JP2003004640A - 生化学解析用データの生成方法および生化学解析用データの生成システム - Google Patents

生化学解析用データの生成方法および生化学解析用データの生成システム

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JP2003004640A
JP2003004640A JP2002094260A JP2002094260A JP2003004640A JP 2003004640 A JP2003004640 A JP 2003004640A JP 2002094260 A JP2002094260 A JP 2002094260A JP 2002094260 A JP2002094260 A JP 2002094260A JP 2003004640 A JP2003004640 A JP 2003004640A
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Japan
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biochemical analysis
stimulable phosphor
radiation
analysis unit
substrate
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JP2002094260A
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English (en)
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Toru Tsuchiya
徹 土谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 特異的結合物質を含む複数のスポット状領域
を、担体表面に高密度に形成し放射性標識物質によって
標識された生体由来の物質を特異的に結合させて、複数
のスポット状領域を選択的に標識し、放射線データを担
持させた生化学解析用ユニットから、放射線データを検
出して、ノイズの生成を防止し定量性よく生化学解析用
データの生成方法を提供する。 【解決手段】 放射性標識物質によって選択的に標識さ
れた試料を含み、互いに離間して、基板2に形成された
吸着性材料よりなる複数の吸着性領域4を含む生化学解
析用ユニット1の表面に、吸着性領域に対応する位置に
複数のチャンネル16を備えたマイクロチャンネルプレ
ート15を重ね合わせて、放射線検出手段12によっ
て、放射性標識物質から放出された電子線を検出し、生
化学解析用ユニットに担持された放射性標識物質の放射
線データを検出して、生化学解析用データを生成させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生化学解析用デー
タの生成方法および生化学解析用データの生成システム
に関するものであり、さらに詳細には、生体由来の物質
と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、
組成などが既知の特異的結合物質を含む複数のスポット
状領域を、担体表面に、高密度に形成し、複数のスポッ
ト状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物質
によって標識された生体由来の物質を特異的に結合させ
て、複数のスポット状領域を選択的に標識し、放射線デ
ータを担持させた生化学解析用ユニットから、放射線デ
ータを検出して、ノイズの生成を防止しつつ、定量性よ
く、生化学解析用データを生成することのできる生化学
解析用データの生成方法および生化学解析用データの生
成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】放射線が照射されると、放射線のエネル
ギーを吸収して、蓄積、記録し、その後に、特定の波長
域の電磁波を用いて励起すると、照射された放射線のエ
ネルギーの量に応じた光量の輝尽光を発する特性を有す
る輝尽性蛍光体を、放射線の検出材料として用い、放射
性標識を付与した物質を、生物体に投与した後、その生
物体あるいはその生物体の組織の一部を試料とし、この
試料を、輝尽性蛍光体層が設けられた蓄積性蛍光体シー
トと一定時間重ね合わせることにより、放射線エネルギ
ーを輝尽性蛍光体に、蓄積、記録し、しかる後に、電磁
波によって、輝尽性蛍光体層を走査して、輝尽性蛍光体
を励起し、輝尽性蛍光体から放出された輝尽光を光電的
に検出して、ディジタル画像信号を生成し、画像処理を
施して、CRTなどの表示手段上あるいは写真フイルム
などの記録材料上に、画像を再生するように構成された
オートラジオグラフィ解析システムが知られている(た
とえば、特公平1−70884号公報、特公平1−70
882号公報、特公平4−3962号公報など)。
【0003】蓄積性蛍光体シートを放射線の検出材料と
して使用するオートラジオグラフィ解析システムは、写
真フイルムを用いる場合とは異なり、現像処理という化
学的処理が不必要であるだけでなく、得られたディジタ
ルデータにデータ処理を施すことにより、所望のよう
に、解析用データを再生し、あるいは、コンピュータに
よる定量解析が可能になるという利点を有している。
【0004】他方、オートラジオグラフィ解析システム
における放射性標識物質に代えて、蛍光色素などの蛍光
物質を標識物質として使用した蛍光(fluorescence)解
析システムが知られている。この蛍光解析システムによ
れば、蛍光物質から放出された蛍光を検出することによ
って、遺伝子配列、遺伝子の発現レベル、実験用マウス
における投与物質の代謝、吸収、排泄の経路、状態、蛋
白質の分離、同定、あるいは、分子量、特性の評価など
をおこなうことができ、たとえば、電気泳動されるべき
複数種の蛋白質分子を含む溶液を、ゲル支持体上で、電
気泳動させた後に、ゲル支持体を蛍光色素を含んだ溶液
に浸すなどして、電気泳動された蛋白質を染色し、励起
光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出す
ることによって、画像を生成し、ゲル支持体上の蛋白質
分子の位置および量的分布を検出したりすることができ
る。あるいは、ウェスタン・ブロッティング法により、
ニトロセルロースなどの転写支持体上に、電気泳動され
た蛋白質分子の少なくとも一部を転写し、目的とする蛋
白質に特異的に反応する抗体を蛍光色素で標識して調製
したプローブと蛋白質分子とを会合させ、特異的に反応
する抗体にのみ結合する蛋白質分子を選択的に標識し、
励起光によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検
出することにより、画像を生成し、転写支持体上の蛋白
質分子の位置および量的分布を検出したりすることがで
きる。また、電気泳動させるべき複数のDNA断片を含
む溶液中に、蛍光色素を加えた後に、複数のDNA断片
をゲル支持体上で電気泳動させ、あるいは、蛍光色素を
含有させたゲル支持体上で、複数のDNA断片を電気泳
動させ、あるいは、複数のDNA断片を、ゲル支持体上
で、電気泳動させた後に、ゲル支持体を、蛍光色素を含
んだ溶液に浸すなどして、電気泳動されたDNA断片を
標識し、励起光により、蛍光色素を励起して、生じた蛍
光を検出することにより、画像を生成し、ゲル支持体上
のDNAを分布を検出したり、あるいは、複数のDNA
断片を、ゲル支持体上で、電気泳動させた後に、DNA
を変性(denaturation)し、次いで、サザン・ブロッテ
ィング法により、ニトロセルロースなどの転写支持体上
に、変性DNA断片の少なくとも一部を転写し、目的と
するDNAと相補的なDNAもしくはRNAを蛍光色素
で標識して調製したプローブと変性DNA断片とをハイ
ブリダイズさせ、プローブDNAもしくはプローブRN
Aと相補的なDNA断片のみを選択的に標識し、励起光
によって、蛍光色素を励起して、生じた蛍光を検出する
ことにより、画像を生成し、転写支持体上の目的とする
DNAの分布を検出したりすることができる。さらに、
標識物質によって標識した目的とする遺伝子を含むDN
Aと相補的なDNAプローブを調製して、転写支持体上
のDNAとハイブリダイズさせ、酵素を、標識物質によ
り標識された相補的なDNAと結合させた後、蛍光基質
と接触させて、蛍光基質を蛍光を発する蛍光物質に変化
させ、励起光によって、生成された蛍光物質を励起し
て、生じた蛍光を検出することにより、画像を生成し、
転写支持体上の目的とするDNAの分布を検出したりす
ることもできる。この蛍光解析システムは、放射性物質
を使用することなく、簡易に、遺伝子配列などを検出す
ることができるという利点がある。
【0005】また、同様に、蛋白質や核酸などの生体由
来の物質を支持体に固定し、化学発光基質と接触させる
ことによって化学発光を生じさせる標識物質により、選
択的に標識し、標識物質によって選択的に標識された生
体由来の物質と化学発光基質とを接触させて、化学発光
基質と標識物質との接触によって生ずる可視光波長域の
化学発光を、光電的に検出して、ディジタル画像信号を
生成し、画像処理を施して、CRTなどの表示手段ある
いは写真フィルムなどの記録材料上に、化学発光画像を
再生して、遺伝子情報などの生体由来の物質に関する情
報を得るようにした化学発光解析システムも知られてい
る。
【0006】さらに、近年、スライドガラス板やメンブ
レンフィルタなどの担体表面上の異なる位置に、細胞、
ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗
原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、cDN
A、DNA、RNAなど、生体由来の物質と特異的に結
合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成などが既
知の特異的結合物質を、スポッター装置を用いて、滴下
して、多数の独立したスポットを形成し、次いで、細
胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗
体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核酸、c
DNA、DNA、mRNAなど、抽出、単離などによっ
て、生体から採取され、あるいは、さらに、化学的処
理、化学修飾などの処理が施された生体由来の物質であ
って、蛍光物質、色素などの標識物質によって標識され
た物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特異
的結合物質に、特異的に結合させたマイクロアレイに、
励起光を照射して、蛍光物質、色素などの標識物質から
発せられた蛍光などの光を光電的に検出して、生体由来
の物質を解析するマイクロアレイ解析システムが開発さ
れている。このマイクロアレイ解析システムによれば、
スライドガラス板やメンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、数多くの特異的結合物質のスポット
を高密度に形成して、標識物質によって標識された生体
由来の物質をハイブリダイズさせることによって、短時
間に、生体由来の物質を解析することが可能になるとい
う利点がある。
【0007】また、メンブレンフィルタなどの担体表面
上の異なる位置に、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質を、スポッ
ター装置を用いて、滴下して、多数の独立したスポット
を形成し、次いで、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍
マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタ
ンパク質、核酸、cDNA、DNA、mRNAなど、抽
出、単離などによって、生体から採取され、あるいは、
さらに、化学的処理、化学修飾などの処理が施された生
体由来の物質であって、放射性標識物質によって標識さ
れた物質を、ハイブリダイゼーションなどによって、特
異的結合物質に、特異的に結合させたマクロアレイを、
輝尽性蛍光体を含む輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
蛍光体シートと密着させて、輝尽性蛍光体層を露光し、
しかる後に、輝尽性蛍光体層に励起光を照射し、輝尽性
蛍光体層から発せられた輝尽光を光電的に検出して、生
化学解析用データを生成し、生体由来の物質を解析する
放射性標識物質を用いたマクロアレイ解析システムも開
発されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放射性
標識物質を用いたマクロアレイ解析システムにあって
は、放射性標識物質により、輝尽性蛍光体層を露光する
際、メンブレンフィルタなどの担体表面上に形成された
スポットに含まれた放射性標識物質の放射線エネルギー
が非常に大きいため、放射性標識物質から発せられる電
子線(β線)がメンブレンフィルタなどの担体内で散乱
し、隣り合うスポットに含まれた放射性標識物質によっ
て露光されるべき輝尽性蛍光体層の領域に入射し、ある
いは、放射性標識物質から発せられた電子線(β線)が
散乱し、隣り合うスポット含まれた放射性標識物質から
発せられた電子線(β線)が混ざり合って、輝尽性蛍光
体層の領域に入射し、その結果、輝尽光を光電的に検出
して生成された生化学解析用データ中にノイズを生成
し、各スポットの放射線量を定量して、生体由来の物質
を解析する際、定量性が悪化するという問題があり、ス
ポットを近接して形成して、高密度化しようとする場合
には、とくに、著しい定量性の悪化が認められた。
【0009】隣り合うスポットに含まれた放射性標識物
質から発せられる電子線(β線)の散乱に起因するノイ
ズを防止して、かかる問題を解消するためには、必然的
に、隣り合うスポット状領域間の距離を大きくすること
が必要になり、スポット状領域の密度が低下し、検査効
率を低下させるという問題があった。
【0010】したがって、本発明は、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質を含む複数のスポット状
領域を、担体表面に、高密度に形成し、複数のスポット
状領域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物質に
よって標識された生体由来の物質を特異的に結合させ
て、複数のスポット状領域を選択的に標識し、放射線デ
ータを担持させた生化学解析用ユニットから、放射線デ
ータを検出して、ノイズの生成を防止しつつ、定量性よ
く、生化学解析用データを生成することのできる生化学
解析用データの生成方法および生化学解析用データの生
成システムを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
放射性標識物質によって選択的に標識された試料を含
み、互いに離間して、基板に形成された吸着性材料より
なる複数の吸着性領域を含む生化学解析用ユニットの表
面に、前記複数の吸着性領域に対応する位置に複数のチ
ャンネルを備えたマイクロチャンネルプレートを重ね合
わせて、前記マイクロチャンネルプレートを介して、放
射線検出手段によって、前記複数の吸着性領域内に含ま
れた前記放射性標識物質から放出された電子線を検出
し、前記生化学解析用ユニットに担持された前記放射性
標識物質の放射線データを検出して、生化学解析用デー
タを生成することを特徴とする生化学解析用データの生
成方法によって達成される。
【0012】本発明によれば、放射性標識物質によって
選択的に標識された試料を含み、互いに離間して、基板
に形成された吸着性材料よりなる複数の吸着性領域を含
む生化学解析用ユニットの表面に、複数の吸着性領域に
対応する位置に複数のチャンネルを備えたマイクロチャ
ンネルプレートを重ね合わせて、マイクロチャンネルプ
レートを介して、放射線検出手段によって、複数の吸着
性領域内に含まれた放射性標識物質から放出された電子
線(β線)を検出し、生化学解析用ユニットに担持され
た放射性標識物質の放射線データを検出して、生化学解
析用データを生成するように構成されているから、生化
学解析用ユニットの各吸着性領域に選択的に含まれてい
る放射性標識物質から放出された電子線(β線)は、マ
イクロチャンネルプレートの異なるチャンネル内を導か
れ、隣り合う吸着性領域に含まれている放射性標識物質
から放出された電子線(β線)が互いに混ざり合うこと
を効果的に防止することができ、したがって、放射線検
出手段によって検出された生化学解析用データ中にノイ
ズが生成されることを防止することができ、生体由来の
物質を解析する際の定量性を大幅に向上させることが可
能になる。
【0013】また、本発明によれば、複数の吸着性領域
に選択的に含まれている放射性標識物質から放出された
電子線(β線)が、マイクロチャンネルプレートによっ
て加速されて、放射線検出手段によって検出されるか
ら、放射線データが検出されて、生成された生化学解析
用データの感度を大幅に向上させることができ、吸着性
領域に含まれている放射性標識物質が微量な場合にも、
高精度に、放射線データを検出して、生化学解析用デー
タを生成することが可能になる。
【0014】本発明の前記目的はまた、放射性標識物質
によって選択的に標識された試料を含み、互いに離間し
て、基板に形成された吸着性材料よりなる複数の吸着性
領域を含む生化学解析用ユニットと、前記複数の吸着性
領域に対応する位置に複数のチャンネルを備えたマイク
ロチャンネルプレートと、前記マイクロチャンネルプレ
ートを介して、前記複数の吸着性領域内に含まれた前記
放射性標識物質から放出された電子線を検出可能な放射
線検出手段を備えたことを特徴とする生化学解析用デー
タの生成システムによって達成される。
【0015】本発明によれば、生化学解析用データの生
成システムは、放射性標識物質によって選択的に標識さ
れた試料を含み、互いに離間して、基板に形成された吸
着性材料よりなる複数の吸着性領域を含む生化学解析用
ユニットと、複数の吸着性領域に対応する位置に複数の
チャンネルを備えたマイクロチャンネルプレートと、マ
イクロチャンネルプレートを介して、複数の吸着性領域
内に含まれた放射性標識物質から放出された電子線を検
出可能な放射線検出手段を備えているから、マイクロチ
ャンネルプレートを、複数のチャンネルが、それぞれ、
生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域に対向するよ
うに、複数の吸着性領域を含む生化学解析用ユニットの
表面に重ね合わせ、マイクロチャンネルプレートを介し
て、放射線検出手段によって、生化学解析用ユニットの
複数の吸着性領域内に選択的に含まれている放射性標識
物質から放出された電子線(β線)を検出することによ
って、生化学解析用ユニットの各吸着性領域に含まれて
いる放射性標識物質から放出された電子線(β線)を、
マイクロチャンネルプレートの異なるチャンネル内を導
き、隣り合う吸着性領域に含まれている放射性標識物質
から放出された電子線(β線)が互いに混ざり合うこと
を効果的に防止することができ、したがって、放射線検
出手段によって、放射線データを検出して、生成された
生化学解析用データ中にノイズが生成されることを防止
することができ、生体由来の物質を解析する際の定量性
を大幅に向上させることが可能になる。
【0016】また、本発明によれば、マイクロチャンネ
ルプレートを、複数のチャンネルが、それぞれ、生化学
解析用ユニットの複数の吸着性領域に対向するように、
複数の吸着性領域を含む生化学解析用ユニットの表面に
重ね合わせ、マイクロチャンネルプレートを介して、放
射線検出手段により、生化学解析用ユニットの複数の吸
着性領域内に選択的に含まれている放射性標識物質から
放出された電子線(β線)を検出することによって、複
数の吸着性領域に含まれている放射性標識物質から放出
された電子線(β線)が、マイクロチャンネルプレート
によって加速されて、放射線検出手段によって検出され
るから、放射線データが検出されて、生成された生化学
解析用データの感度を大幅に向上させることができ、吸
着性領域に含まれている放射性標識物質が微量な場合に
も、高精度に、放射線データを検出して、生化学解析用
データを生成することが可能になる。
【0017】本発明の好ましい実施態様においては、前
記放射線検出手段が、支持体を備え、前記支持体に、輝
尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光体シートによって
形成されている。
【0018】本発明の好ましい実施態様によれば、放射
性標識物質によって選択的に標識された試料を含み、互
いに離間して、基板に形成された吸着性材料よりなる複
数の吸着性領域を含む生化学解析用ユニットの表面に、
吸着性領域に対応する位置に複数のチャンネルを備えた
マイクロチャンネルプレートを重ね合わせることによっ
て、マイクロチャンネルプレートを介して、蓄積性蛍光
体シートの支持体に形成された輝尽性蛍光体層によっ
て、複数の吸着性領域内に含まれた放射性標識物質から
放出された電子線(β線)を検出することができるか
ら、隣り合う吸着性領域に含まれている放射性標識物質
から放出された電子線(β線)が混ざり合い、各吸着性
領域に含まれている放射性標識物質から放出された電子
線(β線)が、その吸着性領域に含まれた放射性標識物
質から放出された電子線(β線)によって露光されるべ
き領域以外の輝尽性蛍光体層の領域に入射することを効
果的に防止することができ、したがって、露光された輝
尽性蛍光体層を励起光によって走査し、輝尽性蛍光体層
から放出された輝尽光を光電的に検出することによっ
て、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデー
タを生成することが可能になる。
【0019】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記輝尽性蛍光体層が、
前記マイクロチャンネルプレートの前記複数のチャンネ
ルの位置に対応して、前記支持体に形成された複数の輝
尽性蛍光体層領域によって構成されている。
【0020】本発明のさらに好ましい実施態様によれ
ば、蓄積性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層が、マイクロ
チャンネルプレートの複数のチャンネルの位置に対応し
て、支持体に形成された複数の輝尽性蛍光体層領域によ
って構成されているから、生化学解析用ユニットの各吸
着性領域に選択的に含まれている放射性標識物質から放
出された電子線(β線)を、マイクロチャンネルプレー
トの対応するチャンネルを介して、対応する輝尽性蛍光
体層領域のみに導くことができ、したがって、露光され
た複数の輝尽性蛍光体層領域を励起光によって走査し、
複数の輝尽性蛍光体層領域から放出された輝尽光を光電
的に検出することによって、高い分解能で、定量性に優
れた生化学解析用のデータを生成することが可能にな
る。
【0021】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領域
が、前記支持体に、互いに離間して形成された複数の孔
の内部に、輝尽性蛍光体を充填して、形成されている。
【0022】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、前記支持体に、互いに離間して形成された複
数の貫通孔の内部に、輝尽性蛍光体を充填して、形成さ
れている。
【0023】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、前記支持体に、互いに離間して形成された複
数の凹部の内部に、輝尽性蛍光体を充填して、形成され
ている。
【0024】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体
層領域が、前記支持体の表面上に、互いに離間して、形
成されている。
【0025】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝尽性蛍光体層領域
が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0026】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、放射線エネルギ
ーを減衰させる材料によって形成されている。
【0027】本発明の好ましい実施態様によれば、生体
由来の物質と特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩
基の長さ、組成などが既知の特異的結合物質に、放射性
標識物質によって標識された生体由来の物質を特異的に
結合させて、選択的に標識した複数の吸着性領域を、メ
ンブレンフィルタなどの基板に、高密度に形成した場合
においても、蓄積性蛍光体シートの支持体が、放射線エ
ネルギーを減衰させる材料によって形成されているか
ら、生化学解析用ユニットの各吸着性領域に含まれてい
る放射性標識物質から放出された電子線(β線)が、対
応する輝尽性蛍光体層領域以外の輝尽性蛍光体層領域を
露光することがなく、したがって、露光された複数の輝
尽性蛍光体層領域を励起光によって走査し、複数の輝尽
性蛍光体層領域から放出された輝尽光を光電的に検出す
ることによって、高い分解能で、定量性に優れた生化学
解析用のデータを生成することが可能になる。
【0028】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う輝尽性
蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前
記支持体中を透過したときに、放射線のエネルギーを、
1/5以下に減衰させる性質を有している。
【0029】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、放射
線が前記支持体中を透過したときに、放射線のエネルギ
ーを、1/10以下に減衰させる性質を有している。
【0030】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、放射
線が前記支持体中を透過したときに、放射線のエネルギ
ーを、1/50以下に減衰させる性質を有している。
【0031】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、放射
線が前記支持体中を透過したときに、放射線のエネルギ
ーを、1/100以下に減衰させる性質を有している。
【0032】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、放射
線が前記支持体中を透過したときに、放射線のエネルギ
ーを、1/500以下に減衰させる性質を有している。
【0033】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体が、隣り合う
輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距離だけ、放射
線が前記支持体中を透過したときに、放射線のエネルギ
ーを、1/1000以下に減衰させる性質を有してい
る。
【0034】本発明において、蓄積性蛍光体シートの支
持体を形成するための材料としては、放射線エネルギー
を減衰させる性質を有するものが好ましいが、とくに限
定されるものではなく、無機化合物材料、有機化合物材
料のいずれをも使用することができ、金属材料、セラミ
ック材料またはプラスチック材料が、とくに、好ましく
使用される。
【0035】本発明において、蓄積性蛍光体シートの支
持体を形成するために好ましく使用可能で、放射線エネ
ルギーを減衰させることのできる無機化合物材料として
は、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタ
ン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、
錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの
合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石
英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの
金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリ
ウムなどの無機塩を挙げることができる。これらは、単
結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体
にいずれの構造を有していてもよい。
【0036】本発明において、蓄積性蛍光体シートの支
持体を形成するために使用可能で、放射線エネルギーを
減衰させることのできる有機化合物材料としては、高分
子化合物が好ましく用いられ、たとえば、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリメチルメ
タクリレート、ブチルアクリレート/メチルメタクリレ
ート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアクリロニトリ
ル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化
ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;ポリクロロ
トリフルオロエチレン;ポリカーボネート;ポリエチレ
ンナフタレートやポリエチレンテレフタレートなどのポ
リエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン
4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリスルホン;
ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニルシロキサ
ンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノール樹
脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレン;ブタ
ジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸セルロー
ス、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カルシウ
ム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの多糖
類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラーゲ
ン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化合
物の共重合体などを挙げることができる。これらは、複
合材料でもよく、必要に応じて、金属酸化物粒子やガラ
ス繊維などを充填することもでき、また、有機化合物材
料をブレンドして、使用することもできる。
【0037】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、蓄積性蛍光体シートの支持体は、比
重1.0g/cm以上の化合物材料または複合材料に
よって形成されることが好ましく、比重が1.5g/c
以上、23g/cm以下の化合物材料または複合
材料によって形成されることが、とくに好ましい。
【0038】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、前
記基板に、互いに離間して形成された複数の孔に、吸着
性材料を充填して、形成されている。
【0039】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、前記基板に、互いに離間して形成された複数の貫通
孔に、吸着性材料を充填して、形成されている。
【0040】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域
が、前記基板に、互いに離間して形成された複数の凹部
に、吸着性材料を充填して、形成されている。
【0041】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、前
記基板に、規則的に形成されている。
【0042】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
生化学解析用ユニットの複数の吸着性領域が、基板に、
規則的に形成されているから、生化学解析用データの検
出に用いるマイクロチャンネルプレートを標準化するこ
とが可能になる。
【0043】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記複数の吸着性領域が、そ
れぞれ、略円形に形成されている。
【0044】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、10以上の吸着
性領域が形成されている。
【0045】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、50以上
の吸着性領域が形成されている。
【0046】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、100以
上の吸着性領域が形成されている。
【0047】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、500以
上の吸着性領域が形成されている。
【0048】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
以上の吸着性領域が形成されている。
【0049】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
以上の吸着性領域が形成されている。
【0050】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
0以上の吸着性領域が形成されている。
【0051】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、5000
0以上の吸着性領域が形成されている。
【0052】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板に、1000
00以上の吸着性領域が形成されている。
【0053】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の吸着性領域が、それぞれ、前記生化学解析用ユ
ニットの前記基板に、5平方ミリメートル未満のサイズ
に形成されている。
【0054】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の吸着性領域が、それぞれ、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に、1平方ミリメートル未満の
サイズに形成されている。
【0055】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の吸着性領域が、それぞれ、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に、0.5平方ミリメートル未
満のサイズに形成されている。
【0056】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の吸着性領域が、それぞれ、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に、0.1平方ミリメートル未
満のサイズに形成されている。
【0057】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の吸着性領域が、それぞれ、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に、0.05平方ミリメートル
未満のサイズに形成されている。
【0058】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の吸着性領域が、それぞれ、前記生化学解
析用ユニットの前記基板に、0.01平方ミリメートル
未満のサイズに形成されている。
【0059】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板に形成される吸着性領域の密度は、基板の材料の種
類、放射性標識物質から放出される電子線の種類などに
よって決定される。
【0060】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領域が、
10個/平方センチメートル以上の密度で、形成されて
いる。
【0061】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、50個/平方センチメートル以上の密度で、形成
されている。
【0062】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、100個/平方センチメートル以上の密度で、形
成されている。
【0063】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、500個/平方センチメートル以上の密度で、形
成されている。
【0064】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、1000個/平方センチメートル以上の密度で、
形成されている。
【0065】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、5000個/平方センチメートル以上の密度で、
形成されている。
【0066】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、10000個/平方センチメートル以上の密度
で、形成されている。
【0067】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、50000個/平方センチメートル以上の密度
で、形成されている。
【0068】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの基板に、前記吸着性領
域が、100000個/平方センチメートル以上の密度
で、形成されている。
【0069】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の吸着
性領域が、規則的なパターンで形成されている。
【0070】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板に、複数の吸着性領域が、規則
的なパターンで形成されているから、生化学解析用デー
タの検出に用いるマイクロチャンネルプレートを標準化
することが可能になる。
【0071】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、放射線エネルギ
ーを減衰させる材料によって形成されている。
【0072】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板が、放射線エネルギーを減衰さ
せる材料によって形成されているから、各吸着性領域内
に含まれている放射性標識物質から放出された電子線
(β線)が基板内で散乱することを効果的に防止するこ
とができ、隣り合う吸着性領域に含まれている放射性標
識物質から放出された電子線(β線)が混ざり合うこと
を、より一層効果的に防止することが可能になり、した
がって、放射線検出手段によって検出された生化学解析
用データ中にノイズが生成されることを防止することが
でき、生体由来の物質を解析する際の定量性を大幅に向
上させることが可能になる。
【0073】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う吸着性
領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記基板中
を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/5以下
に減衰させる性質を有している。
【0074】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記
基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/
10以下に減衰させる性質を有している。
【0075】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記
基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/
50以下に減衰させる性質を有している。
【0076】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記
基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/
100以下に減衰させる性質を有している。
【0077】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記
基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/
500以下に減衰させる性質を有している。
【0078】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記生化学解析用ユニットの前記基板が、隣り合う
吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、放射線が前記
基板中を透過したときに、放射線のエネルギーを、1/
1000以下に減衰させる性質を有している。
【0079】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために使用される材料は、放射線エネル
ギーを減衰させる性質を有していることが好ましいが、
とくに限定されるものではなく、無機化合物材料、有機
化合物材料のいずれをも使用することができるが、金属
材料、セラミック材料またはプラスチック材料が、好ま
しく使用される。
【0080】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために好ましく使用可能で、放射線エネ
ルギーを減衰させることのできる無機化合物材料として
は、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタ
ン、タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、
錫、セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの
合金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石
英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの
金属酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリ
ウムなどの無機塩を挙げることができる。これらは、単
結晶、アモルファス、セラミックのような多結晶焼結体
にいずれの構造を有していてもよい。
【0081】本発明において、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために使用可能で、放射線エネルギーを
減衰させることのできる有機化合物材料としては、高分
子化合物が好ましく用いられ、生化学解析用ユニットの
基板を形成するために好ましく使用可能で、放射線エネ
ルギーを減衰させることのできる高分子化合物として
は、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポ
リオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチルアク
リレート/メチルメタクリレート共重合体などのアクリ
ル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ
塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフ
ルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチレン;ポ
リカーボネート;ポリエチレンナフタレートやポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、
ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン;ポ
リイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサルファイ
ド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹脂;ノボ
ラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレ
タン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共重合体;
セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース、でん
粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;
ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリアミドおよ
びこれら高分子化合物の共重合体などを挙げることがで
きる。これらは、複合材料でもよく、必要に応じて、金
属酸化物粒子やガラス繊維などを充填することもでき、
また、有機化合物材料をブレンドして、使用することも
できる。
【0082】一般に、比重が大きいほど、放射線の減衰
能が高くなるので、本発明において、生化学解析用ユニ
ットの基板は、比重1.0g/cm以上の化合物材料
または複合材料によって形成されることが好ましく、比
重が1.5g/cm以上、23g/cm以下の化合
物材料または複合材料によって形成されることが、とく
に好ましい。
【0083】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板が、可撓性を有する
材料によって形成されている。
【0084】本発明の好ましい実施態様によれば、生化
学解析用ユニットの基板が、可撓性を有する材料によっ
て形成されているから、生化学解析用ユニットを湾曲さ
せて、ハイブリダイゼーション反応溶液を接触させ、特
異的結合物質に生体由来の物質をハイブリダイズさせる
ことができ、したがって、少量のハイブリダイゼーショ
ン反応溶液を用いて、所望のように、特異的結合物質に
生体由来の物質をハイブリダイズさせることが可能にな
る。
【0085】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの基板が、吸着性材料により形
成された吸着性基板によって形成され、前記複数の吸着
性領域が、前記吸着性基板に、互いに離間して形成され
ている。
【0086】本発明の好ましい実施態様においては、前
記生化学解析用ユニットの前記基板に、前記複数の吸着
性領域が、それぞれ、略円形に形成されている。
【0087】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成する吸着性材料としては、多孔質材料
あるいは繊維材料が好ましく使用される。多孔質材料と
繊維材料を併用して、吸着性領域を形成することもでき
る。
【0088】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するために使用される多孔質材料は、
有機材料、無機材料のいずれでもよく、有機/無機複合
体でもよい。
【0089】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するために使用される有機多孔質材料
は、とくに限定されるものではないが、活性炭などの炭
素材料あるいはメンブレンフィルタを形成可能な多孔質
材料が、好ましく用いられる。具体的には、ナイロン
6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイロン
類、ニトロセルロース、酢酸セルロース、酪酸酢酸セル
ロースなどのセルロース誘導体、コラーゲン、アルギン
酸、アルギン酸カルシウム、アルギン酸/ポリリシンポ
リイオンコンプレックスなどのアルギン酸類、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリテトラフルオライドなどのポリフルオライド
や、これらの共重合体または複合体が挙げられる。
【0090】本発明において、生化学解析用ユニットの
吸着性領域を形成するために使用される無機多孔質材料
は、とくに限定されるものではないが、たとえば、白
金、金、鉄、銀、ニッケル、アルミニウムなどの金属、
アルミナ、シリカ、チタニア、ゼオライトなどの金属酸
化物、ヒドロキシアパタイト、硫酸カルシウムなどの金
属塩やこれらの複合体などが挙げられる。
【0091】本発明において、吸着性領域を形成するた
めに使用される繊維材料は、とくに限定されるものでは
ないが、たとえば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイ
ロン4,10などのナイロン類、ニトロセルロース、酢
酸セルロース、酪酸酢酸セルロースなどのセルロース誘
導体などが挙げられる。
【0092】本発明において、吸着性領域は、電解処
理、プラズマ処理、アーク放電などの酸化処理、シラン
カップリング剤、チタンカップリング剤などを用いたプ
ライマー処理、界面活性剤処理などの表面処理によって
形成することもできる。
【0093】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、10以上の輝尽
性蛍光体層領域が形成されている。
【0094】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、50以上
の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0095】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、100以
上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0096】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、500以
上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0097】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、1000
以上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0098】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、5000
以上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0099】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、1000
0以上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0100】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、5000
0以上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0101】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、1000
00以上の輝尽性蛍光体層領域が形成されている。
【0102】本発明の好ましい実施態様においては、前
記複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、前記蓄積性
蛍光体シートの前記支持体に、5平方ミリメートル未満
のサイズに形成されている。
【0103】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、前記
蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、1平方ミリメート
ル未満のサイズに形成されている。
【0104】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、前記
蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、0.5平方ミリメ
ートル未満のサイズに形成されている。
【0105】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、前記
蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、0.1平方ミリメ
ートル未満のサイズに形成されている。
【0106】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、前記
蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、0.05平方ミリ
メートル未満のサイズに形成されている。
【0107】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記複数の輝尽性蛍光体層領域が、それぞれ、前記
蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、0.01平方ミリ
メートル未満のサイズに形成されている。
【0108】本発明において、蓄積性蛍光体シートに形
成される輝尽性蛍光体層領域の密度は、支持体の材料の
種類、放射性標識物質から放出される電子線の種類など
によって決定される。
【0109】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝尽性蛍
光体層領域が、10個/平方センチメートル以上の密度
で、形成されている。
【0110】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、50個/平方センチメートル以上
の密度で、形成されている。
【0111】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、100個/平方センチメートル以
上の密度で、形成されている。
【0112】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、500個/平方センチメートル以
上の密度で、形成されている。
【0113】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、1000個/平方センチメートル
以上の密度で、形成されている。
【0114】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、5000個/平方センチメートル
以上の密度で、形成されている。
【0115】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記蓄積性蛍光体シートの支持体に、前記複数の輝
尽性蛍光体層領域が、10000個/平方センチメート
ル以上の密度で、形成されている。
【0116】本発明の好ましい実施態様においては、前
記蓄積性蛍光体シートの前記支持体に、前記複数の輝尽
性蛍光体層領域が、規則的なパターンで形成されてい
る。
【0117】本発明の好ましい実施態様においては、生
化学解析用データの生成システムは、さらに、励起光を
発する励起光源と、前記励起光源から発せられた励起光
を、前記蓄積性蛍光体シートの前記輝尽性蛍光体層上を
走査させる走査機構と、前記輝尽性蛍光体層から放出さ
れた輝尽光を光電的に検出する光検出手段を備え、前記
蓄積性蛍光体シートの前記輝尽性蛍光体層を、励起光に
よって、走査して、前記輝尽性蛍光体層から放出された
輝尽光を光電的に検出するように構成されている。
【0118】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記放射線検出手段が、前記マイクロチャンネルプ
レートに隣接して配置された蛍光体プレートと撮像デバ
イスによって構成されている。
【0119】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
生化学解析用ユニットに、多数の吸着性領域を高密度に
形成した場合にも、生化学解析用ユニットの各吸着性領
域に含まれている放射性標識物質から放出された電子線
(β線)は、マイクロチャンネルプレートの異なるチャ
ンネル内に導かれ、隣り合う吸着性領域に含まれている
放射性標識物質から放出された電子線(β線)が互いに
混ざり合うことを効果的に防止することが可能になるか
ら、蛍光体プレートが、各吸着性領域に含まれた放射性
標識物質から放出された電子線(β線)によって励起さ
れて、蛍光体プレートから放出された蛍光を撮像デバイ
スによって検出することによって、高い分解能で、定量
性に優れた生化学解析用のデータを生成することが可能
になる。
【0120】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記撮像デバイスが、二次元固体センサによって構
成されている。
【0121】本発明のさらに好ましい実施態様において
は、前記二次元固体センサが、CCDカメラによって構
成されている。
【0122】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記撮像デバイスが、カメラによって構成されてい
る。
【0123】本発明の別の好ましい実施態様において
は、前記放射線検出手段が、放射線を検出可能な放射線
固体センサによって構成されている。
【0124】本発明の別の好ましい実施態様によれば、
放射線検出手段が、放射線を検出可能な放射線固体セン
サによって構成されているから、蛍光体プレートを励起
光によって励起して、放出された蛍光を検出することな
く、直接に、各スポット上領域に含まれた放射性標識物
質から放出された電子線(β線)を検出して、生化学解
析用ユニットに担持された放射線データを検出すること
ができ、したがって、簡易な構成で、かつ、高い分解能
で、定量性に優れた生化学解析用のデータを生成するこ
とが可能になる。
【0125】本発明において、輝尽性蛍光体層に含まれ
る輝尽性蛍光体としては、放射線のエネルギーを蓄積可
能で、電磁波によって励起され、蓄積している放射線の
エネルギーを光の形で放出可能なものであればよく、と
くに限定されるものではないが、可視光波長域の光によ
り励起可能であるものが好ましい。具体的には、たとえ
ば、米国特許第4,239,968号に開示されたアル
カリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体(Ba1−xM
2+x)FX:yA(ここに、M2+はMg、Ca、S
r、ZnおよびCdからなる群より選ばれる少なくとも
一種のアルカリ土類金属元素、XはCl、BrおよびI
からなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、A
はEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、Ho、Nd、
YbおよびErからなる群より選ばれる少なくとも一種
の3価金属元素、xは0≦x≦0.6、yは0≦y≦
0.2である。)、特開平2−276997号公報に開
示されたアルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体S
rFX:Z(ここに、XはCl、BrおよびIからなる
群より選ばれる少なくとも一種のハロゲン、ZはEuま
たはCeである。)、特開昭59−56479号公報に
開示されたユーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光体B
aFX・xNaX’:aEu2+(ここに、Xおよび
X’はいずれも、Cl、BrおよびIからなる群より選
ばれる少なくとも一種のハロゲンであり、xは0<x≦
2、aは0<a≦0.2である。)、特開昭58−69
281号公報に開示されたセリウム付活三価金属オキシ
ハロゲン物系蛍光体であるMOX:xCe(ここに、M
はPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、
Er、Tm、YbおよびBiからなる群より選ばれる少
なくとも一種の三価金属元素、XはBrおよびIのうち
の一方あるいは双方、xは、0<x<0.1であ
る。)、米国特許第4,539,137号に開示された
セリウム付活希土類オキシハロゲン物系蛍光体であるL
nOX:xCe(ここに、LnはY、La、Gdおよび
Luからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元
素、XはCl、BrおよびIからなる群より選ばれる少
なくとも一種のハロゲン、xは、0<x≦0.1であ
る。)および米国特許第4,962,047号に開示さ
れたユーロピウム付活複合ハロゲン物系蛍光体MIIFX
・aMX’・bM’II''2・cMIII'''3 ・x
A:yEu2+(ここに、MIIはBa、SrおよびCa
からなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類
金属元素、M はLi、Na、K、RbおよびCsか
らなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属元
素、M' IIはBeおよびMgからなる群より選ばれる少
なくとも一種の二価金属元素、MIIIはAl、Ga、I
nおよびTlからなる群より選ばれる少なくとも一種の
三価金属元素、Aは少なくとも一種の金属酸化物、Xは
Cl、BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも
一種のハロゲン、X’、X''およびX''' はF、Cl、
BrおよびIからなる群より選ばれる少なくとも一種の
ハロゲンであり、aは、0≦a≦2、bは、0≦b≦1
−2、cは、0≦c≦10−2で、かつ、a+b+c
≧10−2であり、xは、0<x≦0.5で、yは、0
<y≦0.2である。)が、好ましく使用し得る。
【0126】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発
明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0127】図1は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成方法に用いられる生化学解
析用ユニットの略斜視図である。
【0128】図1に示されるように、本実施態様におい
ては、生化学解析用ユニット1は、放射線エネルギーを
減衰させる性質を有するステンレス鋼によって形成さ
れ、多数の略円形状の貫通孔3が、互いに離間して、高
密度に形成された基板2を備え、多数の貫通孔3の内部
には、ナイロン6が充填されて、吸着性領域4が形成さ
れている。
【0129】図1には正確に示されていないが、本実施
態様においては、約0.07平方ミリメートルのサイズ
を有する略円形の吸着性領域4が、120列×160行
のマトリックス状に、規則的に形成されるように、基板
2に、貫通孔3が形成されており、したがって、合計1
9200の吸着性領域4が形成されている。本実施態様
においては、約0.07平方ミリメートルのサイズを有
する略円形の吸着性領域4が、120列×160行のマ
トリックス状に、規則的に形成されるように、基板2
に、貫通孔3が形成されており、したがって、合計19
200の吸着性領域4が形成されている。
【0130】ここに、ナイロン6は、その表面が、基板
2の表面とほぼ一致するように、多数の貫通孔3内に、
充填され、吸着性領域4が形成されている。
【0131】図2は、スポッティング装置の略正面図で
ある。
【0132】生化学解析にあたっては、図2に示される
ように、生化学解析用ユニット1に規則的に形成された
多数の吸着性領域4内に、特異的結合物質を含む溶液、
たとえば、塩基配列が既知の互いに異なった複数のcD
NAを含む溶液が、スポッティング装置5を使用して、
滴下され、特異的結合物質が吸着性領域4内に固定され
る。
【0133】図2に示されるように、スポッティング装
置5は、特異的結合物質を含む溶液を、生化学解析用ユ
ニット1に向けて、噴射するインジェクタ6と、CCD
カメラ7とを備え、CCDカメラ7によって、インジェ
クタ6の先端部と、特異的結合物質、たとえば、cDN
Aを含む溶液を滴下すべき生化学解析用ユニット1の吸
着性領域4を観察しながら、インジェクタ6の先端部
と、特異的結合物質を含む溶液を滴下すべきの吸着性領
域4の中心とが合致したときに、インジェクタ6から、
特異的結合物質を含む溶液が滴下されるように構成さ
れ、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4内
に、特異的結合物質を含む溶液を、正確に滴下すること
ができるように保証されている。
【0134】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器
の略縦断面図である。
【0135】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション反応容器8は円筒状をなし、内部に、標識物質に
よって標識された生体由来の物質を含むハイブリダイゼ
ーション反応溶液9が収容されている。
【0136】放射性標識物質によって、cDNAなどの
特異的結合物質を選択的に標識する場合には、放射性標
識物質によって標識された生体由来の物質を含むハイブ
リダイゼーション反応溶液9が調製され、ハイブリダイ
ゼーション反応容器8内に収容される。
【0137】一方、化学発光基質と接触させることによ
って化学発光を生じさせる標識物質によって、cDNA
などの特異的結合物質を選択的に標識する場合には、化
学発光基質と接触させることによって化学発光を生じさ
せる標識物質によって標識されたプローブである生体由
来の物質を含むハイブリダイゼーション反応溶液9が調
製され、ハイブリダイゼーション反応容器8内に収容さ
れる。
【0138】さらに、蛍光色素などの蛍光物質によっ
て、cDNAなどの特異的結合物質を選択的に標識する
場合には、蛍光色素などの蛍光物質によって標識された
生体由来の物質を含むハイブリダイゼーション反応溶液
9が調製され、ハイブリダイゼーション反応容器8内に
収容される。
【0139】放射性標識物質によって標識された生体由
来の物質、化学発光基質と接触させることによって化学
発光を生じさせる標識物質によって標識された生体由来
の物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識され
た生体由来の物質のうち、2以上の生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション反応溶液9を調製して、ハイ
ブリダイゼーション反応容器8内に収容させることもで
き、本実施態様においては、放射性標識物質によって標
識された生体由来の物質および蛍光色素などの蛍光物質
によって標識された生体由来の物質を含むハイブリダイ
ゼーション反応溶液9が調製され、ハイブリダイゼーシ
ョン反応容器8内に収容されている。
【0140】ハイブリダイゼーションにあたって、多数
の貫通孔3内の吸着性領域4にcDNAなどの特異的結
合物質が滴下された生化学解析用ユニット1が、ハイブ
リダイゼーション反応容器8内に挿入されるが、基板2
が、ステンレス鋼などの金属によって形成されているた
め、図3に示されるように、生化学解析用ユニット1を
湾曲させて、ハイブリダイゼーション反応容器8の内壁
の沿うように、ハイブリダイゼーション反応容器8内に
挿入することができる。
【0141】図3に示されるように、ハイブリダイゼー
ション反応容器8は、駆動手段(図示せず)によって、
軸まわりに回転可能に構成され、生化学解析用ユニット
1が湾曲状態で、ハイブリダイゼーション反応容器8の
内壁の沿うように、ハイブリダイゼーション反応容器8
内に挿入されているため、ハイブリダイゼーション反応
容器8を回転させることによって、ハイブリダイゼーシ
ョン反応溶液9が少量の場合でも、多数の吸着性領域4
内に滴下されたcDNAなどの特異的結合物質に、放射
性標識物質によって標識され、ハイブリダイゼーション
反応溶液9に含まれた生体由来の物質を、選択的に、ハ
イブリダイズさせることができるように構成されてい
る。
【0142】その結果、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に固定されている特異的結合物質に、放
射性標識物質により標識され、ハイブリダイゼーション
反応溶液9に含まれた生体由来の物質および蛍光色素な
どの蛍光物質によって標識され、ハイブリダイゼーショ
ン反応溶液9に含まれた生体由来の物質が、選択的に、
ハイブリダイズされる。
【0143】こうして、生化学解析用ユニット1の多数
の吸着性領域4に、放射性標識物質の放射線データおよ
び蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データが記録される。
生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領域4に記録さ
れた蛍光データは、後述するスキャナによって読み取ら
れ、生化学解析用データが生成される。
【0144】一方、放射性標識物質の放射線データは、
蓄積性蛍光体シートに転写され、蓄積性蛍光体シートに
転写された放射線データは、後述するスキャナによって
読み取られて、生化学解析用データが生成される。
【0145】図4は、本発明の好ましい実施態様にかか
る生化学解析用データの生成方法に使用される蓄積性蛍
光体シートの略斜視図である。
【0146】図4に示されるように、本実施態様にかか
る蓄積性蛍光体シート10は、無酸素銅によって形成さ
れ、多数の凹部13が互いに離間して形成された支持体
11と、支持体11に形成された多数の凹部13に、輝
尽性蛍光体が埋め込まれて、形成された多数の輝尽性蛍
光体層領域12を備えている。
【0147】ここに、多数の凹部13は、生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された多数の貫通孔3と、同
一の規則的パターンで、かつ、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の貫通孔3と等しいサイズ
で、略円形状に、支持体11に形成され、したがって、
蓄積性蛍光体シート10を生化学解析用ユニット1と重
ね合わせたときに、各輝尽性蛍光体層領域12が、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された対応する貫通
孔3内に形成された吸着性領域4とのみ、対向するよう
に、蓄積性蛍光体シート10が構成されている。
【0148】図5は、生化学解析用ユニット1の多数の
吸着性領域4に選択的に含まれた放射性標識物質によっ
て、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域12を露光する方法を示す略
断面図である。
【0149】図5に示されるように、生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4に選択的に含まれた放射性
標識物質によって、蓄積性蛍光体シート10の支持体1
1に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12を露光す
るにあたっては、生化学解析用ユニット1の表面に、マ
イクロチャンネルプレート15が重ね合わされる。
【0150】図5に示されるように、マイクロチャンネ
ルプレート15は多数のチャンネル16を備え、チャン
ネル16の入り口から、チャンネル16内に送り込まれ
た電子線(β線)は、チャンネル16内で加速されて、
チャンネル16の出口から放出されるように構成されて
いる。
【0151】本実施態様においては、マイクロチャンネ
ルプレート15の多数のチャンネル16は、生化学解析
用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4
と対応する位置に設けられており、生化学解析用ユニッ
ト1の表面に、マイクロチャンネルプレート15が重ね
合わされたときに、各吸着性領域4に含まれた放射性標
識物質から放出された電子線(β線)が、マイクロチャ
ンネルプレート15の対応するチャンネル16内のみに
送り込まれるように、マイクロチャンネルプレート15
に多数のチャンネル16が形成されている。
【0152】一方、蓄積性蛍光体シート10の支持体1
1には、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された
多数の貫通孔3と、同一の規則的パターンで、かつ、多
数の貫通孔3と等しいサイズで、略円形状の多数の凹部
13が形成され、多数の凹部13に、輝尽性蛍光体が埋
め込まれて、多数の輝尽性蛍光体層領域12が形成され
ているから、生化学解析用ユニット1の表面に重ね合わ
されたマイクロチャンネルプレート15に、蓄積性蛍光
体シート10を重ね合わせたとき、蓄積性蛍光体シート
10の支持体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領
域12は、それぞれ、マイクロチャンネルプレート15
に形成された多数のチャンネル16の1つと対向するこ
とになる。
【0153】したがって、図5に示されるように、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性
領域4のそれぞれと、マイクロチャンネルプレート15
に形成された多数のチャンネル16のそれぞれが、互い
に対向するように、生化学解析用ユニット1の表面に、
マイクロチャンネルプレート15が重ね合わされ、マイ
クロチャンネルプレート15に形成された多数のチャン
ネル16のそれぞれと、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域12のそ
れぞれが、互いに対向するように、マイクロチャンネル
プレート15の表面に、蓄積性蛍光体シート10が重ね
合わされて、生化学解析用ユニット1の多数の吸着性領
域4に選択的に含まれている放射性標識物質によって、
蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成された多数
の輝尽性蛍光体層領域12が露光されるから、生化学解
析用ユニット1の各吸着性領域4に含まれている放射性
標識物質から放出された電子線(β線)は、マイクロチ
ャンネルプレート15の対応するチャンネル16内にの
み送り込まれて、チャンネル16内で加速され、蓄積性
蛍光体シート10の対応する輝尽性蛍光体層領域12の
みに入射し、生化学解析用ユニット1のその吸着性領域
4に対応していない蓄積性蛍光体シート1の輝尽性蛍光
体層領域12に、電子線(β線)が入射することを効果
的に防止することができる。
【0154】さらに、生化学解析用ユニット1の基板2
が、放射線エネルギーを減衰させる性質を有するステン
レス鋼によって形成されているため、生化学解析用ユニ
ット1の多数の吸着性領域4に選択的に含まれている放
射性標識物質から放出された電子線(β線)が、生化学
解析用ユニット1の基板2内で散乱されることが効果的
に防止され、また、蓄積性蛍光体10の支持体11が、
放射線エネルギーを減衰させる性質を有する無酸素銅に
よって形成されているため、生化学解析用ユニット1の
各吸着性領域4に対応する蓄積性蛍光体シート10の輝
尽性蛍光体層領域12のみを、より一層効果的に、吸着
性領域4に含まれた放射性標識物質から放出された電子
線(β線)によって選択的に露光することが可能にな
る。
【0155】さらに、マイクロチャンネルプレート15
に形成された多数のチャンネル16内に送り込まれた電
子線(β線)は加速されて、それぞれ、蓄積性蛍光体シ
ート10の輝尽性蛍光体層領域12に向けて、放出され
るから、蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域
12によって検出される生化学解析用データの感度を大
幅に向上させることが可能になる。
【0156】こうして、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層12に、放射
性標識物質の放射線データが記録される。
【0157】図6は、蓄積性蛍光体シート10の支持体
11に形成された多数の輝尽性蛍光体層12に記録され
た放射性標識物質の放射線データを読み取って、生化学
解析用データを生成するスキャナの一例を示す略斜視図
であり、図7は、スキャナのフォトマルチプライア近傍
の詳細を示す略斜視図である。
【0158】本実施態様にかかるスキャナは、蓄積性蛍
光体シート10の支持体11に形成された多数の輝尽性
蛍光体層領域12に記録されている放射性標識物質の放
射線データおよび生化学解析用ユニット1の基板2に形
成された多数の吸着性領域4に記録されている蛍光色素
などの蛍光データを読み取り可能に構成されており、6
40nmの波長のレーザ光24を発する第1のレーザ励
起光源21と、532nmの波長のレーザ光24を発す
る第2のレーザ励起光源22と、473nmの波長のレ
ーザ光24を発する第3のレーザ励起光源23とを備え
ている。
【0159】本実施態様においては、第1のレーザ励起
光源21は、半導体レーザ光源によって構成され、第2
のレーザ励起光源22および第3のレーザ励起光源23
は、第二高調波生成(Second Harmonic Generation)素
子によって構成されている。
【0160】第1のレーザ励起光源21により発生され
たレーザ光24は、コリメータレンズ25によって、平
行な光とされた後、ミラー26によって反射される。第
1のレーザ励起光源21から発せられ、ミラー26によ
って反射されたレーザ光24の光路には、640nmの
レーザ光4を透過し、532nmの波長の光を反射する
第1のダイクロイックミラー27および532nm以上
の波長の光を透過し、473nmの波長の光を反射する
第2のダイクロイックミラー28が設けられており、第
1のレーザ励起光源21により発生されたレーザ光24
は、第1のダイクロイックミラー27および第2のダイ
クロイックミラー28を透過して、ミラー29に入射す
る。
【0161】他方、第2のレーザ励起光源22より発生
されたレーザ光24は、コリメータレンズ30により、
平行な光とされた後、第1のダイクロイックミラー27
によって反射されて、その向きが90度変えられて、第
2のダイクロイックミラー28を透過し、ミラー29に
入射する。
【0162】また、第3のレーザ励起光源23から発生
されたレーザ光24は、コリメータレンズ31によっ
て、平行な光とされた後、第2のダイクロイックミラー
28により反射されて、その向きが90度変えられた
後、ミラー29に入射する。
【0163】ミラー29に入射したレーザ光24は、ミ
ラー29によって反射され、さらに、ミラー32に入射
して、反射される。
【0164】ミラー32によって反射されたレーザ光2
4の光路には、中央部に穴33が形成された凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー34が配置されてお
り、ミラー32によって反射されたレーザ光24は、穴
開きミラー34の穴33を通過して、凹面ミラー38に
入射する。
【0165】凹面ミラー38に入射したレーザ光24
は、凹面ミラー38によって反射されて、光学ヘッド3
5に入射する。
【0166】光学ヘッド35は、ミラー36と、非球面
レンズ37を備えており、光学ヘッド35に入射したレ
ーザ光24は、ミラー36によって反射されて、非球面
レンズ37によって、ステージ40のガラス板41上に
載置された蓄積性蛍光体シート10あるいは生化学解析
用ユニット1に入射する。
【0167】蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層
領域12に、レーザ光24が入射すると、蓄積性蛍光体
シート10の支持体11に形成された輝尽性蛍光体層領
域12に含まれている輝尽性蛍光体が励起されて、輝尽
光45が発せられ、また、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された吸着性領域4に、レーザ光24が入射
すると、吸着性領域4に含まれている蛍光色素などの蛍
光物質が励起されて、蛍光45が発せられる。
【0168】蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層
領域12から放出された輝尽光45あるいは生化学解析
用ユニット1の吸着性領域4から放出された蛍光45
は、光学ヘッド35に設けられた非球面レンズ37によ
って、ミラー36に集光され、ミラー36によって、レ
ーザ光24の光路と同じ側に反射され、平行な光とされ
て、凹面ミラー38に入射する。
【0169】凹面ミラー38に入射した輝尽光45ある
いは蛍光45は、凹面ミラー38によって反射されて、
穴開きミラー34に入射する。
【0170】穴開きミラー34に入射した輝尽光45あ
るいは蛍光45は、図7に示されるように、凹面ミラー
によって形成された穴開きミラー34によって、下方に
反射されて、フィルタユニット48に入射し、所定の波
長の光がカットされて、フォトマルチプライア50に入
射し、光電的に検出される。
【0171】図7に示されるように、フィルタユニット
48は、4つのフィルタ部材51a、51b、51c、
51dを備えており、フィルタユニット48は、モータ
(図示せず)によって、図7において、左右方向に移動
可能に構成されている。
【0172】図8は、図7のA−A線に沿った略断面図
である。
【0173】図8に示されるように、フィルタ部材51
aはフィルタ52aを備え、フィルタ52aは、第1の
レーザ励起光源21を用いて、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4に含まれてい
る蛍光色素などの蛍光物質を励起し、蛍光45を読み取
るときに使用されるフィルタ部材であり、640nmの
波長の光をカットし、640nmよりも波長の長い光を
透過する性質を有している。
【0174】図9は、図7のB−B線に沿った略断面図
である。
【0175】図9に示されるように、フィルタ部材51
bはフィルタ52bを備え、フィルタ52bは、第2の
レーザ励起光源22を用いて、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の吸着性領域4に含まれてい
る蛍光色素などの蛍光物質を励起し、蛍光45を読み取
るときに使用されるフィルタ部材であり、532nmの
波長の光をカットし、532nmよりも波長の長い光を
透過する性質を有している。
【0176】図10は、図7のC−C線に沿った略断面
図である。
【0177】図10に示されるように、フィルタ部材5
1cはフィルタ52cを備え、フィルタ52cは、第3
のレーザ励起光源23を用いて、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に含まれて
いる蛍光色素などの蛍光物質を励起して、蛍光45を読
み取るときに使用されるフィルタ部材であり、473n
mの波長の光をカットして、473nmよりも波長の長
い光を透過する性質を有している。
【0178】図11は、図7のD−D線に沿った略断面
図である。図11に示されるように、フィルタ部材51
dはフィルタ52dを備え、フィルタ52dは、第1の
レーザ励起光源21を用いて、蓄積性蛍光体シート10
の支持体11に形成された多数の輝尽性蛍光体層領域1
2に含まれている輝尽性蛍光体を励起して、輝尽性蛍光
体層領域12から発せられた輝尽光45を読み取るとき
に使用されるフィルタであり、輝尽性蛍光体層領域12
から放出される輝尽光45の波長域の光のみを透過し、
640nmの波長の光をカットする性質を有している。
【0179】したがって、使用すべきレーザ励起光源に
応じて、フィルタ部材51a、51b、51c、51d
を選択的にフォトマルチプライア50の前面に位置させ
ることによって、フォトマルチプライア50は、検出す
べき光のみを光電的に検出することができる。
【0180】フォトマルチプライア50によって光電的
に検出されて、生成されたアナログデータは、A/D変
換器53によって、ディジタルデータに変換され、デー
タ処理装置54に送られる。
【0181】図6には図示されていないが、光学ヘッド
35は、走査機構によって、図6において、矢印Xで示
される主走査方向および矢印Yで示される副走査方向に
移動可能に構成され、蓄積性蛍光体シート10の支持体
11に形成されたすべての輝尽性蛍光体層領域12およ
び生化学解析用ユニット1の基板2に形成されたすべて
の吸着性領域4が、レーザ光24によって走査されるよ
うに構成されている。
【0182】図12は、光学ヘッドの走査機構の略平面
図である。
【0183】図12においては、簡易化のため、光学ヘ
ッド35を除く光学系ならびにレーザ光24および輝尽
光45あるいは蛍光45の光路は省略されている。
【0184】図12に示されるように、光学ヘッド35
を走査する走査機構は、基板60を備え、基板60上に
は、副走査パルスモータ61と一対のレール62、62
とが固定され、基板60上には、さらに、図12におい
て、矢印Yで示された副走査方向に、移動可能な基板6
3とが設けられている。
【0185】移動可能な基板63には、ねじが切られた
穴(図示せず)が形成されており、この穴内には、副走
査パルスモータ61によって回転されるねじが切られた
ロッド64が係合している。
【0186】移動可能な基板63上には、主走査ステッ
ピングモータ65が設けられ、主走査ステッピングモー
タ65は、エンドレスベルト66を、生化学解析用ユニ
ット1に形成された隣り合う貫通孔3、すなわち、蓄積
性蛍光体シート10に形成された隣り合う輝尽性蛍光体
層領域12の距離に等しいピッチで、間欠的に駆動可能
に構成されている。
【0187】移動可能な基板63上には、主走査ステッ
ピングモータ65が設けられ、主走査ステッピングモー
タ65は、エンドレスベルト66を、生化学解析用ユニ
ット1に形成された隣り合う貫通孔3、すなわち、蓄積
性蛍光体シート10に形成された隣り合う輝尽性蛍光体
層領域12の距離に等しいピッチで、間欠的に駆動可能
に構成されている。
【0188】光学ヘッド35は、エンドレスベルト66
に固定されており、主走査ステッピングモータ65によ
って、エンドレスベルト66が駆動されると、図12に
おいて、矢印Xで示された主走査方向に移動されるよう
に構成されている。
【0189】図12において、67は、光学ヘッド35
の主走査方向における位置を検出するリニアエンコーダ
であり、68は、リニアエンコーダ67のスリットであ
る。
【0190】したがって、主走査ステッピングモータ6
5によって、エンドレスベルト66が、主走査方向に間
欠的に駆動され、1ラインの走査が完了すると、副走査
パルスモータ61によって、基板63が、副走査方向に
間欠的に移動されることによって、光学ヘッド35は、
図12において、矢印Xで示される主走査方向および矢
印Yで示される副走査方向に移動され、レーザ光24に
よって、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成さ
れたすべての輝尽性蛍光体層領域12あるいは生化学解
析用ユニット1の基板2に形成されたすべての吸着性領
域4が走査される。
【0191】図13は、図6に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【0192】図13に示されるように、スキャナの制御
系は、スキャナ全体を制御するコントロールユニット7
0を備えており、また、スキャナの入力系は、オペレー
タによって操作され、種々の指示信号を入力可能なキー
ボード71を備えている。
【0193】図13に示されるように、スキャナの駆動
系は、光学ヘッド35を主走査方向に間欠的に移動させ
る主走査ステッピングモータ65と、光学ヘッド35を
副走査方向に間欠的に移動させる副走査パルスモータ6
1と、4つのフィルタ部材51a、51b、51c、5
1dを備えたフィルタユニット48を移動させるフィル
タユニットモータ72を備えている。
【0194】コントロールユニット70は、第1のレー
ザ励起光源21、第2のレーザ励起光源22または第3
のレーザ励起光源23に選択的に駆動信号を出力すると
ともに、フィルタユニットモータ72に駆動信号を出力
可能に構成されている。
【0195】また、図12に示されるように、スキャナ
の検出系は、フォトマルチプライア50と、光学ヘッド
35の主走査方向における位置を検出するリニアエンコ
ーダ67を備えている。
【0196】本実施態様においては、コントロールユニ
ット70は、リニアエンコーダ67から入力される光学
ヘッド35の位置検出信号にしたがって、第1のレーザ
励起光源21、第2のレーザ励起光源22または第3の
レーザ励起光源23をオン・オフ制御するように構成さ
れている。
【0197】以上のように構成されたスキャナは、以下
のようにして、生化学解析用ユニット1の基板2に形成
された多数の吸着性領域4に選択的に含まれている放射
性標識物質によって、多数の輝尽性蛍光体層領域12に
含まれている輝尽性蛍光体が露光されて、蓄積性蛍光体
シート10の多数の輝尽性蛍光体層領域12に記録され
た放射性標識物質の放射線データを読み取って、生化学
解析用データを生成する。
【0198】まず、蓄積性蛍光体シート10が、ステー
ジ40のガラス板41上に載置される。
【0199】次いで、ユーザーによって、キーボード7
1に、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成され
た多数の輝尽性蛍光体層領域12を、レーザ光24によ
って走査する旨の指示信号が入力される。
【0200】キーボード71に入力された指示信号は、
コントロールユニット70に入力され、指示信号を受け
ると、コントロールユニット70は、指示信号にしたが
って、フィルタユニットモータ72に駆動信号を出力
し、フィルタユニット48を移動させ、輝尽性蛍光体か
ら放出される輝尽光の波長域の光のみを透過し、640
nmの波長の光をカットする性質を有するフィルタ52
dを備えたフィルタ部材51dを、輝尽光45の光路内
に位置させる。
【0201】さらに、コントロールユニット70は、主
走査ステッピングモータ65に駆動信号を出力し、光学
ヘッド35を主走査方向に移動させ、リニアエンコーダ
から入力される光学ヘッド35の位置検出信号に基づい
て、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成された
多数の輝尽性蛍光体層領域12のうち、第1の輝尽性蛍
光体層領域12に、レーザ光24を照射可能な位置に、
光学ヘッド35が達したことが確認されると、主走査ス
テッピングモータ65に停止信号を出力するとともに、
第1のレーザ励起光源21に駆動信号を出力し、第1の
レーザ励起光源21を起動させ、640nmの波長のレ
ーザ光24を発せさせる。
【0202】第1のレーザ励起光源21から発せられた
レーザ光24は、コリメータレンズ25によって、平行
な光とされた後、ミラー26に入射して、反射される。
【0203】ミラー26によって反射されたレーザ光2
4は、第1のダイクロイックミラー27および第2のダ
イクロイックミラー28を透過し、ミラー29に入射す
る。
【0204】ミラー29に入射したレーザ光24は、ミ
ラー29によって反射されて、さらに、ミラー32に入
射して、反射される。
【0205】ミラー32によって反射されたレーザ光2
4は、穴開きミラー34の穴33を通過して、凹面ミラ
ー38に入射する。
【0206】凹面ミラー38に入射したレーザ光24
は、凹面ミラー38によって反射されて、光学ヘッド3
5に入射する。
【0207】光学ヘッド35に入射したレーザ光24
は、ミラー36によって反射され、非球面レンズ37に
よって、ステージ40のガラス板41上に載置された蓄
積性蛍光体シート10の第1の輝尽性蛍光体層領域12
に集光される。
【0208】本実施態様においては、輝尽性蛍光体層領
域12は、それぞれ、ステンレス鋼製の支持体11に形
成された貫通孔13内に、輝尽性蛍光体が埋め込まれ
て、形成されているから、各輝尽性蛍光体層領域12内
で、レーザ光24が散乱して、隣り合った輝尽性蛍光体
層領域12内に入射し、隣り合った輝尽性蛍光体層領域
12内に含まれている輝尽性蛍光体を励起することを効
果的に防止することが可能になる。
【0209】レーザ光24が、蓄積性蛍光体シート10
の支持体11に形成された第1の輝尽性蛍光体層領域1
2に入射すると、蓄積性蛍光体シート10に形成された
第1の輝尽性蛍光体層領域12に含まれている輝尽性蛍
光体が、レーザ光24によって励起されて、第1の輝尽
性蛍光体層領域12から輝尽光45が放出される。
【0210】蓄積性蛍光体シート10の第1の輝尽性蛍
光体領域12から放出された輝尽光45は、光学ヘッド
35に設けられた非球面レンズ37によって集光され、
ミラー36によって、レーザ光24の光路と同じ側に反
射され、平行な光とされて、凹面ミラー38に入射す
る。
【0211】凹面ミラー38に入射した輝尽光45は、
凹面ミラー38によって反射され、穴開きミラー34に
入射する。
【0212】穴開きミラー34に入射した輝尽光45
は、凹面ミラーによって形成された穴開きミラー34に
よって、図6に示されるように、下方に反射され、フィ
ルタユニット48のフィルタ52dに入射する。
【0213】フィルタ52dは、輝尽性蛍光体から放出
される輝尽光45の波長域の光のみを透過し、640n
mの波長の光をカットする性質を有しているので、励起
光である640nmの波長の光がカットされ、輝尽性蛍
光体層領域12から放出された輝尽光45の波長域の光
のみがフィルタ52dを透過して、フォトマルチプライ
ア50によって、光電的に検出される。
【0214】第1のレーザ励起光源1がオンされた後、
所定の時間が経過すると、コントロールユニット70
は、第1のレーザ励起光源1にオフ信号を出力して、第
1のレーザ励起光源1をオフさせるとともに、主走査ス
テッピングモータ65に、駆動信号を出力して、光学ヘ
ッド35を、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形
成された隣り合う輝尽性蛍光体層領域12の間の距離に
等しい1ピッチだけ、移動させる。
【0215】リニアエンコーダ67から入力された光学
ヘッド35の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド35
が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域12の間の距離に等し
い1ピッチだけ移動されて、第1のレーザ励起光源21
から発せられるレーザ光24を、蓄積性蛍光体シート1
0の支持体11に形成された第2の輝尽性蛍光体層領域
12に照射可能な位置に移動したことが確認されると、
コントロールユニット70は、第1のレーザ励起光源2
1に駆動信号を出力して、第1のレーザ励起光源21を
オンさせて、レーザ光24によって、蓄積性蛍光体シー
ト10の支持体11に形成された第2の輝尽性蛍光体層
領域12に含まれている輝尽性蛍光体を励起する。
【0216】同様にして、所定の時間にわたり、レーザ
光24が、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成
された第2の輝尽性蛍光体層領域12に照射され、第2
の輝尽性蛍光体層領域12から発せられた輝尽光45
が、フォトマルチプライア50によって、光電的に検出
されると、コントロールユニット70は、第1のレーザ
励起光源1にオフ信号を出力して、第1のレーザ励起光
源1をオフさせるとともに、主走査ステッピングモータ
65に、駆動信号を出力して、光学ヘッド35を、隣り
合う輝尽性蛍光体層領域12の間の距離に等しい1ピッ
チだけ、移動させる。
【0217】こうして、光学ヘッド35の間欠的な移動
に同期して、第1のレーザ励起光源1のオン・オフが繰
り返され、リニアエンコーダ67から入力された光学ヘ
ッド35の位置検出信号に基づき、光学ヘッド35が、
主走査方向に、1ライン分だけ、移動され、蓄積性蛍光
体シート10の支持体11に形成された第1ライン目の
輝尽性蛍光体層領域12のレーザ光24による走査が完
了したことが確認されると、コントロールユニット70
は、主走査ステッピングモータ65に駆動信号を出力し
て、光学ヘッド35を元の位置に復帰させるとともに、
副走査パルスモータ61に駆動信号を出力して、移動可
能な基板63を、副走査方向に、1ライン分だけ、移動
させる。
【0218】リニアエンコーダ67から入力された光学
ヘッド35の位置検出信号に基づいて、光学ヘッド35
が元の位置に復帰され、さらに、移動可能な基板63
が、副走査方向に、1ライン分だけ、移動されたことが
確認されると、コントロールユニット70は、コントロ
ールユニット70は、蓄積性蛍光体シート10の支持体
11に形成された第1ライン目の輝尽性蛍光体層領域1
2に、順次、第1のレーザ励起光源1から発せられるレ
ーザ光24を照射したのとまったく同様にして、コント
ロールユニット70は、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された第2ライン目の輝尽性蛍光体層領域
12に、順次、第1のレーザ励起光源1から発せられる
レーザ光24を照射して、第2ライン目の輝尽性蛍光体
層領域12を励起し、輝尽性蛍光体層領域12から発せ
られた輝尽光45を、順次、フォトマルチプライア50
によって、光電的に検出させる。
【0219】こうして、蓄積性蛍光体シート10の支持
体11に形成された輝尽性蛍光体層領域12がすべて、
レーザ光24によって走査されると、第1のレーザ励起
光源1がオフされ、フォトマルチプライア50によって
光電的に検出されて、生成されたアナログデータは、A
/D変換器53によって、ディジタルデータに変換され
て、データ処理装置54に送られる。
【0220】一方、生化学解析用ユニット1の基板2に
形成された多数の吸着性領域4に記録されている蛍光色
素などの蛍光物質の蛍光データを読み取って、生化学解
析用データを生成する場合には、生化学解析用ユニット
1が、ステージ40のガラス板41上に載置される。
【0221】次いで、ユーザーによって、キーボード7
1に、生体由来の物質を標識している蛍光色素などの蛍
光物質を特定する指示信号が入力される。
【0222】ユーザーによって、キーボード71に、生
体由来の物質を標識している蛍光物質を特定する指示信
号が入力されると、コントロールユニット70は、第1
のレーザ励起光源21、第2のレーザ励起光源22およ
び第3のレーザ励起光源23の中から、生体由来の物質
を標識している蛍光物質を効率的に励起することのでき
る波長のレーザ光24を発するレーザ励起光源を選択す
るとともに、3つのフィルタ部材51a、51b、51
cの中から、蛍光物質を励起するために用いるレーザ光
24の波長の光をカットし、励起光の波長よりも波長の
長い光を透過する性質を有するフィルタ部材を選択す
る。
【0223】次いで、蓄積性蛍光体シート10の多数の
輝尽性蛍光体層領域12に記録された放射線データを読
み取る場合と同様にして、レーザ光24によって、生化
学解析用ユニット1の基板2に形成されたすべての吸着
性領域4が走査され、吸着性領域4に含まれている蛍光
物質が励起されて、放出された蛍光45が、フォトマル
チプライア50によって、光電的に検出されて、アナロ
グデータが生成され、A/D変換器53によって、ディ
ジタル化されて、データ処理装置に送られる。
【0224】本実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
ト1に基板2に形成された多数の吸着性領域4に選択的
に含まれている放射性標識物質によって、蓄積性蛍光体
シート10の支持体11に形成された多数の輝尽性蛍光
体層領域12を露光する際、生化学解析用ユニット1の
表面に、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された
多数の吸着性領域4と対応する位置に設けられた多数の
チャンネル16を有するマイクロチャンネルプレート1
5が重ね合わされ、さらに、生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された多数の吸着性領域4と、同じ規則的
なパターンで、かつ、同じサイズに形成された多数の輝
尽性蛍光体層領域12を備えた蓄積性蛍光体シート10
が、マイクロチャンネルプレート15に重ね合わされる
から、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された各
吸着性領域に含まれた放射性標識物質から放出された電
子線(β線)は、マイクロチャンネルプレート15の対
応するチャンネル16内にのみ送り込まれて、各チャン
ネル16内で加速され、蓄積性蛍光体シート10の対応
する輝尽性蛍光体層領域12のみに入射し、生化学解析
用ユニット1のその吸着性領域4に対応していない蓄積
性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12に、電子
線(β線)が入射することを効果的に防止することがで
きる。
【0225】さらに、本実施態様によれば、生化学解析
用ユニット1の基板2が、放射線エネルギーを減衰させ
る性質を有するステンレス鋼によって形成されているた
め、各吸着性領域4に含まれた放射性標識物質から放出
された電子線(β線)が基板2内で散乱されることが効
果的に防止され、また、蓄積性蛍光体10の支持体11
が、放射線エネルギーを減衰させる性質を有する無酸素
銅によって形成されているため、生化学解析用ユニット
1の各吸着性領域4に対応する蓄積性蛍光体シート10
の輝尽性蛍光体層領域12のみを、より一層効果的に、
吸着性領域4に含まれた放射性標識物質から放出された
電子線(β線)によって選択的に露光することが可能に
なる。
【0226】したがって、本実施態様によれば、生化学
解析用ユニット1の各吸着性領域4に含まれている放射
性標識物質によって露光すべき蓄積性蛍光体シート10
の輝尽性蛍光体層領域12が、隣り合う吸着性領域4に
含まれている放射性標識物質から放出された電子線(β
線)によって、露光されることに起因するノイズが生化
学解析用データ中に生成されることを効果的に防止する
ことができ、生化学解析の定量性を大幅に向上させるこ
とが可能になる。
【0227】また、本実施態様によれば、マイクロチャ
ンネルプレート15に形成された多数のチャンネル16
内に送り込まれた電子線(β線)は加速されて、それぞ
れ、蓄積性蛍光体シート10の輝尽性蛍光体層領域12
に向けて、放出されるから、蓄積性蛍光体シート10の
輝尽性蛍光体層領域12によって検出される生化学解析
用データの感度を大幅に向上させることができ、したが
って、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された吸
着性領域4に含まれている放射性標識物質が微量な場合
にも、高感度で、放射線データを検出して、生化学解析
用データを生成することが可能になる。
【0228】図14は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる蓄積性蛍光体シートの略断面図である。
【0229】図14に示されるように、本実施態様にか
かる蓄積性蛍光体シート80は、窒化ケイ素によって形
成された支持体81と、規則的なパターンで、かつ、生
化学解析用ユニット1の多数の貫通孔3と等しいサイズ
で、略円形状に、支持体81に形成された多数の貫通孔
83に、輝尽性蛍光体が埋め込まれて、形成された多数
の輝尽性蛍光体層領域82を備えている。
【0230】ここに、多数の貫通孔83、したがって、
多数の輝尽性蛍光体層領域82は、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成された多数の貫通孔3と、同一の規
則的パターンで、支持体81に形成され、したがって、
蓄積性蛍光体シート80を生化学解析用ユニット1と重
ね合わせたときに、蓄積性蛍光体シート10の支持体1
1に形成された各輝尽性蛍光体層領域82が、生化学解
析用ユニット1の基板2に形成された対応する吸着性領
域4とのみ、対向するように、蓄積性蛍光体シート80
が構成されている。
【0231】本実施態様においても、蓄積性蛍光体シー
ト80には、生化学解析用ユニット1の基板2に形成さ
れた多数の貫通孔3と、同じ規則的なパターンで、か
つ、同じサイズに、多数の輝尽性蛍光体層領域82が形
成されているから、前記実施態様と同様にして、生化学
解析用ユニット1の各吸着性領域4に含まれている放射
性標識物質によって露光されるべき輝尽性蛍光体層領域
82が、隣り合う吸着性領域4に含まれている放射性標
識物質から放出された電子線(β線)によって、露光さ
れることに起因するノイズが生化学解析用データ中に生
成されることを効果的に防止することができ、生化学解
析の定量性を大幅に向上させることが可能になる。
【0232】図15は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる蓄積性蛍光体シートの略斜視図である。
【0233】図15に示されるように、本実施態様にか
かる蓄積性蛍光体シート90は、ポリエチレンテレフタ
レートによって形成された支持体91と、規則的なパタ
ーンで、支持体91の表面上に形成された多数の輝尽性
蛍光体層領域92を備えている。
【0234】ここに、多数の輝尽性蛍光体層領域92
は、生化学解析用ユニット1の基板2に形成された多数
の貫通孔3と、同一の規則的パターンで、かつ、多数の
貫通孔3と等しいサイズで、略円形状に、支持体91の
表面上に形成され、したがって、蓄積性蛍光体シート9
0を生化学解析用ユニット1と重ね合わせたときに、各
輝尽性蛍光体層領域92が、生化学解析用ユニット1の
基板2に形成された対応する吸着性領域4とのみ、対向
するように、蓄積性蛍光体シート90が構成されてい
る。
【0235】本実施態様においても、蓄積性蛍光体シー
ト90の支持他91の表面には、生化学解析用ユニット
1の基板2に形成された多数の貫通孔3と、同じ規則的
なパターンで、かつ、同じサイズに、多数の輝尽性蛍光
体層領域92が形成されているから、図1ないし図13
に示された実施態様と同様に、生化学解析用ユニット1
の各吸着性領域4に含まれている放射性標識物質によっ
て露光されるべき輝尽性蛍光体層領域12が、隣り合う
吸着性領域4に含まれている放射性標識物質から放出さ
れた電子線(β線)によって、露光されることに起因す
るノイズが生化学解析用データ中に生成されることを効
果的に防止することができ、生化学解析の定量性を大幅
に向上させることが可能になる。
【0236】図16は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用データの生成システムの略断面図
である。
【0237】図16に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成システム100は、生化
学解析用ユニット1と、生化学解析用ユニット1の一方
の面に重ね合わされたマイクロチャンネルプレート15
と、生化学解析用ユニット1と反対側のマイクロチャン
ネルプレート15の面に重ね合わされた蛍光体プレート
101と、蛍光体プレート101に対して、マイクロチ
ャンネルプレート15の反対側に設けられたCCDカメ
ラ102を備えている。
【0238】ここに、生化学解析用ユニット1およびマ
イクロチャンネルプレート15は、図1ないし図13に
示された実施態様と同様の構成を有している。
【0239】本実施態様においても、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成された多数の吸着性領域に選択的
に含まれている放射性標識物質から放出された電子線
(β線)は、それぞれ、マイクロチャンネルプレート1
5の対応するチャンネル16内に送り込まれて、加速さ
れる。
【0240】マイクロチャンネルプレート15のチャン
ネル16内に送り込まれて、加速された電子線(β線)
は、マイクロチャンネルプレート15に重ね合わされて
いる蛍光体プレート101に入射する。
【0241】その結果、電子線(β線)によって、蛍光
体プレート101が励起されて、蛍光が放出される。
【0242】蛍光体プレート101から放出された蛍光
は、CCDカメラ102によって光電的に検出され、デ
ィジタル化されて、生化学解析用データが生成される。
【0243】本実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に、多数の吸着性領域4を高密度に形成し
た場合にも、生化学解析用ユニット1の各吸着性領域4
に含まれている放射性標識物質から放出された電子線
(β線)は、マイクロチャンネルプレート16の異なる
チャンネル16内に導かれて、隣り合う吸着性領域4に
含まれている放射性標識物質から放出された電子線(β
線)が互いに混ざり合うことを効果的に防止することが
可能になるから、蛍光体プレート101が、各貫通孔3
内の吸着性材料4に含まれる放射性標識物質から放出さ
れた電子線(β線)によって励起されて、蛍光体プレー
ト101から放出された蛍光をCCDカメラ102によ
って、光電的に検出し、ディジタル化するすることによ
って、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用のデ
ィジタルデータを生成することが可能になる。
【0244】また、本実施態様によれば、マイクロチャ
ンネルプレート15に形成された多数のチャンネル16
内に送り込まれた電子線(β線)は加速されて、それぞ
れ、蛍光体プレート101に向けて、放出されるから、
蛍光体プレート101が電子線(β線)によって励起さ
れて、放出された蛍光を、CCDカメラ102によっ
て、光電的に検出することにより、高感度で、放射線デ
ータを検出することが可能になり、したがって、生化学
解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれている放射性
標識物質が微量な場合にも、高感度で、生化学解析用デ
ータを生成することが可能になる。
【0245】図17は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用データの生成システムの略断面図
である。
【0246】図17に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用データの生成システム110は、生化
学解析用ユニット1と、生化学解析用ユニット1の一方
の面に重ね合わされたマイクロチャンネルプレート15
と、マイクロチャンネルプレート15に対して、生化学
解析用ユニット1の反対側に設けられた放射線固体セン
サ111を備えている。
【0247】ここに、生化学解析用ユニット1およびマ
イクロチャンネルプレート15は、図1ないし図13に
示された実施態様と同様の構成を有している。
【0248】本実施態様においても、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成されている多数の吸着性領域4に
選択的に含まれている放射性標識物質から放出された電
子線(β線)は、それぞれ、マイクロチャンネルプレー
ト15の対応するチャンネル16内に送り込まれて、加
速される。
【0249】マイクロチャンネルプレート15のチャン
ネル16内に送り込まれて、加速された電子線(β線)
は、マイクロチャンネルプレート15に対して、生化学
解析用ユニット1の反対側に設けられた放射線固体セン
サ111の放射線検出面に入射する。
【0250】放射線固体センサ111の放射線検出面に
入射した電子線(β線)は、放射線固体センサ111に
よって、光電的に検出され、ディジタル化されて、生化
学解析用データが生成される。
【0251】本実施態様によれば、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に、多数の吸着性領域4を高密度に形成し
た場合にも、各吸着性領域4に含まれている放射性標識
物質から放出された電子線(β線)は、マイクロチャン
ネルプレート16の異なるチャンネル16内に導かれ
て、隣り合う吸着性領域4に含まれている放射性標識物
質から放出された電子線(β線)が互いに混ざり合うこ
とを効果的に防止することが可能になるから、マイクロ
チャンネルプレート16の多数のチャンネル16から放
出された電子線(β線)を、放射線固体センサ111に
よって、光電的に検出し、ディジタル化するすることに
よって、高い分解能で、定量性に優れた生化学解析用デ
ータを生成することが可能になる。
【0252】また、本実施態様によれば、マイクロチャ
ンネルプレート15に形成された多数のチャンネル16
内に送り込まれた電子線(β線)は加速されて、それぞ
れ、放射線固体センサ111の放射線検出面に向けて、
放出されるから、放射線固体センサ111の放射線検出
面に入射した電子線(β線)を、放射線固体センサ11
1によって、光電的に検出することにより、高感度で、
放射線データを検出することが可能になり、したがっ
て、生化学解析用ユニット1の吸着性領域4に含まれて
いる放射性標識物質が微量な場合にも、高感度で、生化
学解析用データを生成することが可能になる。
【0253】図18は、本発明の別の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用ユニットの略断面図である。
【0254】図18に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用ユニット120は、放射線エネルギー
を減衰させる性質を有するステンレス鋼によって形成さ
れ、多数の略円形状の凹部123が高密度に形成された
基板122を備え、多数の凹部123の内部には、吸着
性材料が充填されて、吸着性領域124が形成されてい
る。
【0255】図18には正確に図示されていないが、本
実施態様においては、約50000の約0.02平方ミ
リメートルのサイズを有する凹部123が、約500個
/平方センチメートルの密度で、規則的に、基板122
に形成されている。
【0256】本実施態様においても、図1に示された生
化学解析用ユニット1と全く同様にして、図2に示され
るスポッティング装置5によって、吸着性材料124が
充填された多数の凹部123内に、cDNAなどの特異
的結合物質を含む溶液が滴下された後、図3に示される
ように、放射性標識物質によって標識された生体由来の
物質を含むハイブリダイゼーション反応溶液9を収容し
たハイブリダイゼーション反応容器8内に、生化学解析
用ユニット120が湾曲されて、ハイブリダイズ容器8
の内壁の沿うように挿入され、多数の吸着性領域4に含
まれているcDNAなどの特異的結合物質に、放射性標
識物質によって標識され、ハイブリダイゼーション反応
溶液9に含まれた生体由来の物質を、選択的に、ハイブ
リダイズさせる。
【0257】次いで、図5に示されるように、生化学解
析用ユニット120の基板122に形成された多数の吸
着性領域124のそれぞれと、マイクロチャンネルプレ
ート15に形成された多数のチャンネル16のそれぞれ
が、互いに対向するように、生化学解析用ユニット12
0の表面に、マイクロチャンネルプレート15を重ね合
わせ、さらに、マイクロチャンネルプレート15に形成
された多数のチャンネル16のそれぞれと、蓄積性蛍光
体シート10の支持体11に形成された多数の輝尽性蛍
光体層領域12のそれぞれが、互いに対向するように、
マイクロチャンネルプレート15の表面に、蓄積性蛍光
体シート10を重ね合わせて、生化学解析用ユニット1
20の多数の吸着性領域4に選択的に含まれている放射
性標識物質から放出された電子線(β線)によって、蓄
積性蛍光体シート10の多数の輝尽性蛍光体層領域12
が露光される。
【0258】したがって、本実施態様においても、図1
ないし図13に示された実施態様と同様に、生化学解析
用ユニット120の各吸着性領域124に含まれている
放射性標識物質によって露光されるべき蓄積性蛍光体シ
ート10の輝尽性蛍光体層領域12が、隣り合う吸着性
領域124に含まれている放射性標識物質から放出され
た電子線(β線)によって、露光されることに起因する
ノイズが生化学解析用データ中に生成されることを効果
的に防止することができ、生化学解析の定量性を大幅に
向上させることが可能になる。
【0259】図19は、本発明の他の好ましい実施態様
にかかる生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【0260】図19に示されるように、本実施態様にか
かる生化学解析用ユニット130は、酢酸セルロースに
より形成された吸着性基板132を備え、吸着性基板1
32の表面には、図2に示されたスポッティング装置5
によって、特異的結合物質、たとえば、cDNAを含む
溶液が、一定間隔で、規則的に滴下され、特異的結合物
質を含む多数の略円形状の吸着性領域133が形成され
ている。
【0261】図19には正確に示されていないが、本実
施態様においては、約100000の約0.01平方ミ
リメートルのサイズを有する吸着性領域133が、約1
000個/平方センチメートルの密度で、規則的に、吸
着性基板132に形成されている。
【0262】図20は、ハイブリダイゼーション反応容
器の略縦断面図である。
【0263】図20に示されるように、ハイブリダイゼ
ーション反応容器138は矩形状断面を有し、内部に、
放射性標識物質によって標識された生体由来の物質を含
むハイブリダイゼーション反応溶液139が収容されて
いる。
【0264】ハイブリダイゼーションにあたって、吸着
性基板132上に、cDNAなどの特異的結合物質を含
む溶液が、一定間隔で、規則的に滴下されて、多数の吸
着性領域133が形成された生化学解析用ユニット1
が、ハイブリダイゼーション反応容器138内に挿入さ
れる。
【0265】その結果、吸着性基板132に形成されて
いる多数の吸着性領域133に含まれているcDNAな
どの特異的結合物質に、放射性標識物質により標識さ
れ、ハイブリダイゼーション反応溶液139に含まれた
生体由来の物質が、選択的に、ハイブリダイズされる。
【0266】次いで、図5に示されるように、生化学解
析用ユニット120の吸着性基板132に形成された多
数の吸着性領域133のそれぞれと、マイクロチャンネ
ルプレート15に形成された多数のチャンネル16のそ
れぞれが、互いに対向するように、生化学解析用ユニッ
ト120の表面に、マイクロチャンネルプレート15を
重ね合わせ、さらに、マイクロチャンネルプレート15
に形成された多数のチャンネル16のそれぞれと、蓄積
性蛍光体シート10の支持体11に形成された多数の輝
尽性蛍光体層領域12のそれぞれが、互いに対向するよ
うに、マイクロチャンネルプレート15の表面に、蓄積
性蛍光体シート10を重ね合わせて、生化学解析用ユニ
ット130の多数の吸着性領域133に選択的に含まれ
ている放射性標識物質から放出された電子線(β線)に
よって、蓄積性蛍光体シート10の支持体11に形成さ
れた多数の輝尽性蛍光体層領域12が露光される。
【0267】したがって、本実施態様においても、図1
ないし図13に示された実施態様と同様に、生化学解析
用ユニット130の各吸着性領域133に含まれている
放射性標識物質によって露光されるべき輝尽性蛍光体層
の領域12が、隣り合う吸着性領域133に含まれてい
る放射性標識物質から放出された電子線(β線)によっ
て、露光されることに起因するノイズが生化学解析用デ
ータ中に生成されることを効果的に防止することがで
き、生化学解析の定量性を大幅に向上させることが可能
になる。
【0268】本発明は、以上の実施態様に限定されるこ
となく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種
々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含
されるものであることはいうまでもない。
【0269】たとえば、前記実施態様においては、特異
的結合物質として、塩基配列が既知の互いに異なった複
数のcDNAが用いられているが、本発明において使用
可能な特異的結合物質はcDNAに限定されるものでは
なく、細胞、ウィルス、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵
素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク質、核
酸、cDNA、DNA、RNAなど、生体由来の物質と
特異的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組
成などが既知の特異的結合物質はすべて、本発明の特異
的結合物質として使用することができる。
【0270】さらに、前記実施態様においては、放射性
標識物質および蛍光色素などの蛍光物質によって標識さ
れた生体由来の物質が、特異的結合物質にハイブリダイ
ズされているが、生体由来の物質を、特異的結合物質に
ハイブリダイズさせていることは必ずしも必要でなく、
ハイブリダイゼーションに代えて、抗原抗体反応、リセ
プター・リガンドなどの反応によって、生体由来の物質
を、特異的結合物質に特異的に結合させることもでき
る。
【0271】また、図1ないし図13に示された実施態
様においては、生化学解析用ユニット1の基板2が可撓
性を有し、図18に示された実施態様においては、生化
学解析用ユニット120の基板122が可撓性を有して
いるが、生化学解析用ユニット1、120の基板2、1
22が可撓性を有していることも必ずしも必要ではな
い。
【0272】また、図1ないし図13に示された実施態
様においては、19200の約0.07平方ミリメート
ルのサイズを有する吸着性領域4が、120列×160
行のマトリックス状に、規則的に、生化学解析用ユニッ
ト1の基板2に形成され、図18に示された実施態様に
おいては、約50000の約0.02平方ミリメートル
のサイズを有する吸着性領域124が、約500個/平
方センチメートルの密度で、規則的に、生化学解析用ユ
ニット120の基板122に形成されているが、吸着性
領域4あるいは吸着性領域124の数およびサイズは、
目的に応じて、任意に選択をすることができ、好ましく
は、10以上の吸着性領域4あるいは吸着性領域124
が、10個/平方センチメートル以上の密度で、基板
2、122の表面に形成され、吸着性領域4あるいは吸
着性領域124は、5平方ミリメートル未満のサイズに
形成される。
【0273】さらに、図1ないし図13に示された実施
態様においては、19200の約0.07平方ミリメー
トルのサイズを有する吸着性領域4が、120列×16
0行のマトリックス状に、規則的に、生化学解析用ユニ
ット1の基板2に形成され、図18に示された実施態様
においては、約50000の約0.02平方ミリメート
ルのサイズを有する吸着性領域124が、約500個/
平方センチメートルの密度で、規則的に、生化学解析用
ユニット120の基板122に形成されているが、吸着
性領域4あるいは吸着性領域124を、規則的に、基板
2、122に形成することは必ずしも必要でない。
【0274】さらに、図1ないし図13に示された実施
態様および図18に示された実施態様においては、生化
学解析用ユニット1、120の基板2、122は、ステ
ンレス鋼によって形成されているが、生化学解析用ユニ
ット1、120の基板2、122を、ステンレス鋼によ
って形成することは必ずしも必要でなく、生化学解析用
ユニット1、120の基板2、122は、放射線エネル
ギーを減衰させる性質を有する材料によって形成される
ことが好ましいが、その材料はとくに限定されるもので
はなく、無機化合物材料、有機化合物材料のいずれをも
使用することができ、金属材料、セラミック材料または
プラスチック材料が、とくに好ましく使用される。無機
化合物材料としては、たとえば、金、銀、銅、亜鉛、ア
ルミニウム、チタン、タンタル、クロム、鉄、ニッケ
ル、コバルト、鉛、錫、セレンなどの金属;真鍮、ステ
ンレス、青銅などの合金;シリコン、アモルファスシリ
コン、ガラス、石英、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪
素材料;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジ
ルコニウムなどの金属酸化物;タングステンカーバイ
ト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、ヒドロキシアパ
タイト、砒化ガリウムなどの無機塩を挙げることができ
る。有機化合物材料としては、高分子化合物が好ましく
用いられ、たとえば、ポリエチレンやポリプロピレンな
どのポリオレフィン;ポリメチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート/メチルメタクリレート共重合体などの
アクリル樹脂;ポリアクリロニトリル;ポリ塩化ビニ
ル;ポリ塩化ビニリデン;ポリフッ化ビニリデン;ポリ
テトラフルオロエチレン;ポリクロロトリフルオロエチ
レン;ポリカーボネート;ポリエチレンナフタレートや
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル;ナイ
ロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,10などのナイ
ロン;ポリイミド;ポリスルホン;ポリフェニレンサル
ファイド;ポリジフェニルシロキサンなどのケイ素樹
脂;ノボラックなどのフェノール樹脂;エポキシ樹脂;
ポリウレタン;ポリスチレン;ブタジエン−スチレン共
重合体;セルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロー
ス、でん粉、アルギン酸カルシウム、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースなどの多糖類;キチン;キトサン;
ウルシ;ゼラチン、コラーゲン、ケラチンなどのポリア
ミドおよびこれら高分子化合物の共重合体などを挙げる
ことができる。
【0275】また、実施態様においては、図1ないし図
13に示された実施態様および図18に示された実施態
様においては、生化学解析用ユニット1、120の基板
2、122に、略円形の貫通孔3あるいは凹部123が
形成されているが、貫通孔3あるいは凹部123を略円
形に形成することは必ずしも必要ではなく、略矩形状な
ど、他の形状の貫通孔3あるいは凹部123を形成する
ようにしてもよい。
【0276】さらに、図1ないし図13に示された実施
態様においては、蓄積性蛍光体シート10の支持体11
が、ステンレス鋼によって形成され、図14に示された
実施態様においては、蓄積性蛍光体シート80の支持体
81が、窒化ケイ素によって形成され、図15に示され
た実施態様においては、蓄積性蛍光体シート90の支持
体91が、ポリエチレンテレフタレートによって形成さ
れているが、蓄積性蛍光体シート10、80、90の支
持体11、81、91を、ステンレス鋼、窒化ケイ素あ
るいはポリエチレンテレフタレートによって形成するこ
とは必ずしも必要でなく、他の材料によって、蓄積性蛍
光体シート10、80、90の支持体11、81、91
を形成することもできる。蓄積性蛍光体シート10、8
0、90の支持体11、81、91は、放射線エネルギ
ーを減衰させる性質を有する材料によって形成されてい
ることが好ましいが、その材料はとくに限定されるもの
ではない。蓄積性蛍光体シート10、80、90の支持
体11、81、91は、無機化合物材料、有機化合物材
料のいずれによって形成することもできるが、とくに好
ましくは、金属材料、セラミック材料またはプラスチッ
ク材料によって形成される。無機化合物材料としては、
たとえば、金、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、チタン、
タンタル、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、鉛、錫、
セレンなどの金属;真鍮、ステンレス、青銅などの合
金;シリコン、アモルファスシリコン、ガラス、石英、
炭化ケイ素、窒化ケイ素などの珪素材料;酸化アルミニ
ウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウムなどの金属
酸化物;タングステンカーバイト、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト、砒化ガリウムな
どの無機塩を挙げることができる。有機化合物材料とし
ては、高分子化合物が好ましく用いられ、たとえば、ポ
リエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポ
リメチルメタクリレート、ブチルアクリレート/メチル
メタクリレート共重合体などのアクリル樹脂;ポリアク
リロニトリル;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;
ポリフッ化ビニリデン;ポリテトラフルオロエチレン;
ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリカーボネート;
ポリエチレンナフタレートやポリエチレンテレフタレー
トなどのポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、
ナイロン4,10などのナイロン;ポリイミド;ポリス
ルホン;ポリフェニレンサルファイド;ポリジフェニル
シロキサンなどのケイ素樹脂;ノボラックなどのフェノ
ール樹脂;エポキシ樹脂;ポリウレタン;ポリスチレ
ン;ブタジエン−スチレン共重合体;セルロース、酢酸
セルロース、ニトロセルロース、でん粉、アルギン酸カ
ルシウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの
多糖類;キチン;キトサン;ウルシ;ゼラチン、コラー
ゲン、ケラチンなどのポリアミドおよびこれら高分子化
合物の共重合体などを挙げることができる。
【0277】さらに、前記実施態様においては、蓄積性
蛍光体シート10、80、90の輝尽性蛍光体層領域1
2、82、92は、いずれも、生化学解析用ユニット1
の基板2に形成された多数の貫通孔3と等しいサイズ
で、略円形状に形成されているが、輝尽性蛍光体層領域
12、82、92が略円形状に形成されることは必ずし
も必要でなく、略矩形状などの円形以外の形状に形成し
てもよく、また、蓄積性蛍光体シート10、80、90
の輝尽性蛍光体層領域12、82、92を、そのサイズ
が基板2に形成された貫通孔3のサイズと等しくなるよ
うに、形成することも必ずしも必要でない。
【0278】また、図1ないし図13に示された実施態
様においては、19200の約0.07平方ミリメート
ルのサイズを有する多数の貫通孔3が、一定間隔で、規
則的に、生化学解析用ユニット1の基板2に形成されて
おり、したがって、蓄積性蛍光体シート10、80、9
0の支持体11、81、91には、19200の約0.
07平方ミリメートルのサイズを有する輝尽性蛍光体層
領域12、82、92が、一定間隔で、規則的に形成さ
れているが、蓄積性蛍光体シート10、80、90の輝
尽性蛍光体層領域12、82、92は、生化学解析用ユ
ニット1に形成された貫通孔3と、同じパターンで形成
されていれば足り、蓄積性蛍光体シート10、80、9
0の輝尽性蛍光体層領域12、82、92を規則的なパ
ターンによって形成することは必ずしも必要ではなく、
蓄積性蛍光体シート10、80、90の支持体11、8
1、91に形成される輝尽性蛍光体層領域12、82、
92の数およびサイズも、生化学解析用ユニット1の基
板2に形成された多数の貫通孔3の数およびサイズに応
じて、任意に選択をすることができる。
【0279】さらに、前記実施態様においては、蓄積性
蛍光体シート10、80、90は、いずれも、互いに離
間した多数の輝尽性蛍光体層領域12、82、92を備
えているが、蓄積性蛍光体シート10、80、90が、
互いに離間した多数の輝尽性蛍光体層領域12、82、
92を備えていることは必ずしも必要でなく、支持体上
11、81、91に、連続的に、輝尽性蛍光体層が形成
された蓄積性蛍光体シートを用いることもできる。
【0280】また、図16に示された実施態様において
は、生化学解析用データの生成システム100は、CC
Dカメラ102を備えているが、CCDカメラ102に
代えて、CID(電荷注入素子)、PDA(フォトダイ
オードアレイ)、MOS型撮像素子などの他の固体撮像
素子や、カメラを用いることもできる。
【0281】さらに、前記実施態様においては、スキャ
ナは、蓄積性蛍光体シート10、80、90に形成され
た多数の輝尽性蛍光体層領域12、82、92に記録さ
れた放射性標識物質の放射線データおよび生化学解析用
ユニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に
記録されている蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データを
読み取って、生化学解析用データを生成可能に構成され
ており、640nmの波長のレーザ光24を発する第1
のレーザ励起光源21と、532nmの波長のレーザ光
24を発する第2のレーザ励起光源22と、473nm
の波長のレーザ光24を発する第3のレーザ励起光源2
3とを備えているが、スキャナは、蓄積性蛍光体シート
10、80、90に形成された多数の輝尽性蛍光体層領
域12、82、92に記録された放射性標識物質の放射
線データを読み取って、生化学解析用のディジタルデー
タを生成可能に構成されていれば足り、生化学解析用ユ
ニット1の基板2に形成された多数の吸着性領域4に記
録されている蛍光色素などの蛍光物質の蛍光データを読
み取って、生化学解析用のディジタルデータを生成可能
に構成されていることは必ずしも必要でなく、したがっ
て、640nmの波長のレーザ光24を発する第1のレ
ーザ励起光源21を備えていればよく、532nmの波
長のレーザ光24を発する第2のレーザ励起光源22
と、473nmの波長のレーザ光24を発する第3のレ
ーザ励起光源23とを備えていることは必ずしも必要で
ない。
【0282】
【発明の効果】本発明によれば、生体由来の物質と特異
的に結合可能で、かつ、塩基配列や塩基の長さ、組成な
どが既知の特異的結合物質を含む複数のスポット状領域
を、担体表面に、高密度に形成し、複数のスポット状領
域に含まれた特異的結合物質に、放射性標識物質によっ
て標識された生体由来の物質を特異的に結合させて、複
数のスポット状領域を選択的に標識し、放射線データを
担持させた生化学解析用ユニットから、放射線データを
検出して、ノイズの生成を防止しつつ、定量性よく、生
化学解析用データを生成することのできる生化学解析用
データの生成方法および生化学解析用データの生成シス
テムを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用データの生成方法に用いられる生化学解析用
ユニットの略斜視図である。
【図2】図2は、スポッティング装置の略正面図であ
る。
【図3】図3は、ハイブリダイゼーション反応容器の略
縦断面図である。
【図4】図4は、本発明の好ましい実施態様にかかる生
化学解析用データの生成方法に使用される蓄積性蛍光体
シートの略斜視図である。
【図5】図5は、生化学解析用ユニットの多数の吸着性
領域に選択的に含まれた放射性標識物質によって、蓄積
性蛍光体シートの支持体に形成された多数の輝尽性蛍光
体層領域を露光する方法を示す略断面図である。
【図6】図6は、蓄積性蛍光体シートの支持体に形成さ
れた多数の輝尽性蛍光体層に記録された放射性標識物質
の放射線データを読み取って、生化学解析用データを生
成するスキャナの一例を示す略斜視図である。
【図7】図7は、図6に示されたスキャナのフォトマル
チプライア近傍の詳細を示す略斜視図である。
【図8】図8は、図7のA−A線に沿った略断面図であ
る。
【図9】図9は、図7のB−B線に沿った断面図であ
る。
【図10】図10は、図7のC−C線に沿った断面図で
ある。
【図11】図11は、図7のD−D線に沿った断面図で
ある。
【図12】図12は、光学ヘッドの走査機構の略平面図
である。
【図13】図13は、図6に示されたスキャナの制御
系、入力系、駆動系および検出系を示すブロックダイア
グラムである。
【図14】図14は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる蓄積性蛍光体シートの略断面図である。
【図15】図15は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる蓄積性蛍光体シートの略斜視図である。
【図16】図16は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用データの生成システムの略断面図で
ある。
【図17】図17は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用データの生成システムの略断面図で
ある。
【図18】図18は、本発明の別の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用ユニットの略断面図である。
【図19】図19は、本発明の他の好ましい実施態様に
かかる生化学解析用ユニットの略斜視図である。
【図20】図20は、ハイブリダイゼーション反応容器
の略縦断面図である。
【符号の説明】
1 生化学解析用ユニット 2 基板 3 貫通孔 4 吸着性材料 5 スポッティング装置 6 インジェクタ 7 CCDカメラ 8 ハイブリダイゼーション反応容器 9 ハイブリダイゼーション反応溶液 10 蓄積性蛍光体シート 11 支持体 12 輝尽性蛍光体層領域 13 凹部 15 マイクロチャンネルプレート 16 マイクロチャンネルプレートのチャンネル 21 第1のレーザ励起光源 22 第2のレーザ励起光源 23 第3のレーザ励起光源 24 レーザ光 25 コリメータレンズ 26 ミラー 27 第1のダイクロイックミラー 28 第2のダイクロイックミラー 29 ミラー 30 コリメータレンズ 31 コリメータレンズ 32 ミラー 33 穴開きミラーの穴 34 穴開きミラー 35 光学ヘッド 36 ミラー 37 非球面レンズ 38 凹面ミラー 40 ステージ 41 ガラス板 45 蛍光あるいは輝尽光 48 フィルタユニット 50 フォトマルチプライア 51a、51b、51c、51d フィルタ部材 52a、52b、52c、52d フィルタ 53 A/D変換器 54 データ処理装置 60 基板 61 副走査パルスモータ 62 一対のレール 63 移動可能な基板 64 ロッド 65 主走査パルスモータ 66 エンドレスベルト 67 リニアエンコーダ 70 コントロールユニット 71 キーボード 72 フィルタユニットモータ 80 蓄積性蛍光体シート 81 支持体 82 輝尽性蛍光体層領域 83 貫通孔 90 蓄積性蛍光体シート 91 支持体 92 輝尽性蛍光体層領域 100 生化学解析用データの生成システム 101 蛍光体プレート 102 CCDカメラ 110 生化学解析用データの生成システム 111 放射線固体センサ 120 生化学解析用ユニット 122 基板 123 凹部 124 吸着性材料 130 生化学解析用ユニット 132 多孔質基板 134 吸着性領域 138 ハイブリダイゼーション反応容器 139 ハイブリダイゼーション反応溶液

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射性標識物質によって選択的に標識さ
    れた試料を含み、互いに離間して、基板に形成された吸
    着性材料よりなる複数の吸着性領域を含む生化学解析用
    ユニットの表面に、前記複数の吸着性領域に対応する位
    置に複数のチャンネルを備えたマイクロチャンネルプレ
    ートを重ね合わせて、前記マイクロチャンネルプレート
    を介して、放射線検出手段によって、前記複数の吸着性
    領域内に含まれた前記放射性標識物質から放出された電
    子線を検出し、前記生化学解析用ユニットに担持された
    前記放射性標識物質の放射線データを検出して、生化学
    解析用データを生成することを特徴とする生化学解析用
    データの生成方法。
  2. 【請求項2】 前記放射線検出手段が、支持体を備え、
    前記支持体に、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性蛍光
    体シートによって形成されたことを特徴とする請求項1
    に記載の生化学解析用データの生成方法。
  3. 【請求項3】 前記蓄積性蛍光体シートの前記輝尽性蛍
    光体層が、前記マイクロチャンネルプレートの前記複数
    のチャンネルに対応する前記支持体の位置に形成された
    複数の輝尽性蛍光体層領域を含んだことを特徴とする請
    求項2に記載の生化学解析用データの生成方法。
  4. 【請求項4】 前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝
    尽性蛍光体層領域が、前記支持体に、互いに離間して形
    成された複数の孔の内部に、輝尽性蛍光体を充填して、
    形成されたことを特徴とする請求項3に記載の生化学解
    析用データの生成方法。
  5. 【請求項5】 前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の輝
    尽性蛍光体層領域が、前記支持体の表面上に、互いに離
    間して、形成されたことを特徴とする請求項3に記載の
    生化学解析用データの生成方法。
  6. 【請求項6】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、放射線エネルギーを減衰させる材料によって形成さ
    れたことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項
    に記載の生化学解析用データの生成方法。
  7. 【請求項7】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距
    離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放射
    線のエネルギーを、1/5以下に減衰させる性質を有し
    ていることを特徴とする請求項6に記載の生化学解析用
    データの生成方法。
  8. 【請求項8】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、金属材料、セラミック材料およびプラスチック材料
    よりなる群から選ばれる材料によって形成されたことを
    特徴とする請求項6または7に記載の生化学解析用デー
    タの生成方法。
  9. 【請求項9】 さらに、前記蓄積性蛍光体シートの前記
    複数の輝尽性蛍光体層を、励起光によって、走査して、
    前記輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電的に検
    出することを特徴とする請求項2ないし8に記載の生化
    学解析用データの生成方法。
  10. 【請求項10】 前記放射線検出手段が、前記マイクロ
    チャンネルプレートに隣接して配置された蛍光体プレー
    トと撮像デバイスによって構成されたことを特徴とする
    請求項1に記載の生化学解析用データの生成方法。
  11. 【請求項11】 前記撮像デバイスが、二次元固体セン
    サによって構成されたことを特徴とする請求項10に記
    載の生化学解析用データの生成方法。
  12. 【請求項12】 前記二次元固体センサが、CCDカメ
    ラによって構成されたことを特徴とする請求項11に記
    載の生化学解析用データの生成方法。
  13. 【請求項13】 前記撮像デバイスが、カメラによって
    構成されたことを特徴とする請求項11に記載の生化学
    解析用データの生成方法。
  14. 【請求項14】 前記放射線検出手段が、放射線を検出
    可能な放射線固体センサによって構成されたことを特徴
    とする請求項1に記載の生化学解析用データの生成方
    法。
  15. 【請求項15】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、放射線エネルギーを減衰させる材料によって形成さ
    れたことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1
    項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  16. 【請求項16】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、隣り合う吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、
    放射線が前記基板中を透過したときに、放射線のエネル
    ギーを、1/5以下に減衰させる性質を有していること
    を特徴とする請求項15に記載の生化学解析用データの
    生成方法。
  17. 【請求項17】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、金属材料、セラミック材料およびプラスチック材料
    よりなる群から選ばれる材料によって形成されたことを
    特徴とする請求項15または16に記載の生化学解析用
    データの生成方法。
  18. 【請求項18】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域が、前記基板に、互いに離間して形成され
    た複数の孔に、吸着性材料を充填して、形成されたこと
    を特徴とする請求項17に記載の生化学解析用データの
    生成方法。
  19. 【請求項19】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、可撓性を有する材料によって形成されたことを特徴
    とする請求項15ないし18のいずれか1項に記載の生
    化学解析用データの生成方法。
  20. 【請求項20】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域が、多孔質材料または繊維材料によって形
    成されたことを特徴とする請求項1ないし19のいずれ
    か1項に記載の生化学解析用データの生成方法。
  21. 【請求項21】 放射性標識物質によって選択的に標識
    された試料を含み、互いに離間して、基板に形成された
    吸着性材料よりなる複数の吸着性領域を含む生化学解析
    用ユニットと、前記複数の吸着性領域に対応する位置に
    複数のチャンネルを備えたマイクロチャンネルプレート
    と、前記マイクロチャンネルプレートを介して、前記複
    数の吸着性領域内に含まれた前記放射性標識物質から放
    出された電子線を検出可能な放射線検出手段を備えたこ
    とを特徴とする生化学解析用データの生成システム。
  22. 【請求項22】 前記放射線検出手段が、支持体を備
    え、前記支持体に、輝尽性蛍光体層が形成された蓄積性
    蛍光体シートによって形成されたことを特徴とする請求
    項21に記載の生化学解析用データの生成システム。
  23. 【請求項23】 前記蓄積性蛍光体シートの前記輝尽性
    蛍光体層が、前記マイクロチャンネルプレートの前記複
    数のチャンネルに対応する前記支持体の位置に形成され
    た複数の輝尽性蛍光体層領域を含んだことを特徴とする
    請求項22に記載の生化学解析用データの生成システ
    ム。
  24. 【請求項24】 前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の
    輝尽性蛍光体層領域が、前記支持体に、互いに離間して
    形成された複数の孔の内部に、輝尽性蛍光体を充填し
    て、形成されたことを特徴とする請求項23に記載の生
    化学解析用データの生成システム。
  25. 【請求項25】 前記蓄積性蛍光体シートの前記複数の
    輝尽性蛍光体層領域が、前記支持体上に、互いに離間し
    て形成されたことを特徴とする請求項23に記載の生化
    学解析用データの生成システム。
  26. 【請求項26】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、放射線エネルギーを減衰させる材料によって形成さ
    れたことを特徴とする請求項22ないし25のいずれか
    1項に記載の生化学解析用データの生成システム。
  27. 【請求項27】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、隣り合う輝尽性蛍光体層領域の間の距離に等しい距
    離だけ、放射線が前記支持体中を透過したときに、放射
    線のエネルギーを、1/5以下に減衰させる性質を有し
    ていることを特徴とする請求項26に記載の生化学解析
    用データの生成システム。
  28. 【請求項28】 前記蓄積性蛍光体シートの前記支持体
    が、金属材料、セラミック材料およびプラスチック材料
    よりなる群から選ばれる材料によって形成されたことを
    特徴とする請求項26または27に記載の生化学解析用
    データの生成システム。
  29. 【請求項29】 さらに、励起光を発する励起光源と、
    前記励起光源から発せられた励起光を、前記蓄積性蛍光
    体シートの前記輝尽性蛍光体層上を走査させる走査機構
    と、前記輝尽性蛍光体層から放出された輝尽光を光電的
    に検出する光検出手段を備えたことを特徴とする請求項
    21ないし28に記載の生化学解析用データの生成方
    法。
  30. 【請求項30】 前記放射線検出手段が、前記マイクロ
    チャンネルプレートに隣接して配置された蛍光体プレー
    トと撮像デバイスによって構成されたことを特徴とする
    請求項21に記載の生化学解析用データの生成システ
    ム。
  31. 【請求項31】 前記撮像デバイスが、二次元固体セン
    サによって構成されたことを特徴とする請求項30に記
    載の生化学解析用データの生成システム。
  32. 【請求項32】 前記二次元固体センサが、CCDカメ
    ラによって構成されたことを特徴とする請求項31に記
    載の生化学解析用データの生成システム。
  33. 【請求項33】 前記撮像デバイスが、カメラによって
    構成されたことを特徴とする請求項30に記載の生化学
    解析用データの生成システム。
  34. 【請求項34】 前記放射線検出手段が、放射線を検出
    可能な放射線固体センサによって構成されたことを特徴
    とする請求項21に記載の生化学解析用データの生成シ
    ステム。
  35. 【請求項35】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、放射線エネルギーを減衰させる材料によって形成さ
    れたことを特徴とする請求項21ないし34のいずれか
    1項に記載の生化学解析用データの生成システム。
  36. 【請求項36】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、隣り合う吸着性領域の間の距離に等しい距離だけ、
    放射線が前記基板中を透過したときに、放射線のエネル
    ギーを、1/5以下に減衰させる性質を有していること
    を特徴とする請求項35に記載の生化学解析用データの
    生成システム。
  37. 【請求項37】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、金属材料、セラミック材料およびプラスチック材料
    よりなる群から選ばれる材料によって形成されたことを
    特徴とする請求項36または37に記載の生化学解析用
    データの生成システム。
  38. 【請求項38】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域が、前記基板に、互いに離間して形成され
    た複数の孔に、吸着性材料を充填して、形成されたこと
    を特徴とする請求項37に記載の生化学解析用データの
    生成システム。
  39. 【請求項39】 前記生化学解析用ユニットの前記基板
    が、可撓性を有する材料によって形成されたことを特徴
    とする請求項36ないし38のいずれか1項に記載の生
    化学解析用データの生成システム。
  40. 【請求項40】 前記生化学解析用ユニットの前記複数
    の吸着性領域が、多孔質材料または繊維材料によって形
    成されたことを特徴とする請求項21ないし39のいず
    れか1項に記載の生化学解析用データの生成システム。
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