JP2003066043A - ハイブリダイゼーション装置およびハイブリダイゼーション用カートリッジ - Google Patents

ハイブリダイゼーション装置およびハイブリダイゼーション用カートリッジ

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JP2003066043A
JP2003066043A JP2001257468A JP2001257468A JP2003066043A JP 2003066043 A JP2003066043 A JP 2003066043A JP 2001257468 A JP2001257468 A JP 2001257468A JP 2001257468 A JP2001257468 A JP 2001257468A JP 2003066043 A JP2003066043 A JP 2003066043A
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cartridge
solution
biochemical analysis
analysis unit
hybridization
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JP2001257468A
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Katsuaki Muraishi
勝明 村石
Keiko Neriishi
恵子 錬石
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再現性よく、しかも、簡易に、ハイブリダイ
ゼーションを実行することのできるハイブリダイゼーシ
ョン装置を提供する。 【解決手段】 構造または特性が既知の特異的結合物質
を含む複数の吸着性領域4が、互いに離間して形成され
た生化学解析用ユニット1が装填されたカートリッジ1
1を載置可能で、加振可能な振動テーブル28と、カー
トリッジ11内に、ハイブリダイゼーション溶液を注入
可能なハイブリダイゼーション溶液注入ピン23と、カ
ートリッジ11内に、生体由来の物質を含むプローブ溶
液を注入可能なプローブ溶液注入ピン24と、カートリ
ッジ11内に、洗浄溶液を注入可能な洗浄溶液注入ピン
25と、カートリッジ11内に収容された溶液を抜き取
る溶液抜き取りピン31を備えたことを特徴とするハイ
ブリダイゼーション装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリダイゼー
ション装置およびハイブリダイゼーション用カートリッ
ジに関するものであり、さらに詳細には、再現性よく、
しかも、簡易に、ハイブリダイゼーションを実行するこ
とのできるハイブリダイゼーション装置およびハイブリ
ダイゼーション用カートリッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由
来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質により、選
択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された生
体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発光
基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域の
化学発光を、光電的に検出して、ディジタル画像信号を
生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段ある
いは写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を
再生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情
報を得るようにした化学発光解析システムも知られてい
る。
【0006】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッター装置を用いて、滴下
して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0007】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ター装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポット
を形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽
出、単離などによって、生体から採取され、あるいは、
さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生
体由来の物質であって、放射性標識物質によって標識さ
れた物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特
異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレイを、
輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、
しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性
蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出して、生
化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解析する
放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システムも開
発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】マイクロアレイ解析シ
ステムやマクロアレイ解析システムにおいては、メンブ
レンフィルタなどの生化学解析用ユニットの表面の異な
る位置に、特異的結合物質を含む溶液を滴下して、多数
のスポット状領域を形成し、放射性標識物質、蛍光物
質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質などによって標識された生体由来の
物質を、スポット状領域に含まれている特異的結合物質
にハイブリダイズさせて、特異的結合物質を選択的に標
識し、多数のスポット状領域に選択的に含まれている放
射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層を露光し、露光された輝尽性蛍光体層を、励起光
によって走査して、輝尽性蛍光体層に含まれている輝尽
性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光
を光電的に検出して、生化学解析用データを生成し、あ
るいは、多数のスポット状領域を、励起光によって走査
して、多数のスポット状領域に選択的に含まれている蛍
光物質を励起し、蛍光物質から放出された蛍光を光電的
に検出して、生化学解析用データを生成し、あるいは、
多数のスポット状領域に選択的に含まれている標識物質
を化学発光基質と接触させ、標識物質から放出される化
学発光を光電的に検出して、生化学解析用データを生成
することが要求されている。
【0009】特異的結合物質と生体由来の物質をハイブ
リダイズさせる場合、従来は、実験者が、手作業で、特
異的結合物質を含む多数のスポット状領域が形成された
メンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニットを、ハ
イブリダイゼーションバッグ内に入れ、ハイブリダイゼ
ーションバッグ内に、放射性標識物質、蛍光物質、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質などによって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション溶液を加え、ハイブリダイゼ
ーションバッグに振動を加えて、生体由来の物質を、対
流あるいは拡散によって移動させて、特異的結合物質と
生体由来の物質をハイブリダイズさせ、生化学解析用ユ
ニットをハイブリダイゼーションバッグから取り出し
て、洗浄溶液が満たされた容器内に入れ、洗浄するのが
一般であった。
【0010】しかしながら、実験者が、手作業で、生化
学解析用ユニットを、ハイブリダイゼーションバッグ内
に入れて、ハイブリダイゼーション溶液を加え、ハイブ
リダイゼーションバッグに振動を加えて、特異的結合物
質と生体由来の物質をハイブリダイズさせ、生化学解析
用ユニットをハイブリダイゼーションバッグから取り出
して、洗浄溶液が満たされた容器内に入れ、洗浄する場
合には、実験者によって、ハイブリダイゼーションの結
果がばらつき、再現性が低下することは避けられず、ま
た、同じ実験者であっても、再現性が低下するおそれが
あるという問題があった。
【0011】したがって、本発明は、再現性よく、しか
も、簡易に、ハイブリダイゼーションを実行することの
できるハイブリダイゼーション装置およびハイブリダイ
ゼーション用カートリッジを提供することを目的とする
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
構造または特性が既知の特異的結合物質を含む複数の吸
着性領域が、互いに離間して形成された生化学解析用ユ
ニットが装填されたカートリッジを載置可能で、加振可
能な基台と、前記カートリッジ内に、ハイブリダイゼー
ション溶液を注入可能なハイブリダイゼーション溶液注
入ピンと、前記カートリッジ内に、生体由来の物質を含
むプローブ溶液を注入可能なプローブ溶液注入ピンと、
前記カートリッジ内に、洗浄溶液を注入可能な洗浄溶液
注入ピンと、前記カートリッジ内に収容された溶液を抜
き取る溶液抜き取りピンを備えたことを特徴とするハイ
ブリダイゼーション装置によって達成される。
【0013】本発明によれば、ハイブリダイゼーション
装置は、構造または特性が既知の特異的結合物質を含む
複数の吸着性領域が、互いに離間して形成された生化学
解析用ユニットが装填されたカートリッジを載置可能
で、加振可能な基台と、カートリッジ内に、ハイブリダ
イゼーション溶液を注入可能なハイブリダイゼーション
溶液注入ピンと、カートリッジ内に、生体由来の物質を
含むプローブ溶液を注入可能なプローブ溶液注入ピン
と、カートリッジ内に、洗浄溶液を注入可能な洗浄溶液
注入ピンと、カートリッジ内に収容された溶液を抜き取
る溶液抜き取りピンを備えているから、構造または特性
が既知の特異的結合物質を含む複数の吸着性領域が、互
いに離間して形成された生化学解析用ユニットを、カー
トリッジ内に装填して、ハイブリダイゼーション装置に
セットするだけで、自動的に、ハイブリダイゼーション
溶液注入ピンから、ハイブリダイゼーション溶液を、カ
ートリッジ内に注入し、基台を加振させて、プレハイブ
リダイゼーションを実行し、さらに、プローブ溶液注入
ピンから、生体由来の物質を含むプローブ溶液を、カー
トリッジ内に注入し、基台を加振させて、ハイブリダイ
ゼーションを実行し、溶液抜き取りピンによって、ハイ
ブリダイゼーション溶液およびプローブ溶液を、カート
リッジから抜き取り、洗浄溶液注入ピンから、洗浄溶液
を、カートリッジ内に注入し、基台を加振させて、洗浄
を実行し、溶液抜き取りピンによって、洗浄溶液を、カ
ートリッジから抜き取ることができ、したがって、実験
者が異なっても、再現性よく、特異的結合物質と生体由
来の物質をハイブリダイズさせることが可能になり、長
時間を要しても、簡易に、特異的結合物質と生体由来の
物質をハイブリダイズさせることが可能になる。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記カートリッ
ジ内に、前処理液を注入可能な前処理液注入ピンを備え
ている。
【0015】本発明の好ましい実施態様によれば、1つ
のハイブリダイゼーション装置で、生化学解析用ユニッ
トの前処理をも行うことができ、より一層の省力化が可
能になる。
【0016】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化学解析
用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生化学解
析用ユニット装填手段を備えている。
【0017】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置が、さらに、生化学解析用ユニ
ットを、カートリッジ内に装填する生化学解析用ユニッ
ト装填手段を備えているから、自動的に、生化学解析用
ユニットをカートリッジに装填することができ、したが
って、より一層の省力化が可能になる。
【0018】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化学解析
用ユニットを、前記カートリッジから取り出す生化学解
析用ユニット取り出し手段を備えている。
【0019】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置が、さらに、生化学解析用ユニ
ットを、カートリッジから取り出す生化学解析用ユニッ
ト取り出し手段を備えているから、自動的に、生化学解
析用ユニットを、カートリッジから取り出すことがで
き、したがって、より一層の省力化が可能になる。
【0020】本発明の好ましい実施態様においては、ハ
イブリダイゼーション装置は、さらに、前記カートリッ
ジに含まれている放射性標識物質の濃度を検出する放射
線センサを備えている。
【0021】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置が、さらに、カートリッジに含
まれている放射性標識物質の濃度を検出する放射線セン
サを備えているから、放射性標識物質によって標識され
た生体由来の物質を、特異的結合物質にハイブリダイズ
させたときに、洗浄の過程で、洗浄溶液に含まれる放射
性標識物質の濃度を検出することによって、洗浄の終了
時点を決定することが可能になり、また、所定濃度以上
の放射性標識物質を含む溶液を、放射性標識物質の濃度
が所定濃度未満の溶液と別個に回収し、管理することが
可能になる。
【0022】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ハイブリダイゼーション溶液注入ピンと、前記プロー
ブ溶液注入ピンと、前記洗浄溶液注入ピンを備えた溶液
注入部と、前記基台を含む反応部と、前記溶液抜き取り
ピンを備えた溶液抜き取り部を備え、前記溶液注入部、
前記反応部および前記溶液抜き取り部が、それぞれ、前
記カートリッジを搬送する搬送ベルトを備え、前記搬送
ベルトが、前記溶液注入部、前記反応部および前記溶液
抜き取り部の間で、前記カートリッジを受け渡し可能に
構成されている。
【0023】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション溶
液注入ピンと、プローブ溶液注入ピンと、洗浄溶液注入
ピンを備えた溶液注入部と、基台を含む反応部と、溶液
抜き取りピンを備えた溶液抜き取り部を備え、溶液注入
部、反応部および溶液抜き取り部が、それぞれ、カート
リッジを搬送する搬送ベルトを備え、搬送ベルトが、溶
液注入部、反応部および溶液抜き取り部の間で、カート
リッジを受け渡し可能に構成されているから、構造また
は特性が既知の特異的結合物質を含む複数の吸着性領域
が、互いに離間して形成された生化学解析用ユニット
を、カートリッジ内に装填して、溶液注入部にセットす
るだけで、自動的に、カートリッジが移動され、ハイブ
リダイゼーション溶液注入ピンから、ハイブリダイゼー
ション溶液を、カートリッジ内に注入し、基台を加振さ
せて、プレハイブリダイゼーションを実行し、さらに、
プローブ溶液注入ピンから、生体由来の物質を含むプロ
ーブ溶液を、カートリッジ内に注入し、基台を加振させ
て、ハイブリダイゼーションを実行し、溶液抜き取りピ
ンによって、ハイブリダイゼーション溶液およびプロー
ブ溶液を、カートリッジから抜き取り、洗浄溶液注入ピ
ンから、洗浄溶液をカートリッジ内に注入し、基台を加
振させて、洗浄を実行し、溶液抜き取りピンによって、
洗浄溶液を、カートリッジから抜き取ることができ、し
たがって、実験者が異なっても、再現性よく、特異的結
合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせることが
可能になり、長時間を要しても、簡易に、特異的結合物
質と生体由来の物質をハイブリダイズさせることが可能
になる。
【0024】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液注入部が、さらに、前記カートリッジ内
に、前処理液を注入可能な前処理液注入ピンを備えてい
る。
【0025】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液注入部が、さらに、前記生化学解析用ユニ
ットを、前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユ
ニット装填手段を備えている。
【0026】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ハイブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化
学解析用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生
化学解析用ユニット装填手段と、前記溶液注入部の前記
搬送ベルトとの間で、前記カートリッジを受け渡し可能
な搬送ベルトを備えた生化学解析用ユニット装填部を備
えている。
【0027】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液抜き取り部が、前記カートリッジに含まれ
ている放射性標識物質の濃度を検出する放射線センサを
備えている。
【0028】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液抜き取り部が、前記生化学解析用ユニット
を、前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユニッ
ト取り出し手段を備えている。
【0029】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ハイブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化
学解析用ユニットを、前記カートリッジから取り出す生
化学解析用ユニット取り出し手段と、前記溶液抜き取り
部の前記搬送ベルトとの間で、前記カートリッジを受け
渡し可能な搬送ベルトを備えた生化学解析用ユニット取
り出し部を備えている。
【0030】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ハイブリダイゼーション溶液注入ピンと、前記プロー
ブ溶液注入ピンと、前記洗浄溶液注入ピンを備えた溶液
注入部と、前記基台を含み、前記溶液抜き取りピンを備
えた反応部を備え、前記溶液注入部および前記反応部
が、それぞれ、前記カートリッジを搬送する搬送ベルト
を備え、前記搬送ベルトが、前記溶液注入部および前記
反応部の間で、前記カートリッジを受け渡し可能に構成
されている。
【0031】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション溶
液注入ピンと、プローブ溶液注入ピンと、洗浄溶液注入
ピンを備えた溶液注入部と、基台を含み、溶液抜き取り
ピンを備えた反応部を備え、溶液注入部および反応部
が、それぞれ、カートリッジを搬送する搬送ベルトを備
え、搬送ベルトが、溶液注入部および反応部の間で、カ
ートリッジを受け渡し可能に構成されているから、構造
または特性が既知の特異的結合物質を含む複数の吸着性
領域が、互いに離間して形成された生化学解析用ユニッ
トを、カートリッジ内に装填して、溶液注入部にセット
するだけで、自動的に、カートリッジが移動され、ハイ
ブリダイゼーション溶液注入ピンから、ハイブリダイゼ
ーション溶液を、カートリッジ内に注入し、基台を加振
させて、プレハイブリダイゼーションを実行し、さら
に、プローブ溶液注入ピンから、生体由来の物質を含む
プローブ溶液を、カートリッジ内に注入し、基台を加振
させて、ハイブリダイゼーションを実行し、溶液抜き取
りピンによって、ハイブリダイゼーション溶液およびプ
ローブ溶液を、カートリッジから抜き取り、洗浄溶液注
入ピンから、洗浄溶液をカートリッジ内に注入し、基台
を加振させて、洗浄を実行し、溶液抜き取りピンによっ
て、洗浄溶液を、カートリッジから抜き取ることがで
き、したがって、実験者が異なっても、再現性よく、特
異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせる
ことが可能になり、長時間を要しても、簡易に、特異的
結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせること
が可能になる。
【0032】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液注入部が、さらに、前記カートリッジ内
に、前処理液を注入可能な前処理液注入ピンを備えてい
る。
【0033】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液注入部が、さらに、前記生化学解析用ユニ
ットを、前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユ
ニット装填手段を備えている。
【0034】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ハイブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化
学解析用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生
化学解析用ユニット装填手段と、前記溶液注入部の前記
搬送ベルトとの間で、前記カートリッジを受け渡し可能
な搬送ベルトを備えた生化学解析用ユニット装填部を備
えている。
【0035】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反応部が、前記カートリッジに含まれている放
射性標識物質の濃度を検出する放射線センサを備えてい
る。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反応部が、前記生化学解析用ユニットを、前記
カートリッジから取り出す生化学解析用ユニット取り出
し手段を備えている。
【0037】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ハイブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化
学解析用ユニットを、前記カートリッジから取り出す生
化学解析用ユニット取り出し手段と、前記反応部の前記
搬送ベルトとの間で、前記カートリッジを受け渡し可能
な搬送ベルトを備えた生化学解析用ユニット取り出し部
を備えている。
【0038】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ハイブリダイゼーション溶液注入ピンと、前記プロー
ブ溶液注入ピンと、前記洗浄溶液注入ピンを備え、前記
基台を含む反応部と、前記溶液抜き取りピンを備えた溶
液抜き取り部を備え、前記反応部および前記溶液抜き取
り部が、それぞれ、前記カートリッジを搬送する搬送ベ
ルトを備え、前記搬送ベルトが、前記反応部および前記
溶液抜き取り部の間で、前記カートリッジを受け渡し可
能に構成されている。
【0039】本発明の好ましい実施態様によれば、ハイ
ブリダイゼーション装置は、ハイブリダイゼーション溶
液注入ピンと、プローブ溶液注入ピンと、洗浄溶液注入
ピンを備え、基台を含む反応部と、溶液抜き取りピンを
備えた溶液抜き取り部を備え、反応部および溶液抜き取
り部が、それぞれ、カートリッジを搬送する搬送ベルト
を備え、搬送ベルトが、反応部および溶液抜き取り部の
間で、カートリッジを受け渡し可能に構成されているか
ら、構造または特性が既知の特異的結合物質を含む複数
の吸着性領域が、互いに離間して形成された生化学解析
用ユニットを、カートリッジ内に装填して、反応部にセ
ットするだけで、自動的に、カートリッジが移動され、
ハイブリダイゼーション溶液注入ピンから、ハイブリダ
イゼーション溶液を、カートリッジ内に注入し、基台を
加振させて、プレハイブリダイゼーションを実行し、さ
らに、プローブ溶液注入ピンから、生体由来の物質を含
むプローブ溶液を、カートリッジ内に注入し、基台を加
振させて、ハイブリダイゼーションを実行し、溶液抜き
取りピンによって、ハイブリダイゼーション溶液および
プローブ溶液を、カートリッジから抜き取り、洗浄溶液
注入ピンから、洗浄溶液をカートリッジ内に注入し、基
台を加振させて、洗浄を実行し、溶液抜き取りピンによ
って、洗浄溶液を、カートリッジから抜き取ることがで
き、したがって、実験者が異なっても、再現性よく、特
異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせる
ことが可能になり、長時間を要しても、簡易に、特異的
結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズさせること
が可能になる。
【0040】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反応部が、さらに、前記カートリッジ内に、前
処理液を注入可能な前処理液注入ピンを備えている。
【0041】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記反応部が、さらに、前記生化学解析用ユニット
を、前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユニッ
ト装填手段を備えている。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、ハイブリダイゼーション装置は、さらに、前記生化
学解析用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生
化学解析用ユニット装填手段と、前記反応部の前記搬送
ベルトとの間で、前記カートリッジを受け渡し可能な搬
送ベルトを備えた生化学解析用ユニット装填部を備えて
いる。
【0043】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液抜き取り部が、前記カートリッジに含まれ
ている放射線の濃度を検出する放射線センサを備えてい
る。
【0044】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記溶液抜き取り部が、前記生化学解析用ユニット
を、前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユニッ
ト取り出し手段を備えている。
【0045】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、さらに、前記生化学解析用ユニットを、前記カート
リッジから取り出す生化学解析用ユニット取り出し手段
と、前記溶液抜き取り部の前記搬送ベルトとの間で、前
記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベルトを備えた生
化学解析用ユニット取り出し部を備えている。
【0046】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記基台が、前記搬送ベルトによって構成されてい
る。
【0047】本発明の前記目的はまた、ケーシングと、
溶液注入・抜き取り口が形成された蓋を備え、構造また
は特性が既知の特異的結合物質を含む複数の吸着性領域
が、互いに離間して形成された生化学解析用ユニットを
収容可能に構成されたことを特徴とするハイブリダイゼ
ーション用カートリッジによって達成される。
【0048】本発明によれば、ハイブリダイゼーション
用カートリッジ内に、構造または特性が既知の特異的結
合物質を含む複数の吸着性領域が、互いに離間して形成
された生化学解析用ユニットを装填し、ハイブリダイゼ
ーション装置にセットするだけで、溶液注入・抜き取り
口を介して、前処理溶液、ハイブリダイゼーション溶
液、生体由来の物質を含むプローブ溶液あるいは洗浄溶
液を、カートリッジ内に供給し、カートリッジに振動を
加えることによって、前処理、プレハイブリダイゼーシ
ョン、ハイブリダイゼーションあるいは洗浄を実行し、
溶液注入・抜き取り口を介して、前処理溶液、ハイブリ
ダイゼーション溶液、生体由来の物質を含むプローブ溶
液あるいは洗浄溶液を抜き取って、自動的に、ハイブリ
ダイゼーションを完結させることができるから、実験者
が異なっても、再現性よく、特異的結合物質と生体由来
の物質をハイブリダイズさせることが可能になり、長時
間を要しても、簡易に、特異的結合物質と生体由来の物
質をハイブリダイズさせることが可能になるとともに、
生化学解析用ユニットの剛性が低い場合にも、ハンドリ
ングの困難性を解消することが可能になる。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0050】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置によって、生体由来の物
質がハイブリダイズされる特異的結合物質が担持される
生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【0051】図1に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用ユニット1は、アルミニウムによって形
成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成され
た基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナ
イロン6が充填されて、多数のドット状の吸着性領域4
が形成されている。
【0052】本実施態様にかかる生化学解析用ユニット
1の基板2には、磁気記録媒体によって磁気記録層5が
形成されており、生化学解析用ユニット1が、ハイブリ
ダイゼーションに使用されるたびに、後述するハイブリ
ダイゼーション装置によって、ハイブリダイゼーション
の回数を示すデータが、磁気記録層5に書き込まれるよ
うに構成されている。
【0053】図1には正確に示されていないが、本実施
態様においては、約10000の約0.01平方ミリメ
ートルのサイズを有する略円形の貫通孔3が、約500
0個/平方センチメートルの密度で、規則的に、基板2
に形成されている。吸着性領域4は、その表面が、基板
2の表面と同じ高さに位置するように、多数の貫通孔3
内に、ナイロン6が充填されて、形成されている。
【0054】図2は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0055】生化学解析にあたっては、図2に示される
ように、生化学解析用ユニット1に規則的に形成された
多数の吸着性領域4内に、たとえば、特異的結合物質と
して、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNA
が、スポッティング装置を使用して、滴下される。
【0056】図2に示されるように、スポッティング装
置は、特異的結合物質の溶液を、生化学解析用ユニット
1に向けて、噴射するインジェクタ7とCCDカメラ8
を備えたスポッティングヘッド9を有し、CCDカメラ
8によって、インジェクタ7の先端部と、cDNAを滴
下すべき貫通孔3を観察しながら、インジェクタ7の先
端部と、cDNAを滴下すべき貫通孔3の中心とが合致
したときに、インジェクタ7から、cDNAが滴下され
るように構成され、多数の貫通孔3内に形成された吸着
性領域4に、cDNAを正確に滴下することができるよ
うに保証されている。
【0057】図3は、本発明の好ましい実施態様にかか
るハイブリダイゼーション装置の略側面図である。
【0058】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10は、生化学解析用ユニット1を、カート
リッジ11内に装填するカートリッジ装填部12と、カ
ートリッジ装填部12において、生化学解析用ユニット
1が収容されたカートリッジ11内に、前処理液、ハイ
ブリダイゼーション溶液、標識物質によって標識された
生体由来の物質を含むプローブ溶液および洗浄溶液を、
選択的に注入する溶液注入部13と、生化学解析用ユニ
ット1が収容され、前処理液、ハイブリダイゼーション
溶液、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が加
えられた溶液あるいは洗浄溶液が注入されたカートリッ
ジ11を振套し、振動を加える反応部14と、カートリ
ッジ11から、前処理液、ハイブリダイゼーション溶液
にプローブ溶液が加えられて、調製された溶液あるいは
洗浄溶液を抜き取り、生化学解析用ユニット1を取り出
す生化学解析用ユニット取り出し部15を備えている。
【0059】図3には、図示されていないが、ハイブリ
ダイゼーション装置10は、温度コントローラを備え、
ハイブリダイゼーション装置10内は、所定の温度範囲
に制御されている。図4は、カートリッジ11の略斜視
図である。
【0060】図4に示されるように、カートリッジ11
は、ケーシング11aと、蓋11bを備え、蓋11bに
は、前処理液、ハイブリダイゼーション溶液、プローブ
溶液および洗浄溶液を、カートリッジ11内に注入し、
抜き取り可能な溶液注入・抜き取り口11cが形成され
ている。
【0061】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10のカートリッジ装填部12は、生化学解
析用ユニット1がセットされる第1のエンドレスベルト
16aと、第1のエンドレスベルト16aが巻回され、
図3において、時計まわりおよび反時計まわりに、選択
的に、回転可能な一対のプーリ16b、16cと、第1
のエンドレスベルト16a上にセットされた生化学解析
用ユニット1の磁気記録層5に記録されたデータを読み
取る読み取りヘッド17と、生化学解析用ユニット1の
磁気記録層5に、データを書き込む磁気記録ヘッド18
と、カートリッジ11の蓋11bを開閉して、生化学解
析用ユニット1をカートリッジ11内に装填する装填機
構19と、生化学解析用ユニット1が装填されたカート
リッジ11を搬送する第2のエンドレスベルト20a
と、第2のエンドレスベルト20aが巻回される一対の
プーリ20b、20cを備えている。
【0062】さらに、図3に示されるように、ハイブリ
ダイゼーション装置10の溶液注入部13は、カートリ
ッジ装填部12の第2のエンドレスベルト20aから、
カートリッジ11を受け取る第3のエンドレスベルト2
1aと、第3のエンドレスベルト21aが巻回される一
対のプーリ21b、21cと、前処理液を、溶液注入・
抜き取り口11cを介して、溶液注入位置に位置するカ
ートリッジ11内に注入する前処理液注入ピン22と、
ハイブリダイゼーション溶液を、溶液注入・抜き取り口
11cを介して、溶液注入位置に位置するカートリッジ
11内に注入するハイブリダイゼーション溶液注入ピン
23と、プローブ溶液を、溶液注入・抜き取り口11c
を介して、溶液注入位置に位置するカートリッジ11内
に注入し、ハイブリダイゼーション溶液に加えるプロー
ブ溶液注入ピン24と、洗浄溶液を、溶液注入・抜き取
り口11cを介して、溶液注入位置に位置するカートリ
ッジ11内に注入する洗浄溶液注入ピン25を備えてい
る。
【0063】ここに、一対のプーリ21b、21cは、
モータ(図示せず)によって、図3において、時計まわ
りおよび反時計まわりに、選択的に回転可能に構成され
ている。
【0064】また、図3に示されるように、前処理液注
入ピン22、ハイブリダイゼーション溶液注入ピン2
3、プローブ溶液注入ピン24および洗浄溶液注入ピン
25は、溶液ピンヘッド26に固定されており、溶液ピ
ンヘッド26は、モータ(図示せず)によって、一対の
レール(図示せず)に沿って、移動可能に構成されてい
る。
【0065】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の反応部14は、溶液注入部13の第3
のエンドレスベルト21aから、カートリッジ11を受
け取り、カートリッジ11を、溶液注入部13の第3の
エンドレスベルト21aに受け渡す第4のエンドレスベ
ルト27aと、第4のエンドレスベルト27aが巻回さ
れ、図3において、時計まわりおよび反時計まわりに、
選択的に回転可能な一対のプーリ27b、27cと、第
4のエンドレスベルト27aに振動を加える振動テーブ
ル28を備えている。
【0066】さらに、図3に示されるように、ハイブリ
ダイゼーション装置10の生化学解析用ユニット取り出
し部15は、反応部14の第4のエンドレスベルト27
aから、カートリッジ11を受け取り、カートリッジ1
1を、反応部14の第4のエンドレスベルト27aに受
け渡す第5のエンドレスベルト29aと、第5のエンド
レスベルト29aが巻回され、図3において、時計まわ
りおよび反時計まわりに、選択的に回転可能な一対のプ
ーリ29b、29cと、カートリッジ11内の洗浄溶液
に含まれている放射性標識物質の濃度を検出するRIセ
ンサ30と、溶液注入・抜き取り口11cを介して、カ
ートリッジ11内から、前処理液、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液にプローブ溶液が加えられて、調製された溶液
あるいは洗浄溶液を抜き取る溶液抜き取りピン31と、
カートリッジ11の蓋11bを開いて、生化学解析用ユ
ニット1を、カートリッジ11から取り出す生化学解析
用ユニット取り出し機構32を備えている。
【0067】図5は、ハイブリダイゼーション装置10
の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系のブロ
ックダイアグラムである。
【0068】図5に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の制御系は、ハイブリダイゼーション装
置10全体の動作を制御するコントロールユニット40
を備え、ハイブリダイゼーション装置10の検出系は、
生化学解析用ユニット1の磁気記録層5に記録されたデ
ータを読み取る読み取りヘッド17と、カートリッジ1
1内の洗浄溶液に含まれている放射性標識物質の量を検
出するRIセンサ30を備えている。
【0069】図5に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の駆動系は、一対のプーリ16b、16
cを回転させて、第1のエンドレスベルト16aを駆動
する第1のモータ41と、一対のプーリ20b、20c
を回転させて、第2のエンドレスベルト20aを駆動す
る第2のモータ42と、一対のプーリ21b、21cを
回転させて、第3のエンドレスベルト21aを駆動する
第3のモータ43と、一対のプーリ26b、26cを回
転させて、第4のエンドレスベルト26aを駆動する第
4のモータ44と、一対のプーリ28b、28cを回転
させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動する第5
のモータ45と、振動テーブル27を駆動する振動テー
ブルモータ46と、前処理液注入ピン22、ハイブリダ
イゼーション溶液注入ピン23、プローブ溶液注入ピン
24および洗浄溶液ピン25が、選択的に、カートリッ
ジ11の溶液注入・抜き取り口11cに対向するよう
に、一対のレール(図示せず)に沿って、溶液ピンヘッ
ド26を移動させる注入ピンモータ47と、RIセンサ
30を、溶液抜き取り位置に位置するカートリッジ11
内の検出位置と、カートリッジ11内から退避した退避
位置との間で移動させるRIセンサモータ48と、溶液
抜き取りピン31を、溶液抜き取り位置に位置するカー
トリッジ11内の溶液吸引位置と、カートリッジ11内
から退避した退避位置との間で移動させる溶液抜き取り
ピンモータ49と、前処理液を収容する前処理液タンク
(図示せず)から、前処理液注入ピン22に、前処理液
を供給する前処理液ポンプ50と、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液を収容するハイブリダイゼーション溶液タンク
(図示せず)から、ハイブリダイゼーション溶液注入ピ
ン23に、ハイブリダイゼーション溶液を供給するハイ
ブリダイゼーション溶液ポンプ51と、標識物質によっ
て標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液を収容
するプローブ溶液チップ(図示せず)から、プローブ溶
液注入ピン24に、プローブ溶液を供給するプローブ溶
液ポンプ52と、洗浄溶液を収容する洗浄溶液タンク
(図示せず)から、洗浄溶液ピン25に、洗浄溶液を供
給する洗浄溶液ポンプ53と、溶液抜き取りピン31を
介して、カートリッジ11内から、前処理液、ハイブリ
ダイゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製
された溶液あるいは洗浄溶液を抜き取る溶液抜き取りポ
ンプ54と、前処理液を回収する前処理液回収タンク
(図示せず)と溶液抜き取りピン31とを連通させるバ
ルブ(図示せず)、ハイブリダイゼーション溶液にプロ
ーブ溶液が加えられて、調製された溶液を回収するハイ
ブリダイゼーション溶液回収タンク(図示せず)と溶液
抜き取りピン31とを連通させるバルブ(図示せず)お
よび洗浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンク(図示せ
ず)と溶液抜き取りピン31とを連通させるバルブ(図
示せず)を、選択的に開閉するバルブ開閉機構55と、
カートリッジ11の蓋11bを開閉して、生化学解析用
ユニット1をカートリッジ11内に装填する装填機構1
9と、カートリッジ11の蓋11bを開いて、生化学解
析用ユニット1を、カートリッジ11から取り出す生化
学解析用ユニット取り出し機構32と、生化学解析用ユ
ニット1の磁気記録層5に、データを書き込む磁気記録
ヘッド18を備えている。
【0070】図5に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の入力系は、キーボード60を備え、ハ
イブリダイゼーション装置10の表示系は、表示パネル
61を備えている。
【0071】以上のように構成されたハイブリダイゼー
ション装置10は、以下のようにして、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に吸
着されている特異的結合物質に、標識物質によって標識
された生体由来の物質を選択的にハイブリダイズさせ
る。
【0072】まず、ハイブリダイゼーション溶液が調製
されて、ハイブリダイゼーション溶液タンク(図示せ
ず)内に収容され、洗浄溶液が調整されて、洗浄溶液
(図示せず)内に収容される。
【0073】一方、標識物質によって標識された生体由
来の物質を含むプローブ溶液が調製されて、プローブ溶
液チップ(図示せず)に収容される。
【0074】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識されたプローブである生体由来の物
質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液チップ
内に収容される。
【0075】一方、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって、cDNA
などの特異的結合物質を選択的に標識する場合には、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質によって標識されたプローブである生体由
来の物質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液
チップ内に収容される。
【0076】さらに、蛍光色素などの蛍光物質によっ
て、cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する
場合には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
プローブである生体由来の物質を含むプローブ溶液が調
製され、プローブ溶液チップ内に収容される。
【0077】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質のうち、2以上の生体由来の物質を含
むプローブ溶液を調製して、プローブ溶液チップ内に収
容させることもでき、本実施態様においては、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質および蛍光物
質によって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶
液が調製され、プローブ溶液チップ内に収容されてい
る。
【0078】ハイブリダイゼーションにあたっては、c
DNAなどの特異的結合物質が、多数の吸着性領域4に
吸着されている生化学解析用ユニット1が、ユーザーに
よって、カートリッジ装填部12の第1のエンドレスベ
ルト16a上にセットされ、キーボード60に、スター
ト信号が入力される。同時に、放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質を、生化学解析用ユニット1
の多数の吸着性領域4に含まれた特異的結合物質にハイ
ブリダイズさせるときは、RI標識信号が、ユーザーに
よって、キーボード60に入力される。
【0079】キーボード60に入力されたスタート信号
およびRI標識信号は、コントロールユニット40に出
力される。
【0080】スタート信号を受けると、コントロールユ
ニット40は、第1のモータ41に駆動信号を出力し、
一対のプーリ16b、16cを回転させて、第1のエン
ドレスベルト16を、図3において、時計まわりに駆動
させる。
【0081】第1のエンドレスベルト16a上にセット
された生化学解析用ユニット1の磁気記録層5が、読み
取りヘッド17に対向する位置に達すると、コントロー
ルユニット40は、第1のモータ41に駆動停止信号を
出力し、第1のエンドレスベルト16aを停止させ、読
み取りヘッド17によって、磁気記録層5に記録されて
いるデータが読み取られる。
【0082】本実施態様においては、磁気記録層5に
は、生化学解析用ユニット1の使用回数に関するデータ
が記録されている。
【0083】読み取りヘッド17が読み取ったデータ
は、コントロールユニット40に出力され、コントロー
ルユニット40は、読み取りヘッド17から入力された
データに基づいて、生化学解析用ユニット1が、すでに
N回にわたり、使用されていると判定したときは、第1
のモータ41に逆転信号を出力し、プーリ16b、16
cを、図3において、反時計まわりに回転させ、生化学
解析用ユニット1を、ユーザーに送り返すとともに、表
示パネル61に、生化学解析用ユニット1を交換すべき
旨のメッセージを表示させる。
【0084】これは、生化学解析用ユニット1を、所定
回数N以上にわたって使用するときは、吸着性領域4に
吸着された特異的結合物質が剥離してしまい、解析精度
が著しく低下し、信頼性のある解析結果が得られなくな
るためである。Nは、たとえば、2に設定される。
【0085】ユーザーに送り返された生化学解析用ユニ
ット1は、メーカーによって回収され、リサイクルに供
される。
【0086】これに対して、読み取りヘッド17から入
力されたデータに基づいて、生化学解析用ユニット1の
使用回数がN回未満であると判定したときは、コントロ
ールユニット40は、さらに、第1のモータ41に駆動
信号を出力して、生化学解析用ユニット1を、磁気記録
層5が磁気記録ヘッド18に対向する位置に移動させ
る。
【0087】磁気記録層5が磁気記録ヘッド18に対向
する位置に、生化学解析用ユニット1が移動されると、
コントロールユニット40から、駆動停止信号が、第1
のモータ41に出力される。
【0088】次いで、コントロールユニット40は、磁
気記録ヘッド18に書き込み信号を出力し、生化学解析
用ユニット1の磁気記録層5に記録された生化学解析用
ユニット1の使用回数を1回だけ増大させる。
【0089】磁気記録層5へのデータの書き込みが完了
すると、コントロールユニット40は、第1のモータ4
1に再び駆動信号を出力し、プーリ16b、16cを回
転させて、生化学解析用ユニット1を装填機構19に搬
送させる。
【0090】装填機構19内には、カートリッジ11
が、蓋11bが開かれた状態で保持されており、生化学
解析用ユニット1は、第1のエンドレスベルト16によ
って、カートリッジ11内に送り込まれる。
【0091】生化学解析用ユニット1が、カートリッジ
11内に送り込まれると、コントロールユニット40
は、第1のモータ41に駆動停止信号を出力して、第1
のエンドレスベルト16の駆動を停止させるとともに、
装填機構19に装填信号を出力して、カートリッジ11
の蓋11bを閉じさせる。
【0092】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ20b、20cを回転させ、第2
のエンドレスベルト20aを駆動させるとともに、第3
のモータ43に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3エ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0093】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、カートリッジ装填部12の第
2のエンドレスベルト20aから、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0094】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第2のモータ42に駆動停止信
号を出力して、第2のエンドレスベルト20aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0095】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26を、一対のレール(図示せず)に沿って、前処理
液注入ピン22が、カートリッジ11の溶液注入・抜き
取り口11cに対向する位置に達するまで、移動させ
る。
【0096】前処理液注入ピン22が、カートリッジ1
1の溶液注入・抜き取り口11cに対向する位置に移動
されると、コントロールユニット40は、前処理液ポン
プ50に駆動信号を出力して、前処理液タンク(図示せ
ず)から、前処理液注入ピン22および溶液注入・抜き
取り口11cを介して、前処理液を、カートリッジ11
内に注入させる。
【0097】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、前処理液ポンプ50に駆動停止信号を出
力して、カートリッジ11への前処理液の注入を停止さ
せるとともに、第3のモータ45に駆動信号を出力し
て、第3のエンドレスベルト21aを駆動させる。
【0098】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0099】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0100】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0101】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0102】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4が、前処理液によっ
て、湿らされる。
【0103】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0104】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0105】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0106】次いで、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構55に駆動信号を出力して、前処理液を回
収する前処理液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取り
ピン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放さ
せ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力し
て、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶
液吸引位置に移動させるとともに、溶液抜き取りポンプ
54に駆動信号を出力して、カートリッジ11内の前処
理液を吸引させる。
【0107】こうして、カートリッジ11内の前処理液
が、溶液抜き取りポンプ54によって吸引され、前処理
液回収タンクに回収されると、コントロールユニット4
0は、第5のモータ45に逆駆動信号を出力して、図3
において、反時計まわりに、プーリ28b、28cを回
転させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動させる
とともに、第4のモータ44に逆駆動信号を出力して、
図3において、反時計まわりに、プーリ26b、26c
を回転させて、第4のエンドレスベルト26aを駆動さ
せる。
【0108】その結果、カートリッジ11は、生化学解
析用ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト
28aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26
aに受け渡される。
【0109】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0110】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0111】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0112】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26、一対のレール(図示せず)に沿って、ハイブリ
ダイゼーション溶液注入ピン23が、カートリッジ11
の溶液注入・抜き取り口11cに対向する位置に達する
まで、移動させる。
【0113】こうして、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23がカートリッジ11の溶液注入・抜き取り口
11cに対向する位置に移動されると、コントロールユ
ニット40は、ハイブリダイゼーション溶液ポンプ51
に駆動信号を出力して、ハイブリダイゼーション溶液タ
ンク(図示せず)から、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23および溶液注入・抜き取り口11cを介し
て、ハイブリダイゼーション溶液を、カートリッジ11
内に注入させる。
【0114】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、ハイブリダイゼーション溶液ポンプ51
に駆動停止信号を出力して、ハイブリダイゼーション溶
液の注入を停止させるとともに、第3のモータ43に駆
動信号を出力して、図3において、時計まわりに、プー
リ21b、21cを回転させ、第3のエンドレスベルト
21aを駆動させる。
【0115】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0116】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0117】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0118】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0119】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、ハイブリダイゼー
ション溶液が均一に接触し、プレハイブリダイゼーショ
ンが実行される。
【0120】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に逆駆動信号を出力して、図3において、
反時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させて、
第4のエンドレスベルト26aを駆動させるとともに、
第3のモータ43に逆駆動信号を出力して、図3におい
て、反時計まわりに、プーリ21b、21cを回転させ
て、第3のエンドレスベルト21aを駆動させる。
【0121】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0122】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0123】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26、一対のレール(図示せず)に沿って、プローブ
溶液注入ピン24が、カートリッジ11の溶液注入・抜
き取り口11cに対向する位置に達するまで、移動させ
る。
【0124】こうして、プローブ溶液注入ピン24がカ
ートリッジ11の溶液注入・抜き取り口11cに対向す
る位置に移動されると、コントロールユニット40は、
プローブ溶液ポンプ52に駆動信号を出力して、プロー
ブ溶液チップ(図示せず)から、プローブ溶液注入ピン
24および溶液注入・抜き取り口11cを介して、プロ
ーブ溶液を、カートリッジ11内に注入させる。
【0125】その結果、カートリッジ11内に収容され
ているハイブリダイゼーション溶液に、標識物質によっ
て標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液が添加
される。
【0126】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、プローブ溶液ポンプ52に駆動停止信号
を出力して、プローブ溶液の注入を停止させるととも
に、第3のモータ43に駆動信号を出力して、図3にお
いて、時計まわりに、プーリ21b、21cを回転さ
せ、第3のエンドレスベルト21aを駆動させる。
【0127】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0128】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0129】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0130】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0131】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、標識物質によって
標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液が添加さ
れたハイブリダイゼーション溶液が均一に接触し、放射
性標識物質によって標識された生体由来の物質および蛍
光物質によって標識された生体由来の物質が、多数の吸
着性領域4に吸着されている特異的結合物質に、選択的
に、ハイブリダイズし、多数の吸着性領域4に吸着され
ている特異的結合物質が、放射性標識物質および蛍光物
質によって、選択的に、標識される。
【0132】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0133】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0134】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0135】次いで、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構55に駆動信号を出力して、ハイブリダイ
ゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製され
た溶液を回収するハイブリダイゼーション溶液回収タン
クと溶液抜き取りピン31とを連通させるバルブ(図示
せず)を開放させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動
信号を出力して、溶液抜き取りピン31を、カートリッ
ジ11内の溶液吸引位置に移動させるとともに、溶液抜
き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリッジ
11内のハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が
加えられて、調製された溶液を吸引させる。
【0136】こうして、カートリッジ11内のハイブリ
ダイゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製
された溶液が、溶液抜き取りポンプ54によって吸引さ
れ、ハイブリダイゼーション溶液回収タンクに回収され
ると、コントロールユニット40は、第5のモータ45
に逆駆動信号を出力して、図3において、反時計まわり
に、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエンド
レスベルト28aを駆動させるとともに、第4のモータ
44に逆駆動信号を出力して、図3において、反時計ま
わりに、プーリ26b、26cを回転させて、第4のエ
ンドレスベルト26aを駆動させる。
【0137】その結果、カートリッジ11は、生化学解
析用ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト
28aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26
aに受け渡される。
【0138】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0139】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0140】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0141】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26、一対のレール(図示せず)に沿って、洗浄溶液
注入ピン25が、カートリッジ11の溶液注入・抜き取
り口11cに対向する位置に達するまで、移動させる。
【0142】こうして、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23がカートリッジ11の溶液注入・抜き取り口
11cに対向する位置に移動されると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動信号を出力し
て、洗浄溶液タンク(図示せず)から、洗浄溶液注入ピ
ン25および溶液注入・抜き取り口11cを介して、洗
浄溶液を、カートリッジ11内に注入させる。
【0143】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動停止信号を出
力して、洗浄溶液の注入を停止させるとともに、第3の
モータ43に駆動信号を出力して、図3において、時計
まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3のエ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0144】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0145】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0146】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0147】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0148】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、洗浄溶液が均一に
接触し、吸着性領域4が洗浄される。
【0149】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0150】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0151】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0152】次いで、コントロールユニット40は、R
I標識信号が、キーボード60から入力されているとき
は、RIセンサモータ48に駆動信号を出力して、RI
センサ30を、カートリッジ11内の検出位置に移動さ
せるとともに、バルブ開閉機構55に駆動信号を出力し
て、洗浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンクと溶液抜き
取りピン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放
させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力し
て、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶
液吸引位置に移動させる。
【0153】こうして、カートリッジ11内に収容され
ている洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、RIセン
サ30によって検出され、検出信号が、コントロールユ
ニット40に出力される。
【0154】さらに、コントロールユニット40は、溶
液抜き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリ
ッジ11内の洗浄溶液を吸引させ、洗浄溶液回収タンク
(図示せず)内に、洗浄溶液を回収させる。
【0155】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、溶液抜き取りポンプ54に駆動停止信号
を出力して、カートリッジ11内の洗浄溶液の吸引を停
止させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力
して、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11から
退避した退避位置に退避させるとともに、RIセンサモ
ータ48に駆動信号を出力して、RIセンサ30を、カ
ートリッジ11から退避した退避位置に退避させる。
【0156】一方、コントロールユニット40は、RI
センサ30から入力された検出信号に基づいて、洗浄溶
液中の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)に
記憶されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0157】その結果、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度を越えているときは、
吸着性領域4の洗浄が十分でなく、カートリッジ11内
に洗浄溶液を注入して、洗浄操作を続ける必要があると
認められるから、コントロールユニット40は、カート
リッジ11内の洗浄溶液が、溶液抜き取りポンプ54に
よって吸引され、洗浄溶液回収タンクに回収された時点
で、第5のモータ45に逆駆動信号を出力して、図3に
おいて、反時計まわりに、プーリ28b、28cを回転
させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動させると
ともに、第4のモータ44に逆駆動信号を出力して、図
3において、反時計まわりに、プーリ26b、26cを
回転させて、第4のエンドレスベルト26aを駆動させ
る。
【0158】その結果、カートリッジ11は、生化学解
析用ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト
28aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26
aに受け渡される。
【0159】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0160】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0161】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0162】こうして、カートリッジ11が溶液注入位
置に復帰されると、コントロールユニット40は、再
度、洗浄溶液ポンプ53に駆動信号を出力して、洗浄溶
液タンク(図示せず)から、洗浄溶液注入ピン25およ
び溶液注入・抜き取り口11cを介して、洗浄溶液を、
カートリッジ11内に注入させる。
【0163】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動停止信号を出
力して、洗浄溶液の注入を停止させるとともに、第3の
モータ43に駆動信号を出力して、図3において、時計
まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3のエ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0164】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0165】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0166】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0167】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0168】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、洗浄溶液が均一に
接触し、吸着性領域4が洗浄される。
【0169】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0170】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0171】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0172】次いで、コントロールユニット40は、R
Iセンサモータ48に駆動信号を出力して、RIセンサ
30を、カートリッジ11内の検出位置に移動させると
ともに、バルブ開閉機構55に駆動信号を出力して、洗
浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンクと溶液抜き取りピ
ン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放させ、
溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力して、溶
液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶液吸引
位置に移動させる。
【0173】こうして、カートリッジ11内に収容され
ている洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、RIセン
サ30によって検出され、検出信号が、コントロールユ
ニット40に出力される。
【0174】さらに、コントロールユニット40は、溶
液抜き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリ
ッジ11内の洗浄溶液を吸引させ、洗浄溶液回収タンク
(図示せず)内に、洗浄溶液を回収させる。
【0175】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、溶液抜き取りポンプ54に駆動停止信号
を出力して、カートリッジ11内の洗浄溶液の吸引を停
止させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力
して、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11から
退避した退避位置に退避させるとともに、RIセンサモ
ータ48に駆動信号を出力して、RIセンサ30を、カ
ートリッジ11から退避した退避位置に退避させる。
【0176】一方、コントロールユニット40は、RI
センサ30から入力された検出信号に基づいて、洗浄溶
液中の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)に
記憶されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0177】その結果、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度を越えているときは、
吸着性領域4の洗浄が依然十分ではなく、カートリッジ
11内に、さらに洗浄溶液を注入して、洗浄操作を続け
る必要があると認められるから、コントロールユニット
40は、カートリッジ11内の洗浄溶液が、溶液抜き取
りポンプ54によって吸引され、洗浄溶液回収タンクに
回収された時点で、第5のモータ45に逆駆動信号を出
力して、図3において、反時計まわりに、プーリ28
b、28cを回転させて、第5のエンドレスベルト28
aを駆動させるとともに、第4のモータ44に逆駆動信
号を出力して、図3において、反時計まわりに、プーリ
26b、26cを回転させて、第4のエンドレスベルト
26aを駆動させ、カートリッジ11を、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26aに
受け渡させる。
【0178】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0179】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0180】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0181】こうして、カートリッジ11が溶液注入位
置に復帰されると、コントロールユニット40は、再
度、洗浄溶液ポンプ53に駆動信号を出力して、洗浄溶
液タンク(図示せず)から、洗浄溶液注入ピン25およ
び溶液注入・抜き取り口11cを介して、洗浄溶液を、
カートリッジ11内に注入させる。
【0182】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動停止信号を出
力して、洗浄溶液の注入を停止させるとともに、第3の
モータ43に駆動信号を出力して、図3において、時計
まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3のエ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0183】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0184】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0185】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0186】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0187】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、洗浄溶液が均一に
接触し、吸着性領域4が洗浄される。
【0188】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0189】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0190】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0191】次いで、コントロールユニット40は、R
Iセンサモータ48に駆動信号を出力して、RIセンサ
30を、カートリッジ11内の検出位置に移動させると
ともに、バルブ開閉機構55に駆動信号を出力して、洗
浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンクと溶液抜き取りピ
ン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放させ、
溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力して、溶
液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶液吸引
位置に移動させる。
【0192】こうして、カートリッジ11内に収容され
ている洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、RIセン
サ30によって検出され、検出信号が、コントロールユ
ニット40に出力される。
【0193】さらに、コントロールユニット40は、溶
液抜き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリ
ッジ11内の洗浄溶液を吸引させ、洗浄溶液回収タンク
(図示せず)内に、洗浄溶液を回収させる。
【0194】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、溶液抜き取りポンプ54に駆動停止信号
を出力して、カートリッジ11内の洗浄溶液の吸引を停
止させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力
して、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11から
退避した退避位置に退避させるとともに、RIセンサモ
ータ48に駆動信号を出力して、RIセンサ30を、カ
ートリッジ11から退避した退避位置に退避させる。
【0195】その一方で、コントロールユニット40に
よって、RIセンサ30から入力された検出信号に基づ
き、洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度と、メモリ(図
示せず)に記憶されている放射性標識物質基準濃度とが
比較される。
【0196】こうして、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度以下に低下するまで、
洗浄溶液による洗浄が繰り返され、洗浄溶液中の放射性
標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度以下に低下
すると、コントロールユニット40は、洗浄が完了した
と判定して、第5のモータ45に駆動信号を出力し、図
3において、時計まわりに、プーリ28b、28cを回
転させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動させ
る。
【0197】その結果、第5のエンドレスベルト28a
によって、カートリッジ11は、生化学解析用ユニット
取り出し機構32に送られる。
【0198】ここに、本実施態様においては、プローブ
溶液に含まれた生体由来の物質が、放射性標識物質によ
って標識されているため、RIセンサ30により、洗浄
溶液中の放射性標識物質の濃度を検出し、洗浄溶液中の
放射性標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度以下
に低下するまで、洗浄溶液による洗浄が繰り返している
が、プローブ溶液に含まれた生体由来の物質が、放射性
標識物質によって標識されていないときは、コントロー
ルユニット40が、所定の回数にわたり、洗浄溶液が注
入さて、洗浄が実行されたと判定した時点で、洗浄操作
を完了させるように構成される。
【0199】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し機構32に送られると、コントロールユニッ
ト40は、第5のモータ45に駆動停止信号を出力し
て、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止させ、
生化学解析用ユニット取り出し機構32に駆動信号を出
力する。
【0200】生化学解析用ユニット取り出し機構32
は、コントロールユニット40から駆動信号を受ける
と、カートリッジ11の蓋11bを開いて、カートリッ
ジ11内に収容されている生化学解析用ユニット1を取
り出す。
【0201】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、標識物質である放射性標識物質の放
射線データおよび蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データ
が記録される。吸着性領域4に記録された蛍光データ
は、後述するスキャナによって読み取られ、生化学解析
用データが生成される。
【0202】一方、放射性標識物質の放射線データは、
蓄積性蛍光体シートに転写され、蓄積性蛍光体シートに
転写された放射線データは、後述するスキャナによって
読み取られて、生化学解析用データが生成される。
【0203】図6は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図で
ある。
【0204】図6に示されるように、本実施態様にかか
る蓄積性蛍光体シート70は、多数の略円形の貫通孔7
3が規則的に形成されたニッケル製の支持体71を備
え、支持体71に形成された多数の貫通孔73内に、輝
尽性蛍光体が埋め込まれて、多数の輝尽性蛍光体層領域
72が、ドット状に形成されている。
【0205】多数の貫通孔73は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4と同一の
パターンで、支持体71に形成され、各輝尽性蛍光体層
領域72は、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた吸着性領域4と等しいサイズを有するように、形成
されている。
【0206】したがって、図6には正確に示されていな
いが、約10000の約0.01平方ミリメートルのサ
イズを有する略円形の輝尽性蛍光体層領域72が、約5
000個/平方センチメートルの密度で、かつ、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4と同一の規則的なパターンにより、蓄積性蛍光体シ
ート70の支持体71に、ドット状に形成されている。
【0207】また、本実施態様においては、支持体71
の表面と、ドット状に形成された輝尽性蛍光体層領域7
2の表面とが同一の高さに位置するように、支持体71
に形成された貫通孔73に、輝尽性蛍光体が埋め込まれ
て、蓄積性蛍光体シート70が形成されている。
【0208】図7は、生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4に含まれた放射性標識物質によ
って、蓄積性蛍光体シート70に形成された多数のドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72を露光する方法を示す略
断面図である。
【0209】露光装置内で、生化学解析用ユニット1の
表面に、蓄積性蛍光体シート70が重ね合わされて、生
化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4に含ま
れた放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シート70
に形成されたドット状の輝尽性蛍光体層領域72が露光
されるが、本実施態様においては、生化学解析用ユニッ
ト1は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の貫
通孔3内に、ナイロン6が充填されて、形成されている
ので、ハイブリダイゼーションなど、液体による処理を
受けても、ほとんど伸縮することがなく、したがって、
生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4のそ
れぞれが、蓄積性蛍光体シート70に形成された対応す
るドット状の輝尽性蛍光体層領域72に、正確に対向す
るように、蓄積性蛍光体シート70を生化学解析用ユニ
ット1に重ね合わせて、ドット状輝尽性蛍光体層領域7
2を露光することが可能になる。
【0210】こうして、所定の時間にわたって、生化学
解析用ユニット1に形成された吸着性領域4のそれぞれ
が、蓄積性蛍光体シート70に形成された対応するドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72に対向するように、生化
学解析用ユニット1と蓄積性蛍光体シート70とを重ね
合わせることによって、吸着性領域4に含まれた放射性
標識物質によって、蓄積性蛍光体シート70に形成され
た多数のドット状輝尽性蛍光体層領域72が露光され
る。
【0211】この際、吸着性領域4に吸着されている放
射性標識物質から電子線(β線)が発せられるが、生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4は、放射線を減衰さ
せる性質を有するアルミニウムによって形成された基板
2に、互いに離間して、ドット状に形成されているか
ら、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)が、
生化学解析用ユニット1の基板2内で散乱して、隣り合
う吸着性領域4から放出された電子線(β線)と混ざり
合い、隣り合う吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層
領域72に入射することを効果的に防止することがで
き、さらに、蓄積性蛍光体シート70のドット状の輝尽
性蛍光体層領域72が、放射線を減衰させる性質を有す
るニッケル製の支持体71に形成された多数の貫通孔1
2内に、輝尽性蛍光体11を埋め込んで、形成されてい
るから、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)
が、蓄積性蛍光体シート70の支持体71内で散乱し
て、対向する輝尽性蛍光体層領域72に隣り合う輝尽性
蛍光体層領域72に入射することを効果的に防止するこ
とが可能になり、したがって、吸着性領域4に含まれて
いる放射性標識物質から発せられた電子線(β線)を、
その吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層領域72に
選択的に入射させることができ、吸着性領域4に含まれ
ている放射性標識物質から発せられた電子線(β線)
が、隣り合う吸着性領域4から放出される電子線によっ
て露光されるべき輝尽性蛍光体層領域72に入射して、
輝尽性蛍光体を露光することを確実に防止することがで
きる。
【0212】こうして、蓄積性蛍光体シート70に形成
された多数のドット状輝尽性蛍光体層領域72に、放射
性標識物質の放射線データが記録される。
【0213】図8は、蓄積性蛍光体シート70に記録さ
れた放射線データを読み取って、生化学解析用データを
生成するとともに、生化学解析用ユニット1に記録され
た蛍光データを読み取って、生化学解析用データを生成
するスキャナの略斜視図であり、図9は、図8に示され
たスキャナのフォトマルチプライア近傍の詳細を示す略
斜視図である。
【0214】本実施態様にかかるスキャナは、蓄積性蛍
光体シート70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍
光体層領域72に記録された放射性標識物質の放射線デ
ータおよび生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に記録された蛍光色素などの蛍光データを読み取り可
能に構成されている。
【0215】図8に示されるように、本実施態様にかか
るスキャナは、640nmの波長のレーザ光84を発す
る第1のレーザ励起光源81と、532nmの波長のレ
ーザ光84を発する第2のレーザ励起光源82と、47
3nmの波長のレーザ光84を発する第3のレーザ励起
光源83とを備えている。
【0216】本実施態様においては、第1のレーザ励起
光源81は、半導体レーザ光源により構成され、第2の
レーザ励起光源82および第3のレーザ励起光源83
は、第二高調波生成(Second Harmonic Generation)素
子によって構成されている。
【0217】第1のレーザ励起光源81により発生され
たレーザ光84は、コリメータレンズ85によって、平
行光とされた後、ミラー86によって反射される。第1
のレーザ励起光源81から発せられ、ミラー86によっ
て反射されたレーザ光84の光路には、640nmのレ
ーザ光4を透過し、532nmの波長の光を反射する第
1のダイクロイックミラー87および532nm以上の
波長の光を透過し、473nmの波長の光を反射する第
2のダイクロイックミラー88が設けられており、第1
のレーザ励起光源81により発生されたレーザ光84
は、第1のダイクロイックミラー87および第2のダイ
クロイックミラー88を透過して、ミラー89に入射す
る。
【0218】他方、第2のレーザ励起光源82より発生
されたレーザ光84は、コリメータレンズ90により、
平行光とされた後、第1のダイクロイックミラー87に
よって反射されて、その向きが90度変えられて、第2
のダイクロイックミラー88を透過し、ミラー89に入
射する。
【0219】また、第3のレーザ励起光源83から発生
されたレーザ光84は、コリメータレンズ91によっ
て、平行光とされた後、第2のダイクロイックミラー8
8により反射されて、その向きが90度変えられた後、
ミラー89に入射する。
【0220】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射され、さらに、ミラー92に入射
して、反射される。
【0221】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4の光路には、中央部に穴93が形成された凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー94が配置されてお
り、ミラー92によって反射されたレーザ光84は、穴
開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラー98に
入射する。
【0222】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0223】光学ヘッド95は、ミラー96と、非球面
レンズ97を備えており、光学ヘッド95に入射したレ
ーザ光84は、ミラー96によって反射されて、非球面
レンズ97によって、ステージ100のガラス板101
上に載置された蓄積性蛍光体シート70あるいは生化学
解析用ユニット1に入射する。
【0224】蓄積性蛍光体シート70に、レーザ光84
が入射すると、蓄積性蛍光体シート70の支持体71に
形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域72が
励起され、輝尽光105が放出され、また、生化学解析
用ユニット1に、レーザ光84が入射すると、多数の吸
着性領域4に含まれている蛍光色素などの蛍光物質が励
起されて、蛍光105が放出される。
【0225】蓄積性蛍光体シート70の多数のドット状
の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光105
あるいは生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
から放出された蛍光105は、光学ヘッド95に設けら
れた非球面レンズ97によって、ミラー96に集光さ
れ、ミラー96によって、レーザ光84の光路と同じ側
に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー98に入射
する。
【0226】凹面ミラー98に入射した輝尽光105あ
るいは蛍光105は、凹面ミラー98によって反射され
て、穴開きミラー94に入射する。
【0227】穴開きミラー94に入射した輝尽光105
あるいは蛍光105は、図9に示されるように、凹面ミ
ラーによって形成された穴開きミラー94によって、下
方に反射されて、フィルタユニット108に入射し、所
定の波長の光がカットされて、フォトマルチプライア1
10に入射し、光電的に検出される。
【0228】図9に示されるように、フィルタユニット
108は、4つのフィルタ部材111a、151b、1
51c、151dを備えており、フィルタユニット10
8は、モータ(図示せず)によって、図9において、左
右方向に移動可能に構成されている。
【0229】図10は、図9のA−A線に沿った略断面
図である。
【0230】図10に示されるように、フィルタ部材1
11aはフィルタ112aを備え、フィルタ112a
は、第1のレーザ励起光源81を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起し、蛍光105を読み取るときに使
用されるフィルタ部材であり、640nmの波長の光を
カットし、640nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有している。
【0231】図11は、図9のB−B線に沿った略断面
図である。
【0232】図11に示されるように、フィルタ部材1
11bはフィルタ112bを備え、フィルタ112b
は、第2のレーザ励起光源82を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起し、蛍光105を読み取るときに使
用されるフィルタ部材であり、532nmの波長の光を
カットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有している。
【0233】図12は、図9のC−C線に沿った略断面
図である。
【0234】図12に示されるように、フィルタ部材1
11cはフィルタ112cを備え、フィルタ112c
は、第3のレーザ励起光源83を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起して、蛍光105を読み取るときに
使用されるフィルタ部材であり、473nmの波長の光
をカットし、473nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有している。
【0235】図13は、図9のD−D線に沿った略断面
図である。
【0236】図13に示されるように、フィルタ部材1
11dはフィルタ112dを備え、フィルタ112d
は、第1のレーザ励起光源81を用いて、蓄積性蛍光体
シート70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体
層領域72を励起して、輝尽性蛍光体層領域72から発
せられた輝尽光105を読み取るときに使用されるフィ
ルタであり、輝尽性蛍光体層領域72から放出される輝
尽光105の波長域の光のみを透過し、640nmの波
長の光をカットする性質を有している。
【0237】したがって、使用すべきレーザ励起光源に
応じて、フィルタ部材111a、151b、151c、
151dを選択的にフォトマルチプライア110の前面
に位置させることによって、フォトマルチプライア11
0は、検出すべき光のみを光電的に検出することができ
る。
【0238】フォトマルチプライア110によって、輝
尽光105が光電的に検出されて、生成されたアナログ
データは、A/D変換器113に出力されて、ディジタ
ル化され、データ処理装置114に出力される。
【0239】図14は、光学ヘッド95の走査機構の略
平面図である。図14においては、簡易化のため、光学
ヘッド95を除く光学系ならびにレーザ光84および蛍
光105あるいは輝尽光105の光路は省略されてい
る。
【0240】図14に示されるように、光学ヘッド95
を走査する走査機構は、基板120を備え、基板120
上には、副走査パルスモータ121と一対のレール12
2、62とが固定され、基板120上には、さらに、図
14において、矢印Yで示された副走査方向に、移動可
能な基板123とが設けられている。
【0241】移動可能な基板123には、ねじが切られ
た穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副
走査パルスモータ121によって回転されるねじが切ら
れたロッド124が係合している。
【0242】移動可能な基板123上には、主走査ステ
ッピングモータ125が設けられ、主走査ステッピング
モータ125は、エンドレスベルト126を、生化学解
析用ユニット1に形成された隣り合うドット状の吸着性
領域4の間の距離、すなわち、蓄積性蛍光体シート70
に形成された隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域7
2の間の距離に等しいピッチで、間欠的に駆動可能に構
成されている。光学ヘッド95は、エンドレスベルト1
26に固定されており、主走査ステッピングモータ12
5によって、エンドレスベルト126が駆動されると、
図14において、矢印Xで示された主走査方向に移動さ
れるように構成されている。図14において、67は、
光学ヘッド95の主走査方向における位置を検出するリ
ニアエンコーダであり、128は、リニアエンコーダ1
27のスリットである。
【0243】したがって、主走査ステッピングモータ1
25によって、エンドレスベルト126が、主走査方向
に間欠的に駆動され、1ラインの走査が完了すると、副
走査パルスモータ121によって、基板123が、副走
査方向に間欠的に移動されることによって、光学ヘッド
95は、図14において、矢印Xで示される主走査方向
および矢印Yで示される副走査方向に移動され、レーザ
光84によって、蓄積性蛍光体シート70に形成された
すべてのドット状の輝尽性蛍光体層領域72あるいは生
化学解析用ユニット1の全面が走査される。
【0244】図15は、スキャナの制御系、入力系、駆
動系および検出系を示すブロックダイアグラムである。
【0245】図15に示されるように、スキャナの制御
系は、スキャナ全体を制御するコントロールユニット1
30を備えており、また、スキャナの入力系は、ユーザ
ーによって操作され、種々の指示信号を入力可能なキー
ボード131を備えている。
【0246】図15に示されるように、スキャナの駆動
系は、光学ヘッド95を主走査方向に間欠的に移動させ
る主走査ステッピングモータ125と、光学ヘッド95
を副走査方向に間欠的に移動させる副走査パルスモータ
121と、4つのフィルタ部材111a、151b、1
51c、151dを備えたフィルタユニット108を移
動させるフィルタユニットモータ132を備えている。
【0247】コントロールユニット130は、第1のレ
ーザ励起光源81、第2のレーザ励起光源82または第
3のレーザ励起光源83に選択的に駆動信号を出力する
とともに、フィルタユニットモータ132に駆動信号を
出力可能に構成されている。
【0248】また、図15に示されるように、スキャナ
の検出系は、フォトマルチプライア110と、光学ヘッ
ド95の主走査方向における位置を検出するリニアエン
コーダ127を備えている。
【0249】本実施態様においては、コントロールユニ
ット130は、リニアエンコーダ127から入力される
光学ヘッド95の位置検出信号にしたがって、第1のレ
ーザ励起光源81、第2のレーザ励起光源82または第
3のレーザ励起光源83をオン・オフ制御するように構
成されている。
【0250】以上のように構成された本実施態様にかか
るスキャナは、以下のようにして、蓄積性蛍光体シート
70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域
72に記録された放射線データを読み取って、生化学解
析用データを生成する。
【0251】まず、蓄積性蛍光体シート70が、ステー
ジ100のガラス板101上に載置される。
【0252】次いで、ユーザーによって、キーボード1
31に、蓄積性蛍光体シート70に形成された多数のド
ット状の輝尽性蛍光体層領域72を、レーザ光84によ
って走査する旨の指示信号が入力される。
【0253】キーボード131に入力された指示信号
は、コントロールユニット130に入力され、コントロ
ールユニット130は、指示信号にしたがって、フィル
タユニットモータ132に駆動信号を出力し、フィルタ
ユニット108を移動させ、輝尽性蛍光体から放出され
る輝尽光105の波長域の光のみを透過し、640nm
の波長の光をカットする性質を有するフィルタ112d
を備えたフィルタ部材111dを、輝尽光105の光路
内に位置させる。
【0254】さらに、コントロールユニット130は、
主走査ステッピングモータ125に駆動信号を出力し、
光学ヘッド95を主走査方向に移動させ、リニアエンコ
ーダ127から入力される光学ヘッド95の位置検出信
号に基づいて、第1のドット状の輝尽性蛍光体層領域7
2に、レーザ光84を照射可能な位置に、光学ヘッド9
5が移動したことが確認されると、主走査ステッピング
モータ125に停止信号を出力するとともに、第1のレ
ーザ励起光源81に、駆動信号を出力して、第1のレー
ザ励起光源81を起動させ、640nmの波長のレーザ
光84を発せさせる。
【0255】第1のレーザ励起光源81から発せられた
レーザ光84は、コリメータレンズ85によって、平行
な光とされた後、ミラー86に入射して、反射される。
【0256】ミラー86によって反射されたレーザ光8
4は、第1のダイクロイックミラー87および第2のダ
イクロイックミラー88を透過し、ミラー89に入射す
る。
【0257】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射されて、さらに、ミラー92に入
射して、反射される。
【0258】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4は、穴開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラ
ー98に入射する。
【0259】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0260】光学ヘッド95に入射したレーザ光84
は、ミラー96によって反射され、非球面レンズ97に
よって、ステージ100ガラス板101上に載置された
蓄積性蛍光体シート70の第1のドット状の輝尽性蛍光
体層領域72に集光される。
【0261】その結果、蓄積性蛍光体シート70に形成
された第1のドット状の輝尽性蛍光体層領域72に含ま
れる輝尽性蛍光体が、レーザ光84によって励起され
て、第1の輝尽性蛍光体層領域72から輝尽光105が
放出される。
【0262】この際、蓄積性蛍光体シート70の支持体
71はニッケルによって形成されているから、レーザ光
84が、支持体71内で散乱して、第1の輝尽性蛍光体
層領域72に隣り合った輝尽性蛍光体層領域72に含ま
れている輝尽性蛍光体を励起し、蓄積している放射線エ
ネルギーが輝尽光105の形で放出されることを効果的
に防止することができ、さらには、第1の輝尽性蛍光体
層領域72から放出された輝尽光105が、支持体71
内で散乱し、フォトマルチプライア110によって検出
されなくなることを効果的に防止することが可能にな
る。
【0263】第1のドット状の輝尽性蛍光体領域12か
ら放出された輝尽光105は、光学ヘッド95に設けら
れた非球面レンズ97によって集光され、ミラー96に
より、レーザ光84の光路と同じ側に反射され、平行な
光とされて、凹面ミラー98に入射する。
【0264】凹面ミラー98に入射した輝尽光105
は、凹面ミラー98によって反射されて、穴開きミラー
94に入射する。
【0265】穴開きミラー94に入射した輝尽光105
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー94に
よって、図9に示されるように、下方に反射され、フィ
ルタユニット108のフィルタ112dに入射する。
【0266】フィルタ112dは、輝尽性蛍光体から放
出される輝尽光105の波長域の光のみを透過し、64
0nmの波長の光をカットする性質を有しているので、
励起光である640nmの波長の光がカットされ、ドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光1
05の波長域の光のみがフィルタ112dを透過して、
フォトマルチプライア110によって、光電的に検出さ
れる。
【0267】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113によって、ディジタル化され、データ処理
装置114に出力される。
【0268】第1のレーザ励起光源81がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット130は、第1のレーザ励起光源81
に駆動停止信号を出力して、第1のレーザ励起光源81
の駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
蓄積性蛍光体シート70に形成された隣り合うドット状
の輝尽性蛍光体層領域72の間の距離に等しいピッチだ
け、移動させる。
【0269】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域72間の
距離に等しい1ピッチだけ移動されて、第1のレーザ励
起光源81から発せられるレーザ光84を、蓄積性蛍光
体シート70に形成された第2のドット状の輝尽性蛍光
体層領域72に照射可能な位置に移動したことが確認さ
れると、コントロールユニット130は、第1のレーザ
励起光源81に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起
光源81をオンさせて、レーザ光84によって、蓄積性
蛍光体シート70に形成された第2のドット状の輝尽性
蛍光体層領域72に含まれている輝尽性蛍光体を励起す
る。
【0270】同様にして、所定の時間にわたり、第1の
レーザ励起光源81から発せられたレーザ光84が、蓄
積性蛍光体シート70に形成された第2のドット状の輝
尽性蛍光体層領域72に照射され、第2の輝尽性蛍光体
層領域72に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
第2の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光1
05が、フォトマルチプライア110によって、光電的
に検出されて、アナログデータが生成され、A/D変換
器113によって、ディジタル化されて、第2の輝尽性
蛍光体層領域72に記録された放射線データから、生化
学解析用データが生成されると、コントロールユニット
130は、第1のレーザ励起光源81にオフ信号を出力
して、第1のレーザ励起光源81をオフさせるととも
に、主走査ステッピングモータ125に、駆動信号を出
力して、光学ヘッド95を、隣り合うドット状の輝尽性
蛍光体層領域72の間の距離に等しい1ピッチだけ、移
動させる。
【0271】こうして、光学ヘッド95の間欠移動に同
期して、第1のレーザ励起光源81のオン・オフが繰り
返され、リニアエンコーダ127から入力された光学ヘ
ッド95の位置検出信号に基づき、光学ヘッド95が、
主走査方向に1ライン分だけ、移動され、第1ライン目
のドット状の輝尽性蛍光体層領域72のレーザ光84に
よる走査が完了したことが確認されると、コントロール
ユニット130は、主走査ステッピングモータ125に
駆動信号を出力して、光学ヘッド95を元の位置に復帰
させるとともに、副走査パルスモータ121に駆動信号
を出力して、移動可能な基板123を、副走査方向に、
1ライン分だけ、移動させる。
【0272】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板123
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット130は、第1ラ
イン目のドット状の輝尽性蛍光体層領域72に、順次、
第1のレーザ励起光源81から発せられるレーザ光84
を照射したのと全く同様にして、第2ライン目のドット
状の輝尽性蛍光体層領域72に、順次、第1のレーザ励
起光源81から発せられるレーザ光84を照射して、ド
ット状の輝尽性蛍光体層領域72に含まれている輝尽性
蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体層領域15から発せられ
た輝尽光105を、順次、フォトマルチプライア110
に、光電的に検出させる。
【0273】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113に出力され、ディジタル化されて、ドット
状の各輝尽性蛍光体層領域72に記録された放射線デー
タから、生化学解析用データが生成される。
【0274】こうして、蓄積性蛍光体シート70に形成
された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域72がすべ
て、第1のレーザ励起光源81から放出されたレーザ光
84によって走査され、多数のドット状の輝尽性蛍光体
層領域72に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
放出された輝尽光105が、フォトマルチプライア11
0によって光電的に検出され、生成されたアナログデー
タが、A/D変換器113によって、ディジタル化さ
れ、各ドット状の輝尽性蛍光体層領域72に記録された
放射線データから、生化学解析用データが生成される
と、コントロールユニット130から、駆動停止信号
が、第1のレーザ励起光源81に出力され、第1のレー
ザ励起光源81の駆動が停止される。
【0275】一方、生化学解析用ユニット1に形成され
た多数の吸着性領域4に記録された蛍光物質の蛍光デー
タを読み取って、生化学解析用ディジタルデータを生成
するときは、まず、ユーザーによって、生化学解析用ユ
ニット1が、ステージ100のガラス板101上にセッ
トされる。
【0276】次いで、ユーザーによって、キーボード1
31に、標識物質である蛍光物質の種類が特定され、蛍
光データを読み取るべき旨の指示信号が入力される。
【0277】キーボード131に入力された指示信号
は、コントロールユニット130に入力され、コントロ
ールユニット130は、指示信号を受けると、メモリ
(図示せず)に記憶されているテーブルにしたがって、
使用すべきレーザ励起光源を決定するとともに、フィル
タ112a、152b、152c、152dのいずれを
蛍光105の光路内に位置させるかを決定する。
【0278】たとえば、生体由来の物質を標識する蛍光
物質として、532nmの波長のレーザによって、最も
効率的に励起することのできるローダミン(登録商標)
が使用され、その旨が、キーボード131に入力された
ときは、コントロールユニット130は、第2のレーザ
励起光源82を選択するとともに、フィルタ112bを
選択し、フィルタユニットモータ132に駆動信号を出
力して、フィルタユニット108を移動させ、532n
mの波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い
光を透過する性質を有するフィルタ112bを備えたフ
ィルタ部材111bを、生化学解析用ユニット1から放
出されるべき蛍光105の光路内に位置させる。
【0279】さらに、コントロールユニット130は、
主走査ステッピングモータ125に駆動信号を出力し、
光学ヘッド95を主走査方向に移動させ、リニアエンコ
ーダから入力される光学ヘッド95の位置検出信号に基
づいて、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸
着性領域4のうち、第1の吸着性領域4に、レーザ光8
4を照射可能な位置に、光学ヘッド95が達したことが
確認されると、主走査ステッピングモータ125に停止
信号を出力するとともに、第2のレーザ励起光源82に
駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源82を起動
させ、532nmの波長のレーザ光84を発せさせる。
【0280】第2のレーザ励起光源82から発せられた
レーザ光84は、コリメータレンズ90によって、平行
な光とされた後、第1のダイクロイックミラー87に入
射して、反射される。
【0281】第1のダイクロイックミラー87によって
反射されたレーザ光84は、第2のダイクロイックミラ
ー88を透過し、ミラー89に入射する。
【0282】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射されて、さらに、ミラー92に入
射して、反射される。
【0283】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4は、穴開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラ
ー98に入射する。
【0284】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0285】光学ヘッド95に入射したレーザ光84
は、ミラー96によって反射され、非球面レンズ97に
よって、ステージ100ガラス板101上に載置された
生化学解析用ユニット1に集光される。
【0286】その結果、レーザ光84によって、生化学
解析用ユニット1の第1吸着性領域4に含まれた蛍光色
素などの蛍光物質、たとえば、ローダミンが励起され
て、蛍光が発せられる。
【0287】ここに、本実施態様にかかる生化学解析用
ユニット1においては、吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に、互いに離間して、形成された多数の貫通
孔3内に、吸着性材料を充填して、形成されており、吸
着性領域4の周囲には、光を減衰させる性質を有するア
ルミニウム製の基板2が存在しているので、吸着性領域
4に含まれた蛍光物質が励起されて、蛍光物質から放出
された蛍光105が、隣り合う吸着性領域4に含まれた
蛍光物質が励起されて、放出された蛍光105と混ざり
合うことを確実に防止することができる。
【0288】ローダミンから放出された蛍光105は、
光学ヘッド95に設けられた非球面レンズ97によって
集光され、ミラー96によって、レーザ光84の光路と
同じ側に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー98
に入射する。
【0289】凹面ミラー98に入射した蛍光105は、
凹面ミラー98によって反射されて、穴開きミラー94
に入射する。
【0290】穴開きミラー94に入射した蛍光105
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー94に
よって、図9に示されるように、下方に反射され、フィ
ルタユニット108のフィルタ112bに入射する。
【0291】フィルタ112bは、532nmの波長の
光をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過す
る性質を有しているので、励起光である532nmの波
長の光がカットされ、ローダミンから放出された蛍光1
05の波長域の光のみがフィルタ112bを透過して、
フォトマルチプライア110によって、光電的に検出さ
れる。
【0292】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変
換器113に出力されて、ディジタル信号に変換され、
データ処理装置114に出力される。
【0293】第2のレーザ励起光源82がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット130は、第2のレーザ励起光源82
に駆動停止信号を出力して、第2のレーザ励起光源82
の駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4間の
距離に等しいピッチだけ、移動させる。
【0294】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、生化学解析用ユニット1に形成された隣り合う吸
着性領域4間の距離に等しい1ピッチだけ移動されて、
第2のレーザ励起光源82から発せられるレーザ光84
を、生化学解析用ユニット1に形成された第2の吸着性
領域4に照射可能な位置に移動したことが確認される
と、コントロールユニット130は、第2のレーザ励起
光源82に駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源
82をオンさせて、レーザ光84によって、生化学解析
用ユニット1に形成された第2吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質、たとえば、ローダミンを励起する。
【0295】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光84が、生化学解析用ユニット1に形成された第2の
吸着性領域4に照射され、第2吸着性領域4から放出さ
れた蛍光105が、フォトマルチプライア110によっ
て、光電的に検出されて、アナログデータが生成される
と、コントロールユニット130は、第2のレーザ励起
光源82にオフ信号を出力して、第2のレーザ励起光源
82をオフさせるとともに、主走査ステッピングモータ
125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、生
化学解析用ユニット1に形成された隣り合う吸着性領域
4間の距離に等しい1ピッチだけ、移動させる。
【0296】こうして、光学ヘッド95の間欠移動に同
期して、第1のレーザ励起光源81のオン・オフが繰り
返され、リニアエンコーダ127から入力された光学ヘ
ッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド95
が、主走査方向に1ライン分だけ、移動され、生化学解
析用ユニット1の第1ライン目のすべての吸着性領域4
を、レーザ光84により、走査したことが確認される
と、コントロールユニット130は、主走査ステッピン
グモータ125に駆動信号を出力して、光学ヘッド95
を元の位置に復帰させるとともに、副走査パルスモータ
121に駆動信号を出力して、移動可能な基板123
を、副走査方向に、1ライン分だけ、移動させる。
【0297】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板123
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット130は、生化学
解析用ユニット1に形成された第1ライン目の吸着性領
域4に、順次、第2のレーザ励起光源82から発せられ
るレーザ光84を照射したのと全く同様にして、生化学
解析用ユニット1に形成された第2ライン目の吸着性領
域4第2ライン目の吸着性領域4に含まれているローダ
ミンを励起し、吸着性領域4から放出された蛍光105
を、順次、フォトマルチプライア110によって、光電
的に検出させる。
【0298】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113によって、ディジタルデータに変換され
て、データ処理装置114に送られる。
【0299】こうして、生化学解析用ユニット1の全面
が、第2のレーザ励起光源82から放出されたレーザ光
84によって走査され、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4に含まれているローダミンが
励起されて、放出された蛍光105が、フォトマルチプ
ライア110によって光電的に検出され、生成されたア
ナログデータが、A/D変換器113によって、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置114に送ら
れると、コントロールユニット130から、駆動停止信
号が、第2のレーザ励起光源82に出力され、第2のレ
ーザ励起光源82の駆動が停止される。
【0300】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4に記録された放射線データおよび蛍光
データに基づいて、生化学解析用データが生成される。
【0301】本実施態様においては、ハイブリダイゼー
ションにあたって、生化学解析用ユニット1の使用回数
が、所定回数N未満のときは、ハイブリダイゼーション
装置10のカートリッジ装填部12の第1のエンドレス
ベルト16a上に、生化学解析用ユニット1をセットす
るだけで、生化学解析用ユニット1は、装填機構19に
よって、自動的に、カートリッジ11内に装填されて、
溶液注入部13の第3のエンドレスベルト21aに受け
渡され、前処理液注入ピン22および溶液注入・抜き取
り口11cを介して、前処理液が、カートリッジ11内
に注入されて、反応部14の第4のエンドレスベルト2
6aに受け渡され、振動テーブル28によって、カート
リッジ11に振動が加えられて、カートリッジ11内に
収容された生化学解析用ユニット1のすべての吸着性領
域4が、前処理液により、湿らされ、生化学解析用ユニ
ット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに
受け渡されて、溶液抜き取りピン31によって、溶液注
入・抜き取り口11cを介して、前処理液が回収され
る。
【0302】次いで、カートリッジ11は、自動的に、
ハイブリダイゼーション装置10の生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aか
ら、反応部14の第4のエンドレスベルト26aを介し
て、溶液注入部13の第3のエンドレスベルト21aに
受け渡され、ハイブリダイゼーション溶液注入ピン23
および溶液注入・抜き取り口11cを介して、ハイブリ
ダイゼーション溶液が、カートリッジ11内に注入され
た後、反応部14の第4のエンドレスベルト26aに受
け渡され、振動テーブル28によって、カートリッジ1
1に振動が加えられて、カートリッジ11内に収容され
た生化学解析用ユニット1のすべての吸着性領域4に、
ハイブリダイゼーション溶液が均一に接触し、プレハイ
ブリダイゼーションが実行され、その後、カートリッジ
11は、溶液注入部13の第3のエンドレスベルト21
aに受け渡されて、プローブ溶液注入ピン24および溶
液注入・抜き取り口11cを介して、プローブ溶液が、
カートリッジ11内に注入され、反応部14の第4のエ
ンドレスベルト26aに受け渡されて、振動テーブル2
8によって、カートリッジ11に振動が加えられ、カー
トリッジ11内に収容された生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に含まれている特異的結合物質に、
放射性標識物質によって標識され、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液に含まれた生体由来の物質および蛍光物質によ
って標識され、ハイブリダイゼーション溶液に含まれた
生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズして、多
数の吸着性領域4に吸着されている特異的結合物質が、
放射性標識物質および蛍光物質によって、選択的に、標
識され、カートリッジ11が、生化学解析用ユニット取
り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受け渡
されて、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が
加えられて、調製された溶液が、溶液抜き取りピン31
によって、溶液注入・抜き取り口11cを介して、回収
される。
【0303】さらに、カートリッジ11は、自動的に、
ハイブリダイゼーション装置10の生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aか
ら、反応部14の第4のエンドレスベルト26aを介し
て、溶液注入部13の第3のエンドレスベルト21aに
受け渡され、洗浄溶液注入ピン25および溶液注入・抜
き取り口11cを介して、洗浄溶液が、カートリッジ1
1内に注入されて、反応部14の第4のエンドレスベル
ト26aに受け渡され、振動テーブル28によって、カ
ートリッジ11に振動が加えられて、カートリッジ11
内に収容された生化学解析用ユニット1のすべての吸着
性領域4に、洗浄溶液が均一に接触し、吸着性領域4が
洗浄され、生化学解析用ユニット取り出し部15の第5
のエンドレスベルト28aに受け渡されて、カートリッ
ジ11内に収容されている洗浄溶液中の放射性標識物質
の濃度が、RIセンサ30によって検出されるととも
に、洗浄溶液が、溶液抜き取りピン31によって、溶液
注入・抜き取り口11cを介して、回収され、洗浄溶液
中の放射性標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度
以下になるまで、洗浄溶液による洗浄が繰り返され、洗
浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、放射性標識物質基
準濃度以下に低下すると、カートリッジ11は、生化学
解析用ユニット取り出し機構32に送られ、カートリッ
ジ11内に収容されている生化学解析用ユニット1が取
り出されて、ハイブリダイゼーションが終了する。
【0304】したがって、本実施態様によれば、ハイブ
リダイゼーション装置10のカートリッジ装填部12の
第1のエンドレスベルト16a上に、生化学解析用ユニ
ット1をセットするだけで、自動的に、生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4に含まれている特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識され、ハイブリ
ダイゼーション溶液に含まれた生体由来の物質および蛍
光物質によって標識され、ハイブリダイゼーション溶液
に含まれた生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイ
ズさせることができるから、実験者が異なっても、再現
性よく、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダ
イズさせることが可能になり、長時間を要しても、簡易
に、特異的結合物質と生体由来の物質をハイブリダイズ
させることが可能になるとともに、大幅な省力化が可能
になる。
【0305】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット1を、ハイブリダイゼーション装置10のカー
トリッジ装填部12の第1のエンドレスベルト16a上
に、生化学解析用ユニット1をセットするだけで、ハイ
ブリダイゼーションを実行させることができるから、生
化学解析用ユニットの剛性が低い場合にも、ハンドリン
グの困難性を解消することが可能になる。
【0306】さらに、本実施態様によれば、RIセンサ
30によって、洗浄溶液に含まれている放射性標識物質
の濃度を検出し、洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度
が、放射性標識物質基準濃度以下に低下するまで、洗浄
溶液による洗浄を繰り返すように構成されているので、
洗浄の終了時点を、的確に決定することが可能になる。
【0307】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0308】たとえば、前記実施態様においては、ハイ
ブリダイゼーション装置10は、第1のエンドレスベル
ト16aおよび第2のエンドレスベルト20aを備え、
カートリッジ11内に装填するカートリッジ装填部12
と、第3のエンドレスベルト21aを備え、カートリッ
ジ装填部12において、生化学解析用ユニット1が収容
されたカートリッジ11内に、前処理液、ハイブリダイ
ゼーション溶液、標識物質によって標識された生体由来
の物質を含むプローブ溶液および洗浄溶液を、選択的に
注入する溶液注入部13と、第4のエンドレスベルト2
7aを備え、生化学解析用ユニット1が収容され、前処
理液、ハイブリダイゼーション溶液、ハイブリダイゼー
ション溶液にプローブ溶液が加えられた溶液あるいは洗
浄溶液が注入されたカートリッジ11に振動を加える反
応部14と、第5のエンドレスベルト29aを備え、カ
ートリッジ11から、前処理液、ハイブリダイゼーショ
ン溶液にプローブ溶液が加えられて、調製された溶液あ
るいは洗浄溶液を抜き取り、生化学解析用ユニット1を
取り出す生化学解析用ユニット取り出し部15を備え、
互いに独立したカートリッジ装填部12、溶液注入部1
3、反応部14および生化学解析用ユニット取り出し部
15を有しているが、カートリッジ11の蓋11bを開
閉して、生化学解析用ユニット1をカートリッジ11内
に装填する装填機構19を、溶液注入部13に設けて、
カートリッジ装填部12を省略することもできる。
【0309】さらに、前記実施態様においては、ハイブ
リダイゼーション装置10は、互いに独立したカートリ
ッジ装填部12、溶液注入部13、反応部14および生
化学解析用ユニット取り出し部15を有しているが、カ
ートリッジ11の蓋11bを開閉して、生化学解析用ユ
ニット1を、カートリッジ11内に装填する装填機構1
9、前処理液注入ピン22、ハイブリダイゼーション溶
液注入ピン23、プローブ溶液注入ピン24および洗浄
溶液注入ピン25、RIセンサ30および溶液抜き取り
ピン31ならびにカートリッジ11の蓋11bを開い
て、生化学解析用ユニット1を、カートリッジ11から
取り出す生化学解析用ユニット取り出し機構32を、反
応部14に設けて、カートリッジ装填部12、溶液注入
部13および生化学解析用ユニット取り出し部15を省
略することもできる。
【0310】また、前記実施態様においては、ハイブリ
ダイゼーション装置10は、互いに独立したカートリッ
ジ装填部12、溶液注入部13、反応部14および生化
学解析用ユニット取り出し部15を有しているが、前処
理液注入ピン22、ハイブリダイゼーション溶液注入ピ
ン23、プローブ溶液注入ピン24および洗浄溶液注入
ピン25を、反応部14に設けて、溶液注入部13を省
略することもできる。
【0311】さらに、前記実施態様においては、ハイブ
リダイゼーション装置10は、互いに独立したカートリ
ッジ装填部12、溶液注入部13、反応部14および生
化学解析用ユニット取り出し部15を有しているが、カ
ートリッジ11内の洗浄溶液に含まれている放射性標識
物質の濃度を検出するRIセンサ30と、溶液注入・抜
き取り口11cを介して、カートリッジ11内から、前
処理液、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が
加えられて、調製された溶液あるいは洗浄溶液を抜き取
る溶液抜き取りピン31と、カートリッジ11の蓋11
bを開いて、生化学解析用ユニット1を、カートリッジ
11から取り出す生化学解析用ユニット取り出し機構3
2を、反応部14に設け、生化学解析用ユニット取り出
し部15を省略することもできる。
【0312】また、前記実施態様においては、ハイブリ
ダイゼーション装置10は、互いに独立したカートリッ
ジ装填部12、溶液注入部13、反応部14および生化
学解析用ユニット取り出し部15を有し、生化学解析用
ユニット取り出し部15は、カートリッジ11内の洗浄
溶液に含まれている放射性標識物質の濃度を検出するR
Iセンサ30と、溶液注入・抜き取り口11cを介し
て、カートリッジ11内から、前処理液、ハイブリダイ
ゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製され
た溶液あるいは洗浄溶液を抜き取る溶液抜き取りピン3
1と、生化学解析用ユニット1を、カートリッジ11か
ら取り出す生化学解析用ユニット取り出し機構32を備
えているが、反応部14に、RIセンサ30および溶液
抜き取りピン31を設け、生化学解析用ユニット取り出
し部15に、生化学解析用ユニット取り出し機構32の
みを設けるようにしてもよい。
【0313】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2に、生化学解析用ユニット1
の使用回数に関するデータを書き込み可能な磁気記録層
5が形成され、ハイブリダイゼーション装置10のカー
トリッジ装填部12は、生化学解析用ユニット1の磁気
記録層5に記録されたデータを読み取る読み取りヘッド
17と、生化学解析用ユニット1の磁気記録層5に、デ
ータを書き込む磁気記録ヘッド18を備えているが、生
化学解析用ユニット1の基板2の少なくとも一部を、貫
通孔を穿孔可能に構成するとともに、ハイブリダイゼー
ション装置10のカートリッジ装填部12に、読み取り
ヘッド17および磁気記録ヘッド18に代えて、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された貫通孔を検出す
るフォトセンサと、生化学解析用ユニット1の基板2
に、貫通孔を形成する穿孔手段を設け、生化学解析用ユ
ニット1が使用されるたびに、穿孔手段によって、生化
学解析用ユニット1の基板2に、貫通孔を形成し、フォ
トセンサによって、貫通孔の数を検出して、生化学解析
用ユニット1が、すでに所定回数にわたって、使用され
ていると判定したときに、生化学解析用ユニット1を、
ユーザーに送り返すとともに、表示パネル61に、生化
学解析用ユニット1を交換すべき旨のメッセージを表示
させるように構成することもできる。
【0314】また、前記実施態様においては、ハイブリ
ダイゼーション装置10は、互いに独立したカートリッ
ジ装填部12、溶液注入部13、反応部14および生化
学解析用ユニット取り出し部15を有し、カートリッジ
装填部12は、生化学解析用ユニット1が、すでに所定
回数にわたって、使用されているときに、生化学解析用
ユニット1を、ユーザーに送り返すとともに、表示パネ
ル61に、生化学解析用ユニット1を交換すべき旨のメ
ッセージを表示させるため、生化学解析用ユニット1の
磁気記録層5に記録されたデータを読み取る読み取りヘ
ッド17と、生化学解析用ユニット1の磁気記録層5
に、データを書き込む磁気記録ヘッド18を備えている
が、カートリッジ装填部12に、読み取りヘッド17お
よび磁気記録ヘッド18を設けず、カートリッジ11の
蓋11bを開閉して、生化学解析用ユニット1をカート
リッジ11内に装填する装填機構19のみを設けるよう
にしてもよい。
【0315】さらに、前記実施態様においては、RIセ
ンサ30は、カートリッジ11内の検出位置に移動可能
で、カートリッジ11内に収容されている洗浄溶液中の
放射性標識物質の濃度を検出するように構成されている
が、溶液抜き取りピン31から洗浄溶液回収タンクに至
る洗浄溶液の流路に、RIセンサ30を設け、溶液抜き
取りピン31によって、カートリッジ11内から抜き取
られた洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度を検出するよ
うにしてもよい。この場合に、2以上の洗浄溶液回収タ
ンクを設け、RIセンサ30によって検出された洗浄溶
液中の放射性標識物質の濃度に応じて、洗浄溶液を異な
る洗浄溶液回収タンクに回収するようにしてもよい。
【0316】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、の基板2には、約10000の約
0.01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸
着性領域4が、約5000個/平方センチメートルの密
度で、規則的なパターンにしたがって、形成されている
が、吸着性領域4を略円形に形成することは必ずしも必
要でなく、矩形状など、任意の形状に形成することがで
きる。
【0317】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2には、約10000の約0.
01平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性
領域4が、約5000個/平方センチメートルの密度
で、規則的なパターンにしたがって、形成されている
が、吸着性領域4の数およびサイズは、目的に応じて、
任意に選択をすることができ、好ましくは、10以上の
5平方ミリメートル未満のサイズを有する吸着性領域4
が、10個/平方センチメートル以上の密度で、基板2
に形成される。
【0318】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の基板2には、約10000の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、約5000個/平方センチメートルの密度で、
規則的なパターンにしたがって、形成されているが、吸
着性領域4を、規則的なパターンにしたがって、形成す
ることは必ずしも必要でない。
【0319】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填され
て、形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6に
よって形成されていることは必ずしも必要でなく、ナイ
ロン6以外のメンブレンフィルタが形成可能な多孔質材
料、たとえば、ナイロン6,6、ナイロン4,10など
のナイロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪
酸酢酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲ
ン;アルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/
ポリリシンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸
類;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン類;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ
化ビニリデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフル
オライドや、これらの共重合体または複合体、あるい
は、活性炭などの多孔質炭素材料によって、生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4を形成することもでき、さ
らには、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムな
どの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトな
どの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウ
ムなどの金属塩やこれらの複合体などの無機多孔質材料
あるいは複数の繊維の束によって、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4を形成するようにしてもよい。
【0320】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2を備えてい
るが、生化学解析用ユニット1の基板2を、アルミニウ
ムによって形成することは必ずしも必要でなく、他の材
料によって、基板2を形成することもできる。生化学解
析用ユニット1の基板2は、放射線および/または光を
減衰させる性質を有する材料によって形成されることが
好ましいが、その材料はとくに限定されるものではな
く、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれによっ
て、生化学解析用ユニット1の基板2を形成することも
でき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材
料が、とくに好ましく使用される。生化学解析用ユニッ
ト1の基板2を形成するために好ましく使用することが
できる無機化合物材料としては、たとえば、金、銀、
銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、
鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;
真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコン、アモル
ファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ
素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステン
カーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロ
キシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げるこ
とができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミ
ックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有していて
もよい。また、生化学解析用ユニット1の基板2を形成
するために好ましく使用することができる有機化合物材
料としては、高分子化合物が好ましく用いられ、好まし
い高分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタク
リレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート
共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニ
リデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリ
フルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナ
フタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエ
ステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,1
0などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフ
ェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなど
のケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポ
キシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−
スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニト
ロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;
キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンな
どのポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体な
どを挙げることができる。これらは、複合材料でもよ
く、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを
充填することもでき、また、有機化合物材料をブレンド
して、使用することもできる。
【0321】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウ
ム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、貫通孔3に
代えて、基板2に、多数の凹部を形成し、凹部内に、ナ
イロン6などの吸着性材料を充填して、生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4を形成することもでき
る。
【0322】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料を
含む吸着性膜を、基板2に形成された多数の貫通孔3内
に圧入して、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4を形成することもできる。
【0323】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウ
ム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料
によって形成された吸着性基板の一方の表面に、多数の
貫通孔が形成された多孔板を密着させて、互いに離間し
た吸着性領域を形成することもできる。
【0324】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、基板2に、互いに離間して形成され
た多数の吸着性領域4を備えているが、生化学解析用ユ
ニット1が、基板2に、互いに離間して形成された多数
の吸着性領域4を備えていることは必ずしも必要でな
く、吸着性材料によって、生化学解析用ユニット1の基
板2を形成し、基板2上に、特異的結合物質を含む溶液
を滴下して、生化学解析用ユニット1に、互いに離間し
たスポット状の吸着性領域を形成することもできる。
【0325】
【発明の効果】本発明によれば、再現性よく、しかも、
簡易に、ハイブリダイゼーションを実行することのでき
るハイブリダイゼーション装置およびハイブリダイゼー
ション用カートリッジを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーション装置によって、生体由来の物質が
ハイブリダイズされる特異的結合物質が担持される生化
学解析用ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図3】図3は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーション装置の略側面図である。
【図4】図4は、カートリッジの略斜視図である。
【図5】図5は、本発明の好ましい実施態様にかかるハ
イブリダイゼーション装置の制御系、検出系、駆動系、
入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図であ
る。
【図7】図7は、生化学解析用ユニットに形成された多
数の吸着性領域に含まれた放射性標識物質によって、蓄
積性蛍光体シートに形成された多数のドット状の輝尽性
蛍光体層領域を露光する方法を示す略断面図である。
【図8】図8は、蓄積性蛍光体シートに記録された放射
線データを読み取って、生化学解析用データを生成する
とともに、生化学解析用ユニットに記録された蛍光デー
タを読み取って、生化学解析用データを生成するスキャ
ナの略斜視図である。
【図9】図9は、図8に示されたスキャナのフォトマル
チプライア近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図10】図10は、図9のA−A線に沿った略断面図
である。
【図11】図11は、図9のB−B線に沿った略断面図
である。
【図12】図12は、図9のC−C線に沿った略断面図
である。
【図13】図13は、図9のD−D線に沿った略断面図
である。
【図14】図14は、光学ヘッドの走査機構の略平面図
である。
【図15】図15は、図8に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性領域 5 磁気記録層 7 インジェクタ 8 CCDカメラ 9 スポッティングヘッド 10 ハイブリダイゼーション装置 11 カートリッジ 11a カートリッジのケーシング 11b カートリッジの蓋 11c 溶液注入・抜き取り口 12 カートリッジ装填部 13 溶液注入部 14 反応部 15 生化学解析用ユニット取り出し部 16a 第1のエンドレスベルト 16b、16c プーリ 17 読み取りヘッド 18 磁気記録ヘッド 19 装填機構 20a 第2のエンドレスベルト 20b、20c プーリ 21a 第3のエンドレスベルト 21b、21c プーリ 22 前処理液注入ピン 23 ハイブリダイゼーション溶液注入ピン 24 プローブ溶液注入ピン 25 洗浄溶液注入ピン 26 溶液ピンヘッド 27a 第4のエンドレスベルト 27b、27c プーリ 28 振動テーブル 29a 第5のエンドレスベルト 29b、29c プーリ 30 RIセンサ 31 溶液抜き取りピン 32 生化学解析用ユニット取り出し機構 40 コントロールユニット 41 第1のモータ 42 第2のモータ 43 第3のモータ 44 第4のモータ 45 第5のモータ 46 振動テーブルモータ 47 注入ピンモータ 48 RIセンサモータ 49 溶液抜き取りピンモータ 50 前処理液ポンプ 51 ハイブリダイゼーション溶液ポンプ 52 プローブ溶液ポンプ 53 洗浄溶液ポンプ 54 溶液抜き取りポンプ 55 バルブ開閉機構 60 キーボード 61 表示パネル 70 蓄積性蛍光体シート 71 支持体 72 輝尽性蛍光体層領域 73 貫通孔 81 第1のレーザ励起光源 82 第2のレーザ励起光源 83 第3のレーザ励起光源 84 レーザ光 85 コリメータレンズ 86 ミラー 87 第1のダイクロイックミラー 88 第2のダイクロイックミラー 89 ミラー 90 コリメータレンズ 91 コリメータレンズ 92 ミラー 93 穴開きミラーの穴 94 穴開きミラー 95 光学ヘッド 96 ミラー 97 非球面レンズ 98 凹面ミラー 100 ステージ 101 ガラス板 105 蛍光あるいは輝尽光 108 フィルタユニット 110 フォトマルチプライア 111a、111b、111c、111d フィルタ部
材 112a、112b、112c、112d フィルタ 113 A/D変換器 114 データ処理装置 120 基板 121 副走査パルスモータ 122 一対のレール 123 移動可能な基板 124 ロッド 125 主走査ステッピングモータ 126 エンドレスベルト 127 リニアエンコーダ 128 リニアエンコーダのスリット 130 コントロールユニット 131 キーボード 132 フィルタユニットモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B029 AA07 AA21 AA23 BB20 CC01 FA15 4B063 QA01 QA12 QA18 QQ02 QQ42 QR32 QR38 QR56 QR82 QS25 QS34 QS39 QX02 QX07

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造または特性が既知の特異的結合物質
    を含む複数の吸着性領域が、互いに離間して形成された
    生化学解析用ユニットが装填されたカートリッジを載置
    可能で、加振可能な基台と、前記カートリッジ内に、ハ
    イブリダイゼーション溶液を注入可能なハイブリダイゼ
    ーション溶液注入ピンと、前記カートリッジ内に、生体
    由来の物質を含むプローブ溶液を注入可能なプローブ溶
    液注入ピンと、前記カートリッジ内に、洗浄溶液を注入
    可能な洗浄溶液注入ピンと、前記カートリッジ内に収容
    された溶液を抜き取る溶液抜き取りピンを備えたことを
    特徴とするハイブリダイゼーション装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記カートリッジ内に、前処理
    液を注入可能な前処理液注入ピンを備えたことを特徴と
    する請求項1に記載のハイブリダイゼーション装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記生化学解析用ユニットを、
    前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユニット装
    填手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記
    載のハイブリダイゼーション装置。
  4. 【請求項4】 さらに、前記生化学解析用ユニットを、
    前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユニット取
    り出し手段を備えたことを特徴とする請求項1または3
    のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  5. 【請求項5】 さらに、前記カートリッジに含まれてい
    る放射性標識物質の濃度を検出する放射線センサを備え
    たことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に
    記載のハイブリダイゼーション装置。
  6. 【請求項6】 前記ハイブリダイゼーション溶液注入ピ
    ンと、前記プローブ溶液注入ピンと、前記洗浄溶液注入
    ピンを備えた溶液注入部と、前記基台を含む反応部と、
    前記溶液抜き取りピンを備えた溶液抜き取り部を備え、
    前記溶液注入部、前記反応部および前記溶液抜き取り部
    が、それぞれ、前記カートリッジを搬送する搬送ベルト
    を備え、前記搬送ベルトが、前記溶液注入部、前記反応
    部および前記溶液抜き取り部の間で、前記カートリッジ
    を受け渡し可能に構成されたことを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーショ
    ン装置。
  7. 【請求項7】 前記溶液注入部が、さらに、前記カート
    リッジ内に、前処理液を注入可能な前処理液注入ピンを
    備えたことを特徴とする請求項6に記載のハイブリダイ
    ゼーション装置。
  8. 【請求項8】 前記溶液注入部が、さらに、前記生化学
    解析用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生化
    学解析用ユニット装填手段を備えたことを特徴とする請
    求項6または7に記載のハイブリダイゼーション装置。
  9. 【請求項9】 さらに、前記生化学解析用ユニットを、
    前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユニット装
    填手段と、前記溶液注入部の前記搬送ベルトとの間で、
    前記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベルトを備えた
    生化学解析用ユニット装填部を備えたことを特徴とする
    請求項6ないし8のいずれか1項に記載のハイブリダイ
    ゼーション装置。
  10. 【請求項10】 前記溶液抜き取り部が、前記カートリ
    ッジに含まれている放射性標識物質の濃度を検出する放
    射線センサを備えたことを特徴とする請求項6ないし9
    のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  11. 【請求項11】 前記溶液抜き取り部が、前記生化学解
    析用ユニットを、前記カートリッジから取り出す生化学
    解析用ユニット取り出し手段を備えたことを特徴とする
    請求項6ないし10のいずれか1項に記載のハイブリダ
    イゼーション装置。
  12. 【請求項12】 さらに、前記生化学解析用ユニット
    を、前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユニッ
    ト取り出し手段と、前記溶液抜き取り部の前記搬送ベル
    トとの間で、前記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベ
    ルトを備えた生化学解析用ユニット取り出し部を備えた
    ことを特徴とする請求項6ないし10のいずれか1項に
    記載のハイブリダイゼーション装置。
  13. 【請求項13】 前記ハイブリダイゼーション溶液注入
    ピンと、前記プローブ溶液注入ピンと、前記洗浄溶液注
    入ピンを備えた溶液注入部と、前記基台を含み、前記溶
    液抜き取りピンを備えた反応部を備え、前記溶液注入部
    および前記反応部が、それぞれ、前記カートリッジを搬
    送する搬送ベルトを備え、前記搬送ベルトが、前記溶液
    注入部および前記反応部の間で、前記カートリッジを受
    け渡し可能に構成されたことを特徴とする請求項1ない
    し5のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装
    置。
  14. 【請求項14】 前記溶液注入部が、さらに、前記カー
    トリッジ内に、前処理液を注入可能な前処理液注入ピン
    を備えたことを特徴とする請求項13に記載のハイブリ
    ダイゼーション装置。
  15. 【請求項15】 前記溶液注入部が、さらに、前記生化
    学解析用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生
    化学解析用ユニット装填手段を備えたことを特徴とする
    請求項13または14に記載のハイブリダイゼーション
    装置。
  16. 【請求項16】 さらに、前記生化学解析用ユニット
    を、前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユニッ
    ト装填手段と、前記溶液注入部の前記搬送ベルトとの間
    で、前記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベルトを備
    えた生化学解析用ユニット装填部を備えたことを特徴と
    する請求項13ないし15のいずれか1項に記載のハイ
    ブリダイゼーション装置。
  17. 【請求項17】 前記反応部が、前記カートリッジに含
    まれている放射性標識物質の濃度を検出する放射線セン
    サを備えたことを特徴とする請求項13ないし16のい
    ずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  18. 【請求項18】 前記反応部が、前記生化学解析用ユニ
    ットを、前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユ
    ニット取り出し手段を備えたことを特徴とする請求項1
    3ないし17のいずれか1項に記載のハイブリダイゼー
    ション装置。
  19. 【請求項19】 さらに、前記生化学解析用ユニット
    を、前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユニッ
    ト取り出し手段と、前記反応部の前記搬送ベルトとの間
    で、前記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベルトを備
    えた生化学解析用ユニット取り出し部を備えたことを特
    徴とする請求項13ないし17のいずれか1項に記載の
    ハイブリダイゼーション装置。
  20. 【請求項20】 前記ハイブリダイゼーション溶液注入
    ピンと、前記プローブ溶液注入ピンと、前記洗浄溶液注
    入ピンを備え、前記基台を含む反応部と、前記溶液抜き
    取りピンを備えた溶液抜き取り部を備え、前記反応部お
    よび前記溶液抜き取り部が、それぞれ、前記カートリッ
    ジを搬送する搬送ベルトを備え、前記搬送ベルトが、前
    記反応部および前記溶液抜き取り部の間で、前記カート
    リッジを受け渡し可能に構成されたことを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか1項に記載のハイブリダイゼ
    ーション装置。
  21. 【請求項21】 前記反応部が、さらに、前記カートリ
    ッジ内に、前処理液を注入可能な前処理液注入ピンを備
    えたことを特徴とする請求項20に記載のハイブリダイ
    ゼーション装置。
  22. 【請求項22】 前記反応部が、さらに、前記生化学解
    析用ユニットを、前記カートリッジ内に装填する生化学
    解析用ユニット装填手段を備えたことを特徴とする請求
    項20または21に記載のハイブリダイゼーション装
    置。
  23. 【請求項23】 さらに、前記生化学解析用ユニット
    を、前記カートリッジ内に装填する生化学解析用ユニッ
    ト装填手段と、前記反応部の前記搬送ベルトとの間で、
    前記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベルトを備えた
    生化学解析用ユニット装填部を備えたことを特徴とする
    請求項20または21に記載のハイブリダイゼーション
    装置。
  24. 【請求項24】 前記溶液抜き取り部が、前記カートリ
    ッジに含まれている放射性標識物質の濃度を検出する放
    射線センサを備えたことを特徴とする請求項20ないし
    23のいずれか1項に記載のハイブリダイゼーション装
    置。
  25. 【請求項25】 前記溶液抜き取り部が、前記生化学解
    析用ユニットを、前記カートリッジから取り出す生化学
    解析用ユニット取り出し手段を備えたことを特徴とする
    請求項20ないし24のいずれか1項に記載のハイブリ
    ダイゼーション装置。
  26. 【請求項26】 さらに、前記生化学解析用ユニット
    を、前記カートリッジから取り出す生化学解析用ユニッ
    ト取り出し手段と、前記溶液抜き取り部の前記搬送ベル
    トとの間で、前記カートリッジを受け渡し可能な搬送ベ
    ルトを備えた生化学解析用ユニット取り出し部を備えた
    ことを特徴とする請求項20ないし24のいずれか1項
    に記載のハイブリダイゼーション装置。
  27. 【請求項27】 前記基台が、前記搬送ベルトによって
    構成されたことを特徴とする請求項6ないし26のいず
    れか1項に記載のハイブリダイゼーション装置。
  28. 【請求項28】 ケーシングと、溶液注入・抜き取り口
    が形成された蓋を備え、構造または特性が既知の特異的
    結合物質を含む複数の吸着性領域が、互いに離間して形
    成された生化学解析用ユニットを収容可能に構成された
    ことを特徴とするハイブリダイゼーション用カートリッ
    ジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016036345A (ja) * 2010-07-23 2016-03-22 ベックマン コールター, インコーポレイテッド 分析装置を含むシステムおよび方法

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