JP2003294630A - 生化学解析用データの生成方法および装置 - Google Patents

生化学解析用データの生成方法および装置

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JP2003294630A
JP2003294630A JP2002187296A JP2002187296A JP2003294630A JP 2003294630 A JP2003294630 A JP 2003294630A JP 2002187296 A JP2002187296 A JP 2002187296A JP 2002187296 A JP2002187296 A JP 2002187296A JP 2003294630 A JP2003294630 A JP 2003294630A
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stimulable phosphor
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JP2002187296A
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Nobuhiko Ogura
信彦 小倉
Hitoshi Shimizu
清水  仁
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特異的結合物質が固定されたスポット状領域
を高密度に形成し、固定された特異的結合物質に、放射
性標識物質などと接触させて化学発光を生じさせる物質
により標識された生体由来物質を特異的に結合し、又
は、ハプテンによって標識された生体由来の物質を、特
異的に結合させ、さらに、化学発光基質と接触させ、化
学発光を生じさせる酵素標識されたハプテンに対する抗
体などと接触さ、蛍光物質を生じさせる酵素標識された
ハプテンに対する抗体を、抗原抗体反応により、ハプテ
ンに結合させた場合でも、生化学解析用データを生成で
きる方法を提供する。 【解決手段】 サンプルステージに載置されたサンプル
1、10に、互いに離間して、二次元的に形成された発
光可能領域4、12から放出される光を、集光端部30
aが、複数の発光可能領域に対向して、配置された複数
の導光部材30によって、固体センサ35に導いて、生
化学解析用データを生成する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学解析用デー
タの生成方法および装置に関するものであり、さらに詳
細には、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、
塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物
質が固定されたスポット状領域を高密度に形成し、スポ
ット状領域に固定された特異的結合物質に、放射性標識
物質、蛍光物質もしくは化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる物質によって標識された
生体由来の物質を特異的に結合させて、選択的に標識
し、または、ハプテンによって標識された生体由来の物
質を、選択的に、特異的に結合させ、さらに、化学発光
基質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵
素により標識されたハプテンに対する抗体や、蛍光基質
と接触させることによって、蛍光物質を生じさせる性質
を有する酵素により標識されたハプテンに対する抗体
を、抗原抗体反応によって、プローブを標識しているハ
プテンに結合させた場合においても、定量性の高い生化
学解析用データを生成することのできる生化学解析用デ
ータの生成方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】また、光が照射されると、光のエネルギー
を吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長域の
電磁波を用いて励起すると、照射された光のエネルギー
の量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有する輝尽性
蛍光体を、光の検出材料として用い、蛋白質、遺伝子配
列などの固定された高分子を、化学発光物質と接触し
て、化学発光を生じさせる標識物質により、選択的に標
識し、標識物質によって選択的に標識された高分子と、
化学発光物質とを接触させて、化学発光物質と標識物質
との接触によって生ずる可視光波長域の化学発光を、蓄
積性蛍光体シートに形成された輝尽性蛍光体層に含まれ
ている輝尽性蛍光体に蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル信号を生成し、データ処理を施
して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルムな
どの記録材料上に、データを再生するように構成された
化学発光解析システムが知られている(たとえば、米国
特許第5,028,793号、英国特許出願公開GB第
2,246,197Aなど。)。
【0004】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するこれらのシステムは、写真フイルムを用い
る場合とは異なり、現像処理という化学的処理が不必要
であるだけでなく、得られたディジタルデータにデータ
処理を施すことにより、所望のように、解析用データを
再生し、あるいは、コンピュータによる定量解析が可能
になるという利点を有している。
【0005】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光物質を生じさせ、励起光によって、
生成された蛍光物質を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることもできる。この蛍光
解析システムは、放射性物質を使用することなく、簡易
に、遺伝子配列などを検出することができるという利点
がある。
【0006】また、同様に、蛋白質や核酸などの特異的
結合物質をメンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニ
ットに固定し、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質を、特異的結合物質に特異的に結合させて、
選択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された
特異的結合物質と生体由来の物質の結合体と化学発光基
質とを接触させて、化学発光基質と標識物質との接触に
よって生ずる可視光波長域の化学発光を、光電的に検出
して、ディジタル信号を生成し、画像処理を施して、C
RTなどの表示手段あるいは写真フィルムなどの記録材
料上に、化学発光画像を表示して、遺伝子情報などの生
体由来の物質に関する情報を得るようにした化学発光解
析システムも知られている。
【0007】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッティング装置を用いて、
滴下して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、
細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0008】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ティング装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポ
ットを形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、
腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他
のタンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAな
ど、抽出、単離などによって、生体から採取され、ある
いは、さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施さ
れた生体由来の物質であって、放射性標識物質によって
標識された物質を、ハイブリダイゼーションなどによっ
て、特異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレ
イを、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された
蓄積性蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露
光し、しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、
輝尽性蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解
析する放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システ
ムも開発されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放射性
標識物質を標識物質として用いたマクロアレイ解析シス
テムにあっては、放射性標識物質により、輝尽性蛍光体
層を露光する際、メンブレンフィルタなどの生化学解析
用ユニットの表面上に形成されたスポット状領域に含ま
れた放射性標識物質の放射線エネルギーが非常に大きい
ため、放射性標識物質から発せられる電子線(β線)が
散乱して、そのスポット状領域に含まれた放射性標識物
質から放出された電子線(β線)によって露光されるべ
き領域以外の輝尽性蛍光体層の領域に入射し、その結
果、輝尽光を光電的に検出して生成された生化学解析用
のデータ中にノイズが生成され、隣接するスポット状領
域間でのデータの分離が困難になって、分解能が低下す
るとともに、各スポット状領域内の放射線量を定量し
て、生体由来の物質を解析する際、定量性が悪化すると
いう問題があり、スポット状領域を近接して形成して、
高密度化しようとする場合には、とくに、分解能が低下
する著しく低下するとともに、定量性の著しい悪化が認
められている。
【0010】また、生化学解析の分野においては、メン
ブレンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的
に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成など
が既知の特異的結合物質を含むスポット状領域を形成
し、スポット状領域に含まれた特異的結合物質に、化学
発光基質と接触させることによって化学発光を生じさせ
る標識物質によって標識された生体由来の物質を、ハイ
ブリダイゼーションなどにより、特異的に結合させて、
選択的に標識し、化学発光基質とを接触させて、化学発
光基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域
の化学発光により、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体
層を露光して、輝尽性蛍光体層に化学発光のエネルギー
を蓄積させ、輝尽性蛍光体層に、励起光を照射して、輝
尽性蛍光体層から放出される輝尽光を光電的に検出し
て、生体由来の物質を解析することも要求されている
が、かかる場合にも、各スポット状領域から放出された
化学発光が、メンブレンフィルタなどの担体内で散乱し
て、隣り合うスポット状領域から放出された化学発光に
よって露光されるべき輝尽性蛍光体層の領域に入射し、
その結果、輝尽光を光電的に検出して生成された生化学
解析用データ中にノイズが生成され、隣り合うスポット
状領域間でのデータの分離が困難になって、分解能が低
下するとともに、生化学解析用データの定量性が低下す
るという問題があった。
【0011】さらに、生化学解析の分野においては、メ
ンブレンフィルタなどの生化学解析用ユニットの表面上
の異なる位置に、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的
に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成など
が既知の特異的結合物質を滴下して、スポット状領域を
形成し、スポット状領域に含まれた特異的結合物質に、
放射性標識物質に加えて、あるいは、放射性標識物質に
代えて、化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる標識物質もしくは蛍光物質によって標識
された生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションなど
により、特異的に結合させ、あるいは、ジゴキシゲニン
などのハプテンによって標識された生体由来の物質を、
選択的に、特異的に結合させ、さらに、化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる酵素によ
り標識されたハプテンに対する抗体や、蛍光基質と接触
させることによって、蛍光物質を生じさせる酵素により
標識されたハプテンに対する抗体を、抗原抗体反応によ
って、プローブを標識しているハプテンに結合させて、
スポット状領域に固定された特異的結合物質を選択的に
標識し、化学発光基質を接触させて、化学発光基質と標
識物質との接触によって生ずる化学発光を光電的に検出
し、あるいは、励起光を照射して、蛍光物質から発せら
れる蛍光を光電的に検出し、あるいは、蛍光基質を接触
させて、生成した蛍光物質に、励起光を照射して、蛍光
物質から発せられる蛍光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析することも要求されているが、かかる場合
にも、スポット状領域から発せられた化学発光や蛍光が
散乱して、隣り合うスポット状領域から発せられた化学
発光や蛍光と混ざり合い、その結果、化学発光や蛍光を
光電的に検出して生成した生化学解析用データ中にノイ
ズが生成されるとともに、化学発光や蛍光の集光効率が
低下し、定量解析の精度が低下するという問題があっ
た。
【0012】したがって、本発明は、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質が固定されたスポット状
領域を高密度に形成し、スポット状領域に固定された特
異的結合物質に、放射性標識物質、蛍光物質もしくは化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる物質によって標識された生体由来の物質を特異的に
結合させて、選択的に標識し、または、ハプテンによっ
て標識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結
合させ、さらに、化学発光基質と接触させることによっ
て化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテン
に対する抗体や、蛍光基質と接触させることによって、
蛍光物質を生じさせる性質を有する酵素により標識され
たハプテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、プ
ローブを標識しているハプテンに結合させた場合におい
ても、定量性の高い生化学解析用データを生成すること
のできる生化学解析用データの生成方法および装置を提
供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
サンプルステージに載置されたサンプルに、互いに離間
して、二次元的に形成された複数の発光可能領域から放
出される光を、集光端部が、前記複数の発光可能領域に
対向して、配置された複数の導光部材によって、少なく
とも1つの固体センサに導いて、光電的に検出し、生化
学解析用データを生成することを特徴とする生化学解析
用データの生成方法によって達成される。
【0014】本発明によれば、生体由来の物質と特異的
に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成など
が既知の特異的結合物質に、放射性標識物質によって標
識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションな
どによって、特異的に結合させて、選択的に標識したス
ポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高密度に形
成した場合においても、蓄積性蛍光体シートの支持体
に、生化学解析用ユニットに形成されたスポット状領域
と同じパターンで、複数の輝尽性蛍光体層領域を形成
し、生化学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重
ね合わせて、複数の輝尽性蛍光体層領域を、放射性標識
物質によって、露光することにより、各スポット状領域
に含まれている放射性標識物質から放出された電子線
(β線)が、そのスポット状領域に含まれた放射性標識
物質から放出された電子線(β線)によって露光される
べき輝尽性蛍光体層領域以外の輝尽性蛍光体層領域に入
射することを効果的に防止することができ、したがっ
て、露光された複数の輝尽性蛍光体層領域に、励起光を
照射し、複数の輝尽性蛍光体層領域から放出された輝尽
光を、固体センサにより、光電的に検出することによっ
て、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデー
タを生成することが可能になる。
【0015】さらに、本発明によれば、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質に、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼー
ションなどによって、特異的に結合させて、選択的に標
識したスポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高
密度に形成した場合においても、生化学解析用ユニット
に形成されたスポット状領域と同じパターンで、蓄積性
蛍光体シートの支持体に、互いに離間して、二次元的
に、複数の輝尽性蛍光体層領域を形成し、生化学解析用
ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせて、複数
の輝尽性蛍光体層領域を、放射性標識物質によって、露
光した後に、蓄積性蛍光体シートをサンプルステージに
載置し、複数の輝尽性蛍光体層領域に励起光を照射し
て、輝尽性蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起
し、放出された輝尽光を、少なくとも1つの固体センサ
によって光電的に検出して、生化学解析用データを生成
する際に、複数の導光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光
体シートの支持体に形成された複数の輝尽性蛍光体層領
域に、十分に近接するように、位置させて、複数の輝尽
性蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍光体が、励起光によ
って励起されて、放出される輝尽光を、複数の導光部材
の集光端部により集光して、少なくとも1つの固体セン
サに導き、光電的に検出させることによって、高い集光
効率で、輝尽光を光電的に検出することが可能になるか
ら、複数の輝尽性蛍光体層領域から放出された輝尽光を
光電的に検出することによって、高い分解能で、定量性
に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能に
なる。
【0016】また、本発明によれば、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質に、放射性標識物質によ
って標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼーシ
ョンなどによって、特異的に結合させて、選択的に標識
したスポット状領域を、生化学解析用ユニットに形成
し、スポット状領域に選択的に含まれた放射性標識物質
によって、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成された輝
尽性蛍光体層を露光して、二次元的に、互いに離間した
複数の露光領域を輝尽性蛍光体層に形成した後に、蓄積
性蛍光体シートをサンプルステージに載置し、輝尽性蛍
光体層の複数の露光領域に励起光を照射して、複数の露
光領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、放出された輝
尽光を、少なくとも1つの固体センサによって光電的に
検出して、生化学解析用データを生成する際に、複数の
導光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体
に形成された輝尽性蛍光体層の互いに離間した複数の露
光領域に、十分に近接するように、位置させて、複数の
露光領域に含まれた輝尽性蛍光体が、励起光によって励
起されて、放出される輝尽光を、複数の導光部材の集光
端部により受光して、少なくとも1つの固体センサに導
き、光電的に検出させることによって、高い集光効率
で、輝尽光を光電的に検出することが可能になるから、
輝尽性蛍光体層の複数の露光領域から放出された輝尽光
を光電的に検出することによって、高い分解能で、定量
性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能
になる。
【0017】さらに、本発明によれば、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質に
よって標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼー
ションなどによって、特異的に結合させて、選択的に標
識した複数のスポット状領域を、生化学解析用ユニット
に、高密度に形成し、あるいは、ハプテンによって標識
された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合さ
せ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化
学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対
する抗体を、抗原抗体反応によって、プローブを標識し
ているハプテンに結合させて、選択的に標識した複数の
スポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高密度に
形成し、生化学解析用ユニットの複数のスポット状領域
に、化学発光基質を接触させて、生化学解析用ユニット
の複数のスポット状領域から選択的に化学発光を放出さ
せ、化学発光によって、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍
光体層を露光する場合においても、蓄積性蛍光体シート
の支持体に、生化学解析用ユニットに形成されたスポッ
ト状領域と同じパターンで、複数の輝尽性蛍光体層領域
を形成し、化学発光を放出している生化学解析用ユニッ
トと蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせて、複数の輝尽
性蛍光体層領域を、化学発光によって、露光することに
より、各スポット状領域から放出された化学発光が、そ
のスポット状領域から放出された化学発光によって露光
されるべき輝尽性蛍光体層領域以外の輝尽性蛍光体層領
域に入射することを効果的に防止することができ、した
がって、露光された複数の輝尽性蛍光体層領域に、励起
光を照射し、複数の輝尽性蛍光体層領域から放出された
輝尽光を、固体センサにより、光電的に検出することに
よって、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用の
データを生成することが可能になる。
【0018】また、本発明によれば、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質によ
って標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼーシ
ョンなどによって、特異的に結合させて、選択的に標識
した複数のスポット状領域を、生化学解析用ユニット
に、高密度に形成し、あるいは、ハプテンによって標識
された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合さ
せ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化
学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対
する抗体を、抗原抗体反応によって、プローブを標識し
ているハプテンに結合させて、選択的に標識した複数の
スポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高密度に
形成し、生化学解析用ユニットの複数のスポット状領域
に、化学発光基質を接触させて、生化学解析用ユニット
の複数のスポット状領域から選択的に化学発光を放出さ
せて、化学発光によって、蓄積性蛍光体シートの輝尽性
蛍光体層を露光して、化学発光データを、蓄積性蛍光体
シートの輝尽性蛍光体層に転写し、蓄積性蛍光体シート
の輝尽性蛍光体層に転写された化学発光データを読み取
って、生化学解析用データを生成する場合においても、
生化学解析用ユニットに形成されたスポット状領域と同
じパターンで、蓄積性蛍光体シートの支持体に、互いに
離間して、二次元的に、複数の輝尽性蛍光体層領域を形
成し、化学発光を放出している生化学解析用ユニットと
蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせて、複数の輝尽性蛍
光体層領域を、化学発光によって、露光した後に、蓄積
性蛍光体シートをサンプルステージに載置し、複数の輝
尽性蛍光体層領域に励起光を照射して、輝尽性蛍光体層
領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、放出された輝尽
光を、少なくとも1つの固体センサによって光電的に検
出して、生化学解析用データを生成する際に、複数の導
光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体に
形成された複数の輝尽性蛍光体層領域に、十分に近接す
るように、位置させて、複数の輝尽性蛍光体層領域に含
まれた輝尽性蛍光体が、励起光によって励起されて、放
出される輝尽光を、複数の導光部材の集光端部により集
光して、少なくとも1つの固体センサに導き、光電的に
検出させることによって、高い集光効率で、輝尽光を光
電的に検出することが可能になるから、複数の輝尽性蛍
光体層領域から放出された輝尽光を光電的に検出するこ
とによって、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析
用のデータを生成することが可能になる。
【0019】さらに、本発明によれば、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質に、化学発光基質と接
触させることによって化学発光を生じさせる標識物質に
よって標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼー
ションなどによって、特異的に結合させて、選択的に標
識した複数のスポット状領域を、生化学解析用ユニット
に、高密度に形成し、あるいは、ハプテンによって標識
された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合さ
せ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化
学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対
する抗体を、抗原抗体反応によって、プローブを標識し
ているハプテンに結合させて、選択的に標識した複数の
スポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高密度に
形成し、生化学解析用ユニットの複数のスポット状領域
に、化学発光基質を接触させて、生化学解析用ユニット
の複数のスポット状領域から選択的に化学発光を放出さ
せて、化学発光によって、蓄積性蛍光体シートの輝尽性
蛍光体層を露光して、二次元的に、互いに離間した複数
の露光領域を輝尽性蛍光体層に形成した後に、蓄積性蛍
光体シートをサンプルステージに載置し、輝尽性蛍光体
層の複数の露光領域に励起光を照射して、複数の露光領
域に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、放出された輝尽光
を、少なくとも1つの固体センサによって光電的に検出
して、生化学解析用データを生成する際に、複数の導光
部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体に形
成された輝尽性蛍光体層の互いに離間した複数の露光領
域に、十分に近接するように、位置させて、複数の露光
領域に含まれた輝尽性蛍光体が、励起光によって励起さ
れて、放出される輝尽光を、複数の導光部材の集光端部
により受光して、少なくとも1つの固体センサに導き、
光電的に検出させることによって、高い集光効率で、輝
尽光を光電的に検出することが可能になるから、輝尽性
蛍光体層の複数の露光領域から放出された輝尽光を光電
的に検出することによって、高い分解能で、定量性に優
れた生化学解析用のデータを生成することが可能にな
る。
【0020】また、本発明によれば、生化学解析用ユニ
ットの基板に、二次元的に、互いに離間して、形成され
た複数の孔内に、吸着性材料を充填して、複数の吸着性
領域を高密度に形成し、生体由来の物質と特異的に結合
可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知
の特異的結合物質を含む溶液を、複数の吸着性領域に滴
下し、複数の吸着性領域に含まれている特異的結合物質
に、蛍光物質あるいは化学発光基質と接触させることに
よって化学発光を生じさせる標識物質によって標識され
た生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどによ
り、特異的に結合させて、複数の吸着性領域を選択的に
標識した場合においても、あるいは、ハプテンによって
標識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合
させ、さらに、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに
対する抗体や、蛍光基質と接触させることによって、蛍
光物質を生じさせる性質を有する酵素により標識された
ハプテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、プロ
ーブを標識しているハプテンに結合させて、選択的に標
識したスポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高
密度に形成した場合においても、生化学解析用ユニット
をサンプルステージに載置し、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域に励起光を照射して、複数の吸着性領
域に含まれた蛍光物質を励起し、放出された蛍光を光電
的に検出し、あるいは、生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域から放出される化学発光を光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成する際に、複数の導光部
材を、集光端部が、生化学解析用ユニットに、互いに離
間して、二次元的に形成された複数の吸着性領域に、十
分に近接するように、位置させて、複数の吸着性領域か
ら放出される蛍光あるいは化学発光を、複数の導光部材
の集光端部によって集光し、少なくとも1つの固体セン
サに導いて、光電的に検出させることにより、吸着性領
域から放出される蛍光あるいは化学発光を、高い集光効
率で、少なくとも1つの固体センサに導き、光電的に検
出することが可能になるから、高い分解能で、定量性に
優れた生化学解析用のデータを生成することが可能にな
る。
【0021】さらに、本発明によれば、生化学解析用ユ
ニットの吸着性基板に、生体由来の物質と特異的に結合
可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既知
の特異的結合物質を含む溶液を滴下して、二次元的に、
互いに離間して、複数の吸着性領域を高密度に形成し、
複数の吸着性領域に含まれている特異的結合物質に、蛍
光物質あるいは化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどにより、特
異的に結合させて、複数の吸着性領域を選択的に標識し
た場合においても、あるいは、ハプテンによって標識さ
れた生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合させ、
さらに、化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する
抗体や、蛍光基質と接触させることによって、蛍光物質
を生じさせる性質を有する酵素により標識されたハプテ
ンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、プローブを
標識しているハプテンに結合させて、選択的に標識した
スポット状領域を、生化学解析用ユニットに、高密度に
形成した場合においても、生化学解析用ユニットをサン
プルステージに載置し、生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域に励起光を照射し、複数の吸着性領域に含ま
れた蛍光物質を励起して、放出された蛍光を光電的に検
出し、あるいは、生化学解析用ユニットの複数の吸着性
領域に、化学発光基質を接触させて、生化学解析用ユニ
ットの複数の吸着性領域から、選択的に化学発光を放出
させ、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域から放
出される化学発光を光電的に検出して、生化学解析用デ
ータを生成する際に、複数の導光部材を、集光端部が、
生化学解析用ユニットに、互いに離間して、二次元的に
形成された複数の吸着性領域に、十分に近接するよう
に、位置させて、複数の吸着性領域から放出される蛍光
あるいは化学発光を、複数の導光部材の集光端部によっ
て集光し、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電
的に検出させることにより、吸着性領域から放出される
蛍光あるいは化学発光を、高い集光効率で、少なくとも
1つの固体センサに導き、光電的に検出することが可能
になるから、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析
用のデータを生成することが可能になる。
【0022】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材が、それぞれ、少なくとも1本の光フ
ァイバによって構成されている。
【0023】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材が、複数の光ファイバによって構成さ
れた光ファイバ束によって形成されている。
【0024】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材のそれぞれの前記集光端部が、前記サ
ンプルに形成された複数の発光可能領域の1つと対向す
るように、前記複数の導光部材が配置されている。
【0025】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記サンプルに形成された複数の発光可能領域の少
なくとも一部が、2以上の前記導光部材の前記集光端部
に対向するように、前記複数の導光部材が配置されてい
る。
【0026】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
複数の導光部材の集光端部と、サンプルに形成された複
数の発光可能領域とを、正確に位置合わせする必要がな
く、生化学解析用データの生成装置の製造コストを大幅
に低減することが可能なる。
【0027】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の前記集光端部とは反対の端部近傍が
集合されている。
【0028】本発明の好ましい実施態様によれば、複数
の導光部材の集光端部とは反対の端部近傍が集合されて
いるから、複数の発光可能領域から放出され、複数の導
光部材によって導かれた光を、光電検出面の小さい二次
元固体センサや、一次元固体センサを用いて、光電的に
検出することができ、生化学解析用データの生成装置を
大幅に小型化することが可能となるとともに、製造コス
トを大幅に低減することが可能なる。
【0029】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の集光端部近傍が、固定ヘッドによっ
て支持され、前記複数の導光部材の集光端部が位置決め
されている。
【0030】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルに形成された前記複数の発光可能領域から放
出される光が、前記少なくとも1つの固体センサの光電
検出面のどの位置によって、受光されるかを検出して、
位置データを生成し、前記サンプルの前記複数の発光可
能領域から放出された光を前記少なくとも1つの固体セ
ンサによって光電的に検出し、前記位置データに基づい
て、生化学解析用データを生成するように構成されてい
る。
【0031】本発明の好ましい実施態様によれば、複数
の導光部材の集光端部と反対側の端部を、少なくとも1
つの固体センサの光電検出面に対して、正確に位置決め
する必要がなく、生化学解析用データの生成装置の製造
コストを大幅に低減することが可能なる。
【0032】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルに形成された前記複数の発光可能領域
と同じパターンにしたがって、複数の貫通孔が形成され
た位置データ生成用ユニットを用い、前記位置データ生
成用ユニットの前記複数の貫通孔を透過した光を、前記
複数の導光部材によって、前記少なくとも1つの固体セ
ンサに導き、光電的に検出して、前記位置データを生成
するように構成されている。
【0033】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルが、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形
成された蓄積性蛍光体シートによって構成され、前記複
数の発光可能領域が、放射性標識物質によって選択的に
露光されて、輝尽性蛍光体層に形成された互いに離間し
た露光領域によって構成されている。
【0034】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記サンプルが、輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体
層が形成された蓄積性蛍光体シートによって構成され、
前記複数の発光可能領域が、化学発光によって、輝尽性
蛍光体層が選択的に露光されて、互いに離間して形成さ
れた複数の露光領域によって構成されている。
【0035】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の導光部材の集光端部が配置された側とは
反対側から、互いに離間して形成された前記複数の露光
領域に、励起光を、所定時間にわたって、同時に照射し
て、前記複数の露光領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起
し、輝尽性蛍光体が励起されて、放出された輝尽光を、
前記複数の導光部材により、励起光の波長の光をカット
し、輝尽性の波長の光を透過させる性質を有する励起光
カットフィルタに導いて、励起光をカットし、前記励起
光カットフィルタを透過した光を、前記少なくとも1つ
の固体センサに導き、前記少なくとも1つの固体センサ
によって、光電的に検出して、生化学解析用データを生
成するように構成されている。
【0036】本発明の好ましい実施態様によれば、輝尽
性蛍光体層の互いに離間した領域に励起光を照射して、
輝尽性蛍光体層の互いに離間した領域に含まれる輝尽性
蛍光体を励起し、放出された輝尽光を、光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成する際に、複数の導光部
材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成
された輝尽性蛍光体層の互いに離間した領域に、十分に
近接するように、位置させて、輝尽性蛍光体層の互いに
離間した領域から放出される輝尽光を、導光部材の集光
端部によって、受光することにより、高い集光効率で、
輝尽光を、導光部材によって集光し、少なくとも1つの
固体センサに導いて、光電的に検出させることによっ
て、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデー
タを生成することが可能になる。
【0037】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、輝尽光を導く複数の導光部材とは反対側から、励起
光を、輝尽性蛍光体層の互いに離間した領域に、所定時
間にわたって、同時に照射して、輝尽性蛍光体層の互い
に離間した領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起している
から、蓄積性蛍光体シートの表面を、励起光によって、
高密度に走査する場合のように、励起光によって、輝尽
性蛍光体層の互いに離間した領域に含まれている輝尽性
蛍光体を励起する際に、隣り合った輝尽性蛍光体層の領
域が照射されて、隣り合う輝尽性蛍光体層の領域に含ま
れている輝尽性蛍光体が励起されて、蓄積している放射
線エネルギーあるいは化学発光のエネルギーを輝尽光の
形で、放出してしまうことがなく、かえって、十分に長
い時間にわたって、励起光を、輝尽性蛍光体層の離間し
た領域のそれぞれに照射して、各領域に含まれている輝
尽性蛍光体を励起することによって、蓄積されている放
射線エネルギーあるいは化学発光のエネルギーのほとん
どを、輝尽光の形で放出させて、複数の導光部材によ
り、励起光カットフィルタを介して、少なくとも1つの
固体センサに導き、光電的に検出することができるか
ら、十分に高い感度で、輝尽光を検出して、生化学解析
用データを生成することが可能になる。
【0038】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルが、複数の孔が、互いに離間して、二次元的
に形成された支持体を備えた蓄積性蛍光体シートによっ
て構成されており、前記複数の発光可能領域が、前記蓄
積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記複数の
孔に、輝尽性蛍光体が充填されて、形成された複数の輝
尽性蛍光体層領域によって構成され、前記複数の輝尽性
蛍光体層領域が、放射性標識物質によって露光されて、
選択的に、放射線エネルギーを蓄積している。
【0039】本発明の好ましい実施態様によれば、サン
プルが、複数の孔が、互いに離間して、二次元的に形成
された支持体を備えた蓄積性蛍光体シートによって構成
されており、複数の発光可能領域が、蓄積性蛍光体シー
トの支持体に形成された複数の孔に、輝尽性蛍光体が充
填されて、形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によっ
て構成されているから、放射性標識物質によって標識さ
れた生体由来の物質が特異的に結合された構造または特
性が既知の特異的結合物質を含む複数のスポット状領域
を、複数の輝尽性蛍光体層領域と同一のパターンで、生
化学解析用ユニットに形成することによって、生化学解
析用ユニットに形成された複数のスポット状領域のそれ
ぞれと、蓄積性蛍光体シートに形成された複数の輝尽性
蛍光体層領域のそれぞれとが、互いに対向するように、
生化学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重ね合
わせて、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領
域を、複数のスポット状領域に選択的に含まれている放
射性標識物質によって露光し、選択的に、放射線エネル
ギーを蓄積させることができ、したがって、生化学解析
用ユニットに形成された各スポット状領域に含まれてい
る放射性標識物質によって、対向する輝尽性蛍光体層領
域に含まれた輝尽性蛍光体のみを露光することができる
から、蓄積性蛍光体シートに形成された複数の輝尽性蛍
光体層領域に、励起光を照射し、輝尽性蛍光体層領域か
ら放出された輝尽光を光電的に検出することによって生
成した生化学解析用のデータ中にノイズが生成されるこ
とを効果的に防止することができ、高い分解能で、定量
性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能
になる。
【0040】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルが、複数の孔が、互いに離間して、二次元的
に形成された支持体を備えた蓄積性蛍光体シートによっ
て構成されており、前記複数の発光可能領域が、前記蓄
積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記複数の
孔に、輝尽性蛍光体が充填されて、形成された複数の輝
尽性蛍光体層領域によって構成され、前記複数の輝尽性
蛍光体層領域が、化学発光によって露光されて、選択的
に、化学発光のエネルギーを蓄積している。
【0041】本発明の好ましい実施態様によれば、サン
プルが、複数の孔が、互いに離間して、二次元的に形成
された支持体を備えた蓄積性蛍光体シートによって構成
されており、複数の発光可能領域が、蓄積性蛍光体シー
トの支持体に形成された複数の孔に、輝尽性蛍光体が充
填されて、形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によっ
て構成されているから、化学発光基質と接触させること
によって化学発光を生じさせる標識物質によって、選択
的に標識された複数のスポット状領域を、複数の輝尽性
蛍光体層領域と同一のパターンで、生化学解析用ユニッ
トに形成し、生化学解析用ユニットの複数のスポット状
領域に、化学発光基質を接触させて、生化学解析用ユニ
ットの複数のスポット状領域から選択的に化学発光を放
出させ、生化学解析用ユニットに形成され、化学発光を
選択的に放出している複数のスポット状領域のそれぞれ
と、蓄積性蛍光体シートに形成された複数の輝尽性蛍光
体層領域のそれぞれとが、互いに対向するように、生化
学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせ
て、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層領域
を、複数のスポット状領域から、選択的に放出された化
学発光によって露光し、選択的に、化学発光のエネルギ
ーを蓄積させることができ、したがって、生化学解析用
ユニットに形成された各スポット状領域から放出された
化学発光によって、対向する輝尽性蛍光体層領域に含ま
れた輝尽性蛍光体のみを露光することができるから、蓄
積性蛍光体シートに形成された複数の輝尽性蛍光体層領
域に、励起光を照射し、輝尽性蛍光体層領域から放出さ
れた輝尽光を光電的に検出することによって生成した生
化学解析用のデータ中にノイズが生成されることを効果
的に防止することができ、高い分解能で、定量性に優れ
た生化学解析用のデータを生成することが可能になる。
【0042】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の導光部材の集光端部が配置された側とは
反対側から、前記蓄積性蛍光体シートに形成された前記
複数の輝尽性蛍光体層領域に、励起光を、所定時間にわ
たって、同時に照射して、前記複数の輝尽性蛍光体層領
域に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、前記複数の輝尽性
蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍光体が励起されて、放
出された輝尽光を、前記複数の導光部材によって、励起
光の波長の光をカットし、輝尽性の波長の光を透過させ
る性質を有する励起光カットフィルタに導いて、励起光
をカットし、前記励起光カットフィルタを透過した光
を、前記少なくとも1つの固体センサに導き、前記少な
くとも1つの固体センサによって、光電的に検出して、
生化学解析用データを生成するように構成されている。
【0043】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、複数の輝尽性蛍光体層領域に励起光を照射して、輝
尽性蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、放
出された輝尽光を、光電的に検出して、生化学解析用デ
ータを生成する際に、複数の導光部材を、集光端部が、
蓄積性蛍光体シートの支持体に形成された複数の輝尽性
蛍光体層領域に、十分に近接するように、位置させて、
複数の輝尽性蛍光体層領域から放出される輝尽光を、導
光部材の集光端部によって、受光することにより、高い
集光効率で、輝尽光を、導光部材によって集光し、少な
くとも1つの固体センサに導いて、光電的に検出させる
ことによって、高い分解能で、定量性に優れた生化学解
析用のデータを生成することが可能になる。
【0044】また、本発明のさらに好ましい実施態様に
よれば、輝尽光を導く複数の導光部材とは反対側から、
励起光を、複数の輝尽性蛍光体層領域に、所定時間にわ
たって、同時に照射して、複数の輝尽性蛍光体層領域に
含まれた輝尽性蛍光体を励起しているから、蓄積性蛍光
体シートの表面を、励起光によって、高密度に走査する
場合のように、励起光によって、各輝尽性蛍光体層領域
に含まれている輝尽性蛍光体を励起する際に、隣り合っ
た輝尽性蛍光体層領域が照射されて、隣り合う輝尽性蛍
光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、
蓄積している放射線エネルギーあるいは化学発行のエネ
ルギーを輝尽光の形で、放出してしまうことがなく、か
えって、十分に長い時間にわたって、励起光を各輝尽性
蛍光体層領域に照射して、各輝尽性蛍光体層領域に含ま
れている輝尽性蛍光体を励起することによって、蓄積さ
れている放射線エネルギーあるいは化学発光のエネルギ
ーのほとんどを、輝尽光の形で放出させて、複数の導光
部材によって、励起光カットフィルタを介して、少なく
とも1つの固体センサに導き、光電的に検出することが
できるから、十分に高い感度で、輝尽光を検出して、生
化学解析用データを生成することが可能になる。
【0045】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルが、蛍光物質によって標識された生体由来の
物質が、選択的に結合された特異的結合物質を含む複数
の吸着性領域が、二次元的に互いに離間して形成された
基板を備えた生化学解析用ユニットによって構成されて
おり、前記複数の発光可能領域が、前記生化学解析用ユ
ニットの前記基板に形成された前記複数の吸着性領域に
よって構成されている。
【0046】本発明において、蛍光物質によって標識さ
れた生体由来の物質が、特異的結合物質に結合されてい
るとは、蛍光物質によって標識された生体由来の物質
が、直接、特異的結合物質に特異的に結合されている場
合と、ジゴキシゲニンなどのハプテンによって標識され
たプローブである生体由来の物質が、ハイブリダイゼー
ションなどによって、特異的結合物質に特異的に結合さ
れ、さらに、蛍光基質と接触させることによって、蛍光
物質を生じさせる性質を有する酵素により標識されたハ
プテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、プロー
ブを標識しているハプテンに結合されている場合とを包
含している。
【0047】ハプテン/抗体の組合わせの例としては
ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン抗体、テオフィリン
/抗テオフィリン抗体、フルオロセイン/抗フルオロセ
イン抗体などをあげることができる。また、ハプテン/
抗体ではなく、ビオチン/アヴィジンや抗原/抗体など
の組合わせを利用することも可能である。
【0048】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の吸着性領域が、前記生化学解析用ユニットの前
記基板に、規則的なパターンにしたがって形成され、励
起光を、前記複数の導光部材の集光端部が配置された側
とは反対側から、前記生化学解析用ユニットに形成され
た複数の吸着性領域に、所定の時間にわたって、同時に
照射して、前記複数の吸着性領域に含まれた蛍光物質を
励起し、放出された蛍光を、前記複数の導光部材によ
り、励起光の波長の光をカットし、励起光よりも波長の
長い光を透過する性質を有する励起光カットフィルタに
導いて、励起光をカットし、前記励起光カットフィルタ
を透過した光を、前記少なくとも1つの固体センサに導
き、前記少なくとも1つの固体センサによって、光電的
に検出して、生化学解析用データを生成するように構成
されている。
【0049】本発明の好ましい実施態様によれば、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液
を、生化学解析用ユニットの基板に、高密度に、滴下し
て、複数の吸着性領域を形成し、複数の吸着性領域に吸
着された特異的結合物質に、蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどによ
って、特異的に結合させて、選択的に標識し、あるい
は、複数の吸着性領域に吸着された特異的結合物質に、
ハプテンによって標識されたプローブである生体由来の
物質を、選択的に、特異的に結合させ、さらに、蛍光基
質と接触させることによって、蛍光物質を生じさせる性
質を有する酵素により標識されたハプテンに対する抗体
を、抗原抗体反応によって、プローブを標識しているハ
プテンに結合させて、選択的に標識したスポット状領域
を、生化学解析用ユニットに、高密度に形成し、複数の
導光部材が設けられた側とは反対側から、励起光を、生
化学解析用ユニットに形成された複数の吸着性領域に、
所定時間にわたって、同時に照射し、放出される蛍光を
光電的に検出して、生化学解析用データを生成する場合
においても、複数の導光部材を、集光端部が、生化学解
析用ユニットに、互いに離間して、二次元的に形成され
た複数の吸着性領域に、十分に近接するように、位置さ
せて、複数の吸着性領域から放出される蛍光を、対向す
る導光部材の集光端部によって受光し、少なくとも1つ
の固体センサに導いて、光電的に検出することにより、
各吸着性領域から放出される蛍光が散乱しても、検出す
べき蛍光を放出する吸着性領域から放出される蛍光のみ
を、効果的に、対向する導光部材により、少なくとも1
つの固体センサに導いて、光電的に検出することが可能
になるから、高い集光効率で、各吸着性領域から放出さ
れた蛍光を集光することが可能になるとともに、蛍光を
光電的に検出して生成した生化学解析用データ中にノイ
ズが生成されることを効果的に防止することができ、定
量性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可
能になる。
【0050】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、励起光を、複数の導光部材の集光端部が配置された
側とは反対側から、生化学解析用ユニットに形成された
複数の吸着性領域に、所定の時間にわたって、同時に照
射して、複数の吸着性領域に含まれた蛍光物質を励起
し、放出された蛍光を、複数の導光部材によって集光す
るように構成されているから、十分に長い時間にわたっ
て、複数の吸着性領域に励起光を照射し、複数の吸着性
領域に含まれた蛍光物質を励起することによって、十分
に大きな光量の蛍光を検出することができ、したがっ
て、高感度で、蛍光を検出して、定量性に優れた生化学
解析用のデータを生成することが可能になる。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルが、複数の孔が、互いに離間して、二
次元的に形成された基板を備えた生化学解析用ユニット
によって構成されており、前記複数の発光可能領域が、
前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記
複数の孔内に、吸着性材料が充填されて形成された複数
の吸着性領域によって構成され、前記複数の複数の吸着
性領域が、蛍光物質によって、選択的に標識されてい
る。
【0052】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の吸着性領域が、前記生化学解析用ユニットの前
記基板に、規則的なパターンにしたがって形成され、励
起光を、前記複数の導光部材の集光端部が配置された側
とは反対側から、前記生化学解析用ユニットに形成され
た複数の吸着性領域に、所定の時間にわたって、同時に
照射して、前記複数の吸着性領域に含まれた蛍光物質を
励起し、放出された蛍光を、前記複数の導光部材によ
り、励起光の波長の光をカットし、励起光よりも波長の
長い光を透過する性質を有する励起光カットフィルタに
導いて、励起光をカットし、前記励起光カットフィルタ
を透過した光を、前記少なくとも1つの固体センサに導
き、前記少なくとも1つの固体センサによって、光電的
に検出して、生化学解析用データを生成するように構成
されている。
【0053】本発明の好ましい実施態様によれば、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液
を、生化学解析用ユニットに高密度に形成された複数の
吸着性領域に滴下し、複数の吸着性領域に含まれた特異
的結合物質に、蛍光物質によって標識された生体由来の
物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異的
に結合させて、選択的に標識し、あるいは、あるいは、
複数の吸着性領域に吸着された特異的結合物質に、ハプ
テンによって標識されたプローブである生体由来の物質
を、選択的に、特異的に結合させ、さらに、蛍光基質と
接触させることによって、蛍光物質を生じさせる性質を
有する酵素により標識されたハプテンに対する抗体を、
抗原抗体反応によって、プローブを標識しているハプテ
ンに結合させて、選択的に標識したスポット状領域を、
生化学解析用ユニットに、高密度に形成し、複数の導光
部材が設けられた側とは反対側から、励起光を、生化学
解析用ユニットに形成された複数の吸着性領域に、所定
時間にわたって、同時に照射し、放出される蛍光を光電
的に検出して、生化学解析用データを生成する場合にお
いても、複数の導光部材を、集光端部が、生化学解析用
ユニットに、互いに離間して、二次元的に形成された複
数の吸着性領域に、十分に近接するように、位置させ
て、複数の吸着性領域から放出される蛍光を、対向する
導光部材の集光端部によって受光し、少なくとも1つの
固体センサに導いて、光電的に検出することにより、各
吸着性領域から放出される蛍光が散乱しても、検出すべ
き蛍光を放出する吸着性領域から放出される蛍光のみ
を、効果的に、対向する導光部材により、少なくとも1
つの固体センサに導いて、光電的に検出することが可能
になるから、高い集光効率で、各吸着性領域から放出さ
れた蛍光を集光することが可能になるとともに、蛍光を
光電的に検出して生成した生化学解析用データ中にノイ
ズが生成されることを効果的に防止することができ、定
量性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可
能になる。
【0054】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、励起光を、複数の導光部材の集光端部が配置された
側とは反対側から、生化学解析用ユニットに形成された
複数の吸着性領域に、所定の時間にわたって、同時に照
射して、複数の吸着性領域に含まれた蛍光物質を励起
し、放出された蛍光を、複数の導光部材によって集光す
るように構成されているから、十分に長い時間にわたっ
て、複数の吸着性領域に励起光を照射し、複数の吸着性
領域に含まれた蛍光物質を励起することによって、十分
に大きな光量の蛍光を検出することができ、したがっ
て、高感度で、蛍光を検出して、定量性に優れた生化学
解析用のデータを生成することが可能になる。
【0055】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルが、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質が、選択的に結合された特異的結合物質を含
む複数の吸着性領域が、二次元的に互いに離間して形成
された基板を備えた生化学解析用ユニットによって構成
されており、前記複数の発光可能領域が、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に形成された前記複数の吸着性
領域によって構成されている。
【0056】本発明において、化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質によって
標識された生体由来の物質が、特異的結合物質に結合さ
れているとは、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質が、ハイブリダイゼーションなどによって、
直接、特異的結合物質に特異的に結合されている場合
と、ジゴキシゲニンなどのハプテンによって標識された
プローブである生体由来の物質が、ハイブリダイゼーシ
ョンなどによって、特異的結合物質に特異的に結合さ
れ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化
学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対
する抗体が、抗原抗体反応によって、プローブを標識し
ている抗原に結合されている場合を包含している。
【0057】ハプテン/抗体の組合わせの例としては
ジゴキシゲニン/抗ジゴキシゲニン抗体、テオフィリン
/抗テオフィリン抗体、フルオロセイン/抗フルオロセ
イン抗体などをあげることができる。また、ハプテン/
抗体ではなく、ビオチン/アヴィジンや抗原/抗体など
の組合わせを利用することも可能である。
【0058】本発明の好ましい実施態様においては、前
記サンプルが、複数の孔が、互いに離間して、二次元的
に形成された基板を備えた生化学解析用ユニットによっ
て構成されており、前記複数の発光可能領域が、前記生
化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記複数の
孔内に、吸着性材料が充填されて形成された複数の吸着
性領域によって構成されている。
【0059】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の吸着性領域が、前記生化学解析用ユニットの前
記基板に、規則的なパターンにしたがって形成され、化
学発光基質と接触されて、前記生化学解析用ユニットの
前記複数の吸着性領域から放出された化学発光を、前記
複数の導光部材によって、二次元固体センサに導き、前
記少なくとも1つの固体センサによって、光電的に検出
して、生化学解析用データを生成するように構成されて
いる。
【0060】本発明の好ましい実施態様によれば、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液
を、生化学解析用ユニットに高密度に形成された複数の
吸着性領域に滴下し、複数の吸着性領域に含まれた特異
的結合物質に、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生体
由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、
特異的に結合させて、選択的に標識した場合において
も、あるいは、複数の吸着性領域に含まれた特異的結合
物質に、ハプテンによって標識されたプローブである生
体由来の物質を、選択的に、特異的に結合させ、さら
に、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗体
を、抗原抗体反応によって、プローブを標識しているハ
プテンに結合させて、選択的に標識したスポット状領域
を、生化学解析用ユニットに、高密度に形成した場合に
おいても、各吸着性領域から放出される化学発光を光電
的に検出して、生化学解析用データを生成する際に、複
数の導光部材を、それぞれの集光端部が、生化学解析用
ユニットに、互いに離間して、二次元的に形成された複
数の吸着性領域のそれぞれに、十分に近接するように、
位置させて、複数の吸着性領域のそれぞれから放出され
る化学発光を、対向する導光部材の集光端部によって受
光し、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的に
検出することによって、各吸着性領域から放出される化
学発光が散乱しても、検出すべき化学発光を放出する吸
着性領域から放出される化学発光みを、効果的に、対向
する導光部材により、少なくとも1つの固体センサに導
いて、光電的に検出することが可能になるから、高い集
光効率で、各吸着性領域から放出された化学発光を集光
することが可能になるとともに、化学発光を光電的に検
出して生成した生化学解析用データ中にノイズが生成さ
れることを効果的に防止することができ、定量性に優れ
た生化学解析用のデータを生成することが可能になる。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
に、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基
配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質が
吸着され、前記複数の吸着性領域に吸着された特異的結
合物質に、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって、標識された生体由
来の物質が特異的に結合されて、前記複数の吸着性領域
が、前記標識物質によって選択的に標識されている。
【0062】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
に、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基
配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質が
吸着され、前記複数の吸着性領域に吸着された特異的結
合物質に、ハプテンによって標識された生体由来の物質
が特異的に結合され、さらに、化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる酵素により標識さ
れたハプテンに対する抗体が、抗原抗体反応によって、
結合されて、前記複数の吸着性領域が、前記標識物質に
よって選択的に標識されている。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、二次元固体セ
ンサによって構成されている。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、CCDエリア
センサによって構成されている。
【0065】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDエ
リアセンサによって構成されている。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDエリア
センサによって構成されているから、長時間にわたっ
て、励起光を複数の輝尽性蛍光体層領域に照射して、輝
尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を励起
し、蓄積されている放射線エネルギーあるいは化学発行
のエネルギーを、輝尽光の形で放出させ、複数の導光部
材によって集光して、光電的に検出するができ、したが
って、十分に高感度で、輝尽光を検出して、生化学解析
用データを生成することが可能になる。
【0067】また、本発明のさらに好ましい実施態様に
よれば、少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDエ
リアセンサによって構成されているから、長時間にわた
って、励起光を複数の吸着性領域に照射して、吸着性領
域に含まれている蛍光物質を励起し、放出された蛍光を
検出することができ、したがって、十分に高感度で、蛍
光を検出して、生化学解析用データを生成することが可
能になる。
【0068】さらに、本発明のさらに好ましい実施態様
によれば、少なくとも1つの固体センサが、冷却CCD
エリアセンサによって構成されているから、長時間にわ
たって、生化学解析用ユニットの多数の吸着性領域から
放出される化学発光を検出することができ、したがっ
て、十分に高感度で、微弱な化学発光を検出して、生化
学解析用データを生成することが可能になる。
【0069】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、一次元固体セ
ンサによって構成されている。
【0070】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、CCDライン
センサによって構成されている。
【0071】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDラ
インセンサによって構成されている。
【0072】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDライン
センサによって構成されているから、長時間にわたっ
て、励起光を複数の輝尽性蛍光体層領域に照射して、輝
尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を励起
し、蓄積されている放射線エネルギーあるいは化学発行
のエネルギーを、輝尽光の形で放出させ、複数の導光部
材によって集光して、光電的に検出するができ、したが
って、十分に高感度で、輝尽光を検出して、生化学解析
用データを生成することが可能になる。
【0073】また、本発明のさらに好ましい実施態様に
よれば、少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDラ
インセンサによって構成されているから、長時間にわた
って、励起光を複数の吸着性領域に照射して、吸着性領
域に含まれている蛍光物質を励起し、放出された蛍光を
検出することができ、したがって、十分に高感度で、蛍
光を検出して、生化学解析用データを生成することが可
能になる。
【0074】さらに、本発明のさらに好ましい実施態様
によれば、少なくとも1つの固体センサが、冷却CCD
ラインセンサによって構成されているから、長時間にわ
たって、生化学解析用ユニットの多数の吸着性領域から
放出される化学発光を検出することができ、したがっ
て、十分に高感度で、微弱な化学発光を検出して、生化
学解析用データを生成することが可能になる。
【0075】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、二次元的に、互
いに離間されて、複数の貫通孔が形成され、前記複数の
輝尽性蛍光体層領域が、前記支持体に形成された前記複
数の貫通孔内に、輝尽性蛍光体が充填されて、形成され
ている。
【0076】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領
域が、支持体に形成された複数の貫通孔内に、輝尽性蛍
光体を含む輝尽性蛍光体膜が、圧入されて、形成されて
いる。
【0077】本発明の別の好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領
域が、支持体に形成された複数の凹部内に、輝尽性蛍光
体が充填されて、形成されている。
【0078】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、
規則的に形成されている。
【0079】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、
略円形に形成されている。
【0080】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、
略矩形状に形成されている。
【0081】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、光エネルギーを
減衰させる性質を有している。
【0082】本発明の好ましい実施態様によれば、蓄積
性蛍光体シートの支持体が、光エネルギーを減衰させる
材料によって形成されているから、生化学解析用ユニッ
トの基板に、吸着性領域を高密度に形成し、生体由来の
物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長
さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液を、複
数の吸着性領域に滴下して、特異的結合物質を複数の吸
着性領域に吸着させ、複数の吸着性領域に吸着された特
異的結合物質に、化学発光基質と接触させることによっ
て化学発光を生じさせる標識物質によって標識された生
体由来の物質を、選択的にハイブリダイズさせて、生化
学解析用ユニットの複数の吸着性領域を、選択的に標識
し、あるいは、複数の吸着性領域に吸着された特異的結
合物質に、ハプテンによって標識された生体由来の物質
を、選択的に、特異的に結合させ、さらに、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる酵素
により標識されたハプテンに対する抗体を、抗原抗体反
応によって、生体由来の物質を標識しているハプテンに
結合させて、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域
を、選択的に標識し、生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域に化学発光基質を接触させて、化学発光を放出
させ、化学発光を放出している生化学解析用ユニットと
蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせて、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域から、選択的に放出された化
学発光によって、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成さ
れた複数の輝尽性蛍光体層領域を露光する場合にも、各
吸着性領域から放出された化学発光が、蓄積性蛍光体シ
ートの支持体内で散乱することを効果的に防止すること
ができ、したがって、生化学解析用ユニットの各吸着性
領域から放出された化学発光を、蓄積性蛍光体シートの
対応する輝尽性蛍光体層領域に、選択的に入射させて、
蓄積性蛍光体シートの対応する輝尽性蛍光体層領域のみ
を露光することが可能になるから、化学発光によって露
光された複数の輝尽性蛍光体層領域に、励起光を照射
し、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電的に検
出することによって、高い分解能で、定量性に優れた生
化学解析用のデータを生成することが可能になる。
【0083】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、蓄積性蛍光体シートの支持体が、光エネルギーを減
衰させる性質を有しているから、蓄積性蛍光体シートの
支持体に形成された複数の輝尽性蛍光体層領域に、励起
光を照射して、輝尽性蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍
光体を励起する場合に、励起光が、蓄積性蛍光体シート
の支持体内で散乱して、隣り合った輝尽性蛍光体層領域
に入射し、隣り合った輝尽性蛍光体層領域に含まれてい
る輝尽性蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体に蓄積されてい
る放射線エネルギーあるいは化学発光のエネルギーが放
出されることを効果的に防止することが可能になり、し
たがって、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層
領域に、励起光を照射し、複数の輝尽性蛍光体層領域か
ら放出された輝尽光を光電的に検出することによって、
高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデータを
生成することが可能になる。
【0084】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う前記輝
尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前
記支持体中を透過したときに、光のエネルギーを1/5
以下に減衰させる性質を有している。
【0085】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、
光が前記支持体中を透過したときに、光のエネルギーを
1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0086】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、
光が前記支持体中を透過したときに、光のエネルギーを
1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0087】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、
光が前記支持体中を透過したときに、光のエネルギーを
1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0088】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、
光が前記支持体中を透過したときに、光のエネルギーを
1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0089】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、
光が前記支持体中を透過したときに、光のエネルギーを
1/1000以下に減衰させる性質を有している。
【0090】本発明の好ましい実施態様において、複数
の輝尽性蛍光体層領域を備えている場合には、蓄積性蛍
光体シートの前記支持体が、放射線エネルギーを減衰さ
せる性質を有している。本発明の好ましい実施態様によ
れば、蓄積性蛍光体シートの支持体が、放射線エネルギ
ーを減衰させる材料によって形成されているから、生化
学解析用ユニットの基板に、吸着性領域を高密度に形成
し、生体由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基
配列や塩基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を
含む溶液を、複数の吸着性領域に滴下して、特異的結合
物質を複数の吸着性領域に吸着させ、複数の吸着性領域
に吸着された特異的結合物質に、放射性標識物質によっ
て標識された生体由来の物質を選択的に特異的に結合さ
せて、複数の吸着性領域を放射性標識物質によって選択
的に標識した後、複数の輝尽性蛍光体層領域が形成され
た蓄積性蛍光体シートに対向させて、複数の輝尽性蛍光
体層領域を、複数の吸着性領域に含まれた放射性標識物
質によって露光し、放射線データを蓄積性蛍光体シート
の複数の輝尽性蛍光体層領域に転写して、記録する場合
においても、吸着性領域のそれぞれに含まれている放射
性標識物質から発せられた電子線(β線)が、蓄積性蛍
光体シートの支持体内で散乱し、隣り合った吸着性領域
に含まれた放射性標識物質によって露光されるべき輝尽
性蛍光体層領域に入射することを効果的に防止すること
ができ、したがって、放射性標識物質によって露光され
た輝尽性蛍光体層領域に励起光を照射して、輝尽性蛍光
体層領域から放出された輝尽光を光電的に検出して、生
成した生化学解析用データ中に、放射性標識物質から発
せられる電子線(β線)の散乱に起因するノイズが生成
されることを効果的に防止することが可能になる。
【0091】本発明の好ましい実施態様において、蓄積
性蛍光体シートが、複数の輝尽性蛍光体層領域を備えて
いる場合には、蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣
り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離
だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放射線
のエネルギーを、1/5以下に減衰させる性質を有して
いる。
【0092】本発明のさらに好ましい実施態様におい
て、蓄積性蛍光体シートが、複数の輝尽性蛍光体層領域
を備えている場合には、蓄積性蛍光体シートの前記支持
体が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等
しい距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したとき
に、放射線のエネルギーを、1/10以下に減衰させる
性質を有している。
【0093】本発明のさらに好ましい実施態様におい
て、蓄積性蛍光体シートが、複数の輝尽性蛍光体層領域
を備えている場合には、蓄積性蛍光体シートの前記支持
体が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等
しい距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したとき
に、放射線のエネルギーを、1/50以下に減衰させる
性質を有している。
【0094】本発明のさらに好ましい実施態様におい
て、蓄積性蛍光体シートが、複数の輝尽性蛍光体層領域
を備えている場合には、蓄積性蛍光体シートの前記支持
体が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等
しい距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したとき
に、放射線のエネルギーを、1/100以下に減衰させ
る性質を有している。
【0095】本発明のさらに好ましい実施態様におい
て、蓄積性蛍光体シートが、複数の輝尽性蛍光体層領域
を備えている場合には、蓄積性蛍光体シートの前記支持
体が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等
しい距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したとき
に、放射線のエネルギーを、1/500以下に減衰させ
る性質を有している。
【0096】本発明のさらに好ましい実施態様におい
て、蓄積性蛍光体シートが、複数の輝尽性蛍光体層領域
を備えている場合には、蓄積性蛍光体シートの前記支持
体が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等
しい距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したとき
に、放射線のエネルギーを、1/1000以下に減衰さ
せる性質を有している。
【0097】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの前記支持体に、10以上の輝尽性蛍
光体層領域が形成されている。
【0098】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、50以上の輝
尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0099】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、100以上の
輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0100】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、500以上の
輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0101】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、1000以上
の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0102】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、5000以上
の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0103】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、10000以
上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0104】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、50000以
上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0105】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、100000
以上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0106】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記複数の
輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、5平方ミリメートル
未満のサイズを有している。
【0107】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記
複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、1平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0108】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記
複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、0.5平方ミ
リメートル未満のサイズを有している。
【0109】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記
複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、0.1平方ミ
リメートル未満のサイズを有している。
【0110】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記
複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、0.05平方
ミリメートル未満のサイズを有している。
【0111】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形成された前記
複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、0.01平方
ミリメートル未満のサイズを有している。
【0112】本発明において、蓄積性蛍光体シートに形
成される輝尽性蛍光体層領域の密度は、支持体の材料、
放射性標識物質から放出される電子線の種類などによっ
て決定される。
【0113】本発明の好ましい実施態様においては、蓄
積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝尽性蛍
光体層領域が、10個/平方センチメートル以上の密度
で形成されている。
【0114】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、50個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0115】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、100個/平方センチメートル以
上の密度で形成されている。
【0116】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、500個/平方センチメートル以
上の密度で形成されている。
【0117】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、1000個/平方センチメートル
以上の密度で形成されている。
【0118】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、5000個/平方センチメートル
以上の密度で形成されている。
【0119】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、10000個/平方センチメート
ル以上の密度で形成されている。
【0120】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、50000個/平方センチメート
ル以上の密度で形成されている。
【0121】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、100000個/平方センチメー
トル以上の密度で形成されている。
【0122】本発明において、蓄積性蛍光体シートが複
数の輝尽性蛍光体層領域を備えている場合には、蓄積性
蛍光体シートの支持体を形成するために使用される材料
は、光エネルギーおよび/または放射線エネルギーを減
衰させる性質を有していることが好ましいが、とくに限
定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材
料のいずれをも使用することができ、金属材料、セラミ
ック材料またはプラスチック材料が、好ましく使用され
る。
【0123】本発明において、蓄積性蛍光体シートが複
数の輝尽性蛍光体層領域を備えている場合には、蓄積性
蛍光体シートの支持体を形成するために好ましく使用す
ることのできる無機化合物材料としては、たとえば、
金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、
クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなど
の金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコ
ン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;
タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機
塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルフ
ァス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造
を有していてもよい。
【0124】本発明において、蓄積性蛍光体シートが複
数の輝尽性蛍光体層領域を備えている場合には、蓄積性
蛍光体シートの支持体を形成するために好ましく使用す
ることのできる有機化合物材料としては、高分子化合物
が好ましく用いられ、好ましく使用することのできる高
分子化合物としては、たとえば、ポリエチレンやポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレ
ート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート共重
合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ
塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデ
ン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフル
オロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタ
レートやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10な
どのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニ
レンサルファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケ
イ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ
樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチ
レン共重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセ
ルロース、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キト
サン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどの
ポリアミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを
挙げることができる。これらは、複合材料でもよく、必
要に応じて、金属酸化物粒子やガラス繊維などを充填す
ることもでき、また、有機化合物材料をブレンドして、
使用することもできる。
【0125】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、蓄積性蛍光体シートが複数の輝尽性
蛍光体層領域を備えている場合には、蓄積性蛍光体シー
トの支持体は、比重1.0g/cm以上の化合物材料
または複合材料によって形成されることが好ましく、比
重が1.5g/cm以上、23g/cm以下の化合
物材料または複合材料によって形成されることが、とく
に好ましい。
【0126】また、一般に、光の散乱および/または吸
収が大きいほど、光の減衰能が高くなるので、本発明に
おいて、蓄積性蛍光体シートが複数の輝尽性蛍光体層領
域を備えている場合には、厚さ1cmあたりの吸光度が
0.3以上であることが好ましく、厚さ1cmあたりの
吸光度が1以上であれば、さらに好ましい。ここに、吸
光度は、厚さTcmの板状体の直後に、積分球を置き、
計測に利用するプローブ光またはエミッション光の波長
における透過光量Aを分光光度計によって測定し、A/
Tを算出することによって、求められる。光減衰能を向
上させるために、光散乱体や光吸収体を、蓄積性蛍光体
シートの支持体に含有させることもできる。光散乱体と
しては、蓄積性蛍光体シートの支持体を形成している材
料と異なる材料の微粒子が用いられ、光吸収体として
は、顔料または染料が用いられる。
【0127】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、基
板に、互いに離間して形成された複数の貫通孔に、吸着
性材料が充填されて、形成されている。
【0128】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、基
板に、互いに離間して形成された複数の貫通孔に、吸着
性材料を含む吸着性膜が圧入されて、形成されている。
【0129】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、基
板に、互いに離間して形成された複数の凹部に、吸着性
材料が充填されて、形成されている。
【0130】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板と、複数
の貫通孔が、互いに離間して形成され、前記吸着性基板
の少なくとも一方の面に密着された基板を備え、前記複
数の吸着性領域が、前記基板に形成された前記複数の貫
通孔内の前記吸着性基板によって、形成されている。
【0131】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、光エネルギーを
減衰させる性質を有している。
【0132】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの複数の吸着性領域が、基板に形成さ
れた複数の孔に、吸着性材料が充填されて、形成され、
生化学解析用ユニットの基板が、光エネルギーを減衰さ
せる性質を有しているから、生化学解析用ユニットの基
板に、複数の吸着性領域を高密度に形成し、複数の吸着
性領域に、特異的結合物質を吸着させ、複数の吸着性領
域に吸着された特異的結合物質に、化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質によ
って標識された生体由来の物質を、選択的にハイブリダ
イズさせて、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域
を、選択的に標識し、あるいは、複数の吸着性領域に吸
着された特異的結合物質に、ハプテンによって標識され
た生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合させ、さ
らに、化学発光基質と接触させることによって化学発光
を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗
体を、抗原抗体反応によって、生体由来の物質を標識し
ているハプテンに結合させて、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域を、選択的に標識し、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域に化学発光基質を接触させ
て、化学発光を放出させ、化学発光を光電的に検出し
て、生化学解析用データを生成する場合に、生化学解析
用ユニットの複数の吸着性領域から放出される化学発光
が、生化学解析用ユニットの基板内で散乱して、隣り合
う吸着性領域から放出された化学発光と混ざり合うこと
を効果的に防止することが可能になり、したがって、化
学発光を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析
用データを生成することが可能になる。
【0133】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域が、基板
に形成された複数の孔に、吸着性材料が充填されて、形
成され、生化学解析用ユニットの基板が、光エネルギー
を減衰させる性質を有しているから、生化学解析用ユニ
ットの基板に、複数の吸着性領域を高密度に形成し、複
数の吸着性領域に、特異的結合物質を吸着させ、複数の
吸着性領域に吸着された特異的結合物質に、蛍光物質に
よって標識された生体由来の物質を、選択的にハイブリ
ダイズさせさせて、生化学解析用ユニットの複数の吸着
性領域を、選択的に標識し、あるいは、複数の吸着性領
域に吸着された特異的結合物質に、ハプテンによって標
識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合さ
せ、さらに、蛍光基質と接触させることによって、蛍光
物質を生じさせる性質を有する酵素により標識されたハ
プテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、生体由
来の物質を標識しているハプテンに結合させて、生化学
解析用ユニットの複数の吸着性領域を、選択的に標識
し、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に励起光
を照射して、蛍光物質を励起し、生化学解析用ユニット
の複数の吸着性領域から放出された蛍光を光電的に検出
して、生化学解析用データを生成する場合に、生化学解
析用ユニット複数の吸着性領域から放出される蛍光が、
生化学解析用ユニットの基板内で散乱して、隣り合う吸
着性領域から放出された蛍光と混ざり合うことを効果的
に防止することが可能になり、したがって、蛍光を光電
的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを生
成することが可能になる。
【0134】さらに、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域が、基板
に形成された複数の孔に、吸着性材料が充填されて、形
成され、生化学解析用ユニットの基板が、光エネルギー
を減衰させる性質を有しているから、生化学解析用ユニ
ットの基板に、複数の吸着性領域を高密度に形成し、複
数の吸着性領域に、特異的結合物質を吸着させ、複数の
吸着性領域に吸着された特異的結合物質に、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質によって標識された生体由来の物質を、選択的にハ
イブリダイズさせて、生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域を、選択的に標識し、あるいは、複数の吸着性
領域に吸着された特異的結合物質に、ハプテンによって
標識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合
させ、さらに、化学発光基質と接触させることによって
化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに
対する抗体を、抗原抗体反応によって、生体由来の物質
を標識しているハプテンに結合させて、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域を、選択的に標識し、生化学
解析用ユニットの複数の吸着性領域に化学発光基質を接
触させて、化学発光を放出させ、化学発光を放出してい
る生化学解析用ユニットと蓄積性蛍光体シートとを重ね
合わせて、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域か
ら、選択的に放出された化学発光によって、蓄積性蛍光
体シートの支持体に形成された輝尽性蛍光体層を露光す
る場合にも、各吸着性領域から放出された化学発光が、
生化学解析用ユニットの基板内で散乱することを効果的
に防止することができ、したがって、生化学解析用ユニ
ットの各吸着性領域から放出された化学発光を、蓄積性
蛍光体シートの対応する輝尽性蛍光体層の領域に、選択
的に入射させて、蓄積性蛍光体シートの対応する輝尽性
蛍光体層の領域のみを露光することが可能になるから、
化学発光によって露光された輝尽性蛍光体層に、励起光
を照射し、輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電
的に検出することによって、高い分解能で、定量性に優
れた生化学解析用のデータを生成することが可能にな
る。
【0135】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記基板中
を透過したときに、光のエネルギーを、1/5以下に減
衰させる性質を有している。
【0136】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
以下に減衰させる性質を有している。
【0137】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
以下に減衰させる性質を有している。
【0138】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
0以下に減衰させる性質を有している。
【0139】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/50
0以下に減衰させる性質を有している。
【0140】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、光が前記
基板中を透過したときに、光のエネルギーを、1/10
00以下に減衰させる性質を有している。
【0141】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、放射線エネルギ
ーを減衰させる性質を有している。
【0142】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの複数の吸着性領域が、基板に形成さ
れた複数の孔に、吸着性材料が充填されて、形成され、
生化学解析用ユニットの基板が、放射線エネルギーを減
衰させる性質を有しているから、生化学解析用ユニット
の基板に、複数の吸着性領域を高密度に形成し、複数の
吸着性領域に、特異的結合物質を吸着させ、生化学解析
用ユニットの複数の吸着性領域に吸着された特異的結合
物質に、放射性標識物質によって標識された生体由来の
物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異的
に結合させて、選択的に標識し、生化学解析用ユニット
と蓄積性蛍光体シートとを重ね合わせて、複数の吸着性
領域に選択的に含まれた放射性標識物質によって、蓄積
性蛍光体シートの支持体に形成された輝尽性蛍光体層を
露光する場合にも、各吸着性領域に含まれている放射性
標識物質から放出された電子線(β線)が、生化学解析
用ユニットの基板内で散乱することを効果的に防止する
ことができ、したがって、生化学解析用ユニットの各吸
着性領域に含まれている放射性標識物質から放出された
電子線(β線)を、蓄積性蛍光体シートの対応する輝尽
性蛍光体層の領域に、選択的に入射させて、蓄積性蛍光
体シートの対応する輝尽性蛍光体層の領域のみを露光す
ることが可能になるから、放射性標識物質によって露光
された輝尽性蛍光体層に、励起光を照射し、輝尽性蛍光
体層から放出された輝尽光を光電的に検出することによ
って、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデ
ータを生成することが可能になる。
【0143】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う前記吸
着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記基
板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/5
以下に減衰させる性質を有している。
【0144】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0145】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0146】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0147】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0148】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が
前記基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/1000以下に減衰させる性質を有している。
【0149】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、10以上の吸着
性領域が形成されている。
【0150】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、50以上
の吸着性領域が形成されている。
【0151】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、100以
上の吸着性領域が形成されている。
【0152】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、500以
上の吸着性領域が形成されている。
【0153】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
以上の吸着性領域が形成されている。
【0154】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
以上の吸着性領域が形成されている。
【0155】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
0以上の吸着性領域が形成されている。
【0156】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
0以上の吸着性領域が形成されている。
【0157】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
00以上の吸着性領域が形成されている。
【0158】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記複
数の吸着性領域が、それぞれ、5平方ミリメートル未満
のサイズを有している。
【0159】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、1平方ミリメート
ル未満のサイズを有している。
【0160】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.5平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0161】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.1平方ミリメ
ートル未満のサイズを有している。
【0162】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.05平方ミリ
メートル未満のサイズを有している。
【0163】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された
前記複数の吸着性領域が、それぞれ、0.01平方ミリ
メートル未満のサイズを有している。
【0164】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板に形成される吸着性領域の密度は、基板の材料、放
射性標識物質から放出される電子線の種類などによって
決定される。
【0165】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の吸着
性領域が、10個/平方センチメートル以上の密度で形
成されている。
【0166】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、50個/平方センチメートル以上の密
度で形成されている。
【0167】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、100個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0168】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、500個/平方センチメートル以上の
密度で形成されている。
【0169】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、1000個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0170】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、5000個/平方センチメートル以上
の密度で形成されている。
【0171】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、10000個/平方センチメートル以
上の密度で形成されている。
【0172】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、50000個/平方センチメートル以
上の密度で形成されている。
【0173】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数
の吸着性領域が、100000個/平方センチメートル
以上の密度で形成されている。
【0174】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットに、前記複数の吸着性領域が、
規則的なパターンで形成されている。
【0175】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通
孔が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0176】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の貫通
孔が、それぞれ、略矩形状に形成されている。
【0177】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合には、生化
学解析用ユニットの基板を形成するための材料は、光エ
ネルギーおよび/または放射線エネルギーを減衰させる
性質を有していることが好ましいが、とくに限定される
ものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料のいず
れをも使用することができ、金属材料、セラミック材料
またはプラスチック材料が、好ましく使用される。
【0178】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合に、生化学
解析用ユニットの基板を形成するために好ましく使用す
ることのできる無機化合物材料としては、たとえば、
金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、タンタル、
クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、セレンなど
の金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合金;シリコ
ン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニウム、酸
化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物;
タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシ
ウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムなどの無機
塩を挙げることができる。これらは、単結晶、アモルフ
ァス、セラミックのような多結晶焼結体にいずれの構造
を有していてもよい。
【0179】本発明において、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸
着性材料が充填されて、形成されている場合に、生化学
解析用ユニットの基板を形成するために使用可能な有機
化合物材料としては、高分子化合物が好ましく用いら
れ、好ましく使用することのできる高分子化合物として
は、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポ
リオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアク
リレート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリ
ル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフ
ルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポ
リカーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポ
リイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイ
ド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボ
ラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレ
タン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん
粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;
ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよ
びこれら高分子化合物の共重合体などを挙げることがで
きる。これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金
属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、
また、有機化合物材料をブレンドして、使用することも
できる。
【0180】一般に、光の散乱および/または吸収が大
きいほど、光の減衰能が高くなるので、生化学解析用ユ
ニットの複数の吸着性領域が、基板に形成された複数の
孔に、吸着性材料が充填されて、形成されている場合に
は、生化学解析用ユニットの基板は、厚さ1cmあたり
の吸光度が0.3以上であることが好ましく、厚さ1c
mあたりの吸光度が1以上であれば、さらに好ましい。
ここに、吸光度は、厚さTcmの板状体の直後に、積分
球を置き、計測に利用するプローブ光またはエミッショ
ン光の波長における透過光量Aを分光光度計によって測
定し、A/Tを算出することによって、求められる。光
減衰能を向上させるために、光散乱体や光吸収体を、生
化学解析用ユニットの基板に含有させることもできる。
光散乱体としては、生化学解析用ユニットの基板を形成
している材料と異なる材料の微粒子が用いられ、光吸収
体としては、顔料または染料が用いられる。
【0181】また、一般に、比重が大きいほど、放射線
の減衰能が高くなるので、生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域が、基板に形成された複数の孔に、吸着性
材料が充填されて、形成されている場合には、生化学解
析用ユニットの基板は、比重1.0g/cm以上の化
合物材料または複合材料によって形成されることが好ま
しく、比重が1.5g/cm以上、23g/cm
下の化合物材料または複合材料によって形成されること
が、とくに好ましい。
【0182】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットが、吸着性基板を備え、
前記複数の吸着性領域が、前記吸着性基板に、特異的結
合物質を含有させて、形成されている。
【0183】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するための吸着性材料あるいは吸着性
基板を形成するための吸着性材料としては、多孔質材料
あるいは繊維材料が好ましく使用される。多孔質材料と
繊維材料とを併用して、吸着性領域あるいは吸着性基板
を形成することもできる。
【0184】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するための吸着性材料あるいは吸着性
基板を形成するために使用される多孔質材料は、有機材
料、無機材料のいずれでもよく、有機/無機複合体でも
よい。
【0185】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するための吸着性材料あるいは吸着性
基板を形成するために使用される有機多孔質材料は、と
くに限定されるものではないが、活性炭などの炭素材料
あるいはメンブレンフィルタを形成可能な材料が、好ま
しく用いられる。具体的には、ナイロン6、ナイロン
6,6、ナイロン4,10などのナイロン類;ニトロセ
ルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどの
セルロース誘導体;コラーゲン;アルギン酸、アルギン
酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイオンコン
プレックスなどのアルギン酸類;ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル;ポ
リ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラ
フルオライドなどのポリフルオライドや、これらの共重
合体または複合体が挙げられる。
【0186】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するための吸着性材料あるいは吸着性
基板を形成するために使用される無機多孔質材料は、と
くに限定されるものではないが、好ましくは、たとえ
ば、白金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムなどの
金属;アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなどの
金属酸化物;ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウムな
どの金属塩やこれらの複合体などが挙げられる。
【0187】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するための吸着性材料あるいは吸着性
基板を形成するために使用される繊維材料は、とくに限
定されるものではないが、好ましくは、たとえば、ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイ
ロン類、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸
セルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられる。
【0188】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域は、電解処理、プラズマ処理、アーク放電な
どの酸化処理;シランカップリング剤、チタンカップリ
ング剤などを用いたプライマー処理;界面活性剤処理な
どの表面処理によって形成することもできる。
【0189】本発明において、放射線エネルギーを蓄積
するために使用される輝尽性蛍光体としては、放射線の
エネルギーを蓄積可能で、電磁波によって励起され、蓄
積している放射線のエネルギーを、光の形で放出可能な
ものであればよく、とくに限定されるものではないが、
可視光波長域の光により励起可能であるものが好まし
い。具体的には、たとえば、米国特許第4,239,9
68号に開示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物
系蛍光体(Ba1−xM2+x)FX:yA(ここに、
2+はMg、Ca、Sr、ZnおよびCdからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属元素、
XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なく
とも一種のハロゲン、AはEu、Tb、Ce、Tm、D
y、Pr、Ho、Nd、YbおよびErからなる群より
選ばれる少なくとも一種の3価金属元素、xは0≦x≦
0.6、yは0≦y≦0.2である。)、特開平2−2
76997号公報に開示されたアルカリ土類金属弗化ハ
ロゲン化物系蛍光体SrFX:Z(ここに、XはCl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲン、ZはEuまたはCeである。)、特開昭59
−56479号公報に開示されたユーロピウム付活複合
ハロゲン物系蛍光体BaFX・xNaX’:aEu2+
(ここに、XおよびX’はいずれも、Cl、Brおよび
Iからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンで
あり、xは0<x≦2、aは0<a≦0.2であ
る。)、特開昭58−69281号公報に開示されたセ
リウム付活三価金属オキシハロゲン物系蛍光体であるM
OX:xCe(ここに、MはPr、Nd、Pm、Sm、
Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびBi
からなる群より選ばれる少なくとも一種の三価金属元
素、XはBrおよびIのうちの一方あるいは双方、x
は、0<x<0.1である。)、米国特許第4,53
9,137号に開示されたセリウム付活希土類オキシハ
ロゲン物系蛍光体であるLnOX:xCe(ここに、L
nはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる
少なくとも一種の希土類元素、XはCl、BrおよびI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、x
は、0<x≦0.1である。)および米国特許第4,9
62,047号に開示されたユーロピウム付活複合ハロ
ゲン物系蛍光体MIIFX・aMX’・bM’II''
・cMIII'''3 ・xA:yEu2+(ここに、MII
はBa、SrおよびCaからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ土類金属元素、M はLi、N
a、K、RbおよびCsからなる群より選ばれる少なく
とも一種のアルカリ金属元素、M' IIはBeおよびMg
からなる群より選ばれる少なくとも一種の二価金属元
素、MIIIはAl、Ga、InおよびTlからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種の三価金属元素、Aは少なく
とも一種の金属酸化物、XはCl、BrおよびIからな
る群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、X’、X
''およびX''' はF、Cl、BrおよびIからなる群よ
り選ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、aは、0
≦a≦2、bは、0≦b≦10−2、cは、0≦c≦1
−2で、かつ、a+b+c≧10−2であり、xは、
0<x≦0.5で、yは、0<y≦0.2である。)
が、好ましく使用し得る。
【0190】また、本発明において、化学発光のエネル
ギーを蓄積するために使用される輝尽性蛍光体は、可視
光波長域の光のエネルギーを蓄積可能で、電磁波によっ
て励起され、蓄積している光のエネルギーを、光の形で
放出可能なものであればよく、とくに限定されるもので
はないが、可視光波長域の光により励起可能であるもの
が好ましい。具体的には、たとえば、金属ハロリン酸塩
系蛍光体、希土類元素付活硫化物系蛍光体、アルミン酸
塩系蛍光体、珪酸塩系蛍光体、フッ化物系蛍光体および
これらの二または三以上の混合物からなる群より選ばれ
たものが、好ましく使用される。これらの中では、希土
類元素付活硫化物系蛍光体が好ましく、とくに、米国特
許第5,029,253号明細書、同第4,983,8
34号明細書に開示された希土類元素付活アルカリ土類
金属硫化物系蛍光体、また、その他にも、特開2001
−131545号公報に開示されたZnGeO:M
n,VおよびZnGeO:Mnなどのゲルマン酸亜
鉛蛍光体、特開2001−123162号公報に開示さ
れたSrAl1425:Ln(Lnは希土類)など
のアルミン酸アルカリ土類蛍光体、Y0.8Lu1.2
SiO:Ce,Zr、特公平6−31904号公報に
開示されたGdOCl:Ceなどが好ましく使用され
る。
【0191】本発明の前記目的はまた、互いに離間し
て、二次元的に形成され、光を放出する複数の発光可能
領域が形成されたサンプルを載置可能なサンプルステー
ジと、前記複数の発光可能領域から放出された光を光電
的に検出する少なくとも1つの固体センサと、集光端部
が、前記サンプルステージに載置された前記サンプルの
前記複数の発光可能領域に対向して、配置され、前記サ
ンプルの前記複数の発光可能領域から放出された光を、
前記少なくとも1つの固体センサに導く複数の導光部材
を備えたことを特徴とする生化学解析用データの生成装
置によって達成される。
【0192】本発明によれば、蓄積性蛍光体シートの支
持体に、二次元的に、互いに離間して、形成された複数
の輝尽性蛍光体層領域を、放射性標識物質によって、露
光した後に、蓄積性蛍光体シートをサンプルステージに
載置して、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体層
領域に、励起光を照射し、複数の輝尽性蛍光体層領域か
ら放出される輝尽光を、複数の導光部材によって、少な
くとも1つの固体センサに導いて、光電的に検出し、生
化学解析用データを生成する場合に、複数の導光部材
を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成さ
れた複数の輝尽性蛍光体層領域に、十分に近接するよう
に、位置させて、複数の輝尽性蛍光体層領域から放出さ
れる輝尽光を、導光部材の集光端部によって、受光し、
少なくとも1つの固体センサによって、光電的に検出す
ることにより、蓄積性蛍光体シートの各輝尽性蛍光体層
領域から放出された輝尽光を、対向する導光部材によっ
て、高い集光効率で集光し、少なくとも1つの固体セン
サに導いて、光電的に検出させることができるから、高
い分解能で、かつ、高感度で、定量性に優れた生化学解
析用のデータを生成することが可能になる。
【0193】また、本発明によれば、放射性標識物質に
よって、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成された輝尽
性蛍光体層を露光して、輝尽性蛍光体層に、二次元的
に、互いに離間した複数の露光領域を形成した後に、蓄
積性蛍光体シートをサンプルステージに載置し、輝尽性
蛍光体層に形成された複数の露光領域に、励起光を照射
し、複数の露光領域から放出される輝尽光を、複数の導
光部材によって、少なくとも1つの固体センサに導い
て、光電的に検出し、生化学解析用データを生成する際
に、複数の導光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シー
トの輝尽性蛍光体層に、互いに離間して、形成された複
数の露光領域に、十分に近接するように、位置させて、
複数の露光領域から放出される輝尽光を、導光部材の集
光端部によって、受光し、少なくとも1つの固体センサ
によって、光電的に検出することにより、輝尽性蛍光体
層の複数の露光領域のそれぞれから放出された輝尽光
を、対向する導光部材によって、高い集光効率で集光
し、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的に検
出させることができるから、高い分解能で、かつ、高感
度で、定量性に優れた生化学解析用のデータを生成する
ことが可能になる。
【0194】さらに、本発明によれば、蓄積性蛍光体シ
ートの支持体に、二次元的に、互いに離間して、形成さ
れた複数の輝尽性蛍光体層領域を、化学発光によって、
露光した後に、蓄積性蛍光体シートをサンプルステージ
に載置して、蓄積性蛍光体シートの複数の輝尽性蛍光体
層領域に、励起光を照射し、複数の輝尽性蛍光体層領域
から放出される輝尽光を、複数の導光部材によって、少
なくとも1つの固体センサに導いて、光電的に検出し、
生化学解析用データを生成する場合に、複数の導光部材
を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成さ
れた複数の輝尽性蛍光体層領域に、十分に近接するよう
に、位置させて、複数の輝尽性蛍光体層領域から放出さ
れる輝尽光を、導光部材の集光端部によって、受光し、
少なくとも1つの固体センサによって、光電的に検出す
ることにより、蓄積性蛍光体シートの各輝尽性蛍光体層
領域から放出された輝尽光を、対向する導光部材によっ
て、高い集光効率で集光し、少なくとも1つの固体セン
サに導いて、光電的に検出させることができるから、高
い分解能で、かつ、高感度で、定量性に優れた生化学解
析用のデータを生成することが可能になる。
【0195】また、本発明によれば、化学発光によっ
て、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成された輝尽性蛍
光体層を露光して、輝尽性蛍光体層に、二次元的に、互
いに離間した複数の露光領域を形成した後に、蓄積性蛍
光体シートをサンプルステージに載置し、輝尽性蛍光体
層に形成された複数の露光領域に、励起光を照射し、複
数の露光領域から放出される輝尽光を、複数の導光部材
によって、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電
的に検出し、生化学解析用データを生成する際に、複数
の導光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの輝尽
性蛍光体層に、互いに離間して、形成された複数の露光
領域に、十分に近接するように、位置させて、複数の露
光領域から放出される輝尽光を、導光部材の集光端部に
よって、受光し、少なくとも1つの固体センサによっ
て、光電的に検出することにより、輝尽性蛍光体層の複
数の露光領域のそれぞれから放出された輝尽光を、対向
する導光部材によって、高い集光効率で集光し、少なく
とも1つの固体センサに導いて、光電的に検出させるこ
とができるから、高い分解能で、かつ、高感度で、定量
性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能
になる。
【0196】さらに、本発明によれば、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液を、生化学
解析用ユニットの基板に、二次元的に、互いに離間し
て、形成された複数の孔内に、吸着性材料が充填されて
形成された複数の吸着性領域に滴下して、特異的結合物
質を複数の吸着性領域に吸着させ、複数の吸着性領域に
吸着された特異的結合物質に、蛍光物質によって標識さ
れた生体由来の物質を、ハイブリダイゼーションなどに
よって、特異的に結合させて、選択的に標識した場合に
おいても、あるいは、ハプテンによって標識された生体
由来の物質を、選択的に、特異的に結合させ、さらに、
蛍光基質と接触させることによって、蛍光物質を生じさ
せる性質を有する酵素により標識されたハプテンに対す
る抗体を、抗原抗体反応によって、生体由来の物質を標
識しているハプテンに結合させて、選択的に標識した場
合においても、生化学解析用ユニットをサンプルステー
ジに載置し、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域
に、励起光を照射して、蛍光物質を励起し、複数の吸着
性領域のそれぞれから放出される蛍光を、複数の導光部
材によって、少なくとも1つの固体センサに導いて、光
電的に検出して、生化学解析用データを生成する場合
に、複数の導光部材を、集光端部が、生化学解析用ユニ
ットに、互いに離間して、二次元的に形成された複数の
吸着性領域に、十分に近接するように、位置させて、複
数の吸着性領域から放出される蛍光を、対向する導光部
材の集光端部によって受光し、少なくとも1つの固体セ
ンサに導いて、光電的に検出することにより、吸着性領
域から放出される蛍光が散乱しても、検出すべき蛍光を
放出する吸着性領域から放出された蛍光のみを、高い集
光効率で、導光部材により集光し、少なくとも1つの固
体センサに導いて、光電的に検出することが可能になる
から、高感度で、蛍光を光電的に検出することが可能と
なるとともに、蛍光を光電的に検出して生成した生化学
解析用データ中にノイズが生成されることを効果的に防
止して、定量性に優れた生化学解析用のデータを生成す
ることが可能になる。
【0197】また、本実施態様によれば、生体由来の物
質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長
さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液を、生
化学解析用ユニットの吸着性基板上に滴下して、二次元
的に、互いに離間した複数の吸着性領域を形成し、複数
の吸着性領域に含まれた特異的結合物質に、蛍光物質に
よって標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼー
ションなどによって、特異的に結合させて、選択的に標
識した場合においても、あるいは、ハプテンによって標
識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合さ
せ、さらに、蛍光基質と接触させることによって、蛍光
物質を生じさせる性質を有する酵素によって標識された
ハプテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、生体
由来の物質を標識しているハプテンに結合させて、選択
的に標識した場合においても、生化学解析用ユニットを
サンプルステージに載置し、生化学解析用ユニットの複
数の吸着性領域に、励起光を照射して、蛍光物質を励起
し、複数の吸着性領域のそれぞれから放出される蛍光
を、複数の導光部材によって、少なくとも1つの固体セ
ンサに導いて、光電的に検出して、生化学解析用データ
を生成する場合に、複数の導光部材を、集光端部が、生
化学解析用ユニットに、互いに離間して、二次元的に形
成された複数の吸着性領域に、十分に近接するように、
位置させて、複数の吸着性領域から放出される蛍光を、
対向する導光部材の集光端部によって受光し、少なくと
も1つの固体センサに導いて、光電的に検出することに
より、吸着性領域から放出される蛍光が散乱しても、検
出すべき蛍光を放出する吸着性領域から放出された蛍光
のみを、高い集光効率で、導光部材により集光し、少な
くとも1つの固体センサに導いて、光電的に検出するこ
とが可能になるから、高感度で、蛍光を光電的に検出す
ることが可能となるとともに、蛍光を光電的に検出して
生成した生化学解析用データ中にノイズが生成されるこ
とを効果的に防止して、定量性に優れた生化学解析用の
データを生成することが可能になる。
【0198】さらに、本発明によれば、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液を、生化学
解析用ユニットの基板に、二次元的に、互いに離間し
て、形成された複数の孔内に、吸着性材料が充填されて
形成された複数の吸着性領域に滴下して、特異的結合物
質を複数の吸着性領域に吸着させ、複数の吸着性領域に
吸着された特異的結合物質に、化学発光基質と接触させ
ることによって化学発光を生じさせる標識物質によって
標識された生体由来の物質を、ハイブリダイゼーション
などによって、特異的に結合させて、選択的に標識した
場合においても、あるいは、ハプテンによって標識され
た生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合させ、さ
らに、化学発光基質と接触させることによって化学発光
を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対する抗
体を、抗原抗体反応によって、生体由来の物質を標識し
ているハプテンに結合させて、選択的に標識した場合に
おいても、生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域
を、化学発光基質に接触させて、生化学解析用ユニット
の複数の吸着性領域から、選択的に化学発光を放出さ
せ、化学発光を放出している生化学解析用ユニットをサ
ンプルステージに載置し、生化学解析用ユニットの複数
の吸着性領域から放出される化学発光を、複数の導光部
材によって、少なくとも1つの固体センサに導き、光電
的に検出して、生化学解析用データを生成する場合に、
複数の導光部材を、集光端部が、生化学解析用ユニット
に、互いに離間して、二次元的に形成された複数の吸着
性領域に、十分に近接するように、位置させて、複数の
吸着性領域から放出される化学発光を、対向する導光部
材の集光端部によって受光し、少なくとも1つの固体セ
ンサに導いて、光電的に検出することにより、吸着性領
域から放出される化学発光が散乱しても、検出すべき化
学発光を放出する吸着性領域から放出された化学発光の
みを、高い集光効率で、導光部材により集光し、少なく
とも1つの固体センサに導いて、光電的に検出すること
が可能になるから、高感度で、化学発光を光電的に検出
することが可能となるとともに、化学発光を光電的に検
出して生成した生化学解析用データ中にノイズが生成さ
れることを効果的に防止して、定量性に優れた生化学解
析用のデータを生成することが可能になる。
【0199】また、本実施態様によれば、生体由来の物
質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長
さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液を、生
化学解析用ユニットの吸着性基板上に滴下して、二次元
的に、互いに離間した複数の吸着性領域を形成し、複数
の吸着性領域に含まれた特異的結合物質に、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質によって標識された生体由来の物質を、ハイブリダ
イゼーションなどによって、特異的に結合させて、選択
的に標識した場合においても、あるいは、ハプテンによ
って標識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に
結合させ、さらに、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテ
ンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、生体由来の
物質を標識しているハプテンに結合させて、選択的に標
識した場合においても、生化学解析用ユニットの複数の
吸着性領域を、化学発光基質に接触させて、生化学解析
用ユニットの複数の吸着性領域から、選択的に化学発光
を放出させ、化学発光を放出している生化学解析用ユニ
ットをサンプルステージに載置し、生化学解析用ユニッ
トの複数の吸着性領域から放出される化学発光を、複数
の導光部材によって、少なくとも1つの固体センサに導
き、光電的に検出して、生化学解析用データを生成する
場合に、複数の導光部材を、集光端部が、生化学解析用
ユニットに、互いに離間して、二次元的に形成された複
数の吸着性領域に、十分に近接するように、位置させ
て、複数の吸着性領域から放出される化学発光を、対向
する導光部材の集光端部によって受光し、少なくとも1
つの固体センサに導いて、光電的に検出することによ
り、吸着性領域から放出される化学発光が散乱しても、
検出すべき化学発光を放出する吸着性領域から放出され
た化学発光のみを、高い集光効率で、導光部材により集
光し、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的に
検出することが可能になるから、高感度で、化学発光を
光電的に検出することが可能となるとともに、化学発光
を光電的に検出して生成した生化学解析用データ中にノ
イズが生成されることを効果的に防止して、定量性に優
れた生化学解析用のデータを生成することが可能にな
る。
【0200】本発明の好ましい実施態様においては、前
記導光部材が、少なくとも1本の光ファイバによって構
成されている。
【0201】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記導光部材が、複数の光ファイバによって構成さ
れた光ファイバ束によって形成されている。
【0202】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の前記集光端部とは反対の端部近傍が
集合されている。
【0203】本発明の好ましい実施態様によれば、複数
の導光部材の集光端部とは反対の端部近傍が集合されて
いるから、複数の発光可能領域から放出され、複数の導
光部材によって導かれた光を、光電検出面の小さい二次
元固体センサや、一次元固体センサを用いて、光電的に
検出することができ、生化学解析用データの生成装置を
大幅に小型化することが可能となるとともに、製造コス
トを大幅に低減することが可能なる。
【0204】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材の集光端部近傍が、固定ヘッドによっ
て支持され、前記複数の導光部材の集光端部が位置決め
されている。
【0205】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の導光部材のそれぞれの前記集光端部が、前記サ
ンプルに形成された複数の発光可能領域の1つと対向す
るように、前記複数の導光部材が配置されている。
【0206】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記サンプルに形成された複数の発光可能領域の少
なくとも一部が、2以上の前記導光部材の前記集光端部
に対向するように、前記複数の導光部材が配置されてい
る。
【0207】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
複数の導光部材の集光端部と、サンプルに形成された複
数の発光可能領域とを、正確に位置合わせする必要がな
く、生化学解析用データの生成装置の製造コストを大幅
に低減することが可能なる。
【0208】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析用データの生成装置が、さらに、メモリを備
え、前記サンプルに形成された前記複数の発光可能領域
から放出される光が、前記少なくとも1つの固体センサ
の光電検出面のどの位置によって、受光されるかが検出
されて、生成された位置データが、前記メモリに記憶さ
れ、前記メモリに記憶された前記位置データに基づい
て、前記複数の発光可能領域から放出された光の生化学
解析用データを生成するように構成されている。
【0209】本発明の好ましい実施態様によれば、複数
の導光部材の集光端部と反対側の端部を、少なくとも1
つの固体センサの光電検出面に対して、正確に位置決め
する必要がなく、生化学解析用データの生成装置の製造
コストを大幅に低減することが可能なる。
【0210】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記サンプルに形成された前記複数の発光可能領域
と同じパターンにしたがって、複数の貫通孔が形成され
た位置データ生成用ユニットを用い、前記位置データ生
成用ユニットの前記複数の貫通孔を透過した光を、前記
複数の導光部材によって、前記少なくとも1つの固体セ
ンサに導き、光電的に検出して、前記位置データが生成
され、前記メモリに記憶されている。
【0211】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析用データの生成装置は、さらに、前記複数の導
光部材の集光端部が配置された側とは反対側に、励起光
を発する励起光源を備えるとともに、前記複数の導光部
材と前記少なくとも1つの固体センサとの間に、前記励
起光の波長の光をカットし、輝尽光の波長の光を透過す
る性質を有する励起光カットフィルタを備え、前記サン
プルが、支持体を備え、前記支持体に、互いに離間し
て、二次元的に形成された複数の孔内に、輝尽性蛍光体
が充填されて、形成され、放射性標識物質によって選択
的に標識された複数の輝尽性蛍光体層領域を備えた蓄積
性蛍光体シートによって構成されており、前記励起光源
から発せられた前記励起光が、前記サンプルステージに
載置された前記蓄積性蛍光体シートに形成された前記複
数の輝尽性蛍光体層領域に、所定時間にわたって、同時
に照射されるとともに、前記複数の導光部材が、前記複
数の輝尽性蛍光体層領域のそれぞれから放出される輝尽
光を前記励起光カットフィルタに導くように構成され、
前記少なくとも1つの固体センサが、前記励起光カット
フィルタを透過した光を光電的に検出するように構成さ
れている。
【0212】本発明の好ましい実施態様によれば、放射
性標識物質によって、蓄積性蛍光体シートの支持体に、
互いに離間して、二次元的に形成された複数の輝尽性蛍
光体層領域を露光した後に、蓄積性蛍光体シートをサン
プルステージに載置し、複数の輝尽性蛍光体層領域に、
励起光源から発せられた励起光を、導光部材が設けられ
た側とは反対側から、所定時間にわたって、同時に照射
して、複数の輝尽性蛍光体層領域のそれぞれに含まれた
輝尽性蛍光体を励起し、複数の輝尽性蛍光体層領域から
放出される輝尽光を、対向する導光部材によって、集光
し、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的に検
出し、生化学解析用データを生成する場合に、複数の導
光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持体に
形成された複数の輝尽性蛍光体層領域に、十分に近接す
るように、位置させて、複数の輝尽性蛍光体層領域から
放出される輝尽光を、対向する導光部材の集光端部によ
って、集光して、少なくとも1つの固体センサに導き、
光電的に検出させることによって、高い集光効率で、輝
尽光を、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的
に検出させることが可能になるから、複数の輝尽性蛍光
体層領域から放出された輝尽光を光電的に検出すること
によって、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用
のデータを生成することが可能になる。
【0213】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、輝尽光を導く複数の導光部材とは反対側から、励起
光を、複数の輝尽性蛍光体層領域に、所定時間にわたっ
て、同時に照射して、複数の輝尽性蛍光体層領域に含ま
れた輝尽性蛍光体を励起するように構成されているか
ら、蓄積性蛍光体シートの表面を、励起光によって、高
密度に走査する場合のように、励起光によって、各輝尽
性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を励起する
際に、隣り合った輝尽性蛍光体層領域が照射されて、隣
り合う輝尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体
が励起されて、蓄積している放射線エネルギーを輝尽光
の形で、放出してしまうことがなく、かえって、十分に
長い時間にわたって、励起光を各輝尽性蛍光体層領域に
照射して、各輝尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性
蛍光体を励起することによって、蓄積されている放射線
エネルギーのほとんどを、輝尽光の形で放出させて、複
数の導光部材によって、励起光カットフィルタを介し
て、少なくとも1つの固体センサに導き、光電的に検出
することができるから、十分に高い感度で、輝尽光を検
出して、生化学解析用データを生成することが可能にな
る。
【0214】さらに、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、化学発光によって、蓄積性蛍光体シートの支持体
に、互いに離間して、二次元的に形成された複数の輝尽
性蛍光体層領域を露光した後に、蓄積性蛍光体シートを
サンプルステージに載置し、複数の輝尽性蛍光体層領域
に、励起光源から発せられた励起光を、導光部材が設け
られた側とは反対側から、所定時間にわたって、同時に
照射して、複数の輝尽性蛍光体層領域のそれぞれに含ま
れた輝尽性蛍光体を励起し、複数の輝尽性蛍光体層領域
から放出される輝尽光を、対向する導光部材によって、
集光し、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的
に検出し、生化学解析用データを生成する場合に、複数
の導光部材を、集光端部が、蓄積性蛍光体シートの支持
体に形成された複数の輝尽性蛍光体層領域に、十分に近
接するように、位置させて、複数の輝尽性蛍光体層領域
から放出される輝尽光を、対向する導光部材の集光端部
によって、集光して、少なくとも1つの固体センサに導
き、光電的に検出させることによって、高い集光効率
で、輝尽光を、少なくとも1つの固体センサに導いて、
光電的に検出させることが可能になるから、複数の輝尽
性蛍光体層領域から放出された輝尽光を光電的に検出す
ることによって、高い分解能で、定量性に優れた生化学
解析用のデータを生成することが可能になる。
【0215】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、輝尽光を導く複数の導光部材とは反対側から、励起
光を、複数の輝尽性蛍光体層領域に、所定時間にわたっ
て、同時に照射して、複数の輝尽性蛍光体層領域に含ま
れた輝尽性蛍光体を励起するように構成されているか
ら、蓄積性蛍光体シートの表面を、励起光によって、高
密度に走査する場合のように、励起光によって、各輝尽
性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体を励起する
際に、隣り合った輝尽性蛍光体層領域が照射されて、隣
り合う輝尽性蛍光体層領域に含まれている輝尽性蛍光体
が励起されて、蓄積している化学発光のエネルギーを輝
尽光の形で、放出してしまうことがなく、かえって、十
分に長い時間にわたって、励起光を各輝尽性蛍光体層領
域に照射して、各輝尽性蛍光体層領域に含まれている輝
尽性蛍光体を励起することによって、蓄積されている化
学発光のエネルギーのほとんどを、輝尽光の形で放出さ
せて、複数の導光部材によって、励起光カットフィルタ
を介して、少なくとも1つの固体センサに導き、光電的
に検出することができるから、十分に高い感度で、輝尽
光を検出して、生化学解析用データを生成することが可
能になる。
【0216】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析用データの生成装置は、さらに、前記複数の導
光部材の集光端部が配置された側とは反対側に、励起光
を発する励起光源を備えるとともに、前記複数の導光部
材と前記光検出器との間に、前記励起光の波長の光をカ
ットし、前記励起光よりも波長の長い光を透過する性質
を有する励起光カットフィルタを備え、前記サンプル
が、基板を備え、前記基板に、互いに離間して、二次元
的に形成された複数の孔内に、吸着性材料が充填され
て、形成され、蛍光物質によって選択的に標識された複
数の吸着性領域を備えた生化学解析用ユニットによって
構成されており、前記励起光源から発せられた前記励起
光が、前記サンプルステージに載置された前記生化学解
析用ユニットの前記複数の吸着性領域に、所定時間にわ
たって、同時に照射されるとともに、前記複数の導光部
材が、前記複数のドット状の吸着性領域のそれぞれから
放出される蛍光を前記励起光カットフィルタに導くよう
に構成され、前記少なくとも1つの固体センサが、前記
励起光カットフィルタを透過した光を光電的に検出する
ように構成されている。
【0217】本発明の好ましい実施態様によれば、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を含む溶液
を、生化学解析用ユニットに高密度に形成された複数の
吸着性領域に滴下して、特異的結合物質を複数の吸着性
領域に吸着させ、複数の吸着性領域に吸着された特異的
結合物質に、蛍光物質によって標識された生体由来の物
質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異的に
結合させて、選択的に標識した場合においても、あるい
は、複数の吸着性領域に吸着された特異的結合物質に、
ハプテンによって標識された生体由来の物質を、選択的
に、特異的に結合させ、さらに、蛍光基質と接触させる
ことによって、蛍光物質を生じさせる性質を有する酵素
により標識されたハプテンに対する抗体を、抗原抗体反
応によって、生体由来の物質を標識しているハプテンに
結合させて、選択的に標識した場合においても、複数の
導光部材が設けられた側とは反対側から、励起光を、生
化学解析用ユニットに形成された複数の吸着性領域に、
所定時間にわたって、同時に照射し、放出される蛍光を
光電的に検出して、生化学解析用データを生成する場合
に、複数の導光部材を、集光端部が、生化学解析用ユニ
ットに、互いに離間して、二次元的に形成された複数の
吸着性領域に、十分に近接するように、位置させて、複
数の吸着性領域のそれぞれから放出される蛍光を、対向
する導光部材の集光端部によって受光し、少なくとも1
つの固体センサに導いて、光電的に検出することによ
り、各吸着性領域から放出される蛍光が散乱しても、検
出すべき蛍光を放出する吸着性領域から放出される蛍光
のみを、効果的に、対向する導光部材により、少なくと
も1つの固体センサに導いて、光電的に検出することが
可能になるから、高い集光効率で、各吸着性領域から放
出された蛍光を集光することが可能になるとともに、蛍
光を光電的に検出して生成した生化学解析用データ中に
ノイズが生成されることを効果的に防止することがで
き、定量性に優れた生化学解析用のデータを生成するこ
とが可能になる。
【0218】また、本発明の好ましい実施態様によれ
ば、励起光を、複数の導光部材の集光端部が配置された
側とは反対側から、生化学解析用ユニットに形成された
複数の吸着性領域に、所定の時間にわたって、同時に照
射して、複数の吸着性領域に含まれた蛍光物質を励起
し、放出された蛍光を、複数の導光部材によって集光す
るように構成されているから、十分に長い時間にわたっ
て、複数の吸着性領域に励起光を照射し、複数の吸着性
領域に含まれた蛍光物質を励起することによって、十分
に大きな光量の蛍光を検出することができ、したがっ
て、高感度で、蛍光を検出して、定量性に優れた生化学
解析用のデータを生成することが可能になる。
【0219】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、二次元固体セ
ンサによって構成されている。
【0220】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、CCDエリア
センサによって構成されている。
【0221】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDエ
リアセンサによって構成されている。
【0222】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、一次元固体セ
ンサによって構成されている。
【0223】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、CCDライン
センサによって構成されている。
【0224】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記少なくとも1つの固体センサが、冷却CCDラ
インセンサによって構成されている。
【0225】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0226】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成方法に使用される生化学解
析用ユニットの略斜視図である。
【0227】図1に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用ユニット1は、ステンレス鋼によって形
成され、多数の略円形状の貫通孔3が高密度に形成され
た基板2を備えており、多数の貫通孔3の内部には、ナ
イロン6が充填されて、多数の吸着性領域4が、ドット
状に形成されている。
【0228】図1には、正確に示されていないが、本実
施態様においては、19200の約0.01平方ミリメ
ートルのサイズを有する略円形の吸着性領域4が、約5
000個/平方センチメートルの密度で、規則的なパタ
ーンにしたがって、マトリックス状に、生化学解析用ユ
ニット1に形成されている。
【0229】本実施態様においては、吸着性領域4は、
その表面が、基板2の表面が同一の高さに位置するよう
に、多数の貫通孔3内に、ナイロン6が充填されて、形
成されている。
【0230】図2は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0231】生化学解析にあたっては、図2に示される
ように、生化学解析用ユニット1に規則的に形成された
多数の吸着性領域4内に、特異的結合物質を含む溶液、
たとえば、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcD
NAを含む溶液が、スポッティング装置5を使用して、
滴下され、特異的結合物質が吸着性領域4内に固定され
る。
【0232】図2に示されるように、スポッティング装
置5は、特異的結合物質を含む溶液を、生化学解析用ユ
ニット1に向けて、噴射するインジェクタ6と、CCD
カメラ7とを備え、CCDカメラ7によって、インジェ
クタ6の先端部と、特異的結合物質、たとえば、cDN
Aを含む溶液を滴下すべき生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4を観察しながら、インジェクタ6の先端部
と、特異的結合物質を含む溶液を滴下すべきの吸着性領
域4の中心とが合致したときに、インジェクタ6から、
特異的結合物質を含む溶液が滴下されるように構成さ
れ、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4内
に、特異的結合物質を含む溶液を、正確に滴下すること
ができるように保証されている。
【0233】次いで、こうして、生化学解析用ユニット
1に形成された多数の吸着性領域4に吸着されたcDN
Aなどの特異的結合物質に、標識物質によって標識され
た生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされ
る。
【0234】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器
の略縦断面図である。
【0235】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション反応容器8は矩形状断面を有し、内部に、標識物
質によって標識されたプローブである生体由来の物質を
含むハイブリダイゼーション反応溶液9が収容されてい
る。
【0236】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識されたプローブである生体由来の物
質を含むハイブリダイゼーション反応溶液9が調製さ
れ、ハイブリダイゼーション反応容器8内に収容され
る。
【0237】一方、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって、cDNA
などの特異的結合物質を選択的に標識する場合には、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質によって標識されたプローブである生体由
来の物質を含むハイブリダイゼーション反応溶液9が調
製され、ハイブリダイゼーション反応容器8内に収容さ
れる。
【0238】さらに、蛍光色素などの蛍光物質によっ
て、cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する
場合には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
プローブである生体由来の物質を含むハイブリダイゼー
ション反応溶液9が調製され、ハイブリダイゼーション
反応容器8内に収容される。
【0239】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質のうち、2以上の生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション反応溶液9を調製して、ハイ
ブリダイゼーション反応容器8内に収容させることもで
き、本実施態様においては、放射性標識物質によって標
識された生体由来の物質、化学発光基質と接触させるこ
とによって化学発光を生じさせる標識物質によって標識
された生体由来の物質および蛍光色素などの蛍光物質に
よって標識された生体由来の物質を含むハイブリダイゼ
ーション反応溶液9が調製され、ハイブリダイゼーショ
ン反応容器8内に収容されている。
【0240】ハイブリダイゼーションにあたって、cD
NAなどの特異的結合物質が、多数の吸着性領域4に吸
着されている生化学解析用ユニット1が、ハイブリダイ
ゼーション反応容器8内に収容される。
【0241】その結果、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に固定されている特異的結合物質に、放
射性標識物質により標識され、ハイブリダイゼーション
反応溶液9に含まれた生体由来の物質、化学発光基質と
接触させることによって化学発光を生じさせる標識物質
によって標識され、ハイブリダイゼーション反応溶液9
に含まれた生体由来の物質および蛍光色素などの蛍光物
質によって標識され、ハイブリダイゼーション反応溶液
9に含まれた生体由来の物質が、対流や拡散によって、
多数の吸着性領域4に吸着されている特異的結合物質に
接触し、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0242】ハイブリダイゼーションが完了すると、ハ
イブリダイゼーション容器8から、ハイブリダイゼーシ
ョン溶液9が排出され、洗浄溶液が、ハイブリダイゼー
ション容器8に供給されて、生化学解析用ユニット1が
洗浄される。
【0243】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、放射性標識物質の放射線データ、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質の化学発光データおよび蛍光色素などの蛍
光物質の蛍光データが記録される。
【0244】生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4に記録された蛍光データは、後述する生化学解析用
データの生成装置によって読み取られ、生化学解析用デ
ータが生成される。
【0245】一方、生化学解析用ユニット1の多数の吸
着性領域4に記録された放射性標識物質の放射線データ
は、蓄積性蛍光体シートに転写され、蓄積性蛍光体シー
トに転写された放射線データは、後述する生化学解析用
データの生成装置によって読み取られて、生化学解析用
データが生成される。
【0246】これに対して、生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4に記録された化学発光データは、後
述する生化学解析用データの生成装置によって読み取ら
れ、あるいは、後述する蓄積性蛍光体シートに転写され
て、後述する生化学解析用データの生成装置によって読
み取られて、生化学解析用データが生成される。
【0247】図4は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成方法に用いられる放射線デ
ータを転写すべき蓄積性蛍光体シートの略斜視図であ
る。
【0248】図4に示されるように、本実施態様にかか
る蓄積性蛍光体シート10は、ステンレス鋼によって形
成され、多数の略円形の貫通孔13が規則的に形成され
た支持体11を備え、支持体11の形成された多数の貫
通孔13内に、放射線エネルギーを吸収し、蓄積可能な
BaFX系輝尽性蛍光体(ここに、Xは、Cl、Brお
よびIからなる群から選ばれたハロゲン原子である。)
が充填されて、多数の輝尽性蛍光体層領域12が、ドッ
ト状に形成されている。
【0249】多数の貫通孔13は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4と同一の
パターンで、支持体11に形成され、それぞれ、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4と同じサイズを有している。
【0250】したがって、図4には、正確に示されてい
ないが、本実施態様においては、19200の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の輝尽性蛍
光体層領域12が、約5000個/平方センチメートル
の密度で、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4と同じ規則的なパターンにしたがって、蓄積性蛍光体
シート10の支持体11に、マトリックス状に形成され
ている。
【0251】また、本実施態様においては、支持体11
の表面と、輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれの表面と
が同一の高さに位置するように、支持体11に形成され
た多数の貫通孔13に、輝尽性蛍光体が充填されて、蓄
積性蛍光体シート10が形成されている。
【0252】図5は、生化学解析用ユニット1の基板2
に形成された多数の吸着性領域4に含まれた放射性標識
物質によって、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に
形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12を露光する方
法を示す略断面図である。
【0253】図5に示されるように、露光にあたって
は、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成された
各輝尽性蛍光体層領域12が、生化学解析用ユニット1
に形成された対応する吸着性領域4に対向するように、
蓄積性蛍光体シート10と生化学解析用ユニット1とが
重ね合わされる。
【0254】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1は、ステンレス鋼製の基板2に形成された多数の
貫通孔3内に、ナイロン6が充填されて、形成されてい
るので、ハイブリダイゼーションなど、液体による処理
を受けても、伸縮することがなく、したがって、生化学
解析用ユニット1に形成された多数の吸着性領域4が、
蓄積性蛍光体シート10に形成された多数の輝尽性蛍光
体層領域12に、正確に対向するように、蓄積性蛍光体
シート10と生化学解析用ユニット1とを、容易にかつ
確実に重ね合わせて、多数の輝尽性蛍光体層領域12を
露光することが可能になる。
【0255】こうして、所定の時間にわたって、蓄積性
蛍光体シート10に形成された多数の輝尽性蛍光体層領
域12の各々と、生化学解析用ユニット1に形成された
多数の吸着性領域4とを対向させることによって、吸着
性領域4に含まれた放射性標識物質によって、蓄積性蛍
光体シート10に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域
12が露光される。
【0256】この際、生化学解析用ユニット1の吸着性
領域4に含まれている放射性標識物質から、電子線(β
線)が発せられるが、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4は、ステンレス鋼によって形成された基板
2に、互いに離間して形成され、各吸着性領域4の周囲
には、放射線エネルギーを減衰させる性質を有するステ
ンレス鋼製の基板2が存在しているから、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4に含まれている放射性標識物
質から発せられた電子線(β線)が、生化学解析用ユニ
ット1の基板2内で、散乱することを効果的に防止する
ことができ、さらに、蓄積性蛍光体シート10の多数の
輝尽性蛍光体層領域12が、放射線エネルギーを減衰さ
せる性質を有するステンレス鋼製の支持体11に形成さ
れた複数の貫通孔13内に、輝尽性蛍光体を充填して、
形成され、各輝尽性蛍光体層領域12の周囲には、放射
線エネルギーを減衰させる性質を有するステンレス鋼製
の支持体11が存在しているから、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4に含まれている放射性標識物質から
発せられた電子線(β線)が、蓄積性蛍光体シート10
の支持体11内で、散乱することを効果的に防止するこ
とができ、したがって、したがって、吸着性領域4に含
まれている放射性標識物質から発せられた電子線(β
線)はすべて、その吸着性領域4に対向する輝尽性蛍光
体層領域12に入射し、隣り合う吸着性領域4から放出
される電子線(β線)によって露光されるべき輝尽性蛍
光体層領域12に入射して、露光することを効果的に防
止することができる。
【0257】したがって、蓄積性蛍光体シート10の支
持体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12
を、生化学解析用ユニット1の対応する吸着性領域4に
含まれた放射性標識物質のみによって、効果的に、露光
することが可能になる。
【0258】こうして、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12に、
放射性標識物質の放射線データが記録される。
【0259】図6は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成装置の略断面図である。
【0260】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置は、473nmの波長のレーザ光によって、効
率的に励起可能な蛍光物質、たとえば、Cy3(登録商
標)の蛍光データを読み取って、生化学解析用データを
生成可能に構成され、473nmの波長のレーザ光21
を発するレーザ励起光源20を備えている。ここに、レ
ーザ励起光源20は、第二高調波生成(Second Harmoni
c Generation)素子によって構成されている。
【0261】レーザ励起光源20により発生された47
3nmの波長のレーザ光21は、凹レンズ22に入射し
て、発散ビーム21とされて、サンプルステージ25の
透明ガラス板24上に載置された生化学解析用ユニット
1に入射する。
【0262】その結果、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された多数の吸着性領域4内に含まれている蛍
光物質が励起されて、蛍光28が放出される。
【0263】本実施態様においては、図6に示されるよ
うに、生化学解析用データの生成装置は、サンプルステ
ージ25に載置された生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4のそれぞれに対向し、近接した位置に、集
光端部30aを有する光ファイバ部材30を備えてい
る。
【0264】本実施態様においては、各光ファイバ部材
30は、複数の光ファイバによって構成され、集光端部
30aの近傍で、固定ヘッド31に形成された貫通孔3
2内に取り付けられ、光ファイバ部材30の集光端部3
0aが、所望のように、位置決めされている。
【0265】また、図6に示されるように、集光端部3
0aとは反対側の端部30bの近傍で、複数の光ファイ
バ部材30は集合されている。
【0266】図6に示されるように、光ファイバ部材3
0は、それぞれ、集光端部30aとは反対側の端部30
bが、励起光カットフィルタ33に対向するように配置
されている。励起光カットフィルタ33は、レーザ光6
1の波長である473nmの波長の光をカットし、47
3nmよりも波長の長い光を透過する性質を有してい
る。
【0267】生化学解析用データの生成装置は、光ファ
イバ部材30とは反対側の励起光カットフィルタ83の
表面に対向して、配置された冷却CCDエリアセンサ3
5を備えている。
【0268】図7は、冷却CCDエリアセンサ35の制
御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様にかか
る生化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ系、
表示系および入力系を示すブロックダイアグラムであ
る。
【0269】図7に示されるように、冷却CCDエリア
センサ35は、CCD40と、CCD40が、電荷の形
で蓄積したアナログデータを、ディジタル化するA/D
変換器41と、A/D変換器41によって、ディジタル
化されて、生成された生化学解析用データを一時的に記
憶するデータバッファ42と、冷却CCDエリアセンサ
35の動作を制御するカメラ制御回路43を備えてい
る。
【0270】図7に示されるように、本実施態様にかか
る生化学解析用データの生成装置は、冷却CCDエリア
センサ35の動作を制御するCPU50と、冷却CCD
エリアセンサ85によって生成された生化学解析用デー
タを、冷却CCDエリアセンサ85のデータバッファ4
3から読み出すデータ転送手段51と、データ転送手段
51によって、読み出された生化学解析用データにデー
タ処理を施すデータ処理手段52と、データ処理手段5
2によって、データ処理が施された生化学解析用データ
を記憶するデータ記憶手段53と、データ記憶手段53
に記憶された生化学解析用データに基づき、定量データ
を生成して、CRT55の画面上に表示するデータ表示
手段54と、レーザ励起光源20および後述する位置デ
ータ生成用走査光学系のLED光源を制御する光源制御
手段56と、種々の指示信号が入力されるキーボード5
7と、メモリ58を備えている。
【0271】CPU50は、キーボード57を介して、
入力された指示信号に基づき、光源制御手段56を制御
するとともに、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制
御回路43に種々の信号を出力可能に構成されている。
【0272】本実施態様においては、光ファイバ部材3
0の集光端部30aとは反対側の端部30bの近傍で、
複数の光ファイバ部材30は集合されているから、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された吸着性領域4
のそれぞれから放出された蛍光28が、光ファイバ部材
30によって、冷却CCDエリアセンサ35を構成する
CCD40の光電検出面のいずれの位置に導かれ、受光
されるかは、集光端部30aとは反対側の端部30bの
近傍における光ファイバ部材30の集合のさせ方によっ
て、異なり、一義的には、明らかでない。
【0273】そこで、本実施態様においては、あらかじ
め、生化学解析用ユニット1のどの吸着性領域4から放
出された蛍光28が、光ファイバ部材30によって、C
CD40の光電検出面のいずれの位置に導かれ、受光さ
れるかを検出し、位置データを生成して、メモリ58に
保存するように構成されている。
【0274】位置データの生成にあたっては、レーザ励
起光源20および凹レンズ22が取り外され、位置デー
タ生成用走査光学系が、生化学解析用データの生成装置
に取り付けられる。
【0275】図8は、位置データ生成用走査光学系が取
り付けられた生化学解析用データの生成装置の略斜視図
である。
【0276】図8に示されるように、位置データ生成用
走査光学系は、473nmよりも波長の長い光ビーム6
0を発するLED光源61と、コリメータレンズ62
と、ビームエキスパンダ63と、反射ミラー64を備え
ている。
【0277】反射ミラー64は、図8において、矢印X
で示される主走査方向に、主走査ステッピングモータ
(図示せず)によって、間欠的に回転駆動されるように
構成され、サンプルステージ25、固定ヘッド31、複
数の光ファイバ部材30、励起光カットフィルタ33お
よび冷却CCDエリアセンサ35は、図8において、矢
印Xで示される主走査方向に直交する副走査方向に、副
走査パルスモータによって、間欠的に移動されるように
構成されている。
【0278】次いで、反射ミラー64の位置に応じて、
主走査ステッピングモータに出力されるべき駆動パルス
が、キーボード57に入力されて、メモリ58に記憶さ
れるとともに、位置データ生成用ユニットが、サンプル
ステージ25の透明なガラス板24上に載置される。
【0279】図9は、位置データ生成用ユニットの略斜
視図である。
【0280】図9に示されるように、位置データ生成用
ユニット65は、アルミニウムによって形成された基板
66を備え、基板66には、多数の略円形状の貫通孔6
7が形成されている。
【0281】多数の貫通孔67は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4と同一の
規則的なパターンで、位置データ生成用ユニット65の
基板66に形成されている。
【0282】したがって、図9には、正確に示されてい
ないが、本実施態様においては、19200の約0.0
1平方ミリメートルのサイズを有する略円形の貫通孔6
7が位置データ生成用ユニット65の基板66に形成さ
れている。
【0283】サンプルステージ25には、ガイド部材
(図示せず)が設けられており、位置データ生成用ユニ
ット65の基板66に形成された多数の貫通孔67が、
それぞれ、対応する光ファイバ部材30の集光端部30
aに対向するように、サンプルステージ25上に、位置
データ生成用ユニット65が載置されることが保証され
ている。
【0284】次いで、位置データ生成信号が、キーボー
ド47に入力されると、位置データ生成信号は、CPU
50に出力される。
【0285】CPU50は、位置データ生成信号を受け
ると、LED光源61に駆動信号を出力して、LED光
源61を起動させる。
【0286】LED光源61から発せられた光ビーム6
0は、コリメータレンズ62によって、平行な光とされ
た後、ビームエキスパンダ63に入射する。
【0287】ビームエキスパンダ63によって、そのビ
ーム径が正確に調整された後、光ビーム60は、反射ミ
ラー64に入射して、反射される。
【0288】反射ミラー64によって、反射された光ビ
ーム60は、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置された位置データ生成用ユニット65の基板6
6に形成された第1の貫通孔67に入射する。
【0289】本実施態様においては、位置データ生成用
ユニット65が、反射ミラー64により反射された光ビ
ーム60によって、隣り合う貫通孔66の間の距離に等
しいピッチで、図8において、矢印Xで示される主走査
方向に走査されるように、反射ミラー64が、モータ
(図示せず)によって、回転駆動されるように構成され
ている。
【0290】位置データ生成用ユニット65の基板66
に形成された第1の貫通孔67に入射した光ビーム60
は、第1の貫通孔67に対向して配置された光ファイバ
部材30の集光端部30aによって、集光され、光ファ
イバ部材30によってガイドされて、励起光カットフィ
ルタ33の対向する領域に入射する。
【0291】ここに、励起光カットフィルタ33は、レ
ーザ光21の波長である473nmの波長の光をカット
し、473nmよりも波長の長い光を透過させる性質を
有しているので、LED光源61から発せられ、位置デ
ータ生成用ユニット65の第1の貫通孔67を通過した
光ビーム60は、励起光カットフィルタ33を透過し
て、CCD40の光電検出面に入射して、光電検出面に
画像を形成する。CCD40は、こうして、光電検出面
に形成された画像の光を受け、これを電荷の形で蓄積す
る。
【0292】所定の露出時間が経過すると、CPU50
は、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制御回路43
および光源制御手段56に露出完了信号を出力する。
【0293】光源制御手段56は、CPU50から、露
出完了信号を受けると、LED光源61をオフさせる。
【0294】CPU50は、さらに、メモリ58に記憶
されている反射ミラー64の回転位置に応じて決定され
た駆動パルスにしたがって、主走査ステッピングモータ
に、駆動信号を出力し、反射ミラー64を、LED光源
61から発せられた光ビーム60が、位置データ生成用
ユニット65の第1の貫通孔67に隣り合う第2の貫通
孔67に入射可能な位置に回転させる。
【0295】一方、カメラ制御回路43は、CPU50
から、露出完了信号を受けると、CCD40が電荷の形
で蓄積したアナログデータをA/D変換器41に転送し
て、ディジタル化し、位置データ生成用ユニット65の
第1の貫通孔67の位置データを生成して、データバッ
ファ42に一時的に記憶させる。
【0296】同時に、CPU50は、データ転送手段5
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ35のデータバッファ42から位置データ生成用ユニ
ット65の第1の貫通孔67の位置データを読み出さ
せ、メモリ58に出力させて、記憶させる。
【0297】こうして、LED光源61から放出され、
位置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67を通
過した光ビーム60を、対向する光ファイバ部材30の
集光端部30aによって、集光し、冷却CCDエリアセ
ンサ35のCCD40の光電検出面に導いて、光電的に
検出して、生成された位置データが、メモリ58に保存
される。
【0298】この位置データは、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、位
置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67に対応
する吸着性領域4から放出された蛍光28の位置データ
に対応している。
【0299】位置データ生成用ユニット65の第1の貫
通孔67の位置データが、メモリ58に記憶されると、
CPU50は、LED光源61に駆動信号を出力して、
LED光源61を起動させる。
【0300】LED光源61から発せられた光ビーム6
0は、コリメータレンズ62によって、平行な光とされ
た後、ビームエキスパンダ63に入射する。
【0301】ビームエキスパンダ63によって、そのビ
ーム径が正確に調整された後、光ビーム60は、反射ミ
ラー64に入射して、反射される。
【0302】反射ミラー64によって、反射された光ビ
ーム60は、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置された位置データ生成用ユニット65の基板6
6の第1の貫通孔67に隣り合う位置に形成された第2
の貫通孔67に入射する。
【0303】位置データ生成用ユニット65の基板66
に形成された第2の貫通孔67に入射した光ビーム60
は、第2の貫通孔67に対向して配置された光ファイバ
部材30の集光端部30aによって、集光され、光ファ
イバ部材30によってガイドされて、励起光カットフィ
ルタ33の対向する領域に入射し、励起光カットフィル
タ33を透過して、CCD40の光電検出面に入射し、
光電検出面に画像を形成する。CCD40は、こうし
て、光電検出面に形成された画像の光を受け、これを電
荷の形で蓄積する。
【0304】所定の露出時間が経過すると、CPU50
は、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制御回路43
および光源制御手段56に露出完了信号を出力する。
【0305】光源制御手段56は、CPU50から、露
出完了信号を受けると、LED光源61をオフさせる。
【0306】CPU50は、さらに、メモリ58に記憶
されている反射ミラー64の回転位置に応じて決定され
た駆動パルスにしたがって、主走査ステッピングモータ
に、駆動信号を出力し、反射ミラー64を、LED光源
61から発せられた光ビーム60が、位置データ生成用
ユニット65の第2の貫通孔67に隣り合う第3の貫通
孔67に入射可能な位置に回転させる。
【0307】一方、カメラ制御回路43は、CPU50
から、露出完了信号を受けると、CCD40が電荷の形
で蓄積したアナログデータをA/D変換器41に転送し
て、ディジタル化し、位置データ生成用ユニット65の
第2の貫通孔67の位置データを生成して、データバッ
ファ42に一時的に記憶させる。
【0308】同時に、CPU50は、データ転送手段5
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ35のデータバッファ42から位置データ生成用ユニ
ット65の第2の貫通孔67の位置データを読み出さ
せ、メモリ58に出力させて、記憶させる。
【0309】こうして、LED光源61から放出され、
位置データ生成用ユニット65の第2の貫通孔67を通
過した光ビーム60を、対向する光ファイバ部材30の
集光端部30aによって、集光し、冷却CCDエリアセ
ンサ35のCCD40の光電検出面に導いて、光電的に
検出して、生成した位置データが、メモリ58に保存さ
れる。
【0310】この位置データは、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、位
置データ生成用ユニット65の第2の貫通孔67に対応
する吸着性領域4から放出された蛍光28の位置データ
に対応している。
【0311】さらに、CPU50は、LED光源61に
駆動信号を出力して、LED光源61を起動させ、同様
にして、位置データ生成用ユニット65の第3の貫通孔
67の位置データを生成して、メモリ58に記憶する。
【0312】同様にして、位置データ生成用ユニット6
5に形成されたすべての貫通孔67の位置データが、冷
却CCDエリアセンサ35によって生成され、メモリ5
8に記憶されると、位置データの生成が完了する。
【0313】以上のようにして、メモリ58に、位置デ
ータ生成用ユニット65のすべての貫通孔67の位置デ
ータが保存されると、本実施態様にかかる生化学解析用
データの生成装置は、次のようにして、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記
録されている蛍光データを読み取って、生化学解析用デ
ータを生成する。
【0314】まず、ユーザーによって、多数の吸着性領
域4に、蛍光データが記録された生化学解析用ユニット
1が、サンプルステージ25の透明なガラス板24上に
載置される。
【0315】ここに、サンプルステージ25には、ガイ
ド部材(図示せず)が設けられ、多数のドット状の吸着
性領域4が、それぞれ、対応する光ファイバ部材30の
集光端部30aに対向するように、サンプルステージ2
5上に、生化学解析用ユニット1が載置されることが保
証されている。
【0316】次いで、ユーザーによって、キーボード5
7に、データ生成開始信号が入力されると、データ生成
開始信号が、CPU50に出力される。
【0317】CPU50は、データ生成開始信号を受け
ると、レーザ励起光源20に駆動信号を出力して、レー
ザ励起光源20を起動させるとともに、冷却CCDエリ
アセンサ35のカメラ制御回路43の露出開始信号を出
力して、蛍光28の検出を開始させる。
【0318】レーザ励起光源20から発せられた473
nmの波長のレーザ光21は、凹レンズ22に入射し、
発散されて、サンプルステージ25のガラス板24上に
載置された生化学解析用ユニット1の全面に、レーザ光
21が照射される。
【0319】レーザ光21の照射を受けると、生化学解
析用ユニットの各吸着性領域4に含まれている蛍光物
質、たとえば、Cy3が励起されて、蛍光28が放出さ
れる。
【0320】生化学解析用ユニット1に形成された多数
の吸着性領域4から放出された蛍光28は、それぞれ、
各吸着性領域4に対向する位置に配置された光ファイバ
部材30の集光端部30aによって集光される。
【0321】ここに、複数の光ファイバ部材30は、そ
れぞれの集光端部30aが、サンプルステージ25のガ
ラス板24上に載置された生化学解析用ユニット1の多
数の吸着性領域4のそれぞれに、近接して、対向する位
置に位置するように、集光端部30aの近傍が、固定ヘ
ッド31に形成された貫通孔32内に取り付けられてい
るから、各吸着性領域4から放出された蛍光28は、確
実に、対応する光ファイバ部材30の集光端部30aに
よって集光される。
【0322】また、本実施態様においては、生化学解析
用ユニット1の基板2は、ステンレス鋼によって形成さ
れ、光エネルギーを減衰させる性質を有しているから、
隣り合う吸着性領域4から放出された蛍光28が、生化
学解析用ユニット1の基板2内で散乱して、混ざり合う
ことを効果的に防止することが可能になる。
【0323】光ファイバ部材30の集光端部30aによ
って集光された蛍光28は、光ファイバ部材30によっ
てガイドされて、励起光カットフィルタ33の対向する
領域に入射する。
【0324】ここに、多数の光ファイバ部材30は、そ
れぞれの集光端部30aとは反対側の端部30bの近傍
で、集合されているから、多数の吸着性領域4に対応し
て、多数の光ファイバ部材30を設けても、面積の小さ
い励起光カットフィルタ33および光電検出面の面積の
小さい冷却CCDエリアセンサ35を用いることがで
き、生化学解析用データの生成装置を小型化することが
可能になるとともに、製造コストを低減することができ
る。
【0325】また、本実施態様においては、蛍光28を
放出する生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4の位
置と、光ファイバ部材30によって導かれた蛍光28
を、CCD40の光電検出面が受光する位置との位置関
係を示す位置データが、あらかじめ、生成されて、メモ
リ58に保存されているから、複数の光ファイバ部材3
0の集光端部30aと反対側の端部30bとを、同一の
パターンによって、配列する必要はない。
【0326】ここに、励起光カットフィルタ33は、レ
ーザ光21の波長である473nmの波長の光をカット
し、473nmよりも波長の長い光を透過させる性質を
有しているので、473nmの波長の光がカットされ、
吸着性領域4から放出された473nmよりも長波長の
蛍光28のみが、励起光カットフィルタ33を透過し
て、CCD40の光電検出面に入射して、光電検出面に
画像を形成する。CCD40は、こうして、光電検出面
に形成された像の光を受け、これを電荷の形で蓄積す
る。
【0327】所定の露出時間が経過すると、CPU50
は、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制御回路43
および光源制御手段56に露出完了信号を出力する。
【0328】光源制御手段56は、CPU40から、露
出完了信号を受けると、レーザ励起光源20をオフさせ
る。
【0329】一方、カメラ制御回路43は、CPU50
から、露出完了信号を受けると、CCD40が電荷の形
で蓄積したアナログデータを、A/D変換器41に転送
して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ42に一時的に記憶させる。
【0330】同時に、CPU50は、データ転送手段5
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ35のデータバッファ42から生化学解析用データを
読み出させ、データ処理手段52に出力させる。
【0331】データ処理手段52は、ユーザーの指示に
したがって、入力された生化学解析用データに、必要な
データ処理を施すとともに、メモリ58に記憶された位
置データを読み出して、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された各吸着性領域4ごとに、生化学解析用デ
ータを、データ記憶手段53の異なるメモリ領域に記憶
させる。
【0332】ユーザーが、キーボード57にデータ表示
信号を入力すると、CPU50は、データ表示手段54
にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段53に記
憶された生化学解析用データに基づき、定量データを生
成させ、CRT55の画面上に表示させる。
【0333】本実施態様によれば、複数の光ファイバ部
材30が、それぞれの集光端部30aが、サンプルステ
ージ25のガラス板24上に載置された生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のそ
れぞれに、近接して、対向する位置に位置するように、
集光端部30aの近傍が、固定ヘッド31に形成された
貫通孔32内に取り付けられているから、各吸着性領域
4から放出された蛍光28は、確実に、対応する光ファ
イバ部材30の集光端部80aによって集光され、した
がって、蛍光28の集光効率を大幅に向上させることが
できるから、高感度で、蛍光28を光電的に検出して、
定量性に優れた生化学解析用データを生成することが可
能になる。
【0334】また、本実施態様によれば、冷却CCDエ
リアセンサ35を用いて、蛍光28を検出しているか
ら、十分に長い時間にわたって、レーザ光21を各吸着
性領域4に照射して、各吸着性領域4に含まれている蛍
光物質を励起して、放出された蛍光28を、冷却CCD
エリアセンサ35によって検出することができ、したが
って、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出
された蛍光28が微弱な光であっても、十分に高感度
で、蛍光28を検出して、生化学解析用データを生成す
ることが可能になる。
【0335】さらに、本実施態様によれば、蛍光28を
放出する各吸着性領域4の位置と、光ファイバ部材30
によって導かれた蛍光28を、CCD40の光電検出面
が受光する位置との位置関係を示す位置データが、あら
かじめ、生成されて、メモリ58に保存されているか
ら、多数の光ファイバ部材30を、それぞれの集光端部
30aとは反対側の端部30bの近傍で、任意の配列
で、集合させることができ、したがって、多数の吸着性
領域4に対応して、多数の光ファイバ部材30を設けて
も、面積の小さい励起光カットフィルタ33および光電
検出面の面積の小さい冷却CCDエリアセンサ35を用
いることができるから、生化学解析用データの生成装置
を小型化することが可能になるとともに、製造コストを
低減することができる。
【0336】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット1の基板2は、ステンレス鋼によって形成さ
れ、光エネルギーを減衰させる性質を有しているから、
隣り合う吸着性領域4から放出された蛍光28が散乱し
て、混ざり合うことを効果的に防止することが可能にな
り、したがって、生化学解析用ユニット1の多数のドッ
ト状の吸着性領域4に記録された蛍光データを読み取っ
て得た生化学解析用データ中に、蛍光28の散乱に起因
するノイズが生成されることを、効果的に防止すること
が可能になる。
【0337】図10は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図であ
る。
【0338】本実施態様かかる生化学解析用データの生
成装置は、蓄積性蛍光体シート10の多数の輝尽性蛍光
体層領域12に記録された放射線データを読み取って、
生化学解析用データを生成可能に構成されている。
【0339】図10に示されるように、本実施態様かか
る生化学解析用データの生成装置は、640nmの波長
のレーザ光71を発するレーザ励起光源70を備えてい
る。本実施態様においては、レーザ励起光源70は、半
導体レーザ光源によって構成されている。
【0340】レーザ励起光源70により発生された64
0nmの波長のレーザ光71は、凹レンズ72に入射し
て、発散光71とされて、サンプルステージ75の透明
ガラス板74上に載置された蓄積性蛍光体シート10に
入射する。
【0341】その結果、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12内に
含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽光78が
放出される。
【0342】本実施態様においては、図10に示される
ように、生化学解析用データの生成装置は、サンプルス
テージ75に載置された蓄積性蛍光体シート10の多数
の輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれに対向し、近接し
た位置に、集光端部80aを有する光ファイバ部材80
を備えている。
【0343】本実施態様においては、各光ファイバ部材
80は、複数の光ファイバによって構成され、集光端部
80aの近傍で、固定ヘッド81に形成された貫通孔8
2内に取り付けられ、光ファイバ部材80の集光端部8
0aが、所望のように、位置決めされている。
【0344】また、図10に示されるように、集光端部
80aとは反対側の端部80bの近傍で、複数の光ファ
イバ部材80は集合されている。
【0345】図10に示されるように、光ファイバ部材
80は、それぞれ、集光端部80aとは反対側の端部8
0bが、励起光カットフィルタ33に対向するように配
置されている。ここに、励起光カットフィルタ83は、
輝尽光78の波長域の光のみを透過し、640nmの波
長の光をカットする性質を有している。
【0346】生化学解析用データの生成装置は、光ファ
イバ部材80とは反対側の励起光カットフィルタ83の
表面に対向して、配置された冷却CCDエリアセンサ8
5を備えている。
【0347】図11は、冷却CCDエリアセンサ85の
制御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ
系、表示系および入力系を示すブロックダイアグラムで
ある。
【0348】図11に示されるように、冷却CCDエリ
アセンサ85は、CCD90と、CCD90が、電荷の
形で蓄積したアナログデータを、ディジタル化するA/
D変換器91と、A/D変換器91によって、ディジタ
ル化されて、生成された生化学解析用データを一時的に
記憶するデータバッファ92と、冷却CCDエリアセン
サ85の動作を制御するカメラ制御回路93を備えてい
る。
【0349】図11に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、冷却CCDエリ
アセンサ85の動作を制御するCPU100と、冷却C
CDエリアセンサ85によって生成された生化学解析用
データを、データバッファ93から読み出すデータ転送
手段101と、データ転送手段101によって、読み出
された生化学解析用データにデータ処理を施すデータ処
理手段102と、データ処理手段102によって、デー
タ処理が施された生化学解析用データを記憶するデータ
記憶手段103と、データ記憶手段103に記憶された
生化学解析用データに基づき、定量データを生成して、
CRT105の画面上に表示するデータ表示手段104
と、レーザ励起光源70および位置データ生成用走査光
学系のLED光源61を制御する光源制御手段106
と、種々の指示信号が入力されるキーボード107と、
メモリ108を備えている。
【0350】CPU100は、キーボード107を介し
て、入力された指示信号に基づき、光源制御手段106
を制御するとともに、冷却CCDエリアセンサ85のカ
メラ制御回路93に種々の信号を出力可能に構成されて
いる。
【0351】本実施態様においても、光ファイバ部材8
0の集光端部80aとは反対側の端部80bの近傍で、
複数の光ファイバ部材80は集合されているから、蓄積
性蛍光体シート10の支持体11に形成された輝尽性蛍
光体層領域12のそれぞれから放出された輝尽光78
が、光ファイバ部材80によって、冷却CCDエリアセ
ンサ85を構成するCCD90の光電検出面のいずれの
位置に導かれ、受光されるかは、集光端部80aとは反
対側の端部80bの近傍における光ファイバ部材80の
集合のさせ方によって、異なり、一義的には、明らかで
ない。
【0352】したがって、本実施態様においても、あら
かじめ、蓄積性蛍光体シート10のどの輝尽性蛍光体層
領域12から放出された輝尽光78が、光ファイバ部材
80によって、CCD90の光電検出面のいずれの位置
に導かれ、受光されるかを検出し、位置データを生成し
て、メモリ108に保存するように構成されている。
【0353】位置データの生成にあたっては、レーザ励
起光源70および凹レンズ72が取り外され、前記実施
態様と同様にして、位置データ生成用走査光学系が、生
化学解析用データの生成装置に取り付けられ、図9に示
された位置データ生成用ユニット65が、サンプルステ
ージ75の透明ガラス板74上に載置される。
【0354】輝尽光78の波長域の光ビームを発するL
ED光源を用いる以外は、前記実施態様と全く同様にし
て、位置データが生成され、メモリ108に保存され
る。
【0355】以上のようにして、メモリ108に位置デ
ータが保存されると、本実施態様にかかる生化学解析用
データの生成装置は、次のようにして、蓄積性蛍光体シ
ート10に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12に
記録されている放射線データを読み取り、生化学解析用
データを生成する。
【0356】まず、ユーザーによって、多数の輝尽性蛍
光体層領域12に、放射線データが記録された蓄積性蛍
光体シート10が、サンプルステージ75の透明なガラ
ス板74上に載置される。
【0357】ここに、サンプルステージ75には、ガイ
ド部材(図示せず)が設けられ、多数の輝尽性蛍光体層
領域12が、それぞれ、対応する光ファイバ部材80の
集光端部80aに対向するように、サンプルステージ7
5上に、蓄積性蛍光体シート10が載置されることが保
証されている。
【0358】次いで、ユーザーによって、キーボード1
07に、データ生成開始信号が入力されると、データ生
成開始信号が、CPU100に出力される。
【0359】CPU100は、データ生成開始信号を受
けると、レーザ励起光源70に駆動信号を出力して、レ
ーザ励起光源70を起動させるとともに、冷却CCDエ
リアセンサ85のカメラ制御回路93の露出開始信号を
出力して、輝尽光78の検出を開始させる。
【0360】レーザ励起光源70から発せられたレーザ
光71は、凹レンズ72に入射し、発散されて、サンプ
ルステージ75のガラス板74上に載置された蓄積性蛍
光体シート10の全面に、レーザ光71が照射される。
【0361】レーザ光71の照射を受けると、蓄積性蛍
光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12に含まれてい
る輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽光78が放出され
る。
【0362】蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形
成された多数の輝尽性蛍光体層領域12から放出された
輝尽光78は、それぞれ、各輝尽性蛍光体層領域12に
対向する位置に配置された光ファイバ部材80の集光端
部80aによって、集光される。
【0363】ここに、複数の光ファイバ部材80は、そ
れぞれの集光端部80aが、サンプルステージ75のガ
ラス板74上に載置された蓄積性蛍光体シート10の多
数の輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれに、近接して、
対向する位置に位置するように、集光端部80aの近傍
が、固定ヘッド81に形成された貫通孔82内に取り付
けられているから、蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍
光体層領域12のそれぞれから放出された輝尽光78
は、確実に、対応する光ファイバ部材80の集光端部8
0aによって集光される。
【0364】また、本実施態様においては、蓄積性蛍光
体シート10の支持体11は、ステンレス鋼によって形
成され、光エネルギーを減衰させる性質を有しているか
ら、隣り合う輝尽性蛍光体層領域12から放出された輝
尽光78が、蓄積性蛍光体シート10の支持体11内で
散乱して、混ざり合うことを効果的に防止することが可
能になる。
【0365】光ファイバ部材80の集光端部80aによ
って集光された輝尽光78は、光ファイバ部材80によ
ってガイドされて、励起光カットフィルタ83の対向す
る領域に入射する。
【0366】ここに、多数の光ファイバ部材80は、そ
れぞれの集光端部80aとは反対側の端部80bの近傍
で、集合されているから、多数の輝尽性蛍光体層領域1
2に対応して、多数の光ファイバ部材80を設けても、
面積の小さい励起光カットフィルタ83および光電検出
面の面積の小さい冷却CCDエリアセンサ85を用いる
ことができ、生化学解析用データの生成装置を小型化す
ることが可能になるとともに、製造コストを低減するこ
とができる。
【0367】また、本実施態様においては、輝尽光78
を放出する輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれの位置
と、光ファイバ部材80によって導かれた輝尽光78
を、CCD90の光電検出面が受光する位置との位置関
係を示す位置データが、あらかじめ生成されて、メモリ
108に保存されているから、複数の光ファイバ部材8
0の集光端部80aと反対側の端部80bとを、同一の
パターンで、配列する必要はない。
【0368】ここに、励起光カットフィルタ83は、輝
尽性蛍光体層領域12から放出される輝尽光78の波長
域の光のみを透過し、640nmの波長の光をカットす
る性質を有しているので、640nmの波長に光がカッ
トされ、輝尽性蛍光体層領域12から放出された輝尽光
78のみが、励起光カットフィルタ83を透過して、C
CD90の光電検出面に入射して、光電検出面に画像を
形成する。CCD90は、こうして、光電検出面に形成
された画像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0369】所定の露出時間が経過すると、CPU10
0は、冷却CCDエリアセンサ85のカメラ制御回路9
3および光源制御手段106に露出完了信号を出力す
る。
【0370】光源制御手段106は、CPU100か
ら、露出完了信号を受けると、レーザ励起光源70をオ
フさせる。
【0371】一方、カメラ制御回路93は、CPU10
0から、露出完了信号を受けると、CCD90が電荷の
形で蓄積したアナログデータを、A/D変換器91に転
送して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ92に一時的に記憶させる。
【0372】同時に、CPU100は、データ転送手段
101にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ85のデータバッファ92から生化学解析用デー
タを読み出させ、データ処理手段102に出力させる。
【0373】データ処理手段102は、ユーザーの指示
にしたがって、入力された生化学解析用データに、必要
なデータ処理を施すとともに、メモリ108に記憶され
た位置データを読み出して、蓄積性蛍光体シート10に
形成された各輝尽性蛍光体層領域12ごとに、生化学解
析用データを、データ記憶手段103の異なるメモリ領
域に記憶させる。
【0374】ユーザーが、キーボード107にデータ表
示信号を入力すると、CPU100は、データ表示手段
104にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段1
03に記憶された生化学解析用データに基づき、定量デ
ータを生成させ、CRT105の画面上に表示させる。
【0375】本実施態様によれば、複数の光ファイバ部
材80が、それぞれの集光端部80aが、サンプルステ
ージ75のガラス板74上に載置された蓄積性蛍光体シ
ート10に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12の
それぞれに、近接して、対向する位置に位置するよう
に、集光端部80aの近傍が、固定ヘッド81に形成さ
れた貫通孔82内に取り付けられているから、各輝尽性
蛍光体層領域12から放出された輝尽光78は、確実
に、対応する光ファイバ部材80の集光端部80aによ
って集光され、したがって、輝尽光78の集光効率を大
幅に向上させることができるから、高感度で、輝尽光7
8を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用デ
ータを生成することが可能になる。
【0376】さらに、本実施態様によれば、十分に長い
時間にわたって、レーザ光21を、蓄積性蛍光体シート
10の支持体11に形成された各輝尽性蛍光体層領域1
2に照射して、各輝尽性蛍光体層領域12に含まれてい
る輝尽性蛍光体を励起し、蓄積されている放射線エネル
ギーを、輝尽光78の形で放出させることができるか
ら、冷却CCDエリアセンサ35によって、十分に高感
度で、輝尽光28を検出して、生化学解析用データを生
成することが可能になる。
【0377】また、本実施態様によれば、冷却CCDエ
リアセンサ85を用いて、輝尽光78を検出しているか
ら、十分に長い時間にわたって、レーザ光71を各輝尽
性蛍光体層領域12に照射して、各輝尽性蛍光体層領域
12に含まれている輝尽性蛍光体を励起し、蓄積されて
いる放射線エネルギーを、輝尽光78の形で放出させ
て、冷却CCDエリアセンサ85によって検出すること
ができ、したがって、十分に高感度で、輝尽光78を検
出して、生化学解析用データを生成することが可能にな
る。
【0378】さらに、本実施態様によれば、輝尽光78
を放出する輝尽性蛍光体層領域12の位置と、光ファイ
バ部材80によって導かれた輝尽光78を、CCD90
の光電検出面が受光する位置との位置関係を示す位置デ
ータが、あらかじめ、生成されて、メモリ108に保存
されているから、多数の光ファイバ部材80を、それぞ
れの集光端部80aとは反対側の端部80bの近傍で、
任意の配列で、集合させることができ、したがって、多
数の輝尽性蛍光体層領域12に対応して、多数の光ファ
イバ部材80を設けても、面積の小さい励起光カットフ
ィルタ83および光電検出面の面積の小さい冷却CCD
エリアセンサ85を用いることができるから、生化学解
析用データの生成装置を小型化することが可能になると
ともに、製造コストを低減することができる。
【0379】また、本実施態様によれば、蓄積性蛍光体
シート10の支持体11は、ステンレス鋼によって形成
され、光エネルギーを減衰させる性質を有しているか
ら、隣り合う輝尽性蛍光体層領域12から放出された輝
尽光78が、蓄積性蛍光体シート10の支持体11内で
散乱して、混ざり合うことを効果的に防止することが可
能になり、したがって、蓄積性蛍光体シート10に形成
された多数の輝尽性蛍光体層領域12に記録された放射
線データを読み取って得た生化学解析用データ中に、輝
尽光78の散乱に起因するノイズが生成されることを、
効果的に防止することが可能になる。
【0380】図12は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図であ
る。
【0381】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置は、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4内に記録された化学発光データを読み取って、生化
学解析用データを生成可能に構成されている。
【0382】図12に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、レーザ励起光源
を備えておらず、また、励起光カットフィルタも備えて
いない。
【0383】図12に示されるように、生化学解析用デ
ータの生成装置は、多数の吸着性領域4内に、化学発光
データが記録された生化学解析用ユニット1を載置する
透明ガラス板114を備えたサンプルステージ115
と、サンプルステージ115に載置された生化学解析用
ユニット1の基板2に形成されている多数の吸着性領域
4のそれぞれに対向し、近接した位置に、集光端部12
0aを有する光ファイバ部材120を備えている。
【0384】本実施態様においては、各光ファイバ部材
120は、複数の光ファイバによって構成され、集光端
部120aの近傍で、固定ヘッド121に形成された貫
通孔122内に取り付けられ、光ファイバ部材120の
集光端部120aが、所望のように、位置決めされてい
る。
【0385】また、図12に示されるように、集光端部
120aとは反対側の端部120bの近傍で、複数の光
ファイバ部材120は集合されている。
【0386】図12に示されるように、光ファイバ部材
120は、それぞれ、集光端部120aとは反対側の端
部120bが、冷却CCDエリアセンサ125の光電検
出面に対向するように配置されている。
【0387】図13は、冷却CCDエリアセンサ125
の制御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様に
かかる生化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ
系、表示系および入力系を示すブロックダイアグラムで
ある。
【0388】図13に示されるように、冷却CCDエリ
アセンサ125は、CCD130と、CCD130が、
電荷の形で蓄積したアナログデータを、ディジタル化す
るA/D変換器131と、A/D変換器131によっ
て、ディジタル化されて、生成された生化学解析用デー
タを一時的に記憶するデータバッファ132と、冷却C
CDエリアセンサ125の動作を制御するカメラ制御回
路133を備えている。
【0389】図13に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、冷却CCDエリ
アセンサ125全体の動作を制御するCPU140と、
冷却CCDエリアセンサ125によって生成された生化
学解析用データを、データバッファ133から読み出す
データ転送手段141と、データ転送手段141によっ
て読み出された生化学解析用データに、データ処理を施
すデータ処理手段142と、データ処理手段142によ
って、データ処理が施された生化学解析用データを記憶
するデータ記憶手段143と、データ記憶手段143に
記憶された生化学解析用データに基づき、定量データを
生成して、CRT145の画面上に表示するデータ表示
手段144と、ユニットよって操作され、種々の指示信
号が入力されるキーボード147と、メモリ148を備
えている。
【0390】CPU140は、キーボード147を介し
て、入力された指示信号に基づき、冷却CCDエリアセ
ンサ125のカメラ制御回路133に種々の信号を出力
可能に構成されている。
【0391】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置においても、光ファイバ部材120の集光端部
120aとは反対側の端部120bの近傍で、複数の光
ファイバ部材120は集合されているから、生化学解析
用ユニット1の基板2に形成された吸着性領域4のそれ
ぞれから放出された化学発光118が、光ファイバ部材
120によって、冷却CCDエリアセンサ125を構成
するCCD130の光電検出面のいずれの位置に導かれ
て、受光されるかは、集光端部120aとは反対側の端
部120bの近傍における光ファイバ部材120の集合
のさせ方によって、異なり、一義的には、明らかでな
い。
【0392】したがって、本実施態様においても、あら
かじめ、生化学解析用ユニット1のどの吸着性領域4か
ら放出された化学発光118が、光ファイバ部材120
によって、CCD130の光電検出面のいずれの位置に
導かれ、受光されるかを検出し、位置データを生成し
て、メモリ148に保存するように構成されている。
【0393】位置データの生成にあたっては、前記実施
態様と同様にして、位置データ生成用走査光学系が、生
化学解析用データの生成装置に取り付けられ、図9に示
された位置データ生成用ユニット65が、サンプルステ
ージ75の透明ガラス板74上に載置される。
【0394】任意の波長の光を発するLED光源が用ら
れる点を除き、前記実施態様と全く同様にして、位置デ
ータが生成され、メモリ148に保存される。
【0395】メモリ148に位置データが保存される
と、本実施態様にかかる生化学解析用データの生成装置
は、次のようにして、生化学解析用ユニット1の基板2
に形成された多数の吸着性領域4に記録されている化学
発光データを読み取り、生化学解析用データを生成す
る。
【0396】まず、ユーザーによって、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4内に
含まれた標識物質に化学発光基質が接触されて、化学発
光を放出している生化学解析用ユニット1が、サンプル
ステージ115の透明なガラス板114上に載置され
る。
【0397】ここに、サンプルステージ115には、ガ
イド部材(図示せず)が設けられ、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の吸着性領域4が、それ
ぞれ、対応する光ファイバ部材120の集光端部120
aに対向するように、サンプルステージ115上に、生
化学解析用ユニット1が載置されることが保証されてい
る。
【0398】次いで、ユーザーによって、キーボード1
47に、データ生成開始信号が入力されると、データ生
成開始信号が、CPU140に出力される。
【0399】CPU140は、データ生成開始信号を受
けると、冷却CCDエリアセンサ125のカメラ制御回
路133に、露出開始信号を出力して、化学発光118
の検出を開始させる。
【0400】サンプルステージ115に載置された生化
学解析用ユニットの多数の吸着性領域4から放出された
化学発光118は、それぞれ、各吸着性領域4に対向す
る位置に配置された光ファイバ部材120の集光端部1
20aによって集光される。
【0401】ここに、複数の光ファイバ部材120は、
それぞれの集光端部120aが、サンプルステージ11
5のガラス板114上に載置された生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、近接して、対
向する位置に位置するように、集光端部120aの近傍
が、固定ヘッド121に形成された貫通孔122内に取
り付けられているから、各吸着性領域4から放出された
化学発光118は、確実に、対応する光ファイバ部材1
20の集光端部120aによって集光される。
【0402】光ファイバ部材120の集光端部120a
によって集光された化学発光118は、光ファイバ部材
120によってガイドされて、冷却CCDエリアセンサ
125の光電検出面に入射して、光電検出面に画像を形
成する。CCD130は、こうして、光電検出面に形成
された像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0403】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1の基板2は、ステンレス鋼によって形成され、光
エネルギーを減衰させる性質を有しているから、隣り合
う吸着性領域4から放出された化学発光118が、生化
学解析用ユニット1の基板2内で散乱して、混ざり合う
ことを効果的に防止することが可能になる。
【0404】ここに、多数の光ファイバ部材120は、
それぞれの集光端部120aとは反対側の端部120b
の近傍で、集合されているから、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に対応し
て、多数の光ファイバ部材120を設けても、光電検出
面の面積の小さい冷却CCDエリアセンサ125を用い
ることができ、生化学解析用データの生成装置を小型化
することが可能になるとともに、製造コストを低減する
ことができる。
【0405】また、本実施態様においては、化学発光1
18を放出する各吸着性領域4の位置と、光ファイバ部
材120によって導かれた化学発光118を、CCD1
30の光電検出面が受光する位置との位置関係を示す位
置データが、あらかじめ、生成されて、メモリ148に
保存されているから、複数の光ファイバ部材120の集
光端部120aと反対側の端部120bとを、同一のパ
ターンで、配列する必要はない。
【0406】所定の露出時間が経過すると、CPU14
0は、冷却CCDエリアセンサ125のカメラ制御回路
133に露出完了信号を出力する。
【0407】カメラ制御回路133は、CPU140か
ら、露出完了信号を受けると、CCD130が電荷の形
で蓄積したアナログデータを、A/D変換器131に転
送して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ132に一時的に記憶させる。
【0408】同時に、CPU140は、データ転送手段
141にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ125のデータバッファ132から生化学解析用
データを読み出させ、データ処理手段142に出力させ
る。
【0409】データ処理手段142は、ユーザーの指示
にしたがって、入力された生化学解析用データに、必要
なデータ処理を施すとともに、メモリ148に記憶され
た位置データを読み出して、生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された各吸着性領域4ごとに、生化学解析
用データを、データ記憶手段143の異なるメモリ領域
に記憶させる。
【0410】ユーザーが、キーボード147にデータ表
示信号を入力すると、CPU140は、データ表示手段
144にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段1
43に記憶された生化学解析用データに基づき、定量デ
ータを生成させ、CRT145の画面上に表示させる。
【0411】本実施態様によれば、複数の光ファイバ部
材120が、それぞれの集光端部120aが、サンプル
ステージ115のガラス板114上に載置された生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、
近接して、対向する位置に位置するように、集光端部1
20aの近傍が、固定ヘッド121に形成された貫通孔
122内に取り付けられているから、各吸着性領域4か
ら放出された化学発光118は、確実に、対応する光フ
ァイバ部材120の集光端部120aによって集光さ
れ、したがって、化学発光118の集光効率を大幅に向
上させることができるから、高感度で、化学発光118
を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用デー
タを生成することが可能になる。
【0412】また、本実施態様によれば、冷却CCDエ
リアセンサ125を用いて、化学発光118を検出して
いるから、十分に長い時間にわたって、各吸着性領域4
から放出された化学発光118を、冷却CCDエリアセ
ンサ125によって検出することができ、したがって、
放出された化学発光118が微弱な光であっても、十分
に高感度で、化学発光118を検出して、生化学解析用
データを生成することが可能になる。
【0413】さらに、本実施態様によれば、化学発光1
18を放出する各吸着性領域4の位置と、光ファイバ部
材120によって導かれた化学発光118を、CCD1
30の光電検出面が受光する位置との位置関係を示す位
置データが、あらかじめ、生成されて、メモリ148に
保存されているから、多数の光ファイバ部材120を、
それぞれの集光端部120aとは反対側の端部120b
の近傍で、任意の配列で、集合させることができ、した
がって、多数の吸着性領域4に対応して、多数の光ファ
イバ部材120を設けても、光電検出面の面積の小さい
冷却CCDエリアセンサ125を用いることができるか
ら、生化学解析用データの生成装置を小型化することが
可能になるとともに、製造コストを低減することができ
る。
【0414】また、本実施態様によれば、生化学解析用
ユニット1の基板2は、ステンレス鋼によって形成さ
れ、光エネルギーを減衰させる性質を有しているから、
隣り合う吸着性領域4から放出された化学発光118
が、生化学解析用ユニット1の基板2内で散乱して、混
ざり合うことを効果的に防止することが可能になり、し
たがって、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に記録された化学発光データを読み取って得た生化学
解析用データ中に、化学発光118の散乱に起因するノ
イズが生成されることを、効果的に防止することが可能
になる。
【0415】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記録
されている化学発光データを、蓄積性蛍光体シートに転
写して、蓄積性蛍光体シートに転写された化学発光デー
タを読み取り、生化学解析用データを生成することもで
きる。
【0416】図14は、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された多数の吸着性領域4に記録されている化
学発光データを転写すべき蓄積性蛍光体シートに略斜視
図である。
【0417】図14に示された蓄積性蛍光体シート15
は、ステンレス鋼によって形成された支持体11に形成
された多数の貫通孔13内に、光エネルギーを吸収し、
蓄積可能なSrS系輝尽性蛍光体が充填されて、多数の
輝尽性蛍光体層領域17が、ドット状に形成されている
点を除いて、図4に示された蓄積性蛍光体シート10と
同様の構成を有している。
【0418】生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた多数の吸着性領域4に記録されている化学発光デー
タは、図14に示された蓄積性蛍光体シート15の多数
の輝尽性蛍光体層領域17に転写される。
【0419】生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた多数の吸着性領域4に記録された化学発光データ
を、蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域17に転写するに際し、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性
領域4に、化学発光基質が接触される。
【0420】その結果、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された多数の吸着性領域4から、可視光波長域
の化学発光が、選択的に放出される。
【0421】次いで、図15に示されるように、蓄積性
蛍光体シート15の支持体11に形成された多数の輝尽
性蛍光体層領域17が、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された対応する吸着性領域4に対向するよう
に、蓄積性蛍光体シート15が、多数の吸着性領域4か
ら化学発光が放出されている生化学解析用ユニット1に
重ね合わされる。
【0422】こうして、所定の時間にわたって、蓄積性
蛍光体シート15の支持体11に形成された多数の輝尽
性蛍光体層領域17の各々と、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4とを対向させ
ることによって、生化学解析用ユニット1の基板に形成
された多数の吸着性領域4から、選択的に放出された化
学発光によって、蓄積性蛍光体シート15の支持体11
に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域17が露光され
る。
【0423】本実施態様においては、生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4は、ステンレス鋼によって
形成された基板2に、互いに離間して形成され、各吸着
性領域4の周囲には、光エネルギーを減衰させる性質を
有するステンレス鋼製の基板2が存在しているから、露
光操作に際して、生化学解析用ユニット1の吸着性領域
4から放出された化学発光が、生化学解析用ユニット1
の基板2内で、散乱することを効果的に防止することが
でき、さらに、蓄積性蛍光体シート15の多数の輝尽性
蛍光体層領域17が、ステンレス鋼で形成された支持体
11に形成された多数の貫通孔13内に、輝尽性蛍光体
を充填して、形成され、各輝尽性蛍光体層領域17の周
囲には、光エネルギーを減衰させる性質を有するステン
レス鋼によって形成された支持体11が存在しているか
ら、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4から放出さ
れた化学発光が、蓄積性蛍光体シート15の支持体11
内で、散乱することを効果的に防止することができ、し
たがって、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4か
ら発せられた化学発光によって、その吸着性領域4に対
向する輝尽性蛍光体層領域17を選択的に露光すること
が可能になる。
【0424】こうして、蓄積性蛍光体シート15の支持
体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域17に、
化学発光データが記録される。
【0425】図16は、蓄積性蛍光体シート15の支持
体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域17に記
録されている化学発光データを読み取って、生化学解析
用データを生成する生化学解析用データの生成装置の概
略図である。
【0426】図16に示された生化学解析用データの生
成装置は、640nmの波長のレーザ光71を発するレ
ーザ励起光源70に代えて、SrS系の輝尽性蛍光体を
効率的に励起可能な980nmの波長のレーザ光151
を発するレーザ励起光源150が設けられ、レーザ励起
光源70から発せられた640nmの波長のレーザ光7
1の波長の光をカットし、蓄積性蛍光体シート10の支
持体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12か
ら放出された輝尽光78の波長の光のみを透過する性質
を有する励起光カットフィルタ33に代えて、レーザ励
起光源150から発せられた980nmの波長のレーザ
光151の波長の光をカットし、蓄積性蛍光体シート1
5の支持体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域
17から放出された輝尽光158の波長の光のみを透過
する性質を有する励起光カットフィルタ153が設けら
れている点を除き、図10に示された生化学解析用デー
タの生成装置と同一の構成を有している.図17は、冷
却CCDエリアセンサ85の制御系、検出系およびメモ
リ系ならびに本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置の制御系、メモリ系、表示系および入力系を示
すブロックダイアグラムである。
【0427】図17に示されるように、冷却CCDエリ
アセンサ85の制御系、検出系およびメモリ系は、図1
1に示された冷却CCDエリアセンサ85と全く同一の
構成を有し、生化学解析用データの生成装置の制御系、
メモリ系、表示系および入力系は、光源制御手段106
が、980nmの波長のレーザ光151を発するレーザ
励起光源150を制御可能に構成されている点を除き、
図11に示された生化学解析用データの生成装置と同一
の構成を有している。
【0428】本実施態様においても、あらかじめ、蓄積
性蛍光体シート15の支持体11に形成されたどの輝尽
性蛍光体層領域17から放出された輝尽光158が、光
ファイバ部材80によって、CCD85の光電検出面の
いずれの位置に導かれ、受光されるかを検出し、位置デ
ータを生成して、メモリ108に保存するように構成さ
れている。
【0429】位置データの生成にあたっては、前記実施
態様と同様にして、レーザ励起光源150および凹レン
ズ72が取り外され、位置データ生成用走査光学系が、
生化学解析用データの生成装置に取り付けられる。次い
で、図9に示された位置データ生成用ユニット65が、
サンプルステージ75の透明ガラス板74上に載置され
る。
【0430】SrS系輝尽性蛍光体から放出される輝尽
光158の波長域の光ビーム60を発するLED光源6
1が用られる点を除き、前記実施態様と全く同様にし
て、位置データが生成され、メモリ108に保存され
る。
【0431】こうして、位置データがメモリ58に保存
されると、本実施態様にかかる生化学解析用データの生
成装置は、次のようにして、蓄積性蛍光体シート15の
支持体11に形成された輝尽性蛍光体層領域17に記録
されている化学発光データを読み取り、生化学解析用デ
ータを生成する。
【0432】まず、ユーザーによって、多数の輝尽性蛍
光体層領域17に、化学発光データが記録された蓄積性
蛍光体シート15が、サンプルステージ75の透明ガラ
ス板74上に載置される。
【0433】ここに、サンプルステージ75には、ガイ
ド部材(図示せず)が設けられ、多数の輝尽性蛍光体層
領域17が、それぞれ、対応する光ファイバ部材80の
集光端部80aに対向するように、サンプルステージ7
5上に、蓄積性蛍光体シート15が載置されることが保
証されている。
【0434】次いで、ユーザーによって、キーボード1
07に、データ生成開始信号が入力されると、データ生
成開始信号は、CPU100に入力される。
【0435】CPU50は、データ生成開始信号を受け
ると、レーザ励起光源150に駆動信号を出力して、レ
ーザ励起光源150を起動させるとともに、冷却CCD
エリアセンサ85のカメラ制御回路93の露出開始信号
を出力して、輝尽光158の検出を開始させる。
【0436】レーザ励起光源150から発せられた98
0nmの波長のレーザ光151は、凹レンズ72に入射
し、発散されて、サンプルステージ75の透明ガラス板
74上に載置された蓄積性蛍光体シート15の全面に、
レーザ光151が、同時に照射される。
【0437】レーザ光151の照射を受けると、蓄積性
蛍光体シート15の支持体11に形成された各輝尽性蛍
光体層領域17に含まれている輝尽性蛍光体が励起され
て、輝尽光158が放出される。
【0438】蓄積性蛍光体シート15の多数の輝尽性蛍
光体層領域17から放出された輝尽光158は、それぞ
れ、各輝尽性蛍光体層領域17に対向する位置に配置さ
れた光ファイバ部材80の集光端部80aによって集光
される。
【0439】ここに、多数の光ファイバ部材80は、そ
れぞれの集光端部80aが、サンプルステージ75のガ
ラス板74上に載置された蓄積性蛍光体シート15の多
数の輝尽性蛍光体層領域17のそれぞれに、近接して、
対向する位置に位置するように、集光端部80aの近傍
が、固定ヘッド81に形成された貫通孔82内に取り付
けられているから、蓄積性蛍光体シート10の多数の輝
尽性蛍光体層領域17から放出された輝尽光158は、
確実に、対応する光ファイバ部材80の集光端部80a
によって集光される。
【0440】また、本実施態様においては、蓄積性蛍光
体シート15の支持体11は、ステンレス鋼によって形
成され、光エネルギーを減衰させる性質を有しているか
ら、隣り合う輝尽性蛍光体層領域17から放出された輝
尽光158が、蓄積性蛍光体シート15の支持体11内
で散乱して、混ざり合うことを効果的に防止することが
可能になる。
【0441】光ファイバ部材80の集光端部80aによ
って集光された輝尽光158は、光ファイバ部材80に
よってガイドされて、励起光カットフィルタ153の対
向する領域に入射する。
【0442】ここに、多数の光ファイバ部材80は、そ
れぞれの集光端部80aとは反対側の端部80bの近傍
で、集合されているから、蓄積性蛍光体シート15の支
持体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域17に
対応して、多数の光ファイバ部材80を設けても、面積
の小さい励起光カットフィルタ153および光電面の面
積の小さい冷却CCDエリアセンサ85を用いることが
でき、生化学解析用データの生成装置を小型化すること
が可能になるとともに、製造コストを低減することがで
きる。
【0443】また、本実施態様においては、輝尽光15
8を放出する各輝尽性蛍光体層領域17の位置と、光フ
ァイバ部材80によって導かれた輝尽光158を、CC
D90の光電検出面が受光する位置との位置関係を示す
位置データが、あらかじめ、生成されて、メモリ108
に保存されているから、複数の光ファイバ部材80の集
光端部80aと反対側の端部80bとを、同様のパター
ンで、配列する必要はない。
【0444】ここに、励起光カットフィルタ153は、
蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形成された輝尽
性蛍光体層領域17から放出される輝尽光158の波長
域の光のみを透過し、980nmの波長の光をカットす
る性質を有しているので、980nmの波長の光がカッ
トされ、輝尽性蛍光体層領域17から放出された輝尽光
158のみが、励起光カットフィルタ153を透過し
て、CCD90の光電面に入射して、光電面に画像を形
成する。CCD90は、こうして、光電面に形成された
画像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0445】所定の露出時間が経過すると、CPU10
0は、冷却CCDエリアセンサ85のカメラ制御回路9
3に露出完了信号を出力するとともに、光源制御手段1
06にデータ生成完了信号を出力する。
【0446】光源制御手段106は、CPU100か
ら、データ生成完了信号を受けると、レーザ励起光源1
50をオフさせる。
【0447】一方、カメラ制御回路93は、CPU10
0から、露出完了信号を受けると、CCD90が電荷の
形で蓄積したアナログデータを、A/D変換器91に転
送して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ92に一時的に記憶させる。
【0448】同時に、CPU100は、データ転送手段
101にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ85のデータバッファ92から生化学解析用デー
タを読み出させ、データ処理手段102に出力させる。
【0449】データ処理手段102は、ユーザーの指示
にしたがって、入力された生化学解析用データに、必要
なデータ処理を施すとともに、メモリ108に記憶され
た位置データを読み出して、蓄積性蛍光体シート15の
支持体11に形成された各輝尽性蛍光体層領域17ごと
に、生化学解析用データを、データ記憶手段103の異
なるメモリ領域に記憶させる。
【0450】ユーザーが、キーボード107にデータ表
示信号を入力すると、CPU100は、データ表示手段
104にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段1
03に記憶された生化学解析用データに基づき、定量デ
ータを生成させ、CRT105の画面上に表示させる。
【0451】本実施態様によれば、複数の光ファイバ部
材80が、それぞれの集光端部80aが、サンプルステ
ージ75の透明ガラス板74上に載置された蓄積性蛍光
体シート15の支持体11に形成された多数の輝尽性蛍
光体層領域17のそれぞれに、近接して、対向する位置
に位置するように、集光端部80aの近傍が、固定ヘッ
ド81に形成された貫通孔82内に取り付けられている
から、蓄積性蛍光体シート15の各輝尽性蛍光体層領域
17から放出された輝尽光158は、確実に、対応する
光ファイバ部材80の集光端部80aによって集光さ
れ、したがって、輝尽光158の集光効率を大幅に向上
させることができるから、高感度で、輝尽光158を光
電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを
生成することが可能になる。
【0452】また、本実施態様によれば、十分に長い時
間にわたって、レーザ光151を、蓄積性蛍光体シート
15の支持体11に形成された各輝尽性蛍光体層領域1
7に照射して、各輝尽性蛍光体層領域17に含まれてい
る輝尽性蛍光体を励起し、蓄積されている化学発光のエ
ネルギーを、輝尽光158の形で放出させることができ
るから、冷却CCDエリアセンサ85によって、十分に
高感度で、輝尽光158を検出して、生化学解析用デー
タを生成することが可能になる。
【0453】さらに、本実施態様によれば、輝尽光15
8を放出する各輝尽性蛍光体層領域17の位置と、光フ
ァイバ部材80によって導かれた輝尽光158を、CC
D90の光電検出面が受光する位置との位置関係を示す
位置データが、あらかじめ、生成されて、メモリ108
に保存されているから、多数の光ファイバ部材80を、
それぞれの集光端部80aとは反対側の端部80bの近
傍で、任意の配列で、集合させることができ、したがっ
て、蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域17に対応して、多数の光フ
ァイバ部材80を設けても、面積の小さい励起光カット
フィルタ153および光電検出面の面積の小さい冷却C
CDエリアセンサ85を用いることができるから、生化
学解析用データの生成装置を小型化することが可能にな
るとともに、製造コストを低減することができる。
【0454】また、本実施態様によれば、蓄積性蛍光体
シート15の支持体11は、ステンレス鋼によって形成
され、光エネルギーを減衰させる性質を有しているか
ら、蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形成された
隣り合う輝尽性蛍光体層領域17から放出された輝尽光
158が、蓄積性蛍光体シート15の支持体11内で散
乱して、混ざり合うことを効果的に防止することが可能
になり、したがって、蓄積性蛍光体シート15の支持体
11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域17に記録
された化学発光データを読み取って得た生化学解析用デ
ータ中に、輝尽光158の散乱に起因するノイズが生成
されることを、効果的に防止することが可能になる。
【0455】図18は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用データの生成装置の概略図であ
る。
【0456】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置は、図6に示された実施態様にかかる生化学解
析用データの生成装置と同様に、473nmの波長のレ
ーザ光によって、効率的に励起可能な蛍光物質、たとえ
ば、Cy3の蛍光データを読み取って、生化学解析用デ
ータを生成可能に構成されている。
【0457】図18に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された各吸着性領域4に対向す
る位置に、集光端部30aを備えた多数の光ファイバ部
材30に代えて、互いに隣接するように、高密度に配置
された多数の光ファイバ部材160を備えている点を除
き、図6に示された実施態様にかかる生化学解析用デー
タの生成装置と同様の構成を有している。
【0458】したがって、レーザ光21によって、生化
学解析用ユニット1の各吸着性領域4に含まれた蛍光物
質が励起されて、放出された蛍光28は、2以上の光フ
ァイバ部材160の集光端部160aによって、集光さ
れ、光ファイバ部材160によって、ガイドされて、励
起光カットフィルタ33の対向する領域に導かれ、励起
光カットフィルタ33を透過して、冷却CCDエリアセ
ンサ35のCCD40の光電検出面によって受光される
から、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された吸
着性領域4のそれぞれから放出された蛍光28が、光フ
ァイバ部材160によって、冷却CCDエリアセンサ3
5を構成するCCD40の光電検出面のいずれの位置に
導かれ、受光されるかは、集光端部160aとは反対側
の端部160bの近傍における光ファイバ部材160の
集合のさせ方および光ファイバ部材160の集光端部1
60aの配置によって、異なり、一義的には、明らかで
ない。
【0459】そこで、本実施態様においては、あらかじ
め、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された各吸
着性領域4から放出された蛍光28が、2以上の光ファ
イバ部材160によって、CCD40の光電検出面のい
ずれの位置に導かれて、受光されるかを検出し、位置デ
ータを生成して、メモリ58に保存するように構成され
ている。
【0460】位置データの生成にあたっては、レーザ励
起光源20および凹レンズ22が取り外され、図8に示
されるのと同様な位置データ生成用走査光学系が、生化
学解析用データの生成装置に取り付けられる。
【0461】次いで、図9に示される位置データ生成用
ユニットが、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置され、位置データ生成信号が、キーボード47
に入力される。
【0462】位置データ生成信号は、CPU50に出力
され、位置データ生成信号を受けると、CPU50は、
LED光源61に起動信号を出力して、LED光源61
を起動させる。
【0463】LED光源61から発せられた光ビーム6
0は、コリメータレンズ62によって、平行な光とされ
た後、ビームエキスパンダ63に入射する。
【0464】ビームエキスパンダ63によって、そのビ
ーム径が正確に調整された後、光ビーム60は、反射ミ
ラー64に入射して、反射される。
【0465】反射ミラー64によって、反射された光ビ
ーム60は、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置された位置データ生成用ユニット65の基板6
6に形成された第1の貫通孔67に入射する。
【0466】本実施態様においても、位置データ生成用
ユニット65が、反射ミラー64により反射された光ビ
ーム60によって、隣り合う貫通孔66の間の距離に等
しいピッチで、図8において、矢印Xで示される主走査
方向に走査されるように、反射ミラー64が、モータ
(図示せず)によって、回転駆動されるように構成され
ている。
【0467】位置データ生成用ユニット65の基板66
に形成された第1の貫通孔67に入射した光ビーム60
は、第1の貫通孔67に対向して配置された2以上の光
ファイバ部材160の集光端部160aによって、集光
され、光ファイバ部材160によってガイドされて、励
起光カットフィルタ33の対向する領域に入射する。
【0468】ここに、励起光カットフィルタ33は、レ
ーザ光21の波長である473nmの波長の光をカット
し、473nmよりも波長の長い光を透過させる性質を
有しているので、LED光源61から発せられ、位置デ
ータ生成用ユニット65の第1の貫通孔67を通過した
光ビーム60は、励起光カットフィルタ33を透過し
て、CCD40の光電面に入射して、光電面に画像を形
成する。CCD40は、こうして、光電面に形成された
画像の光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0469】所定の露出時間が経過すると、CPU50
は、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制御回路43
および光源制御手段56に露出完了信号を出力する。
【0470】光源制御手段56は、CPU50から、露
出完了信号を受けると、LED光源61をオフさせる。
【0471】CPU50は、さらに、メモリ58に記憶
されている反射ミラー64の回転位置に応じて決定され
た駆動パルスにしたがって、主走査ステッピングモータ
に、駆動信号を出力し、反射ミラー64を、LED光源
61から発せられた光ビーム60が、位置データ生成用
ユニット65の第1の貫通孔67に隣り合う第2の貫通
孔67に入射可能な位置に回転させる。
【0472】一方、カメラ制御回路43は、CPU50
から、露出完了信号を受けると、CCD40が電荷の形
で蓄積したアナログデータをA/D変換器41に転送し
て、ディジタル化し、位置データ生成用ユニット65の
第2の貫通孔67の位置データを生成して、データバッ
ファ42に一時的に記憶させる。
【0473】同時に、CPU50は、データ転送手段5
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ35のデータバッファ42から位置データ生成用ユニ
ット65の第2の貫通孔67の位置データを読み出さ
せ、メモリ58に出力させて、記憶させる。
【0474】こうして、LED光源61から放出され、
位置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67を通
過した光ビーム60を、2以上の光ファイバ部材160
の集光端部160aによって、集光し、冷却CCDエリ
アセンサ35のCCD40の光電検出面に導いて、光電
的に検出して、生成された位置データが、メモリ58に
保存される。
【0475】この位置データは、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、位
置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67に対応
する吸着性領域4から放出された蛍光28の位置データ
に対応している。
【0476】位置データ生成用ユニット65の第1の貫
通孔67の位置データが、メモリ58に記憶されると、
CPU50は、LED光源61に起動信号を出力して、
LED光源61を起動させる。
【0477】LED光源61から発せられた光ビーム6
0は、コリメータレンズ62によって、平行な光とされ
た後、ビームエキスパンダ63に入射する。
【0478】ビームエキスパンダ63によって、そのビ
ーム径が正確に調整された後、光ビーム60は、反射ミ
ラー64に入射して、反射される。
【0479】反射ミラー64によって、反射された光ビ
ーム60は、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置された位置データ生成用ユニット65の基板6
6の第1の貫通孔67に隣り合う位置に形成された第2
の貫通孔67に入射する。
【0480】位置データ生成用ユニット65の基板66
に形成された第2の貫通孔67に入射した光ビーム60
は、第2の貫通孔67に対向して配置された2以上の光
ファイバ部材160の集光端部160aによって、集光
され、光ファイバ部材160によってガイドされて、励
起光カットフィルタ33の対向する領域に入射し、励起
光カットフィルタ33を透過して、CCD40の光電検
出面に入射し、光電検出面に画像を形成する。CCD4
0は、こうして、光電検出面に形成された画像の光を受
け、これを電荷の形で蓄積する。
【0481】所定の露出時間が経過すると、CPU50
は、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制御回路43
および光源制御手段56に露出完了信号を出力する。
【0482】光源制御手段56は、CPU50から、露
出完了信号を受けると、LED光源61をオフさせる。
【0483】CPU50は、さらに、メモリ58に記憶
されている反射ミラー64の回転位置に応じて決定され
た駆動パルスにしたがって、主走査ステッピングモータ
に、駆動信号を出力し、反射ミラー64を、LED光源
61から発せられた光ビーム60が、位置データ生成用
ユニット65の第2の貫通孔67に隣り合う第3の貫通
孔67に入射可能な位置に回転させる。
【0484】一方、カメラ制御回路43は、CPU50
から、露出完了信号を受けると、CCD40が電荷の形
で蓄積したアナログデータをA/D変換器41に転送し
て、ディジタル化し、位置データ生成用ユニット65の
第2の貫通孔67の位置データを生成して、データバッ
ファ42に一時的に記憶させる。
【0485】同時に、CPU50は、データ転送手段5
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ35のデータバッファ42から位置データ生成用ユニ
ット65の第2の貫通孔67の位置データを読み出さ
せ、メモリ58に出力させて、記憶させる。
【0486】こうして、位置データ生成用ユニット65
の第2の貫通孔67から放出された光を、2以上の光フ
ァイバ部材150の集光端部150aによって、集光
し、冷却CCDエリアセンサ35のCCD40の光電検
出面に導いて、光電的に検出して、生成された位置デー
タが、メモリ58に保存される。
【0487】この位置データは、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、位
置データ生成用ユニット65の第2の貫通孔67に対応
する吸着性領域4から放出された蛍光28の位置データ
に対応している。
【0488】さらに、CPU50は、LED光源61に
起動信号を出力して、LED光源61を起動させ、同様
にして、位置データ生成用ユニット65の第3の貫通孔
67の位置データを生成して、メモリ58に保存する。
【0489】同様にして、位置データ生成用ユニット6
5に形成されたすべての貫通孔67の位置データが、冷
却CCDエリアセンサ35によって生成され、メモリ5
8に保存されると、位置データの生成が完了する。
【0490】以上のようにして、メモリ58に、位置デ
ータ生成用ユニット65のすべての貫通孔67の位置デ
ータが保存されると、本実施態様にかかる生化学解析用
データの生成装置は、次のようにして、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記
録されている蛍光データを読み取って、生化学解析用デ
ータを生成する。
【0491】まず、ユーザーによって、多数の吸着性領
域4に、蛍光データが記録された生化学解析用ユニット
1が、サンプルステージ25の透明ガラス板24上に載
置される。
【0492】次いで、ユーザーによって、キーボード5
7に、データ生成開始信号が入力されると、データ生成
開始信号が、CPU50に出力される。
【0493】CPU50は、データ生成開始信号を受け
ると、レーザ励起光源20に駆動信号を出力して、レー
ザ励起光源20を起動させるとともに、冷却CCDエリ
アセンサ35のカメラ制御回路43の露出開始信号を出
力して、蛍光28の検出を開始させる。
【0494】レーザ励起光源20から発せられた473
nmの波長のレーザ光21は、凹レンズ22に入射し、
発散されて、サンプルステージ25のガラス板24上に
載置された生化学解析用ユニット1の全面に、レーザ光
21が照射される。
【0495】レーザ光21の照射を受けると、各吸着性
領域4に含まれている蛍光物質、たとえば、Cy3が励
起されて、蛍光28が放出される。
【0496】生化学解析用ユニット1に形成された多数
の吸着性領域4から放出された蛍光28は、それぞれ、
各吸着性領域4に対向する位置に配置された2以上の光
ファイバ部材160の集光端部160aによって集光さ
れる。
【0497】ここに、複数の光ファイバ部材160は、
それぞれの集光端部160aが、互いに隣接し合うよう
に、集光端部160aの近傍が、固定ヘッド31に形成
された貫通孔32内に取り付けられ、サンプルステージ
25のガラス板24上に載置された生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、近接して、高
密度に配置されているから、各吸着性領域4から放出さ
れた蛍光28は、確実に、2以上の光ファイバ部材16
0の集光端部160aによって集光される。
【0498】生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4
から放出され、2以上の光ファイバ部材160の集光端
部160aによって集光された蛍光28は、2以上の光
ファイバ部材160によってガイドされて、励起光カッ
トフィルタ33の対向する領域に入射する。
【0499】ここに、多数の光ファイバ部材160は、
それぞれの集光端部160aとは反対側の端部160b
の近傍で、集合されているから、集光端部160aが互
いに隣接し合うように、多数の光ファイバ部材160を
高密度に設けても、面積の小さい励起光カットフィルタ
33および光電検出面の面積の小さい冷却CCDエリア
センサ35を用いることができ、生化学解析用データの
生成装置を小型化することが可能になるとともに、製造
コストを低減することができる。
【0500】また、本実施態様においては、蛍光28を
放出する各吸着性領域4の位置と、2以上の光ファイバ
部材160によって導かれた蛍光28を、CCD40の
光電検出面が受光する位置との位置関係を示す位置デー
タが、あらかじめ、生成されて、メモリ58に保存され
ているから、複数の光ファイバ部材160の集光端部1
60aと反対側の端部160bとを、同一のパターンに
よって、配列する必要はない。
【0501】ここに、励起光カットフィルタ33は、レ
ーザ光21の波長である473nmの波長の光をカット
し、473nmよりも波長の長い光を透過させる性質を
有しているので、473nmの波長の光がカットされ、
吸着性領域4から放出された473nmよりも長波長の
蛍光28のみが、励起光カットフィルタ33を透過し
て、CCD40の光電検出面に入射して、光電検出面に
画像を形成する。CCD40は、こうして、光電検出面
に形成された像の光を受け、これを電荷の形で蓄積す
る。
【0502】所定の露出時間が経過すると、CPU50
は、冷却CCDエリアセンサ35のカメラ制御回路43
および光源制御手段56に露出完了信号を出力する。
【0503】光源制御手段56は、CPU40から、露
出完了信号を受けると、レーザ励起光源20をオフさせ
る。
【0504】一方、カメラ制御回路43は、CPU50
から、露出完了信号を受けると、CCD40が電荷の形
で蓄積したアナログデータを、A/D変換器41に転送
して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ42に一時的に記憶させる。
【0505】同時に、CPU50は、データ転送手段5
1にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリアセン
サ35のデータバッファ42から生化学解析用データを
読み出させ、データ処理手段52に出力させる。
【0506】データ処理手段52は、ユーザーの指示に
したがって、入力された生化学解析用データに、必要な
データ処理を施すとともに、メモリ58に記憶された位
置データを読み出して、生化学解析用ユニット1の基板
2に形成された各吸着性領域4ごとに、生化学解析用デ
ータを、データ記憶手段53の異なるメモリ領域に記憶
させる。
【0507】ユーザーが、キーボード57にデータ表示
信号を入力すると、CPU50は、データ表示手段54
にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段53に記
憶された生化学解析用データに基づき、定量データを生
成させ、CRT55の画面上に表示させる。
【0508】本実施態様によれば、蛍光28を放出する
各吸着性領域4の位置と、2以上の光ファイバ部材16
0によって導かれた蛍光28を、CCD40の光電検出
面が受光する位置との位置関係を示す位置データが、あ
らかじめ、生成されて、メモリ58に保存されているか
ら、多数の光ファイバ部材160を、それぞれが、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された吸着性領域4
の1つに対向するように配置する必要がなく、光ファイ
バ部材160を、集光端部160aが互いに隣接し合う
ように、高密度に配置して、生化学解析用ユニット1の
多数の吸着性領域4から放出される蛍光28を、光ファ
イバ部材160の集光端部160aによって、きわめて
高い集光効率で、集光し、光ファイバ部材160によっ
て、冷却CCDエリアセンサ35のCCD40の光電検
出面に導いて、光電的に検出し、生化学解析用データを
生成することができ、したがって、生化学解析用データ
の生成装置の製造コストを大幅に低減させて、きわめて
高い感度で、蛍光28を光電的に検出して、定量性に優
れた生化学解析用データを生成することが可能になる。
【0509】さらに、本実施態様によれば、蛍光28を
放出する各吸着性領域4の位置と、2以上の光ファイバ
部材160によって導かれた蛍光28を、CCD40の
光電検出面が受光する位置との位置関係を示す位置デー
タが、あらかじめ、生成されて、メモリ58に保存され
ているから、多数の光ファイバ部材160を、それぞれ
の集光端部160aとは反対側の端部160bの近傍
で、任意の配列で、集合させることができ、したがっ
て、光ファイバ部材160を、集光端部160aが互い
に隣接し合うように、高密度に配置して、生化学解析用
ユニット1の多数の吸着性領域4から放出される蛍光2
8を、光ファイバ部材160によって、冷却CCDエリ
アセンサ35のCCD40の光電検出面に導くように構
成しても、面積の小さい励起光カットフィルタ33およ
び光電検出面の面積の小さい冷却CCDエリアセンサ3
5を用いることができるから、生化学解析用データの生
成装置を小型化することが可能になるとともに、製造コ
ストを低減することができる。
【0510】図19は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視
図である。
【0511】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置は、図10に示された実施態様にかかる生化学
解析用データの生成装置と同様に、蓄積性蛍光体シート
10の多数の輝尽性蛍光体層領域12に記録された放射
線データを読み取って、生化学解析用データを生成可能
に構成されている。
【0512】図19に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、蓄積性蛍光体シ
ート10の支持体11に形成された各輝尽性蛍光体層領
域12に対向する位置に、集光端部80aを備えた多数
の光ファイバ部材80に代えて、互いに隣接するよう
に、高密度に配置された多数の光ファイバ部材170を
備えている点を除き、図10に示された実施態様にかか
る生化学解析用データの生成装置と同様の構成を有して
いる。
【0513】したがって、レーザ光71によって、蓄積
性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12に含まれ
た輝尽性蛍光体が励起されて、放出された輝尽光78
は、2以上の光ファイバ部材170の集光端部170a
によって、集光され、光ファイバ部材170によって、
ガイドされて、励起光カットフィルタ83の対向する領
域に導かれ、励起光カットフィルタ83を透過して、冷
却CCDエリアセンサ85のCCD90の光電検出面に
よって受光されるから、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれ
から放出された輝尽光78が、光ファイバ部材170に
よって、冷却CCDエリアセンサ85を構成するCCD
90の光電検出面のいずれの位置に導かれ、受光される
かは、集光端部170aとは反対側の端部170bの近
傍における光ファイバ部材170の集合のさせ方および
光ファイバ部材170の集光端部170aの配置によっ
て、異なり、一義的には、明らかでない。
【0514】そこで、本実施態様においては、あらかじ
め、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれから放出され
た輝尽光78が、2以上の光ファイバ部材170によっ
て、CCD90の光電検出面のいずれの位置に導かれ
て、受光されるかを検出し、位置データを生成して、メ
モリ108に保存するように構成されている。
【0515】位置データの生成にあたっては、レーザ励
起光源70および凹レンズ72が取り外され、図8に示
されるのと同様な位置データ生成用走査光学系が、生化
学解析用データの生成装置に取り付けられる。
【0516】次いで、図9に示される位置データ生成用
ユニットが、サンプルステージ75の透明ガラス板24
上に載置される。
【0517】輝尽光78の波長域の光ビームを発するL
ED光源を用いる以外は、図18に示されたのと同様に
して、位置データが生成され、メモリ108に保存され
る。
【0518】以上のようにして、メモリ108に位置デ
ータが保存されると、本実施態様にかかる生化学解析用
データの生成装置は、次のようにして、蓄積性蛍光体シ
ート10に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12に
記録されている放射線データを読み取り、生化学解析用
データを生成する。
【0519】まず、ユーザーによって、多数の輝尽性蛍
光体層領域12に、放射線データが記録された蓄積性蛍
光体シート10が、サンプルステージ75の透明なガラ
ス板74上に載置される。
【0520】次いで、ユーザーによって、キーボード1
07に、データ生成開始信号が入力されると、データ生
成開始信号が、CPU100に出力される。
【0521】CPU100は、データ生成開始信号を受
けると、レーザ励起光源70に駆動信号を出力して、レ
ーザ励起光源70を起動させるとともに、冷却CCDエ
リアセンサ85のカメラ制御回路93の露出開始信号を
出力して、輝尽光78の検出を開始させる。
【0522】レーザ励起光源70から発せられたレーザ
光71は、凹レンズ72に入射し、発散されて、サンプ
ルステージ75のガラス板74上に載置された蓄積性蛍
光体シート10の全面に、レーザ光71が照射される。
【0523】レーザ光71の照射を受けると、蓄積性蛍
光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12に含まれてい
る輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽光78が放出され
る。
【0524】蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形
成された多数の輝尽性蛍光体層領域12から放出された
輝尽光78は、それぞれ、各輝尽性蛍光体層領域12に
対向する位置に配置された2以上の光ファイバ部材17
0の集光端部170aによって集光される。
【0525】ここに、複数の光ファイバ部材170は、
それぞれの集光端部170aが、互いに隣接し合うよう
に、集光端部170aの近傍が、固定ヘッド81に形成
された貫通孔82内に取り付けられ、サンプルステージ
75の透明ガラス板74上に載置された蓄積性蛍光体シ
ート10の多数の輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれ
に、近接して、高密度に配置されているから、輝尽性蛍
光体層領域12のそれぞれから放出された輝尽光78
は、確実に、2以上の光ファイバ部材170の集光端部
170aによって集光される。
【0526】蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層
領域12のそれぞれから放出され、2以上の光ファイバ
部材170の集光端部170aによって集光された輝尽
光78は、2以上の光ファイバ部材170によってガイ
ドされて、励起光カットフィルタ83の対向する領域に
入射する。
【0527】ここに、多数の光ファイバ部材170は、
それぞれの集光端部170aとは反対側の端部170b
の近傍で、集合されているから、集光端部170aが互
いに隣接し合うように、多数の光ファイバ部材170を
高密度に設けても、面積の小さい励起光カットフィルタ
83および光電検出面の面積の小さい冷却CCDエリア
センサ85を用いることができ、生化学解析用データの
生成装置を小型化することが可能になるとともに、製造
コストを低減することができる。
【0528】また、本実施態様においては、輝尽光78
を放出する多数の輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれの
位置と、2以上の光ファイバ部材170によって導かれ
た輝尽光78を、CCD90の光電検出面が受光する位
置との位置関係を示す位置データが、あらかじめ、生成
されて、メモリ108に保存されているから、複数の光
ファイバ部材170の集光端部170aと反対側の端部
170bとを、同一のパターンによって、配列する必要
はない。
【0529】ここに、励起光カットフィルタ83は、蓄
積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12から放
出される輝尽光78の波長域の光のみを透過し、640
nmの波長の光をカットする性質を有しているので、6
40nmの波長に光がカットされ、輝尽性蛍光体層領域
12から放出された輝尽光78のみが、励起光カットフ
ィルタ83を透過して、CCD90の光電検出面に入射
して、光電検出面に画像を形成する。CCD90は、こ
うして、光電検出面に形成された画像の光を受け、これ
を電荷の形で蓄積する。
【0530】所定の露出時間が経過すると、CPU10
0は、冷却CCDエリアセンサ85のカメラ制御回路9
3および光源制御手段106に露出完了信号を出力す
る。
【0531】光源制御手段106は、CPU100か
ら、露出完了信号を受けると、レーザ励起光源70をオ
フさせる。
【0532】一方、カメラ制御回路93は、CPU10
0から、露出完了信号を受けると、CCD90が電荷の
形で蓄積したアナログデータを、A/D変換器91に転
送して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ92に一時的に記憶させる。
【0533】同時に、CPU100は、データ転送手段
101にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ85のデータバッファ92から生化学解析用デー
タを読み出させ、データ処理手段102に出力させる。
【0534】データ処理手段102は、ユーザーの指示
にしたがって、入力された生化学解析用データに、必要
なデータ処理を施すとともに、メモリ108に記憶され
た位置データを読み出して、蓄積性蛍光体シート10に
形成された各輝尽性蛍光体層領域12ごとに、生化学解
析用データを、データ記憶手段103の異なるメモリ領
域に記憶させる。
【0535】ユーザーが、キーボード107にデータ表
示信号を入力すると、CPU100は、データ表示手段
104にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段1
03に記憶された生化学解析用データに基づき、定量デ
ータを生成させ、CRT105の画面上に表示させる。
【0536】本実施態様によれば、輝尽光78を放出す
る蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12の
それぞれの位置と、2以上の光ファイバ部材170によ
って導かれた輝尽光78を、CCD90の光電検出面が
受光する位置との位置関係を示す位置データが、あらか
じめ、生成されて、メモリ108に保存されているか
ら、多数の光ファイバ部材170を、それぞれが、蓄積
性蛍光体シート10の支持体11に形成された輝尽性蛍
光体層領域12の1つに対向するように配置する必要が
なく、光ファイバ部材170を、集光端部170aが互
いに隣接し合うように、高密度に配置して、蓄積性蛍光
体シート10の多数の輝尽性蛍光体層領域12から放出
される輝尽光78を、光ファイバ部材170の集光端部
170aによって、きわめて高い集光効率で、集光し、
光ファイバ部材170によって、冷却CCDエリアセン
サ85のCCD90の光電検出面に導いて、光電的に検
出し、生化学解析用データを生成することができ、した
がって、生化学解析用データの生成装置の製造コストを
大幅に低減させて、きわめて高い感度で、蛍光28を光
電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用データを
生成することが可能になる。
【0537】また、本実施態様によれば、輝尽光78を
放出する蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域
12のそれぞれの位置と、2以上の光ファイバ部材17
0によって導かれた輝尽光78を、CCD90の光電検
出面が受光する位置との位置関係を示す位置データが、
あらかじめ、生成されて、メモリ108に保存されてい
るから、多数の光ファイバ部材170を、それぞれの集
光端部170aとは反対側の端部170bの近傍で、任
意の配列で、集合させることができ、したがって、光フ
ァイバ部材170を、集光端部170aが互いに隣接し
合うように、高密度に配置して、蓄積性蛍光体シート1
0の多数の輝尽性蛍光体層領域12から放出される輝尽
光78を、光ファイバ部材170によって、冷却CCD
エリアセンサ85のCCD90の光電検出面に導くよう
に構成しても、面積の小さい励起光カットフィルタ83
および光電検出面の面積の小さい冷却CCDエリアセン
サ85を用いることができるから、生化学解析用データ
の生成装置を小型化することが可能になるとともに、製
造コストを低減することができる。
【0538】図20は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視
図である。
【0539】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置は、図16に示された実施態様にかかる生化学
解析用データの生成装置と同様に、蓄積性蛍光体シート
15の多数の輝尽性蛍光体層領域17に記録された化学
発光データを読み取って、生化学解析用データを生成可
能に構成されている。
【0540】図20に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、640nmの波
長のレーザ光71を発するレーザ励起光源70に代え
て、SrS系の輝尽性蛍光体を効率的に励起可能な98
0nmの波長のレーザ光151を発するレーザ励起光源
150が設けられ、レーザ励起光源70から発せられた
640nmの波長のレーザ光71の波長の光をカット
し、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域12から放出された輝尽光7
8の波長の光のみを透過する性質を有する励起光カット
フィルタ33に代えて、レーザ励起光源150から発せ
られた980nmの波長のレーザ光151の波長の光を
カットし、蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形成
された多数の輝尽性蛍光体層領域17から放出された輝
尽光158の波長の光のみを透過する性質を有する励起
光カットフィルタ153が設けられている点を除き、図
19に示された生化学解析用データの生成装置と同一の
構成を有している.また、冷却CCDエリアセンサ85
の制御系、検出系およびメモリ系ならびに本実施態様に
かかる生化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ
系、表示系および入力系は、図17に示された冷却CC
Dエリアセンサ85の制御系、検出系およびメモリ系な
らびに生化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ
系、表示系および入力系と全く同一の構成を有してい
る。
【0541】したがって、レーザ光151によって、蓄
積性蛍光体シート15の輝尽性蛍光体層領域17に含ま
れた輝尽性蛍光体が励起されて、放出された輝尽光15
8は、2以上の光ファイバ部材170の集光端部170
aによって、集光され、光ファイバ部材170によっ
て、ガイドされて、励起光カットフィルタ153の対向
する領域に導かれ、励起光カットフィルタ153を透過
して、冷却CCDエリアセンサ85のCCD90の光電
検出面によって受光されるから、蓄積性蛍光体シート1
5の支持体11に形成された輝尽性蛍光体層領域17の
それぞれから放出された輝尽光158が、光ファイバ部
材170によって、冷却CCDエリアセンサ85を構成
するCCD90の光電検出面のいずれの位置に導かれ、
受光されるかは、集光端部170aとは反対側の端部1
70bの近傍における光ファイバ部材170の集合のさ
せ方および光ファイバ部材170の集光端部170aの
配置によって、異なり、一義的には、明らかでない。
【0542】そこで、本実施態様においては、あらかじ
め、蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域17のそれぞれから放出され
た輝尽光158が、2以上の光ファイバ部材170によ
って、CCD90の光電検出面のいずれの位置に導かれ
て、受光されるかを検出し、位置データを生成して、メ
モリ108に保存するように構成されている。
【0543】位置データの生成にあたっては、レーザ励
起光源150および凹レンズ72が取り外され、図8に
示されるのと同様な位置データ生成用走査光学系が、生
化学解析用データの生成装置に取り付けられる。
【0544】次いで、図9に示される位置データ生成用
ユニットが、サンプルステージ75の透明ガラス板24
上に載置される。
【0545】SrS系輝尽性蛍光体から放出される輝尽
光158の波長域の光ビーム60を発するLED光源を
用いる以外は、図18に示されたのと同様にして、位置
データが生成され、メモリ108に保存される。
【0546】以上のようにして、メモリ108に位置デ
ータが保存されると、本実施態様にかかる生化学解析用
データの生成装置は、次のようにして、蓄積性蛍光体シ
ート15に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域17に
記録されている化学発光データを読み取り、生化学解析
用データを生成する。
【0547】まず、ユーザーによって、多数の輝尽性蛍
光体層領域17に、化学発光データが記録された蓄積性
蛍光体シート15が、サンプルステージ75の透明なガ
ラス板74上に載置される。
【0548】次いで、ユーザーによって、キーボード1
07に、データ生成開始信号が入力されると、データ生
成開始信号が、CPU100に出力される。
【0549】CPU100は、データ生成開始信号を受
けると、レーザ励起光源150に駆動信号を出力して、
レーザ励起光源150を起動させるとともに、冷却CC
Dエリアセンサ85のカメラ制御回路93の露出開始信
号を出力して、輝尽光158の検出を開始させる。
【0550】レーザ励起光源150から発せられたレー
ザ光151は、凹レンズ72に入射し、発散されて、サ
ンプルステージ75のガラス板74上に載置された蓄積
性蛍光体シート15の全面に、レーザ光151が照射さ
れる。
【0551】レーザ光151の照射を受けると、蓄積性
蛍光体シート15の多数の輝尽性蛍光体層領域17に含
まれている輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽光158が
放出される。
【0552】蓄積性蛍光体シート15の支持体11に形
成された多数の輝尽性蛍光体層領域17から放出された
輝尽光158は、それぞれ、各輝尽性蛍光体層領域17
に対向する位置に配置された2以上の光ファイバ部材1
70の集光端部170aによって集光される。
【0553】ここに、複数の光ファイバ部材170は、
それぞれの集光端部170aが、互いに隣接し合うよう
に、集光端部170aの近傍が、固定ヘッド81に形成
された貫通孔82内に取り付けられ、サンプルステージ
75の透明ガラス板74上に載置された蓄積性蛍光体シ
ート15の多数の輝尽性蛍光体層領域17のそれぞれ
に、近接して、高密度に配置されているから、輝尽性蛍
光体層領域17のそれぞれから放出された輝尽光158
は、確実に、2以上の光ファイバ部材170の集光端部
170aによって集光される。
【0554】蓄積性蛍光体シート15の輝尽性蛍光体層
領域17のそれぞれから放出され、2以上の光ファイバ
部材170の集光端部170aによって集光された輝尽
光158は、2以上の光ファイバ部材170によってガ
イドされて、励起光カットフィルタ153の対向する領
域に入射する。
【0555】ここに、多数の光ファイバ部材170は、
それぞれの集光端部170aとは反対側の端部170b
の近傍で、集合されているから、集光端部170aが互
いに隣接し合うように、多数の光ファイバ部材170を
高密度に設けても、面積の小さい励起光カットフィルタ
153および光電検出面の面積の小さい冷却CCDエリ
アセンサ85を用いることができ、生化学解析用データ
の生成装置を小型化することが可能になるとともに、製
造コストを低減することができる。
【0556】また、本実施態様においては、輝尽光15
8を放出する多数の輝尽性蛍光体層領域17のそれぞれ
の位置と、2以上の光ファイバ部材170によって導か
れた輝尽光78を、CCD90の光電検出面が受光する
位置との位置関係を示す位置データが、あらかじめ、生
成されて、メモリ108に保存されているから、複数の
光ファイバ部材170の集光端部170aと反対側の端
部170bとを、同一のパターンによって、配列する必
要はない。
【0557】ここに、励起光カットフィルタ153は、
蓄積性蛍光体シート15の輝尽性蛍光体層領域17から
放出される輝尽光158の波長域の光のみを透過し、9
80nmの波長の光をカットする性質を有しているの
で、980nmの波長に光がカットされ、輝尽性蛍光体
層領域17から放出された輝尽光158のみが、励起光
カットフィルタ153を透過して、CCD90の光電検
出面に入射して、光電検出面に画像を形成する。CCD
90は、こうして、光電検出面に形成された画像の光を
受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0558】所定の露出時間が経過すると、CPU10
0は、冷却CCDエリアセンサ85のカメラ制御回路9
3および光源制御手段106に露出完了信号を出力す
る。
【0559】光源制御手段106は、CPU100か
ら、露出完了信号を受けると、レーザ励起光源150を
オフさせる。
【0560】一方、カメラ制御回路93は、CPU10
0から、露出完了信号を受けると、CCD90が電荷の
形で蓄積したアナログデータを、A/D変換器91に転
送して、ディジタル化し、生化学解析用データを生成し
て、データバッファ92に一時的に記憶させる。
【0561】同時に、CPU100は、データ転送手段
101にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ85のデータバッファ92から生化学解析用デー
タを読み出させ、データ処理手段102に出力させる。
【0562】データ処理手段102は、ユーザーの指示
にしたがって、入力された生化学解析用データに、必要
なデータ処理を施すとともに、メモリ108に記憶され
た位置データを読み出して、蓄積性蛍光体シート15に
形成された各輝尽性蛍光体層領域17ごとに、生化学解
析用データを、データ記憶手段103の異なるメモリ領
域に記憶させる。
【0563】ユーザーが、キーボード107にデータ表
示信号を入力すると、CPU100は、データ表示手段
104にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段1
03に記憶された生化学解析用データに基づき、定量デ
ータを生成させ、CRT105の画面上に表示させる。
【0564】本実施態様によれば、輝尽光158を放出
する蓄積性蛍光体シート15の輝尽性蛍光体層領域17
のそれぞれの位置と、2以上の光ファイバ部材170に
よって導かれた輝尽光158を、CCD90の光電検出
面が受光する位置との位置関係を示す位置データが、あ
らかじめ、生成されて、メモリ108に保存されている
から、多数の光ファイバ部材170を、それぞれが、蓄
積性蛍光体シート15の支持体11に形成された輝尽性
蛍光体層領域17の1つに対向するように配置する必要
がなく、光ファイバ部材170を、集光端部170aが
互いに隣接し合うように、高密度に配置して、蓄積性蛍
光体シート15の多数の輝尽性蛍光体層領域17から放
出される輝尽光158を、光ファイバ部材170の集光
端部170aによって、きわめて高い集光効率で、集光
し、光ファイバ部材170によって、冷却CCDエリア
センサ85のCCD90の光電検出面に導いて、光電的
に検出し、生化学解析用データを生成することができ、
したがって、生化学解析用データの生成装置の製造コス
トを大幅に低減させて、きわめて高い感度で、蛍光28
を光電的に検出して、定量性に優れた生化学解析用デー
タを生成することが可能になる。
【0565】また、本実施態様によれば、輝尽光158
を放出する蓄積性蛍光体シート15の輝尽性蛍光体層領
域17のそれぞれの位置と、2以上の光ファイバ部材1
70によって導かれた輝尽光158を、CCD90の光
電検出面が受光する位置との位置関係を示す位置データ
が、あらかじめ、生成されて、メモリ108に保存され
ているから、多数の光ファイバ部材170を、それぞれ
の集光端部170aとは反対側の端部170bの近傍
で、任意の配列で、集合させることができ、したがっ
て、光ファイバ部材170を、集光端部170aが互い
に隣接し合うように、高密度に配置して、蓄積性蛍光体
シート15の多数の輝尽性蛍光体層領域17から放出さ
れる輝尽光158を、光ファイバ部材170によって、
冷却CCDエリアセンサ85のCCD90の光電検出面
に導くように構成しても、面積の小さい励起光カットフ
ィルタ153および光電検出面の面積の小さい冷却CC
Dエリアセンサ85を用いることができるから、生化学
解析用データの生成装置を小型化することが可能になる
とともに、製造コストを低減することができる。
【0566】図21は、本発明のさらに他の好ましい実
施態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視
図である。
【0567】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置は、図12に示された実施態様にかかる生化学
解析用データの生成装置と同様に、生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4内に記録された化学発光デー
タを読み取って、生化学解析用データを生成可能に構成
されている。
【0568】図21に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された各吸着性領域4に対向す
る位置に、集光端部120aを備えた多数の光ファイバ
部材120に代えて、互いに隣接するように、高密度に
配置された多数の光ファイバ部材180を備え、2つの
冷却CCDエリアセンサ185a、185bを備えてい
る点を除き、図12に示された実施態様にかかる生化学
解析用データの生成装置と同様の構成を有している。
【0569】図22は、2つの冷却CCDエリアセンサ
185a、185bの制御系、検出系およびメモリ系な
らびに本実施態様にかかる生化学解析用データの生成装
置の制御系、メモリ系、表示系および入力系を示すブロ
ックダイアグラムである。
【0570】図22に示されるように、冷却CCDエリ
アセンサ185aは、CCD190と、CCD190
が、電荷の形で蓄積したアナログデータを、ディジタル
化するA/D変換器191と、A/D変換器191によ
って、ディジタル化されて、生成された生化学解析用デ
ータを一時的に記憶するデータバッファ192と、冷却
CCDエリアセンサ185aの動作を制御するカメラ制
御回路193を備えている。
【0571】同様に、図22に示されるように、冷却C
CDエリアセンサ185bは、CCD200と、CCD
200が、電荷の形で蓄積したアナログデータを、ディ
ジタル化するA/D変換器201と、A/D変換器20
1によって、ディジタル化されて、生成された生化学解
析用データを一時的に記憶するデータバッファ202
と、冷却CCDエリアセンサ185bの動作を制御する
カメラ制御回路203を備えている。
【0572】図22に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成装置は、冷却CCDエリ
アセンサ185aおよび冷却CCDエリアセンサ185
bの動作を制御するCPU210と、冷却CCDエリア
センサ185aによって生成された生化学解析用データ
を、データバッファ193から読み出すとともに、冷却
CCDエリアセンサ185bによって生成された生化学
解析用データを、データバッファ203から読み出すデ
ータ転送手段211と、データ転送手段211によって
読み出された生化学解析用データに、データ処理を施す
データ処理手段212と、データ処理手段212によっ
て、データ処理が施された生化学解析用データを記憶す
るデータ記憶手段213と、データ記憶手段213に記
憶された生化学解析用データに基づき、定量データを生
成して、CRT215の画面上に表示するデータ表示手
段214と、ユーザーによって操作され、種々の指示信
号が入力されるキーボード217と、メモリ218を備
えている。
【0573】CPU210は、キーボード217を介し
て、入力された指示信号に基づき、冷却CCDエリアセ
ンサ185aのカメラ制御回路193および冷却CCD
エリアセンサ185bのカメラ制御回路203に種々の
信号を出力可能に構成されている。
【0574】本実施態様にかかる生化学解析用データの
生成装置においては、多数の光ファイバ部材180が、
互いに隣接するように、高密度に配置され、多数の光フ
ァイバ部材180によって、化学発光118が、選択的
に、冷却CCDエリアセンサ195aおよび冷却CCD
エリアセンサ195bの一方に導かれて、光電的に検出
されるように構成されており、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された各吸着性領域4から放出された化
学発光118は、2以上の光ファイバ部材180の集光
端部180aによって、集光され、光ファイバ部材18
0によって、ガイドされて、冷却CCDエリアセンサ1
85aのCCD190の光電検出面あるいは冷却CCD
エリアセンサ185bのCCD200の光電検出面に導
かれて、受光されるから、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された吸着性領域4のそれぞれから放出され
た化学発光118が、光ファイバ部材180によって、
冷却CCDエリアセンサ185aを構成するCCD19
0の光電検出面あるいは冷却CCDエリアセンサ185
bを構成するCCD200の光電検出面のいずれの位置
に導かれ、受光されるかは、多数の光ファイバ部材18
0の集光端部180aとは反対側の端部180bと、冷
却CCDエリアセンサ185aを構成するCCD190
の光電検出面および冷却CCDエリアセンサ185bを
構成するCCD200の光電検出面との位置関係、集光
端部180aとは反対側の端部180bの近傍における
光ファイバ部材180の集合のさせ方ならびに光ファイ
バ部材180の集光端部180aの配置によって、異な
り、一義的には明らかでない。
【0575】そこで、本実施態様においては、あらかじ
め、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された各吸
着性領域4から放出された化学発光118が、2以上の
光ファイバ部材180によって、冷却CCDエリアセン
サ185aを構成するCCD190の光電検出面あるい
は冷却CCDエリアセンサ185bを構成するCCD2
00の光電検出面のいずれの位置に導かれて、受光され
るかを検出し、位置データを生成して、メモリ218に
保存するように構成されている。
【0576】位置データの生成にあたっては、図8に示
されるのと同様な位置データ生成用走査光学系が、生化
学解析用データの生成装置に取り付けられる。
【0577】次いで、図9に示される位置データ生成用
ユニットが、サンプルステージ115の透明なガラス板
114上に載置され、位置データ生成信号が、キーボー
ド197に入力される。本実施態様においては、任意の
波長の光ビーム60を発するLED光源61を使用する
ことができる。
【0578】位置データ生成信号は、CPU210に出
力され、位置データ生成信号を受けると、CPU210
は、LED光源61に起動信号を出力して、LED光源
61を起動させる。
【0579】LED光源61から発せられた光ビーム6
0は、コリメータレンズ62によって、平行な光とされ
た後、ビームエキスパンダ63に入射する。
【0580】ビームエキスパンダ63によって、そのビ
ーム径が正確に調整された後、光ビーム60は、反射ミ
ラー64に入射して、反射される。
【0581】反射ミラー64によって、反射された光ビ
ーム60は、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置された位置データ生成用ユニット65の基板6
6に形成された第1の貫通孔67に入射する。
【0582】本実施態様においても、位置データ生成用
ユニット65が、反射ミラー64により反射された光ビ
ーム60によって、隣り合う貫通孔66の間の距離に等
しいピッチで、図8において、矢印Xで示される主走査
方向に走査されるように、反射ミラー64が、モータ
(図示せず)によって、回転駆動されるように構成され
ている。
【0583】位置データ生成用ユニット65の基板66
に形成された第1の貫通孔67に入射した光ビーム60
は、第1の貫通孔67に対向して配置された2以上の光
ファイバ部材180の集光端部180aによって、集光
され、光ファイバ部材180によりガイドされて、冷却
CCDエリアセンサ185aを構成するCCD190の
光電検出面あるいは冷却CCDエリアセンサ185bを
構成するCCD200の光電検出面に導かれ、光電検出
面に画像を形成する。
【0584】冷却CCDエリアセンサ185aのCCD
190あるいは冷却CCDエリアセンサ185bのCC
D200は、それぞれ、光電検出面に形成された画像の
光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0585】所定の露出時間が経過すると、CPU21
0は、冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ制御回
路193および冷却CCDエリアセンサ185bのカメ
ラ制御回路203に、露出完了信号を出力するととも
に、LED光源61に駆動停止信号を出力して、LED
光源61をオフさせる。
【0586】CPU210は、さらに、メモリ218に
記憶されている反射ミラー64の回転位置に応じて決定
された駆動パルスにしたがって、主走査ステッピングモ
ータに、駆動信号を出力し、反射ミラー64を、LED
光源61から発せられた光ビーム60が、位置データ生
成用ユニット65の第1の貫通孔67に隣り合う第2の
貫通孔67に入射可能な位置に回転させる。
【0587】化学発光118が、冷却CCDエリアセン
サ185aのCCD190によって受光されたときは、
冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ制御回路19
3は、CPU210から、露出完了信号を受けると、C
CD190が電荷の形で蓄積したアナログデータをA/
D変換器191に転送して、ディジタル化し、位置デー
タ生成用ユニット65の第1の貫通孔67の位置データ
を生成して、データバッファ192に一時的に記憶さ
せ、これに対して、化学発光118が、冷却CCDエリ
アセンサ185bのCCD200によって受光されたと
きは、冷却CCDエリアセンサ185bのカメラ制御回
路203は、CPU210から、露出完了信号を受ける
と、CCD200が電荷の形で蓄積したアナログデータ
をA/D変換器201に転送して、ディジタル化し、位
置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67の位置
データを生成して、データバッファ202に一時的に記
憶させる。
【0588】同時に、CPU210は、データ転送手段
211にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ185aのデータバッファ192あるいは冷却C
CDエリアセンサ185bのデータバッファ202から
位置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67の位
置データを読み出させ、メモリ218に出力させて、記
憶させる。
【0589】こうして、LRD光源61から放出され、
位置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67を通
過した光ビーム60を、2以上の光ファイバ部材180
の集光端部180aによって、集光し、冷却CCDエリ
アセンサ185aのCCD190の光電検出面に導い
て、光電的に検出して、生成された位置データ、あるい
は、冷却CCDエリアセンサ185bのCCD200の
光電検出面に導いて、光電的に検出して、生成された位
置データが、メモリ218に保存される。
【0590】この位置データは、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、位
置データ生成用ユニット65の第1の貫通孔67に対応
する吸着性領域4から放出された化学発光118の位置
データに対応している。
【0591】位置データ生成用ユニット65の第1の貫
通孔67の位置データが、メモリ218に記憶される
と、CPU210は、LED光源61に駆動動信号を出
力して、LED光源61を起動させる。
【0592】LED光源61から発せられた光ビーム6
0は、コリメータレンズ62によって、平行な光とされ
た後、ビームエキスパンダ63に入射する。
【0593】ビームエキスパンダ63によって、そのビ
ーム径が正確に調整された後、光ビーム60は、反射ミ
ラー64に入射して、反射される。
【0594】反射ミラー64によって、反射された光ビ
ーム60は、サンプルステージ25の透明ガラス板24
上に載置された位置データ生成用ユニット65の基板6
6の第1の貫通孔67に隣り合う位置に形成された第2
の貫通孔67に入射する。
【0595】位置データ生成用ユニット65の基板66
に形成された第2の貫通孔67に入射した光ビーム60
は、第2の貫通孔67に対向して配置された2以上の光
ファイバ部材180の集光端部180aによって、集光
され、光ファイバ部材180によってガイドされて、冷
却CCDエリアセンサ185aを構成するCCD190
の光電検出面あるいは冷却CCDエリアセンサ185b
を構成するCCD200の光電検出面に導かれ、光電検
出面に画像を形成する。
【0596】冷却CCDエリアセンサ185aのCCD
190あるいは冷却CCDエリアセンサ185bのCC
D200は、それぞれ、光電検出面に形成された画像の
光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0597】所定の露出時間が経過すると、CPU21
0は、冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ制御回
路193および冷却CCDエリアセンサ185bのカメ
ラ制御回路203に露出完了信号を出力するとともに、
LED光源61に駆動停止信号を出力して、LED光源
61をオフさせる。
【0598】CPU210は、さらに、メモリ218に
記憶されている反射ミラー64の回転位置に応じて決定
された駆動パルスにしたがって、主走査ステッピングモ
ータに、駆動信号を出力し、反射ミラー64を、LED
光源61から発せられた光ビーム60が、位置データ生
成用ユニット65の第2の貫通孔67に隣り合う第3の
貫通孔67に入射可能な位置に回転させる。
【0599】化学発光118が、冷却CCDエリアセン
サ185aのCCD190によって受光されたときは、
冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ制御回路20
3は、CPU210から、露出完了信号を受けると、C
CD190が電荷の形で蓄積したアナログデータをA/
D変換器191に転送して、ディジタル化し、位置デー
タ生成用ユニット65の第2の貫通孔67の位置データ
を生成して、データバッファ192に一時的に記憶さ
せ、これに対して、化学発光118が、冷却CCDエリ
アセンサ185bのCCD200によって受光されたと
きは、冷却CCDエリアセンサ185bのカメラ制御回
路203は、CPU210から、露出完了信号を受ける
と、CCD200が電荷の形で蓄積したアナログデータ
をA/D変換器201に転送して、ディジタル化し、位
置データ生成用ユニット65の第2の貫通孔67の位置
データを生成して、データバッファ202に一時的に記
憶させる。
【0600】同時に、CPU210は、データ転送手段
211にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ185aのデータバッファ192あるいは冷却C
CDエリアセンサ185bのデータバッファ202から
位置データ生成用ユニット65の第2の貫通孔67の位
置データを読み出させ、メモリ218に出力させて、記
憶させる。
【0601】こうして、位置データ生成用ユニット65
の第2の貫通孔67から放出された光を、2以上の光フ
ァイバ部材160の集光端部180aによって、集光
し、冷却CCDエリアセンサ185aのCCD190の
光電検出面に導いて、光電的に検出して、生成された位
置データ、あるいは、冷却CCDエリアセンサ185b
のCCD200の光電検出面に導いて、光電的に検出し
て、生成された位置データが、メモリ218に保存され
る。
【0602】この位置データは、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4のうち、位
置データ生成用ユニット65の第2の貫通孔67に対応
する吸着性領域4から放出された化学発光118の位置
データに対応している。
【0603】さらに、CPU210は、LED光源61
に駆動信号を出力して、LED光源61を起動させ、同
様にして、位置データ生成用ユニット65の第3の貫通
孔67の位置データを生成して、メモリ198に保存す
る。
【0604】同様にして、位置データ生成用ユニット6
5に形成されたすべての貫通孔67の位置データが、冷
却CCDエリアセンサ165aあるいは冷却CCDエリ
アセンサ165bによって生成され、メモリ218に記
憶されると、位置データの生成が完了する。
【0605】以上のようにして、メモリ218に、位置
データ生成用ユニット65のすべての貫通孔67の位置
データが保存されると、本実施態様にかかる生化学解析
用データの生成装置は、次のようにして、生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に
記録されている化学発光データを読み取り、生化学解析
用データを生成する。
【0606】まず、ユーザーによって、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に化
学発光基質が接触されて、化学発光を放出している生化
学解析用ユニット1が、サンプルステージ115の透明
なガラス板114上に載置される。
【0607】次いで、ユーザーによって、キーボード2
17に、データ生成開始信号が入力されると、データ生
成開始信号が、CPU210に出力される。
【0608】CPU210は、データ生成開始信号を受
けると、冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ制御
回路193および冷却CCDエリアセンサ185bのカ
メラ制御回路203に、露出開始信号を出力して、化学
発光118の検出を開始させる。
【0609】サンプルステージ115に載置された生化
学解析用ユニットの基板2に形成された多数の吸着性領
域4から放出された化学発光118は、各吸着性領域4
に対向する位置に配置された2以上の光ファイバ部材1
80の集光端部180aによって集光される。
【0610】ここに、複数の光ファイバ部材180は、
それぞれの集光端部180aが、互いに隣接し合うよう
に、集光端部180aの近傍が、固定ヘッド121に形
成された貫通孔122内に取り付けられ、サンプルステ
ージ115のガラス板114上に載置された生化学解析
用ユニット1の多数の吸着性領域4のそれぞれに、近接
して、高密度に配置されているから、各吸着性領域4か
ら放出された化学発光118は、確実に、2以上の光フ
ァイバ部材180の集光端部180aによって集光され
る。
【0611】生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4
から放出され、2以上の光ファイバ部材180の集光端
部180aによって集光された化学発光118は、2以
上の光ファイバ部材180によってガイドされて、冷却
CCDエリアセンサ185aを構成するCCD190の
光電検出面あるいは冷却CCDエリアセンサ185bを
構成するCCD200の光電検出面に導かれ、光電検出
面に画像を形成する。
【0612】冷却CCDエリアセンサ185aのCCD
190あるいは冷却CCDエリアセンサ185bのCC
D200は、それぞれ、光電検出面に形成された画像の
光を受け、これを電荷の形で蓄積する。
【0613】ここに、多数の光ファイバ部材180は、
それぞれの集光端部180aとは反対側の端部180b
の近傍で、集合されているから、集光端部180aが互
いに隣接し合うように、多数の光ファイバ部材180を
高密度に設けても、光電検出面の面積の小さい冷却CC
Dエリアセンサ185a、185bを用いることがで
き、生化学解析用データの生成装置を小型化することが
可能になるとともに、製造コストを低減することができ
る。
【0614】また、本実施態様においては、化学発光1
18を放出する各吸着性領域4の位置と、2以上の光フ
ァイバ部材180によって導かれた化学発光118を、
冷却CCDエリアセンサ185aを構成するCCD19
0の光電検出面あるいは冷却CCDエリアセンサ185
bを構成するCCD200の光電検出面が受光する位置
との位置関係を示す位置データが、あらかじめ、生成さ
れて、メモリ218に保存されているから、複数の光フ
ァイバ部材180の集光端部180aと反対側の端部1
80bとを、同一のパターンによって、配列する必要は
ない。
【0615】所定の露出時間が経過すると、CPU21
0は、冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ制御回
路193および冷却CCDエリアセンサ185bのカメ
ラ制御回路203に露出完了信号を出力する。
【0616】冷却CCDエリアセンサ185aのカメラ
制御回路193は、CPU210から、露出完了信号を
受けると、CCD190が電荷の形で蓄積したアナログ
データを、A/D変換器191に転送して、ディジタル
化し、生化学解析用データを生成して、データバッファ
192に一時的に記憶させ、冷却CCDエリアセンサ1
85bのカメラ制御回路203は、CPU210から、
露出完了信号を受けると、CCD200が電荷の形で蓄
積したアナログデータを、A/D変換器201に転送し
て、ディジタル化し、生化学解析用データを生成して、
データバッファ202に一時的に記憶させる。
【0617】同時に、CPU210は、データ転送手段
211にデータ転送信号を出力して、冷却CCDエリア
センサ185aのデータバッファ192から生化学解析
用データを読み出させ、データ処理手段212に出力さ
せるとともに、冷却CCDエリアセンサ185bのデー
タバッファ202から生化学解析用データを読み出さ
せ、データ処理手段212に出力させる。
【0618】データ処理手段212は、ユーザーの指示
にしたがって、入力された生化学解析用データに、必要
なデータ処理を施すとともに、メモリ218に記憶され
た位置データを読み出して、生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された各吸着性領域4ごとに、生化学解析
用データを、データ記憶手段213の異なるメモリ領域
に記憶させる。
【0619】ユーザーが、キーボード217にデータ表
示信号を入力すると、CPU210は、データ表示手段
214にデータ表示信号を出力して、データ記憶手段2
13に記憶された生化学解析用データに基づいて、定量
データを生成させ、CRT215の画面上に表示させ
る。
【0620】本実施態様によれば、化学発光118を放
出する各吸着性領域4の位置と、2以上の光ファイバ部
材180によって導かれた化学発光118を、冷却CC
Dエリアセンサ185aのCCD190の光電検出面が
受光する位置および冷却CCDエリアセンサ185bの
CCD200の光電検出面が受光する位置との位置関係
を示す位置データが、あらかじめ、生成されて、メモリ
218に保存されているから、多数の光ファイバ部材1
80を、それぞれが、生化学解析用ユニット1の基板2
に形成された吸着性領域4の1つに対向するように配置
する必要がなく、光ファイバ部材180を、集光端部1
80aが互いに隣接し合うように、高密度に配置して、
生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4から放出され
る化学発光118を、光ファイバ部材180の集光端部
180aによって、きわめて高い集光効率で、集光し、
光ファイバ部材180によって、冷却CCDエリアセン
サ185aのCCD190の光電検出面あるいは冷却C
CDエリアセンサ185bのCCD200の光電検出面
に導いて、光電的に検出し、生化学解析用データを生成
することができ、したがって、生化学解析用データの生
成装置の製造コストを大幅に低減させて、高感度で、化
学発光118を光電的に検出して、定量性に優れた生化
学解析用データを生成することが可能になる。
【0621】さらに、本実施態様によれば、化学発光1
18を放出する各吸着性領域4の位置と、2以上の光フ
ァイバ部材180によって導かれた化学発光118を、
冷却CCDエリアセンサ185aのCCD190の光電
検出面が受光する位置および冷却CCDエリアセンサ1
85bのCCD190の光電検出面が受光する位置との
位置関係を示す位置データが、あらかじめ、生成され
て、メモリ218に保存されているから、多数の光ファ
イバ部材180を、それぞれの集光端部180aとは反
対側の端部180bの近傍で、任意の配列で、集合させ
ることができ、したがって、光ファイバ部材180を、
集光端部180aが互いに隣接し合うように、高密度に
配置して、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4か
ら放出される化学発光118を、光ファイバ部材180
によって、冷却CCDエリアセンサ185aのCCD1
90の光電検出面あるいは冷却CCDエリアセンサ18
5bのCCD200の光電検出面に導くように構成して
も、光電検出面の面積の小さい冷却CCDエリアセンサ
185a、185bを用いることができるから、生化学
解析用データの生成装置を小型化することが可能になる
とともに、製造コストを低減することができる。
【0622】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0623】たとえば、前記実施態様においては、いず
れも、位置データ生成用ユニット65を用いて、位置デ
ータを生成しているが、基板2に、規則的に、多数の吸
着性領域4が形成された生化学解析用ユニット1を、サ
ンプルステージ25、75、115に載置し、光ビーム
60によって、生化学解析用ユニットの多数の吸着性領
域4を走査して、位置データを生成することもできる。
【0624】また、前記実施態様においては、いずれ
も、光ファイバ部材30、80、120、160、17
0、180を、集光端部30a、80a、120a、1
60a、170a、180aとは反対側の端部30b、
80b、120b、160b、170b、180bの近
傍で、集合させているが、光ファイバ部材30、80、
120、160、170、180を、集光端部30a、
80a、120a、160a、170a、180aとは
反対側の端部30b、80b、120b、160b、1
70b、180bの近傍で、集合させることは必ずしも
必要でなく、光ファイバ部材30、80、120を、そ
の集光端部30a、80a、120aが、生化学解析用
ユニット1の各吸着性領域4あるいは蓄積性蛍光体シー
ト10の各輝尽性蛍光体層領域12に対向するように設
けるとともに、集光端部30a、80a、120aとは
反対側の端部30b、80b、120bの近傍で、集合
させない場合には、位置データを生成して、メモリ5
8、108、148に保存する必要はない。
【0625】さらに、前記実施態様においては、光ファ
イバ部材30、80、120、160、170、180
が、複数の光ファイバによって構成されているが、光フ
ァイバ部材30、80、120、160、170、18
0が、複数の光ファイバによって構成することは必ずし
も必要でなく、単一の光ファイバによって、光ファイバ
部材30、80、120、160、170、180を構
成することもできる。
【0626】また、図18に示された実施態様、図19
に示された実施態様、図20に示された実施態様ならび
に図21および図22に示された実施態様においては、
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4のそれぞ
れから放出された蛍光28、蓄積性蛍光体シート10の
多数の輝尽性蛍光体層領域12のそれぞれから放出され
た輝尽光78、蓄積性蛍光体シート15の多数の輝尽性
蛍光体層領域17のそれぞれから放出された輝尽光15
8あるいは生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4のそれぞれから放出された化学発光118が、2以上
の光ファイバ部材160、170、170、180によ
って、集光されるように構成されているが、生化学解析
用ユニット1のすべての吸着性領域4から放出された蛍
光28、蓄積性蛍光体シート10のすべての輝尽性蛍光
体層領域12から放出された輝尽光78、蓄積性蛍光体
シート15のすべての輝尽性蛍光体層領域17から放出
された輝尽光158あるいは生化学解析用ユニット1の
すべての吸着性領域4から放出された化学発光118
が、2以上の光ファイバ部材160、170、170、
180によって、集光されるように構成することは必ず
しも必要でなく、生化学解析用ユニット1の少なくとも
一部の吸着性領域4から放出された蛍光28、蓄積性蛍
光体シート10の少なくとも一部の輝尽性蛍光体層領域
12から放出された輝尽光78、蓄積性蛍光体シート1
5の少なくとも一部の輝尽性蛍光体層領域17から放出
された輝尽光158あるいは生化学解析用ユニット1の
少なくとも一部の吸着性領域4から放出された化学発光
118が、2以上の光ファイバ部材160、170、1
70、180によって、集光されるように構成されてい
ればよい。
【0627】さらに、図21および図22に示された実
施態様においては、生化学解析用データの生成装置は、
2つの冷却CCDエリアセンサ185a、185bを備
えているが、生化学解析用データの生成装置に、3以上
の冷却CCDエリアセンサを設けることもできる。
【0628】また、図6および図7に示された実施態
様、図10および図11に示された実施態様、図12お
よび図13に示された実施態様、図16および図17に
示された実施態様においては、生化学解析用データの生
成装置は、単一の冷却CCDエリアセンサ35、85、
125、85を備えているが、生化学解析用データの生
成装置に、3以上の冷却CCDエリアセンサを設けるこ
ともできる。
【0629】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、ステンレス鋼製の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3の内部に、ナイロン6が充填され
て、形成された多数の吸着性領域4を備えているが、生
化学解析用ユニット1の吸着性領域4が、ナイロン6に
よって形成されていることは必ずしも必要でなく、他の
吸着性材料によって、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4を形成することもできる。生化学解析用ユ
ニット1の多数の吸着性領域4を形成するための吸着性
材料としては、多孔質材料あるいは繊維材料が好ましく
使用され、多孔質材料と繊維材料を併用して、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4を形成することも
できる。生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
を形成するために使用される多孔質材料は、有機材料、
無機材料のいずれでもよく、有機/無機複合体でもよ
い。生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4を形
成するために使用される有機多孔質材料は、とくに限定
されるものではないが、活性炭などの炭素多孔質材料あ
るいはメンブレンフィルタを形成可能な多孔質材料が、
好ましく用いられる。具体的には、ナイロン6、ナイロ
ン6,6、ナイロン4,10などのナイロン類;ニトロ
セルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなど
のセルロース誘導体;コラーゲン;アルギン酸、アルギ
ン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポリイオンコ
ンプレックスなどのアルギン酸類;ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル;
ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテト
ラフルオライドなどのポリフルオライドや、これらの共
重合体または複合体が挙げられる。生化学解析用ユニッ
ト1の多数の吸着性領域4を形成するために使用される
無機多孔質材料は、とくに限定されるものではないが、
好ましくは、たとえば、白金、金、鉄、銀、ニッケル、
アルミニウムなどの金属;アルミナ、シリカ、チタニ
ア、ゼオライトなどの金属酸化物;ヒドロキシアパタイ
ト、硫酸カルシウムなどの金属塩やこれらの複合体など
が挙げられる。生化学解析用ユニット1の多数の吸着性
領域4を形成するために使用される繊維材料は、とくに
限定されるものではないが、好ましくは、たとえば、ナ
イロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナ
イロン類、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢
酸セルロースなどのセルロース誘導体などが挙げられ
る。
【0630】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1は、ステンレス鋼製の基板2を備えて
いるが、生化学解析用ユニット1の基板2を、ステンレ
ス鋼によって形成することは必ずしも必要でなく、他の
材料によって、基板2を形成することもできる。生化学
解析用ユニット1の基板2は、光エネルギーおよび放射
線エネルギーを減衰させる性質を有する材料によって形
成されていることが好ましいが、その材料は格別限定さ
れるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材料の
いずれによっても、生化学解析用ユニット1基板2を形
成することができ、金属材料、セラミック材料またはプ
ラスチック材料が、とくに好ましく使用される。生化学
解析用ユニット1の基板2を形成するために好ましく使
用することができ、光エネルギーおよび放射線エネルギ
ーを減衰させる性質を有する無機化合物材料としては、
たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、
タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、
セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合
金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、
炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属
酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムな
どの無機塩を挙げることができる。これらは、単結晶、
アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体にいず
れの構造を有していてもよい。また、生化学解析用ユニ
ット1の基板2を形成するために好ましく使用すること
ができ、光エネルギーよび放射線エネルギーを減衰させ
る性質を有する有機化合物材料としては、高分子化合物
が好ましく用いられ、好ましい高分子化合物としては、
たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオ
レフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアクリレ
ート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリル樹
脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化
ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオ
ロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリカ
ーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイ
ロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポリイ
ミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポ
リジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラック
などのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;
ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;セルロ
ース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん粉、ア
ルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチ
ン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれ
ら高分子化合物の共重合体などを挙げることができる。
これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化
物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、また、
有機化合物材料をブレンドして、使用することもでき
る。
【0631】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、基板2に形成
された多数の貫通孔3に、ナイロン6が充填されて、形
成されているが、基板に形成された多数の貫通孔に、ナ
イロン6などの吸着性材料によって形成された吸着性膜
を圧入して、多数の吸着性領域4を形成することもでき
る。
【0632】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、基板2に形
成された多数の貫通孔3に、ナイロン6が充填されて、
形成されているが、メンブレンフィルタなどの吸着性材
料によって形成された吸着性基板の少なくとも一方の側
に、多数の貫通孔が形成された基板を密着させ、貫通孔
内の吸着性基板により、多数の吸着性領域4を形成する
こともできる。
【0633】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の多数の吸着性領域4は、基板2に形成
された多数の貫通孔3に、ナイロン6が充填されて、形
成されているが、メンブレンフィルタなどの吸着性材料
によって形成された吸着性基板に、規則的なパターンに
したがって、特異的結合物質を含む溶液を滴下し、特異
的結合物質を含む吸着性領域4を、互いに離間して、形
成するようにしてもよい。
【0634】また、前記実施態様においては、蓄積性蛍
光体シート10、15は、多数の略円形の貫通孔13が
規則的に形成されたステンレス鋼製の支持体11を備
え、支持体11に形成された多数の貫通孔13内に、輝
尽性蛍光体が充填されて、多数の輝尽性蛍光体層領域1
2、17が形成されているが、貫通孔13に代えて、多
数の略円形の凹部を、支持体11に規則的に形成し、凹
部内に、輝尽性蛍光体を充填して、多数の輝尽性蛍光体
層領域12、17を形成することもできる。
【0635】さらに、前記実施態様においては、蓄積性
蛍光体シート10、15は、多数の略円形の貫通孔13
が規則的に形成されたステンレス鋼製の支持体11を備
え、支持体11に形成された多数の貫通孔13内に、輝
尽性蛍光体が充填されて、多数の輝尽性蛍光体層領域1
2、17が形成されているが、基板に形成された多数の
貫通孔13内に、カレンダー処理装置などを用いて、輝
尽性蛍光体とバインダを含む輝尽性蛍光体膜を圧入し
て、多数の輝尽性蛍光体層領域12、17を形成するこ
ともできる。
【0636】また、前記実施態様においては、蓄積性蛍
光体シート10、15の支持体11は、ステンレス鋼に
よって、形成されているが、蓄積性蛍光体シート10、
15の支持体11を、ステンレス鋼によって形成するこ
とは必ずしも必要でなく、他の材料によって、蓄積性蛍
光体シート10、15の支持体11を形成することもで
きる。蓄積性蛍光体シート10、15の支持体11は、
光エネルギーおよび放射線エネルギー減衰させる性質を
有する材料によって、形成されていることが好ましい
が、その材料はとくに限定されるものではなく、無機化
合物材料、有機化合物材料のいずれをも使用することが
でき、金属材料、セラミック材料またはプラスチック材
料が、とくに好ましく使用される。蓄積性蛍光体シート
10の支持体11を形成するために使用可能な無機化合
物材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミ
ニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コ
バルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレ
ス、青銅などの合金;シリコン、アモルファスシリコ
ン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素
材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジル
コニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバイト、
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイ
ト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることができる。
これらは、単結晶、アモルファス、セラミックのような
多結晶焼結体にいずれの構造を有していてもよい。ま
た、蓄積性蛍光体シート10の支持体11を形成するた
めに使用可能な有機化合物材料としては、高分子化合物
が好ましく用いられ、好ましい高分子化合物としては、
たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオ
レフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアクリレ
ート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリル樹
脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化
ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオ
ロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリカ
ーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイ
ロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポリイ
ミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポ
リジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラック
などのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;
ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;セルロ
ース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん粉、ア
ルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチ
ン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれ
ら高分子化合物の共重合体などを挙げることができる。
これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化
物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、また、
有機化合物材料をブレンドして、使用することもでき
る。
【0637】さらに、前記実施態様においては、192
00の約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略
円形の吸着性領域4が、約5000個/平方センチメー
トルの密度で、規則的なパターンにしたがって、マトリ
ックス状に、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れているが、吸着性領域4を略円形に形成することは必
ずしも必要でなく、吸着性領域4を、任意の形状、たと
えば、矩形状に形成することもできる。
【0638】また、前記実施態様においては、1920
0の約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略円
形の吸着性領域4が、約5000個/平方センチメート
ルの密度で、規則的なパターンにしたがって、マトリッ
クス状に、生化学解析用ユニット1の基板2に形成され
ているが、吸着性領域4の数およびサイズは、目的に応
じて、任意に選択をすることができ、好ましくは、10
以上の5平方ミリメートル未満のサイズを有する吸着性
領域4が、10個/平方センチメートル以上の密度で、
生化学解析用ユニット1の基板2に形成される。
【0639】さらに、前記実施態様においては、192
00の約0.01平方ミリメートルのサイズを有する略
円形の吸着性領域4が、約5000個/平方センチメー
トルの密度で、規則的なパターンにしたがって、マトリ
ックス状に、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れているが、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4
を、規則的なパターンで、生化学解析用ユニット1に形
成することは必ずしも必要でない。
【0640】また、前記実施態様においては、生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域
4に対応して、蓄積性蛍光体シート10、15の支持体
11に、19200の約0.01平方ミリメートルのサ
イズを有する略円形の輝尽性蛍光体層領域12、17が
形成されているが、生化学解析用ユニット1の吸着性領
域4と、蓄積性蛍光体シート10、15の輝尽性蛍光体
層領域12、17を同一形状に形成することは必ずしも
必要でない。
【0641】さらに、前記実施態様においては、生化学
解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領
域4に対応して、蓄積性蛍光体シート10、15の支持
体11に、19200の約0.01平方ミリメートルの
サイズを有する略円形の輝尽性蛍光体層領域12、17
が形成されているが、生化学解析用ユニット1に形成さ
れた多数の吸着性領域4と同じパターンで、輝尽性蛍光
体層領域12、17が形成されていれば、蓄積性蛍光体
シート10、15の支持体11に、輝尽性蛍光体層領域
12、17を、規則的なパターンにしたがって、形成す
ることは必ずしも必要でない。
【0642】また、前記実施態様においては、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質によって標識された生体由来の物質および蛍光色素
などの蛍光物質によって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション反応溶液9が調製され、吸着
性領域4に吸着されている特異的結合物質にハイブリダ
イズさせているが、ハイブリダイゼーション反応溶液9
が、放射性標識物質によって標識された生体由来の物
質、化学発光基質と接触させることによって化学発光を
生じさせる標識物質によって標識された生体由来の物質
および蛍光色素などの蛍光物質によって標識された生体
由来の物質を含んでいることは必ずしも必要でなく、ハ
イブリダイゼーション反応溶液9は、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質、化学発光基質と接触
させることによって化学発光を生じさせる標識物質によ
って標識された生体由来の物質および蛍光色素などの蛍
光物質によって標識された生体由来の物質の少なくとも
一種を含んでいればよい。
【0643】さらに、前記実施態様においては、放射性
標識物質によって標識された生体由来の物質、化学発光
基質と接触させることによって化学発光を生じさせる標
識物質によって標識された生体由来の物質および蛍光色
素などの蛍光物質によって標識された生体由来の物質を
含むハイブリダイゼーション反応溶液9が調製され、吸
着性領域4に滴下された特異的結合物質にハイブリダイ
ズさせて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域
4に、化学発光データを記録しているが、生化学解析用
ユニット1の吸着性領域4に吸着された特異的結合物質
に、ジゴキシゲニンなどのハプテンによって標識された
プローブである生体由来の物質をハイブリダイズさせ、
さらに、化学発光基質と接触させることによって化学発
光を生じさせる酵素が結合されたハプテンに対する抗体
を、抗原抗体反応によって、プローブを標識しているハ
プテンに結合させて、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に、化学発光データを記録することもでき
る。
【0644】また、前記実施態様においては、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質、化学発光基
質と接触させることによって化学発光を生じさせる標識
物質によって標識された生体由来の物質および蛍光色素
などの蛍光物質によって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション反応溶液9が調製され、吸着
性領域4に吸着された特異的結合物質にハイブリダイズ
させて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4
に、蛍光データを記録しているが、生化学解析用ユニッ
ト1の吸着性領域4に固定された特異的結合物質に、ジ
ゴキシゲニンなどのハプテンによって標識されたプロー
ブである生体由来の物質をハイブリダイズさせ、さら
に、蛍光基質と接触させることによって、蛍光物質を生
じさせる酵素が結合されたハプテンに対する抗体を、抗
原抗体反応によって、プローブを標識しているハプテン
に結合させて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性
領域4に、蛍光データを記録することもできる。
【0645】また、前記実施態様においては、いずれ
も、冷却CCDエリアセンサ35、85、125、8
5、35、185a、185bを用いて、蛍光28、輝
尽光78、化学発光118、輝尽光158、蛍光28、
輝尽光78、輝尽光158、化学発光118を光電的に
検出して、生化学解析用データを生成しているが、冷却
手段を備えていないCCDエリアセンサを用いて、蛍光
28、輝尽光78、化学発光118、輝尽光158、蛍
光28、輝尽光78、輝尽光158、化学発光118を
光電的に検出して、生化学解析用データを生成すること
もでき、さらには、CCDエリアセンサに代えて、CI
D(電荷注入素子)、PDA(フォトダイオードアレ
イ)、MOS型撮像素子などの他の固体センサを用いる
こともできる。
【0646】また、前記実施態様においては、インジェ
クタ6とCCDカメラ7を備えたスポッティング装置5
を用い、CCDカメラ7によって、インジェクタ6の先
端部と、cDNAなどの特異的結合物質を含む溶液を滴
下すべき吸着性領域4を観察しながら、インジェクタ6
の先端部と、cDNAなどの特異的結合物質を含む溶液
を滴下すべき吸着性領域4の中心とが合致したときに、
インジェクタ6から、cDNAなどの特異的結合物質を
含む溶液を放出させて、滴下しているが、インジェクタ
6の先端部と、生化学解析用ユニット1に形成された多
数の吸着性領域4との相対的な位置関係を、あらかじめ
検出しておき、インジェクタ6と、生化学解析用ユニッ
ト1とを、相対的に、一定のピッチで、二次元的に移動
させて、cDNAなどの特異的結合物質を含む溶液を滴
下するように構成することもできる。
【0647】さらに、前記実施態様においては、いずれ
も、CRT55、105、155、215に、生化学解
析用データを表示するように構成されているが、CRT
に代えて、液晶ディスプレイパネルや、有機ELディス
プレイパネルなどに、生化学解析用データを表示するよ
うに構成することもできる。
【0648】
【発明の効果】本発明によれば、生体由来の物質と特異
的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成な
どが既知の特異的結合物質が固定されたスポット状領域
を高密度に形成し、スポット状領域に固定された特異的
結合物質に、放射性標識物質、蛍光物質もしくは化学発
光基質と接触させることによって化学発光を生じさせる
物質によって標識された生体由来の物質を特異的に結合
させて、選択的に標識し、または、ハプテンによって標
識された生体由来の物質を、選択的に、特異的に結合さ
せ、さらに、化学発光基質と接触させることによって化
学発光を生じさせる酵素により標識されたハプテンに対
する抗体や、蛍光基質と接触させることによって、蛍光
物質を生じさせる性質を有する酵素により標識されたハ
プテンに対する抗体を、抗原抗体反応によって、プロー
ブを標識しているハプテンに結合させた場合において
も、定量性の高い生化学解析用データを生成することの
できる生化学解析用データの生成方法および装置を提供
することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用データの生成方法に使用される生化学解析用
ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図3】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器の略
縦断面図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用データの生成方法に用いられ、放射線データ
を転写すべき蓄積性蛍光体シートの略斜視図である。
【図5】図5は、生化学解析用ユニットに形成された多
数の吸着性領域に含まれた放射性標識物質によって、蓄
積性蛍光体シートに形成された多数の輝尽性蛍光体層領
域を露光する方法を示す略断面図である。
【図6】図6は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用データの生成装置の略斜視図である。
【図7】図7は、冷却CCDエリアセンサの制御系、検
出系およびメモリ系ならびに図6に示された生化学解析
用データの生成装置の制御系、メモリ系、表示系および
入力系を示すブロックダイアグラムである。
【図8】図8は、位置データ生成用走査光学系が取り付
けられた生化学解析用データの生成装置の略斜視図であ
る。
【図9】図9は、位置データ生成用ユニットの略斜視図
である。
【図10】図10は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図であ
る。
【図11】図11は、冷却CCDエリアセンサの制御
系、検出系およびメモリ系ならびに図10に示された生
化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ系、表示
系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
【図12】図12は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図であ
る。
【図13】図13は、冷却CCDエリアセンサの制御
系、検出系およびメモリ系ならびに図12に示された生
化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ系、表示
系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
【図14】図14は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成方法に用いられ、化学発光
データを転写すべき蓄積性蛍光体シートに略斜視図であ
る。
【図15】図5は、生化学解析用ユニットに形成された
多数の吸着性領域から放出される化学発光によって、蓄
積性蛍光体シートに形成された多数の輝尽性蛍光体層領
域を露光する方法を示す略断面図である。
【図16】図16は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図であ
る。
【図17】図17は、冷却CCDエリアセンサの制御
系、検出系およびメモリ系ならびに図16に示された生
化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ系、表示
系および入力系を示すブロックダイアグラムである。
【図18】図18は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図
である。
【図19】図19は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図
である。
【図20】図20は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図
である。
【図21】図21は、本発明のさらに他の好ましい実施
態様にかかる生化学解析用データの生成装置の略斜視図
である。
【図22】図22は、2つの冷却CCDエリアセンサの
制御系、検出系およびメモリ系ならびに図21に示され
た生化学解析用データの生成装置の制御系、メモリ系、
表示系および入力系を示すブロックダイアグラムであ
る。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性領域 5 スポッティング装置 6 インジェクタ 7 CCDカメラ 8 ハイブリダイズ反応容器 9 ハイブリダイゼーション反応溶液 10 蓄積性蛍光体シート 11 支持体 12 輝尽性蛍光体層領域 13 貫通孔 15 蓄積性蛍光体シート 17 輝尽性蛍光体層領域 20 レーザ励起光源 21 レーザ光 22 凹レンズ 24 透明ガラス板 25 サンプルステージ 28 蛍光 30 光ファイバ部材 30a 光ファイバ部材の集光端部 30b 光ファイバ部材の他端部 31 固定ヘッド 32 貫通孔 33 励起光カットフィルタ 35 冷却CCDエリアセンサ 40 CCD 41 A/D変換器 42 データバッファ 43 カメラ制御回路 50 CPU 51 データ転送手段 52 データ処理手段 53 データ記憶手段 54 データ表示手段 55 CRT 56 光源制御手段 57 キーボード 58 メモリ 60 光ビーム 61 LED光源 62 コリメータレンズ 63 ビームエキスパンダ 64 反射ミラー 65 位置データ生成用ユニット 66 基板 67 貫通孔 70 レーザ励起光源 71 レーザ光 72 凹レンズ 74 透明ガラス板 75 サンプルステージ 78 輝尽光 80 光ファイバ部材 80a 光ファイバ部材の集光端部 80b 光ファイバ部材の他端部 81 固定ヘッド 82 貫通孔 83 励起光カットフィルタ 85 冷却CCDエリアセンサ 90 CCD 91 A/D変換器 92 データバッファ 93 カメラ制御回路 100 CPU 101 データ転送手段 102 データ処理手段 103 データ記憶手段 104 データ表示手段 105 CRT 106 光源制御手段 107 キーボード 108 メモリ 114 ガラス板 115 サンプルステージ 118 化学発光 120 光ファイバ部材 120a 光ファイバ部材の集光端部 120b 光ファイバ部材の他端部 121 固定ヘッド 122 貫通孔 125 冷却CCDエリアセンサ 130 CCD 131 A/D変換器 132 データバッファ 133 カメラ制御回路 140 CPU 141 データ転送手段 142 データ処理手段 143 データ記憶手段 144 データ表示手段 145 CRT 147 キーボード 148 メモリ 150 レーザ励起光源 151 レーザ光 153 励起光カットフィルタ 158 輝尽光 160 光ファイバ部材 160a 光ファイバ部材の集光端部 160b 光ファイバ部材の他端部 170 光ファイバ部材 170a 光ファイバ部材の集光端部 170b 光ファイバ部材の他端部 180 光ファイバ部材 180a 光ファイバ部材の集光端部 180b 光ファイバ部材の他端部 185a、185b 冷却CCDエリアセンサ 190 CCD 191 A/D変換器 192 データバッファ 193 カメラ制御回路 200 CCD 201 A/D変換器 202 データバッファ 203 カメラ制御回路 210 CPU 211 データ転送手段 212 データ処理手段 213 データ記憶手段 214 データ表示手段 215 CRT 217 キーボード 218 メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/543 541 G01N 33/543 541B 4B063 575 575 5B047 37/00 102 37/00 102 G03B 42/02 G03B 42/02 B G06T 1/00 400 G06T 1/00 400B // C12M 1/00 C12M 1/00 A C12Q 1/68 C12Q 1/68 A Fターム(参考) 2G043 AA04 BA16 CA03 DA02 EA01 FA01 GA04 GB01 HA01 HA05 JA03 KA02 KA05 KA09 LA03 2G045 AA40 FA11 GC15 2G054 EA01 FB01 GA04 GE00 GE07 2H013 AC03 AC05 4B029 AA07 FA12 4B063 QA13 QQ42 QR32 QR55 QS34 QX02 5B047 AA17 BB04 BC01 BC08

Claims (49)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプルステージに載置されたサンプル
    に、互いに離間して、二次元的に形成された複数の発光
    可能領域から放出される光を、集光端部が、前記複数の
    発光可能領域に対向して、配置された複数の導光部材に
    よって、少なくとも1つの固体センサに導いて、光電的
    に検出し、生化学解析用データを生成することを特徴と
    する生化学解析用データの生成方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の導光部材が、それぞれ、少な
    くとも1本の光ファイバによって構成されたことを特徴
    とする請求項1に記載の生化学解析用データの生成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記複数の導光部材が、複数の光ファイ
    バによって構成された光ファイバ束によって、形成され
    たことを特徴とする請求項1に記載の生化学解析用デー
    タの生成方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の導光部材のそれぞれの前記集
    光端部が、前記サンプルに形成された複数の発光可能領
    域の1つと対向するように、前記複数の導光部材が配置
    されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1
    項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  5. 【請求項5】 前記サンプルに形成された複数の発光可
    能領域の少なくとも一部が、2以上の前記導光部材の前
    記集光端部に対向するように、前記複数の導光部材が配
    置されたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  6. 【請求項6】 前記複数の導光部材の前記集光端部とは
    反対の端部近傍が集合されたことを特徴とする請求項1
    ないし5のいずれか1項に記載の生化学解析用データの
    生成方法。
  7. 【請求項7】 前記複数の導光部材の集光端部近傍が、
    固定ヘッドによって支持されたことを特徴とする請求項
    1ないし6のいずれか1項に記載の生化学解析用データ
    の生成方法。
  8. 【請求項8】 前記サンプルに形成された前記複数の発
    光可能領域から放出される光が、前記少なくとも1つの
    固体センサの光電検出面のどの位置によって、受光され
    るかを検出して、位置データを生成し、前記サンプルの
    前記複数の発光可能領域から放出された光を前記少なく
    とも1つの固体センサによって光電的に検出し、前記位
    置データに基づいて、生化学解析用データを生成するこ
    とを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載
    の生化学解析用データの生成方法。
  9. 【請求項9】 前記サンプルに形成された前記複数の発
    光可能領域と同じパターンにしたがって、複数の貫通孔
    が形成された位置データ生成用ユニットを用い、前記位
    置データ生成用ユニットの前記複数の貫通孔を透過した
    光を、前記複数の導光部材によって、前記少なくとも1
    つの固体センサに導き、光電的に検出して、前記位置デ
    ータを生成することを特徴とする請求項8に記載の生化
    学解析用データの生成方法。
  10. 【請求項10】 前記サンプルが、輝尽性蛍光体を含む
    輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートによっ
    て構成され、前記複数の発光可能領域が、放射性標識物
    質によって、輝尽性蛍光体層が選択的に露光されて、互
    いに離間して形成された複数の露光領域によって構成さ
    れたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項
    に記載の生化学解析用データの生成方法。
  11. 【請求項11】 前記サンプルが、輝尽性蛍光体を含む
    輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートによっ
    て構成され、前記複数の発光可能領域が、化学発光によ
    って、輝尽性蛍光体層が選択的に露光されて、互いに離
    間して形成された複数の露光領域によって構成されたこ
    とを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載
    の生化学解析用データの生成方法。
  12. 【請求項12】 前記複数の導光部材の集光端部が配置
    された側とは反対側から、互いに離間して形成された前
    記複数の露光領域に、励起光を、所定時間にわたって、
    同時に照射して、前記複数の露光領域に含まれた輝尽性
    蛍光体を励起し、輝尽性蛍光体が励起されて、放出され
    た輝尽光を、前記複数の導光部材により、励起光の波長
    の光をカットし、輝尽性の波長の光を透過させる性質を
    有する励起光カットフィルタに導いて、励起光をカット
    し、前記励起光カットフィルタを透過した光を、前記少
    なくとも1つの固体センサに導き、前記少なくとも1つ
    の固体センサによって、光電的に検出して、生化学解析
    用データを生成することを特徴とする請求項10または
    1記載の生化学解析用データの生成方法。
  13. 【請求項13】 前記サンプルが、複数の孔が、互いに
    離間して、二次元的に形成された支持体を備えた蓄積性
    蛍光体シートによって構成されており、前記複数の発光
    可能領域が、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形
    成された前記複数の孔に、輝尽性蛍光体が充填されて、
    形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によって構成さ
    れ、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、放射性標識物質
    によって露光されて、選択的に、放射線エネルギーを蓄
    積していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    か1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  14. 【請求項14】 前記サンプルが、複数の孔が、互いに
    離間して、二次元的に形成された支持体を備えた蓄積性
    蛍光体シートによって構成されており、前記複数の発光
    可能領域が、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に形
    成された前記複数の孔に、輝尽性蛍光体が充填されて、
    形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によって構成さ
    れ、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、化学発光によっ
    て露光されて、選択的に、化学発光のエネルギーを蓄積
    していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか
    1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  15. 【請求項15】 前記複数の導光部材の集光端部が配置
    された側とは反対側から、前記蓄積性蛍光体シートに形
    成された前記複数の輝尽性蛍光体層領域に、励起光を、
    所定時間にわたって、同時に照射して、前記複数の輝尽
    性蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍光体を励起し、前記
    複数の輝尽性蛍光体層領域に含まれた輝尽性蛍光体が励
    起されて、放出された輝尽光を、前記複数の導光部材に
    よって、励起光の波長の光をカットし、輝尽性の波長の
    光を透過させる性質を有する励起光カットフィルタに導
    いて、励起光をカットし、前記励起光カットフィルタを
    透過した光を、前記少なくとも1つの固体センサに導
    き、前記少なくとも1つの固体センサによって、光電的
    に検出して、生化学解析用データを生成することを特徴
    とする請求項13または14に記載の生化学解析用デー
    タの生成方法。
  16. 【請求項16】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、光エネルギーを減衰させる性質を有していることを
    特徴とする請求項10ないし15のいずれか1項に記載
    の生化学解析用データの生成方法。
  17. 【請求項17】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等し
    い距離だけ、光が前記支持体中を透過したときに、光の
    エネルギーを1/5以下に減衰させる性質を有している
    ことを特徴とする請求項16に記載の生化学解析用デー
    タの生成方法。
  18. 【請求項18】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、放射線エネルギーを減衰させる性質を有しているこ
    とを特徴とする請求項10ないし17のいずれか1項に
    記載の生化学解析用データの生成方法。
  19. 【請求項19】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、隣り合う前記輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等し
    い距離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、
    放射線のエネルギーを1/5以下に減衰させる性質を有
    していることを特徴とする請求項18に記載の生化学解
    析用データの生成方法。
  20. 【請求項20】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、金属材料、セラミック材料およびプラスチック材料
    よりなる群から選ばれる材料によって形成されたことを
    特徴とする請求項10ないし19のいずれか1項に記載
    の生化学解析用データの生成方法。
  21. 【請求項21】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    に、10以上の前記輝尽性蛍光体層領域が形成されてい
    ることを特徴とする請求項10ないし20のいずれか1
    項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  22. 【請求項22】 前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の
    輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、5平方ミリメートル
    未満のサイズを有していることを特徴とする請求項10
    ないし21のいずれか1項に記載の生化学解析用データ
    の生成方法。
  23. 【請求項23】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    に、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、10個/平方セ
    ンチメートル以上の密度で、形成されたことを特徴とす
    る請求項10ないし22のいずれか1項に記載の生化学
    解析用データの生成方法。
  24. 【請求項24】 前記サンプルが、蛍光物質によって標
    識された生体由来の物質が、選択的に結合された特異的
    結合物質を含む複数の吸着性領域が、二次元的に互いに
    離間して形成された基板を備えた生化学解析用ユニット
    によって構成されており、前記複数の発光可能領域が、
    前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成された前記
    複数の吸着性領域によって構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし9のいずれか1項に記載の生化学解
    析用データの生成方法。
  25. 【請求項25】 前記サンプルが、複数の孔が、互いに
    離間して、二次元的に形成された基板を備えた生化学解
    析用ユニットによって構成されており、前記複数の発光
    可能領域が、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形
    成された前記複数の孔内に、吸着性材料が充填されて形
    成された複数の吸着性領域によって構成され、前記複数
    の複数の吸着性領域が、蛍光物質によって、選択的に標
    識されていることを特徴とする請求項1ないし9のいず
    れか1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  26. 【請求項26】 励起光源から発せれた励起光を、前記
    複数の導光部材の前記集光端部が配置された側とは反対
    側から、サンプルステージに載置されている前記生化学
    解析用ユニットの基板に形成された複数の吸着性領域
    に、所定の時間にわたって、同時に照射して、前記複数
    の吸着性領域に含まれた蛍光物質を励起し、前記複数の
    吸着性領域から放出された蛍光を、前記複数の導光部材
    の前記集光端部によって集光し、前記複数の導光部材に
    よって、集光された蛍光を、励起光の波長の光をカット
    し、励起光よりも波長の長い光を透過する性質を有する
    励起光カットフィルタに導いて、励起光をカットし、前
    記励起光カットフィルタを透過した蛍光を、前記少なく
    とも1つの固体センサに導き、前記少なくとも1つの固
    体センサによって、光電的に検出して、生化学解析用デ
    ータを生成することを特徴とする請求項24または25
    に記載の生化学解析用データの生成方法。
  27. 【請求項27】 前記サンプルが、化学発光基質と接触
    させることによって化学発光を生じさせる標識物質によ
    って標識された生体由来の物質が、選択的に結合された
    特異的結合物質を含む複数の吸着性領域が、二次元的に
    互いに離間して形成された基板を備えた生化学解析用ユ
    ニットによって構成されており、前記複数の発光可能領
    域が、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形成され
    た前記複数の吸着性領域によって構成されていることを
    特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の生
    化学解析用データの生成方法。
  28. 【請求項28】 前記サンプルが、複数の孔が、互いに
    離間して、二次元的に形成された基板を備えた生化学解
    析用ユニットによって構成されており、前記複数の発光
    可能領域が、前記生化学解析用ユニットの前記基板に形
    成された前記複数の孔内に、吸着性材料が充填されて形
    成され、化学発光基質と接触させることによって化学発
    光を生じさせる標識物質によって、選択的に標識された
    複数の吸着性領域によって構成され、サンプルステージ
    に載置されている前記生化学解析用ユニットの基板に形
    成された複数の吸着性領域から放出された化学発光を、
    前記複数の導光部材によって集光し、前記複数の導光部
    材によって、集光された化学発光を、前記少なくとも1
    つの固体センサに導き、前記少なくとも1つの固体セン
    サによって、光電的に検出して、生化学解析用データを
    生成することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか
    1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  29. 【請求項29】 前記生化学解析用ユニットの基板が、
    光エネルギーを減衰させる性質を有していることを特徴
    とする請求項24ないし28のいずれか1項に記載の生
    化学解析用データの生成方法。
  30. 【請求項30】 前記生化学解析用ユニットの基板が、
    隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、
    光が前記基板中を透過したときに、光のエネルギーを1
    /5以下に減衰させる性質を有していることを特徴とす
    る請求項29に記載の生化学解析用データの生成方法。
  31. 【請求項31】 前記生化学解析用ユニットの基板が、
    放射線エネルギーを減衰させる性質を有していることを
    特徴とする請求項24ないし30のいずれか1項に記載
    の生化学解析用データの生成方法。
  32. 【請求項32】 前記生化学解析用ユニットの基板が、
    隣り合う前記吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、
    放射線が前記基板中を透過したときに、放射線のエネル
    ギーを1/5以下に減衰させる性質を有していることを
    特徴とする請求項31に記載の生化学解析用データの生
    成方法。
  33. 【請求項33】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、金属材料、セラミック材料およびプラスチック材料
    よりなる群から選ばれる材料によって形成されたことを
    特徴とする請求項24ないし32のいずれか1項に記載
    の生化学解析用データの生成方法。
  34. 【請求項34】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に、10個以上の吸着性領域が形成されたことを特徴と
    する請求項24ないし33のいずれか1項に記載の生化
    学解析用データの生成方法。
  35. 【請求項35】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域が、それぞれ、5平方ミリメートル未満の
    サイズを有していることを特徴とする請求項24ないし
    34のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生成
    方法。
  36. 【請求項36】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    に、前記吸着性領域が、10個/平方センチメートル以
    上の密度で、形成されていることを特徴とする請求項2
    4ないし35のいずれか1項に記載の生化学解析用デー
    タの生成方法。
  37. 【請求項37】 前記生化学解析用ユニットの前記吸着
    性領域が、多孔質材料によって形成されたことを特徴と
    する請求項24ないし36のいずれか1項に記載の生化
    学解析用データの生成方法。
  38. 【請求項38】 前記多孔質材料が、炭素材料またはメ
    ンブレンフィルタを形成可能な材料よりなることを特徴
    とする請求項37に記載の生化学解析用データの生成方
    法。
  39. 【請求項39】 前記生化学解析用ユニットの前記吸着
    性領域が、複数の繊維の束によって形成されたことを特
    徴とする請求項24ないし36のいずれか1項に記載の
    生化学解析用データの生成方法。
  40. 【請求項40】 前記固体センサが、冷却CCDエリア
    センサによって構成されたことを特徴とする請求項1な
    いし39のいずれか1項に記載の生化学解析用データの
    生成方法。
  41. 【請求項41】 互いに離間して、二次元的に形成さ
    れ、光を放出する複数の発光可能領域が形成されたサン
    プルを載置可能なサンプルステージと、前記複数の発光
    可能領域から放出された光を光電的に検出する少なくと
    も1つの固体センサと、集光端部が、前記サンプルステ
    ージに載置された前記サンプルの前記複数の発光可能領
    域のに対向して、配置され、前記サンプルの前記複数の
    発光可能領域のそれぞれから放出された光を、前記少な
    くとも1つの固体センサに導く複数の導光部材を備えた
    ことを特徴とする生化学解析用データの生成装置。
  42. 【請求項42】 前記複数の導光部材が、それぞれ、少
    なくとも1本の光ファイバによって構成されたことを特
    徴とする請求項41に記載の生化学解析用データの生成
    装置。
  43. 【請求項43】 前記複数の導光部材が、複数の光ファ
    イバによって構成された光ファイバ束によって、形成さ
    れたことを特徴とする請求項41に記載の生化学解析用
    データの生成装置。
  44. 【請求項44】 前記複数の導光部材のそれぞれの前記
    集光端部が、前記サンプルに形成された複数の発光可能
    領域の1つと対向するように、前記複数の導光部材が配
    置されたことを特徴とする請求項41ないし43のいず
    れか1項に記載の生化学解析用データの生成装置。
  45. 【請求項45】 前記サンプルに形成された複数の発光
    可能領域の少なくとも一部が、2以上の前記導光部材の
    前記集光端部に対向するように、前記複数の導光部材が
    配置されたことを特徴とする請求項41ないし43のい
    ずれか1項に記載の生化学解析用データの生成装置。
  46. 【請求項46】 前記複数の導光部材の前記集光端部と
    は反対の端部近傍が集合されたことを特徴とする請求項
    41ないし45のいずれか1項に記載の生化学解析用デ
    ータの生成装置。
  47. 【請求項47】 前記複数の導光部材の集光端部近傍
    が、固定ヘッドによって支持されたことを特徴とする請
    求項41ないし46のいずれか1項に記載の生化学解析
    用データの生成装置。
  48. 【請求項48】 さらに、メモリを備え、前記サンプル
    に形成された前記複数の発光可能領域から放出される光
    が、前記少なくとも1つの固体センサの光電検出面のど
    の位置によって、受光されるかが検出されて、生成され
    た位置データが、前記メモリに記憶され、前記メモリに
    記憶された前記位置データに基づいて、前記複数の発光
    可能領域から放出された光の生化学解析用データを生成
    するように構成されたことを特徴とする請求項41ない
    し47のいずれか1項に記載の生化学解析用データの生
    成装置。
  49. 【請求項49】 前記固体センサが、冷却CCDエリア
    センサによって構成されたことを特徴とする請求項41
    ないし48のいずれか1項に記載の生化学解析用データ
    の生成装置。
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