JP2002350595A - 放射性物質標識生体起因物質検出用の蓄積性蛍光体シート - Google Patents

放射性物質標識生体起因物質検出用の蓄積性蛍光体シート

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JP2002350595A JP2001157462A JP2001157462A JP2002350595A JP 2002350595 A JP2002350595 A JP 2002350595A JP 2001157462 A JP2001157462 A JP 2001157462A JP 2001157462 A JP2001157462 A JP 2001157462A JP 2002350595 A JP2002350595 A JP 2002350595A
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Yuichi Hosoi
雄一 細井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体起因物質の検出に際して高分解能の放射
線画像を与えるオートラジオグラフィー用蓄積性蛍光体
シートを提供する。 【解決手段】 多孔性シートを用いて放射性物質で標識
した生体起因物質もしくはその複製物を生化学的特異的
結合を利用して検出解析するためのオートラジオグラフ
ィーに用いられる蓄積性蛍光体シートであって、輝尽性
蛍光体の重量が10〜140g/m2の範囲にある蛍光
体層を有する蓄積性蛍光体シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オートラジオグラ
フィーを利用して放射性物質標識生体起因物質を検出す
るための蓄積性蛍光体シート、および該蓄積性蛍光体シ
ートと多孔性シートとの組合せを用いる生体起因物質の
検出解析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線などの放射線が照射されると、放射
線エネルギーの一部を吸収蓄積し、そののち可視光線や
赤外線などの電磁波(励起光)の照射を受けると、蓄積
した放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す性質を有
する蓄積性蛍光体(例、輝尽性蛍光体)を利用して、こ
の輝尽性蛍光体を含有するシート状の蓄積性蛍光体シー
トに、被検体を透過したあるいは被検体から発せられた
放射線を照射して被検体の放射線画像情報を一旦蓄積記
録した後、シートにレーザ光などの励起光を走査して順
次輝尽発光光として放出させ、そしてこの輝尽発光光を
光電的に読み取って画像信号(デジタル信号)を得るこ
とからなる、放射線画像記録再生方法が医療用放射線撮
影などにおいて広く実用に供されている。読み取りを終
えたシートは、残存する放射線エネルギーの消去が行わ
れた後、次の撮影のために備えられて繰り返し使用され
る。
【0003】放射線画像記録再生方法に用いられる蓄積
性蛍光体シート(放射線像変換パネルともいう)は、基
本構造として、支持体とその上に設けられた輝尽性蛍光
体層とからなるものである。ただし、輝尽性蛍光体層が
自己支持性である場合には必ずしも支持体を必要としな
い。また、輝尽性蛍光体層の上面(支持体に面していな
い側の面)には通常、保護層が設けられていて、蛍光体
層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護してい
る。
【0004】輝尽性蛍光体層は、通常は輝尽性蛍光体と
これを分散状態で含有支持する結合剤とからなる。ただ
し、蒸着法や焼結法によって形成される結合剤を含まな
いで輝尽性蛍光体の凝集体のみから構成されるものや、
輝尽性蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されて
いるものも知られている。
【0005】また、上記放射線画像記録再生方法の別法
として、従来の輝尽性蛍光体における放射線吸収機能と
エネルギー蓄積機能とを分離して、少なくとも輝尽性蛍
光体(エネルギー蓄積用蛍光体)を含有する放射線像変
換パネルと、放射線を吸収して紫外乃至可視領域に発光
を示す蛍光体(放射線吸収用蛍光体)を含有する蛍光ス
クリーンとの組合せを用いる放射線画像形成方法を利用
することもできる。この方法は、被検体を透過などした
放射線をまず、該スクリーンまたはパネルの放射線吸収
用蛍光体により紫外乃至可視領域の光に変換した後、そ
の光をパネルのエネルギー蓄積用蛍光体にて放射線画像
情報として蓄積記録する。次いで、このパネルに励起光
を走査して輝尽発光光を放出させ、この輝尽発光光を光
電的に読み取って画像信号を得るものである。このよう
な放射線像変換パネルおよび蛍光スクリーンも、本発明
に包含される。
【0006】上記の蓄積性蛍光体シートを用いる放射線
画像記録再生方法を利用して、放射性標識した生物試料
や生体高分子を対象とする一般的なオートラジオグラフ
ィーを行うことが知られている。この方法を利用するオ
ートラジオグラフィーは、試料からの放射線量が微量で
あっても、高感度でその放射線画像を得ることができ
る、また画像情報がデジタル信号として得られるので画
像処理や画像解析、保存が容易となるなど数々の利点が
あるため、現在では重要なオートラジオグラフィー技術
となっている。
【0007】近年、生物学や医学の分野において遺伝子
解析を行なうために、マクロアレイおよびマイクロアレ
イなどと呼ばれる分析用具が広範に用いられている。い
ずれも生化学的特異的結合反応の一種であるハイブリダ
イゼーションを利用して、DNA、RNAなどの核酸も
しくはその断片あるいはそれらの複製物を検出して解析
するための分析用具である。前者のマクロアレイは、ポ
リアミド樹脂などを材料とする多孔性のシートからな
り、それを用いた検出解析は、多数のDNA断片などの
核酸断片(プローブ分子)を多孔性シートの細孔に絡ま
せるようにして固定し、解析対象(ターゲット分子)と
してラジオアイソトープ(RI)などの放射性物質で標
識した試料核酸断片を用いて行われている。一方、後者
のマイクロアレイは、表面処理されたスライドガラスな
どの固相担体からなり、その検出解析は通常、固相担体
表面にプローブ分子を固定し、ターゲット分子として蛍
光物質で標識した試料核酸断片を用いて行なわれる。た
だし、マクロアレイとの名称とマイクロアレイとの名称
との使い分けは、一般には、必ずしも厳密になされては
いないようである。
【0008】マクロアレイによる遺伝子解析は、従来の
オートラジオグラフィー技術を利用して簡便に実施する
ことができるところに利点がある。
【0009】上記マクロアレイを用いるDNAなどの核
酸の解析は通常、下記の方法により実施される。 (1)まず、複数種の核酸断片について、多数の一本鎖
核酸断片(プローブ分子;通常は、その塩基配列が既知
であるものを用いる)を用意し、それぞれを含む水溶液
を、スポッタを用いてマクロアレイ上に、高密度かつマ
トリックス状に順次点着することにより、プローブ分子
を多孔性シートの点着位置の細孔に絡ませるように付着
固定させて、ドット状の多数のプローブ分子スポットを
形成させる。 (2)次に、解析対象の核酸断片試料について放射性同
位元素(RI:32P、 33Pなど)で標識して調製した放
射性標識一本鎖核酸断片試料を、このマクロアレイに液
相にて接触させて(例えば、特定の容器を用いて放射性
標識核酸断片試料の水溶液中にマクロアレイを浸漬す
る)、検出対象のターゲット分子をプローブ分子とハイ
ブリダイゼーションさせて結合固定させる。すなわち、
核酸断片試料中の、プローブ分子と相補的な塩基配列を
もつターゲット分子を、スポットのプローブ分子と相補
的に結合(ハイブリダイズ)させる。 (3)次いで、マクロアレイから、ハイブリダイズしな
かった放射性標識核酸断片試料を洗浄除去する。 (4)洗浄乾燥したマクロアレイを放射線感受性写真フ
ィルムと重ね合わせ、オートラジオグラフィーを利用し
て、放射性標識ターゲット分子からの放射線を検出する
ことにより、各プローブ分子についてのハイブリダイゼ
ーションによるターゲット分子の結合情報(結合の有無
や強度など)を検出する。 (5)ターゲット分子が結合したプローブ分子の塩基配
列が既知であれば、相補性の原理を利用することにより
ターゲット分子の少なくとも一部の塩基配列が決定され
る。すなわち、このような技術を利用して、特定の遺伝
子の発現、変異、多型性などを多数の遺伝子について同
時に解析することができる。
【0010】Human Molecular Genetics, 1999, Vol.8,
No.9, 1715-1722には、前記蓄積性蛍光体シートを、放
射性標識した核酸断片試料がハイブリダイゼーションに
より結合固定された多孔性シートと組み合わせてオート
ラジオグラフィーを実施することにより、遺伝子解析を
行うことが提案されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】一般に、医療用放射線
撮影などのX線露光を目的とする蓄積性蛍光体シートで
は、蓄積性蛍光体シートの蓄積性蛍光体層の層厚が約2
00〜400μmの範囲にある。また、従来のオートラ
ジオグラフィーを目的とする蓄積性蛍光体シートでも、
蛍光体層の層厚は50〜200μmの範囲にある。本発
明者は、生化学特異的結合を利用して生体に起因する物
質あるいはその複製物をを検出する多孔性シートを用い
るオートラジオグラフィーについて検討した結果、該検
出操作に用いられる放射性物質が32P、33P、35Sなど
の放射性同位元素(RI)であり、これらRIが極めて
微量であって、かつRIから放射される電子線のエネル
ギーが弱いために、RIからの電子線の90%以上がシ
ートの蛍光体層の深さ約50μmまでの領域において吸
収されてしまうことを見いだした。そして、これ以上蛍
光体層を厚くしても、感度が殆ど上がらないばかりか、
かえって放射線画像の分解能が低下し、画質の劣化を招
くことを見い出した。
【0012】従って、本発明は、放射性物質標識生体起
因物質を検出するために有用な、分解能の高い放射線画
像を与えるオートラジオグラフィー用蓄積性蛍光体シー
トを提供するものである。さらに、本発明は、精度の高
いオートラジオグラフィーによる生体起因物質の検出方
法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定位置にプ
ローブ分子を結合固定させた多孔性シートに生化学的特
異的結合により固定された放射性物質標識を持つ生体起
因物質もしくはその複製物をオートラジオグラフィーに
より検出するための蓄積性蛍光体シートであって、輝尽
性蛍光体の重量が10〜140g/m2の範囲にある蛍
光体層を有することを特徴とする蓄積性蛍光体シートに
ある。本発明はまた、所定位置に結合固定されたプロー
ブ分子に生化学的特異的結合により固定された放射性物
質標識を持つ生体起因物質もしくはその複製物を有する
多孔性シートと輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/
2の範囲にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シート
との積層体にもある。
【0014】本発明はさらに、所定位置にプローブ分子
を付着固定した多孔性シートに、放射性物質で標識した
試料の生体起因物質もしくはその複製物を液相にて接触
させて、該プローブ分子に該放射性標識試料を生化学的
特異的結合により固定する工程;該多孔性シートから未
固定の放射性標識試料を除去処理する工程;該処理を施
した多孔性シートを、輝尽性蛍光体の重量が10〜14
0g/m2の範囲にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体
シートに重ね合わせて、多孔性シートに結合固定された
放射性標識試料から発せられる放射線エネルギーを蓄積
性蛍光体シートの蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射
線エネルギーを吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起
光を照射して該蛍光体層から放出される輝尽発光光を集
光し、光電変換して電気的画像信号を得る工程;そし
て、該電気的画像信号を処理して、多孔性シート上の放
射性標識試料の結合固定情報を検出する工程を含むこと
を特徴とするオートラジオグラフィーによる放射性標識
された生体起因物質もしくはその複製物の結合情報の検
出方法にもある。
【0015】本発明はまた、所定位置に一群の一本鎖核
酸断片プローブを付着固定した多孔性シートに、放射性
物質で標識した一本鎖核酸試料を液相にて接触させて、
該核酸試料をハイブリダイゼーションにより該プローブ
に結合固定する工程;該多孔性シートから未固定の核酸
試料を除去処理する工程;該処理を施した多孔性シート
を、輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m2の範囲
にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートに重ね合わ
せて、多孔性シートに結合固定された放射性標識核酸試
料から発せられる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シー
トの蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射線エネルギー
を吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して
該蛍光体層から放出される輝尽発光光を集光し、光電変
換して電気的画像信号を得る工程;そして、該電気的画
像信号を処理して、核酸試料を検出する工程を含むこと
を特徴とするオートラジオグラフィーによる放射線標識
された相補性核酸試料の結合情報の検出方法にもある。
【0016】本発明はまた、シート平面を二次元方向に
細分区画する隔壁と、該隔壁により区画された各領域に
配置された多孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均
密度が0.6g/cm3以上であって、該多孔性構造体
の平均密度が1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均
密度>多孔性構造体の平均密度の関係を満たす)である
複合材料シートの該多孔性構造体にプローブ分子を結合
固定させた検出用シートに生化学的特異的結合により固
定された放射性物質標識を持つ生体起因物質もしくはそ
の複製物をオートラジオグラフィーにより検出するため
の蓄積性蛍光体シートであって、輝尽性蛍光体の重量が
10〜140g/m2の範囲にある蛍光体層を有するこ
とを特徴とする蓄積性蛍光体シートにもある。そして、
本発明はまた、シート平面を二次元方向に細分区画する
隔壁と、該隔壁により区画された各領域に配置された多
孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均密度が0.6
g/cm3以上であって、該多孔性構造体の平均密度が
1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均密度>多孔性
構造体の平均密度の関係を満たす)である複合材料シー
トの該多孔性構造体に結合固定させたプローブ分子に生
化学的特異的結合により固定された放射性物質標識を持
つ生体起因物質もしくはその複製物を有する検出用シー
トと輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m2の範囲
にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートとの積層体
にもある。
【0017】本発明はまた、シート平面を二次元方向に
細分区画する隔壁と、該隔壁により区画された各領域に
配置された多孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均
密度が0.6g/cm3以上であって、該多孔性構造体
の平均密度が1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均
密度>多孔性構造体の平均密度の関係を満たす)である
複合材料シートの該多孔性構造体に結合固定させたプロ
ーブ分子を有する検出用シートに、放射性物質で標識し
た試料の生体起因物質もしくはその複製物を液相にて接
触させて、該プローブ分子に該放射性標識試料を生化学
的特異的結合により固定する工程;該検出用シートから
未固定の放射性標識試料を除去処理する工程;該処理を
施した検出用シートを、輝尽性蛍光体の重量が10〜1
40g/m 2の範囲にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光
体シートに重ね合わせて、検出用シートに結合固定され
た放射性標識試料から発せられる放射線エネルギーを蓄
積性蛍光体シートの蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放
射線エネルギーを吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励
起光を照射して該蛍光体層から放出される輝尽発光光を
集光し、光電変換して電気的画像信号を得る工程;そし
て、該電気的画像信号を処理して、検出用シート上の放
射性標識試料の結合固定情報を検出する工程を含むこと
を特徴とするオートラジオグラフィーによる放射性標識
された生体起因物質もしくはその複製物の結合情報の検
出方法にもある。
【0018】本発明はさらに、シート平面を二次元方向
に細分区画する隔壁と、該隔壁により区画された各領域
に配置された多孔性構造体とから構成され、該隔壁の平
均密度が0.6g/cm3以上であって、該多孔性構造
体の平均密度が1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平
均密度>多孔性構造体の平均密度の関係を満たす)であ
る複合材料シートの該多孔性構造体に結合固定させた一
本鎖核酸断片プローブを持つ検出用シートに、放射性物
質で標識した一本鎖核酸試料を液相にて接触させて、該
核酸試料をハイブリダイゼーションにより該プローブに
結合固定する工程;該検出用シートから未固定の核酸試
料を除去処理する工程;該処理を施した検出用シート
を、輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m2の範囲
にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートに重ね合わ
せて、検出用シートに結合固定された放射性標識核酸試
料から発せられる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シー
トの蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射線エネルギー
を吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して
該蛍光体層から放出される輝尽発光光を集光し、光電変
換して電気的画像信号を得る工程;そして、該電気的画
像信号を処理して、放射生標識核酸試料の結合情報を検
出する工程を含むことを特徴とするオートラジオグラフ
ィーによる放射性標識された相補性核酸試料の結合情報
の検出方法にもある。
【0019】本発明の検出方法で検出対象となる生体に
起因する物質及びその複製物には、生体から抽出、単離
などにより直接採取されたもの、これに更に化学的処理
や化学修飾などが施されたもの、およびこれら生体由来
の物質にPCR法などの複製技術を施して得られた複製
物が含まれ、その代表的な例としては、ポリヌクレオチ
ド(DNA、RNA)、ペプチド核酸(PNA)などの
核酸もしくはその断片;抗原、抗体、腫瘍マーカ、酵
素、アブザイム、ホルモン類およびその他の蛋白質を挙
げることができる。
【0020】また、本発明の検出方法で利用できる生化
学的特異的結合には、前述した塩基配列の相補性によっ
て生じるハイブリダイゼーション、および抗原−抗体反
応などの免疫特異的結合が含まれ、更に特定の蛋白質間
における立体構造などに基づく蛋白質特異的結合も含ま
れる。
【0021】本発明の蓄積性蛍光体シートおよび検出用
シートの好ましい態様は、以下の通りである。 (1)蓄積性蛍光体シートの蛍光体層の層厚が5〜50
μmの範囲にある。 (2)蓄積性蛍光体シートが、32P、33Pおよび35Sか
らなる群より選ばれる少なくとも一種の放射性同位元素
から放出される電子線のエネルギーを吸収蓄積するもの
である。 (3)検出用シートが、シート平面を二次元方向に細分
区画する隔壁と、該隔壁により区画された複数の領域に
配置された多孔性構造体とから構成されている複合材料
シートであって、該複合材料シートが、多孔性構造体の
シートの表側の表面そして裏側の表面の内の少なくとも
一方が、当該表面に接する隔壁の表面よりもシート内部
側に後退している。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のオートラジオグラフィー
に用いられる蓄積性蛍光体シート、および蓄積性蛍光体
シートと多孔性シート(多孔性構造体領域を有する複合
材料シートをも含む)とからなる積層体について、添付
図面を参照しながら説明する。
【0023】図1は、本発明の蓄積性蛍光体シートの一
例を概略的に示す断面図である。図1において、蓄積性
蛍光体シート11は、順に支持体12、輝尽性蛍光体を
含有する蛍光体層13、および保護層14から構成され
る。本発明において、蛍光体層13における輝尽性蛍光
体の重量は、一般に10〜140g/m2の範囲にあ
り、好ましくは15〜70g/m2の範囲にある。ま
た、蛍光体層13の層厚は一般には5〜50μmの範囲
にある。
【0024】試料中の放射性物質が、下記のような一般
的な放射性同位元素(RI):32 P(最大エネルギー:1.709MeV)33 P(最大エネルギー:0.249MeV)35 S(最大エネルギー:0.167MeV) であれば、RIからの電子線の90%以上が少なくとも
蛍光体層の厚さ50μmまでの領域に吸収されるため、
蛍光体層の層厚を上記範囲とすることにより、放射線画
像の分解能を低下させずに、試料からの電子線エネルギ
ーを有効に蛍光体層に吸収蓄積することができる。
【0025】なお、本発明の蓄積性蛍光体シートは図1
に示した構成に限定されるものではなく、蛍光体層が自
己支持性であれば必ずしも支持体を付設する必要はな
い。また、必ずしも保護層を付設する必要もなく、その
場合には、後述するオートラジオグラフィー操作の際に
蛍光体層に直接多孔性シートが重ね合わされるので、よ
り精度の高い放射線画像を得ることができる。
【0026】あるいは、本発明の蓄積性蛍光体シートの
蛍光体層は、図2および図3に示すように、海島構造を
有していてもよい。図2は、本発明の蓄積性蛍光体シー
トの別の構造の例を概略的に示す斜視図であり、図3
は、図2におけるI−I線に沿った断面図である。図2
および図3において、蓄積性蛍光体シート15は、支持
体12、海島状に互いに分離された輝尽性蛍光体領域1
7(斜線部分)の集合体である蛍光体層16、および保
護層から構成される。海島状の輝尽性蛍光体領域17
は、これに組み合わせて使用する多孔性シートに結合固
定(付着による結合も含む)されるプローブ分子の位置
に対応させて設けられている。例えば下記図4および図
5に示すように、多孔性シートにおけるプローブ分子の
固定位置が構造的に決められている場合には(すなわ
ち、多孔性構造体領域23)、その多孔性構造体領域2
3に対応させて設けられる。
【0027】海島状の輝尽性蛍光体領域17のそれぞれ
の島部分における輝尽性蛍光体の重量は、島部分におけ
る面積当りの重量として、一般には10〜140g/m
2の範囲にあり、好ましくは15〜70g/m2の範囲に
ある。また、各輝尽性蛍光体領域17の厚みは一般には
5〜50μm(島部分、すなわち蛍光体存在領域の厚
さ)の範囲にある。蓄積性蛍光体シートをこのような構
成とすることにより、より一層分解能の向上した放射線
画像を得ることができる。
【0028】本発明の多孔性シートと蓄積性蛍光体シー
トとの組合わせは例えば、上述した蓄積性蛍光体シート
と、図4および図5に示すような複合材料シートとから
構成される。図4は、本発明の蓄積性蛍光体シートと組
合わせて有利に用いることができる複合材料シート一例
を概略的に示す斜視図であり、図5は、図4におけるI
−I線に沿った拡大部分断面図である。
【0029】図4および図5において、複合材料シート
21は、シート21を平面方向に沿って細分区画する隔
壁22と、隔壁22により区画された多孔性構造体領域
23(斜線部分)とから構成される。多孔性構造体領域
23は微小な貫通孔であり、その開口部の面積は、一般
には5mm2未満であり、好ましくは1mm2未満、より
好ましくは0.5mm2未満、更に好ましくは0.1m
2未満である。また、好ましくは0.001mm2
上、そして特に好ましくは0.01mm2以上である。
複合材料シートとして、このような構成とすることによ
り、プローブ分子溶液の点着時におけるプローブ分子の
拡散を防ぐとともに、分析作業時における放射性標識試
料の拡散も防いで、得られる放射線画像のノイズを低減
することができる。
【0030】多孔性構造体領域23のシートの表側表面
と裏側表面の少なくとも一方は、図5に示されているよ
うに、その表面に隣接する隔壁表面よりもシート内部に
向けて後退していることが望ましい。このような構成に
より、多孔性構造体領域23へのプローブ分子溶液の点
着が容易となり、また一旦点着されたプローブ分子溶液
の、隔壁表面への流出、そしてさらに、他の多孔性構造
体領域への流出を効果的に防ぐことができる。
【0031】多孔性構造体領域23の数は、一般には5
0個/cm2以上であり、好ましくは100個/cm2
上、より好ましくは500個/cm2以上、更に好まし
くは1000個/cm2以上であり、そして好ましくは
100000個/cm2以下、そして特に好ましくは1
0000個/cm2以下である。これらは全て、必ずし
も、図4に示したように等間隔で設けられている必要は
なく、幾つかのブロックに別れてブロック毎に複数の多
孔性構造体領域が形成されていてもよい。
【0032】また、放射性標識した試料からの電子線な
どの放射線を効果的に遮蔽するためには、隔壁22の平
均密度は0.6g/cm3以上であることが好ましく、
より好ましくは1〜20g/cm3の範囲にあり、特に
好ましくは2〜10g/cm3の範囲にある。電子線の
透過距離は密度に反比例するので、放射性物質が32P、
33P、35S、14CなどのようなRIであれば、隔壁の平
均密度をこの範囲とすることにより、各領域内の試料の
RIからの電子線を隔壁で遮蔽して、電子線の透過、散
乱による放射線画像の分解能の低下を防ぐことができ
る。
【0033】本発明において、核酸もしくはその断片、
あるいは合成オリゴヌクレオチドなどのプローブ分子を
有効に固定するためには、領域23に充填される多孔性
構造体の平均密度は0.5g/cm3以下であることが
好ましく、より好ましくは0.1g/cm3以上であ
る。多孔性構造体は一般に、空隙率(体積比)が10〜
90%の範囲にあり、その空隙を構成する微細孔の平均
孔径は0.1〜50μmの範囲にある。
【0034】本発明において、多孔性構造体領域23の
配列および開口部の形状は、図4に示したような格子状
の配列と円形の開口部に限定されるものではなく、領域
23の配列や形状などを適宜変更することができる。
【0035】図6は、多孔性構造体領域の配列のバリエ
ーションの例を示す上面図である。図6では、多孔性構
造体領域23が隣接する列で互いに位置をずらして配置
されている。
【0036】図7は、多孔性構造体領域の開口部の形状
のバリエーションの例を示す上面図である。図7では、
多孔性構造体領域23の開口部は四角形である。
【0037】この他にも、多孔性構造体領域はランダム
に配置されていてもよいし、その開口部は三角形、楕円
形、または六角形などの多角形であってもよい。さら
に、細長い長方形の多孔性構造体領域をストライプ状に
設けて、隔壁により一次元方向にのみ区画化することも
可能である。
【0038】なお、検出用の多孔性シートは、上述した
構成に限定されるものではなく、実質的にポリアミド樹
脂などの多孔性構造体のみから構成される従来より公知
の多孔性シート(メンブレン)を用いることも勿論可能
である。
【0039】次に、本発明の蓄積性蛍光体シートの製造
方法を、図1に示した構成を例にとって、蛍光体層が蓄
積性蛍光体粒子とこれを分散状態で含有支持する結合剤
とからなる場合について説明する。
【0040】支持体は通常、柔軟な樹脂材料からなる厚
みが50μm乃至1mmのシートあるいはフィルムであ
る。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、
励起光もしくは輝尽発光光を反射させるための光反射性
材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリ
ウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けても
よい。または、支持体に励起光もしくは輝尽発光光を吸
収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を
充填してもよい。支持体の形成に用いることのできる樹
脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイミド樹
脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。必要に応
じて、支持体は金属シート、セラミックシート、ガラス
シート、石英シートなどであってもよい。なお、支持体
が透明である場合には輝尽発光光の取り出しを蓄積性蛍
光体シートの両側から行う両面集光方式による読取方法
に適している。
【0041】蓄積性蛍光体としては、波長が400〜9
00nmの範囲の励起光の照射により、300〜500
nmの波長範囲に輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が好まし
い。そのような輝尽性蛍光体の例は、特開平2−193
100号公報および特開平4−310900号公報に詳
しく記載されている。好ましい輝尽性蛍光体としては、
ユーロピウムあるいはセリウムによって付活されている
アルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体(例、BaFB
r:Eu、およびBaF(Br,I):Eu)、そして
セリウム付活希土類オキシハロゲン化物系輝尽性蛍光体
を挙げることができる。
【0042】これらのうちでも、 基本組成式: MIIFX:zLn ‥‥(I) で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIIはB
a、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、S
m、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びY
bからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素
を表す。XはCl、Br及びIからなる群より選ばれる
少なくとも一種のハロゲンを表す。zは0<z≦0.2
の範囲内の数値を表す。
【0043】上記基本組成式(I)中のMIIとしては、
Baが半分以上を占めることが好ましい。Lnとして
は、特にEu又はCeであることが好ましい。また、基
本組成式(I)では表記上F:X=1:1のように見え
るが、これはBaFX型の結晶構造を持つことを示すも
のであり、最終的な組成物の化学量論的組成を示すもの
ではない。一般に、BaFX結晶においてX-イオンの
空格子点であるF+(X-)中心が多く生成された状態
が、600〜700nmの光に対する輝尽効率を高める
上で好ましい。このとき、FはXよりもやや過剰にある
ことが多い。
【0044】なお、基本組成式(I)では省略されてい
るが、必要に応じて下記のような添加物を基本組成式
(I)に加えてもよい。 bA, wNI, xNII, yNIII ただし、AはAl23、SiO2及びZrO2などの金属
酸化物を表す。MIIFX粒子同士の焼結を防止する上で
は、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下の超微粒子で
IIFXとの反応性が低いものを用いることが好まし
い。NIは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属の化合物を
表し、NIIは、Mg及び/又はBeからなるアルカリ土
類金属の化合物を表し、NIIIは、Al、Ga、In、
Tl、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選
ばれる少なくとも一種の三価金属の化合物を表す。これ
らの金属化合物としては、特開昭59−75200号公
報に記載のようなハロゲン化物を用いることが好ましい
が、それらに限定されるものではない。
【0045】また、b、w、x及びyはそれぞれ、MII
FXのモル数を1としたときの仕込み添加量であり、0
≦b≦0.5、0≦w≦2、0≦x≦0.3、0≦y≦
0.3の各範囲内の数値を表す。これらの数値は、焼成
やその後の洗浄処理によって減量する添加物に関しては
最終的な組成物に含まれる元素比を表しているわけでは
ない。また、上記化合物には最終的な組成物において添
加されたままの化合物として残留するものもあれば、M
IIFXと反応する、あるいは取り込まれてしまうものも
ある。
【0046】その他、上記基本組成式(I)には更に必
要に応じて、特開昭55−12145号公報に記載のZ
n及びCd化合物;特開昭55−160078号公報に
記載の金属酸化物であるTiO2、BeO、MgO、C
aO、SrO、BaO、ZnO、Y23、La23、I
23、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25、Th
2;特開昭56−116777号公報に記載のZr及
びSc化合物;特開昭57−23673号公報に記載の
B化合物;特開昭57−23675号公報に記載のAs
及びSi化合物;特開昭59−27980号公報に記載
のテトラフルオロホウ酸化合物;特開昭59−4728
9号公報に記載のヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオ
ロチタン酸、及びヘキサフルオロジルコニウム酸の1価
もしくは2価の塩からなるヘキサフルオロ化合物;特開
昭59−56480号公報に記載のV、Cr、Mn、F
e、Co及びNiなどの遷移金属の化合物などを添加し
てもよい。さらに、本発明においては上述した添加物を
含む蛍光体に限らず、基本的に希土類付活アルカリ土類
金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体とみなされる組成
を有するものであれば如何なるものであってもよい。
【0047】上記基本組成式(I)で表される希土類付
活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体
は、通常は、アスペクト比が1/1〜5/1の範囲にあ
る。そして、粒子サイズのメジアン径(Dm)が0.5
〜30μm(好ましくは、1〜10μm)の範囲にあ
り、粒子サイズ分布の標準偏差をσとしたときのσ/D
mが50%以下(好ましくは、40%以下)のものであ
る。また、粒子の形状としては直方体型、八面体型、1
4面体型およびこれらの中間多面体型などがあるが、そ
れらのうちでも14面体型が好ましい。
【0048】アスペクト比が2/1以上の柱状または針
状の輝尽性蛍光体粒子は、たとえば上記の希土類付活ア
ルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系蛍光体については特
開平7−233369号公報に詳細に記載されているよ
うに、ハロゲン化アンモニウムおよび希土類ハロゲン化
物等を含む水溶液に無機弗化物の水溶液とハロゲン化バ
リウムの水溶液を添加して蛍光体前駆体結晶を沈殿させ
た後、沈殿物を水溶液から分離し、次いで焼結を避けな
がら焼成することにより、製造することができる。
【0049】まず、上記の輝尽性蛍光体粒子と結合剤と
を溶剤に加え、これを十分に混合して、結合剤溶液中に
輝尽性蛍光体粒子が均一に分散した塗布液を調製する。
蛍光体粒子を分散支持する結合剤については様々な種類
の樹脂材料が知られており、本発明の蓄積性蛍光体シー
トの製造においても、それらの公知の結合剤樹脂を中心
とした任意の樹脂材料から適宜選択して用いることがで
きる。塗布液における結合剤と蛍光体との混合比は、目
的とする蓄積性蛍光体シートの特性、蛍光体の種類など
によって異なるが、一般には結合剤と蛍光体との混合比
は、1:1乃至1:100(重量比)の範囲から選ば
れ、そして特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲か
ら選ぶのが好ましい。なお、塗布液にはさらに、塗布液
中における蛍光体の分散性を向上させるための分散剤、
形成後の蛍光体層中における結合剤と蛍光体との間の結
合力を向上させるための可塑剤、蛍光体層の変色を防止
するための黄変防止剤、硬化剤、架橋剤など各種の添加
剤が任意に混合されていてもよい。
【0050】このようにして調製された塗布液を次に、
支持体の表面に均一に塗布することにより塗膜を形成す
る。塗布操作は、通常の塗布手段、たとえばドクターブ
レード、ロールコータ、ナイフコータなどを用いる方法
により行なうことができる。この塗膜を乾燥して、支持
体上への放射線吸収性蛍光体層の形成を完了する。な
お、蛍光体層は、必ずしも上記のように支持体上に塗布
液を直接塗布して形成する必要はなく、例えば、別にガ
ラス板、金属板、プラスチックシートなどの仮支持体上
に塗布液を塗布し乾燥することにより蛍光体層を形成し
た後、これを支持体上に押圧するか、あるいは接着剤を
用いるなどして支持体上に蛍光体層を接合する方法を利
用してもよい。蛍光体の密度を更に高めるために、得ら
れた蛍光体層をカレンダー処理によって加熱圧縮するこ
とが好ましい。このようにして形成された蛍光体層は、
輝尽性蛍光体の重量が一般には10〜140g/m2
範囲にあり、好ましくは15〜70g/m2の範囲にあ
り、またその層厚は一般には5〜50μmの範囲にあ
る。
【0051】蛍光体層は、輝尽性蛍光体とこれを分散状
態で含有支持する結合剤とからなるのものばかりでな
く、結合剤を含まないで蛍光体の凝集体のみから構成さ
れるもの、あるいは蛍光体の凝集体の間隙に高分子物質
が含浸されている蛍光体層などでもよい。
【0052】例えば、蛍光体層は蒸着法などの気相堆積
法により形成してもよい。蛍光体層を気相堆積法により
形成する場合に、特に好ましい輝尽性蛍光体は、下記基
本組成式(I)で代表されるアルカリ金属ハロゲン化物
系輝尽性蛍光体である。
【0053】 MIX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I) ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる
群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し、
IIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Z
n及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のア
ルカリ土類金属又は二価金属を表し、MIIIはSc、
Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、G
d、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、A
l、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一
種の希土類元素又は三価金属を表し、そしてAはY、C
e、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu、Na、Mg、Cu、A
g、Tl及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一
種の希土類元素又は金属を表す。X、X’およびX”は
それぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のハロゲンを表す。a、bおよびzは
それぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0≦z<
0.2の範囲内の数値を表す。
【0054】上記基本組成式(I)中のMIとしては少
なくともCsを含んでいることが好ましい。Xとしては
少なくともBrを含んでいることが好ましい。Aとして
は特にEu又はBiであることが好ましい。また、基本
組成式(I)には、必要に応じて、酸化アルミニウム、
二酸化珪素、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物を添加
物として、MI1モルに対して、0.5モル以下の量で
加えてもよい。
【0055】気相堆積法の代表的な方法である電子線蒸
着法による場合には、以下のようにして蛍光体層を形成
することができる。まず、上記の輝尽性蛍光体からなる
蒸発源、および被蒸着物である支持体を蒸着装置内に設
置し、装置内を排気して3×10-10〜3×10-12kg
/cm2程度の真空度とする。蒸発源は、加圧圧縮によ
り錠剤の形状とすることが好ましい。このとき、真空度
をこの程度に保持しながら、Arガス、Neガスなどの
不活性ガスを導入してもよい。次に、電子銃から電子線
を加速電圧1.5〜5.0kVの範囲で発生させて、蒸
発源に照射する。蒸発源である輝尽性蛍光体は加熱され
て蒸発、飛散し、支持体表面に堆積する。蒸着速度は一
般には0.1〜1000μm/分の範囲にあり、好まし
くは1〜100μm/分の範囲にある。なお、電子線の
照射を複数回に分けて行ってもよいし、あるいは複数の
電子銃を用いて異なる蛍光体を共蒸着させてもよい。ま
た、蛍光体の原料を用いて支持体上で蛍光体を合成する
と同時に蛍光体層を形成することも可能である。さら
に、蒸着の際に必要に応じて被蒸着物(支持体)を冷却
または加熱してもよいし、あるいは蒸着終了後に蛍光体
層を加熱処理(アニール処理)してもよい。このように
して、輝尽性蛍光体のみからなり、輝尽性蛍光体の柱状
結晶と柱状結晶の間に空隙(クラック)が存在する蛍光
体層が得られる。
【0056】蛍光体層が図2および図3に示したような
海島構造を有する場合には、支持体表面に上記塗布液を
スクリーン印刷などによって海島状に印刷した後、印刷
した塗布液を乾燥する方法、あるいは表面に凹部が形成
された支持体を用意し、その支持体表面に塗布液を塗布
した後、凹部にのみ塗布液が残るように支持体表面を拭
き取り、次いで塗布液を乾燥する方法、あるいは多数の
透孔を有するシートの透孔に輝尽性蛍光体を埋め込み、
これを支持体に貼り付ける方法などにより、蛍光体層を
形成することができる。
【0057】この蛍光体層の上には保護層が設けられ
る。保護層は、励起光の入射や輝尽発光光の出射に殆ど
影響を与えないように、透明であることが望ましく、ま
た外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響から蓄積
性蛍光体シートを充分に保護することができるように、
化学的に安定でかつ高い物理的強度を持つことが望まし
い。保護層としては、セルロース誘導体、ポリメチルメ
タクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂などのよう
な透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製し
た溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成されたも
の、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの有機高
分子フィルムや透明なガラス板などの保護層形成用シー
トを別に形成して、蛍光体層の表面に適当な接着剤を用
いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などによっ
て蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。また、
保護層中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタ
ン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオレフ
ィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、および
ポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が分散
含有されていてもよい。
【0058】保護層の表面にはさらに、保護層の耐汚染
性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。フ
ッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解(また
は分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護層の表面
に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常はフッ素樹
脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用する。ま
た、ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーあるいはパー
フルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用することも
できる。フッ素樹脂塗布層には、干渉むらを低減させて
更に放射線画像の画質を向上させるために、微粒子フィ
ラーを充填することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚
は通常は0.5μm乃至20μmの範囲にある。フッ素
樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防
止剤などのような添加成分を用いることができる。特に
架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に有
利である。
【0059】蓄積性蛍光体シートの構成としてはこれま
でに多様な構成が知られており、例えば、接着層、着色
層、帯電防止層、励起光反射層、輝尽発光光反射層など
の補助層を設ける構成も知られている。本発明の蓄積性
蛍光体シートにも、必要に応じてそれらの補助層を付設
してもよい。
【0060】なお、上記においては、支持体および保護
層を有する蓄積性蛍光体シートについて説明したが、蛍
光体層が自己支持性である場合には、本発明の蓄積性蛍
光体シートは必ずしも支持体や保護層を備えている必要
はない。
【0061】本発明に係る複合材料シートは、図4およ
び図5に示したように隔壁と多孔性構造体領域とから構
成される場合には、例えば次のようにして製造すること
ができる。
【0062】隔壁の構成材料としては、例えばニッケ
ル、ニッケル合金などの金属、ポリアミド樹脂、アラミ
ド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂(例、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹
脂)などのプラスチック材料、およびアルミナ、ジルコ
ニア、マグネシア、石英などのセラミック材料を挙げる
ことができる。
【0063】まず、上記の隔壁材料を用いて、所望の隔
壁形状を有する基板を作製する。例えば、隔壁材料が金
属である場合には、電鋳法により鋳型に金属を電着させ
て多数の孔の開いた基板を作製することができる。隔壁
材料がプラスチックである場合には、プラスチック原料
を溶解した塗布液の塗布乾燥などによりプラスチックシ
ートを作製した後、これをドライエッチング等のリソグ
ラフィー、あるいはLIGAプロセス、エキシマレーザ
等を用いるレーザ加工法を利用してエッチング処理する
ことにより、多数の孔を所望の形状で形成することがで
きる。隔壁材料がセラミックである場合には、セラミッ
ク原料のスラリーをシート状の成形体に加圧成形した
後、この成形体にレーザ加工法などのエッチング処理に
より多数の孔を形成することができる。
【0064】多孔性構造体を形成しうる材料としては、
酢酸セルロース、ニトロセルロースなどのセルロース誘
導体;6−ナイロン、6,6−ナイロンなどのポリアミ
ド(ナイロン);ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗
化ビニリデンなどの弗素系ポリマー;およびポリ塩化ビ
ニル、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホンからなる有機高分子材料;並びにセラミックな
どの無機材料を挙げることができる。また、所望によ
り、これらの材料を併用することもできる。
【0065】上記の多孔性構造体形成用材料を適当な溶
媒に溶解または分散して、該材料の溶液または分散液を
調製した後、これを上記基板の各孔に注入し、乾燥する
ことにより、乾燥膜の形中に微細孔を形成して多孔性と
することができる。なお、ナイロンの場合には水によっ
てポリマーが収縮するので、非水系の溶液を孔に注入、
乾燥して膜を形成した後、シートを水溶液に浸漬して膜
中に微細孔を形成する。セラミックの場合には、予め所
望の微細孔が形成されたセラミック原料を用いて分散液
を調製する。このようにして、微細孔を持つ基板の各孔
部に多孔性構造体が充填された複合材料シートを製造す
ることができる。
【0066】上述した複合材料シートおよび蓄積性蛍光
体シートを用いる、本発明のオートラジオグラフィーに
よる生体起因物質の検出方法について、以下に説明す
る。
【0067】本発明に係る多孔性シート(多孔性構造体
領域を有する複合材料シートをも包含する)に固定され
るプローブ分子としては、例えば、従来よりマクロアレ
イのプローブ分子として使用可能な各種のポリヌクレオ
チドおよびオリゴヌクレオチドを用いることができる。
例えば、cDNA(mRNAを鋳型にして合成した相補
的DNA)、cDNAの一部、ESTなどのPCR法に
よって増幅して調製したポリヌクレオチド(「PCR産
物」)、および合成したオリゴヌクレオチドを挙げるこ
とができる。また、DNAのホスホジエステル結合をペ
プチド結合に変換した人工核酸、すなわちペプチド核酸
(PNA)、もしくはそれらの誘導体であってもよい。
さらに、抗原、抗体など生化学的特異的結合を生じうる
蛋白質も用いることが可能である。
【0068】プローブ分子とターゲット分子(試料)と
の具体的な組合せの例としては、DNA(DNA、もし
くはその断片、またはオリゴDNA)とDNA、DNA
とRNA、PNAとDNAまたはRNA、PNAとPN
A、抗原と抗体、アビジンとビオチンなどを挙げること
ができる。
【0069】以下に、プローブ分子およびターゲット分
子がDNA、RNAなどの核酸の断片であり、そして図
1および図4、5に示した複合材料シートと蓄積性蛍光
体シートの組合せを用いる場合を例にとって具体的に述
べる。
【0070】まず、多数の一本鎖核酸断片(通常は、そ
の塩基配列が既知であるものを用いる)を含む水溶液を
複数種、スポッタなどを用いて、図4および図5の複合
材料シート21の多孔性構造体領域23にそれぞれ点着
することにより、一本鎖核酸断片を領域23の多孔性構
造体の細孔に絡ませるようにして固定する。
【0071】次に、ハイブリダイゼーション用の容器な
どを用いて、試料の一本鎖核酸断片をRI(例えば
32P、33P)で標識して調製した放射性標識試料核酸断
片の水溶液中にこの複合材料シートに浸漬することによ
り、放射性標識した試料核酸断片を複合材料シート中の
一本鎖核酸断片にハイブリダイゼーションにより結合固
定する。その後、複合材料シートから、ハイブリダイズ
しなかった放射性標識試料核酸断片を洗浄などにより除
去する。
【0072】次いで、図8に示すように、この複合材料
シート21を蓄積性蛍光体シート11に積層して、オー
トラジオグラフィーを行う。図8は、複合材料シート2
1と蓄積性蛍光体シート11とが積層されて積層体を形
成している状態を示す断面図である。図8において、複
合材料シート21の各多孔性構造体領域23には異なる
種類の一本鎖核酸断片が付着固定され、その一本鎖核酸
断片にはそれに相補的な塩基配列をもつ放射性標識試料
核酸断片がハイブリダイズしている。複合材料シート2
1は、蓄積性蛍光体シート11の保護層14上に積層さ
れる。
【0073】オートラジオグラフィーは、この積層体の
状態を、例えば0〜30℃にて一定時間(例、1時間〜
120時間)維持することにより行なう。蓄積性蛍光体
シート11の蛍光体層13には、複合材料シート中の放
射性標識試料から発せられた放射線エネルギーが吸収蓄
積される。このようなオートラジオグラフィー操作によ
り、蓄積性蛍光体シートには、放射性標識試料の存在す
る位置および量に関する情報が放射線画像情報として蓄
積記録される。
【0074】次いで、放射線画像情報が蓄積記録された
蓄積性蛍光体シートには、図9に示すように画像情報の
読取操作を行う。図9は、蓄積性蛍光体シートから放射
線画像情報を読み取る操作を説明するための概略図であ
る。
【0075】まず、図8に示した蓄積性蛍光体シート1
1と複合材料シート21との積層体から蓄積性蛍光体シ
ート11を引き離し、これを図9に示す放射線画像情報
読取装置に装填する。
【0076】図9において、蓄積性蛍光体シート11
は、二組のニップローラからなる移送手段31、32に
より矢印の方向に移送される。一方、レーザビーム等の
励起光33は、シート11の保護層側表面より照射され
る。励起光33の照射を受けたシート11の蛍光体層か
らは、蓄積されたエネルギーレベルに応じた(すなわ
ち、蓄積記録された放射線エネルギーの分布情報を持っ
た)輝尽発光光34が発せられる。輝尽発光光34は、
直接あるいはミラー39で反射されて、上方に設けられ
た集光ガイド35により集光され、その集光ガイド35
の基部に備えられた光電変換装置(フォトマルチプライ
ヤ)36にて電気信号に変換され、増幅器37で増幅さ
れ信号処理装置38に送られる。
【0077】信号処理装置38では、増幅器37から送
られてきた電気信号について、目的とする放射線画像の
種類や蓄積性蛍光体シートの特性に基づいて予め決めら
れている加算、減算などの適当な演算処理を行い、処理
後の信号を画像信号として送り出す。
【0078】送り出された画像信号は画像再生装置(図
示なし)にて可視画像として再生され、これにより複合
材料シートに関する放射線の空間的エネルギー分布に対
応した画像が再構成される。あるいは、画像信号に更に
適当な信号処理を行うことにより、デジタルデータとし
て再生することもできる。再生装置は、CRT等のディ
スプレイ手段であってもよいし、感光フィルムに光走査
記録を行う記録装置であってもよいし、あるいはまた、
そのために画像信号を一旦光ディスク、磁気ディスク等
の画像ファイルに記憶させる装置に置き換えられてもよ
い。
【0079】一方、蓄積性蛍光体シート11は、ニップ
ローラ31、32により矢印の方向に更に移送されて、
読取工程に供されたシート11の領域は次いで、ナトリ
ウムランプ、蛍光灯、赤外線ランプ等の消去光源(図示
なし)を利用する消去工程に供される。これにより、読
取工程の後なおシート11に残存している放射線エネル
ギーが放出除去され、次回の放射線画像の記録(オート
ラジオグラフィー)操作において、残存エネルギーによ
る悪影響が及ぶことがないようにされる。
【0080】可視画像またはデジタルデータとして得ら
れた放射線画像情報に基づいて、放射線標識試料が相補
的に結合している一本鎖核酸断片を検出して、同定する
ことにより、試料の一本鎖核酸断片の塩基配列を決定す
ることができる。さらには、特定の遺伝子の発現、変
異、多型性などを多数の試料について同時に解析するこ
とができる。
【0081】なお、本発明の検出方法において蓄積性蛍
光体シートから放射線画像情報を読み取る操作は、上記
の光電変換装置を用いる操作(いわゆる「点検出」)に
限定されるものではなく、蓄積性蛍光体シートをその平
面方向に移動させながら、シートの表面に励起光を移動
方向と異なる方向に線状に照射し、シートの励起光照射
部分から放出される輝尽発光光を、多数の固体光電変換
素子を線状に配置してなるラインセンサを用いて一次元
的に受光して光電変換を行い、そしてラインセンサから
の出力をシートの移動に応じて順次読み取って、放射線
画像情報を電気的画像信号として得ることからなる操作
(いわゆる「線検出」)であってもよい。
【0082】
【実施例】[実施例1] (1)微細開口部を持つ基板の作製 ニッケルを電鋳法により鋳型に電着させて多数の孔が形
成された基板を作製した。基板は、その大きさが40m
m×60mm、厚みが0.2mmであり、孔の総数は2
400個であり、孔の密度は100個/cm2であっ
た。各孔の開口部は円形であり、その面積は0.07m
2であった。基板(隔壁部分)の平均密度は8.8g
/cm3であった。
【0083】(2)多孔性構造体の形成 15重量%のナイロン6を83重量%のギ酸と2重量%
の水に加え、室温で3時間混合し、次いで50℃で1時
間混合溶解した後、室温まで冷却してポリマー溶液を調
製した。このポリマー溶液を孔開き基板の各孔に注入し
た後、乾燥して各孔に膜を形成した。次いで、基板をギ
酸水溶液(ギ酸20重量%)に浸漬して膜中に多数の微
細孔を形成して多孔性とした。このようにして、ニッケ
ル隔壁と多孔性のナイロン6充填領域とからなる、図1
と2に模式的に示した構成の複合材料シートを得た。
【0084】(3)複合材料シートの評価 複合材料シートのナイロン6多孔性構造体領域に、常法
に従って一本鎖核酸断片(プローブ分子)を点着により
付着固定させた後、この複合材料シートを、該プローブ
分子に相補性を示す一本鎖核酸断片試料(ターゲット分
子)に放射性標識を付けた試料分子の水溶液に浸漬し、
ハイブリダイゼーションを行なった。次いで、複合材料
シートを該水溶液から取り出し、水洗し、乾燥させ、次
に、図1の構成を有する蓄積性蛍光体シート(蓄積性蛍
光体:BaFBr:Eu、支持体厚さ:100μm、蓄
積性蛍光体層厚さ:10μm、保護膜厚さ:3μm)と
重ねあわせて、室温でのオートラジオグラフィー操作を
行なった。オートラジオグラフィー操作後の蓄積性蛍光
体シートについて、図9に示す放射線像再生装置を用い
て放射線像再生処理を施したところ、複合材料シートの
多孔性構造体領域(プローブ分子に放射性標識ターゲッ
ト分子がハイブリダイゼーションにより結合固定された
領域)の放射線画像が、高感度かつ高精度にて得られ
た。
【0085】
【発明の効果】本発明によれば、蓄積性蛍光体シートの
蓄積性蛍光体層における輝尽性蛍光体の重量、そして層
厚を特定の範囲とすることにより、多孔性シートを用い
る生体関連物質のオートラジオグラフィーに最適な蓄積
性蛍光体シートを提供することができる。すなわち、生
体関連物質に標識された放射性物質が微量であって、か
つその放射線エネルギーが弱いものであっても、本発明
の蓄積性蛍光体シートは分解能の高い放射線画像を与え
ることができる。
【0086】さらに、この蓄積性蛍光体シートと、隔壁
により区画された多数の多孔性構造体領域から構成され
た複合材料シートの組合せからなるオートラジオグラフ
ィー用キットを用いることにより、より高分解能の放射
線画像を得ることができ、DNAなどの生体起因物質も
しくはその複製物の検出解析をより高精度で行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオートラジオグラフィー用蓄積性蛍光
体シートの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のオートラジオグラフィー用蓄積性蛍光
体シートの別例を示す概略断面図である。
【図3】図2におけるI−I線に沿った断面図である。
【図4】本発明に係る複合材料シートの一例を示す概略
断面図である。
【図5】図4におけるI−I線に沿った拡大部分断面図
である。
【図6】多孔性構造体領域の配列のバリエーションの例
を示す上面図である。
【図7】多孔性構造体領域の開口部の形状のバリエーシ
ョンの例を示す上面図である。
【図8】複合材料シートと蓄積性蛍光体シートとからな
る積層体の例を示す断面図である。
【図9】蓄積性蛍光体シートから放射線画像情報を読み
取る操作を説明するための概略図である。
【符号の説明】
11、15 蓄積性蛍光体シート 12 支持体 13、16 蓄積性蛍光体層 14 保護層 17 輝尽性蛍光体領域 21 複合材料シート 22 隔壁 23 多孔性構造体領域 31、32 ニップローラ 33 励起光 34 輝尽発光光 35 集光ガイド 36 光電変換装置(フォトマルチプライヤ) 37 増幅器 38 信号処理装置 39 ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/60 G01N 33/60 A 4B063 G01T 1/00 G01T 1/00 B 4H001 1/29 1/29 D 5C072 G03B 42/02 G03B 42/02 B H04N 1/04 G01N 37/00 102 // G01N 37/00 102 H04N 1/04 E Fターム(参考) 2G045 DA12 DA13 DA14 FA12 FA29 FB02 FB09 FB12 GC15 HA16 2G054 AA06 AB07 CA22 CE02 EA03 EB01 FA28 FB01 GA05 GB02 GE05 2G083 AA03 AA09 BB03 CC03 DD11 DD12 DD16 DD17 EE02 2G088 EE27 FF05 FF18 GG09 GG25 HH06 JJ01 JJ05 JJ09 JJ23 JJ25 JJ29 KK32 KK35 LL08 LL11 LL13 2H013 AC01 AC03 4B063 QA01 QA18 QQ41 QR31 QR56 QR84 QS34 QX01 QX07 4H001 CA01 CA02 CA08 5C072 AA01 BA04 BA16 CA06 DA04 DA17 EA02 VA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定位置にプローブ分子を結合固定させ
    た多孔性シートに生化学的特異的結合により固定された
    放射性物質標識を持つ生体起因物質もしくはその複製物
    をオートラジオグラフィーにより検出するための蓄積性
    蛍光体シートであって、輝尽性蛍光体の重量が10〜1
    40g/m2の範囲にある蛍光体層を有することを特徴
    とする蓄積性蛍光体シート。
  2. 【請求項2】 蛍光体層の層厚が5〜50μmの範囲に
    ある請求項1に記載の蓄積性蛍光体シート。
  3. 【請求項3】 所定位置に結合固定されたプローブ分子
    に生化学的特異的結合により固定された放射性物質標識
    を持つ生体起因物質もしくはその複製物を有する多孔性
    シートと輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m2
    範囲にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートとの積
    層体。
  4. 【請求項4】 放射性物質が32P、33Pおよび35Sから
    なる群より選ばれる少なくとも一種の放射性同位元素で
    あって、蓄積性蛍光体シートが該放射性同位元素から放
    出される電子線のエネルギーを吸収蓄積するものである
    請求項3に記載の積層体。
  5. 【請求項5】 所定位置にプローブ分子を付着固定した
    多孔性シートに、放射性物質で標識した試料の生体起因
    物質もしくはその複製物を液相にて接触させて、該プロ
    ーブ分子に該放射性標識試料を生化学的特異的結合によ
    り固定する工程;該多孔性シートから未固定の放射性標
    識試料を除去処理する工程;該処理を施した多孔性シー
    トを、輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m2の範
    囲にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートに重ね合
    わせて、多孔性シートに結合固定された放射性標識試料
    から発せられる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シート
    の蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射線エネルギーを
    吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して該
    蛍光体層から放出される輝尽発光光を集光し、光電変換
    して電気的画像信号を得る工程;そして、該電気的画像
    信号を処理して、多孔性シート上の放射性標識試料の結
    合固定情報を検出する工程を含むことを特徴とするオー
    トラジオグラフィーによる放射性標識された生体起因物
    質もしくはその複製物の結合情報の検出方法。
  6. 【請求項6】 所定位置に一群の一本鎖核酸断片プロー
    ブを付着固定した多孔性シートに、放射性物質で標識し
    た一本鎖核酸試料を液相にて接触させて、該核酸試料を
    ハイブリダイゼーションにより該プローブに結合固定す
    る工程;該多孔性シートから未固定の核酸試料を除去処
    理する工程;該処理を施した多孔性シートを、輝尽性蛍
    光体の重量が10〜140g/m2の範囲にある蛍光体
    層を有する蓄積性蛍光体シートに重ね合わせて、多孔性
    シートに結合固定された放射性標識核酸試料から発せら
    れる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シートの蛍光体層
    に吸収蓄積させる工程;放射線エネルギーを吸収蓄積し
    た蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して該蛍光体層か
    ら放出される輝尽発光光を集光し、光電変換して電気的
    画像信号を得る工程;そして、該電気的画像信号を処理
    して、核酸試料を検出する工程を含むことを特徴とする
    オートラジオグラフィーによる放射線標識された相補性
    核酸試料の結合情報の検出方法。
  7. 【請求項7】 シート平面を二次元方向に細分区画する
    隔壁と、該隔壁により区画された各領域に配置された多
    孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均密度が0.6
    g/cm3以上であって、該多孔性構造体の平均密度が
    1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均密度>多孔性
    構造体の平均密度の関係を満たす)である複合材料シー
    トの該多孔性構造体にプローブ分子を結合固定させた検
    出用シートに生化学的特異的結合により固定された放射
    性物質標識を持つ生体起因物質もしくはその複製物をオ
    ートラジオグラフィーにより検出するための蓄積性蛍光
    体シートであって、輝尽性蛍光体の重量が10〜140
    g/m2の範囲にある蛍光体層を有することを特徴とす
    る蓄積性蛍光体シート。
  8. 【請求項8】 蛍光体層の層厚が5〜50μmの範囲に
    ある請求項7に記載の蓄積性蛍光体シート。
  9. 【請求項9】 シート平面を二次元方向に細分区画する
    隔壁と、該隔壁により区画された各領域に配置された多
    孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均密度が0.6
    g/cm3以上であって、該多孔性構造体の平均密度が
    1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均密度>多孔性
    構造体の平均密度の関係を満たす)である複合材料シー
    トの該多孔性構造体に結合固定させたプローブ分子に生
    化学的特異的結合により固定された放射性物質標識を持
    つ生体起因物質もしくはその複製物を有する検出用シー
    トと輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m2の範囲
    にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートとの積層
    体。
  10. 【請求項10】 放射性物質が32P、33Pおよび35Sか
    らなる群より選ばれる少なくとも一種の放射性同位元素
    であって、蓄積性蛍光体シートが該放射性同位元素から
    放出される電子線のエネルギーを吸収蓄積するものであ
    る請求項9に記載の積層体。
  11. 【請求項11】 複合材料シートが、多孔性構造体のシ
    ートの表側の表面そして裏側の表面の内の少なくとも一
    方が、当該表面に接する隔壁の表面よりもシート内部側
    に後退している複合材料シートである請求項9もしくは
    10に記載の積層体。
  12. 【請求項12】 シート平面を二次元方向に細分区画す
    る隔壁と、該隔壁により区画された各領域に配置された
    多孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均密度が0.
    6g/cm3以上であって、該多孔性構造体の平均密度
    が1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均密度>多孔
    性構造体の平均密度の関係を満たす)である複合材料シ
    ートの該多孔性構造体に結合固定させたプローブ分子を
    有する検出用シートに、放射性物質で標識した試料の生
    体起因物質もしくはその複製物を液相にて接触させて、
    該プローブ分子に該放射性標識試料を生化学的特異的結
    合により固定する工程;該検出用シートから未固定の放
    射性標識試料を除去処理する工程;該処理を施した検出
    用シートを、輝尽性蛍光体の重量が10〜140g/m
    2の範囲にある蛍光体層を有する蓄積性蛍光体シートに
    重ね合わせて、検出用シートに結合固定された放射性標
    識試料から発せられる放射線エネルギーを蓄積性蛍光体
    シートの蛍光体層に吸収蓄積させる工程;放射線エネル
    ギーを吸収蓄積した蓄積性蛍光体シートに励起光を照射
    して該蛍光体層から放出される輝尽発光光を集光し、光
    電変換して電気的画像信号を得る工程;そして、該電気
    的画像信号を処理して、検出用シート上の放射性標識試
    料の結合固定情報を検出する工程を含むことを特徴とす
    るオートラジオグラフィーによる放射性標識された生体
    起因物質もしくはその複製物の結合情報の検出方法。
  13. 【請求項13】 シート平面を二次元方向に細分区画す
    る隔壁と、該隔壁により区画された各領域に配置された
    多孔性構造体とから構成され、該隔壁の平均密度が0.
    6g/cm3以上であって、該多孔性構造体の平均密度
    が1.0g/cm3以下(但し、隔壁の平均密度>多孔
    性構造体の平均密度の関係を満たす)である複合材料シ
    ートの該多孔性構造体に結合固定させた一本鎖核酸断片
    プローブを持つ検出用シートに、放射性物質で標識した
    一本鎖核酸試料を液相にて接触させて、該核酸試料をハ
    イブリダイゼーションにより該プローブに結合固定する
    工程;該検出用シートから未固定の核酸試料を除去処理
    する工程;該処理を施した検出用シートを、輝尽性蛍光
    体の重量が10〜140g/m2の範囲にある蛍光体層
    を有する蓄積性蛍光体シートに重ね合わせて、検出用シ
    ートに結合固定された放射性標識核酸試料から発せられ
    る放射線エネルギーを蓄積性蛍光体シートの蛍光体層に
    吸収蓄積させる工程;放射線エネルギーを吸収蓄積した
    蓄積性蛍光体シートに励起光を照射して該蛍光体層から
    放出される輝尽発光光を集光し、光電変換して電気的画
    像信号を得る工程;そして、該電気的画像信号を処理し
    て、放射生標識核酸試料の結合情報を検出する工程を含
    むことを特徴とするオートラジオグラフィーによる放射
    性標識された相補性核酸試料の結合情報の検出方法。
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