JP2001166095A - 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法 - Google Patents

輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法

Info

Publication number
JP2001166095A
JP2001166095A JP35193599A JP35193599A JP2001166095A JP 2001166095 A JP2001166095 A JP 2001166095A JP 35193599 A JP35193599 A JP 35193599A JP 35193599 A JP35193599 A JP 35193599A JP 2001166095 A JP2001166095 A JP 2001166095A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stimulable phosphor
phosphor sheet
radiation
sheet
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP35193599A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Tazaki
誠二 田崎
Katsuhiro Koda
勝博 幸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP35193599A priority Critical patent/JP2001166095A/ja
Publication of JP2001166095A publication Critical patent/JP2001166095A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度であって、かつ散乱放射線の除去され
た鮮明で高画質の画像を与える輝尽性蛍光体シート、お
よび放射線像記録再生方法を提供する。 【解決手段】 放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍
光体シートであって、その輝尽性蛍光体シートを平面方
向に沿って細分区画する隔壁と該隔壁により区画された
輝尽性蛍光体充填領域とからなり、そして輝尽性蛍光体
充填領域の励起光に対する散乱長が20μm乃至100
μmの範囲、隔壁の励起光に対する散乱長が0.05μ
m乃至20μmの範囲にあって、その輝尽性蛍光体充填
領域の散乱長と隔壁の散乱長との比率が3/1以上であ
り、また隔壁の輝尽発光光に対する吸収長が1000μ
m以上であり、かつ該隔壁がTl、Pb、あるいはBi
であるの放射線吸収性元素を10重量%乃至90重量%
の範囲で含有している輝尽性蛍光体シート、およびそれ
を用いた放射線像記録再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体の輝
尽発光を利用する放射線像記録再生方法に用いられる輝
尽性蛍光体シートおよびそれを用いる放射線像記録再生
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線写真フィルムと増感スクリーンと
を組み合わせて用いる放射線写真法に代る方法として、
輝尽性蛍光体を用いる放射線像記録再生方法(放射線像
変換方法ともいう)が知られている。この方法は、輝尽
性蛍光体を含有する輝尽性蛍光体シート(放射線像変換
パネルともいう)を利用するもので、被写体を透過し
た、あるいは被検体から発せられた放射線をシートの輝
尽性蛍光体に吸収させ、その後、その輝尽性蛍光体に可
視光線あるいは赤外線などの電磁波(励起光)を照射し
て輝尽性蛍光体を励起することにより、該輝尽性蛍光体
中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光
光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電
気信号に変え、この電気信号から被写体あるいは被検体
の放射線画像を可視像として再生する方法である。読み
取りを終えた輝尽性蛍光体シートは、輝尽性蛍光体中に
残存する放射線エネルギーを消去した後、同様な放射線
像記録再生方法に繰り返し使用される。
【0003】上記の放射線像記録再生方法にて用いられ
る輝尽性蛍光体シートは一般に、その下側表面に支持体
が設けられ、上側表面に保護膜が設けられた基本構成を
有する。また、輝尽性蛍光体シート(放射線像変換パネ
ルにおいては輝尽性蛍光体層と称する)は通常、輝尽性
蛍光体粒子とこれを分散状態で含有支持する結合剤とか
らなる。ただし、輝尽性蛍光体シートとしては、蒸着法
や焼結法などによって形成される結合剤を含まないで輝
尽性蛍光体の凝集体からなるものや、この輝尽性蛍光体
の凝集体の間隙に高分子物質を浸透させたものも知られ
ている。これらの輝尽性蛍光体シートはいずれも、前記
の放射線像記録再生方法に使用することができる。
【0004】上記の輝尽性蛍光体シートは高感度であっ
て、かつ高画質の放射線画像を再生できることが望まし
い。すなわち、放射線像記録再生方法の代表的な用途と
して、X線を用いる医療診断用の放射線画像の形成があ
るが、この用途に於いては特に、少ないX線照射量で高
い画質(特に高い解像力に結びつく高い鮮鋭度)を持つ
放射線画像を得ることが望まれるからである。
【0005】放射線像記録再生方法において、放射線画
像の記録(撮影)の際に、被写体に照射されたX線等の
放射線の一部は被写体で散乱され、この散乱放射線が被
写体を透過した放射線(直接放射線)と同様に輝尽性蛍
光体シートに入射して、潜像形成に寄与するために、得
られた放射線画像は分解能などの画質が低下しがちであ
る。この散乱放射線を除去するために、特開昭62−9
0599号および同62−90600号公報には、放射
線像変換パネルの表面もしくは輝尽性蛍光体層中にPb
などの放射線吸収性物質からなる網目状の格子(グリッ
ド)を設けることが記載されている。しかしながら、こ
のような構造では金属グリッドによる励起光および輝尽
発光光の吸収が無視できないほど高い。すなわち、金属
グリッドを鏡面状に仕上げたとしてもその光反射率は8
5%程度であり、さらに金属グリッドで囲まれた蛍光体
領域では励起光、輝尽発光光とも多重反射を繰り返しな
がら進むので、結果として金属グリッドの吸収による光
損失は15%を大幅に上回ることになる。従って、金属
グリッドは感度を大きく低下させる原因となっている。
【0006】また、オートラジオグラフィーのように接
近した多数の微小な点線源から放射される放射線の強度
を測定したり、それを画像化したりする場合には、線源
の飛程によって露光スポットが広がるために近接するス
ポットが相互に分離不良となって、分解能が低下すると
いう問題がある。このような分解能の低下も上記金属グ
リッドの付設によって防ぐことができるが、感度の低下
は避けられない。
【0007】一方、本出願人による特願平11−689
66号明細書には、放射線画像の再生(読み取り)の際
に、輝尽性蛍光体シートに照射された励起光がシートの
内部で拡散する(特に平面方向に拡散する)ことによる
鮮鋭度などの画質の低下を防ぐために、励起光に対する
散乱長が短く(0.05μm乃至20μmの範囲)、輝
尽発光光に対する吸収長が長い(1000μm以上)隔
壁を、シートの平面方向に沿って細分区画するように設
け、一方隔壁により区画された輝尽性蛍光体充填領域
は、励起光に対する散乱長を相対的に長くし(20μm
乃至100μmの範囲、かつ隔壁の散乱長に対する蛍光
体充填領域の散乱長の比率3.0以上)、また輝尽発光
光に対する吸収長を長くする(1000μm以上)こと
が提案されている。この輝尽性蛍光体シートによれば、
感度の低下を抑えながら分解能を向上させることは可能
であるが、散乱放射線や線源の飛程による露光スポット
の広がりを防ぐことはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画質、特に
分解能の高い放射線画像を与える輝尽性蛍光体シートを
提供することにある。本発明は特に、感度を低下させず
に、高画質であって、かつ散乱放射線の除去された鮮明
な画像を与える輝尽性蛍光体シートを提供する。また本
発明は、高感度であって、高画質の放射線画像を与える
放射線像記録再生方法を提供することにもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、励起光の散
乱を防止する目的で隔壁が形成されたセル化構造の輝尽
性蛍光体シートについて検討した結果、隔壁にPbなど
の放射線吸収性元素を一定量含有させることにより、感
度を殆ど低下させずにいわゆるグリッド効果が得られる
ことを見い出した。すなわち、輝尽性蛍光体シートを、
励起光および輝尽発光光に対して特定の散乱長および吸
収長を有する隔壁と輝尽性蛍光体充填領域とからなるセ
ル化構造とすることにより、励起光の平面方向への拡散
を有効に防いで鮮鋭度などの画質を高めるとともに、隔
壁による励起光および発光光の吸収を極力抑えて発光効
率の低下を防ぎ、これにより感度の低下を抑えることが
できる。さらに、隔壁に含有された放射線吸収性元素に
より、有効に散乱放射線を除去したり露光スポットの広
がりを防止して、分解能の高い画像を得ることを実現し
た。
【0010】従って本発明は、放射線画像を潜像として
記録させた後、励起光を照射することにより該潜像から
輝尽発光光を放出させ、次いで該輝尽発光光を電気的に
処理することにより放射線画像を再生することからなる
放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体シートであ
って、該輝尽性蛍光体シートが、そのシートを平面方向
に沿って細分区画する隔壁と該隔壁により区画された輝
尽性蛍光体充填領域とからなり、そして該輝尽性蛍光体
充填領域の励起光に対する散乱長が20μm乃至100
μmの範囲、該隔壁の励起光に対する散乱長が0.05
μm乃至20μmの範囲にあって、その輝尽性蛍光体充
填領域の散乱長と隔壁の散乱長との比率が3/1以上で
あり、また該隔壁の輝尽発光光に対する吸収長が100
0μm以上であり、かつ該隔壁がTl、PbおよびBi
からなる群より選ばれる少なくとも一種類の放射線吸収
性元素を10重量%乃至90重量%の範囲で含有してい
ることを特徴とする輝尽性蛍光体シートにある。
【0011】また本発明者は、上記の輝尽性蛍光体シー
トを用いて放射線画像の撮影および読み取りを行うこと
により、高感度であってかつ分解能などの画質の優れた
放射線画像が得られることを見い出した。特に、隔壁が
入射する放射線に平行になるように輝尽性蛍光体シート
を曲面状に曲げたり、または隔壁が傾斜した輝尽性蛍光
体シートを用いて放射線を照射する、更にはシートの両
面から輝尽発光光を検出することにより、感度を低下さ
せずに散乱放射線の除去された高分解能の画像が得られ
ることを見い出し、本発明の放射線像記録再生方法に到
達したものである。
【0012】本発明は、本発明の輝尽性蛍光体シート
に、被写体を透過した、もしくは被検体から発せられた
放射線を照射して、該輝尽性蛍光体シートに被写体もし
くは被検体の放射線画像を潜像として記録させた後、該
輝尽性蛍光体シートの放射線照射側の表面に励起光を照
射し、該潜像から放出される輝尽発光光を該輝尽性蛍光
体シートの該表面または両面から光電的に読み取って画
像信号に変換し、そして該画像信号より放射線画像を再
生することからなる放射線像記録再生方法にもある。
【0013】本発明はさらに、本発明の輝尽性蛍光体シ
ートに、被写体を透過した、もしくは被検体から発せら
れた放射線を照射して、該輝尽性蛍光体シートに被写体
もしくは被検体の放射線画像を潜像として記録させた
後、該輝尽性蛍光体シートの放射線照射側とは反対側の
裏面に励起光を照射し、該潜像から放出される輝尽発光
光を該輝尽性蛍光体シートの該裏面または両面から光電
的に読み取って画像信号に変換し、そして該画像信号よ
り放射線画像を再生することからなる放射線像記録再生
方法にもある。
【0014】本発明において、励起光に対する散乱長と
は、励起光が一回散乱するまでに直進する平均距離を意
味し、散乱長が短いほど光散乱性が高い。また、輝尽発
光光に対する吸収長とは、発光光が吸収されるまでの平
均自由距離を意味し、吸収長が長いほど光吸収性が低
い。この光散乱長および光吸収長は、下記の方法によっ
て測定した透過率の測定値から、クベルカ(Kubelka)
の理論に基づく計算方法により算出される値である。
【0015】まず、測定対象の輝尽性蛍光体シートの隔
壁および輝尽性蛍光体充填領域それぞれに関して、同一
の組成を持ち互いに厚さが相違する三枚以上のフィルム
試料を作製し、各々のフィルム試料の厚さ(μm)およ
び透過率(%)を測定する。この透過率の測定は、通常
の分光光度計により測定することができる。測定波長
は、輝尽性蛍光体シートに含まれる輝尽性蛍光体の励起
光の波長および輝尽発光光の波長とする必要がある。
【0016】次に、得られたフィルムの厚さ(μm)と
透過率(%)の測定値を用いて、光散乱長および光吸収
長をクベルカの理論に基づいて算出する。フィルムの厚
さをdμm、フィルムの散乱長を1/αμm、フィルム
の吸収長を1/βμmとする。深さZにおける光強度分
布I(Z)を考える。このI(Z)をフィルムの表から
裏に向かう成分i(Z)と裏から表に向かう成分j
(Z)とに分けて考える。すなわち、I(Z)=i
(Z)+j(Z)である。任意の深さZにおける微小厚
さdzの膜での散乱吸収による光強度の増減は、クベル
カの理論より下記の連立微分方程式(1)、(2)を解
けばよい。
【0017】 di/dz=−(β+α)i+αj …(1) dj/dz=(β+α)j−αi …(2)
【0018】γ2=β(β+2α)、ξ=(α+β−
γ)/α、η=(α+β+γ)/αとし、KおよびLを
積分定数とすると、上記連立微分方程式のiおよびjに
関する一般解はそれぞれ、次のようになる。
【0019】 i(Z)=Ke-γZ+LeγZ j(Z)=Kξe-γZ+LηeγZ
【0020】厚さdのフィルムの透過率Tは、 T=i(d)/i(0) で与えられ、これにフィルム単独で透過率を測定する場
合に、戻り光がない(j(d)=0)と仮定すると、透
過率Tは厚さdの関数として下記式(3)で表すことが
できる。
【0021】 T(d)=(η−ξ)/(ηeγZ−ξe-γZ) …(3) 測定した透過率Tとフィルムの厚さdのデータを式
(3)に入れて最小二乗法などにより最適化することに
より、散乱長1/αおよび吸収長1/βを求めることが
できる。
【0022】本発明の輝尽性蛍光体シートの好ましい態
様を以下に記載する。 (1)隔壁が、放射線吸収性元素を含む白色化合物、空
隙および高分子物質からなる輝尽性蛍光体シート。 (2)隔壁がシートを平面方向に沿って一次元もしくは
二次元方向に細分区画する縞状もしくは格子状の隔壁で
あって、少なくとも一次元方向の隔壁が各々、放射線の
線源と該隔壁とを結ぶ線に略平行になるようにシートの
厚み方向に傾斜を有する輝尽性蛍光体シート。 (3)隔壁の幅が1μm乃至100μmの範囲にある輝
尽性蛍光体シート。 (4)輝尽性蛍光体充填領域の高さ/開口幅が2/1乃
至40/1の範囲にある輝尽性蛍光体シート。 (5)一方の側に支持体が備えられている輝尽性蛍光体
シート。 (6)一方の側に支持体が備えられ、他方の側に透明保
護膜が備えられている輝尽性蛍光体シート。 (7)輝尽性蛍光体シートと支持体との間に光反射層が
付設されている輝尽性蛍光体シート。 (8)一方の側に透明支持体が備えられ、両面集光読取
方法用である輝尽性蛍光体シート。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の輝尽性蛍光体シートは、
前記の放射線像記録再生方法に用いる輝尽性蛍光体シー
トであって、そのシートを平面方向に沿って細分区画す
る隔壁と該隔壁により区画された輝尽性蛍光体充填領域
とからなり、そして該隔壁および蛍光体充填領域が特定
の光散乱長および光吸収長を有し、かつ該隔壁が放射線
吸収性元素を一定量含有していることを特徴とするもの
である。
【0024】本発明の隔壁と輝尽性蛍光体充填領域とか
らなる輝尽性蛍光体シートの構成を添付図面を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の輝尽性蛍光体シート1
0の斜視図(1)、その表面の構成を明らかにするため
に一部を拡大した拡大斜視図(2)、そして拡大斜視図
(2)におけるI−I線に沿った断面図(3)である。
図1の(2)と(3)における斜線部分が隔壁11であ
り、その斜線に囲まれた部分が輝尽性蛍光体充填領域1
2である。輝尽性蛍光体シートの厚みは一般に50μm
乃至1500μmの範囲にある。好適な分解能特性およ
び画質を得るためには、輝尽性蛍光体充填領域の幅(平
面方向の幅の平均値)は10μm乃至500μmの範囲
にあるのが望ましく、また隔壁の幅は1μm乃至100
μmの範囲にあるのが望ましい。シートの厚みと蛍光体
充填領域の幅との比率(すなわち、蛍光体充填領域の高
さ/開口幅)は、2/1乃至40/1であるのが望まし
い。これにより、高い散乱放射線除去効果が得られる。
【0025】本発明において、上記隔壁11は、輝尽性
蛍光体の励起光に対する散乱長が0.05μm乃至20
μmの範囲にあり、輝尽発光光に対する吸収長が100
0μm以上である。上記輝尽性蛍光体充填領域12は、
励起光に対する散乱長が20μm乃至100μmの範囲
にある。そして、蛍光体充填領域の散乱長と隔壁の散乱
長との比率は3/1以上である。また、隔壁11は、T
l、PbおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも
一種類の放射線吸収性元素を含有し、好ましくは放射線
吸収性元素を含む白色化合物、空隙および高分子物質か
ら構成される。
【0026】図1の輝尽性蛍光体シートでは、隔壁11
の頂部と底部はともにシートの両表面に露出している
が、その頂部と底部の両方あるいはいずれか一方がシー
トに埋没していてもよい。ただし、隔壁の高さは輝尽性
蛍光体シートの厚みの1/2乃至1/1の範囲にあるの
が望ましい。また、隔壁11の形状は、図1に示したよ
うな一次元の縞状に限定されるものではなく、その隔壁
の形状や位置などは適宜変更することができる。たとえ
ば、隔壁11は二次元の格子状に設けられてもよいし、
あるいは円形、六角形など任意の形状の輝尽性蛍光体充
填領域12を隔壁11が囲むように形成されてもよい。
【0027】図2の(1)〜(3)は、本発明の輝尽性
蛍光体シートの構成例を示す概略断面図である。図2の
(1)は、図1の輝尽性蛍光体シート10の下側表面に
支持体13が備えられ、上側表面に保護膜14が備えら
れている態様を示し、図2の(2)は、輝尽性蛍光体シ
ート10の下側表面に支持体13および光反射層15が
備えられた態様を示す。図2の(3)は、輝尽性蛍光体
シート10の下側表面に支持体13が備えられ、かつ一
次元方向の隔壁11の各々が、放射線撮影時に放射線源
と隔壁の位置とを結んだ線に略平行になるようにシート
の厚み方向に放射状に傾斜している態様である。
【0028】本発明の輝尽性蛍光体シートは、たとえば
以下に述べる積層スライス法によって製造することがで
きる。輝尽性蛍光体充填領域が輝尽性蛍光体粒子と結合
剤とからなる場合を例にとって説明する。
【0029】輝尽性蛍光体充填領域に用いる輝尽性蛍光
体としては、波長が400〜900nmの範囲の励起光
の照射により、300〜500nmの波長範囲に輝尽発
光を示す輝尽性蛍光体が好ましい。そのような輝尽性蛍
光体の例は、特開平2−193100号公報および特開
平4−310900号公報に詳しく記載されている。好
ましい輝尽性蛍光体としては、ユーロピウムあるいはセ
リウムによって付活されているアルカリ土類金属ハロゲ
ン化物系蛍光体(例、BaFBr:Eu、およびBaF
(Br,I):Eu)、そしてセリウム付活希土類オキ
シハロゲン化物系蛍光体を挙げることができる。
【0030】これらのうちでも、基本組成式(I): MIIFX:zLn ‥‥(I) で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン
化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIIはB
a、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一
種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、S
m、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びY
bからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素
を表す。Xは、Cl、Br及びIからなる群より選ばれ
る少なくとも一種のハロゲンを表す。zは、0<z≦
0.2の範囲内の数値を表す。
【0031】上記基本組成式(I)中のMIIとしては、
Baが半分以上を占めることが好ましい。Lnとして
は、特にEu又はCeであることが好ましい。また、基
本組成式(I)では表記上F:X=1:1のように見え
るが、これはBaFX型の結晶構造を持つことを示すも
のであり、最終的な組成物の化学量論的組成を示すもの
ではない。一般に、BaFX結晶においてX-イオンの
空格子点であるF+(X-)中心が多く生成された状態
が、600〜700nmの光に対する輝尽効率を高める
上で好ましい。このとき、FはXよりもやや過剰にある
ことが多い。
【0032】なお、基本組成式(I)では省略されてい
るが、必要に応じて下記のような添加物を基本組成式
(I)に加えてもよい。 bA, wNI, xNII, yNIII ただし、AはAl23、SiO2及びZrO2などの金属
酸化物を表す。MIIFX粒子同士の焼結を防止する上で
は、一次粒子の平均粒径が0.1μm以下の超微粒子で
IIFXとの反応性が低いものを用いることが好まし
い。NIは、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群
より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属の化合物を
表し、NIIは、Mg及び/又はBeからなるアルカリ土
類金属の化合物を表し、NIIIは、Al、Ga、In、
Tl、Sc、Y、La、Gd及びLuからなる群より選
ばれる少なくとも一種の三価金属の化合物を表す。これ
らの金属化合物としては、特開昭59−75200号公
報に記載のようなハロゲン化物を用いることが好ましい
が、それらに限定されるものではない。
【0033】また、b、w、x及びyはそれぞれ、MII
FXのモル数を1としたときの仕込み添加量であり、0
≦b≦0.5、0≦w≦2、0≦x≦0.3、0≦y≦
0.3の各範囲内の数値を表す。これらの数値は、焼成
やその後の洗浄処理によって減量する添加物に関しては
最終的な組成物に含まれる元素比を表しているわけでは
ない。また、上記化合物には最終的な組成物において添
加されたままの化合物として残留するものもあれば、M
IIFXと反応する、あるいは取り込まれてしまうものも
ある。
【0034】その他、上記基本組成式(I)には更に必
要に応じて、特開昭55−12145号公報に記載のZ
n及びCd化合物;特開昭55−160078号公報に
記載の金属酸化物であるTiO2、BeO、MgO、C
aO、SrO、BaO、ZnO、Y23、La23、I
23、GeO2、SnO2、Nb25、Ta25、Th
2;特開昭56−116777号公報に記載のZr及
びSc化合物;特開昭57−23673号公報に記載の
B化合物;特開昭57−23675号公報に記載のAs
及びSi化合物;特開昭59−27980号公報に記載
のテトラフルオロホウ酸化合物;特開昭59−4728
9号公報に記載のヘキサフルオロケイ酸、ヘキサフルオ
ロチタン酸、及びヘキサフルオロジルコニウム酸の1価
もしくは2価の塩からなるヘキサフルオロ化合物;特開
昭59−56480号公報に記載のV、Cr、Mn、F
e、Co及びNiなどの遷移金属の化合物などを添加し
てもよい。さらに、本発明においては上述した添加物を
含む蛍光体に限らず、基本的に希土類付活アルカリ土類
金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体とみなされる組成
を有するものであれば如何なるものであってもよい。
【0035】上記基本組成式(I)で表される希土類付
活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体
は、通常は、アスペクト比が1.0乃至5.0の範囲に
ある。本発明の輝尽性蛍光体シートに用いる輝尽性蛍光
体粒子は一般に、アスペクト比が1.0乃至2.0(好
ましくは、1.0乃至1.5)の範囲にあり、粒子サイ
ズのメジアン径(Dm)が1μm乃至10μm(好まし
くは、2μm乃至7μm)の範囲にあり、そして粒子サ
イズ分布の標準偏差をσとしたときのσ/Dmが50%
以下(好ましくは、40%以下)のものである。また、
粒子の形状としては、直方体型、正六面体型、正八面体
型、14面体型、これらの中間多面体型および不定型粉
砕粒子などがあるが、それらのうちでは14面体型が好
ましい。ただし、上記アスペクト比、粒子サイズおよび
粒子サイズ分布を満たす輝尽性蛍光体粒子であれば、必
ずしも14面体型でなくとも本発明に用いることができ
る。
【0036】上記の粒子状の輝尽性蛍光体を結合剤と共
に適当な有機溶媒に分散溶解して、塗布液を調製する。
塗布液中での結合剤と蛍光体との比率は通常、1:1乃
至1:100(重量比)の範囲の値となるようにする。
この比率は、特に1:8乃至1:40(重量比)の範囲
にあることが好ましい。輝尽性蛍光体粒子を分散支持す
る結合剤についても、様々な種類の樹脂材料が知られて
おり、本発明の輝尽性蛍光体シートの形成においても、
それらの公知の結合剤樹脂を中心とした任意の樹脂材料
から適宜選択して用いることができる。この塗布液を塗
布、乾燥して、多数枚の輝尽性蛍光体フィルムを得る。
蛍光体の密度を更に高めるために、得られた輝尽性蛍光
体フィルムをカレンダー処理によって加熱圧縮すること
が好ましい。
【0037】一方、隔壁に含有される放射線吸収性元素
は、Tl、PbまたはBiである。放射線吸収性元素
は、一般にはハロゲン化物(例、弗化物)などの微粒子
状白色化合物として含有され、その例としては、PbF
2、2PbCO3・Pb(OH) 2、PbTe、PbW
4、BiF3、BiOCl、Bi2(WO43などを挙
げることができる。この白色化合物微粒子の粒子径は一
般に0.2μm乃至5μmの範囲にあるのが望ましい。
このような励起光および輝尽発光光に対して低吸収性
で、比較的屈折率の高い粒子を用いることにより、効果
的に散乱放射線を吸収させながら、感度が低下しないよ
うにすることができる。
【0038】隔壁は、上記白色化合物微粒子とそれを分
散含有する高分子物質とからなるのが好ましく、特に好
ましくは白色化合物微粒子、空隙および高分子物質から
なる。この白色化合物微粒子と高分子物質、あるいは白
色化合物微粒子と空隙との屈折率の差により、効果的に
光散乱を起こすことができ、結果として励起光に対して
短散乱長、発光光に対して長吸収長(すなわち高反射
率、低吸収率)とすることができる。なお、励起光に対
する反射率を更に高めるために、酸化アルミニウム(ア
ルミナ)、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化ガドリ
ニウム、酸化テルルなどの低光吸収性微粒子を隔壁に含
有させてもよい。
【0039】高分子物質(結合剤樹脂)については、特
段の制限はなく前記輝尽性蛍光体充填領域の結合剤とし
て使用できるものの中から任意に選択して用いることが
できる。好ましい高分子物質の例としては、ポリウレタ
ン、ポリアクリル、ポリエチレン、ポリスチレンおよび
フッ素系樹脂を挙げることができる。
【0040】上記の白色化合物微粒子および高分子物質
を溶剤に加え、これを充分に混合して、隔壁形成用の塗
布液を調製する。塗布液中での高分子物質と低光吸収性
微粒子との比率は、一般には1:80乃至1:3(重量
比)の範囲から選ばれ、そして特に1:20乃至1:1
0(重量比)の範囲から選ぶのが好ましい。この隔壁形
成用塗布液を塗布、乾燥して、隔壁形成用フィルムを多
数枚得る。得られた隔壁形成用フィルムは、放射線吸収
性元素を一般には10重量%乃至90重量%の範囲で含
有し、好ましくは70重量%乃至85重量%の範囲で含
有する。
【0041】なお、隔壁の全体積に対して白色化合物微
粒子の占める体積比率は23%乃至70%の範囲にある
のが望ましく、また空隙の占める体積比率は10%乃至
70%の範囲にあるのが望ましい。隔壁中における空隙
の比率は、塗布液を塗布乾燥した後にカレンダー処理し
て加熱圧縮することなどにより、所望の値に調整するこ
とができる。隔壁には、空隙の代わりにシリコーンオイ
ルやフッ素化合物などの常温液体有機物質が含有されて
いてもよいし、またあるいは画像の鮮鋭度向上の目的で
励起光を吸収して輝尽発光光は吸収しないような着色剤
によって着色されていてもよい。着色剤としては、たと
えば特公昭59−23400号公報に記載されている着
色剤など、輝尽性蛍光体シートの着色剤として公知のも
のの中から任意に選んで用いることができる。
【0042】次いで、輝尽性蛍光体フィルムと隔壁形成
用フィルムとを交互に多数枚積層して積層体を形成す
る。得られた積層体を圧力をかけながら加熱して隣接す
るフィルム間を密着させ、積層体ブロックを形成する。
【0043】次に、積層体ブロックを積層面に沿ってス
ライスすることにより、輝尽性蛍光体フィルムの細片と
隔壁形成用フィルムの細片とが交互に並んだ構成の本発
明の縞状の輝尽性蛍光体シートを得ることができる。
【0044】あるいはさらに、得られたこの縞状の蛍光
体フィルムと前記隔壁形成用フィルムとを交互に多数枚
積層した後加圧・加熱して、再度積層体ブロックを形成
する。この積層体ブロックを、蛍光体フィルムの端面と
隔壁形成用フィルムの端面とが現れている積層面に沿っ
てスライスすることにより、本発明の格子状の輝尽性蛍
光体シートを得ることができる。
【0045】図2の(3)に示したように、縞状もしく
は格子状の隔壁それぞれを厚み方向に放射状に傾斜させ
るには、上記の積層体ブロックをスライスする際に、両
方の切断面が撮影時の放射線源と輝尽性蛍光体シートと
の距離を半径とする曲率を有するように曲面状にスライ
スした後、平面状に伸ばして成形する。
【0046】本発明の輝尽性蛍光体シートの一方の側の
表面には、励起光および/または輝尽発光光を反射する
材料からなる光反射層を設けることもできる。なお、輝
尽性蛍光体シートに支持体が設けられる場合には、光反
射層は通常、支持体と輝尽性蛍光体シートとの間に設け
られる。光反射層の付設により、励起光率および発光光
の取り出し効率を高めることができ、結果として更に高
感度であって高画質とすることができる。ただし、輝尽
性蛍光体シートを両面集光読取方法に用いる場合には、
そのような光反射層を設けることは好ましくない。光反
射層としてはたとえば、アルミナ、二酸化チタン、硫酸
バリウムなどの白色顔料あるいは輝尽発光を示さない蛍
光体粒子を結合剤で分散支持させて層状としたものを用
いることができる。
【0047】本発明の輝尽性蛍光体シートは、特に支持
体や保護膜を備えている必要はないが、輝尽性蛍光体シ
ートの搬送や取扱い上の便宜や特性変化の回避のため
に、すなわち耐久性や耐候性、耐汚れ性を高めるため
に、支持体と保護膜とを備えていてもよい。さらに、支
持体は透明であってもよく、その場合には輝尽発光光の
取り出しを輝尽性蛍光体シートの両側から行う両面集光
方式による読取方法に適している。
【0048】支持体は通常、柔軟な樹脂材料からなる厚
みが50μm乃至1mmのシートあるいはフィルムであ
る。支持体は透明であってもよく、あるいは支持体に、
励起光もしくは輝尽発光光を反射させるための光反射性
材料(例、アルミナ粒子、二酸化チタン粒子、硫酸バリ
ウム粒子)を充填してもよく、あるいは空隙を設けても
よい。または、支持体に励起光もしくは輝尽発光光を吸
収させるため光吸収性材料(例、カーボンブラック)を
充填してもよい。支持体の形成に用いることのできる樹
脂材料の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、アラミド樹脂、ポリイミド樹
脂などの各種樹脂材料を挙げることができる。必要に応
じて、支持体は金属シート、セラミックシート、ガラス
シート、石英シートなどであってもよい。
【0049】保護膜は、励起光の入射や輝尽発光光の出
射に殆ど影響を与えないように、透明であることが望ま
しく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響
から輝尽性蛍光体シートを充分に保護することができる
ように、化学的に安定でかつ高い物理的強度を持つこと
が望ましい。保護膜としては、セルロース誘導体、ポリ
メチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂な
どのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解し
て調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成さ
れたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの
有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護膜形成
用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤
を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などに
よって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。ま
た、保護膜中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化
チタン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオ
レフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、お
よびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が
分散含有されていてもよい。保護膜の膜厚は一般に約
0.1μm乃至20μmの範囲にある。
【0050】保護膜の表面にはさらに、保護膜の耐汚染
性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。フ
ッ素樹脂塗布層は、フッ素樹脂を有機溶媒に溶解(また
は分散)させて調製したフッ素樹脂溶液を保護膜の表面
に塗布し、乾燥することにより形成することができる。
フッ素樹脂は単独で使用してもよいが、通常はフッ素樹
脂と膜形成性の高い樹脂との混合物として使用する。ま
た、ポリシロキサン骨格を持つオリゴマーあるいはパー
フルオロアルキル基を持つオリゴマーを併用することも
できる。フッ素樹脂塗布層には、干渉むらを低減させて
更に放射線画像の画質を向上させるために、微粒子フィ
ラーを充填することもできる。フッ素樹脂塗布層の層厚
は通常は0.5μm乃至20μmの範囲にある。フッ素
樹脂塗布層の形成に際しては、架橋剤、硬膜剤、黄変防
止剤などのような添加成分を用いることができる。特に
架橋剤の添加は、フッ素樹脂塗布層の耐久性の向上に有
利である。
【0051】さらに、使用目的に応じて、輝尽性蛍光体
シートと支持体との間には光吸収層、接着層、導電層な
どの補助機能層を設けてもよく、また支持体表面には多
数の凹部を形成してもよい。一方、支持体の輝尽性蛍光
体シートを設けない側の表面には、搬送性を向上させた
り、耐傷性を向上させたりするために、摩擦低減層や耐
傷層を設けてもよい。
【0052】本発明の輝尽性蛍光体シートを用いる放射
線像記録再生方法における記録画像の読取時に用いる集
光方式は、従来から一般的な片面集光方式(励起光入射
面から集光する方式あるいは励起光入射面とは反対側の
面から集光する方式の両方がある)であっても、または
両面集光方式であってもよいが、両面集光方式による放
射線画像の読取が、本発明の輝尽性蛍光体シートを用い
る場合には特に有利である。
【0053】また、励起光の入射も放射線画像の記録
(放射線撮影)時における放射線照射側の表面から行っ
てもよいし、あるいは放射線照射とは反対側の裏面から
行ってもよい。放射線照射側表面から行えば、潜像とし
て蓄積されている放射線エネルギーをより多く放出させ
ることができ、高い感度が得られる。また反対側裏面か
ら行えば、散乱放射線が多くグリッド効果の小さい表面
より裏面の方がグリッド効果が大きいので、分解能のよ
り高い画像を得ることができる。
【0054】本発明の放射線像記録再生方法について、
被写体の放射線画像を得るために放射線照射側表面より
励起光の照射を行い、両面集光方式により放射線画像情
報の読み取りを行う場合を例にとって、添付図面の図3
を参照しながら説明する。図3は、本発明の両面集光方
式の放射線画像読取装置の構成の例を示す概略断面図で
ある。
【0055】まず、放射線撮影装置(図示なし)などを
用いて、X線発生装置等の放射線源と輝尽性蛍光体シー
トとの間に被写体を配置した後、放射線源から発せられ
た放射線を被写体に照射して、この被写体を透過した放
射線を輝尽性蛍光体シートに入射させ、シートの輝尽性
蛍光体に該放射線のエネルギーを吸収蓄積させることに
より、被写体の放射線画像を潜像として記録する。この
際に、輝尽性蛍光体シートを線源からシートまでの距離
を半径とする曲率に曲げた状態で保持して、撮影を行っ
てもよい。あるいは、輝尽性蛍光体シートの隔壁自体が
図2の(3)に示したように傾斜を有する場合には、隔
壁が入射する放射線に平行になるように輝尽性蛍光体シ
ートを配置して撮影する。このようにすることにより、
隔壁が入射放射線と平行になり、散乱放射線のみを効率
良く遮蔽してそのグリッド効果を高めることができる。
【0056】次に、図3の放射線画像読取装置を用い
て、輝尽性蛍光体シートから被写体の放射線画像を読み
取る。輝尽性蛍光体シート20は、一対のニップローラ
22a、22bにより装置内を移動搬送される。レーザ
ビーム等の励起光23は輝尽性蛍光体シート20の上側
表面(放射線照射側表面)より照射される。シート20
内から発せられた輝尽発光光はその上下両表面に進み、
このうちシート20の下面側に進んだ輝尽発光光24a
は、下方に設けられている集光ガイド25aにより集光
され、その集光ガイド25aの基部に備えられた光電変
換装置(フォトマルチプライヤ)26aで電気信号に変
換され、増幅器27aで増幅され信号処理装置28に送
られる。一方、シート20の上面側に進んだ輝尽発光光
24bは、直接、あるいはミラー29で反射されて、上
方に設けられた集光ガイド25bにより集光され、その
集光ガイド25bの基部に備えられた光電変換装置(フ
ォトマルチプライヤ)26bにて電気信号に変換され、
増幅器27bで増幅され信号処理装置28に送られる。
信号処理装置28では、増幅器27aと増幅器27bと
から送られてきた電気信号について、目的とする放射線
画像の種類に基づいて予め決められている加算処理ある
いは減算処理などの演算処理を行い、処理後の信号を画
像信号として送り出す。なお、隔壁が縞状に設けられた
輝尽性蛍光体シートの場合には、読み取りの際の励起光
の照射は、隔壁と蛍光体充填領域とを横切るような方向
でレーザビーム等を走査させながら行うことが有利であ
る。
【0057】次いで、送り出された画像信号は画像再生
装置(図示なし)にて可視画像として再生される。再生
装置は、CRT等のディスプレイ手段でもよいし、感光
フィルムに光走査記録を行う記録装置であってもよい
し、あるいはまた、そのために画像信号を一旦光ディス
ク、磁気ディスク等の画像ファイルに記憶させる装置に
置き換えられてもよい。
【0058】一方、輝尽性蛍光体シート20は、ニップ
ローラ22a、22bにより矢印の方向に順次移動して
いき、読取工程に供された領域は次いで、ナトリウムラ
ンプや蛍光灯等の消去光源30を利用する消去工程に供
される。これにより、読取工程の後なおシートに残存し
ている放射線エネルギーが放出除去され、次回の放射線
画像の記録(撮影)工程において、残存放射線エネルギ
ーによる潜像が悪影響を及ぼすことがないようにされ
る。
【0059】あるいは、輝尽性蛍光体シートとして、励
起光照射側表面に、該励起光に対する反射率がその入射
角増大に応じて増大し、一方では輝尽発光光に対する反
射率がその入射角に依存することない多層膜フィルタが
付設されている輝尽性蛍光体シートを用いて、放射線画
像情報が潜像として蓄積記録された輝尽性蛍光体シート
をその平面方向に移送しながら、もしくは励起光照射装
置を輝尽性蛍光体シートの平面方向に移動させながら、
輝尽性蛍光体シートに励起光を蛍光導光シート等を用い
て該移送方向と直交する方向に線状に照射し、輝尽性蛍
光体シートの励起光照射部分の潜像から放出される輝尽
発光光を多数の固体光電変換素子を線状に配置してなる
ラインセンサ等を用いて逐次一次元的に光電検出して、
該放射線画像情報を電気的画像信号として得る放射線画
像情報読取方法を利用することもできる。
【0060】
【実施例】[実施例1] 1)輝尽性蛍光体粒子(BaFBrI:Eu)と、熱可
塑性高分子量ポリエステル樹脂を重量比5:1で有機溶
剤中に分散させて塗布液を調製した。この塗布液を塗布
機を用いて塗布し、乾燥して、輝尽性蛍光体フィルムを
得た。得られた輝尽性蛍光体フィルムを更にカレンダリ
ングにより加熱圧縮して、厚みが約100μmの輝尽性
蛍光体フィルムを得た。 2)平均粒子径0.6μmの弗化鉛粒子(PbF2)と高
分子量アクリル樹脂を重量比15:1で有機溶剤中に分
散させて、分散液を調製した。この分散液を塗布機を用
いて塗布し、乾燥して、厚み約20μmの隔壁形成用フ
ィルムを得た。
【0061】3)輝尽性蛍光体フィルムと隔壁形成用フ
ィルムをそれぞれ、10cm×25cmの大きさに裁断
し、交互に合計1600層積層して積層体を得た後、そ
の積層体を加熱密着して積層体ブロックを作製した。こ
の積層体ブロックを広幅ミクロトームを用いて、積層断
面に沿って厚み1000μmでスライスすることによ
り、縞状構造の隔壁を有する輝尽性蛍光体シートを得
た。
【0062】4)得られた輝尽性蛍光体シートをポリエ
チレンテレフタレートシート(支持体、厚み:300μ
m)の上に接着剤を用いて接合した。輝尽性蛍光体シー
トのもう一方の表面には、厚み6μmの透明なポリエチ
レンテレフタレートフィルムを、熱可塑性高分子量ポリ
エステル樹脂からなる接着層(厚み:約2μm)を介し
て付設した。このようにして、支持体及び透明保護膜付
き輝尽性蛍光体シート(図2の(1)参照)を得た。
【0063】上記の輝尽性蛍光体シートに用いた輝尽性
蛍光体フィルム(厚み:約100μm)および隔壁形成
用フィルム(厚み:約20μm)について、分光光度計
を用いて励起波長として代表的な600nmおよび輝尽
発光波長として代表的な400nmにおける透過率を測
定した。得られた透過率を前述のクベルカの理論に基づ
く計算式(3)に代入して、光散乱長および光吸収長を
算出した結果、隔壁形成用フィルムの励起波長における
光散乱長は6μmであり、発光波長における光吸収長は
1000μm以上であった。また、輝尽性蛍光体フィル
ムの励起波長における光散乱長は1000μm以上であ
った。
【0064】また、この輝尽性蛍光体シートをX線源か
らの距離を半径とする曲率に曲げた状態で保持しなが
ら、管電圧120kVpのX線で胸部ファントームを撮
影した後、放射線画像読取装置(FCR9000、富士
写真フィルム株式会社製)を用いて、X線照射側表面を
レーザ光で走査して片面集光方式により放射線画像の読
み取りを行った。その結果、従来の放射線像変換パネル
(ST−Vn、富士写真フィルム(株)製)と比較して、
散乱放射線が除去され、かつ高画質の極めて鮮明な画像
が得られた。
【0065】[実施例2] 1)実施例1と同様の方法により、積層体ブロックを作
製した。この積層体ブロックを、上記X線源と輝尽性蛍
光体シートとの距離を半径とする曲率を持った刃で、積
層断面に沿って1000μmの厚みにスライスして、縞
状構造の隔壁を有する曲面状の輝尽性蛍光体シートを得
た。 2)得られた輝尽性蛍光体シートを、ポリエチレンテレ
フタレートシート(支持体、厚み:300μm)の表面
に凸面が上になるようにして接着剤を用いて接合しなが
ら、平面状に伸ばした。これにより、隔壁が傾斜を有す
る支持体付き輝尽性蛍光体シート(図2の(3)参照)
を得た。
【0066】上記の支持体付き輝尽性蛍光体シートをそ
のシート側表面がX線源に面するように配置して、管電
圧120kVpのX線で胸部ファントームを撮影した
後、実施例1と同様にして放射線画像の読み取りを行っ
た。その結果、従来の放射線像変換パネルと比較して、
散乱放射線が除去され、かつ高画質の鮮明な画像が得ら
れた。
【0067】[実施例3] 1)平均粒子径0.6μmのアルミナ粒子と高分子量ア
クリル樹脂を重量比15:1で有機溶剤中に分散させ
て、光反射層用分散液を調製した。この分散液を塗布機
を用いて、ポリエチレンテレフタレートシート(支持
体、厚み:300μm)の上に100μmの厚みで塗布
し、乾燥して、支持体上に光反射層を形成した。 2)この光反射層の上に、実施例1で得られた輝尽性蛍
光体シートを接着剤を用いて接合して、支持体及び光反
射層付き輝尽性蛍光体シート(図2の(2)参照)を得
た。
【0068】上記の輝尽性蛍光体シートを用いて、実施
例1と同様にしてX線撮影および放射線画像の読み取り
を行った。その結果、従来の放射線像変換パネルと比較
して散乱放射線が除去され、かつ実施例1の輝尽性蛍光
体シートよりも更に発光強度の高い画像が得られた。
【0069】[実施例4] 1)実施例1で得られた輝尽性蛍光体シートを透明なポ
リエチレンテレフタレートシート(支持体、厚み:10
0μm)の上に接着剤を用いて接合して、透明支持体付
き輝尽性蛍光体シートを得た。
【0070】上記の輝尽性蛍光体シートを用いて実施例
1と同様にしてX線撮影を行った後、X線照射側表面を
レーザ光で走査して両面集光方式により放射線画像の読
み取りを行い、両面から得られた画像情報を加算処理し
て画像を形成した。その結果、実施例1よりも更に発光
量が多く、高画質の画像が得られた。
【0071】また、上記の輝尽性蛍光体シートを用いて
実施例1と同様にしてX線撮影を行った後、X線照射と
は反対側の裏面をレーザ光で走査して両面集光方式によ
り放射線画像の読み取りを行い、両面から得られた画像
情報を加算処理して画像を形成した。その結果、実施例
1よりも発光量は少ないものの、より一層散乱放射線の
除去された鮮明な画像が得られた。
【0072】[実施例5] 1)実施例1と同様の方法により、積層体ブロックを作
製した。この積層体ブロックを、積層断面に沿って10
0μmの厚みに多数枚スライスした。 2)これらの縞状の蛍光体フィルムと実施例1で得られ
た隔壁形成用フィルムを、交互に合計1600層積層し
て積層体を得た後、その積層体を加熱密着して第二の積
層体ブロックを作製した。第二の積層体ブロックを広幅
ミクロトームを用いて、縞状構造が現れている積層断面
に沿って厚み1000μmでスライスすることにより、
格子状構造の隔壁を有する輝尽性蛍光体シートを得た。
【0073】上記の輝尽性蛍光体シートを用いて、実施
例1と同様にしてX線撮影および放射線画像の読み取り
を行った。その結果、従来の放射線像変換パネルと比較
して散乱放射線が除去された鮮明な画像が得られた。
【0074】上述した結果から、本発明の輝尽性蛍光体
シート(実施例1〜5)はいずれも、隔壁のグリッド効
果により散乱放射線を効率良く除去して分解能の高い鮮
明な画像を与えることが明らかである。また、光反射層
を有する輝尽性蛍光体シート(実施例3)はより一層高
い感度を示し、透明支持体を有する両面集光方式用の輝
尽性蛍光体シート(実施例4)はその方式で読み取るこ
とにより高感度であって高画質の画像を与えることが明
らかである。さらに、X線撮影の際に、輝尽性蛍光体シ
ートを線源からの距離を半径とする曲率に曲げて撮影を
行うことにより、あるいは放射状に傾斜した隔壁が設け
られた輝尽性蛍光体シートを用いることにより、更に一
層散乱放射線のみを有効に除去できることがわかった。
【0075】
【発明の効果】励起光反射性および輝尽発光光低吸収性
であって、かつ放射線吸収性の隔壁が設けられた本発明
の輝尽性蛍光体シートによれば、感度を低下させずに、
隔壁形成(セル化)により高画質の放射線画像が得られ
ると同時に、隔壁のグリッド効果により散乱放射線を除
去して分解能の高い画像を得たり、あるいは飛程の長い
近接した点線源を分離して検出することができる。ま
た、本発明の放射線像記録再生方法によれば、特に輝尽
性蛍光体シートを曲面状にして保持して、あるいは隔壁
の傾斜した輝尽性蛍光体シートを用いて放射線撮影を行
うことによって、より一層効率良く散乱放射線を除去し
て高画質の画像を得ることができる。このため、特に医
療用放射線撮影やオートラジオグラフィー、電子顕微鏡
用の記録媒体、あるいはその他の放射線記録媒体として
使用した場合に、本発明の輝尽性蛍光体シートおよび放
射線像記録再生方法は有利となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は、本発明の輝尽性蛍光体シートの構成
を示す斜視図であり、(2)は、(1)の輝尽性蛍光体
シートの部分拡大図であり、そして(3)は、(2)の
I−I線に沿った部分断面図である。
【図2】(1)〜(3)は、本発明の輝尽性蛍光体シー
トの構成の例を示す概略断面図である。
【図3】本発明に用いる両面集光方式の放射線画像読取
装置の構成の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】 10 輝尽性蛍光体シート 11 隔壁 12 輝尽性蛍光体充填領域 13 支持体 14 保護膜 15 光反射層 20 輝尽性蛍光体シート 22a、22b ニップローラ 23 励起光 24a、24b 輝尽発光光 25a、25b 集光ガイド 26a、26b 光電変換装置 27a、27b 増幅器 28 信号処理装置 29 ミラー 30 消去光源

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線画像を潜像として記録させた後、
    励起光を照射することにより該潜像から輝尽発光光を放
    出させ、次いで該輝尽発光光を電気的に処理することに
    より放射線画像を再生することからなる放射線像記録再
    生方法に用いる輝尽性蛍光体シートであって、該輝尽性
    蛍光体シートが、そのシートを平面方向に沿って細分区
    画する隔壁と該隔壁により区画された輝尽性蛍光体充填
    領域とからなり、そして該輝尽性蛍光体充填領域の励起
    光に対する散乱長が20μm乃至100μmの範囲、該
    隔壁の励起光に対する散乱長が0.05μm乃至20μ
    mの範囲にあって、その輝尽性蛍光体充填領域の散乱長
    と隔壁の散乱長との比率が3/1以上であり、また該隔
    壁の輝尽発光光に対する吸収長が1000μm以上であ
    り、かつ該隔壁がTl、PbおよびBiからなる群より
    選ばれる少なくとも一種類の放射線吸収性元素を10重
    量%乃至90重量%の範囲で含有していることを特徴と
    する輝尽性蛍光体シート。
  2. 【請求項2】 隔壁が、放射線吸収性元素を含む白色化
    合物、空隙および高分子物質からなる請求項1に記載の
    輝尽性蛍光体シート。
  3. 【請求項3】 隔壁がシートを平面方向に沿って一次元
    もしくは二次元方向に細分区画する縞状もしくは格子状
    の隔壁であって、少なくとも一次元方向の隔壁が各々、
    放射線の線源と該隔壁とを結ぶ線に略平行になるように
    シートの厚み方向に傾斜を有する請求項1または2に記
    載の輝尽性蛍光体シート。
  4. 【請求項4】 隔壁の幅が1μm乃至100μmの範囲
    にある請求項1乃至3のうちのいずれかの項に記載の輝
    尽性蛍光体シート。
  5. 【請求項5】 輝尽性蛍光体充填領域の高さ/開口幅が
    2/1乃至40/1の範囲にある請求項1乃至4のうち
    のいずれかの項に記載の輝尽性蛍光体シート。
  6. 【請求項6】 一方の側に支持体が備えられている請求
    項1乃至5のうちのいずれかの項に記載の輝尽性蛍光体
    シート。
  7. 【請求項7】 支持体とは反対の側に透明保護膜が備え
    られている請求項6に記載の輝尽性蛍光体シート。
  8. 【請求項8】 輝尽性蛍光体シートと支持体との間に光
    反射層が付設されている請求項6または7に記載の輝尽
    性蛍光体シート。
  9. 【請求項9】 支持体が透明な支持体であって、両面集
    光読取方法用である請求項6または7に記載の輝尽性蛍
    光体シート。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のうちのいずれかの項
    に記載の輝尽性蛍光体シートに、被写体を透過した、も
    しくは被検体から発せられた放射線を照射して、該輝尽
    性蛍光体シートに被写体もしくは被検体の放射線画像を
    潜像として記録させた後、該輝尽性蛍光体シートの放射
    線照射側の表面に励起光を照射し、該潜像から放出され
    る輝尽発光光を該輝尽性蛍光体シートの該表面または両
    面から光電的に読み取って画像信号に変換し、そして該
    画像信号より放射線画像を再生することからなる放射線
    像記録再生方法。
  11. 【請求項11】 輝尽性蛍光体シートを放射線源からシ
    ートまでの距離を半径とする曲率に曲げた状態で、該シ
    ートに放射線を照射する請求項10に記載の放射線像記
    録再生方法。
  12. 【請求項12】 隔壁が傾斜を有する輝尽性蛍光体シー
    トを該隔壁が放射線に略平行になるように配置して、該
    シートに放射線を照射する請求項10に記載の放射線像
    記録再生方法。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至9のうちのいずれかの項
    に記載の輝尽性蛍光体シートに、被写体を透過した、も
    しくは被検体から発せられた放射線を照射して、該輝尽
    性蛍光体シートに被写体もしくは被検体の放射線画像を
    潜像として記録させた後、該輝尽性蛍光体シートの放射
    線照射側とは反対側の裏面に励起光を照射し、該潜像か
    ら放出される輝尽発光光を該輝尽性蛍光体シートの該裏
    面または両面から光電的に読み取って画像信号に変換
    し、そして該画像信号より放射線画像を再生することか
    らなる放射線像記録再生方法。
  14. 【請求項14】 輝尽性蛍光体シートを放射線源からシ
    ートまでの距離を半径とする曲率に曲げた状態で、該シ
    ートに放射線を照射する請求項13に記載の放射線像記
    録再生方法。
  15. 【請求項15】 隔壁が傾斜を有する輝尽性蛍光体シー
    トを該隔壁が放射線に略平行になるように配置して、該
    シートに放射線を照射する請求項13に記載の放射線像
    記録再生方法。
JP35193599A 1999-12-10 1999-12-10 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法 Withdrawn JP2001166095A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35193599A JP2001166095A (ja) 1999-12-10 1999-12-10 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35193599A JP2001166095A (ja) 1999-12-10 1999-12-10 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001166095A true JP2001166095A (ja) 2001-06-22

Family

ID=18420638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35193599A Withdrawn JP2001166095A (ja) 1999-12-10 1999-12-10 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001166095A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003090900A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Fuji Photo Film Co Ltd シートの製造方法及び放射線像変換パネル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003090900A (ja) * 2001-09-18 2003-03-28 Fuji Photo Film Co Ltd シートの製造方法及び放射線像変換パネル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002181997A (ja) 放射線像変換パネルおよび放射線画像情報読取方法
EP1113292A2 (en) Method and device for storing and reproducing a radiation image
JPS6126053B2 (ja)
JP2002022897A (ja) 二重エネルギー記録のために好適な光刺激性燐光体スクリーン
JP2000266898A (ja) 輝尽性蛍光体シート
JP4204344B2 (ja) 放射線画像形成材料および放射線画像形成方法
JP3330895B2 (ja) 輝尽性蛍光体シート及び放射線像記録再生方法
JP4246911B2 (ja) 放射線画像形成方法および放射線画像形成材料
JP2001099996A (ja) 蓄積性蛍光体シート
JP2001141897A (ja) 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法
JP2001166095A (ja) 輝尽性蛍光体シートおよび放射線像記録再生方法
JPH02129600A (ja) 放射線画像読取用螢光体板
JP3840424B2 (ja) 輝尽性蛍光体、放射線画像形成方法および放射線画像形成材料
US6707057B2 (en) Storage phosphor screen with thick outermost layer and a method for using the same
JP3927036B2 (ja) 放射線画像情報読取方法
JP3537345B2 (ja) 輝尽性蛍光体シート及び放射線像記録再生方法
JP3561856B2 (ja) 放射線増感スクリーン及び放射線像変換パネル
JP2001133599A (ja) 輝尽性蛍光体シートおよびその製造方法
JP2004083809A (ja) 輝尽性蛍光体、放射線画像形成方法および放射線画像形成材料
JP3578726B2 (ja) 放射線像記録再生方法および放射線像変換パネル
JP2002107852A (ja) 放射線像変換パネルおよび放射線画像情報読取方法
US6633044B2 (en) Stimulable phosphor sheet and process for producing the same
JP2004264231A (ja) 放射線画像変換パネル
JP2005233891A (ja) 放射線像変換パネル
JPH0631905B2 (ja) 放射線画像変換パネル

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070306