JP2003292656A - 表示体用透明フィルム - Google Patents

表示体用透明フィルム

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JP2003292656A JP2002094555A JP2002094555A JP2003292656A JP 2003292656 A JP2003292656 A JP 2003292656A JP 2002094555 A JP2002094555 A JP 2002094555A JP 2002094555 A JP2002094555 A JP 2002094555A JP 2003292656 A JP2003292656 A JP 2003292656A
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    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K2219/00Aspects relating to the form of the liquid crystal [LC] material, or by the technical area in which LC material are used
    • C09K2219/03Aspects relating to the form of the liquid crystal [LC] material, or by the technical area in which LC material are used in the form of films, e.g. films after polymerisation of LC precursor

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  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、優れた光学等方性と耐熱性
を有し、高温加熱後の寸法変化が極めて少なく、さらに
はコーティング層と支持体のフィルムの屈折率差に起因
する色むらが少なく、外光の映り込みが十分に防止さ
れ、耐傷性にも優れた表示体用透明フィルムを提供する
ことにある。 【解決手段】 プラスチックフィルムフィルムの一方の
面の最外層に該フィルムよりも屈折率が小さく表面粗さ
Raが30nmよりも大きく耐傷性に優れるコーティン
グ層を形成し、他方の面の最外層には屈折率が該フィル
ムとほぼ等しい耐薬品性に優れるコーティング層を形成
した、表示品位に極めて優れたディスプレイ用の透明フ
ィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示体用透明フィ
ルムに関する。さらに詳しくは、液晶表示素子、エレク
トロルミネッセンス(EL)表示素子、電気泳動型、サ
ーマルリライタブル型、PDLC方式、カイラルネマチ
ック液晶、エレクトロクロミック方式、ツイストボール
型、トナー表示方式などを利用した各種表示体に使用さ
れる透明な高分子フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示素子や有機EL表示素
子、デジタルペーパー等の各種表示体について、耐破損
性の向上、軽量化、薄型化の要望から、プラスチックフ
ィルム上に、酸化インジウム、酸化錫、或いは錫−イン
ジウム合金の酸化物等の半導体膜、金、銀、パラジウム
合金の酸化膜等の金属膜、該半導体膜と該金属膜とを組
み合わせて形成された膜を透明導電層として設けた透明
導電性フィルムを表示体の電極基板として用いる検討が
続けられている。しかしながら、ガラス基板の替わりに
プラスチックフィルムを使用する場合、成型時の歪みに
起因する光学的等方性、耐熱性、寸法安定性、耐薬品
性、ガスバリア性を補う必要がある。
【0003】従って、例えば液晶表示素子用途では、特
開昭59−158015号公報、特開平7−24666
1号公報に記載されているように、光学等方性、耐熱
性、寸法安定性に優れるプラスチックフィルムを支持体
に、耐薬品性に優れるコーティング膜、気体透過性が小
さいコーティング膜、そして透明導電層を積層したもの
が用いられている。
【0004】しかしながら、このような従来の高分子フ
ィルムを用いて作成した表示体では、各種コーティング
層と支持体であるプラスチックフィルムとの屈折率差お
よびコーティング層の膜厚斑に起因する色むらがあり、
また外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込み
を生じるため、十分な表示品位が得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる現状
に鑑みなされたもので、優れた光学等方性と耐熱性を有
し、高温加熱後の寸法変化が極めて少なく、さらにはコ
ーティング層と支持体のフィルムの屈折率差に起因する
色むらが少なく、外光の映り込みが十分に防止され、耐
傷性にも優れた表示体用透明フィルムを提供することを
主要な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、支持体としての高分
子フィルムとして特定の分子構造を有する高分子を高精
度な成膜技術により三次元屈折率を制御することで得ら
れる、耐熱性、光学等方性、高温加熱後の寸法変化が極
めて少ないプラスチックフィルムを用い、該フィルムの
一方の最外層にフィルムよりも屈折率が小さく表面粗さ
Raが30nmよりも大きく耐傷性に優れるコーティン
グ層を形成し、他方の面の最外層には屈折率が該フィル
ムとほぼ等しい耐薬品性に優れるコーティング層を形成
した透明フィルムが、表示品位に極めて優れたディスプ
レイ用の透明フィルムとして有望であることを見いだし
本発明に至った。
【0007】即ち本発明は、次のとおりである。 1. 高分子フィルム(F)の一方の面(A面)及び他
方の面(B面)に少なくとも一層のコーティング膜をそ
れぞれ形成した透明フィルムであって、A面側に形成さ
れたコーティング膜(A1)の最表面は中心線平均粗さ
(Ra(A))が30nm〜1μmであり、B面側に形
成されたコーティング膜(B1)の最表面は中心線平均粗
さ(Ra(B))が30nm以下であって、該コーティ
ング膜(A1)の屈折率をnA1、該高分子フィルムの
屈折率をnF、該コーティング膜(B1)の屈折率をn
B1としたとき、下記式(1)、(2)を満足すること
を特徴とする表示体用透明フィルム。 nA1<nF かつ nA1<nB1 (1) nF−0.02<nB1<nF+0.02 (2)
【0008】2. (A1)の最表面の波長400nm
から780nmの光に対する5°正反射率の最小値
(a)が、7%以下でかつ(B1)の最表面の波長40
0nmから780nmの光に対する5°正反射率の最小
値(b)よりも小さく、(a)に対応する光の波長から
−40nmの範囲の光に対する5°正反射率の標準偏差
σ(a)が0.3%よりも小さいことを特徴とする上記
1の表示体用透明フィルム。
【0009】3. 透明高分子フィルムがポリカーボネ
ートまたはポリエステルまたはこれらの混合物である上
記1または2の表示体用透明フィルム。
【0010】4. 透明高分子フィルムが、フルオレン
骨格を有する繰り返し単位を含む成分または共重合成分
とするものである上記1〜3の表示体用透明フィルム。
【0011】5. 高分子フィルムが、下記式(5)
【0012】
【化3】
【0013】[上記式(5)において、R1〜R8はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6
の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種である。]で
表される繰り返し単位と、下記式(6)
【0014】
【化4】
【0015】[上記式(6)において、R9〜R16はそ
れぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜
6の炭化水素基から選ばれ、Xは炭素数1〜15の炭化
水素基である。]で表される繰り返し単位を含むポリカ
ーボネートから主としてなり、かつ上記式(5)で表さ
れる繰り返し単位が全体の10〜90モル%である上記
1〜4の表示体用透明フィルム。
【0016】6. コーティング膜(A1)がシロキサ
ン系樹脂およびシリコーン樹脂微粒子を主成分としてな
ることを特徴とする上記1〜5の表示体用透明フィル
ム。
【0017】7. コーティング膜(B1)がフルオレ
ン骨格を有する架橋樹脂を主成分とすることを特徴とす
る上記1〜6の表示体用透明フィルム。
【0018】8. 該高分子フィルム(F)の一方の面
(A面)のコーティング膜(A1)が、微粒子含有層
(P)、高屈折率層(H)、低屈折率層(L)の順番で
複数積層され、(P)と(H)、(H)と(L)が接す
るようにして構成されてなり、かつ(H)ならびに
(L)の屈折率をnH、nLとし膜厚をdH、dLとし
た場合、下記式(7)〜(10)を同時に満足すること
を特徴とする上記1〜7の表示体用透明フィルム。 nL<1.5 (7) nH≧1.5 (8) 90(nm)<nLdL<180(nm) (9) 90(nm)<nHdH<360(nm) (10)
【0019】9. 上記高屈折率層(H)がTi、Zr
及びInから選ばれる少なくともひとつの酸化物を主成
分とするコーティング層であり、該低屈折率層(L)が
珪素と酸素を主成分とするコーティング層であることを
特徴とする上記8の表示体用透明フィルム。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に用いる高分子フィルム
(F)は、透明性及び耐熱性に優れ、低吸水性、水蒸気
バリア性及び優れた光学等方性を兼備するだけでなく、
高温加熱後の寸法変化が極めて少ないものが好ましく用
いられる。
【0021】耐熱性は、170℃以上、好ましくは19
0℃以上のガラス転移温度を持ち、光学特性が良好で、
溶液製膜ができるものがより好ましい。低吸水性は、表
示体の高温高湿環境下での耐久性を確保する点で重要で
ある。ここで低吸水性とは、ASTM D570に準拠
した方法で測定した水中24時間後の吸水率が0.4%
以下、好ましくは0.2%以下である。
【0022】また上記高分子フィルムは、水蒸気バリア
性に優れていることが重要であり、40℃90%RHに
おける水蒸気透過係数が50g・100μm/m2/d
ay以下、好ましくは35g・100μm/m2/da
y以下であるようなものを選択する。このような高い水
蒸気バリア性を有することにより、液晶パネルや有機E
Lパネル等の基板として用いた際に、水の影響による素
子の劣化を抑制することができる。さらに、光学等方性
については下記式(A)及び(B) |R(550)|≦20(nm) (A) K=|[nz−(nx+ny)/2]×d|≦100(nm) (B) を満たすことが好ましい。上記式(A)において、R
(550)は波長550nmの光に対するフィルムの面
内リターデーション値であり、上記式(B)において、
nx、ny、nzはフィルムの厚み方向をz軸としたx
軸、y軸、z軸方向の波長550nmの光に対する三次
元屈折率であり、dはフィルム厚さである。
【0023】また、高分子フィルムのリターデーション
値は、光が厚さdのフィルムを透過したときフィルム面
内の配向方向とそれに垂直な方向の屈折率の差△nとフ
ィルムの厚さdの積△n・d(nm)で表される。な
お、この位相差は角度でも表現でき、角度で表現した位
相差R1とnmを単位とした位相差R2の換算式はR1
(度)=(R2(nm)/λ)×360で表される(λ
は位相差の測定波長)。
【0024】本発明における高分子フィルムは、非常に
高い耐熱性を有し、高温加熱後の寸法変化が極めて少な
く、150℃2時間熱処理した後の高分子フィルムの寸
法変化率が0.05%以下であり、表示品位に優れる表
示体を提供するものである。寸法変化率は、流れ方向に
おける180℃2時間熱処理した後の寸法変化率が0.
1%以下であることがより好ましい。
【0025】上記高分子フィルムを与える材料としては
熱可塑性ポリマーが好適である。該熱可塑性ポリマーと
しては特に制限はないが、耐熱性、溶液流延法による製
膜性、透明性、取り扱い性、ガスバリア性、機械特性等
のバランスが良好であるポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリエステルカーボネートが好ましいものとして挙
げられる。これらのポリマーは、下記式(X)
【0026】
【化5】
【0027】で表されるフルオレン骨格を有する構成単
位を主成分または共重合成分とするものが、特に上記特
性が良好で、特にガスバリア性に優れる。これらの構成
単位は2種類以上含まれていてもよい。上記式におい
て、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
子、メチル基、エチル基等の炭素数1〜6のアルキル
基、フェニル基等のアリール基などの炭化水素基から選
ばれる少なくとも一種の基である。
【0028】ここで、上記式Xを該高分子中に導入する
ために用いるモノマーの具体的な例として、フルオレン
9,9−ジ(4−フェノール)、フルオレン9,9−ジ
(3−メチル−4−フェノール)が挙げられる。これら
は共重合成分としてポリマー全体の10〜90モル%で
あることが好ましく、さらに好ましくは30〜80モル
%である。10モル%よりも少ない場合は、後述の十分
な優れた等方性、耐熱性が得られず、高温加熱前後の寸
法変化も大きくなり、90モル%よりも多いと光線透過
率が低下しフィルムが脆くなるので好ましくない。特
に、上記高分子フィルムを構成するポリマー材料とし
て、下記式(5)
【0029】
【化6】
【0030】で表される繰り返し単位と、下記式(6)
【0031】
【化7】
【0032】で表される繰り返し単位とを共重合成分と
し、上記式(1)で表される繰り返し単位が全体の10
〜90モル%であるポリカーボネート共重合体が好まし
い。
【0033】上記式(5)において、R1〜R8はそれぞ
れ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の
炭化水素基から選ばれる少なくとも一種である。炭素数
1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基等の
炭素数1〜6の1価のアルキル基、フェニル基等のアリ
ール基が挙げられる。
【0034】上記式(6)において、R9〜R16はそれ
ぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6
の炭化水素基から選ばれ、Xは炭素数1〜15のアルキ
レン基等の炭化水素基である。Xの具体例としては、メ
チレン、1,1−エチレン、2,2−プロピレン、2,
2−ブチレン、2,2−(4−メチル)ペンチレン、
1,1−シクロへキシレン、1,1−(3,3,5−ト
リメチル)シクロへキシレン、ノルボルナン−2,2−
ジイル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−
8,8’−ジイル、フェニルメチレン、ジフェニルメチ
レン、1,1−(1−フェニル)エチレン、2,2−ヘ
キサフルオロプロピレン、2,2−(1,1,3,3−
テトラフルオロ−1,3−ジクロロ)プロピレン等が挙
げられる。
【0035】特に好ましいポリカーボネートとしては、
フルオレン9,9−ジ(3−メチル−4−フェノール)
から誘導された上記式(5)で表される繰り返し単位
(上記式(5)において、R1〜R8は水素原子(ただ
し、R2とR3の一方がメチル基であり、R5とR8の一方
がメチル基)であるものに対応)と、Xが2,2−プロ
ピレンであり、R9〜R16がすべて水素原子である上記
式(6)で表される繰り返し単位とを共重合成分とする
ポリカーボネートである。ここで、上記式(5)で表さ
れる繰り返し単位は全体の10〜90モル%が好まし
く、さらには30〜80モル%が好ましい。上記式
(6)で表される繰り返し単位を10モル%以上にする
ことで、ガラス転移温度が170℃以上となり優れた耐
熱性が得られ、吸水率ならびに水蒸気透過度が小さい。
また、鉛筆硬度等で評価できる表面硬度も格段に向上
し、特に高温加熱後の寸法変化が極めて少なくなるため
表示体用基板として好ましい特性を示すようになる。さ
らに、上記式(5)で表される繰り返し単位が多くなる
につれて、フィルムの光学等方性が高くなり、30モル
%よりも大きいポリカーボネートを用いた場合、前記の
リターデーション値R(550)が10nm以下のもの
が得られる。さらに、上記式(5)で表される繰り返し
単位を50モル%以上含むポリカーボネートを用いてフ
ィルムを成形した場合、後述する溶液流延法でフィルム
を成形すると、上記式(A)ならびに(B)を同時に満
足することができ、さらに180℃2時間熱処理した後
のフィルム寸法変化率が極めて少ない高分子フィルムが
得られる。
【0036】また、本発明における高分子フィルムを構
成するポリマー材料として挙げられるポリエステル及び
ポリエステルカーボネートにおける酸成分としては、炭
酸、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸を用いる
ことができる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸が好ましい。
【0037】なお、上記ポリカーボネート、ポリエステ
ル、ポリエステルカーボネートは二種類以上混合して用
いてもよい。
【0038】これら上記のポリカーボネート、ポリエス
テル、ポリエステルカーボネートの分子量は、数平均分
子量で30,000〜300,000が好ましい。分子
量が大きなポリマーほど機械特性ならびに耐熱性が向上
するが、大きすぎると成形が難しくなる。
【0039】一般に、フィルムの成形方法には、溶融押
出し製膜法と溶液流延製膜法が挙げられるが、上記式
(A)及び(B)を満足するような光学等方性に優れた
本発明に用いる高分子フィルムを得るのに好適な成形方
法は、溶液流延法である。溶液流延法は生産性において
は溶融押出し法に劣るが、ダイライン、ゲル化物、フィ
ッシュアイ等の欠点が少なく表面平滑性も溶融押出し法
に比較し遥かに優れている。また、溶液流延法では溶融
押出しでは溶融粘度が高すぎたり着色しやすかったり成
形が不可能な高分子量の樹脂でも、用いる溶媒に可溶で
あれば成形が可能であることから、機械特性ならびに耐
熱性に優れたフィルムが得られる。また、溶液流延法で
は、ダイの特性、キャスティングベルトの状況、乾燥条
件およびフィルム張力と搬送条件等を調整することによ
り、フィルムの三次元屈折率を制御できる。上記式
(A)ならびに(B)を満足させるためには、成形工程
内のフィルムが含有する溶媒量と乾燥温度ならびにフィ
ルムに加わる張力の調整が特に重要である。フィルムが
含有する溶媒量によりフィルムの見かけ上とTgが決ま
るが、乾燥温度は見かけ上のTg以下に設定することが
好ましい。また、フィルムに加わる張力は、例えばロー
ル巻き取り方式により成形を行う場合は、フィルム搬送
方向の張力が大きくなる傾向があるが、フィルム搬送方
向と垂直方向にも張力を加えることができる装置を用
い、両張力に出来るだけ差が生じない条件でかつ張力を
出来る限り抑えて成形することも有効である。
【0040】溶液流延法では、フィルム中に製膜に使用
した溶媒が残存する場合がある。残留溶媒はフィルムを
可塑化させ、ガラス転移温度の低下および機械特性の低
下などをもたらす。このため本発明における高分子フィ
ルムにおいては、残留溶媒は完全に除去することが好ま
しく、1重量%以下、より好ましくは0.5重量%以下
にすることが好ましい。なお、フィルムに可塑化剤また
は界面活性剤等を添加する場合は、これらの残存量は溶
媒残存量に含めない。
【0041】上記高分子フィルムの厚さは、各種表示体
に加工された時の表示品位と、基板を成形する工程での
取り扱いやすさと、表示体組立て工程での取り扱いやす
さ、さらには溶液流延製膜時の製膜効率の観点から、2
0〜500μm、好ましくは50〜400μm、さらに
は好ましくは70〜300μmである。
【0042】また、上記高分子フィルムのA面及び/又
はB面の最外層に透明導電層からなる電極を設けて液晶
表示体用電極として使用する場合、液晶セルのギャップ
斑が表示品位を劣化させるため、フィルムの厚み斑を±
5%以下にすることが好ましく、さらには±2.5%以
下にするのが好ましい。
【0043】本発明の表示体用透明フィルムは、上記の
高分子フィルム(F)のA,B両面にコーティング膜
(A1)及び(B1)をそれぞれ一層またはニ層以上形
成したフィルムである。ここで、一方の面(A面)の最
外層(最表面)は中心線平均粗さ(Ra(A))が30
nm〜1μmであり、かつ、コーティング膜(A1)の
屈折率をnA1、該高分子フィルムの屈折率をnF、該
コーティング膜(B1)の屈折率をnB1とすると、
F,A1,及びB1は下記式(1) nA1<nF かつ nA1<nB1 (1) の関係を満たすので、これにより、例えば5°正反射率
で評価した場合の、外光の反射によるコントラスト低下
や像の映り込みを小さくすることができる。かかる中心
線平均粗さ(Ra(A))は、好ましくは30nm〜
0.3μmである。30nmよりも小さいと像の映り込
みを十分に抑えることが難しく、0.3μmよりも大き
いとディスプレイの解像度が低下するので好ましくな
い。
【0044】ここで、コーティング膜(A1)は、耐傷
性に優れ、また表示体パネル組立て時の溶剤や化学薬品
に対する耐久性を十分に有するものであり、種々の架橋
樹脂、例えばポリシロキサン系樹脂の架橋構造体、アク
リル系樹脂の架橋構造体、エポキシ系樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂等の架橋構造体から主
として構成され、かつ、該コーティング層中には微粒子
を含有する。該微粒子としては、例えば、シリコーン、
アクリル、スチレン、メラミン等を主成分とする樹脂微
粒子が好ましく用いられる。該微粒子の平均粒径は1〜
10μmが好ましく、さらには1〜5μmがより好まし
い。粒径が小さいと、像の映り込みを抑えるのに十分な
粗さの表面が形成しにくくなり、粒径が大きすぎると粒
子形状が目立ち外観が悪くなる。微粒子の含有量は、前
述の架橋構造体100重量部に対して1〜50重量部添
加するのが好ましい。含有量が少ないと、十分な粗さの
表面が形成しにくくなり、多すぎるとコーティング膜が
不連続になりやすい。
【0045】特に好ましいコーティング膜(A1)は、
ポリシロキサン系樹脂の架橋構造体とシリコーン樹脂か
らなる微粒子を主成分とするもので、夫々の成分の屈折
率が1.55以下、さらに好ましくは1.45以下のも
のである。コーティング膜(A1)の膜厚は、含有する
微粒子の平均粒径より薄くかつ1〜10μmの範囲で形
成される。
【0046】次に、高分子フィルム(F)の上記コーテ
ィング膜(A1)が形成された面とは反対の面(B)の
最表面は中心線平均粗さRa(B)が30nm以下であ
って、屈折率が高分子フィルム(F)とほぼ等しいコー
ティング膜(B1)を形成する。これにより、各種コー
ティング層と支持体であるプラスチックフィルムとの屈
折率差およびコーティング層(B1)の膜厚斑に起因する
色むらを抑制できる。該(B1)は表示体パネル組立て
時の溶剤や化学薬品に対する耐久性を十分に有するもの
である。かかる中心線平均粗さRa(B)は、好ましく
は20nm以下である。特に液晶ディスプレイ用途に本
発明の透明フィルムを用いる場合、Ra(B)を20n
m以下にするとセルギャップの均一性が保たれ、表示特
性に優れるディスプレイが得られる。ここで、「ほぼ等
しい」とは、高分子フィルム(F)の屈折率をnFと
し、コーティング層(B1)の屈折率をnB1としたと
き下記式(2)の条件を満足するB1が色むらを抑制す
るという点で好ましい。 nF−0.02<nB1<nF+0.02 (2)
【0047】ここで、コーティング層(B1)として
は、表示体パネル組立て時の溶剤や化学薬品に対する耐
久性を十分に有する、ポリシロキサン系樹脂の架橋構造
体、アクリル系樹脂の架橋構造体、エポキシ系樹脂、メ
ラミン樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂等の架橋構造
体から構成されることが好ましい。これらの架橋構造体
は、紫外線や電子線等の放射線を照射することにより硬
化が進行する樹脂からなるもので、具体的には分子ある
いは単体構造内にアクリロイル基、メタクリロイル基、
ビニル基等の不飽和二重結合を含む樹脂が好ましく、中
でも反応性の点でアクリロイル基を含むアクリル系樹脂
が好ましい。これらの樹脂は単独でも、数種の樹脂を混
合して用いてもかまわないが、耐溶剤性の観点から分子
あるいは単位構造内に2個以上のアクリロイル基を有す
るアクリル系樹脂を用いることが好ましい。こうした多
官能アクリレート樹脂としては、例えばウレタンアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレ
ート、シリコーンアクリレート等が挙げられるが、これ
らに限定されるのではない。特に好ましいコーティング
膜(B1)を構成する樹脂としては、前記式(X)で表
されるフルオレン骨格を有するアクリレート系樹脂が好
ましい。該フルオレン骨格を有するアクリレート系樹脂
は、耐熱性が良好で屈折率が高く、表面粗さが小さい耐
傷性の良好なコーティング膜を形成しやすいという特徴
があり、本発明の表示体用透明フィルムに好適である。
この場合、特に上記式(5)および(6)で表される繰
り返し単位からなるポリカーボネートフィルムと組み合
わせて用いるのが特に好適である。
【0048】また、コーティング層(B1)は、微粒子
を実質的に含有しなくてもよいが、上記式(2)の条件
を満足させる目的で、無機微粒子を含有してもよい。こ
こで、無機微粒子は、Si、Al、Ti、Mg、Ta、
Ce、InおよびZr等から選ばれた少なくとも1種の
金属あるいは2種以上の金属混合物の酸化物、フッ化
物、窒化物、あるいは酸窒化物からなる粒径が100n
m以下の無機微粒子が好ましい。無機微粒子の粒径が大
きすぎると、無機微粒子による光散乱が架橋構造体10
0重量部に対して70重量部以下で添加するのが好まし
い。該微粒子の添加量が多すぎると強度的に脆い膜とな
り、コーティング膜が不連続になる傾向がある。顕著に
なり表面粗さも顕著になり好ましくない。
【0049】コーティング膜(B1)の好ましい膜厚は
1〜10μmの範囲であり、より好ましくは1〜5μm
の範囲である。
【0050】なお、コーティング膜(A1)ならびに
(B1)の形成方法としては、公知の塗工法および硬化
法を用いることができる。
【0051】以上のように、透明高分子フィルム(F)
の一方の面にコーティング膜(A1)を形成し、他方の
面にコーティング膜(B1)を形成することにより、
(A)の波長400nmから780nmの光に対する5
°正反射率の最小値(a)が、7%以下でかつ(B)の
波長400nmから780nmの光に対する5°正反射
率の最小値(b)よりも小さくなり、さらには(a)に
対応する光の波長から−40nmの範囲の光に対する5
°正反射率の標準偏差σ(a)が0.3%よりも小さく
なり、色むらが少なくて外光の映り込みが十分に防止さ
れ耐傷性にも優れた表示体用透明フィルムが得られる。
【0052】ここで、耐傷性は、市販の微小硬度計で硬
さや塑性変形率を測定することにより評価できる。例え
ば、(株)エリオニクス社製のENT−1100におい
ては、測定条件は最大荷重0.49mN、データ取り込
みステップ1.96μN、データ取り込み間隔40ms
ec、最大荷重到達時荷重保持時間1sec、使用圧子
は先端素材がダイヤモンドである三角錐(115°)、
各荷重につき5回連続測定を行なった時の平均値にて、
本発明の表示体用透明高分子フィルムの硬さと塑性変形
率を測定した場合、下記式[I]で与えられる硬さが1
8以上であり、塑性変形率は、下記式[II]で与えられ
る塑性変形率は50%以下である。 硬さ=3.7926×10-2×最大荷重/(最大変位量)2 [I] (硬さ:kg/mm2、最大荷重:mg、最大変位量:μm) 塑性変形率=除荷後変位量/最大変位量×100 [II] (塑性変形率:%、除荷後変位量:μm、最大変位量:μm)
【0053】本発明の表示体用高分子フィルムは、上記
のように良好な耐傷性を有することから、例えばHSC
(ヒートシールコネクター)やACF(異方導電性フィ
ルム)を用いてプリント配線基板と接続した際に、極め
て良好な接続信頼性を確保することができる。また、特
に本発明の表示体用高分子フィルムを液晶に応用した際
には、液晶パネル内部に配したスペーサーに基板が変形
する量がすくなくなり、斑の少ない均一な表示特性の液
晶パネルを得ることが可能となる。
【0054】さらに、本発明の好ましい態様として、本
発明の表示体用透明フィルムは前記高分子フィルム
(F)のA面側にコーティング層(A1)として、微粒
子含有層(P)、高屈折率層(H)、低屈折率層(L)
の順番で複数のコーティング膜を積層するものを含む。
この場合、A1の最表面は低屈折率層(L)となる。こ
のような構成により、A面の最表面(L)の5°正反射
率がいっそう低く、外光の映り込みが十分に防止された
表示体用透明フィルムを得ることができる。ここで、高
屈折率層(H)ならびに低屈折率層(L)の屈折率をn
H、nLとし膜厚をdH、dLとした場合、下記式
(7)〜(10)を同時に満足されるように(H)なら
びに(L)を形成する。 nL<1.5 ・・・(7) nH≧1.5 ・・・(8) 90(nm)<nLdL<180(nm)・・・(9) 90(nm)<nHdH<360(nm)・・・(10)
【0055】該微粒子含有層(P)としては前記のコー
ティング層(A1)を構成するものと同じものを用いる
ことができるが、この場合(P)の屈折率は1.5以上
でnHよりも低いコーティング層を形成すると外光の映
り込みをいっそう小さくできるので好ましい。高屈折率
層(H)を構成する材料としては、例えばTi、Ce、
Zr、In、Al及びSiから選ばれる少なくともひと
つの酸化物を主成分としてなるコーティング層が好まし
く、特にTi、ZrまたはInの酸化物がより好まし
い。低屈折率層(L)を構成する材料としては、珪素と
酸素が主成分であるコーティング層が好ましく、さらに
はフッ素またはフッ化マグネシウムを含むシロキサン系
樹脂を主成分とするコーティング層が好ましい。
【0056】また、本発明の表示体用高分子フィルム
は、水蒸気透過係数が小さく高い水蒸気バリア性を有す
るが、必要に応じて、該高分子フィルムの少なくとも片
面に、ガスバリア層、ならびに、透明導電層等を形成す
ることができる。ガスバリア層、透明導電層は、いずれ
も該高分子フィルムとコーティング膜(A1),(B
1)との間にあってもよく、(A1),(B1)の外層
(つまり最表面)にあってもよい。
【0057】かかるガスバリア層の例としては、ポリビ
ニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体
等のポリビニルアルコール系重合体、ポリアクリロニト
リル、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のポリア
クリロニトリル系共重合体、あるいはポリビニリデンク
ロリド等の公知の高分子コーティング材料と、Si、A
l、Ti、MgおよびZr等から選ばれた少なくとも1
種の金属あるいは2種以上の金属混合物の酸化物、フッ
化物、窒化物あるいは酸窒化物の無機材料が挙げられ
る。なかでも、Siの酸化物、窒化物、酸窒化物を主成
分とする無機材料が透明性とガスバリア性に優れ好まし
い。また、珪素と酸素が主成分である酸化ケイ素、ある
いは珪素と酸素が主成分であり、少なくともフッ素、マ
グネシウムを含有し、かつ珪素とフッ素が化学結合して
いる薄膜が、ガスバリア性、透明性、表面平滑性、膜応
力が少ないという点で好ましい。ここで、珪素原子に対
する酸素原子の割合は1.5以上2未満が好ましい。こ
の割合により薄膜の透明性とガスバリア性が二律背反性
の関係で変化し、1.5未満では表示体用途で要求され
る透明性が得られないことがある。さらに、フッ素原子
は珪素ならびにマグネシウムと化学結合しており、フッ
素原子と珪素原子の結合(A)とフッ素原子とマグネシ
ウムの結合(B)の割合が(A)>(B)であることが
好ましく、かつガスバリア層中に含まれるマグネシウム
の比率は、共存する珪素に対し元素比で2.5〜20a
tom%の範囲が好ましい。このような割合にすること
で、良好なガスバリア性、透明性は勿論のこと、特に膜
応力を小さくできると推定され、したがって、ガスバリ
ア層の膜厚を厚くしても表示体用透明高分子フィルムの
変形が少なくできる。ガスバリア膜中に存在するフッ素
元素の化学結合状態は、例えばX線光電子分光法により
分析、決定される。X線光電子分光法において、X線源
にAlのKα線を用い、中性炭素C1sの284.6e
Vで横軸を補正した際、フッ素の化学結合状態は、68
7eV近傍に観測されるフッ素と珪素の結合に由来する
F1sピーク(A)とこれより約1.5eV低結合エネ
ルギー側に観測されるフッ素とマグネシウムの結合に由
来するF1sピーク(B)の存在ならびに、これらの強
度比により決定される。
【0058】ガスバリア層の作成方法としては、例えば
スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、プ
ラズマCVD法等の気相中より材料を堆積させて膜形成
する気相堆積法が挙げられる。これらのガスバリア層は
単独あるいは二種類以上組み合わせて、目標とする性能
が発現できる厚さに設定して用いる。特に、無機薄膜材
料をガスバリア層として用いる場合の膜厚は、2nm〜
1μmの範囲が好ましい。ガスバリア層の厚みが2nm
未満では均一に膜を形成することは困難であり、膜が形
成されない部分が発生するため気体透過度が大きくな
る。一方、1μmよりも厚くなると透明性を欠くだけで
なく、基板を屈曲させた際に、ガスバリア層にクラック
が発生して気体透過度が上昇する。
【0059】これらのガスバリア層は単独あるいは二種
類以上組み合わせて、目標とする性能が発現できる厚さ
に設定して用いる。
【0060】また、ガスバリア層は前記のコーティング
膜(A1)と高分子フィルム(F)との間、コーティン
グ膜(B1)と高分子フィルム(F)との間もしくはコ
ーティング層(B1)の上に形成される。
【0061】透明導電層としては、公知の金属膜、金属
酸化物膜等が適用できるが、中でも、透明性、導電性、
機械的特性の点から、金属酸化物膜が好ましい。例え
ば、不純物としてスズ、テルル、カドミウム、モリブテ
ン、タングステン、フッ素、亜鉛、ゲルマニウム等を添
加した酸化インジウム、酸化カドミウム及び酸化スズ、
不純物としてアルミニウムを添加した酸化亜鉛、酸化チ
タン等の金属酸化物膜が挙げられる。なかでも、インジ
ウム酸化物を主成分とし、酸化錫及び酸化亜鉛からなる
群から選ばれた1種以上の酸化物を含むことを特徴と
し、酸化錫が2〜20重量%及び/または酸化亜鉛が2
〜20重量%含有する透明導電層が透明性、導電性が優
れており好ましく用いられる。また、本発明のフィルム
を有機ELに用いる場合、透明導電層の仕事関数を制御
して発光効率を向上させる目的で、インジウム酸化物を
主成分とし、酸化錫及び酸化亜鉛からなる群から選ばれ
た1種以上の酸化物を含む膜に、さらに錫、亜鉛以外の
元素を添加してもよい。
【0062】透明導電層を形成する方法は、主にスパッ
タリング法が使用され、直流スパッタリング法、高周波
マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタ
リング法などが適用できるが、生産性の観点から、マグ
ネトロンスパッタ法が好ましい。透明導電層の膜厚は、
十分な導電性を得るために、10〜1000nmである
ことが好ましい。本発明の表示体用透明高分子フィルム
は、可視光領域に対する全光線透過率が80%以上であ
ることが好ましく、さらには85%以上が好ましい。8
0%未満では、視認性の低下を招く等の問題が生じるこ
とがある。
【0063】また、透明導電層は前記のコーティング層
(B1)が形成された側の面に形成されることが好まし
く、(B1)の上に接して設けられることがより好まし
い。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、支持体として特定の分
子構造を有する高分子フィルムを用い、該フィルムの一
方の面上にフィルムよりも屈折率が小さく表面粗さRa
が30nmよりも大きく耐傷性に優れるコーティング層
を形成し、他方の面上に屈折率が該フィルムとほぼ等し
い耐薬品性に優れるコーティング層を形成することによ
り、優れた光学等方性と耐熱性を有し、高温加熱後の寸
法変化が極めて少なく耐傷性にも優れ、さらには色むら
が少なく外光の映り込みが十分に防止された表示体用透
明フィルムを提供することができる。
【0065】かかるフィルムは、例えば、液晶表示素
子、エレクトロルミネッセンス(EL)表示素子、電気
泳動型、サーマルリライタブル型、PDLC方式、カイ
ラルネマチック液晶、エレクトロクロミック方式、ツイ
ストボール型、トナー表示方式などを利用した表示体用
の透明基板として好適である。
【0066】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、かかる実施例に限定されるも
のではない。なお、実施例中、部および%は、特に断ら
ない限り重量基準である。また、実施例中における各種
の測定は、下記のとおり行った。
【0067】(1)表面粗さRa:日本真空技術(株)製
表面粗さ計 DEKTAK3を用いて測定を行った。
【0068】(2)5°正反射率:(株)日立製作所製
U−4000形分光光度計を用いて測定を行った。
【0069】(3)屈折率:(株)アタゴ製 屈折計
2−Tを用いて測定を行った。測定時における温度は2
5℃、光源はナトリウムランプのD線589nmを用い
て行った。コート層はガラス上にコーティングを行い、
剥離したものを用いて測定した。
【0070】(4)硬さ測定:(株)エリオニクス社製
の超微小硬度測定装置、ENT−1100を用いて薄膜
の硬さを測定した。測定条件は最大荷重0.49mN、
データ取り込みステップ1.96μN、データ取り込み
間隔40msec、最大荷重到達時荷重保持時間1se
c、使用圧子は先端部がダイヤモンドからなる三角錐
(115°)、各荷重につき5回連続測定を行なった時
の平均であり、硬さは、下記式[I]で与えられる値で
ある。 硬さ=3.7926×10-2×最大荷重/(最大変位量)2 [I] (硬さ:kg/mm2、最大荷重:mg、最大変位量:μm)
【0071】(5)塑性変形率測定:塑性変形率は上記
硬さ測定と同一、同様の測定によって得られる除荷後変
位量と、最大変位量から下記式[II]で与えられる値で
ある。 塑性変形率=除荷後変位量/最大変位量×100 [II] (塑性変形率:%、除荷後変位量:μm、最大変位量:μm) なお、後掲の化合物名は以下の略号を用いた。 BisA:2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン BCF:9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)フルオレン IP:3,3,5−トリメチル−1,1−ジ(4−フェ
ノール)シクロヘキシリデン ITO:インジウム−スズ酸化物 ECHETMOS:2−(3,4−エポキシシクロヘキ
シル)エチルトリメトキシシラン APTMOS:3−アミノプロピルトリメトキシシラン EVOH:エチレンビニルアルコール共重合体 BPEFA:ビスフェノキシエタノールフルオレンジア
クリレート DCPA:ジメチロールトリシクロデカンジアクリレー
ト(共栄社化学社製「ライトアクリレートDCP−
A」) UA:ウレタンアクリレート(新中村化学製「NKオリ
ゴU−15HA」)
【0072】[実施例1]ビスフェノール成分がBis
A/BCF=50/50(モル比)からなる平均分子量
37,000でTgが211℃のポリカーボネート樹脂
をメチレンクロライドに20重量%になるように溶解し
た。そしてこの溶液をダイコーティング法により厚さ1
75μmのポリエステルフィルム上に流延した。次い
で、乾燥炉で残留溶媒濃度が13重量%になるまで乾燥
し、ポリエステルフィルムから剥離した。そして、得ら
れたポリカーボネートフィルムを温度180℃の乾燥炉
で縦横の張力にできるだけ差が生じないように、かつフ
ィルムを保持しうる最小限の張力でバランスさせなが
ら、該フィルム中の残留溶媒濃度が0.3重量%になる
まで乾燥させ厚み120μmの透明高分子フィルムを得
た。こうして得られた透明高分子フィルムは、R(55
0)が5nm、180℃2hr熱処理後の寸法変化率が
0.03%、屈折率は1.62であった。
【0073】次に、攪拌機、加温ジャケット、コンデン
サーおよび温度計を取付けたフラスコ中に、エタノール
70部、メチルトリメトキシシラン68部、水9部およ
び1%塩酸水溶液1.8部を投入し、攪拌しながら65
℃の温度で約5時間かけて部分加水分解反応を行い、冷
却後、粒径3μmで屈折率1.43のシリコーン微粒子
を4重量部とトルエン20部を加えることによりコーテ
ィング液(AC1)を得た。この(AC1)を前述のポ
リカーボネートフィルムの片面上にコーティングし、1
30℃3分熱処理を行い、厚みが1.8μmのコーティ
ング膜(A1)を形成した。(A1)の屈折率は1.4
3であり、中心線平均粗さ(Ra(A))が100nm
であった。
【0074】さらに、BPEF−Aを460重量部、U
Aを40重量部、希釈溶剤としてトルエンを1150重
量部、光開始剤としてチバガイギー社製イルガキュア1
84を15重量部、レベリング剤として東レ・ダウコー
ニング社製SH28PAを0.18重量部混合し、コー
ティング液(BC1)を得た。この(BC1)を前記ポ
リカーボネートフィルム上の(A)を形成した側と反対
の面上にコーティングし、60℃30秒乾燥後、強度1
60wの高圧水銀ランプで積算光量700mJ/cm2
の紫外線を照射し、厚みが4μmのコーティング膜(B
1)を形成した。(B1)の屈折率は1.62であり、
中心線平均粗さ(Ra(B))は10nmであった。
【0075】こうして得られた、表示体用透明フィルム
の評価結果は表1にしめすように良好であった。すなわ
ち、(A1)の屈折率は高分子フィルムF及び(B1)
より小さく、Ra(A)>30nm>Ra(B)なので
外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みが少
ない透明フィルムが得られた。また、(B1)の屈折率
が高分子フィルムFと等しく、正反射率の標準偏差σ
(a)<0.3であり、コーティング層の膜厚斑に起因
する色むらがなかった。さらに表面硬度、塑性変形率に
ついてもそれぞれ23kg/mm2以上、41%以下で
あり優れていた。
【0076】[実施例2]EVOH100部を、水720
部、n−プロパノール1080部の混合溶媒に加熱溶解
させ、均一溶液を得た。この溶液にレベリング剤(東レ
ダウコーニング社製「SH30PA」)を0.1部、酢
酸39部加えた後、ECHETMOS211部を加え1
0分間撹拌した。更にこの溶液にAPTMOS77部を
加えて3時間撹拌した後、粒径3μmで屈折率1.43
のシリコーン微粒子を12重量部加え、さらに1時間撹
拌することによりコーティング液(PC1)を得た。こ
の(PC1)を、実施例1と同じポリカーボネートフィ
ルムの片面上にコーティングし、130℃3分熱処理を
行い、厚みが1.8μmの微粒子(粒径3μm)含有層
(P)を形成した。(P)の屈折率は1.52であり、
中心線平均粗さ(Ra(A))が120nmであった。
【0077】次いで、テトラブトキシチタネートを1
部、オクタンを12部、2−ブタノールを12部、2−
プロパノールを12部混合してコーティング液(HC
1)を得た。この(HC1)を、上記(P)の面上にコ
ーティングし130℃3分熱処理を行い、厚みが78n
mの高屈折率層(H)を形成した。(H)の屈折率は
1.78であった。
【0078】さらに、攪拌機、加温ジャケット、コンデ
ンサーおよび温度計を取付けたフラスコ中に、エタノー
ル70部、メチルトリメトキシシラン68部、水9部お
よび1%塩酸水溶液1.8部を投入し、攪拌しながら6
5℃の温度で約5時間かけて部分加水分解反応を行い、
冷却後、トルエン20部を加えることによりコーティン
グ液(LC1)を得た。この(LC1)を上記(H)の
面上にコーティングし130℃3分熱処理を行い、厚み
が97nmの低屈折率層(L)を形成した。(L)の屈
折率は1.42であった。
【0079】つづいて、実施例1と同様にして、これら
(P)、(H)および(L)を形成した側と反対の面上
に(B1)を形成した。
【0080】こうして得られた、表示体用透明フィルム
の評価結果は表1にしめすように良好であった。
【0081】[比較例1]コーティング液(AC1)に粒
径3μmのシリコーン微粒子を用いない以外は、実施例
1と同様にして表示体用透明フィルムを得た。得られた
フィルムは、(A)面側の中心線平均粗さ(Ra
(A))が12nmであり、像の映り込みが激しかっ
た。
【0082】[比較例2]コーティング液(BC1)に替
えて、DCPAを20重量部、UAを10重量部、1−
メトキシ−2−プロパノールを30重量部、開始剤とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを2重
量部を混合して得たコーティング組成物(BC2)を用
いてコーティング膜(B2)を形成した以外は、実施例
1と同様にして表示体用透明フィルムを得た。(B2)
の屈折率は、1.54で、中心線平均粗さは15nmで
あった。得られたフィルムは、色むらが激しかった。
【0083】
【表1】
【0084】※(a)は波長400nm〜780nmの
光に対する面(A)の5°正反射率の最小値、(b)は
波長400nm〜780nmの光に対する面(B)の5
°正反射率の最小値、σ(a)は(a)に対応する光の
波長から−40nmの範囲の光に対する5°正反射率の
標準偏差。
フロントページの続き (72)発明者 齋藤 徳顕 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 (72)発明者 谷田部 俊明 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内 Fターム(参考) 2K009 AA05 CC03 CC06 CC09 CC42 DD02 EE00 4F006 AA35 AA36 AB39 BA00 CA05 DA04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子フィルム(F)の一方の面(A
    面)及び他方の面(B面)に少なくとも一層のコーティ
    ング膜をそれぞれ形成した透明フィルムであって、A面
    側に形成されたコーティング膜(A1)の最表面は中心
    線平均粗さ(Ra(A))が30nm〜1μmであり、
    B面側に形成されたコーティング膜(B1)の最表面は中
    心線平均粗さ(Ra(B))が30nm以下であって、
    該コーティング膜(A1)の屈折率をnA1、該高分子
    フィルムの屈折率をnF、該コーティング膜(B1)の
    屈折率をnB1としたとき、下記式(1)、(2)を満
    足することを特徴とする表示体用透明フィルム。 nA1<nF かつ nA1<nB1 (1) nF−0.02<nB1<nF+0.02 (2)
  2. 【請求項2】 (A1)の最表面の波長400nmから
    780nmの光に対する5°正反射率の最小値(a)
    が、7%以下でかつ(B1)の最表面の波長400nm
    から780nmの光に対する5°正反射率の最小値
    (b)よりも小さく、(a)に対応する光の波長から−
    40nmの範囲の光に対する5°正反射率の標準偏差σ
    (a)が0.3%よりも小さいことを特徴とする請求項
    1記載の表示体用透明フィルム。
  3. 【請求項3】 透明高分子フィルムがポリカーボネート
    またはポリエステルまたはこれらの混合物である請求項
    1または2記載の表示体用透明フィルム。
  4. 【請求項4】 透明高分子フィルムが、フルオレン骨格
    を有する繰り返し単位を含む成分または共重合成分とす
    るものである請求項1〜3のいずれかに記載の表示体用
    透明フィルム。
  5. 【請求項5】 高分子フィルムが、下記式(5) 【化1】 [上記式(5)において、R1〜R8はそれぞれ独立に水
    素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素基
    から選ばれる少なくとも一種である。]で表される繰り
    返し単位と、下記式(6) 【化2】 [上記式(6)において、R9〜R16はそれぞれ独立に
    水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素
    基から選ばれ、Xは炭素数1〜15の炭化水素基であ
    る。]で表される繰り返し単位を含むポリカーボネート
    から主としてなり、かつ上記式(5)で表される繰り返
    し単位が全体の10〜90モル%である請求項1〜4の
    いずれかに記載の表示体用透明フィルム。
  6. 【請求項6】 コーティング膜(A1)がシロキサン系
    樹脂およびシリコーン樹脂微粒子を主成分としてなるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の表示体
    用透明フィルム。
  7. 【請求項7】 コーティング膜(B1)がフルオレン骨
    格を有する架橋樹脂を主成分とすることを特徴とする請
    求項1〜6のいずれかに記載の表示体用透明フィルム。
  8. 【請求項8】 該高分子フィルム(F)の一方の面(A
    面)のコーティング膜(A1)が、微粒子含有層
    (P)、高屈折率層(H)、低屈折率層(L)の順番で
    複数積層され、(P)と(H)、(H)と(L)が接す
    るようにして構成されてなり、かつ(H)ならびに
    (L)の屈折率をnH、nLとし膜厚をdH、dLとし
    た場合、下記式(7)〜(10)を同時に満足すること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の表示体用
    透明フィルム。 nL<1.5 (7) nH≧1.5 (8) 90(nm)<nLdL<180(nm) (9) 90(nm)<nHdH<360(nm) (10)
  9. 【請求項9】 上記高屈折率層(H)がTi、Zr及び
    Inから選ばれる少なくともひとつの酸化物を主成分と
    するコーティング層であり、該低屈折率層(L)が珪素
    と酸素を主成分とするコーティング層であることを特徴
    とする請求項8記載の表示体用透明フィルム。
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