JP2003292937A - 増粘剤組成物 - Google Patents

増粘剤組成物

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JP2003292937A JP2002097844A JP2002097844A JP2003292937A JP 2003292937 A JP2003292937 A JP 2003292937A JP 2002097844 A JP2002097844 A JP 2002097844A JP 2002097844 A JP2002097844 A JP 2002097844A JP 2003292937 A JP2003292937 A JP 2003292937A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】チクソ性および耐水性に優れた増粘剤組成物並
びに当該増粘剤組成物を配合してなる水系エマルション
および水系エマルション塗料を提供すること。 【解決手段】一般式(1)で示される化合物を含むこと
を特徴とする増粘剤組成物による。 [式中、X、Zはコレステリル基、ラノステリル基、ア
グノステリル基およびラノリン基から選ばれる基であ
り、Yはジイソシアネ−ト化合物から導かれる2価の有
機残基であり、OR、OR’およびOR”は炭素数2〜
4のオキシアルキレン基であり、a、dは1〜50の整
数であり、bは10〜500の整数であり、cは1以上
の整数である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は増粘剤に関する。さ
らに詳しくは水系エマルションおよび水系エマルション
塗料などに有用な増粘剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来増粘剤としては天然物、半合成品
(ヒドロキシエチルセルロ−スなど)、合成品と多くの
物が知られている。合成品の中でもポリアクリル酸系や
ポリオキシアルキレングリコ−ル誘導体など多くが知ら
れている。例えば水系エマルション塗料用にこれらの増
粘剤を用いた場合、天然物、半合成品、ポリアクリル酸
系では、耐水性が悪く雨などにより経時での塗膜表面の
劣化等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】また、従来のポリオキ
シアルキレングリコ−ル誘導体では、チクソ性が弱く垂
れ止めや顔料沈降防止には有用ではなかった。(特公昭
52−25840号、特公平1−55292号、特開昭
58−213074)
【0004】
【発明が解決しようとする手段】本発明は、チクソ性お
よび耐水性に優れた増粘剤組成物並びに当該増粘剤を配
合してなる水系エマルションおよび水系エマルション塗
料を提供することを目的とする。
【0005】本発明者らは鋭意検討した結果、特定の要
件を備えた化合物が上記の目的に合致することを見出し
本発明に至った。すなわち、本発明の増粘剤組成物は一
般式(1)で示される化合物の1種以上を含むことを特
徴とするものである。 [式中、X、Zはコレステリル基、ラノステリル基、ア
グノステリル基、ラノリン基から選ばれる基であり、Y
はジイソシアネ−ト化合物から導かれる2価の有機残基
であり、OR、OR’、OR”は炭素数2〜4のオキシ
アルキレン基であり、a、dは1〜50の整数であり、
bは10〜500の整数であり、cは1以上の整数であ
る。]
【0006】また、本発明は上記の増粘剤組成物を0.
01〜10質量%配合してなる水系エマルションであ
る。
【0007】さらに、本発明は上記の増粘剤組成物を
0.01〜10質量%配合してなる水系エマルション塗
料である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の一般式(1)中のX、Z
は、コレステリル基、ラノステリル基、アグノステリル
基およびラノリン基から選ばれる基である。これらのう
ち好ましくはコレステリル基、ラノステリル基およびア
グノステリル基である。X、Zは同種でもよく、異種の
組み合わせでもよい。
【0009】本発明の一般式(1)中のYはジイソシア
ネ−ト化合物から導かれる2価の有機残基であり、ジイ
ソシアネ−ト化合物としては特に限定されない。ジイソ
シアネ−ト化合物としては例えば、脂肪族系ジイソシア
ネ−ト化合物、芳香族系ジイソシアネ−ト化合物および
脂環族系ジイソシアネ−ト化合物などがあげられる。
【0010】脂肪族系ジイソシアネ−ト化合物としては
例えば、メチレンジイソシアネ−ト、ジメチレンジイソ
シアネ−ト、トリメチレンジイソシアネ−ト、テトラメ
チレンジイソシアネ−ト、ペンタメチレンジイソシアネ
−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ヘプタメチレ
ンジイソシアネ−ト、オクタメチレンジイソシアネ−
ト、ノナメチレンジイソシアネ−ト、デカメチレンジイ
ソシアネ−ト、ジプロピルエ−テルジイソシアネ−ト、
2,2−ジメチルペンタンジイソシアネ−ト、3−メト
キシヘキサンジイソシアネ−ト、2,2,4−トリメチ
ルペンタンジイソシアネ−ト、3−ブトキシヘキサンジ
イソシアネ−ト、1,4−ブチレングリコ−ルジプロピ
ルエ−テルジイソシアネ−ト、メタキシリレンジイソシ
アネ−ト、パラキシリレンジイソシアネ−トおよびテト
ラメチルキシリレンジイソシアネ−トなどがあげられ
る。
【0011】芳香族系ジイソシアネ−ト化合物としては
例えば、メタフェニレンジイソシアネ−ト、パラフェニ
レンジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ
−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、ジメチルベ
ンゼンジイソシアネ−ト、エチルベンゼンジイソシアネ
−ト、イソプロピルベンゼンジイソシアネ−ト、ビフェ
ニルジイソシアネ−ト、トリジンジイソシアネ−ト、
3,3’−ジメトキシビフェニルジイソシアネ−ト、ナ
フタレンジイソシアネ−ト、4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネ−ト、2,2’−ジメチルジフェニルメ
タン−4,4’−ジイソシアネ−ト、3,3’−ジメト
キシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト、
4,4’−ジメトキシジフェニルメタン−3,3’−ジ
イソシアネ−ト、4,4’−ジエトキシジフェニルメタ
ン−3,3’−ジイソシアネ−トおよび2,2’−ジメ
チル−5,5’−ジメトキシジフェニルメタン−4,
4’−ジイソシアネ−トなどがあげられる。
【0012】脂環族系ジイソシアネ−ト化合物としては
例えば、シクロヘキシルジイソシアネ−ト、水添キシリ
レンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−トお
よびジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ
−トなどがあげられる。
【0013】本発明の一般式(1)中のOR、OR’お
よびOR”は炭素数2〜4のオキシアルキレン基であ
る。炭素数が2未満および4を越えると増粘性が低下す
る。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としてはオキシ
エチレン基、オキシプロピレン基およびオキシブチレン
基などがあげられる。これらのうちオキシエチレン基は
必須である。オキシエチレン基の割合は、好ましくは全
オキシアルキレン基の60質量%以上、さらに好ましく
は全オキシアルキレン基の80質量%以上、特に好まし
くは全オキシアルキレン基の90質量%以上である。オ
キシエチレン基が60質量%未満では増粘性が低下す
る。(OR)a、(OR’)bおよび(OR”)dは2
種以上のオキシアルキレン基をブロックまたはランダム
に繋いだものでも良く、オキシアルキレン基は同種でも
よく、異種の組み合わせでもよい。
【0014】本発明の一般式(1)中のa、dは各々、
OR、OR”の繰り返し単位を表わし、1〜50の整数
であり、好ましくは1〜30であり、さらに好ましくは
1〜10である。1未満では反応がうまく進行せず、5
00を越えると増粘性が低下する。
【0015】本発明の一般式(1)中のbはOR’の繰
り返し単位を表わし、10〜500の整数であり、好ま
しくは20〜400であり、さらに好ましくは30〜3
00である。10未満および500を越えると増粘性が
低下する。
【0016】 内の繰り返し単位を表わし、1以上の整数である。
【0017】本発明の増粘剤組成物を合成する方法とし
ては、公知のウレタン化反応を用いて合成することがで
きる。例えばポリエ−テルモノオ−ル、ポリエ−テルジ
オ−ルおよびジイソシアネ−トを2〜10時間反応して
合成できる。例えば、ポリエ−テルモノオ−ル、ポリエ
−テルジオ−ルおよびジイソシアネ−トから合成する場
合、一括仕込みによる合成方法でもよく、またポリエ−
テルジオ−ルとジイソシアネ−トを反応させた後ポリエ
−テルモノオ−ルと反応させ合成する方法、あるいはポ
リエ−テルモノオ−ルとジイソシアネ−トを反応させた
後ポリエ−テルジオ−ルと反応させ合成する方法でもよ
い。反応により副生成物ができる場合があるが副生成物
との混合物で使用できる。
【0018】反応温度は40〜130℃であり好ましく
は70〜100℃である。40℃未満では反応が遅く反
応完結までに時間がかかりすぎる欠点があり、また、1
30℃より高い温度では異常な副反応が起こり好ましく
ない。
【0019】これらの反応において、必要に応じて使用
される溶剤は活性水素を含有しないことを要し、例えば
芳香族系溶剤としてトルエンおよびキシレンなど、脂肪
族系溶剤として石油エ−テルおよびn−ヘキサンなど、
脂環式系溶剤としてシクロヘキサン、シクロヘキサノン
およびデカリンなど、ハロゲン含有溶剤としてクロロホ
ルム、四塩化炭素、エチレンジクロライドおよびクロル
ベンゼンなど、エステル系溶剤として酢酸エチル、酢酸
ブチルおよび酢酸ペンチルなど、ケトン系溶剤としてメ
チルエチルケトン、ジエチルケトンおよびメチルイソブ
チルケトンなどがあげられる。
【0020】また必要に応じてウレタン化反応に使用さ
れる触媒としては、例えばアミン系化合物としてトリエ
チルアミン、トリエチレンジアミン、ヘプタメチルジエ
チレントリアミン、N−メチルモルホリンおよびベンジ
ルトリエチルアンモニウムハイドロオキサイドなど、金
属含有化合物として塩化第1スズ、塩化第2スズ、オク
チル酸スズ、オクチル酸鉛、ジブチルチンジラウレ−
ト、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、ナフテン酸カ
リウムおよび三塩化アンチモンなどがあげられる。触媒
添加量は仕込み全質量に対し、0.001〜1質量%で
ある。また添加方法は通常反応初期に加えるが反応中に
分割して添加してもよい。
【0021】次に本発明の増粘剤組成物を配合してなる
水系エマルションおよび水系エマルション塗料について
説明する。
【0022】本発明の水系エマルションは、増粘剤組成
物を水系エマルションに対して0.01〜10質量%配
合したものであり、好ましくは0.05〜5質量%配合
したものである。配合量が0.01質量%未満では増粘
効果が乏しく、10質量%を越えると増粘し過ぎる。
【0023】本発明の水系エマルション塗料は、増粘剤
組成物を水系エマルション塗料に対して0.01〜10
質量%配合したものであり、好ましくは0.05〜5質
量%配合したものである。配合量が0.01質量%未満
では増粘効果が乏しく、10質量%を越えると増粘し過
ぎる。
【0024】本発明の増粘剤組成物の添加方法として
は、水系エマルション塗料および水系エマルションに直
接配合してもよく、また添加前に適当な粘度になるよう
に水あるいは溶剤で増粘剤を希釈してから配合してもよ
い。また例えばエマルション塗料に対してはグラインデ
ィングステ−ジ(混練工程)に添加してもよく、レット
ダウンステ−ジ(調整工程)に添加してもよい。
【0025】本発明の増粘剤組成物を用いることができ
る水系エマルションとしてはアクリル系樹脂エマルショ
ン、酢酸ビニル系樹脂エマルション、塩化ビニル系樹脂
エマルション、アクリルスチレン系樹脂エマルション、
シリコン樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルショ
ン、エポキシ樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルショ
ン、SBラテックス、SBRラテックス、ABSラテッ
クス、NBRラテックスおよびCRラテックスなどがあ
げられる。
【0026】本発明の増粘剤組成物を用いることができ
る水系エマルション塗料は通常水系エマルション、顔
料、水および添加剤からなる。水系エマルションとして
はアクリル系樹脂エマルション、酢酸ビニル系樹脂エマ
ルション、塩化ビニル系樹脂エマルション、アクリルス
チレン系樹脂エマルション、アクリルシリコン系樹脂エ
マルション、シリコン樹脂エマルション、ウレタン樹脂
エマルション、エポキシ樹脂エマルション、フッ素樹脂
エマルション、SBラテックス、SBRラテックス、A
BSラテックス、NBRラテックスおよびCRラテック
スなどがあげられる。顔料としては炭酸カルシウム、二
酸化チタン、サチンホワイト、硫酸バリウム、タルク、
酸化亜鉛、石膏、シリカおよびフェライトなどの無機顔
料、ポリスチレン系プラスチックピグメントなどの有機
顔料があげられる。水系エマルション塗料の製造方法と
しては、ボ−ルミル、サンドグラインドミルなどを用い
て顔料を分散し(グラインディングステ−ジ)、その後
水系エマルションを配合(レットダウンステ−ジ)し製
造する。
【0027】本発明の増粘剤組成物が有用な用途として
は水系エマルションおよび水系エマルション塗料以外
に、紙、革および繊維工業に対する水系コ−ティング
剤、洗浄剤、接着剤、ワックス、磨き剤、化粧品、洗面
用化粧品、医薬品および農薬などがあげられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。文中に部
または%とあるのは質量部または質量%の意味である。
【0029】(実施例A〜J)製造例A〜Jにより本発
明の実施例A〜Jの増粘剤組成物を得た。
【0030】(製造例A)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル6000(分子量600
0)を420部、コレステリンにエチレンオキサイドを
20モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを177部入
れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3
時間脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次い
で、70℃に冷却しヘキサメチレンジイソシアネ−トを
23.5部加え、窒素気流下85〜90℃でイソシアネ
−ト含量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄色
粘稠液状の反応生成物(実施例A)を得た。
【0031】(製造例B)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル10000(分子量10
000)を500部、ラノステリンにエチレンオキサイ
ドを2モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを17.2
部入れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃
で3時間脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次
いで、70℃に冷却しトリレンジイソシアネ−トを1
1.6部加え、窒素気流下80〜85℃でイソシアネ−
ト含量が0%になるまで反応させ(2時間)、淡黄色粘
稠液状の反応生成物(実施例B)を得た。
【0032】(製造例C)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル4000(分子量400
0)を400部、アグノステリンにエチレンオキサイド
を30モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを70部入
れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3
時間脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次い
で、70℃に冷却し水添キシリレンジイソシアネ−トを
23部加え、窒素気流下90〜95℃でイソシアネ−ト
含量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄色粘稠
液状の反応生成物(実施例C)を得た。
【0033】(製造例D)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル20000(分子量20
000)を500部、ラノリンにエチレンオキサイドを
5モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを35.4部入
れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3
時間脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次い
で、70℃に冷却しテトラメチレンジイソシアネ−トを
7部加え、窒素気流下85〜90℃でイソシアネ−ト含
量が0%になるまで反応させ(2時間)、淡黄色粘稠液
状の反応生成物(実施例D)を得た。
【0034】(製造例E)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル600(分子量600)
を300部、コレステリンにエチレンオキサイドを50
モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを259部入れ、
低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3時間
脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次いで、7
0℃に冷却し4,4ージフェニルメタンジイソシアネ−
トを137部加え、窒素気流下85〜90℃でイソシア
ネ−ト含量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄
色粘稠液状の反応生成物(実施例E)を得た。
【0035】(製造例F)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル6000(分子量600
0)を300部、ラノステリンにプロピレンオキサイド
を10モル付加した後エチレンオキサイドを20モル付
加したポリエ−テルモノオ−ルを116部入れ、低圧下
(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3時間脱水
し、系の水分含量を0.03%とした。次いで、70℃
に冷却しヘキサメチレンジイソシアネ−トを12.6部
加え、窒素気流下85〜90℃でイソシアネ−ト含量が
0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄色粘稠液状の
反応生成物(実施例F)を得た。
【0036】(製造例G)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル10000(分子量10
000)を500部、ラノリンにエチレンオキサイドを
15モル付加した後ブチレンオキサイドを2モル付加し
たポリエ−テルモノオ−ルを129部入れ、低圧下(5
〜10mmHg)にて80〜90℃で3時間脱水し、系
の水分含量を0.03%とした。次いで、70℃に冷却
しトリレンジイソシアネ−トを17.4部加え、窒素気
流下80〜85℃でイソシアネ−ト含量が0%になるま
で反応させ(3時間)、淡黄色粘稠液状の反応生成物
(実施例G)を得た。
【0037】(製造例H)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを質
量比82:18の割合でランダム共重合させた分子量6
440のポリエ−テルジオ−ルを450部、コレステリ
ンにエチレンオキサイドを7モル付加したポリエ−テル
モノオ−ルを49部入れ、低圧下(5〜10mmHg)
にて80〜90℃で3時間脱水し、系の水分含量を0.
03%とした。次いで、70℃に冷却しキシリレンジイ
ソシアネ−トを19.7部加え、窒素気流下90〜95
℃でイソシアネ−ト含量が0%になるまで反応させ(2
時間)、淡黄色粘稠液状の反応生成物(実施例H)を得
た。
【0038】(製造例I)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、エチレンオキサイドとブチレンオキサイドをエチ
レンオキサイド、ブチレンオキサイド、エチレンオキサ
イドの順に質量比45:10:45の割合でブロック共
重合させた分子量7230のポリエ−テルジオ−ルを3
62部、アグノステリンにエチレンオキサイドを10モ
ル付加したポリエ−テルモノオ−ルを86.5部入れ、
低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3時間
脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次いで、7
0℃に冷却し水添キシリレンジイソシアネ−トを19.
2部加え、窒素気流下90〜95℃でイソシアネ−ト含
量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄色粘稠液
状の反応生成物(実施例I)を得た。
【0039】(製造例J)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル6000(分子量600
0)を480部、コレステリンにエチレンオキサイドを
5モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを16.2部、
アグノステリンにエチレンオキサイドを5モル付加した
ポリエ−テルモノオ−ルを17.2部入れ、低圧下(5
〜10mmHg)にて80〜90℃で3時間脱水し、系
の水分含量を0.03%とした。次いで、70℃に冷却
しヘキサメチレンジイソシアネ−トを17.9部加え、
窒素気流下85〜90℃でイソシアネ−ト含量が0%に
なるまで反応させ(3時間)、淡黄色粘稠液状の反応生
成物(実施例J)を得た。
【0040】(比較品K〜O)製造例K〜Oにより本発
明の比較例K〜Oの増粘剤組成物を得た。
【0041】(製造例K)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル10000(分子量10
000)を500部、オクタデシルアルコールにエチレ
ンオキサイドを10モル付加したポリエ−テルモノオ−
ルを35.5部入れ、低圧下(5〜10mmHg)にて
80〜90℃で3時間脱水し、系の水分含量を0.03
%とした。次いで、70℃に冷却し4,4ージフェニル
メタンジイソシアネ−トを18.8部加え、窒素気流下
85〜90℃でイソシアネ−ト含量が0%になるまで反
応させ(3時間)、淡黄色粘稠液状の反応生成物(比較
例K)を得た。
【0042】(製造例L)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル6000(分子量600
0)を360部、ノニルフェノールにエチレンオキサイ
ドを50モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを290
部入れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃
で3時間脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次
いで、70℃に冷却しヘキサメチレンジイソシアネ−ト
を20.2部加え、窒素気流下85〜90℃でイソシア
ネ−ト含量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄
色粘稠液状の反応生成物(比較例L)を得た。
【0043】(製造例M)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル20000(分子量20
000)を400部、スチレン化フェノールにエチレン
オキサイドを5モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを
47部入れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜9
0℃で3時間脱水し、系の水分含量を0.03%とし
た。次いで、70℃に冷却しトリレンジイソシアネ−ト
を7部加え、窒素気流下80〜85℃でイソシアネ−ト
含量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄色粘稠
液状の反応生成物(比較例M)を得た。
【0044】(製造例N)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、エチレンオキサイドとブチレンオキサイドを質量
比50:50の割合でランダム共重合させた分子量10
060のポリエ−テルジオ−ルを503部、コレステリ
ンにエチレンオキサイドを30モル付加したポリエ−テ
ルモノオ−ルを56.9部入れ、低圧下(5〜10mm
Hg)にて80〜90℃で3時間脱水し、系の水分含量
を0.03%とした。次いで、70℃に冷却しキシリレ
ンジイソシアネ−トを12.5部加え、窒素気流下90
〜95℃でイソシアネ−ト含量が0%になるまで反応さ
せ(3時間)、淡黄色粘稠液状の反応生成物(比較例
N)を得た。
【0045】(製造例O)温度計、窒素導入管および高
粘度用攪拌機を付した容量1000mlの4つ口フラス
コに、ポリエチレングリコ−ル200(分子量200)
を200部、アグノステリンにエチレンオキサイドを1
0モル付加したポリエ−テルモノオ−ルを346部入
れ、低圧下(5〜10mmHg)にて80〜90℃で3
時間脱水し、系の水分含量を0.03%とした。次い
で、70℃に冷却しヘキサメチレンジイソシアネ−トを
202部加え、窒素気流下85〜90℃でイソシアネ−
ト含量が0%になるまで反応させ(3時間)、淡黄色粘
稠液状の反応生成物(比較例O)を得た。
【0046】実施例A〜J、比較例K〜Oの増粘剤組成
物30部、ブチルトリグリコールエーテル20部と水5
0部を均一配合した増粘剤組成物溶液を作成した。表1
に各増粘剤組成物溶液の粘度((株)トキメック製BM
型粘度計)を示す。
【0047】
【表1】
【0048】実施例A〜J、比較例K〜Qの性能を以下
の方法により評価した。なお、比較例Pはアルカリ増粘
型エマルション系増粘剤としてSNシックナー634
(サンノプコ(株)製)を用いた。比較例Qはヒドロキ
シルエチルセルロースとしてSPー600(ダイセル化
学工業(株)製)を用いた。
【0049】本発明の実施例A〜J、比較例K〜Oは上
記で作成した増粘剤組成物溶液を使用した。比較例Pは
製品をそのまま使用した。比較例Qは3%水溶液を作成
し使用した。
【0050】評価例1:水系エマルションでの増粘性、
チクソ性評価 単層弾性塗料用エマルション(アクリルスチレン系、市
販品:濃度56%)100質量部、消泡剤(サンノプコ
(株)製、SNデフォーマー1070)0.1質量部、
および増粘剤組成物溶液を固形分で0.25質量部なる
配合で固形分52%の水系エマルションを作成した。上
記の配合で、卓上ホモジナイザーにて3000rpmで
5分間攪拌した後、12時間静置した。その後配合物を
25℃に温調した後、20rpm、2rpmでの粘度
((株)トキメック製BH型粘度計)を測定した。評価
結果を表2に示した。 増粘性:25℃において増粘剤組成物無添加の場合に比
べ粘度(20rpm)が高くなる程増粘性は高い。 チクソ性:25℃において増粘剤組成物無添加の場合に
比べTI値(2rpmでの粘度/20rpmでの粘度)
が高くなる程チクソ性は高い。
【0051】評価例2:水系エマルションでの耐水性評
価 上記の各試料をガラス板に100μmのアプリケーター
にて塗布し常温で48時間乾燥させた。その後、各ガラ
ス板を40℃の温水中に24時間浸せきし白化、はが
れ、ブリスターを観察し、3段階で評価した。評価結果
を表2に示した。 ○:外観良好 △:やや白化、はがれ、ブリスター有り ×:白化、はがれ、ブリスター多い
【0052】
【表2】
【0053】評価例3:水系エマルション塗料での増粘
性、チクソ性評価 二酸化チタン(石原産業(株)製、R−630)250
質量部、分散剤(サンノプコ(株)製、SNディスパ−
サント5040)10質量部、消泡剤(サンノプコ
(株)製、SNデフォーマー1070)0.5質量部、
消泡剤(サンノプコ(株)製、SNデフォ−マ−38
0)8質量部、防腐剤(サンノプコ(株)製、ノプコサ
イドSN−215)1質量部、水160質量部、単層弾
性塗料用エマルション(アクリルスチレン系)530質
量部、エチレングリコ−ル10質量部、造膜助剤(イ−
ストマンケミカルカンパニ−製、テキサノ−ル)20質
量部、増粘剤組成物溶液3部(固形分)なる配合の水系
エマルション塗料を作成した。その後作成塗料を25℃
に温調した後、20rpm、2rpmでの粘度((株)
トキメック製BH型粘度計)を測定した。評価結果を表
3に示した。 増粘性:25℃における20rpmの粘度が高くなる程
増粘性は高い。 チクソ性:25℃におけるTI値(2rpmでの粘度/
20rpmでの粘度)が高くなる程チクソ性は高い。
【0054】評価例4:水系エマルション塗料での耐水
性評価 上記作成塗料をガラス板に300μmのアプリケーター
にて塗布し常温で48時間乾燥させた。その後、各ガラ
ス板を40℃の温水中に24時間浸せきし白化、はが
れ、ブリスターを観察し、3段階で評価した。評価結果
を表3に示した。 ○:外観良好 △:やや白化、はがれ、ブリスター有り ×:白化、はがれ、ブリスター多い
【0055】
【表3】
【0056】
【発明の効果】本発明の効果は、チクソ性および耐水性
に優れた新規な増粘剤組成物並びに当該増粘剤組成物を
配合してなる水系エマルションおよび水系エマルション
塗料を提供したことにある。本発明の増粘剤組成物を配
合してなる水系エマルション塗料は従来の塗料に比べて
耐水性に優れ、雨などによる経時での塗膜表面の劣化が
少ないという特徴を有する。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA07 DA01 DB01 DB04 DB07 DC07 DC12 DC39 DG02 DG08 HA01 HA07 HC03 HC08 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC67 HC71 HC73 KA01 KB02 KC02 KC17 KC18 KC23 KC35 KD12 KE02 QB10 RA17 4J038 CA041 CA071 CC021 CD021 CD091 CF001 CG001 CP081 DB001 DG001 DG002 DL031 MA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示される化合物を含むこ
    とを特徴とする増粘剤組成物。 [式中、X、Zはコレステリル基、ラノステリル基、ア
    グノステリル基、ラノリン基から選ばれる基であり、Y
    はジイソシアネ−ト化合物から導かれる2価の有機残基
    であり、OR、OR’、OR”は炭素数2〜4のオキシ
    アルキレン基であり、a、dは1〜50の整数であり、
    bは10〜500の整数であり、cは1以上の整数であ
    る。]
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の増粘剤組成物を0.0
    1〜10質量%配合してなる水系エマルション。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の増粘剤組成物を0.0
    1〜10質量%配合してなる水系エマルション塗料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007137965A (ja) * 2005-11-16 2007-06-07 San Nopco Ltd 粘性改良剤
WO2007126134A1 (ja) * 2006-04-28 2007-11-08 Kansai Paint Co., Ltd. 水性塗料組成物
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JP2017016883A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 トヨタ自動車株式会社 電極形成用ペーストおよび非水電解質二次電池

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