JP2001183371A - Dnaマイクロアレイと蓄積性蛍光体シートとを用いる相補性核酸断片の検出方法 - Google Patents

Dnaマイクロアレイと蓄積性蛍光体シートとを用いる相補性核酸断片の検出方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 DNAマイクロアレイ上にハイブリダイゼー
ションにより結合固定した放射性標識試料一本鎖核酸断
片を蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグラフィ
ーによって高解像度で検出する方法を提供する。 【解決手段】 多数のDNAマイクロチップあるいはD
NAスポットからなるDNAマイクロアレイの表面に、
放射性標識された試料一本鎖核酸断片を液相にて接触さ
せ、アレイ上に固定された一本鎖核酸断片分子に相補性
の試料核酸断片をハイブリダイゼーションにより結合固
定させた後、アレイの表面から未固定の試料核酸断片を
除去し、次いでそのマイクロアレイと蓄積性蛍光体シー
トとを重ね合わせてオートラジオグラフィーを行なう際
に、蓄積性蛍光体シートとして、実質的に、DNAマイ
クロチップあるいはDNAスポットの存在する位置に対
応する位置にのみ蓄積性蛍光体層を有するものを用いる
ことを特徴とする核酸断片の検出法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNAマイクロア
レイと蓄積性蛍光体シートとを用いる相補性DNA断片
の検出方法、およびその検出方法に用いる検出用具に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、生物学、医学分野での遺伝子解析
ためには、DNAマイクロアレイの利用が一般的になっ
ている。このDNAマイクロアレイは、面積が約1mm
2もしくはそれ以下の微小な支持体(マイクロチップ)
の上に、多数の同一種の一本鎖の核酸断片分子(合成的
に調製したオリゴヌクレオチドなども包含する)を一方
の末端部で固定して調製したDNAマイクロチップを、
核酸断片分子の種類を変えて多数用意し、これらを二次
元方向に多数個整列配置した構成を持つものである。こ
のDNAマイクロアレイは通常、二次元方向に多数個整
列配置した、核酸断片などに対して固定作用を持つマイ
クロチップの各々の上に所定の核酸断片分子などの試料
溶液を順次マイクロピペットを用いて点着し、乾燥する
ことにより製造される。
【0003】DNAマイクロアレイはまた、例えばメン
ブレンフィルターなどのような多孔質シートあるいは繊
維材料構造体シートに、多数の同一種の一本鎖の核酸断
片分子(合成的に調製したオリゴヌクレオチドなども包
含する)を含む水溶液をスポッタを用いて点着し、これ
を乾燥させることによって、それらの核酸断片分子を多
孔質部分あるいは繊維材料構造体シートにからませるよ
うにして固定する作業を、複数種の一本鎖の核酸断片分
子の溶液について繰り返し行なって、該シートにドット
状のDNAスポットをマトリックス状に形成する方法に
よっても製造することができる。
【0004】上記のDNAマイクロアレイを用いる遺伝
子解析は一般に、一本鎖とした試料核酸断片に蛍光物質
あるいは放射性物質などで標識を付け、その標識試料核
酸断片とDNAマイクロアレイ上に固定されている核酸
断片分子とが互いに相補性を有する場合に発現するハイ
ブリダイゼーションを介して、標識試料核酸断片をDN
Aマイクロアレイ上の核酸断片分子に結合固定させる方
法を利用している。
【0005】次に、放射性物質で標識された放射性標識
化試料核酸断片とDNAマイクロアレイとを用いる核酸
断片の解析についてさらに詳しく説明する。
【0006】放射性物質で標識された放射性標識化試料
核酸断片とDNAマイクロアレイとを用いる核酸の塩基
配列の解析は通常、下記の方法により行なわれる。 (1)まず、多数の同一種の一本鎖の核酸断片分子(通
常は、その塩基配列が既知であるものを用いる)が固定
されてなるDNAマイクロチップあるいはDNAスポッ
トが複数種、二次元方向に多数個整列配置されたDNA
マイクロアレイを用意する。 (2)次に、DNAマイクロアレイの表面に、解析対象
の一本鎖核酸断片に放射性標識を付けて調製した放射性
標識試料一本鎖核酸断片を液相にて接触させ(たとえ
ば、放射性標識試料一本鎖核酸断片の水溶液をDNAマ
イクロチップあるいはDNAスポットの表面に点着する
方法を利用する)、必要によりインクベーション処理を
することにより、DNAマイクロチップ(あるいはDN
Aスポット)に固定された一本鎖核酸断片分子に対して
相補性を持つ試料一本鎖核酸断片をハイブリダイゼーシ
ョンにより結合固定させる。 (3)次いで、DNAマイクロアレイの表面から未固定
の試料一本鎖核酸断片を洗浄などの方法を利用して除去
する。 (4)未固定の試料一本鎖核酸断片を除去したDNAマ
イクロアレイを放射線感受性写真フィルムと重ね合わ
せ、オートラジオグラフィーによって放射性標識試料一
本鎖核酸断片が結合固定したマイクロチップ(あるいは
DNAスポット)を検出する。 (5)放射性標識試料一本鎖核酸断片には、それが結合
固定したDNAマイクロチップ(あるいはDNAスポッ
ト)上の核酸断片分子と相補性を示す核酸配列部分が存
在するので、マイクロチップ(あるいはスポット)上の
核酸断片分子の塩基配列が既知である場合には、各マイ
クロチップ上の核酸断片分子の既知の塩基配列に基づ
き、相補性の原理を利用して、試料一本鎖核酸断片の少
なくとも一部の塩基配列を決めることができる。
【0007】上記の放射性物質で標識された放射性標識
化試料核酸断片、DNAマイクロアレイ、そして放射線
写真フィルムの組合わせのオートラジオグラフィーを利
用する遺伝子解析技術は有用であるが、試料核酸断片に
標識される放射性物質の量に制限があるため、その放射
線照射量が非常に少なく、従って、オートラジオグラフ
ィーにおける感度が充分でないという問題がある。
【0008】これまでに、放射性標識を施した生物試料
や生体高分子のオートラジオグラフィーに際して、従来
利用されてきた放射線写真フィルムを利用する方法に代
わる方法として、蓄積性蛍光体シート(放射線像変換パ
ネルとも言われる)を用いる放射線像記録再生方法が開
発されている。この方法では、放射線の照射を受けて放
射線エネルギーを高効率で吸収し、かつ該エネルギーを
蓄積する性質を持つ蛍光体(蓄積性蛍光体あるいは輝尽
性蛍光体と呼ばれる)からなる蛍光体層を支持体上に配
置した蓄積性蛍光体シートを、放射性標識を持つ試料と
重ね合わせることにより、該放射性標識試料の画像を蓄
積性蛍光体シートに放射線エネルギー潜像として写し取
り(記録し)、ついで、その蓄積性蛍光体シート内の画
像様の放射線エネルギー潜像を、蓄積性蛍光体シートに
励起光を照射し、発生する輝尽発光光を集光することに
よって読み取り、さらに集光された輝尽発光光を光電変
換処理して、電気信号(デジタル信号)として得る操作
が利用される。このようにして得られた放射性標識試料
の画像に対応するデジタル信号は、そのまま、あるいは
種々の信号処理を施した後に画像化するなどして再生
し、遺伝子解析のために利用することができる。
【0009】上記の蓄積性蛍光体シートを用いるオート
ラジオグラフィーは、微量の放射線エネルギーに対して
も高感度を示し、かつ画像情報をデジタル情報として取
り出すことが簡単にできるため、現在では重要なオート
ラジオグラフィー技術となっている。
【0010】Human Molecular Genetics, 1999, Vol.8,
No.9, 1715-1722には、蓄積性蛍光体シートを用いたオ
ートラジオグラフィーにより、DNAマイクロアレイ上
にハイブリダイゼーションにより結合固定した放射性標
識試料一本鎖核酸断片を検出できることが報告されてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の検討による
と、DNAマイクロアレイ上にハイブリダイゼーション
により結合固定した放射性標識試料一本鎖核酸断片を上
記の蓄積性蛍光体シートを用いたオートラジオグラフィ
ーによって検出することによって、放射線検出材料とし
て放射線写真フィルムを用いる方法よりも高感度とはな
るが、得られる放射性標識試料一本鎖核酸断片が結合固
定されたDNAマイクロチップあるいはDNAスポット
の位置を示す画像情報が充分な解像度あるいは鮮鋭度を
示さないことが多いことが判明した。
【0012】本発明者は、上記の不充分な解像度あるい
は鮮鋭度の原因を研究した結果、DNAマイクロアレイ
に重ね合わされた蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層
に、DNAマイクロチップあるいはDNAスポット上の
放射性標識試料一本鎖核酸断片から発生する放射線エネ
ルギーが、蓄積性蛍光体シートの保護層を介して到達す
る間に広がり、隣接するマイクロチップ(あるいはスポ
ット)から発生する放射線エネルギーとの分離が充分で
なくなること、そして隣接するマイクロチップ(あるい
はスポット)間の中間領域に少量付着した放射性標識試
料もしくは放射性物質からの放射線エネルギーもまた蓄
積性蛍光体層に到達してノイズとなることなどが、その
主要な原因であることを見出した。
【0013】従って、本発明の目的は、DNAマイクロ
アレイ上にハイブリダイゼーションにより結合固定した
放射性標識試料一本鎖核酸断片を蓄積性蛍光体シートを
用いたオートラジオグラフィーによって検出する方法で
あって、得られる放射性標識試料一本鎖核酸断片が結合
固定されたDNAマイクロチップあるいはDNAスポッ
トの位置を示す画像情報を正確に、かつ高い解像度と鮮
鋭度で得ることのできる方法、そしてその方法に有利に
用いることのできる検出具を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数種かつ多
数本の一本鎖の核酸分子断片が、同一種の多数本の一本
鎖の核酸断片分子と、他の種の多数本の一本鎖の核酸断
片分子とが互いに分離された状態で支持体に点在固定さ
れてなるDNAマイクロアレイに、放射性物質で標識さ
れた試料一本鎖核酸断片を液相にて接触させ、DNAマ
イクロアレイに固定された一本鎖核酸断片分子に対して
相補性を持つ試料一本鎖核酸断片をハイブリダイゼーシ
ョンによって該一本鎖核酸断片分子に結合させることに
より支持体に固定させる工程;DNAマイクロアレイか
ら未固定の試料一本鎖核酸断片を除去する工程;該処理
を施したDNAマイクロアレイを、上記一本鎖核酸断片
分子の固定位置に対応する領域に蓄積性蛍光体層を存在
させ、一方、該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応し
ない領域には蓄積性蛍光体層が存在しない部分を形成し
た蓄積性蛍光体シートを位置合せした状態で重ね合わ
せ、該DNAマイクロアレイに結合固定された試料一本
鎖核酸断片の放射性標識から発せられる放射線エネルギ
ーを該蓄積性蛍光体シートに吸収蓄積させる工程;放射
線エネルギーを吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起
光を照射して、該蓄積性蛍光体シートから輝尽発光光を
発生させる工程;該輝尽発光光を集光し、この集光光を
光電変換により電気信号に変換する工程;そして、該電
気信号を処理することによって、試料一本鎖核酸断片が
結合した一本鎖核酸断片分子の位置を検出する工程から
なることを特徴とする相補性核酸断片の検出方法にあ
る。
【0015】本発明はまた、複数種かつ多数本の一本鎖
の核酸分子断片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断片
分子と、他の種の多数本の一本鎖の核酸断片分子とが互
いに分離された状態で支持体に点在固定されてなるDN
Aマイクロアレイ、そして該一本鎖核酸断片分子の固定
位置に対応する領域には蓄積性蛍光体層を存在させ、一
方、該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応しない領域
には蓄積性蛍光体層が存在しない部分を形成した蓄積性
蛍光体シートからなる相補性核酸断片の検出キットにも
ある。本発明はまた、複数種かつ多数本の一本鎖の核酸
分子断片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断片分子
と、他の種の多数本の一本鎖の核酸断片分子とが互いに
分離された状態で支持体に点在固定されてなるDNAマ
イクロアレイ、そして該一本鎖核酸断片分子の固定位置
に対応する領域には蓄積性蛍光体層を存在させ、一方、
該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応しない領域には
蓄積性蛍光体層が存在しない部分を形成した蓄積性蛍光
体シートが位置合せした状態で積層されていることを特
徴とする相補性核酸断片の検出用積層体にもある。
【0016】本発明はさらに、複数種かつ多数本の一本
鎖の核酸分子断片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断
片分子と、他の種の多数本の一本鎖の核酸断片分子と
が、互いに分離された状態で支持体に点在固定されてな
るDNAマイクロアレイに対して、該一本鎖核酸断片分
子の固定位置に対応する領域には蓄積性蛍光体層を存在
させ、一方、該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応し
ない領域には蓄積性蛍光体層が存在しない部分を形成し
てなることを特徴とする相補性核酸断片検出用蓄積性蛍
光体シートにもある。なお、本発明で用いる相補性核酸
断片検出用蓄積性蛍光体シートにおける蓄積性蛍光体層
の点在構造(海島構造)は、蓄積性蛍光体シートの全体
にわたるものではなく、部分的にそのような海島構造の
蓄積性蛍光体層が形成されているものであってもよい。
【0017】なお、本発明で用いる蓄積性蛍光体シート
は、DNAマイクロチップあるいはDNAスポットが存
在しない領域に対応する領域に放射線エネルギー不透過
性の材料(例、ステンレス、アルミニウム、銅、真鍮な
どの金属材料、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、
窒化ケイ素、カーボン等のセラミック材料、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリウ
レタン樹脂、アクリル樹脂などの高分子材料)からなる
壁が設けられているか、あるいは蓄積性蛍光体が放射線
エネルギー不透過性の材料からなるシートにドット状に
分離して埋設されているような構成であることが好まし
い。
【0018】また、本発明の蓄積性蛍光体シートと共
に、DNAマイクロアレイのDNAマイクロチップある
いはDNAスポットの存在する位置に対応する位置に透
孔を有する薄いフィルムもしくはシートから構成される
スペーサを用いることも好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のDNAマイクロアレイ上
にハイブリダイゼーションにより結合固定した放射性標
識試料一本鎖核酸断片を蓄積性蛍光体シートを用いたオ
ートラジオグラフィーによって検出する方法、およびそ
の検出方法に用いる用具について、添付図面を参照しな
がら説明する。なお、下記の説明では、複数個のDNA
マイクロチップが二次元方向にマトリックス状に配置構
成されたDNAマイクロアレイを例にして、詳しい記載
を行なう。
【0020】第1図は、本発明の検出方法におけるオー
トグラフィー操作に用いる、DNAマイクロアレイ1
1、そして蓄積性蛍光体シート12からなる積層体を、
互いに分離した状態で示す図である。
【0021】DNAマイクロアレイ11は、支持体13
と、その上に整列配置された多数のマイクロチップ部分
14とからなる。マイクロチップ14の各々には、多数
の同一種の一本鎖の核酸断片分子がそれぞれの一方の末
端部で固定されている。一般には、DNAマイクロアレ
イ内のマイクロチップ14に固定された一本鎖核酸断片
分子は、マイクロチップ毎に相違している。あるいは、
複数のマイクロチップを一群として、それらのマイクロ
チップ上には同一種の一本鎖の核酸断片分子を固定し、
他の一群の複数のマイクロチップには別種の一本鎖の核
酸断片分子を固定するような方法によって調製したDN
Aマイクロアレイであってもよい。DNAマイクロアレ
イ自体は、既に多数の文献に記載があるので、本発明の
実施に際して、必要があれば、そのような公知文献を参
照すればよい。
【0022】オートラジオグラフィーに用いられるDN
Aマイクロアレイは、既に、その一部のマイクロチップ
上の一本鎖の核酸断片分子に対して、放射性標識試料一
本鎖核酸断片が液相(通常は水相)にてハイブリダイゼ
ーションにより結合固定している。このハイブリダイゼ
ーション操作は通常、放射性標識した試料一本鎖核酸断
片を含む水溶液をマイクロピペットなどの点着具を用い
て各マイクロチップの上に点着し、その後に、必要によ
りインクベーション(例えば、37℃附近の温度で一定
時間保存する操作)を行なって実施する。この操作によ
り、試料溶液を点着したマイクロチップに固定されてい
る一本鎖の核酸断片分子に対して相補性を有する試料一
本鎖核酸断片は、ハイブリダイゼーションにより、その
マイクロチップ上に結合固定される。試料一本鎖核酸断
片が相補性を持たない場合には、そのまま点着液中に残
るため、その大部分は、その後に行なわれる洗浄操作に
よりDNAマイクロアレイの表面から除去される。
【0023】試料一本鎖核酸断片に取り付けられる放射
性物質としては、一般に、放射性同位元素(RI)が用
いられる。通常のオートラジオグラフィーに用いられる
RIの例としては、32P、33P、14Cなどを挙げること
ができる。
【0024】本発明で用いる代表的な蓄積性蛍光体シー
ト12は、支持体15、海島状に互いに分離された蓄積
性蛍光体領域18の集合体である蓄積性蛍光体層16、
そして保護層17からなる。
【0025】蓄積性蛍光体シートは通常、支持体の上
に、輝尽性蛍光体粒子(=蓄積性蛍光体粒子)と結合剤
とからなる蛍光体層形成用分散液を塗布乾燥して蓄積性
蛍光体層を形成し、次いでその蓄積性蛍光体層の上に保
護層を設ける方法によって製造することができる。な
お、蓄積性蛍光体層は、別に独立して、蓄積性蛍光体シ
ートを製造し、これを支持体の上に貼りつける方法によ
っても、支持体上に形成することができる。
【0026】本発明で用いる蓄積性蛍光体シートは、蓄
積性蛍光体層がDNAマイクロチップの存在する位置に
対応する位置に蓄積性蛍光体層が存在し、該DNAマイ
クロチップが存在しない領域には蓄積性蛍光体層が存在
しないように海島構造に構成されている。このような海
島構造の蓄積性蛍光体層は、例えば、支持体表面に、蓄
積性蛍光体層材料塗布液をスクリーン印刷などによって
海島状に印刷し、印刷された塗布液を乾燥する方法、表
面に凹部を形成した支持体を用意し、その支持体表面に
蓄積性蛍光体層材料塗布液を塗布した後、凹部にのみ塗
布液が残るように、支持体表面を拭き取り、次いで、塗
布液を乾燥させる方法、多数の透孔を有するシートの透
孔に蓄積性蛍光体を埋め込み、これを支持体に貼りつけ
る方法などを利用して製造することができる。
【0027】蓄積性蛍光体(=輝尽性蛍光体)として
は、波長が400〜900nmの範囲の励起光の照射に
より、300〜500nmの波長範囲に輝尽発光を示す
輝尽性蛍光体が好ましい。そのような輝尽性蛍光体の例
は、特開平2−193100号公報および特開平4−3
10900号公報に詳しく記載されている。好ましい輝
尽性蛍光体としては、ユーロピウムあるいはセリウムに
よって付活されているアルカリ土類金属ハロゲン化物系
蛍光体(例、BaFBr:Eu、およびBaF(Br,
I):Eu)、そしてセリウム付活希土類オキシハロゲ
ン化物系蛍光体を挙げることができる。
【0028】これらのうちでも、基本組成式(I): MIIFX:zLn ‥‥(I) で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIIはB
a、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、S
m、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びY
bからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素
を表す。Xは、Cl、Br及びIからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のハロゲンを表す。zは、0<z≦
0.2の範囲内の数値を表す。
【0029】上記基本組成式(I)中のMIIとしては、
Baが半分以上を占めることが好ましい。Lnとして
は、特にEu又はCeであることが好ましい。また、基
本組成式(I)では表記上F:X=1:1のように見え
るが、これはBaFX型の結晶構造を持つことを示すも
のであり、最終的な組成物の化学量論的組成を示すもの
ではない。一般に、BaFX結晶においてX-イオンの
空格子点であるF+(X-)中心が多く生成された状態
が、600〜700nmの光に対する輝尽効率を高める
上で好ましい。このとき、FはXよりもやや過剰にある
ことが多い。
【0030】なお、基本組成式(I)では省略されてい
るが、必要に応じて下記のような添加物を基本組成式
(I)に加えてもよい。 bA, wNI, xNII, yNIII ただし、AはAl23、SiO2及びZrO2などの金属
酸化物を表す。MIIFX粒子同士の焼結を防止する上で
は、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下の超微粒子で
IIFXとの反応性が低いものを用いることが好まし
い。NIは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属の化合物を
表し、NIIは、Mg及び/又はBeからなるアルカリ土
類金属の化合物を表し、NIIIは、Al、Ga、In、
Tl、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選
ばれる少なくとも一種の三価金属の化合物を表す。これ
らの金属化合物としては、特開昭59−75200号公
報に記載のようなハロゲン化物を用いることが好ましい
が、それらに限定されるものではない。
【0031】また、b、w、x及びyはそれぞれ、MII
FXのモル数を1としたときの仕込み添加量であり、0
≦b≦0.5、0≦w≦2、0≦x≦0.3、0≦y≦
0.3の各範囲内の数値を表す。これらの数値は、焼成
やその後の洗浄処理によって減量する添加物に関しては
最終的な組成物に含まれる元素比を表しているわけでは
ない。また、上記化合物には最終的な組成物において添
加されたままの化合物として残留するものもあれば、M
IIFXと反応する、あるいは取り込まれてしまうものも
ある。
【0032】その他、上記基本組成式(I)には更に必
要に応じて、特開昭55−12145号公報に記載のZ
n及びCd化合物;特開昭55−160078号公報に
記載の金属酸化物であるTiO2、BeO、MgO、C
aO、SrO、BaO、ZnO、Y23、La23、I
23、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25、Th
2;特開昭56−116777号公報に記載のZr及
びSc化合物;特開昭57−23673号公報に記載の
B化合物;特開昭57−23675号公報に記載のAs
及びSi化合物;特開昭59−27980号公報に記載
のテトラフルオロホウ酸化合物;特開昭59−4728
9号公報に記載のヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオ
ロチタン酸、及びヘキサフルオロジルコニウム酸の1価
もしくは2価の塩からなるヘキサフルオロ化合物;特開
昭59−56480号公報に記載のV、Cr、Mn、F
e、Co及びNiなどの遷移金属の化合物などを添加し
てもよい。さらに、本発明においては上述した添加物を
含む蛍光体に限らず、基本的に希土類付活アルカリ土類
金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体とみなされる組成
を有するものであれば如何なるものであってもよい。
【0033】上記基本組成式(I)で表される希土類付
活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体
は、通常は、アスペクト比が1.0乃至5.0の範囲に
ある。本発明の輝尽性蛍光体シートに用いる輝尽性蛍光
体粒子は一般に、アスペクト比が1.0乃至2.0(好
ましくは、1.0乃至1.5)の範囲にあり、粒子サイ
ズのメジアン径(Dm)が1μm乃至10μm(好まし
くは、2μm乃至7μm)の範囲にあり、そして粒子サ
イズ分布の標準偏差をσとしたときのσ/Dmが50%
以下(好ましくは、40%以下)のものである。また、
粒子の形状としては、直方体型、正六面体型、正八面体
型、14面体型、これらの中間多面体型および不定型粉
砕粒子などがあるが、それらのうちでは14面体型が好
ましい。ただし、上記アスペクト比、粒子サイズおよび
粒子サイズ分布を満たす輝尽性蛍光体粒子であれば、必
ずしも14面体型でなくとも本発明に用いることができ
る。
【0034】上記の粒子状の輝尽性蛍光体を結合剤と共
に適当な有機溶媒に分散溶解して、塗布液を調製する。
塗布液中での結合剤と蛍光体との比率は通常、1:1乃
至1:100(重量比)の範囲の値となるようにする。
この比率は、特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲
にあることが好ましい。輝尽性蛍光体粒子を分散支持す
る結合剤についても、様々な種類の樹脂材料が知られて
おり、本発明の輝尽性蛍光体シートの形成においても、
それらの公知の結合剤樹脂を中心とした任意の樹脂材料
から適宜選択して用いることができる。この塗布液を塗
布、乾燥して、蓄積性蛍光体フィルムを得る。蛍光体の
密度を更に高めるために、得られた輝尽性蛍光体シート
をカレンダー処理によって加熱圧縮することが好まし
い。
【0035】本発明で用いる蓄積性蛍光体シートの一方
の側の表面には、励起光および/または輝尽発光光を反
射する材料からなる光反射層を設けることもできる。な
お、蓄積性蛍光体シートに支持体が設けられる場合に
は、光反射層は通常、支持体と蓄積性シートとの間に設
けられる。光反射層の付設により、励起光率および発光
光の取り出し効率を高めることができ、結果として更に
高感度であって高画質とすることができる。
【0036】本発明で用いる蓄積性蛍光体シートは、必
ずしも支持体や保護膜を備えている必要はないが、輝尽
性蛍光体シートの搬送や取扱い上の便宜や特性変化の回
避のために、すなわち耐久性や耐候性、耐汚れ性を高め
るために、支持体と保護膜とを備えていてもよい。さら
に、支持体は透明であってもよく、その場合には輝尽発
光光の取り出しを輝尽性蛍光体シートの両側から行う両
面集光方式による読取方法に適している。
【0037】支持体は通常、柔軟な樹脂材料からなる厚
みが50μm乃至1mmのシートあるいはフィルムであ
る。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、
励起光もしくは輝尽発光光を反射させるための光反射性
材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリ
ウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けても
よい。または、支持体に励起光もしくは輝尽発光光を吸
収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を
充填してもよい。支持体の形成に用いることのできる樹
脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイミド樹
脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。必要に応
じて、支持体は金属シート、セラミックシート、ガラス
シート、石英シートなどであってもよい。
【0038】保護膜は、励起光の入射や輝尽発光光の出
射に殆ど影響を与えないように、透明であることが望ま
しく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響
から輝尽性蛍光体シートを充分に保護することができる
ように、化学的に安定でかつ高い物理的強度を持つこと
が望ましい。保護膜としては、セルロース誘導体、ポリ
メチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂な
どのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解し
て調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成さ
れたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの
有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護膜形成
用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤
を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などに
よって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。ま
た、保護膜中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化
チタン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオ
レフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、お
よびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が
分散含有されていてもよい。保護膜の膜厚は一般に約
0.1μm乃至20μmの範囲にある。
【0039】保護膜の表面にはさらに、保護膜の耐汚染
性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。フ
ッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解(また
は分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護膜の表面
に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常はフッ素樹
脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用する。ま
た、ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーあるいはパー
フルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用することも
できる。フッ素樹脂塗布層には、干渉むらを低減させて
更に放射線画像の画質を向上させるために、微粒子フィ
ラーを充填することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚
は通常は0.5μm乃至20μmの範囲にある。フッ素
樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防
止剤などのような添加成分を用いることができる。特に
架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に有
利である。
【0040】蓄積性蛍光体シートの構成としては多様な
構成が知られており、例えば、接着層、着色層、帯電防
止層、励起光反射層、輝尽発光光反射層などの補助層を
設ける構成も知られている。本発明において用いる蓄積
静蛍光体シートは、必要に応じて、それらの補助層を付
設してもよい。
【0041】蓄積性蛍光体シートは一般に、上述のよう
に、その下側表面に支持体が設けられ、上側表面に保護
膜が設けられた基本構成を有する。また、蓄積性蛍光体
シートは通常、輝尽性蛍光体粒子と、これを分散状態で
含有支持する結合剤とからなる。ただし、蓄積性蛍光体
シートとしては、蒸着法や焼結法などによって形成され
る結合剤を含まないで蓄積性蛍光体の凝集体からなるも
のや、この蓄積性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質を
浸透させたものも知られている。
【0042】なお、第1図のDNAマイクロアレイと蓄
積性蛍光体シートとからなる積層体の構成において、そ
の間にDNAマイクロアレイのマイクロチップの存在す
る位置に対応する位置に透孔を有する薄いスペーサを介
在させてもよい。このスペーサは、放射線エネルギーを
透過しにくい材料(例、ステンレス、アルミニウム、真
鍮などの金属材料、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレートなどの高分子材料)からなること
が好ましく、またその厚さは10〜300μmの範囲に
有ることが好ましい。透孔のサイズや形状は、マイクロ
アレイのサイズや形状と略一致させることが望ましい
が、サイズや形状にずれがあってもよい。すなわち、こ
の透孔は、マイクロチップ上に結合固定された試料核酸
断片の放射性標識から発せられる放射線エネルギーを透
過に障害とならないように設けるものであって、一方、
透孔と透孔との間のシート部分は、隣接するマイクロチ
ップの上に結合固定された試料核酸断片の放射性標識か
ら発せられる放射線エネルギーが混入しないように分離
するための領域である。
【0043】図2は、図1に示したDNAマイクロアレ
イ11と蓄積性蛍光体シート12を積層して、オートグ
ラフィー操作を行なう状態を示す図である。すなわち、
DNAマイクロアレイ11、そして蓄積性蛍光体シート
12を積層して、このような積層状態で、例えば、0〜
30℃にて一定時間(例えば、1時間〜120時間)保
存することによりオートラジオグラフィーが行なわれ、
輝尽性蛍光体シート12に、DNAマイクロアレイ11
のマイクロチップ上の放射性物質から発せられる放射線
エネルギーがその位置情報と共に吸収記録(蓄積)され
る。このようなオートラジオグラフィー操作によりDN
Aマイクロアレイからの放射線エネルギーを位置情報と
ともに吸収蓄積して内部に潜像が形成された輝尽性蛍光
体シートは、次に放射線画像形成工程を経て画像の可視
化(あるいはデジタル画像情報のデータ形成)ができ
る。
【0044】図3は、本発明で使用できる、別の態様の
蓄積性蛍光体シート19の構成を示すものであって、こ
の構成では、支持体上に蓄積性蛍光体領域18が海島構
造にて形成されており、保護層が設けられていない。
【0045】図4は、上記のオートラジオグラフィー操
作を行なった蓄積性蛍光体シートを用いた本発明の放射
線画像形成方法について説明するための概略図である。
【0046】まず、図2の積層体から蓄積性蛍光体シー
ト12を引き剥がし、これを図4のの放射線画像読取装
置に装填する。
【0047】図4において、蓄積性蛍光体シート12
は、二組のニップローラからなる移送手段41、42に
より矢印の方向に移送される。一方、レーザビーム等の
励起光43は、蓄積性蛍光体シート12の保護層側表面
(蓄積性蛍光体層側表面)より照射される。励起光43
の照射を受けた蓄積性蛍光体シート12の蓄積性蛍光体
層内の領域からは、蓄積されたエネルギーレベルに応じ
た(すなわち、潜像として記録された放射線のエネルギ
ー分布情報を持った)輝尽発光光44が発せられる。輝
尽発光光44は、直接あるいはミラー49で反射され
て、上方に設けられた集光ガイド45により集光され、
その集光ガイド45の基部に備えられた光電変換装置
(フォトマルチプライヤ)46にて電気信号に変換さ
れ、増幅器47で増幅され信号処理装置48に送られ
る。
【0048】信号処理装置48では、増幅器47から送
られてきた電気信号について、目的とする放射線画像の
種類や放射線像変換パネルの特性に基づいて予め決めら
れている加算、減算などの適当な演算処理を行い、処理
後の信号を画像信号として送り出す。
【0049】送り出された画像信号は画像再生装置(図
示なし)にて可視画像として再生され、これによりDN
Aマイクロアレイに関する放射線の空間的エネルギー分
布に対応した画像が再構成される。再生装置は、CRT
等のディスプレイ手段であってもよいし、感光フィルム
に光走査記録を行う記録装置であってもよいし、あるい
はまた、そのために画像信号を一旦光ディスク、磁気デ
ィスク等の画像ファイルに記憶させる装置に置き換えら
れてもよい。
【0050】一方、蓄積性蛍光体シート12は、ニップ
ローラ41、42により矢印の方向にさらに移動してい
き、読取工程に供されたシートの領域は、次いで、ナト
リウムランプ、蛍光灯、赤外線ランプ等の消去光源(図
示なし)を利用する消去工程に供される。これにより、
読取工程の後なおパネルに残存している蓄積エネルギー
が放出除去され、次回の放射線画像の記録(撮影)工程
において、残存エネルギーによる潜像が悪影響を及ぼす
ことがないようにされる。
【0051】なお、蓄積性蛍光体シートとして、励起光
照射側表面に、該励起光に対する反射率がその入射角増
大に応じて増大し、一方では輝尽発光光に対する反射率
がその入射角に依存することない多層膜フィルタが付設
されているものを用いて、放射線のエネルギー分布情報
が潜像として蓄積記録された蓄積性蛍光体シートをその
平面方向に移送しながら、もしくは励起光照射装置を蛍
光体シートの平面方向に移動させながら、蛍光体シート
に対して、励起光を、LDアレイ、LEDアレイ、蛍光
導光シート等を用いて移送方向と直交する方向に線状に
照射し、蛍光体シートの励起光照射部分の潜像から放出
される輝尽発光光を、多数の固体光電変換素子を線状に
配置してなるラインセンサ等を用いて逐次一次元的に光
電検出して、その放射線エネルギー分布情報を電気的画
像信号として得る放射線画像情報読取方法を利用するこ
ともできる。
【0052】
【発明の効果】多数のDNAマイクロチップあるいはD
NAスポットからなるDNAマイクロアレイの表面に、
放射性標識された試料一本鎖核酸断片を液相にて接触さ
せ、アレイ上に固定された一本鎖核酸断片分子に相補性
の試料核酸断片をハイブリダイゼーションにより結合固
定させた後、アレイの表面から未固定の試料核酸断片を
除去し、そのマイクロアレイと蓄積性蛍光体シートとを
重ね合わせてオートラジオグラフィーを行なう際に、蓄
積性蛍光体シートとして、実質的に、DNAマイクロチ
ップあるいはDNAスポットの存在する位置に対応する
位置にのみ蓄積性蛍光体層を有するものを用いることに
より、解像度や鮮鋭度の高い放射線画像が得られるた
め、短時間で精度の高い核酸断片の解析が可能となるた
め、遺伝子解析などの発展に有利に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の検出方法におけるオートグラフィー操
作に用いる、DNAマイクロアレイ、そして蓄積性蛍光
体シートからなる積層体の例を、互いに分離した状態で
示す図である。
【図2】図1に示したDNAマイクロアレイと蓄積性蛍
光体シートとを積層して、オートグラフィー操作を行な
う状態の例を示す図である。
【図3】本発明で用いられる蓄積性蛍光体シートの別の
態様を示す図である。
【図4】オートラジオグラフィー操作を行なった蓄積性
蛍光体シートから放射線画像を形成する方法について説
明するための概略図である。
【符号の説明】
11 DNAマイクロアレイ 12 蓄積性蛍光体シート 13 DNAマイクロアレイの支持体 14 マイクロチップ 15 蓄積性蛍光体シートの支持体 16 蓄積性蛍光体層 17 保護層 18 蓄積性蛍光体領域 19 蓄積性蛍光体シート 41 ニップローラ 42 ニップローラ 43 励起光 44 輝尽発光光 45 集光ガイド 46 光電変換装置(フォトマルチプライヤ) 47 増幅器 48 信号処理装置 49 ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 21/78 G01N 33/566 33/566 C12N 15/00 A (72)発明者 梅本 千之 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 小倉 信彦 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2G054 AA06 CA22 EA03 4B024 AA11 AA19 CA01 HA14 4B029 AA07 FA15 4B063 QA01 QA18 QQ42 QR32 QR66 QS34 QS39 QX02 QX07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種かつ多数本の一本鎖の核酸分子断
    片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断片分子と、他の
    種の多数本の一本鎖の核酸断片分子とが互いに分離され
    た状態で支持体に点在固定されてなるDNAマイクロア
    レイに、放射性物質で標識された試料一本鎖核酸断片を
    液相にて接触させ、DNAマイクロアレイに固定された
    一本鎖核酸断片分子に対して相補性を持つ試料一本鎖核
    酸断片をハイブリダイゼーションによって該一本鎖核酸
    断片分子に結合させることにより支持体に固定させる工
    程;DNAマイクロアレイから未固定の試料一本鎖核酸
    断片を除去する工程;該処理を施したDNAマイクロア
    レイを、上記一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応する
    領域に蓄積性蛍光体層を存在させ、一方、該一本鎖核酸
    断片分子の固定位置に対応しない領域には蓄積性蛍光体
    層が存在しない部分を形成した蓄積性蛍光体シートを位
    置合せした状態で重ね合わせ、該DNAマイクロアレイ
    に結合固定された試料一本鎖核酸断片の放射性標識から
    発せられる放射線エネルギーを該蓄積性蛍光体シートに
    吸収蓄積させる工程;放射線エネルギーを吸収蓄積した
    蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して、該蓄積性蛍光
    体シートから輝尽発光光を発生させる工程;該輝尽発光
    光を集光し、この集光光を光電変換により電気信号に変
    換する工程;そして、該電気信号を処理することによっ
    て、試料一本鎖核酸断片が結合した一本鎖核酸断片分子
    の位置を検出する工程からなることを特徴とする相補性
    核酸断片の検出方法。
  2. 【請求項2】 蓄積性蛍光体シートとして、上記一本鎖
    核酸断片分子の固定位置に対応しない領域に放射線エネ
    ルギー不透過性の材料からなる壁が設けられている蓄積
    性蛍光体シートを用いることを特徴とする請求項1に記
    載の相補性核酸断片の検出方法。
  3. 【請求項3】 複数種かつ多数本の一本鎖の核酸分子断
    片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断片分子と、他の
    種の多数本の一本鎖の核酸断片分子とが互いに分離され
    た状態で支持体に点在固定されてなるDNAマイクロア
    レイ、そして該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応す
    る領域には蓄積性蛍光体層を存在させ、一方、該一本鎖
    核酸断片分子の固定位置に対応しない領域には蓄積性蛍
    光体層が存在しない部分を形成した蓄積性蛍光体シート
    からなる相補性核酸断片の検出キット。
  4. 【請求項4】 蓄積性蛍光体シートが、上記一本鎖核酸
    断片分子の固定位置に対応しない領域に放射線エネルギ
    ー不透過性の材料からなる壁が設けられている蓄積性蛍
    光体シートであることを特徴とする請求項3に記載の相
    補性核酸断片の検出キット。
  5. 【請求項5】 複数種かつ多数本の一本鎖の核酸分子断
    片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断片分子と、他の
    種の多数本の一本鎖の核酸断片分子とが互いに分離され
    た状態で支持体に点在固定されてなるDNAマイクロア
    レイ、そして該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対応す
    る領域には蓄積性蛍光体層を存在させ、一方、該一本鎖
    核酸断片分子の固定位置に対応しない領域には蓄積性蛍
    光体層が存在しない部分を形成した蓄積性蛍光体シート
    が位置合せした状態で積層されていることを特徴とする
    相補性核酸断片の検出用積層体。
  6. 【請求項6】 複数種かつ多数本の一本鎖の核酸分子断
    片が、同一種の多数本の一本鎖の核酸断片分子と、他の
    種の多数本の一本鎖の核酸断片分子とが、互いに分離さ
    れた状態で支持体に点在固定されてなるDNAマイクロ
    アレイに対して、該一本鎖核酸断片分子の固定位置に対
    応する領域には蓄積性蛍光体層を存在させ、一方、該一
    本鎖核酸断片分子の固定位置に対応しない領域には蓄積
    性蛍光体層が存在しない部分を形成してなることを特徴
    とする相補性核酸断片検出用蓄積性蛍光体シート。
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