JP2509252B2 - 新規共重合体とその製造法 - Google Patents

新規共重合体とその製造法

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JP2509252B2
JP2509252B2 JP62256327A JP25632787A JP2509252B2 JP 2509252 B2 JP2509252 B2 JP 2509252B2 JP 62256327 A JP62256327 A JP 62256327A JP 25632787 A JP25632787 A JP 25632787A JP 2509252 B2 JP2509252 B2 JP 2509252B2
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規共重合体とその製造法に関するものであ
る。さらに詳しくいえば、本発明は、電子・電気機器、
機械部品、フイルム、繊維などの素材として好適な、比
較的低い温度で成形しうる上に、成形品の機械的強度お
よび弾性率が高いなど、優れた性質を有するポリエステ
ル系の新規共重合体、およびその製造法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
従来、ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリ
エステルは種々の構造を有するものが知られており、こ
れらは機械特性、温度特性、電気特性などに優れている
ことから、例えば電子、電気機器、機械部品、フイル
ム、繊維などの素材などとして幅広く用いられている。
このように、ポリエステルは種々の用途に用いられて
いるが、近年その用途の拡大に伴い、より優れた特性を
有するもの、特に高度の機械的強度や弾性率を有するも
のが要望されるようになった。高強度および高弾性率を
有するポリエステルとしては、 で示される繰り返し単位からなる全芳香族ポリエステル
が知られている(特公昭47-47870号公報)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、前記の全芳香族ポリエステルは機械的
強度および弾性率は高いものの、成形温度が高く、汎用
の射出成形機などによる成形が困難であるという欠点を
有している。このため、種々の共重合成分を導入するこ
とが試みられているが、成形性および機械的性質をとも
に満足させうるには至っていないのが現状である。
本発明の目的は、このような事情のもとで、比較的低
い温度で成形しうる上に、成形品の機械的強度および弾
性率が高いなど、優れた性質を有するポリエステル系共
重合体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記の優れた性質を有するポリエステ
ル系共重合体を開発するために鋭意研究を重ねた結果、 で示される繰り返し単位からなる重合体に、2種の特定
構造の共重合成分を導入することにより、その目的を達
成しうることを見い出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明は、(A)一般式 (式中のX1およびX3はそれぞれハロゲン原子、炭素数1
〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基
であり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、 X2およびX4はそれぞれ水素、ハロゲン原子、炭素数1〜
4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で
あり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、 nは0または1である。) で表される繰り返し単位(I)と、(B)式 で表される繰り返し単位(II)と、(C)一般式 O-Ar-O …(III) (式中のArは である。) で表される繰り返し単位(III)とからなり、モル基準
で繰り返し単位(I)が10〜40%、繰り返し単位(II)
が80〜20%、繰り返し単位(III)が10〜40%であり、
かつp−クロロフェノールを溶媒とする0.2g/dl濃度の
溶液の60℃における還元粘度が0.48〜0.83dl/gである新
規共重合体を提供するものであり、この共重合体は、例
えば、一般式 (式中のX1、X2、X3、X4、およびnは前記と同じ意味をも
つ。) で表されるジイミドジカルボン酸と、p−アセトキシ安
息香酸(V)と、一般式 CH3COO-Ar-OCOCH3 (式中のArは前記と同じ意味を持つ。) で表されるジアセトキシ化合物(VI)とを、ジイミドジ
カルボン酸が10〜40モル%、p−アセトキシ安息香酸が
80〜20モル%、ジアセトキシ化合物が10〜40モル%の割
合で反応させることによって、製造することができる。
本発明の新規共重合体は、前記の式(I)、(II)お
よび(III)で表される繰り返し単位を主たる構成成分
として有することが必要であり、これらの繰り返し単位
の含有割合については、該共重合体が高度の機械的強度
および弾性率を有し、かつ成形性が良好であるために
は、モル基準で、繰り返し単位(I)は10〜40%、(I
I)は80〜20%、(III)は10〜40%の範囲にあることが
好ましい。繰り返し単位(I)、(II)および(III)
の含有割合が前記範囲を逸脱すると、本発明の目的が十
分に発揮されず、好ましくない。
前記一般式(IV)で表されるジイミドジカルボン酸
は、例えば無水トリメリット酸と、一般式 (式中のX1、X2、X3、X4、およびnは前記と同じ意味をも
つ。) で表される芳香族ジアミノ化合物とを反応させることに
よって得られる。X1およびX3としては、例えば塩素原
子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、各種ブチ
ル基、メトキシ基、エトキシ基が挙げられる。X2および
X4としては、例えば水素原子、塩素原子、フッ素原子、
臭素原子、ヨウ素原子、メチル基、エチル基、n−プロ
ピル基、iso−プロピル基、各種ブチル基、メトキシ
基、エトキシ基が挙げられる。
該ジイミドジカルボン酸としては、例えば1,4−ビス
〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2−クロロベン
ゼン、1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕
−2−メチルベンゼン、1,4−ビス〔(4−カルボキ
シ)フタルイミド〕2,5−ジメチルベンゼン、4,4′−ビ
ス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−3,3′−ジメ
チルジフェニル、および4,4′−ビス〔(4−カルボキ
シ)フタルイミド〕−3,3′−ジメトキシジフェニルな
どが好ましく用いられる。
前記一般式(VI)で表されるジアセトキシ化合物は、
例えばハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ビフェノ
ール、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビス
フェノールA)などのジヒドロキシ化合物のジアセテー
トが好ましく用いられる。
本発明の第一の方法においては、前記のジイミドジカ
ルボン酸、p−アセトキシ安息香酸およびジアセトキシ
化合物の3成分を反応させて該共重合体を製造するが、
この場合、反応は2段階で行うのが好ましい。
この2段階の反応によって、該共重合体を製造する好
適な1例について説明すると、まず、第1段目の反応に
おいて、所望の割合で含有する原料混合物を常圧または
加圧下に、好ましくは250〜300℃の範囲の温度で、1〜
2時間程度加熱して反応させ、脱カルボン酸を行い、続
いて第2段目の反応において、常圧または減圧下に、好
ましくは280〜350℃の範囲の温度で、1〜8時間程度加
熱して、エステル交換反応を行う。
この反応は、アルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行
うことが好ましく、また触媒を用いることなく実施しう
るが、重合反応を促進するためにコバルトのような触媒
を用いることができる。さらに、通常は溶媒を用いる必
要はないが、所望に応じ、反応に不活性な溶媒を用いて
もよい。
また、本発明の新規共重合体は、前記ジイミドジカル
ボン酸に代えて、その前駆体 (式中のX1、X2、X3、X4、およびnは前記と同じ意味をも
つ。) を用い、これとp−アセトキシ安息香酸および一般式 CH3COO-Ar-OCOCH3 (式中のArは前記と同じ意味を持つ。) で表されるジアセトキシ化合物とを反応させることによ
っても製造することができる。この場合、反応は2段階
で行うことが好ましい。
この2段階の反応によって該共重合体を製造する好適
な1例について説明すると、まず、第1段目の反応にお
いて、所望の割合で含有する原料混合物を常圧で、好ま
しくは250〜300℃に昇温し、1〜2時間その温度に保持
して反応させ、脱水および脱カルボン酸を行う。続いて
第2段目の反応において、常圧または減圧下に、好まし
くは280〜350℃の範囲の温度で、1〜8時間程度加熱し
て、エステル交換反応を行う。
この第二の方法によれば、ジイミドジカルボン酸の合
成と重合反応とをワンポットで実施することもできる。
この場合、まず反応容器内に無水トリメリット酸と一般
で表されるジアミンおよび溶剤を仕込み、室温で混合す
ることによって反応させ、式(VIII)のジイミドジカル
ボン酸前駆体を形成せしめる。次いでこれにp−アセト
キシ安息香酸および一般式 CH3COO-Ar-OCOCH3 で表されるジアセトキシ化合物とを加え、常圧下に、25
0〜300℃に昇温し、1〜2時間この温度に保持して、溶
剤の除去ならびに脱水および脱カルボン酸反応を行う。
ひきつづき、第二段目の反応として、常圧または減圧下
に、280〜350℃に昇温して1〜8時間程度エステル交換
反応を行うことにより、本発明の新規共重合体を製造す
る。
この方法において用いられる溶剤としては、メタノー
ル、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸
エチル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
などが挙げられる。また、本発明の第二の反応も、アル
ゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
また触媒を用いることなく実施しうるが、重合反応を促
進するために、コバルトのような触媒を用いることがで
きる。
本発明により得られた新規共重合体は、成形品製造用
に有用なものであり、かつフィラメントにおいて十分な
強度を有している。
本発明の新規共重合体は従来の一般的な方法および一
般的な装置を用いて有用な製品を製造することができ
る。例えば、一般的な溶融紡糸技術によって繊維とする
ことができ、また従来の一般的装置および技術を用いて
射出成形することができる。
また、本発明の新規共重合体は、充填材、顔料、ガラ
ス繊維、石綿繊維、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、潤滑
剤および他の添加剤を含むことができる。
〔実施例〕
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
製造例1 ジイミドジカルボン酸の製造 攪拌装置、還流冷却装置、アルゴンガス吹き込み管を
備えた内容積1のフラスコに、トリメリット酸無水物
76.8g(0.4モル)と1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼ
ン28.5g(0.2モル)、溶媒として、ジメチルアセトアミ
ド500mlを入れ、アルゴンガスを吹き込みながら、均一
溶液となるまで室温で攪拌した。つぎに170℃に昇温し
て攪拌下に8時間反応を行った。得られた生成物は3lの
水中に注入して沈澱物を濾別回収し、水およびメタノー
ルでそれぞれ洗浄し、淡赤色の結晶95.2gを得た。
得られた化合物の融点は390℃であり、270〜390℃の
範囲において液晶性を示した。
元素分析の結果は以下のとおりであった。
(実測値) (理論値) 炭 素 58.6% 58.7% 水 素 2.2% 2.2% 酸 素 26.2% 26.1% 窒 素 5.6% 5.7% 塩 素 7.4% 7.3% また、この化合物の赤外線吸収スペクトル分析によ
り、1580cm-1と1490cm-1の位置にベンゼン環による吸
収、1650cm-1の位置にカルボニル基による吸収、1780〜
1680cm-1および720cm-1の位置にイミド基による吸収が
認められた。以上のことから、この化合物は、下記に示
す構造であることが判明した。
製造例2 ジイミドジカルボン酸の製造 製造例1における1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼ
ンに代え、1,4−ジアミノ−2−メチルベンゼン・2塩
酸塩39.0g(0.2モル)を用いた以外は、製造例1と同様
にして、白色の結晶84.6gを得た。
この化合物は融点が410℃であり、元素分析値は下記
のとおりであった。
(実測値) (理論値) 炭 素 63.9% 63.8% 水 素 2.9% 3.0% 酸 素 27.0% 27.2% 窒 素 6.2% 6.0% また、この化合物の赤外線吸収スペクトル分析結果
は、製造例1と同様であった。
以上のことから、この化合物は、下記構造であること
が判明した。
製造例3 ジイミドジカルボン酸の製造 製造例1における1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼ
ンに代え、1,4−ジアミノ−2,5−ジメチルベンゼン27.2
g(0.2モル)を用いた以外は、製造例1と同様にして白
色の結晶94.3gを得た。
この化合物は融点が420℃であり、元素分析値は下記
のとおりであった。
(実測値) (理論値) 炭 素 64.4% 64.4% 水 素 3.2% 3.3% 酸 素 26.5% 26.5% 窒 素 5.9% 5.8% また、この化合物の赤外線吸収スペクトル分析結果
は、製造例1と同様であった。
以上のことから、この化合物は、下記構造であること
が判明した。
製造例4 ジイミドジカルボン酸の製造 製造例1における1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼ
ンに代え、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメチルジフェニ
ル42.4g(0.2モル)を用いた以外は、製造例1と同様に
して白色の結晶108.2gを得た。
この化合物は融点が430℃であり、元素分析値は下記
のとおりであった。
(実測値) (理論値) 炭 素 68.4% 68.6% 水 素 3.6% 3.6% 酸 素 22.9% 22.8% 窒 素 5.1% 5.0% また、この化合物の赤外線吸収スペクトル分析結果
は、製造例1と同様であった。
以上のことから、この化合物は、下記構造であること
が判明した。
製造例5 ジイミドジカルボン酸前駆体の製造 攪拌装置、還流冷却装置、アルゴンガス吹込み管を備
えた内容積1のフラスコに、トリメリット酸無水物7
6.8g(0.4モル)と1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼン
28.5g(0.2モル)、および溶媒としてメタノール500ml
を入れ、アルゴンガスを吹込みながら室温で3時間攪拌
した。生成した沈殿物をろ別回収し、白色の結晶97.5g
を得た。
得られた化合物は100℃以上に加熱すると脱水反応を
おこすことが認められた。脱水生成物の融点は390℃
で、270〜390℃の範囲において液晶性を示した。
元素分析の結果は以下のとおりであった。
(実測値) (理論値) 炭 素 54.8% 54.7% 水 素 2.8% 2.9% 酸 素 30.5% 30.4% 窒 素 5.2% 5.3% 塩 素 6.7% 6.7% また、この化合物の赤外線吸収スペクトル分析により
1580cm-1と1490cm-1の位置にベンゼン環による吸収、16
50cm-1の位置にカルボニル基による吸収、1690cm-1の位
置にアミド基による吸収が認められた。
以上のことから、この化合物は、下記に示す構造であ
ることが判明した。
製造例6 ジイミドジカルボン酸の製造 製造例1における1,4−ジアミノ−2−クロロベンゼ
ンに代え、4,4′−ジアミノ−3,3′−ジメトキシジフェ
ニル48.8g(0.2モル)を用いた以外は製造例1と同様に
して白色の結晶107.4gを得た。
この化合物の融点は450℃であり、元素分析値は下記
のとおりであった。
(実測値) (理論値) 炭 素 64.9% 64.9% 水 素 3.3% 3.4% 酸 素 27.0% 27.0% 窒 素 4.8% 4.7% また、この化合物の赤外線吸収スペクトル分析結果
は、製造例1と同様であった。
以上のことから、この化合物は、下記構造であること
が判明した。
実施例1 攪拌装置とアルゴンガス導入管を備えた反応器に、上
記製造例1を繰返して得られた1,4−ビス〔(4−カル
ボキシ)フタルイミド〕−2−クロロベンゼン982g(2
モル)と、1,3−ジアセトキシベンゼン388g(2モル)
およびp−アセトキシ安息香酸720g(3モル)を入れ、
アルゴン気流下に280℃まで昇温し、1時間攪拌を続け
て、この間に生成した酢酸を留去した。次に、反応器内
を10mmHgに減圧し、300℃に昇温して1時間、ひきつづ
き1mmHgに減圧し320℃に昇温して2時間反応させた。こ
のようにして得られた共重合体はp−クロロフェノール
を溶媒とする0.2g/dl濃度の溶液の60℃における還元粘
度〔ηsp/c〕が0.68dl/gであった。またこの共重合体
は、偏光顕微鏡下、300℃において液晶性を示した。こ
の共重合体の赤外線吸収スペクトル分析により、1580cm
-1と1490cm-1の位置にベンゼン環による吸収、1650cm-1
の位置にカルボニル基による吸収、1780〜1680cm-1およ
び720cm-1の位置にイミド基による吸収が認められた。
以上のことから、この共重合体は下記の構造を有するこ
とが判明した。
この重合体を、330℃において射出成形し、得られた
試験片を用いてJIS-K-7203による曲げ試験を行った。結
果を別表に示す。
実施例2 1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2
−クロロベンゼンの使用量を491g(1モル)、1,3−ジ
アセトキシベンゼンの使用量を194g(1モル)、p−ア
セトキシ安息香酸の使用量を1440g(4モル)とした以
外は、実施例1と同様に実施した。得られた共重合体
は、下記構造のものであった。また、機械的性質は別表
に示すとおりであった。
実施例3 1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2
−クロロベンゼンの使用量を1473g(3モル)、1,3−ジ
アセトキシベンゼンの使用量を582g(3モル)、p−ア
セトキシ安息香酸の使用量を360g(1.5モル)とした以
外は、実施例1と同様に実施した。得られた共重合体
は、下記構造のものであった。また、機械的性質は別表
に示すとおりであった。
実施例4 1,3−ジアセトキシベンゼンに代え、2,2−(4−アセ
トキシフェニル)プロパン624g(2モル)を用いた以外
は、実施例1と同様に実施した。得られた重合体は下記
の構造を有するものであった。また、機械的性質は別表
に示すとおりであった。
実施例5 1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2
−クロロベンゼンに代え、製造例2で得た1,4−ビス
〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2−メチルベン
ゼン942g(2モル)を用いた以外は、実施例1と同様に
実施した。得られた共重合体は下記の構造を有するもの
であった。また、機械的強度は別表に示すとおりであっ
た。
実施例6 1,3−ジアセトキシベンゼン388g(2モル)に代え、
1,3−ジアセトキシベンゼン291g(1,5モル)と1,4−ジ
アセトキシベンゼン97g(0.5モル)の混合物を用いた以
外は、実施例1と同様に実施した。得られた共重合体は
下記の構造を有するものであった。また、機械的強度は
別表に示すとおりであった。
実施例7 1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2
−クロロベンゼンに代え、製造例3で得た1,4−ビス
〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2,5−ジメチル
ベンゼン968g(2モル)を用いた以外は実施例1と同様
に実施した。得られた共重合体は下記の構造を有するも
のであった。また、機械的強度は別表に示すとおりであ
った。
実施例8 1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2
−クロロベンゼンに代え、製造例4で得た4,4′−ビス
〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−3,3′−ジメチ
ルジフェニル1120g(2モル)を用いた以外は実施例1
と同様に実施した。得られた共重合体は下記の構造を有
するものであった。また機械的強度は別表に示すとおり
であった。
実施例9 1,3−ジアセトキシベンゼンに代え、4,4′−ジアセト
キシジフェニルエーテル572g(2モル)を用いた以外は
実施例1と同様に実施した。得られた共重合体は下記の
構造を有するものであった。また機械的強度は別表に示
すとおりであった。
実施例10 攪拌装置とアルゴンガス導入管を備えた反応器に、製
造例5で得た1,4−ビス〔(2,5−ジカルボキシ)ベンツ
アミド−2−クロロベンゼン1133g(2モル)と1,3−ジ
アセトキシベンゼン388g(2モル)およびp−アセトキ
シ安息香酸720g(3モル)を入れ、アルゴン気流下に28
0℃まで1時間かけて昇温し、1時間攪拌を続け、この
間に生成した水および酢酸を留去した。次に、反応器内
を10mmHgに減圧し、300℃に昇温して1時間反応させ、
ひきつづき1mmHgに減圧し、320℃に昇温して2時間反応
させた。このようにして得られた共重合体の赤外線吸収
スペクトルは実施例1と同様であり、下記の構造である
ことが判明した。また機械的強度は別表に示すとおりで
あった。
実施例11 攪拌装置とアルゴンガス導入管を備えた反応器に、無
水トリメリット酸768g(4モル)と1,4−ジアミノ−2
−クロロベンゼン285g(2モル)およびメタノール2lを
入れ、1時間攪拌した。ここに1,3−ジアセトキシベン
ゼン388g(2モル)およびp−アセトキシ安息香酸720g
(3モル)を加え、アルゴン気流下に280℃まで1時間
かけて昇温し、1時間攪拌を続け、この間に生成した水
および酢酸ならびにメタノールを留去した。次に、この
反応器内を10mmHgに減圧し、300℃に昇温して2時間反
応させた。このようにして得られた共重合体の赤外線吸
収スペクトルは実施例1と同様であり、下記の構造であ
ることが判明した。また機械的強度は別表に示すとおり
であった。
実施例12 1,4−ビス〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−2
−クロロベンゼンに代え、製造例6で得た4,4′−ビス
〔(4−カルボキシ)フタルイミド〕−3,3′−ジメト
キシジフェニル1184g(2モル)を用いた以外は実施例
1と同様に実施した。得られた共重合体は下記の構造を
有するものであった。また機械的強度は別表に示すとお
りであった。
比較例1 p−アセトキシ安息香酸1200g(5モル)を反応器に
入れ、最終工程での温度を350℃とした以外は、実施例
1と同一条件で重合体を得た。この重合体は510℃以下
では射出成形することができなかった。この重合体の機
械的性質を別表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の新規共重合体は、比較的低い温度で成形しう
る上に、成形品の機械的強度および弾性率が高いなど、
優れた性質を有しており、例えば電子・電気機器、機械
部品、フイルム、繊維などの素材として好適に用いら
れ、また、比較的容易に入手しうる原料を用いて製造す
ることができ、その工業的価値は極めて大である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)一般式 (式中のX1およびX3はそれぞれハロゲン原子、炭素数1
    〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基
    であり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、 X2およびX4はそれぞれ水素、ハロゲン原子、炭素数1〜
    4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で
    あり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、n
    は0または1である。) で表される繰り返し単位(I)と、(B)式 で表される繰り返し単位(II)と、(C)一般式 O-Ar-CO (III) (式中のArは、 で表される繰り返し単位(III)とからなり、モル基準
    で繰り返し単位(I)が10〜40%、繰り返し単位(II)
    が80〜20%、繰り返し単位(III)が10〜40%であり、
    かつp−クロロフェノールを溶媒とする0.2g/dl濃度の
    溶液の60℃における還元粘度が0.48〜0.83dl/gである新
    規共重合体。
  2. 【請求項2】一般式 (式中のX1およびX3はそれぞれハロゲン原子、炭素数1
    〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基
    であり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、 X2およびX4はそれぞれ水素、ハロゲン原子、炭素数1〜
    4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で
    あり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、n
    は0または1である。) で表されるジイミドジカルボン酸と、p−アセトキシ安
    息香酸と、一般式 CH3COO-Ar-OCOCH3 (式中のArは で表されるジアセトキシ化合物とを、ジイミドジカルボ
    ン酸が10〜40モル%、p−アセトキシ安息香酸が80〜20
    モル%、ジアセトキシ化合物が10〜40モル%の割合で反
    応させることを特徴とする、(A)一般式 (式中のX1およびX3はそれぞれハロゲン原子、炭素数1
    〜4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基
    であり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、 X2およびX4はそれぞれ水素、ハロゲン原子、炭素数1〜
    4のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシル基で
    あり、同一であってもよいし、異なっていてもよく、n
    は0または1である。) で表される繰り返し単位(I)と、(B)式 で表される繰り返し単位(II)と、(C)一般式 O-Ar-CO (III) (式中のArは、 で表される繰り返し単位(III)とからなり、モル基準
    で繰り返し単位(I)が10〜40%、繰り返し単位(II)
    が80〜20%、繰り返し単位(III)が10〜40%であり、
    かつp−クロロフェノールを溶媒とする0.2g/dl濃度の
    溶液の60℃における還元粘度が0.48〜0.83dl/gである新
    規共重合体の製造法。
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