JP2003292728A - フェノール樹脂組成物 - Google Patents

フェノール樹脂組成物

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JP2003292728A JP2002099154A JP2002099154A JP2003292728A JP 2003292728 A JP2003292728 A JP 2003292728A JP 2002099154 A JP2002099154 A JP 2002099154A JP 2002099154 A JP2002099154 A JP 2002099154A JP 2003292728 A JP2003292728 A JP 2003292728A
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silicone gel
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Junji Imai
淳司 今井
Shinichi Ozeki
真一 大関
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、耐水性に優れ、且つ良好な柔軟性を
有するフェノール樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 フェノール類、アルデヒド類、芳香族ア
ミン及びキシレングリコールまたはその誘導体を反応さ
せて得られたフェノール樹脂(a)、及び付加反応型シ
リコーンゲル(b)を必須成分として含有することを特
徴とするフェノール樹脂組成物であり、付加反応型シリ
コーンゲル(b)は針入度(JIS K 2530−19
76−50g加重)が10〜300であることが好まし
く、前記フェノール樹脂(a)において、フェノール類
100重量部に対して芳香族アミンが2〜100重量部
であり、キシレングリコールまたはその誘導体が10〜
170重量部であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、耐水性に
優れ、且つ良好な柔軟性を有するフェノール樹脂組成物
に関し、例えば、耐熱性、耐水性に優れる成形品や、成
形性、柔軟性、摩擦特性に優れる摩擦材等のバインダー
として使用されるフェノール樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は優れた機械的特性、電
気的特性、耐熱性及び接着性などを有するバインダーで
あり、電気・電子部品、住宅建材、自動車部品など様々
な用途で使用されている。近年、種々の用途分野におい
て、より過酷な条件下で使用されるようになり、特に耐
熱性の要求が厳しくなっている。このような用途では、
従来のフェノール樹脂の耐熱性では十分でなく、様々な
変性フェノール樹脂の研究が盛んに行われている。フェ
ノール樹脂の熱分解は、フェノール核間のメチレン橋に
おける酸化熱分解によって起こるとされており、メチレ
ン橋の片側をフェノール性水酸基の無い芳香族炭化水素
に置き換える事により、耐熱性は改善される。即ち、芳
香族炭化水素変性のフェノール樹脂において、フェノー
ル樹脂の耐熱性は芳香族炭化水素の変性量に比例して増
大する。しかし、耐熱性の向上のために芳香族炭化水素
の変性量を多くすると、全体としてフェノール性水酸基
含有量が減少するので、反応性低下による成形性の悪
化、分子量増大による流動硬化性の悪化といった欠点が
増大し、充分な耐熱性が得られなかった。一方、フェノ
ール樹脂の成形品は柔軟性、耐水性において欠点を持っ
ており、このような性能を改善するためにも変性フェノ
ール樹脂の研究が行なわれている。柔軟性の改善につい
ては油変性フェノール樹脂、カシュ−変性フェノール樹
脂、メラミン変性フェノール樹脂、ゴム変性フェノール
樹脂などが検討されているが、耐熱性の面で十分な性能
は得られない。また、耐水性の改善については親水性の
性質を持つフェノール性水酸基含有量を減少させるキシ
レン変性フェノール樹脂が検討され、一部実用に供され
ている。しかし、この変性フェノール樹脂では成形性が
悪化してしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フェノール
樹脂のこのような問題点を解決するため、種々の検討の
結果完成したもので、その目的とするところは、耐熱
性、耐水性に優れ、且つ良好な柔軟性を有するフェノー
ル樹脂組成物、特に、耐熱性、耐水性に優れる成形品
や、成形性、柔軟性、摩擦特性を有するバインダーとし
て使用されるフェノール樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(4)記載の本発明により達成される。 (1) フェノール類、アルデヒド類、芳香族アミン及
びキシレングリコールまたはその誘導体を反応させて得
られたフェノール樹脂(a)、及び付加反応型シリコー
ンゲル(b)を必須成分として含有することを特徴とす
るフェノール樹脂組成物。 (2) 前記フェノール樹脂(a)において、フェノー
ル類100重量部に対する芳香族アミンが2〜100重
量部であることを特徴とする請求項1記載のフェノール
樹脂組成物。 (3) 前記フェノール樹脂(a)において、フェノー
ル類100重量部に対するキシレングリコールまたはそ
の誘導体が10〜170重量部である請求項1または2
記載のフェノール樹脂組成物。 (4) 前記フェノール樹脂(a)100重量部に対す
る前記シリコーンゲル(b)が1〜50重量部である請
求項1、2または3記載のフェノール樹脂組成物。
【0005】本発明のフェノール樹脂組成物は、フェノ
ール類、アルデヒド類、芳香族アミン及びキシレングリ
コールまたはその誘導体を反応させて得られたフェノー
ル樹脂(a)、及び付加反応型シリコーンゲル(b)を
必須成分として含有することを特徴とする。かかる組成
とすることにより、これを用いた成形品は耐熱性、耐水
性に優れ、且つ良好な柔軟性を有する。即ち、本発明の
フェノール樹脂組成物において、耐熱性はフェノール樹
脂(a)中のキシレングリコール又はその誘導体成分に
より、柔軟性、耐水性はシリコーンゲルにより発現す
る。また成形性はフェノール樹脂(a)中の芳香族アミ
ン成分により向上する。
【0006】以下、本発明について具体的に説明する。
はじめに、本発明の一方の成分であるフェノール類、ア
ルデヒド類、芳香族アミン及びキシレングリコールまた
はその誘導体を反応させて得られたフェノール樹脂
(a)について説明する。フェノール樹脂(a)に使用
するフェノール類は、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、カテ
コール、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ナフトールなどであり、これら
を単独または2種類以上組合わせて使用してもよい。ア
ルデヒド類は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、サルチルア
ルデヒド、トリオキサンなどであり、これらを単独また
は2種類以上組合わせて使用してもよい。
【0007】フェノール樹脂(a)に使用する芳香族ア
ミン類は、フェニレンジアミン、アニリン、アミノナフ
タレン、ジアミノナフタレン、メシジン、メチルアニリ
ン、メタニル酸、アミノインダン、アミノフェノール、
ビスアニリンフルオレンなどであり、これらを単独また
は2種類以上組合わせて使用してもよい。本発明のフェ
ノール樹脂組成物におけるフェノール類100重量部に
対する芳香族アミンは、2〜100重量部が好ましく、
さらには10〜50重量部がより好ましい。芳香族アミ
ン量が前記下限値未満では十分な基材との密着性が得ら
れないことがあり、前記上限値を越えると樹脂の硬化が
不十分となることがある。キシレングリコールまたはそ
の誘導体としては、パラキシレングリコールジメチルエ
ーテル、パラキシレングリコール、メタキシレングリコ
ールジメチルエーテル、メタキシレングリコール、オル
ソキシレングリコールジメチルエーテル、オルソキシレ
ングリコール、1,4−ジ(クロロメチル)ベンゼン、
1,3−ジ(クロロメチル)ベンゼン、1,2−ジ(ク
ロロメチル)ベンゼンなどがあり、これらを単独または
2種類以上組合わせて使用してもよい。キシレングリコ
ールまたはその誘導体の配合割合は、フェノール類10
0重量部に対して10〜170重量部である。さらには
30〜100重量部がより好ましい。キシレングリコー
ルまたはその誘導体の量が前記下限値未満では化学的耐
熱性向上効果が不十分となることがあり、前記上限値を
越えると組成物の流動性が低下するとともに硬化が不十
分となることがある。
【0008】前記フェノール樹脂(a)を得るために上
記各成分を付加縮合反応する際の触媒としては、蓚酸、
塩酸、硫酸、ジエチル硫酸、パラトルエンスルホン酸等
の酸類、酢酸亜鉛等の金属塩類を単独または2種類以上
併用して使用できる。フェノール類、アルデヒド類、芳
香族アミン、キシレングリコールまたはその誘導体を反
応させてフェノール樹脂(a)を製造する方法は、以下
のとおりである。フェノール類とキシレングリコール及
びその誘導体を前記酸触媒の存在下で加熱し反応させ
る。次いで、芳香族アミンとアルデヒド類を添加し反応
を行なう。その後水分を蒸留除去して固形の樹脂を得
る。
【0009】次に、本発明のもう一方の成分である付加
反応型シリコーンゲル(b)について説明する。付加反
応型シリコーンゲル(b)は、付加反応型ポリオルガノ
シロキサン組成物をベースとしたゲル状物質であり、適
度な柔軟性を持ち、耐衝撃性、振動吸収性に優れてい
て、常温から高温に至るまで広い温度域でこれらの特性
を失わない。この付加反応型シリコーンゲル(b)は、
針入度(JIS K 2530−1976−50g加重)
が10〜300であることが好ましい。かかる針入度の
付加反応型シリコーンゲルは、特に適度な柔軟性を持
ち、耐衝撃性、振動吸収性に優れている。シリコーンゲ
ルを前記フェノール樹脂に混合する方法は、両成分が均
一に混合分散しうる方法であればよく、特に限定されな
い。例えば、反応途中のフェノール樹脂中にシリコーン
ゲルを添加し混合しつつフェノール樹脂の反応を進める
方法、反応が終了した溶融状態のフェノール樹脂中にシ
リコーンゲルを添加し混合する方法、あるいは、フェノ
ール樹脂とシリコーンゲルとを単に粉砕混合する方法、
加圧式混錬機で混錬する方法等がある。シリコーンゲル
は、フェノール樹脂との相溶性がよくなく、また高融点
で、溶剤にも不溶であるので、加圧式混錬機による混練
が、シリコーンゲルをフェノール樹脂中に均一に分散さ
せることが容易であることから、好ましい方法である。
この場合、混錬時の温度は、フェノール樹脂が溶融する
温度であればよく、特に限定されないが、混錬の容易さ
から50〜150℃、特に70〜130℃が適当であ
る。加圧式混錬機としては、ロール式混錬機、加圧式ニ
ーダー、二軸押出機、単軸押出機などが適当である。
【0010】本発明のフェノール樹脂組成物を得る方法
において、シリコーンゲルを、前述したフェノール樹脂
(a)以外の樹脂、例えば通常のノボラック樹脂、エポ
キシ樹脂等と、予め加圧式混錬機で混錬し、その後、こ
の混練物を前述したフェノール樹脂(a)と粉砕混合す
る方法も採用される。本発明のフェノール樹脂組成物に
おけるシリコーンゲル配合割合はフェノール類100重
量部に対して、通常1〜50重量部であり、好ましくは
3〜20重量部である。前記下限値未満では、樹脂の充
分な柔軟性、耐水性が得られにくく、前記上限値を超え
ると樹脂の硬化が遅くなり、成形品の成形時間が長くな
ると共にバインダー力が小さくなる傾向となる。3〜2
0重量部の範囲で特に優れた柔軟性を有し、熱履歴後の
強度を高く維持することができる。
【0011】フェノール樹脂組成物の硬化剤としては必
要に応じて各種の2官能以上のエポキシ化合物、イソシ
アネート類及びホルムアルデヒド樹脂やヘキサメチレン
テトラミンを用いることが出来るが、硬化性、耐熱性の
面からヘキサメチレンテトラミンが好ましい。ヘキサメ
チレンテトラミンの添加量はフェノール樹脂組成物10
0重量部に対して3〜20重量部であり、好ましくは7
〜17重量部である。前記下限値未満では樹脂の硬化が
不十分になりやすく、また、前記上限値を超えるとヘキ
サメチレンテトラミンの分解ガスが成形品にふくれ、亀
裂などを発生させる場合がある。
【0012】本発明のフェノール樹脂組成物の用途とし
ては、成形材料用素材、有機繊維粘結剤、ゴム配合剤、
研磨材用粘結剤、摩擦材用粘結剤、ゴム配合剤、無機繊
維粘結剤、電子電気部品被覆剤、摺動部材粘結剤、エポ
キシ樹脂原料及びエポキシ樹脂硬化剤などが挙げられ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。しか
し本発明はこれらの実施例によって限定されるものでは
ない。また、製造例、実施例及び比較例に記載されてい
る「部」及び「%」は、すべて「重量部」及び「重量
%」を示す。
【0014】製造例1(変性フェノール樹脂の製造) 撹拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、フ
ェノール1000部、パラキシレングリコールジメチル
エーテル570部、ジエチル硫酸0.6部を仕込み昇温
し、温度が150℃に達してから180分間常圧脱水反
応を行なった。冷却後、フェニレンジアミンを200
部、37%ホルマリンを250部添加し、100℃で1
80分間還流反応を行なった。次いで、常圧脱水反応、
続いて減圧脱水を行ない、系内の温度が160℃に昇温
したところで反応器より取り出して常温で固形の樹脂1
300部を得た。
【0015】製造例2(変性フェノール樹脂の製造) フェニレンジアミン200部をアニリン500部に変え
た以外は製造例1と同様にして常温で固形の樹脂155
0部を得た。
【0016】製造例3(変性フェノール樹脂の製造) パラキシレングリコールジメチルエーテル570部をパ
ラキシレングリコール470部に変えた以外は製造例1
と同様にして常温で固形の樹脂1400部を得た。
【0017】製造例4(ノボラック型フェノール樹脂の
製造) 製造例1と同様の反応装置にフェノール1000部、3
7%ホルマリン630部及び蓚酸20部を仕込み後、徐
々に昇温し温度が95℃に達してから120分間還流反
応を行った。次いで、系内を650mmHgの真空下で
脱水を行ないながら、系内の温度が170℃に昇温した
ところで反応器より取り出して常温で固形の樹脂108
0部を得た。
【0018】製造例5(シリコーンゲル配合ノボラック
型フェノール樹脂の製造) 製造例4で得られたフェノール樹脂1000部を溶融混
錬機に仕込み、150℃に昇温、溶融させた。シリコー
ンゲル((株)シーゲル製αGEL、針入度160)1
00部を加え、シリコーンゲルが均一に分散するのを確
認し、更に30分の混錬を行ない、溶融混錬機より取り
出して常温で固形のフェノール樹脂組成物1080部を
得た。
【0019】製造例6(シリコーンゲル配合変性フェノ
ール樹脂の製造) 製造例4で得られたフェノール樹脂の代わりに製造例1
で得られた変性フェノール樹脂を用いた以外は、製造例
5と同様に実施し、固形のフェノール樹脂組成物108
0部を得た。
【0020】実施例1 製造例1で得られた樹脂500部と製造例5で得られた
樹脂500部にヘキサメチレンテトラミン150部を加
え、粉砕し、粉末樹脂組成物1145部を得た。
【0021】実施例2 製造例2で得られた樹脂500部と製造例5で得られた
樹脂500部にヘキサメチレンテトラミン150部を加
え、粉砕し、粉末樹脂組成物1145部を得た
【0022】実施例3 製造例3で得られた樹脂500部、製造例5で得られた
樹脂500部にヘキサメチレンテトラミン150部を加
え、粉砕し、粉末樹脂組成物1145部を得た
【0023】実施例4 製造例6で得られた樹脂1000部にヘキサメチレンテ
トラミン110部を加え、粉砕し、粉末樹脂組成物11
05部を得た。
【0024】比較例1 製造例1で得られた樹脂1000部にヘキサメチレンテ
トラミン110部を加え、粉砕し、粉末樹脂組成物を得
た。
【0025】比較例2 製造例4で得られた樹脂1000部にヘキサメチレンテ
トラミン110部を加え、粉砕し、粉末樹脂組成物を得
た。
【0026】比較例3 製造例5で得られた樹脂1000部にヘキサメチレンテ
トラミン110部を加え、粉砕し、粉末樹脂組成物を得
た。
【0027】実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた
6種類の粉末樹脂組成物を各々別々に以下に示す配合割
合で仕込み混合した。 ──────────────────────── 配合物 配合量(重量%) ──────────────────────── フェノール樹脂組成物 10 アラミド繊維(Kevlar/Du Pont) 5 炭酸カルシウム 45 硫酸バリウム 40 ─────────────────────────
【0028】この配合物を温度160℃、圧力200k
g/cm2 で成形し、成形開始から完了までの時間を測
定し、成形性の評価を行なった。また物性試験用とし
て、10分間成形した後180℃で8時間焼成してテス
トピ−スを作成し、ロックウェル硬度、常態曲げ試験、
8時間煮沸後の曲げ試験、及び熱履歴後の曲げ強度を測
定した。これらの結果を表1に示す。 1.成形完了時間:上記の成形条件にて成形し、成形時
間5分経過後1分ずつ成形時間を長くしていき、成形品
外観にクラックやふくれなどの異常が認められなくなっ
た時点で成形完了とした。 2.ロックウェル硬度:JIS K 7202「プラスチ
ックのロックウェル硬さ試験方法」による。 3.曲げ強度:JIS K 7203「硬質プラスチック
の曲げ試験方法」による。
【0029】
【表1】
【0030】表1より明らかなように、実施例1〜4
は、成形完了時間が短く成形性に優れていることがわか
った。また、ロックウェル硬度が低く、柔軟性に優れて
いることがわかった。更に、常態曲げ強度に対する煮沸
後及び熱履歴後曲げ強度の低下が小さく、耐水性及び耐
熱性に優れていることがわかった。一方、比較例1は常
態曲げ強度に対する熱履歴後曲げ強度の低下が小さく、
耐熱性に優れていたが、成形完了時間が長いことから成
形性に劣る結果であった。また、硬度が高く柔軟性に劣
っていた。比較例2は、成形完了時間が短いことから成
形性に優れているが、常態曲げ強度に対する煮沸後及び
熱履歴後曲げ強度の低下が大きく、耐水性、耐熱性に劣
る結果であった。比較例3は、ロックウェル硬度が低
く、柔軟性に優れ、また、常態曲げ強度に対する煮沸後
の曲げ強度の低下が小さく、耐水性に優れていることが
わかった。一方で、常態曲げ強度に対する熱履歴後曲げ
強度の低下が大きく、耐熱性に劣っていた。
【0031】
【発明の効果】本発明のフェノール樹脂組成物は、耐熱
性、耐水性に優れ、且つ良好な柔軟性を有している。従
って、自動車部品などの耐熱性、耐水性に優れた成形品
や、成形性、柔軟性、さらには、高温摩擦特性、耐摩耗
性等の摩擦特性に優れた摩擦材等に好適に使用すること
ができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール類、アルデヒド類、芳香族ア
    ミン及びキシレングリコールまたはその誘導体を反応さ
    せて得られたフェノール樹脂(a)、及び付加反応型シ
    リコーンゲル(b)を必須成分として含有することを特
    徴とするフェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記フェノール樹脂(a)において、フ
    ェノール類100重量部に対する芳香族アミンが2〜1
    00重量部であることを特徴とする請求項1記載のフェ
    ノール樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記フェノール樹脂(a)において、フ
    ェノール類100重量部に対するキシレングリコールま
    たはその誘導体が10〜170重量部である請求項1ま
    たは2記載のフェノール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記フェノール樹脂(a)100重量部
    に対する前記シリコーンゲル(b)が1〜50重量部で
    ある請求項1、2または3記載のフェノール樹脂組成
    物。
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