JP2003107078A - 生化学解析用ユニットの再利用方法 - Google Patents

生化学解析用ユニットの再利用方法

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JP2003107078A
JP2003107078A JP2001303363A JP2001303363A JP2003107078A JP 2003107078 A JP2003107078 A JP 2003107078A JP 2001303363 A JP2001303363 A JP 2001303363A JP 2001303363 A JP2001303363 A JP 2001303363A JP 2003107078 A JP2003107078 A JP 2003107078A
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Hitoshi Shimizu
清水  仁
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生化学解析用ユニットを回収して、再利用
し、資源の有効活用および環境保護を実現することので
きる生化学解析用ユニットの再利用方法を提供する。 【解決手段】 複数の孔3が形成された基板2を備え、
複数の孔内に、吸着性材料が充填されて、複数の吸着性
領域4が形成された生化学解析用ユニット1の複数の吸
着性領域に、特異的結合物質を含有させ、標識物質によ
って標識された生体由来の物質を、選択的に、特異的結
合物質に、特異的に結合させて、生化学解析を実行した
後に、生化学解析用ユニット1を回収し、溶剤によっ
て、生化学解析用ユニットの複数の孔内に充填されてい
る吸着性材料を溶解して、生化学解析用ユニットの基板
から取り除き、生化学解析用ユニットの基板に形成され
た複数の孔内に、新たな吸着性材料を充填することを特
徴とする生化学解析用ユニットの再利用方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学解析用ユニ
ットの再利用方法に関するものであり、さらに詳細に
は、生化学解析用ユニットを回収して、再利用し、資源
の有効活用および環境保護を実現することのできる生化
学解析用ユニットの再利用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由
来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質により、選
択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された生
体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発光
基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域の
化学発光を、光電的に検出して、ディジタル画像信号を
生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段ある
いは写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を
再生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情
報を得るようにした化学発光解析システムも知られてい
る。
【0006】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッター装置を用いて、滴下
して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0007】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ター装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポット
を形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽
出、単離などによって、生体から採取され、あるいは、
さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生
体由来の物質であって、放射性標識物質によって標識さ
れた物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特
異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレイを、
輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、
しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性
蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出して、生
化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解析する
放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システムも開
発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】放射性標識物質を標識
物質として用いるマクロアレイシステムにおいては、放
射線物質の管理のため、生化学解析に使用したメンブレ
ンフィルタなどの生化学解析用ユニットを、放射性標識
物質の放射能レベルが所定のレベル以下に減衰されるま
で、一定期間にわたって、管理することが要求され、そ
のため、従来は、ユーザーが、ハイブリダイゼーション
を実行した日時あるいは日にちと、使用した放射性標識
物質の核種にしたがって、放射性標識物質の放射能レベ
ルが所定のレベル以下に減衰するまで、生化学解析用ユ
ニットを管理し、その後に、生化学解析用ユニットを廃
棄するのが一般であった。
【0009】資源の有効活用および環境保護の観点から
は、生化学解析用ユニットを回収して、再利用すること
が望まれるが、従来の生化学解析用ユニットは、メンブ
レンフィルタなどによって構成され、その表面の互いに
離間した位置に、特異的結合物質を滴下して、複数のス
ポット状領域を形成し、複数のスポット状領域に含まれ
たた特異的結合物質に、標識物質によって標識された生
体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイゼーションな
どにより、特異的結合させて、生化学解析に供している
ため、生化学解析用ユニットを回収しても、再利用する
ことはできなかった。
【0010】しかしながら、資源の有効活用および環境
保護が、重要な課題となっている状況の下では、使用済
みの生化学解析用ユニットを回収し、再利用することが
望まれている。
【0011】したがって、本発明は、生化学解析用ユニ
ットを回収して、再利用し、資源の有効活用および環境
保護を実現することのできる生化学解析用ユニットの再
利用方法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
複数の孔が形成された基板を備え、前記基板の前記複数
の孔内に、吸着性材料が充填されて、複数の吸着性領域
が形成された生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性
領域に、構造または特性が既知の特異的結合物質を含有
させ、標識物質によって標識された生体由来の物質を、
選択的に、前記複数の吸着性領域に含まれた特異的結合
物質に、特異的に結合させて、生化学解析を実行した後
に、前記生化学解析用ユニットを回収し、溶剤によっ
て、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の孔内に充填されている前記吸着性材料を溶解
して、前記生化学解析用ユニットの前記基板から取り除
き、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
複数の孔内に、新たな吸着性材料を充填することを特徴
とする生化学解析用ユニットの再利用方法によって達成
される。
【0013】本発明によれば、生化学解析用ユニット
は、基板に形成された複数の孔内に、吸着性材料が充填
されて形成された複数の吸着性領域を備え、複数の吸着
性領域内でのみ、特異的結合物質と、標識物質によって
標識された生体由来の物質とが特異的に結合されて、生
化学解析に供されるから、生化学解析用ユニットを回収
し、生化学解析用ユニットの基板に形成された複数の孔
内に充填されている吸着性材料を、溶剤を用いて、溶解
し、取り除くことによって、生化学解析用ユニットの基
板を再生することができ、したがって、再生された生化
学解析用ユニットの基板に形成された複数の孔内に、新
たな吸着性材料を充填することによって、生化学解析用
ユニットを再利用することが可能になるから、資源の有
効活用および環境保護を実現することが可能になる。
【0014】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域に、構
造または特性が既知の特異的結合物質を含有させ、放射
性標識物質によって標識された生体由来の物質を、選択
的に、前記複数の吸着性領域に含まれた特異的結合物質
に、特異的に結合させて、生化学解析を実行した後に、
前記生化学解析用ユニットを回収し、溶剤によって、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記複
数の孔内に充填されている前記吸着性材料を溶解して、
前記生化学解析用ユニットの前記基板から取り除き、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された複数の
孔内に、新たな吸着性材料を充填するとともに、前記放
射性標識物質の放射能レベルが、所定レベル以下に減衰
する減衰期間が経過するまで、前記吸着性材料が溶解さ
れた前記溶剤を管理するように構成されている。
【0015】本発明の好ましい実施態様によれば、回収
した生化学解析用ユニットの基板に形成された複数の孔
内に充填されている吸着性材料を、溶剤に溶解させて、
生化学解析用ユニットの基板から取り除き、生化学解析
用ユニットの基板に形成された複数の孔内に、新たな吸
着性材料を充填するとともに、放射性標識物質の放射能
レベルが、所定レベル以下に減衰する減衰期間が経過す
るまで、吸着性材料が溶解された溶剤を管理するように
構成されているから、放射性標識物質を適切に管理しつ
つ、再生された生化学解析用ユニットの基板に形成され
た複数の孔内に、新たな吸着性材料を充填することによ
って、生化学解析用ユニットを再利用することができ、
したがって、資源の有効活用および環境保護を実現する
ことが可能になる。
【0016】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
に、構造または特性が既知の特異的結合物質を含有さ
せ、放射性標識物質によって標識された生体由来の物質
を、選択的に、前記複数の吸着性領域に含まれた特異的
結合物質に、特異的に結合させて、生化学解析を実行
し、前記放射性標識物質の放射能レベルが、所定レベル
以下に減衰する減衰期間が経過した後に、前記生化学解
析用ユニットを回収し、溶剤によって、前記生化学解析
用ユニットの前記基板に形成された前記複数の孔内に充
填されている前記吸着性材料を溶解して、前記生化学解
析用ユニットの前記基板から取り除き、前記生化学解析
用ユニットの前記基板に形成された複数の孔内に、新た
な吸着性材料を充填するするように構成されている。
【0017】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
放射性標識物質の放射能レベルが、所定レベル以下に減
衰する減衰期間が経過した後に、生化学解析用ユニット
を回収し、溶剤によって、生化学解析用ユニットの基板
に形成された複数の孔内に充填されている吸着性材料を
溶解して、生化学解析用ユニットの基板から取り除き、
生化学解析用ユニットの基板に形成された複数の孔内
に、新たな吸着性材料を充填するするように構成されて
いるから、放射性標識物質を適切に管理しつつ、再生さ
れた生化学解析用ユニットの基板に形成された複数の孔
内に、新たな吸着性材料を充填することによって、生化
学解析用ユニットを再利用することができ、したがっ
て、資源の有効活用および環境保護を実現することが可
能になる。
【0018】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生体由来の物質を、ハイブリダイゼーション、抗原抗
体反応、リセプター・リガンドよりなる群から選ばれた
反応によって、前記特異的結合物質に結合させるように
構成されている。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、データを
書き込み可能なデータ記録領域が形成され、前記生体由
来の物質を、前記特異的結合物質にハイブリダイズさせ
るハイブリダイゼーション装置によって、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に形成された前記データ記録領
域に、ハイブリダイゼーションを実行する時間に関する
データおよび前記放射性標識物質の核種に関するデータ
を書き込み、生化学解析の実行後に、前記生化学解析用
ユニットの前記基板に形成された前記データ記録領域に
書き込まれているデータを読み取り、前記ハイブリダイ
ゼーションを実行する時間に関するデータおよび前記放
射性標識物質の核種に関するデータに基づいて、前記減
衰期間を決定するように構成されている。
【0020】ここに、データ記録領域は、生化学解析用
ユニットの基板に、磁気記録層あるいは光学記録層を設
けることによって形成されても、生化学解析用ユニット
の基板全体あるいはその一部を、データを書き込み可能
に構成して、形成されていてもよい。
【0021】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの基板に、データを書き込み
可能なデータ記録領域が形成され、生体由来の物質を、
特異的結合物質にハイブリダイズさせるハイブリダイゼ
ーション装置によって、生化学解析用ユニットの基板に
形成されたデータ記録領域に、ハイブリダイゼーション
を実行する時間に関するデータおよび放射性標識物質の
核種に関するデータを書き込み、生化学解析の実行後
に、生化学解析用ユニットの基板に形成されたデータ記
録領域に書き込まれているデータを読み取り、ハイブリ
ダイゼーションを実行する時間に関するデータおよび放
射性標識物質の核種に関するデータに基づいて、減衰期
間を決定するように構成されているから、誤りなく、放
射性標識物質の放射能レベルが、所定レベル以下に減衰
するのに要する減衰期間を決定して、適切に、放射性標
識物質を適切に管理しつつ、再生された生化学解析用ユ
ニットの基板に形成された複数の孔内に、新たな吸着性
材料を充填することによって、生化学解析用ユニットを
再利用することができ、したがって、資源の有効活用お
よび環境保護を実現することが可能になる。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生体由来の物質が、放射性標識物質によって標
識されているときは、前記ハイブリダイゼーションを実
行する時間に関するデータおよび前記放射性標識物質の
核種に関するデータに加えて、前記ハイブリダイゼーシ
ョン装置によって、放射性標識データを、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に形成されたデータ記録領域に
書き込むように構成されている。
【0023】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生体由来の物質が、放射性標識物質によって標識さ
れているときは、ハイブリダイゼーションを実行する時
間に関するデータおよび放射性標識物質の核種に関する
データに加えて、ハイブリダイゼーション装置によっ
て、放射性標識データを、生化学解析用ユニットの基板
に形成されたデータ記録領域に書き込むように構成され
ているから、データ記録領域に書き込まれたデータを読
み取るだけで、放射性標識物質が、標識物質として、使
用されたか否かを判定することができ、したがって、適
切に、放射性標識物質を適切に管理しつつ、生化学解析
用ユニットを再利用することが可能になるから、資源の
有効活用および環境保護を実現することが可能になる。
【0024】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記デ
ータ記録領域に書き込まれているデータを読み取り、読
み取ったデータに基づき、前記減衰時間を算出し、前記
減衰時間にしたがって、前記生化学解析用ユニットを選
別し、異なるボックス内に、収容するように構成されて
いる。
【0025】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板に形成されたデータ記録領域に
書き込まれているデータを読み取り、読み取ったデータ
に基づき、減衰時間を算出し、減衰時間にしたがって、
生化学解析用ユニットを選別し、異なるボックス内に、
収容するように構成されているから、適切に、放射性標
識物質を適切に管理しつつ、生化学解析用ユニットを再
利用することができ、したがって、資源の有効活用およ
び環境保護を実現することが可能になる。
【0026】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記データ記録領域に書き込まれているデータを読み取
ったときに、前記データに、放射性標識データが含まれ
ていないときは、前記減衰時間をゼロに決定するように
構成されている。
【0027】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの基板に形成されたデータ記
録領域に書き込まれているデータを読み取ったときに、
データに、放射性標識データが含まれてはおらず、標識
物質として、放射性標識物質が使用されていないと認め
られる場合に、減衰時間をゼロに決定するように構成さ
れているから、再生された生化学解析用ユニットの基板
に形成された複数の孔内に、ただちに、新たな吸着性材
料を充填することによって、効率的に、生化学解析用ユ
ニットを再利用することができ、したがって、資源の有
効活用および環境保護を実現することが可能になる。
【0028】本発明の好ましい実施態様においては、前
記ハイブリダイゼーションを実行する時間に関するデー
タが、ハイブリダイゼーションを実行する日時を含んで
いる。
【0029】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記ハイブリダイゼーションを実行する時間に関す
るデータが、ハイブリダイゼーションを実行する日にち
を含んでいる。
【0030】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、放射線を減衰さ
せる性質を有している。
【0031】本発明の好ましい実施態様によれば、 本
発明の好ましい実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
トの前記基板が、放射線を減衰させる性質を有している
から、生化学解析用ユニットの基板に、複数の孔を高密
度に形成して、複数の吸着性領域を形成した場合におい
ても、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に、生
体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や
塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を滴下し
て、吸着させ、複数の吸着性領域に吸着された特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来
の物質を、特異的に結合させて、選択的に標識し、生化
学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせ
て、複数の吸着性領域に選択的に含まれた放射性標識物
質によって、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成された
輝尽性蛍光体層を露光する際に、各吸着性領域に含まれ
ている放射性標識物質から放出された電子線(β線)
が、生化学解析用ユニットの基板内で散乱することを効
果的に防止することができ、したがって、各吸着性領域
に含まれている放射性標識物質から放出された電子線
(β線)を、対応する輝尽性蛍光体層の領域に、選択的
に入射させて、対応する輝尽性蛍光体層の領域のみを露
光することが可能になるから、放射性標識物質によって
露光された輝尽性蛍光体層を励起光によって走査し、輝
尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電的に検出する
ことによって、高い分解能で、定量性に優れた生化学解
析用のデータを生成することが可能になる。
【0032】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記基
板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/5
以下に減衰させる性質を有している。
【0033】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0034】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0035】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0036】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0037】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/1000以下に減衰させる性質を有している。
【0038】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するための材料は、耐溶剤性を有し、放射線
を減衰させる性質を有していることが好ましいが、とく
に限定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合
物材料のいずれをも使用することができ、金属材料、セ
ラミック材料またはプラスチック材料が、好ましく使用
され、高い耐溶剤性および放射線減衰能を有していると
いう観点からは、無機化合物材料が好ましく、とくに、
金属材料が好ましく使用される。
【0039】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために好ましく使用することのできる金
属材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミ
ニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コ
バルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレ
ス、青銅などの合金が挙げられ、金属材料以外の無機化
合物材料としては、たとえば、シリコン、アモルファス
シリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素など
の珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸
化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバ
イト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシア
パタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることがで
きる。これらは、単結晶、アモルファス、セラミックの
ような多結晶焼結体にいずれの構造を有していてもよ
い。
【0040】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために使用可能な有機化合物材料として
は、高分子化合物が好ましく用いられ、好ましく使用す
ることのできる高分子化合物としては、たとえば、ポリ
エチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリ
メチルメタクリレート、ブチルアクリレート/メチルメ
タクリレート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリ
ロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポ
リフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポ
リクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボネート;ポ
リエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレート
などのポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナ
イロン4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリスル
ホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニルシ
ロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノー
ル樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;
ブタジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸セル
ロース、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシ
ウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖
類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲ
ン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化合
物の共重合体などを挙げることができる。これらは、複
合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラ
ス繊維などを充填することもでき、また、有機化合物材
料をブレンドして、使用することもできる。
【0041】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、生化学解析用ユニットの基板は、比
重が1.0g/cm以上の化合物材料または複合材料
によって形成されることが好ましく、比重が1.5g/
cm以上、23g/cm以下の化合物材料または複
合材料によって形成されることが、とくに好ましい。
【0042】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するための吸着性材料としては、多孔
質材料あるいは繊維材料が好ましく使用される。多孔質
材料と繊維材料とを併用して、吸着性領域を形成するこ
ともできる。
【0043】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するために使用される多孔質材料は、
有機材料、無機材料のいずれでもよく、有機/無機複合
体でもよいが、好ましくは、有機溶剤に溶解しやすい有
機材料が用いられる。
【0044】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するために好ましく使用される有機多
孔質材料は、とくに限定されるものではないが、活性炭
などの炭素材料あるいはメンブレンフィルタを形成可能
な材料が、好ましく用いられる。具体的には、ナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン
類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セル
ロースなどのセルロース誘導体;コラーゲン;アルギン
酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポ
リイオンコンプレックスなどのアルギン酸類;ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類;ポリ塩
化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオライドなどのポリフルオライド
や、これらの共重合体または複合体が挙げられる。
【0045】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するために使用される無機多孔質材料
は、とくに限定されるものではないが、好ましくは、た
とえば、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムな
どの金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトな
どの金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウ
ムなどの金属塩やこれらの複合体などが挙げられる。
【0046】また、有機溶媒に溶解しやすい有機繊維材
料も、生化学解析用ユニットの吸着性領域を形成するた
めに、好ましく使用することができ、本発明において、
生化学解析用ユニットの吸着性領域を形成するために好
ましく使用される繊維材料としては、ナイロン6、ナイ
ロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン類、ニト
ロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースな
どのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0047】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、10以上の吸着
性領域が形成されている。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、50以上
の吸着性領域が形成されている。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、100以
上の吸着性領域が形成されている。
【0050】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、500以
上の吸着性領域が形成されている。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
以上の吸着性領域が形成されている。
【0052】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
以上の吸着性領域が形成されている。
【0053】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
0以上の吸着性領域が形成されている。
【0054】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
0以上の吸着性領域が形成されている。
【0055】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
00以上の吸着性領域が形成されている。
【0056】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記複
数の吸着性領域が、それぞれ、5平方ミリメートル未満
のサイズを有している。
【0057】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、1平方ミリメート
ル未満のサイズを有している。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.5平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0059】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.1平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0060】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.05平方ミリ
メートル未満のサイズを有している。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.01平方ミリ
メートル未満のサイズを有している。
【0062】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の吸着
性領域が、10個/平方センチメートル以上の密度で、
形成されている。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、50個/平方センチメートル以上の密
度で形成されている。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、100個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0065】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、500個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、1000個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0067】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、5000個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0068】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、10000個/平方センチメートル以
上の密度で形成されている。
【0069】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、50000個/平方センチメートル以
上の密度で形成されている。
【0070】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、100000個/平方センチメートル
以上の密度で形成されている。
【0071】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0072】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用ユニットの再利用方法によって、再利用
される生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【0073】図1に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用ユニット1は、アルミニウムによって形
成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成され
た基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナ
イロン6が充填されて、多数のドット状の吸着性領域4
が形成されている。
【0074】本実施態様にかかる生化学解析用ユニット
1の基板2には、磁気記録媒体によって、磁気記録層5
が形成されており、生化学解析用ユニット1が出荷され
る際に、各生化学解析用ユニット1に固有のIDデータ
が、磁気記録層5に書き込まれるとともに、生化学解析
用ユニット1が、ハイブリダイゼーションに使用される
たびに、後述するハイブリダイゼーション装置によっ
て、ハイブリダイゼーションの実行日時、ハイブリダイ
ゼーションの回数、標識物質として、放射性標識物質が
用いられている場合には、放射性標識物質が用いられた
ことを示す放射性標識データ、放射性標識物質の核種な
どのハイブリダイゼーションに関するデータが、磁気記
録層5に書き込まれるように構成されている。
【0075】図1には正確に示されていないが、本実施
態様においては、約10000の約0.01平方ミリメ
ートルのサイズを有する略円形の貫通孔3が、約500
0個/平方センチメートルの密度で、規則的に、基板2
に形成されている。吸着性領域4は、その表面が、基板
2の表面と同じ高さに位置するように、多数の貫通孔3
内に、ナイロン6が充填されて、形成されている。
【0076】図2は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0077】生化学解析にあたっては、図2に示される
ように、生化学解析用ユニット1に規則的に形成された
多数の吸着性領域4内に、たとえば、特異的結合物質と
して、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcDNA
が、スポッティング装置を使用して、滴下される。
【0078】図2に示されるように、スポッティング装
置は、特異的結合物質の溶液を、生化学解析用ユニット
1に向けて、噴射するインジェクタ7とCCDカメラ8
を備えたスポッティングヘッド9を有し、CCDカメラ
8によって、インジェクタ7の先端部と、cDNAを滴
下すべき貫通孔3を観察しながら、インジェクタ7の先
端部と、cDNAを滴下すべき貫通孔3の中心とが合致
したときに、インジェクタ7から、cDNAが滴下され
るように構成され、多数の貫通孔3内に形成された吸着
性領域4に、cDNAを正確に滴下することができるよ
うに保証されている。
【0079】図3は、ハイブリダイゼーション装置の略
側面図である。
【0080】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10は、生化学解析用ユニット1を、カート
リッジ11内に装填するカートリッジ装填部12と、カ
ートリッジ装填部12において、生化学解析用ユニット
1が収容されたカートリッジ11内に、前処理液、ハイ
ブリダイゼーション溶液、標識物質によって標識された
生体由来の物質を含むプローブ溶液および洗浄溶液を、
選択的に注入する溶液注入部13と、生化学解析用ユニ
ット1が収容され、前処理液、ハイブリダイゼーション
溶液、ハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が加
えられた溶液あるいは洗浄溶液が注入されたカートリッ
ジ11に振動を加える反応部14と、カートリッジ11
から、前処理液、ハイブリダイゼーション溶液にプロー
ブ溶液が加えられて、調製された溶液あるいは洗浄溶液
を抜き取り、生化学解析用ユニット1を取り出す生化学
解析用ユニット取り出し部15を備えている。
【0081】図3には、図示されていないが、ハイブリ
ダイゼーション装置10は、温度コントローラを備え、
ハイブリダイゼーション装置10内は、所定の温度範囲
に制御されている。図4は、カートリッジ11の略斜視
図である。
【0082】図4に示されるように、カートリッジ11
は、ケーシング11aと、蓋11bを備え、蓋11bに
は、前処理液、ハイブリダイゼーション溶液、プローブ
溶液および洗浄溶液を、カートリッジ11内に注入し、
抜き取り可能な溶液注入・抜き取り口11cが形成され
ている。
【0083】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10のカートリッジ装填部12は、生化学解
析用ユニット1がセットされる第1のエンドレスベルト
16aと、第1のエンドレスベルト16aが巻回され、
図3において、時計まわりおよび反時計まわりに、選択
的に、回転可能な一対のプーリ16b、16cと、第1
のエンドレスベルト16a上にセットされた生化学解析
用ユニット1の磁気記録層5に記録されたデータを読み
取る読み取りヘッド17と、生化学解析用ユニット1の
磁気記録層5に、データを書き込む磁気記録ヘッド18
と、カートリッジ11の蓋11bを開閉して、生化学解
析用ユニット1をカートリッジ11内に装填する装填機
構19と、生化学解析用ユニット1が装填されたカート
リッジ11を搬送する第2のエンドレスベルト20a
と、第2のエンドレスベルト20aが巻回される一対の
プーリ20b、20cを備えている。
【0084】さらに、図3に示されるように、ハイブリ
ダイゼーション装置10の溶液注入部13は、カートリ
ッジ装填部12の第2のエンドレスベルト20aから、
カートリッジ11を受け取る第3のエンドレスベルト2
1aと、第3のエンドレスベルト21aが巻回される一
対のプーリ21b、21cと、前処理液を、溶液注入・
抜き取り口11cを介して、溶液注入位置に位置するカ
ートリッジ11内に注入する前処理液注入ピン22と、
ハイブリダイゼーション溶液を、溶液注入・抜き取り口
11cを介して、溶液注入位置に位置するカートリッジ
11内に注入するハイブリダイゼーション溶液注入ピン
23と、プローブ溶液を、溶液注入・抜き取り口11c
を介して、溶液注入位置に位置するカートリッジ11内
に注入し、ハイブリダイゼーション溶液に加えるプロー
ブ溶液注入ピン24と、洗浄溶液を、溶液注入・抜き取
り口11cを介して、溶液注入位置に位置するカートリ
ッジ11内に注入する洗浄溶液注入ピン25を備えてい
る。
【0085】ここに、一対のプーリ21b、21cは、
モータ(図示せず)によって、図3において、時計まわ
りおよび反時計まわりに、選択的に回転可能に構成され
ている。
【0086】また、図3に示されるように、前処理液注
入ピン22、ハイブリダイゼーション溶液注入ピン2
3、プローブ溶液注入ピン24および洗浄溶液注入ピン
25は、溶液ピンヘッド26に固定されており、溶液ピ
ンヘッド26は、モータ(図示せず)によって、一対の
レール(図示せず)に沿って、移動可能に構成されてい
る。
【0087】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の反応部14は、溶液注入部13の第3
のエンドレスベルト21aから、カートリッジ11を受
け取り、カートリッジ11を、溶液注入部13の第3の
エンドレスベルト21aに受け渡す第4のエンドレスベ
ルト27aと、第4のエンドレスベルト27aが巻回さ
れ、図3において、時計まわりおよび反時計まわりに、
選択的に回転可能な一対のプーリ27b、27cと、第
4のエンドレスベルト27aに振動を加える振動テーブ
ル28を備えている。
【0088】さらに、図3に示されるように、ハイブリ
ダイゼーション装置10の生化学解析用ユニット取り出
し部15は、反応部14の第4のエンドレスベルト27
aから、カートリッジ11を受け取り、カートリッジ1
1を、反応部14の第4のエンドレスベルト27aに受
け渡す第5のエンドレスベルト29aと、第5のエンド
レスベルト29aが巻回され、図3において、時計まわ
りおよび反時計まわりに、選択的に回転可能な一対のプ
ーリ29b、29cと、カートリッジ11内の洗浄溶液
に含まれている放射性標識物質の濃度を検出する放射線
センサ30と、溶液注入・抜き取り口11cを介して、
カートリッジ11内から、前処理液、ハイブリダイゼー
ション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製された溶
液あるいは洗浄溶液を抜き取る溶液抜き取りピン31
と、カートリッジ11の蓋11bを開いて、生化学解析
用ユニット1を、カートリッジ11から取り出す生化学
解析用ユニット取り出し機構32を備えている。
【0089】図5は、ハイブリダイゼーション装置10
の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系のブロ
ックダイアグラムである。
【0090】図5に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の制御系は、ハイブリダイゼーション装
置10全体の動作を制御するコントロールユニット40
を備え、ハイブリダイゼーション装置10の検出系は、
生化学解析用ユニット1の磁気記録層5に記録されたデ
ータを読み取る読み取りヘッド17と、カートリッジ1
1内の洗浄溶液に含まれている放射性標識物質の量を検
出する放射線センサ30を備えている。
【0091】図5に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の駆動系は、一対のプーリ16b、16
cを回転させて、第1のエンドレスベルト16aを駆動
する第1のモータ41と、一対のプーリ20b、20c
を回転させて、第2のエンドレスベルト20aを駆動す
る第2のモータ42と、一対のプーリ21b、21cを
回転させて、第3のエンドレスベルト21aを駆動する
第3のモータ43と、一対のプーリ26b、26cを回
転させて、第4のエンドレスベルト26aを駆動する第
4のモータ44と、一対のプーリ28b、28cを回転
させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動する第5
のモータ45と、振動テーブル27を駆動する振動テー
ブルモータ46と、前処理液注入ピン22、ハイブリダ
イゼーション溶液注入ピン23、プローブ溶液注入ピン
24および洗浄溶液ピン25が、選択的に、カートリッ
ジ11の溶液注入・抜き取り口11cに対向するよう
に、一対のレール(図示せず)に沿って、溶液ピンヘッ
ド26を移動させる注入ピンモータ47と、放射線セン
サ30を、溶液抜き取り位置に位置するカートリッジ1
1内の検出位置と、カートリッジ11内から退避した退
避位置との間で移動させる放射線センサモータ48と、
溶液抜き取りピン31を、溶液抜き取り位置に位置する
カートリッジ11内の溶液吸引位置と、カートリッジ1
1内から退避した退避位置との間で移動させる溶液抜き
取りピンモータ49と、前処理液を収容する前処理液タ
ンク(図示せず)から、前処理液注入ピン22に、前処
理液を供給する前処理液ポンプ50と、ハイブリダイゼ
ーション溶液を収容するハイブリダイゼーション溶液タ
ンク(図示せず)から、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23に、ハイブリダイゼーション溶液を供給する
ハイブリダイゼーション溶液ポンプ51と、標識物質に
よって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液を
収容するプローブ溶液チップ(図示せず)から、プロー
ブ溶液注入ピン24に、プローブ溶液を供給するプロー
ブ溶液ポンプ52と、洗浄溶液を収容する洗浄溶液タン
ク(図示せず)から、洗浄溶液ピン25に、洗浄溶液を
供給する洗浄溶液ポンプ53と、溶液抜き取りピン31
を介して、カートリッジ11内から、前処理液、ハイブ
リダイゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調
製された溶液あるいは洗浄溶液を抜き取る溶液抜き取り
ポンプ54と、前処理液を回収する前処理液回収タンク
(図示せず)と溶液抜き取りピン31とを連通させるバ
ルブ(図示せず)、ハイブリダイゼーション溶液にプロ
ーブ溶液が加えられて、調製された溶液を回収するハイ
ブリダイゼーション溶液回収タンク(図示せず)と溶液
抜き取りピン31とを連通させるバルブ(図示せず)お
よび洗浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンク(図示せ
ず)と溶液抜き取りピン31とを連通させるバルブ(図
示せず)を、選択的に開閉するバルブ開閉機構55と、
カートリッジ11の蓋11bを開閉して、生化学解析用
ユニット1をカートリッジ11内に装填する装填機構1
9と、カートリッジ11の蓋11bを開いて、生化学解
析用ユニット1を、カートリッジ11から取り出す生化
学解析用ユニット取り出し機構32と、生化学解析用ユ
ニット1の磁気記録層5に、データを書き込む磁気記録
ヘッド18を備えている。
【0092】図5に示されるように、ハイブリダイゼー
ション装置10の入力系は、キーボード60を備え、ハ
イブリダイゼーション装置10の表示系は、表示パネル
61を備えている。
【0093】以上のように構成されたハイブリダイゼー
ション装置10は、以下のようにして、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に吸
着されている特異的結合物質に、標識物質によって標識
された生体由来の物質を選択的にハイブリダイズさせ
る。
【0094】まず、ハイブリダイゼーション溶液が調製
されて、ハイブリダイゼーション溶液タンク(図示せ
ず)内に収容され、洗浄溶液が調整されて、洗浄溶液
(図示せず)内に収容される。
【0095】一方、標識物質によって標識された生体由
来の物質を含むプローブ溶液が調製されて、プローブ溶
液チップ(図示せず)に収容される。
【0096】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識されたプローブである生体由来の物
質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液チップ
内に収容される。
【0097】一方、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって、cDNA
などの特異的結合物質を選択的に標識する場合には、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質によって標識されたプローブである生体由
来の物質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液
チップ内に収容される。
【0098】さらに、蛍光色素などの蛍光物質によっ
て、cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する
場合には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
プローブである生体由来の物質を含むプローブ溶液が調
製され、プローブ溶液チップ内に収容される。
【0099】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質のうち、2以上の生体由来の物質を含
むプローブ溶液を調製して、プローブ溶液チップ内に収
容させることもでき、本実施態様においては、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質および蛍光物
質によって標識された生体由来の物質を含むプローブ溶
液が調製され、プローブ溶液チップ内に収容されてい
る。
【0100】ハイブリダイゼーションにあたっては、c
DNAなどの特異的結合物質が、多数の吸着性領域4に
吸着されている生化学解析用ユニット1が、ユーザーに
よって、カートリッジ装填部12の第1のエンドレスベ
ルト16a上にセットされ、キーボード60に、スター
ト信号が入力される。同時に、放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質を、生化学解析用ユニット1
の多数の吸着性領域4に含まれた特異的結合物質にハイ
ブリダイズさせるときは、放射性標識信号および放射性
標識物質の核種を特定する核種特定信号が、ユーザーに
よって、キーボード60に入力される。本実施態様にお
いては、放射性標識物質によって標識された生体由来の
物質を含むプローブ溶液が調製され、プローブ溶液チッ
プに収容されているので、放射性標識信号および放射性
標識物質の核種を特定する核種特定信号が入力される。
【0101】キーボード60に入力されたスタート信
号、放射性標識信号および核種特定信号は、コントロー
ルユニット40に出力される。
【0102】スタート信号を受けると、コントロールユ
ニット40は、第1のモータ41に駆動信号を出力し、
一対のプーリ16b、16cを回転させて、第1のエン
ドレスベルト16を、図3において、時計まわりに駆動
させる。
【0103】第1のエンドレスベルト16a上にセット
された生化学解析用ユニット1の磁気記録層5が、読み
取りヘッド17に対向する位置に達すると、コントロー
ルユニット40は、第1のモータ41に駆動停止信号を
出力し、第1のエンドレスベルト16aを停止させ、読
み取りヘッド17によって、磁気記録層5に記録されて
いるデータが読み取られる。
【0104】本実施態様においては、磁気記録層5に
は、各生化学解析用ユニット1に固有のIDデータ、そ
の生化学解析用ユニット1を用いて、ハイブリダイゼー
ションが実行された日時に関するデータ、生化学解析用
ユニット1がハイブリダイゼーションに使用された回数
に関するデータ、ハイブリダイゼーションの際に、標識
物質として、放射性標識物質が使用されたときは、放射
性標識物質が用いられたことを示す放射性標識データ、
放射性標識物質の核種に関するデータなどが記録されて
いる。
【0105】読み取りヘッド17が読み取ったデータ
は、コントロールユニット40に出力され、コントロー
ルユニット40は、読み取りヘッド17から入力された
ハイブリダイゼーションに使用された回数に関するデー
タに基づいて、生化学解析用ユニット1が、すでにN回
にわたり、使用されていると判定したときは、第1のモ
ータ41に逆転信号を出力し、プーリ16b、16c
を、図3において、反時計まわりに回転させ、生化学解
析用ユニット1を、ユーザーに送り返すとともに、表示
パネル61に、生化学解析用ユニット1を交換すべき旨
のメッセージを表示させる。
【0106】これは、生化学解析用ユニット1を、所定
回数N以上にわたって使用するときは、吸着性領域4に
吸着された特異的結合物質が剥離してしまい、解析精度
が著しく低下し、信頼性のある解析結果が得られなくな
るためである。Nは、たとえば、2に設定される。
【0107】ユーザーに送り返された生化学解析用ユニ
ット1は、後述のように、生化学解析用ユニット1の磁
気記録層5に記録されているデータにしたがって、管理
された後、リサイクルされる。
【0108】これに対して、読み取りヘッド17から入
力されたハイブリダイゼーションに使用された回数に関
するデータに基づいて、生化学解析用ユニット1の使用
回数がN回未満であると判定したときは、コントロール
ユニット40は、さらに、第1のモータ41に駆動信号
を出力して、生化学解析用ユニット1を、磁気記録層5
が磁気記録ヘッド18に対向する位置に移動させる。
【0109】磁気記録層5が磁気記録ヘッド18に対向
する位置に、生化学解析用ユニット1が移動されると、
コントロールユニット40から、駆動停止信号が、第1
のモータ41に出力される。
【0110】次いで、コントロールユニット40は、内
蔵している時計(図示せず)にしたがって、ハイブリダ
イゼーションが実行される日時に関するデータを生成
し、入力された放射性標識信号および核種特定信号に基
づいて、磁気記録ヘッド18に書き込み信号を出力し、
生化学解析用ユニット1の磁気記録層5に記録されたハ
イブリダイゼーションに使用された回数に関するデータ
に含まれる生化学解析用ユニット1の使用回数を1回だ
け増大させるとともに、ハイブリダイゼーションの実行
日時に関するデータ、放射性標識データおよび核種に関
するデータを、生化学解析用ユニット1の磁気記録層5
に書き込ませる。。
【0111】磁気記録層5へのデータの書き込みが完了
すると、コントロールユニット40は、第1のモータ4
1に再び駆動信号を出力し、プーリ16b、16cを回
転させて、生化学解析用ユニット1を装填機構19に搬
送させる。
【0112】装填機構19内には、カートリッジ11
が、蓋11bが開かれた状態で保持されており、生化学
解析用ユニット1は、第1のエンドレスベルト16によ
って、カートリッジ11内に送り込まれる。
【0113】生化学解析用ユニット1が、カートリッジ
11内に送り込まれると、コントロールユニット40
は、第1のモータ41に駆動停止信号を出力して、第1
のエンドレスベルト16の駆動を停止させるとともに、
装填機構19に装填信号を出力して、カートリッジ11
の蓋11bを閉じさせる。
【0114】次いで、コントロールユニット40は、第
2のモータ42に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ20b、20cを回転させ、第2
のエンドレスベルト20aを駆動させるとともに、第3
のモータ43に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3エ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0115】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、カートリッジ装填部12の第
2のエンドレスベルト20aから、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0116】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第2のモータ42に駆動停止信
号を出力して、第2のエンドレスベルト20aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0117】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26を、一対のレール(図示せず)に沿って、前処理
液注入ピン22が、カートリッジ11の溶液注入・抜き
取り口11cに対向する位置に達するまで、移動させ
る。
【0118】前処理液注入ピン22が、カートリッジ1
1の溶液注入・抜き取り口11cに対向する位置に移動
されると、コントロールユニット40は、前処理液ポン
プ50に駆動信号を出力して、前処理液タンク(図示せ
ず)から、前処理液注入ピン22および溶液注入・抜き
取り口11cを介して、前処理液を、カートリッジ11
内に注入させる。
【0119】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、前処理液ポンプ50に駆動停止信号を出
力して、カートリッジ11への前処理液の注入を停止さ
せるとともに、第3のモータ45に駆動信号を出力し
て、第3のエンドレスベルト21aを駆動させる。
【0120】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0121】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0122】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0123】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0124】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4が、前処理液によっ
て、湿らされる。
【0125】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0126】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0127】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0128】次いで、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構55に駆動信号を出力して、前処理液を回
収する前処理液回収タンク(図示せず)と溶液抜き取り
ピン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放さ
せ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力し
て、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶
液吸引位置に移動させるとともに、溶液抜き取りポンプ
54に駆動信号を出力して、カートリッジ11内の前処
理液を吸引させる。
【0129】こうして、カートリッジ11内の前処理液
が、溶液抜き取りポンプ54によって吸引され、前処理
液回収タンクに回収されると、コントロールユニット4
0は、第5のモータ45に逆駆動信号を出力して、図3
において、反時計まわりに、プーリ28b、28cを回
転させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動させる
とともに、第4のモータ44に逆駆動信号を出力して、
図3において、反時計まわりに、プーリ26b、26c
を回転させて、第4のエンドレスベルト26aを駆動さ
せる。
【0130】その結果、カートリッジ11は、生化学解
析用ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト
28aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26
aに受け渡される。
【0131】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0132】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0133】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0134】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26、一対のレール(図示せず)に沿って、ハイブリ
ダイゼーション溶液注入ピン23が、カートリッジ11
の溶液注入・抜き取り口11cに対向する位置に達する
まで、移動させる。
【0135】こうして、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23がカートリッジ11の溶液注入・抜き取り口
11cに対向する位置に移動されると、コントロールユ
ニット40は、ハイブリダイゼーション溶液ポンプ51
に駆動信号を出力して、ハイブリダイゼーション溶液タ
ンク(図示せず)から、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23および溶液注入・抜き取り口11cを介し
て、ハイブリダイゼーション溶液を、カートリッジ11
内に注入させる。
【0136】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、ハイブリダイゼーション溶液ポンプ51
に駆動停止信号を出力して、ハイブリダイゼーション溶
液の注入を停止させるとともに、第3のモータ43に駆
動信号を出力して、図3において、時計まわりに、プー
リ21b、21cを回転させ、第3のエンドレスベルト
21aを駆動させる。
【0137】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0138】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0139】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0140】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0141】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、ハイブリダイゼー
ション溶液が均一に接触し、プレハイブリダイゼーショ
ンが実行される。
【0142】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に逆駆動信号を出力して、図3において、
反時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させて、
第4のエンドレスベルト26aを駆動させるとともに、
第3のモータ43に逆駆動信号を出力して、図3におい
て、反時計まわりに、プーリ21b、21cを回転させ
て、第3のエンドレスベルト21aを駆動させる。
【0143】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0144】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0145】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26、一対のレール(図示せず)に沿って、プローブ
溶液注入ピン24が、カートリッジ11の溶液注入・抜
き取り口11cに対向する位置に達するまで、移動させ
る。
【0146】こうして、プローブ溶液注入ピン24がカ
ートリッジ11の溶液注入・抜き取り口11cに対向す
る位置に移動されると、コントロールユニット40は、
プローブ溶液ポンプ52に駆動信号を出力して、プロー
ブ溶液チップ(図示せず)から、プローブ溶液注入ピン
24および溶液注入・抜き取り口11cを介して、プロ
ーブ溶液を、カートリッジ11内に注入させる。
【0147】その結果、カートリッジ11内に収容され
ているハイブリダイゼーション溶液に、標識物質によっ
て標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液が添加
される。
【0148】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、プローブ溶液ポンプ52に駆動停止信号
を出力して、プローブ溶液の注入を停止させるととも
に、第3のモータ43に駆動信号を出力して、図3にお
いて、時計まわりに、プーリ21b、21cを回転さ
せ、第3のエンドレスベルト21aを駆動させる。
【0149】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0150】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0151】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0152】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0153】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、標識物質によって
標識された生体由来の物質を含むプローブ溶液が添加さ
れたハイブリダイゼーション溶液が均一に接触し、放射
性標識物質によって標識された生体由来の物質および蛍
光物質によって標識された生体由来の物質が、多数の吸
着性領域4に吸着されている特異的結合物質に、選択的
に、ハイブリダイズし、多数の吸着性領域4に吸着され
ている特異的結合物質が、放射性標識物質および蛍光物
質によって、選択的に、標識される。
【0154】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0155】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0156】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0157】次いで、コントロールユニット40は、バ
ルブ開閉機構55に駆動信号を出力して、ハイブリダイ
ゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製され
た溶液を回収するハイブリダイゼーション溶液回収タン
クと溶液抜き取りピン31とを連通させるバルブ(図示
せず)を開放させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動
信号を出力して、溶液抜き取りピン31を、カートリッ
ジ11内の溶液吸引位置に移動させるとともに、溶液抜
き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリッジ
11内のハイブリダイゼーション溶液にプローブ溶液が
加えられて、調製された溶液を吸引させる。
【0158】こうして、カートリッジ11内のハイブリ
ダイゼーション溶液にプローブ溶液が加えられて、調製
された溶液が、溶液抜き取りポンプ54によって吸引さ
れ、ハイブリダイゼーション溶液回収タンクに回収され
ると、コントロールユニット40は、第5のモータ45
に逆駆動信号を出力して、図3において、反時計まわり
に、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエンド
レスベルト28aを駆動させるとともに、第4のモータ
44に逆駆動信号を出力して、図3において、反時計ま
わりに、プーリ26b、26cを回転させて、第4のエ
ンドレスベルト26aを駆動させる。
【0159】その結果、カートリッジ11は、生化学解
析用ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト
28aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26
aに受け渡される。
【0160】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0161】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0162】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0163】次いで、コントロールユニット40は、注
入ピンモータ47に駆動信号を出力して、溶液ピンヘッ
ド26、一対のレール(図示せず)に沿って、洗浄溶液
注入ピン25が、カートリッジ11の溶液注入・抜き取
り口11cに対向する位置に達するまで、移動させる。
【0164】こうして、ハイブリダイゼーション溶液注
入ピン23がカートリッジ11の溶液注入・抜き取り口
11cに対向する位置に移動されると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動信号を出力し
て、洗浄溶液タンク(図示せず)から、洗浄溶液注入ピ
ン25および溶液注入・抜き取り口11cを介して、洗
浄溶液を、カートリッジ11内に注入させる。
【0165】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動停止信号を出
力して、洗浄溶液の注入を停止させるとともに、第3の
モータ43に駆動信号を出力して、図3において、時計
まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3のエ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0166】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0167】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0168】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0169】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0170】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、洗浄溶液が均一に
接触し、吸着性領域4が洗浄される。
【0171】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0172】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0173】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0174】本実施態様においては、キーボード60か
ら、放射線標識信号が入力されているから、コントロー
ルユニット40は、次いで、放射線センサモータ48に
駆動信号を出力して、放射線センサ30を、カートリッ
ジ11内の検出位置に移動させるとともに、バルブ開閉
機構55に駆動信号を出力して、洗浄溶液を回収する洗
浄溶液回収タンクと溶液抜き取りピン31とを連通させ
るバルブ(図示せず)を開放させ、溶液抜き取りピンモ
ータ49に駆動信号を出力して、溶液抜き取りピン31
を、カートリッジ11内の溶液吸引位置に移動させる。
【0175】こうして、カートリッジ11内に収容され
ている洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、放射線セ
ンサ30によって検出され、検出信号が、コントロール
ユニット40に出力される。
【0176】さらに、コントロールユニット40は、溶
液抜き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリ
ッジ11内の洗浄溶液を吸引させ、洗浄溶液回収タンク
(図示せず)内に、洗浄溶液を回収させる。
【0177】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、溶液抜き取りポンプ54に駆動停止信号
を出力して、カートリッジ11内の洗浄溶液の吸引を停
止させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力
して、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11から
退避した退避位置に退避させるとともに、放射線センサ
モータ48に駆動信号を出力して、放射線センサ30
を、カートリッジ11から退避した退避位置に退避させ
る。
【0178】一方、コントロールユニット40は、放射
線センサ30から入力された検出信号に基づいて、洗浄
溶液中の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)
に記憶されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0179】その結果、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度を越えているときは、
吸着性領域4の洗浄が十分でなく、カートリッジ11内
に洗浄溶液を注入して、洗浄操作を続ける必要があると
認められるから、コントロールユニット40は、カート
リッジ11内の洗浄溶液が、溶液抜き取りポンプ54に
よって吸引され、洗浄溶液回収タンクに回収された時点
で、第5のモータ45に逆駆動信号を出力して、図3に
おいて、反時計まわりに、プーリ28b、28cを回転
させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動させると
ともに、第4のモータ44に逆駆動信号を出力して、図
3において、反時計まわりに、プーリ26b、26cを
回転させて、第4のエンドレスベルト26aを駆動させ
る。
【0180】その結果、カートリッジ11は、生化学解
析用ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト
28aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26
aに受け渡される。
【0181】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0182】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0183】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0184】こうして、カートリッジ11が溶液注入位
置に復帰されると、コントロールユニット40は、再
度、洗浄溶液ポンプ53に駆動信号を出力して、洗浄溶
液タンク(図示せず)から、洗浄溶液注入ピン25およ
び溶液注入・抜き取り口11cを介して、洗浄溶液を、
カートリッジ11内に注入させる。
【0185】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動停止信号を出
力して、洗浄溶液の注入を停止させるとともに、第3の
モータ43に駆動信号を出力して、図3において、時計
まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3のエ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0186】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0187】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0188】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0189】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0190】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、洗浄溶液が均一に
接触し、吸着性領域4が洗浄される。
【0191】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0192】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0193】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0194】次いで、コントロールユニット40は、放
射線センサモータ48に駆動信号を出力して、放射線セ
ンサ30を、カートリッジ11内の検出位置に移動させ
るとともに、バルブ開閉機構55に駆動信号を出力し
て、洗浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンクと溶液抜き
取りピン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放
させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力し
て、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶
液吸引位置に移動させる。
【0195】こうして、カートリッジ11内に収容され
ている洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、放射線セ
ンサ30によって検出され、検出信号が、コントロール
ユニット40に出力される。
【0196】さらに、コントロールユニット40は、溶
液抜き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリ
ッジ11内の洗浄溶液を吸引させ、洗浄溶液回収タンク
(図示せず)内に、洗浄溶液を回収させる。
【0197】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、溶液抜き取りポンプ54に駆動停止信号
を出力して、カートリッジ11内の洗浄溶液の吸引を停
止させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力
して、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11から
退避した退避位置に退避させるとともに、放射線センサ
モータ48に駆動信号を出力して、放射線センサ30
を、カートリッジ11から退避した退避位置に退避させ
る。
【0198】一方、コントロールユニット40は、放射
線センサ30から入力された検出信号に基づいて、洗浄
溶液中の放射性標識物質の濃度を、メモリ(図示せず)
に記憶されている放射性標識物質基準濃度と比較する。
【0199】その結果、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度を越えているときは、
吸着性領域4の洗浄が依然十分ではなく、カートリッジ
11内に、さらに洗浄溶液を注入して、洗浄操作を続け
る必要があると認められるから、コントロールユニット
40は、カートリッジ11内の洗浄溶液が、溶液抜き取
りポンプ54によって吸引され、洗浄溶液回収タンクに
回収された時点で、第5のモータ45に逆駆動信号を出
力して、図3において、反時計まわりに、プーリ28
b、28cを回転させて、第5のエンドレスベルト28
aを駆動させるとともに、第4のモータ44に逆駆動信
号を出力して、図3において、反時計まわりに、プーリ
26b、26cを回転させて、第4のエンドレスベルト
26aを駆動させ、カートリッジ11を、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aから、反応部14の第4のエンドレスベルト26aに
受け渡させる。
【0200】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第5のモータ45に駆動停止信号を
出力して、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止
させるとともに、第3のモータ43に逆駆動信号を出力
して、図3において、反時計まわりに、プーリ21b、
21cを回転させ、第3のエンドレスベルト21aを駆
動させる。
【0201】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、溶液注入部1
3の第3のエンドレスベルト21aに受け渡される。
【0202】カートリッジ11が、溶液注入部13の第
3のエンドレスベルト21aに受け渡されると、コント
ロールユニット40は、第4のモータ44に駆動停止信
号を出力して、第4のエンドレスベルト26aの駆動を
停止させ、第3のエンドレスベルト21aによって、カ
ートリッジ11が溶液注入位置に移動されると、コント
ロールユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信
号を出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を
停止させる。
【0203】こうして、カートリッジ11が溶液注入位
置に復帰されると、コントロールユニット40は、再
度、洗浄溶液ポンプ53に駆動信号を出力して、洗浄溶
液タンク(図示せず)から、洗浄溶液注入ピン25およ
び溶液注入・抜き取り口11cを介して、洗浄溶液を、
カートリッジ11内に注入させる。
【0204】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、洗浄溶液ポンプ53に駆動停止信号を出
力して、洗浄溶液の注入を停止させるとともに、第3の
モータ43に駆動信号を出力して、図3において、時計
まわりに、プーリ21b、21cを回転させ、第3のエ
ンドレスベルト21aを駆動させる。
【0205】同時に、コントロールユニット40は、第
4のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、
時計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4
のエンドレスベルト26aを駆動させる。
【0206】その結果、生化学解析用ユニット1を収容
したカートリッジ11が、溶液注入部13の第3のエン
ドレスベルト21aから、反応部14の第4のエンドレ
スベルト26aに受け渡される。
【0207】カートリッジ11が、反応部14の第4の
エンドレスベルト26aに受け渡されると、コントロー
ルユニット40は、第3のモータ43に駆動停止信号を
出力して、第3のエンドレスベルト21aの駆動を停止
させ、第4のエンドレスベルト26aによって、カート
リッジ11が、反応部14のほぼ中央に移動されると、
コントロールユニット40は、第4のモータ44に駆動
停止信号を出力して、カートリッジ11を停止させる。
【0208】次いで、コントロールユニット40は、振
動テーブルモータ46に駆動信号を出力して、振動テー
ブル28を振動させる。
【0209】その結果、カートリッジ11に振動が加え
られ、カートリッジ11内に収容された生化学解析用ユ
ニット1のすべての吸着性領域4に、洗浄溶液が均一に
接触し、吸着性領域4が洗浄される。
【0210】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、振動テーブルモータ46に駆動停止信号
を出力して、振動テーブル28の振動を停止させ、第4
のモータ44に駆動信号を出力して、図3において、時
計まわりに、プーリ26b、26cを回転させ、第4の
エンドレスベルト26aを駆動させるとともに、第5の
モータ45に駆動信号を出力し、図3において、時計ま
わりに、プーリ28b、28cを回転させて、第5のエ
ンドレスベルト28aを駆動させる。
【0211】その結果、カートリッジ11は、反応部1
4の第4のエンドレスベルト26aから、生化学解析用
ユニット取り出し部15の第5のエンドレスベルト28
aに受け渡される。
【0212】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し部15の第5のエンドレスベルト28aに受
け渡されると、コントロールユニット40は、第4のモ
ータ44に駆動停止信号を出力して、第4のエンドレス
ベルト26aの駆動を停止させ、第5のエンドレスベル
ト28aによって、カートリッジ11が溶液抜き取り位
置に移動されると、コントロールユニット40は、第5
のモータ45に駆動停止信号を出力して、第5のエンド
レスベルト28aの駆動を停止させる。
【0213】次いで、コントロールユニット40は、放
射線センサモータ48に駆動信号を出力して、放射線セ
ンサ30を、カートリッジ11内の検出位置に移動させ
るとともに、バルブ開閉機構55に駆動信号を出力し
て、洗浄溶液を回収する洗浄溶液回収タンクと溶液抜き
取りピン31とを連通させるバルブ(図示せず)を開放
させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力し
て、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11内の溶
液吸引位置に移動させる。
【0214】こうして、カートリッジ11内に収容され
ている洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度が、放射線セ
ンサ30によって検出され、検出信号が、コントロール
ユニット40に出力される。
【0215】さらに、コントロールユニット40は、溶
液抜き取りポンプ54に駆動信号を出力して、カートリ
ッジ11内の洗浄溶液を吸引させ、洗浄溶液回収タンク
(図示せず)内に、洗浄溶液を回収させる。
【0216】所定の時間が経過すると、コントロールユ
ニット40は、溶液抜き取りポンプ54に駆動停止信号
を出力して、カートリッジ11内の洗浄溶液の吸引を停
止させ、溶液抜き取りピンモータ49に駆動信号を出力
して、溶液抜き取りピン31を、カートリッジ11から
退避した退避位置に退避させるとともに、放射線センサ
モータ48に駆動信号を出力して、放射線センサ30
を、カートリッジ11から退避した退避位置に退避させ
る。
【0217】その一方で、コントロールユニット40に
よって、放射線センサ30から入力された検出信号に基
づき、洗浄溶液中の放射性標識物質の濃度と、メモリ
(図示せず)に記憶されている放射性標識物質基準濃度
とが比較される。
【0218】こうして、洗浄溶液中の放射性標識物質の
濃度が、放射性標識物質基準濃度以下に低下するまで、
洗浄溶液による洗浄が繰り返され、洗浄溶液中の放射性
標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度以下に低下
すると、コントロールユニット40は、洗浄が完了した
と判定して、第5のモータ45に駆動信号を出力し、図
3において、時計まわりに、プーリ28b、28cを回
転させて、第5のエンドレスベルト28aを駆動させ
る。
【0219】その結果、第5のエンドレスベルト28a
によって、カートリッジ11は、生化学解析用ユニット
取り出し機構32に送られる。
【0220】ここに、本実施態様においては、プローブ
溶液に含まれた生体由来の物質が、放射性標識物質によ
って標識されているため、放射線センサ30により、洗
浄溶液中の放射性標識物質の濃度を検出し、洗浄溶液中
の放射性標識物質の濃度が、放射性標識物質基準濃度以
下に低下するまで、洗浄溶液による洗浄が繰り返してい
るが、プローブ溶液に含まれた生体由来の物質が、放射
性標識物質によって標識されていないときは、コントロ
ールユニット40が、所定の回数にわたり、洗浄溶液が
注入さて、洗浄が実行されたと判定した時点で、洗浄操
作を完了させるように構成される。
【0221】カートリッジ11が、生化学解析用ユニッ
ト取り出し機構32に送られると、コントロールユニッ
ト40は、第5のモータ45に駆動停止信号を出力し
て、第5のエンドレスベルト28aの駆動を停止させ、
生化学解析用ユニット取り出し機構32に駆動信号を出
力する。
【0222】生化学解析用ユニット取り出し機構32
は、コントロールユニット40から駆動信号を受ける
と、カートリッジ11の蓋11bを開いて、カートリッ
ジ11内に収容されている生化学解析用ユニット1を取
り出す。
【0223】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、標識物質である放射性標識物質の放
射線データおよび蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データ
が記録される。吸着性領域4に記録された蛍光データ
は、後述するスキャナによって読み取られ、生化学解析
用データが生成される。
【0224】一方、放射性標識物質の放射線データは、
蓄積性蛍光体シートに転写され、蓄積性蛍光体シートに
転写された放射線データは、後述するスキャナによって
読み取られて、生化学解析用データが生成される。
【0225】図6は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図で
ある。
【0226】図6に示されるように、本実施態様にかか
る蓄積性蛍光体シート70は、多数の略円形の貫通孔7
3が規則的に形成されたニッケル製の支持体71を備
え、支持体71に形成された多数の貫通孔73内に、輝
尽性蛍光体が埋め込まれて、多数の輝尽性蛍光体層領域
72が、ドット状に形成されている。
【0227】多数の貫通孔73は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4と同一の
パターンで、支持体71に形成され、各輝尽性蛍光体層
領域72は、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた吸着性領域4と等しいサイズを有するように、形成
されている。
【0228】したがって、図6には正確に示されていな
いが、約10000の約0.01平方ミリメートルのサ
イズを有する略円形の輝尽性蛍光体層領域72が、約5
000個/平方センチメートルの密度で、かつ、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4と同一の規則的なパターンにより、蓄積性蛍光体シ
ート70の支持体71に、ドット状に形成されている。
【0229】また、本実施態様においては、支持体71
の表面と、ドット状に形成された輝尽性蛍光体層領域7
2の表面とが同一の高さに位置するように、支持体71
に形成された貫通孔73に、輝尽性蛍光体が埋め込まれ
て、蓄積性蛍光体シート70が形成されている。
【0230】図7は、生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4に含まれた放射性標識物質によ
って、蓄積性蛍光体シート70に形成された多数のドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72を露光する方法を示す略
断面図である。
【0231】露光にあたっては、生化学解析用ユニット
1の表面に、蓄積性蛍光体シート70が重ね合わされ
て、生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4
に含まれた放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体シー
ト70に形成されたドット状の輝尽性蛍光体層領域72
が露光されるが、本実施態様においては、生化学解析用
ユニット1は、アルミニウム製の基板2に形成された多
数の貫通孔3内に、ナイロン6が充填されて、形成され
ているので、ハイブリダイゼーションなど、液体による
処理を受けても、ほとんど伸縮することがなく、したが
って、生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域
4のそれぞれが、蓄積性蛍光体シート70に形成された
対応するドット状の輝尽性蛍光体層領域72に、正確に
対向するように、蓄積性蛍光体シート70を生化学解析
用ユニット1に重ね合わせて、ドット状輝尽性蛍光体層
領域72を露光することが可能になる。
【0232】こうして、所定の時間にわたって、生化学
解析用ユニット1に形成された吸着性領域4のそれぞれ
が、蓄積性蛍光体シート70に形成された対応するドッ
ト状の輝尽性蛍光体層領域72に対向するように、生化
学解析用ユニット1と蓄積性蛍光体シート70とを重ね
合わせることによって、吸着性領域4に含まれた放射性
標識物質によって、蓄積性蛍光体シート70に形成され
た多数のドット状輝尽性蛍光体層領域72が露光され
る。
【0233】この際、吸着性領域4に吸着されている放
射性標識物質から電子線(β線)が発せられるが、生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4は、放射線を減衰さ
せる性質を有するアルミニウムによって形成された基板
2に、互いに離間して、ドット状に形成されているか
ら、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)が、
生化学解析用ユニット1の基板2内で散乱して、隣り合
う吸着性領域4から放出された電子線(β線)と混ざり
合い、隣り合う吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層
領域72に入射することを効果的に防止することがで
き、さらに、蓄積性蛍光体シート70のドット状の輝尽
性蛍光体層領域72が、放射線を減衰させる性質を有す
るニッケル製の支持体71に形成された多数の貫通孔7
3内に、輝尽性蛍光体を埋め込んで、形成されているか
ら、各吸着性領域4から放出された電子線(β線)が、
蓄積性蛍光体シート70の支持体71内で散乱して、対
向する輝尽性蛍光体層領域72に隣り合う輝尽性蛍光体
層領域72に入射することを効果的に防止することが可
能になり、したがって、吸着性領域4に含まれている放
射性標識物質から発せられた電子線(β線)を、その吸
着性領域4に対向する輝尽性蛍光体層領域72に選択的
に入射させることができ、吸着性領域4に含まれている
放射性標識物質から発せられた電子線(β線)が、隣り
合う吸着性領域4から放出される電子線によって露光さ
れるべき輝尽性蛍光体層領域72に入射して、輝尽性蛍
光体を露光することを確実に防止することができる。
【0234】こうして、蓄積性蛍光体シート70の支持
体71に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域72に、
放射性標識物質の放射線データが記録される。
【0235】図8は、蓄積性蛍光体シート70に記録さ
れた放射線データを読み取って、生化学解析用データを
生成するとともに、生化学解析用ユニット1に記録され
た蛍光データを読み取って、生化学解析用データを生成
するスキャナの略斜視図であり、図9は、図8に示され
たスキャナのフォトマルチプライア近傍の詳細を示す略
斜視図である。
【0236】本実施態様にかかるスキャナは、蓄積性蛍
光体シート70に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域
72に記録された放射性標識物質の放射線データおよび
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録さ
れた蛍光色素などの蛍光データを読み取り可能に構成さ
れている。
【0237】図8に示されるように、本実施態様にかか
るスキャナは、640nmの波長のレーザ光84を発す
る第1のレーザ励起光源81と、532nmの波長のレ
ーザ光84を発する第2のレーザ励起光源82と、47
3nmの波長のレーザ光84を発する第3のレーザ励起
光源83とを備えている。
【0238】本実施態様においては、第1のレーザ励起
光源81は、半導体レーザ光源により構成され、第2の
レーザ励起光源82および第3のレーザ励起光源83
は、第二高調波生成(Second Harmonic Generation)素
子によって構成されている。
【0239】第1のレーザ励起光源81により発生され
たレーザ光84は、コリメータレンズ85によって、平
行光とされた後、ミラー86によって反射される。第1
のレーザ励起光源81から発せられ、ミラー86によっ
て反射されたレーザ光84の光路には、640nmのレ
ーザ光4を透過し、532nmの波長の光を反射する第
1のダイクロイックミラー87および532nm以上の
波長の光を透過し、473nmの波長の光を反射する第
2のダイクロイックミラー88が設けられており、第1
のレーザ励起光源81により発生されたレーザ光84
は、第1のダイクロイックミラー87および第2のダイ
クロイックミラー88を透過して、ミラー89に入射す
る。
【0240】他方、第2のレーザ励起光源82より発生
されたレーザ光84は、コリメータレンズ90により、
平行光とされた後、第1のダイクロイックミラー87に
よって反射されて、その向きが90度変えられて、第2
のダイクロイックミラー88を透過し、ミラー89に入
射する。
【0241】また、第3のレーザ励起光源83から発生
されたレーザ光84は、コリメータレンズ91によっ
て、平行光とされた後、第2のダイクロイックミラー8
8により反射されて、その向きが90度変えられた後、
ミラー89に入射する。
【0242】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射され、さらに、ミラー92に入射
して、反射される。
【0243】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4の光路には、中央部に穴93が形成された凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー94が配置されてお
り、ミラー92によって反射されたレーザ光84は、穴
開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラー98に
入射する。
【0244】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0245】光学ヘッド95は、ミラー96と、非球面
レンズ97を備えており、光学ヘッド95に入射したレ
ーザ光84は、ミラー96によって反射されて、非球面
レンズ97によって、ステージ100のガラス板101
上に載置された蓄積性蛍光体シート70あるいは生化学
解析用ユニット1に入射する。
【0246】蓄積性蛍光体シート70に、レーザ光84
が入射すると、蓄積性蛍光体シート70の支持体71に
形成された輝尽性蛍光体層領域72が励起され、輝尽光
105が放出され、また、生化学解析用ユニット1に、
レーザ光84が入射すると、吸着性領域4に含まれてい
る蛍光色素などの蛍光物質が励起されて、蛍光105が
放出される。
【0247】蓄積性蛍光体シート70の輝尽性蛍光体層
領域72から放出された輝尽光105あるいは生化学解
析用ユニット1の吸着性領域4から放出された蛍光10
5は、光学ヘッド95に設けられた非球面レンズ97に
よって、ミラー96に集光され、ミラー96によって、
レーザ光84の光路と同じ側に反射され、平行な光とさ
れて、凹面ミラー98に入射する。
【0248】凹面ミラー98に入射した輝尽光105あ
るいは蛍光105は、凹面ミラー98によって反射され
て、穴開きミラー94に入射する。
【0249】穴開きミラー94に入射した輝尽光105
あるいは蛍光105は、図9に示されるように、凹面ミ
ラーによって形成された穴開きミラー94によって、下
方に反射されて、フィルタユニット108に入射し、所
定の波長の光がカットされて、フォトマルチプライア1
10に入射し、光電的に検出される。
【0250】図9に示されるように、フィルタユニット
108は、4つのフィルタ部材111a、151b、1
51c、151dを備えており、フィルタユニット10
8は、モータ(図示せず)によって、図9において、左
右方向に移動可能に構成されている。
【0251】図10は、図9のA−A線に沿った略断面
図である。
【0252】図10に示されるように、フィルタ部材1
11aはフィルタ112aを備え、フィルタ112a
は、第1のレーザ励起光源81を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起し、蛍光105を読み取るときに使
用されるフィルタ部材であり、640nmの波長の光を
カットし、640nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有している。
【0253】図11は、図9のB−B線に沿った略断面
図である。
【0254】図11に示されるように、フィルタ部材1
11bはフィルタ112bを備え、フィルタ112b
は、第2のレーザ励起光源82を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起し、蛍光105を読み取るときに使
用されるフィルタ部材であり、532nmの波長の光を
カットし、532nmよりも波長の長い光を透過する性
質を有している。
【0255】図12は、図9のC−C線に沿った略断面
図である。
【0256】図12に示されるように、フィルタ部材1
11cはフィルタ112cを備え、フィルタ112c
は、第3のレーザ励起光源83を用いて、生化学解析用
ユニット1に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質を励起して、蛍光105を読み取るときに
使用されるフィルタ部材であり、473nmの波長の光
をカットし、473nmよりも波長の長い光を透過する
性質を有している。
【0257】図13は、図9のD−D線に沿った略断面
図である。
【0258】図13に示されるように、フィルタ部材1
11dはフィルタ112dを備え、フィルタ112d
は、第1のレーザ励起光源81を用いて、蓄積性蛍光体
シート70の支持体71に形成された多数の輝尽性蛍光
体層領域72を励起して、輝尽性蛍光体層領域72から
発せられた輝尽光105を読み取るときに使用されるフ
ィルタであり、輝尽性蛍光体層領域72から放出される
輝尽光105の波長域の光のみを透過し、640nmの
波長の光をカットする性質を有している。
【0259】したがって、使用すべきレーザ励起光源に
応じて、フィルタ部材111a、151b、151c、
151dを選択的にフォトマルチプライア110の前面
に位置させることによって、フォトマルチプライア11
0は、検出すべき光のみを光電的に検出することができ
る。
【0260】フォトマルチプライア110によって、輝
尽光105が光電的に検出されて、生成されたアナログ
データは、A/D変換器113に出力されて、ディジタ
ル化され、データ処理装置114に出力される。
【0261】図14は、光学ヘッド95の走査機構の略
平面図である。図14においては、簡易化のため、光学
ヘッド95を除く光学系ならびにレーザ光84および蛍
光105あるいは輝尽光105の光路は省略されてい
る。
【0262】図14に示されるように、光学ヘッド95
を走査する走査機構は、基板120を備え、基板120
上には、副走査パルスモータ121と一対のレール12
2、62とが固定され、基板120上には、さらに、図
14において、矢印Yで示された副走査方向に、移動可
能な基板123とが設けられている。
【0263】移動可能な基板123には、ねじが切られ
た穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副
走査パルスモータ121によって回転されるねじが切ら
れたロッド124が係合している。
【0264】移動可能な基板123上には、主走査ステ
ッピングモータ125が設けられ、主走査ステッピング
モータ125は、エンドレスベルト126を、生化学解
析用ユニット1に形成された隣り合うドット状の吸着性
領域4の間の距離、すなわち、蓄積性蛍光体シート70
に形成された隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域7
2の間の距離に等しいピッチで、間欠的に駆動可能に構
成されている。光学ヘッド95は、エンドレスベルト1
26に固定されており、主走査ステッピングモータ12
5によって、エンドレスベルト126が駆動されると、
図14において、矢印Xで示された主走査方向に移動さ
れるように構成されている。図14において、67は、
光学ヘッド95の主走査方向における位置を検出するリ
ニアエンコーダであり、128は、リニアエンコーダ1
27のスリットである。
【0265】したがって、主走査ステッピングモータ1
25によって、エンドレスベルト126が、主走査方向
に間欠的に駆動され、1ラインの走査が完了すると、副
走査パルスモータ121によって、基板123が、副走
査方向に間欠的に移動されることによって、光学ヘッド
95は、図14において、矢印Xで示される主走査方向
および矢印Yで示される副走査方向に移動され、レーザ
光84によって、蓄積性蛍光体シート70に形成された
すべてのドット状の輝尽性蛍光体層領域72あるいは生
化学解析用ユニット1の全面が走査される。
【0266】図15は、スキャナの制御系、入力系、駆
動系および検出系を示すブロックダイアグラムである。
【0267】図15に示されるように、スキャナの制御
系は、スキャナ全体を制御するコントロールユニット1
30を備えており、また、スキャナの入力系は、ユーザ
ーによって操作され、種々の指示信号を入力可能なキー
ボード131を備えている。
【0268】図15に示されるように、スキャナの駆動
系は、光学ヘッド95を主走査方向に間欠的に移動させ
る主走査ステッピングモータ125と、光学ヘッド95
を副走査方向に間欠的に移動させる副走査パルスモータ
121と、4つのフィルタ部材111a、151b、1
51c、151dを備えたフィルタユニット108を移
動させるフィルタユニットモータ132を備えている。
【0269】コントロールユニット130は、第1のレ
ーザ励起光源81、第2のレーザ励起光源82または第
3のレーザ励起光源83に選択的に駆動信号を出力する
とともに、フィルタユニットモータ132に駆動信号を
出力可能に構成されている。
【0270】また、図15に示されるように、スキャナ
の検出系は、フォトマルチプライア110と、光学ヘッ
ド95の主走査方向における位置を検出するリニアエン
コーダ127を備えている。
【0271】本実施態様においては、コントロールユニ
ット130は、リニアエンコーダ127から入力される
光学ヘッド95の位置検出信号にしたがって、第1のレ
ーザ励起光源81、第2のレーザ励起光源82または第
3のレーザ励起光源83をオン・オフ制御するように構
成されている。
【0272】以上のように構成された本実施態様にかか
るスキャナは、以下のようにして、蓄積性蛍光体シート
70に形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領域
72に記録された放射線データを読み取って、生化学解
析用データを生成する。
【0273】まず、蓄積性蛍光体シート70が、ステー
ジ100のガラス板101上に載置される。
【0274】次いで、ユーザーによって、キーボード1
31に、蓄積性蛍光体シート70に形成された多数のド
ット状の輝尽性蛍光体層領域72を、レーザ光84によ
って走査する旨の指示信号が入力される。
【0275】キーボード131に入力された指示信号
は、コントロールユニット130に入力され、コントロ
ールユニット130は、指示信号にしたがって、フィル
タユニットモータ132に駆動信号を出力し、フィルタ
ユニット108を移動させ、輝尽性蛍光体から放出され
る輝尽光105の波長域の光のみを透過し、640nm
の波長の光をカットする性質を有するフィルタ112d
を備えたフィルタ部材111dを、輝尽光105の光路
内に位置させる。
【0276】さらに、コントロールユニット130は、
主走査ステッピングモータ125に駆動信号を出力し、
光学ヘッド95を主走査方向に移動させ、リニアエンコ
ーダ127から入力される光学ヘッド95の位置検出信
号に基づいて、第1の輝尽性蛍光体層領域72に、レー
ザ光84を照射可能な位置に、光学ヘッド95が移動し
たことが確認されると、主走査ステッピングモータ12
5に停止信号を出力するとともに、第1のレーザ励起光
源81に、駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源
81を起動させ、640nmの波長のレーザ光84を発
せさせる。
【0277】第1のレーザ励起光源81から発せられた
レーザ光84は、コリメータレンズ85によって、平行
な光とされた後、ミラー86に入射して、反射される。
【0278】ミラー86によって反射されたレーザ光8
4は、第1のダイクロイックミラー87および第2のダ
イクロイックミラー88を透過し、ミラー89に入射す
る。
【0279】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射されて、さらに、ミラー92に入
射して、反射される。
【0280】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4は、穴開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラ
ー98に入射する。
【0281】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0282】光学ヘッド95に入射したレーザ光84
は、ミラー96によって反射され、非球面レンズ97に
よって、ステージ100ガラス板101上に載置された
蓄積性蛍光体シート70の第1の輝尽性蛍光体層領域7
2に集光される。
【0283】その結果、蓄積性蛍光体シート70の支持
体71に形成された第1の輝尽性蛍光体層領域72に含
まれる輝尽性蛍光体が、レーザ光84によって励起され
て、第1の輝尽性蛍光体層領域72から輝尽光105が
放出される。
【0284】この際、蓄積性蛍光体シート70の支持体
71はニッケルによって形成されているから、レーザ光
84が、支持体71内で散乱して、第1の輝尽性蛍光体
層領域72に隣り合った輝尽性蛍光体層領域72に含ま
れている輝尽性蛍光体を励起し、蓄積している放射線エ
ネルギーが輝尽光105の形で放出されることを効果的
に防止することができ、さらには、第1の輝尽性蛍光体
層領域72から放出された輝尽光105が、支持体71
内で散乱し、フォトマルチプライア110によって検出
されなくなることを効果的に防止することが可能にな
る。
【0285】第1の輝尽性蛍光体領域12から放出され
た輝尽光105は、光学ヘッド95に設けられた非球面
レンズ97によって集光され、ミラー96によって、レ
ーザ光84の光路と同じ側に反射され、平行な光とされ
て、凹面ミラー98に入射する。
【0286】凹面ミラー98に入射した輝尽光105
は、凹面ミラー98によって反射されて、穴開きミラー
94に入射する。
【0287】穴開きミラー94に入射した輝尽光105
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー94に
よって、図9に示されるように、下方に反射され、フィ
ルタユニット108のフィルタ112dに入射する。
【0288】フィルタ112dは、輝尽性蛍光体から放
出される輝尽光105の波長域の光のみを透過し、64
0nmの波長の光をカットする性質を有しているので、
励起光である640nmの波長の光がカットされ、輝尽
性蛍光体層領域72から放出された輝尽光105の波長
域の光のみがフィルタ112dを透過して、フォトマル
チプライア110によって、光電的に検出される。
【0289】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113によって、ディジタル化され、データ処理
装置114に出力される。
【0290】第1のレーザ励起光源81がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット130は、第1のレーザ励起光源81
に駆動停止信号を出力して、第1のレーザ励起光源81
の駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
蓄積性蛍光体シート70の出願自体71に形成された隣
り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域72の間の距離に
等しいピッチだけ、移動させる。
【0291】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、隣り合うドット状の輝尽性蛍光体層領域72間の
距離に等しい1ピッチだけ移動されて、第1のレーザ励
起光源81から発せられるレーザ光84を、蓄積性蛍光
体シート70に形成された第2の輝尽性蛍光体層領域7
2に照射可能な位置に移動したことが確認されると、コ
ントロールユニット130は、第1のレーザ励起光源8
1に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源81を
オンさせて、レーザ光84によって、蓄積性蛍光体シー
ト70に形成された第2の輝尽性蛍光体層領域72に含
まれている輝尽性蛍光体を励起する。
【0292】同様にして、所定の時間にわたり、第1の
レーザ励起光源81から発せられたレーザ光84が、蓄
積性蛍光体シート70に形成された第2のドット状の輝
尽性蛍光体層領域72に照射され、第2の輝尽性蛍光体
層領域72に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
第2の輝尽性蛍光体層領域72から放出された輝尽光1
05が、フォトマルチプライア110によって、光電的
に検出されて、アナログデータが生成され、A/D変換
器113によって、ディジタル化されて、第2の輝尽性
蛍光体層領域72に記録された放射線データから、生化
学解析用データが生成されると、コントロールユニット
130は、第1のレーザ励起光源81にオフ信号を出力
して、第1のレーザ励起光源81をオフさせるととも
に、主走査ステッピングモータ125に、駆動信号を出
力して、光学ヘッド95を、隣り合うドット状の輝尽性
蛍光体層領域72の間の距離に等しい1ピッチだけ、移
動させる。
【0293】こうして、光学ヘッド95の間欠的な移動
に同期して、第1のレーザ励起光源81のオン・オフが
繰り返され、リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づき、光学ヘッド95
が、主走査方向に1ライン分だけ、移動され、第1ライ
ン目の輝尽性蛍光体層領域72のレーザ光84による走
査が完了したことが確認されると、コントロールユニッ
ト130は、主走査ステッピングモータ125に駆動信
号を出力して、光学ヘッド95を元の位置に復帰させる
とともに、副走査パルスモータ121に駆動信号を出力
して、移動可能な基板123を、副走査方向に、1ライ
ン分だけ、移動させる。
【0294】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板123
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット130は、第1ラ
イン目の輝尽性蛍光体層領域72に、順次、第1のレー
ザ励起光源81から発せられるレーザ光84を照射した
のと全く同様にして、第2ライン目の輝尽性蛍光体層領
域72に、順次、第1のレーザ励起光源81から発せら
れるレーザ光84を照射して、輝尽性蛍光体層領域72
に含まれている輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体層
領域72から放出された輝尽光105を、順次、フォト
マルチプライア110に、光電的に検出させる。
【0295】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113に出力され、ディジタル化されて、ドット
状の各輝尽性蛍光体層領域72に記録された放射線デー
タから、生化学解析用データが生成される。
【0296】こうして、蓄積性蛍光体シート70の支持
体71に形成された多数のドット状の輝尽性蛍光体層領
域72がすべて、第1のレーザ励起光源81から放出さ
れたレーザ光84によって走査され、多数のドット状の
輝尽性蛍光体層領域72に含まれている輝尽性蛍光体が
励起されて、放出された輝尽光105が、フォトマルチ
プライア110によって光電的に検出され、生成された
アナログデータが、A/D変換器113によって、ディ
ジタル化され、各輝尽性蛍光体層領域72に記録された
放射線データから、生化学解析用データが生成される
と、コントロールユニット130から、駆動停止信号
が、第1のレーザ励起光源81に出力され、第1のレー
ザ励起光源81の駆動が停止される。
【0297】一方、生化学解析用ユニット1に形成され
た多数の吸着性領域4に記録された蛍光物質の蛍光デー
タを読み取って、生化学解析用ディジタルデータを生成
するときは、まず、ユーザーによって、生化学解析用ユ
ニット1が、ステージ100のガラス板101上にセッ
トされる。
【0298】次いで、ユーザーによって、キーボード1
31に、標識物質である蛍光物質の種類が特定され、蛍
光データを読み取るべき旨の指示信号が入力される。
【0299】キーボード131に入力された指示信号
は、コントロールユニット130に入力され、コントロ
ールユニット130は、指示信号を受けると、メモリ
(図示せず)に記憶されているテーブルにしたがって、
使用すべきレーザ励起光源を決定するとともに、フィル
タ112a、112b、112cのいずれを蛍光105
の光路内に位置させるかを決定する。
【0300】たとえば、生体由来の物質を標識する蛍光
物質として、532nmの波長のレーザによって、最も
効率的に励起することのできるローダミン(登録商標)
が使用され、その旨が、キーボード131に入力された
ときは、コントロールユニット130は、第2のレーザ
励起光源82を選択するとともに、フィルタ112bを
選択し、フィルタユニットモータ132に駆動信号を出
力して、フィルタユニット108を移動させ、532n
mの波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い
光を透過する性質を有するフィルタ112bを備えたフ
ィルタ部材111bを、生化学解析用ユニット1から放
出されるべき蛍光105の光路内に位置させる。
【0301】さらに、コントロールユニット130は、
主走査ステッピングモータ125に駆動信号を出力し、
光学ヘッド95を主走査方向に移動させ、リニアエンコ
ーダから入力される光学ヘッド95の位置検出信号に基
づいて、生化学解析用ユニット1に形成された多数の吸
着性領域4のうち、第1の吸着性領域4に、レーザ光8
4を照射可能な位置に、光学ヘッド95が達したことが
確認されると、主走査ステッピングモータ125に停止
信号を出力するとともに、第2のレーザ励起光源82に
駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源82を起動
させ、532nmの波長のレーザ光84を発せさせる。
【0302】第2のレーザ励起光源82から発せられた
レーザ光84は、コリメータレンズ90によって、平行
な光とされた後、第1のダイクロイックミラー87に入
射して、反射される。
【0303】第1のダイクロイックミラー87によって
反射されたレーザ光84は、第2のダイクロイックミラ
ー88を透過し、ミラー89に入射する。
【0304】ミラー89に入射したレーザ光84は、ミ
ラー89によって反射されて、さらに、ミラー92に入
射して、反射される。
【0305】ミラー92によって反射されたレーザ光8
4は、穴開きミラー94の穴93を通過して、凹面ミラ
ー98に入射する。
【0306】凹面ミラー98に入射したレーザ光84
は、凹面ミラー98によって反射されて、光学ヘッド9
5に入射する。
【0307】光学ヘッド95に入射したレーザ光84
は、ミラー96によって反射され、非球面レンズ97に
よって、ステージ100ガラス板101上に載置された
生化学解析用ユニット1に集光される。
【0308】その結果、レーザ光84によって、生化学
解析用ユニット1の第1吸着性領域4に含まれた蛍光色
素などの蛍光物質、たとえば、ローダミンが励起され
て、蛍光が発せられる。
【0309】ここに、本実施態様にかかる生化学解析用
ユニット1においては、吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に、互いに離間して、形成された多数の貫通
孔3内に、吸着性材料を充填して、形成されており、吸
着性領域4の周囲には、光を減衰させる性質を有するア
ルミニウム製の基板2が存在しているので、吸着性領域
4に含まれた蛍光物質が励起されて、蛍光物質から放出
された蛍光105が、隣り合う吸着性領域4に含まれた
蛍光物質が励起されて、放出された蛍光105と混ざり
合うことを確実に防止することができる。
【0310】ローダミンから放出された蛍光105は、
光学ヘッド95に設けられた非球面レンズ97によって
集光され、ミラー96によって、レーザ光84の光路と
同じ側に反射され、平行な光とされて、凹面ミラー98
に入射する。
【0311】凹面ミラー98に入射した蛍光105は、
凹面ミラー98によって反射されて、穴開きミラー94
に入射する。
【0312】穴開きミラー94に入射した蛍光105
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー94に
よって、図9に示されるように、下方に反射され、フィ
ルタユニット108のフィルタ112bに入射する。
【0313】フィルタ112bは、532nmの波長の
光をカットし、532nmよりも波長の長い光を透過す
る性質を有しているので、励起光である532nmの波
長の光がカットされ、ローダミンから放出された蛍光1
05の波長域の光のみがフィルタ112bを透過して、
フォトマルチプライア110によって、光電的に検出さ
れる。
【0314】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログ信号は、A/D変
換器113に出力されて、ディジタル信号に変換され、
データ処理装置114に出力される。
【0315】第2のレーザ励起光源82がオンされた
後、所定の時間、たとえば、数μ秒が経過すると、コン
トロールユニット130は、第2のレーザ励起光源82
に駆動停止信号を出力して、第2のレーザ励起光源82
の駆動を停止させるとともに、主走査ステッピングモー
タ125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、
生化学解析用ユニット1に形成された吸着性領域4間の
距離に等しいピッチだけ、移動させる。
【0316】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、生化学解析用ユニット1に形成された隣り合う吸
着性領域4間の距離に等しい1ピッチだけ移動されて、
第2のレーザ励起光源82から発せられるレーザ光84
を、生化学解析用ユニット1に形成された第2の吸着性
領域4に照射可能な位置に移動したことが確認される
と、コントロールユニット130は、第2のレーザ励起
光源82に駆動信号を出力して、第2のレーザ励起光源
82をオンさせて、レーザ光84によって、生化学解析
用ユニット1に形成された第2吸着性領域4に含まれて
いる蛍光物質、たとえば、ローダミンを励起する。
【0317】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光84が、生化学解析用ユニット1に形成された第2の
吸着性領域4に照射され、第2吸着性領域4から放出さ
れた蛍光105が、フォトマルチプライア110によっ
て、光電的に検出されて、アナログデータが生成される
と、コントロールユニット130は、第2のレーザ励起
光源82にオフ信号を出力して、第2のレーザ励起光源
82をオフさせるとともに、主走査ステッピングモータ
125に、駆動信号を出力して、光学ヘッド95を、生
化学解析用ユニット1に形成された隣り合う吸着性領域
4間の距離に等しい1ピッチだけ、移動させる。
【0318】こうして、光学ヘッド95の間欠的な移動
に同期して、第1のレーザ励起光源81のオン・オフが
繰り返され、リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が、主走査方向に1ライン分だけ、移動され、生化学
解析用ユニット1の第1ライン目のすべての吸着性領域
4を、レーザ光84により、走査したことが確認される
と、コントロールユニット130は、主走査ステッピン
グモータ125に駆動信号を出力して、光学ヘッド95
を元の位置に復帰させるとともに、副走査パルスモータ
121に駆動信号を出力して、移動可能な基板123
を、副走査方向に、1ライン分だけ、移動させる。
【0319】リニアエンコーダ127から入力された光
学ヘッド95の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド9
5が元の位置に復帰され、また、移動可能な基板123
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット130は、生化学
解析用ユニット1に形成された第1ライン目の吸着性領
域4に、順次、第2のレーザ励起光源82から発せられ
るレーザ光84を照射したのと全く同様にして、生化学
解析用ユニット1に形成された第2ライン目の吸着性領
域4第2ライン目の吸着性領域4に含まれているローダ
ミンを励起し、吸着性領域4から放出された蛍光105
を、順次、フォトマルチプライア110によって、光電
的に検出させる。
【0320】フォトマルチプライア110によって光電
的に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D
変換器113によって、ディジタルデータに変換され
て、データ処理装置114に送られる。
【0321】こうして、生化学解析用ユニット1の全面
が、第2のレーザ励起光源82から放出されたレーザ光
84によって走査され、生化学解析用ユニット1に形成
された多数の吸着性領域4に含まれているローダミンが
励起されて、放出された蛍光105が、フォトマルチプ
ライア110によって光電的に検出され、生成されたア
ナログデータが、A/D変換器113によって、ディジ
タルデータに変換されて、データ処理装置114に送ら
れると、コントロールユニット130から、駆動停止信
号が、第2のレーザ励起光源82に出力され、第2のレ
ーザ励起光源82の駆動が停止される。
【0322】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4に記録された放射線データおよび蛍光
データに基づいて、生化学解析用データが生成される。
【0323】こうして、生化学解析用ユニット1が、吸
着性領域4に吸着された特異的結合物質に、標識物質に
よって標識された生体由来の物質が、N回にわたって、
ハイブリダイズされて、生化学解析用データの生成に使
用されると、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた磁気記録層5に記録されているハイブリダイゼーシ
ョンの実行日時に関するデータ、放射性標識データおよ
び放射性標識物質の核種に関するデータにしたがって、
生化学解析用ユニット1が選別されて、保管管理され
る。
【0324】図16は、生化学解析用ユニット1を選別
する生化学解析用ユニット選別装置の略平面図である。
【0325】図16に示されるように、生化学解析用ユ
ニット1を選別する本実施態様にかかる生化学解析用ユ
ニット選別装置は、生化学解析用ユニット1を搬送可能
なエンドレスベルト140と、エンドレスベルト140
によって、搬送される生化学解析用ユニット1の基板2
に形成された磁気記録層5に記録されている磁気データ
を読み取る読み取りヘッド141と、生化学解析用ユニ
ット1を装填可能で、生化学解析用ユニット1を、1枚
づつ、エンドレスベルト140上に送り出す生化学解析
用ユニット送り出し機構(図示せず)を備えた生化学解
析用ユニット装填ボックス142を備え、エンドレスベ
ルト140の一方の側に沿って、第1のシュート144
a、第2のシュート144b、…、および第nのシュー
ト144nが設けられている。
【0326】第1のシュート144a、第2のシュート
144b、…、および第nのシュート144nは、それ
ぞれ、リサイクル可能な時期にしたがって、生化学解析
用ユニット1を回収する生化学解析用ユニット回収ボッ
クス145a、生化学解析用ユニット回収ボックス14
5b、…および生化学解析用ユニット回収ボックス14
5nに選択的に接続可能に構成され、エンドレスベルト
140の下流端部には、吸着性領域4に吸着された特異
的結合物質に、放射性標識物質によって標識された生体
由来の物質がハイブリダイズされることなく、蛍光物質
および/または化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質が、N回にわたって、ハイブリダイズされ
て、生化学解析用データの生成に使用された生化学解析
用ユニット1を回収するリサイクルボックス147が設
けられている。
【0327】図16に示されるように、エンドレスベル
ト140の他方の側には、第1のシュート144a、第
2のシュート144b、…および第nのシュート144
nに対向する位置に、エンドレスベルト140上に突出
し、エンドレスベルト140の上面に載置されて、搬送
される生化学解析用ユニット1を押して、第1のシュー
ト144a、第2のシュート144b、…および第nの
シュート144nに送り込む第1の選別部材148a、
第2の選別部材148b、…および第nの選別部材14
8nが設けられている。
【0328】ここに、第1の選別部材148a、第2の
選別部材148b、…および第nの選別部材148n
は、それぞれ、第1のソレノイド150a、第2のソレ
ノイド150b、…および第nのソレノイド150nに
よって、駆動され、エンドレスベルト140上に突出さ
れるように構成されている。
【0329】図17は、図16に示された生化学解析用
ユニット選別装置の制御系、検出系、駆動系および入力
系を示すブロックダイアグラムである。
【0330】図17に示されるように、生化学解析用ユ
ニット選別装置の制御系は、生化学解析用ユニット選別
装置全体の動作を制御するコントロールユニット160
を備え、生化学解析用ユニット選別装置の検出系は、エ
ンドレスベルト140に載置された生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された磁気記録層5に記録されてい
る磁気データを読み取る読み取りヘッド141を備えて
いる。
【0331】図17に示されるように、生化学解析用ユ
ニット選別装置の駆動系は、エンドレスベルト140を
駆動するエンドレスベルトモータ161と、生化学解析
用ユニット装填ボックス142内に装填された生化学解
析用ユニット1を、1枚づつ、エンドレスベルト140
上に送り出す生化学解析用ユニット送り出し機構162
と、第1の選別部材148aを駆動する第1のソレノイ
ド150a、第2の選別部材148bを駆動する第2の
ソレノイド150b、…および第nの選別部材148n
を駆動する第nのソレノイド150nを備え、生化学解
析用ユニット選別装置の入力系は、キーボード163を
備えている。
【0332】以上のように構成された生化学解析用ユニ
ット選別装置は、次のようにして、使用済みの生化学解
析用ユニット1を選別し、第1のシュート144a、第
2のシュート144b、…あるいは第nのシュート14
4nを介して、生化学解析用ユニット回収ボックス14
5a、生化学解析用ユニット回収ボックス145b、…
もしくは生化学解析用ユニット回収ボックス145nま
たはリサイクルボックス147内に回収する。
【0333】まず、第1のシュート144a、第2のシ
ュート144b、…および第nのシュート144nに、
それぞれ、生化学解析用ユニット回収ボックス145
a、生化学解析用ユニット回収ボックス145b、…お
よび生化学解析用ユニット回収ボックス145nが接続
される。本実施態様においては、リサイクル可能な日時
が含まれる月ごとに、異なる生化学解析用ユニット回収
ボックス145a、145b、…145n内に、生化学
解析用ユニット1を回収するように構成されている。
【0334】図20は、生化学解析用ユニット1を回収
する生化学解析用ユニット回収ボックス145a、14
5b、…145nの略正面図である。
【0335】図22に示されるように、生化学解析用ユ
ニット回収ボックス145a、145b、…145nに
は、その生化学解析用ユニット回収ボックス145a、
145b、…145nに収容された生化学解析用ユニッ
ト1を、その月末に、生化学解析用ユニット1をリサイ
クル可能な年月が表示されている。
【0336】第1のシュート144a、第2のシュート
144b、…および第nのシュート144nに、それぞ
れ、生化学解析用ユニット回収ボックス145a、生化
学解析用ユニット回収ボックス145b、…および生化
学解析用ユニット回収ボックス145nを接続すると、
ユーザーは、生化学解析用ユニット回収ボックス145
a、生化学解析用ユニット回収ボックス145b、…お
よび生化学解析用ユニット回収ボックス145nのそれ
ぞれに回収されるべき生化学解析用ユニット1が、リサ
イクルが可能になる年月を特定するリサイクル年月に関
するデータを、キーボード163に入力する。
【0337】次いで、所定枚数の使用済みの生化学解析
用ユニット1が、生化学解析用ユニット装填ボックス1
42内に装填され、キーボード163に、動作開始信号
が入力される。
【0338】キーボード163に動作開始信号が入力さ
れると、動作開始信号が、コントロールユニット160
に入力され、コントロールユニット160は、エンドレ
スベルトモータ161に駆動信号を出力して、エンドレ
スベルト140を駆動するとともに、生化学解析用ユニ
ット送り出し機構162に駆動信号を出力して、生化学
解析用ユニット装填ボックス142内に装填された生化
学解析用ユニット1を、1枚づつ、エンドレスベルト1
40上に送り出させる。
【0339】エンドレスベルト140上に送り出された
生化学解析用ユニット1は、エンドレスベルト140に
よって、搬送されて、読み取りヘッド141に送られ
る。
【0340】生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた磁気記録層5が、読み取りヘッド141に対向する
位置に達すると、コントロールユニット160は、エン
ドレスベルトモータ161に駆動停止信号を出力して、
エンドレスベルト140を停止させ、読み取りヘッド1
41によって、生化学解析用ユニット1の基板2に形成
された磁気記録層5に記録されている磁気データが読み
取られる。
【0341】読み取りヘッド141によって、読み取ら
れたデータは、コントロールユニット160に出力され
る。
【0342】読み取りヘッド141から、磁気データが
入力されると、コントロールユニット160は、読み取
りヘッド141から入力されたデータ中に、放射性標識
データが含まれているか否かを判定する。
【0343】その結果、読み取りヘッド141から入力
されたデータ中に、放射性標識データが含まれておら
ず、ハイブリダイゼーションの際に、放射性標識物質が
使用されたとは認められないときは、その生化学解析用
ユニット1は、ただちに、リサイクル可能であるから、
コントロールユニット160は、エンドレスベルトモー
タ161に駆動信号を出力して、エンドレスベルト14
0を駆動し、生化学解析用ユニット1を、エンドレスベ
ルト140に下流端部に設けられたリサイクルボックス
147内に回収する。
【0344】これに対して、読み取りヘッド141から
入力されたデータ中に、放射性標識データが含まれ、ハ
イブリダイゼーションの際に、放射性標識物質が使用さ
れたと認められるときは、コントロールユニット160
は、メモリ(図示せず)に記憶された放射性標識物質の
核種ごとの基準データを読み出して、読み取りヘッド1
41から入力された生化学解析用ユニット1のハイブリ
ダイゼーションの実行日時に関するデータ、放射性標識
データおよび放射性標識物質の核種に関するデータに基
づき、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれ
ている放射性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物
質を廃棄可能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニ
ット1のリサイクル時期を算出し、こうして算出された
生化学解析用ユニット1のリサイクル時期およびメモリ
に記憶されているリサイクル年月に関するデータに基づ
き、第1の選別部材148a、第2の選別部材148
b、…および第nの選別部材148nのいずれを駆動す
べきかを決定するとともに、生化学解析用ユニット1
を、その選別部材に対向する位置に送るのに必要なエン
ドレスベルト140の駆動時間を算出する。
【0345】次いで、コントロールユニット160は、
エンドレスベルトモータ161に、駆動信号を出力し
て、エンドレスベルト140を駆動し、算出されたエン
ドレスベルト140の駆動時間が経過した時点で、エン
ドレスベルトモータ161に、駆動停止信号を出力し
て、エンドレスベルト140を停止させるとともに、生
化学解析用ユニット1のリサイクル時期に基づいて決定
された第1の選別部材148a、第2の選別部材148
b、…あるいは第nの選別部材148nを駆動する第1
のソレノイド150a、第2のソレノイド150b、…
あるいは第nのソレノイド150nに駆動信号を出力し
て、第1の選別部材148a、第2の選別部材148
b、…あるいは第nの選別部材148nを駆動させ、生
化学解析用ユニット1を、その選別部材に対向する第1
のシュート144a、第2のシュート144b、…ある
いは第nのシュート144n内に送り込み、そのシュー
トに接続された生化学解析用ユニット回収ボックス14
5a、145b、…あるいは145n内に回収する。
【0346】同様にして、コントロールユニット160
は、生化学解析用ユニット装填ボックス142内に装填
された生化学解析用ユニット1を、1枚づつ、順次、エ
ンドレスベルト140上に送り出させ、生化学解析用ユ
ニット1の磁気記録層5に記録されているハイブリダイ
ゼーションの実行日時に関するデータおよび使用された
放射性標識物質の核種に関するデータに基づいて、その
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている
放射性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物質を廃
棄可能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニット1
のリサイクル時期を算出し、生化学解析用ユニット1の
リサイクル時期およびメモリに記憶されているリサイク
ル年月に関するデータに基づいて、生化学解析用ユニッ
ト1を回収すべき生化学解析用ユニット回収ボックス1
45a、145b、…あるいは145nを決定して、対
応する第1の選別部材148a、第2の選別部材148
b、…あるいは第nの選別部材148nを駆動し、第1
のシュート144a、第2のシュート144b、…ある
いは第nのシュート144nを介して、生化学解析用ユ
ニット1を、決定した生化学解析用ユニット回収ボック
ス145a、145b、…あるいは145n内に送り込
んで、選別し、回収する。
【0347】こうして、生化学解析用ユニット装填ボッ
クス142内に装填されたすべての生化学解析用ユニッ
ト1が選別され、生化学解析用ユニット回収ボックス1
45a、145b、…もしくは145nまたはリサイク
ルボックス147内に回収されると、ユーザーによっ
て、キーボード163に、動作終了信号が入力されて、
エンドレスベルトモータ201の駆動が停止され、生化
学解析用ユニット1の選別、回収が完了する。
【0348】以上のようにして、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4に含まれている放射性標識物質の放射
能レベルが、放射性標識物質を廃棄可能なレベル以下に
減衰する生化学解析用ユニット1のリサイクル時期にし
たがって、第1のシュート144a、第2のシュート1
44b、…あるいは第nのシュート144nに接続され
た生化学解析用ユニット回収ボックス145a、145
b、…あるいは145n内に回収された生化学解析用ユ
ニット1は、算出された生化学解析用ユニット1のリサ
イクル時期まで、生化学解析用ユニット回収ボックス1
45a、145b、…あるいは145n内で、保管さ
れ、リサイクル時期に達すると、生化学解析用ユニット
1を製造する生化学解析用ユニットメーカーによって、
引き取られる。
【0349】ユーザーから引き取った生化学解析用ユニ
ット1が、吸着性領域4に吸着された特異的結合物質
に、放射性標識物質によって標識された生体由来の物質
が、N回にわたって、ハイブリダイズされて、生化学解
析用データの生成に使用されたものであるときは、後述
する生化学解析用ユニット判別装置によって、生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された磁気記録層5に記
録されているIDデータ、ハイブリダイゼーションの実
行日時に関するデータおよび使用された放射性標識物質
の核種に関するデータが読み取られ、生化学解析用ユニ
ット1をリサイクルに供するか否かが、再度、判定され
る。
【0350】これに対して、ユーザーから引き取られた
生化学解析用ユニット1が、吸着性領域4に吸着された
特異的結合物質に、放射性標識物質によって標識された
生体由来の物質がハイブリダイズされることなく、蛍光
物質および/または化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって標識された
生体由来の物質が、N回にわたって、ハイブリダイズさ
れて、生化学解析用データの生成に使用されたものであ
るときは、その生化学解析用ユニット1を、ただちに、
リサイクルに供することができ、これらは、吸着性領域
4に吸着された特異的結合物質に、放射性標識物質によ
って標識された生体由来の物質が、N回にわたって、ハ
イブリダイズされて、生化学解析用データの生成に使用
された生化学解析用ユニット1とは、別個に、生化学解
析用媒体選別装置のリサイクルボックス147に回収さ
れて、ユーザーによって保管され、ユーザーから、生化
学解析用ユニットメーカーに引き渡されるが、生化学解
析用ユニット1が、吸着性領域4に吸着された特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来
の物質が、N回にわたって、ハイブリダイズされて、生
化学解析用データの生成に使用されたものであるにもか
かわらず、ユーザーが、誤って、吸着性領域4に吸着さ
れた特異的結合物質に、放射性標識物質によって標識さ
れた生体由来の物質がハイブリダイズされることなく、
蛍光物質および/または化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質によって標識さ
れた生体由来の物質が、N回にわたり、ハイブリダイズ
されて、生化学解析用データの生成に使用された生化学
解析用ユニット1であるとして、生化学解析用ユニット
メーカーに引き渡すことがあり得るため、本実施態様に
おいては、吸着性領域4に吸着された特異的結合物質
に、放射性標識物質によって標識された生体由来の物質
がハイブリダイズされることなく、蛍光物質および/ま
たは化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質
が、N回にわたり、ハイブリダイズされて、生化学解析
用データの生成に使用されたものとして、ユーザーから
引き渡された生化学解析用ユニット1も、ただちに、リ
サイクルに供することなく、生化学解析用ユニット判別
装置によって、放射性標識物質とともに使用されていた
か否かが判定され、放射性標識物質とともに使用されて
いたと判定したときは、リサイクルに供することなく、
生化学解析用ユニットメーカー内で、さらに、保管する
ように構成されている。
【0351】図18は、生化学解析用ユニットメーカー
に設けられた生化学解析用ユニット判別装置の略側面図
である。
【0352】図18に示されるように、生化学解析用ユ
ニットメーカーに設けられた生化学解析用ユニット判別
装置は、生化学解析用ユニット1を搬送するエンドレス
ベルト170と、エンドレスベルト170によって搬送
される生化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁
気記録層5に記録されている磁気データを読み取り可能
な読み取りヘッド171と、生化学解析用ユニット1を
装填可能で、生化学解析用ユニット1を、1枚づつ、エ
ンドレスベルト170上に送り出す生化学解析用ユニッ
ト送り出し機構(図示せず)を備えた生化学解析用ユニ
ット装填ボックス172を備え、エンドレスベルト17
0の下流端部には、リサイクルに供される生化学解析用
ユニット1を回収するリサイクルボックス173が設け
られている。
【0353】図19は、図18に示された生化学解析用
ユニット判別装置の制御系、検出系、駆動系、入力系、
通信系および表示系を示すブロックダイアグラムであ
る。
【0354】図19に示されるように、生化学解析用ユ
ニット判別装置の制御系は、生化学解析用ユニット判別
装置全体の動作を制御するコントロールユニット180
を備え、生化学解析用ユニット判別装置の検出系は、磁
気データを読み取り可能な読み取りヘッド171を備え
ている。
【0355】図19に示されるように、生化学解析用ユ
ニット判別装置の駆動系は、エンドレスベルト170を
駆動するエンドレスベルトモータ181と、生化学解析
用ユニット装填ボックス172内に装填された生化学解
析用ユニット1を、1枚づつ、エンドレスベルト170
上に送り出す生化学解析用ユニット送り出し機構182
を備え、生化学解析用ユニット判別装置の入力系は、生
化学解析用ユニット判別装置の動作を開始させる動作開
始ボタン183と、生化学解析用ユニット判別装置の動
作を終了させる動作終了ボタン184を備えている。
【0356】図19に示されるように、生化学解析用ユ
ニット判別装置の表示系は、液晶パネルなどによって構
成された表示パネル185を備えている。
【0357】以上のように構成された生化学解析用ユニ
ット判別装置は、次のようにして、ユーザーから引き取
った生化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気
記録層5に記録されている磁気データを読み取り、生化
学解析用ユニット1がリサイクル可能か否かを判定す
る。
【0358】まず、ユーザーから引き取った所定枚数の
生化学解析用ユニット1が、生化学解析用ユニット装填
ボックス172内に装填され、動作開始ボタン183が
操作される。
【0359】動作開始ボタン183が操作されると、動
作開始信号が、コントロールユニット180に入力さ
れ、コントロールユニット180は、エンドレスベルト
モータ181に駆動信号を出力して、エンドレスベルト
170を駆動するとともに、生化学解析用ユニット送り
出し機構182に駆動信号を出力して、生化学解析用ユ
ニット装填ボックス172内に装填されている生化学解
析用ユニット1を、1枚づつ、エンドレスベルト170
上に送り出させる。
【0360】エンドレスベルト170上に送り出された
生化学解析用ユニット1は、エンドレスベルト170に
よって搬送されて、読み取りヘッド171に送られる。
【0361】生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた磁気記録層5が、読み取りヘッド171に対向する
位置に達すると、コントロールユニット180は、エン
ドレスベルトモータ181に駆動停止信号を出力して、
エンドレスベルト170を停止させ、読み取りヘッド7
1によって、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた磁気記録層5に記録されている磁気データが読み取
られる。
【0362】読み取りヘッド171によって、読み取ら
れた磁気データは、コントロールユニット180に出力
される。
【0363】読み取りヘッド171から、磁気データが
入力されると、コントロールユニット180は、読み取
りヘッド171から入力されたデータ中に、放射性標識
データが含まれているか否かを判定する。
【0364】その結果、読み取りヘッド171から入力
されたデータ中に、放射性標識データが含まれておら
ず、ハイブリダイゼーションの際に、放射性標識物質が
使用されたとは認められないときは、その生化学解析用
ユニット1を、ただちに、リサイクルに供することがで
きるから、コントロールユニット180は、エンドレス
ベルトモータ181に駆動信号を出力して、エンドレス
ベルト170を駆動し、生化学解析用ユニット1を、エ
ンドレスベルト170の下流端部に設けられたリサイク
ルボックス173内に回収し、生化学解析用ユニット送
り出し機構182に駆動信号を出力して、生化学解析用
ユニット装填ボックス172内に装填されている次の生
化学解析用ユニット1を、エンドレスベルト170上に
送り出させる。
【0365】これに対して、読み取りヘッド171から
入力されたデータ中に、放射性標識データが含まれ、ハ
イブリダイゼーションの際に、放射性標識物質が使用さ
れたと認められるときは、コントロールユニット180
は、読み取りヘッド171から入力されたハイブリダイ
ゼーションの実行日時に関するデータおよび使用された
放射性標識物質の核種に関するデータに基づいて、その
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている
放射性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物質を廃
棄可能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニット1
のリサイクル時期を算出し、内蔵している時計に基づ
き、生化学解析用ユニット1のリサイクル時期を過ぎて
いるかを判定する。
【0366】その結果、生化学解析用ユニット1のリサ
イクル時期を過ぎていると判定したときは、その生化学
解析用ユニット1は、ただちに、リサイクルに供するこ
とができるから、コントロールユニット180は、エン
ドレスベルトモータ181に駆動信号を出力して、エン
ドレスベルト170を駆動し、生化学解析用ユニット1
を、エンドレスベルト170の下流端部に設けられたリ
サイクルボックス173内に回収し、生化学解析用ユニ
ット送り出し機構182に駆動信号を出力して、生化学
解析用ユニット装填ボックス172内に装填されている
次の生化学解析用ユニット1を、エンドレスベルト17
0上に送り出させる。
【0367】これに対して、生化学解析用ユニット1の
リサイクル時期に至っていないと判定したときは、その
生化学解析用ユニット1は、まだリサイクルに供するこ
とができず、ユーザーから、誤って、引き渡されたもの
と判定され、その生化学解析用ユニット1をリサイクル
に供することはできないから、コントロールユニット1
80は、エンドレスベルトモータ181に駆動停止信号
を出力して、エンドレスベルト170の駆動を停止させ
るとともに、表示パネル185に、表示信号を出力し
て、その生化学解析用ユニット1はリサイクルに供する
ことができない旨を表示させる。
【0368】オペレータによって、生化学解析用ユニッ
ト1が、エンドレスベルト170上から、取り除かれ、
動作開始ボタン183が操作されると、コントロールユ
ニット180は、エンドレスベルトモータ181に駆動
信号を出力して、エンドレスベルト170を駆動し、生
化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気記録層
5に記録されている磁気データの読み取りが再開され
る。
【0369】こうして、生化学解析用ユニット判別装置
によって読み取られた生化学解析用ユニット1の磁気デ
ータに基づき、生化学解析用ユニット1のリサイクル時
期を過ぎたと判定された生化学解析用ユニット1および
ハイブリダイゼーションに際して、標識物質として、放
射性標識物質が使用されていない生化学解析用ユニット
1のみが、リサイクルに供される。
【0370】リサイクルにあたっては、生化学解析用ユ
ニット1が、アセトンなどの有機溶剤に浸され、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の貫通孔3
内に充填されているナイロン6を、有機溶剤に溶解させ
て、生化学解析用ユニット1の基板2から除去する。
【0371】吸着性領域4が除去された生化学解析用ユ
ニット1の基板2は洗浄され、ナイロン6が、新たに、
基板2に形成された多数の貫通孔3内に充填されて、吸
着性領域4が形成される。
【0372】次いで、基板2に形成された磁気記録層5
に記録された磁気データが消去され、あらたに、生化学
解析用ユニット11に固有のIDデータが、基板2に形
成された磁気記録層5に書き込まれて、生化学解析用ユ
ニット1が出荷され、再利用される。
【0373】一方、ナイロン6が溶解された有機溶剤中
に、含まれている放射性標識物質の放射能レベルは、そ
の放射性標識物質を廃棄可能なレベル以下に減衰してい
るので、有機溶剤は、法令にしたがって、廃棄される。
【0374】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1は、アルミニウム製の基板2に形成された多数の
貫通孔内に、ナイロン6が充填されて、多数の吸着性領
域4が形成され、生化学解析用ユニット1の多数の吸着
性領域4に滴下されたcDNAなどの特異的結合物質
に、放射性標識物質によって標識された生体由来の物質
および蛍光物質によって標識された生体由来の物質が、
選択的に、ハイブリダイズされて、放射線データおよび
蛍光データが、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性
領域4に記録される。この際に、ハイブリダイゼション
装置によって、生化学解析用ユニット1の基板2に形成
された磁気記録層5に、ハイブリダイゼーションの実行
日時に関するデータ、放射性標識物質が使用されたこと
を示す放射性標識データおよび生体由来の物質を標識し
ている放射性標識物質の核種に関するデータが、書き込
まれる。生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
に記録された放射線データは、蓄積性蛍光体シート70
の多数の輝尽性蛍光体層領域72に転写され、スキャナ
によって、放射線データが読み取られて、生化学解析用
データが生成され、生化学解析用ユニット1の多数の吸
着性領域4に記録された蛍光データは、スキャナによっ
て、読み取られて、生化学解析用データが生成され、生
化学解析が実行される。こうして、生化学解析用ユニッ
トが、N回にわたって、ハイブリダイゼションに使用さ
れると、使用済みの生化学解析用ユニット1が、所定枚
数づつ、生化学解析用ユニット選別装置の生化学解析用
ユニット装填ボックス142内に装填され、生化学解析
用ユニット1の基板2に形成された磁気記録層5に記録
されているハイブリダイゼーションの実行日時に関する
データ、放射性標識データおよび生体由来の物質を標識
している放射性標識物質の核種に関するデータに基づい
て、生化学解析用ユニット1が選別され、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4に含まれている放射性標識物
質の放射能レベルが、放射性標識物質を廃棄可能なレベ
ル以下に減衰する生化学解析用ユニット1のリサイクル
時期にしたがって、生化学解析用ユニット1が、異なる
生化学解析用ユニット回収ボックスに収容され、保管さ
れる。生化学解析用ユニット1のリサイクル時期が到来
すると、各生化学解析用ユニット回収ボックスに収容さ
れた生化学解析用ユニット1は、生化学解析用ユニット
メーカーに引き取られ、生化学解析用ユニットメーカー
に設けられた生化学解析用ユニット判別装置により、生
化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気記録層
5に記録されているハイブリダイゼーションの実行日時
に関するデータ、放射性標識データおよび生体由来の物
質を標識している放射性標識物質の核種に関するデータ
に基づいて、各生化学解析用ユニット1につき、生化学
解析用ユニット1のリサイクル時期が過ぎているか否か
が判別され、リサイクル時期が経過している生化学解析
用ユニット1およびハイブリダイゼーションに際して、
標識物質として、放射性標識物質が使用されていない生
化学解析用ユニット1のみがリサイクルに供される。生
化学解析用ユニット1のリサイクルにあたっては、有機
溶剤によって、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
を形成しているナイロン6が溶解され、生化学解析用ユ
ニット1の基板2から除去される。生化学解析用ユニッ
ト1の基板2は洗浄され、ナイロン6が、新たに、基板
2に形成された多数の貫通孔3内に充填されて、吸着性
領域4が形成され、基板2に形成された磁気記録層5に
記録された磁気データが消去されて、あらたに、生化学
解析用ユニット11に固有のIDデータが、基板2に形
成された磁気記録層5に書き込まれて、生化学解析用ユ
ニット1が出荷され、再利用される。一方、ナイロン6
が溶解された有機溶剤中に、含まれている放射性標識物
質の放射能レベルは、その放射性標識物質を廃棄可能な
レベル以下に減衰しているので、有機溶剤は、法令にし
たがって、廃棄される。
【0375】したがって、本実施態様によれば、適切
に、放射性標識物質を適切に管理しつつ、アルミニウム
によって形成された生化学解析用ユニット1の基板2を
再利用することが可能になるから、資源の有効活用およ
び環境保護を実現することが可能になる。
【0376】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット選別装置によって、生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された磁気記録層5に記録されているハイ
ブリダイゼーションの実行日時に関するデータおよび生
体由来の物質を標識している放射性標識物質の核種に関
するデータに基づき、生化学解析用ユニット1の吸着性
領域4に含まれている放射性標識物質の放射能レベル
が、放射性標識物質を廃棄可能なレベル以下に減衰する
生化学解析用ユニット1のリサイクル時期が算出され、
算出された生化学解析用ユニット1のリサイクル時期に
したがって、生化学解析用ユニット1が選別されるよう
に構成されているから、放射性標識物質の放射能レベル
の減衰時期に応じて、誤りなく、生化学解析用ユニット
1を管理して、生化学解析用ユニット1の基板2をリサ
イクルに供することが可能になる。
【0377】さらに、本実施態様によれば、放射性標識
物質が使用されたことを示す放射性標識データが、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気記録層5
に記録されておらず、ハイブリダイゼーションに際し
て、標識物質として、放射性標識物質が使用されていな
いと判定されるときは、生化学解析用ユニット選別装置
によって、その生化学解析用ユニット1をただちに、リ
サイクルボックス147内に回収するように構成されて
いるから、生化学解析用ユニット1の選別効率を大幅に
向上させることができる。
【0378】また、本実施態様によれば、ユーザーによ
って、選別され、生化学解析用ユニットメーカーによっ
て引き取られた生化学解析用ユニット1は、さらに、生
化学解析用ユニットメーカーに設けられた生化学解析用
ユニット判別装置によって、生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された磁気記録層5に記録されているハイ
ブリダイゼーションの実行日時に関するデータ、放射性
標識データおよび生体由来の物質を標識している放射性
標識物質の核種に関するデータに基づいて、生化学解析
用ユニット1が選別され、生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4に含まれている放射性標識物質の放射能レベ
ルが、放射性標識物質を廃棄可能なレベル以下に減衰
し、生化学解析用ユニット1のリサイクル時期が過ぎた
生化学解析用ユニット1およびハイブリダイゼーション
に際して、標識物質として、放射性標識物質が使用され
ていない生化学解析用ユニット1のみが、リサイクルに
供されるように構成されているから、ユーザーが、生化
学解析用ユニット1の選別を誤っても、適切に、放射性
標識物質を適切に管理しつつ、アルミニウムによって形
成された生化学解析用ユニット1の基板2を再利用する
ことが可能になる。
【0379】前記実施態様においては、ユーザーが、生
化学解析用ユニット選別装置を用いて、放射性標識物質
の放射能レベルが、放射性標識物質を廃棄可能なレベル
以下に減衰する生化学解析用ユニット1のリサイクル時
期にしたがって、使用済みの生化学解析用ユニット1を
選別して、管理し、リサイクル時期が過ぎた後に、生化
学解析用ユニットメーカーが、ユーザーから、生化学解
析用ユニット1の引渡しを受け、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4を形成しているナイロン6を除去し
て、生化学解析用ユニット1の基板2を再利用するよう
に構成されているが、本発明においては、生化学解析用
ユニットメーカーに、生化学解析用ユニット選別装置を
設けて、ユーザーは、生化学解析用ユニット1のリサイ
クル時期にかかわらず、使用済みの生化学解析用ユニッ
トを、生化学解析用ユニットメーカーに引き渡し、生化
学解析用ユニットメーカーが、生化学解析用ユニット選
別装置を用いて、放射性標識物質の放射能レベルが、放
射性標識物質を廃棄可能なレベル以下に減衰する生化学
解析用ユニット1のリサイクル時期にしたがって、使用
済みの生化学解析用ユニット1を選別し、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4を形成しているナイロン6
を、溶剤を用いて、溶解し、生化学解析用ユニット1の
基板2を再利用するとともに、ナイロン6が溶解されて
いる溶剤を、放射性標識物質の放射能レベルが、放射性
標識物質を廃棄可能なレベル以下に減衰する減衰時期に
したがって、管理するように構成することもできる。
【0380】すなわち、N回にわたって、ハイブリダイ
ゼションに使用された生化学解析用ユニット1は、生化
学解析用ユニット1のリサイクル時期にかかわらず、生
化学解析用ユニットメーカーによって引き取られる。
【0381】ユーザーから、生化学解析用ユニットメー
カーに、生化学解析用ユニット1が引き取られると、生
化学解析用ユニット1は、所定枚数づつ、生化学解析用
ユニット選別装置の生化学解析用ユニット装填ボックス
142内に装填され、前記実施態様と全く同様にして、
生化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気記録
層5に記録されている磁気データが、読み取りヘッド1
41によって、読み取られ、コントロールユニット16
0に出力される。
【0382】コントロールユニット160は、読み取り
ヘッド141から入力された磁気データ中に、放射性標
識データが含まれていないときは、エンドレスベルト1
40を駆動して、その生化学解析用ユニット1をリサイ
クルボックス147内に収容させる。
【0383】一方、読み取りヘッド141から入力され
た磁気データ中に、放射性標識データが含まれていると
きは、生化学解析用ユニット選別装置のコントロールユ
ニット160は、読み取りヘッド141から入力された
ハイブリダイゼーションの実行日時に関するデータおよ
び放射性標識物質の核種に関するデータに基づき、生化
学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている放射
性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物質を廃棄可
能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニット1のリ
サイクル時期を算出し、こうして算出された生化学解析
用ユニット1のリサイクル時期およびメモリに記憶され
ているリサイクル年月に関するデータに基づき、第1の
選別部材148a、第2の選別部材148b、…および
第nの選別部材148nのいずれを駆動すべきかを決定
するとともに、生化学解析用ユニット1を、その選別部
材に対向する位置に送るのに必要なエンドレスベルト1
40の駆動時間を決定して、エンドレスベルトモータ1
61および第1の選別部材148a、第2の選別部材1
48b、…あるいは第nの選別部材148nを駆動し、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている
放射性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物質を廃
棄可能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニット1
のリサイクル時期にしたがって、生化学解析用ユニット
1を選別し、図20に示される生化学解析用ユニット回
収ボックス145a、145b、…145nのいずれか
に、収容させる。
【0384】こうして、生化学解析用ユニット1の選別
が完了すると、各生化学解析用ユニット回収ボックス1
45a、145b、…145nに収容された生化学解析
用ユニット1が取り出され、アセトンなどの有機溶剤に
浸され、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された
多数の貫通孔3内に充填されているナイロン6が、有機
溶剤に溶解され、生化学解析用ユニット1の基板2から
除去される。
【0385】本実施態様においては、ナイロン6が、生
化学解析用ユニット1の基板2から取り除かれる時点で
は、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4、したがっ
て、ナイロン6に含まれている放射性標識物質の放射能
レベルは、未だ、その放射性標識物質を廃棄可能なレベ
ル以下に減衰してはいないから、ナイロン6が溶解さ
れ、放射性標識物質を含む有機溶媒は、その生化学解析
用ユニット1が収容されていた生化学解析用ユニット回
収ボックス145a、145b、…145nに表示され
ている生化学解析用ユニット1をリサイクル可能な年月
まで、保管管理することが必要である。
【0386】したがって、ナイロン6が溶解された有機
溶媒は、図21に示されるように、その有機溶剤を廃棄
可能な年月が表示されている溶剤回収タンク190内
に、回収され、有機溶剤に含まれている放射性標識物質
の放射能レベルが、放射性標識物質を廃棄可能なレベル
以下に減衰する時期が到来するまで、保管管理される。
ここに、溶剤回収タンク190には、有機溶剤を廃棄可
能な年月として、その生化学解析用ユニット1が収容さ
れていた生化学解析用ユニット回収ボックス145a、
145b、…145nに表示されている生化学解析用ユ
ニット1をリサイクル可能な年月と同じ年月が表示され
る。
【0387】これに対して、リサイクルボックス147
に収容された生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3内に充填されているナイロン6を溶
解した有機溶剤は、放射性標識物質を含んでいないか
ら、ただちに、廃棄される。
【0388】一方、吸着性領域4が除去された生化学解
析用ユニット1の基板2は洗浄され、ナイロン6が、新
たに、基板2に形成された多数の貫通孔3内に充填され
て、吸着性領域4が形成される。
【0389】次いで、基板2に形成された磁気記録層5
に記録された磁気データが消去され、あらたに、生化学
解析用ユニット11に固有のIDデータが、基板2に形
成された磁気記録層5に書き込まれて、生化学解析用ユ
ニット1が出荷され、再利用される。
【0390】本実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
ト1は、ユーザーから、生化学解析用ユニットメーカー
に引き取られ、生化学解析用ユニットメーカーによっ
て、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれて
いる放射性標識物質の放射能レベルにしたがって、一括
して、管理されるから、誤りなく、適切に、放射性標識
物質を管理しつつ、効率的に、生化学解析用ユニット1
を管理することが可能になる。
【0391】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4に含まれている放射性標識物
質の放射能レベルにかかわらず、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の貫通孔に充填されている
ナイロン6が、有機溶剤に溶解されて、生化学解析用ユ
ニット1の基板2から除去され、有機溶剤に含まれてい
る放射性標識物質の放射能レベルに応じて、有機溶剤を
管理する一方で、生化学解析用ユニット1の基板2を、
速やかに、再利用することができるから、コストダウン
を図りつつ、資源の有効活用および環境保護を実現する
ことが可能になる。
【0392】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0393】たとえば、前記実施態様においては、生化
学解析用ユニット1の基板2に磁気記録層5を設け、ハ
イブリダイゼーション装置によって、ハイブリダイゼー
ションの実行日時に関するデータ、放射性標識データお
よび放射性標識物質の核種に関するデータを、磁気記録
層5に磁気的に記録し、生化学解析用ユニット選別装置
の読み取りヘッド141および生化学解析用ユニット判
別装置の読み取りヘッド171によって、磁気記録層5
に記録された磁気データを読み取って、生化学解析用ユ
ニット1を選別するように構成されているが、ハイブリ
ダイゼーション装置によって、ハイブリダイゼーション
の実行日時に関するデータ、放射性標識データおよび放
射性標識物質の核種に関するデータを、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に、印刷などによって、可視データの
形で記録し、生化学解析用ユニット選別装置および生化
学解析用ユニット判別装置に、光学読み取りヘッドを設
けて、生化学解析用ユニット1の基板2に記録された可
視データを読み取り、生化学解析用ユニット1を選別す
るように構成することも可能であるし、ユーザーあるい
はオペレータが、生化学解析用ユニット1の基板2に記
録された可視データを読み取り、生化学解析用ユニット
1を、マニュアルで、選別するようにしてもよい。
【0394】また、前記実施態様においては、放射性標
識物質の核種に関するデータを、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された磁気記録層5に記録し、生化学
解析用ユニット選別装置の読み取りヘッド141によっ
て、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された磁気
記録層5に記録されているハイブリダイゼーションの実
行日時に関するデータと放射性標識物質の核種に関する
データを読み取って、生化学解析用ユニット1に含まれ
ている放射性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物
質を廃棄可能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニ
ット1のリサイクルを算出し、生化学解析用ユニット1
を選別するように構成されているが、使用済みの生化学
解析用ユニット1を標識するのに用いた放射性標識物質
の核種が既知のときは、放射性標識物質の核種に関する
データを、生化学解析用ユニット1の基板2に形成され
た磁気記録層5に記録することなく、使用済みの生化学
解析用ユニット1を標識するのに用いた放射性標識物質
の核種を、生化学解析用ユニット選別装置の生化学解析
用ユニット選別装置のキーボード163に入力し、ハイ
ブリダイゼーションの実行日時に関するデータと放射性
標識物質の核種に関するデータに基づいて、生化学解析
用ユニット1に含まれている放射性標識物質の放射能レ
ベルが、放射性標識物質を廃棄可能なレベル以下に減衰
する生化学解析用ユニット1のリサイクル時期を算出
し、生化学解析用ユニット1を選別するようにしてもよ
いし、ハイブリダイゼーションの実行日時に関するデー
タが、可視データの形で、生化学解析用ユニット1の基
板2に記録されているときは、ユーザーあるいはオペレ
ータ自身が、生化学解析用ユニット1の基板2に記録さ
れているハイブリダイゼーションの実行日時に関するデ
ータを読み取り、ハイブリダイゼーションの実行日時に
関するデータと、使用済みの生化学解析用ユニット1を
標識するのに用いた放射性標識物質の核種に基づき、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている放
射性標識物質の放射能レベルが、放射性標識物質を廃棄
可能なレベル以下に減衰する生化学解析用ユニット1の
リサイクル時期を算出して、生化学解析用ユニット1を
選別するようにしてもよい。
【0395】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2には、磁気記録層5が形成さ
れ、磁気記録層5に、IDデータ、ハイブリダイゼーシ
ョンの実行日時に関するデータ、標識物質として、放射
性標識物質を使用したか否かに関する放射性標識デー
タ、放射性標識物質の核種に関するデータなどが記録さ
れているが、磁気記録層5に代えて、光記録層を設け
て、IDデータ、ハイブリダイゼーションの実行日時に
関するデータ、標識物質として、放射性標識物質を使用
したか否かに関する放射性標識データ、放射性標識物質
の核種に関するデータなどを記録するようにしてもよ
く、さらに、磁気記録、光記録以外の記録方法によっ
て、データを記録可能なデータ記録層を設けることもで
きる。
【0396】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1がハイブリダイゼーションに使用された
回数に関するデータを、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された磁気記録層5に磁気的に記録するように
構成されているが、生化学解析用ユニット1がハイブリ
ダイゼーションに使用された回数を、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成された磁気記録層5に磁気的に記
録することは必ずしも必要でなく、他の手段により、生
化学解析用ユニット1がハイブリダイゼーションに使用
された回数を検出するようにしてもよい。
【0397】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1がハイブリダイゼーションに使用され
た回数に関するデータを、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された磁気記録層5に磁気的に記録し、ハイ
ブリダイゼーションに使用された回数に関するデータに
基づいて、生化学解析用ユニット1が、N回にわたっ
て、ハイブリダイゼーションに使用されたときは、その
生化学解析用ユニット1を用いて、ハイブリダイゼーシ
ョンを実行することができないように構成されている
が、生化学解析用ユニット1をハイブリダイゼーション
に使用することができる回数を制限することは必ずしも
必要でない。
【0398】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1を、図7に示されたカートリッジ31
に収容し、図6および図8に示されたハイブリダイゼー
ション装置10を用いて、生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4に含まれている特異的結合物質に、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質および蛍光物
質によって標識された生体由来の物質を、選択的に、ハ
イブリダイズさせているが、生化学解析用ユニット1
を、図7に示されたカートリッジ31に収容し、図6お
よび図8に示されたハイブリダイゼーション装置10を
用いて、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含ま
れている特異的結合物質に、放射性標識物質によって標
識された生体由来の物質および蛍光物質によって標識さ
れた生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズさせ
ることは必ずしも必要でなく、ハイブリダイゼーション
が実行された日時に関するデータ、ハイブリダイゼーシ
ョンの際に、標識物質として、放射性標識物質が使用さ
れたときは、放射性標識物質が用いられたことを示す放
射性標識データおよび放射性標識物質の核種に関するデ
ータを、生化学解析用ユニット1に記録可能であれば、
いかなる構成のハイブリダイゼーション装置を用いて、
生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている
特異的結合物質に、放射性標識物質によって標識された
生体由来の物質および蛍光物質によって標識された生体
由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズさせるように
してもよい。
【0399】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている特異的結
合物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光物質によって標識された生体由来の物
質を、選択的に、ハイブリダイズさせるように構成され
ているが、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含
まれている特異的結合物質に、放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質および蛍光物質によって標識
された生体由来の物質を、選択的に、ハイブリダイズさ
せることは必ずしも必要でなく、生化学解析用ユニット
1の吸着性領域4に含まれている特異的結合物質に、少
なくとも放射性標識物質によって標識された生体由来の
物質が、選択的に、ハイブリダイズされればよく、蛍光
物質によって標識された生体由来の物質に加えて、ある
いは、蛍光物質によって標識された生体由来の物質に代
えて、化学発光基質と接触させることによって化学発光
を生じさせる標識物質により標識された生体由来の物質
をハイブリダイズさせることもでき、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質のみを、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4に含まれている特異的結合物
質にハイブリダイズさせるようにしてもよい。
【0400】さらに、前記実施態様においては、ハイブ
リダイゼーションが実行されるたびに、ハイブリダイゼ
ーションの実行日時に関するデータが、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された磁気記録層5に記録され
るように構成されているが、ハイブリダイゼーションが
実行されるたびに、生化学解析用ユニット1の基板2に
形成された磁気記録層5に記録されているハイブリダイ
ゼーションの実行日時に関するデータを上書きするよう
に構成することもできる。
【0401】また、前記実施態様においては、ハイブリ
ダイゼーションが実行されるたびに、ハイブリダイゼー
ションの実行日時に関するデータが、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成された磁気記録層5に記録される
ように構成されているが、ハイブリダイゼーションが実
行されるたびに、ハイブリダイゼーションが実行された
日にちに関するデータを、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された磁気記録層5に記録し、ハイブリダイ
ゼーションが実行された日にちにしたがって、生化学解
析用ユニット1を管理するように構成することもでき
る。
【0402】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2に、約10000の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、約5000個/平方センチメートルの密度で、
規則的なパターンにしたがって、形成されているが、吸
着性領域4を、略円形に形成することは必ずしも必要で
なく、矩形状など、任意の形状に形成することができ
る。
【0403】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の基板2に、約10000の約0.01
平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領域
4が、約5000個/平方センチメートルの密度で、規
則的なパターンにしたがって、形成されているが、吸着
性領域4の数およびサイズは、目的に応じて、任意に選
択をすることができ、好ましくは、10以上の5平方ミ
リメートル未満のサイズを有する吸着性領域4が、10
個/平方センチメートル以上の密度で、基板2に形成さ
れる。
【0404】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2に、約10000の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の吸着性領
域4が、約5000個/平方センチメートルの密度で、
規則的なパターンにしたがって、形成されているが、吸
着性領域4を、規則的なパターンにしたがって、形成す
ることは必ずしも必要でない。
【0405】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2に形成され
た多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填されて、
形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生化学
解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6によっ
て形成されていることは必ずしも必要でなく、ナイロン
6以外のメンブレンフィルタが形成可能な多孔質材料、
たとえば、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナ
イロン類;ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢
酸セルロースなどのセルロース誘導体;コラーゲン;ア
ルギン酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリ
シンポリイオンコンプレックスなどのアルギン酸類;ポ
リエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類;
ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニ
リデン、ポリテトラフルオライドなどのポリフルオライ
ドや、これらの共重合体または複合体、あるいは、活性
炭などの多孔質炭素材料によって、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4を形成することもでき、さらには、
白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムなどの金
属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなどの金
属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウムなど
の金属塩やこれらの複合体などの無機多孔質材料あるい
は複数の繊維の束によって、生化学解析用ユニット1の
吸着性領域4を形成するようにしてもよい。
【0406】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、アルミニウム製の基板2を備えて
いるが、生化学解析用ユニット1の基板2を、アルミニ
ウムによって形成することは必ずしも必要でなく、他の
材料によって、基板2を形成することもできる。生化学
解析用ユニット1の基板2を形成するための材料は、高
い耐溶剤性を有し、放射線を減衰させる性質を有してい
ることが好ましいが、とくに限定されるものではなく、
無機化合物材料、有機化合物材料のいずれによって、生
化学解析用ユニット1の基板2を形成することもでき、
金属材料、セラミック材料またはプラスチック材料が、
好ましく使用され、高い耐溶剤性および放射線減衰能を
有しているという観点からは、無機化合物材料、とく
に、金属材料が好ましく使用される。生化学解析用ユニ
ット1の基板2を形成するために好ましく使用すること
ができる金属材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜
鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニ
ッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、
ステンレス、青銅などの合金が挙げられ、金属材料以外
の無機化合物材料としては、たとえば、シリコン、アモ
ルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケ
イ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシ
ウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;タングステ
ンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒド
ロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げる
ことができる。これらは、単結晶、アモルファス、セラ
ミックのような多結晶焼結体にいずれの構造を有してい
てもよい。また、生化学解析用ユニット1の基板2を形
成するために使用することができる有機化合物材料とし
ては、高分子化合物が好ましく用いられ、好ましい高分
子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレー
ト、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重合
体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩
化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデ
ン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフル
オロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタ
レートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10な
どのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニ
レンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケ
イ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ
樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチ
レン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセ
ルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キト
サン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどの
ポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを
挙げることができる。これらは、複合材料でもよく、必
要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填す
ることもでき、また、有機化合物材料をブレンドして、
使用することもできる。
【0407】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウム
製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナイ
ロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料を
含む吸着性膜を、基板2に形成された多数の貫通孔3内
に圧入して、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4を形成することもできる。
【0408】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、アルミニウ
ム製の基板2に形成された多数の貫通孔3の内部に、ナ
イロン6が充填されて、形成されているが、吸着性材料
によって形成された吸着性基板の少なくとも一方の面
に、放射線を減衰させる性質を有し、複数の貫通孔が形
成された基板を密着させて、複数の貫通孔内の吸着性基
板によって、互いに離間した複数の吸着性領域を形成す
ることもできる。
【0409】
【発明の効果】本発明によれば、生化学解析用ユニット
を回収して、再利用し、資源の有効活用および環境保護
を実現することのできる生化学解析用ユニットの再利用
方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用ユニットの再利用方法によって再利用される
生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図3】図3は、ハイブリダイゼーション装置の略側面
図である。
【図4】図4は、カートリッジの略斜視図である。
【図5】図5は、図3に示されたハイブリダイゼーショ
ン装置の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系
のブロックダイアグラムである。
【図6】図6は、蓄積性蛍光体シートの略斜視図であ
る。
【図7】図7は、生化学解析用ユニットに形成された多
数の吸着性領域に含まれた放射性標識物質によって、蓄
積性蛍光体シートに形成された多数の輝尽性蛍光体層領
域を露光する方法を示す略断面図である。
【図8】図8は、蓄積性蛍光体シートに記録された放射
線データを読み取って、生化学解析用データを生成する
とともに、生化学解析用ユニットに記録された蛍光デー
タを読み取って、生化学解析用データを生成するスキャ
ナの略斜視図である。
【図9】図9は、図8に示されたスキャナのフォトマル
チプライア近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図10】図10は、図9のA−A線に沿った略断面図
である。
【図11】図11は、図9のB−B線に沿った略断面図
である。
【図12】図12は、図9のC−C線に沿った略断面図
である。
【図13】図13は、図9のD−D線に沿った略断面図
である。
【図14】図14は、光学ヘッドの走査機構の略平面図
である。
【図15】図15は、図8に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【図16】図16は、生化学解析用ユニット選別装置の
略平面図である。
【図17】図17は、図16に示された生化学解析用ユ
ニット選別装置の制御系、検出系、駆動系および入力系
を示すブロックダイアグラムである。
【図18】図18は、生化学解析用ユニットメーカー7
に設けられた生化学解析用ユニット判別装置の略側面図
である。
【図19】図19は、図18に示された生化学解析用ユ
ニット判別装置の制御系、検出系、駆動系、入力系、通
信系および表示系を示すブロックダイアグラムである。
【図20】図20は、生化学解析用ユニット1を回収す
る生化学解析用ユニット回収ボックスの略正面図であ
る。
【図21】図21は、有機油剤を回収する溶剤回収タン
クの略正面図である。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性領域 5 磁気記録層 7 インジェクタ 8 CCDカメラ 9 スポッティングヘッド 10 ハイブリダイゼーション装置 11 カートリッジ 11a カートリッジのケーシング 11b カートリッジの蓋 11c 溶液注入・抜き取り口 12 カートリッジ装填部 13 溶液注入部 14 反応部 15 生化学解析用ユニット取り出し部 16a 第1のエンドレスベルト 16b、16c プーリ 17 読み取りヘッド 18 磁気記録ヘッド 19 装填機構 20a 第2のエンドレスベルト 20b、20c プーリ 21a 第3のエンドレスベルト 21b、21c プーリ 22 前処理液注入ピン 23 ハイブリダイゼーション溶液注入ピン 24 プローブ溶液注入ピン 25 洗浄溶液注入ピン 26 溶液ピンヘッド 27a 第4のエンドレスベルト 27b、27c プーリ 28 振動テーブル 29a 第5のエンドレスベルト 29b、29c プーリ 30 放射線センサ 31 溶液抜き取りピン 32 生化学解析用ユニット取り出し機構 40 コントロールユニット 41 第1のモータ 42 第2のモータ 43 第3のモータ 44 第4のモータ 45 第5のモータ 46 振動テーブルモータ 47 注入ピンモータ 48 放射線センサモータ 49 溶液抜き取りピンモータ 50 前処理液ポンプ 51 ハイブリダイゼーション溶液ポンプ 52 プローブ溶液ポンプ 53 洗浄溶液ポンプ 54 溶液抜き取りポンプ 55 バルブ開閉機構 60 キーボード 61 表示パネル 70 蓄積性蛍光体シート 71 支持体 72 輝尽性蛍光体層領域 73 貫通孔 81 第1のレーザ励起光源 82 第2のレーザ励起光源 83 第3のレーザ励起光源 84 レーザ光 85 コリメータレンズ 86 ミラー 87 第1のダイクロイックミラー 88 第2のダイクロイックミラー 89 ミラー 90 コリメータレンズ 91 コリメータレンズ 92 ミラー 93 穴開きミラーの穴 94 穴開きミラー 95 光学ヘッド 96 ミラー 97 非球面レンズ 98 凹面ミラー 100 ステージ 101 ガラス板 105 蛍光あるいは輝尽光 108 フィルタユニット 110 フォトマルチプライア 111a、111b、111c、111d フィルタ部
材 112a、112b、112c、112d フィルタ 113 A/D変換器 114 データ処理装置 120 基板 121 副走査パルスモータ 122 一対のレール 123 移動可能な基板 124 ロッド 125 主走査ステッピングモータ 126 エンドレスベルト 127 リニアエンコーダ 128 リニアエンコーダのスリット 130 コントロールユニット 131 キーボード 132 フィルタユニットモータ 140 エンドレスベルト 141 読み取りヘッド 142 生化学解析用ユニット装填ボックス 144a 第1のシュート 144b 第2のシュート 144n 第nのシュート 145a、145b、145n 生化学解析用ユニット
回収ボックス 147 リサイクルボックス 148a 第1の選別部材 148b 第2の選別部材 148n 第nの選別部材 150a 第1のソレノイド 150b 第2のソレノイド 150n 第nのソレノイド 160 コントロールユニット 161 エンドレスベルトモータ 162 生化学解析用ユニット送り出し機構 163 キーボード 170 エンドレスベルト 171 読み取りヘッド 172 生化学解析用ユニット装填ボックス 173 リサイクルボックス 180 コントロールユニット 181 エンドレスベルトモータ 182 生化学解析用ユニット送り出し機構 183 動作開始ボタン 184 動作終了ボタン 185 表示パネル 190 溶剤回収タンク

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の孔が形成された基板を備え、前記
    基板の前記複数の孔内に、吸着性材料が充填されて、複
    数の吸着性領域が形成された生化学解析用ユニットの前
    記複数の吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的
    結合物質を含有させ、標識物質によって標識された生体
    由来の物質を、選択的に、前記複数の吸着性領域に含ま
    れた特異的結合物質に、特異的に結合させて、生化学解
    析を実行した後に、前記生化学解析用ユニットを回収
    し、溶剤によって、前記生化学解析用ユニットの前記基
    板に形成された前記複数の孔内に充填されている前記吸
    着性材料を溶解して、前記生化学解析用ユニットの前記
    基板から取り除き、前記生化学解析用ユニットの前記基
    板に形成された複数の孔内に、新たな吸着性材料を充填
    することを特徴とする生化学解析用ユニットの再利用方
    法。
  2. 【請求項2】 前記生化学解析用ユニットの前記複数の
    吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合物質
    を含有させ、放射性標識物質によって標識された生体由
    来の物質を、選択的に、前記複数の吸着性領域に含まれ
    た特異的結合物質に、特異的に結合させて、生化学解析
    を実行した後に、前記生化学解析用ユニットを回収し、
    溶剤によって、前記生化学解析用ユニットの前記基板に
    形成された前記複数の孔内に充填されている前記吸着性
    材料を溶解して、前記生化学解析用ユニットの前記基板
    から取り除き、前記生化学解析用ユニットの前記基板に
    形成された複数の孔内に、新たな吸着性材料を充填する
    とともに、前記放射性標識物質の放射能レベルが、所定
    レベル以下に減衰する減衰期間が経過するまで、前記吸
    着性材料が溶解された前記溶剤を管理することを特徴と
    する請求項1に記載の生化学解析用ユニットの再利用方
    法。
  3. 【請求項3】 前記生化学解析用ユニットの前記複数の
    吸着性領域に、構造または特性が既知の特異的結合物質
    を含有させ、放射性標識物質によって標識された生体由
    来の物質を、選択的に、前記複数の吸着性領域に含まれ
    た特異的結合物質に、特異的に結合させて、生化学解析
    を実行し、前記放射性標識物質の放射能レベルが、所定
    レベル以下に減衰する減衰期間が経過した後に、前記生
    化学解析用ユニットを回収し、溶剤によって、前記生化
    学解析用ユニットの前記基板に形成された前記複数の孔
    内に充填されている前記吸着性材料を溶解して、前記生
    化学解析用ユニットの前記基板から取り除き、前記生化
    学解析用ユニットの前記基板に形成された複数の孔内
    に、新たな吸着性材料を充填することを特徴とする請求
    項1に記載の生化学解析用ユニットの再利用方法。
  4. 【請求項4】 前記生体由来の物質を、ハイブリダイゼ
    ーション、抗原抗体反応、リセプター・リガンドよりな
    る群から選ばれた反応によって、前記特異的結合物質に
    結合させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載の生化学解析用ユニットの再利用方法。
  5. 【請求項5】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に、データを書き込み可能なデータ記録領域が形成さ
    れ、前記生体由来の物質を、前記特異的結合物質にハイ
    ブリダイズさせるハイブリダイゼーション装置によっ
    て、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
    前記データ記録領域に、ハイブリダイゼーションを実行
    する時間に関するデータおよび前記放射性標識物質の核
    種に関するデータを書き込み、生化学解析の実行後に、
    前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記
    データ記録領域に書き込まれているデータを読み取り、
    前記ハイブリダイゼーションを実行する時間に関するデ
    ータおよび前記放射性標識物質の核種に関するデータに
    基づいて、前記減衰期間を決定することを特徴とする請
    求項4に記載の生化学解析用ユニットの再利用方法。
  6. 【請求項6】 前記生体由来の物質が、放射性標識物質
    によって標識されているときは、前記ハイブリダイゼー
    ションを実行する時間に関するデータおよび前記放射性
    標識物質の核種に関するデータに加えて、前記ハイブリ
    ダイゼーション装置によって、放射性標識データを、前
    記生化学解析用ユニットの前記基板に形成されたデータ
    記録領域に書き込むことを特徴とする請求項5に記載の
    生化学解析用ユニットの再利用方法。
  7. 【請求項7】 前記生化学解析用ユニットの前記基板に
    形成された前記データ記録領域に書き込まれているデー
    タを読み取り、読み取ったデータに基づき、前記減衰時
    間を算出し、前記減衰時間にしたがって、前記生化学解
    析用ユニットを選別し、異なるボックス内に、収容する
    ことを特徴とする請求項6に記載の生化学解析用ユニッ
    トの再利用方法。
  8. 【請求項8】 前記生化学解析用ユニットの前記基板に
    形成された前記データ記録領域に書き込まれているデー
    タを読み取ったときに、前記データに、放射性標識デー
    タが含まれていないときは、前記減衰時間をゼロに決定
    することを特徴とする請求項6または7に記載の生化学
    解析用ユニットの再利用方法。
  9. 【請求項9】 前記ハイブリダイゼーションを実行する
    時間に関するデータが、ハイブリダイゼーションを実行
    する日時を含んでいることを特徴とする請求項5ないし
    8のいずれか1項に記載の生化学解析用ユニットの再利
    用方法。
  10. 【請求項10】 前記ハイブリダイゼーションを実行す
    る時間に関するデータが、ハイブリダイゼーションを実
    行する日にちを含んでいることを特徴とする請求項5な
    いし8のいずれか1項に記載の生化学解析用ユニットの
    再利用方法。
  11. 【請求項11】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、放射線を減衰させる性質を有していることを特徴と
    する請求項1ないし10のいずれか1項に記載の生化学
    解析用ユニットの再利用方法。
  12. 【請求項12】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だ
    け、放射線が前記基板中を透過したときに、放射線のエ
    ネルギーを、1/5以下に減衰させる性質を有している
    ことを特徴とする請求項11に記載の生化学解析用ユニ
    ットの再利用方法。
  13. 【請求項13】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタ
    ル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレン
    よりなる群から選ばれる金属によって形成されたことを
    特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載の
    生化学解析用ユニットの再利用方法。
  14. 【請求項14】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、真鍮、ステンレス、青銅よりなる群から選ばれる合
    金によって形成されたことを特徴とする請求項1ないし
    12のいずれか1項に記載の生化学解析用ユニットの再
    利用方法。
  15. 【請求項15】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、セラミックによって形成されたことを特徴とする請
    求項1ないし12のいずれか1項に記載の生化学解析用
    ユニットの再利用方法。
  16. 【請求項16】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域に充填される吸着性材料が、ナイロン類、
    セルロース誘導体、コラーゲン、アルギン酸類、ポリオ
    レフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンおよ
    びポリフルオライドよりなる群から選ばれる有機多孔質
    材料、これらの共重合体または複合体を含んでいること
    を特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に記載
    の生化学解析用ユニットの再利用方法。
  17. 【請求項17】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域に充填される吸着性材料が、ナイロン類お
    よびのセルロース誘導体よりなる繊維材料を含んでいる
    ことを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1項に
    記載の生化学解析用ユニットの再利用方法。
  18. 【請求項18】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に、10以上の吸着性領域が形成されたことを特徴とす
    る請求項1ないし17のいずれか1項に記載の生化学解
    析用ユニットの再利用方法。
  19. 【請求項19】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に形成された前記複数の吸着性領域が、それぞれ、5平
    方ミリメートル未満のサイズを有していることを特徴と
    する請求項1ないし18のいずれか1項に記載の生化学
    解析用ユニットの再利用方法。
  20. 【請求項20】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に、前記複数の吸着性領域が、10個/平方センチメー
    トル以上の密度で、形成されていることを特徴とする請
    求項1ないし19のいずれか1項に記載の生化学解析用
    ユニットの再利用方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112539948A (zh) * 2020-12-07 2021-03-23 沈斌华 一种具有抽样对比功能的生物育种用规模化生产装置

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