板131の位置検出信号に基づき、基板131が、主
走査方向に1ライン分だけ、移動され、各蓄積性蛍光体
シート90の支持体91に形成された第1ライン目の輝
尽性蛍光体層領域92のレーザ光140による走査が完
了したことが確認されると、第1のスキャナ装置37の
コントロールユニット170は、主走査ステッピングモ
ータ171に駆動信号を出力して、基板131を元の位
置に復帰させるとともに、副走査パルスモータ172に
駆動信号を出力して、基板131を、副走査方向に、1
ライン分だけ、移動させる。
【0517】リニアエンコーダ175から入力された基
板131の位置検出信号に基づき、基板131が元の位
置に復帰され、さらに、基板131が、副走査方向に、
1ライン分だけ、移動されたことが確認されると、第1
のスキャナ装置37のコントロールユニット170は、
各蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成された第
1ライン目の輝尽性蛍光体層領域92に、順次、各スキ
ャナ130a、130b、130c、130d、130
e、130f、130g、130h、130i、130
jのレーザ励起光源141から発せられるレーザ光14
0を照射したのと全く同様にして、各蓄積性蛍光体シー
ト90の支持体91に形成された第2ライン目の輝尽性
蛍光体層領域92に、順次、各スキャナ130a、13
0b、130c、130d、130e、130f、13
0g、130h、130i、130jのレーザ励起光源
141から発せられるレーザ光140を照射して、第2
ライン目の輝尽性蛍光体層領域92に含まれている輝尽
性蛍光体を励起し、第2ライン目の輝尽性蛍光体層領域
92から発せられた輝尽光155を、順次、フォトマル
チプライア150に光電的に検出させる。
【0518】フォトマルチプライア150によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器151によって、ディジタルデータに変換され
て、生化学解析用データが生成され、データバッファ1
52に一時的に保存される。
【0519】データバッファ152に一時的に保存され
た生化学解析用データは、データ転送手段163によっ
て、生化学解析システムのデータ記憶手段47に出力さ
れ、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存され
る。
【0520】こうして、サンプルステージ133にセッ
トされている蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定さ
れた各蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成され
たすべての輝尽性蛍光体層領域92が、各スキャナ13
0a、130b、130c、130d、130e、13
0f、130g、130h、130i、130jのレー
ザ励起光源141から放出されたレーザ光140によっ
て走査され、各蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体
層領域92に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
放出された輝尽光155が、フォトマルチプライア15
0によって、光電的に検出され、生成されたアナログデ
ータが、A/D変換器151により、ディジタルデータ
に変換されて、生化学解析用データが生成され、データ
バッファ152に一時的に保存されると、第1のスキャ
ナ装置37のコントロールユニット170から、駆動停
止信号が、各スキャナ130a、130b、130c、
130d、130e、130f、130g、130h、
130i、130jのレーザ励起光源141に出力さ
れ、レーザ励起光源141の駆動が停止される。
【0521】以上のようにして、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定されている蓄積性蛍光体シート90の
支持体91に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域92
に記録されている放射線データが読み取られて、生化学
解析用データが生成され、生化学解析システムのデータ
記憶手段47の所定のメモリ領域に保存される。
【0522】レーザ励起光源141の駆動が停止される
と、第1のスキャナ装置37のコントロールユニット1
70は、放射線データ読み取り完了信号を、生化学解析
システムのコントロールユニット45に出力する。
【0523】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、第1のスキャナ装置37のコントロールユニ
ット170から放射線データ読み取り完了信号を受ける
と、放射線データの読み取りが完了した旨のメッセージ
を、表示パネル51に表示させるとともに、蓄積性蛍光
体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に記録さ
れた放射線データを読み取って、生成され、データ記憶
手段47の所定のメモリ領域に保存されている生化学解
析用データを、データ表示手段49に出力させ、データ
表示手段49に、データ記憶手段47から入力された生
化学解析用データに基づいて、可視データを、CRT5
2の画面上に表示させる。
【0524】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、キャリア把持部材モータ173に第
1の駆動信号を出力して、サンプルステージ133の上
方の待機位置に保持されているキャリア把持部材134
を、サンプルステージ133にセットされた蓄積性蛍光
体シートキャリア96を把持可能なキャリア把持位置に
移動させる。
【0525】キャリア把持部材134が、サンプルステ
ージ133にセットされた蓄積性蛍光体シートキャリア
96を把持可能なキャリア把持位置に移動されると、生
化学解析システムのコントロールユニット45は、キャ
リア把持部材モータ173に駆動停止信号を出力して、
キャリア把持部材134を停止させ、さらに、キャリア
把持モータ174にキャリア把持信号を出力して、キャ
リア把持部材134に、サンプルステージ133にセッ
トされた蓄積性蛍光体シートキャリア96を把持させ
る。
【0526】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、キャリア把持部材モータ173に第
2の駆動信号を出力して、蓄積性蛍光体シートキャリア
96を把持しているキャリア把持部材134を、蓄積性
蛍光体シートキャリア回収ボックス40に移動させる。
【0527】キャリア把持部材134が、蓄積性蛍光体
シートキャリア回収ボックス40内の所定の位置に移動
されると、生化学解析システムのコントロールユニット
45は、キャリア把持部材モータ173に駆動停止信号
を出力して、キャリア把持部材134を停止させ、さら
に、キャリア把持モータ174にキャリア把持解除信号
を出力して、キャリア把持部材134による蓄積性蛍光
体シートキャリア96の把持を解除させる。
【0528】その結果、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6は、蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス40内
に落下して、回収される。
【0529】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、次いで、蓄積性蛍光体シートキャリア96
が、蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス40内に
回収された旨のメッセージを、表示パネル51に表示さ
せるとともに、キャリア把持部材モータ173に第3の
駆動信号を出力して、キャリア把持部材134を、第1
のスキャナ装置37のサンプルステージ133の上方の
待機位置に復帰させる。
【0530】蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス
40内に回収された蓄積性蛍光体シートキャリア96に
固定された蓄積性蛍光体シート90は、使用回数に応じ
て、再度、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に選択的に含まれた放射性標識物質による露光に使用
され、または、放射能レベルが、所定レベル以下なるま
で、保管された後、リサイクルもしくは廃棄される。
【0531】図21は、本発明の好ましい実施態様にか
かる生化学解析システムを構成する第2のスキャナ装置
38の略斜視図である。
【0532】図21に示されるように、本実施態様かか
る第2のスキャナ装置38は、10台のスキャナ180
a、180b、180c、180d、180e、180
f、180g、180h、180i、180jを備え、
スキャナ180a、180b、180c、180d、1
80e、180f、180g、180h、180i、1
80jは、基板181の下面に固定されている。
【0533】図21に示されるように、本実施態様かか
る第2のスキャナ装置38は、基板181に固定された
スキャナ180a、180b、180c、180d、1
80e、180f、180g、180h、180i、1
80jの下方に、生化学解析用ユニットキャリア6が載
置される基板182を備えたサンプルステージ183を
備え、基板182には、生化学解析用ユニットキャリア
6に形成された位置合わせ用貫通孔6a、6aに対応す
る位置に、2つの位置合わせ用ピン183a、183a
が形成されている。
【0534】図21に示されるように、サンプルステー
ジ183の側方には、サンプルステージ183にセット
された生化学解析用ユニットキャリア6を把持可能なキ
ャリア把持部材190が設けられている。
【0535】キャリア把持部材190は、通常は、サン
プルステージ183の側方の待機位置に保持され、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされている各生化
学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録された
蛍光データの読み取りが完了すると、サンプルステージ
183にセットされた生化学解析用ユニットキャリア6
を把持可能なキャリア把持位置に移動されて、生化学解
析用ユニットキャリア6を把持して、生化学解析用ユニ
ットキャリア6を、第2のスキャナ装置38から、生化
学解析用ユニットキャリア回収ボックス41に移動可能
に構成されている。
【0536】第2のスキャナ装置38を構成するスキャ
ナ180a、180b、180c、180d、180
e、180f、180g、180h、180i、180
jはすべて、同一の構成を有している。
【0537】図22は、各スキャナ180a、180
b、180c、180d、180e、180f、180
g、180h、180i、180jの略側面図である。
【0538】図22に示されるように、各スキャナ18
0a、180b、180c、180d、180e、18
0f、180g、180h、180i、180jは、5
32nmの波長のレーザ光190を発するレーザ励起光
源191を備えている。
【0539】本実施態様においては、レーザ励起光源1
91は、レーザダイオードによって構成されている。
【0540】レーザ励起光源191から発せられたレー
ザ光190は、コリメータレンズ192によって、平行
な光とされた後、ダイクロイックミラー193に入射す
る。
【0541】ダイクロイックミラー193は、532n
mの波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い
光を透過する性質を有しており、ダイクロイックミラー
193に入射したレーザ光190は、ダイクロイックミ
ラー193によって反射されて、凸レンズ194に入射
する。
【0542】凸レンズ194に入射したレーザ光190
は、凸レンズ194によって、集光され、サンプルステ
ージ183の基板182に載置された生化学解析用ユニ
ットキャリア6にセットされている生化学解析用ユニッ
ト1の1つに入射する。
【0543】生化学解析用ユニットキャリア6にセット
されている生化学解析用ユニット1の基板2に形成され
た各吸着性領域4に、レーザ光190が入射すると、吸
着性領域4に含まれている蛍光物質であるCy3が励起
されて、レーザ光の波長よりも波長の長い蛍光205が
発せられる。
【0544】生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4
から放出された蛍光205は、凸レンズ194によっ
て、ダイクロイックミラー193に集光される。
【0545】ダイクロイックミラー193は、532n
mよりも波長の長い光を透過する性質を有しているか
ら、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4から放出
された蛍光205は、ダイクロイックミラー193を透
過して、凹面ミラー195に入射する。
【0546】凹面ミラー195に入射した蛍光205
は、凹面ミラー195によって反射されて、フィルタ1
98に入射する。
【0547】フィルタ198は、532nmの波長の光
をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有しているので、励起光である532nmの波長
の光がカットされ、Cy3から放出された532nmよ
りも波長の長い蛍光205の波長域の光のみがフィルタ
198を透過して、フォトマルチプライア200に入射
し、光電的に検出される。
【0548】フォトマルチプライア200によって、光
電的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/
D変換器201によって、ディジタルデータに変換され
て、生化学解析用データが生成され、データバッファ2
02に一時的に保存される。
【0549】データバッファ202に一時的に保存され
た生化学解析用データは、データ転送手段(図示せず)
によって、生化学解析システムのデータ記憶手段47に
出力され、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保
存されるように構成されている。
【0550】その表面に、生化学解析用ユニットキャリ
ア6がセットされた基板182は、主走査ステッピング
モータ(図示せず)によって、図21において、矢印X
で示される主走査方向に、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された隣り合う吸着性領域4の間の距離に等
しいピッチで、間欠的に移動可能に構成されるととも
に、副走査パルスモータ(図示せず)によって、図21
において、矢印Yで示される副走査方向に、生化学解析
用ユニット1の基板2に形成された吸着性領域4の隣り
合うラインの間の距離に等しいピッチで、間欠的に移動
可能に構成されている。
【0551】図23は、本発明の好ましい実施態様にか
かる生化学解析システムを構成する第2のスキャナ装置
38の制御系、駆動系および検出系を示すブロックダイ
アグラムである。
【0552】図23に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナ装置の制御系は、第2のスキャナ装置38
全体の動作を制御するコントロールユニット220と、
各スキャナ180a、180b、180c、180d、
180e、180f、180g、180h、180i、
180jのデータバッファ212に一時的に保存された
生化学解析用データを、生化学解析システムのデータ記
憶手段47に出力するデータ転送手段213を備えてい
る。
【0553】図23に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナ装置の駆動系は、基板181を、図21に
おいて、矢印Xで示される主走査方向に、生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された隣り合う吸着性領域4
の間の距離に等しいピッチで、間欠的に移動させる主走
査225210と、基板181を、図21において、矢
印Yで示される副走査方向に、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された吸着性領域4の隣り合うラインの
間の距離に等しいピッチで、間欠的に移動させる副走査
パルスモータ222と、キャリア把持部材184を移動
させるキャリア把持部材モータ223と、キャリア把持
部材184によって、サンプルステージ183にセット
された生化学解析用ユニットキャリア6を把持させるキ
ャリア把持モータ224を備えている。
【0554】図23に示されるように、フォトマルチプ
ライア210と、基板181の主走査方向における位置
を検出するリニアエンコーダ225を備えている。
【0555】露光装置36のキャリア剥離部104にお
いて、生化学解析用ユニットキャリア6から剥離された
10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定されている蓄積
性蛍光体シートキャリア96を、第1のスキャナ装置3
7にセットし、キャリア搬送部材111を、露光装置3
6のキャリア剥離部104内の待機位置に復帰させた
後、メモリ46から読み出した標識データに基づき、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされている生化
学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4が、蛍光物質
によって、選択的に標識されていると判定しているとき
は、生化学解析システムのコントロールユニット45
は、搬送部材モータ128に、第4の駆動信号を出力し
て、キャリア剥離部104のキャリア支持部材110上
に載置された生化学解析用ユニットキャリア6を把持可
能な位置に移動させ、第2のキャリア把持モータ127
に、キャリア把持信号を出力して、キャリア搬送部材1
11により、キャリア支持部材110上に載置された生
化学解析用ユニットキャリア6を把持させる。
【0556】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第5の駆
動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を
保持しているキャリア搬送部材111を、第2のスキャ
ナ装置38に向けて、移動させる。
【0557】キャリア搬送部材111によって把持され
た生化学解析用ユニットキャリア6が、第2のスキャナ
装置38のサンプルステージ183上に搬送され、サン
プルステージ183の基板182に形成された2つの位
置合わせ用ピン183a、183aが、生化学解析用ユ
ニットキャリア6に形成された2つの位置合わせ用貫通
孔6a、6a内に挿通されると、生化学解析システムの
コントロールユニット45は、搬送部材モータ128に
駆動停止信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリ
ア6の搬送を停止させ、さらに、第2のキャリア把持モ
ータ127に、キャリア把持解除信号を出力して、キャ
リア搬送部材111による蓄積性蛍光体シートキャリア
96の把持を解除させる。
【0558】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6は、サンプルステージ183の基板182上の所定の
位置にセットされる。
【0559】生化学解析用ユニットキャリア6が、サン
プルステージ183の基板182上の所定の位置にセッ
トされると、生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、搬送部材モータ128に、第7の駆動信号を
出力して、キャリア搬送部材111を、露光装置36の
キャリア剥離部104内の待機位置に復帰させる。
【0560】キャリア搬送部材111が、露光装置36
のキャリア剥離部104内の待機位置に復帰されると、
生化学解析システムのコントロールユニット45は、第
2のスキャナ装置38のコントロールユニット220に
データ読み取り開始信号を出力する。
【0561】第2のスキャナ装置38のコントロールユ
ニット220は、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45から、データ読み取り開始信号を受けると、
主走査ステッピングモータ221に駆動信号を出力し、
基板182を主走査方向に移動させる。
【0562】リニアエンコーダ225から入力される基
板182の位置検出信号に基づき、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされている各生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、
最初に、レーザ光190を照射すべき第1の吸着性領域
4に、各スキャナ180a、180b、180c、18
0d、180e、180f、180g、180h、18
0i、180jのレーザ励起光源191から、レーザ光
190を照射可能な位置に、基板181が達したことが
確認されると、第2のスキャナ装置38のコントロール
ユニット220は、主走査ステッピングモータ221に
駆動停止信号を出力するとともに、各スキャナ180
a、180b、180c、180d、180e、180
f、180g、180h、180i、180jのレーザ
励起光源191に駆動信号を出力して、レーザ励起光源
191を起動させ、532nmの波長のレーザ光190
を発せさせる。
【0563】各スキャナ180a、180b、180
c、180d、180e、180f、180g、180
h、180i、180jのレーザ励起光源191から発
せられたレーザ光190は、コリメータレンズ192に
よって、平行な光とされた後、ダイクロイックミラー1
93に入射する。
【0564】ダイクロイックミラー193は、532n
mの波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い
光を透過する性質を有しており、ダイクロイックミラー
193に入射したレーザ光190は、ダイクロイックミ
ラー193によって反射されて、凸レンズ194に入射
する。
【0565】凸レンズ194に入射したレーザ光190
は、凸レンズ194によって、集光され、サンプルステ
ージ183の基板182上に載置された生化学解析用ユ
ニットキャリア6にセットされている各生化学解析用ユ
ニット1の第1の吸着性領域4に入射する。
【0566】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4は、それぞれ、ステンレス
鋼製の基板2に形成された貫通孔3内に、ナイロン6が
埋め込まれて形成されているから、各吸着性領域4内
で、レーザ光190が散乱して、隣り合った吸着性領域
4内に入射し、隣り合った吸着性領域4内に含まれてい
る蛍光物質を励起することを効果的に防止することが可
能になる。
【0567】レーザ光190が、各生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された第1の吸着性領域4に入射す
ると、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された第
1の吸着性領域4に含まれている蛍光物質であるCy3
が、レーザ光190によって励起されて、第1の吸着性
領域4から、532nmよりも波長の長い蛍光205が
放出される。
【0568】各生化学解析用ユニット1の第1の吸着性
領域4から放出された蛍光205は、凸レンズ195に
よって、ダイクロイックミラー194に集光される。
【0569】ダイクロイックミラー193は、532n
mの波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い
光を透過する性質を有しているから、各生化学解析用ユ
ニット1の第1の吸着性領域4から放出された蛍光20
5は、ダイクロイックミラー193を透過して、凹面ミ
ラー195に入射する。
【0570】凹面ミラー195に入射した蛍光205
は、凹面ミラー195によって反射されて、フィルタ1
98に入射する。
【0571】フィルタ198は、532nmの波長の光
をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有しているので、励起光である532nmの波長
の光がカットされ、Cy3から放出された532nmよ
りも波長の長い蛍光205の波長域の光のみがフィルタ
198を透過して、フォトマルチプライア200によっ
て、光電的に検出される。
【0572】フォトマルチプライア200によって光電
的に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変
換器201に出力されて、ディジタル信号に変換され
て、生化学解析用データが生成され、データバッファ2
02に一時的に保存される。
【0573】データバッファ202に一時的に保存され
た生化学解析用データは、データ転送手段213によっ
て、生化学解析システムのデータ記憶手段47に出力さ
れ、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存され
る。
【0574】各スキャナ180a、180b、180
c、180d、180e、180f、180g、180
h、180i、180jのレーザ励起光源191がオン
された後、所定の時間が経過すると、第2のスキャナ装
置38のコントロールユニット220は、各スキャナ1
80a、180b、180c、180d、180e、1
80f、180g、180h、180i、180jのレ
ーザ励起光源191に駆動停止信号を出力して、レーザ
励起光源191の駆動を停止させるとともに、主走査ス
テッピングモータ221に駆動信号を出力して、基板1
82を、各生化学解析用ユニット1の基板2に形成され
た隣り合う吸着性領域4の間の距離に等しい1ピッチだ
け、移動させる。
【0575】リニアエンコーダ225から入力された基
板182の位置検出信号に基づき、基板182が、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された隣り合う吸着
性領域4の間の距離に等しい1ピッチだけ移動されて、
各スキャナ180a、180b、180c、180d、
180e、180f、180g、180h、180i、
180jのレーザ励起光源191から発せられるレーザ
光190を、各生化学解析用ユニット1の基板2に形成
された第1の吸着性領域4に隣り合う第2の吸着性領域
4に照射可能な位置に移動したことが確認されると、第
2のスキャナ装置38のコントロールユニット220
は、各スキャナ180a、180b、180c、180
d、180e、180f、180g、180h、180
i、180jのレーザ励起光源191に駆動信号を出力
して、レーザ励起光源191をオンさせて、レーザ光1
90によって、各生化学解析用ユニット1の基板2に形
成された第2の吸着性領域4に含まれている蛍光物質を
励起する。
【0576】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光190が、各生化学解析用ユニット1の基板2に形成
された第2の吸着性領域4に照射され、第2の吸着性領
域4に含まれている蛍光物質が励起されて、第2の吸着
性領域4から放出された蛍光205が、フォトマルチプ
ライア200によって、光電的に検出されて、アナログ
データが生成されると、第2のスキャナ装置38のコン
トロールユニット220は、各スキャナ180a、18
0b、180c、180d、180e、180f、18
0g、180h、180i、180jのレーザ励起光源
31にオフ信号を出力して、レーザ励起光源191をオ
フさせるとともに、主走査ステッピングモータ221に
駆動信号を出力して、基板182を、各生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された隣り合う吸着性領域4の
間の距離に等しい1ピッチだけ、移動させる。
【0577】こうして、基板182の間欠的な移動に同
期して、各スキャナ180a、180b、180c、1
80d、180e、180f、180g、180h、1
80i、180jのレーザ励起光源191のオン・オフ
が繰り返され、リニアエンコーダ225から入力された
基板182の位置検出信号に基づき、基板182が、主
走査方向に1ライン分だけ、移動され、各生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された第1ライン目の吸着性
領域4のレーザ光190による走査が完了したことが確
認されると、第2のスキャナ装置38のコントロールユ
ニット220は、主走査ステッピングモータ221に駆
動信号を出力して、基板182を元の位置に復帰させる
とともに、副走査パルスモータ222に駆動信号を出力
して、基板182を、副走査方向に、1ライン分だけ、
移動させる。
【0578】リニアエンコーダ225から入力された基
板182の位置検出信号に基づき、基板182が元の位
置に復帰され、さらに、基板182が、副走査方向に、
1ライン分だけ、移動されたことが確認されると、第2
のスキャナ装置38のコントロールユニット220は、
各生化学解析用ユニット1の基板2に形成された第1ラ
イン目の吸着性領域4に、順次、各スキャナ180a、
180b、180c、180d、180e、180f、
180g、180h、180i、180jのレーザ励起
光源191から発せられるレーザ光190を照射したの
と全く同様にして、各生化学解析用ユニット1の基板2
に形成された第2ライン目の吸着性領域4に、順次、各
スキャナ180a、180b、180c、180d、1
80e、180f、180g、180h、180i、1
80jのレーザ励起光源191から発せられるレーザ光
190を照射して、第2ライン目の吸着性領域4に含ま
れている検出孔物質を励起し、第2ライン目の吸着性領
域4から放出された蛍光205を、順次、フォトマルチ
プライア200に光電的に検出させる。
【0579】フォトマルチプライア200によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器201によって、ディジタルデータに変換され
て、生化学解析用データが生成され、データバッファ2
02に一時的に保存される。
【0580】データバッファ202に一時的に保存され
た生化学解析用データは、データ転送手段213によっ
て、生化学解析システムのデータ記憶手段47に出力さ
れ、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存され
る。
【0581】こうして、サンプルステージ183にセッ
トされている生化学解析用ユニットキャリア6に固定さ
れた各生化学解析用ユニット1の基板2に形成されたす
べての吸着性領域4が、各スキャナ180a、180
b、180c、180d、180e、180f、180
g、180h、180i、180jのレーザ励起光源1
91から放出されたレーザ光190によって走査され、
各生化学解析用ユニット1のすべての吸着性領域4に含
まれている蛍光物質が励起されて、放出された蛍光20
5が、フォトマルチプライア200によって、光電的に
検出され、生成されたアナログデータが、A/D変換器
201により、ディジタルデータに変換されて、生化学
解析用データが生成され、データバッファ202に一時
的に保存されると、第2のスキャナ装置38のコントロ
ールユニット220から、駆動停止信号が、各スキャナ
180a、180b、180c、180d、180e、
180f、180g、180h、180i、180jの
レーザ励起光源191に出力され、レーザ励起光源19
1の駆動が停止される。
【0582】以上のようにして、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされている生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記録されて
いる蛍光データが読み取られて、生化学解析用データが
生成され、生化学解析システムのデータ記憶手段47の
所定のメモリ領域に保存される。
【0583】レーザ励起光源191の駆動が停止される
と、第2のスキャナ装置38のコントロールユニット2
20は、蛍光データ読み取り完了信号を、生化学解析シ
ステムのコントロールユニット45に出力する。
【0584】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、蛍光データ読み取り完了信号を受けると、蛍
光データの読み取りが完了した旨のメッセージを、表示
パネル51に表示させるとともに、生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4に記録された蛍光データを読
み取って、生成され、データ記憶手段47の所定のメモ
リ領域に保存されている生化学解析用データを、データ
表示手段49に出力させ、データ表示手段49に、デー
タ記憶手段47から入力された生化学解析用データに基
づいて、可視データを、CRT52の画面上に表示させ
る。
【0585】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、メモリ46に保存されている標識デ
ータを読み出して、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている各生化学解析用ユニット1の多数の吸
着性領域4に、化学発光データが記録されているか否か
を判定する。
【0586】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている各生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、化学発光データが記録されていない
と判定したときは、生化学解析システムのコントロール
ユニット45は、キャリア把持部材モータ223に第1
の駆動信号を出力して、サンプルステージ183の側方
の待機位置に保持されているキャリア把持部材184
を、サンプルステージ183にセットされた生化学解析
用ユニットキャリア6を把持可能なキャリア把持位置に
移動させる。
【0587】キャリア把持部材184が、サンプルステ
ージ183にセットされた生化学解析用ユニットキャリ
ア6を把持可能なキャリア把持位置に移動されると、生
化学解析システムのコントロールユニット45は、キャ
リア把持部材モータ223に駆動停止信号を出力して、
キャリア把持部材184を停止させ、さらに、キャリア
把持モータ224にキャリア把持信号を出力して、キャ
リア把持部材184に、サンプルステージ183にセッ
トされた生化学解析用ユニットキャリア6を把持させ
る。
【0588】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、キャリア把持部材モータ223に第
2の駆動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリ
ア6を把持しているキャリア把持部材184を、生化学
解析用ユニットキャリア回収ボックス41に移動させ
る。
【0589】キャリア把持部材184が、生化学解析用
ユニットキャリア回収ボックス41内の所定の位置に移
動されると、生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、キャリア把持部材モータ223に駆動停止信
号を出力して、キャリア把持部材184を停止させ、さ
らに、キャリア把持モータ224にキャリア把持解除信
号を出力して、キャリア把持部材184による生化学解
析用ユニットキャリア6の把持を解除させる。
【0590】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6は、生化学解析用ユニットキャリア回収ボックス41
内に落下して、回収される。
【0591】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、次いで、生化学解析用ユニットキャリア6
が、生化学解析用ユニットキャリア回収ボックス41内
に回収された旨のメッセージを、表示パネル51に表示
させるとともに、キャリア把持部材モータ223に、第
3の駆動信号を出力して、キャリア把持部材184を、
第2のスキャナ装置38のサンプルステージ183の側
方の待機位置に復帰させる。
【0592】生化学解析用ユニットキャリア回収ボック
ス41内に回収された生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされた生化学解析用ユニット1は、使用回数に
応じて、再度、生化学解析に使用され、または、放射能
レベルが、所定レベル以下なるまで、保管された後、リ
サイクルもしくは廃棄される。
【0593】これに対して、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされている各生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に、化学発光データが記録されてい
ると判定したときは、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第4の駆
動信号を出力して、露光装置36のキャリア剥離部10
4内の待機位置に保持されているキャリア搬送部材11
1を、第2のスキャナ装置38のサンプルステージ18
3にセットされた生化学解析用ユニットキャリア6を把
持可能なキャリア把持位置に移動させる。
【0594】キャリア搬送部材111が、サンプルステ
ージ183にセットされた生化学解析用ユニットキャリ
ア6を把持可能なキャリア把持位置に移動されると、生
化学解析システムのコントロールユニット45は、搬送
部材モータ128に駆動停止信号を出力して、キャリア
搬送部材111を停止させ、さらに、第2のキャリア把
持モータ127に、キャリア把持信号を出力して、キャ
リア搬送部材111により、サンプルステージ183に
セットされた生化学解析用ユニットキャリア6を把持さ
せる。
【0595】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ126に第6の駆動
信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を把
持しているキャリア把持部材111を、データ読み取り
装置39に向けて、移動させる。
【0596】図24は、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1
の多数の吸着性領域4に記録されている化学発光データ
を読み取って、生化学解析用データを生成するデータ読
み取り装置39の略正面図である。
【0597】図24に示されるように、本発明の好まし
い実施態様にかかる生化学解析システムを構成するデー
タ読み取り装置39は、CCDカメラユニット230
と、暗箱232を備えている。
【0598】本実施態様においては、CCDカメラユニ
ット230は、10個の冷却CCDカメラを備えてい
る。
【0599】図25は、CCDカメラユニット230の
略底面図である。
【0600】図25に示されるように、CCDカメラユ
ニット230は、10個の冷却CCDカメラ231a、
231b、231c、231d、231e、231f、
231g、231h、231i、231jを備え、10
個の冷却CCDカメラ231a、231b、231c、
231d、231e、231f、231g、231h、
231i、231jは、それぞれ、生化学解析用ユニッ
トキャリア6が、データ読み取り装置39にセットされ
たときに、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている10枚の生化学解析用ユニット1に対向する位
置に設けられている。
【0601】10個の冷却CCDカメラ231a、23
1b、231c、231d、231e、231f、23
1g、231h、231i、231jは、同一構造を有
している。
【0602】図26は、冷却CCDカメラ231aの略
縦断面図である。
【0603】図26に示されるように、CCDカメラユ
ニット230に設けられた各冷却CCDカメラ231
a、231b、231c、231d、231e、231
f、231g、231h、231i、231jは、それ
ぞれ、CCD236と、アルミニウムなどの金属によっ
て作られた伝熱板237と、CCD236を冷却するた
めのペルチエ素子238と、CCD236の前面に配置
されたシャッタ239と、CCD236が生成したアナ
ログデータをディジタル化して、生化学解析用データを
生成するA/D変換器240と、A/D変換器240に
よってディジタル化されて、生成された生化学解析用デ
ータを一時的に記憶するデータバッファ241と、各冷
却CCDカメラ231a、231b、231c、231
d、231e、231f、231g、231h、231
i、231jの動作を制御するカメラ制御回路242と
を備えている。
【0604】図26に示されるように、暗箱232との
間に形成された開口部は、ガラス板245によって閉じ
られており、各冷却CCDカメラ231a、231b、
231c、231d、231e、231f、231g、
231h、231i、231jの周囲には、ペルチエ素
子238が発する熱を放熱するための放熱フィン246
が長手方向の約1/2にわたって形成されている。
【0605】ガラス板245の前面の暗箱232内に
は、レンズフォーカス調整機能を有するカメラレンズ2
47が取付けられている。
【0606】図27は、暗箱232の略縦断面図であ
る。
【0607】図27に示されるように、暗箱232の底
部には、化学発光基質を含む溶液250を収容した容器
251が設けられ、容器31の内壁部には、生化学解析
用ユニット1を支持可能な支持部材252が形成されて
いる。
【0608】図27に示されるように、さらに、暗箱2
32の外部に、化学発光基質を含む溶液を収容した化学
発光基質補給タンク253が設けられており、化学発光
基質補給タンク253は、バルブ254およびポンプ2
55を介して、暗箱232内の化学発光基質を含む溶液
250を収容した容器251に接続されている。
【0609】支持部材252には、生化学解析用ユニッ
トキャリア6の2つの位置合わせ用貫通孔5、5に対応
する位置に、位置合わせ用ピン252a、252aが立
設されている。
【0610】暗箱232は、扉232aを備え、暗箱2
32の扉232aは、自動的に開閉されるように構成さ
れている。
【0611】図27に示されるように、暗箱232の外
部の扉232aの側方には、生化学解析用ユニットキャ
リア6を把持し、生化学解析用ユニットキャリア回収ボ
ックス41に、搬送可能なキャリア把持部材256が設
けられている。
【0612】図28は、本発明の好ましい実施態様にか
かる生化学解析システムを構成するデータ読み取り装置
39の制御系、検出系および駆動系を示すブロックダイ
アグラムである。
【0613】図28に示されるように、データ読み取り
装置39の制御系は、CCDカメラユニット230に設
けられた各冷却CCDカメラ231a、231b、23
1c、231d、231e、231f、231g、23
1h、231i、231jを制御するコントロールユニ
ット260と、各冷却CCDカメラ231a、231
b、231c、231d、231e、231f、231
g、231h、231i、231jが生成した生化学解
析用データを、各冷却CCDカメラ231a、231
b、231c、231d、231e、231f、231
g、231h、231i、231jのデータバッファ2
41から読み出すデータ転送手段261と、バルブ25
4の開閉を制御するバルブ制御手段262を備えてい
る。
【0614】ここに、コントロールユニット260は、
冷却CCDカメラ231のカメラ制御回路242に種々
の信号を出力可能に構成されている。
【0615】図28に示されるように、データ読み取り
装置39の検出系は、容器251に収容された化学発光
基質を含む溶液250の液面を検出し、液面が、所定以
下に低下したときに、液面検出信号を出力する液面セン
サ263を備えている。
【0616】液面センサ263から出力された液面検出
信号は、データ読み取り装置39のコントロールユニッ
ト260に入力されるように構成され、コントロールユ
ニット260は、液面センサ263から液面検出信号が
入力されたときは、バルブ254の開閉を制御するバル
ブ制御手段262に駆動信号を出力して、バルブ254
を開放させるとともに、ポンプ255に駆動信号を出力
して、化学発光基質補給タンク253から、容器251
内に、化学発光基質を含む溶液250を補給するように
構成されている。
【0617】図28に示されるように、データ読み取り
装置39の駆動系は、化学発光基質補給タンク253か
ら、容器251内に、化学発光基質を含む溶液250を
補給するポンプ255と、暗箱232の扉232aを開
閉する暗箱開閉モータ265と、キャリア把持部材25
6を駆動して、暗箱232内の支持部材252によって
支持された生化学解析用ユニットキャリア6を把持させ
るキャリア把持モータ266と、キャリア把持部材25
6を移動させるキャリア把持部材モータ267を備えて
いる。
【0618】生化学解析用ユニットキャリア6にセット
されている10枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸
着性領域4に記録された化学発光データを読み取って、
生化学解析用データを生成するときは、生化学解析シス
テムのコントロールユニット45は、まず、搬送部材モ
ータ128に、第4の駆動信号を出力して、露光装置3
6のキャリア剥離部104内の待機位置に保持されてい
るキャリア搬送部材111を、キャリア剥離部104の
キャリア支持部材110上に載置された生化学解析用ユ
ニットキャリア6を把持可能な位置に移動させる。
【0619】キャリア搬送部材111が、キャリア支持
部材110上に載置された生化学解析用ユニットキャリ
ア6を把持可能な位置に移動されると、コントロールユ
ニット45は、搬送部材モータ128に駆動停止信号を
出力して、キャリア搬送部材111を停止させ、さら
に、第2のキャリア把持モータ127に、キャリア把持
信号を出力して、キャリア搬送部材111に、キャリア
支持部材110上に載置された生化学解析用ユニットキ
ャリア6を把持させる。
【0620】同時に、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、データ読み取り装置39のコントロ
ールユニット260に、暗箱開放信号を出力する。
【0621】データ読み取り装置39のコントロールユ
ニット260は、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45から、暗箱開放信号を受けると、暗箱開閉モ
ータ265に、暗箱開放信号を出力して、暗箱232の
扉232aを開放させる。
【0622】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、搬送部材モータ128に、第6の駆
動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリア6を
保持しているキャリア搬送部材111を、データ読み取
り装置39に向けて、移動させる。
【0623】キャリア搬送部材111によって把持され
た生化学解析用ユニットキャリア6が、データ読み取り
装置39の暗箱232内に搬送されて、支持部材252
上に立設された2つの位置合わせ用ピン252a、25
2aが、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された
2つの位置合わせ用貫通孔6a、6a内に挿通される
と、生化学解析システムのコントロールユニット45
は、搬送部材モータ128に駆動停止信号を出力して、
生化学解析用ユニットキャリア6の搬送を停止させ、さ
らに、第2のキャリア把持モータ127に、キャリア把
持解除信号を出力して、キャリア搬送部材111による
生化学解析用ユニットキャリア6の把持を解除させる。
【0624】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6は、支持部材252上の所定の位置にセットされる。
【0625】生化学解析用ユニットキャリア6が、支持
部材252上の所定の位置にセットされると、生化学解
析システムのコントロールユニット45は、搬送部材モ
ータ128に、第8の駆動信号を出力して、キャリア搬
送部材111を、露光装置36のキャリア剥離部104
内の待機位置に復帰させる。
【0626】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、露出開始信号を、データ読み取り装
置39のコントロールユニット260に出力する。
【0627】データ読み取り装置39のコントロールユ
ニット260は、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45から、露出開始信号を受けると、暗箱開閉モ
ータ265に、暗箱閉鎖信号を出力して、暗箱232の
扉232aを閉じさせるとともに、露出開始信号を、各
冷却CCDカメラ231a、231b、231c、23
1d、231e、231f、231g、231h、23
1i、231jのカメラ制御回路242に転送する。
【0628】各冷却CCDカメラ231a、231b、
231c、231d、231e、231f、231g、
231h、231i、231jのカメラ制御回路242
は、露出開始信号を受けると、シャッタ239を開放
し、CCD236の露出を開始させる。
【0629】ここに、生化学解析用ユニットキャリア6
には、生化学解析用ユニット1をセットすべき所定の位
置に、合計10個の略矩形状の貫通孔7が形成されてい
るから、生化学解析用ユニットキャリア6が、支持部材
252上にセットされると、各生化学解析用ユニット1
が、貫通孔7を介して、化学発光基質を含む溶液250
と接触し、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に選択的に含まれている化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる酵素が、化学発光基質
と接触して、各生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
から、化学発光が放出される。
【0630】各生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
から発せられた化学発光は、各冷却CCDカメラ231
a、231b、231c、231d、231e、231
f、231g、231h、231i、231jのカメラ
レンズ247を介して、CCD236の光電面に入射し
て、光電面に像を形成する。各冷却CCDカメラ231
a、231b、231c、231d、231e、231
f、231g、231h、231i、231jのCCD
236は、こうして、光電面に形成された像の光を受け
て、これを電荷の形で蓄積する。
【0631】ここに、本実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、それぞれ、ス
テンレス鋼製の基板2に形成された貫通孔3内に、ナイ
ロン6が埋め込まれて形成されているから、生化学解析
用ユニット1の各吸着性領域4から放出された化学発光
が、隣り合う吸着性領域4から放出された化学発光と混
ざり合うことを、効果的に防止することが可能になる。
【0632】化学発光は、生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4に選択的に含まれている化学発光基質
と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素
に、化学発光基質が接触されて、生化学解析用ユニット
1の多数の吸着性領域4から放出されるものであるた
め、経時的に、化学発光基質が消費されて、容器251
内に収容されている化学発光基質を含む溶液250の液
面が低下する。
【0633】こうして、化学発光基質が消費されて、暗
箱232の容器251内に収容されている化学発光基質
を含む溶液250の液面が所定以下に低下すると、液面
センサ263から、液面検出信号が、データ読み取り装
置39のコントロールユニット260に出力される。
【0634】液面センサ263から、液面検出信号が入
力されると、コントロールユニット260は、バルブ2
54を開閉制御するバルブ制御手段262に駆動信号を
出力して、バルブ254を開放させるとともに、ポンプ
255に駆動信号を出力して、化学発光基質補給タンク
253から、容器251内に、化学発光基質を含む溶液
250を補給する。
【0635】化学発光基質と接触させることによって化
学発光を生じさせる酵素が、多量に含まれている生化学
解析用ユニット1の吸着性領域4においては、化学発光
の放出にあたって、多量の化学発光基質が消費され、化
学発光基質を補給しないときは、経時的に、化学発光基
質が枯渇し、放出される化学発光の強度が急激に低下
し、化学発光を、各冷却CCDカメラ231a、231
b、231c、231d、231e、231f、231
g、231h、231i、231jによって、光電的に
検出して、生成された生化学解析用データの定量性が著
しく悪化するが、このように、本実施態様においては、
経時的に、化学発光基質が消費されて、容器251内に
収容されている化学発光基質を含む溶液250の液面が
所定以下に低下すると、液面センサ263から、液面検
出信号が、コントロールユニット260に出力され、コ
ントロールユニット260によって、バルブ254を開
閉制御するバルブ制御手段262に駆動信号が出力され
て、バルブ254が開放されるとともに、ポンプ255
に駆動信号が出力されて、化学発光基質補給タンク25
3から、容器251内に、化学発光基質を含む溶液25
0が補給されるから、各生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された多数の吸着性領域4が、暗箱232の底
部に設けられた容器251内に収容されている化学発光
基質を含む溶液250とつねに接触するように、各生化
学解析用ユニット1を、支持部材252によって、暗箱
252内に保持することができ、したがって、各生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4に、化学発光基質が、絶えず、補給されているてい
るから、化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる酵素が、多量に含まれている吸着性領域
4において、経時的に、化学発光基質が枯渇することが
確実に防止され、したがって、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされている各生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4から放出され
る化学発光を、各冷却CCDカメラ231a、231
b、231c、231d、231e、231f、231
g、231h、231i、231jにより、光電的に検
出することによって、定量性に優れた生化学解析用デー
タを生成することが可能になる。
【0636】所定の露出時間が経過すると、データ読み
取り装置39のコントロールユニット260は、各冷却
CCDカメラ231a、231b、231c、231
d、231e、231f、231g、231h、231
i、231jのカメラ制御回路242および生化学解析
システムのコントロールユニット45に露出完了信号を
出力する。
【0637】カメラ制御回路242は、コントロールユ
ニット260から、露出完了信号を受けると、CCD2
36が電荷の形で蓄積したアナログデータを、A/D変
換器240に転送して、ディジタル化し、データバッフ
ァ241に一時的に記憶させる。
【0638】カメラ制御回路242に露出完了信号を出
力するのと同時に、データ読み取り装置39のコントロ
ールユニット260は、データ転送手段261にデータ
転送信号を出力して、各冷却CCDカメラ231a、2
31b、231c、231d、231e、231f、2
31g、231h、231i、231jのデータバッフ
ァ241から、順次、ディジタルデータを読み出させ
て、生化学解析システムのデータ記憶手段47に出力さ
せ、データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存させ
る。
【0639】以上のようにして、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされている生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記録されて
いる化学発光データが読み取られて、生化学解析用デー
タが生成される。
【0640】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、データ読み取り装置39のコントロールユニ
ット260から、露出完了信号を受けると、化学発光デ
ータの読み取りが完了した旨のメッセージを、表示パネ
ルに表示させるとともに、生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4に記録された化学発光データを読み取
って、生成され、データ記憶手段47の所定のメモリ領
域に保存された生化学解析用データを、データ記憶手段
47の所定のメモリ領域に保存されている生化学解析用
データを、データ表示手段49に出力させ、データ表示
手段49に、データ記憶手段47から入力された生化学
解析用データに基づき、可視データを、CRT52の画
面上に表示させる。
【0641】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、データ読み取り装置39のコントロ
ールユニット260に、暗箱開放信号を出力する。
【0642】データ読み取り装置39のコントロールユ
ニット260は、生化学解析システムのコントロールユ
ニット45から、暗箱開放信号を受けると、暗箱開閉モ
ータ265に、暗箱開放信号を出力して、暗箱232の
扉232aを開放させる。
【0643】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、キャリア把持部材モータ267に第
1の駆動信号を出力して、暗箱232の扉232aの側
方の待機位置に保持されているキャリア把持部材256
を、支持部材252上にセットされた生化学解析用ユニ
ットキャリア6を把持可能なキャリア把持位置に移動さ
せる。
【0644】キャリア把持部材256が、支持部材25
2上にセットされた生化学解析用ユニットキャリア6を
把持可能なキャリア把持位置に移動されると、生化学解
析システムのコントロールユニット45は、キャリア把
持部材モータ267に駆動停止信号を出力して、キャリ
ア把持部材256を停止させ、さらに、キャリア把持モ
ータ266にキャリア把持信号を出力して、キャリア把
持部材256に、支持部材252上にセットされた生化
学解析用ユニットキャリア6を把持させる。
【0645】次いで、生化学解析システムのコントロー
ルユニット45は、キャリア把持部材モータ267に第
2の駆動信号を出力して、生化学解析用ユニットキャリ
ア6を把持しているキャリア把持部材256を、生化学
解析用ユニットキャリア回収ボックス41に移動させ
る。
【0646】キャリア把持部材256が、生化学解析用
ユニットキャリア回収ボックス41内の所定の位置に移
動されると、生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、キャリア把持部材モータ267に駆動停止信
号を出力して、キャリア把持部材256を停止させ、さ
らに、キャリア把持モータ266にキャリア把持解除信
号を出力して、キャリア把持部材256による生化学解
析用ユニットキャリア6の把持を解除させる。
【0647】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6は、生化学解析用ユニットキャリア回収ボックス41
内に落下して、回収される。
【0648】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、次いで、生化学解析用ユニットキャリア6
が、生化学解析用ユニットキャリア回収ボックス41内
に回収された旨のメッセージを、表示パネル51に表示
させるとともに、キャリア把持部材モータ267に、第
3の駆動信号を出力して、キャリア把持部材256を、
データ読み取り装置39の暗箱232の扉232aの側
方の待機位置に復帰させる。
【0649】生化学解析用ユニットキャリア回収ボック
ス41内に回収された生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされた生化学解析用ユニット1は、使用回数に
応じて、再度、生化学解析に使用され、または、放射能
レベルが、所定レベル以下なるまで、保管された後、リ
サイクルもしくは廃棄される。
【0650】以上のようにして、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされた10枚の生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4に、放射線データ、蛍光デー
タおよび化学発光データが記録され、生化学解析用ユニ
ットキャリア6にセットされた10枚の生化学解析用ユ
ニット1から、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定
された10枚の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性
蛍光体層領域に転写された放射線データならびに生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化
学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録された
蛍光データおよび化学発光データが読み取られて、生化
学解析用データが生成され、それぞれ、生化学解析シス
テムのデータ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存さ
れる。
【0651】こうして、放射線データ、蛍光データおよ
び化学発光データが読み取られて、生成された生化学解
析用データを、CRT52の画面上に、特定のフォーマ
ットの可視データとして、表示させる場合など、データ
記憶手段47に保存されている生化学解析用データにデ
ータ処理を施して、生化学解析用データを、可視データ
として、CRT52の画面上に表示させる場合には、ユ
ーザーによって、データ表示信号およびデータ特定信号
とともに、データ処理信号が、キーボード50に入力さ
れる。
【0652】ユーザーによって、キーボード50に入力
されたデータ表示信号、データ特定信号およびデータ処
理信号は、生化学解析システムのコントロールユニット
45に出力され、コントロールユニット45は、データ
表示信号、データ特定信号およびデータ処理信号を受け
ると、データ特定信号にしたがって、データ記憶手段4
7の所定のメモリ領域に保存されている生化学解析用デ
ータを、データ処理手段48に出力させ、データ処理信
号にしたがって、データ処理手段48に、生化学解析用
データにデータ処理を施させ、データ表示手段49に、
データ処理手段48によって、データ処理が施された生
化学解析用データに基づいて、可視データを、CRT5
2の画面上に表示させる。
【0653】本実施態様によれば、生化学解析システム
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る10枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に固定された特異的結合物質に、標識物質によって標
識された生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズ
させるハイブリダイゼーション反応装置35と、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚の
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に選択的
に含まれている放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体
シートキャリア96に固定されている10枚の蓄積性蛍
光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に含ま
れている輝尽性蛍光体を露光する露光装置36と、蓄積
性蛍光体シートキャリア96に固定されている10枚の
蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域9
2にに記録された放射線データを読み取って、生化学解
析用データを生成する第1のスキャナ装置37と、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚
の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録
されている蛍光データを読み取って、生化学解析用デー
タを生成する第2のスキャナ装置38と、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている10枚の生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録されてい
る化学発光データを読み取って、生化学解析用データを
生成するデータ読み取り装置39と、10枚の蓄積性蛍
光体シートが固定された蓄積性蛍光体シートキャリアを
回収する蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス40
と、10枚の生化学解析用ユニット1がセットされた生
化学解析用ユニットキャリア6を回収する生化学解析用
ユニットキャリア回収ボックス41を備えているから、
ユーザーは、それぞれ、多数の吸着性領域4に、cDN
Aなどの特異的結合物質が固定された10枚の生化学解
析用ユニット1がセットされている生化学解析用ユニッ
トキャリア6を、ハイブリダイゼーション反応装置35
にセットして、生化学解析システムのキーボード50
に、生化学解析開始信号を入力するだけで、ハイブリダ
イゼーション反応および抗原抗体反応が実行されて、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされている10
枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、
放射線データ、蛍光データおよび化学発光データが記録
され、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされて
いる10枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4に記録されている放射線データが、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96に固定されている10枚の蓄積性蛍光
体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に転写さ
れ、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されている
10枚の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体
層領域92に記録された放射線データが、第1のスキャ
ナ装置37によって、読み取られて、生化学解析用デー
タが生成されて、データ記憶手段47の所定のメモリ領
域に保存されるとともに、生化学解析用データが、可視
データとして、CRT52の画面上に表示され、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚の
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録さ
れている蛍光データが、第2のスキャナ装置38によっ
て、読み取られて、生化学解析用データが生成されて、
データ記憶手段47の所定のメモリ領域に保存されると
ともに、生化学解析用データが、可視データとして、C
RT52の画面上に表示され、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4に記録されている化学発光
データが、データ読み取り装置39によって、読み取ら
れて、生化学解析用データが生成されて、データ記憶手
段47の所定のメモリ領域に保存されるとともに、生化
学解析用データが、可視データとして、CRT52の画
面上に表示され、したがって、ハイブリダイゼーション
反応、露光操作、データ読み取り操作を、ユーザーが管
理する必要はなく、きわめて効率的に、生化学解析を実
行することが可能になり、また、ハイブリダイゼーショ
ン反応装置35によって、自動的に、ハイブリダイゼー
ション反応および抗原抗体反応が実行されるから、再現
性良く、生化学解析を実行することが可能になる。
【0654】さらに、本実施態様によれば、ハイブリダ
イゼーション反応装置35によって、生化学解析用ユニ
ットキャリア6にセットされている10枚の生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4に、同時に、放射線デー
タ、蛍光データおよび化学発光データを、同時に記録
し、露光装置36によって、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4に記録されている放射線データを、
蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されている10
枚の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領
域92に転写し、第1のスキャナ37装置によって、蓄
積性蛍光体シートキャリア96に固定されている10枚
の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域
92に記録された放射線データを、同時に読み取って、
生化学解析用データを生成し、第2のスキャナ装置38
によって、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている10枚の生化学解析用ユニット1の吸着性領域
4に記録されている蛍光データを、同時に読み取って、
生化学解析用データを生成し、データ読み取り装置39
によって、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている10枚の生化学解析用ユニット1の吸着性領域
4に記録されている化学発光データを、同時に読み取っ
て、生化学解析用データを生成するように構成されてい
るから、生化学解析の効率を大幅に向上させることが可
能になる。
【0655】また、本実施態様によれば、ハイブリダイ
ゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液が、第3
の溶液注入チューブ61c、第3の溶液注入部62c、
溶液供給流路73、第1の溶液供給流路73aおよび第
2の溶液供給流路、貫通孔69a、69b、69c、6
9d、69e、69f、69g、69h、69i、69
j、貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、
64f、64g、64h、64i、64j、溶液排出チ
ューブ70ならびに第3の分岐チューブ77cによって
形成された溶液循環流路を、強制的に循環され、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされている生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切って、強制
的に、循環されるから、ハイブリダイゼーションバッフ
ァとプローブ溶液の混合溶液に含まれている生体由来の
物質を、単に、対流あるいは拡散によって移動させ、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている特
異的結合物質とハイブリダイズさせる場合に比して、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4内における生体由
来の物質の移動速度を大幅に増大させることができ、し
たがって、ハイブリダイゼーション反応の反応速度を大
幅に向上させることが可能になり、さらには、生体由来
の物質が、吸着性領域4の深い部分に含まれている特異
的結合物質と出会う確率を大幅に増大させることがで
き、したがって、所望のように、生化学解析用ユニット
1の多数の吸着性領域4に固定された特異的結合物質
に、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の
混合溶液に含まれている生体由来の物質をハイブリダイ
ズさせることが可能になる。
【0656】さらに、本実施態様によれば、化学発光を
生じさせる酵素によって標識された抗体を含む抗体溶液
が、第3の溶液注入チューブ61c、第3の溶液注入部
62c、溶液供給流路73、第1の溶液供給流路73a
および第2の溶液供給流路、貫通孔69a、69b、6
9c、69d、69e、69f、69g、69h、69
i、69j、貫通孔64a、64b、64c、64d、
64e、64f、64g、64h、64i、64j、溶
液排出チューブ70ならびに第3の分岐チューブ77c
によって形成された溶液循環流路を、強制的に循環さ
れ、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切
って、強制的に、循環されるから、抗体溶液に含まれて
いる抗体を、単に、対流あるいは拡散によって移動さ
せ、吸着性領域4に含まれている抗原に結合させる場合
に比して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4内に
おける抗体の移動速度を大幅に増大させることができ、
したがって、抗原抗体反応の反応速度を大幅に向上させ
ることが可能になり、さらには、抗体溶液に含まれてい
る抗体が、吸着性領域4の深い部分に含まれている特異
的結合物質に、選択的に、ハイブリダイズされた生体由
来の物質を標識しているハプテンと出会う確率を大幅に
増大させることができ、したがって、所望のように、抗
体溶液に含まれた抗体と、生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4に含まれている特異的結合物質に、選択的
に、ハイブリダイズされた生体由来の物質を標識してい
るハプテンとを、抗原抗体反応によって、結合させるこ
とが可能になる。
【0657】また、本実施態様によれば、洗浄溶液が、
第3の溶液注入チューブ61c、第3の溶液注入部62
c、溶液供給流路73、第1の溶液供給流路73aおよ
び第2の溶液供給流路、貫通孔69a、69b、69
c、69d、69e、69f、69g、69h、69
i、69j、貫通孔64a、64b、64c、64d、
64e、64f、64g、64h、64i、64j、溶
液排出チューブ70ならびに第3の分岐チューブ77c
によって形成された溶液循環流路を、強制的に循環さ
れ、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切
って、強制的に、循環されるから、ハイブリダイゼーシ
ョンの工程で、特異的結合物質にハイブリダイズされる
べきでない生体由来の物質が、生化学解析用ユニット1
の吸着性領域4に結合されていても、特異的結合物質に
ハイブリダイズされるべきではない生体由来の物質を、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から、効果的に
剥離させて、除去することが可能になるとともに、抗原
抗体反応の過程で、抗原に結合されるべきでない抗体
が、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された吸着
性領域4に吸着していても、抗原に結合されるべきでな
い抗体を、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4から、効果的に剥離させ、除去することが可能にな
り、洗浄効率を大幅に向上させることができる。
【0658】さらに、本実施態様によれば、ハイブリダ
イゼーション反応および抗原抗体反応の完了後、10枚
の生化学解析用ユニット1がセットされている生化学解
析用ユニットキャリア6が、ハイブリダイゼーション反
応装置35の搬送ベルト63、63および露光装置36
の搬送ベルト102によって、自動的に、ハイブリダイ
ゼーション反応装置35から、露光装置36に搬送さ
れ、10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定されている
蓄積性蛍光体シートキャリア96が、キャリア把持部材
によって、把持されて、蓄積性蛍光体シートキャリア9
6に形成された2つの位置合わせ用ピン96aが、搬送
ベルト102上に載置されている生化学解析用ユニット
キャリア6の2つ位置合わせ用貫通孔6a内に挿通され
るように、生化学解析用ユニットキャリア6に、重ね合
わされて、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている10枚の生化学解析用ユニット1のそれぞれ
と、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されている
対応する蓄積性蛍光体シート90が密着され、スタッカ
103内に送られて、スタッカ103内で、所定の時間
にわたって、保持することによって、生化学解析用ユニ
ットキャリア6にセットされている10枚の生化学解析
用ユニット1の多数の吸着性領域4に選択的に含まれて
いる放射性標識物質により、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート9
0の多数の輝尽性蛍光体層領域92に含まれている輝尽
性蛍光体が露光されて、放射線データが、蓄積性蛍光体
シートキャリア96に固定されている10枚の蓄積性蛍
光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に、自
動的に、記録されるから、露光操作を大幅に効率化する
ことが可能になる。
【0659】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている10枚の生化学
解析用ユニット1のそれぞれと、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定されている対応する蓄積性蛍光体シー
ト90が密着された状態で、スタッカ103内に保持さ
れて、露光操作が実行されるように構成されているか
ら、ハイブリダイゼーション反応装置35から、多数の
吸着性領域4に放射線データを記録された10枚の生化
学解析用ユニット1がセットされている生化学解析用ユ
ニットキャリア6を、次々に、露光装置36に送り、1
0枚の蓄積性蛍光体シート90が固定されている蓄積性
蛍光体シートキャリア96と重ね合わせて、生化学解析
用ユニットキャリア6にセットされている10枚の生化
学解析用ユニット1のそれぞれと、蓄積性蛍光体シート
キャリア96に固定されている対応する蓄積性蛍光体シ
ート90とを密着した状態で、スタッカ103内に保持
させ、平行して、露光操作を実行することによって、露
光操作を大幅に効率化することができ、したがって、本
発明においては、ハイブリダイゼーションバッファとプ
ローブ溶液の混合溶液が、第3の溶液注入チューブ61
c、第3の溶液注入部62c、溶液供給流路73、第1
の溶液供給流路73aおよび第2の溶液供給流路、貫通
孔69a、69b、69c、69d、69e、69f、
69g、69h、69i、69j、貫通孔64a、64
b、64c、64d、64e、64f、64g、64
h、64i、64j、溶液排出チューブ70ならびに第
3の分岐チューブ77cによって形成された溶液循環流
路を、強制的に循環され、生化学解析用ユニットキャリ
ア6にセットされている生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4を横切って、強制的に、循環されるか
ら、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の
混合溶液に含まれている生体由来の物質を、単に、対流
あるいは拡散によって移動させ、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4に含まれている特異的結合物質とハイ
ブリダイズさせる場合に比して、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4内における生体由来の物質の移動速度
を大幅に増大させることができ、ハイブリダイゼーショ
ン反応の反応速度を大幅に向上させることが可能になる
から、生化学解析に要する時間を、全体として、大幅に
短縮することができる。
【0660】さらに、本実施態様によれば、10枚の生
化学解析用ユニット1がセットされている生化学解析用
ユニットキャリア6と、10枚の蓄積性蛍光体シート9
0が固定されている蓄積性蛍光体シートキャリア96の
キャリア集積体が、昇降可能な昇降板106の上面によ
り、支持されて、スタッカ103内に保持されるように
構成され、昇降板モータ125によって、露光操作が完
了したキャリア集積体を、キャリア取り出し用開口部1
07に対向する位置に移動させ、キャリア排出部材10
8を駆動して、キャリア取り出し用開口部107から、
露光操作が完了したキャリア集積体を、キャリア剥離部
104に排出するように構成されているから、スタッカ
103に収容可能なキャリア集積体の枚数が制限される
ことがなく、所望の枚数のキャリア集積体を、スタッカ
103に収容させて、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に選択的に含まれている放射性標識
物質により、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定さ
れている10枚の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽
性蛍光体層領域92に含まれている輝尽性蛍光体を露光
することが可能になる。
【0661】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている10枚の生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に選択的に含ま
れている放射性標識物質により、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シー
ト90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に含まれている
輝尽性蛍光体が露光された後、10枚の生化学解析用ユ
ニット1がセットされている生化学解析用ユニットキャ
リア6と、10枚の蓄積性蛍光体シート90が固定され
ている蓄積性蛍光体シートキャリア96のキャリア集積
体が、キャリア排出部材108によって、キャリア取り
出し用開口部107から、自動的に、キャリア剥離部1
04に排出され、キャリア搬送部材111によって、1
0枚の蓄積性蛍光体シート90が固定されている蓄積性
蛍光体シートキャリア96が、生化学解析用ユニットキ
ャリア6から、自動的に剥離されて、第1のスキャナ装
置37に搬送され、第1のスキャナ装置37によって、
自動的に、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定され
ている10枚の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性
蛍光体層領域92に記録された放射線データが読み取ら
れて、生化学解析用データが生成されるように構成され
ているから、放射線データの読み取りを大幅に効率化す
ることが可能になる。
【0662】さらに、本実施態様によれば、蓄積性蛍光
体シートキャリア96が剥離された生化学解析用ユニッ
トキャリア6が、キャリア搬送部材111によって、自
動的に、第2のスキャナ装置38に搬送されて、第2の
スキャナ装置38によって、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4に記録された蛍光データが読
み取られて、生化学解析用データが生成されるように構
成されているから、蛍光データの読み取りを大幅に効率
化することが可能になる。
【0663】また、本実施態様によれば、蛍光データの
読み取りが完了した後、第2のスキャナ装置38のサン
プルステージ183に載置されている生化学解析用ユニ
ットキャリア6が、キャリア搬送部材111によって、
自動的に、データ読み取り装置39に搬送され、生化学
解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7を介し
て、化学発光基質を含む溶液250に、各生化学解析用
ユニット1の多数の吸着性領域4を接触させて、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされている10枚の
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出された
化学発光を、冷却CCDカメラ231a、231b、2
31c、231d、231e、231f、231g、2
31h、231i、231jによって、光電的に検出し
て、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る10枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に記録されている化学発光データを読み取って、生化
学解析用データを生成しているから、化学発光データの
読み取りを大幅に効率化することが可能になる。
【0664】さらに、本実施態様によれば、生化学解析
用ユニット1の多数の吸着性領域4が、放射線エネルギ
ーを減衰させる性質を有するステンレス鋼によって形成
された基板2に、互いに離間して形成されているから、
露光に際して、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性
領域4に選択的に含まれている放射性標識物質から放出
された電子線(β線)が、生化学解析用ユニット1の基
板2内で散乱して、その吸着性領域4に対向する輝尽性
蛍光体層領域92に隣り合う輝尽性蛍光体層領域92に
入射することを効果的に防止することができ、さらに、
蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域9
2が、放射線を減衰させる性質を有するニッケル製の支
持体91に形成された多数の貫通孔93内に、輝尽性蛍
光体を埋め込んで、形成されているから、各吸着性領域
4から放出された電子線(β線)が、蓄積性蛍光体シー
ト90の支持体91内で散乱して、その吸着性領域4に
対向する輝尽性蛍光体層領域92に隣り合う輝尽性蛍光
体層領域92に入射することを効果的に防止することが
でき、したがって、各吸着性領域4に含まれている放射
性標識物質から発せられた電子線(β線)を、その吸着
性領域4に対向する輝尽性蛍光体層領域92に、選択的
に入射させることが可能になるから、生化学解析用ユニ
ット1の各吸着性領域4に含まれている放射性標識物質
から発せられた電子線(β線)が、隣り合う吸着性領域
4から放出される電子線によって露光されるべき蓄積性
蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92に入射し
て、輝尽性蛍光体を露光することを確実に防止すること
ができ、蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体
層領域92に記録された放射線データを読み取って得た
生化学解析用データ中に、電子線(β線)の散乱に起因
するノイズが生成されることを、効果的に防止すること
が可能になる。
【0665】また、本実施態様によれば、蓄積性蛍光体
シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92は、それぞ
れ、ニッケル製の支持体91に形成された貫通孔93内
に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて形成されているから、
各輝尽性蛍光体層領域92内で、レーザ光140が散乱
して、隣り合った輝尽性蛍光体層領域92内に入射し、
隣り合った輝尽性蛍光体層領域92内に含まれている輝
尽性蛍光体を励起することを効果的に防止することがで
き、したがって、蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽
性蛍光体層領域92から放出された輝尽光155を、フ
ォトマルチプライア160によって、光電的に検出して
得た生化学解析用データ中に、レーザ光140の散乱に
起因するノイズが生成されることを、効果的に防止する
ことが可能になる。
【0666】さらに、本実施態様によれば、生化学解析
用ユニット1の多数の吸着性領域4は、それぞれ、ステ
ンレス鋼製の基板2に形成された貫通孔3内に、ナイロ
ン6が埋め込まれて形成されているから、各吸着性領域
4内で、レーザ光190が散乱して、隣り合った吸着性
領域4内に入射し、隣り合った吸着性領域4内に含まれ
ている蛍光物質を励起することを効果的に防止すること
ができ、したがって、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4から放出された蛍光205を、フォトマル
チプライア210によって、光電的に検出して得た生化
学解析用データ中に、レーザ光190の散乱に起因する
ノイズが生成されることを、効果的に防止することが可
能になる。
【0667】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット1の多数の吸着性領域4は、それぞれ、ステン
レス鋼製の基板2に形成された貫通孔3内に、ナイロン
6が埋め込まれて形成されているから、生化学解析用ユ
ニット1の各吸着性領域4から放出された化学発光が、
隣り合う吸着性領域4から放出された化学発光と混ざり
合うことを、効果的に防止することができ、したがっ
て、化学発光を、冷却CCDカメラ231a、231
b、231c、231d、231e、231f、231
g、231h、231i、231jによって、光電的に
検出して得た生化学解析用データ中に、隣り合ったスポ
ット状の領域から放出された化学発光が混ざり合うこと
に起因するノイズが生成されることを、効果的に防止す
ることが可能になる。
【0668】さらに、本実施態様によれば、生化学解析
用ユニットキャリア6の生化学解析用ユニット1をセッ
トすべき部分には、生化学解析用ユニット1の基板2に
形成された2つの位置合わせ用貫通孔5、5に対応する
位置に、2つの位置合わせ用ピン8、8が立設されてい
るから、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された
2つの位置合わせ用ピン8、8が、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された2つの位置合わせ用貫通孔
5、5内に挿通されるように、生化学解析用ユニット1
を、生化学解析用ユニットキャリア6にセットすること
によって、生化学解析用ユニットと生化学解析用ユニッ
トキャリア6の相対的位置関係が、つねに一定となるよ
うに、生化学解析用ユニット1を、生化学解析用ユニッ
トキャリア6上にセットすることが可能になる。
【0669】また、本実施態様によれば、10枚の蓄積
性蛍光体シート90が固定される蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96には、生化学解析用ユニットキャリア6に形
成された2つの位置合わせ用貫通孔6a、6aに対応す
る位置に、2つの位置合わせ用ピン96a、96aが形
成され、露光操作に際して、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96に形成された2つの位置合わせ用ピン96a、9
6aが、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された
2つ位置合わせ用貫通孔6a、6a内に挿通されるよう
に、蓄積性蛍光体シートキャリア96が、生化学解析用
ユニットキャリア6に重ね合わせられるから、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされている10枚の生
化学解析用ユニット1のそれぞれに、蓄積性蛍光体シー
トキャリア96に固定されている対応する蓄積性蛍光体
シート90を、確実に、密着させて、所望のように、生
化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に選択的に
含まれている放射性標識物質によって、対応する蓄積性
蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92に含まれて
いる輝尽性蛍光体を露光することが可能になる。
【0670】さらに、本実施態様によれば、第1のスキ
ャナ装置37のサンプルステージ133には、蓄積性蛍
光体シートキャリア96に形成された2つの位置合わせ
用ピン96a、96aに対応する位置に、2つの位置合
わせ用貫通孔133a、133aが形成され、蓄積性蛍
光体シートキャリア96に形成された2つの位置合わせ
用ピン96a、96aが、第1のスキャナ装置37のサ
ンプルステージ133に形成された2つの位置合わせ用
貫通孔133a、133a内に挿通されるように、蓄積
性蛍光体シートキャリア96が、サンプルステージ13
3上にセットされるから、蓄積性蛍光体シートキャリア
96と、サンプルステージ133との相対的な位置関係
が、つねに一定になるように、蓄積性蛍光体シートキャ
リア96を第1のスキャナ装置37にセットすることが
でき、したがって、第1のスキャナ装置37のサンプル
ステージ133にセットされる蓄積性蛍光体シートキャ
リア96が異なっても、主走査ステッピングモータ17
1および副走査パルスモータ172を同様に制御して、
スキャナ130a、130b、130c、130d、1
30e、130f、130g、130h、130i、1
30jが固定された基板131を、主走査方向および副
走査方向に、間欠的に移動させ、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シー
ト90の輝尽性蛍光体層領域92のみに、選択的に、レ
ーザ光140を照射して、輝尽性蛍光体層領域92に含
まれている輝尽性蛍光体を励起して、輝尽性蛍光体層領
域92から放出された輝尽光155を光電的に検出し、
生化学解析用データを生成することができるから、定量
性に優れた生化学解析用データを生成することが可能に
なる。
【0671】また、本実施態様によれば、第2のスキャ
ナ装置38の生化学解析用ユニットキャリア6がセット
される基板182には、生化学解析用ユニットキャリア
6に形成された位置合わせ用貫通孔6a、6aに対応す
る位置に、2つの位置合わせ用ピン183a、183a
が形成され、サンプルステージ183の基板182に形
成された2つの位置合わせ用ピン183a、183a
が、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された2つ
の位置合わせ用貫通孔6a、6a内に挿通されるよう
に、生化学解析用ユニットキャリア6が、第2のスキャ
ナ装置38の基板182上にセットされるから、生化学
解析用ユニットキャリア6と、第2のスキャナ装置38
の基板182との相対的な位置関係が、つねに一定にな
るように、生化学解析用ユニットキャリア6を第2のス
キャナ装置38にセットすることができ、したがって、
第2のスキャナ装置38の基板182上にセットされる
生化学解析用ユニットキャリア6が異なっても、主走査
ステッピングモータ221および副走査パルスモータ2
22を同様に制御して、生化学解析用ユニットキャリア
6がセットされた基板182を、主走査方向および副走
査方向に、間欠的に移動させ、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされている10枚の生化学解析用ユニ
ット1の吸着性領域4にのみ、選択的に、レーザ光19
0を照射して、吸着性領域4に含まれている蛍光物質を
励起して、吸着性領域4から放出された蛍光195を光
電的に検出し、生化学解析用データを生成することがで
きるから、定量性に優れた生化学解析用データを生成す
ることが可能になる。
【0672】さらに、本実施態様によれば、データ読み
取り装置39の暗箱232内の生化学解析用ユニットキ
ャリア6がセットされる支持部材252には、生化学解
析用ユニットキャリア6の2つの位置合わせ用貫通孔
5、5に対応する位置に、位置合わせ用ピン252a、
252aが立設され、支持部材252上に立設された2
つの位置合わせ用ピン252a、252aが、生化学解
析用ユニットキャリア6に形成された2つの位置合わせ
用貫通孔6a、6a内に挿通されるように、生化学解析
用ユニットキャリア6が、データ読み取り装置39の暗
箱232内の支持部材252上にせっとされるから、生
化学解析用ユニットキャリア6と、データ読み取り装置
39の10個の冷却CCDカメラ231a、231b、
231c、231d、231e、231f、231g、
231h、231i、231jとの相対的な位置関係
が、つねに一定になるように、生化学解析用ユニットキ
ャリア6を、データ読み取り装置39の暗箱232内に
セットすることができ、したがって、生化学解析用ユニ
ットキャリア6が異なっても、対応する生化学解析用ユ
ニット1の吸着性領域4から放出された化学発光を、冷
却CCDカメラ231a、231b、231c、231
d、231e、231f、231g、231h、231
i、231jの同じ受光面で受光して、生化学解析用デ
ータを生成することが可能になるから、定量性に優れた
生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0673】また、蓄積性蛍光体シート90と生化学解
析用ユニット1の組み合わせが変わると、生化学解析の
再現性が低下するため、再現性良く、生化学解析を実行
するためには、同じ生化学解析用ユニット1を用いて、
同じ蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92
に放射線データを記録することが望ましいが、本実施態
様によれば、生化学解析用ユニット1の基板2には、そ
の生化学解析用ユニット1に固有のバーコード5aが印
刷され、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている10枚の生化学解析用ユニット1の基板2に印刷
されたバーコード5aが、ハイブリダイゼーション反応
装置35のバーコードリーダー89a、89b、89
c、89d、89e、89f、89g、89h、89
i、89jによって読み取られ、バーコードデータが生
成されて、生化学解析システムのメモリ46に保存さ
れ、蓄積性蛍光体シート90の支持体91には、その蓄
積性蛍光体シート90に固有のバーコード95が印刷さ
れ、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されている
10枚の蓄積性蛍光体シート90の支持体91に印刷さ
れたバーコード95が、露光装置36のバーコードリー
ダー129a、129b、129c、129d、129
e、129f、129g、129h、129i、129
jによって読み取られて、バーコードデータが生成さ
れ、メモリ46に保存されている生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされた10枚の生化学解析用ユニッ
ト1のバーコードデータと比較され、生化学解析用ユニ
ットキャリア6にセットされた10枚の生化学解析用ユ
ニット1のバーコードデータと、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シー
ト90のバーコードデータとが合致していないときは、
露光操作を中断させるとともに、10枚の蓄積性蛍光体
シート90が固定された蓄積性蛍光体シートキャリアを
交換すべき旨のメッセージを、生化学解析システムの表
示パネル51に表示させるように構成されているから、
生化学解析の再現性を大幅に向上させることが可能にな
る。
【0674】さらに、本実施態様によれば、化学発光デ
ータを読み取って、生化学解析用データを生成するデー
タ読み取り装置は、経時的に、化学発光基質が消費され
て、容器251内に収容されている化学発光基質を含む
溶液250の液面が所定以下に低下すると、液面センサ
263から、液面検出信号が、コントロールユニット2
60に出力され、コントロールユニット260によっ
て、バルブ254を開閉するバルブ制御手段262に駆
動信号が出力されて、バルブ254が開放されるととも
に、ポンプ255に駆動信号が出力されて、化学発光基
質補給タンク253から、容器251内に、化学発光基
質を含む溶液250が補給されるように構成されている
から、生化学解析用ユニット1を、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4が、暗箱
232の底部に設けられた容器251内に収容されてい
る化学発光基質を含む溶液250とつねに接触するよう
に、支持部材252によって、暗箱232内に保持する
ことができ、したがって、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された多数の吸着性領域4に、化学発光基質
が、絶えず、補給されているから、化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる酵素が、多量
に含まれている生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
において、経時的に、化学発光基質が枯渇することが確
実に防止され、したがって、各生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4から放出され
る化学発光を、冷却CCDカメラ231a、231b、
231c、231d、231e、231f、231g、
231h、231i、231jによって、光電的に検出
して、化学発光データを読み取り、定量性に優れた生化
学解析用データを生成することが可能になる。
【0675】図29は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる生化学解析システムを構成するハイブリダイゼ
ーション反応装置の略斜視図である。
【0676】図29に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析システムを構成するハイブリダイゼーシ
ョン反応装置270は、断面L字状のハウジング275
を備え、鉛直方向に延びる上方ハウジング部276の上
面には、第1の溶液ボトル277a、第2の溶液ボトル
277b、第3の溶液ボトル277cおよび第4の溶液
ボトル277dが着脱可能に取り付けられている。
【0677】図29において、前方に延びる下方ハウジ
ング部278には、一対のアーム279、279の一端
部が、軸まわりに揺動可能に取り付けられ、一対のアー
ム279、279の他端部は、生化学解析用ユニット収
容部材280の両側面に固定されている。
【0678】一対のアーム279、279が取り付けら
れた軸には、捩りスプリング(図示せず)が取り付けら
れており、一対のアーム279、279は、上方ハウジ
ング部276の前面に向けて、付勢されている。
【0679】図29に示されるように、第1の溶液ボト
ル277a、第2の溶液ボトル277b、第3の溶液ボ
トル277cおよび第4の溶液ボトル277dには、そ
れぞれ、第1の溶液注入チューブ181a、第2の溶液
注入チューブ281b、第3の溶液注入チューブ281
cおよび第4の溶液注入チューブ281dが着脱可能に
取り付けられている。
【0680】本実施態様においては、第1の溶液注入チ
ューブ281a、第2の溶液注入チューブ281b、第
3の溶液注入チューブ281cおよび第4の溶液注入チ
ューブ281dは、単一の溶液注入チューブ(図示せ
ず)に合流され、単一の溶液注入チューブは、上方ハウ
ジング部56の内部と下方ハウジング部278の内部を
通って、下方ハウジング部278の頂板に形成された1
0個の貫通孔に導かれており、生化学解析用ユニット収
容部材280には接続されていない。
【0681】図30は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる生化学解析システムを構成するハイブリダイゼ
ーション反応装置35の下方ハウジング部58の頂板の
略平面図である。
【0682】図30に示されるように、下方ハウジング
部278の頂板には、10個の貫通孔対284a、28
4b、284c、284d、284e、284f、28
4g、284h、284i、284jが、生化学解析用
ユニットキャリア6に形成された貫通孔7を同じパター
ンで、2列×5行のマトリックス状に形成されており、
貫通孔対284a、284b、284c、284d、2
84e、284f、284g、284h、284i、2
84jは、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア6
に形成された貫通孔7よりも小さいサイズを有してい
る。
【0683】貫通孔対284a、284b、284c、
284d、284e、284f、284g、284h、
284i、284jは、それぞれ、仕切壁285a、2
85b、285c、285d、285e、285f、2
85g、285h、285i、285jによって、仕切
られた2つの貫通孔284aa、284ab、284b
a、284bb、284ca、284cb、284d
a、284db、284ea、284eb、284f
a、284fb、284ga、284gb、284h
a、284hb、284ia、284ib、284j
a、284jbを備えている。
【0684】図31は、下方ハウジング部278の頂板
に形成された貫通孔対284a、284b、284c、
284d、284e、284f、284g、284h、
284i、284jの近傍の詳細を示す略斜視図であ
る。
【0685】図31に示されるように、各貫通孔対28
4a、284b、284c、284d、284e、28
4f、284g、284h、284i、284jは、下
方ハウジング部278の頂板に立設された横断面が略矩
形状の枠部材286a、286b、286c、286
d、286e、286f、286g、286h、286
i、286j内に形成されており、枠部材286a、2
86b、286c、286d、286e、286f、2
86g、286h、286i、286jの側壁上端部お
よび仕切壁285a、285b、285c、285d、
285e、285f、285g、285h、285i、
285jの上端部には、Oリングなどよりなるシール部
材287a、287b、287c、287d、287
e、287f、287g、287h、287i、287
jが形成されている。
【0686】ここに、生化学解析用ユニット1がセット
された生化学解析用ユニットキャリア6が、ハイブリダ
イゼーション反応装置270にセットされ、生化学解析
用ユニット収容部材280が後述する反応位置に位置し
たときに、各枠部材286a、286b、286c、2
86d、286e、286f、286g、286h、2
86i、286jが、生化学解析用ユニットキャリア6
に形成された対応する貫通孔7内に位置して、枠部材2
86a、286b、286c、286d、286e、2
86f、286g、286h、286i、286jの側
壁上端部および仕切壁285a、285b、285c、
285d、285e、285f、285g、285h、
285i、285jの上端部に形成されたシール部材2
87a、287b、287c、287d、287e、2
87f、287g、287h、287i、287jが、
対応する生化学解析用ユニット1の基板2に当接し、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされている各生
化学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域4
の1/2が、貫通孔284aa、284ba、284c
a、284da、284ea、284fa、284g
a、284ha、284ia、284jaに対向し、各
生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域
4の残りの1/2が、貫通孔284ab、284bb、
284cb、284db、284eb、284fb、2
84gb、284hb、284ib、284jbに対向
するように、各枠部材286a、286b、286c、
286d、286e、286f、286g、286h、
286i、286j、各仕切壁285a、285b、2
85c、285d、285e、285f、285g、2
85h、285i、285j、各シール部材287a、
287b、287c、287d、287e、287f、
287g、287h、287i、287jおよび各貫通
孔284aa、284ab、284ba、284bb、
284ca、284cb、284da、284db、2
84ea、284eb、284fa、284fb、28
4ga、284gb、284ha、284hb、284
ia、284ib、284ja、284jbが、下方ハ
ウジング部278の頂板に形成されている。
【0687】第1の溶液ボトル277a、第2の溶液ボ
トル277b、第3の溶液ボトル277cおよび第4の
溶液ボトル277d内に収容された溶液は、それぞれ、
下方ハウジング部278の内部に設けられたポンプ(図
示せず)によって、第1の溶液注入チューブ281a、
第2の溶液注入チューブ281b、第3の溶液注入チュ
ーブ281cおよび第4の溶液注入チューブ281dを
通って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284aa、284ba、284ca、284d
a、284ea、284fa、284ga、284h
a、284ia、284jaに供給されるように構成さ
れており、第1の溶液注入チューブ281a、第2の溶
液注入チューブ281b、第3の溶液注入チューブ28
1cおよび第4の溶液注入チューブ281dには、それ
ぞれ、第1のバルブ(図示せず)、第2のバルブ(図示
せず)、第3のバルブ(図示せず)および第4バルブ
(図示せず)が設けられている。
【0688】図29に示されるように、下方ハウジング
部278に形成された一対の開口部283a、283a
内には、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア6を
搬送する搬送ベルト283、283が設けられ、一対の
搬送ベルト283、283は、通常は、下方ハウジング
部278の頂板に立設された枠部材286a、286
b、286c、286d、286e、286f、286
g、286h、286i、286jの側壁上端部および
仕切壁285a、285b、285c、285d、28
5e、285f、285g、285h、285i、28
5jの上端部に形成されたシール部材287a、287
b、287c、287d、287e、287f、287
g、287h、287i、287jの頂部よりも、上方
に位置するように、設けられている。
【0689】図32は、生化学解析用ユニット収容部材
280の略斜視図である。
【0690】図32に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析システムを構成するハイブリダイゼーシ
ョン反応装置270の生化学解析用ユニット収容部材2
80は、図10に示された生化学解析用ユニット収容部
材60と同様に、略矩形状をなし、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされた生化学解析用ユニット1を
収容可能な10個の凹部280aが形成され、さらに、
前記実施態様における貫通孔7に代えて、生化学解析用
ユニット1の多数の吸着性領域4が生成された部分に対
応する各凹部280a内の部分に溶液循環用凹部280
bが形成されている。
【0691】10個の凹部280aは、アーム279、
279が揺動されて、生化学解析用ユニット収容部材2
80が、ハイブリダイゼーション反応装置270にセッ
トされた生化学解析用ユニットキャリア6に当接して、
搬送ベルト283、283を、下方ハウジング部278
の開口部283a、283a内に位置するまで、押し下
げ、生化学解析用ユニットキャリア6を押圧する反応位
置に位置したときに、それぞれが、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされている生化学解析用ユニット
1を、その内部に収容して、保持するように形成され、
各凹部280a内の溶液循環用凹部280bは、下方ハ
ウジング部278の頂板に形成された貫通孔対284
a、284b、284c、284d、284e、284
f、284g、284h、284i、284jの1つと
対向するように、生化学解析用ユニット収容部材280
に形成されている。
【0692】したがって、生化学解析用ユニットキャリ
ア6を、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された
貫通孔7が、それぞれ、下方ハウジング部278の頂板
に形成された貫通孔対284a、284b、284c、
284d、284e、284f、284g、284h、
284i、284jに対向するように位置させた状態
て、アーム279、279を、軸まわりに揺動させて、
生化学解析用ユニット収容部材280を反応位置に位置
させることによって、生化学解析用ユニットキャリア6
にセットされた生化学解析用ユニット1を、それぞれ、
生化学解析用ユニット収容部材280に形成された対応
する10個の凹部280a内に収容するとともに、生化
学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4が形成された
部分を介して、10個の溶液循環用凹部280bが、下
方ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔対28
4a、284b、284c、284d、284e、28
4f、284g、284h、284i、284jの1つ
と対向させることができる。
【0693】また、生化学解析用ユニット収容部材28
0に形成された各凹部280a内の溶液循環用凹部28
0bが形成されていない部分には、バーコードリーダー
(図示せず)が設けられている。
【0694】生化学解析用ユニット収容部材280に
は、生化学解析用ユニット収容部材280を反応位置に
移動させたときに、下方ハウジング部278の頂板に形
成された係止部(図示せず)に自動的に係合して、生化
学解析用ユニット収容部材280を下方ハウジング部2
78の頂板に密着した状態に保持する係止部材280c
が形成されている。
【0695】図33は、図29のA−A線に沿った略断
面図である。
【0696】図33に示されるように、第1の溶液注入
チューブ281a、第2の溶液注入チューブ281b、
第3の溶液注入チューブ281cおよび第4の溶液注入
チューブ281dが合流する溶液注入チューブ290
は、第1の溶液供給流路290aと第2の溶液供給流路
に分岐している(図33においては、第1の溶液供給流
路290aのみが図示されている。)図33に示される
ように、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている10枚の生化学解析用ユニット1に対応して、第
1の溶液供給流路290aは5つに分岐され、第2の溶
液供給流路も5つに分岐されて、第1の溶液供給流路2
90aから分岐した5つの流路は、下方ハウジング部2
78の頂板に形成された貫通孔284aa、284b
a、284ca、284da、284eaの1つに連通
し、第2の溶液供給流路から分岐した5つの流路は、下
方ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔284
fa、284ga、284ha、284ia、284j
aの1つに連通している(図33においては、貫通孔2
84aa、284ba、284ca、284da、28
4eaのみが図示されている。)。
【0697】図33に示されるように、下方ハウジング
部278の頂板に形成された貫通孔284ab、284
bb、284cb、284db、284ebは、それぞ
れ、第1の溶液排出流路291aに連通し、他方、下方
ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔284f
b、284gb、284hb、284ib、284jb
は、それぞれ、第2の溶液排出流路に連通している(図
33においては、貫通孔284ab、284bb、28
4cb、284db、284ebおよび第1の溶液排出
流路291aのみが図示されている。)。
【0698】第1の溶液排出流路291aおよび第2の
溶液排出流路は、溶液排出チューブ292に接続され、
図29に示されるように、溶液排出チューブ292は、
下方ハウジング部278の外部で、第1の溶液排出チュ
ーブ292aと第2の溶液排出チューブ292bに分岐
している。
【0699】図29に示されるように、第1の溶液排出
チューブ292aは、第1の溶液排出バルブ293aを
介して、第1の溶液回収タンク294aに接続され、第
2の溶液排出チューブ292bは、第2の溶液排出バル
ブ293bを介して、第2の溶液回収タンク294bに
接続されている。
【0700】本実施態様においても、第1の溶液回収タ
ンク293aは、放射性標識物質の濃度が高い溶液を回
収し、第2の溶液回収タンク293bは、放射性標識物
質の濃度の低い溶液を回収するように構成されている。
【0701】図34は、生化学解析用ユニット収容部材
280が反応位置に位置しているときの生化学解析用ユ
ニットキャリア6にセットされた生化学解析用ユニット
1の1つと、下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔対284aの位置関係の詳細を示す略断面図で
ある。
【0702】図34に示されるように、生化学解析用ユ
ニット収容部材280が反応位置に位置しているとき
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1は、生化学解析用ユニット収
容部材280に形成された凹部280a内に収容され、
貫通孔対284aが形成された枠部材286aは、生化
学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通孔7内に
収容される。
【0703】図34に示されるように、枠部材286a
の側壁および仕切壁285aの上端部に形成されたOリ
ングなどよりなるシール部材287aは、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされた生化学解析用ユニッ
トの基板2に当接し、下方ハウジング部278の頂板に
形成された貫通孔284aaおよび貫通孔284ab
と、生化学解析用ユニットキャリア6の貫通孔7との間
がシールされている。
【0704】また、図34に示されるように、生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域
4は、生化学解析用ユニット収容部材280に形成され
た溶液循環用凹部280b内に位置し、それぞれ、1/
2の吸着性領域4が、貫通孔284aaに対向し、残り
の1/2の吸着性領域4が、貫通孔284abに対向し
ている。
【0705】図35は、第1の溶液注入チューブ281
a、第2の溶液注入チューブ281b、第3の溶液注入
チューブ281cおよび第4の溶液注入チューブ281
d、溶液注入チューブ290、溶液排出チューブ29
1、第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブおよび
第4のバルブならびに溶液注入チューブ290および溶
液排出チューブ292に設けられた切り換えバルブの接
続関係を示す配管図である。
【0706】図35に示されるように、第1の溶液注入
チューブ281aには、第1の溶液ボトル277aと、
溶液注入チューブ290とを連通させる第一の位置と、
溶液注入チューブ290と、大気とを連通させる第二の
位置と、第1の溶液ボトル277aおよび大気と、溶液
注入チューブ290との連通を遮断させる第三の位置
を、選択的に取ることができるように構成された第1の
バルブ295aが設けられている。
【0707】図35に示されるように、第2の溶液注入
チューブ281bには、第2の溶液ボトル277bと、
溶液注入チューブ290とを連通させる第一の位置と、
溶液注入チューブ290と、大気とを連通させる第二の
位置と、第2の溶液ボトル277bおよび大気と、溶液
注入チューブ290との連通を遮断させる第三の位置
を、選択的に取ることができるように構成された第2の
バルブ295bが設けられている。
【0708】図35に示されるように、第3の溶液注入
チューブ281cには、第3の溶液ボトル277cと、
溶液注入チューブ290とを連通させる第一の位置と、
溶液注入チューブ290と、大気とを連通させる第二の
位置と、第3の溶液ボトル277cおよび大気と、溶液
注入チューブ290との連通を遮断させる第三の位置
を、選択的に取ることができるように構成された第3の
バルブ295cが設けられている。
【0709】図35に示されるように、第4の溶液注入
チューブ281dには、第4の溶液ボトル277dと、
溶液注入チューブ290とを連通させる第一の位置と、
溶液注入チューブ290と、大気とを連通させる第二の
位置と、第4の溶液ボトル277dおよび大気と、溶液
注入チューブ290との連通を遮断させる第三の位置
を、選択的に取ることができるように構成された第4の
バルブ295dが設けられている。
【0710】図35に示されるように、溶液注入チュー
ブ290および溶液排出チューブ292には、四方切り
換えバルブによって構成された切り換えバルブ296が
設けられ、切り換えバルブ296は、切り換えバルブ2
96の上流側の溶液注入チューブ290と、切り換えバ
ルブ296の下流側の溶液注入チューブ290とを連通
させるとともに、切り換えバルブ296の上流側の溶液
排出チューブ292と、切り換えバルブ296の下流側
の溶液排出チューブ292とを連通させる第一の位置
と、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ
292と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チ
ューブ290とを連通させるとともに、切り換えバルブ
296の上流側の溶液注入チューブ290と、切り換え
バルブ296の下流側の溶液排出チューブ292とを連
通させる第二の位置を取ることができるように構成さ
れ、切り換えバルブ296が、第二の位置に位置してい
るときに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チ
ューブ292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注
入チューブ290、第1の溶液供給流路290a、下方
ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔284a
a、284ba、284ca、284da、284e
a、生化学解析用ユニット収容部材280に形成された
溶液循環用凹部280b、下方ハウジング部278の頂
板に形成された貫通孔284ab、284bb、284
cb、284db、284ebおよび第1の溶液排出流
路291aによって、溶液循環流路が形成されるととも
に、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ
292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チュ
ーブ290、第2の溶液供給流路290b、下方ハウジ
ング部278の頂板に形成された貫通孔284fa、2
84ga、284ha、284ia、284ja、生化
学解析用ユニット収容部材280に形成された溶液循環
用凹部280b、下方ハウジング部278の頂板に形成
された貫通孔284fb、284gb、284hb、2
84ib、284jbおよび第2の溶液排出流路291
bによって、溶液循環流路が形成されるように構成され
ている。
【0711】図35に示されるように、切り換えバルブ
296の上流側の溶液排出チューブ292には、ポンプ
298が設けられている。
【0712】図36は、図29ないし図35に示された
ハイブリダイゼーション反応装置270の制御系、駆動
系および検出系のブロックダイアグラムである。
【0713】図36に示されるように、本実施態様にか
かるハイブリダイゼーション反応装置270の制御系
は、ハイブリダイゼーション反応装置270全体の動作
を制御するコントロールユニット300を備えている。
【0714】ここに、コントロールユニット300に
は、生化学解析システムのコントロールユニット45か
ら、種々の指示信号が入力されるように構成されてい
る。
【0715】図36に示されるように、ハイブリダイゼ
ーション反応装置270の駆動系は、切り換えバルブ2
96の上流側の溶液排出チューブ292に設けられたポ
ンプ298と、搬送ベルト283、283を駆動する搬
送ベルトモータ302と、第1の溶液注入チューブ28
1aに設けられた第1のバルブ295aを駆動する第1
のバルブ駆動手段303aと、第2の溶液注入チューブ
281bに設けられた第2のバルブ295bを駆動する
第2のバルブ駆動手段303bと、第3の溶液注入チュ
ーブ281cに設けられた第3のバルブ295cを駆動
する第3のバルブ駆動手段303cと、第4の溶液注入
チューブ281dに設けられた第4のバルブ295dを
駆動する第4のバルブ駆動手段303dと、溶液注入チ
ューブ290および溶液排出チューブ292に設けられ
た切り換えバルブ296を駆動する切り換えバルブ駆動
手段304と、第1の溶液排出バルブ293aを開閉す
る第1の溶液排出バルブ駆動手段305aと、第2の溶
液排出バルブ293bを開閉する第2の溶液排出バルブ
駆動手段305bと、生化学解析用ユニット収容部材2
80の係止部材280cと下方ハウジング部278の頂
板に形成された係止部(図示せず)との係合を解除する
ソレノイド306と、捩りスプリング(図示せず)のス
プリング力に抗して、生化学解析用ユニット収容部材2
80が、生化学解析用ユニットキャリア6に密着するよ
うに、一対のアーム279、279を揺動させるアーム
モータ307を備えている。
【0716】図36に示されるように、ハイブリダイゼ
ーション反応装置270の検出系は、生化学解析用ユニ
ット収容部材280の凹部280a内に形成された10
個のバーコードリーダー309a、309b、309
c、309d、309e、309f、309g、309
h、309i、309jを備えている。図36において
は、簡易化のため、1つのバーコードリーダー309a
のみが描かれている。
【0717】以上のように構成されたハイブリダイゼー
ション反応装置270にあっては、以下のようにして、
生化学解析用ユニットキャリア6にセットされている1
0枚の生化学解析用ユニット1の基板2に形成されてい
る吸着性領域4に含まれた特異的結合物質に、標識物質
によって標識され、ハイブリダイゼーション溶液に含ま
れた生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされ
る。
【0718】まず、前処理液が調製されて、第1の溶液
ボトル277a内に収容され、ハイブリダイゼーション
バッファ調製されて、第2の溶液ボトル277bおよび
第3の溶液ボトル277cに収容されるとともに、洗浄
溶液が調製されて、第4の溶液ボトル277d内に収容
される。
【0719】さらに、ユーザーによって、プローブ溶液
が調製されて、第3の溶液ボトル277cに収容されて
いるハイブリダイゼーションバッファに混合される。
【0720】本実施態様においては、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質、蛍光物質によって標
識された生体由来の物質および化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質によって
標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液が調製さ
れて、第3の溶液ボトル277cに収容されているハイ
ブリダイゼーションバッファに混合される。
【0721】本実施態様においても、蛍光物質として、
532nmの波長の励起光により、最も効率的に励起が
可能なCy3が選択されている。
【0722】次いで、ユーザーによって、生化学解析シ
ステムのキーボード50に、生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4を、どのようにして、選択的に標識
するかについての標識データが入力される。
【0723】キーボード50に入力された標識データ
は、コントロールユニット45に出力され、コントロー
ルユニット45は、標識データを受けると、標識データ
を、メモリ46に保存する。
【0724】次いで、ユーザーにより、10枚の生化学
解析用ユニット1がセットされた生化学解析用ユニット
キャリア6が、生化学解析用ユニットキャリア6に形成
された10個の貫通孔7が、それぞれ、下方ハウジング
部278の頂板に形成された貫通孔対284a、284
b、284c、284d、284e、284f、284
g、284h、284i、284jの1つに対向するよ
うに、ハイブリダイゼーション反応装置270の下方ハ
ウジング部278に設けられた一対の搬送ベルト28
3、283上の所定の位置に、セットされる。
【0725】生化学解析用ユニットキャリア6が、搬送
ベルト283、283上の所定の位置に、セットされる
と、ユーザーにより、生化学解析システムのキーボード
50に、生化学解析開始信号が入力される。
【0726】キーボード50に入力された生化学解析開
始信号は、生化学解析システムのコントロールユニット
45に出力され、コントロールユニット45から、ハイ
ブリダイゼーション反応装置270のコントロールユニ
ット300に転送される。
【0727】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300は、生化学解析開始信号を
受けると、アームモータ307に、駆動信号を出力し
て、捩りスプリング(図示せず)のスプリング力に抗し
て、生化学解析用ユニット収容部材280に形成された
係止部材280cが、ハイブリダイゼーション反応装置
270の下方ハウジング部278の頂板に形成された係
止部(図示せず)に自動的に係合するまで、一対のアー
ム279、279を、下方ハウジング部278に固定さ
れた軸まわりに揺動させる。
【0728】その結果、生化学解析用ユニット収容部材
280によって、生化学解析用ユニットキャリア6が押
圧され、下方ハウジング部278の頂板に立設された枠
部材286a、286b、286c、286d、286
e、286f、286g、286h、286i、286
jの側壁上端部および仕切壁285a、285b、28
5c、285d、285e、285f、285g、28
5h、285i、285jの上端部に形成されたシール
部材287a、287b、287c、287d、287
e、287f、287g、287h、287i、287
jの頂部よりも、上方に位置するように、設けられた一
対の搬送ベルト283、283が、下方ハウジング部2
78の頂板に形成された開口部283a、283a内
に、それぞれ、押し込まれて、生化学解析用ユニット収
容部材280が反応位置に達すると、生化学解析用ユニ
ットキャリア6にセットされている10枚の生化学解析
用ユニット1が、それぞれ、生化学解析用ユニット収容
部材280に形成された対応する凹部280a内に収容
されるとともに、生化学解析用ユニット1の基板2の下
面が、下方ハウジング部278の頂板に立設された枠部
材286a、286b、286c、286d、286
e、286f、286g、286h、286i、286
jの側壁上端部および仕切壁285a、285b、28
5c、285d、285e、285f、285g、28
5h、285i、285jの上端部に形成されたシール
部材287a、287b、287c、287d、287
e、287f、287g、287h、287i、287
jに当接して、下方ハウジング部278の頂板に形成さ
れた貫通孔284aa、284ab、284ba、28
4bb、284ca、284cb、284da、284
db、284ea、284eb、284fa、284f
b、284ga、284gb、284ha、284h
b、284ia、284ib、284ja、284jb
と、生化学解析用ユニットキャリア6に形成された貫通
孔7の間がシールされ、係止部材280aが、下方ハウ
ジング部278の頂板に形成された係止部(図示せず)
に自動的に係合することによって、生化学解析用ユニッ
ト収容部材280と生化学解析用ユニットキャリア6と
が密着状態に保持される。
【0729】このように、生化学解析用ユニット収容部
材280の係止部材280aが、下方ハウジング部27
8の頂板に形成された係止部(図示せず)に自動的に係
合している状態においては、生化学解析用ユニット収容
部材280に形成された10個の溶液循環用凹部280
bは、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4が
形成されている部分を介して、下方ハウジング部278
の頂板に形成された貫通孔対284a、284b、28
4c、284d、284e、284f、284g、28
4h、284i、284jの1つに対向している。
【0730】こうして、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている10枚の生化学解析用ユニット1
が、それぞれ、生化学解析用ユニット収容部材280に
形成された対応する凹部280a内に収容されると、バ
ーコードリーダー309a、309b、309c、30
9d、309e、309f、309g、309h、30
9i、309jによって、生化学解析用ユニット1の基
板2に印刷されたバーコード5aが読み取られ、バーコ
ードデータが生成されて、コントロールユニット300
に入力される。
【0731】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300は、バーコードリーダー3
09a、309b、309c、309d、309e、3
09f、309g、309h、309i、309jか
ら、バーコードデータを受けると、生化学解析システム
のコントロールユニット45に出力する。
【0732】生化学解析システムのコントロールユニッ
ト45は、ハイブリダイゼーション反応装置270のコ
ントロールユニット300から、バーコードデータを受
けると、バーコードデータを、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされた生化学解析用ユニット1の位置
と関連付けて、メモリ46に保存する。
【0733】バーコードデータが、生化学解析システム
のメモリ46に保存されると、生化学解析システムのコ
ントロールユニット45は、前処理開始信号を、ハイブ
リダイゼーション反応装置270のコントロールユニッ
ト300に出力する。
【0734】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300は、前処理開始信号を受け
ると、第1のバルブ駆動手段303aに第1の駆動信号
を出力して、第1の溶液注入チューブ281aに設けら
れた第1のバルブ295aを、第1の溶液ボトル277
aと溶液注入チューブ290とを連通させる第一の位置
に位置させるとともに、切り換えバルブ駆動手段296
に、第1の駆動信号を出力して、切り換えバルブ296
の上流側の溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液注入チューブ290とを連通させ
るとともに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出
チューブ292と、切り換えバルブ296の下流側の溶
液排出チューブ292とを連通させる第一の位置に位置
させる。
【0735】さらに、コントロールユニット300は、
第1の溶液排出バルブ駆動手段305aに閉鎖信号を出
力して、第1の溶液排出バルブ293aを閉じさせると
ともに、第2の溶液排出バルブ駆動手段305bに開放
信号を出力して、第2の溶液排出バルブ293bを開放
させる。これは、放射性標識物質が含まれていない前処
理液を、放射性標識物質濃度の高い溶液と分別して、放
射性標識物質濃度の低い溶液を回収する第2の溶液回収
タンク294b内に回収させるためである。
【0736】次いで、コントロールユニット300は、
ポンプ298に駆動信号を出力して、第1の溶液ボトル
277a内に収容されている前処理液を、第1の溶液注
入チューブ281aを介して、溶液注入チューブ290
内に注入させる。
【0737】溶液注入チューブ290に注入された前処
理液は、溶液注入チューブ290から分岐した第1の溶
液供給流路290aと第2の溶液供給流路(図示せず)
に供給される。
【0738】第1の溶液供給流路290a内に供給され
た前処理液は、下方ハウジング部278の頂板に形成さ
れた貫通孔284aa、284ba、284ca、28
4da、284ea内に流入する。
【0739】ここに、下方ハウジング部278の頂板に
立設された枠部材286a、286b、286c、28
6d、286e、286f、286g、286h、28
6i、286jの側壁上端部および仕切壁285a、2
85b、285c、285d、285e、285f、2
85g、285h、285i、285jの上端部に形成
されたシール部材287a、287b、287c、28
7d、287e、287f、287g、287h、28
7i、287jによって、下方ハウジング部278の頂
板に形成された貫通孔284aa、284ab、284
ba、284bb、284ca、284cb、284d
a、284db、284ea、284eb、284f
a、284fb、284ga、284gb、284h
a、284hb、284ia、284ib、284j
a、284jbと、生化学解析用ユニットキャリア6に
形成された貫通孔7の間がシールされているから、前処
理液は、貫通孔284aa、284ba、284ca、
284da、284eaから、それぞれ、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている対応する生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4のうち、貫通孔284aa、284ba、284c
a、284da、284eaに対向している1/2の吸
着性領域4を横切って、生化学解析用ユニット収容部材
280に形成された5つの溶液循環用凹部280b内に
供給される。
【0740】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入した前処理液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の
吸着性領域4のうち、残りの1/2の吸着性領域4を横
切って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284ab、284bb、284cb、284d
b、284eb内に流入する。
【0741】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284ab、284bb、284cb、284
db、284eb内に流入した前処理液は、第1の溶液
排出流路291a内に流入する。
【0742】図37は、ハイブリダイゼーション反応装
置270の下方ハウジング部278の頂板に形成された
貫通孔対284aを通る溶液の流れを示す略断面図であ
る。
【0743】これに対して、第2の溶液供給流路(図示
せず)内に供給された前処理液は、貫通孔284fa、
284ga、284ha、284ia、284jaに流
入し、さらに、貫通孔284fa、284ga、284
ha、284ia、284jaから、それぞれ、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされている対応する
生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸
着性領域4のうち、貫通孔284fa、284ga、2
84ha、284ia、284jaに対向している1/
2の吸着性領域4を横切って、生化学解析用ユニット収
容部材280に形成された5つの溶液循環用凹部280
b内に供給される。
【0744】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入した前処理液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の
吸着性領域4のうち、残りの1/2の吸着性領域4を横
切って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jb内に流入する。
【0745】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284fb、284gb、284hb、284
ib、284jb内に流入した前処理液は、第2の溶液
排出流路(図示せず)内に流入する。
【0746】第1の溶液排出流路291a内に流入した
前処理液および第2の溶液排出流路(図示せず)内に流
入した前処理液は、溶液排出チューブ292に流入す
る。
【0747】前処理液が、溶液排出チューブ292に流
入すると、ハイブリダイゼーション反応装置270のコ
ントロールユニット300は、ポンプ298の駆動時間
に基づいて、前処理液が、切り換えバルブ296に到達
するタイミングで、切り換えバルブ駆動手段304に、
第2の駆動信号を出力し、切り換えバルブ296を、切
り換えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ292
と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ
290とを連通させるとともに、切り換えバルブ296
の上流側の溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させ
る第二の位置に位置させる。
【0748】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292、切り換えバルブ296の下
流側の溶液注入チューブ290、第1の溶液供給流路2
90a、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284aa、284ba、284ca、284d
a、284ea、生化学解析用ユニット収容部材280
の溶液循環用凹部280b、下方ハウジング部278の
頂板に形成された貫通孔284ab、284bb、28
4cb、284db、284ebおよび第1の溶液排出
流路291aによって、溶液循環流路が形成されるとと
もに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チュー
ブ292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チ
ューブ290、第2の溶液供給流路290b、下方ハウ
ジング部278の頂板に形成された貫通孔284fa、
284ga、284ha、284ia、284ja、生
化学解析用ユニット収容部材280の溶液循環用凹部2
80b、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jbおよび第2の溶液排出流路291bによ
って、溶液循環流路が形成され、前処理液は、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化学
解析用ユニット1に形成されている多数の吸着性領域4
を横切って、溶液循環流路内を循環する。
【0749】このように、本実施態様によれば、前処理
液は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされた
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切っ
て、循環されるから、前処理操作の効率を大幅に向上さ
せることが可能になる。
【0750】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット300は、第1のバルブ駆動手段303aに、第
2の駆動信号を出力して、第1の溶液注入チューブ28
1aに設けられた第1のバルブ295aを、溶液注入チ
ューブ290と、大気とを連通させる第二の位置に位置
させ、さらに、切り換えバルブ駆動手段304に、第1
の駆動信号を出力して、切り換えバルブ296を、切り
換えバルブ296の上流側の溶液注入チューブ290
と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ
290とを連通させるとともに、切り換えバルブ296
の上流側の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させ
る第一の位置に位置させる。
【0751】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ296の
下流側の溶液注入チューブ290との連通が断たれ、そ
の一方で、溶液排出チューブ292と、第2の溶液排出
チューブ292bとが連通されて、第1の溶液ボトル2
77aから、第1の溶液注入チューブ281a内に供給
された前処理液は、すべて、溶液注入チューブ290、
第1の溶液供給流路290a、下方ハウジング部278
の頂板に形成された貫通孔284aa、284ba、2
84ca、284da、284ea、生化学解析用ユニ
ット1に形成された吸着性領域4、生化学解析用ユニッ
ト収容部材280に形成された溶液循環用凹部280
b、生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域
4、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔
284ab、284bb、284cb、284db、2
84eb、第1の溶液排出流路291a、溶液排出チュ
ーブ292および第2の溶液排出チューブ292bを通
って、あるいは、溶液注入チューブ290、第2の溶液
供給流路(図示せず)、下方ハウジング部278の頂板
に形成された貫通孔284fa、284ga、284h
a、284ia、284ja、生化学解析用ユニット1
に形成された吸着性領域4、生化学解析用ユニット収容
部材280に形成された溶液循環用凹部280b、生化
学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4、下方ハ
ウジング部278の頂板に形成された貫通孔284f
b、284gb、284hb、284ib、284j
b、第2の溶液排出流路(図示せず)、溶液排出チュー
ブ292および第2の溶液排出チューブ292bを通っ
て、第2の溶液回収タンク294b内に回収される。
【0752】こうして、第1の溶液ボトル277aか
ら、第1の溶液注入チューブ281a内に供給された前
処理液が、すべて、第2の溶液回収タンク294b内に
回収されると、ハイブリダイゼーション反応装置270
のコントロールユニット300は、ポンプ298に駆動
停止信号を出力して、ポンプ298の駆動を停止させ、
次いで、第1のバルブ駆動手段303aに第3の駆動信
号を出力して、第1の溶液注入チューブ281aに設け
られた第1のバルブ295aを、第1の溶液ボトル27
7aおよび大気と、溶液注入チューブ290との連通を
遮断させる第三の位置に位置させるとともに、第2の溶
液排出バルブ駆動手段305bに閉鎖信号を出力して、
第2の溶液排出バルブ293bを閉鎖させ、前処理操作
を完了させる。
【0753】前処理操作が完了すると、ハイブリダイゼ
ーション反応装置270のコントロールユニット300
は、前処理完了信号を、生化学解析システムのコントロ
ールユニット45に出力する。
【0754】前処理完了信号を受けると、生化学解析シ
ステムのコントロールユニット45は、表示パネル51
に、前処理操作が完了した旨のメッセージを表示すると
ともに、ハイブリダイゼーション反応装置270のコン
トロールユニット300に、プレハイブリダイゼーショ
ン開始信号を出力する。
【0755】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300は、生化学解析システムの
コントロールユニット45から、プレハイブリダイゼー
ション開始信号を受けると、第2のバルブ駆動手段30
3bに第1の駆動信号を出力して、第2の溶液注入チュ
ーブ281bに設けられた第2のバルブ295bを、第
2の溶液ボトル277bと溶液注入チューブ290とを
連通させる第一の位置に位置させるとともに、切り換え
バルブ駆動手段304に、第2の駆動信号を出力して、
切り換えバルブ296を、切り換えバルブ296の上流
側の溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ296
の下流側の溶液注入チューブ290とを連通させるとと
もに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チュー
ブ292と、切り換えバルブ296の下流側の溶液排出
チューブ292とを連通させる第一の位置に位置させ
る。
【0756】さらに、コントロールユニット300は、
第1の溶液排出バルブ駆動手段305aに閉鎖信号を出
力して、第1の溶液排出バルブ293aを閉じさせると
ともに、第2の溶液排出バルブ駆動手段305bに開放
信号を出力して、第2の溶液排出バルブ293bを開放
させる。これは、放射性標識物質が含まれていないハイ
ブリダイゼーションバッファを、放射性標識物質濃度の
高い溶液と分別して、放射性標識物質濃度の低い溶液を
回収する第2の溶液回収タンク294bに回収するため
である。
【0757】次いで、コントロールユニット300は、
ポンプ298に駆動信号を出力して、第2の溶液ボトル
277b内に収容されているハイブリダイゼーションバ
ッファを、第2の溶液注入チューブ281bを介して、
溶液注入チューブ290内に注入させる。
【0758】溶液注入チューブ290に注入されたハイ
ブリダイゼーションバッファは、溶液注入チューブ29
0から分岐した第1の溶液供給流路290aと第2の溶
液供給流路(図示せず)に供給される。
【0759】第1の溶液供給流路290a内に供給され
たハイブリダイゼーションバッファは、貫通孔284a
a、284ba、284ca、284da、284ea
内に流入する。
【0760】ここに、下方ハウジング部278の頂板に
立設された枠部材286a、286b、286c、28
6d、286e、286f、286g、286h、28
6i、286jの側壁上端部および仕切壁285a、2
85b、285c、285d、285e、285f、2
85g、285h、285i、285jの上端部に形成
されたシール部材287a、287b、287c、28
7d、287e、287f、287g、287h、28
7i、287jによって、下方ハウジング部278の頂
板に形成された貫通孔284aa、284ab、284
ba、284bb、284ca、284cb、284d
a、284db、284ea、284eb、284f
a、284fb、284ga、284gb、284h
a、284hb、284ia、284ib、284j
a、284jbと、生化学解析用ユニットキャリア6に
形成された貫通孔7の間がシールされているから、ハイ
ブリダイゼーションバッファは、貫通孔284aa、2
84ba、284ca、284da、284eaから、
それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている対応する生化学解析用ユニット1の基板2に形
成された多数の吸着性領域4のうち、貫通孔284a
a、284ba、284ca、284da、284ea
に対向している1/2の吸着性領域4を横切って、生化
学解析用ユニット収容部材280に形成された5つの溶
液循環用凹部280b内に供給される。
【0761】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入したハイブリ
ダイゼーションバッファは、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされている生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、残りの1
/2の吸着性領域4を横切って、下方ハウジング部27
8の頂板に形成された貫通孔284ab、284bb、
284cb、284db、284eb内に流入する。
【0762】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284ab、284bb、284cb、284
db、284eb内に流入したハイブリダイゼーション
バッファは、第1の溶液排出流路291a内に流入す
る。
【0763】これに対して、第2の溶液供給流路(図示
せず)内に供給されたハイブリダイゼーションバッファ
は、貫通孔284fa、284ga、284ha、28
4ia、284jaに流入し、さらに、貫通孔284f
a、284ga、284ha、284ia、284ja
から、それぞれ、生化学解析用ユニットキャリア6にセ
ットされている対応する生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された多数の吸着性領域4のうち、貫通孔28
4fa、284ga、284ha、284ia、284
jaに対向している1/2の吸着性領域4を横切って、
生化学解析用ユニット収容部材280に形成された5つ
の溶液循環用凹部280b内に供給される。
【0764】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入したハイブリ
ダイゼーションバッファは、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットされている生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、残りの1
/2の吸着性領域4を横切って、下方ハウジング部27
8の頂板に形成された貫通孔284fb、284gb、
284hb、284ib、284jb内に流入する。
【0765】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284fb、284gb、284hb、284
ib、284jb内に流入したハイブリダイゼーション
バッファは、第2の溶液排出流路(図示せず)内に流入
する。
【0766】第1の溶液排出流路291a内に流入した
ハイブリダイゼーションバッファおよび第2の溶液排出
流路(図示せず)内に流入したハイブリダイゼーション
バッファは、溶液排出チューブ292に流入する。
【0767】ハイブリダイゼーションバッファが、溶液
排出チューブ292に流入すると、ハイブリダイゼーシ
ョン反応装置270のコントロールユニット300は、
ポンプ298の駆動時間に基づいて、ハイブリダイゼー
ションバッファが、切り換えバルブ296に到達するタ
イミングで、切り換えバルブ駆動手段304に、第2の
駆動信号を出力し、切り換えバルブ296を、切り換え
バルブ296の上流側の溶液排出チューブ292と、切
り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ290
とを連通させるとともに、切り換えバルブ296の上流
側の溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ296
の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させる第二
の位置に位置させる。
【0768】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292、切り換えバルブ296の下
流側の溶液注入チューブ290、第1の溶液供給流路2
90a、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284aa、284ba、284ca、284d
a、284ea、生化学解析用ユニット収容部材280
の溶液循環用凹部280b、下方ハウジング部278の
頂板に形成された貫通孔284ab、284bb、28
4cb、284db、284ebおよび第1の溶液排出
流路291aによって、溶液循環流路が形成されるとと
もに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チュー
ブ292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チ
ューブ290、第2の溶液供給流路290b、下方ハウ
ジング部278の頂板に形成された貫通孔284fa、
284ga、284ha、284ia、284ja、生
化学解析用ユニット収容部材280の溶液循環用凹部2
80b、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jbおよび第2の溶液排出流路291bによ
って、溶液循環流路が形成され、ハイブリダイゼーショ
ンバッファは、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トされた10枚の生化学解析用ユニット1に形成されて
いる多数の吸着性領域4を横切って、溶液循環流路内を
循環する。
【0769】このように、本実施態様によれば、ハイブ
リダイゼーションバッファは、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされた生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4を横切って、循環されるから、プレハイ
ブリダイゼーションの効率を大幅に向上させることが可
能になる。
【0770】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット300は、第2のバルブ駆動手段303bに、第
2の駆動信号を出力して、第2の溶液注入チューブ28
1bに設けられた第2のバルブ295bを、溶液注入チ
ューブ290と、大気とを連通させる第二の位置に位置
させ、さらに、切り換えバルブ駆動手段304に、第1
の駆動信号を出力して、切り換えバルブ296を、切り
換えバルブ296の上流側の溶液注入チューブ290
と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ
290とを連通させるとともに、切り換えバルブ296
の上流側の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させ
る第一の位置に位置させる。
【0771】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ296の
下流側の溶液注入チューブ290との連通が断たれ、そ
の一方で、溶液排出チューブ292と、第2の溶液排出
チューブ292bとが連通されて、第2の溶液ボトル2
77bから、第2の溶液注入チューブ281b内に供給
されたハイブリダイゼーションバッファは、すべて、溶
液注入チューブ290、第1の溶液供給流路290a、
下方ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔28
4aa、284ba、284ca、284da、284
ea、生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域
4、生化学解析用ユニット収容部材280に形成された
溶液循環用凹部280b、生化学解析用ユニット1に形
成された吸着性領域4、下方ハウジング部278の頂板
に形成された貫通孔284ab、284bb、284c
b、284db、284eb、第1の溶液排出流路29
1a、溶液排出チューブ292および第2の溶液排出チ
ューブ292bを通って、あるいは、溶液注入チューブ
290、第2の溶液供給流路(図示せず)、下方ハウジ
ング部278の頂板に形成された貫通孔284fa、2
84ga、284ha、284ia、284ja、生化
学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4、生化学
解析用ユニット収容部材280に形成された溶液循環用
凹部280b、生化学解析用ユニット1に形成された吸
着性領域4、下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284fb、284gb、284hb、284
ib、284jb、第2の溶液排出流路(図示せず)、
溶液排出チューブ292および第2の溶液排出チューブ
292bを通って、第2の溶液回収タンク294b内に
回収される。
【0772】こうして、第2の溶液ボトル277bか
ら、第2の溶液注入チューブ281b内に供給されたハ
イブリダイゼーションバッファが、すべて、第2の溶液
回収タンク294b内に回収されると、ハイブリダイゼ
ーション反応装置270のコントロールユニット300
は、ポンプ298に駆動停止信号を出力して、ポンプ2
98の駆動を停止させ、次いで、第2のバルブ駆動手段
303bに第3の駆動信号を出力して、第2の溶液注入
チューブ281bに設けられた第2のバルブ295b
を、第2の溶液ボトル277bおよび大気と、溶液注入
チューブ290との連通を遮断させる第三の位置に位置
させるとともに、第2の溶液排出バルブ駆動手段305
bに閉鎖信号を出力して、第2の溶液排出バルブ293
bを閉鎖させ、プレハイブリダイゼーションを完了させ
る。
【0773】プレハイブリダイゼーションが完了する
と、ハイブリダイゼーション反応装置270のコントロ
ールユニット300は、プレハイブリダイゼーション完
了信号を、生化学解析システムのコントロールユニット
45に出力する。
【0774】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300から、プレハイブリダイゼ
ーション完了信号を受けると、生化学解析システムのコ
ントロールユニット45は、表示パネル51に、プレハ
イブリダイゼーションが完了した旨のメッセージを表示
するとともに、ハイブリダイゼーション反応装置270
のコントロールユニット300に、ハイブリダイゼーシ
ョン開始信号を出力する。
【0775】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300は、生化学解析システムの
コントロールユニット45から、ハイブリダイゼーショ
ン開始信号を受けると、第3のバルブ駆動手段303c
に第1の駆動信号を出力して、第3の溶液注入チューブ
281cに設けられた第3のバルブ295cを、第3の
溶液ボトル277cと溶液注入チューブ290とを連通
させる第一の位置に位置させるとともに、切り換えバル
ブ駆動手段304に、第2の駆動信号を出力して、切り
換えバルブ296を、切り換えバルブ296の上流側の
溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ296の下
流側の溶液注入チューブ290とを連通させるととも
に、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ
292と、切り換えバルブ296の下流側の溶液排出チ
ューブ292とを連通させる第一の位置に位置させる。
【0776】さらに、コントロールユニット300は、
第1の溶液排出バルブ駆動手段305aに開放信号を出
力して、第1の溶液排出バルブ293aを開放させると
ともに、第2の溶液排出バルブ駆動手段305bに閉鎖
信号を出力して、第2の溶液排出バルブ293bを閉じ
させる。これは、放射性標識物質の濃度が高いハイブリ
ダイゼーションバッファとプローブ溶液との混合溶液
を、放射性標識物質濃度の低い溶液と分別して、放射性
標識物質濃度の高い溶液を回収する第1の溶液回収タン
ク294aに回収するためである。
【0777】次いで、コントロールユニット300は、
ポンプ298に駆動信号を出力して、第3の溶液ボトル
277c内に収容されているハイブリダイゼーションバ
ッファとプローブ溶液との混合溶液を、第3の溶液注入
チューブ281cを介して、溶液注入チューブ290内
に注入させる。
【0778】溶液注入チューブ290に注入されたハイ
ブリダイゼーションバッファとプローブ溶液との混合溶
液は、溶液注入チューブ290から分岐した第1の溶液
供給流路290aと第2の溶液供給流路(図示せず)に
供給される。
【0779】第1の溶液供給流路290a内に供給され
たハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液との
混合溶液は、貫通孔284aa、284ba、284c
a、284da、284ea内に流入する。
【0780】ここに、下方ハウジング部278の頂板に
立設された枠部材286a、286b、286c、28
6d、286e、286f、286g、286h、28
6i、286jの側壁上端部および仕切壁285a、2
85b、285c、285d、285e、285f、2
85g、285h、285i、285jの上端部に形成
されたシール部材287a、287b、287c、28
7d、287e、287f、287g、287h、28
7i、287jによって、下方ハウジング部278の頂
板に形成された貫通孔284aa、284ab、284
ba、284bb、284ca、284cb、284d
a、284db、284ea、284eb、284f
a、284fb、284ga、284gb、284h
a、284hb、284ia、284ib、284j
a、284jbと、生化学解析用ユニットキャリア6に
形成された貫通孔7の間がシールされているから、ハイ
ブリダイゼーションバッファとプローブ溶液との混合溶
液は、貫通孔284aa、284ba、284ca、2
84da、284eaから、それぞれ、生化学解析用ユ
ニットキャリア6にセットされている対応する生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域
4のうち、貫通孔284aa、284ba、284c
a、284da、284eaに対向している1/2の吸
着性領域4を横切って、生化学解析用ユニット収容部材
280に形成された5つの溶液循環用凹部280b内に
供給される。
【0781】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている5枚の生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に含まれたcDNAなどの特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来
の物質、蛍光物質によって標識された生体由来の物質お
よび化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質
が、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0782】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入したハイブリ
ダイゼーションバッファとプローブ溶液との混合溶液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の
吸着性領域4のうち、残りの1/2の吸着性領域4を横
切って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284ab、284bb、284cb、284d
b、284eb内に流入する。
【0783】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284ab、284bb、284cb、284
db、284eb内に流入したハイブリダイゼーション
バッファとプローブ溶液との混合溶液は、第1の溶液排
出流路291a内に流入する。
【0784】これに対して、第2の溶液供給流路(図示
せず)内に供給されたハイブリダイゼーションバッファ
とプローブ溶液との混合溶液は、貫通孔284fa、2
84ga、284ha、284ia、284jaに流入
し、さらに、貫通孔284fa、284ga、284h
a、284ia、284jaから、それぞれ、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされている対応する生
化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着
性領域4のうち、貫通孔284fa、284ga、28
4ha、284ia、284jaに対向している1/2
の吸着性領域4を横切って、生化学解析用ユニット収容
部材280に形成された5つの溶液循環用凹部280b
内に供給される。
【0785】その結果、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている5枚の生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に含まれたcDNAなどの特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来
の物質、蛍光物質によって標識された生体由来の物質お
よび化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質
が、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0786】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入したハイブリ
ダイゼーションバッファとプローブ溶液との混合溶液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の
吸着性領域4のうち、残りの1/2の吸着性領域4を横
切って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jb内に流入する。
【0787】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284fb、284gb、284hb、284
ib、284jb内に流入したハイブリダイゼーション
バッファとプローブ溶液との混合溶液は、第2の溶液排
出流路(図示せず)内に流入する。
【0788】第1の溶液排出流路291a内に流入した
ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液との混
合溶液および第2の溶液排出流路(図示せず)内に流入
したハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液と
の混合溶液は、溶液排出チューブ292に流入する。
【0789】ハイブリダイゼーションバッファとプロー
ブ溶液との混合溶液が、溶液排出チューブ292に流入
すると、ハイブリダイゼーション反応装置270のコン
トロールユニット300は、ポンプ298の駆動時間に
基づいて、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ
溶液との混合溶液が、切り換えバルブ296に到達する
タイミングで、切り換えバルブ駆動手段304に、第2
の駆動信号を出力し、切り換えバルブ296を、切り換
えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ292と、
切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ29
0とを連通させるとともに、切り換えバルブ296の上
流側の溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ29
6の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させる第
二の位置に位置させる。
【0790】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292、切り換えバルブ296の下
流側の溶液注入チューブ290、第1の溶液供給流路2
90a、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284aa、284ba、284ca、284d
a、284ea、生化学解析用ユニット収容部材280
の溶液循環用凹部280b、下方ハウジング部278の
頂板に形成された貫通孔284ab、284bb、28
4cb、284db、284ebおよび第1の溶液排出
流路291aによって、溶液循環流路が形成されるとと
もに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チュー
ブ292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チ
ューブ290、第2の溶液供給流路290b、下方ハウ
ジング部278の頂板に形成された貫通孔284fa、
284ga、284ha、284ia、284ja、生
化学解析用ユニット収容部材280の溶液循環用凹部2
80b、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jbおよび第2の溶液排出流路291bによ
って、溶液循環流路が形成され、ハイブリダイゼーショ
ンバッファとプローブ溶液との混合溶液は、生化学解析
用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化学解
析用ユニット1に形成されている多数の吸着性領域4を
横切って、溶液循環流路内を循環する。
【0791】このように、本実施態様によれば、ハイブ
リダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液
が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横切
って、強制的に循環されるから、ハイブリダイゼーショ
ンバッファとプローブ溶液の混合溶液に含まれている生
体由来の物質を、単に、対流あるいは拡散によって移動
させ、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれ
ている特異的結合物質とハイブリダイズさせる場合に比
して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4内におけ
る生体由来の物質の移動速度を大幅に増大させることが
でき、したがって、ハイブリダイゼーション反応の反応
速度を大幅に向上させることが可能になり、さらには、
生体由来の物質が、吸着性領域4の深い部分に含まれて
いる特異的結合物質と出会う確率を大幅に増大させるこ
とができ、したがって、所望のように、生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4に固定された特異的結合
物質に、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶
液の混合溶液に含まれている生体由来の物質をハイブリ
ダイズさせることが可能になる。
【0792】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット300は、第3のバルブ駆動手段303cに、第
3の駆動信号を出力して、第3の溶液注入チューブ28
1cに設けられた第3のバルブ295cを、溶液注入チ
ューブ290と、大気とを連通させる第二の位置に位置
させ、さらに、切り換えバルブ駆動手段304に、第1
の駆動信号を出力して、切り換えバルブ296を、切り
換えバルブ296の上流側の溶液注入チューブ290
と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ
290とを連通させるとともに、切り換えバルブ296
の上流側の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させ
る第一の位置に位置させる。
【0793】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ296の
下流側の溶液注入チューブ290との連通が断たれ、そ
の一方で、溶液排出チューブ292と、第1の溶液排出
チューブ292aとが連通されて、第3の溶液ボトル2
77cから、第3の溶液注入チューブ281c内に供給
されたハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液
の混合溶液はすべて、溶液注入チューブ290、第1の
溶液供給流路290a、下方ハウジング部278の頂板
に形成された貫通孔284aa、284ba、284c
a、284da、284ea、生化学解析用ユニット1
に形成された吸着性領域4、生化学解析用ユニット収容
部材280に形成された溶液循環用凹部280b、生化
学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4、下方ハ
ウジング部278の頂板に形成された貫通孔284a
b、284bb、284cb、284db、284e
b、第1の溶液排出流路291a、溶液排出チューブ2
92および第1の溶液排出チューブ292aを通って、
あるいは、溶液注入チューブ290、第2の溶液供給流
路(図示せず)、下方ハウジング部278の頂板に形成
された貫通孔284fa、284ga、284ha、2
84ia、284ja、生化学解析用ユニット1に形成
された吸着性領域4、生化学解析用ユニット収容部材2
80に形成された溶液循環用凹部280b、生化学解析
用ユニット1に形成された吸着性領域4、下方ハウジン
グ部278の頂板に形成された貫通孔284fb、28
4gb、284hb、284ib、284jb、第2の
溶液排出流路(図示せず)、溶液排出チューブ292お
よび第1の溶液排出チューブ292aを通って、第1の
溶液回収タンク294a内に回収される。
【0794】こうして、第3の溶液ボトル277cか
ら、第3の溶液注入チューブ281c内に供給されたハ
イブリダイゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶
液が、すべて、第1の溶液回収タンク294a内に回収
されると、ハイブリダイゼーション反応装置270のコ
ントロールユニット300は、ポンプ298に駆動停止
信号を出力して、ポンプ298の駆動を停止させ、次い
で、第3のバルブ駆動手段303cに第3の駆動信号を
出力して、第3の溶液注入チューブ281cに設けられ
た第3のバルブ295cを、第3の溶液ボトル277c
および大気と、溶液注入チューブ290との連通を遮断
させる第三の位置に位置させるとともに、第1の溶液排
出バルブ駆動手段305aに閉鎖信号を出力して、第1
の溶液排出バルブ293aを閉鎖させ、ハイブリダイゼ
ーションを完了させる。
【0795】ハイブリダイゼーションが完了すると、ハ
イブリダイゼーション反応装置270のコントロールユ
ニット300は、ハイブリダイゼーション完了信号を、
生化学解析システムのコントロールユニット45に出力
する。
【0796】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300から、ハイブリダイゼーシ
ョン完了信号を受けると、生化学解析システムのコント
ロールユニット45は、表示パネル51に、ハイブリダ
イゼーションが完了した旨のメッセージを表示するとと
もに、ハイブリダイゼーション反応装置270のコント
ロールユニット300に、洗浄操作開始信号を出力す
る。
【0797】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300は、生化学解析システムの
コントロールユニット45から、洗浄操作開始信号を受
けると、第4のバルブ駆動手段303dに第1の駆動信
号を出力して、第4の溶液注入チューブ281dに設け
られた第4のバルブ295dを、第4の溶液ボトル27
7dと溶液注入チューブ290とを連通させる第一の位
置に位置させるとともに、切り換えバルブ駆動手段30
4に、第2の駆動信号を出力して、切り換えバルブ29
6を、切り換えバルブ296の上流側の溶液注入チュー
ブ290と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入
チューブ290とを連通させるとともに、切り換えバル
ブ296の上流側の溶液排出チューブ292と、切り換
えバルブ296の下流側の溶液排出チューブ292とを
連通させる第一の位置に位置させる。
【0798】さらに、コントロールユニット300は、
第1の溶液排出バルブ駆動手段305aに開放信号を出
力して、第1の溶液排出バルブ293aを開放させると
ともに、第2の溶液排出バルブ駆動手段305bに閉鎖
信号を出力して、第2の溶液排出バルブ293bを閉じ
させる。これは、放射性標識物質の濃度が高い洗浄溶液
を、放射性標識物質濃度の低い溶液と分別して、放射性
標識物質濃度の高い溶液を回収する第1の溶液回収タン
ク294aに回収するためである。
【0799】次いで、コントロールユニット300は、
ポンプ298に駆動信号を出力して、第4の溶液ボトル
277d内に収容されている洗浄溶液を、第4の溶液注
入チューブ281dを介して、溶液注入チューブ290
内に注入させる。
【0800】溶液注入チューブ290に注入された洗浄
溶液は、溶液注入チューブ290から分岐した第1の溶
液供給流路290aと第2の溶液供給流路(図示せず)
に供給される。
【0801】第1の溶液供給流路290a内に供給され
た洗浄溶液は、貫通孔284aa、284ba、284
ca、284da、284ea内に流入する。
【0802】ここに、下方ハウジング部278の頂板に
立設された枠部材286a、286b、286c、28
6d、286e、286f、286g、286h、28
6i、286jの側壁上端部および仕切壁285a、2
85b、285c、285d、285e、285f、2
85g、285h、285i、285jの上端部に形成
されたシール部材287a、287b、287c、28
7d、287e、287f、287g、287h、28
7i、287jによって、下方ハウジング部278の頂
板に形成された貫通孔284aa、284ab、284
ba、284bb、284ca、284cb、284d
a、284db、284ea、284eb、284f
a、284fb、284ga、284gb、284h
a、284hb、284ia、284ib、284j
a、284jbと、生化学解析用ユニットキャリア6に
形成された貫通孔7の間がシールされているから、洗浄
溶液は、貫通孔284aa、284ba、284ca、
284da、284eaから、それぞれ、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている対応する生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4のうち、貫通孔284aa、284ba、284c
a、284da、284eaに対向している1/2の吸
着性領域4を横切って、生化学解析用ユニット収容部材
280に形成された5つの溶液循環用凹部280b内に
供給される。
【0803】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入した洗浄溶液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の
吸着性領域4のうち、残りの1/2の吸着性領域4を横
切って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284ab、284bb、284cb、284d
b、284eb内に流入する。
【0804】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284ab、284bb、284cb、284
db、284eb内に流入した洗浄溶液は、第1の溶液
排出流路291a内に流入する。
【0805】これに対して、第2の溶液供給流路(図示
せず)内に供給された洗浄溶液は、貫通孔284fa、
284ga、284ha、284ia、284jaに流
入し、さらに、貫通孔284fa、284ga、284
ha、284ia、284jaから、それぞれ、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされている対応する
生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸
着性領域4のうち、貫通孔284fa、284ga、2
84ha、284ia、284jaに対向している1/
2の吸着性領域4を横切って、生化学解析用ユニット収
容部材280に形成された5つの溶液循環用凹部280
b内に供給される。
【0806】生化学解析用ユニット収容部材280に形
成された溶液循環用凹部280b内に流入した前処理液
は、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の
吸着性領域4のうち、残りの1/2の吸着性領域4を横
切って、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jb内に流入する。
【0807】下方ハウジング部278の頂板に形成され
た貫通孔284fb、284gb、284hb、284
ib、284jb内に流入した洗浄溶液は、第2の溶液
排出流路(図示せず)内に流入する。
【0808】第1の溶液排出流路291a内に流入した
洗浄溶液および第2の溶液排出流路(図示せず)内に流
入した洗浄溶液は、溶液排出チューブ292に流入す
る。
【0809】洗浄溶液が、溶液排出チューブ292に流
入すると、ハイブリダイゼーション反応装置270のコ
ントロールユニット300は、ポンプ298の駆動時間
に基づいて、洗浄溶液が、切り換えバルブ296に到達
するタイミングで、切り換えバルブ駆動手段304に、
第2の駆動信号を出力し、切り換えバルブ296を、切
り換えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ292
と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ
290とを連通させるとともに、切り換えバルブ296
の上流側の溶液注入チューブ290と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させ
る第二の位置に位置させる。
【0810】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292、切り換えバルブ296の下
流側の溶液注入チューブ290、第1の溶液供給流路2
90a、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284aa、284ba、284ca、284d
a、284ea、生化学解析用ユニット収容部材280
の溶液循環用凹部280b、下方ハウジング部278の
頂板に形成された貫通孔284ab、284bb、28
4cb、284db、284ebおよび第1の溶液排出
流路291aによって、溶液循環流路が形成されるとと
もに、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チュー
ブ292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チ
ューブ290、第2の溶液供給流路290b、下方ハウ
ジング部278の頂板に形成された貫通孔284fa、
284ga、284ha、284ia、284ja、生
化学解析用ユニット収容部材280の溶液循環用凹部2
80b、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫
通孔284fb、284gb、284hb、284i
b、284jbおよび第2の溶液排出流路291bによ
って、溶液循環流路が形成され、洗浄溶液は、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化学
解析用ユニット1に形成されている多数の吸着性領域4
を横切って、溶液循環流路内を循環する。
【0811】このように、本実施態様によれば、洗浄溶
液が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされて
いる生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を横
切って、強制的に循環されるから、ハイブリダイゼーシ
ョンの工程で、特異的結合物質にハイブリダイズされる
べきでない生体由来の物質が、生化学解析用ユニット1
の吸着性領域4に結合されていても、特異的結合物質に
ハイブリダイズされるべきではない生体由来の物質を、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から、効果的に
剥離させて、除去することができ、洗浄効率を大幅に向
上させることが可能になる。
【0812】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット300は、第4のバルブ駆動手段303dに、第
3の駆動信号を出力して、第4の溶液注入チューブ28
1dに設けられた第4のバルブ295dを、溶液注入チ
ューブ290と、大気とを連通させる第二の位置に位置
させ、さらに、切り換えバルブ駆動手段304に、第1
の駆動信号を出力して、切り換えバルブ296を、切り
換えバルブ296の上流側の溶液注入チューブ290
と、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ
290とを連通させるとともに、切り換えバルブ296
の上流側の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ
296の下流側の溶液排出チューブ292とを連通させ
る第一の位置に位置させる。
【0813】その結果、切り換えバルブ296の上流側
の溶液排出チューブ292と、切り換えバルブ296の
下流側の溶液注入チューブ290との連通が断たれ、そ
の一方で、溶液排出チューブ292と、第1の溶液排出
チューブ292aとが連通されて、第4の溶液ボトル2
77dから、第4の溶液注入チューブ281d内に供給
された洗浄溶液は、すべて、溶液注入チューブ290、
第1の溶液供給流路290a、下方ハウジング部278
の頂板に形成された貫通孔284aa、284ba、2
84ca、284da、284ea、生化学解析用ユニ
ット1に形成された吸着性領域4、生化学解析用ユニッ
ト収容部材280に形成された溶液循環用凹部280
b、生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域
4、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔
284ab、284bb、284cb、284db、2
84eb、第1の溶液排出流路291a、溶液排出チュ
ーブ292および第1の溶液排出チューブ292aを通
って、あるいは、溶液注入チューブ290、第2の溶液
供給流路(図示せず)、下方ハウジング部278の頂板
に形成された貫通孔284fa、284ga、284h
a、284ia、284ja、生化学解析用ユニット1
に形成された吸着性領域4、生化学解析用ユニット収容
部材280に形成された溶液循環用凹部280b、生化
学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4、下方ハ
ウジング部278の頂板に形成された貫通孔284f
b、284gb、284hb、284ib、284j
b、第2の溶液排出流路(図示せず)、溶液排出チュー
ブ292および第1の溶液排出チューブ292aを通っ
て、第1の溶液回収タンク294a内に回収される。
【0814】こうして、第4の溶液ボトル277dか
ら、第4の溶液注入チューブ281d内に供給された洗
浄溶液が、すべて、第1の溶液回収タンク294a内に
回収されると、ハイブリダイゼーション反応装置270
のコントロールユニット300は、ポンプ298に駆動
停止信号を出力して、ポンプ298の駆動を停止させ、
次いで、第4のバルブ駆動手段303dに第4の駆動信
号を出力して、第4の溶液注入チューブ281dに設け
られた第4のバルブ295dを、第4の溶液ボトル27
7dおよび大気と、溶液注入チューブ290との連通を
遮断させる第三の位置に位置させるとともに、第1の溶
液排出バルブ駆動手段305aに閉鎖信号を出力して、
第1の溶液排出バルブ293aを閉鎖させ、ハイブリダ
イゼーションを完了させる。
【0815】洗浄操作が完了すると、ハイブリダイゼー
ション反応装置270のコントロールユニット300
は、洗浄操作完了信号を、生化学解析システムのコント
ロールユニット45に出力する。
【0816】ハイブリダイゼーション反応装置270の
コントロールユニット300から、洗浄操作完了信号を
受けると、生化学解析システムのコントロールユニット
45は、表示パネル51に、洗浄操作が完了した旨のメ
ッセージを表示する。
【0817】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に、標識物
質である放射性標識物質の放射線データ、蛍光色素など
の蛍光物質の蛍光データおよび化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質の化学発
光データが記録される。
【0818】生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4に記録された蛍光データは、前記実施態様と全く同
様にして、第2のスキャナ装置38によって読み取られ
て、生化学解析用データが生成される。
【0819】これに対して、生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に記録された放射性標識物質の放射
線データは、前記実施態様と全く同様にして、蓄積性蛍
光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に転写
され、蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層
領域92に転写された放射線データは、前記実施態様と
全く同様にして、第1のスキャナ装置37によって読み
取られて、生化学解析用データが生成される。
【0820】一方、生化学解析用ユニット1の多数の吸
着性領域4に記録された化学発光データは、前記実施態
様と全く同様にして、データ読み取り装置39によって
読み取られて、生化学解析用データが生成される。
【0821】本実施態様によれば、ハイブリダイゼーシ
ョンバッファとプローブ溶液の混合溶液が、切り換えバ
ルブ296の上流側の溶液排出チューブ292、切り換
えバルブ296の下流側の溶液注入チューブ290、第
1の溶液供給流路290a、下方ハウジング部278の
頂板に形成された貫通孔284aa、284ba、28
4ca、284da、284ea、生化学解析用ユニッ
ト収容部材280の溶液循環用凹部280b、下方ハウ
ジング部278の頂板に形成された貫通孔284ab、
284bb、284cb、284db、284ebおよ
び第1の溶液排出流路291aによって形成された溶液
循環流路あるいは切り換えバルブ296の上流側の溶液
排出チューブ292、切り換えバルブ296の下流側の
溶液注入チューブ290、第2の溶液供給流路290
b、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫通孔
284fa、284ga、284ha、284ia、2
84ja、生化学解析用ユニット収容部材280の溶液
循環用凹部280b、下方ハウジング部278の頂板に
形成された貫通孔284fb、284gb、284h
b、284ib、284jbおよび第2の溶液排出流路
291bによって形成された溶液循環流路を、強制的に
循環され、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れている生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
を横切って、強制的に、循環されるから、ハイブリダイ
ゼーションバッファとプローブ溶液の混合溶液に含まれ
ている生体由来の物質を、単に、対流あるいは拡散によ
って移動させ、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
に含まれている特異的結合物質とハイブリダイズさせる
場合に比して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
内における生体由来の物質の移動速度を大幅に増大させ
ることができ、したがって、ハイブリダイゼーション反
応の反応速度を大幅に向上させることが可能になり、さ
らには、生体由来の物質が、吸着性領域4の深い部分に
含まれている特異的結合物質と出会う確率を大幅に増大
させることができ、したがって、所望のように、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定された特
異的結合物質に、ハイブリダイゼーションバッファとプ
ローブ溶液の混合溶液に含まれている生体由来の物質を
ハイブリダイズさせることが可能になる。
【0822】さらに、本実施態様によれば、洗浄溶液
が、切り換えバルブ296の上流側の溶液排出チューブ
292、切り換えバルブ296の下流側の溶液注入チュ
ーブ290、第1の溶液供給流路290a、下方ハウジ
ング部278の頂板に形成された貫通孔284aa、2
84ba、284ca、284da、284ea、生化
学解析用ユニット収容部材280の溶液循環用凹部28
0b、下方ハウジング部278の頂板に形成された貫通
孔284ab、284bb、284cb、284db、
284ebおよび第1の溶液排出流路291aによって
形成された溶液循環流路あるいは切り換えバルブ296
の上流側の溶液排出チューブ292、切り換えバルブ2
96の下流側の溶液注入チューブ290、第2の溶液供
給流路290b、下方ハウジング部278の頂板に形成
された貫通孔284fa、284ga、284ha、2
84ia、284ja、生化学解析用ユニット収容部材
280の溶液循環用凹部280b、下方ハウジング部2
78の頂板に形成された貫通孔284fb、284g
b、284hb、284ib、284jbおよび第2の
溶液排出流路291bによって形成された溶液循環流路
を、強制的に循環され、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4を横切って、強制的に、循環されるから、
ハイブリダイゼーションの工程で、特異的結合物質にハ
イブリダイズされるべきでない生体由来の物質が、生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4に結合されていて
も、特異的結合物質にハイブリダイズされるべきではな
い生体由来の物質を、生化学解析用ユニット1の吸着性
領域4から、効果的に剥離させて、除去することが可能
になり、洗浄効率を大幅に向上させることができる。
【0823】また、本実施態様によれば、前処理液、ハ
イブリダイゼーションバッファ、ハイブリダイゼーショ
ンバッファとプローブ溶液との混合溶液および洗浄溶液
を、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る10枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に供給する溶液供給流路ならびに生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされている10枚の生化学解析用
ユニット1の多数の吸着性領域4に供給された前処理
液、ハイブリダイゼーションバッファ、ハイブリダイゼ
ーションバッファとプローブ溶液との混合溶液および洗
浄溶液を、排出する溶液排出流路が、すべて、ハイブリ
ダイゼーション反応装置270のハウジング275内に
設けられ、可動部材である生化学解析用ユニット収容部
材280には、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トされるべき10枚の生化学解析用ユニット1に対応す
る凹部280aが形成されているだけであるので、配管
系を簡易化することができ、ハイブリダイゼーション反
応装置270のコストを大幅に低減させることが可能に
なるとともに、ハイブリダイゼーション反応装置270
の耐久性を大幅に向上させることが可能になる。
【0824】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0825】たとえば、図1ないし図28に示された実
施態様においては、生化学解析用ユニット1の吸着性領
域4に固定された特異的結合物質に、ジゴキシゲニンな
どのハプテンによって標識された生体由来の物質をハイ
ブリダイズさせ、さらに、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる酵素によって標識され
たジゴキシゲニンなどのハプテンに対する抗体を、生体
由来の物質を標識しているジゴキシゲニンなどのハプテ
ンに、抗原抗体反応によって、結合させて、生化学解析
用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学発光データ
を選択的に記録するように構成されているが、化学発光
基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標
識物質によって標識された生体由来の物質を、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定されている
特異的結合物質に、選択的に、ハイブリダイズさせて、
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学
発光データを記録するようにしてもよい。
【0826】さらに、図29ないし図37に示された実
施態様においては、生化学解析用ユニット1の吸着性領
域4に固定された特異的結合物質に、化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質に
よって標識された生体由来の物質を、生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4に固定されている特異的結
合物質に、選択的に、ハイブリダイズさせて、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、化学発光デー
タを記録するように構成されているが、生化学解析用ユ
ニット1の吸着性領域4に固定された特異的結合物質
に、ジゴキシゲニンなどのハプテンによって標識された
生体由来の物質をハイブリダイズさせ、さらに、化学発
光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる
酵素によって標識されたジゴキシゲニンなどのハプテン
に対する抗体を、生体由来の物質を標識しているジゴキ
シゲニンなどのハプテンに、抗原抗体反応によって、結
合させて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に、化学発光データを選択的に記録するようにしても
よい。
【0827】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定されている
cDNAなどの特異的結合物質に、蛍光物質によって標
識された生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズ
させて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
に、蛍光データを記録するように構成されているが、生
化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に固定され
ているcDNAなどの特異的結合物質に、ジゴキシゲニ
ンなどのハプテンによって標識された生体由来の物質
を、選択的に、ハイブリダイズさせ、さらに、蛍光基質
と接触させることによって、蛍光物質を生じさせる酵素
により標識されたハプテンに対する抗体を、抗原抗体反
応によって、生体由来の物質を標識しているハプテンに
結合させることによって、生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4に、蛍光データを記録することもでき
る。
【0828】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を、放射性標識
物質、蛍光色素などの蛍光物質および化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質に
よって、選択的に標識しているが、生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4を、放射性標識物質、蛍光色
素などの蛍光物質および化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質によって、選択
的に標識することは必ずしも必要でなく、放射性標識物
質、蛍光色素などの蛍光物質および化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質のう
ちの少なくとも1種の標識物質により、選択的に標識さ
れればよい。
【0829】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニットキャリア6は、10枚の生化学解析用ユニ
ット1をセット可能に構成され、それに対応して、蓄積
性蛍光体シートキャリア96にも、10枚の蓄積性蛍光
体シート90が固定されているが、生化学解析用ユニッ
トキャリア6が、10枚の生化学解析用ユニット1をセ
ット可能に構成されていることも、蓄積性蛍光体シート
キャリア96に、10枚の蓄積性蛍光体シート90が固
定されていることも必ずしも必要でなく、生化学解析用
ユニットキャリア6が、複数枚の生化学解析用ユニット
1をセット可能に構成され、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96が、生化学解析用ユニットキャリア6にセットさ
れるべき生化学解析用ユニット1と同じ枚数の蓄積性蛍
光体シート90を保持可能に構成されていればよく、生
化学解析用ユニットキャリア6にセットされるべき生化
学解析用ユニット1の枚数および蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に保持されるべき蓄積性蛍光体シート90の
枚数は、とくに限定されるものではない。
【0830】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニットキャリア6は、合計10枚の生化学解析
用ユニット1を、2列×5行のマトリックス状にセット
可能に構成され、それに対応して、蓄積性蛍光体シート
キャリア96にも、合計10枚の蓄積性蛍光体シート9
0が、2列×5行のマトリックス状に固定されている
が、生化学解析用ユニットキャリア6が、合計10枚の
生化学解析用ユニット1を、2列×5行のマトリックス
状にセット可能に構成されていることも、蓄積性蛍光体
シートキャリア96に、合計10枚の蓄積性蛍光体シー
ト90が、2列×5行のマトリックス状に固定されてい
ることも必ずしも必要でなく、たとえば、合計9枚の生
化学解析用ユニット1を、3列に、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセット、合計9枚の蓄積性蛍光体シート
90を、3列に、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固
定するなど、任意の配置で、生化学解析用ユニット1が
セット可能なように、生化学解析用ユニットキャリア6
を構成するとともに、任意の配置で、蓄積性蛍光体シー
ト90が固定されるように、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96を構成することができる。
【0831】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された2つの位置合わせ
用貫通孔5、5に、生化学解析用ユニットキャリア6の
生化学解析用ユニット1をセットすべき部分に形成され
た2つの位置合わせ用ピン8、8が挿通されるように、
生化学解析用ユニット1を、生化学解析用ユニットキャ
リア6にセットすることによって、生化学解析用ユニッ
ト1が、生化学解析用ユニットキャリア6の所定に位置
にセットされるように、位置合わせされているが、位置
合わせの方法は任意であり、生化学解析用ユニット1の
基板2に、2つの位置合わせ用貫通孔5、5を形成する
とともに、生化学解析用ユニットキャリア6の生化学解
析用ユニット1をセットすべき部分に、2つの位置合わ
せ用ピン8、8を立設することは必ずしも必要でない。
【0832】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2に、各生化学解析用ユニット
1に固有のバーコード5aが印刷されるとともに、蓄積
性蛍光体シート90の支持体91に、各蓄積性蛍光体シ
ート90に固有のバーコード95が印刷され、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされている生化学解析
用ユニット1の基板2に印刷されたバーコード5aが、
ハイブリダイゼーション反応装置35のバーコードリー
ダー89a、89b、89c、89d、89e、89
f、89g、89h、89i、89jあるいはハイブリ
ダイゼーション反応装置270のバーコードリーダー3
09a、309b、309c、309d、309e、3
09f、309g、309h、309i、309jによ
って読み取られて、バーコードデータが生成されるとと
もに、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されてい
る蓄積性蛍光体シート90の支持体91に印刷されたバ
ーコード95が、露光装置36のバーコードリーダー1
29a、129b、129c、129d、129e、1
29f、129g、129h、129i、129jによ
って読み取られて、バーコードデータが生成され、生化
学解析用ユニットキャリア6にセットされている生化学
解析用ユニット1のバーコードデータと、蓄積性蛍光体
シートキャリア96に固定されている蓄積性蛍光体シー
ト90のバーコードデータが比較されて、生化学解析用
ユニットキャリア6にセットされている生化学解析用ユ
ニット1のバーコードデータと、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定されている蓄積性蛍光体シート90の
バーコードデータが合致した場合にかぎって、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされている生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4に選択的に含まれている放
射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シートシートキャ
リア96に固定されている蓄積性蛍光体シート90の輝
尽性蛍光体層領域92に含まれている輝尽性蛍光体が露
光されるように構成されているが、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に、各生化学解析用ユニット1に固有のバ
ーコード5aを印刷するとともに、蓄積性蛍光体シート
90の支持体91に、各蓄積性蛍光体シート90に固有
のバーコード95を印刷して、生化学解析用ユニット1
と蓄積性蛍光体シート90との対応関係を検出すること
は必ずしも必要でなく、バーコード5a、95に代え
て、磁気記録層を、生化学解析用ユニット1の基板2お
よび蓄積性蛍光体シート90の支持体91に形成し、生
化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気記録層
に、各生化学解析用ユニット1に固有のIDデータを記
録するとともに、蓄積性蛍光体シート90の支持体91
に形成された磁気記録層に、各蓄積性蛍光体シート90
に固有のIDデータを記録し、磁気データを読み取っ
て、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされてい
る生化学解析用ユニット1のIDデータと、蓄積性蛍光
体シートキャリア96に固定されている蓄積性蛍光体シ
ート90のIDデータを比較し、生化学解析用ユニット
キャリア6にセットされている生化学解析用ユニット1
のIDデータと、蓄積性蛍光体シートキャリア96に固
定されている蓄積性蛍光体シート90のIDデータが合
致した場合にかぎって、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされている生化学解析用ユニット1の吸着性
領域4に選択的に含まれている放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シートシートキャリア96に固定され
ている蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域9
2に含まれている輝尽性蛍光体を露光するように、構成
することもできる。
【0833】さらに、前記実施態様においては、ハイブ
リダイゼーション反応装置35、270は、4つの溶液
ボトル57a、57b、57c、57d、277a、2
77b、277c、277dを備えているが、溶液ボト
ルの数は、必要に応じて、任意に決定することができ、
ハイブリダイゼーション反応装置35、270に、5以
上の溶液ボトルを設けても、3以下の溶液ボトルを設け
てもよい。
【0834】また、図1ないし図28に示された実施態
様においては、前処理液、ハイブリダイゼーションバッ
ファ、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液
との混合溶液および洗浄溶液が、生化学解析用ユニット
収容部材60に形成された貫通孔69a、69b、69
c、69d、69e、69f、69g、69h、69
i、69jから、下方ハウジング部58の頂板に形成さ
れた貫通孔64a、64b、64c、64d、64e、
64f、64g、64h、64i、64jに向けて、強
制的に流動され、前処理液、ハイブリダイゼーションバ
ッファ、ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶
液との混合溶液および洗浄溶液が、生化学解析用ユニッ
トキャリア6にセットされている生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4を横切って、強制的に流動されている
が、生化学解析用ユニットキャリア6に、貫通孔7を形
成し、下方ハウジング部58の頂板に、貫通孔64a、
64b、64c、64d、64e、64f、64g、6
4h、64i、64jを形成することなく、生化学解析
用ユニット収容部材60に形成された貫通孔69a、6
9b、69c、69d、69e、69f、69g、69
h、69i、69j内に、それぞれ、仕切り部材を設け
て、2つに仕切り、一方から、生化学解析用ユニットキ
ャリア6にセットされている生化学解析用ユニット1に
向けて、前処理液、ハイブリダイゼーションバッファ、
ハイブリダイゼーションバッファとプローブ溶液との混
合溶液あるいは洗浄溶液を供給し、他方から、生化学解
析用ユニット1の表面に接触した前処理液、ハイブリダ
イゼーションバッファ、ハイブリダイゼーションバッフ
ァとプローブ溶液との混合溶液あるいは洗浄溶液を排出
するように、構成することもできる。
【0835】さらに、前記実施態様においては、それぞ
れ、第1の溶液回収タンク72a、294aおよび第2
の溶液回収タンク72b、294bを設け、放射性標識
物質濃度の高い溶液を、第1の溶液回収タンク72a、
294a内に回収し、放射性標識物質濃度の低い溶液
を、第2の溶液回収タンク72b、294b内に回収す
るように構成されているが、3以上の溶液回収タンクを
設けて、放射性標識物質の濃度に応じて、溶液を回収す
るように構成することもでき、また、単一の溶液回収タ
ンク内に、溶液を回収するようにしてもよい。
【0836】また、前記実施態様においては、溶液を収
容する溶液ボトル57a、57b、57c、57d、2
77a、277b、277c、277dが、ハイブリダ
イゼーション反応装置35、270の上方ハウジング部
56、276の上面に、着脱可能に取り付けられてお
り、また、第1の溶液回収タンク72a、294aおよ
び第2の溶液回収タンク72b、294bが、ハイブリ
ダイゼーション反応装置35、270の下方ハウジング
部58、278の前方に配置されているが、溶液ボトル
57a、57b、57c、57d、277a、277
b、277c、277d、第1の溶液回収タンク72
a、294aおよび第2の溶液回収タンク72b、29
4bは、任意の位置に、任意の方法で設けることができ
る。
【0837】さらに、前記実施態様においては、10枚
の蓄積性蛍光体シート90を、磁石を用いて、蓄積性蛍
光体シートキャリア96の表面に固定するように構成さ
れているが、10枚の蓄積性蛍光体シート90を、磁石
を用いて、蓄積性蛍光体シートキャリア96の表面に固
定することは必ずしも必要でなく、10枚の蓄積性蛍光
体シート90を蓄積性蛍光体シートキャリア96の表面
に固定する方法は、任意に選択することができる。
【0838】また、前記実施態様においては、露光装置
36は、生化学解析用ユニットキャリア6と、蓄積性蛍
光体シートキャリア96のキャリア集積体あるいは生化
学解析用ユニットキャリア6を、搬送ベルト102か
ら、スタッカ103内に案内するシュート105を備え
ているが、シュート105を設けることは必ずしも必要
でなく、生化学解析用ユニットキャリア6と、蓄積性蛍
光体シートキャリア96のキャリア集積体あるいは生化
学解析用ユニットキャリア6を、搬送ベルト102か
ら、直接、スタッカ103内に案内するようにしてもよ
い。
【0839】さらに、前記実施態様においては、露光装
置36のスタッカ103は、上下動可能な昇降板106
を備え、生化学解析用ユニットキャリア6と、蓄積性蛍
光体シートキャリア96のキャリア集積体あるいは生化
学解析用ユニットキャリア6が、昇降板106の上面に
よって支持されており、キャリア剥離部104に、生化
学解析用ユニットキャリア6と、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96のキャリア集積体あるいは生化学解析用ユニ
ットキャリア6を排出するときは、昇降板106を、排
出すべき生化学解析用ユニットキャリア6と、蓄積性蛍
光体シートキャリア96のキャリア集積体あるいは生化
学解析用ユニットキャリア6が、キャリア取り出し用開
口部107に対向するように、昇降させ、キャリア排出
部材108によって、生化学解析用ユニットキャリア6
と、蓄積性蛍光体シートキャリア96のキャリア集積体
あるいは生化学解析用ユニットキャリア6を、キャリア
取り出し用開口部107を介して、キャリア剥離部10
4に排出するように構成されているが、スタッカ103
の最下部に、キャリア取り出し用開口部107を形成
し、最下のキャリア集積体あるいは生化学解析用ユニッ
ト1を、キャリア排出部材108によって、キャリア取
り出し用開口部107を介して、キャリア剥離部104
に排出するように構成して、昇降板106を省略するこ
ともできる。
【0840】また、前記実施態様においては、第1のス
キャナ装置37は、蓄積性蛍光体シートキャリア96に
固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90に対応
して、10台のスキャナ130a、130b、130
c、130d、130e、130f、130g、130
h、130i、130jを備え、各スキャナ130a、
130b、130c、130d、130e、130f、
130g、130h、130i、130jによって、1
枚の蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92
に記録された放射線データを読み取るように、構成され
ているが、第1のスキャナ装置37が、10台のスキャ
ナ130a、130b、130c、130d、130
e、130f、130g、130h、130i、130
jを備えていることは必ずしも必要でなく、5台のスキ
ャナを、基板131上に、1列に配置し、各スキャナに
よって、2枚の蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体
層領域92に記録された放射線データを読み取るよう
に、構成することもできるし、また、2台のスキャナ
を、基板131上に、1列に配置し、各スキャナによっ
て、5枚の蓄積性蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領
域92に記録された放射線データを読み取るように、構
成することもでき、第1のスキャナ装置37の基板13
1上に設けられるスキャナの数は任意に決定することが
できる。
【0841】さらに、前記実施態様においては、主走査
ステッピングモータ171および副走査パルスモータ1
72によって、10台のスキャナ130a、130b、
130c、130d、130e、130f、130g、
130h、130i、130jが固定された基板131
を、主走査方向および副走査方向に、間欠的に移動させ
て、レーザ光140によって、蓄積性蛍光体シートキャ
リア96に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート
90のすべての輝尽性蛍光体層領域92を走査するよう
に構成されているが、10台のスキャナ130a、13
0b、130c、130d、130e、130f、13
0g、130h、130i、130jが固定された基板
131を静止状態に保持し、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96がセットされたサンプルステージ133を、主走
査方向および副走査方向に、間欠的に移動させて、レー
ザ光140によって、蓄積性蛍光体シートキャリア96
に固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90のす
べての輝尽性蛍光体層領域92を走査するように構成す
ることもできる。
【0842】さらに、前記実施態様においては、第1の
スキャナ装置37のサンプルステージ133には、10
台のスキャナ130a、130b、130c、130
d、130e、130f、130g、130h、130
i、130jに対応して、10個の開口部132a、1
32b、132c、132d、132e、132f、1
32g、132h、132i、132jが形成されてい
るが、第1のスキャナ装置37のサンプルステージ13
3は、10台のスキャナ130a、130b、130
c、130d、130e、130f、130g、130
h、130i、130jに対応して、10個の開口部1
32a、132b、132c、132d、132e、1
32f、132g、132h、132i、132jを形
成することは必ずしも必要でなく、蓄積性蛍光体シート
キャリア96に固定された10枚の蓄積性蛍光体シート
90を、スキャナ130a、130b、130c、13
0d、130e、130f、130g、130h、13
0i、130jのレーザ励起光源141から発せられた
レーザ光140によって、直接、走査可能に構成されて
いれば、サンプルステージ133に、単一の開口部が設
けられていても、あるいは、蓄積性蛍光体シートキャリ
ア96に固定された10枚の蓄積性蛍光体シート90の
各列ごともしくは各行ごとに、1つないし複数の開口部
が設けられていてもよく、サンプルステージ133に形
成される開口部の数はとくに限定されるものではない。
【0843】また、前記実施態様においては、第2のス
キャナ装置38は、蓄積性蛍光体シートキャリア96に
固定されている10枚の蓄積性蛍光体シート90に対応
して、10台のスキャナ180a、180b、180
c、180d、180e、180f、180g、180
h、180i、180jを備え、各スキャナ180a、
180b、180c、180d、180e、180f、
180g、180h、180i、180jによって、1
枚の生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に記録され
た蛍光データを読み取って、生化学解析用データを生成
するように、構成されているが、第2のスキャナ装置3
8が、10台のスキャナ180a、180b、180
c、180d、180e、180f、180g、180
h、180i、180jを備えていることは必ずしも必
要でなく、5台のスキャナを、基板181上に、1列に
配置し、各スキャナによって、2枚の生化学解析用ユニ
ット1の吸着性領域4に記録された蛍光データを読み取
って、生化学解析用データを生成するように、構成する
こともできるし、また、2台のスキャナを、基板181
上に、1列に配置し、各スキャナによって、5枚の生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4に記録された蛍光デ
ータを読み取って、生化学解析用データを生成するよう
に構成することもでき、第2のスキャナ装置38の基板
181上に設けられるスキャナの数は任意に決定するこ
とができる。
【0844】さらに、前記実施態様においては、主走査
ステッピングモータ221および副走査パルスモータ2
22によって、生化学解析用ユニットキャリア6がセッ
トされたサンプルステージ183を、主走査方向および
副走査方向に、間欠的に移動させて、レーザ光190に
よって、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている10枚の生化学解析用ユニット1のすべての吸着
性領域4を走査するように構成されているが、生化学解
析用ユニットキャリア6がセットされたサンプルステー
ジ183を静止状態に保持し、10台のスキャナ180
a、180b、180c、180d、180e、180
f、180g、180h、180i、180jが固定さ
れた基板181を、主走査方向および副走査方向に、間
欠的に移動させて、レーザ光190によって、生化学解
析用ユニットキャリア6にセットされている10枚の生
化学解析用ユニット1のすべての吸着性領域4を走査す
るように構成することもできる。
【0845】また、前記実施態様においては、第2のス
キャナ装置38の各スキャナ180a、180b、18
0c、180d、180e、180f、180g、18
0h、180i、180jは、532nmの波長のレー
ザ光190を発するレーザ励起光源191を備えている
が、532nmの波長のレーザ光190を発するレーザ
励起光源191に加えて、あるいは、532nmの波長
のレーザ光190を発するレーザ励起光源191に代え
て、640nmの波長のレーザ光を発するレーザ励起光
源および/または473nmの波長のレーザ光を発する
レーザ励起光源を設け、532nmの波長のレーザ光1
90によって、最も効率的に励起されて、蛍光を発する
蛍光物質の蛍光データに加えて、あるいは、532nm
の波長のレーザ光190によって、最も効率的に励起さ
れて、蛍光を発する蛍光物質の蛍光データに代えて、6
40nmの波長のレーザ光によって、最も効率的に励起
されて、蛍光を発する蛍光物質の蛍光データおよび/ま
たは473nmの波長のレーザ光によって、最も効率的
に励起されて、蛍光を発する蛍光物質の蛍光データを読
み取って、生化学解析用データを生成可能に構成するこ
ともできる。
【0846】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析システムは、第1のスキャナ装置37と、第2のス
キャナ装置38を備え、第1のスキャナ装置37によっ
て、蓄積性蛍光体シートキャリア96にセットされてい
る10枚の蓄積性蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光
体層領域92に記録されている放射線データを読み取っ
て、生化学解析用データを生成し、第2のスキャナ装置
38によって、生化学解析用ユニットキャリア6にセッ
トされている10枚の生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に記録されている蛍光データを読み取っ
て、生化学解析用データを生成するように構成されてい
るが、第2のスキャナ装置38の各スキャナ180a、
180b、180c、180d、180e、180f、
180g、180h、180i、180jに、532n
mの波長のレーザ光190を発するレーザ励起光源19
1に加えて、あるいは、532nmの波長のレーザ光1
90を発するレーザ励起光源191に代えて、640n
mの波長のレーザ光を発するレーザ励起光源を設けると
ともに、蓄積性蛍光体シートキャリア96を反転させる
機構を設け、第2のスキャナ装置38のサンプルステー
ジ183上に、生化学解析用ユニットキャリア6をセッ
トして、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされ
ている10枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性
領域4に記録されている蛍光データを読み取って、生化
学解析用データを生成するとともに、第2のスキャナ装
置38のサンプルステージ183上に、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96を反転させて、セットし、蓄積性蛍光
体シートキャリア96に固定されている10枚の蓄積性
蛍光体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に記
録されている放射線データを読み取って、生化学解析用
データを生成するように構成して、第1のスキャナ装置
37を省略することもできる。
【0847】また、前記実施態様においては、生化学解
析システムは、データ読み取り装置39を備え、生化学
解析用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化
学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録された
化学発光データを、データ読み取り装置39の冷却CC
Dカメラ231a、231b、231c、231d、2
31e、231f、231g、231h、231i、2
31jによって、同時に読み取って、生化学解析用デー
タを生成しているが、ハイブリダイゼーション反応装置
35、270によって、生化学解析用ユニットキャリア
6にセットされた10枚の生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4に、化学発光データを記録した後に、
ハイブリダイゼーション反応装置35、270の第1の
溶液ボトル57a、277a、第2の溶液ボトル57
b、277b、第3の溶液ボトル57c、277cある
いは第4の溶液ボトル57dに、化学発光基質を含む溶
液を収容し、ハイブリダイゼーション反応装置35、2
70を用いて、化学発光基質を含む溶液を、生化学解析
用ユニットキャリア6にセットされた10枚の生化学解
析用ユニット1の吸着性領域4に供給し、露光装置36
によって、吸着性領域4から化学発光が放出されている
10枚の生化学解析用ユニット1がセットされた生化学
解析用ユニットキャリア6に、輝尽性蛍光体層領域92
が形成されている10枚の蓄積性蛍光体シート90が固
定された蓄積性蛍光体シートキャリア96を重ね合わせ
て、生化学解析用ユニットキャリア6にセットされた1
0枚の生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4か
ら放出される化学発光によって、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に固定された10枚の蓄積性蛍光体シート9
0の多数の輝尽性蛍光体層領域92を露光し、化学発光
の光エネルギーを蓄積させて、蓄積性蛍光体シートキャ
リア96に固定された10枚の蓄積性蛍光体シート90
の多数の輝尽性蛍光体層領域92に、化学発光データを
記録し、第1のスキャナ装置37を用いて、蓄積性蛍光
体シートキャリア96に固定された10枚の蓄積性蛍光
体シート90の多数の輝尽性蛍光体層領域92に記録さ
れた化学発光データを同時に読み取って、生化学解析用
データを生成することもできる。
【0848】さらに、前記実施態様においては、データ
読み取り装置39は、化学発光基質を含む溶液を収容し
た化学発光基質補給タンク253を備え、化学発光基質
を含む溶液を、暗箱232内の化学発光基質を含む溶液
250を収容した容器251内に供給するように構成さ
れているが、データ読み取り装置39が、化学発光基質
を含む溶液を収容した化学発光基質補給タンク253を
備え、化学発光基質を含む溶液を、暗箱232内の化学
発光基質を含む溶液250を収容した容器251内に供
給するように構成されていることは必ずしも必要でな
い。
【0849】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニットキャリア6に、2つの位置合わせ用貫通孔
6a、6aを形成するとともに、蓄積性蛍光体シートキ
ャリア96に、2つの位置合わせ用ピン96a、96a
を立設し、蓄積性蛍光体シートキャリア96に立設され
た2つの位置合わせ用ピン96a、96aが、生化学解
析用ユニットキャリア6に形成された2つの位置合わせ
用貫通孔6a、6aに挿通されるように、蓄積性蛍光体
シートキャリア96を、生化学解析用ユニットキャリア
6に重ね合わせて、生化学解析用ユニットキャリア6に
セットされている10枚の生化学解析用ユニット1が、
蓄積性蛍光体シートキャリア96に固定されている対応
する蓄積性蛍光体シート90に密着するように、位置合
わせされているが、位置合わせの方法は任意であり、生
化学解析用ユニットキャリア6に、2つの位置合わせ用
貫通孔6a、6aを形成するとともに、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96に、2つの位置合わせ用ピン96a、
96aを立設することは必ずしも必要でない。
【0850】さらに、前記実施態様においては、蓄積性
蛍光体シートキャリア96に、2つの位置合わせ用ピン
96a、96aを立設するとともに、第1のスキャナ装
置37のサンプルステージ133に、2つの位置合わせ
用貫通孔133a、133aを形成し、サンプルステー
ジ133に形成された2つの位置合わせ用貫通孔133
a、133aに、蓄積性蛍光体シートキャリア96に立
設された位置合わせ用ピン96a、96aが挿通される
ように、蓄積性蛍光体シートキャリア96を、サンプル
ステージ133上にセットすることによって、蓄積性蛍
光体シートキャリア96とサンプルステージ133の相
対的位置関係が、つねに一定になるように、蓄積性蛍光
体シートキャリア96が位置合わせされているが、蓄積
性蛍光体シートキャリア96に、2つの位置合わせ用ピ
ン96a、96aを立設するとともに、第1のスキャナ
装置37のサンプルステージ133に、2つの位置合わ
せ用貫通孔133a、133aを形成して、位置合わせ
をすることは必ずしも必要でなく、サンプルステージ1
33に、少なくとも2つの位置合わせ用ノッチを設け、
蓄積性蛍光体シートキャリア96が、少なくとも2つの
位置合わせ用ノッチに整列するように、蓄積性蛍光体シ
ートキャリア96をサンプルステージ133上にセット
するなど、他の方法によって、蓄積性蛍光体シートキャ
リア96の位置合わせをすることもできる。
【0851】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニットキャリア6に、2つの位置合わせ用貫通孔
6a、6aを形成するとともに、第2のスキャナ装置3
8のサンプルステージ183に、2つの位置合わせ用ピ
ン183a、183aを立設し、生化学解析用ユニット
キャリア6に形成された2つの位置合わせ用貫通孔6
a、6aに、第2のスキャナ装置38のサンプルステー
ジ183に立設された2つの位置合わせ用ピン183
a、183aが挿通されるように、生化学解析用ユニッ
トキャリア6を、サンプルステージ183上にセットす
ることによって、生化学解析用ユニットキャリア6とサ
ンプルステージ183の相対的位置関係が、つねに一定
になるように、生化学解析用ユニットキャリア6が位置
合わせされているが、生化学解析用ユニットキャリア6
に、2つの位置合わせ用貫通孔6a、6aを形成すると
ともに、第2のスキャナ装置38のサンプルステージ1
83に、2つの位置合わせ用ピン183a、183aを
立設して、位置合わせをすることは必ずしも必要でな
く、サンプルステージ183に、少なくとも2つの位置
合わせ用ノッチを設け、生化学解析用ユニットキャリア
6が、少なくとも2つの位置合わせ用ノッチに整列する
ように、生化学解析用ユニットキャリア6をサンプルス
テージ183上にセットするなど、他の方法によって、
生化学解析用ユニットキャリア6の位置合わせをするこ
ともできる。
【0852】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニットキャリア6に、2つの位置合わせ用貫通
孔6a、6aを形成するとともに、データ読み取り装置
39の支持部材252に、2つの位置合わせ用ピン25
2a、252aを立設し、生化学解析用ユニットキャリ
ア6に形成された2つの位置合わせ用貫通孔6a、6a
に、データ読み取り装置39の支持部材252に立設さ
れた2つの位置合わせ用ピン252a、252aが挿通
されるように、生化学解析用ユニットキャリア6を、デ
ータ読み取り装置39の支持部材252上にセットする
ことによって、生化学解析用ユニットキャリア6と支持
部材252の相対的位置関係が、つねに一定になるよう
に、生化学解析用ユニットキャリア6が位置合わせされ
ているが、生化学解析用ユニットキャリア6に、2つの
位置合わせ用貫通孔6a、6aを形成するとともに、デ
ータ読み取り装置39の支持部材252に、2つの位置
合わせ用ピン252a、252aを立設して、位置合わ
せをすることは必ずしも必要でなく、支持部材252
に、少なくとも2つの位置合わせ用ノッチを設け、生化
学解析用ユニットキャリア6が、少なくとも2つの位置
合わせ用ノッチに整列するように、生化学解析用ユニッ
トキャリア6を支持部材252上にセットするなど、他
の方法によって、生化学解析用ユニットキャリア6の位
置合わせをすることもできる。
【0853】また、前記実施態様においては、1920
0の約0.07平方ミリメートルのサイズを有する略円
形の吸着性領域4が、約5000個/平方センチメート
ルの密度で、規則的なパターンにしたがって、マトリッ
クス状に、生化学解析用ユニット1に形成されている
が、吸着性領域4を略円形に形成することは必ずしも必
要でなく、吸着性領域4を、任意の形状、たとえば、矩
形状に形成することもできる。
【0854】さらに、前記実施態様においては、192
00の約0.07平方ミリメートルのサイズを有する略
円形の吸着性領域4が、約5000個/平方センチメー
トルの密度で、規則的なパターンにしたがって、マトリ
ックス状に、生化学解析用ユニット1に形成されている
が、吸着性領域4の数およびサイズは、目的に応じて、
任意に選択をすることができ、好ましくは、10以上の
5平方ミリメートル未満のサイズを有する吸着性領域4
が、10個/平方センチメートル以上の密度で、生化学
解析用ユニット1に形成される。
【0855】また、前記実施態様においては、1920
0の約0.07平方ミリメートルのサイズを有する略円
形の吸着性領域4が、約5000個/平方センチメート
ルの密度で、規則的なパターンにしたがって、マトリッ
クス状に、生化学解析用ユニット1に形成されている
が、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4を、規則的
なパターンにしたがって、生化学解析用ユニット1に形
成することは必ずしも必要でない。
【0856】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、ステンレス鋼製の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填され
て、形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6に
よって形成されていることは必ずしも必要でなく、ナイ
ロン6以外のメンブレンフィルタが形成可能な多孔質材
料、たとえば、ナイロン6,6、ナイロン4,10など
のナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪
酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体、あるい
は、活性炭などの多孔質炭素材料によって、生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4を形成することもでき、さ
らには、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムな
どの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトな
どの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウ
ムなどの金属塩やこれらの複合体などの無機多孔質材料
あるいは複数の繊維の束によって、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4を形成するようにしてもよい。
【0857】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、ステンレス鋼製の基板2を備えてい
るが、生化学解析用ユニット1の基板2を、ステンレス
鋼によって形成することは必ずしも必要でなく、他の材
料によって、基板2を形成することもできる。生化学解
析用ユニット1の基板2は、放射線および/または光を
減衰させる性質を有する材料によって形成されることが
好ましいが、その材料はとくに限定されるものではな
く、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれによっ
て、生化学解析用ユニット1の基板2を形成することも
でき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材
料が、とくに好ましく使用される。生化学解析用ユニッ
ト1の基板2を形成するために好ましく使用することが
できる無機化合物材料としては、たとえば、金、銀、
銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、
鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;
真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコン、アモル
ファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ
素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステン
カーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロ
キシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げるこ
とができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミ
ックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有していて
もよい。また、生化学解析用ユニット1の基板2を形成
するために好ましく使用することができる有機化合物材
料としては、高分子化合物が好ましく用いられ、好まし
い高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタク
リレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート
共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニ
リデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリ
フルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナ
フタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,1
0などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフ
ェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなど
のケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポ
キシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−
スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニト
ロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;
キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンな
どのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体な
どを挙げることができる。これらは、複合材料でもよ
く、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを
充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンド
して、使用することもできる。
【0858】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、ステンレス
鋼製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が埋め込まれて、形成されているが、貫通孔3
に代えて、多数の凹部を、互いに離間させて、ステンレ
ス鋼製の基板2に形成し、多数の凹部の内部に、ナイロ
ン6を充填して、吸着性領域4を形成することもでき
る。
【0859】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、ステンレス鋼
製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されているが、ステンレス鋼
製の基板2に形成された多数の貫通孔3に、ナイロン6
などの吸着性材料によって形成された吸着性膜を圧入し
て、吸着性領域4を形成することもでき、ステンレス鋼
製の基板2に形成された多数の凹部の内部に、ナイロン
6を圧入して、吸着性領域4を形成することもできる。
【0860】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、ステンレス
鋼製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料
によって形成された吸着性基板の少なくとも一方の表面
に、多数の貫通孔が形成された基板を密着させ、基板の
多数の貫通孔内の吸着性基板に、特異的結合物質を含む
溶液を滴下して、吸着性領域を形成するようにしてもよ
い。
【0861】さらに、前記実施態様においては、蓄積性
蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92は、ニッケ
ル製の支持体91に形成された多数の略円形の貫通孔9
3内に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて、形成されている
が、ニッケル製の支持体91を用いることは必ずしも必
要でなく、他の材料で形成された支持体を用いることも
できる。本発明において、蓄積性蛍光体シート90の支
持体91は、放射線を減衰させる性質を有する材料によ
って形成されていることが好ましいが、とくに限定され
るものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料のい
ずれをも使用することができ、金属材料、セラミック材
料またはプラスチック材料が、とくに好ましく使用され
る。蓄積性蛍光体シート90の支持体91を形成するた
めに好ましく使用することのできる無機化合物材料とし
ては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チ
タン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、
鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅な
どの合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、
石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなど
の金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリ
ウムなどの無機塩を挙げることができる。これらは、単
結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体
にいずれの構造を有していてもよい。また、蓄積性蛍光
体シート90の支持体91を形成するために好ましく使
用することのできる有機化合物材料としては、高分子化
合物が好ましく用いられ、好ましい高分子化合物として
は、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポ
リオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアク
リレート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリ
ル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフ
ルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポ
リカーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポ
リイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイ
ド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボ
ラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレ
タン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん
粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;
ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよ
びこれら高分子化合物の共重合体などを挙げることがで
きる。これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金
属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、
また、有機化合物材料をブレンドして、使用することも
できる。
【0862】また、前記実施態様においては、蓄積性蛍
光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92は、ニッケル
製の支持体91に形成された多数の略円形の貫通孔93
内に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて、形成されている
が、ニッケル製の支持体91に形成された多数の略円形
の貫通孔93内に、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体膜
を圧入して、蓄積性蛍光体シート90に、多数の輝尽性
蛍光体層領域92を形成することもできる。
【0863】さらに、前記実施態様においては、蓄積性
蛍光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92は、ニッケ
ル製の支持体91に形成された多数の略円形の貫通孔9
3内に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて、形成されている
が、貫通孔93に代えて、支持体91に、多数の凹部を
形成して、多数の凹部内に、輝尽性蛍光体を埋め込ん
で、蓄積性蛍光体シート90に、多数の輝尽性蛍光体層
領域92を形成することもできる。
【0864】また、前記実施態様においては、蓄積性蛍
光体シート90の輝尽性蛍光体層領域92は、ニッケル
製の支持体91に形成された多数の略円形の貫通孔93
内に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて、形成されている
が、支持体の表面に、一様に、輝尽性蛍光体層を形成
し、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に選
択的に含まれた放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体
シート90の輝尽性蛍光体層に含まれた輝尽性蛍光体を
露光して、放射線データを記録することもできる。
【0865】
【発明の効果】本発明によれば、きわめて効率的に、か
つ、再現性よく、生化学解析用ユニットに、放射線デー
タや、蛍光データあるいは化学発光データを記録し、生
化学解析用ユニットに記録された放射線データを、蓄積
性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に転写し、生化学解析
用ユニットに記録された蛍光データあるいは化学発光デ
ータを読み取って、生化学解析用データを生成し、蓄積
性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に記録された放射線デ
ータを読み取って、生化学解析用データを生成すること
ができる生化学解析システムを提供することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析システムに用いられる生化学解析用ユニットの
略斜視図である。
【図2】図2は、生化学解析用ユニットをセットする生
化学解析用ユニットキャリアの略斜視図である。
【図3】図3は、10枚の生化学解析用ユニットがセッ
トされた生化学解析用ユニットキャリアの略斜視図であ
る。
【図4】図4は、スポッティング装置の略平面図であ
る。
【図5】図5は、スポッティング装置の制御系、入力
系、駆動系および検出系を示すブロックダイアグラムで
ある。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析システムの略平面図である。
【図7】図7は、生化学解析システムの制御系および表
示系を示すブロックダイアグラムである。
【図8】図8は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析システムを構成するハイブリダイゼーション反
応装置の略斜視図である。
【図9】図9は、下方ハウジング部の頂板に形成された
貫通孔の近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図10】図10は、生化学解析用ユニット収容部材の
略斜視図である。
【図11】図11は、生化学解析用ユニット収容部材の
係止部材aが、下方ハウジング部の頂板に形成された係
止部に係合した状態における生化学解析用ユニット収容
部材と、下方ハウジング部の頂板内に形成された溶液の
流路を示す一部切り欠き略断面図である。
【図12】図12は、第1の溶液注入チューブ、第2の
溶液注入チューブ、第3の溶液注入チューブおよび第4
の溶液注入チューブ、溶液排出チューブ、分岐チュー
ブ、第1の溶液排出チューブおよび第2の溶液排出チュ
ーブ、第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブおよ
び第4のバルブならびに第1の切り換えバルブ、第2の
切り換えバルブ、第3の切り換えバルブおよび第4の切
り換えバルブの接続関係を示す配管図である。
【図13】図13は、図8ないし図12に示されたハイ
ブリダイゼーション反応装置の制御系、入力系、駆動系
および表示系のブロックダイアグラムである。
【図14】図14は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムに用いられる蓄積性蛍光体シート
の略斜視図である。
【図15】図15は、10枚の蓄積性蛍光体シート90
が固定された蓄積性蛍光体シートキャリアの略斜視図で
ある。
【図16】図16は、生化学解析用ユニットの多数の吸
着性領域に選択的に含まれている放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成された多数の輝
尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を露光す
る露光装置の略斜視図である。
【図17】図17は、図16に示された露光装置の制御
系、入力系、駆動系、表示系および検出系のブロックダ
イアグラムである。
【図18】図18は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムを構成する第1のスキャナ装置の
略斜視図である。
【図19】図19は、第1のスキャナ装置を構成する各
スキャナの略側面図である。
【図20】図20は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムを構成する第1のスキャナ装置の
制御系、駆動系および検出系を示すブロックダイアグラ
ムである。
【図21】図21は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムを構成する第2のスキャナ装置の
略斜視図である。
【図22】図22は、第2のスキャナ装置を構成する各
スキャナの略側面図である。
【図23】図23は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムを構成する第2のスキャナ装置の
制御系、駆動系および検出系を示すブロックダイアグラ
ムである。
【図24】図24は、生化学解析用ユニットキャリアに
セットされている10枚の生化学解析用ユニットの多数
の吸着性領域に記録されている蛍光データまたは化学発
光データを読み取って、生化学解析用データを生成する
データ読み取り装置の略正面図である。
【図25】図25は、CCDカメラユニットの略底面図
である。
【図26】図26は、冷却CCDカメラの略縦断面図で
ある。
【図27】図27は、暗箱の略縦断面図である。
【図28】図28は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析システムを構成するデータ読み取り装置の
制御系および駆動系を示すブロックダイアグラムであ
る。
【図29】図29は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる生化学解析システムを構成するハイブリダイゼー
ション反応装置の略斜視図である。
【図30】図30は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる生化学解析システムを構成するハイブリダイゼー
ション反応装置の下方ハウジング部の頂板の略平面図で
ある。
【図31】図31は、下方ハウジング部の頂板に形成さ
れた貫通孔対の近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図32】図32は、生化学解析用ユニット収容部材の
略斜視図である。
【図33】図33は、図29のA−A線に沿った略断面
図である。
【図34】図34は、生化学解析用ユニット収容部材が
反応位置に位置しているときの生化学解析用ユニットキ
ャリアにセットされた生化学解析用ユニットの1つと、
下方ハウジング部の頂板に形成された貫通孔対の位置関
係の詳細を示す略断面図である。
【図35】図35は、第1の溶液注入チューブ、第2の
溶液注入チューブ、第3の溶液注入チューブおよび第4
の溶液注入チューブ、溶液注入チューブ、溶液排出チュ
ーブ、第1のバルブ、第2のバルブ、第3のバルブおよ
び第4のバルブならびに溶液注入チューブおよび溶液排
出チューブに設けられた切り換えバルブの接続関係を示
す配管図である。
【図36】図36は、図29ないし図35に示されたハ
イブリダイゼーション反応装置の制御系、駆動系および
検出系のブロックダイアグラムである。
【図37】図37は、ハイブリダイゼーション反応装置
の下方ハウジング部の頂板に形成された貫通孔対を通る
溶液の流れを示す略断面図である。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性領域 5 位置合わせ用貫通孔 5a バーコード 6 生化学解析用ユニットキャリア 6a 位置合わせ用貫通孔 7 貫通孔 8 位置合わせ用ピン 9 スポッティングヘッド 10 基板 11 フレーム 12 副走査パルスモータ 13 レール 14 移動可能な基板 15 ロッド 16 主走査パルスモータ 17 エンドレスベルト 18 リニアエンコーダ 19 リニアエンコーダのスリット 20a、20b 位置合わせ用ピン 30 コントロールユニット 31 キーボード 35 ハイブリダイゼーション反応装置 36 露光装置 37 第1のスキャナ装置 38 第2のスキャナ装置 39 データ読み取り装置 40 蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス 41 蓄積性蛍光体シートキャリア回収ボックス 45 コントロールユニット 46 メモリ 47 データ記憶手段 48 データ処理手段 49 データ表示手段 50 キーボード 51 表示パネル 52 CRT 55 ハウジング 56 上方ハウジング部 57a 第1の溶液ボトル 57b 第2の溶液ボトル 57c 第3の溶液ボトル 57d 第4の溶液ボトル 58 下方ハウジング部 59 アーム 60 生化学解析用ユニット収容部材 60a 係止部材 61a 第1の溶液注入チューブ 61b 第2の溶液注入チューブ 61c 第3の溶液注入チューブ 61d 第4の溶液注入チューブ 62a 第1の溶液注入部 62b 第2の溶液注入部 62c 第3の溶液注入部 62d 第4の溶液注入部 63a 開口部 63 搬送ベルト 64a、64b、64c、64d、64e、64f、6
4g、64h、64i、64j 貫通孔 65a、65b、65c、65d、65e、65f、6
5g、65h、65i、65j 枠部材 66a、66b、66c、66d、66e、66f、6
6g、66h、66i、66j シール部材 68 生化学解析用ユニット収容部材の凹部 69a、69b、69c、69d、69e、69f、6
9g、69h、69i、69j 生化学解析用ユニット
収容部材の貫通孔 67 溶液排出チューブ 70a 第1の溶液排出チューブ 70b 第2の溶液排出チューブ 71a 第1の溶液排出バルブ 71b 第2の溶液排出バルブ 72a 第1の溶液回収タンク 72b 第2の溶液回収タンク 70 溶液供給流路 73a 第1の溶液供給流路 74a 第1の溶液排出流路 74b 第2の溶液排出流路 75a 第1のバルブ 75b 第2のバルブ 75c 第3のバルブ 75d 第4のバルブ 76a 第1の切り換えバルブ 76b 第2の切り換えバルブ 76c 第3の切り換えバルブ 76d 第4の切り換えバルブ 77a 第1の分岐チューブ 77b 第2の分岐チューブ 77c 第3の分岐チューブ 77d 第4の分岐チューブ 75 ポンプ 80 コントロールユニット 82 搬送ベルトモータ 83a 第1のバルブ駆動手段 83b 第2のバルブ駆動手段 83c 第3のバルブ駆動手段 83d 第4のバルブ駆動手段 84a 第1の切り換えバルブ駆動手段 84b 第2の切り換えバルブ駆動手段 84c 第3の切り換えバルブ駆動手段 84d 第4の切り換えバルブ駆動手段 85a 第1の溶液排出バルブ駆動手段 85b 第2の溶液排出バルブ駆動手段 86 ソレノイド 87 アームモータ 88 表示パネル 89a、89b、89c、89d、89e、89f、8
9g、89h、89i、89j バーコードリーダー 90 蓄積性蛍光体シート 91 支持体 92 輝尽性蛍光体層領域 93 貫通孔 95 バーコード 96 蓄積性蛍光体シートキャリア 96a 位置合わせ用ピン 100 キャリア保持部 100a 背板 100b 底板 101 白色光源 102 搬送ベルト 103 スタッカ 104 キャリア剥離部 105 シュート 106 昇降板 107 キャリア取り出し用開口部 108 キャリア排出部材 109 開口部 110 キャリア支持部材 111 キャリア搬送部材 120 コントロールユニット 121 光源制御手段 122 第1のキャリア把持モータ 123 キャリア把持部材モータ 124 搬送ベルトモータ 125 昇降板モータ 126 ソレノイド 127 第2のキャリア把持モータ 128 搬送部材モータ 129a、129b、129c、129d、129e、
129f、129g、129h、129i、129j
バーコードリーダー 130a、130b、130c、130d、130e、
130f、130g、130h、130i、130j
スキャナ 131 基板 132a、132b、132c、132d、132e、
132f、132g、132h、132i、132j
開口部 133 サンプルステージ 134 キャリア把持部材 140 レーザ光 141 レーザ励起光源 142 コリメータレンズ 143 ダイクロイックミラー 144 凸レンズ 145 凹面ミラー 148 フィルタ 150 フォトマルチプライア 151 A/D変換器 152 データバッファ 155 輝尽光 163 データ転送手段 170 コントロールユニット 171 主走査ステッピングモータ 172 副走査パルスモータ 173 キャリア把持部材モータ 174 キャリア把持モータ 175 リニアエンコーダ 180a、180b、180c、180d、180e、
180f、180g、180h、180i、180j
スキャナ 181 基板 182 基板 183 サンプルステージ 184 キャリア把持部材 190 レーザ光 191 レーザ励起光源 192 コリメータレンズ 193 ダイクロイックミラー 194 凸レンズ 195 凹面ミラー 198 フィルタ 200 フォトマルチプライア 201 A/D変換器 202 データバッファ 205 蛍光 213 データ転送手段 220 コントロールユニット 221 主走査ステッピングモータ 222 副走査パルスモータ 223 キャリア把持部材モータ 224 キャリア把持モータ 225 リニアエンコーダ 230 CCDカメラユニット 231a、231b、231c、231d、231e、
231f、231g、231h、231i、231j
冷却CCDカメラ 232 暗箱 232a 暗箱の扉 236 CCD 237 伝熱板 238 ペルチエ素子 239 シャッタ 240 A/D変換器 241 データバッファ 242 カメラ制御回路 245 ガラス板 246 放熱フィン 247 カメラレンズ 250 化学発光基質を含む溶液 251 容器 252 支持部材 252a 位置合わせ用ピン 253 化学発光基質補給タンク 254 バルブ 255 ポンプ 256 キャリア把持部材 260 コントロールユニット 261 データ転送手段 262 バルブ制御手段 263 液面センサ 265 暗箱開閉モータ 266 キャリア把持モータ 267 キャリア把持部材モータ 270 ハイブリダイゼーション反応装置 275 ハウジング 276 上方ハウジング部 277a 第1の溶液ボトル 277b 第2の溶液ボトル 277c 第3の溶液ボトル 277d 第4の溶液ボトル 278 下方ハウジング部 279 アーム 280 生化学解析用ユニット収容部材 280a 生化学解析用ユニット収容部材の凹部 280b 生化学解析用ユニット収容部材の溶液循環用
凹部 280c 係止部材 281a 第1の溶液注入チューブ 281b 第2の溶液注入チューブ 281c 第3の溶液注入チューブ 281d 第4の溶液注入チューブ 283 搬送ベルト 283a 開口部 284a、284b、284c、284d、284e、
284f、284g、284h、284i、284j
貫通孔対 284aa、284ab、284ba、284bb、2
84ca、284cb、284da、284db、28
4ea、284eb、284fa、284fb、284
ga、284gb、284ha、284hb、284i
a、284ib、284ja、284jb 貫通孔 285a、285b、285c、285d、285e、
285f、285g、285h、285i、285j
仕切壁 286a、286b、286c、286d、286e、
286f、286g、286h、286i、286j
枠部材 287a、287b、287c、287d、287e、
287f、287g、287h、287i、287j
シール部材 290 溶液注入チューブ 290a 第1の溶液供給流路 291a 第1の溶液排出流路 292 溶液排出チューブ 292a 第1の溶液排出チューブ 292b 第2の溶液排出チューブ 293a 第1の溶液排出バルブ 293b 第2の溶液排出バルブ 294a 第1の溶液回収タンク 294b 第2の溶液回収タンク 295a 第1のバルブ 295b 第2のバルブ 295c 第3のバルブ 295d 第4のバルブ 296 切り換えバルブ 298 ポンプ 300 コントロールユニット 302 搬送ベルトモータ 303a 第1のバルブ駆動手段 303b 第2のバルブ駆動手段 303c 第3のバルブ駆動手段 303d 第4のバルブ駆動手段 304 切り換えバルブ駆動手段 305a 第1の溶液排出バルブ駆動手段 305b 第2の溶液排出バルブ駆動手段 306 ソレノイド 307 アームモータ 309a、309b、309c、309d、309e、
309f、309g、309h、309i、309j
バーコードリーダー
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/58 G01N 37/00 102 4B029 37/00 102 G01T 1/00 B 4B063 G01T 1/00 G03B 42/02 B 5C072 G03B 42/02 G21K 4/00 N G21K 4/00 C12Q 1/68 A H04N 1/04 C12N 15/00 A // C12Q 1/68 H04N 1/04 E Fターム(参考) 2G043 AA01 BA16 DA02 DA05 EA01 FA01 FA06 GA07 GB01 GB19 GB21 HA01 HA02 HA03 JA02 KA02 KA05 KA09 LA02 LA03 NA05 2G045 DA12 DA13 DA14 DA36 FA11 FA19 FB02 FB03 FB07 FB12 FB15 GC15 HA12 HA16 JA01 JA07 2G083 AA03 AA09 BB03 CC03 CC10 2H013 AC03 AC11 4B024 AA11 AA19 CA04 CA09 HA14 4B029 AA07 AA23 BB20 FA15 4B063 QA01 QA20 QQ03 QQ41 QR56 QR66 QS34 QS36 QS39 QX02 5C072 AA01 BA05 BA13 CA06 DA02 DA04 DA09 EA02 EA05 FA05 MA01 VA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが、特異的結合物質を含む複数
    の吸着性領域が、互いに離間して、形成された複数の生
    化学解析用ユニットがセットされた生化学解析用ユニッ
    トキャリアを受け入れ、前記生化学解析用ユニットキャ
    リアにセットされた前記複数の生化学解析用ユニットの
    前記複数の吸着性領域に、標識物質を含む溶液を供給
    し、前記生化学解析用ユニットキャリアにセットされた
    前記複数の生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領
    域を、前記標識物質によって、選択的に標識する反応装
    置を備えたことを特徴とする生化学解析システム。
  2. 【請求項2】 前記反応装置が、前記生化学解析用ユニ
    ットキャリアにセットされた前記複数の生化学解析用ユ
    ニットの前記複数の吸着性領域に、放射性標識物質によ
    って標識された溶液を供給し、前記生化学解析用ユニッ
    トキャリアにセットされた前記複数の生化学解析用ユニ
    ットの前記複数の吸着性領域を、前記放射性標識物質に
    よって、選択的に標識して、前記生化学解析用ユニット
    キャリアにセットされた前記複数の生化学解析用ユニッ
    トの前記複数の吸着性領域に、放射線データを記録可能
    に構成され、さらに、前記生化学解析用ユニットキャリ
    アにセットされた前記複数の生化学解析用ユニットに対
    応する位置に、輝尽性蛍光体層が形成された複数の蓄積
    性蛍光体シートが固定された蓄積性蛍光体シートキャリ
    アを、前記生化学解析用ユニットキャリアに重ね合わせ
    て、前記生化学解析用ユニットキャリアと前記蓄積性蛍
    光体シートキャリアのキャリア集積体を形成するキャリ
    ア集積部と、前記キャリア集積部によって形成された前
    記生化学解析用ユニットキャリアと前記蓄積性蛍光体シ
    ートキャリアの前記キャリア集積体を保持するスタッカ
    を有する露光装置と、前記生化学解析用ユニットキャリ
    アを、前記反応装置から、前記露光装置に搬送する生化
    学解析用ユニット搬送手段を備え、前記スタッカが、複
    数の前記積層体を、重畳状態で、保持可能に構成された
    ことを特徴とする請求項1に記載の生化学解析システ
    ム。
  3. 【請求項3】 さらに、前記スタッカに保持された前記
    生化学解析用ユニットキャリアと前記蓄積性蛍光体シー
    トキャリアの前記キャリア集積体を受け、前記蓄積性蛍
    光体シートキャリアを、前記生化学解析用ユニットキャ
    リアから剥離するキャリア剥離部と、複数のスキャナを
    備えたスキャナ装置と、前記キャリア剥離部において、
    前記生化学解析用ユニットキャリアから剥離された前記
    蓄積性蛍光体シートキャリアを、前記スキャナ装置に搬
    送するキャリア搬送手段を備え、前記複数のスキャナが
    それぞれ、励起光を発する少なくとも1つの励起光源
    と、光検出器とを備え、前記スキャナ装置が、前記蓄積
    性蛍光体シートキャリアを載置する単一のサンプルステ
    ージと、前記サンプルステージと前記複数のスキャナと
    を、主走査方向および前記主走査方向に直交する副走査
    方向に、相対的に移動させる単一の走査機構を備えたこ
    とを特徴とする請求項2に記載の生化学解析システム。
  4. 【請求項4】 さらに、複数のスキャナを備えた第2の
    スキャナ装置を備えており、前記複数のスキャナが、そ
    れぞれ、励起光を発する少なくとも1つの励起光源と、
    光検出器とを備え、前記第2のスキャナ装置が、前記生
    化学解析用ユニットキャリアを載置する単一のサンプル
    ステージと、前記サンプルステージと前記複数のスキャ
    ナとを、主走査方向および前記主走査方向に直交する副
    走査方向に、相対的に移動させる単一の走査機構を備
    え、さらに、生化学解析用ユニットキャリアを、前記第
    2のスキャナの前記サンプルステージに載置するキャリ
    ア搬送手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の
    生化学解析システム。
  5. 【請求項5】 さらに、前記生化学解析用ユニットキャ
    リアが載置される単一のサンプルステージと、前記サン
    プルステージに、前記生化学解析用ユニットキャリアが
    セットされたときに、前記生化学解析用ユニットキャリ
    アにセットされるべき複数の生化学解析用ユニットに対
    向する位置に配置された複数のCCDカメラとを備えた
    データ生成装置と、前記生化学解析用ユニットキャリア
    を、前記サンプルステージにセットするキャリア搬送手
    段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の生化学解
    析システム。
JP2002096114A 2002-03-29 2002-03-29 生化学解析システムおよび生化学解析方法 Expired - Fee Related JP4038066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002096114A JP4038066B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 生化学解析システムおよび生化学解析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002096114A JP4038066B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 生化学解析システムおよび生化学解析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003294756A true JP2003294756A (ja) 2003-10-15
JP4038066B2 JP4038066B2 (ja) 2008-01-23

Family

ID=29239318

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002096114A Expired - Fee Related JP4038066B2 (ja) 2002-03-29 2002-03-29 生化学解析システムおよび生化学解析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4038066B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113176130A (zh) * 2021-04-15 2021-07-27 珠海迪尔生物工程有限公司 一种染色仪
CN114164092A (zh) * 2020-10-19 2022-03-11 成都瀚辰光翼生物工程有限公司 基因检测设备

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012759A1 (en) * 1998-08-26 2000-03-09 Alpha Innotech Corporation Biochip detection system
JP2000304688A (ja) * 1999-04-16 2000-11-02 Canon Inc 基板測定方法および装置
WO2000075644A1 (de) * 1999-06-05 2000-12-14 Zeptosens Ag Sensorplatform und verfahren zur multianalytbestimmung
JP2001183298A (ja) * 1999-12-28 2001-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd 露光装置
JP2001183371A (ja) * 1999-12-28 2001-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd Dnaマイクロアレイと蓄積性蛍光体シートとを用いる相補性核酸断片の検出方法
JP2002057840A (ja) * 2000-08-07 2002-02-22 Fuji Photo Film Co Ltd 画像読取装置

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000012759A1 (en) * 1998-08-26 2000-03-09 Alpha Innotech Corporation Biochip detection system
JP2002523761A (ja) * 1998-08-26 2002-07-30 アルファ・イノテック・コーポレーション バイオチップ検出システム
JP2000304688A (ja) * 1999-04-16 2000-11-02 Canon Inc 基板測定方法および装置
WO2000075644A1 (de) * 1999-06-05 2000-12-14 Zeptosens Ag Sensorplatform und verfahren zur multianalytbestimmung
JP2003501654A (ja) * 1999-06-05 2003-01-14 ツェプトゼンス アクチエンゲゼルシャフト 複数の分析対象物の測定のためのセンサプラットフォーム及び方法
JP2001183298A (ja) * 1999-12-28 2001-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd 露光装置
JP2001183371A (ja) * 1999-12-28 2001-07-06 Fuji Photo Film Co Ltd Dnaマイクロアレイと蓄積性蛍光体シートとを用いる相補性核酸断片の検出方法
JP2002057840A (ja) * 2000-08-07 2002-02-22 Fuji Photo Film Co Ltd 画像読取装置

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
岸野克巳: "II−V族半導体による黄〜緑色発光デバイスの開拓", 第9回波長集積・操作フォトニクス研究会講演論文集, JPN6007000449, 17 September 2003 (2003-09-17), JP, pages 37 - 40, ISSN: 0000906085 *
岸野克巳: "II−V族半導体による黄〜緑色発光デバイスの開拓", 第9回波長集積・操作フォトニクス研究会講演論文集, JPNX007026283, 17 September 2003 (2003-09-17), JP, pages 37 - 40, ISSN: 0000854735 *
岸野克巳: "紫外〜青色域半導体レーザ −波長域の拡大に夢−", 学術月報, vol. 第56巻、第9号, JPN6007000452, 10 September 2003 (2003-09-10), JP, pages 932 - 936, ISSN: 0000906084 *
岸野克巳: "紫外〜青色域半導体レーザ −波長域の拡大に夢−", 学術月報, vol. 第56巻、第9号, JPNX007026282, 10 September 2003 (2003-09-10), JP, pages 932 - 936, ISSN: 0000854734 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114164092A (zh) * 2020-10-19 2022-03-11 成都瀚辰光翼生物工程有限公司 基因检测设备
CN114164092B (zh) * 2020-10-19 2023-08-15 成都瀚辰光翼生物工程有限公司 基因检测设备
CN113176130A (zh) * 2021-04-15 2021-07-27 珠海迪尔生物工程有限公司 一种染色仪
CN113176130B (zh) * 2021-04-15 2023-12-01 珠海迪尔生物工程股份有限公司 一种染色仪

Also Published As

Publication number Publication date
JP4038066B2 (ja) 2008-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4282251B2 (ja) 生化学解析用ユニットおよびそれを用いた生化学解析方法
JP2003294756A (ja) 生化学解析システム
JP2003294628A (ja) 生化学解析用データの生成方法およびそれに用いるスキャナ装置
JP2003294757A (ja) 生化学解析方法
JP2003294755A (ja) リセプター・リガンド会合反応方法および装置
JP2003227825A (ja) リセプター・リガンド会合反応方法
JP2003294630A (ja) 生化学解析用データの生成方法および装置
JP2003227827A (ja) リセプター・リガンド会合反応方法
JP2003021644A (ja) 蓄積性蛍光体シートおよび蓄積性蛍光体シートに記録された生化学解析用データの読み取り方法
JP2003287831A (ja) 蓄積性蛍光体シートに記録された放射線データの読み取り方法および装置
JP2003107198A (ja) 生化学解析システム
JP2003004640A (ja) 生化学解析用データの生成方法および生化学解析用データの生成システム
JP2003107194A (ja) 生化学解析用媒体の管理方法および管理システム
JP2003294629A (ja) 生化学解析用データの生成方法および装置
JP2003139783A (ja) 生化学解析システムおよびそれに用いる生化学解析用ユニットハンドリングデバイス
JP2002372538A (ja) 蓄積性蛍光体シート
JP2002357600A (ja) 生化学解析用ユニットおよびそれを用いた生化学解析方法
JP2003043048A (ja) 蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層の露光方法ならびにそれに用いる生化学解析用ユニットおよび蓄積性蛍光体シート
JP2003021700A (ja) 蓄積性蛍光体シートおよび蓄積性蛍光体シートに記録された生化学解析用データの読み取り方法
JP2003215129A (ja) 生化学解析用データの生成方法
JP2003079398A (ja) ハイブリダイゼーション方法および装置ならびにそれに用いるハイブリダイゼーションバッグ
JP2003107078A (ja) 生化学解析用ユニットの再利用方法
JP2003194822A (ja) ハイブリダイゼーション方法および装置ならびにそれに用いるハイブリダイゼーション反応チャンバ
JP2003114230A (ja) 生化学解析用ユニットおよびその製造方法
JP2003114300A (ja) 蓄積性蛍光体シートおよび蓄積性蛍光体シートの露光方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060224

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060822

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061010

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061211

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071030

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101109

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111109

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121109

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131109

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees