JP2003291439A - テープ印刷装置およびそのラベル作成方法 - Google Patents

テープ印刷装置およびそのラベル作成方法

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JP2003291439A JP2002096110A JP2002096110A JP2003291439A JP 2003291439 A JP2003291439 A JP 2003291439A JP 2002096110 A JP2002096110 A JP 2002096110A JP 2002096110 A JP2002096110 A JP 2002096110A JP 2003291439 A JP2003291439 A JP 2003291439A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハーフカット機能に着目してなされたもので
あり、印刷テープのテープ幅がラベル長となるようにラ
ベル要素を作成することができるテープ印刷装置および
そのラベル作成方法を提供することを課題とする。 【解決手段】 剥離テープとテープ本体とを積層して成
る印刷テープTを長手方向に送り、これのテープ本体に
印刷を行うと共に当該テープ本体のみを幅方向に直線的
に切断するハーフカットを行い、ラベル要素Lを構成す
るテープ印刷装置のラベル作成方法において、1以上の
キャラクタから成るキャラクタ列を、キャラクタの並び
方向がテープ幅方向となるように印刷を行う印刷工程
と、キャラクタ列を有するラベル要素Lとなるように、
キャラクタ列を挟んでテープ送り方向上流側および下流
側にハーフカットを行うハーフカット工程と、を備えた
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剥離テープとテー
プ本体とを積層して成る印刷テープを長手方向に送り、
これに印刷を行うテープ印刷装置およびそのラベル作成
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のテープ印刷装置では、6
mmを最小幅とするテープ幅の異なる複数種の印刷テー
プを、テープ幅に対応する各テープカートリッジに小巻
の状態で収容し、装置本体に装着したテープカートリッ
ジから印刷テープを繰り出しながら印刷を行い、その印
刷済み部分を切断(フルカット)して、ファイル等に貼
着される印刷済みのラベルを作成する。また、他のテー
プ印刷装置として、印刷済みのラベルにおいて剥離テー
プからテープ本体を剥がし易くするために、印刷テープ
のテープ本体および剥離テープの一方を幅方向に切断す
るハーフカット機能を備えたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のテー
プ印刷装置で作成できるラベルでは、貼着スペースの幅
が6mm以下であるCDケースの端面である場合など、
特に幅狭の貼着スペースに対しては、予め文字サイズを
小さく印刷し作成したラベルを、ユーザが幅狭にカット
するか、あるいは折り曲げないと、その貼着スペースの
幅に合わせて適切に貼着することができなかった。この
問題に鑑みて、さらに幅狭の印刷テープを複数用意する
ことも考えられる。しかし、印刷テープがさらに幅狭と
なると、これの加工工程においては小巻状態にし難いと
共に、印刷時にはその走行性に支障を生じるおそれがあ
る。また、対応する専用のテープカートリッジを用意す
ることは、コストアップになると共に、その管理も煩雑
になる。
【0004】本発明は、ハーフカット機能に着目してな
されたものであり、印刷テープのテープ幅がラベル長と
なるようにラベル要素を作成することができるテープ印
刷装置およびそのラベル作成方法を提供することをその
目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のテープ印刷装置
は、剥離テープとテープ本体とを積層して成る印刷テー
プを、長手方向に送るテープ送り手段と、1以上のキャ
ラクタから成るキャラクタ列の印刷を印刷テープのテー
プ本体に行う印刷手段と、印刷テープのテープ本体のみ
を幅方向に直線的に切断するハーフカット手段と、テー
プ送り手段、印刷手段およびハーフカット手段を制御す
る制御手段と、を備え、制御手段は、印刷手段を制御
し、キャラクタの並び方向がテープ幅方向となるように
キャラクタ列の印刷を行うと共に、ハーフカット手段を
制御し、キャラクタ列を有するラベル要素となるように
キャラクタ列を挟んでテープ送り方向上流側および下流
側にハーフカットを行うことを特徴とする。
【0006】同様に、本発明のテープ印刷装置のラベル
作成方法は、剥離テープとテープ本体とを積層して成る
印刷テープを長手方向に送り、これのテープ本体に印刷
を行うと共にテープ本体のみを幅方向に直線的に切断す
るハーフカットを行い、ラベル要素を構成するテープ印
刷装置のラベル作成方法において、1以上のキャラクタ
から成るキャラクタ列を、キャラクタの並び方向がテー
プ幅方向となるように印刷を行う印刷工程と、キャラク
タ列を有するラベル要素となるように、キャラクタ列を
挟んでテープ送り方向上流側および下流側にハーフカッ
トを行うハーフカット工程と、を備えたことを特徴とす
る。
【0007】これらの構成によれば、印刷されるキャラ
クタ列の方向とテープ幅方向とが合致し、印刷済みのキ
ャラクタ列を挟むようにして、テープ本体のみがテープ
幅方向に直線的にハーフカットされる。すなわち、キャ
ラクタ列を挟む両ハーフカットのハーフカット間寸法
が、ラベル幅となり、ラベル長を印刷テープのテープ幅
とする方形のラベル要素が、印刷テープの一部に切り出
されるように構成される。このように、ハーフカット機
能を積極的に活用することで、所定幅の印刷テープか
ら、幅狭のラベル要素はもとより任意幅のラベル要素を
好適に作成することができる。また、ラベル要素が印刷
テープの一部に構成されるため、ラベル要素の剥がし易
さを維持することができるなど、ラベル要素自体の取扱
い性も向上する。なお、ラベル要素におけるキャラクタ
列の印刷スタイルは各種有り、例えば、キャラクタ列
を、ラベル幅一杯に印刷、複数行に亘って印刷、複数段
落に亘って印刷なども可能である。また、キャラクタと
は、文字、数字、記号、簡易図形等の総称をいう。
【0008】この場合、ラベル要素のラベル幅となるハ
ーフカット間寸法を任意の幅に設定するラベル幅設定手
段を更に備え、制御手段は、ラベル幅設定手段の設定結
果に基づいて、テープ送り手段およびハーフカット手段
を制御することが、好ましい。
【0009】同様に、印刷工程およびハーフカット工程
に先立ち、ラベル要素のラベル幅となるハーフカット間
寸法を任意の幅に設定するラベル幅設定工程を、更に備
えたことが、好ましい。
【0010】これらの構成によれば、所望のラベル幅か
らなるラベル要素を作成することができる。なお、実状
を考慮して、ラベル幅を0.1mm単位で設定できるこ
とが好ましい。
【0011】この場合、ラベル幅設定手段が設定したラ
ベル幅に応じて、文字サイズを自動的に設定する文字サ
イズ設定手段を更に備えたことが、好ましい。
【0012】同様に、ラベル幅設定工程の後、設定され
たラベル幅に応じて文字サイズの設定を自動的に行う文
字サイズ設定工程を、更に備えたことが、好ましい。
【0013】これらの構成によれば、ユーザに文字サイ
ズの設定操作を強いることがなく、ラベル幅に応じた文
字サイズで、キャラクタを適切に印刷することができ
る。
【0014】これらの場合、ラベル要素を含んで印刷テ
ープを所定の寸法に切り離すフルカット手段を更に備
え、制御手段は、フルカット手段による切り離し動作に
先行して、ハーフカット手段を駆動することが、好まし
い。
【0015】同様に、ハーフカット工程に後行して、ラ
ベル要素を含んで印刷テープを所定の寸法に切り離すフ
ルカット工程を、更に備えたことが、好ましい。
【0016】これらの構成によれば、ラベル要素を有す
る印刷テープが、所定の寸法に切り離される。この場
合、フルカットに先行してハーフカットが行われるた
め、ハーフカットを安定して行うことができる。また、
印刷テープを切り離す前に、ハーフカットを任意回数行
うこともでき得る。
【0017】この場合、制御手段は、印刷テープにラベ
ル要素を複数連続して構成する場合に、各ラベル要素間
においてフルカット手段の駆動をキャンセルすること
が、好ましい。
【0018】同様に、印刷テープにラベル要素を複数連
続して構成する場合に、フルカット工程は、各ラベル要
素間において行われないことが、好ましい。
【0019】これらの構成によれば、印刷テープに対す
るフルカットを含む1タクトの処理実行で、複数のラベ
ル要素を纏めて作成することができる。
【0020】この場合、制御手段は、印刷テープにラベ
ル要素を複数連続して構成する場合に、各ラベル要素間
のハーフカットを共用させることが、好ましい。
【0021】同様に、印刷テープにラベル要素を複数連
続して構成する場合に、ハーフカット工程は、各ラベル
要素間のハーフカットを共用して行われることが、好ま
しい。
【0022】これらの構成によれば、ハーフカットのカ
ットラインを共用するため、複数のラベル要素を効率良
く作成することができると共に、印刷テープの無駄を防
止することができる。
【0023】これらの場合、制御手段は、キャラクタ列
が1のラベル要素における印刷領域を越える場合に、ラ
ベル要素のテープ送り方向上流側に隣接して超えた分の
キャラクタ用のラベル要素を構成することが、好まし
い。
【0024】同様に、印刷工程およびハーフカット工程
は、キャラクタ列が1のラベル要素における印刷領域を
越える場合に、ラベル要素のテープ送り方向上流側に隣
接して超えた分のキャラクタ用のラベル要素を構成する
ことで行われることが、好ましい。
【0025】これらの構成によれば、キャラクタ列が1
のラベル要素における印刷領域を越える場合には、超え
た分のキャラクタ用のラベル要素が自動的に構成され
る。すなわち、複数のラベル要素に亘ってキャラクタ列
が印刷される。このとき、複数のラベル要素を繋げるこ
とで、分割されたキャラクタ列が元の連続した一連の状
態とすることができ、特に、幅狭且つ長いラベルを必要
とする場合に有効となる。すなわち、皺などを生じさせ
ることなく安定して各ラベル要素を貼着することができ
る。
【0026】これらの場合、ラベル要素のラベル幅内に
おけるキャラクタ列のテープ送り方向の位置を設定可能
なカット位置設定手段を、更に備えたことが、好まし
い。
【0027】同様に、ラベル要素のラベル幅内における
キャラクタ列のテープ送り方向の位置を設定するカット
位置設定工程を、更に備えたことが、好ましい。
【0028】これらの構成によれば、ラベル要素におい
て所望の余白を設定することができる。たとえば、ラベ
ル要素において、キャラクタ列をテープ送り方向の上流
側および下流側の一方に寄せて印刷した場合には、他方
に手書きのためのスペース(余白)を構成することがで
きる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、本
発明の一実施形態に係るテープ印刷装置について説明す
る。このテープ印刷装置は、文字、数字、記号、簡易図
形等のキャラクタを剥離紙付きの印刷テープに印刷し
て、この印刷テープを切断することで、ラベルを作成す
るものであり、特に実施形態のテープ印刷装置のハーフ
カット機能を活用して、ハーフカット間寸法をラベル幅
とする極細のラベル(ラベル要素)を作成することがで
きるものである。
【0030】図1は、テープ印刷装置の平面図であり、
図2は、蓋体を起こした状態のテープ印刷装置の斜視図
である。両図に示すように、テープ印刷装置1は、装置
ケース2により外殻を形成した装置本体3と、装置本体
3に着脱自在に装着したテープカートリッジ4とで構成
され、このテープカートリッジ4内に、印刷テープTが
繰り出し自在に収容されている。
【0031】印刷テープTは、図4に示すように、剥離
テープTaとテープ本体Tbとを積層して成るものであ
り、テープ本体Tbは、印刷面となる表面側の受像層T
cと、受像層Tcの裏面側に設けられた粘着層Tdとで
構成されている。印刷済みの印刷テープT(ラベルまた
はラベル要素)は、剥離テープTaからテープ本体Tb
を分離することで粘着層Tdが露出し、この粘着層Td
を介して貼着対象物に貼り付けて使用される。
【0032】装置本体3の前部中央面には、露出ランプ
群6を有する三日月形状部7が盛上り形成され、三日月
形状部7の後方には、各種のキーからなるキーボード8
が広く配設されている。キーボード8の上側には、これ
を開閉自在に覆う大型の蓋体9が装置本体3の前後中間
部に取り付けられており、蓋体9の内側の面には、ディ
スプレイ10が組み込まれている。
【0033】このように、蓋体9は、閉塞状態では、キ
ーボード8を覆い隠して保護し、一方開蓋状態では、右
後部のヒンジを中心に後上方斜め姿勢に開放され、手前
にキーボード8を開放すると共に、正面にディスプレイ
10を配置し、キーボード8による入力作業を可能状態
とする。ディスプレイ10は、台形の形状の内側に長方
形の表示画面11を有しており、この表示画面11にキ
ーボード8からの入力結果等が表示されるようになって
いる。すなわち、ディスプレイ10は、ユーザに視認可
能に構成され、ユーザがキーボード8から各種指令・選
択指示等を入力したりする際などに用いられる。
【0034】キーボード8は、アルファベットキー群、
記号キー群、数字キー群、平仮名やカタカナなどのカナ
キー群、および外字を読み出して選択するための外字キ
ー群を含む文字キー群12の他、各種の動作モードなど
を指定するための機能キー群13などを有し、これらの
各キー群は装置ケース2の上面に配列されている。
【0035】機能キー群13には、閉塞状態の蓋体9か
ら外れた手前の位置にある電源キー20および通信キー
21の他、印刷動作を指示するための印刷キー22、テ
キスト入力時のデータ確定や改行および選択画面におけ
る各種選択肢の選択指示のための選択キー23、入力さ
れたカーソル位置(図6参照)の文字等の削除を指示す
る削除キー24、各種指示を取り消すための取消キー2
5、およびシフトキー26が含まれる。なお、通信キー
21は、テープ印刷装置1をパーソナルコンピュータと
接続して使用する場合に使用される。
【0036】また、機能キー群13には、表示画面11
におけるカーソルKの移動や表示範囲を移動させるため
のカーソルキー29(上「↑」、下「↓」、右「→」、
左「←」)が含まれている。なお、図6等において、
「↓または→」の操作を右下向き黒三角で、「↑または
←」の操作を左上向き黒三角で図示する。さらに機能キ
ー群13には、通常の印刷モードから、後述する任意幅
のラベルを作成するための任意幅ラベル作成モードに、
切り替えるためのハーフカット任意幅ラベルキー27が
含まれると共に、さらに、任意幅ラベル作成モードにて
使用される改ラベルキー28が含まれる。
【0037】装置本体3の後部上面には、左側に開閉蓋
15が開閉自在に取り付けられており、開閉蓋15の右
隣には、開閉蓋15を開閉操作するための開閉釦16が
窪入して配設されている。開閉蓋15の内側には、テー
プカートリッジ4を着脱自在に装着するカートリッジ装
着部17が形成されている。また、カートリッジ装着部
17と連通して、装置本体3の左側部には、印刷済みの
印刷テープTを装置外部に送り出すためのテープ排出口
18が形成されている。
【0038】カートリッジ装着部17には、テープカー
トリッジ4の被駆動部に回転動力を付与するプラテン軸
およびリボン巻取軸の他、印刷手段の主要部となる印刷
ヘッド31が立設されている。プラテン軸には、テープ
カートリッジ4の後述するプラテンローラ32が装着さ
れて、このプラテンローラ32に印刷ヘッド31が対峙
する。また、カートリッジ装着部17の下側には、プラ
テン軸およびリボン巻取軸を回転させる送りモータ33
(図3参照)を有するテープ送り機構が内蔵されてお
り、このテープ送り機構とプラテンローラ32とによ
り、印刷テープTを送り経路に沿って長手方向に送るテ
ープ送り手段の主要部が構成されている。
【0039】カートリッジ装着部17とテープ排出口1
8との間には、送り経路に臨んでフルカット手段34が
上流側に、ハーフカット手段35が下流側に配設されて
いる。フルカット手段34は、印刷テープTの印刷済み
部分を所定の寸法に切り離すものであり、ハーフカット
手段35は、印刷テープTのテープ本体Tbのみを切断
するものである。
【0040】具体的には、フルカット手段34およびハ
ーフカット手段35は、印刷テープTをテープ送り方向
に直交する方向(印刷テープTの幅方向)に直線的にフ
ルカットおよびハーフカットし、図4(a)に示す破線
を切り線とすると、フルカット手段34による切断結果
は、同図(b)に示すようにテープ本体Tbおよび剥離
テープTaを完全に切断するものとなる。一方、ハーフ
カット手段35による切断結果は、同図(c)に示すよ
うに、印刷テープTの剥離テープTaを残してテープ本
体Tbのみを切断するものとなる。なお、同図(d)
は、通常の印刷モードによる印刷・切断結果を示してい
る。
【0041】フルカット手段34は、図1および図3に
示すように、動力源となるフルカッタモータ36と、例
えばハサミ形式のカッタやスライドカッタ等からなるフ
ルカッタ37と、フルカッタモータ36の動力をフルカ
ッタ37に伝え、フルカッタ37を切断動作させる伝達
機構(図示省略)とで構成されている。
【0042】ハーフカット手段35は、これら両図に示
すように、動力源となるハーフカッタモータ38と、斜
刃で構成したカッタ刃を有するハーフカッタ39と、ハ
ーフカッタモータ38の動力をハーフカッタ39に伝
え、ハーフカッタ39を切断動作させる伝達機構(図示
省略)とで構成されている。この場合、ハーフカッタ3
9は、伝達機構により循環運動するように構成されてお
り、この循環運動の一過程である下側から上側への移動
がハーフカッタ39の切断動作となって、印刷テープT
をハーフカットする。
【0043】そして、フルカット手段34によるフルカ
ットおよびハーフカット手段35によるハーフカット
は、印刷テープTのテープ送りが停止した状態で行われ
るようになっている。また、ハーフカットを安定して行
うべく、印刷テープTに対しハーフカットを行ってから
フルカットが行われるようになっている。
【0044】一方、テープカートリッジ4は、図1に示
すように、カートリッジケースにより外殻を形成され、
その内部には、印刷テープT、インクリボンRおよびプ
ラテンローラ32が収容されている。印刷テープTは、
剥離テープTaを内側にしてロール状に繰り出し自在に
巻回され、インクリボンRは、リボン繰出リール41お
よびリボン巻取リール42に巻回されている。そして、
テープカートリッジ4には、収容する印刷テープTのテ
ープ幅として、6mm、9mm、12mm、18mm、
24mm、36mmおよび48mmの7種類のものが用
意されている。
【0045】そして、テープカートリッジ4には、装着
状態でテープ印刷装置1がその種別を検出できるよう
に、カートリッジケースの裏面に複数個の検出孔が形成
あるいは非形成されてビットパターンの種別が構成され
ている。これに対応して、カートリッジ装着部17に
は、この複数個の検出孔の有無を検出するマイクロスイ
ッチなどのテープ識別センサ43(図3参照)が設けら
れている。
【0046】このテープ印刷装置1をユーザが使用する
場合には、先ず、開閉釦16により開閉蓋15を開放す
る。カートリッジ装着部17にテープカートリッジ4を
装着すると、テープカートリッジ4のプラテンローラ3
2およびリボン巻取リール42に、プラテン軸およびリ
ボン巻取軸がそれぞれ係合し、且つ印刷テープTおよび
インクリボンRがプラテンローラ32と印刷ヘッド31
との間に挿入される。そして、開閉蓋15を閉塞する
と、印刷テープTおよびインクリボンRを挟むように、
テープ幅方向に発熱素子を列設した印刷ヘッド31が回
動してプラテンローラ32を圧接し、印刷待機状態とな
る。
【0047】この状態で、蓋体9を開蓋して、キーボー
ド8を開放し、正面に位置させたディスプレイ10を参
照しながらキーボード8を操作して、所望の文字等のキ
ャラクタの印刷情報を入力・編集して、印刷実行を指令
する(印刷キー22を押す)。印刷実行が指令される
と、送りモータ33の駆動により繰り出される印刷テー
プTとインクリボンRとは、印刷ヘッド31の部分で重
なって併走し、これに同期して発熱駆動する印刷ヘッド
31により、インクリボンRのインクが熱転写して印刷
テープTに印刷が行われる。
【0048】印刷後のインクリボンRは、リボン巻取リ
ール42に巻き取られ、一方印刷後の印刷テープTは、
送り経路に沿ってテープ排出口18に送られてゆく。印
刷が終了すると、印刷済み印刷テープTは、所定の長さ
分送られてその送りが停止し、ハーフカッタモータ38
の駆動によりハーフカッタ39が切断動作し、続いてフ
ルカッタモータ36の駆動によりフルカッタ37が切断
動作して、1以上のキャラクタから成るキャラクタ列を
印刷したラベルが作成される(図4(d)参照)。
【0049】詳細は後述するが、本実施形態のラベル作
成方法(任意幅ラベル作成モード)では、ハーフカット
手段35を積極的に活用して、切り離される印刷テープ
Tの一部に、ラベル要素Lを作成するようにしている
(図8参照)。すなわち、キャラクタの並び方向がテー
プ幅方向となるようにキャラクタ列の印刷を行うと共
に、このキャラクタ列を有するラベル要素Lとなるよう
に、このキャラクタ列のテープ送り方向上流側および下
流側にハーフカットを行って、ラベル長が印刷テープT
のテープ幅となる方形のラベル要素Lを、印刷テープT
の一部に切り出すようにして作成している。このため、
テープ印刷装置1では、ハーフカット手段35およびテ
ープ送り手段(32,33)が同期して、印刷テープT
の送りと、ハーフカッタ39の切断動作とが適宜行われ
るようになっている。
【0050】次に、制御系の基本的な構成について図3
を参照して説明する。同図に示すように、テープ印刷装
置1の制御系は、キーボード8を有する入力部51と、
ディスプレイ10を有する表示部52と、印刷ヘッド3
1を有して印刷テープTに印刷を行う印刷部53と、フ
ルカット手段34およびハーフカット手段35を有して
印刷テープTに切断動作を行う切断部54と、テープ送
り手段(33等)を有して印刷テープTを送るテープ送
り部55と、各部を駆動する各種ドライバを有する駆動
部56と、テープ識別センサ43を有して検出を行う検
出部57と、テープ印刷装置1内の各部を制御する制御
部58とを備えている。
【0051】駆動部56は、ディスプレイドライバ61
と、ヘッドドライバ62と、モータドライバ63とを備
えている。ディスプレイドライバ61は、制御部58か
ら出力される制御信号に基づき、その指示に従って、デ
ィスプレイ10を駆動する。同様に、ヘッドドライバ6
2は、制御部58の指示に従って、印刷ヘッド31を駆
動する。また、モータドライバ63は、送りモータドラ
イバ63aと、フルカッタモータドライバ63bと、ハ
ーフカッタモータドライバ63cとを有し、これらは制
御部58の指示に従って、各モータ(33,37,3
9)を駆動する。
【0052】制御部58は、CPU71、ROM72、
キャラクタジェネレータROM(CG−ROM)73、
RAM74、周辺制御回路(P−CON)75を備え、
互いに内部バス76により接続されている。ROM72
は、CPU71で処理する制御プログラムを記憶する制
御プログラム領域78の他、キャラクタ一覧テーブル、
色変換テーブルおよび文字装飾テーブルなどを含む制御
データを記憶する制御データ領域79を有している。C
G−ROM73は、テープ印刷装置1に用意されている
文字(絵文字、図形等を含む)のビットマップデータを
記憶していて、文字等を特定するコードデータの入力に
応じて対応するビットマップデータを出力する。
【0053】RAM74は、電源キー20の操作により
電源がオフにされても、記憶したデータを保持しておく
ように、図外のバックアップ回路によって電源の供給を
受けており、各種レジスタ群81、ユーザがキーボード
8から入力した文字等のテキストデータを記憶するテキ
ストデータ領域82、表示画面11の表示画像データを
記憶する表示画像データ領域83、印刷画像データを記
憶する印刷画像データ領域84、描画登録画像データを
記憶する描画登録画像データ領域85の他、印刷履歴デ
ータ領域86やその他の色変換バッファなどの各種変換
バッファ領域87などの領域を有し、制御処理のための
作業領域として使用される。
【0054】P−CON75には、CPU71の機能を
補うと共に周辺回路とのインタフェース信号を取り扱う
ための論理回路が、ゲートアレイやカスタムLSIなど
により構成されて組み込まれている。例えば、種々の計
時を行うタイマ91などもP−CON75内の機能とし
て組み込まれている。このため、P−CON75は、テ
ープ識別センサ43やキーボード8と接続され、テープ
識別センサ43からの検出信号およびキーボード8から
の各種指令や入力データなどをそのままあるいは加工し
て内部バス76に取り込むと共に、CPU71と連動し
て、CPU71等から内部バス76に出力されたデータ
や制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部56に
出力する。
【0055】そして、CPU71は、上記の構成によ
り、ROM72内の制御プログラムに従って、P−CO
N75を介して各種検出信号、各種指令、各種データ等
を入力し、CG−ROM73からのビットマップデー
タ、RAM74内の各種データ等を処理し、P−CON
75を介して駆動部56に制御信号を出力する。
【0056】これにより、CPU71は、印刷および切
断(ハーフカットおよびフルカット)の位置制御や表示
画面11の表示制御等を行うと共に、印刷ヘッド31を
制御して所定の印刷条件で印刷テープTに印刷したり、
送りモータ33、フルカッタモータ36およびハーフカ
ッタモータ38を制御して、所定の送り条件や切断条件
で印刷テープTを切断したりするなど、テープ印刷装置
1全体を制御している。
【0057】次に、テープ印刷装置1の制御全体の処理
フローについて、図5を参照して説明する。電源キー2
0を押すこと(電源オン)により処理が開始すると、同
図に示すように、まず、前回の電源オフ時の状態に戻す
ために、退避していた各制御フラグを復旧するなどの初
期設定を行い(S1)、次に、前回の表示画面11を初
期画面として表示する(S2)。同図のその後の処理、
すなわちキー入力か否かの判断分岐(S3)および各種
割込処理(S4)は、概念的に示した処理である。実際
には、テープ印刷装置1では、初期画面表示(S2)が
終了すると、キー入力割込を許可し、キー入力割込が発
生するまでは、そのままの状態を維持し(S3:N
o)、何らかのキー入力割込が発生すると(S3:Ye
s)、それぞれの割込処理に移行して(S4)、その割
込処理が終了すると、再度、その状態を維持する(S
3:No)。
【0058】このように、テープ印刷装置1では、主な
処理を割込処理により行うので、印刷画像作成などの準
備ができていれば、ユーザが任意の時点で印刷キー22
を押すことにより、印刷処理割込が発生して、印刷処理
が起動され、印刷画像データに基づいて印刷画像の印刷
ができる。すなわち、印刷に至るまでの操作手順は、ユ
ーザが任意に選択できる。
【0059】ところで、テープカートリッジ4に収容さ
れるテープ幅は、上記の7種類に限定されているため、
ラベルの貼着対象物の貼着スペースの幅が、最小幅6m
m以下である場合には、これにラベルを適切に貼着する
ことができない問題がある。そこで、テープ印刷装置1
では、ハーフカット機能を有効に活用して、6mm以下
に限らず任意の幅のラベル(ラベル要素L)を容易に作
成することができる、上記の任意幅ラベル作成モードが
用意されている。
【0060】以下、この任意幅ラベル作成モードにおけ
るテープ印刷装置1のラベル作成方法について、ディス
プレイ10の画面表示を参照して説明する。なお、ここ
では、テープ幅48mmのテープカートリッジ4が装着
されているとする。先ず、テープ印刷装置1では、図6
に示すように、電源キー20が押されると、ディスプレ
イ10の表示画面11には、テキスト編集画面が表示さ
れる(T10:以下、表示画面11の状態を画面Txx
とし、Txxのみで説明および図示する。また、カーソ
ルKによりカーソル位置を示す。)。
【0061】テキスト編集画面では、キーボード8によ
り入力されるキャラクタが展開して表示され、この画面
中の「」は、1つ目のテキスト入力であることを示し
ている。このテキスト編集画面の状態(T10)から、
ユーザによりハーフカット任意幅ラベルキー27が押さ
れると(操作されると)、ハーフカット任意幅ラベル処
理の割込を発生して、テープ印刷装置1は任意幅ラベル
作成モードとなり、同図に示すように、「任意幅設定」
の入力画面を表示する(T11)。
【0062】この入力画面では、ラベル要素Lのラベル
幅を任意の幅に設定することができラベル幅を0.1m
m単位で設定することができるようになっている。ここ
で、例えば「4.0」mmと入力されると、それに対応
する「04.0」を仮確定(未確定)状態を示すネガ表
示する(T11)。
【0063】このラベル幅となるハーフカット間寸法の
入力は、対応する所望の数字キーを押すことで行っても
よいし、あるいは、画面遷移した「任意幅設定」の入力
画面に、例えば「04.0」mmをデフォルト値(基準
値)としてネガ表示し、ここで、カーソルキー29を使
用することで行ってもよい。後者の場合には、入力画面
にカーソルKを表示させ、カーソルキー29の「←」お
よび「→」により、カーソルKが示す数字の位を移動さ
せ、カーソルキー29の「↑」および「↓」により、カ
ーソル位置の数字を増減させることで行う。
【0064】ラベル幅の入力後、選択キー23が押され
ると、画面は、テキスト編集画面に遷移する(T1
2)。ここで、例えば、テキスト「ABC」とキー入力
されると、テキスト編集画面には、これが表示される
(T13)。なお、ここでは、横方向に「ABC」と表
示されるが、印刷したときには、図4(a)〜(c)に
示すように、キャラクタ列は印刷テープTの幅方向(図
示では縦方向)に印刷されるようになる。
【0065】図6に示すように、このテープ印刷装置1
では、ユーザは、キー入力による各種指示を取消キー2
5により取り消すことができ、例えば、上記のテキスト
編集画面の状態(T12またはT13)から取消キー2
5を押すことにより、元のラベル幅の入力画面の表示状
態(T11)に戻すことができる。同様に、T13の表
示状態から削除キー24を3回押すことにより、入力し
たテキストを全て消去でき、T12の表示状態に戻すこ
とができる。これらのことは、特に断らない限り、以下
の各種画面においても同様なので、説明は省略し図示参
照とする。
【0066】図7(a)は、図6に続く画面表示であ
り、「ABC」が表示された状態で(T13)選択キー
23が押されると、画面は、「スタイル設定」の選択画
面に遷移する(T20)。この選択画面では、「文字サ
イズ」、「縦・横」、「囲み・網」、「終わり」などの
選択肢が表示され、ユーザは、これらの選択肢の中か
ら、いずれかの選択肢をカーソルキー29を操作して選
択・指定することができる。
【0067】すなわち、ユーザは、これらの選択肢のう
ちの所望の選択肢をカーソル操作してネガ表示(選択表
示)させ(T20〜T25参照)、選択キー23を押す
ことにより、その選択表示された選択肢を選定すること
ができる。そして、この選定操作が行われると、選択さ
れた選択肢の下位の階層等を表示する画面に遷移する。
【0068】例えば、T20の「文字サイズ」が選択表
示された状態から、カーソルキー29「↓または→」が
1回押されると、「縦・横」が選択表示された状態とな
る(T21)。ここで、選択キー23が押されると、画
面は、「縦・横」の下位の階層である選択画面に遷移
し、この選択画面では、「たて書き」および「よこ書
き」の選択肢が表示される(T22)。そして、「たて
書き」が選択表示されている状態で(T22)、選択キ
ー23が押されると、画面は、「有効範囲」の選択画面
に遷移する(T23)。
【0069】この選択画面(T23)では、「この文
章」および「この字から」の選択肢が表示されるが、
「この文章」の選定では、全ての文字がたて書きに設定
され、「この字から」の選定では、カーソル位置の文字
のみがたて書きに設定されることとなる。例えば、T1
3の画面を参考にすると、「この字から」を選定した場
合には、「ABC」のうち「C」のみがたて書きに設定
されることとなる。
【0070】ここで、「この文章」が選択表示されてい
る状態で(T23)、選択キー23が押されると、画面
は、再び「スタイル設定」の画面に遷移し(T24)、
「文字サイズ」が選択表示された状態となり、さらに、
「縦・横」以外の他のスタイルをも設定することが可能
となる。ここでは、カーソル操作して、「終わり」を選
択表示させ、続いて選択キー23が押されると、画面
は、もとのテキスト編集画面に遷移する(T30)。
【0071】そして、この状態で印刷処理が実行される
と、図7(b)に示すようなラベル要素Lが作成され
る。すなわち、印刷テープTには、その幅方向に「AB
C」がたて書きで印刷されると共に、この「ABC」を
挟むようにして2箇所に4mm間隔のハーフカットが行
われる。また、「ABC」を印刷済みの印刷テープT
は、上流側をフルカットされ、「ABC」を有する所定
の長さのテープ片(T)となる。
【0072】したがって、テープ片(T)には、ラベル
幅4.0mm×ラベル長48mmの方形のラベル要素L
が切り出されるようにして構成される。このように、任
意幅ラベル作成モードにおいては、既存のテープカート
リッジ4から、幅狭のラベル要素Lはもちろんのこと、
設定したラベル幅からなる所望のラベル要素Lを好適に
作成することができる。また、ラベル要素Lがテープ片
(T)の一部に構成されるため、ラベル要素Lの剥がし
易さを確保した状態とすることもできる。
【0073】図8は、任意幅ラベル作成モードで作成し
たラベル要素Lの複数のサンプル(サンプルA1〜A
7、サンプルB1〜B4)を示している。なお、図8で
は、ハーフカットの切り線を破線で、フルカットの切り
線を実線で示している。サンプルA1は、上記同様にた
て書きで設定して印刷したものであり、サンプルA2
は、よこ書きで設定して印刷したものである。このサン
プルA2の作成は、図7(a)のT22の画面状態で、
カーソル操作して選択表示させた選択肢「よこ書き」を
選定することで、行うことができる。
【0074】上述したラベル作成モードでは、ラベル幅
の設定で(図6のT11参照)、文字サイズは自動設定
されるようになっているが、「スタイル設定」(図7
(a)のT20等参照)の画面にて、「文字サイズ」を
選定することで、文字サイズを変更することも可能であ
る。例えば、選択肢「文字サイズ」の下位の階層には、
「大」、「中」、「小」、「細」などがあり、図8に示
すようなキャラクタ列がラベル幅一杯に印刷されたサン
プルA3は、「大」を選定することで作成されたもので
ある。
【0075】サンプルA4およびA5は、「スタイル設
定」の画面にて、選択肢「囲み・網」を選定した場合の
ものであり、サンプルA4は、この選択肢の下位の階層
の一つである「丸囲み」を選定することで、作成された
ものである。同様に、サンプルA5は、同じく下位の階
層の一つである「網かけ」を選定することで、作成され
たものであり、網かけがはみ出して印刷されている。
【0076】なお、選択肢「囲み・網」の下位の階層に
は、これらの他に、「下線」、「訂正線」、「角囲
み」、「丸囲網」、「角囲網」、「点線囲」、「波線
囲」、「二重線囲」、および「破線囲」などが含まれて
いる。また、設定したラベル幅の長さにより、囲み・網
を設定することができない場合には、画面には、設定不
能である旨の表示が行われ、ユーザにエラー報知するよ
うになっている。
【0077】サンプルA6およびA7は、この種のテー
プ印刷装置で行える複数行の印刷および複数段落の印刷
を示している。この種の印刷内容については、広く知ら
れているため特に周知文献を列挙しないで説明すると、
例えば、テキスト編集画面の状態で、キーボード8によ
り適宜、改行あるいは改段落の操作をする。そして、印
刷処理実行により、設定したラベル幅内にキャラクタ列
を複数行に亘って印刷すること(サンプルA6では2
行)や、あるいはラベル長さ内にキャラクタ列を複数段
落に亘って印刷することができる(サンプルA7では3
段落)。
【0078】続いて、同図を参照して、サンプルB1〜
B4について説明する。これらはいずれも、印刷キー2
2を1回押されることで(1回の印刷処理で)、印刷テ
ープT(テープ片)に複数のラベル要素Lを連続して作
成されたものである。この場合、各ラベル要素間(L−
L間)に捨て余白部を設けることなくラベル要素Lを構
成し、各ラベル要素間においてフルカットを行わない
で、且つ各ラベル要素間のハーフカットを共用するよう
にしている。
【0079】すなわち、テープ印刷装置1は、各ラベル
要素間においてフルカット手段34の駆動をキャンセル
し、フルカットを切断の最終処理とする印刷テープTに
対する1タクトの処理実行で、複数のラベル要素Lを纏
めて作成する。これにより、複数のラベル要素Lを効率
良く作成することができると共に、印刷テープTの無駄
を防止することができる。なお、サンプルB4は単純
に、極細のラベル要素Lを複数連続して構成した場合を
示している。
【0080】例えば、サンプルB1では、5個の等ラベ
ル幅のラベル要素Lが連続して作成され、印刷テープT
の上流側をフルカットされているが、各ラベル要素Lに
は1文字の数字からなるキャラクタが印刷され、各ラベ
ル要素間のハーフカットが共用されている。このよう
に、n個のラベル要素Lを連続して作成する場合には、
n+1個のハーフカットが行われるようになっている。
【0081】この場合のユーザの操作手順につき、サン
プルB2を作成する場合について、図9を参照して説明
する。同図に示すT40のテキスト編集画面の状態は、
図6のT13に相当する画面の状態である(但し、入力
したキャラクタは「タイトルA」と異なっている。)こ
の状態(T40)から、改ラベルキー28が押される
と、画面には、「」の下側に「」が自動発生して、
表示される(T41)。これにより、次のラベル要素L
に関しての入力が可能となる。
【0082】ここで、「」のところに、二つ目のテキ
ストとして「タイトルB」とキー入力されると、画面に
は、これが表示される(T42)。さらに「タイトル
C」のラベル要素Lを構成するには、この状態(T4
2)から、同様に、改ラベルキー28を押し、続いて
「タイトルC」のキー入力を行う(T43)。一方、テ
キスト編集画面(T40〜T43)には、上述のよう
に、選択キー23が押されると、画面は、「スタイル設
定」(のサブルーチン相当:P10)に遷移するように
なる。すなわち、各ラベル要素Lの「スタイル設定」
は、テキスト編集画面のどの時点でも行うことができる
ようになっている。そして、スタイル設定後に、印刷処
理を実行することで、サンプルB2が作成される。
【0083】ところで、サンプルB2のように、1のラ
ベル要素Lに印刷するキャラクタが少ない場合には、新
しいラベル要素Lを構成するに際し、適宜改ラベルキー
28を押せばよいが、サンプルB3のように、1回のキ
ー入力におけるテキスト「ABC・・U」が長い場合が
ある。すなわち、特にラベル長との関係にもよるが、キ
ャラクタ列が、1のラベル要素Lにおける印刷領域を越
える場合がある。
【0084】この場合に、ユーザが、入力されるキャラ
クタ列の適当なところで、適宜改ラベルキー28を押し
て、複数のラベル要素Lを作成し、ラベル貼着時に、こ
の複数のラベル要素Lを繋げることで、分割されたキャ
ラクタ列を元の連続した一連の状態とすることもでき
る。しかし、このような操作はユーザにとって煩雑且つ
手間がかかる。そこで、本実施形態のラベル作成方法で
は、ユーザの利便性を向上するべく、改ラベルキー28
の操作無しに、複数のラベル要素Lを連続して作成する
ことができるようになっている。
【0085】このラベル作成方法につき、サンプルB3
を作成する場合について、図10を参照して説明する。
同図に示すT50のテキスト編集画面の状態は、図6の
T13に相当する画面の状態であり、テキストが「A〜
F」まで入力され表示されている(T50)。ここで、
さらに「G」のキー入力が行われると、画面には、
「」が自動発生すると共に、「」のところに「G」
がカーソルKと共に表示される(T51)。これによ
り、新しいラベル要素Lに関しての入力が、自動的に行
われる。
【0086】すなわち、この場合のテキスト編集画面
(T50)は、1のラベル要素Lにおいて入力文字数が
6文字を超えると、次の文字の入力で自動的に改行処理
された状態を表示し(T51)、改ラベルキー28の押
下と同様な効果が発生する。そして、この状態(T5
1)から、残りのテキスト「H〜U」がキー入力される
と、画面には、同様に「」および「」が自動発生す
る(T52)。これにより、計4個のラベル要素Lが構
成可能な状態となり、この状態(T52)から選択キー
23が押されると、画面は、「スタイル設定」に遷移す
る。
【0087】このように、キャラクタ列が1のラベル要
素Lにおける印刷領域を越える場合には、テキスト編集
画面には、キャラクタ列をラベル要素L単位で分割して
改行処理した状態が表示される。そして、印刷処理を実
行すると、その表示に基づいて、1のラベル要素Lにお
ける印刷領域を越えた分のキャラクタ用のラベル要素L
が、このラベル要素Lの上流側に隣接して構成される
(サンプルB3では4つのラベル要素)。
【0088】なお、ここでは、改行処理が6文字の入力
文字数により行われることとしたが、これに限定されな
いことはいうまでもない。すなわち、テープ幅(ラベル
長)はもとより、入力する文字の文字サイズによって、
自動改行となる入力文字数は自動的に変動する。
【0089】なお、上記実施形態では、ラベル要素Lに
おけるキャラクタ列は、そのラベル要素Lのラベル幅の
中心に印刷されているが、これに限るものではない。す
なわち、ラベル要素Lにおいて、ラベル幅方向に所望の
余白を設定してもよい。例えば、キャラクタ列がテープ
送り方向の下流側に寄せて印刷されると、ラベル要素L
のテープ送り方向の上流側は、手書きのためのスペース
(余白)となる。
【0090】もっとも、この設定(ラベル要素Lのラベ
ル幅内におけるキャラクタ列のテープ送り方向の位置の
設定)は、表示画面11上で、キーボード8をキー操作
することで行えばよい。例えば、上記の「スタイル設
定」の選択肢の一つとして、「ハーフカット位置」を追
加し、「ハーフカット位置」の下位の階層表示として、
「前寄せ」、「中寄せ」、「後寄せ」などを設ければよ
い。
【0091】なお、キーボード8のキー入力は、一般的
なキーボードと同様に、キー入力毎に個別にキーを設け
て入力しても良いし、上記のシフトキー26等と組み合
わせて、より少ない数のキーを用いての入力としてよい
ことは言うまでもない。
【0092】また、「任意幅設定」において、ラベル幅
の寸法設定の他、貼着対象物別に選択させる方法でもよ
い。例えば、図6を参考にすると、「任意幅設定」に
「寸法入力」および「貼着対象物は?」の下位の階層を
設けておき、ハーフカット幅任意ラベルキー27が押さ
れると、これら二つの選択肢を有する選択画面に画面遷
移するようにする。そして、「貼着対象物は?」の選定
が行われると、さらに画面遷移して、例えば「コンパク
トディスク」、「ミニディスク」、「ビデオテープ」な
どの複数の選択肢が表示されるようにする。
【0093】
【発明の効果】本発明のテープ印刷装置またはこのラベ
ル作成方法によれば、印刷テープを長手方向に送りなが
らこれのテープ幅方向にキャラクタ列が印刷され、この
キャラクタ列のテープ送り方向の上流側および下流側に
おいて、ラベル幅とするハーフカットを行う。これによ
り、所定幅の印刷テープから、幅狭のラベル要素はもと
より任意幅のラベル要素を好適に作成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るテープ印刷装置の外
観平面図である。
【図2】テープ印刷装置の外観斜視図であり、蓋体を起
こした状態を示す図である。
【図3】テープ印刷装置の制御系のブロック図である。
【図4】テープ印刷装置による印刷テープの印刷結果や
切断結果等を示す説明図である。
【図5】テープ印刷装置の制御全体の概略処理を示すフ
ローチャートである。
【図6】テープ印刷装置において任意幅のラベル要素を
作成するときの一例を示す、表示画面およびその表示画
面上での典型的な操作の説明図である。
【図7】図6に続く、図6と同様の説明図である。
【図8】テープ印刷装置により作成したラベル要素の複
数のサンプル等を示している。
【図9】図8に示すサンプルB2を作成するときの一例
を示す、表示画面およびその表示画面上での典型的な操
作の説明図である。
【図10】図8に示すサンプルB3を作成するときの一
例を示す、表示画面およびその表示画面上での典型的な
操作の説明図である。
【符号の説明】
1 テープ印刷装置 4 テープカートリッジ 8 キーボード 10 ディスプレイ 11 表示画面 27 ハーフカット幅任意ラベルキー 28 改ラベルキー 31 印刷ヘッド 34 フルカット手段 35 ハーフカット手段 53 印刷部 54 切断部 55 テープ送り部 58 制御部 T 印刷テープ Ta 剥離テープ Tb テープ本体 L ラベル要素 Txx 画面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C055 CC00 CC01 CC05 2C058 AC06 AD06 AE04 AE14 AF51 LA03 LA24 LA26 LB06 LB10 LB17 LB36 LC05 LC11 2C060 BA09 BC02 BC12 BC84 3F103 AA02 BA04 EA17

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 剥離テープとテープ本体とを積層して成
    る印刷テープを、長手方向に送るテープ送り手段と、 1以上のキャラクタから成るキャラクタ列の印刷を前記
    印刷テープの前記テープ本体に行う印刷手段と、 前記印刷テープの前記テープ本体のみを幅方向に直線的
    に切断するハーフカット手段と、 前記テープ送り手段、前記印刷手段および前記ハーフカ
    ット手段を制御する制御手段と、を備え、 前記制御手段は、前記印刷手段を制御し、前記キャラク
    タの並び方向がテープ幅方向となるように前記キャラク
    タ列の印刷を行うと共に、前記ハーフカット手段を制御
    し、前記キャラクタ列を有するラベル要素となるように
    当該キャラクタ列を挟んでテープ送り方向上流側および
    下流側にハーフカットを行うことを特徴とするテープ印
    刷装置。
  2. 【請求項2】 前記ラベル要素のラベル幅となるハーフ
    カット間寸法を任意の幅に設定するラベル幅設定手段を
    更に備え、 前記制御手段は、前記ラベル幅設定手段の設定結果に基
    づいて、前記テープ送り手段および前記ハーフカット手
    段を制御することを特徴とする請求項1に記載のテープ
    印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記ラベル幅設定手段が設定したラベル
    幅に応じて、文字サイズを自動的に設定する文字サイズ
    設定手段を更に備えたことを特徴とする請求項2に記載
    のテープ印刷装置。
  4. 【請求項4】 前記ラベル要素を含んで前記印刷テープ
    を所定の寸法に切り離すフルカット手段を更に備え、 前記制御手段は、前記フルカット手段による切り離し動
    作に先行して、前記ハーフカット手段を駆動することを
    特徴とする請求項1、2または3に記載のテープ印刷装
    置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、前記印刷テープに前記
    ラベル要素を複数連続して構成する場合に、当該各ラベ
    ル要素間において前記フルカット手段の駆動をキャンセ
    ルすることを特徴とする請求項4に記載のテープ印刷装
    置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記印刷テープに前記
    ラベル要素を複数連続して構成する場合に、当該各ラベ
    ル要素間のハーフカットを共用させることを特徴とする
    請求項5に記載のテープ印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記キャラクタ列が1
    の前記ラベル要素における印刷領域を越える場合に、当
    該ラベル要素のテープ送り方向上流側に隣接して超えた
    分のキャラクタ用のラベル要素を構成することを特徴と
    する請求項5または6に記載のテープ印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記ラベル要素のラベル幅内における前
    記キャラクタ列のテープ送り方向の位置を設定可能なカ
    ット位置設定手段を、更に備えたことを特徴とする請求
    項1ないし7のいずれかに記載のテープ印刷装置。
  9. 【請求項9】 剥離テープとテープ本体とを積層して成
    る印刷テープを長手方向に送り、これのテープ本体に印
    刷を行うと共に当該テープ本体のみを幅方向に直線的に
    切断するハーフカットを行い、ラベル要素を構成するテ
    ープ印刷装置のラベル作成方法において、 1以上のキャラクタから成るキャラクタ列を、前記キャ
    ラクタの並び方向がテープ幅方向となるように印刷を行
    う印刷工程と、 前記キャラクタ列を有する前記ラベル要素となるよう
    に、前記キャラクタ列を挟んでテープ送り方向上流側お
    よび下流側にハーフカットを行うハーフカット工程と、
    を備えたことを特徴とするテープ印刷装置のラベル作成
    方法。
  10. 【請求項10】 前記印刷工程および前記ハーフカット
    工程に先立ち、前記ラベル要素のラベル幅となるハーフ
    カット間寸法を任意の幅に設定するラベル幅設定工程
    を、更に備えたことを特徴とする請求項9に記載のテー
    プ印刷装置のラベル作成方法。
  11. 【請求項11】 前記ラベル幅設定工程の後、設定され
    たラベル幅に応じて文字サイズの設定を自動的に行う文
    字サイズ設定工程を、更に備えたことを特徴とする請求
    項10に記載のテープ印刷装置のラベル作成方法。
  12. 【請求項12】 前記ハーフカット工程に後行して、前
    記ラベル要素を含んで前記印刷テープを所定の寸法に切
    り離すフルカット工程を、更に備えたことを特徴とする
    請求項9、10または11に記載のテープ印刷装置のラ
    ベル作成方法。
  13. 【請求項13】 前記印刷テープに前記ラベル要素を複
    数連続して構成する場合に、前記フルカット工程は、前
    記各ラベル要素間において行われないことを特徴とする
    請求項12に記載のテープ印刷装置のラベル作成方法。
  14. 【請求項14】 前記印刷テープに前記ラベル要素を複
    数連続して構成する場合に、前記ハーフカット工程は、
    前記各ラベル要素間のハーフカットを共用して行われる
    ことを特徴とする請求項13に記載のテープ印刷装置の
    ラベル作成方法。
  15. 【請求項15】 前記印刷工程および前記ハーフカット
    工程は、前記キャラクタ列が1の前記ラベル要素におけ
    る印刷領域を越える場合に、当該ラベル要素のテープ送
    り方向上流側に隣接して超えた分のキャラクタ用のラベ
    ル要素を構成することで行われることを特徴とする請求
    項13または14に記載のテープ印刷装置のラベル作成
    方法。
  16. 【請求項16】 前記ラベル要素のラベル幅内における
    前記キャラクタ列のテープ送り方向の位置を設定するカ
    ット位置設定工程を、更に備えたことを特徴とする請求
    項9ないし15のいずれかに記載のテープ印刷装置のラ
    ベル作成方法。
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WO2004039597A1 (ja) * 2002-10-31 2004-05-13 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha テープ印刷制御装置及びプログラム

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WO2004039597A1 (ja) * 2002-10-31 2004-05-13 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha テープ印刷制御装置及びプログラム

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