JP2003079398A - ハイブリダイゼーション方法および装置ならびにそれに用いるハイブリダイゼーションバッグ - Google Patents

ハイブリダイゼーション方法および装置ならびにそれに用いるハイブリダイゼーションバッグ

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JP2003079398A
JP2003079398A JP2001278056A JP2001278056A JP2003079398A JP 2003079398 A JP2003079398 A JP 2003079398A JP 2001278056 A JP2001278056 A JP 2001278056A JP 2001278056 A JP2001278056 A JP 2001278056A JP 2003079398 A JP2003079398 A JP 2003079398A
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hybridization
bag
plastic bag
solution supply
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Application number
JP2001278056A
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Katsuaki Muraishi
勝明 村石
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特異的結合物質を含む多数のスポット状領域
に、気泡が付着を確実に防止して、効率よく特異的結合
物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせることがで
きる方法の提供。 【解決手段】 生化学解析用ユニットの特異的結合物質
を含む吸着性領域を、溶液供給・排出口を備えたプラス
チックバッグ内に収容し、送りローラ19bによって、
プラスチックバッグ内に、ハイブリダイゼーション溶液
を注入し、スクイズローラ20bを回転させてハイブリ
ダイゼーション溶液を強制的に流動させ、溶液供給・排
出口を介して、プラスチックバッグ内に、標識された生
体由来の物質を含むプローブ溶液を注入し、スクイズロ
ーラを回転させて、プラスチックバッグ内の両方の溶液
を強制的に流動させ、排出ローラを回転させて、該溶液
をプラスチックバッグから抜き取ることを特徴とするハ
イブリダイゼーション方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリダイゼー
ション方法および装置ならびにそれに用いるハイブリダ
イゼーションバッグに関するものであり、さらに詳細に
は、効率よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイ
ブリダイズさせることができ、再現性よく、定量性に優
れた生化学解析用データを生成することを可能にすると
ともに、特異的結合物質を含む多数のスポット状領域
に、気泡が付着することを確実に防止して、所望のよう
に、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズ
させることができるハイブリダイゼーション方法および
装置ならびにそれに用いるハイブリダイゼーションバッ
グに関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由
来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質により、選
択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された生
体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発光
基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域の
化学発光を、光電的に検出して、ディジタル画像信号を
生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段ある
いは写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を
再生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情
報を得るようにした化学発光解析システムも知られてい
る。
【0006】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッター装置を用いて、滴下
して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0007】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ター装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポット
を形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽
出、単離などによって、生体から採取され、あるいは、
さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生
体由来の物質であって、放射性標識物質によって標識さ
れた物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特
異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレイを、
輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、
しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性
蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出して、生
化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解析する
放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システムも開
発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】マイクロアレイ解析シ
ステムやマクロアレイ解析システムにおいては、メンブ
レンフィルタなどの生化学解析用ユニットの表面の異な
る位置に、特異的結合物質を含む溶液を滴下して、多数
のスポット状領域を形成し、放射性標識物質、蛍光物
質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質などによって標識された生体由来の
物質を、スポット状領域に含まれている特異的結合物質
にハイブリダイズさせて、特異的結合物質を選択的に標
識し、多数のスポット状領域に選択的に含まれている放
射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層を露光し、露光された輝尽性蛍光体層を、励起光
によって走査して、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽
性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
を光電的に検出して、生化学解析用データを生成し、あ
るいは、多数のスポット状領域を、励起光によって走査
して、多数のスポット状領域に選択的に含まれている蛍
光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的
に検出して、生化学解析用データを生成し、あるいは、
多数のスポット状領域に選択的に含まれている標識物質
を化学発光基質と接触させ、標識物質から放出される化
学発光を光電的に検出して、生化学解析用データを生成
することが要求されている。
【0009】特異的結合物質と生体由来の物質をハイブ
リダイズさせる場合、従来は、実験者が、手作業で、特
異的結合物質を含む多数のスポット状領域が形成された
メンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニットを、ハ
イブリダイゼーションバッグ内に入れ、ハイブリダイゼ
ーションバッグ内に、放射性標識物質、蛍光物質、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質などによって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション溶液を加え、ハイブリダイゼ
ーションバッグに振動を加えて、生体由来の物質を、対
流あるいは拡散によって移動させて、特異的結合物質と
生体由来の物質をハイブリダイズさせ、生化学解析用ユ
ニットをハイブリダイゼーションバッグから取り出し
て、洗浄溶液が満たされた容器内に入れ、洗浄するのが
一般であった。
【0010】しかしながら、実験者が、手作業で、生化
学解析用ユニットを、ハイブリダイゼーションバッグ内
に入れて、ハイブリダイゼーション溶液を加え、ハイブ
リダイゼーションバッグに振動を加えて、特異的結合物
質と生体由来の物質をハイブリダイズさせる場合には、
ハイブリダイゼーション溶液を、特異的結合物質を含む
多数のスポット状領域に、均一に接触させることは困難
であり、したがって、効率的に、特異的結合物質と生体
由来の物質をハイブリダイズさせることができないとい
う問題があった。
【0011】さらに、実験者が、手作業で、生化学解析
用ユニットを、ハイブリダイゼーションバッグ内に入れ
て、ハイブリダイゼーション溶液を加え、ハイブリダイ
ゼーションバッグに振動を加えて、特異的結合物質と生
体由来の物質をハイブリダイズさせ、生化学解析用ユニ
ットをハイブリダイゼーションバッグから取り出して、
洗浄溶液が満たされた容器内に入れ、洗浄する場合に
は、実験者によって、ハイブリダイゼーションの結果が
ばらつき、再現性が低下することは避けられず、また、
同じ実験者であっても、再現性が低下するおそれがある
という問題があった。
【0012】また、実験者が、手作業で、生化学解析用
ユニットを、ハイブリダイゼーションバッグ内に入れ
て、ハイブリダイゼーション溶液を加え、ハイブリダイ
ゼーションバッグに振動を加えて、特異的結合物質と生
体由来の物質をハイブリダイズさせる場合には、特異的
結合物質を含む多数のスポット状領域に、気泡が付着す
ることがあり、所望のように、特異的結合物質と生体由
来の物質をハイブリダイズさせることができないという
問題もあった。
【0013】したがって、本発明は、効率よく、特異的
結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせること
ができ、再現性よく、定量性に優れた生化学解析用デー
タを生成することを可能にするとともに、特異的結合物
質を含む多数のスポット状領域に、気泡が付着すること
を確実に防止して、所望のように、特異的結合物質と生
体由来の物質をハイブリダイズさせることができるハイ
ブリダイゼーション方法および装置ならびにそれに用い
るハイブリダイゼーションバッグを提供することを目的
とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
構造または特性が既知の特異的結合物質を含む複数の吸
着性領域が、互いに離間して形成された生化学解析用ユ
ニットを、溶液を供給、排出可能な溶液供給・排出口を
備えた柔軟性を有するプラスチックバッグ内に収容し、
前記プラスチックバッグの周囲部分を、剛性を有する枠
体に挟持させ、前記枠体を、送りローラによって挟持し
て、前記溶液供給・排出口を介して、前記プラスチック
バッグ内に、ハイブリダイゼーション溶液を注入し、前
記枠体に挟持された前記プラスチックバッグを、スクイ
ズローラによってニップし、前記スクイズローラを回転
させて、前記プラスチックバッグ内に収容されているハ
イブリダイゼーション溶液を強制的に流動させ、前記枠
体を、前記送りローラによって挟持して、前記溶液供給
・排出口を介して、前記プラスチックバッグ内に、標識
物質によって標識された生体由来の物質を含むプローブ
溶液を注入し、前記枠体に挟持された前記プラスチック
バッグを、スクイズローラによってニップし、前記スク
イズローラを回転させて、前記プラスチックバッグ内に
収容されているハイブリダイゼーション溶液に、プロー
ブ溶液が添加されて調製された溶液を強制的に流動さ
せ、前記枠体に挟持された前記プラスチックバッグを、
排出ローラによってニップし、前記排出ローラを回転さ
せて、ハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液が
添加されて調製された溶液を、前記溶液供給・排出口を
介して、前記プラスチックバッグから抜き取ることを特
徴とするハイブリダイゼーション方法によって達成され
る。
【0015】本発明によれば、構造または特性が既知の
特異的結合物質を含む複数の吸着性領域が、互いに離間
して形成された生化学解析用ユニットを、溶液を供給、
排出可能な溶液供給・排出口を備えた柔軟性を有するプ
ラスチックバッグ内に収容し、プラスチックバッグの周
囲部分を、剛性を有する枠体に挟持させ、枠体を、送り
ローラによって挟持して、溶液供給・排出口を介して、
プラスチックバッグ内に、ハイブリダイゼーション溶液
を注入し、枠体に挟持されたプラスチックバッグを、ス
クイズローラによってニップし、スクイズローラを回転
させることによって、プラスチックバッグ内に収容され
ているハイブリダイゼーション溶液を強制的に流動させ
て、プレハイブリダイゼーションを実行し、枠体を、送
りローラによって挟持して、溶液供給・排出口を介し
て、プラスチックバッグ内に、標識物質によって標識さ
れた生体由来の物質を含むプローブ溶液を注入し、枠体
に挟持されたプラスチックバッグを、スクイズローラに
よってニップし、スクイズローラを回転させることによ
って、プラスチックバッグ内に収容されているハイブリ
ダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添加されて調製
された溶液を強制的に流動させて、ハイブリダイゼーシ
ョンを実行し、枠体に挟持されたプラスチックバッグ
を、排出ローラによってニップし、排出ローラを回転さ
せて、ハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液が
添加されて調製された溶液を、溶液供給・排出口を介し
て、プラスチックバッグから抜き取るように構成されて
いるから、ハイブリダイゼーション溶液およびハイブリ
ダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添加されて調製
された溶液を、生化学解析用ユニットの吸着性領域に均
一に接触させて、プレハイブリダイゼーションおよびハ
イブリダイゼーションを実行することが可能になり、し
たがって、効率よく、特異的結合物質と生体由来の物質
をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0016】また、本発明によれば、自動的に、プレハ
イブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを
実行することができるから、実験者によって、ハイブリ
ダイゼーションの結果がばらつくことを確実に防止する
ことが可能になり、再現性よく、特異的結合物質と生体
由来の物質とをハイブリダイズさせることが可能にな
る。
【0017】さらに、本発明によれば、ハイブリダイゼ
ーション溶液およびハイブリダイゼーション溶液に、プ
ローブ溶液が添加されて調製された溶液が、スクイズロ
ーラによって、強制的に流動されるから、溶液中に気泡
が生成されても、気泡が、生化学解析用ユニットの吸着
性領域に付着することを効果的に防止することができ、
したがって、所望のように、特異的結合物質と生体由来
の物質をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0018】本発明の好ましい実施態様においては、さ
らに、前記枠体を、前記送りローラによって挟持して、
前記溶液供給・排出口から、前記プラスチックバッグ内
に、洗浄溶液を注入し、前記枠体に挟持された前記プラ
スチックバッグを、スクイズローラによってニップし、
前記スクイズローラを回転させて、前記プラスチックバ
ッグ内に収容されている洗浄溶液を強制的に流動させ、
前記枠体に挟持された前記プラスチックバッグを、前記
排出ローラによってニップし、前記排出ローラを回転さ
せて、洗浄溶液を、前記プラスチックバッグから抜き取
るように構成されている。
【0019】本発明の好ましい実施態様によれば、さら
に、枠体を、送りローラによって挟持して、溶液供給・
排出口から、プラスチックバッグ内に、洗浄溶液を注入
し、枠体に挟持されたプラスチックバッグを、スクイズ
ローラによってニップし、スクイズローラを回転させる
ことによって、プラスチックバッグ内に収容されている
洗浄溶液を強制的に流動させて、洗浄を実行し、枠体に
挟持されたプラスチックバッグを、排出ローラによって
ニップし、排出ローラを回転させて、洗浄溶液を、プラ
スチックバッグから抜き取るように構成されているか
ら、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液
および洗浄溶液を、生化学解析用ユニットの吸着性領域
に均一に接触させて、プレハイブリダイゼーション、ハ
イブリダイゼーションおよび洗浄を実行することが可能
になり、したがって、効率よく、特異的結合物質と生体
由来の物質をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0020】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、自動的に、プレハイブリダイゼーション、ハイブリ
ダイゼーションおよび洗浄を実行することができるか
ら、実験者によって、ハイブリダイゼーションの結果が
ばらつくことを確実に防止することが可能になり、再現
性よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダ
イズさせることが可能になる。
【0021】さらに、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液
および洗浄溶液が、スクイズローラによって、強制的に
流動されるから、溶液中に気泡が生成されても、気泡
が、生化学解析用ユニットの吸着性領域に付着すること
を効果的に防止することができ、したがって、所望のよ
うに、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイ
ズさせることが可能になる。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記枠体を、前記送りローラによって挟持して、前
記溶液供給・排出口から、前記プラスチックバッグ内
に、洗浄溶液を注入し、前記枠体に挟持された前記プラ
スチックバッグを、スクイズローラによってニップし、
前記スクイズローラを回転させて、前記プラスチックバ
ッグ内に収容されている洗浄溶液を強制的に流動させ、
前記枠体に挟持された前記プラスチックバッグを、前記
排出ローラによってニップし、前記排出ローラを回転さ
せて、洗浄溶液を、前記プラスチックバッグから抜き取
る操作を繰り返すように構成されている。
【0023】本発明の好ましい実施態様においては、前
記スクイズローラによって、ニップされていない前記プ
ラスチックバッグの部分が残されるように、前記プラス
チックバッグをニップするように構成されている。
【0024】本発明の好ましい実施態様によれば、スク
イズローラによって、ニップされていないプラスチック
バッグの部分が残されるように、プラスチックバッグを
ニップし、スクイズローラを回転させているから、ハイ
ブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーション溶液
に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液および洗
浄溶液は、スクイズローラによって、ニップされていな
いプラスチックバッグの部分を通じて、ハイブリダイゼ
ーションバッグに対するスクイズローラの移動方向とは
反対方向に流れ、その結果、ハイブリダイゼーション溶
液、ハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添
加されて調製された溶液および洗浄溶液を、ハイブリダ
イゼーションバッグのプラスチックバッグ内に収容され
た生化学解析用ユニットの吸着性領域に、強制的に、均
一に接触させることでき、したがって、効率よく、特異
的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせるこ
とが可能になる。
【0025】本発明の好ましい実施態様においては、前
記排出ローラによって、少なくとも前記プラスチックバ
ッグの全幅をニップするように構成されている。
【0026】本発明の好ましい実施態様によれば、排出
ローラによって、少なくともプラスチックバッグの全幅
をニップするように構成されているから、排出ローラに
よって、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼ
ーション溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された
溶液および洗浄溶液を、確実に、プラスチックバッグ内
から排出することが可能になる。
【0027】本発明の前記目的はまた、構造または特性
が既知の特異的結合物質を含む複数の吸着性領域が、互
いに離間して形成された生化学解析用ユニットが収容さ
れ、溶液を供給、排出可能な溶液供給・排出口を備えた
柔軟性を有するプラスチックバッグの周囲部分が、剛性
を有する枠体によって挟持されたハイブリダイゼーショ
ンバッグの前記枠体を挟持して、回転可能な送りローラ
と、前記溶液供給・排出口を介して、前記枠体が前記送
りローラによって挟持された前記ハイブリダイゼーショ
ンバッグの前記プラスチックバッグ内に、ハイブリダイ
ゼーション溶液を供給可能なハイブリダイゼーション溶
液供給管部材と、前記溶液供給・排出口を介して、前記
枠体が前記送りローラによって挟持された前記ハイブリ
ダイゼーションバッグの前記プラスチックバッグ内に、
標識物質によって標識された生体由来の物質を含むプロ
ーブ溶液を供給可能なプローブ溶液供給管部材と、回転
可能で、前記プラスチックバッグをニップして、搬送可
能なスクイズローラと、回転可能で、前記プラスチック
バッグをニップして、搬送可能な排出ローラと、前記溶
液供給・排出口を介して、前記排出ローラによってニッ
プされた前記ハイブリダイゼーションバッグの前記プラ
スチックバッグから、ハイブリダイゼーション溶液およ
びハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添加
された溶液を排出可能な溶液排出管部材とを備えたこと
を特徴とするハイブリダイゼーション装置によって達成
される。
【0028】本発明によれば、ハイブリダイゼーション
装置は、構造または特性が既知の特異的結合物質を含む
複数の吸着性領域が、互いに離間して形成された生化学
解析用ユニットが収容され、溶液を供給、排出可能な溶
液供給・排出口を備えた柔軟性を有するプラスチックバ
ッグの周囲部分が、剛性を有する枠体によって挟持され
たハイブリダイゼーションバッグの枠体を挟持して、回
転可能な送りローラと、溶液供給・排出口を介して、枠
体が送りローラによって挟持されたハイブリダイゼーシ
ョンバッグのプラスチックバッグ内に、ハイブリダイゼ
ーション溶液を供給可能なハイブリダイゼーション溶液
供給管部材と、溶液供給・排出口を介して、枠体が送り
ローラによって挟持されたハイブリダイゼーションバッ
グのプラスチックバッグ内に、標識物質によって標識さ
れた生体由来の物質を含むプローブ溶液を供給可能なプ
ローブ溶液供給管部材と、回転可能で、プラスチックバ
ッグをニップして、搬送可能なスクイズローラと、回転
可能で、プラスチックバッグをニップして、搬送可能な
排出ローラと、溶液供給・排出口を介して、排出ローラ
によってニップされたハイブリダイゼーションバッグの
プラスチックバッグから、ハイブリダイゼーション溶液
およびハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液が
添加された溶液を排出可能な溶液排出管部材とを備えて
いるから、送りローラによって、ハイブリダイゼーショ
ンバッグの枠体を挟持しつつ、ハイブリダイゼーション
溶液供給管部材によって、溶液供給・排出口を介して、
プラスチックバッグ内に、ハイブリダイゼーション溶液
を供給し、スクイズローラによって、プラスチックバッ
グをニップし、スクイズローラを回転させさせることに
よって、プラスチックバッグ内に収容されているハイブ
リダイゼーション溶液を強制的に流動させて、プレハイ
ブリダイゼーションを実行し、再び、送りローラによっ
て、ハイブリダイゼーションバッグの枠体を挟持しつ
つ、プローブ溶液供給管部材によって、溶液供給・排出
口を介して、プラスチックバッグ内に、プローブ溶液を
供給して、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液
を添加し、スクイズローラによって、プラスチックバッ
グをニップし、スクイズローラを回転させさせることに
よって、プラスチックバッグ内に収容されているハイブ
リダイゼーション溶液にプローブ溶液が添加された溶液
を強制的に流動させて、ハイブリダイゼーションを実行
し、排出ローラによって、プラスチックバッグをニップ
し、排出ローラを回転させて、ハイブリダイゼーション
溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液を、
溶液供給・排出口を介して、プラスチックバッグから、
溶液排出管部材内に抜き取ることができ、したがって、
ハイブリダイゼーション溶液およびハイブリダイゼーシ
ョン溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液
を、生化学解析用ユニットの吸着性領域に均一に接触さ
せて、プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイ
ゼーションおよび洗浄を実行することが可能になるか
ら、効率よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイ
ブリダイズさせることが可能になる。
【0029】また、本発明によれば、自動的に、プレハ
イブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを
実行することができるから、実験者によって、ハイブリ
ダイゼーションの結果がばらつくことを確実に防止する
ことが可能になり、再現性よく、特異的結合物質と生体
由来の物質とをハイブリダイズさせることが可能にな
る。
【0030】さらに、本発明によれば、ハイブリダイゼ
ーション溶液およびハイブリダイゼーション溶液に、プ
ローブ溶液が添加されて調製された溶液が、スクイズロ
ーラによって、強制的に流動されるから、溶液中に気泡
が生成されても、気泡が、生化学解析用ユニットの吸着
性領域に付着することを効果的に防止することができ、
したがって、所望のように、特異的結合物質と生体由来
の物質をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0031】本発明の好ましい実施態様においては、さ
らに、前記溶液供給・排出口を介して、前記枠体が前記
送りローラによって挟持された前記ハイブリダイゼーシ
ョンバッグの前記プラスチックバッグ内に、洗浄溶液を
供給可能な洗浄溶液供給管部材を備え、前記溶液排出管
部材が、さらに、前記排出ローラによってニップされた
前記ハイブリダイゼーションバッグの前記プラスチック
バッグから、前記溶液供給・排出口を介して、洗浄溶液
を排出可能に構成されている。
【0032】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、さらに、溶液供給・排出口
を介して、枠体が送りローラによって挟持されたハイブ
リダイゼーションバッグのプラスチックバッグ内に、洗
浄溶液を供給可能な洗浄溶液供給管部材を備え、溶液排
出管部材が、さらに、排出ローラによってニップされた
ハイブリダイゼーションバッグのプラスチックバッグか
ら、溶液供給・排出口を介して、洗浄溶液を排出可能に
構成されているから、ハイブリダイゼーション溶液に、
プローブ溶液が添加されて調製された溶液を、溶液排出
管部材内に抜き取った後に、さらに、送りローラによっ
て、ハイブリダイゼーションバッグの枠体を挟持しつ
つ、洗浄溶液供給管部材によって、溶液供給・排出口を
介して、プラスチックバッグ内に、洗浄溶液を供給し、
スクイズローラによって、プラスチックバッグをニップ
し、スクイズローラを回転させさせることによって、プ
ラスチックバッグ内に収容されている洗浄溶液を強制的
に流動させて、洗浄を実行し、排出ローラによって、プ
ラスチックバッグをニップし、排出ローラを回転させ
て、洗浄溶液を、溶液供給・排出口を介して、プラスチ
ックバッグから、溶液排出管部材内に抜き取ることがで
き、したがって、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブ
リダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添加されて調
製された溶液および洗浄溶液を、生化学解析用ユニット
の吸着性領域に均一に接触させて、プレハイブリダイゼ
ーション、ハイブリダイゼーションおよび洗浄を実行す
ることが可能になるから、効率よく、特異的結合物質と
生体由来の物質をハイブリダイズさせることが可能にな
る。
【0033】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、自動的に、プレハイブリダイゼーション、ハイブリ
ダイゼーションおよび洗浄を実行することができるか
ら、実験者によって、ハイブリダイゼーションの結果が
ばらつくことを確実に防止することが可能になり、再現
性よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダ
イズさせることが可能になる。
【0034】さらに、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液
および洗浄溶液が、スクイズローラによって、強制的に
流動されるから、溶液中に気泡が生成されても、気泡
が、生化学解析用ユニットの吸着性領域に付着すること
を効果的に防止することができ、したがって、所望のよ
うに、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイ
ズさせることが可能になる。
【0035】本発明の好ましい実施態様においては、前
記送りローラ、前記スクイズローラおよび前記排出ロー
ラが、正逆両方向に回転可能に構成されている。
【0036】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ハイブリダイゼーションバッグの搬送方向に直交する
方向の前記プラスチックバッグの幅よりも、その長さが
短くなるように、前記スクイズローラが形成されてい
る。
【0037】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーションバッグの搬送方向に直交する方向の
プラスチックバッグの幅よりも、その長さが短くなるよ
うに、スクイズローラが形成されているから、ハイブリ
ダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーション溶液に、
プローブ溶液が添加されて調製された溶液および洗浄溶
液は、スクイズローラによって、ニップされていないプ
ラスチックバッグの部分を通じて、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグに対するスクイズローラの移動方向とは反対
方向に流れ、その結果、ハイブリダイゼーション溶液、
ハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添加さ
れて調製された溶液および洗浄溶液を、ハイブリダイゼ
ーションバッグのプラスチックバッグ内に収容された生
化学解析用ユニットの吸着性領域に、強制的に、均一に
接触させることでき、したがって、効率よく、特異的結
合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせることが
可能になる。
【0038】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ハイブリダイゼーションバッグの搬送方向に直交する
方向の前記プラスチックバッグの幅以上の長さを有する
ように、前記排出ローラが形成されている。
【0039】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーションバッグの搬送方向に直交する方向の
プラスチックバッグの幅以上の長さを有するように、排
出ローラが形成されているから、排出ローラによって、
ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーション
溶液に、プローブ溶液が添加された溶液および洗浄溶液
を、確実に、プラスチックバッグ内から排出することが
可能になる。
【0040】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、前記溶液供給・排出口を
介して、前記ハイブリダイゼーションバッグの前記プラ
スチックバッグ内に、ハイブリダイゼーション溶液また
はプローブ溶液が供給される溶液供給部と、プレハイブ
リダイゼーションまたはハイブリダイゼーションが実行
される反応部と、前記ハイブリダイゼーションバッグの
前記プラスチックバッグから、前記溶液供給・排出口を
介して、ハイブリダイゼーション溶液またはハイブリダ
イゼーション溶液にプローブ溶液が添加された溶液が排
出される溶液排出部を備え、前記送りローラが、前記溶
液供給部に設けられ、前記スクイズローラ、前記ハイブ
リダイゼーション溶液供給管部材および前記プローブ溶
液供給管部材が、前記反応部に設けられ、前記排出ロー
ラが、前記溶液排出部に設けられている。
【0041】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液供給部に、さらに、洗浄溶液が供給され、
前記反応部において、さらに、洗浄が実行され、前記溶
液排出部において、前記ハイブリダイゼーションバッグ
の前記プラスチックバッグから、前記溶液供給・排出口
を介して、さらに、洗浄溶液が排出されるように構成さ
れ、さらに、前記洗浄溶液供給管部材が、前記反応部に
設けられている。
【0042】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記ハイブリダ
イゼーションバッグがセットされるハイブリダイゼーシ
ョンバッグセット部を備え、前記ハイブリダイゼーショ
ンバッグセット部が、回転可能で、前記ハイブリダイゼ
ーションバッグの前記枠体を挟持して、前記ハイブリダ
イゼーションバッグを搬送し、前記送りローラに受け渡
す第2の送りローラを備えている。
【0043】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーションバ
ッグがセットされるハイブリダイゼーションバッグセッ
ト部を備え、ハイブリダイゼーションバッグセット部
が、回転可能で、ハイブリダイゼーションバッグの枠体
を挟持して、ハイブリダイゼーションバッグを搬送し、
送りローラに受け渡す第2の送りローラを備えているか
ら、ハイブリダイゼーションバッグセット部に、ハイブ
リダイゼーションバッグをセットするだけで、自動的
に、プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーシ
ョンおよび洗浄を実行することができ、したがって、実
験者によって、ハイブリダイゼーションの結果がばらつ
くことを確実に防止することが可能になり、再現性よ
く、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズ
させることが可能になるとともに、大幅な省力化を実現
することが可能になる。
【0044】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記ハイブリダ
イゼーションバッグが取り出されるハイブリダイゼーシ
ョンバッグ取り出し部を備え、前記ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ取り出し部が、回転可能で、前記排出ローラ
から、前記ハイブリダイゼーションバッグを受け取り、
前記ハイブリダイゼーションバッグの前記枠体を挟持し
て、搬送可能な第3の送りローラを備えている。
【0045】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーションバ
ッグが取り出されるハイブリダイゼーションバッグ取り
出し部を備え、ハイブリダイゼーションバッグ取り出し
部が、回転可能で、排出ローラから、ハイブリダイゼー
ションバッグを受け取り、ハイブリダイゼーションバッ
グの枠体を挟持して、搬送可能な第3の送りローラを備
えているから、実験者が、ハイブリダイゼーションバッ
グセット部に、ハイブリダイゼーションバッグをセット
するだけで、自動的に、プレハイブリダイゼーション、
ハイブリダイゼーションおよび洗浄が実行されて、ハイ
ブリダイゼーションバッグが、ハイブリダイゼーション
バッグ取り出し部に取り出され、したがって、大幅な省
力化を実現することが可能になる。
【0046】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記ハイブリダ
イゼーション溶液供給管部材または前記プローブ溶液供
給管部材を、選択的に、前記プラスチックバッグの前記
溶液供給・排出口に、取り付け、取り外し可能な溶液供
給管部材着脱手段を備えている。
【0047】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション溶
液供給管部材またはプローブ溶液供給管部材を、選択的
に、プラスチックバッグの溶液供給・排出口に、取り付
け、取り外し可能な溶液供給管部材着脱手段を備えてい
るから、ハイブリダイゼーションバッグセット部に、ハ
イブリダイゼーションバッグをセットするだけで、自動
的に、プレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイ
ゼーションを実行することができ、したがって、実験者
によって、ハイブリダイゼーションの結果がばらつくこ
とを確実に防止することが可能になり、再現性よく、特
異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせる
ことが可能になるとともに、大幅な省力化を実現するこ
とが可能になる。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液供給管部材着脱手段が、前記ハイブリダイ
ゼーション溶液供給管部材、前記プローブ溶液供給管部
材または前記洗浄溶液供給管部材を、選択的に、前記プ
ラスチックバッグの前記溶液供給・排出口に、取り付
け、取り外し可能に構成されている。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、溶液供給管部材着脱手段が、ハイブリダイゼーショ
ン溶液供給管部材、プローブ溶液供給管部材または洗浄
溶液供給管部材を、選択的に、プラスチックバッグの溶
液供給・排出口に、取り付け、取り外し可能に構成され
ているから、ハイブリダイゼーションバッグセット部
に、ハイブリダイゼーションバッグをセットするだけ
で、自動的に、プレハイブリダイゼーション、ハイブリ
ダイゼーションおよび洗浄を実行することができ、した
がって、実験者によって、ハイブリダイゼーションの結
果がばらつくことを確実に防止することが可能になり、
再現性よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブ
リダイズさせることが可能になるとともに、大幅な省力
化を実現することが可能になる。
【0050】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記溶液排出管
部材を、前記プラスチックバッグの前記溶液供給・排出
口に、取り付け、取り外し可能な溶液排出管部材着脱手
段を備えている。
【0051】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、溶液排出管部材を、プラス
チックバッグの溶液供給・排出口に、取り付け、取り外
し可能な溶液排出管部材着脱手段を備えているから、自
動的に、プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼ
ーションおよび洗浄を実行することができ、したがっ
て、実験者によって、ハイブリダイゼーションの結果が
ばらつくことを確実に防止することが可能になり、再現
性よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダ
イズさせることが可能になるとともに、大幅な省力化を
実現することが可能になる。
【0052】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液排出管部材着脱手段が、前記反応部と前記
溶液排出部の間を移動可能に構成されている。
【0053】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記ハイブリダイゼーション溶液供給管部材、前記
プローブ溶液供給管部材および前記洗浄溶液供給管部材
が、前記ハイブリダイゼーションバッグの搬送方向に移
動可能な溶液供給ヘッドに取り付けられている。
【0054】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、ハイブリダイゼーション溶液供給管部材、プローブ
溶液供給管部材および洗浄溶液供給管部材が、ハイブリ
ダイゼーションバッグの搬送方向に移動可能な溶液供給
ヘッドに取り付けられているから、溶液供給ヘッドを移
動させる手段を設けるだけで、ハイブリダイゼーション
溶液供給管部材、プローブ溶液供給管部材および洗浄溶
液供給管部材を、選択的に、プラスチックバッグの溶液
供給・排出口に対向する位置に、位置させることが可能
となる。
【0055】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記溶液供給・
排出口を介して、前記枠体が前記送りローラによって挟
持された前記ハイブリダイゼーションバッグの前記プラ
スチックバッグ内に、前処理液を供給可能な前処理液供
給管部材を備えている。
【0056】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、さらに、溶液供給・排出口
を介して、枠体が送りローラによって挟持されたハイブ
リダイゼーションバッグのプラスチックバッグ内に、前
処理液を供給可能な前処理液供給管部材を備えているか
ら、プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーシ
ョンおよび洗浄に加えて、前処理も、自動的に実行する
ことが可能になり、より一層の省力化が可能になる。
【0057】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記前処理液供給管部材が、前記溶液供給ヘッドに
取り付けられている。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、前処理液供給管部材が、溶液供給ヘッドに取り付け
られているから、溶液供給ヘッドを移動させる手段を設
けるだけで、前処理液供給管部材、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液供給管部材、プローブ溶液供給管部材および洗
浄溶液供給管部材を、選択的に、プラスチックバッグの
溶液供給・排出口に対向する位置に、位置させることが
可能となる。
【0059】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記溶液排出管
部材によって排出される洗浄溶液に含まれている放射性
標識物質の濃度を検出する放射線センサを備えている。
【0060】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、さらに、溶液排出管部材に
よって排出される洗浄溶液に含まれている放射性標識物
質の濃度を検出する放射線センサを備えているから、放
射性標識物質によって標識された生体由来の物質を、特
異的結合物質にハイブリダイズさせたときに、洗浄の過
程で、洗浄溶液に含まれる放射性標識物質の濃度を検出
することによって、洗浄の終了時点を決定することが可
能になり、また、所定濃度以上の放射性標識物質を含む
溶液を、放射性標識物質の濃度が所定濃度未満の溶液と
別個に回収し、管理することが可能になる。
【0061】本発明の前記目的はまた、構造または特性
が既知の特異的結合物質を含む複数の吸着性領域が、互
いに離間して形成された生化学解析用ユニットを収容
し、その側部に、溶液を供給、排出可能なノズルを備え
た柔軟性を有するプラスチックバッグと、剛性を有し、
開口部が形成された2枚の板部材からなり、前記プラス
チックバッグの周縁部を挟持する枠体とを備え、前記枠
体に、前記プラスチックバッグの前記ノズルを収容する
ノズル収容部が形成されたことを特徴とするハイブリダ
イゼーションバッグによって達成される。
【0062】本発明によれば、ハイブリダイゼーション
バッグは、構造または特性が既知の特異的結合物質を含
む複数の吸着性領域が、互いに離間して形成された生化
学解析用ユニットを収容し、その側部に、溶液を供給、
排出可能なノズルを備えた柔軟性を有するプラスチック
バッグと、剛性を有し、開口部が形成された2枚の板部
材からなり、プラスチックバッグの周縁部を挟持する枠
体とを備え、枠体に、プラスチックバッグのノズルを収
容するノズル収容部が形成されているから、ハイブリダ
イゼーションバッグをきわめて容易にハンドリングする
ことが可能になるとともに、プラスチックバッグのノズ
ルから、前処理液、ハイブリダイゼーション溶液、プロ
ーブ溶液および洗浄溶液を、順次、プラスチックバッグ
内に供給し、スクイズローラによって、開口部を介し
て、プラスチックバッグをニップして、スクイズローラ
を回転させることによって、前処理液、ハイブリダイゼ
ーション溶液、プローブ溶液および洗浄溶液を、生化学
解析用ユニットの複数の吸着性領域に、均一に接触させ
ることができ、排出ローラによって、プラスチックバッ
グの少なくとも全幅をニップして、排出ローラを回転さ
せることによって、前処理液、ハイブリダイゼーション
溶液、プローブ溶液および洗浄溶液を、プラスチックバ
ッグから排出することができ、したがって、前処理液、
ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーション
溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液およ
び洗浄溶液を、生化学解析用ユニットの吸着性領域に均
一に接触させて、前処理、プレハイブリダイゼーショ
ン、ハイブリダイゼーションおよび洗浄を実行すること
が可能になるから、効率よく、特異的結合物質と生体由
来の物質をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0063】また、本発明によれば、自動的に、前処
理、プレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーシ
ョンおよび洗浄を実行することが可能になるから、実験
者によって、ハイブリダイゼーションの結果がばらつく
ことを確実に防止することができ、再現性よく、特異的
結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせること
が可能になる。
【0064】さらに、本発明によれば、前処理液、ハイ
ブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーション溶液
に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液および洗
浄溶液を、スクイズローラによって、強制的に流動させ
ることが可能になるから、溶液中に気泡が生成されて
も、気泡が、生化学解析用ユニットの吸着性領域に付着
することを効果的に防止することができ、したがって、
所望のように、特異的結合物質と生体由来の物質をハイ
ブリダイズさせることが可能になる。
【0065】本発明の好ましい実施態様においては、前
記板部材が、それぞれ、両側部に沿った厚肉部と、前記
厚肉部に挟まれた薄肉部を備え、前記2枚の板部材の前
記厚肉部によって、前記枠体に一対の厚肉部が形成され
るとともに、前記2枚の板部材の前記薄肉部によって、
前記枠体に一対の厚肉部が形成され、前記ノズル収容部
が、前記枠体の前記一対の厚肉部の一方の内部に形成さ
れている。
【0066】本発明の好ましい実施態様においては、前
記枠体の前記一対の厚肉部が等しい厚さを有している。
【0067】本発明の好ましい実施態様によれば、枠体
の前記一対の厚肉部が等しい厚さを有しているから、送
りローラによって、枠体の厚肉部を挟持することによっ
て、所望のように、ハイブリダイゼーションバッグを搬
送することができ、大幅な省力化を実現することが可能
になる。
【0068】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、枠体の前記一対の薄肉部が等しい厚さを有してい
る。
【0069】本発明の好ましい実施態様においては、前
記プラスチックバッグの前記ノズルが、前記プラスチッ
クバッグ内に、溶液を供給する溶液供給管部材を着脱可
能に構成され、前記プラスチックバッグ内から、溶液を
排出する溶液排出管部材を着脱可能に構成されている。
【0070】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生体由来の物質が、放射性標識物質、蛍光物質および
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質よりなる群から選ばれる少なくとも1種
の標識物質によって標識されている。
【0071】本発明において、生体由来の物質が、蛍光
物質によって標識されているとは、蛍光色素によって標
識されている場合と、酵素を標識された試料と結合させ
た後に、酵素を蛍光基質と接触させて、蛍光基質を、蛍
光を発する蛍光物質に変化させ、得られた蛍光物質によ
って標識されている場合とを包含している。
【0072】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットが、複数の貫通孔が形成された
基板を備え、前記複数の吸着性領域が、前記基板の前記
複数の貫通孔に、吸着性材料が充填されて形成されてい
る。
【0073】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性材料によって
形成された吸着性基板と、同一のパターンで、複数の貫
通孔が形成された一対の基板を備え、前記一対の基板
が、前記複数の貫通孔のパターンが対応するように、前
記吸着性基板の両面に密着され、前記一対の基板の前記
複数の貫通孔内の前記吸着性基板によって、前記複数の
吸着性領域が形成されている。
【0074】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、10以上
の貫通孔が形成されている。
【0075】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、50以上
の貫通孔が形成されている。
【0076】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、100以
上の貫通孔が形成されている。
【0077】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、500以
上の貫通孔が形成されている。
【0078】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
以上の貫通孔が形成されている。
【0079】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
以上の貫通孔が形成されている。
【0080】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
0以上の貫通孔が形成されている。
【0081】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
0以上の貫通孔が形成されている。
【0082】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
00以上の貫通孔が形成されている。
【0083】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の貫通孔が、それぞれ、5平方ミリメートル未
満のサイズを有している。
【0084】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の貫通孔が、それぞれ、1平方ミリメートル未
満のサイズを有している。
【0085】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の貫通孔が、それぞれ、0.5平方ミリメート
ル未満のサイズを有している。
【0086】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の貫通孔が、それぞれ、0.1平方ミリメート
ル未満のサイズを有している。
【0087】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の貫通孔が、それぞれ、0.05平方ミリメー
トル未満のサイズを有している。
【0088】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の貫通孔が、それぞれ、0.01平方ミリメー
トル未満のサイズを有している。
【0089】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、10個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0090】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、50個/平方センチメートル以上の密度で
形成されている。
【0091】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、100個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0092】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、500個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0093】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、1000個/平方センチメートル以上の密
度で形成されている。
【0094】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、5000個/平方センチメートル以上の密
度で形成されている。
【0095】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、10000個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0096】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、50000個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0097】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、100000個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0098】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通
孔が、規則的なパターンにより形成されている。
【0099】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通
孔が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0100】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の貫通孔が、それぞれ、略矩形状に形成されている。
【0101】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、放射線を減衰さ
せる性質を有している。
【0102】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの基板が、放射線を減衰させ
る性質を有しているから、生化学解析用ユニットの基板
に、複数の吸着性領域を高密度に形成した場合において
も、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を滴下し
て、吸着させ、複数の吸着性領域に吸着された特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来
の物質を、ハイブリダイズさせて、選択的に標識し、生
化学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重ね合わ
せて、複数の吸着性領域に選択的に含まれた放射性標識
物質によって、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成され
た複数の輝尽性蛍光体層領域を露光する際に、各吸着性
領域に含まれている放射性標識物質から放出された電子
線(β線)が、生化学解析用ユニットの基板内で散乱す
ることを効果的に防止することができ、したがって、各
吸着性領域に含まれている放射性標識物質から放出され
た電子線(β線)を、対応する輝尽性蛍光体層領域に、
選択的に入射させて、対応する輝尽性蛍光体層領域のみ
を露光することが可能になるから、放射性標識物質によ
って露光された複数のドット状輝尽性蛍光体層領域を励
起光によって走査し、複数の輝尽性蛍光体層領域から放
出された輝尽光を光電的に検出することによって、高い
分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデータを生成
することが可能になる。
【0103】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記基
板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/5
以下に減衰させる性質を有している。
【0104】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0105】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0106】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0107】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0108】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/1000以下に減衰させる性質を有している。
【0109】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、光を減衰させる
性質を有している。
【0110】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板が、光を減衰させる性質を有し
ているから、生化学解析用ユニットの基板に、吸着性領
域を高密度に形成し、吸着性領域に吸着されている特異
的結合物質に、蛍光物質および/または化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
によって標識された生体由来の物質を、選択的にハイブ
リダイズさせた場合にも、多数の吸着性領域に、励起光
を照射して、多数の吸着性領域に選択的に含まれている
蛍光物質を励起し、放出された蛍光を光電的に検出する
際に、各吸着物質から放出された蛍光が、基板内で散乱
して、隣り合う吸着性領域から放出された蛍光と混ざり
合うことを効果的に防止することができ、多数の吸着性
領域から放出される化学発光が、基板内で散乱して、隣
り合う吸着性領域から放出された化学発光と混ざり合う
ことを効果的に防止することが可能になり、したがっ
て、蛍光あるいは化学発光を光電的に検出して、定量性
に優れた生化学解析用データを生成することが可能にな
る。
【0111】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中
を透過したときに、光のエネルギーを、1/5以下に減
衰させる性質を有している。
【0112】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
以下に減衰させる性質を有している。
【0113】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
以下に減衰させる性質を有している。
【0114】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
0以下に減衰させる性質を有している。
【0115】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
0以下に減衰させる性質を有している。
【0116】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
00以下に減衰させる性質を有している。
【0117】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するための材料は、放射線および/または光
を減衰させる性質を有していることが好ましいが、とく
に限定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合
物材料のいずれをも使用することができ、金属材料、セ
ラミック材料またはプラスチック材料が、好ましく使用
される。
【0118】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために好ましく使用することのできる無
機化合物材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、
アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケ
ル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステ
ンレス、青銅などの合金;シリコン、アモルファスシリ
コン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪
素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバイ
ト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパ
タイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることができ
る。これらは、単結晶、アモルファス、セラミックのよ
うな多結晶焼結体にいずれの構造を有していてもよい。
【0119】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために使用可能な有機化合物材料として
は、高分子化合物が好ましく用いられ、好ましく使用す
ることのできる高分子化合物としては、たとえば、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリ
メチルメタクリレート、ブチルアクリレート/メチルメ
タクリレート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリ
ロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポ
リフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポ
リクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボネート;ポ
リエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレート
などのポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナ
イロン4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリスル
ホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニルシ
ロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノー
ル樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;
ブタジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸セル
ロース、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシ
ウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖
類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲ
ン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化合
物の共重合体などを挙げることができる。これらは、複
合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラ
ス繊維などを充填することもでき、また、有機化合物材
料をブレンドして、使用することもできる。
【0120】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、生化学解析用ユニットの基板は、比
重1.0g/cm以上の化合物材料または複合材料に
よって形成されることが好ましく、比重が1.5g/c
以上、23g/cm以下の化合物材料または複合
材料によって形成されることが、とくに好ましい。
【0121】また、一般に、光の散乱および/または吸
収が大きいほど、光の減衰能が高くなるので、生化学解
析用ユニットの基板は、厚さ1cmあたりの吸光度が
0.3以上であることが好ましく、厚さ1cmあたりの
吸光度が1以上であれば、さらに好ましい。ここに、吸
光度は、厚さTcmの板状体の直後に、積分球を置き、
計測に利用するプローブ光またはエミッション光の波長
における透過光量Aを分光光度計によって測定し、A/
Tを算出することによって、求められる。光減衰能を向
上させるために、光散乱体や光吸収体を、生化学解析用
ユニットの基板に含有させることもできる。光散乱体と
しては、生化学解析用ユニットの基板を形成している材
料と異なる材料の微粒子が用いられ、光吸収体として
は、顔料または染料が用いられる。
【0122】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性材料によって
形成された吸着性基板を備え、前記複数の吸着性領域
が、前記吸着性基板に、構造または特性が既知の特異的
結合物質を含む溶液が滴下されて形成されている。
【0123】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するための吸着性
材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ましく
使用される。多孔質材料と繊維材料とを併用して、吸着
性領域あるいは吸着性基板を形成することもできる。
【0124】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる多孔質材料は、有機材料、無機材料のいずれでもよ
く、有機/無機複合体でもよい。
【0125】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる有機多孔質材料は、とくに限定されるものではない
が、活性炭などの炭素材料あるいはメンブレンフィルタ
を形成可能な材料が、好ましく用いられる。具体的に
は、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10な
どのナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、
酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体が挙げられ
る。
【0126】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる無機多孔質材料は、とくに限定されるものではない
が、好ましくは、たとえば、白金、金、鉄、銀、ニッケ
ル、アルミニウムなどの金属;アルミナ、シリカ、チタ
ニア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロキシアパタ
イト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれらの複合体な
どが挙げられる。
【0127】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域あるいは吸着性基板を形成するために使用さ
れる繊維材料は、とくに限定されるものではないが、好
ましくは、たとえば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナ
イロン4,10などのナイロン類、ニトロセルロース、
酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース
誘導体などが挙げられる。
【0128】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域は、電解処理、プラズマ処理、アーク放電な
どの酸化処理;シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤などを用いたプライマー処理;界面活性剤処理な
どの表面処理によって形成することもできる。
【0129】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0130】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【0131】図1に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用ユニット1は、アルミニウムによって形
成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成され
た基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナ
イロン6が充填されて、多数のドット状の吸着性領域4
が形成されている。
【0132】図1には正確に示されていないが、本実施
態様においては、約10000の約0.01平方ミリメ
ートルのサイズを有する略円形の貫通孔3が、約500
0個/平方センチメートルの密度で、規則的に、基板2
に形成されている。吸着性領域4は、その表面が、基板
2の表面と同じ高さに位置するように、多数の貫通孔3
内に、ナイロン6が充填されて、形成されている。
【0133】図2は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0134】生化学解析にあたっては、図2に示される
ように、生化学解析用ユニット1に規則的に形成された
多数の吸着性領域4内に、たとえば、特異的結合物質と
して、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNA
が、スポッティング装置を使用して、滴下される。
【0135】図2に示されるように、スポッティング装
置は、特異的結合物質の溶液を、生化学解析用ユニット
1の表面に向けて噴射するインジェクタ5とCCDカメ
ラ6を備え、CCDカメラ6によって、インジェクタ5
の先端部と、特異的結合物質を滴下すべき生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4を観察しながら、インジェク
タ5の先端部と、特異的結合物質を滴下すべき吸着性領
域4の中心とが合致したときに、インジェクタ5から、
塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNAなどの
特異的結合物質が滴下されるように構成され、生化学解
析用ユニット1の多数のドット状の吸着性領域4内に、
特異的結合物質を、正確に滴下することができるように
保証されている。
【0136】図3は、本発明の好ましい実施態様にかか
るハイブリダイゼーションバッグの略斜視図である。
【0137】図3に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーションバッグ7は、ポリエチレンな
どのプラスチックによって形成され、多数の吸着性領域
4に特異的結合物質が吸着された生化学解析用ユニット
1が収容された柔軟性を有するプラスチックバッグ8
と、2枚の金属板9、10によって形成された枠体11
を備えている。
【0138】金属板9、10は、それぞれ、開口部9
a、10aを有し(図3には、開口部9aのみが図示さ
れている。)、中央部に、薄肉部9b、10bと、両側
部に厚肉部9c、10cを備えており、2枚の金属板
9、10の厚肉部9c、10cによって、枠体11の厚
肉部11aが形成され、薄肉部9b、10bによって、
枠体11の薄肉部11bが形成されている。
【0139】また、金属板9、10の一方の厚肉部9
c、10cには、湾曲部9d、10dが形成され、金属
板9、10の湾曲部9d、10dの間に、プラスチック
バッグ8に形成されたノズル14よりなり、プラスチッ
クバッグ8の内部に連通する溶液供給・排出口15が形
成されている。
【0140】図3に示されるように、プラスチックバッ
グ8は、金属板9、10の開口部9a、10a内に位置
し、金属板9、10の開口部9a、10aを介して、外
部に露出している。
【0141】図4は、本発明の好ましい実施態様にかか
るハイブリダイゼーションバッグ7を構成するプラスチ
ックバッグ8の略斜視図である。
【0142】図4に示されるように、プラスチックバッ
グ8は、内部と連通するノズル14を備え、ノズル14
によって、溶液供給・排出口15が形成されている。
【0143】図3に示されたハイブリダイゼーションバ
ッグ7は、たとえば、図4に示されるプラスチックバッ
グ8内に、多数の吸着性領域4に特異的結合物質が吸着
された生化学解析用ユニット1を収容した後、プラスチ
ックバッグ8内のノズル14が、金属板9、10の湾曲
部9d、10dの間に位置し、ノズル14を除くプラス
チックバッグ8の周囲部分が金属板9、10によって挟
持されるように、プラスチックバッグ8を2枚の金属板
9、10の間に挟持し、金属板9、10を加熱して、ノ
ズル14を除くプラスチックバッグ8の周囲部分を、金
属板9、10に熱融着させることによって、形成され
る。
【0144】図5は、本発明の好ましい実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置の略平面図である。
【0145】図5に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7が載置されて、ハイブリダイゼーション装
置にセットされる基台16と、それぞれ、ローラ軸17
aに取り付けられた2つの送りローラ17bを有し、互
いに対向する一対の送りローラ手段17を備えたハイブ
リダイゼーションバッグセット部18aと、それぞれ、
ローラ軸19aに取り付けられた2つの送りローラ19
bを有し、互いに対向する一対の送りローラ手段19を
備えた溶液注入部18bと、それぞれ、ローラ軸20a
に取り付けられた1つのスクイズローラ20bを有し、
互いに対向する一対のスクイズローラ手段20を備えた
反応部18cと、それぞれ、ローラ軸21aに取り付け
られた1つの排出ローラ21bを有し、互いに対向する
一対の排出ローラ手段21を備えた溶液排出部18d
と、それぞれ、ローラ軸22aに取り付けられた2つの
送りローラ22bを有する一対の送りローラ手段22
と、基台23を備えたハイブリダイゼーションバッグ取
り出し部18eを備えている。
【0146】一対の送りローラ手段17および一対の送
りローラ手段22は、それぞれ、独立した駆動手段(図
示せず)によって、ハイブリダイゼーションバッグ7
を、図5において、矢印Aで示される方向に搬送するよ
うに回転され、一対の送りローラ手段19、一対のスク
イズローラ手段20および一対の排出ローラ手段21
は、それぞれ、独立したモータ(図示せず)によって、
正逆両方向に、回転可能に構成されている。
【0147】図5に示されるように、送りローラ手段1
7の送りローラ17b、17b、送りローラ手段19の
送りローラ19b、19bおよび送りローラ手段22の
送りローラ22b、22bは、それぞれ、ハイブリダイ
ゼーションバッグ7を構成する枠体11の厚肉部11a
にのみ当接可能に構成されている。
【0148】また、図5に示されるように、一対のスク
イズローラ手段20のスクイズローラ20bは、金属板
9、10の開口部9a、10aの幅に等しい長さ、すな
わち、金属板9、10の開口部9a、10aを介して、
外部に露出しているプラスチックバッグ8の幅よりも、
その長さが短く、その両側に、ニップされてないプラス
チックバッグ8の部分が残されるように、プラスチック
バッグ8をニップするように構成され、一対の排出ロー
ラ手段2の排出ローラ21bは、金属板9、10の開口
部9a、10aの幅に等しい長さ、すなわち、金属板
9、10の開口部9a、10aを介して、外部に露出し
ているプラスチックバッグ8の幅に等しい長さを有し、
金属板9、10の開口部9a、10aを介して、外部に
露出しているプラスチックバッグ8の全幅にわたり、プ
ラスチックバッグ8をニップするように構成されてい
る。
【0149】図5に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置は、さらに、前処理液を
収容した前処理液タンク(図示せず)に連通し、バルブ
24を備えた前処理液供給チューブ25と、ハイブリダ
イゼーション溶液を収容したハイブリダイゼーション溶
液タンク(図示せず)に連通し、バルブ26を備えたハ
イブリダイゼーション溶液供給チューブ27と、標識物
質によって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶
液を収容したプローブ溶液チップ(図示せず)に連通
し、バルブ28を備えたプローブ溶液供給チューブ29
と、洗浄溶液を収容した洗浄溶液タンク(図示せず)に
連通し、バルブ30を備えた洗浄溶液供給チューブ31
を備え、前処理液供給チューブ25、ハイブリダイゼー
ション溶液供給チューブ27、プローブ溶液供給チュー
ブ29および洗浄溶液供給チューブ31の先端部は、溶
液供給チューブ着脱手段(図示せず)によって、ハイブ
リダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に着
脱可能に構成されている。
【0150】図5に示されるように、前処理液供給チュ
ーブ25、ハイブリダイゼーション溶液供給チューブ2
7、プローブ溶液供給チューブ29および洗浄溶液供給
チューブ31は、それぞれ、ガイドレール(図示せず)
に沿って、ハイブリダイゼーションバッグ7の搬送方向
に移動可能な溶液供給チューブヘッド32に取り付けら
れている。
【0151】図5に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置は、さらに、ハイブリダ
イゼーションバッグ7に収容された前処理液、ハイブリ
ダイゼーション溶液にプローブ溶液が添加されて、調製
された溶液または洗浄溶液を抜き取り、前処理液回収タ
ンク(図示せず)、ハイブリダイゼーション溶液回収タ
ンク(図示せず)または洗浄溶液回収タンク(図示せ
ず)に回収する溶液抜き取りチューブ33を備えてお
り、溶液抜き取りチューブ33の先端部は、溶液抜き取
りチューブ着脱手段(図示せず)によって、ハイブリダ
イゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に着脱可
能に構成されている。
【0152】溶液抜き取りチューブ33には、大径部3
4が設けられ、大径部34には、溶液抜き取りチューブ
33によって、抜き取られた洗浄溶液中の放射性標識物
質の濃度を検出する放射線センサ35が設けられてい
る。
【0153】図6は、本発明の好ましい実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置の制御系、検出系、駆動
系および入力系のブロックダイアグラムである。
【0154】図6に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置の制御系は、ハイブリダ
イゼーション装置全体の動作を制御するコントロールユ
ニット40を備え、ハイブリダイゼーション装置の検出
系は、溶液抜き取りチューブ33によって、抜き取られ
た洗浄溶液に含まれている放射性標識物質の量を検出す
る放射線センサ35を備えている。
【0155】図6に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置の駆動系は、一対の送り
ローラ手段17のローラ軸17aを回転させる第1のモ
ータ41と、一対の送りローラ手段19のローラ軸19
aを回転させる第2のモータ42と、一対のスクイズロ
ーラ手段20のローラ軸20aを回転させる第3のモー
タ43と、一対の排出ローラ手段21のローラ軸21a
を回転させる第4のモータ44と、一対の送りローラ手
段22のローラ軸22aを回転させる第5のモータ45
と、前処理液供給チューブ25に設けられたバルブ24
を開閉する第1のバルブ制御手段46と、ハイブリダイ
ゼーション溶液供給チューブ27に設けられたバルブ2
6を開閉する第2のバルブ制御手段47と、プローブ溶
液供給チューブ29に設けられたバルブ28を開閉する
第3のバルブ制御手段48と、洗浄溶液供給チューブ3
1に設けられたバルブ30を開閉する第4のバルブ制御
手段49と、前処理液供給チューブ25、ハイブリダイ
ゼーション溶液供給チューブ27、プローブ溶液供給チ
ューブ29または洗浄溶液供給チューブ31が、選択的
に、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出
口15に対向するように、ガイドレール(図示せず)に
沿って、溶液供給チューブヘッド32を移動させるヘッ
ドモータ50と、前処理液を収容する前処理液タンク
(図示せず)から、前処理液供給チューブ25に、前処
理液を供給する前処理液ポンプ51と、ハイブリダイゼ
ーション溶液を収容するハイブリダイゼーション溶液タ
ンク(図示せず)から、ハイブリダイゼーション溶液供
給チューブ27に、ハイブリダイゼーション溶液を供給
するハイブリダイゼーション溶液ポンプ52と、標識物
質によって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶
液を収容するプローブ溶液チップ(図示せず)から、プ
ローブ溶液供給チューブ29に、プローブ溶液を供給す
るプローブ溶液ポンプ53と、洗浄溶液を収容する洗浄
溶液タンク(図示せず)から、洗浄溶液供給チューブ3
1に、洗浄溶液を供給する洗浄溶液ポンプ54と、溶液
注入部14bに設けられ、前処理液供給チューブ25、
ハイブリダイゼーション溶液供給チューブ27、プロー
ブ溶液供給チューブ29または洗浄溶液供給チューブ3
1の先端部を、選択的に、ハイブリダイゼーションバッ
グ7の溶液供給・排出口15に取り付け、取り外す溶液
供給チューブ着脱手段55と、反応部14cと溶液排出
部18dとの間で、移動可能に設けられ、溶液抜き取り
チューブ33の先端部を、ハイブリダイゼーションバッ
グ7の溶液供給・排出口15に取り付け、取り外す溶液
抜き取りチューブ着脱手段56と、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7内から、前処理液、ハイブリダイゼーショ
ン溶液にプローブ溶液が加えられて、調製された溶液あ
るいは洗浄溶液を抜き取る溶液抜き取りポンプ57と、
前処理液を回収する前処理液回収タンク(図示せず)と
溶液抜き取りチューブ33とを連通させるバルブ(図示
せず)、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が
加えられて、調製された溶液を回収するハイブリダイゼ
ーション溶液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取りチ
ューブ33とを連通させるバルブ(図示せず)および洗
浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンク(図示せず)と溶
液抜き取りチューブ33とを連通させるバルブ(図示せ
ず)を、選択的に開閉するバルブ開閉機構58とを備え
ている。
【0156】図6に示されるように、本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置の入力系は、キーボード
60を備えている。
【0157】以上のように構成された本実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置は、以下のようにして、
生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸
着性領域4に吸着されている特異的結合物質に、標識物
質によって標識された生体由来の物質を選択的にハイブ
リダイズさせる。
【0158】まず、ハイブリダイゼーション溶液が調製
されて、ハイブリダイゼーション溶液タンク(図示せ
ず)内に収容され、洗浄溶液が調整されて、洗浄溶液
(図示せず)内に収容される。
【0159】一方、標識物質によって標識された生体由
来の物質を含むプローブ溶液が調製されて、プローブ溶
液チップ(図示せず)に収容される。
【0160】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識されたプローブである生体由来の物
質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液チップ
内に収容される。
【0161】一方、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって、cDNA
などの特異的結合物質を選択的に標識する場合には、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質によって標識されたプローブである生体由
来の物質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液
チップ内に収容される。
【0162】さらに、蛍光色素などの蛍光物質によっ
て、cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する
場合には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
プローブである生体由来の物質を含むプローブ溶液が調
製され、プローブ溶液チップ内に収容される。
【0163】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質のうち、2以上の生体由来の物質を含
むプローブ溶液を調製して、プローブ溶液チップ内に収
容させることもでき、本実施態様においては、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質および蛍光物
質によって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶
液が調製され、プローブ溶液チップ内に収容されてい
る。
【0164】ハイブリダイゼーションにあたっては、c
DNAなどの特異的結合物質が、多数の吸着性領域4に
吸着されている生化学解析用ユニット1を収容したハイ
ブリダイゼーションバッグ7が、ユーザーによって、ハ
イブリダイゼーションバッグセット部18aの基台16
上にセットされ、キーボード60に、スタート信号が入
力される。
【0165】ここに、放射性標識物質によって標識され
た生体由来の物質を、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に含まれた特異的結合物質にハイブリダイ
ズさせるときは、同時に、RI標識信号が、ユーザーに
よって、キーボード60に入力される。
【0166】キーボード60に入力されたスタート信号
およびRI標識信号は、コントロールユニット40に出
力される。
【0167】スタート信号を受けると、コントロールユ
ニット40は、第1のモータ41に駆動信号を出力し、
一対の送りローラ手段17のローラ軸17aを回転させ
るとともに、第2のモータ42に駆動信号を出力し、一
対の送りローラ手段19のローラ軸19aを回転させ
る。
【0168】その結果、図7に示されるように、ハイブ
リダイゼーションバッグ7を構成する枠体11の両側部
に形成された厚肉部11aが、一対の送りローラ手段1
7の対向する送りローラ17bの間に挟持され、ローラ
軸17aの反時計方向(正方向)の回転にともなって、
ハイブリダイゼーションバッグ7は、溶液注入部18b
に向けて、送られ、溶液注入部18bに設けられた一対
の送りローラ手段19に受け渡される。
【0169】溶液注入部18bにおいても、図7に示さ
れるのと同様にして、ハイブリダイゼーションバッグ7
を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11a
が、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ1
9bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともなっ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7は、溶液注入部1
8b内を送られ、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶
液注入・抜き取り口15が、溶液供給チューブヘッド3
2に対向する位置に達すると、コントロールユニット4
0は、第1のモータ41および第2のモータ42に駆動
停止信号を出力して、ローラ軸17aおよびローラ軸1
9aの回転を停止させる。
【0170】次いで、コントロールユニット40は、ヘ
ッドモータ50に駆動信号を出力して、前処理液供給チ
ューブ25が、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液
供給・抜き取り口15に対向する位置に達するまで、ガ
イドレール(図示せず)に沿って、溶液供給チューブヘ
ッド32を移動させる。
【0171】前処理液供給チューブ25が、ハイブリダ
イゼーションバッグ7の溶液注入・抜き取り口15に対
向する位置に達すると、コントロールユニット40は、
溶液供給チューブ着脱手段55に、取り付け信号を出力
して、前処理液供給チューブ25を、ハイブリダイゼー
ションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り付けさ
せ、第1のバルブ制御手段46に、開放信号を出力し
て、前処理液供給チューブ25に設けられたバルブ24
を開いた後、前処理液ポンプ51に駆動信号を出力す
る。
【0172】その結果、前処理液タンク(図示せず)か
ら、前処理液供給チューブ25および溶液供給・排出口
15を介して、前処理液が、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7内に供給される。
【0173】所定量の前処理液が、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7内に供給されると、コントロールユニット
40は、前処理液ポンプ51に駆動停止信号を出力し
て、前処理液の供給を停止させるとともに、第1のバル
ブ制御手段46に、閉鎖信号を出力して、バルブ24を
閉じさせる。
【0174】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ手段19のローラ軸19aを回転させるとともに、第
3のモータ43に駆動信号を出力して、一対のスクイズ
ローラ20のローラ軸20aを回転させ、同時に、ヘッ
ドモータ50に駆動信号を出力する。
【0175】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11
aが、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ
19bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともな
って、ハイブリダイゼーションバッグ7は、反応部18
cに向けて、搬送され、反応部18cに設けられた一対
のスクイズローラ手段20に受け渡される。ここに、ヘ
ッドモータ50にも駆動信号が出力されているため、溶
液供給チューブヘッド32は、ハイブリダイゼーション
バッグ7とともに、ガイドレール(図示せず)に沿っ
て、移動される。
【0176】本実施態様においては、一対のスクイズロ
ーラ手段20のスクイズローラ20bは、プラスチック
バッグ8をニップ可能に構成され、一対のスクイズロー
ラ手段20のローラ軸20aは、第3のモータ43によ
って、正逆両方向に回転されるから、図8に示されるよ
うに、ハイブリダイゼーションバッグ7のプラスチック
バッグ8が、一対のスクイズローラ20bによって、ニ
ップされ、一対のスクイズローラ手段20のローラ軸2
0aの反時計方向(正方向)回転にともなって、ハイブ
リダイゼーションバッグ7が、正逆両方向に移動される
とともに、ハイブリダイゼーションバッグ7のプラスチ
ックバッグ8中に収容された前処理液は、プラスチック
バッグ8中を、強制的に移動させられる。
【0177】ここに、スクイズローラ手段20のスクイ
ズローラ20bは、金属板9、10の開口部9a、10
aの幅、したがって、金属板9、10の開口部9a、1
0aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ
8の幅よりも、その長さが短く、その両側に、ニップさ
れていないプラスチックバッグ8の部分が残されるよう
に、プラスチックバッグ8をニップするように構成さ
れ、また、前処理液供給チューブ25に設けられたバル
ブ26が閉じられているから、前処理液は、スクイズロ
ーラ手段20のスクイズローラ20bによって、ニップ
されていないプラスチックバッグ8の両側の部分を通じ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7に対するスクイズ
ローラ手段20のスクイズローラ20bの移動方向とは
反対方向に流れ、その結果、前処理液が、ハイブリダイ
ゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に収容さ
れた生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、
強制的に、均一に接触させられて、前処理が実行され
る。
【0178】したがって、プラスチックバッグ8内に収
容された前処理液中に気泡が生成されても、気泡が、生
化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4に付着
することを、確実に防止することができる。
【0179】こうして、所定の時間にわたって、一対の
スクイズローラ手段20のローラ軸20aの正逆両方向
の回転が繰り返された結果、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が、溶液排出部18dに最も近接した位置に達す
ると、コントロールユニット40は、溶液供給チューブ
着脱手段55に、取り外し信号を出力して、前処理液供
給チューブ25を、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・排出口15から取り外させるとともに、溶液
抜き取りチューブ着脱手段56に、取り付け信号を出力
して、溶液抜き取りチューブ33の先端部を、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り
付けさせる。
【0180】さらに、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構58に駆動信号を出力して、前処理液を回
収する前処理液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取り
チューブ33とを連通させるバルブ(図示せず)を開
き、第4のモータ44に駆動信号を出力して、一対の排
出ローラ手段21のローラ軸21aを回転させ、ハイブ
リダイゼーションバッグ7を、反応部18cの一対のス
クイズローラ手段20から、溶液排出部18dの一対の
排出ローラ手段21に受け渡させる。
【0181】図5に示されるように、一対の排出ローラ
手段2の排出ローラ21bは、金属板9、10の開口部
9a、10aの幅、したがって、金属板9、10の開口
部9a、10aを介して、外部に露出しているプラスチ
ックバッグ8の幅に等しい長さを有し、金属板9、10
の開口部9a、10aを介して、外部に露出しているプ
ラスチックバッグ8の全幅にわたり、プラスチックバッ
グ8をニップするように構成されているから、ローラ軸
21aの回転にともなって、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が移動つつ、ハイブリダイゼーションバッグ7の
プラスチックバッグ8内に収容された前処理液が、溶液
供給・排出口15を介して、溶液抜き取りチューブ33
中に強制的に排出される。
【0182】ハイブリダイゼーションバッグ7のプラス
チックバッグ8から排出された前処理液が、溶液抜き取
りチューブ33の大径部34に収容されると、コントロ
ールユニット40は、溶液抜き取りポンプ57に駆動信
号を出力して、前処理液を、前処理液回収タンク(図示
せず)内に回収させる。
【0183】こうして、前処理液が、ハイブリダイゼー
ションバッグ7のプラスチックバッグ8内から、溶液供
給・排出口15を介して、溶液抜き取りチューブ33中
に強制的に排出され、前処理液回収タンク(図示せず)
内に回収されると、コントロールユニット40は、溶液
抜き取りポンプ57に駆動停止信号を出力して、溶液抜
き取りポンプ57の駆動を停止させ、溶液抜き取りチュ
ーブ着脱手段56に、取り外し信号を出力して、溶液抜
き取りチューブ33の先端部を、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7の溶液供給・排出口15から、取り外させ
る。
【0184】次いで、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に逆駆動信号を出力して、一対の排出ロ
ーラ手段21のローラ軸21aを、逆向きに回転させ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7を、反応部18c
に向けて、搬送するとともに、第3のモータ43に逆駆
動信号を出力して、一対のスクイズローラ手段20のロ
ーラ軸20aを逆向きに回転させる。
【0185】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7が一対のスクイズローラ手段20に受け渡され、さら
に、溶液注入部18bに向けて送られる。
【0186】コントロールユニット40は、さらに、第
2のモータ42に逆駆動信号を出力して、溶液注入部1
8bに設けられた一対の送りローラ手段19のローラ軸
19aを、逆向きに回転させて、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7を、一対のスクイズローラ手段20から、受
け取らせる。
【0187】ハイブリダイゼーションバッグ7が、一対
の送りローラ手段19に受け取られて、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7を構成する枠体11の両側部に形成さ
れた厚肉部11aが、一対の送りローラ手段19の対向
する送りローラ19bの間に挟持され、ローラ軸19a
の回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液注入・抜き取り口15が、溶液供給チューブヘッ
ド32に対向する位置に達すると、コントロールユニッ
ト40は、第2のモータ42および第3のモータ43に
駆動停止信号を出力して、ローラ軸19aおよびローラ
軸20aの回転を停止させる。
【0188】次いで、コントロールユニット40は、ヘ
ッドモータ50に駆動信号を出力して、ハイブリダイゼ
ーション溶液供給チューブ27が、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7の溶液供給・抜き取り口15に対向する位
置に達するまで、ガイドレール(図示せず)に沿って、
溶液供給チューブヘッド32を移動させる。
【0189】ハイブリダイゼーション溶液供給チューブ
27が、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液注入・
抜き取り口15に対向する位置に達すると、コントロー
ルユニット40は、溶液供給チューブ着脱手段55に、
取り付け信号を出力して、ハイブリダイゼーション溶液
供給チューブ27を、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液供給・排出口15に取り付けさせ、第1のバルブ
制御手段46に、開放信号を出力して、ハイブリダイゼ
ーション溶液供給チューブ27に設けられたバルブ26
を開いた後、ハイブリダイゼーション溶液ポンプ52に
駆動信号を出力する。
【0190】その結果、ハイブリダイゼーション溶液タ
ンク(図示せず)から、ハイブリダイゼーション溶液供
給チューブ27および溶液供給・排出口15を介して、
ハイブリダイゼーション溶液が、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7内に供給される。
【0191】所定量のハイブリダイゼーション溶液が、
ハイブリダイゼーションバッグ7内に供給されると、コ
ントロールユニット40は、ハイブリダイゼーション溶
液ポンプ52に駆動停止信号を出力して、ハイブリダイ
ゼーション溶液の供給を停止させるとともに、第2のバ
ルブ制御手段47に閉鎖信号を出力して、バルブ26を
閉じさせる。
【0192】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ手段19のローラ軸19aを回転させるとともに、第
3のモータ43に駆動信号を出力して、一対のスクイズ
ローラ20のローラ軸20aを回転させ、同時に、ヘッ
ドモータ50に駆動信号を出力する。
【0193】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11
aが、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ
19bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともな
って、ハイブリダイゼーションバッグ7は、反応部18
cに向けて、搬送され、反応部18cに設けられた一対
のスクイズローラ手段20に受け渡される。ここに、ヘ
ッドモータ50にも駆動信号が出力されているため、溶
液供給チューブヘッド32は、ハイブリダイゼーション
バッグ7とともに、ガイドレール(図示せず)に沿っ
て、移動される。
【0194】前述のように、一対のスクイズローラ手段
20のスクイズローラ20bは、プラスチックバッグ8
をニップ可能に構成され、一対のスクイズローラ手段2
0のローラ軸20aは、第3のモータ43によって、正
逆両方向に回転されるから、図8に示されるように、ハ
イブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8
が、一対のスクイズローラ20bによって、ニップさ
れ、一対のスクイズローラ手段20のローラ軸20aの
回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
が、正逆両方向に移動されるとともに、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7のプラスチックバッグ8中に収容され
たハイブリダイゼーション溶液は、プラスチックバッグ
8中を、強制的に移動させられる。
【0195】また、スクイズローラ手段20のスクイズ
ローラ20bは、金属板9、10の開口部9a、10a
の幅、したがって、金属板9、10の開口部9a、10
aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ8
の幅よりも、その長さが短く、その両側に、ニップされ
ていないプラスチックバッグ8の部分が残されるよう
に、プラスチックバッグ8をニップするように構成さ
れ、また、ハイブリダイゼーション溶液供給チューブ2
7に設けられたバルブ28が閉じられているから、ハイ
ブリダイゼーション溶液は、スクイズローラ手段20の
スクイズローラ20bによって、ニップされていないプ
ラスチックバッグ8の両側の部分を通じて、ハイブリダ
イゼーションバッグ7に対するスクイズローラ手段20
のスクイズローラ20bの移動方向とは反対方向に流
れ、その結果、ハイブリダイゼーション溶液が、ハイブ
リダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に
収容された生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に、強制的に、均一に接触させられて、プレハイブリ
ダイゼーションが実行される。
【0196】したがって、プラスチックバッグ8内に収
容されたハイブリダイゼーション溶液中に気泡が生成さ
れても、気泡が、生化学解析用ユニット1に形成された
吸着性領域4に付着することを、確実に防止することが
できる。
【0197】こうして、一対のスクイズローラ手段20
のローラ軸20aの正逆両方向の回転が繰り返され、所
定の時間が経過すると、コントロールユニット40は、
第3のモータ43に逆駆動信号を出力して、一対のスク
イズローラ手段20のローラ軸20aを逆向きに回転さ
せる。
【0198】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7は、溶液注入部18bに向けて送られる。
【0199】コントロールユニット40は、さらに、第
2のモータ42に逆駆動信号を出力して、溶液注入部1
8bに設けられた一対の送りローラ手段19のローラ軸
19aを、逆向きに回転させて、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7を、一対のスクイズローラ手段20から、受
け取らせる。
【0200】ハイブリダイゼーションバッグ7が、一対
の送りローラ手段19に受け取られて、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7を構成する枠体11の両側部に形成さ
れた厚肉部11aが、一対の送りローラ手段19の対向
する送りローラ19bの間に挟持され、ローラ軸19a
の回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液注入・抜き取り口15が、溶液供給チューブヘッ
ド32に対向する位置に達すると、コントロールユニッ
ト40は、第2のモータ42および第3のモータ43に
駆動停止信号を出力して、ローラ軸19aおよびローラ
軸20aの回転を停止させる。
【0201】次いで、コントロールユニット40は、溶
液供給チューブ着脱手段55に、取り外し信号を出力し
て、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液注入・抜き
取り口15から、ハイブリダイゼーション溶液供給チュ
ーブ27を取り外させ、さらに、ヘッドモータ50に駆
動信号を出力して、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・抜き取り口15に対向する位置に、プローブ
溶液供給チューブ29が達するまで、ガイドレール(図
示せず)に沿って、溶液供給チューブヘッド32を移動
させる。
【0202】プローブ溶液供給チューブ29が、ハイブ
リダイゼーションバッグ7の溶液注入・抜き取り口15
に対向する位置に達すると、コントロールユニット40
は、溶液供給チューブ着脱手段55に、取り付け信号を
出力して、プローブ溶液供給チューブ29を、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り
付けさせ、第3のバルブ制御手段48に、開放信号を出
力して、プローブ溶液供給チューブ29に設けられたバ
ルブ28を開いた後、プローブ溶液ポンプ53に駆動信
号を出力する。
【0203】その結果、プローブ溶液タンク(図示せ
ず)から、プローブ溶液供給チューブ29および溶液供
給・排出口15を介して、プローブ溶液が、ハイブリダ
イゼーションバッグ7内に供給され、ハイブリダイゼー
ションバッグ7内に収容されているハイブリダイゼーシ
ョン溶液に添加される。
【0204】所定量のプローブ溶液が、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7内に供給されると、コントロールユニ
ット40は、プローブ溶液ポンプ53に駆動停止信号を
出力して、プローブ溶液の供給を停止させるとともに、
第3のバルブ制御手段48に閉鎖信号を出力して、バル
ブ28を閉じさせる。
【0205】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ手段19のローラ軸19aを回転させるとともに、第
3のモータ43に駆動信号を出力して、一対のスクイズ
ローラ20のローラ軸20aを回転させ、同時に、ヘッ
ドモータ50に駆動信号を出力する。
【0206】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11
aが、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ
19bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともな
って、ハイブリダイゼーションバッグ7は、反応部18
cに向けて、搬送され、反応部18cに設けられた一対
のスクイズローラ手段20に受け渡される。ここに、ヘ
ッドモータ50にも駆動信号が出力されているため、溶
液供給チューブヘッド32は、ハイブリダイゼーション
バッグ7とともに、ガイドレール(図示せず)に沿っ
て、移動される。
【0207】前述のように、一対のスクイズローラ手段
20のスクイズローラ20bは、プラスチックバッグ8
をニップ可能に構成され、一対のスクイズローラ手段2
0のローラ軸20aは、第3のモータ43によって、正
逆両方向に回転されるから、図8に示されるように、ハ
イブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8
が、一対のスクイズローラ20bによって、ニップさ
れ、一対のスクイズローラ手段20のローラ軸20aの
回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
が、正逆両方向に移動されるとともに、ハイブリダイゼ
ーション溶液にプローブ溶液が添加されて、調製され、
ハイブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ
8中に収容された溶液は、プラスチックバッグ8中を、
強制的に移動させられる。
【0208】また、スクイズローラ手段20のスクイズ
ローラ20bは、金属板9、10の開口部9a、10a
の幅、したがって、金属板9、10の開口部9a、10
aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ8
の幅よりも、その長さが短く、その両側に、ニップされ
ていないプラスチックバッグ8の部分が残されるよう
に、プラスチックバッグ8をニップするように構成さ
れ、また、プローブ溶液供給チューブ29に設けられた
バルブ30が閉じられているから、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液に、プローブ溶液が添加されて、調製された溶
液は、スクイズローラ手段20のスクイズローラ20b
によって、ニップされていないプラスチックバッグ8の
両側の部分を通じて、ハイブリダイゼーションバッグ7
に対するスクイズローラ手段20のスクイズローラ20
bの移動方向とは反対方向に流れ、その結果、ハイブリ
ダイゼーション溶液に、プローブ溶液が添加されて、調
製された溶液が、ハイブリダイゼーションバッグ7のプ
ラスチックバッグ8内に収容された生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4に、強制的に、均一に接触さ
せられて、ハイブリダイゼーションが実行される。
【0209】したがって、プラスチックバッグ8内に収
容されたハイブリダイゼーション溶液に、プローブ溶液
が添加されて、調製された溶液中に気泡が生成されて
も、気泡が、生化学解析用ユニット1に形成された吸着
性領域4に付着することを、確実に防止することができ
る。
【0210】こうして、所定の時間にわたって、一対の
スクイズローラ手段20のローラ軸20aの正逆両方向
の回転が繰り返された結果、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が、溶液排出部18dに最も近接した位置に達す
ると、コントロールユニット40は、溶液供給チューブ
着脱手段55に、取り外し信号を出力して、プローブ溶
液供給チューブ29を、ハイブリダイゼーションバッグ
7の溶液供給・排出口15から取り外させるとともに、
溶液抜き取りチューブ着脱手段56に、取り付け信号を
出力して、溶液抜き取りチューブ33の先端部を、ハイ
ブリダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に
取り付けさせる。
【0211】さらに、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構58に駆動信号を出力して、ハイブリダイ
ゼーション溶液にプローブ溶液が添加されて、調製され
た溶液を回収するハイブリダイゼーション溶液回収タン
ク(図示せず)と溶液抜き取りチューブ33とを連通さ
せるバルブ(図示せず)を開き、第4のモータ44に駆
動信号を出力して、一対の排出ローラ手段21のローラ
軸21aを回転させ、ハイブリダイゼーションバッグ7
を、反応部18cの一対のスクイズローラ手段20か
ら、溶液排出部18dの一対の排出ローラ手段21に受
け渡させる。
【0212】図5に示されるように、一対の排出ローラ
手段2の排出ローラ21bは、金属板9、10の開口部
9a、10aの幅、したがって、金属板9、10の開口
部9a、10aを介して、外部に露出しているプラスチ
ックバッグ8の幅に等しい長さを有し、金属板9、10
の開口部9a、10aを介して、外部に露出しているプ
ラスチックバッグ8の全幅にわたり、プラスチックバッ
グ8をニップするように構成されているから、ローラ軸
21aの回転にともなって、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が移動つつ、ハイブリダイゼーション溶液にプロ
ーブ溶液が添加されて、調製され、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7のプラスチックバッグ8内に収容された溶
液が、溶液供給・排出口15を介して、溶液抜き取りチ
ューブ33中に強制的に排出される。
【0213】ハイブリダイゼーションバッグ7のプラス
チックバッグ8から排出された溶液が、溶液抜き取りチ
ューブ33の大径部34に収容されると、コントロール
ユニット40は、溶液抜き取りポンプ57に駆動信号を
出力して、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液
が添加されて、調製された溶液を、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液回収タンク(図示せず)内に回収させる。
【0214】こうして、ハイブリダイゼーション溶液に
プローブ溶液が添加されて、調製された溶液が、ハイブ
リダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内か
ら、溶液供給・排出口15を介して、溶液抜き取りチュ
ーブ33中に強制的に排出されて、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液回収タンク(図示せず)内に回収されると、コ
ントロールユニット40は、溶液抜き取りポンプ57に
駆動停止信号を出力して、溶液抜き取りポンプ57の駆
動を停止させるとともに、溶液抜き取りチューブ着脱手
段56に、取り外し信号を出力して、溶液抜き取りチュ
ーブ33の先端部を、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液供給・排出口15から、取り外させる。
【0215】次いで、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に逆駆動信号を出力して、一対の排出ロ
ーラ手段21のローラ軸21aを、逆向きに回転させ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7を、反応部18c
に向けて、搬送するとともに、第3のモータ43に逆駆
動信号を出力して、一対のスクイズローラ手段20のロ
ーラ軸20aを逆向きに回転させる。
【0216】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7が一対のスクイズローラ手段20に受け渡され、さら
に、溶液注入部18bに向けて送られる。
【0217】コントロールユニット40は、さらに、第
2のモータ42に逆駆動信号を出力して、溶液注入部1
8bに設けられた一対の送りローラ手段19のローラ軸
19aを、逆向きに回転させて、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7を、一対のスクイズローラ手段20から、受
け取らせる。
【0218】ハイブリダイゼーションバッグ7が、一対
の送りローラ手段19に受け取られて、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7を構成する枠体11の両側部に形成さ
れた厚肉部11aが、一対の送りローラ手段19の対向
する送りローラ19bの間に挟持され、ローラ軸19a
の回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液注入・抜き取り口15が、溶液供給チューブヘッ
ド32に対向する位置に達すると、コントロールユニッ
ト40は、第2のモータ42および第3のモータ43に
駆動停止信号を出力して、ローラ軸19aおよびローラ
軸20aの回転を停止させる。
【0219】次いで、コントロールユニット40は、ヘ
ッドモータ50に駆動信号を出力して、洗浄溶液供給チ
ューブ31が、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液
供給・抜き取り口15に対向する位置に達するまで、ガ
イドレール(図示せず)に沿って、溶液供給チューブヘ
ッド32を移動させる。
【0220】洗浄溶液供給チューブ31が、ハイブリダ
イゼーションバッグ7の溶液注入・抜き取り口15に対
向する位置に達すると、コントロールユニット40は、
溶液供給チューブ着脱手段55に、取り付け信号を出力
して、洗浄溶液供給チューブ31を、ハイブリダイゼー
ションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り付けさ
せ、第4のバルブ制御手段49に、開放信号を出力し
て、洗浄溶液供給チューブ31に設けられたバルブ30
を開いた後、洗浄溶液ポンプ54に駆動信号を出力す
る。
【0221】その結果、洗浄溶液タンク(図示せず)か
ら、洗浄溶液供給チューブ31および溶液供給・排出口
15を介して、洗浄溶液が、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7内に供給される。
【0222】所定量の洗浄溶液が、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7内に供給されると、コントロールユニット
40は、洗浄溶液ポンプ54に駆動停止信号を出力し
て、洗浄溶液の供給を停止させるとともに、第4のバル
ブ制御手段49に閉鎖信号を出力して、バルブ30を閉
じさせる。
【0223】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ手段19のローラ軸19aを回転させるとともに、第
3のモータ43に駆動信号を出力して、一対のスクイズ
ローラ20のローラ軸20aを回転させ、同時に、ヘッ
ドモータ50に駆動信号を出力する。
【0224】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11
aが、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ
19bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともな
って、ハイブリダイゼーションバッグ7は、反応部18
cに向けて、搬送され、反応部18cに設けられた一対
のスクイズローラ手段20に受け渡される。ここに、ヘ
ッドモータ50にも駆動信号が出力されているため、溶
液供給チューブヘッド32は、ハイブリダイゼーション
バッグ7とともに、ガイドレール(図示せず)に沿っ
て、移動される。
【0225】前述のように、一対のスクイズローラ手段
20のスクイズローラ20bは、プラスチックバッグ8
をニップ可能に構成され、一対のスクイズローラ手段2
0のローラ軸20aは、第3のモータ43によって、正
逆両方向に回転されるから、図8に示されるように、ハ
イブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8
が、一対のスクイズローラ20bによって、ニップさ
れ、一対のスクイズローラ手段20のローラ軸20aの
回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
が、正逆両方向に移動されるとともに、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7のプラスチックバッグ8中に収容され
た洗浄溶液は、プラスチックバッグ8中を、強制的に移
動させられる。
【0226】また、スクイズローラ手段20のスクイズ
ローラ20bは、金属板9、10の開口部9a、10a
の幅、したがって、金属板9、10の開口部9a、10
aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ8
の幅よりも、その長さが短く、その両側に、ニップされ
ていないプラスチックバッグ8の部分が残されるよう
に、プラスチックバッグ8をニップするように構成さ
れ、また、洗浄溶液供給チューブ31に設けられたバル
ブ32が閉じられているから、洗浄溶液は、スクイズロ
ーラ手段20のスクイズローラ20bによって、ニップ
されていないプラスチックバッグ8の両側の部分を通じ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7に対するスクイズ
ローラ手段20のスクイズローラ20bの移動方向とは
反対方向に流れ、その結果、洗浄溶液が、ハイブリダイ
ゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に収容さ
れた生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、
強制的に、均一に接触させられて、洗浄が実行される。
【0227】したがって、プラスチックバッグ8内に収
容された洗浄溶液中に気泡が生成されても、気泡が、生
化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4に付着
することを、確実に防止することができる。
【0228】こうして、所定の時間にわたって、一対の
スクイズローラ手段20のローラ軸20aの正逆両方向
の回転が繰り返された結果、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が、溶液排出部18dに最も近接した位置に達す
ると、コントロールユニット40は、溶液供給チューブ
着脱手段55に、取り外し信号を出力して、洗浄溶液供
給チューブ31を、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・排出口15から取り外させるとともに、溶液
抜き取りチューブ着脱手段56に、取り付け信号を出力
して、溶液抜き取りチューブ33の先端部を、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り
付けさせる。
【0229】さらに、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構58に駆動信号を出力して、洗浄溶液を回
収する洗浄溶液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取り
チューブ33とを連通させるバルブ(図示せず)を開
き、第4のモータ44に駆動信号を出力して、一対の排
出ローラ手段21のローラ軸21aを回転させ、ハイブ
リダイゼーションバッグ7を、反応部18cの一対のス
クイズローラ手段20から、溶液排出部18dの一対の
排出ローラ手段21に受け渡させる。
【0230】図5に示されるように、一対の排出ローラ
手段2の排出ローラ21bは、金属板9、10の開口部
9a、10aの幅、したがって、金属板9、10の開口
部9a、10aを介して、外部に露出しているプラスチ
ックバッグ8の幅に等しい長さを有し、金属板9、10
の開口部9a、10aを介して、外部に露出しているプ
ラスチックバッグ8の全幅にわたり、プラスチックバッ
グ8をニップするように構成されているから、ローラ軸
21aの回転にともなって、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が移動つつ、ハイブリダイゼーションバッグ7の
プラスチックバッグ8内に収容された洗浄溶液が、溶液
供給・排出口15を介して、溶液抜き取りチューブ33
中に強制的に排出される。
【0231】キーボード60から、RI標識信号が入力
されているときは、ハイブリダイゼーションバッグ7の
プラスチックバッグ8から排出され、溶液抜き取りチュ
ーブ33の大径部34に収容された洗浄溶液に含まれる
放射性標識物質の濃度が、放射線センサ35によって検
出され、コントロールユニット40に出力される。
【0232】コントロールユニット40は、放射線セン
サ35から入力された検出信号に基づいて、洗浄溶液中
の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)に記憶
されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0233】その結果、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度を越えているときは、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4の洗浄が十分で
はなく、ハイブリダイゼーションバッグ7内に、さらに
洗浄溶液を注入して、洗浄操作を続ける必要があると認
められるから、コントロールユニット40は、溶液抜き
取りポンプ57に駆動信号を出力して、洗浄溶液を、洗
浄溶液回収タンク(図示せず)内に回収させた後、溶液
抜き取りポンプ57に駆動停止信号を出力して、溶液抜
き取りポンプ57の駆動を停止させるとともに、溶液抜
き取りチューブ着脱手段56に、取り外し信号を出力し
て、溶液抜き取りチューブ33の先端部を、ハイブリダ
イゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15から、取
り外させる。
【0234】次いで、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に逆駆動信号を出力して、一対の排出ロ
ーラ手段21のローラ軸21aを、逆向きに回転させ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7を、反応部18c
に向けて、搬送するとともに、第3のモータ43に逆駆
動信号を出力して、一対のスクイズローラ手段20のロ
ーラ軸20aを逆向きに回転させる。
【0235】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7が一対のスクイズローラ手段20に受け渡され、さら
に、溶液注入部18bに向けて送られる。
【0236】コントロールユニット40は、さらに、第
2のモータ42に逆駆動信号を出力して、溶液注入部1
8bに設けられた一対の送りローラ手段19のローラ軸
19aを、逆向きに回転させて、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7を、一対のスクイズローラ手段20から、受
け取らせる。
【0237】ハイブリダイゼーションバッグ7が、一対
の送りローラ手段19に受け取られて、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7を構成する枠体11の両側部に形成さ
れた厚肉部11aが、一対の送りローラ手段19の対向
する送りローラ19bの間に挟持され、ローラ軸19a
の回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液注入・抜き取り口15が、溶液供給チューブヘッ
ド32に対向する位置に達すると、コントロールユニッ
ト40は、第2のモータ42および第3のモータ43に
駆動停止信号を出力して、ローラ軸19aおよびローラ
軸20aの回転を停止させる。
【0238】次いで、コントロールユニット40は、ヘ
ッドモータ50に駆動信号を出力して、洗浄溶液溶液供
給チューブ31が、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・抜き取り口15に対向する位置に達するま
で、ガイドレール(図示せず)に沿って、溶液供給チュ
ーブヘッド32を移動させる。
【0239】洗浄溶液供給チューブ31が、ハイブリダ
イゼーションバッグ7の溶液注入・抜き取り口15に対
向する位置に達すると、コントロールユニット40は、
溶液供給チューブ着脱手段55に、取り付け信号を出力
して、洗浄溶液供給チューブ31を、ハイブリダイゼー
ションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り付けさ
せ、第4のバルブ制御手段49に、開放信号を出力し
て、洗浄溶液供給チューブ31に設けられたバルブ30
を開いた後、洗浄溶液ポンプ54に駆動信号を出力す
る。
【0240】その結果、洗浄溶液タンク(図示せず)か
ら、洗浄溶液供給チューブ31および溶液供給・排出口
15を介して、洗浄溶液が、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7内に供給される。
【0241】所定量の洗浄溶液が、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7内に供給されると、コントロールユニット
40は、洗浄溶液ポンプ54に駆動停止信号を出力し
て、洗浄溶液の供給を停止させるとともに、第4のバル
ブ制御手段49に閉鎖信号を出力して、バルブ30を閉
じさせる。
【0242】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ手段19のローラ軸19aを回転させるとともに、第
3のモータ43に駆動信号を出力して、一対のスクイズ
ローラ20のローラ軸20aを回転させ、同時に、ヘッ
ドモータ50に駆動信号を出力する。
【0243】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11
aが、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ
19bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともな
って、ハイブリダイゼーションバッグ7は、反応部18
cに向けて、搬送され、反応部18cに設けられた一対
のスクイズローラ手段20に受け渡される。ここに、ヘ
ッドモータ50にも駆動信号が出力されているため、溶
液供給チューブヘッド32は、ハイブリダイゼーション
バッグ7とともに、ガイドレール(図示せず)に沿っ
て、移動される。
【0244】前述のように、一対のスクイズローラ手段
20のスクイズローラ20bは、プラスチックバッグ8
をニップ可能に構成され、一対のスクイズローラ手段2
0のローラ軸20aは、第3のモータ43によって、正
逆両方向に回転されるから、図8に示されるように、ハ
イブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8
が、一対のスクイズローラ20bによって、ニップさ
れ、一対のスクイズローラ手段20のローラ軸20aの
回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
が、正逆両方向に移動されるとともに、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7のプラスチックバッグ8中に収容され
た洗浄溶液は、プラスチックバッグ8中を、強制的に移
動させられる。
【0245】また、スクイズローラ手段20のスクイズ
ローラ20bは、金属板9、10の開口部9a、10a
の幅、したがって、金属板9、10の開口部9a、10
aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ8
の幅よりも、その長さが短く、その両側に、ニップされ
ていないプラスチックバッグ8の部分が残されるよう
に、プラスチックバッグ8をニップするように構成さ
れ、また、洗浄溶液供給チューブ31に設けられたバル
ブ32が閉じられているから、洗浄溶液は、スクイズロ
ーラ手段20のスクイズローラ20bによって、ニップ
されていないプラスチックバッグ8の両側の部分を通じ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7に対するスクイズ
ローラ手段20のスクイズローラ20bの移動方向とは
反対方向に流れ、その結果、洗浄溶液が、ハイブリダイ
ゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に収容さ
れた生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、
強制的に、均一に接触させられて、洗浄が実行される。
【0246】したがって、プラスチックバッグ8内に収
容された洗浄溶液中に気泡が生成されても、気泡が、生
化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4に付着
することを、確実に防止することができる。
【0247】こうして、所定の時間にわたって、一対の
スクイズローラ手段20のローラ軸20aの正逆両方向
の回転が繰り返された結果、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が、溶液排出部18dに最も近接した位置に達す
ると、コントロールユニット40は、溶液供給チューブ
着脱手段55に、取り外し信号を出力して、洗浄溶液供
給チューブ31を、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・排出口15から取り外させるとともに、溶液
抜き取りチューブ着脱手段56に、取り付け信号を出力
して、溶液抜き取りチューブ33の先端部を、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り
付けさせる。
【0248】さらに、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構58に駆動信号を出力して、洗浄溶液を回
収する洗浄溶液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取り
チューブ33とを連通させるバルブ(図示せず)を開
き、第4のモータ44に駆動信号を出力して、一対の排
出ローラ手段21のローラ軸21aを回転させ、ハイブ
リダイゼーションバッグ7を、反応部18cの一対のス
クイズローラ手段20から、溶液排出部18dの一対の
排出ローラ手段21に受け渡させる。
【0249】図5に示されるように、一対の排出ローラ
手段2の排出ローラ21bは、金属板9、10の開口部
9a、10aの幅、したがって、金属板9、10の開口
部9a、10aを介して、外部に露出しているプラスチ
ックバッグ8の幅に等しい長さを有し、金属板9、10
の開口部9a、10aを介して、外部に露出しているプ
ラスチックバッグ8の全幅にわたり、プラスチックバッ
グ8をニップするように構成されているから、ローラ軸
21aの回転にともなって、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が移動つつ、ハイブリダイゼーションバッグ7の
プラスチックバッグ8内に収容された洗浄溶液が、溶液
供給・排出口15を介して、溶液抜き取りチューブ33
中に強制的に排出される。
【0250】次いで、ハイブリダイゼーションバッグ7
のプラスチックバッグ8から排出され、溶液抜き取りチ
ューブ33の大径部34に収容された洗浄溶液に含まれ
る放射性標識物質の濃度が、放射線センサ35によって
検出され、コントロールユニット40に出力される。
【0251】コントロールユニット40は、放射線セン
サ35から入力された検出信号に基づいて、洗浄溶液中
の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)に記憶
されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0252】その結果、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度を越えているときは、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4の洗浄が、依然
として、十分ではなく、ハイブリダイゼーションバッグ
7内に、さらに洗浄溶液を注入して、洗浄操作を続ける
必要があると認められるから、コントロールユニット4
0は、溶液抜き取りポンプ57に駆動信号を出力して、
洗浄溶液を、洗浄溶液回収タンク(図示せず)内に回収
させた後、溶液抜き取りポンプ57に駆動停止信号を出
力して、溶液抜き取りポンプ57の駆動を停止させると
ともに、溶液抜き取りチューブ着脱手段56に、取り外
し信号を出力して、溶液抜き取りチューブ33の先端部
を、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出
口15から、取り外させる。
【0253】次いで、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に逆駆動信号を出力して、一対の排出ロ
ーラ手段21のローラ軸21aを、逆向きに回転させ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7を、反応部18c
に向けて、搬送するとともに、第3のモータ43に逆駆
動信号を出力して、一対のスクイズローラ手段20のロ
ーラ軸20aを逆向きに回転させる。
【0254】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7が一対のスクイズローラ手段20に受け渡され、さら
に、溶液注入部18bに向けて送られる。
【0255】コントロールユニット40は、さらに、第
2のモータ42に逆駆動信号を出力して、溶液注入部1
8bに設けられた一対の送りローラ手段19のローラ軸
19aを、逆向きに回転させて、ハイブリダイゼーショ
ンバッグ7を、一対のスクイズローラ手段20から、受
け取らせる。
【0256】ハイブリダイゼーションバッグ7が、一対
の送りローラ手段19に受け取られて、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7を構成する枠体11の両側部に形成さ
れた厚肉部11aが、一対の送りローラ手段19の対向
する送りローラ19bの間に挟持され、ローラ軸19a
の回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
の溶液注入・抜き取り口15が、溶液供給チューブヘッ
ド32に対向する位置に達すると、コントロールユニッ
ト40は、第2のモータ42および第3のモータ43に
駆動停止信号を出力して、ローラ軸19aおよびローラ
軸20aの回転を停止させる。
【0257】次いで、コントロールユニット40は、ヘ
ッドモータ50に駆動信号を出力して、洗浄溶液溶液供
給チューブ31が、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・抜き取り口15に対向する位置に達するま
で、ガイドレール(図示せず)に沿って、溶液供給チュ
ーブヘッド32を移動させる。
【0258】洗浄溶液供給チューブ31が、ハイブリダ
イゼーションバッグ7の溶液注入・抜き取り口15に対
向する位置に達すると、コントロールユニット40は、
溶液供給チューブ着脱手段55に、取り付け信号を出力
して、洗浄溶液供給チューブ31を、ハイブリダイゼー
ションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り付けさ
せ、第4のバルブ制御手段49に、開放信号を出力し
て、洗浄溶液供給チューブ31に設けられたバルブ30
を開いた後、洗浄溶液ポンプ54に駆動信号を出力す
る。
【0259】その結果、洗浄溶液タンク(図示せず)か
ら、洗浄溶液供給チューブ31および溶液供給・排出口
15を介して、洗浄溶液が、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7内に供給される。
【0260】所定量の洗浄溶液が、ハイブリダイゼーシ
ョンバッグ7内に供給されると、コントロールユニット
40は、洗浄溶液ポンプ54に駆動停止信号を出力し
て、洗浄溶液の供給を停止させるとともに、第4のバル
ブ制御手段49に閉鎖信号を出力して、バルブ30を閉
じさせる。
【0261】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ手段19のローラ軸19aを回転させるとともに、第
3のモータ43に駆動信号を出力して、一対のスクイズ
ローラ20のローラ軸20aを回転させ、同時に、ヘッ
ドモータ50に駆動信号を出力する。
【0262】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部11
aが、一対の送りローラ手段19の対向する送りローラ
19bの間に挟持され、ローラ軸19aの回転にともな
って、ハイブリダイゼーションバッグ7は、反応部18
cに向けて、搬送され、反応部18cに設けられた一対
のスクイズローラ手段20に受け渡される。ここに、ヘ
ッドモータ50にも駆動信号が出力されているため、溶
液供給チューブヘッド32は、ハイブリダイゼーション
バッグ7とともに、ガイドレール(図示せず)に沿っ
て、移動される。
【0263】前述のように、一対のスクイズローラ手段
20のスクイズローラ20bは、プラスチックバッグ8
をニップ可能に構成され、一対のスクイズローラ手段2
0のローラ軸20aは、第3のモータ43によって、正
逆両方向に回転されるから、図8に示されるように、ハ
イブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8
が、一対のスクイズローラ20bによって、ニップさ
れ、一対のスクイズローラ手段20のローラ軸20aの
回転にともなって、ハイブリダイゼーションバッグ7
が、正逆両方向に移動されるとともに、ハイブリダイゼ
ーションバッグ7のプラスチックバッグ8中に収容され
た洗浄溶液は、プラスチックバッグ8中を、強制的に移
動させられる。
【0264】また、スクイズローラ手段20のスクイズ
ローラ20bは、金属板9、10の開口部9a、10a
の幅、したがって、金属板9、10の開口部9a、10
aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ8
の幅よりも、その長さが短く、その両側に、ニップされ
ていないプラスチックバッグ8の部分が残されるよう
に、プラスチックバッグ8をニップするように構成さ
れ、また、洗浄溶液供給チューブ31に設けられたバル
ブ32が閉じられているから、洗浄溶液は、スクイズロ
ーラ手段20のスクイズローラ20bによって、ニップ
されていないプラスチックバッグ8の両側の部分を通じ
て、ハイブリダイゼーションバッグ7に対するスクイズ
ローラ手段20のスクイズローラ20bの移動方向とは
反対方向に流れ、その結果、洗浄溶液が、ハイブリダイ
ゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に収容さ
れた生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に、
強制的に、均一に接触させられて、洗浄が実行される。
【0265】したがって、プラスチックバッグ8内に収
容された洗浄溶液中に気泡が生成されても、気泡が、生
化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4に付着
することを、確実に防止することができる。
【0266】こうして、所定の時間にわたって、一対の
スクイズローラ手段20のローラ軸20aの正逆両方向
の回転が繰り返された結果、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が、溶液排出部18dに最も近接した位置に達す
ると、コントロールユニット40は、溶液供給チューブ
着脱手段55に、取り外し信号を出力して、洗浄溶液供
給チューブ31を、ハイブリダイゼーションバッグ7の
溶液供給・排出口15から取り外させるとともに、溶液
抜き取りチューブ着脱手段56に、取り付け信号を出力
して、溶液抜き取りチューブ33の先端部を、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7の溶液供給・排出口15に取り
付けさせる。
【0267】さらに、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構58に駆動信号を出力して、洗浄溶液を回
収する洗浄溶液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取り
チューブ33とを連通させるバルブ(図示せず)を開
き、第4のモータ44に駆動信号を出力して、一対の排
出ローラ手段21のローラ軸21aを回転させ、ハイブ
リダイゼーションバッグ7を、反応部18cの一対のス
クイズローラ手段20から、溶液排出部18dの一対の
排出ローラ手段21に受け渡させる。
【0268】図5に示されるように、一対の排出ローラ
手段2の排出ローラ21bは、金属板9、10の開口部
9a、10aの幅、したがって、金属板9、10の開口
部9a、10aを介して、外部に露出しているプラスチ
ックバッグ8の幅に等しい長さを有し、金属板9、10
の開口部9a、10aを介して、外部に露出しているプ
ラスチックバッグ8の全幅にわたり、プラスチックバッ
グ8をニップするように構成されているから、ローラ軸
21aの回転にともなって、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7が移動つつ、ハイブリダイゼーションバッグ7の
プラスチックバッグ8内に収容された洗浄溶液が、溶液
供給・排出口15を介して、溶液抜き取りチューブ33
中に強制的に排出される。
【0269】次いで、ハイブリダイゼーションバッグ7
のプラスチックバッグ8から排出され、溶液抜き取りチ
ューブ33の大径部34に収容された洗浄溶液に含まれ
る放射性標識物質の濃度が、放射線センサ35によって
検出され、コントロールユニット40に出力される。
【0270】コントロールユニット40は、放射線セン
サ35から入力された検出信号に基づいて、洗浄溶液中
の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)に記憶
されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0271】こうして、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度以下に低下するまで、
洗浄溶液による洗浄が繰り返され、洗浄溶液中の放射性
標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度以下に低下
すると、コントロールユニット40は、洗浄が完了した
と判定して、溶液抜き取りポンプ57に駆動信号を出力
して、洗浄溶液を、洗浄溶液回収タンク(図示せず)内
に回収させた後、溶液抜き取りポンプ57に駆動停止信
号を出力して、溶液抜き取りポンプ57の駆動を停止さ
せるとともに、溶液抜き取りチューブ着脱手段56に、
取り外し信号を出力して、溶液抜き取りチューブ33の
先端部を、ハイブリダイゼーションバッグ7の溶液供給
・排出口15から、取り外させる。
【0272】ここに、本実施態様においては、プローブ
溶液に含まれた生体由来の物質が、放射性標識物質によ
って標識されているため、放射線センサ35により、洗
浄溶液中の放射性標識物質の濃度を検出し、洗浄溶液中
の放射性標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度以
下に低下するまで、洗浄溶液による洗浄が繰り返してい
るが、プローブ溶液に含まれた生体由来の物質が、放射
性標識物質によって標識されていないときは、コントロ
ールユニット30が、所定の回数にわたり、洗浄溶液が
注入さて、洗浄が実行されたと判定した時点で、洗浄操
作が完了される。
【0273】次いで、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、一対の排出ロー
ラ手段21のローラ軸21aを、回転させて、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7を、ハイブリダイゼーションバ
ッグ取り出し部18eに向けて、搬送するとともに、第
5のモータ45に駆動信号を出力して、一対の送りロー
ラ22のローラ軸22aを回転させる。
【0274】その結果、ハイブリダイゼーションバッグ
7は、一対の排出ローラ手段21から、ハイブリダイゼ
ーションバッグ取り出し部18eに設けられた一対の送
りローラ22に受け渡され、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7を構成する枠体11の両側部に形成された厚肉部
11aが、一対の排出ローラ手段21によって挟持され
て、ハイブリダイゼーションバッグ取り出し部18e内
を搬送され、基台23上に、送り出されて、ハイブリダ
イゼーション装置から取り出される。
【0275】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、標識物質である放射性標識物質の放
射線データおよび蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データ
が記録される。吸着性領域4に記録された蛍光データ
は、後述するスキャナによって読み取られ、生化学解析
用データが生成される。
【0276】一方、放射性標識物質の放射線データは、
蓄積性蛍光体シートに転写され、蓄積性蛍光体シートに
転写された放射線データは、後述するスキャナによって
読み取られて、生化学解析用データが生成される。
【0277】図9は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図で
ある。
【0278】図9に示されるように、本実施態様にかか
る蓄積性蛍光体シート70は、多数の略円形の貫通孔7
3が規則的に形成されたニッケル製の支持体71を備
え、支持体71に形成された多数の貫通孔73内に、輝
尽性蛍光体が埋め込まれて、多数の輝尽性蛍光体層領域
72が、ドット状に形成されている。
【0279】多数の貫通孔73は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4と同一の
パターンで、支持体71に形成され、各輝尽性蛍光体層
領域72は、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた吸着性領域4と等しいサイズを有するように、形成
されている。
【0280】したがって、図9には正確に示されていな
いが、約10000の約0.01平方ミリメートルのサ
イズを有する略円形の輝尽性蛍光体層領域72が、約5
000個/平方センチメートルの密度で、かつ、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4と同一の規則的なパターンにより、蓄積性蛍光体シ
ート70の支持体71に、ドット状に形成されている。
【0281】また、本実施態様においては、支持体71
の表面と、ドット状に形成された輝尽性蛍光体層領域7
2の表面とが同一の高さに位置するように、支持体71
に形成された貫通孔73に、輝尽性蛍光体が埋め込まれ
て、蓄積性蛍光体シート70が形成されている。
【0282】図10は、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4に含まれた放射性標識物質に
よって、蓄積性蛍光体シート70に形成された多数のド
ット状の輝尽性蛍光体層領域72を露光する方法を示す
略断面図である。
【0283】露光装置内で、生化学解析用ユニット1の
表面に、蓄積性蛍光体シート70が重ね合わされて、生
化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4に含ま
れた放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シート70
に形成されたドット状の輝尽性蛍光体層領域72が露光
されるが、本実施態様においては、生化学解析用ユニッ
ト1は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫
通孔3内に、ナイロン6が充填されて、形成されている
ので、ハイブリダイゼーションなど、液体による処理を
受けても、ほとんど伸縮することがなく、したがって、
生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4のそ
れぞれが、蓄積性蛍光体シート70に形成された対応す
るドット状の輝尽性蛍光体層領域72に、正確に対向す
るように、蓄積性蛍光体シート70を生化学解析用ユニ
ット1に重ね合わせて、ドット状輝尽性蛍光体層領域7
2を露光することが可能になる。
【0284】こうして、所定の時間にわたって、生化学
解析用ユニット1に形成された吸着性領域4のそれぞれ
が、蓄積性蛍光体シート70に形成された対応するドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72に対向するように、生化
学解析用ユニット1と蓄積性蛍光体シート70とを重ね
合わせることによって、吸着性領域4に含まれた放射性
標識物質によって、蓄積性蛍光体シート70に形成され
た多数のドット状輝尽性蛍光体層領域72が露光され
る。
【0285】この際、吸着性領域4に吸着されている放
射性標識物質から電子線(β線)が発せられるが、生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4は、放射線を減衰さ
せる性質を有するアルミニウムによって形成された基板
2に、互いに離間して、ドット状に形成されているか
ら、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)が、
生化学解析用ユニット1の基板2内で散乱して、隣り合
う吸着性領域4から放出された電子線(β線)と混ざり
合い、隣り合う吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層
領域72に入射することを効果的に防止することがで
き、さらに、蓄積性蛍光体シート70のドット状の輝尽
性蛍光体層領域72が、放射線を減衰させる性質を有す
るニッケル製の支持体71に形成された多数の貫通孔7
3内に、輝尽性蛍光体を埋め込んで、形成されているか
ら、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)が、
蓄積性蛍光体シート70の支持体71内で散乱して、対
向する輝尽性蛍光体層領域72に隣り合う輝尽性蛍光体
層領域72に入射することを効果的に防止することが可
能になり、したがって、吸着性領域4に含まれている放
射性標識物質から発せられた電子線(β線)を、その吸
着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層領域72に選択的
に入射させることができ、吸着性領域4に含まれている
放射性標識物質から発せられた電子線(β線)が、隣り
合う吸着性領域4から放出される電子線によって露光さ
れるべき輝尽性蛍光体層領域72に入射して、輝尽性蛍
光体を露光することを確実に防止することができる。
【0286】こうして、蓄積性蛍光体シート70に形成
された多数のドット状輝尽性蛍光体層領域72に、放射
性標識物質の放射線データが記録される。
【0287】図11は、蓄積性蛍光体シート70に記録
された放射線データを読み取って、生化学解析用データ
を生成するとともに、生化学解析用ユニット1に記録さ
れた蛍光データを読み取って、生化学解析用データを生
成するスキャナの略斜視図であり、図12は、図11に
示されたスキャナのフォトマルチプライア近傍の詳細を
示す略斜視図である。
【0288】本実施態様にかかるスキャナは、蓄積性蛍
光体シート70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍
光体層領域72に記録された放射性標識物質の放射線デ
ータおよび生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に記録された蛍光色素などの蛍光データを読み取り可
能に構成されている。
【0289】図11に示されるように、本実施態様にか
かるスキャナは、640nmの波長のレーザ光84を発
する第1のレーザ励起光源81と、532nmの波長の
レーザ光84を発する第2のレーザ励起光源82と、4
73nmの波長のレーザ光84を発する第3のレーザ励
起光源83とを備えている。
【0290】本実施態様においては、第1のレーザ励起
光源81は、半導体レーザ光源により構成され、第2の
レーザ励起光源82および第3のレーザ励起光源83
は、第二高調波生成(Second Harmonic Generation)素
子によって構成されている。
【0291】第1のレーザ励起光源81により発生され
たレーザ光84は、コリメータレンズ85によって、平
行光とされた後、ミラー86によって反射される。第1
のレーザ励起光源81から発せられ、ミラー86によっ
て反射されたレーザ光84の光路には、640nmのレ
ーザ光4を透過し、532nmの波長の光を反射する第
1のダイクロイックミラー87および532nm以上の
波長の光を透過し、473nmの波長の光を反射する第
2のダイクロイックミラー88が設けられており、第1
のレーザ励起光源81により発生されたレーザ光84
は、第1のダイクロイックミラー87および第2のダイ
クロイックミラー88を透過して、ミラー89に入射す
る。
【0292】他方、第2のレーザ励起光源82より発生
されたレーザ光84は、コリメータレンズ90により、
平行光とされた後、第1のダイクロイックミラー87に
よって反射されて、その向きが90度変えられて、第2
のダイクロイックミラー88を透過し、ミラー89に入
射する。
【0293】また、第3のレーザ励起光源83から発生
されたレーザ光84は、コリメータレンズ91によっ
て、平行光とされた後、第2のダイクロイックミラー8
8により反射されて、その向きが90度変えられた後、
ミラー89に入射する。
【0294】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射され、さらに、ミラー92に入射
して、反射される。
【0295】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4の光路には、中央部に穴93が形成された凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー94が配置されてお
り、ミラー92によって反射されたレーザ光84は、穴
開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラー98に
入射する。
【0296】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0297】光学ヘッド95は、ミラー96と、非球面
レンズ97を備えており、光学ヘッド95に入射したレ
ーザ光84は、ミラー96によって反射されて、非球面
レンズ97によって、ステージ100のガラス板101
上に載置された蓄積性蛍光体シート70あるいは生化学
解析用ユニット1に入射する。
【0298】蓄積性蛍光体シート70に、レーザ光84
が入射すると、蓄積性蛍光体シート70の支持体71に
形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域72が
励起され、輝尽光105が放出され、また、生化学解析
用ユニット1に、レーザ光84が入射すると、多数の吸
着性領域4に含まれている蛍光色素などの蛍光物質が励
起されて、蛍光105が放出される。
【0299】蓄積性蛍光体シート70の多数のドット状
の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光105
あるいは生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
から放出された蛍光105は、光学ヘッド95に設けら
れた非球面レンズ97によって、ミラー96に集光さ
れ、ミラー96によって、レーザ光84の光路と同じ側
に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー98に入射
する。
【0300】凹面ミラー98に入射した輝尽光105あ
るいは蛍光105は、凹面ミラー98によって反射され
て、穴開きミラー94に入射する。
【0301】穴開きミラー94に入射した輝尽光105
あるいは蛍光105は、図12に示されるように、凹面
ミラーによって形成された穴開きミラー94によって、
下方に反射されて、フィルタユニット108に入射し、
所定の波長の光がカットされて、フォトマルチプライア
110に入射し、光電的に検出される。
【0302】図12に示されるように、フィルタユニッ
ト108は、4つのフィルタ部材111a、151b、
151c、151dを備えており、フィルタユニット1
08は、モータ(図示せず)によって、図12におい
て、左右方向に移動可能に構成されている。
【0303】図13は、図12のA−A線に沿った略断
面図である。
【0304】図13に示されるように、フィルタ部材1
11aはフィルタ112aを備え、フィルタ112a
は、第1のレーザ励起光源81を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起し、蛍光105を読み取るときに使
用されるフィルタ部材であり、640nmの波長の光を
カットし、640nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有している。
【0305】図14は、図12のB−B線に沿った略断
面図である。
【0306】図14に示されるように、フィルタ部材1
11bはフィルタ112bを備え、フィルタ112b
は、第2のレーザ励起光源82を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起し、蛍光105を読み取るときに使
用されるフィルタ部材であり、532nmの波長の光を
カットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有している。
【0307】図15は、図12のC−C線に沿った略断
面図である。
【0308】図15に示されるように、フィルタ部材1
11cはフィルタ112cを備え、フィルタ112c
は、第3のレーザ励起光源83を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起して、蛍光105を読み取るときに
使用されるフィルタ部材であり、473nmの波長の光
をカットし、473nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有している。
【0309】図16は、図12のD−D線に沿った略断
面図である。
【0310】図16に示されるように、フィルタ部材1
11dはフィルタ112dを備え、フィルタ112d
は、第1のレーザ励起光源81を用いて、蓄積性蛍光体
シート70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体
層領域72を励起して、輝尽性蛍光体層領域72から発
せられた輝尽光105を読み取るときに使用されるフィ
ルタであり、輝尽性蛍光体層領域72から放出される輝
尽光105の波長域の光のみを透過し、640nmの波
長の光をカットする性質を有している。
【0311】したがって、使用すべきレーザ励起光源に
応じて、フィルタ部材111a、151b、151c、
151dを選択的にフォトマルチプライア110の前面
に位置させることによって、フォトマルチプライア11
0は、検出すべき光のみを光電的に検出することができ
る。
【0312】フォトマルチプライア110によって、輝
尽光105が光電的に検出されて、生成されたアナログ
データは、A/D変換器113に出力されて、ディジタ
ル化され、データ処理装置114に出力される。
【0313】図17は、光学ヘッド95の走査機構の略
平面図である。図17においては、簡易化のため、光学
ヘッド95を除く光学系ならびにレーザ光84および蛍
光105あるいは輝尽光105の光路は省略されてい
る。
【0314】図17に示されるように、光学ヘッド95
を走査する走査機構は、基板120を備え、基板120
上には、副走査パルスモータ121と一対のレール12
2、62とが固定され、基板120上には、さらに、図
17において、矢印Yで示された副走査方向に、移動可
能な基板123とが設けられている。
【0315】移動可能な基板123には、ねじが切られ
た穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副
走査パルスモータ121によって回転されるねじが切ら
れたロッド124が係合している。
【0316】移動可能な基板123上には、主走査ステ
ッピングモータ125が設けられ、主走査ステッピング
モータ125は、エンドレスベルト126を、生化学解
析用ユニット1に形成された隣り合うドット状の吸着性
領域4の間の距離、すなわち、蓄積性蛍光体シート70
に形成された隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域7
2の間の距離に等しいピッチで、間欠的に駆動可能に構
成されている。光学ヘッド95は、エンドレスベルト1
26に固定されており、主走査ステッピングモータ12
5によって、エンドレスベルト126が駆動されると、
図17において、矢印Xで示された主走査方向に移動さ
れるように構成されている。図17において、67は、
光学ヘッド95の主走査方向における位置を検出するリ
ニアエンコーダであり、128は、リニアエンコーダ1
27のスリットである。
【0317】したがって、主走査ステッピングモータ1
25によって、エンドレスベルト126が、主走査方向
に間欠的に駆動され、1ラインの走査が完了すると、副
走査パルスモータ121によって、基板123が、副走
査方向に間欠的に移動されることによって、光学ヘッド
95は、図17において、矢印Xで示される主走査方向
および矢印Yで示される副走査方向に移動され、レーザ
光84によって、蓄積性蛍光体シート70に形成された
すべてのドット状の輝尽性蛍光体層領域72あるいは生
化学解析用ユニット1の全面が走査される。
【0318】図18は、スキャナの制御系、入力系、駆
動系および検出系を示すブロックダイアグラムである。
【0319】図18に示されるように、スキャナの制御
系は、スキャナ全体を制御するコントロールユニット1
30を備えており、また、スキャナの入力系は、ユーザ
ーによって操作され、種々の指示信号を入力可能なキー
ボード131を備えている。
【0320】図18に示されるように、スキャナの駆動
系は、光学ヘッド95を主走査方向に間欠的に移動させ
る主走査ステッピングモータ125と、光学ヘッド95
を副走査方向に間欠的に移動させる副走査パルスモータ
121と、4つのフィルタ部材111a、151b、1
51c、151dを備えたフィルタユニット108を移
動させるフィルタユニットモータ132を備えている。
【0321】コントロールユニット130は、第1のレ
ーザ励起光源81、第2のレーザ励起光源82または第
3のレーザ励起光源83に選択的に駆動信号を出力する
とともに、フィルタユニットモータ132に駆動信号を
出力可能に構成されている。
【0322】また、図18に示されるように、スキャナ
の検出系は、フォトマルチプライア110と、光学ヘッ
ド95の主走査方向における位置を検出するリニアエン
コーダ127を備えている。
【0323】本実施態様においては、コントロールユニ
ット130は、リニアエンコーダ127から入力される
光学ヘッド95の位置検出信号にしたがって、第1のレ
ーザ励起光源81、第2のレーザ励起光源82または第
3のレーザ励起光源83をオン・オフ制御するように構
成されている。
【0324】以上のように構成された本実施態様にかか
るスキャナは、以下のようにして、蓄積性蛍光体シート
70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域
72に記録された放射線データを読み取って、生化学解
析用データを生成する。
【0325】まず、蓄積性蛍光体シート70が、ステー
ジ100のガラス板101上に載置される。
【0326】次いで、ユーザーによって、キーボード1
31に、蓄積性蛍光体シート70に形成された多数のド
ット状の輝尽性蛍光体層領域72を、レーザ光84によ
って走査する旨の指示信号が入力される。
【0327】キーボード131に入力された指示信号
は、コントロールユニット130に入力され、コントロ
ールユニット130は、指示信号にしたがって、フィル
タユニットモータ132に駆動信号を出力し、フィルタ
ユニット108を移動させ、輝尽性蛍光体から放出され
る輝尽光105の波長域の光のみを透過し、640nm
の波長の光をカットする性質を有するフィルタ112d
を備えたフィルタ部材111dを、輝尽光105の光路
内に位置させる。
【0328】さらに、コントロールユニット130は、
主走査ステッピングモータ125に駆動信号を出力し、
光学ヘッド95を主走査方向に移動させ、リニアエンコ
ーダ127から入力される光学ヘッド95の位置検出信
号に基づいて、第1のドット状の輝尽性蛍光体層領域7
2に、レーザ光84を照射可能な位置に、光学ヘッド9
5が移動したことが確認されると、主走査ステッピング
モータ125に停止信号を出力するとともに、第1のレ
ーザ励起光源81に、駆動信号を出力して、第1のレー
ザ励起光源81を起動させ、640nmの波長のレーザ
光84を発せさせる。
【0329】第1のレーザ励起光源81から発せられた
レーザ光84は、コリメータレンズ85によって、平行
な光とされた後、ミラー86に入射して、反射される。
【0330】ミラー86によって反射されたレーザ光8
4は、第1のダイクロイックミラー87および第2のダ
イクロイックミラー88を透過し、ミラー89に入射す
る。
【0331】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射されて、さらに、ミラー92に入
射して、反射される。
【0332】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4は、穴開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラ
ー98に入射する。
【0333】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0334】光学ヘッド95に入射したレーザ光84
は、ミラー96によって反射され、非球面レンズ97に
よって、ステージ100ガラス板101上に載置された
蓄積性蛍光体シート70の第1のドット状の輝尽性蛍光
体層領域72に集光される。
【0335】その結果、蓄積性蛍光体シート70に形成
された第1のドット状の輝尽性蛍光体層領域72に含ま
れる輝尽性蛍光体が、レーザ光84によって励起され
て、第1の輝尽性蛍光体層領域72から輝尽光105が
放出される。
【0336】この際、蓄積性蛍光体シート70の支持体
71はニッケルによって形成されているから、レーザ光
84が、支持体71内で散乱して、第1の輝尽性蛍光体
層領域72に隣り合った輝尽性蛍光体層領域72に含ま
れている輝尽性蛍光体を励起し、蓄積している放射線エ
ネルギーが輝尽光105の形で放出されることを効果的
に防止することができ、さらには、第1の輝尽性蛍光体
層領域72から放出された輝尽光105が、支持体71
内で散乱し、フォトマルチプライア110によって検出
されなくなることを効果的に防止することが可能にな
る。
【0337】第1のドット状の輝尽性蛍光体領域12か
ら放出された輝尽光105は、光学ヘッド95に設けら
れた非球面レンズ97によって集光され、ミラー96に
より、レーザ光84の光路と同じ側に反射され、平行な
光とされて、凹面ミラー98に入射する。
【0338】凹面ミラー98に入射した輝尽光105
は、凹面ミラー98によって反射されて、穴開きミラー
94に入射する。
【0339】穴開きミラー94に入射した輝尽光105
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー94に
よって、図12に示されるように、下方に反射され、フ
ィルタユニット108のフィルタ112dに入射する。
【0340】フィルタ112dは、輝尽性蛍光体から放
出される輝尽光105の波長域の光のみを透過し、64
0nmの波長の光をカットする性質を有しているので、
励起光である640nmの波長の光がカットされ、ドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光1
05の波長域の光のみがフィルタ112dを透過して、
フォトマルチプライア110によって、光電的に検出さ
れる。
【0341】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113によって、ディジタル化され、データ処理
装置114に出力される。
【0342】第1のレーザ励起光源81がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット130は、第1のレーザ励起光源81
に駆動停止信号を出力して、第1のレーザ励起光源81
の駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
蓄積性蛍光体シート70に形成された隣り合うドット状
の輝尽性蛍光体層領域72の間の距離に等しいピッチだ
け、移動させる。
【0343】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域72間の
距離に等しい1ピッチだけ移動されて、第1のレーザ励
起光源81から発せられるレーザ光84を、蓄積性蛍光
体シート70に形成された第2のドット状の輝尽性蛍光
体層領域72に照射可能な位置に移動したことが確認さ
れると、コントロールユニット130は、第1のレーザ
励起光源81に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起
光源81をオンさせて、レーザ光84によって、蓄積性
蛍光体シート70に形成された第2のドット状の輝尽性
蛍光体層領域72に含まれている輝尽性蛍光体を励起す
る。
【0344】同様にして、所定の時間にわたり、第1の
レーザ励起光源81から発せられたレーザ光84が、蓄
積性蛍光体シート70に形成された第2のドット状の輝
尽性蛍光体層領域72に照射され、第2の輝尽性蛍光体
層領域72に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
第2の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光1
05が、フォトマルチプライア110によって、光電的
に検出されて、アナログデータが生成され、A/D変換
器113によって、ディジタル化されて、第2の輝尽性
蛍光体層領域72に記録された放射線データから、生化
学解析用データが生成されると、コントロールユニット
130は、第1のレーザ励起光源81にオフ信号を出力
して、第1のレーザ励起光源81をオフさせるととも
に、主走査ステッピングモータ125に、駆動信号を出
力して、光学ヘッド95を、隣り合うドット状の輝尽性
蛍光体層領域72の間の距離に等しい1ピッチだけ、移
動させる。
【0345】こうして、光学ヘッド95の間欠移動に同
期して、第1のレーザ励起光源81のオン・オフが繰り
返され、リニアエンコーダ127から入力された光学ヘ
ッド95の位置検出信号に基づき、光学ヘッド95が、
主走査方向に1ライン分だけ、移動され、第1ライン目
のドット状の輝尽性蛍光体層領域72のレーザ光84に
よる走査が完了したことが確認されると、コントロール
ユニット130は、主走査ステッピングモータ125に
駆動信号を出力して、光学ヘッド95を元の位置に復帰
させるとともに、副走査パルスモータ121に駆動信号
を出力して、移動可能な基板123を、副走査方向に、
1ライン分だけ、移動させる。
【0346】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板123
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット130は、第1ラ
イン目のドット状の輝尽性蛍光体層領域72に、順次、
第1のレーザ励起光源81から発せられるレーザ光84
を照射したのと全く同様にして、第2ライン目のドット
状の輝尽性蛍光体層領域72に、順次、第1のレーザ励
起光源81から発せられるレーザ光84を照射して、ド
ット状の輝尽性蛍光体層領域72に含まれている輝尽性
蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体層領域15から発せられ
た輝尽光105を、順次、フォトマルチプライア110
に、光電的に検出させる。
【0347】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113に出力され、ディジタル化されて、ドット
状の各輝尽性蛍光体層領域72に記録された放射線デー
タから、生化学解析用データが生成される。
【0348】こうして、蓄積性蛍光体シート70に形成
された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域72がすべ
て、第1のレーザ励起光源81から放出されたレーザ光
84によって走査され、多数のドット状の輝尽性蛍光体
層領域72に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
放出された輝尽光105が、フォトマルチプライア11
0によって光電的に検出され、生成されたアナログデー
タが、A/D変換器113によって、ディジタル化さ
れ、各ドット状の輝尽性蛍光体層領域72に記録された
放射線データから、生化学解析用データが生成される
と、コントロールユニット130から、駆動停止信号
が、第1のレーザ励起光源81に出力され、第1のレー
ザ励起光源81の駆動が停止される。
【0349】一方、生化学解析用ユニット1に形成され
た多数の吸着性領域4に記録された蛍光物質の蛍光デー
タを読み取って、生化学解析用ディジタルデータを生成
するときは、まず、ユーザーによって、生化学解析用ユ
ニット1が、ステージ100のガラス板101上にセッ
トされる。
【0350】次いで、ユーザーによって、キーボード1
31に、標識物質である蛍光物質の種類が特定され、蛍
光データを読み取るべき旨の指示信号が入力される。
【0351】キーボード131に入力された指示信号
は、コントロールユニット130に入力され、コントロ
ールユニット130は、指示信号を受けると、メモリ
(図示せず)に記憶されているテーブルにしたがって、
使用すべきレーザ励起光源を決定するとともに、フィル
タ112a、152b、152c、152dのいずれを
蛍光105の光路内に位置させるかを決定する。
【0352】たとえば、生体由来の物質を標識する蛍光
物質として、532nmの波長のレーザによって、最も
効率的に励起することのできるローダミン(登録商標)
が使用され、その旨が、キーボード131に入力された
ときは、コントロールユニット130は、第2のレーザ
励起光源82を選択するとともに、フィルタ112bを
選択し、フィルタユニットモータ132に駆動信号を出
力して、フィルタユニット108を移動させ、532n
mの波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い
光を透過する性質を有するフィルタ112bを備えたフ
ィルタ部材111bを、生化学解析用ユニット1から放
出されるべき蛍光105の光路内に位置させる。
【0353】さらに、コントロールユニット130は、
主走査ステッピングモータ125に駆動信号を出力し、
光学ヘッド95を主走査方向に移動させ、リニアエンコ
ーダから入力される光学ヘッド95の位置検出信号に基
づいて、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸
着性領域4のうち、第1の吸着性領域4に、レーザ光8
4を照射可能な位置に、光学ヘッド95が達したことが
確認されると、主走査ステッピングモータ125に停止
信号を出力するとともに、第2のレーザ励起光源82に
駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源82を起動
させ、532nmの波長のレーザ光84を発せさせる。
【0354】第2のレーザ励起光源82から発せられた
レーザ光84は、コリメータレンズ90によって、平行
な光とされた後、第1のダイクロイックミラー87に入
射して、反射される。
【0355】第1のダイクロイックミラー87によって
反射されたレーザ光84は、第2のダイクロイックミラ
ー88を透過し、ミラー89に入射する。
【0356】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射されて、さらに、ミラー92に入
射して、反射される。
【0357】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4は、穴開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラ
ー98に入射する。
【0358】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0359】光学ヘッド95に入射したレーザ光84
は、ミラー96によって反射され、非球面レンズ97に
よって、ステージ100ガラス板101上に載置された
生化学解析用ユニット1に集光される。
【0360】その結果、レーザ光84によって、生化学
解析用ユニット1の第1の吸着性領域4に含まれた蛍光
色素などの蛍光物質、たとえば、ローダミンが励起され
て、蛍光が発せられる。
【0361】ここに、本実施態様にかかる生化学解析用
ユニット1においては、吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に、互いに離間して、形成された多数の貫通
孔3内に、吸着性材料を充填して、形成されており、吸
着性領域4の周囲には、光を減衰させる性質を有するア
ルミニウム製の基板2が存在しているので、吸着性領域
4に含まれた蛍光物質が励起されて、蛍光物質から放出
された蛍光105が、隣り合う吸着性領域4に含まれた
蛍光物質が励起されて、放出された蛍光105と混ざり
合うことを確実に防止することができる。
【0362】ローダミンから放出された蛍光105は、
光学ヘッド95に設けられた非球面レンズ97によって
集光され、ミラー96によって、レーザ光84の光路と
同じ側に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー98
に入射する。
【0363】凹面ミラー98に入射した蛍光105は、
凹面ミラー98によって反射されて、穴開きミラー94
に入射する。
【0364】穴開きミラー94に入射した蛍光105
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー94に
よって、図12に示されるように、下方に反射され、フ
ィルタユニット108のフィルタ112bに入射する。
【0365】フィルタ112bは、532nmの波長の
光をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過す
る性質を有しているので、励起光である532nmの波
長の光がカットされ、ローダミンから放出された蛍光1
05の波長域の光のみがフィルタ112bを透過して、
フォトマルチプライア110によって、光電的に検出さ
れる。
【0366】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変
換器113に出力されて、ディジタル信号に変換され、
データ処理装置114に出力される。
【0367】第2のレーザ励起光源82がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット130は、第2のレーザ励起光源82
に駆動停止信号を出力して、第2のレーザ励起光源82
の駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4間の
距離に等しいピッチだけ、移動させる。
【0368】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、生化学解析用ユニット1に形成された隣り合う吸
着性領域4間の距離に等しい1ピッチだけ移動されて、
第2のレーザ励起光源82から発せられるレーザ光84
を、生化学解析用ユニット1に形成された第2の吸着性
領域4に照射可能な位置に移動したことが確認される
と、コントロールユニット130は、第2のレーザ励起
光源82に駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源
82をオンさせて、レーザ光84によって、生化学解析
用ユニット1に形成された第2の吸着性領域4に含まれ
ている蛍光物質、たとえば、ローダミンを励起する。
【0369】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光84が、生化学解析用ユニット1に形成された第2の
吸着性領域4に照射され、第2の吸着性領域4から放出
された蛍光105が、フォトマルチプライア110によ
って、光電的に検出されて、アナログデータが生成され
ると、コントロールユニット130は、第2のレーザ励
起光源82にオフ信号を出力して、第2のレーザ励起光
源82をオフさせるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
生化学解析用ユニット1に形成された隣り合う吸着性領
域4間の距離に等しい1ピッチだけ、移動させる。
【0370】こうして、光学ヘッド95の間欠移動に同
期して、第1のレーザ励起光源81のオン・オフが繰り
返され、リニアエンコーダ127から入力された光学ヘ
ッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド95
が、主走査方向に1ライン分だけ、移動され、生化学解
析用ユニット1の第1ライン目のすべての吸着性領域4
を、レーザ光84により、走査したことが確認される
と、コントロールユニット130は、主走査ステッピン
グモータ125に駆動信号を出力して、光学ヘッド95
を元の位置に復帰させるとともに、副走査パルスモータ
121に駆動信号を出力して、移動可能な基板123
を、副走査方向に、1ライン分だけ、移動させる。
【0371】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板123
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット130は、生化学
解析用ユニット1に形成された第1ライン目の吸着性領
域4に、順次、第2のレーザ励起光源82から発せられ
るレーザ光84を照射したのと全く同様にして、生化学
解析用ユニット1に形成された第2ライン目の吸着性領
域4に含まれているローダミンを励起し、吸着性領域4
から放出された蛍光105を、順次、フォトマルチプラ
イア110によって、光電的に検出させる。
【0372】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113によって、ディジタルデータに変換され
て、データ処理装置114に送られる。
【0373】こうして、生化学解析用ユニット1の全面
が、第2のレーザ励起光源82から放出されたレーザ光
84によって走査され、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4に含まれているローダミンが
励起されて、放出された蛍光105が、フォトマルチプ
ライア110によって光電的に検出され、生成されたア
ナログデータが、A/D変換器113によって、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置114に送ら
れると、コントロールユニット130から、駆動停止信
号が、第2のレーザ励起光源82に出力され、第2のレ
ーザ励起光源82の駆動が停止される。
【0374】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4に記録された放射線データおよび蛍光
データに基づいて、生化学解析用データが生成される。
【0375】本実施態様によれば、ハイブリダイゼーシ
ョンにあたって、生化学解析用ユニット1を、ハイブリ
ダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に収
容して、ハイブリダイゼーションバッグセット部18a
にセットするだけで、自動的に、前処理液、ハイブリダ
イゼーション溶液、プローブ溶液および洗浄溶液が、順
次、ハイブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバ
ッグ8内に注入され、前処理、プレハイブリダイゼーシ
ョン、ハイブリダイゼーションおよび洗浄が実行される
から、実験者が異なっても、ハイブリダイゼーションの
結果がばらつくことがなく、ハイブリダイゼーションの
再現性を大幅に向上させることが可能になるとともに、
大幅な省力化を実現させることが可能になる。
【0376】また、本実施態様によれば、前処理、プレ
ハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーションおよ
び洗浄に際し、一対のスクイズローラ手段20の互いに
対向するスクイズローラ20bによって、ハイブリダイ
ゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8がニップさ
れた状態で、スクイズローラ20bが回転され、プラス
チックバッグ8内の前処理液、ハイブリダイゼーション
溶液、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が添
加されて、調製された溶液あるいは洗浄溶液が、強制的
に流動させられて、生化学解析用ユニット1に形成され
た多数の吸着性領域4に接触させられるから、プラスチ
ックバッグ8内に収容された前処理液、ハイブリダイゼ
ーション溶液、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ
溶液が添加されて、調製された溶液あるいは洗浄溶液中
に、気泡が生成されても、気泡が生化学解析用ユニット
の吸着性領域4に付着することを確実に防止することが
でき、所望のように、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に吸着されている特異的結合物質と生体由
来の物質をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0377】さらに、本実施態様によれば、前処理、プ
レハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーションお
よび洗浄に際し、一対のスクイズローラ手段20の互い
に対向するスクイズローラ20bによって、ハイブリダ
イゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8がニップ
された状態で、スクイズローラ20bが回転され、プラ
スチックバッグ8内の前処理液、ハイブリダイゼーショ
ン溶液、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が
添加されて、調製された溶液あるいは洗浄溶液が、強制
的に流動させられて、生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4に接触させられるから、前処理
液、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液にプローブ溶液が添加されて、調製された溶液
あるいは洗浄溶液と、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4とを、均一に、かつ、効率的に接触させる
ことができ、したがって、生体由来の物質が、吸着性領
域に含まれているハイブリダイズすべき特異的結合物質
と出会う確率を大幅に向上させることが可能になるか
ら、ハイブリダイゼーションの効率を大幅に向上させる
ことができ、ハイブリダイゼーションに要する時間を大
幅に短縮することが可能になる。
【0378】また、本実施態様によれば、放射線センサ
35によって、洗浄溶液に含まれている放射性標識物質
の濃度を検出し、洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度
が、放射性標識物質基準濃度以下に低下するまで、洗浄
溶液による洗浄を繰り返すように構成されているので、
洗浄の終了時点を、的確に決定することが可能になる。
【0379】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0380】たとえば、前記実施態様においては、金属
板9、10の開口部9a、10aの幅、すなわち、金属
板9、10の開口部9a、10aを介して、外部に露出
しているプラスチックバッグ8の幅に等しい長さを有す
る排出ローラ21bを用いているが、排出ローラ21b
は、金属板9、10の開口部9a、10aを介して、外
部に露出しているプラスチックバッグ8の幅以上の長さ
を有していればよく、金属板9、10の開口部9a、1
0aを介して、外部に露出しているプラスチックバッグ
8の幅に等しい長さを有していることは必ずしも必要で
ない。
【0381】さらに、前記実施態様においては、2枚の
金属板9、10の間に、プラスチックバッグ8を挟持さ
せ、金属板9、10を加熱して、ノズル14を除くプラ
スチックバッグ8の周囲部分を、金属板9、10に熱融
着させることによって、ハイブリダイゼーションバッグ
7が形成されているが、接着剤など、熱融着以外の手段
によって、プラスチックバッグ8の周囲部分を、金属板
9、10に接着させて、ハイブリダイゼーションバッグ
7を形成することもできる。
【0382】また、前記実施態様においては、2枚の金
属板9、10の間に、プラスチックバッグ8を挟持さ
せ、金属板9、10を加熱して、ノズル14を除くプラ
スチックバッグ8の周囲部分を、金属板9、10に熱融
着させることによって、ハイブリダイゼーションバッグ
7が形成されているが、金属板9、10を用いることは
必ずしも必要でなく、ある程度の剛性を有していれば、
プラスチックを使用することもでき、2枚のプラスチッ
ク板の間に、プラスチックバッグ8を接着して、ハイブ
リダイゼーションバッグ7を形成することもできる。
【0383】さらに、前記実施態様においては、溶液注
入部18bに、前処理液供給チューブ25、ハイブリダ
イゼーション溶液供給チューブ27、プローブ溶液供給
チューブ29および洗浄溶液供給チューブ31が取り付
けられた溶液供給チューブヘッド32が設けられている
が、溶液供給チューブヘッド32を、ハイブリダイゼー
ションバッグセット部18aに設けて、溶液注入部18
bを省略することもできる。
【0384】また、前記実施態様においては、プレハイ
ブリダイゼーションの完了後、ハイブリダイゼーション
バッグ7を溶液注入部18bに送り返して、プローブ溶
液供給チューブ29から、プローブ溶液を、ハイブリダ
イゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内に注入
しているが、溶液供給チューブヘッド32を、反応部1
8cに移動可能に構成することによって、プレハイブリ
ダイゼーションの完了後に、ハイブリダイゼーションバ
ッグ7を溶液注入部18bに送り返すことなく、反応部
18cに保持したまま、プローブ溶液供給チューブ29
から、プローブ溶液を、ハイブリダイゼーションバッグ
7のプラスチックバッグ8内に注入することもできる。
【0385】さらに、前記実施態様においては、洗浄が
完了するたびに、ハイブリダイゼーションバッグ7を、
溶液排出部18dから、反応部18cを介して、溶液注
入部18bに送り返して、洗浄溶液供給チューブ31か
ら、洗浄溶液を、ハイブリダイゼーションバッグ7のプ
ラスチックバッグ8内に注入しているが、溶液供給チュ
ーブヘッド32を、反応部18cに移動可能に構成する
ことによって、ハイブリダイゼーションバッグ7を、溶
液排出部18dから、反応部18cを介して、溶液注入
部18bまで送り返すことなく、反応部18cにおい
て、洗浄溶液供給チューブ31から、洗浄溶液を、ハイ
ブリダイゼーションバッグ7のプラスチックバッグ8内
に注入して、洗浄を実行し、溶液排出部18dに送っ
て、洗浄溶液を排出することもできる。
【0386】また、前記実施態様においては、洗浄の完
了後、ハイブリダイゼーションバッグ7を、一対の送り
ローラ手段22によって、ハイブリダイゼーションバッ
グ取り出し部18eの基台23上に、送り出している
が、溶液排出部18dの下流端部に、ハイブリダイゼー
ションバッグ7を回収するハイブリダイゼーションバッ
グ回収ボックスを設け、一対の排出ローラ手段21によ
って、ハイブリダイゼーションバッグ7を、ハイブリダ
イゼーションバッグ回収ボックス内に送り出すようにし
て、ハイブリダイゼーションバッグ取り出し部18eを
省略することもできる。
【0387】さらに、前記実施態様においては、溶液抜
き取りチューブ33に、放射線センサ35を備えた大径
部34を設け、前処理液、ハイブリダイゼーション溶液
に、プローブ溶液が添加されて、調製された溶液および
洗浄溶液を、大径部34内に排出するように構成されて
いるが、溶液抜き取りチューブ33に、放射線センサ3
5を備えた大径部34を設けることは必ずしも必要でな
く、溶液抜き取りチューブ33に、放射線センサ35を
備えた大径部34を設けることなく、洗浄溶液回収タン
ク内に、放射線センサを設け、洗浄溶液に含まれる放射
性標識物質の濃度を検出して、洗浄の終了時点を決定す
るようにしてもよい。
【0388】また、前記実施態様においては、洗浄溶液
はすべて、単一の洗浄溶液回収タンク内に回収されるよ
うに構成されているが、複数の洗浄溶液回収タンクを設
け、放射線センサ35によって検出された洗浄溶液に含
まれる放射性標識物質の濃度に応じて、洗浄溶液を、異
なる洗浄溶液回収タンク内に回収するように構成するこ
ともできる。
【0389】さらに、前記実施態様においては、ハイブ
リダイゼーション装置は、前処理液供給チューブ25を
備えているが、前処理を終えた生化学解析用ユニット1
を、ハイブリダイゼーション装置にセットするようにす
れば、前処理液供給チューブ25を省略することもでき
る。
【0390】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の基板2には、約10000の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、約5000個/平方センチメートルの密度で、
規則的なパターンにしたがって、形成されているが、吸
着性領域4を略円形に形成することは必ずしも必要でな
く、矩形状など、任意の形状に形成することができる。
【0391】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2には、約10000の約0.
01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性
領域4が、約5000個/平方センチメートルの密度
で、規則的なパターンにしたがって、形成されている
が、吸着性領域4の数およびサイズは、目的に応じて、
任意に選択をすることができ、好ましくは、10以上の
5平方ミリメートル未満のサイズを有する吸着性領域4
が、10個/平方センチメートル以上の密度で、基板2
に形成される。
【0392】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の基板2には、約10000の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、約5000個/平方センチメートルの密度で、
規則的なパターンにしたがって、形成されているが、吸
着性領域4を、規則的なパターンにしたがって、形成す
ることは必ずしも必要でない。
【0393】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填され
て、形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6に
よって形成されていることは必ずしも必要でなく、ナイ
ロン6以外のメンブレンフィルタが形成可能な多孔質材
料、たとえば、ナイロン6,6、ナイロン4,10など
のナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪
酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体、あるい
は、活性炭などの多孔質炭素材料によって、生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4を形成することもでき、さ
らには、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムな
どの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトな
どの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウ
ムなどの金属塩やこれらの複合体などの無機多孔質材料
あるいは複数の繊維の束によって、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4を形成するようにしてもよい。
【0394】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2を備えてい
るが、生化学解析用ユニット1の基板2を、アルミニウ
ムによって形成することは必ずしも必要でなく、他の材
料によって、基板2を形成することもできる。生化学解
析用ユニット1の基板2は、放射線および/または光を
減衰させる性質を有する材料によって形成されることが
好ましいが、その材料はとくに限定されるものではな
く、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれによっ
て、生化学解析用ユニット1の基板2を形成することも
でき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材
料が、とくに好ましく使用される。生化学解析用ユニッ
ト1の基板2を形成するために好ましく使用することが
できる無機化合物材料としては、たとえば、金、銀、
銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、
鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;
真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコン、アモル
ファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ
素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステン
カーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロ
キシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げるこ
とができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミ
ックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有していて
もよい。また、生化学解析用ユニット1の基板2を形成
するために好ましく使用することができる有機化合物材
料としては、高分子化合物が好ましく用いられ、好まし
い高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタク
リレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート
共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニ
リデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリ
フルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナ
フタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,1
0などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフ
ェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなど
のケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポ
キシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−
スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニト
ロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;
キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンな
どのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体な
どを挙げることができる。これらは、複合材料でもよ
く、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを
充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンド
して、使用することもできる。
【0395】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウ
ム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料
を含む吸着性膜を、基板2に形成された多数の貫通孔3
内に圧入して、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性
領域4を形成することもできる。
【0396】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料に
よって形成された吸着性基板の少なくとも一方の表面
に、多数の貫通孔が形成された多孔板を密着させて、互
いに離間した吸着性領域を形成することもできる。
【0397】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、基板2に、互いに離間して形成さ
れた多数の吸着性領域4を備えているが、生化学解析用
ユニット1が、基板2に、互いに離間して形成された多
数の吸着性領域4を備えていることは必ずしも必要でな
く、吸着性材料によって、生化学解析用ユニット1の基
板2を形成し、基板2上に、特異的結合物質を含む溶液
を滴下して、生化学解析用ユニット1に、互いに離間し
たスポット状の吸着性領域を形成することもできる。
【0398】また、前記実施態様においては、複数のc
DNAが用いられているが、本発明において使用可能な
特異的結合物質はcDNAに限定されるものではなく、
細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的
に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成など
が既知の特異的結合物質はすべて、本発明の特異的結合
物質として使用することができる。
【0399】さらに、前記実施態様においては、放射性
標識物質によって標識された生体由来の物質および蛍光
色素などの蛍光物質によって標識された生体由来の物質
を含むハイブリダイゼーション溶液が調製され、吸着性
領域4に滴下された特異的結合物質にハイブリダイズさ
せているが、生体由来の物質が、放射性標識物質および
蛍光色素などの蛍光物質によって標識されていることは
必ずしも必要がなく、放射性標識物質、蛍光物質および
化学発光基質と接触させることによって化学発光を生じ
させる標識物質の少なくとも1種の標識物質により標識
されていればよい。
【0400】
【発明の効果】本発明によれば、効率よく、特異的結合
物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせることがで
き、再現性よく、定量性に優れた生化学解析用データを
生成することを可能にするとともに、特異的結合物質を
含む多数のスポット状領域に、気泡が付着することを確
実に防止して、所望のように、特異的結合物質と生体由
来の物質をハイブリダイズさせることができるハイブリ
ダイゼーション方法および装置ならびにそれに用いるハ
イブリダイゼーションバッグを提供することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーションバッグの略斜視図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーションバッグを構成するプラスチックバ
ッグの斜視図である。
【図5】図5は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーション装置の略平面図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーション装置の制御系、検出系、駆動系お
よび入力系のブロックダイアグラムである。
【図7】図7は、ハイブリダイゼーションバッグが、ハ
イブリダイゼーションバッグ装填部に設けられた一対の
送りローラによって挟持された状態を示す略断面図であ
る。
【図8】図8は、ハイブリダイゼーションバッグが、反
応部に設けられた一対のスクイズローラによってニップ
された状態を示す略断面図である。
【図9】図9は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図であ
る。
【図10】図10は、生化学解析用ユニットに形成され
た多数の吸着性領域に含まれた放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シートに形成された多数のドット状の
輝尽性蛍光体層領域を露光する方法を示す略断面図であ
る。
【図11】図11は、蓄積性蛍光体シートに記録された
放射線データを読み取って、生化学解析用データを生成
するとともに、生化学解析用ユニットに記録された蛍光
データを読み取って、生化学解析用データを生成するス
キャナの略斜視図である。
【図12】図12は、図11に示されたスキャナのフォ
トマルチプライア近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図13】図13は、図12のA−A線に沿った略断面
図である。
【図14】図14は、図12のB−B線に沿った略断面
図である。
【図15】図15は、図12のC−C線に沿った略断面
図である。
【図16】図16は、図12のD−D線に沿った略断面
図である。
【図17】図17は、光学ヘッドの走査機構の略平面図
である。
【図18】図18は、図11に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性領域 5 インジェクタ 6 CCDカメラ 7 ハイブリダイゼーションバッグ 8 プラスチックバッグ 9、10 金属板 9a、10a 金属板の開口部 9b、10b 金属板の薄肉部 9c、10c 金属板の厚肉部 9d、10d 金属板の湾曲部 11 枠体 11a 枠体の厚肉部 11b 枠体の薄肉部 14 プラスチックバッグのノズル 15 溶液供給・排出口 16 基台 17 送りローラ手段 17a ローラ軸 17b 送りローラ 18a ハイブリダイゼーションバッグセット部 18b 溶液注入部 18c 反応部 18d 溶液排出部 18e ハイブリダイゼーションバッグ取り出し部 19 送りローラ手段 19a ローラ軸 19b 送りローラ 20 スクイズローラ手段 20a ローラ軸 20b スクイズローラ 21 排出ローラ手段 21a ローラ軸 21b 排出ローラ 22 送りローラ手段 22a ローラ軸 22b 送りローラ 23 基台 24 バルブ 25 前処理液供給チューブ 26 バルブ 27 ハイブリダイゼーション溶液供給チューブ 28 バルブ 29 プローブ溶液供給チューブ 30 バルブ 31 洗浄溶液供給チューブ 32 溶液供給チューブヘッド 33 溶液抜き取りチューブ 34 溶液抜き取りチューブの大径部 35 放射線センサ 40 コントロールユニット 41 第1のモータ 42 第2のモータ 43 第3のモータ 44 第4のモータ 45 第5のモータ 46 第1のバルブ制御手段 47 第2のバルブ制御手段 48 第3のバルブ制御手段 49 第4のバルブ制御手段 50 ヘッドモータ 51 前処理液ポンプ 52 ハイブリダイゼーション溶液ポンプ 53 プローブ溶液ポンプ 54 洗浄溶液ポンプ 55 溶液供給チューブ着脱手段 56 溶液抜き取りチューブ着脱手段 57 溶液抜き取りポンプ 58 バルブ開閉機構 60 キーボード 70 蓄積性蛍光体シート 71 支持体 72 輝尽性蛍光体層領域 73 貫通孔 81 第1のレーザ励起光源 82 第2のレーザ励起光源 83 第3のレーザ励起光源 84 レーザ光 85 コリメータレンズ 86 ミラー 87 第1のダイクロイックミラー 88 第2のダイクロイックミラー 89 ミラー 90 コリメータレンズ 91 コリメータレンズ 92 ミラー 93 穴開きミラーの穴 94 穴開きミラー 95 光学ヘッド 96 ミラー 97 非球面レンズ 98 凹面ミラー 100 ステージ 101 ガラス板 105 蛍光あるいは輝尽光 108 フィルタユニット 110 フォトマルチプライア 111a、111b、111c、111d フィルタ部
材 112a、112b、112c、112d フィルタ 113 A/D変換器 114 データ処理装置 120 基板 121 副走査パルスモータ 122 一対のレール 123 移動可能な基板 124 ロッド 125 主走査ステッピングモータ 126 エンドレスベルト 127 リニアエンコーダ 128 リニアエンコーダのスリット 130 コントロールユニット 131 キーボード 132 フィルタユニットモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 37/00 102 G01N 37/00 102 Fターム(参考) 2G045 DA13 DA14 DA36 FB02 FB05 FB07 FB08 FB12 FB13 HA10 HA14 HA16 JA07 4B029 AA07 AA23 FA12 4B063 QA13 QQ42 QQ52 QR32 QR35 QR55 QS34 QX02 QX07

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造または特性が既知の特異的結合物質
    を含む複数の吸着性領域が、互いに離間して形成された
    生化学解析用ユニットを、溶液を供給、排出可能な溶液
    供給・排出口を備えた柔軟性を有するプラスチックバッ
    グ内に収容し、前記プラスチックバッグの周囲部分を、
    剛性を有する枠体に挟持させ、前記枠体を、送りローラ
    によって挟持して、前記溶液供給・排出口を介して、前
    記プラスチックバッグ内に、ハイブリダイゼーション溶
    液を注入し、前記枠体に挟持された前記プラスチックバ
    ッグを、スクイズローラによってニップし、前記スクイ
    ズローラを回転させて、前記プラスチックバッグ内に収
    容されているハイブリダイゼーション溶液を強制的に流
    動させ、前記枠体を、前記送りローラによって挟持し
    て、前記溶液供給・排出口を介して、前記プラスチック
    バッグ内に、標識物質によって標識された生体由来の物
    質を含むプローブ溶液を注入し、前記枠体に挟持された
    前記プラスチックバッグを、スクイズローラによってニ
    ップし、前記スクイズローラを回転させて、前記プラス
    チックバッグ内に収容されているハイブリダイゼーショ
    ン溶液に、プローブ溶液が添加されて調製された溶液を
    強制的に流動させ、前記枠体に挟持された前記プラスチ
    ックバッグを、排出ローラによってニップし、前記排出
    ローラを回転させて、ハイブリダイゼーション溶液に、
    プローブ溶液が添加されて調製された溶液を、前記溶液
    供給・排出口を介して、前記プラスチックバッグから抜
    き取ることを特徴とするハイブリダイゼーション方法。
  2. 【請求項2】 さらに、前記枠体を、前記送りローラに
    よって挟持して、前記溶液供給・排出口から、前記プラ
    スチックバッグ内に、洗浄溶液を注入し、前記枠体に挟
    持された前記プラスチックバッグを、スクイズローラに
    よってニップし、前記スクイズローラを回転させて、前
    記プラスチックバッグ内に収容されている洗浄溶液を強
    制的に流動させ、前記枠体に挟持された前記プラスチッ
    クバッグを、前記排出ローラによってニップし、前記排
    出ローラを回転させて、洗浄溶液を、前記プラスチック
    バッグから抜き取ることを特徴とするハイブリダイゼー
    ション方法。
  3. 【請求項3】 前記枠体を、前記送りローラによって挟
    持して、前記溶液供給・排出口から、前記プラスチック
    バッグ内に、洗浄溶液を注入し、前記枠体に挟持された
    前記プラスチックバッグを、スクイズローラによってニ
    ップし、前記スクイズローラを回転させて、前記プラス
    チックバッグ内に収容されている洗浄溶液を強制的に流
    動させ、前記枠体に挟持された前記プラスチックバッグ
    を、前記排出ローラによってニップし、前記排出ローラ
    を回転させて、洗浄溶液を、前記プラスチックバッグか
    ら抜き取る操作を繰り返すことを特徴とする請求項2に
    記載のハイブリダイゼーション方法。
  4. 【請求項4】 前記スクイズローラによって、ニップさ
    れていない前記プラスチックバッグの部分が残されるよ
    うに、前記プラスチックバッグをニップすることを特徴
    とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のハイブ
    リダイゼーション方法。
  5. 【請求項5】 前記排出ローラによって、少なくとも前
    記プラスチックバッグの全幅をニップすることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれか1項に記載のハイブリ
    ダイゼーション方法。
  6. 【請求項6】 構造または特性が既知の特異的結合物質
    を含む複数の吸着性領域が、互いに離間して形成された
    生化学解析用ユニットが収容され、溶液を供給、排出可
    能な溶液供給・排出口を備えた柔軟性を有するプラスチ
    ックバッグの周囲部分が、剛性を有する枠体によって挟
    持されたハイブリダイゼーションバッグの前記枠体を挟
    持して、回転可能な送りローラと、前記溶液供給・排出
    口を介して、前記枠体が前記送りローラによって挟持さ
    れた前記ハイブリダイゼーションバッグの前記プラスチ
    ックバッグ内に、ハイブリダイゼーション溶液を供給可
    能なハイブリダイゼーション溶液供給管部材と、前記溶
    液供給・排出口を介して、前記枠体が前記送りローラに
    よって挟持された前記ハイブリダイゼーションバッグの
    前記プラスチックバッグ内に、標識物質によって標識さ
    れた生体由来の物質を含むプローブ溶液を供給可能なプ
    ローブ溶液供給管部材と、回転可能で、前記プラスチッ
    クバッグをニップして、搬送可能なスクイズローラと、
    回転可能で、前記プラスチックバッグをニップして、搬
    送可能な排出ローラと、前記溶液供給・排出口を介し
    て、前記排出ローラによってニップされた前記ハイブリ
    ダイゼーションバッグの前記プラスチックバッグから、
    ハイブリダイゼーション溶液およびハイブリダイゼーシ
    ョン溶液に、プローブ溶液が添加された溶液を排出可能
    な溶液排出管部材とを備えたことを特徴とするハイブリ
    ダイゼーション装置。
  7. 【請求項7】 さらに、前記溶液供給・排出口を介し
    て、前記枠体が前記送りローラによって挟持された前記
    ハイブリダイゼーションバッグの前記プラスチックバッ
    グ内に、洗浄溶液を供給可能な洗浄溶液供給管部材を備
    え、前記溶液排出管部材が、さらに、前記排出ローラに
    よってニップされた前記ハイブリダイゼーションバッグ
    の前記プラスチックバッグから、前記溶液供給・排出口
    を介して、洗浄溶液を排出可能に構成されたことを特徴
    とする請求項6に記載のハイブリダイゼーション装置。
  8. 【請求項8】 前記送りローラ、前記スクイズローラお
    よび前記排出ローラが、正逆両方向に回転可能に構成さ
    れたことを特徴とする請求項6または7に記載のハイブ
    リダイゼーション装置。
  9. 【請求項9】 前記ハイブリダイゼーションバッグの搬
    送方向に直交する方向の前記プラスチックバッグの幅よ
    りも、その長さが短くなるように、前記スクイズローラ
    が形成されたことを特徴とする請求項6ないし8のいず
    れか1項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  10. 【請求項10】 前記ハイブリダイゼーションバッグの
    搬送方向に直交する方向の前記プラスチックバッグの幅
    以上の長さを有するように、前記排出ローラが形成され
    たことを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に
    記載のハイブリダイゼーション装置。
  11. 【請求項11】 前記溶液供給・排出口を介して、前記
    ハイブリダイゼーションバッグの前記プラスチックバッ
    グ内に、ハイブリダイゼーション溶液またはプローブ溶
    液が供給される溶液供給部と、プレハイブリダイゼーシ
    ョンまたはハイブリダイゼーションが実行される反応部
    と、前記ハイブリダイゼーションバッグの前記プラスチ
    ックバッグから、前記溶液供給・排出口を介して、ハイ
    ブリダイゼーション溶液またはハイブリダイゼーション
    溶液にプローブ溶液が添加された溶液が排出される溶液
    排出部を備え、前記送りローラが、前記溶液供給部に設
    けられ、前記スクイズローラ、前記ハイブリダイゼーシ
    ョン溶液供給管部材および前記プローブ溶液供給管部材
    が、前記反応部に設けられ、前記排出ローラが、前記溶
    液排出部に設けられたことを特徴とする請求項6ないし
    10のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装
    置。
  12. 【請求項12】 前記溶液供給部に、さらに、洗浄溶液
    が供給され、前記反応部において、さらに、洗浄が実行
    され、前記溶液排出部において、前記ハイブリダイゼー
    ションバッグの前記プラスチックバッグから、前記溶液
    供給・排出口を介して、さらに、洗浄溶液が排出される
    ように構成され、さらに、前記洗浄溶液供給管部材が、
    前記反応部に設けられたことを特徴とする請求項11に
    記載のハイブリダイゼーション装置。
  13. 【請求項13】 さらに、前記ハイブリダイゼーション
    バッグがセットされるハイブリダイゼーションバッグセ
    ット部を備え、前記ハイブリダイゼーションバッグセッ
    ト部が、回転可能で、前記ハイブリダイゼーションバッ
    グの前記枠体を挟持して、前記ハイブリダイゼーション
    バッグを搬送し、前記送りローラに受け渡す第2の送り
    ローラを備えたことを特徴とする請求項11または12
    に記載のハイブリダイゼーション装置。
  14. 【請求項14】 さらに、前記ハイブリダイゼーション
    バッグが取り出されるハイブリダイゼーションバッグ取
    り出し部を備え、前記ハイブリダイゼーションバッグ取
    り出し部が、回転可能で、前記排出ローラから、前記ハ
    イブリダイゼーションバッグを受け取り、前記ハイブリ
    ダイゼーションバッグの前記枠体を挟持して、搬送可能
    な第3の送りローラを備えたことを特徴とする請求項1
    1ないし13のいずれか1項に記載のハイブリダイゼー
    ション装置。
  15. 【請求項15】 さらに、前記ハイブリダイゼーション
    溶液供給管部材または前記プローブ溶液供給管部材を、
    選択的に、前記プラスチックバッグの前記溶液供給・排
    出口に、取り付け、取り外し可能な溶液供給管部材着脱
    手段を備えたことを特徴とする請求項6ないし14のい
    ずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  16. 【請求項16】 前記溶液供給管部材着脱手段が、前記
    ハイブリダイゼーション溶液供給管部材、前記プローブ
    溶液供給管部材または前記洗浄溶液供給管部材を、選択
    的に、前記プラスチックバッグの前記溶液供給・排出口
    に、取り付け、取り外し可能に構成されたことを特徴と
    する請求項15に記載のハイブリダイゼーション装置。
  17. 【請求項17】 さらに、前記溶液排出管部材を、前記
    プラスチックバッグの前記溶液供給・排出口に、取り付
    け、取り外し可能な溶液排出管部材着脱手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項6ないし16のいずれか1項に記
    載のハイブリダイゼーション装置。
  18. 【請求項18】 前記溶液排出管部材着脱手段が、前記
    反応部と前記溶液排出部の間を移動可能に構成されたこ
    とを特徴とする請求項17に記載のハイブリダイゼーシ
    ョン装置。
  19. 【請求項19】 前記ハイブリダイゼーション溶液供給
    管部材、前記プローブ溶液供給管部材および洗浄溶液供
    給管部材が、前記ハイブリダイゼーションバッグの搬送
    方向に移動可能な溶液供給ヘッドに取り付けられたこと
    を特徴とする請求項7ないし18のいずれか1項に記載
    のハイブリダイゼーション装置。
  20. 【請求項20】 さらに、前記溶液供給・排出口を介し
    て、前記枠体が前記送りローラによって挟持された前記
    ハイブリダイゼーションバッグの前記プラスチックバッ
    グ内に、前処理液を供給可能な前処理液供給管部材を備
    えたことを特徴とする請求項6ないし19のいずれか1
    項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  21. 【請求項21】 前記前処理液供給管部材が、前記溶液
    供給ヘッドに取り付けられたことを特徴とする請求項2
    0に記載のハイブリダイゼーション装置。
  22. 【請求項22】 さらに、前記溶液排出管部材によって
    排出される洗浄溶液に含まれている放射性標識物質の濃
    度を検出する放射線センサを備えたことを特徴とする請
    求項7ないし21のいずれか1項に記載のハイブリダイ
    ゼーション装置。
  23. 【請求項23】 構造または特性が既知の特異的結合物
    質を含む複数の吸着性領域が、互いに離間して形成され
    た生化学解析用ユニットを収容し、その側部に、溶液を
    供給、排出可能なノズルを備えた柔軟性を有するプラス
    チックバッグと、剛性を有し、開口部が形成された2枚
    の板部材からなり、前記プラスチックバッグの周縁部を
    挟持する枠体とを備え、前記枠体に、前記プラスチック
    バッグの前記ノズルを収容するノズル収容部が形成され
    たことを特徴とするハイブリダイゼーションバッグ。
  24. 【請求項24】 前記板部材が、それぞれ、両側部に沿
    った厚肉部と、前記厚肉部に挟まれた薄肉部を備え、前
    記2枚の板部材の前記厚肉部によって、前記枠体に一対
    の厚肉部が形成されるとともに、前記2枚の板部材の前
    記薄肉部によって、前記枠体に一対の厚肉部が形成さ
    れ、前記ノズル収容部が、前記枠体の前記一対の厚肉部
    の一方の内部に形成されたことを特徴とする請求項23
    に記載のハイブリダイゼーションバッグ。
  25. 【請求項25】 前記枠体の前記一対の厚肉部が等しい
    厚さを有していることを特徴とする請求項24に記載の
    ハイブリダイゼーションバッグ。
  26. 【請求項26】 前記プラスチックバッグの前記ノズル
    が、前記プラスチックバッグ内に、溶液を供給する溶液
    供給管部材を着脱可能に構成され、前記プラスチックバ
    ッグ内から、溶液を排出する溶液排出管部材を着脱可能
    に構成されたことを特徴とする請求項23ないし25の
    いずれか1項に記載のハイブリダイゼーションバッグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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