JP2003292601A - ポリエステル - Google Patents

ポリエステル

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JP2003292601A
JP2003292601A JP2002105032A JP2002105032A JP2003292601A JP 2003292601 A JP2003292601 A JP 2003292601A JP 2002105032 A JP2002105032 A JP 2002105032A JP 2002105032 A JP2002105032 A JP 2002105032A JP 2003292601 A JP2003292601 A JP 2003292601A
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JP
Japan
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polyester
temperature
terephthalate
polytrimethylene terephthalate
represented
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JP2002105032A
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English (en)
Inventor
Tomine Matsuo
十峰 松尾
Jirou Sadanobu
治朗 定延
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ポリエステルが末端に水酸基、カルボキシル基
を有することにより生じ易い高温成形時における分解反
応を抑制し、さらに結晶化温度を低下させることでより
低温での熱固定を可能とする。 【解決手段】下記式(1)で示されるポリエステルに下
記式(2)で表される化合物を添加し末端水酸基と反応
せしめて得られるポリエステル。 [X:炭素数3〜5のアルキレン基、R:炭素数10〜
18のアルキル基]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、末端水酸基等量を
減少させると同時にさらには結晶性が向上したポリエス
テルの製造方法と該方法で得られたポリエステルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは優れた物理的特性を有す
ると同時に価格が安く汎用ポリマーとして繊維用途はも
ちろんのこと成形材料としても広範囲に使用できる有用
な素材ではあるが末端基に水酸基、カルボキシル基を有
しており高温成形時において分解反応を誘発し耐熱特性
に劣るという欠点を有している。またとりわけ繊維用途
では製糸の工程において高温で熱固定を行わないと結晶
緩和が生じやすいという問題を抱えている。こうした問
題点を解決するにあたり特開平11−236493号公
報にはカルボキシル基の末端封止剤としてはカルボジイ
ミド化合物、水酸基封止剤としてはラクタム化合物が記
載されている。二官能性化合物を使用することにより高
重合度化の検討にも応用されているが、末端封止による
更なる特性向上には効果が確認されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、ポリエステルが末端に水酸基、カルボキシル基を有
することにより生じ易い高温成形時における分解反応を
抑制し、さらに結晶化温度を低下させることでより低温
での熱固定を可能とすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、芳香族ジカルボン
酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを主たるグリ
コール成分とするポリエステルを、水酸基末端封止剤と
して長鎖アルキル基を含有するラクタム系化合物を用い
ることにより、水酸基の含有量を低減しさらにはポリエ
ステルの結晶性向上を行うことが可能である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明によれば、上記の課題を解
決するためにポリエステルとしては、下記式(1)で表
せるポリエステルが挙げられ、特に限定されるものでは
ない。具体的にはポリエチレンテレフタレート、ポリト
リメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリデカメチ
レンテレフタレート、ポリドデカメチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンー2,6−ナフタレンジカルボキシレ
ート、ポリトリメチレンー2,6−ナフタレンジカルボ
キシレート、ポリブチレンー2,6−ナフタレンジカル
ボキシレート、ポリヘキサメチレンー2,6−ナフタレ
ンジカルボキシレート、ポリデカメチレンー2,6−ナ
フタレンジカルボキシレート、ー2,6−ナフタレンジ
カルボキシレートが挙げられる。
【0006】
【化3】
【0007】本発明で使用される末端封止剤は下記式
(2)で表される。
【0008】
【化4】
【0009】[X:炭素数3〜5のアルキレン基、R:
炭素数10〜18のアルキル基]ウンデカノイルカプロ
ラクタム、ミリストイルカプロラクタム、パルミトイル
カプロラクタム、ステアロイルカプロラクタムが挙げら
れる。末端封止されたポリエステルの製造法は特に限定
されるものではなく重縮合槽で製造する場合は、重縮合
槽で1種類目のポリマーを製造し、重合後に別途製造し
ておいた末端封止剤を添加し製造することができる。
【0010】前述の特開平11−236493号公報で
は末端封止剤としてN−アシルラクタムを用いている
が、本発明の末端封止剤は長鎖アルキル成分を有するこ
とによりポリエステル末端に長鎖アルキル成分を導入す
ることができ、その効果によりポリマーの可動性が上が
り可塑化効果が現れることが期待される。
【0011】実際、ポリトリメチレンテレフタレートと
末端封止剤であるステアロイルカプロラクタムを反応す
ることによりポリエステル中の末端水酸基濃度を低下さ
せると同時に長鎖アルキル成分の可塑化効果によりDS
C測定においてポリトリメチレンテレフタレートのガラ
ス転移温度、結晶化温度の(ガラス転移温度、結晶化温
度)低下が確認され結晶性の向上効果が見られた。
【0012】一般にポリトリメチレンテレフタレートは
繊維として用いられることが多いが、製糸工程において
熱固定を高温で行わないと結晶緩和が生じやすい。本発
明の方法で得られたポリトリメチレンテレフタレートは
結晶性が向上すなわち結晶化温度が低下しているので低
温での熱固定が可能となり製造コストの低下につながる
というメリットがある。
【0013】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明するが、実施例は説明のためのものであって、本発
明はこれに限定されるものではない。なお、例中のl
「部」は、とくに断らない限り「重量部」を意味するも
のとする。なお、例中にあげる各種の評価項目は次のよ
うにして求めた。
【0014】(1)極限粘度[η]の測定 極限粘度[η]はフェノール/1,1,2,2−テトラク
ロロエタン混合溶液(重量比6/4)中、35℃にて測
定した。 (2)融点、結晶化温度、ガラス転移温度などの測定 ガラス転移温度(Tg)、結晶化温度(Tc)、融点
(Tm)および融解エンタルピー(ΔHm)の測定は,
TADSC220示差走査熱量計を用い、窒素ガス気流
下、10℃/miNの速度で昇温して測定を行った。 (3)水酸基濃度 ポリエステル樹脂組成物の水酸基濃度は、重水素化クロ
ロホルム/o―クロロフェノール=3/1(v/v)混
合溶媒中23℃で1H−NMR(日本電子JNR−EX
270)の測定により水酸基隣接のメチレンプロトンの
強度より算出した。
【0015】[実施例1]窒素置換したガラスフラスコ
中、カプロラクタム(7g;0.062モル)、トリエ
チルアミン(6.2g)を塩化メチレン70mlに溶解
し、ステアリン酸クロリド(18.73g:0.062
モル)を溶解した塩化メチレン溶液(200ml)を0
℃でゆっくり滴下する。その後室温まで昇温し、5時間
攪拌を行ったあと1N 塩酸、蒸留水で洗浄後、硫酸マ
グネシウムで乾燥を行う。
【0016】硫酸マグネシウムをろ過で取り除き、溶媒
を減圧除去した後、アセトンで再結晶し精製することに
より11.4g(収率:50%)のステアロイルカプロ
ラクタムを得た。
【0017】[実施例2]室温、窒素気流下にてジメチ
ルテレフタレート100g(0.52モル)、1,3−
プロパンジオール85.9g(1.13モル)、テトラ
ブトキシチタン0.012g(0.015モル%)を混
合し、窒素雰囲気下において190℃、200℃、21
0℃、230℃、250℃の各温度で各1時間攪拌を行
い、30分かけて100mmHgまで減圧し、その後3
0分保持した。次に280℃まで昇温し、0.1mmH
gまで減圧度をあげ1時間反応させた。得られたポリト
リメチレンテレフタレートの極限粘度は1.2であり、
DSCにより測定した熱特性はTm=227.8℃、T
c=73.5℃、Tg=45.4℃であった。プロトン
NMRにより算出した水酸基量は141eq/tonで
あった。
【0018】得られたポリトリメチレンテレフタレート
20gを再溶融し、実施例1で調整したステアロイルカ
プロラクタム(1g:2.8mmol)を添加し20分
攪拌し末端封止反応を行ったところ極元粘度1.1、D
SCにより測定した熱特性はTm=228.1℃、Tc
=72.5℃、Tg=44.2℃のポリトリメチレンテ
レフタレートが得られ、プロトンNMRにより算出した
末端水酸基量は58eq/tonであった。
【0019】[比較例1]室温、窒素気流下にてジメチ
ルテレフタレート100g(0.52モル)、1,3−
プロパンジオール85.9g(1.13モル)、テトラ
ブトキシチタン0.012g(0.015モル%)を混
合し、窒素雰囲気下において190℃、200℃、21
0℃、230℃、250℃の各温度で各1時間攪拌を行
い、30分かけて100mmHgまで減圧し、その後3
0分保持した。次に280℃まで昇温し、0.1mmH
gまで減圧度をあげ1時間反応させた。得られたポリト
リメチレンテレフタレートの極限粘度は1.2であり、
DSCにより測定した熱特性はTm=227.8℃、T
c=73.5℃、Tg=45.4℃であった。プロトン
NMRにより算出した水酸基量は141eq/tonで
あった。
【0020】得られたポリトリメチレンテレフタレート
20gを再溶融し、ベンゾイルカプロラクタム(0.5
9g:2.8mmol)を添加し20分攪拌し末端封止反
応を行ったところ極元粘度1.1、DSCにより測定し
た熱特性はTm=227.9℃、Tc=73.4℃、T
g=45.6℃のポリトリメチレンテレフタレートが得
られ、プロトンNMRにより算出した末端水酸基量は6
5eq/tonであった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J029 AA01 AA03 AB01 AB02 AC01 AD08 AE02 BA01 BA02 BA03 BA04 BA05 CB06A CC06A HA01 HB01 JC242

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で示されるポリエステルに
    下記式(2)で表される化合物を添加し末端水酸基と反
    応せしめて得られるポリエステル。 【化1】 【化2】 [X:炭素数3〜5のアルキレン基、R:炭素数10〜
    18のアルキル基]
  2. 【請求項2】 該ポリエステルがトリメチレンテレフタ
    レートであることを特徴とする請求項1記載のポリエス
    テル。
JP2002105032A 2002-04-08 2002-04-08 ポリエステル Pending JP2003292601A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012003007A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Toyobo Co Ltd 偏光板離型用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
US20220275149A1 (en) * 2019-07-31 2022-09-01 Toray Industries, Inc. Thermoplastic polyester resin, thermoplastic polyester resin composition and molded article

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012003007A (ja) * 2010-06-16 2012-01-05 Toyobo Co Ltd 偏光板離型用二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
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